JP2018137376A - 半導体加工用粘着テープ及びそれを用いた半導体チップ又は半導体部品の製造方法 - Google Patents

半導体加工用粘着テープ及びそれを用いた半導体チップ又は半導体部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイシング工程でのチップ飛び及びチッピングを抑制でき、ピックアップ工程においても糊残りのない程度に粘着力が減少することで容易に剥離でき、容易に剥離できる半導体加工用粘着テープ及びそれを用いた半導体チップ又は半導体部品の製造方法を提供する。【解決手段】本発明によれば、塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤層を有する半導体加工用粘着テープであって、前記紫外線硬化型が、特定の構成であり、半導体ウエハ又は基板に前記半導体加工用粘着テープを貼り合わせた状態において、紫外線を250mJ/cm2を照射した後の、半導体ウエハ又は基板を貼り合わせた領域の粘着力が0.01N/20mm〜0.5N/20mmであり、半導体ウエハ又基板を貼り合わされた領域外の自背面粘着力が1.0N/20mm以下であることを特徴とする半導体加工用粘着テープ。【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体加工用粘着テープ及びそれを用いた半導体チップ又は半導体部品の製造方法に関する。
半導体ウエハ又は基板は、以下の工程を経て製造されることが、通例である。ウエハに半導体加工用粘着テープを貼合、チップへ切断(ダイシング)、半導体加工用粘着テープの延伸(エキスパンディング)、紫外線を照射し半導体加工用粘着テープの紫外線硬化型粘着剤層を硬化させた後に、半導体加工用粘着テープからのチップの剥離(ピックアップ)などの各工程を経て製造される。これらの工程で使用される半導体加工用粘着テープの紫外線硬化型粘着剤層には紫外線等により重合硬化反応による三次元網状化しうる、分子内に光重合性不飽和二重結合を有する化合物(光重合性化合物)を含有する材料が、開示されている(特許文献1)。
このような材料を使用することにより、ダイシング工程では切断されたチップに対して充分な粘着力を有しながら、ピックアップ工程時には糊残りのない程度に粘着力が低下する半導体加工用粘着テープが得られる。
また、特許文献2には、ポリオール単位及びポリイソシアネート単位を有するウレタン系重合体と、多官能イソシアネート硬化剤を含有する粘着剤、粘着剤を用いた半導体加工用粘着テープを用いることにより、ダイシング時にチップ保持性に優れる旨、記載されている。
特開平9−286808号公報 特開2007−246633号公報
しかし、前記の半導体加工用粘着テープを用いてもピックアップを完全に達成することは困難である。そのため、ピックアップ工程の終了後、半導体加工用粘着テープを回収し、半導体加工用粘着テープに残存した半導体チップを観察し、ダイシング条件等の最適化を図るのであるが、スペースの都合上、半導体加工用粘着テープを重ねて保管し、別途、剥離し半導体チップの形状等を観察することが通例になっている。
ただ、この重ねた半導体加工用粘着テープは、粘着力(シートを重ね貼りした際に接触する基材層と紫外線硬化型層との粘着力、以下、「自背面粘着力」と示す)が強く、剥離できないという課題があった。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、ダイシング工程でのチップ飛び及びチッピングを抑制でき、ピックアップ工程においても糊残りのない程度に粘着力が減少することで容易に剥離できる半導体加工用粘着テープで、且つ、前記ピックアップ工程終了後、半導体加工用粘着テープを重ね合わせ後、別途、容易に剥がすことができる半導体加工用粘着テープを提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤層を有する半導体加工用粘着テープであって、
前記紫外線硬化型粘着剤層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、
光重合性化合物10〜100質量部、硬化剤0.01〜10質量部質量部及び光重合開始剤0.1〜10質量部を含み、
半導体ウエハ又は基板に前記半導体加工用粘着テープを貼り合わせた状態において、
紫外線を250mJ/cmを照射した後の、
前記半導体ウエハ又は基板と半導体加工用粘着テープとの粘着力が0.01N/20mm〜0.5N/20mmであり、
前記半導体ウエハ又基板を貼り合わされた領域外の自背面粘着力が1.0N/20mm以下であることを特徴とする半導体加工用粘着テープ。
(2)前記光重合開始剤が2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、
2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び、
エタノン,1―[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)から選択される1種以上であることを特徴とする(1)に記載の半導体加工用粘着テープ。
(3)半導体ウエハ又は基板と、リングフレームとに(1)または(2)に記載の半導体加工用粘着テープを貼り合せる工程と、
前記半導体ウエハ又は前記基板をダイシングして半導体チップ又は半導体部品に加工するダイシング工程と、
前記半導体加工用粘着テープに紫外線を照射する紫外線照射工程と、
