JP2018136103A - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことのできる貯湯式給湯機を提供する。【解決手段】ヒートポンプユニット100は、ヒートポンプ入水配管121を通じて貯湯ユニット200から供給された水(低温水)を加熱する。貯湯タンク201は、ヒートポンプユニット100により加熱された湯(高温水)を貯湯する。一般給湯混合弁205は、貯湯タンク201から取り出した湯水を、給水端241から供給された市水と混合し、給湯端242を通じて給湯端末に給湯する。直接湯張り配管233は、ヒートポンプユニット100により加熱された湯(比較的温度が低い湯)を、貯湯タンク201及び一般給湯混合弁205をバイパスして浴槽300へと導く。湯張り切換弁207は、ヒートポンプユニット100により加熱された湯の供給先を、貯湯タンク201と直接湯張り配管233との何れかに切り換える。【選択図】図1

Description

本発明は、貯湯式給湯機に関する。
従来より、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットとを備えた貯湯式給湯機が、家庭や施設に導入されている。このような貯湯式給湯機は、例えば、電気料金が安い夜間に稼働し、ヒートポンプユニットにて加熱した(沸き上げた)湯を貯湯ユニットの貯湯タンク内に貯湯(蓄熱)する。そして、日中において湯が使用される際に、貯湯タンクから取り出した湯と市水とを混合して、給湯する。
このような貯湯式給湯機の先行技術として、例えば、貯湯ユニットにおける貯湯タンク(貯湯槽)の小型化を目的とした貯湯式給湯機の発明が、特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示された貯湯式給湯機(ヒートポンプ給湯機)では、浴槽への湯張り(浴槽への給湯)を行う際に、貯湯時の加熱温度よりも低い加熱温度にてヒートポンプユニット(冷媒回路)を運転する。そして、このように加熱した湯を、貯湯タンクからの湯及び市水と混合した後に、浴槽へ給湯する。
また、特許文献2に開示された貯湯式給湯機(給湯装置)では、浴槽への湯張りを行う際に、貯湯タンクの湯を用いることなく、ヒートポンプユニット(ヒートポンプ装置)で比較的低温に加熱した湯を、混合バルブを通過させた後に、浴槽へ給湯する。
特開2005−195211号公報 特開2008−304145号公報
近年、このような貯湯式給湯機だけでなく、太陽光発電装置に代表される発電設備も、家庭や施設に導入されている。これら貯湯式給湯機及び発電設備が導入された家庭や施設では、日中に生じる余剰電力量(例えば、発電電力量から消費電力量を差し引いた電力量)を用いて、貯湯式給湯機を稼働させることも可能となっている。
それでも、余剰電力量を用いて貯湯式給湯機を稼働させる際に、貯湯タンクの沸き増し(追加の貯湯運転)を行うことは、あまり適切でない。つまり、日中に沸き増しを行う際には、夜間のうちに貯湯タンク内に蓄熱された温度よりも高い温度で湯を沸き上げる必要がある。そのため、このような沸き増しを日中に行うと、COP(Coefficient Of Performance)が低くなるだけでなく、必要とする消費電力量が発電電力量を超えてしまい、余分な買電を生じさせることが懸念される。
そこで、余剰電力量を用いて、特許文献1,2の発明のように、浴槽への湯張りを行うことが考えられる。
しかしながら、特許文献1の発明では、低い加熱温度にてヒートポンプユニットを運転し、このように加熱した湯を、第1の混合弁を用いて貯湯タンクからの湯と混合し、更に下流で、第2の混合弁を用いて市水と混合する構成となっている。そのため、余剰電力量を用いて低温度で湯を加熱するとしても、必ず貯湯タンクからの出湯があり、高温の湯を消費してしまうことになる。
一方、特許文献2の発明では、貯湯タンク内の湯を消費することがないものの、シャワーといった給湯端末へと繋がる混合バルブを通過させた後に浴槽へ給湯する構成となっている。そのため、余剰電力量を用いて加熱した低温の湯を浴槽へ給湯している最中に、例えば、シャワーが使用されてしまうと、この低温の湯が混合バルブを通じてシャワーから給湯されてしまうという問題があった。
そのため、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことのできる貯湯式給湯機が求められていた。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る貯湯式給湯機は、
湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクから取り出した湯水を、市水と混合して給湯端末に供給する混合弁と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を、前記貯湯タンク及び前記混合弁をバイパスして浴槽へと導く湯張り配管と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水の供給先を、前記貯湯タンクと前記湯張り配管との何れかに切り換える切換弁と、
を備える。
本発明に係る貯湯式給湯機では、例えば、余剰電力量に応じた低い加熱能力でヒートポンプ装置を稼働させ、このヒートポンプ装置にて加熱された湯水(比較的低い温度の湯)を用いた湯張り(直接湯張り運転)を行う際に、貯湯タンク及び混合弁をバイパスして浴槽へと導く湯張り配管を用いて給湯する。このため、湯張りの途中で、給湯端末が使用された場合でも、貯湯タンクから取り出した湯水を、混合弁にて市水と混合して給湯端末に供給でき、ヒートポンプ装置が加熱した低い温度の湯が給湯端末から供給されることがない。この結果、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことができる。
本発明の実施形態に係る貯湯式給湯機の構成を示す構成図 貯湯式給湯機が配置される家庭における全体構成を示す模式図 貯湯式給湯機の接続構成を説明するためのブロック図 貯湯運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 一般給湯運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 一般給湯処理を説明するためのフローチャート 通常湯張り運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 通常湯張り処理を説明するためのフローチャート 通常保温運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 通常保温処理を説明するためのフローチャート 直接湯張り運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 直接湯張り処理を説明するためのフローチャート 温調制御処理の詳細を説明するためのフローチャート 直接保温運転時における湯水の動作経路を説明するための模式図 直接保温処理を説明するためのフローチャート 貯湯式給湯機における一日の運転動作例を説明するためのグラフ
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書で使用する各図においては、共通する要素に同一の符号を付けるものとする。また、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
<貯湯式給湯機の構成>
図1は、本発明の実施形態に係る貯湯式給湯機1の構成を示す構成図である。この貯湯式給湯機1は、大きく分けて、ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット200とを含んで構成されている。
また、貯湯式給湯機1には、浴槽300と、ヒートポンプユニット100の制御を行うヒートポンプコントローラ400と、貯湯ユニット200の制御を行う貯湯ユニットコントローラ500と、ユーザに操作されるリモコン600とが含まれている。
ヒートポンプユニット(ヒートポンプ装置)100は、圧縮機101と、冷媒−水熱交換器102と、膨張弁103と、蒸発器104とを含んで構成されている。これらは、環状に接続され、冷媒を循環させるための冷凍サイクル回路(冷媒回路)が形成されている。
ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット200とは、ヒートポンプ入水配管121、及び、ヒートポンプ出湯配管122を介して接続されている。そして、ヒートポンプ出湯配管122には、ヒートポンプユニット100により加熱された(沸き上げられた)湯の出湯温度を検出するための出湯温度センサ111が設置されている。
