JP2018135306A - 害虫忌避材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安定的な忌避効果を長い間持続可能な忌避材を提供する。
【解決手段】 本発明の害虫忌避材は、一次粒子が細孔を形成して凝集した多孔質シリカ系粒子と、細孔に存在する防虫成分とを含んでおり、前記多孔質シリカ系粒子の赤外線吸収スペクトルにおいて、3730から3750cm−1における最大吸光度(I)と、1160から1260cm−1の最大吸光度(I)との比(I/I)が0.005以下である。多孔質シリカ系粒子は、水に対する接触角が90°より大きく、防虫成分に対する接触角が1°〜90°である。また、防虫成分が、多孔質シリカ系粒子1グラムあたりに2〜5ml内包されることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、防虫成分を内包する多孔質粒子を用いた忌避材に関するものであり、特に、経皮吸収を抑え、蒸散が安定化する忌避材に関する。
蚊、ブヨ、アブ、ノミ、イエダニ、サシバエ、南京虫、ダニ等の害虫から人体を守るために、防虫成分が配合された虫除け製剤が用いられている。肌への塗布が認められている防虫成分(ディート、ピカリジン等)でも、皮膚に与える刺激や経皮吸収を低減する必要がある。例えば、ディートを皮膚に塗布すると、その約50%が、6時間以内に経皮吸収されると報告されている。そのため、多孔質シリカ系粒子の細孔内に防虫成分が充填された忌避材が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような忌避材では、防虫成分が皮膚と直接接触する機会が減るため、経皮吸収を減らすことができる。さらに、皮膚表面に直接展着させ粒子の滞在期間を長くして防虫効果を持続させるために、防虫成分が担持された多孔質シリカ球状粒子と、この球状粒子と密着しない合成樹脂微粒子を混合している。
特開2000−63201号公報
しかしながら、特許文献1の忌避材では、大気中の水分が多孔質シリカ粒子に吸着しやすいという課題がある。水分が吸着すると、防虫成分の蒸散が妨げられ、十分な防虫効果が得られない。特に、ディート等の非水溶性の防虫成分を内包した多孔質シリカ粒子の場合、表面に吸湿による水和相が形成されるため、防虫成分が効果的に蒸散できなかった。そのため、防虫効果が安定して、あるいは持続して得られなかった。
そこで、本発明は安定的な忌避効果を持つ害虫忌避材を実現することを目的とする。
本発明の害虫忌避材は、一次粒子が細孔を形成して凝集した多孔質シリカ系粒子と、細孔に存在する防虫成分とを含んでおり、多孔質シリカ系粒子の赤外線吸収スペクトルにおいて、3730から3750cm−1における最大吸光度(I)と、1160から1260cm−1の最大吸光度(I)との比(I/I)が0.005以下である。
さらに、多孔質シリカ系粒子の細孔容積(PV)を2.0〜5.0ml/g、平均細孔径(PD)を0.01〜0.5μmとした。
また、細孔の開口率を20〜75%とした。また、多孔質シリカ系粒子の平均細孔径PD(μm)と防虫成分の20℃における蒸気圧VP(Pa)との比(PD/VP)を10以下になるようにした。
本発明の忌避材は、多孔質シリカ系粒子の表面の親水性が小さいため、吸湿によって防虫成分の蒸散が阻害されることがなく、安定的な忌避効果を発現する。
