JP2018134992A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】雪上性能および氷上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上する。【解決手段】トレッド部2に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝3と、少なくとも周方向溝3により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部4と、陸部4のトレッド面2aにタイヤ周方向に沿って長手状に延在して設けられた周方向細溝7と、陸部4のトレッド面2aに周方向細溝7のタイヤ幅方向の両側の領域で分離されタイヤ幅方向に沿って延在してタイヤ周方向に複数並んで設けられたサイプ6と、周方向細溝7の少なくとも短手方向の両側の開口縁に設けられた面取部8と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
例えば、特許文献1に記載の空気入りタイヤは、ショルダーブロックに、タイヤ幅方向に延びタイヤ周方向に並設されたサイプと、サイプに交差してタイヤ周方向に延びショルダーブロックを分断する副溝と、が設けられている。副溝がショルダーブロックを分断するため、排水性が向上して湿潤路面での操縦安定性が向上する。
特開2013−189128号公報
ところで、陸部の中央においてサイプがタイヤ幅方向で分離されていると、ブロック剛性を確保したり、サイプへの雪や氷の詰まりを防止したりすることができる。しかし、サイプが分離された部分において、サイプが設けられた部分と比較して接地圧が局所的に高くなり、分離されたサイプ端から亀裂が生じたり、分離されたサイプ端に欠けが生じたりすることで、荷重耐久性能が悪化する問題がある。
特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、副溝を設けることで上記問題は緩和される傾向となるが、副溝のエッジ部分で接地圧のピークが立つため、荷重耐久性能の悪化を改善することは難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝と、少なくとも前記周方向溝により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部と、前記陸部のトレッド面にタイヤ周方向に沿って長手状に延在して設けられた周方向細溝と、前記陸部の前記トレッド面に前記周方向細溝のタイヤ幅方向の両側の領域で分離されタイヤ幅方向に沿って延在してタイヤ周方向に複数並んで設けられたサイプと、前記周方向細溝の少なくとも短手方向の両側の開口縁に設けられた面取部と、を備える。
分離したサイプの間の部分は、サイプが形成された部分と比較して剛性が高く接地時に路面から受ける接地圧が局所的に高くなるため、分離したサイプの端部に切れや欠けが発生しやすくなり荷重耐久性能が低下する。これに対し、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、陸部のトレッド面において、分離したサイプの間の部分は、タイヤ周方向に長手状に周方向細溝が形成されていることから、当該周方向細溝により剛性が低くなり接地圧を低下させる。ただし、周方向細溝の少なくとも短手方向の開口縁においては、開口縁のエッジ部において接地圧が他と比較して高まり、エッジ部に接地圧のピークが生じる。このため、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、周方向細溝の少なくとも短手方向の両側の開口縁に面取部が形成されていることで、エッジ部に接地圧のピークが生じる事態を防ぎ、陸部全体において接地圧を均一化できることから荷重耐久性能を向上することができる。しかも、周方向細溝を設けたことで、周方向細溝の開口縁によりタイヤ周方向に沿ってエッジ成分が増加すると共に排水性が向上するため、氷上性能(氷上路面での操縦安定性能)を向上することができる。しかも、サイプにより雪上性能(雪上路面での操縦安定性能)を有する。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記周方向細溝および前記サイプおよび前記面取部が設けられた前記陸部が、前記トレッド部においてタイヤ幅方向最外側に配置されたショルダー陸部であることが好ましい。
ショルダー陸部は、特に、レーンチェンジやコーナリングの際に他の陸部と比較して接地圧が高く、サイプの分離した間および周方向細溝の短手側のエッジ部に接地圧が高くなる。このため、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、このようなショルダー陸部において、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記周方向細溝の短手方向の溝幅W0が0.5mm≦W0≦3.0mmを満たし、かつ前記陸部の接地幅D0と、当該陸部を区画する前記周方向溝と前記周方向細溝とのタイヤ幅方向距離D1とが0.4×D0≦D1≦0.6×D0の関係を満たすことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、周方向細溝の溝幅W0が0.5mm以上あれば、周方向細溝の開口面積を確保して接地時に路面とトレッド面との間の水を十分に除去することができる。一方、周方向細溝の溝幅W0を3.0mm以下とすることで、陸部のトレッド面の接地面積を確保して接地時に路面とトレッド面との接地性を向上し氷上性能の低下を抑制することができる。しかも、陸部のタイヤ幅方向中央付近は、剛性が高いため接地圧が高くなる傾向にあるため、0.4×D0≦D1≦0.6×D0の関係を満たして周方向細溝を陸部の中央付近に配置することで、陸部のタイヤ幅方向中央付近の接地圧を低減して陸部の接地圧を均一化することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記サイプが前記周方向細溝に連通しないことが好ましい。