圧縮機101は、冷媒を圧縮して温度及び圧力を上昇させる。なお、冷媒には、例えば、CO2、HFC、HC、及び、HFO等を適用可能であるが、特にこれらに限定されるものではない。圧縮機101は、回転数に応じて容量(単位当たりの送り出し量)を変化させることができるインバータ回路を備える。
圧縮機101は、ヒートポンプコントローラ400からの制御に従って、目標の加熱能力となるように回転数を調整する。
冷媒−水熱交換器102は、ヒートポンプ入水配管121を通じて送られる水(低温水)を目標の温度まで昇温加熱するための加熱源である。冷媒−水熱交換器102は、例えば、プレート式あるいは二重管式に代表される熱交換器であり、冷媒と水との間で熱交換を行う。
冷媒−水熱交換器102における熱交換により、冷媒は放熱して温度が下降し、一方、水は吸熱して温度が上昇する。冷媒−水熱交換器102は、加熱した湯を、ヒートポンプ出湯配管122を通じて貯湯ユニット200に供給する。
膨張弁103は、冷媒を膨張させて温度及び圧力を下降させる。膨張弁103は、ヒートポンプコントローラ400からの制御に従って弁の開度を調整する。例えば、膨張弁103は、冷媒の圧縮機吸入過熱度、もしくは圧縮機吐出温度が目標の温度となるように開度を調整する。
蒸発器104は、図示せぬ送風機により送られてきた外気と冷媒との間で熱交換を行う。蒸発器104における熱交換により冷媒は吸熱し、外気は放熱して温度が下降する。
貯湯ユニット200は、主に、貯湯タンク201と、タンク側ポンプ202と、第1の流路切換弁203と、第2の流路切換弁204と、一般給湯混合弁205と、風呂給湯混合弁206と、湯張り切換弁207と、湯張り流量調整弁208と、湯張り開閉弁209と、風呂熱交換器210と、浴槽循環ポンプ211とを備える。
貯湯タンク201は、例えば、金属(一例としてステンレス)や樹脂で形成されており、ヒートポンプユニット100により加熱された湯を貯湯する。より詳細に貯湯タンク201は、ヒートポンプ出湯配管122、及び、湯張り切換弁207を通じてヒートポンプユニット100から送られた湯を上部から流入させる。
これにより、貯湯タンク201内には、上部から下部に向かって高温域の湯と低温域の水との温度成層が形成される。貯湯タンク201の表面には、貯湯されている湯水の温度を検出するための貯湯温度センサ221が高さ方向に複数設置されている。
タンク側ポンプ202は、第1の流路切換弁203から供給された水を、第2の流路切換弁204を通じて送り出す。
例えば、タンク側ポンプ202は、後述する貯湯運転(沸き上げ運転)時に、貯湯タンク201の下部(底部)から取り出した低温水を、ヒートポンプ入水配管121を通じてヒートポンプユニット100に供給し、そして、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯を、ヒートポンプ出湯配管122、及び、湯張り切換弁207を通じて貯湯タンク201の上部(頂部)に戻す。その際、タンク側ポンプ202は、例えば、出湯温度センサ111にて検出される出湯温度が目標貯湯温度となるように回転数を調整する。
また、後述する直接湯張り運転時に、タンク側ポンプ202は、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯を、ヒートポンプ出湯配管122、湯張り切換弁207、直接湯張り配管233を通じて浴槽300に給湯する。
第1の流路切換弁203は、例えば、3方弁であり、入水口a,bと出水口cとを備えている。入水口aは、配管を経由して貯湯タンク201(下部)と接続されている。入水口bは、温水導出配管232を経由して風呂熱交換器210と接続されている。出水口cは、配管を経由してタンク側ポンプ202(吸入側)と接続されている。
第1の流路切換弁203は、貯湯運転時や直接湯張り運転時に、入水側を入水口aに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口b−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
また、第1の流路切換弁203は、後述する通常保温運転時や後述する直接保温運転時に、入水側を入水口bに切り換え(入水口b−出水口cを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と温水導出配管232(風呂熱交換器210)とを接続させる。
第2の流路切換弁204は、例えば、3方弁であり、入水口aと出水口b,cとを備えている。入水口aは、配管を経由してタンク側ポンプ202(吐出側)と接続されている。出水口bは、ヒートポンプ入水配管121を経由してヒートポンプユニット100と接続されている。出水口cは、配管を経由して貯湯タンク201の下部と接続されている。
第2の流路切換弁204は、貯湯運転時や直接湯張り運転時に、出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)とヒートポンプ入水配管121とを接続させる。
また、第2の流路切換弁204は、通常保温運転時に、出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
一般給湯混合弁205は、貯湯タンク201の上部から取り出した湯(高温水)と、給水端241から供給された市水とを混合する。つまり、貯湯タンク201の湯を用いて給湯する一般給湯運転を行う際に、一般給湯混合弁205は、貯湯タンク201から取り出した湯と市水とを混合させて、一般給湯用の設定温度に調整しつつ、給湯端242を通じて給湯端末(一例として、シャワーやカラン)に給湯する。
なお、混合前の湯の温度は、一例として、貯湯タンク201における最上部の貯湯温度センサ221(上から0L位置に配置された貯湯温度センサ221)が検出した温度を用いている。この他にも、一般給湯混合弁205(以下に説明する風呂給湯混合弁206も同様)と貯湯タンク201の上部とを結ぶ配管に、別途、タンク出湯温度センサを配置し、このタンク出湯温度センサによって、混合前の湯の温度を検出するようにしてもよい。
風呂給湯混合弁206は、貯湯タンク201の上部から取り出した湯と、給水端241から供給された市水とを混合する。つまり、貯湯タンク201の湯を用いて浴槽300に給湯する通常湯張り運転を行う際に、風呂給湯混合弁206は、貯湯タンク201から取り出した湯と市水とを混合させて、風呂給湯用の設定温度(浴槽設定湯温)に調整しつつ、浴槽往き配管234、及び、浴槽戻り配管235を通じて湯張りを行う。
湯張り切換弁207は、例えば、3方弁であり、入水口aと出水口b,cとを備えている。入水口aは、ヒートポンプ出湯配管122と接続されている。出水口bは、湯張り流量調整弁208を経由して直接湯張り配管233と接続されている。出水口cは、配管を経由して貯湯タンク201の上部と接続されている。
湯張り切換弁207は、貯湯運転時に、出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と貯湯タンク201の上部とを接続させる。
また、湯張り切換弁207は、直接湯張り運転時に、出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と直接湯張り配管233(湯張り流量調整弁208)とを接続させる。
湯張り流量調整弁208は、直接湯張り運転時に、直接湯張り配管233を通じて浴槽300に給湯される湯の流量を調整する。つまり、浴槽300側が大気解放(大気開放)となっていても、ヒートポンプユニット100にて加熱する湯の流量を適切に制御することができる。
湯張り開閉弁209は、通常湯張り運転時に弁を開放し、貯湯タンク201の上部から出湯された後、風呂給湯混合弁206にて市水と混合された湯を、浴槽往き配管234、及び、浴槽戻り配管235を通じて、浴槽300に送る。
風呂熱交換器210は、温水導入配管231を通じて貯湯タンク201の上部から送られた湯と、浴槽300の湯との間で熱交換を行う。
具体的に風呂熱交換器210は、浴槽循環ポンプ211が稼働することにより浴槽300の湯が循環している状態で、風呂熱交換器210を通る浴槽300の湯と、温水導入配管231を通じて供給される湯との間で熱交換を行う。その際、温水導入配管231を通じて供給される湯は温度が下降し、一方、風呂熱交換器210を通る浴槽300の湯は吸熱して温度が上昇する。
そして、温度が下降した湯は、温水導出配管232を経由してタンク側ポンプ202(第1の流路切換弁203)へと供給される。
浴槽循環ポンプ211は、浴槽戻り配管235を通じて吸入した浴槽300の湯を、風呂熱交換器210(入水側)に向けて吐出し、風呂熱交換器210、浴槽往き配管234、そして、浴槽300の順に湯を循環させる。