前記半導体チップ又は前記半導体部品同士の間隔を広げるため、前記半導体加工用粘着テープを引き伸ばすエキスパンド工程及び、
前記半導体加工用粘着テープから前記半導体チップ又は前記半導体部品をピックアップするピックアップ工程、
とを有する半導体チップ又は半導体部品の製造方法。
(4)前記ピックアップ工程後に、前記半導体加工用粘着テープを重ねた後、前記半導体加工用粘着テープを剥離し、前記半導体チップ又は半導体部品を検査する検査工程を有する(3)に記載の半導体チップ又は半導体部品の製造方法。
以上のような本発明による半導体加工用粘着テープは、特定の紫外線硬化型粘着剤層とすることにより、ダイシング工程でのチップ飛び及びチッピングを抑制でき、ピックアップ工程においても糊残りのない程度に粘着力が減少することで容易に剥離でき、且つ、前記ピックアップ工程終了後、保管用に半導体加工用粘着テープを重ね合わせた後、容易に剥がすことができる半導体加工用粘着テープを提供することにある。
本発明の実施の形態に係る紫外線照射工程における断面を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸のように(メタ)を含む化合物は名称中に「メタ」を有する化合物と「メタ」を有さない化合物の総称である。また、半導体チップとはシリコンウエハ等を個片化したチップのことを指し、半導体部品とはチップをパッケージ化したものを個片化したものを指す。
以下、本発明の実施形態を用いてさらに詳細に説明する。
[半導体加工用粘着テープ]
本発明に係る半導体加工用粘着テープは、塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤層を有する。以下、半導体加工用粘着テープの各部材について説明する。
<塩化ビニルフィルム>
本発明の塩化ビニルフィルムの材料としては、塩化ビニル樹脂、可塑剤及び安定剤等が用いられ、これらを混練した後に製膜したものが使用される。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル系、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤、フタル酸ポリエチレングリコールジエステル等のポリエステル系可塑剤を用いることができる。
安定剤は特に指定はないが、例えば、エポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)やバリウム−亜鉛系(Ba−Zn系)等の複合安定剤、脂肪酸カルシウム、脂肪酸亜鉛、脂肪酸バリウム等の金属石ケン、ハイドロタルサイト、β−ジケトン化合物及びグリシジルメタクリレートとメタクリル酸メチルの共重合体等が挙げられる。これらの安定剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
塩化ビニルフィルムを製膜する工法としては特に指定は無いが、カレンダー製膜法、Tダイ加工法が用いられる。
塩化ビニルフィルムの厚さについては30〜200μmが好ましく、50〜150μmがより好ましい。
塩化ビニルフィルムには、帯電防止処理を施してもよい。帯電防止処理としては、塩化ビニルフィルムに帯電防止剤を配合する処理、塩化ビニルフィルム表面に帯電防止剤を塗布する処理やコロナ放電による処理がある。
帯電防止剤としては、例えば四級アミン塩単量体などを用いることができる。四級アミン塩単量体としては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級塩化物、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級塩化物、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級塩化物、p−ジメチルアミノスチレン四級塩化物、およびp−ジエチルアミノスチレン四級塩化物が挙げられる。このうち、ジメチルアミノエチルメタクリレート四級塩化物が好ましい。
ダイシング後のエキスパンド性を向上させるために、塩化ビニルフィルムの粘着剤非接触面に滑り剤を塗付することや、塩化ビニルフィルムに滑り剤を練り込むことができる。
滑り剤は、半導体加工用粘着テープとエキスパンド装置の摩擦係数を低下させる物質であれば特に限定されず、例えばシリコーン樹脂や(変性)シリコーン油等のシリコーン化合物、フッ素樹脂、六方晶ボロンナイトライド、カーボンブラック及び二硫化モリブデン等が挙げられる。これらの摩擦低減剤は複数の成分を混合してもよい。電子部品の製造はクリーンルームで行われるため、シリコーン化合物又はフッ素樹脂を用いることが好ましい。シリコーン化合物の中でも特にシリコーンマクロモノマー単位を有する共重合体は帯電防止層との相溶性が良く、帯電防止性とエキスパンド性のバランスが図れるため、好適に用いられる。
塩化ビニルフィルムの片面に粘着剤を積層し、他方の面は平均表面粗さ(Ra)が0.3〜1.5μmのエンボス面とすることが可能である。エキスパンド装置の機械テーブル側にエンボス面を設置することにより、ダイシング後のエキスパンド工程で塩化ビニルフィルムを容易に拡張することができる。
<紫外線硬化型粘着剤層>
本発明の紫外線硬化型粘着剤層を構成する粘着剤は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、光重合性化合物、硬化剤及び光重合開始剤を含有する。
以下、紫外線硬化型粘着剤層の各部材について説明する。
((メタ)アクリル酸エステル共重合体)