サイプが周方向細溝に連通すると、サイプが周方向細溝を介してタイヤ幅方向に連続する形態となり、陸部の剛性が低下する傾向となり、荷重耐久性能の向上効果が小さい。従って、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、サイプが周方向細溝に連通しないことで、陸部の剛性の低下を抑制することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記サイプが前記面取部に連通しないことが好ましい。
サイプが面取部に連通すると、サイプの端部が周方向細溝に近づく形態となり、陸部の剛性が低下しやすい傾向となり、荷重耐久性能の向上効果が小さい。従って、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、サイプが面取部に連通しないことで、サイプの端部を周方向細溝から離れて配置させて陸部の剛性の低下を抑制することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記周方向細溝の溝深さH0と、当該周方向細溝が設けられた前記陸部を区画する前記周方向溝の溝深さHgとが、0.05×Hg≦H0≦0.4×Hgの関係を満たすことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、周方向細溝の溝深さH0が周方向溝の溝深さHgの0.05倍以上であれば、接地時に周方向細溝が潰れる事態を抑制できるため、周方向細溝により接地圧を十分に下げることができる。一方、周方向細溝の溝深さH0が周方向溝の溝深さHgの0.4倍以上であれば、周方向細溝による陸部の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記周方向細溝の溝深さH0と、当該周方向細溝に設けられた前記面取部の深さH1とが、0.1×H0≦H1≦0.5×H0の関係を満たすことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、面取部の深さH1が周方向細溝の溝深さH0の0.1倍以上であれば、面取部により接地圧を十分に下げることができる。一方、面取部の深さH1が周方向細溝の溝深さH0の0.5倍以下であれば、面取部による陸部の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記周方向細溝の短手方向の溝幅W0と、当該周方向細溝に設けられた前記面取部の幅W1とが、0.1×W0≦W1≦0.7×W0の関係を満たすことが好ましい。
この空気入りタイヤによれば、面取部の幅W1が周方向細溝の溝幅W0の0.1倍以上であれば、面取部により接地圧を十分に下げることができる。一方、面取部の幅W1が周方向細溝の溝幅W0の0.7倍以下であれば、面取部による陸部の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記面取部が曲面形状に形成されていることが好ましい。
接地圧は、断面における角が立つ部分において高くなる傾向にある。従って、面取部を曲面形状に形成することで、接地圧を十分に低下させることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、前記陸部がタイヤ幅方向で隣接する各前記周方向溝を連通しタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝によりタイヤ周方向に分断されたブロック状に形成されており、前記周方向細溝は、ブロック状の前記陸部のタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられ、前記面取部は、ブロック状の前記陸部のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して幅および深さの少なくとも一方が大きく形成されていることが好ましい。
ブロック状の陸部のタイヤ周方向中央付近は、剛性が高いため接地圧が高くなる傾向にある。従って、本発明の一態様に係る空気入りタイヤによれば、ブロック状の陸部のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して面取部の幅W1および深さH1の少なくとも一方が大きく形成されていることで、陸部のタイヤ周方向中央付近の接地圧を低減して陸部の接地圧を均一化することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本発明の一態様に係る空気入りタイヤでは、スタッドレスタイヤに適用されることが好ましい。