なお、風呂熱交換器210の入水側には、浴槽300の湯温を検出するための浴槽温度センサ223が配置されている。また、風呂熱交換器210の出水側には、風呂熱交換器210により加熱された湯の温度を検出するための浴槽往き温度センサ222が配置されている。
ヒートポンプコントローラ400は、ヒートポンプユニット100を制御する。また、貯湯ユニットコントローラ500は、貯湯ユニット200を制御する。なお、貯湯ユニットコントローラ500とヒートポンプコントローラ400とは、通信可能に接続されており、必要な情報を送受信する。
リモコン600は、貯湯ユニットコントローラ500と通信可能に接続されており、必要な情報を送受信する。このリモコン600には、操作ボタンや表示部が配置されており、例えば、ユーザからの操作に応じて、貯湯ユニットコントローラ500に指示を与えたり、貯湯ユニットコントローラ500から得た情報に応じて、貯湯ユニット200の運転状況を表示する。
このような貯湯式給湯機1は、配置される家庭や施設において、他の装置と適宜接続されて使用される。
具体例として、ある家庭では、図2に示すように、貯湯式給湯機1と他の装置とが接続されて使用される。図2は、貯湯式給湯機1が配置される家庭における全体構成を示す模式図である。なお、図2において、ヒートポンプコントローラ400やリモコン600は省略しているが、実際には接続されて使用される。
図2に示す具体例では、ヒートポンプユニット100、貯湯ユニット200、及び、貯湯ユニットコントローラ500の他に、HEMS(Home Energy Management System)コントローラ700、太陽光発電装置710、パワーコンディショナ720、分電盤730、及び、電力メータ740が含まれている。なお、図2では、省略しているが、電力を消費する各種の家電機器も実際には含まれている。
HEMSコントローラ700は、パワーコンディショナ720と通信可能に接続されており、太陽光発電装置710にて発電された発電電力量の情報を取得する。また、HEMSコントローラ700は、電力メータ740とも通信可能に接続されており、電力メータ740にて計測された消費電力量の情報を取得する。
更に、HEMSコントローラ700は、貯湯ユニットコントローラ500とも通信可能に接続されており、例えば、取得した発電電力量の情報と消費電力量の情報とから余剰電力量を求め、直接湯張り運転を含む指令を貯湯ユニットコントローラ500に発する。
より具体的に、HEMSコントローラ700は、その時点の太陽光発電装置710の発電電力量、電力メータ740により計測された家庭内の消費電力量、及び、天気予報や過去実績を利用して予測される予測発電電力量に基づいて、余剰電力量を算出する。そして、HEMSコントローラ700は、算出した余剰電力量に基づいて、直接湯張り運転や直接保温運転の指令を貯湯ユニットコントローラ500に発する。
なお、このような余剰電力量の算出は、貯湯ユニットコントローラ500側にて行ってもよく、その場合、HEMSコントローラ700は、発電電力量の情報、消費電力量の情報、及び、天気予報や過去実績の情報を貯湯ユニットコントローラ500に送信する。
太陽光発電装置710は、例えば、ソーラーパネルに代表される発電モジュールであり、太陽光を受けて発電を行う。
パワーコンディショナ720は、例えば、太陽光発電インバータ(Photo Voltec inverter)からなり、太陽光発電装置710にて発電された電力(直流)を、交流に変換して分電盤730を通じて出力する。また、パワーコンディショナ720は、太陽光発電装置710における発電電力量の情報を、HEMSコントローラ700に供給する。
分電盤730は、パワーコンディショナ720から供給された電力や商用電源PSから供給された電力を、家庭内の部屋や階に分けて分配する。分電盤730は、貯湯ユニット200にも電力を分配している。つまり、貯湯式給湯機1は、太陽光発電装置710が発電する発電電力が十分に大きいときは発電電力により稼働し、一方、夜間に代表される発電が行われないときには、商用電源PSからの電力により稼働する。
電力メータ740は、例えば、スマートメータからなり、家庭内で消費された電力(消費電力量)を計測する。電力メータ740は、計測した消費電力量の情報を、HEMSコントローラ700に供給する。
次に、貯湯ユニットコントローラ500を中心として、貯湯式給湯機1を説明する。図3は、貯湯式給湯機1の接続構成を説明するためのブロック図である。図3に示すように、貯湯ユニットコントローラ500は、測定部501、演算部502、制御部503、及び、記憶部504を含んで構成されている。
このような構成の貯湯ユニットコントローラ500には、入力として、出湯温度センサ111、貯湯温度センサ221、浴槽往き温度センサ222、及び、浴槽温度センサ223が接続されている。
また、貯湯ユニットコントローラ500には、入出力として、ヒートポンプコントローラ400、リモコン600、及び、HEMSコントローラ700が接続されている。
更に、貯湯ユニットコントローラ500には、出力として、タンク側ポンプ202、第1の流路切換弁203、第2の流路切換弁204、一般給湯混合弁205、風呂給湯混合弁206、湯張り切換弁207、湯張り流量調整弁208、湯張り開閉弁209、及び、浴槽循環ポンプ211(より詳細には、各アクチュエータ)が接続されている。
測定部501は、出湯温度センサ111、貯湯温度センサ221、浴槽往き温度センサ222、及び、浴槽温度センサ223が検出した情報に従って、湯の温度(それぞれの湯温)を測定する。
演算部502は、測定部501が計測した湯の温度に基づいて、制御動作を演算する。
例えば、演算部502は、沸き上げ運転時に、貯湯タンク201内の蓄熱量から目標出湯温度を求め、ヒートポンプユニット100の動作内容を演算する。
また、演算部502は、余剰電力量の算出を、貯湯ユニットコントローラ500側で行う場合に、HEMSコントローラ700から取得した発電電力量の情報と消費電力量の情報とから余剰電力量を求める(一例として、余剰電力量=発電電力量−消費電力量)。
制御部503は、演算部502が演算した動作内容に基づいて、ヒートポンプユニット100、及び、タンク側ポンプ202〜湯張り開閉弁209、及び、浴槽循環ポンプ211のアクチュエータを制御する。
また、制御部503は、余剰電力の発生に伴いHEMSコントローラ700から送られる直接湯張り運転や直接保温運転の指令を受け取ると、同様に、ヒートポンプユニット100、及び、タンク側ポンプ202〜湯張り開閉弁209、及び、浴槽循環ポンプ211のアクチュエータを制御する。
記憶部504は、予め定められた定数やリモコン600から送信される設定値といった種々の情報を記憶する。例えば、記憶部504は、一回の給湯時に見込まれる最大熱量を示す規定値(タンク給湯閾値)、一般給湯用の給湯設定温度、湯張り用の設定温度(浴槽設定湯温)や設定湯量(浴槽設定湯量)、及び、直接湯張り運転時の加熱温度(出湯温度)といった情報を記憶する。そして、演算部502や制御部503は、必要に応じて、記憶部504に記憶された情報を参照し、あるいは、書き換えを行うことが可能である。
なお、このような測定部501、演算部502、及び、制御部503は、例えば、マイコンにより構成される。また、記憶部504は、例えば、半導体メモリによって構成される。
<貯湯運転(沸き上げ運転)>
本発明の実施形態における貯湯式給湯機1の貯湯運転(沸き上げ運転)について説明を行う。一般に、貯湯運転は、電気料金が安い夜間(深夜料金時間帯)に行われる。貯湯運転時には、貯湯ユニットコントローラ500によって、第1の流路切換弁203、第2の流路切換弁204、及び、湯張り切換弁207は、以下のように制御される。
貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水側を入水口aに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口b−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
また、貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)とヒートポンプ入水配管121とを接続させる。
更に、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り切換弁207の出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と貯湯タンク201の上部とを接続させる。
この状態で、貯湯ユニットコントローラ500は、ヒートポンプユニット100を稼働させ、そして、タンク側ポンプ202を稼働させる。これにより、図4に示すように、貯湯タンク201の下部から取水された水(低温水)は、第1の流路切換弁203、タンク側ポンプ202、第2の流路切換弁204、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された(沸き上げられた)湯は、ヒートポンプ出湯配管122、及び、湯張り切換弁207を通り、貯湯タンク201の上部へと導かれる。