(メタ)アクリル酸エステル共重合体を構成する単量体としては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、この(メタ)アクリル酸エステル共重合体を構成する単量体は、一部に官能基を含有する単量体を有していてもよく、この官能基を含有する単量体としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基、アミド基、アミノ基、メチロール基、スルホン酸基、スルファミン酸基、リン酸エステル基を有する単量体が好ましい。そして、これらの中でも、特に、これらの官能基を有するビニル化合物がよく、好ましくはヒドロキシル基を有するビニル化合物がよい。なお、ここでいうビニル化合物には、後述する(メタ)アクリレートが含まれるものとする。
ヒドロキシル基を有する官能基含有単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及び2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートがある。
カルボキシル基を有する単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリルアミドN−グリコール酸、及びケイ皮酸等が挙げられる。
エポキシ基を有する単量体としては、例えばアリルグリシジルエーテル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル等が挙げられる。
アミド基を有する単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アミノ基を有する単量体としては、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
メチロール基を有する単量体としては、例えばN−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
(光重合性化合物)
光重合性化合物としてはウレタンアクリレートオリゴマが用いられる。ウレタンアクリレートオリゴマは、ポリエステル型又はポリエーテル型などのポリオール化合物と多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマに、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる。
末端イソシアネートウレタンプレポリマを合成する際の多価イソシアネート化合物には、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートこれらの三量体、およびトリメチロールプロパンとのアダクト体などが用いられる。
ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレートには、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレートなどが用いられる。
光重合性化合物の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対して10〜100質量部であり、25〜85質量部が好ましい。光重合性化合物の配合量が10質量部未満であると、紫外線照射後の半導体加工用粘着テープの剥離性が低下し、テープ背面に対する粘着力が十分低下せずテープ同士が剥離できなくなる。一方、光重合性化合物の配合量が100質量部を超過すると、紫外線照射工程により粘着剤の弾性率が過剰に高くなり、ピックアップ工程でチップばらけが生じてしまい、生産性低下の要因となる。
(硬化剤)
硬化剤としては、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤が挙げられ、必要に応じて2種以上を組合せて併用してもよい。
イソシアネート系硬化剤としては、例えば芳香族ポリイソシアネート硬化剤、脂肪族ポリイソシアネート硬化剤、脂環族ポリイソシアネート硬化剤があり、それらの三量体またはトリメチロールプロパンとのアダクト体が使用される。
芳香族ポリイソシアネート硬化剤は特に限定されず、例えば1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4´,4´−トリフェニルメタントリイソシアネート、ω,ω´−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω´−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、及び1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート硬化剤は特に限定されず、例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネート硬化剤は特に限定されず、例えば3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、及び1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンがある。
三量体またはトリメチロールプロパンとのアダクト体は特に限定されず、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体が好適に用いられる。