スタッドレスタイヤは、氷上性能および雪上性能を向上するために、トレッド部の剛性を比較的低くする傾向にあるが、スタッドレスタイヤでは、トレッド面において路面との水膜を吸い上げるためにサイプを多用することから陸部の剛性が低くなってしまう。このため、レーンチェンジやコーナリングの際に陸部がタイヤ幅方向に倒れ込みやすくなって操縦安定性能が低下することからサイプをタイヤ幅方向で分離すれば剛性の低下が抑制される。しかしながら、サイプをタイヤ幅方向で分離した間で接地圧が局所的に高くなるため、本発明の一態様に係る空気入りタイヤのごとく周方向細溝および面取部を設けることで、接地圧を均一化することができる。従って、本発明の一態様に係る空気入りタイヤは、雪上性能および氷上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができ、スタッドレスタイヤに好適である。
本発明に係る空気入りタイヤは、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの平面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの拡大平面図である。 図3は、図2におけるA−A断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。 図5は、図4におけるB−B断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。 図7は、図6におけるC−C断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大平面図である。 図11は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤの他の例の拡大断面図である。 図12は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図13は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
本実施形態に係る空気入りタイヤについて説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤの平面図である。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤの拡大平面図である。図3は、図2におけるA−A断面図である。図4〜図11は、本実施形態に係る空気入りタイヤの他の例を示す図である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤ1の回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。タイヤ赤道面は、回転軸に直交しタイヤ幅方向の中央の面であり、タイヤ赤道線は、タイヤ赤道面上にあって空気入りタイヤ1のタイヤ周方向に沿う線をいう。
本実施形態の空気入りタイヤ1は、図1に示すように、トレッド部2を有している。トレッド部2は、ゴム材からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面がトレッド面2aとして空気入りタイヤ1の輪郭となる。
トレッド部2は、トレッド面2aに、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝3が、タイヤ幅方向に複数(本実施形態では5本)並んで設けられている。周方向溝3は、3mm以上15mm以下の溝幅で、5mm以上15mm以下の溝深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)の範囲のものである。
トレッド部2は、トレッド面2aに、周方向溝3により陸部4がタイヤ幅方向に複数(本実施形態では6本)区画形成されている。そして、本実施形態では、タイヤ幅方向両外側の周方向溝3よりもタイヤ幅方向内側の陸部4を内側陸部4Aといい、タイヤ幅方向両外側の周方向溝3よりもタイヤ幅方向外側の陸部4をショルダー陸部4Bという。図1では、ショルダー陸部4Bを接地領域内のみ示し、接地領域外を省略している。
ここで、接地領域は、空気入りタイヤ1を正規リムにリム組みし、かつ正規内圧を充填すると共に正規荷重の70%をかけたとき、この空気入りタイヤ1のトレッド部2のトレッド面2aが乾燥した平坦な路面と接地する領域である。接地領域のタイヤ幅方向両端を接地端Tといい、図1ではタイヤ周方向に連続して示している。正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。また、正規荷重とは、JATMAで規定する「最大負荷能力」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「LOAD CAPACITY」である。
陸部4は、トレッド面2aにラグ溝5が設けられている。ラグ溝5は、タイヤ周方向に対して交差して延在し端部が周方向溝3に連通する。ラグ溝5は、1.5mm以上10.0mm以下の溝幅で、5mm以上15mm以下の溝深さのものをいう。陸部4は、周方向溝3およびラグ溝5によりタイヤ周方向で分断されたブロックBを有する。また、陸部4は、ラグ溝5によりタイヤ周方向で分断されずタイヤ周方向に連続するリブRを有する。図1に示す空気入りタイヤ1において、内側陸部4Aは、4本のうち1本がリブRで、他3本がブロックBである。ショルダー陸部4Bは、全てがブロックBである。