本発明の害虫忌避材は、多孔質シリカ系粒子に防虫成分が内包されている。多孔質シリカ系粒子は、一次粒子が凝集して形成された粒子であり、当該一次粒子間の空隙により形成された細孔を有している。この細孔内に防虫成分が存在している。さらに、多孔質シリカ系粒子の赤外線吸収スペクトルを測定すると、3730〜3750cm-1における最大吸光度(I)と、1160〜1260cm-1における最大吸光度(I)との比(I/ I)は0.005以下である。この吸光度比(I/ I)は、粒子表面のシラノール基の量に依存するため、多孔質シリカ系粒子でも、細孔内に防虫成分が充填された多孔質シリカ系粒子(すなわち忌避材)でもほとんど変わらない。粒子表面のシラノール基(Si−OH)が減少すると3730〜3750cm-1における赤外線吸光度は小さくなる。一方で、Si−O−Siに帰属する1160〜1260cm-1における赤外線吸光度は大きくなる。シラノール基は水と結合するため、シラノール基が少ないほど親水性が低い。すなわち、吸光度比(I/ I)が小さいほど粒子の表面は親水性が低いと言える。吸光度比を小さくするためには、シラン化合物等による表面処理、または、高温焼成等でシラノール基を潰すことなどにより、表面を疎水化すればよい。疎水化処理は防虫成分が内包される前でも後でもよい。
シラン化合物で表面処理する場合、分子量500以下の低分子シラン化合物を用いることが好ましい。高分子シラン化合物でもシラノール基に結合すれば疎水性が得られるが、高分子シラン化合物は分子が大きいため、他のシラン化合物分子が近傍のシラノール基に結合することを妨げ、未結合のシラノール基を残存させることがある(立体障害)。シラノール基が残ると、ここに極小的な親水相が形成されるおそれがある。そのため、低分子シラン化合物を使用して、未結合のシラノール基を少なくすることが好ましい。さらに、サイズの小さい低分子化合物は、細孔内のシラノール基にも確実に結合し、細孔内の表面にも疎水性を付与できる。
このような多孔質シリカ系粒子は、水に対する接触角が90°を超える疎水性であるものの、防虫成分に対しては接触角が1°〜90°の範囲にある。そのため、多孔質シリカ系粒子が吸湿することがなく、防虫成分の蒸散が阻害されず、安定的な防虫効果を奏することとなる。
また、多孔質シリカ系粒子の細孔容積は2〜5ml/g、が適している。細孔容積が大きいと多くの防虫成分を含むことができるので、防虫効果が持続する。また、多孔質シリカ系粒子内の空隙(細孔)に防虫成分が保持されることから、防虫成分が肌に直接触れることがなく、経皮吸収が抑制される。そのため、防虫効果を長時間発揮させることができる。
また、高い防虫効果を得るために、多孔質シリカ系粒子1グラムに対して防虫成分が2〜5ml含まれることが望ましい。一般に忌避材に含めることができる多孔質シリカ系粒子の量には限界がある。したがって、多孔質シリカ系粒子の単位質量あたりに含まれる防虫成分が多くなるほど忌避材の防虫効果が高くなる。
また、防虫剤の蒸気圧に応じて、多孔質シリカ系粒子における細孔の開口率や平均細孔径のサイズを調製することにより、防虫成分の蒸散速度が制御できる。20℃における防虫成分の蒸気圧をVP(Pa)とすると、多孔質シリカ系粒子の平均細孔径PD(μm)と蒸気圧をVP(Pa)との比(PD/VP)が10以下であることが好ましい。この範囲であれば、急激な蒸散を防ぐことができ、持続的な防虫効果が得られる。さらに、防虫成分の蒸散が阻害されることもない。また、粒子表面における細孔の開口率は、20〜75%が好ましい。開口率が20%未満であると、防虫成分の蒸散が阻害され、安定的な防虫効果を奏することができない。開口率が75%を超えると、多孔質シリカ系粒子の粒子強度が弱くなり、防虫成分を添加する工程で粒子が崩壊したり、若しくは製剤への配合工程中に粒子が崩壊したりする虞がある。
さらに、多孔質シリカ系粒子の平均粒子径は2〜20μmが適している。この範囲であれば、塗布時にサラサラ感を得ることができる。また、多孔質シリカ系粒子の圧縮強度は0.1〜100KPaが好ましい。多孔質シリカ系粒子を含む忌避材を、肌に手で伸ばす際、多孔質シリカ系粒子が微粒子に崩壊し、肌に付着することになる。そのため、汗や雨等の水分があっても肌から脱落しにくくなる。したがって、忌避効果が持続できる。微粒子の平均粒子径は0.05〜1.0μmが好ましい。