エポキシ系硬化剤は、主にエポキシ基を2個以上、第3級窒素原子を1個以上有する化合物をいい、N・N−グリシジルアニリン、N・N−グリシジルトルイジン、m−N・N−グリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、p−N・N−グリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、N・N・N´・N´−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N・N・N´・N´−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、N・N・N´・N´・N´´−ペンタグリシジルジエチレントリアミンなどが挙げられる。
硬化剤の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対して、0.01〜10質量部であり、0.05〜5質量部が好ましい。硬化剤の配合量が0.01質量部未満であると、チッピングに課題が生じやすくなる。一方、硬化剤の配合量が10質量部を超過すると粘着力不足でチップ保持性に課題が生じてしまい、生産性低下の要因となる。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケタール類、α−アミノアルキルフェノン類、α−ベンゾフェノン類、キサントン類またはオキシムエステル系光開始剤などが用いられる。
ベンゾインとしては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルなどがある。
アセトフェノン類としては、例えばベンゾインアルキルエーテル類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−アセトフェノン、2,2―ジエトキシ−2−アセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オンなどがある。
アントラキノン類としては、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなどがある。
チオキサントン類としては、例えば2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどがある。
ケタール類としては、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルメタール、ベンジルジフエニルサルフアイド、テトラメチルチウラムモノサルフアイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノンなどがある。
α−アミノアルキルフェノン類としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などがある。
オキシムエステル系としてはアセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン−9−オン、1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)などがある。
光重合開始剤の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対して0.1〜10質量部であり、1〜5質量部が好ましい。配合量が0.1質量部未満であると、紫外線照射後の半導体加工用粘着テープの剥離性が低下する。一方、配合量が5質量部を超過すると、紫外線照射後の粘着力が過剰に低下し、チップばらけが発生する。
光重合開始剤には、必要に応じて従来公知の光重合促進剤を1種または2種以上を組合せて併用してもよい。
(添加剤等)
粘着剤には、例えば、軟化剤、老化防止剤、充填剤、導電剤、紫外線吸収剤、及び光安定剤等の各種添加剤を添加してもよい。
紫外線硬化型粘着剤層の厚みは、5〜15μmが好ましい。紫外線硬化型粘着剤層が15μmを超過するとチッピングが発生しやすくなる。また、紫外線硬化型粘着剤層が5μm未満であると粘着力が低くなり過ぎ、ダイシング時のチップ保持性が低下しチップ飛びが発生する場合や、リングフレームと半導体加工用粘着テープとの間で剥離が生じる場合がある。
[半導体加工用粘着テープの製造]
塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤層を塗布して半導体加工用粘着テープとする。方法としては、例えばグラビアコーター、コンマコーター、バーコーター、ナイフコーター又はロールコーターといったコーターで塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤を直接塗布する方法や、剥離フィルムに粘着剤を塗布/乾燥後に塩化ビニルフィルムに貼り合わせる方法がある。凸板印刷、凹板印刷、平板印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、又はスクリーン印刷等で塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤を印刷してよい。
<半導体ウエハ又は基板が貼り合わせた領域、領域外の紫外線硬化型粘着剤の粘着力>
図1に本発明の紫外線照射工程を示す。紫外線照射をした際、半導体ウエハ又は基板と、貼り合わされている領域の紫外線硬化型粘着剤層は、光重合開始剤の酸素による反応阻害の影響をほとんど受けないため、粘着力が低下する。一方、半導体ウエハ又は基板と、貼り合わされていない領域の紫外線硬化型粘着剤層は、光重合開始剤の酸素による反応阻害の影響により粘着力が低下しない。従って、紫外線照射後の粘着テープを回収し、重ね合わせた後に、半導体加工用粘着テープの剥離に要する力は、半導体ウエハ等が貼り合わされていなかった領域の粘着力に、左右される。