陸部4は、トレッド面2aにサイプ6が設けられている。サイプ6は、タイヤ幅方向に沿って延在しタイヤ周方向に複数並んで設けられている。サイプ6は、0.3mm以上1.2mm以下の溝幅で、周方向溝3以下の溝深さのものをいう。サイプ6は、周方向溝3に連通する形態や周方向溝3に連通しない形態がある。また、サイプ6は、トレッド面2aへの開口部が連続して複数屈曲したジグザグ状に形成されている。この場合、サイプ6は、トレッド面2aからタイヤ径方向内側へのトレッド部2内の形状が、トレッド面2aのジグザグ形状に沿ってジグザグ形状となる二次元サイプであってもよく、ジグザグ形状に加えてさらに屈曲した三次元サイプであってもよい。また、サイプ6は、トレッド面2aへの開口部が連続して直線状に形成されていてもよい。この場合、サイプ6は、トレッド面2aからタイヤ径方向内側へのトレッド部2内の形状が、トレッド面2aの直線状に沿って直線状となる一次元サイプであってもよく、屈曲した二次元サイプであってもよい。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、陸部4のトレッド面2aにサイプ6が設けられたスタッドレスタイヤとして構成されている。そして、本実施形態において、サイプ6は、図1および図2に示すように、1つの陸部4内において、タイヤ幅方向に沿って延在する途中で2つに分離した形態を含む。
また、陸部4は、トレッド面2aに周方向細溝7が設けられている。周方向細溝7は、タイヤ周方向に並ぶ複数のサイプ6の分離された間にタイヤ周方向に沿って長手状に延在して設けられている。従って、サイプ6は、陸部4のトレッド面2aにおいて周方向細溝7のタイヤ幅方向の両側の領域で分離されタイヤ幅方向に沿って延在してタイヤ周方向に複数並んで設けられている。さらに、サイプ6は、図1〜図3において、分離した側の端部6aが周方向細溝7に連通して設けられている。周方向細溝7は、図1に示すように、陸部4のブロックBにおいて長手方向の両端部がラグ溝5に連通して設けられている。その他、図には明示しないが、周方向細溝7は、陸部4のブロックBにおいて長手方向の少なくとも一方の端部がラグ溝5に連通せず陸部4内で終端して設けられていてもよい。また、周方向細溝7は、図1に示すように、陸部4のリブRにおいて長手方向に連続して設けられている。その他、図には明示しないが、周方向細溝7は、陸部4のリブRにおいて長手方向で分断して両端部が陸部4内で終端して設けられていてもよい。
また、陸部4は、トレッド面2aであって、周方向細溝7の開口縁に面取部8が設けられている。面取部8は、周方向細溝7の少なくとも長手状に沿って短手方向の両側の開口縁に設けられていればよく、周方向細溝7の長手方向の端部に設けられていてもよい。
このようなサイプ6、周方向細溝7および面取部8を有する形態は、陸部4において、内側陸部4Aやショルダー陸部4Bで適用され、ブロックBやリブRで適用される。
このように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝3と、少なくとも周方向溝3により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部4と、陸部4のトレッド面2aにタイヤ周方向に沿って長手状に延在して設けられた周方向細溝7と、陸部4のトレッド面2aに周方向細溝7のタイヤ幅方向の両側の領域で分離されタイヤ幅方向に沿って延在してタイヤ周方向に複数並んで設けられたサイプ6と、周方向細溝7の少なくとも短手方向の両側の開口縁に設けられた面取部8と、を備える。
分離したサイプ6の間の部分は、サイプ6が形成された部分と比較して剛性が高く接地時に路面から受ける接地圧が局所的に高くなるため、分離したサイプ6の端部6aに切れや欠けが発生しやすくなり荷重耐久性能が低下する。これに対し、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、陸部4のトレッド面2aにおいて、分離したサイプ6の間の部分は、タイヤ周方向に長手状に周方向細溝7が形成されていることから、当該周方向細溝7により剛性が低くなり接地圧を低下させる。ただし、周方向細溝7の少なくとも短手方向の開口縁においては、開口縁のエッジ部において接地圧が他と比較して高まり、エッジ部に接地圧のピークが生じる。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、周方向細溝7の少なくとも短手方向の両側の開口縁に面取部8が形成されていることで、エッジ部に接地圧のピークが生じる事態を防ぎ、陸部4全体において接地圧を均一化できることから荷重耐久性能を向上することができる。しかも、周方向細溝7を設けたことで、周方向細溝7の開口縁によりタイヤ周方向に沿ってエッジ成分が増加すると共に排水性が向上するため、氷上性能(氷上路面での操縦安定性能)を向上することができる。しかも、サイプ6により雪上性能(雪上路面での操縦安定性能)を有する。この結果、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、周方向細溝7およびサイプ6および面取部8が設けられた陸部4が、トレッド部2においてタイヤ幅方向最外側に配置されたショルダー陸部4Bであることが好ましい。
ショルダー陸部4Bは、特に、レーンチェンジやコーナリングの際に他の陸部4と比較して接地圧が高く、サイプ6の分離した間および周方向細溝7の短手側のエッジ部に接地圧が高くなる。このため、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、このようなショルダー陸部4Bにおいて、氷上性能および雪上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、図3、図5、図7、図11に示すように、周方向細溝7の短手方向の溝幅W0が0.5mm≦W0≦3.0mmを満たし、かつ陸部4(4B)の接地幅D0と、陸部4(4B)を区画する周方向溝3と周方向細溝7とのタイヤ幅方向距離D1とが0.4×D0≦D1≦0.6×D0の関係を満たすことが好ましい。