ここで、多孔質シリカ系粒子は、主成分であるシリカの他に、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどを10〜50質量%含んでいてもよい。多孔質シリカ系粒子は、忌避材に配合されることを考慮すると、非晶質シリカからなる粒子が好ましい。
なお、防虫成分には、人体に対して安全性が確認されているディート(N,N−ジエチル−m−トルアミド)の他、イカリジン、IR3535(セチル(ブチル)アミノプロパノエート)等が例示できる。また、天然由来植物等から抽出した昆虫忌避剤として、レモンユーカリの精油およびその活性化合物PMD(p−メンタン−3,8−ジオール)の他、アキレア油、オレガノ油、キャットニップ油、シトロネラ油、シナモン皮油、シナモンリーフ油、樟脳、セダー油、ゼラニウム油、セロリ抽出物、タイム油、ティーツリー油、丁子油、ニーム油、ニンニク油、ハシバミナッツ油、バジル油、ハッカ油、ヒマシ油、フェンネル油、ペパーミント油、マリーゴールド油、ユーカリ油、ラベンダー油、レモングラス油、ローズマリー油およびそれらの混合物が挙げられる。
以下に、防虫成分にディートを用いた実施例を具体的に説明する。
[実施例1]
まず、多孔質シリカ系粒子を用意する。多孔質シリカ系粒子は、一次粒子(シリカ系粒子)が凝集したものであり、一次粒子間の空隙で形成された細孔を含んでいる。所定の圧縮力が多孔質シリカ系粒子に加わると、この凝集は分離する(解ける)。このような崩壊性の多孔質シリカ系粒子として、本実施例では、日揮触媒化成(株)製:SMB SP−1(平均粒子径12μm、細孔容積2.9ml/g、細孔径100nm、吸油量370ml/g)を用いた。この多孔質シリカ系粒子1.0kgにヘキサメチルジシラザン(信越化学工業(株)製:SZ−31、分子量:161.4)0.1kgとメタノール(特級試薬)3.7kgを加えた。この混合液を、ミキサー(日本コークス工業(株)製FM10C/I)を使用して出力5Hzにて10分間撹拌したのち、120℃で16時間加熱した。これにより、多孔質シリカ系粒子がシラン化合物により表面処理され、粒子表面のシラノール基が減少する。得られた混合液をロータリーエバポレーターで乾燥させることにより、疎水化された多孔質シリカ系粒子(1)が調製できる。次いで、この多孔質シリカ系粒子(1)にディート(東京化成工業(株)製)2.8リットル(l)を加え、ロータリーエバポレーターを用いて、室温で5時間混合する。ディートが多孔質シリカ系粒子(1)に内包され、害虫忌避材(1)が得られる。この多孔質シリカ系粒子(1)または害虫忌避材(1)を試料1として、以下の物性を測定した。その結果を表1、表2に示す。
(1)吸光度比
多孔質シリカ系粒子(1)の赤外吸収スペクトルを、FT−IR6300(日本分光社製)を用いて測定し、波数(cm−1)とクベルカムンク式で計算した吸光度との関係を示すグラフを作成した。得られたグラフから、3730〜3750cm−1における最大吸光度(I)と1160〜1260cm−1における最大吸光度(I)を読み取り、吸光度比(I/ I)を算出した。結果を表1に示す。
(2)接触角の測定方法
多孔質シリカ系粒子(1)1gを200℃で乾燥させた後、直径1cm、高さ5cmのセルに入れ、50kgfの荷重でプレスして成型物を得る。得られた成型物の表面に水を一滴たらして水に対する接触角を測定した。同様に、得られた成型物の表面にディートを一滴たらして防虫成分に対する接触角を測定した。結果を表1に示す。
(3)細孔容積、平均細孔径
多孔質シリカ系粒子(1)の粉体10gをルツボに取り、300℃で1時間乾燥後、デシケーターに入れて室温まで冷却し、自動ポロシメーター(カウンタークローム・インスツルメンツ社製PoreMasterPM33GT)を使用して水銀圧入法により測定した。水銀を1.5kPa〜231MPaで圧入し、圧力と細孔径の関係から細孔径分布を求めた。この方法によれば、約7nmから約1000μm迄の細孔に水銀が圧入されるため、多孔質シリカ系粒子の内部に存在する小径の細孔と、多孔質シリカ系粒子の粒子間の大径の空隙(おおむね多孔質シリカ系粒子の平均粒子径に対して1/5〜1/2のサイズに計測される)の両方が計測される。大径を除く、小径の細孔の計測結果をもとに、細孔容積、平均細孔径を算出した。