また、紫外線照射後の半導体ウエハ等が貼り合わされている領域の粘着力は、ピックアップ等が良好な範囲にあることが望まれる。
(半導体ウエハ又は基板が貼り合わせた領域の粘着力)
半導体ウエハ又は基板が貼り合わせた領域の粘着力は、JIS Z 0237記載の方法で2000±100gのローラーを用いてシリコンウエハに半導体加工用粘着テープを貼り合せた状況において、塩化ビニルフィルム側から紫外線(波長365nm)を250mJ/cm照射した後、半導体加工用粘着テープを温度23℃、湿度50%の状態で、180°引きはがし法により測定する。
本発明の半導体ウエハ又は基板を貼り合わされている領域の粘着力は、0.01N/20mm〜0.5N/20mmであり、0.01N/20mm〜0.2N/20mmが好ましい。粘着力が0.01N/20mm未満であると、ピックアップ工程でチップばらけが生じてしまい、生産性低下の要因となり、粘着力が0.5N/20mmを超過すると、ピックアップ工程でチップが剥離せず、生産性低下の要因となる。
(半導体ウエハ又は基板が貼り合わせた領域外の粘着力)
半導体ウエハ又は基板が貼り合わせた領域外の粘着力は、半導体加工用粘着テープから剥離フィルムを剥がした状況において、塩化ビニルフィルム側から紫外線(波長365nm)を250mJ/cm照射した後、前記半導体加工用粘着テープを塩化ビニルフィルム面(自背面)にJIS Z 0237記載の方法で2000±100gのローラーを用いて重ね合わせた後の粘着力を温度23℃、湿度50%の状態で、180°引きはがし法により測定する。本発明の半導体ウエハ又は基板を貼り合わせた領域外の自背面粘着力については、1.0N/20mm以下であり、0.3N/20mm以下が好ましい。
<電子部品の製造方法>
本発明に係る電子部品の製造方法の工程を説明する。
(1)貼り合わせ工程
貼り合わせ工程において、半導体加工用粘着テープを半導体ウエハ又は基板と、リングフレームに貼り合せる。ウエハは、シリコンウエハ、ガリウムナイトライドウエハ、炭化ケイ素ウエハあるいはサファイアウエハなどの従来汎用のウエハであってよい。基板は樹脂でチップを封止したパッケージ基板、LEDパッケージ基板、セラミック基板などの汎用の基板であってよい。
(2)ダイシング工程
ダイシング工程において、シリコンウエハ等をダイシングして半導体チップ又は半導体部品に加工する。
(3)紫外線照射工程
紫外線照射工程において、塩化ビニルフィルム側から紫外線硬化型粘着剤層に紫外線を照射する。紫外線の光源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ブラックライトを用いることができる。
紫外線照射により紫外線硬化型粘着剤層は三次元網状化して硬化し、紫外線硬化型粘着剤層の粘着力が低下する。本発明に係る半導体加工用粘着テープは加温してもウエハ等に過度に密着することがないため、紫外線等の照射により十分な接着力の低下が得られる。
(4)エキスパンド・ピックアップ工程
エキスパンド・ピックアップ工程において、半導体チップ同士の間隔を広げるため半導体加工用粘着テープを引き伸ばし、チップ又は部品をニードルピン等で突き上げる。その後、チップ又は部品を真空コレットまたはエアピンセット等で吸着し、半導体加工用粘着テープの紫外線硬化型粘着剤層から剥離してピックアップする。本発明に係る半導体加工用粘着テープでは紫外線等の照射により粘着剤の弾性率を維持しつつ十分な接着力の低下が得られているため、チップ又は部品と紫外線硬化型粘着剤層との間の剥離が容易となり、ピックアップが良好であり、糊残りなどの不良が生じることもない。
(5)テープ剥離
上記(4)エキスパンド・ピックアップ工程で用いた半導体加工用粘着テープを重ね合わせ、別途、重ねた半導体加工用粘着テープを剥離し、半導体加工用粘着テープを観察することにより、ピックアップ不良等の原因を調査する。
実施例1に係る半導体加工用粘着テープは下記の処方で作成した。紫外線硬化型粘着剤層を構成する粘着剤は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体a(AR−72L、日本ゼオン社製)100質量部に光重合性化合物a(UN‐3320HS、根上工業社製)50質量部、硬化剤a(コロネートL−45E、東ソー社製)3質量部、硬化剤b(E−5XM、綜研化学社製)0.5質量部、光重合開始剤a(Irgacure127、BASF社製)5質量部を含有した粘着剤溶液を剥離フィルム上にコンマコーターにて乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、塩化ビニルフィルムa(FUZB−2650、アキレス社製)80μmに積層することで、半導体加工用粘着テープを得た。 実施例2〜18、比較例1〜6も同様にして、表1〜2の処方で作成した。
表1及び2中の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、光重合性化合物、硬化剤及び光開始剤についての数値は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を100質量部としたときの質量部等を示す。また、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、光重合性化合物、硬化剤及び光重合開始剤の詳細は、以下の通りである。