なお、図3に示す接地幅D0は、ショルダー陸部4Bにおいて、接地端Tとタイヤ幅方向最外側に配置された周方向溝3のタイヤ幅方向の開口縁との間の距離である。内側陸部4Aにおける接地幅D0は、図には明示しないが、当該内側陸部4Aを区画するタイヤ幅方向両側の各周方向溝3のタイヤ幅方向の開口縁の間の距離である。
周方向細溝7の溝幅W0が0.5mm以上あれば、周方向細溝7の開口面積を確保して接地時に路面とトレッド面2aとの間の水を十分に除去することができる。一方、周方向細溝7の溝幅W0を3.0mm以下とすることで、陸部4のトレッド面2aの接地面積を確保して接地時に路面とトレッド面2aとの接地性を向上し氷上性能の低下を抑制することができる。しかも、陸部4(4B)のタイヤ幅方向中央付近は、剛性が高いため接地圧が高くなる傾向にあるため、0.4×D0≦D1≦0.6×D0の関係を満たして周方向細溝7を陸部4(4B)の中央付近に配置することで、陸部4(4B)のタイヤ幅方向中央付近の接地圧を低減して陸部4(4B)の接地圧を均一化することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、図4および図5に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、サイプ6が周方向細溝7に連通しないことが好ましい。図4および図5では、サイプ6の端部6aが周方向細溝7に連通せずに面取部8内で終端した形態を示している。
サイプ6が周方向細溝7に連通すると、サイプ6が周方向細溝7を介してタイヤ幅方向に連続する形態となり、陸部4(4B)の剛性が低下する傾向となり、荷重耐久性能の向上効果が小さい。従って、この空気入りタイヤ1によれば、サイプ6が周方向細溝7に連通しないことで、陸部4(4B)の剛性の低下を抑制することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、図6、図7〜図11に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、サイプ6が面取部8に連通しないことが好ましい。図6、図7〜図11では、サイプ6の端部6aが周方向細溝7および面取部8に連通せずに陸部4(4B)のトレッド面2a内で終端した形態を示している。
サイプ6が面取部8に連通すると、サイプ6の端部6aが周方向細溝7に近づく形態となり、陸部4(4B)の剛性が低下しやすい傾向となり、荷重耐久性能の向上効果が小さい。従って、この空気入りタイヤ1によれば、サイプ6が面取部8に連通しないことで、サイプ6の端部6aを周方向細溝7から離れて配置させて陸部4(4B)の剛性の低下を抑制することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。なお、当該効果を得るうえで、図7、図8、図11に示すように、サイプ6の端部6aと面取部8の端縁(トレッド面2aに至る縁部分)との間の距離Gは、0.5mm以上2.0mm以下の範囲とすることが好ましい。
また、図3、図5、図7、図11に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、周方向細溝7の溝深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)H0と、周方向細溝7が設けられた陸部4(4B)を区画する周方向溝3の溝深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)Hgとが、0.05×Hg≦H0≦0.4×Hgの関係を満たすことが好ましい。
なお、図3、図5、図7、図11に示す周方向溝3は、ショルダー陸部4Bを区画するタイヤ幅方向最外側に配置された周方向溝3である。内側陸部4Aにおいては、内側陸部4Aを区画するタイヤ幅方向両側の各周方向溝3のうち溝深さHgが深い方を周方向細溝7の溝深さH0の対比とする。
周方向細溝7の溝深さH0が周方向溝3の溝深さHgの0.05倍以上であれば、接地時に周方向細溝7が潰れる事態を抑制できるため、周方向細溝7により接地圧を十分に下げることができる。一方、周方向細溝7の溝深さH0が周方向溝3の溝深さHgの0.4倍以上であれば、周方向細溝7による陸部4(4B)の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。なお、周方向細溝7により接地圧を十分に下げ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得るうえで、周方向溝3の溝深さHgの上述した5mm以上15mm以下の範囲に対し、周方向細溝7の溝深さH0を0.3mm以上4.0mm以下とすることが好ましい。
また、図3、図5、図7、図8、図11に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、周方向細溝7の溝深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)H0と、当該周方向細溝7に設けられた面取部8の深さ(トレッド面2aの開口位置から溝底までの寸法)H1とが、0.1×H0≦H1≦0.5×H0の関係を満たすことが好ましい。