貯湯ユニットコントローラ500は、このようにして、貯湯タンク201の下部から取り出した水をヒートポンプユニット100にて加熱し、加熱した湯を貯湯タンク201の上部へと送ることが可能となる。このような貯湯運転により、貯湯タンク201内には、上部から高温の湯が徐々に積層された状態で貯湯されていく。
貯湯運転では、貯湯ユニットコントローラ500によって、例えば、リモコン600の給湯設定温度以上、かつ、給湯負荷に対応した必要蓄熱量となるように、貯湯タンク201の貯湯温度が決められている(一例として、65℃)。
また、貯湯タンク201の蓄熱量が閾値(ヒートポンプ沸き上げ閾値)を下回った場合にも貯湯運転が開始される。
このような貯湯運転において、貯湯ユニットコントローラ500は、例えば、ヒートポンプコントローラ400に対して、目標貯湯量を指令する。そして、貯湯タンク201の蓄熱量が目標貯湯量になると、ヒートポンプユニット100は、貯湯運転を停止する。なお、目標貯湯量は、例えば、現在からある決まった時間までに予測される給湯負荷と、現在の貯湯タンク201の蓄熱量との差から算出される。予測される給湯負荷は、過去数日間の給湯負荷を学習して定めるようにするとよい。
<一般給湯運転>
続いて、貯湯タンク201からの湯を、給湯端末(一例として、シャワーやカラン)に給湯する一般給湯運転について説明を行う。一般給湯運転では、例えば、給湯端242に接続された給湯端末の水栓が開かれると(給湯負荷が生じると)、図5に示すように、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、一般給湯混合弁205を通り、給湯端242から給湯端末に給湯される。
以下、このような一般給湯運転を行う処理(一般給湯処理)について、図6を参照して説明する。図6は、一般給湯処理を説明するためのフローチャートである。この一般給湯処理は、例えば、給湯端242に接続された給湯端末の水栓が開かれた際に開始する。
貯湯ユニットコントローラ500は、給湯流量が基準値以上となるまで待機する(ステップS101;No)。なお、一般給湯混合弁205と給湯端242とを繋ぐ配管には、図示せぬ給湯流量センサが設けられており、この給湯流量センサにおいて、安定的に給湯流量を検出できる下限値が基準値として設定されている。
この待機状態から、給湯端末の水栓が開かれ、給湯流量が増加して、基準値以上となると(ステップS101;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、一般給湯混合弁205を温調制御する(ステップS102)。
一般給湯混合弁205は、給湯端242から給湯する湯の温度を調節するための弁であり、貯湯タンク201の上部から供給される高温の湯と、給水端241から供給される市水とを混合し、例えば、混合比を可変して図示せぬ給湯温度センサの検出する湯温が給湯温度(給湯設定温度)となるように調節して出湯する。この給湯温度は、リモコン600によりユーザによって設定されている。
なお、貯湯タンク201では、上部から湯水を供給するのに伴い、給水端241より供給される市水が下部から流入する。
貯湯ユニットコントローラ500は、給湯流量が基準値を下回ったか否かを判別する(ステップS103)。貯湯ユニットコントローラ500は、給湯流量が基準値を下回っていないと判別すると(ステップS103;No)、ステップS102の温調制御を継続する。
一方、給湯流量が基準値を下回ったと判別した場合(ステップS103;Yes)に、貯湯ユニットコントローラ500は、一般給湯処理を終え、再び待機状態となる。
<通常湯張り運転>
続いて、貯湯タンク201の湯を用いて浴槽300に湯を張る通常湯張り運転について説明を行う。この通常湯張り運転において、図7に示すように、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁209の順に送られ、そして、浴槽往き配管234、及び、浴槽戻り配管235を通じて、浴槽300に給湯される。
以下、このような通常湯張り運転を行う処理(通常湯張り処理)について、図8を参照して説明する。図8は、通常湯張り処理を説明するためのフローチャートである。この湯張り処理は、例えば、リモコン600からの湯張り指令(通常湯張りの指令)に応答して実行される。
貯湯ユニットコントローラ500は、リモコン600から湯張り指令(通常湯張りの指令)がなされるまで待機する(ステップS201;No)。
この待機状態から、リモコン600により湯張り指令がなされると(ステップS201;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り開閉弁209を開放する(ステップS202)。
貯湯ユニットコントローラ500は、風呂給湯混合弁206を温調制御する(ステップS203)。
風呂給湯混合弁206は、浴槽300に給湯する湯の温度を調節するための弁であり、貯湯タンク201の上部から供給される高温の湯と、給水端241から供給される市水とを混合し、例えば、混合比を可変して図示せぬ給湯温度センサの検出する湯温が浴槽設定湯温となるように調節して出湯する。
なお、貯湯タンク201では、上部から湯水を供給するのに伴い、給水端241より供給される市水が下部から流入する。
貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上となったか否かを判別する(ステップS204)。例えば、通常湯張り運転中では、図示せぬ流量センサが流量を積算しており、貯湯ユニットコントローラ500は、この積算流量がリモコン600で設定された浴槽設定湯量以上となったかどうかを判別する。貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上でないと判別すると(ステップS204;No)、ステップS203の温調制御を継続する。
一方、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上となったと判別した場合(ステップS204;Yes)に、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り開閉弁209を閉鎖し(ステップS205)、通常湯張り処理を終え、再び待機状態となる。
なお、通常湯張り処理のステップS204では、流量センサが積算した流量を用いて、湯張りの終了を判別する場合について説明したが、他に、浴槽300の水位を検出する図示せぬ水位センサを用いて、湯張りの終了を判別するようにしてもよい。
<通常保温運転>
続いて、貯湯タンク201の湯を用いて浴槽300の湯を加熱する通常保温運転について説明を行う。
この通常保温運転では、図9に示すように、浴槽循環ポンプ211が稼働され、浴槽300の湯が風呂熱交換器210を通って循環される。
一方、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、温水導入配管231、風呂熱交換器210の順に送られる。そして、風呂熱交換器210にて浴槽300の湯との熱交換によって放熱して温度が下降した低温水となる。このように温度が下降した低温水は、温水導出配管232を経由して第1の流路切換弁203、タンク側ポンプ202、第2の流路切換弁204の順に送られ、貯湯タンク201の下部に戻される。また、風呂熱交換器210を通った浴槽300の湯は加熱される。
以下、このような通常保温運転における処理(通常保温処理)について、図10を参照して説明する。図10は、通常保温処理を説明するためのフローチャートである。この通常保温処理は、例えば、リモコン600からの保温指令(通常保温運転の指令)に応答して実行される。
貯湯ユニットコントローラ500は、リモコン600から保温指令(通常保温運転の指令)がなされるまで待機する(ステップS301;No)。