(4)細孔の開口率
多孔質シリカ系粒子(1)群のSEM(走査型電子顕微鏡)写真(倍率:30000倍)を撮影し、SEM用画像解析ソフトウェア((株)オリンパス製Scandium)を用いて、無作為に選択した粒子100〜200個の画像を解析して求める。この際、撮影像全体に粒子表面が撮影できるよう、粒子径に応じて撮影倍率を変更してもよい。
具体的には、走査型電子顕微鏡は日本電子(株)製JSM−6010LAを使用し、2次電子像(SEM写真)を取得する。このSEM写真の中から無作為に100〜200個の粒子を選ぶ。SEM写真の画像データ(2次電子像、100倍、jpg画像)を、画像解析ソフトウェア「Scandium」に読み取らせる。画像上から、特定の領域を解析領域(フレーム)として選択する。この解析領域(フレーム)を2値化処理する。詳細には、RGB値のそれぞれの下限値として153諧調、上限値として255諧調を選択し、これら2つの閾値による2値化を実行する。2値化を実行した解析領域内の細孔を検出する。検出した細孔について、解析領域面積、細孔面積を求める。この手順を、シリカ系粒子が100〜200個検出、解析されるまで繰り返す。開口率は「開口率=(細孔面積)/(解析領域面積)」と定義される。
(5)圧縮強度
多孔質シリカ系粒子(1)のうち、平均粒子径±0.5μmの範囲にある粒子1個を採り、微少圧縮強度試験機(島津製作所製、MCTM-200)を用いて、この試料に一定の負荷速度で荷重を負荷し、粒子が破壊した時点の加重値を圧縮強度(kPa)とする。さらに、この操作を4回繰り返し、5個の試料について圧縮強度を測定し、その平均値を粒子圧縮強度とした。
(6)平均粒子径
レーザー回折法を用いて多孔質シリカ系粒子(1)の粒度分布を測定し、この粒度分布からメジアン径で表わされる平均粒子径を算出した。レーザー回折法による粒度分布の測定は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA-950v2(乾式ユニット付属、株式会社堀場製作所製)を用いた。
(7)崩壊後の平均粒子径
電子天秤((株)AND製HF4000)上にウレタンエラストマー製の人工皮膚(株式会社ビューラックス製、バイオスキンプレート、品番P001-001#20、195×130×5Tmm)をセットする。多孔質シリカ系粒子(1)の粉体0.2gを人工皮膚の中央部に垂らし、続いて指4本を使用して250〜300gの荷重で円弧状に30秒間塗擦する。指4本の接触面積を4cmとすると、1.0〜1.4KPaの圧力で塗擦することになる。塗擦後の人工皮膚の中央部の粉体を採取し、前述の平均粒子径の測定方法と同様に測定し、崩壊後の平均粒子径を算出した。
(8)防虫成分の内包量
実施例で使用した多孔質シリカ系粒子(1)のシリカ原料の粉体重量(g)に対し、加えた防虫成分の量(ml)の割合を、防虫成分の内包率(ml/g)とする。
(9)防虫成分の減少割合
害虫忌避材(1)の粉体1.0g(V1)をガラスシャーレ(146φ×28)に秤量し、粉体とガラスシャーレの総重量(V2)を記録。これを温度37℃、50%に設定した湿度恒温恒湿槽(ヤマト科学(株)製IG420)にて暴露させた。5時間ごとに総重量(V3)を測定し、下記の式にて防虫成分の減少割合(5時間後)を算出した。同様に暴露時間10時間後にて総重量を測定し、防虫成分の減少割合(10時間後)を算出した。防虫成分の内包率をP1(ml/g)、内包した防虫成分の比重をD1(g/ml)とすると減少割合(%)は以下の式で表される。
減少割合(%)=(V2−V3)/(V1×(P1/(1+P1)×D1)×100
(10)害虫忌避材の使用感
害虫忌避材(1)について、20名の専門パネラーによる官能テストを行い、肌への塗布中のさらさら感に関して聞き取り調査を行う。その結果を以下の評価点基準に基づき評価する。