面取部8の深さH1が周方向細溝7の溝深さH0の0.1倍以上であれば、面取部8により接地圧を十分に下げることができる。一方、面取部8の深さH1が周方向細溝7の溝深さH0の0.5倍以下であれば、面取部8による陸部4(4B)の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。なお、面取部8により接地圧を十分に下げ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得るうえで、周方向細溝7の溝深さH0の上述した0.3mm以上4.0mm以下の範囲に対し、面取部8の深さH1を0.1mm以上2.0mm以下とすることが好ましい。
また、図3、図5、図7、図8、図11に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、周方向細溝7の短手方向の溝幅W0と、当該周方向細溝7に設けられた面取部8の幅W1とが、0.1×W0≦W1≦0.7×W0の関係を満たすことが好ましい。
面取部8の幅W1が周方向細溝7の溝幅W0の0.1倍以上であれば、面取部8により接地圧を十分に下げることができる。一方、面取部8の幅W1が周方向細溝7の溝幅W0の0.7倍以下であれば、面取部8による陸部4(4B)の剛性低下を抑制できるため、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。なお、面取部8により接地圧を十分に下げ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得るうえで、周方向細溝7の溝幅W0の1.0mm以上3.0mm以下の範囲に対し、面取部8の幅W1を0.2mm以上2.0mm以下とすることが好ましい。
また、図8に示すように、面取部8が曲面形状に形成されていることが好ましい。
なお、面取部8が曲面形状の場合、その幅W1や深さH1は、トレッド面2aや周方向細溝7の溝壁に対する変局点(トレッド面2aから曲率が変化する点(子午断面の場合は点であるがトレッド面2a上では線であらわれる))を基準とする。
接地圧は、断面における角が立つ部分において高くなる傾向にある。従って、面取部8を曲面形状に形成することで、接地圧を十分に低下させることができる。なお、角をなるべく曲面に近づけるように、面取部8の断面を複数の角にて形成しても、接地圧を十分に低下させることに寄与することができる。
また、図9〜図10に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、陸部4(4B)がタイヤ幅方向で隣接する各周方向溝3を連通しタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝5によりタイヤ周方向に分断されたブロック状に形成されており、周方向細溝7は、ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられ、面取部8は、ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して幅および深さの少なくとも一方が大きく形成されていることが好ましい。
図9に示す面取部8は、陸部4(4B)をタイヤ周方向に貫通する周方向細溝7の両端部において幅W1が小さく形成され、陸部4(4B)の中央部において幅W1が大きく形成されている。この場合、面取部8の深さH1は、周方向細溝7の長手方向(延在方向:タイヤ周方向)においてトレッド面2aからの距離が一定であるとする。
また、図10に示す面取部8は、陸部4(4B)をタイヤ周方向に貫通する周方向細溝7に対し、両端部から陸部4(4B)の中央部に向けて漸次幅W1が大きく形成されている。この場合、面取部8の深さH1は、周方向細溝7の長手方向(延在方向:タイヤ周方向)においてトレッド面2aからの距離が一定であるとする。
また、図11に示す面取部8は、陸部4(4B)をタイヤ周方向に貫通する周方向細溝7の両端部において深さH1が小さく形成され、陸部4(4B)の中央部において深さH1が大きく形成されている。この場合、面取部8の幅W1は、周方向細溝7の長手方向(延在方向:タイヤ周方向)において周方向細溝7の短手方向の縁からの距離が一定であるとする。
また、図には明示しないが、面取部8は、陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して面取部8の幅W1および深さH1が大きく形成されていてもよい。
ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向中央付近は、剛性が高いため接地圧が高くなる傾向にある。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、上述したように、ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して面取部8の幅W1および深さH1の少なくとも一方が大きく形成されていることで、陸部4(4B)のタイヤ周方向中央付近の接地圧を低減して陸部4(4B)の接地圧を均一化することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1では、スタッドレスタイヤに適用されることが好ましい。