この待機状態から、リモコン600により保温指令がなされると(ステップS301;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水口を、温水導出配管232(風呂熱交換器210)側へ切り換える(ステップS302)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水側を入水口bに切り換え(入水口b−出水口cを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と風呂熱交換器210とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水口を、貯湯タンク201の下部側へ切り換える(ステップS303)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽循環ポンプ211を稼働させる(ステップS304)。この浴槽循環ポンプ211の稼働に伴い、浴槽300の湯は、浴槽戻り配管235、風呂熱交換器210、浴槽往き配管234、浴槽300の順に循環する。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を稼働させる(ステップS305)。このタンク側ポンプ202の稼働に伴い、貯湯タンク201の上部から取り出された湯は、温水導入配管231、風呂熱交換器210の順に流れ、風呂熱交換器210にて熱交換した後に、第1の流路切換弁203、タンク側ポンプ202、第2の流路切換弁204、貯湯タンク201の下部の順に流れる。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を温調制御する(ステップS306)。
例えば、温水導出配管232には、風呂熱交換器210の出口側の温度を検出するための図示せぬ温度センサが配置されており、貯湯ユニットコントローラ500は、この温度センサが検出した温度と、浴槽温度センサ223が検出した温度(風呂熱交換器210の入り口側の温度)との温度差が予め定められた値で一定になるように、タンク側ポンプ202の回転数を制御する。
貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽温度が設定温度以上となったか否かを判別する(ステップS307)。つまり、浴槽温度センサ223が浴槽温度(浴槽300の湯温)を検出しているため、貯湯ユニットコントローラ500は、この浴槽温度がリモコン600で設定された設定温度以上となったかどうかを判別する。貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽温度が設定温度以上でないと判別すると(ステップS307;No)、ステップS306の温調制御を継続する。
一方、浴槽温度が設定温度以上となったと判別した場合(ステップS307;Yes)に、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を停止させ(ステップS308)、そして、浴槽循環ポンプ211を停止させる(ステップS309)。こうして貯湯ユニットコントローラ500は、通常保温処理を終え、再び待機状態となる。
<直接湯張り運転>
続いて、ヒートポンプユニット100を稼働させて加熱した湯を浴槽300に給湯する直接湯張り運転について説明を行う。なお、直接湯張り運転は、余剰電力を活用して行われる。例えば、上述したHEMSコントローラ700が余剰電力量(現時点の余剰電力量だけでなく、一定時間先までに予測される余剰電力量も含む)の発生を判別すると、貯湯ユニットコントローラ500に指令が発せられる。
この直接湯張り運転では、図11に示すように、ヒートポンプユニット100が稼働すると共に、貯湯タンク201の下部から取水された湯は、第1の流路切換弁203、タンク側ポンプ202、第2の流路切換弁204、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、湯張り切換弁207、湯張り流量調整弁208、直接湯張り配管233の順に送られ、そして、浴槽往き配管234、及び、浴槽戻り配管235を通じて、浴槽300に給湯される。
以下、このような直接湯張り運転を行う処理(直接湯張り処理)について、図12を参照して説明する。図12は、直接湯張り処理を説明するためのフローチャートである。この直接湯張り処理は、例えば、HEMSコントローラ700からの湯張り指令(直接湯張り運転の指令)に応答して実行される。
貯湯ユニットコントローラ500は、HEMSコントローラ700から湯張り指令(直接湯張り運転の指令)がなされるまで待機する(ステップS401;No)。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により湯張り指令がなされると(ステップS401;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水口を、貯湯タンク201の下部側へ切り換える(ステップS402)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水側を入水口aに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口b−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水口を、ヒートポンプ入水配管121側へ切り換える(ステップS403)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)とヒートポンプ入水配管121とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り切換弁207の出水口を、直接湯張り配管233(湯張り流量調整弁208)側へ切り換える(ステップS404)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り切換弁207の出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と直接湯張り配管233(湯張り流量調整弁208)とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、ヒートポンプユニット100を稼働させる(ステップS405)。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた消費電力量にて稼働することになる。つまり、ヒートポンプユニット100の消費電力量を夜間蓄熱時よりも小さくすることで、出湯温度を低くしている(一例として、35℃)。なお、このように、出湯温度を低くすると、COPが高くなるため、加熱能力が夜間蓄熱時と同じでも、消費電力量が小さくなる。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を稼働させる(ステップS406)。
これにより、貯湯タンク201の下部から取水された水(低温水)は、第1の流路切換弁203、タンク側ポンプ202、第2の流路切換弁204、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、湯張り切換弁207、湯張り流量調整弁208、及び、直接湯張り配管233の順に送られ、そして、浴槽往き配管234、及び、浴槽戻り配管235を通じて、浴槽300に給湯される。
貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を実行する(ステップS407)。なお、温調制御処理についての詳細は後述する。
貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上となったか否かを判別する(ステップS408)。例えば、図示せぬ流量センサが流量を積算しているため、貯湯ユニットコントローラ500は、この積算流量がリモコン600で設定された浴槽設定湯量以上となったかどうかを判別する。貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上でないと判別すると(ステップS408;No)、ステップS407の温調制御処理の実行を継続する。
一方、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上となったと判別した場合(ステップS408;Yes)に、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り切換弁207の出水口を、貯湯タンク201の上部側へ切り換える(ステップS409)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り切換弁207の出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と貯湯タンク201の上部とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り流量調整弁208を閉鎖し(ステップS410)、ヒートポンプユニット100を停止させ(ステップS411)、そして、タンク側ポンプ202を停止させる(ステップS412)。こうして貯湯ユニットコントローラ500は、直接湯張り処理を終え、再び待機状態となる。