<基材フィルム>
・a:FUZB−2650(アキレス社製)。
<紫外線硬化型粘着剤層>
((メタ)アクリル酸エステル共重合体)
・a:AR−72LS(日本ゼオン社製)
n−ブチルアクリレート15質量%、エチルアクリレート70質量%、2−メトキシエチルアクリレート15質量%の共重合体、Tg=−32.0℃、重量平均分子量150万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体。
・b :KP‐2581(日本カーバイド社製)
2−エチルヘキシルアクリレート22質量%、メチルアクリレート68質量%、アクリル酸10質量%の共重合体、Tg=−7.0℃、重量平均分子量50万である(メタ)アクリル酸エステル共重合体。
(光重合性化合物)
・a:UN‐3320HS(根上工業社製)
イソシアネート骨格:イソホロンジイソシアネート三量体、重量平均分子量5,000、炭素−炭素二重結合数:15。
・b:UN‐904M(根上工業社製)
イソシアネート骨格:ヘキサメチレンジイソシアネート、重量平均分子量4,900、炭素−炭素二重結合数:10。
(硬化剤)
・a:コロネートL−45E(東ソー社製)。
2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体。
・b:E−5XM(綜研化学社製)
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−ベンゼンジ(メタンアミン)。
(光重合開始剤)
・a:IRGACURE 127(BASF社製)
2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン。
・b:IRGACURE 907(BASF社製)
2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
・c:IRGACURE OXE02(BASF社製)
エタノン,1―[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H―カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)
・d:IRGACURE 651(BASF社製)
ベンジルジメチルケタール。
評価は、次のとおり、実施した。
(1)チッピング、チップ保持性、ピックアップ性の評価
半導体加工用粘着テープを直径8インチ×厚み0.15mmのシリコンウエハとリングフレームに貼り合わせ、ダイシング、ピックアップを行った。
ダイシング工程の条件は以下の通りとした。
ダイシング装置:DISCO社製DAD341
ダイシングブレード:DISCO社製NBC−ZH205O−27HEEE
ダイシングブレード形状:外径55.56mm、刃幅35μm、内径19.05mm
ダイシングブレード回転数:40、000rpm
ダイシングブレード送り速度:100mm/秒
ダイシングサイズ:1.0mm角
半導体加工用粘着テープへの切り込み量:30μm
切削水温度:25℃
切削水量:1.0リットル/分
ピックアップ工程の条件は以下の通りとした。
ピックアップ装置:キヤノンマシナリー社製CAP−300II
エキスパンド量:8mm
ニードルピン形状:70μmR
ニードルピン数:1本
ニードルピン突き上げ高さ:0.5mm
チッピング等の評価は以下のとおり行った。
(1−1)チッピング
チッピングは、ピックアップしたチップから無作為に50個を選択し、チップの裏面の4辺を500倍の顕微鏡にて観察し、最大の欠けの大きさについて以下の基準により評価した。
◎(優):最大の欠けの大きさが20μm未満
○(良):最大の欠けの大きさが20μm以上30μm未満
×(不可):最大の欠けの大きさが30μm以上
(1−2)チップ保持性
チップ保持性は、ダイシング工程後において、半導体チップが半導体加工用粘着テープに保持されている半導体チップの残存率に基づき、以下の基準により評価した。
◎(優):チップ飛びが5%未満
○(良):チップ飛びが5%以上10%未満
×(不可):チップ飛びが10%以上
(1−3)ピックアップ性
ピックアップ性は、ピックアップ工程において、半導体チップがピックアップできた率に基づき、以下の基準により評価した。
◎(優):チップのピックアップ成功率が95%以上
○(良):チップのピックアップ成功率が80%以上95%未満
×(不可):チップのピックアップ成功率が80%未満
(2)粘着力の評価
(2−1)半導体ウエハまたは基板に貼り合わされた領域の粘着力の測定
半導体ウエハまたは基板に貼り合わされた領域の粘着力は、シリコンウエハに半導体加工用粘着テープを貼り合せた状態において、塩化ビニルフィルム側から紫外線(波長365nm)を250mJ/cm照射後(紫外線照射機(ウシオ電機社製、UVC−4800−4))に、前記半導体加工用粘着テープを23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、180°引きはがし法により、測定した(引張試験機(エー・アンド・デイ社製、RTG−1210)、引張速度は300mm/min、半導体加工用粘着テープのサイズは250mm×20mm)。
◎(優):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が0.01N/20mm以上0.2N/20mm未満