スタッドレスタイヤは、氷上性能および雪上性能を向上するために、トレッド部2の剛性を比較的低くする傾向にあるが、スタッドレスタイヤでは、トレッド面2aにおいて路面との水膜を吸い上げるためにサイプ6を多用することから陸部4の剛性が低くなってしまう。このため、レーンチェンジやコーナリングの際に陸部4がタイヤ幅方向に倒れ込みやすくなって操縦安定性能が低下することからサイプ6をタイヤ幅方向で分離すれば剛性の低下が抑制される。しかしながら、サイプ6をタイヤ幅方向で分離した間で接地圧が局所的に高くなるため、本実施形態の空気入りタイヤ1のごとく周方向細溝7および面取部8を設けることで、接地圧を均一化することができる。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、雪上性能および氷上性能を確保しつつ荷重耐久性能を向上することができ、スタッドレスタイヤに好適である。
なお、上述した実施形態において、周方向細溝7は、その溝幅W0が自身の長手方向(延在方向:タイヤ周方向)において変化がなく一定に形成されている。これに限らず、図には明示しないが、周方向細溝7は、その溝幅W0が自身の長手方向(延在方向:タイヤ周方向)において変化して形成されていてもよい。例えば、本実施形態の空気入りタイヤ1では、陸部4(4B)がタイヤ幅方向で隣接する各周方向溝3を連通しタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝5によりタイヤ周方向に分断されたブロック状に形成されており、周方向細溝7は、ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して溝幅W0および溝深さH0の少なくとも一方が大きく形成されていることが好ましい。
具体的に、図には明示しないが、周方向細溝7は、上述した面取部8同様に、陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられた長手方向の両端部において溝幅W0が小さく形成され、陸部4(4B)の中央部において溝幅W0が大きく形成されている。この場合、周方向細溝7の溝深さH0は、長手方向(延在方向:タイヤ周方向)においてトレッド面2aからの距離が一定であるとする。
また、図には明示しないが、周方向細溝7は、上述した面取部8同様に、陸部4(4B)をタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられた長手方向の両端部から陸部4(4B)の中央部に向けて漸次溝幅W0が大きく形成されている。この場合、周方向細溝7の溝深さH0は、長手方向(延在方向:タイヤ周方向)においてトレッド面2aからの距離が一定であるとする。
また、図には明示しないが、周方向細溝7は、上述した面取部8同様に、陸部4(4B)をタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられた両端部において溝深さH0が小さく形成され、陸部4(4B)の中央部において溝深さH0が大きく形成されている。この場合、周方向細溝7の溝幅W0は、長手方向(延在方向:タイヤ周方向)において一定であるとする。
また、図には明示しないが、周方向細溝7は、上述した面取部8同様に、陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して溝幅W0および溝深さH0が大きく形成されていてもよい。
ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向中央付近は、剛性が高いため接地圧が高くなる傾向にある。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、上述したように、ブロック状の陸部4(4B)のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して周方向細溝7の溝幅W0および溝深さH0の少なくとも一方が大きく形成されていることで、陸部4(4B)のタイヤ周方向中央付近の接地圧を低減して陸部4(4B)の接地圧を均一化することができ、荷重耐久性能を向上する効果を顕著に得ることができる。
本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、氷上性能、雪上性能、および荷重耐久性能に関する性能試験が行われた(図12および図13参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ195/65R15のスタッドレスタイヤである空気入りタイヤ(試験タイヤ)を15×6Jの正規リムにリム組みした。
氷上性能の評価方法は、空気圧230kPaを充填した上記試験タイヤを装着した試験車両(排気量1.5Lのフロント駆動車)にて、氷上路面のテストコースを走向し、専門のテストドライバーが制駆動性能やレーンチェンジ性能、コーナリング性能などに関してフィーリング評価を行う。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど氷上性能が優れていることを示している。
雪上性能の評価方法は、空気圧230kPaを充填した上記試験タイヤを装着した試験車両(排気量1.5Lのフロント駆動車)にて、雪上路面のテストコースを走向し、専門のテストドライバーが制駆動性能やレーンチェンジ性能、コーナリング性能などに関してフィーリング評価を行う。この評価は、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど雪上性能が優れていることを示している。