ここで、上述したステップS407における温調制御処理の詳細について、図13を参照して説明する。図13は、温調制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
貯湯ユニットコントローラ500は、出湯温度を計測する(ステップS501)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、出湯温度センサ111からの情報に基づいて、出湯温度を計測する。
貯湯ユニットコントローラ500は、出湯温度が目標出湯温度を超えたか否かを判別する(ステップS502)。つまり、直接湯張り運転において、余剰電力量に応じた目標出湯温度(一例として、35℃)が定められているため、貯湯ユニットコントローラ500は、計測された出湯温度がこの目標出湯温度よりも高温となったかどうかを判別する。
貯湯ユニットコントローラ500は、出湯温度が目標出湯温度を超えたと判別すると(ステップS502;Yes)、タンク側ポンプ202の回転数が最大回転数であるか否かを判別する(ステップS503)。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数が最大回転数であると判別すると(ステップS503;Yes)、湯張り流量調整弁208の開度を1レベル上げる(ステップS504)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り流量調整弁208の開度を1レベル分だけ開く。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、上述した図12の直接湯張り処理へと制御を戻す。
一方、タンク側ポンプ202の回転数が最大回転数でないと判別した場合(ステップS503;No)に、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数を1レベル上げる(ステップS505)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数を1レベル分だけ高くする。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図12の直接湯張り処理へと制御を戻す。
また、上述したステップS502にて、出湯温度が目標出湯温度を超えていないと判別した場合(ステップS502;No)に、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数が最小回転数であるか否かを判別する(ステップS506)。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数が最小回転数であると判別すると(ステップS506;Yes)、湯張り流量調整弁208の開度を1レベル下げる(ステップS507)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り流量調整弁208の開度を1レベル分だけ閉じる。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図12の直接湯張り処理へと制御を戻す。
一方、タンク側ポンプ202の回転数が最小回転数でないと判別した場合(ステップS506;No)に、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数を1レベル下げる(ステップS508)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202の回転数を1レベル分だけ低くする。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図12の直接湯張り処理へと制御を戻す。
このような直接湯張り運転時において、上述したように、余剰電力量に応じた加熱能力でヒートポンプユニット100を稼働させているため、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯の温度は、比較的低い。この低い温度の湯による湯張りを行う際に、貯湯タンク201及び一般給湯混合弁205をバイパスして浴槽300へと導く直接湯張り配管233を用いて給湯する。このため、湯張りの途中で、給湯端末が使用された場合には、上述した図5に示す一般給湯運転が可能であり、給湯端末から低い温度の湯が供給されることがない。
この結果、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことができる。
また、直接湯張り運転時においてヒートポンプユニット100にて加熱された湯の温度は、貯湯タンク201に貯湯された貯湯温度(一例として65℃)や、湯張り時の浴槽設定湯温(一例として、42℃)よりも低くなる(一例として、35℃)。そのため、COPを高くすることができる。
更に、直接湯張り配管233には、湯張り流量調整弁208が設けられているため、給湯先の浴槽300側が大気解放(大気開放)となっていても、ヒートポンプユニット100にて加熱する湯の流量を適切に制御することができる。
<直接保温運転>
続いて、ヒートポンプユニット100を稼働させて加熱した湯を用いて浴槽300の湯を加熱する直接保温運転について説明を行う。なお、直接保温運転も、余剰電力を活用して行われる。例えば、上述した直接湯張り運転を終えた後に、HEMSコントローラ700が引き続き余剰電力量の発生を判別すると、貯湯ユニットコントローラ500に指令が発せられる。
この直接保温運転では、図14に示すように、浴槽循環ポンプ211が稼働され、浴槽300の湯が風呂熱交換器210を通って循環される。
また、ヒートポンプユニット100が稼働されると共に、タンク側ポンプ202が稼働され、第1の流路切換弁203から供給された湯(低温水)は、第2の流路切換弁204、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱されて加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、湯張り切換弁207の順に送られ、貯湯タンク201の上部に送られる。更に、この湯は、貯湯タンク201の上部を経由して、温水導入配管231、風呂熱交換器210の順に送られる。そして、風呂熱交換器210にて浴槽の湯との熱交換によって放熱して温度が下降した低温水となる。このように温度が下降した低温水は、温水導出配管232、第1の流路切換弁203の順に送られる。
以下、このような直接保温運転における処理(直接保温処理)について、図15を参照して説明する。図15は、直接保温処理を説明するためのフローチャートである。この直接保温処理は、例えば、HEMSコントローラ700からの保温指令(直接保温運転の指令)に応答して実行される。
貯湯ユニットコントローラ500は、HEMSコントローラ700から保温指令(直接保温運転の指令)がなされるまで待機する(ステップS601;No)。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により保温指令がなされると(ステップS601;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水口を温水導出配管232(風呂熱交換器210)側へ切り換える(ステップS602)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第1の流路切換弁203の入水側を入水口bに切り換え(入水口b−出水口cを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と風呂熱交換器210とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水口を、ヒートポンプ入水配管121側へ切り換える(ステップS603)。つまり、貯湯ユニットコントローラ500は、第2の流路切換弁204の出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)とヒートポンプ入水配管121とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽循環ポンプ211を稼働させる(ステップS604)。浴槽循環ポンプ211の稼働に伴い、浴槽300の湯は、浴槽戻り配管235、風呂熱交換器210、浴槽往き配管234の順に循環する。
貯湯ユニットコントローラ500は、ヒートポンプユニット100を稼働させる(ステップS605)。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた加熱能力にて稼働することになる。その際、ヒートポンプユニット100は、直接湯張り運転時よりも加熱能力を小さくし、かつ、直接湯張り運転時よりも出湯温度を高く(一例として、50℃)する。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を稼働させる(ステップS606)。