○(良):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が0.2N/20mm以上0.5N/20mm未満
×(不可):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が0.5N/20mm以上
(2−2)半導体ウエハまたは基板に貼り合わされた領域外の自背面粘着力の測定
半導体ウエハまたは基板に貼り合わされた領域外の粘着力は、ウエハが貼られていない状態で紫外線を照射して測定した。具体的には、半導体加工用粘着テープに、塩化ビニルフィルム側から紫外線(波長365nm)を250mJ/cm照射後(紫外線照射機(ウシオ電機社製、UVC−4800−4))に、半導体加工用粘着テープを塩化ビニルフィルム面(自背面)にして重ね合わせ、20分経過後、23℃、相対湿度50%の雰囲気下、180°引きはがし法により、測定した(引張試験機(エー・アンド・デイ社製、RTG−1210)、引張速度は300mm/min、半導体加工用粘着テープのサイズは250mm×20mm)。
◎(優):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が0.3N/20mm未満
○(良):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が0.3N/20mm以上1.0N/20mm未満
×(不可):塩化ビニルフィルム面に対する粘着力が1.0N/20mm以上
(3)総合判定
上記のチッピングからテープ剥離性までの評価において、最も悪い評価結果を総合判定とした。
表1及び2の結果から、本発明の実施例の半導体加工用粘着テープはダイシング工程でのチップ飛び、チッピングを抑制でき、ピックアップ工程においても容易に剥離でき、テープ剥離工程においても容易に剥離できることが分かった。
なお、比較例は、下記のとおり、不良であった。
<比較例1>
光重合性化合物の質量部数が少なすぎたため、チップ保持性、ピックアップ性、テープ剥離性に不良が生じたと考えられる。
<比較例2>
光重合性化合物の質量部数が過剰すぎたため、チッピングに、ピックアップ性に不良が生じたと考えられる。
<比較例3>
硬化剤の質量部数が少なすぎたため、チッピングに不良が生じたと考えられる。
<比較例4>
硬化剤の質量部数が過剰すぎたため、チップ保持性に不良が生じたと考えられる。
<比較例5>
光重合開始剤の質量部数が少なすぎたため、ピックアップ性、テープ剥離性に不良が生じたと考えられる。
<比較例6>
光重合開始剤の質量部数が過剰すぎたため、ピックアップ性に不良が生じたと考えられる。
本発明に係る粘着テープによれば、ダイシング、ピックアップ等の加工時には良好な特性を得ることができ、チップ検査時においても重ねたテープ同士が容易に剥離できるため、半導体チップ又は半導体部品の製造に好適に用いられる。
1…半導体ウエハまたは基板
2…リングフレーム
3…紫外線硬化型粘着剤層(半導体ウエハ又は基板を貼り合わせた領域)
4…紫外線硬化型粘着剤層(半導体ウエハ又は基板を貼り合わせた領域外)。
5…塩化ビニルフィルム
6…紫外線ランプ


Claims (4)

  1. 塩化ビニルフィルム上に紫外線硬化型粘着剤層を有する半導体加工用粘着テープであって、
    前記紫外線硬化型粘着剤層が、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100質量部に対し、
    光重合性化合物10〜100質量部、硬化剤0.01〜10質量部及び光重合開始剤0.1〜10質量部を含み、
    半導体ウエハ又は基板に前記半導体加工用粘着テープを貼り合わせた状態において、
    紫外線を250mJ/cmを照射した後の、半導体ウエハ又は基板と半導体加工用粘着テープとの粘着力が0.01N/20mm〜0.5N/20mmであり、
    半導体ウエハ又基板を貼り合わされた領域外の自背面粘着力が1.0N/20mm以下であることを特徴とする半導体加工用粘着テープ。
  2. 前記光重合開始剤が2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、
    2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び
    エタノン,1―[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)から選択される1種以上である、請求項1に記載の半導体加工用粘着テープ。
  3. 半導体ウエハ又は基板と、リングフレームとに請求項1又は2に記載の半導体加工用粘着テープを貼り合せる工程と、
    前記半導体ウエハ又は前記基板をダイシングして半導体チップ又は半導体部品に加工するダイシング工程と、
    前記半導体加工用粘着テープに紫外線を照射する紫外線照射工程と、
    前記半導体チップ又は前記半導体部品同士の間隔を広げるため、前記半導体加工用粘着テープを引き伸ばすエキスパンド工程及び、
    前記半導体加工用粘着テープから前記半導体チップ又は前記半導体部品をピックアップするピックアップ工程、
    とを有する半導体チップ又は半導体部品の製造方法。
  4. 前記ピックアップ工程後に、前記半導体加工用粘着テープを重ねた後、前記半導体加工用粘着テープを剥離し、前記半導体チップ又は半導体部品を検査する検査工程を有する請求項3に記載の半導体チップ又は半導体部品の製造方法。
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