荷重耐久性能の評価方法は、各タイヤに空気圧180kPaを充填して、室内ドラム試験機(ドラム径:1707mm)を用いて、周辺温度を38±3℃に制御したうえで、JATMA規定の最大荷重の88%に相当する荷重を負荷させて、速度81km/hにて2時間走行させ、次いで2時間毎に負荷荷重を13%ずつ増加させて、タイヤが破壊したときの走行時間が測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、指数が高いほど荷重耐久性能が優れていることを示している。
図12において、従来例の空気入りタイヤは、図1に示すサイプを有するトレッド部のパターンにおいて周方向細溝および面取部を有していない。また、比較例の空気入りタイヤは、図1に示すサイプを有するトレッド部のパターンにおいて周方向細溝を有するが面取部を有していない。図12および図13において、実施例1〜実施例20の空気入りタイヤは、図1に示すサイプを有するトレッド部のパターンにおいて周方向細溝および面取部を有している。そして、図12および図13の試験結果に示すように、実施例1〜実施例20の空気入りタイヤは、雪上性能および氷上性能を確保しつつ荷重耐久性能が改善されていることが分かる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
2a トレッド面
3 周方向溝
4 陸部
4A 内側陸部
4B ショルダー陸部
5 ラグ溝
6 サイプ
6a 端部
7 周方向細溝
8 面取部
D0 陸部の接地幅
D1 周方向細溝のタイヤ幅方向距離
G サイプの端部と面取部の端縁との間の距離
H0 周方向細溝の溝深さ
H1 面取部の深さ
Hg 周方向溝の溝深さ
T 接地端
W0 周方向細溝の溝幅
W1 面取部の幅

Claims (11)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在しタイヤ幅方向に複数並ぶ周方向溝と、
    少なくとも前記周方向溝により区画形成されてタイヤ幅方向に複数並ぶ陸部と、
    前記陸部のトレッド面にタイヤ周方向に沿って長手状に延在して設けられた周方向細溝と、
    前記陸部の前記トレッド面に前記周方向細溝のタイヤ幅方向の両側の領域で分離されタイヤ幅方向に沿って延在してタイヤ周方向に複数並んで設けられたサイプと、
    前記周方向細溝の少なくとも短手方向の両側の開口縁に設けられた面取部と、
    を備える、空気入りタイヤ。
  2. 前記周方向細溝および前記サイプおよび前記面取部が設けられた前記陸部が、前記トレッド部においてタイヤ幅方向最外側に配置されたショルダー陸部である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向細溝の短手方向の溝幅W0が0.5mm≦W0≦3.0mmを満たし、かつ前記陸部の接地幅D0と、当該陸部を区画する前記周方向溝と前記周方向細溝とのタイヤ幅方向距離D1とが0.4×D0≦D1≦0.6×D0の関係を満たす、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイプが前記周方向細溝に連通しない、請求項1〜3のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイプが前記面取部に連通しない、請求項1〜4のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記周方向細溝の溝深さH0と、当該周方向細溝が設けられた前記陸部を区画する前記周方向溝の溝深さHgとが、0.05×Hg≦H0≦0.4×Hgの関係を満たす、請求項1〜5のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記周方向細溝の溝深さH0と、当該周方向細溝に設けられた前記面取部の深さH1とが、0.1×H0≦H1≦0.5×H0の関係を満たす、請求項1〜6のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記周方向細溝の短手方向の溝幅W0と、当該周方向細溝に設けられた前記面取部の幅W1とが、0.1×W0≦W1≦0.7×W0の関係を満たす、請求項1〜7のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記面取部が曲面形状に形成されている、請求項1〜8のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記陸部がタイヤ幅方向で隣接する各前記周方向溝を連通しタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝によりタイヤ周方向に分断されたブロック状に形成されており、
    前記周方向細溝は、ブロック状の前記陸部のタイヤ周方向の中央部を含み長手状に設けられ、
    前記面取部は、ブロック状の前記陸部のタイヤ周方向の中央部において他の部分と比較して幅および深さの少なくとも一方が大きく形成されている、請求項1〜9のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
  11. スタッドレスタイヤに適用される、請求項1〜10のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
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