これにより、タンク側ポンプ202により第1の流路切換弁203から供給された湯(低温水)は、第2の流路切換弁204、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、湯張り切換弁207の順に送られ、貯湯タンク201の上部に送られる。更に、この湯は、貯湯タンク201の上部を経由して、温水導入配管231、風呂熱交換器210の順に送られる。そして、風呂熱交換器210にて浴槽300の湯との熱交換によって放熱して温度が下降した低温水となる。このように温度が下降した低温水は、温水導出配管232、第1の流路切換弁203の順に送られる。
貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を温調制御する(ステップS607)。
上述したように、温水導出配管232には、風呂熱交換器210の出口側の温度を検出するための図示せぬ温度センサが配置されており、貯湯ユニットコントローラ500は、この温度センサが検出した温度と、浴槽温度センサ223が検出した温度との温度差が予め定められた値で一定になるように、タンク側ポンプ202の回転数を制御する。
貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽温度が設定温度以上となったか否かを判別する(ステップS608)。つまり、浴槽温度センサ223が浴槽温度(浴槽300の湯温)を検出しているため、貯湯ユニットコントローラ500は、この浴槽温度がリモコン600で設定された設定温度以上となったかどうかを判別する。貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽温度が設定温度以上でないと判別すると(ステップS608;No)、ステップS607の温調制御を継続する。
一方、浴槽温度が設定温度以上となったと判別した場合(ステップS608;Yes)に、貯湯ユニットコントローラ500は、タンク側ポンプ202を停止させ(ステップS609)、ヒートポンプユニット100を停止させ(ステップS610)、そして、浴槽循環ポンプ211を停止さる(ステップS611)。こうして貯湯ユニットコントローラ500は、直接保温処理を終え、再び待機状態となる。
このような直接保温運転時においても、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯の温度は、貯湯タンク201に貯湯された貯湯温度(一例として65℃)よりも低くなる(一例として、50℃)。そのため、COPを高くすることができる。
<一日の運転動作例>
図16(a)〜(d)のグラフを参照して、貯湯式給湯機1における一日の運転動作例を説明する。図16(a)は、一日の給湯負荷の変化を示している。図16(b)は、貯湯タンク201における一日の蓄熱量の変化を示している。図16(c)は、ヒートポンプユニット100における一日の加熱能力の変化を示している。そして、図16(d)は、ヒートポンプユニット100における一日の出湯温度の変化を示している。
図16(c)に示すように、一般的に、7:00より前に設定されている深夜時間帯に、ヒートポンプユニット100を稼働させて貯湯運転行い、図16(b)に示すように、貯湯タンク201の蓄熱量を増やす。貯湯タンク201に蓄熱させる蓄熱量は、貯湯タンク201に定められた最大蓄熱量でもよく、また、予想される給湯負荷に合わせて求めた蓄熱量であってもよい。このときのヒートポンプユニット100からの出湯温度は、図16(d)に示すように、例えば、65℃である。
図16(a)に示すように、7:00から18:00の間には、給湯端末(一例として、シャワーやカラン)からの一般給湯負荷が発生する。なお、一般給湯負荷が発生していない時間でも、貯湯タンク201からの放熱により、徐々に蓄熱量が減少する。
図16(a)に示すように、日中の12:00以降において、太陽光発電装置710の発電電力量が大きく、家庭内で消費される消費電力量が小さいと、余剰電力量が発生する。この余剰電力量が発生すると、HEMSコントローラ700からの指令により、直接湯張り運転が実施され、直接湯張り負荷が発生する。なお、図16(a)において、直接湯張り負荷(以下の、直接保温負荷も同様)は、小さい加熱能力で長時間運転するので、積算負荷として高さが大きくなっていることを表している。
このとき、ヒートポンプユニット100の加熱能力を、深夜時間帯の貯湯運転時よりも小さくすることで、余剰電力量(太陽光発電装置710の発電電力量)が小さい場合でも、昼間の割高な買電量を抑制できる。また、図16(d)に示すように、ヒートポンプユニット100からの出湯温度を、例えば、35℃とし、深夜時間帯の出湯温度より低くすることでCOPを高くできる。
図16(a)に示すように、直接湯張り運転(直接湯張り負荷)が終了した後でも、引き続き余剰電力量が発生していると、HEMSコントローラ700からの指令により、直接保温運転が実施され、直接保温負荷が発生する。
この直接保温運転では、図16(c)に示すように、直接湯張り運転時よりも加熱能力を小さくし、また、図16(d)に示すように、直接湯張り運転時よりも出湯温度を高くする(一例として、50℃)。
図16(a)に示すように、直接保温運転(直接保温負荷)が終了した後、時間が経過して、例えば、19:00付近に入浴する場合(一例として、入浴時刻が19:00付近に設定されている場合)、直前に通常保温運転が実施され、通常保温負荷が発生する。
また、19:00以降は、例えば、シャワー負荷が発生し、図16(b)に示すように、貯湯タンク201の蓄熱量が大きく減少する。
図16(a)に示すように、例えば、21:00付近で浴槽300の湯温が低下した場合に、通常保温運転が実施され、通常保温負荷が発生する。そして、1日の終わり(一例として、23:00付近)に蓄熱量が最も少なくなるように深夜時間帯の貯湯量を学習するとよい。
また、上述したように、HEMSコントローラ700は、その時点の発電電力量、家庭内の消費電力量、及び、天気予報や過去実績を利用して予測される予測発電電力量に基づいて余剰電力量を算出し、そのようにして算出した余剰電力量に基づいて、直接湯張り運転や直接保温運転の指令を貯湯ユニットコントローラ500に発する。
その際、貯湯ユニットコントローラ500は、余剰電力量(発電電力量)の値も受け取り、この余剰電力量の大きさに応じて、直接湯張り運転時や直接保温運転時におけるヒートポンプユニット100の加熱能力の大きさを設定するようにしてもよい。
また、貯湯ユニットコントローラ500は、翌日が晴天で余剰電力量(発電電力量)が大きくなると予想される場合に、深夜時間帯に行う貯湯運転時の貯湯量(蓄熱量)を小さく設定してもよい。例えば、貯湯ユニットコントローラ500は、貯湯タンク201に貯湯すべき湯水の蓄熱量から、翌日の直接湯張り運転や直接保温運転により見込まれる分の熱量を差し引いた目標蓄熱量を定める。そして、貯湯ユニットコントローラ500は、この目標蓄熱量を満たすまで、貯湯運転を行い、貯湯タンクに湯水を貯湯させる。
また、余剰電力量(発電電力量)を予測しない場合や、太陽光発電装置710のような発電設備が備わっていない場合でも、HEMSコントローラ700やリモコン600からの指令に応じて、貯湯ユニットコントローラ500は、直接湯張り運転や直接保温運転を実施するようにしてもよい。
例えば、リモコン600により入浴時刻が設定されている場合、貯湯ユニットコントローラ500は、この入浴時刻までに、直接湯張り及び直接保温運転を終えるように制御する。
<効果>
太陽光発電装置710による余剰電力が発生するのは昼間であり、このとき貯湯タンク201は、夜間の負荷が高い時間帯に備えているため、一般的に蓄熱量が大きい。この状態で沸き増し運転(追加の貯湯運転)を行ったとしても、現在の貯湯温度より高い出湯温度でヒートポンプユニット100を稼働する必要があり、消費電力が大きくなってしまう。
これに対して、本願発明の様に、余剰電力を用いて加熱した湯を、浴槽300に給湯する直接湯張り運転を行うことで、貯湯タンク201の貯湯温度よりも低い出湯温度での給湯が可能であり、消費電力を小さくできる。
しかも、本願発明では、直接湯張り配管233が、貯湯タンク201から一般給湯混合弁205に至る配管をパイパスするように構成しているため、例えば、余剰電力を用いて低温で加熱した湯を浴槽300に給湯している最中に、一般給湯負荷が発生しても、給湯端末から低温の湯が出湯されることがない。
この結果、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽300への湯張りを行うことができる。