評価点基準
◎:非常に優れている。
○:優れている。
△:普通。
▲:劣る。
×:非常に劣る。
[実施例2]
実施例1で使用した多孔質シリカ系粒子の代わりに、平均粒子径12μm、細孔容積3.4ml/g、細孔径100nmの多孔質シリカ系粒子を用いた以外は実施例1と同様に試料2を調製し、実施例1同様に測定した。
[実施例3]
実施例1で使用した多孔質シリカ系粒子の代わりに、平均粒子径12μm、細孔容積2.9ml/g、細孔径400nmの多孔質シリカ系粒子3を用いた以外は実施例1と同様に試料3を調製し、実施例1同様に測定した。
[実施例4]
実施例1で使用した多孔質シリカ系粒子の代わりに、平均粒子径5μm、細孔容積2.9ml/g、細孔径100nmの多孔質シリカ系粒子を用いた以外は実施例1と同様に試料4を調製し、実施例1同様に測定した。
[比較例1]
実施例1と同じ多孔質シリカ系粒子(日揮触媒化成(株)製:SMB SP−1、平均粒子径12μm、細孔容積2.9ml/g、細孔径100nm、吸油量370ml/g)を用意した。この多孔質シリカ系粒子(A)1.0kgにディート(東京化成工業(株)製)2.8リットル(l)を加えて、ロータリーエバポレーターを用いて、室温で5時間混合した。これにより、害虫忌避材Aが得られる。この多孔質シリカ系粒子(A)と害虫忌避材Aを試料Aとして実施例1と同様に評価した。
[比較例2]
比較例1で使用した多孔質シリカ系粒子の代わりに、日揮触媒化成(株)製:SMB P−1500(平均粒子径10μm、細孔容積0.3ml/g、細孔径7nm)を用いて、比較例1と同様に試料Bを調製し、実施例1と同様に測定した。
[比較例3]
比較例1で使用した多孔質シリカ系粒子の代わりに、平均粒子径12μm、細孔容積2.2ml/g、細孔径800nmの多孔質シリカ系粒子を用いて、比較例1と同様に試料Cを調製し、実施例1と同様に測定した。

Claims (7)

  1. 一次粒子が細孔を形成して凝集した多孔質シリカ系粒子と、前記細孔に存在する防虫成分と、を含む害虫忌避材であって、
    前記多孔質シリカ系粒子の赤外線吸収スペクトルにおいて、3730から3750cm−1における最大吸光度(I)と、1160から1260cm−1の最大吸光度(I)との比(I/I)が0.005以下である害虫忌避材。
  2. 前記多孔質シリカ系粒子は、水に対する接触角が90°より大きく、前記防虫成分に対する接触角が1°〜90°であることを特徴とする請求項1に記載の害虫忌避材。
  3. 前記多孔質シリカ系粒子は、細孔容積(PV)が2.0〜5.0ml/g、平均細孔径(PD)が0.01〜0.5μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の害虫忌避材。
  4. 前記多孔質シリカ系粒子の表面における前記細孔の開口率が20〜75%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の害虫忌避材。
  5. 前記平均細孔径PD(μm)と前記防虫成分の20℃における蒸気圧VP(Pa)との比(PD/VP)が10以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の害虫忌避材。
  6. 前記多孔質シリカ系粒子の圧縮強度が0.1〜100KPaであって、崩壊後の平均粒子径が0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の害虫忌避材。
  7. 前記防虫成分が、前記多孔質シリカ系粒子1グラムあたりに2〜5ml内包されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の害虫忌避材。

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