また、本願発明では、余剰電力で湯張り(直接湯張り運転)を行うため、その分、夜間の貯湯運転時による蓄熱量を少なくでき、それに伴い、買電量も小さくできる。
また、昼間の外気温度が高いときにヒートポンプユニット100を稼働させるため、消費電力量をより小さくできる。
また、直接湯張り運転において、浴槽300に給湯する湯の温度を、リモコン600にて設定される風呂給湯温度(一例として、42℃)よりも低い湯温(一例として、35℃)とすることで、浴槽300からの放熱を小さくすることができる。
また、浴槽300の断熱性を高くすると、更に放熱を小さくできる。
また、直接湯張り運転時におけるヒートポンプユニット100の加熱能力を小さくすることで、例えば、天候が急変して太陽光発電装置710の発電電力量が減少し、買電が必要となる状況となったとして、買電量が発生する割合を小さくできる。
また、直接保温運転では、直接湯張り運転時に比べてヒートポンプユニット100からの出湯温度を高くしているものの、上述したように、ヒートポンプユニット100の加熱能力を小さくしているため、消費電力は大きくならない。
また、直接湯張り運転において、貯湯タンク201の湯(蓄熱)を利用しない構成であるため、貯湯タンク201の容量をより小さくできる。
<他の実施形態>
上記の実施形態では、図12に示す直接湯張り処理のステップS408にて、湯張り積算流量が浴槽設定湯量以上となった場合に、処理を終了する場合について説明したが、例えば、余剰電力量が基準値以下に減少した場合に、処理を終了させてもよい。
また、上記の実施形態では、図15に示す直接保温処理のステップS608にて、浴槽温度が設定温度以上となった場合に、処理を終了する場合について説明したが、同様に、余剰電力量が基準値以下に減少した場合に、処理を終了させてもよい。
すなわち、直接湯張り運転(直接湯張り処理)や直接保温運転(直接保温処理)は、余剰電力量を有効に活用するためものであり、買電が生じるような場合には、運転を終了させてもよい。なお、その場合、例えば、設定された入浴時刻までに、通常湯張り運転や通常保温運転を行うものとする。
また、図12に示す直接湯張り処理が終了した後に続けて図15に示す直接保温処理を行う場合には、例えば、図12におけるステップS411(ヒートポンプユニット100の停止)やステップS412(タンク側ポンプ202の停止)をあえて実行せずに、図15の直接保温処理を移行するようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、貯湯ユニットコントローラ500によって実行されるプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disk)、USBメモリ、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。そして、かかるプログラムを特定の又は汎用のコンピュータにインストールすることによって、当該コンピュータを上記の実施形態における貯湯ユニットコントローラ500として機能させることも可能である。
また、上記のプログラムをインターネットといった通信ネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロードするようにしてもよい。また、通信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。さらに、プログラムの全部又は一部をサーバ装置上で実行させ、その処理に関する情報をコンピュータが通信ネットワークを介して送受信しながらプログラムを実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
なお、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合又はOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを上記の記録媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロードしてもよい。
本発明は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能である。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1 貯湯式給湯機、100 ヒートポンプユニット、101 圧縮機、102 冷媒−水熱交換器、103 膨張弁、104 蒸発器、111 出湯温度センサ、121 ヒートポンプ入水配管、122 ヒートポンプ出湯配管、200 貯湯ユニット、201 貯湯タンク、202 タンク側ポンプ、203 第1の流路切換弁、204 第2の流路切換弁、205 一般給湯混合弁、206 風呂給湯混合弁、207 湯張り切換弁、208 湯張り流量調整弁、209 湯張り開閉弁、210 風呂熱交換器、211 浴槽循環ポンプ、221 貯湯温度センサ、222 浴槽往き温度センサ、223 浴槽温度センサ、231 温水導入配管、232 温水導出配管、233 直接湯張り配管、234 浴槽往き配管、235 浴槽戻り配管、241 給水端、242 給湯端、300 浴槽、400 ヒートポンプコントローラ、500 貯湯ユニットコントローラ、501 測定部、502 演算部、503 制御部、504 記憶部、600 リモコン、700 HEMSコントローラ、710 太陽光発電装置、720 パワーコンディショナ、730 分電盤、740 電力メータ

Claims (8)

  1. 湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
    前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    前記貯湯タンクから取り出した湯水を、市水と混合して給湯端末に供給する混合弁と、
    前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を、前記貯湯タンク及び前記混合弁をバイパスして浴槽へと導く湯張り配管と、
    前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水の供給先を、前記貯湯タンクと前記湯張り配管との何れかに切り換える切換弁と、
    を備える貯湯式給湯機。
  2. 前記湯張り配管には、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水の流量を調整するための流量調整弁が設けられている、
    請求項1に記載の貯湯式給湯機。
  3. 前記切換弁が湯水の供給先を前記湯張り配管に切り換えた状態で行う直接湯張り運転時に、前記ヒートポンプ装置は、前記貯湯タンクに貯湯された湯水の温度よりも低い温度に湯水を加熱する、
    請求項1又は2に記載の貯湯式給湯機。
  4. 前記切換弁が湯水の供給先を前記湯張り配管に切り換えた状態で行う直接湯張り運転時に、前記ヒートポンプ装置は、ユーザにより設定された浴槽の湯温よりも低い温度に湯水を加熱する、
    請求項1又は2に記載の貯湯式給湯機。
  5. 前記直接湯張り運転を制御する制御装置を更に備え、
    前記制御装置は、他の制御装置からの情報に基づいて、家庭内における余剰電力の発生を判別した場合に、前記直接湯張り運転を開始する、
    請求項3又は4に記載の貯湯式給湯機。
  6. 浴槽の湯を加熱する熱交換器を更に備え、
    前記制御装置は、前記直接湯張り運転の終了後において、引き続き余剰電力の発生を判別した場合に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を用いて前記熱交換器により浴槽の湯を加熱する直接保温運転を開始する、
    請求項5に記載の貯湯式給湯機。
  7. 前記制御装置は、ユーザにより設定された入浴時刻情報を参照し、当該入浴時刻までに、前記直接湯張り及び前記直接保温運転を終えるように制御する、
    請求項6に記載の貯湯式給湯機。
  8. 前記制御装置は、夜間において、前記切換弁が湯水の供給先を前記貯湯タンクに切り換えた状態で行う貯湯運転を更に制御するものであり、
    前記制御装置は、前記貯湯タンクに貯湯すべき湯水の蓄熱量から、少なくとも前記直接湯張り運転により見込まれる分の熱量を差し引いた目標蓄熱量を定め、前記貯湯運転において、当該目標蓄熱量を満たすまで、前記貯湯タンクに湯水を貯湯させる、
    請求項5から7の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。
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