以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信することで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置されるものとする。なお、事前選択部20は、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよいし、側面パネル41A,41Bの両方に設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが貼り付けられる。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、利用者が所望する背景画像がシートの部分に合成される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cが、組み合わせられて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。そして利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、画像の印刷の終了を待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、撮影に関するコースの選択などを行わせる事前選択処理に用いられる画面が表示される。
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。また、スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91およびタッチパネルモニタ92から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身に光を照射する。
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、蛍光灯とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、撮影空間を明るくして、利用者の操作性や安全性を確保するために、撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングでストロボ発光し、被写体となる利用者に光を照射する。
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には、箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には、箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には、背面上ストロボ101が設置される。背面上ストロボ101は、背面上方から利用者に光を照射する。
図中、背面パネル51の左方には、背面左ストロボ102が設置される。背面左ストロボ102は、背面右方から利用者を照射する。図中、背面パネル51の右方には、背面右ストロボ103が設置される。背面右ストロボ103は、背面左方から利用者を照射する。
また、背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、クロマキーシート121が貼り付けられる。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間A1側の面にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられる。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図8は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<写真シール作成装置の内部構成>
図9は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図9において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、事前選択部208、撮影部209、編集部210A,210B、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理するサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
事前選択部208は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部208は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部221から構成される。
タッチパネルモニタ71は、制御部201による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
撮影部209は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部209は、照明装置231、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ232から構成される。
照明装置231は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部210Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部210Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ241から構成される。編集部210Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部210Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部210A,210Bを特に区別しない場合には、単に、編集部210という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部211は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、印刷済みのシール紙である写真シールを出力する印刷処理を実現する。印刷部211は、プリンタ251を含むように構成される。プリンタ251にはシール紙ユニット252が装着される。
プリンタ251は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、内蔵するヘッド261によって、画像をシール紙ユニット252に収納されているロール紙263に印刷する。また、プリンタ251は、画像を印刷したロール紙263を出力口に向けて送り、内蔵するカッター262によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
<制御部の構成>
図10は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図10に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201は、事前選択処理部301、撮影処理部302、編集処理部303、および印刷処理部304から構成される。
事前選択処理部301は、事前選択部208の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。撮影処理部302は、撮影部209の各部を制御することで、撮影処理を実行する。編集処理部303は、編集部210の各部を制御することで、編集処理を実行する。印刷処理部304は、印刷部211のプリンタ251を制御することで、印刷処理を実行する。
<事前選択処理部の構成例>
図11は、事前選択処理部301の機能構成例を示すブロック図である。
事前選択処理部301は、表示制御部311、選択受付部312、およびガイダンス出力制御部313から構成される。
表示制御部311は、タッチパネルモニタ71の表示を制御する。例えば、表示制御部311は、撮影空間において行われる撮影処理に関するコース選択のための選択画面や、撮影画像の背景選択のための選択画面、後述するいたずらムービーを生成するための合成用動画像を選択するための選択画面などをタッチパネルモニタ71に表示させる。
選択受付部312は、タッチパネルモニタ71に対する、利用者の操作を受け付ける。具体的には、選択受付部312は、タッチパネルモニタ71に表示された選択画面に対する利用者の選択操作を受け付ける。
ガイダンス出力制御部313は、各種の選択操作を説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部313は、各種の選択操作を説明する画面をタッチパネルモニタ71に表示させたり、各種の選択操作を説明する音声をスピーカ72から出力させたりする。
<撮影処理部の構成例>
図12は、撮影処理部302の機能構成例を示すブロック図である。
撮影処理部302は、カメラ91を制御することで、1回の撮影を所定の撮影時間をかけて行う。撮影処理部302は、表示制御部321、撮影制御部322、合成部323、およびガイダンス出力制御部324から構成される。
表示制御部321は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部321は、タッチパネルモニタ92に、カメラ91に取り込まれたライブビュー画像を表示させたり、撮影結果である撮影画像を表示させたりする。
撮影制御部322は、カメラ91を制御することで、利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
合成部323は、複数の撮影画像のうちの1つと、少なくとも一部が動画像で合成される合成用動画像とを合成した合成動画像を生成する。生成された合成動画像は、撮影結果として表示されたり、サーバに送信される。
ガイダンス出力制御部324は、撮影作業の進め方などを説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部324は、撮影作業の進め方などを説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させたり、撮影作業の進め方などを説明する音声をスピーカ232から出力させたりする。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図13のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部221から供給される起動信号に基づいて判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、処理はステップS2に進む。ステップS2において、事前選択処理部301は、事前選択部208を制御することで、事前選択処理を行う。具体的には、事前選択処理部301は、例えば、撮影空間において行われる撮影処理に関するコースや、撮影画像の背景となる背景画像などの選択を利用者に行わせることで、各種の設定を行う。
ステップS3において、撮影処理部302は、撮影部209を制御することで、撮影処理を行う。具体的には、撮影処理部302は、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
ステップS4において、編集処理部303は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部210を制御することで、編集処理を行う。具体的には、編集処理部303は、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせることで、編集が施された編集画像を生成する。
ステップS5において、印刷処理部304は、プリンタ251を制御することで、印刷処理を行う(開始する)。具体的には、印刷処理部304は、所定のレイアウトで配置された撮影画像や編集画像をプリンタ251に出力してシール紙(ロール紙263)に印刷する。
印刷が終了すると、ステップS6において、プリンタ251は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
<事前選択処理の詳細>
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2の事前選択処理の詳細について説明する。
事前選択処理が開始されると、ステップS11において、表示制御部311は、タッチパネルモニタ71に人数コース選択画面を表示させる。
人数コース選択画面は、利用者の人数に応じて行われるゲームの種類を決定する人数コースの選択に用いられる画面である。人数コースには、利用者が2人の場合に適した撮影が行われる2人用コースと、利用者が3人以上の場合に適した撮影が行われる大人数コースとがある。
人数コース選択画面が操作されることによって、選択受付部312は、人数コースの選択を受け付ける。いずれかの人数コースの選択が受け付けられると、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、表示制御部311は、タッチパネルモニタ71に撮影コース選択画面を表示させる。
撮影コース選択画面は、撮影空間で行われる撮影の種類を決定する撮影コースの選択に用いられる画面である。
本実施の形態の撮影処理においては、合計6回の撮影が行われる。詳細は後述するが、そのうちの6回目の撮影は、利用者が所有する携帯端末に送信するためだけの携帯専用画像を得るための撮影(携帯専用撮影)とされる。一方、1乃至5回目の撮影により得られる5枚の撮影画像は、編集処理の対象とされてシール紙に印刷されることはもちろん、携帯端末に送信される対象にもなり得る。以下においては、適宜、1乃至5回目の撮影を通常撮影といい、通常撮影により得られる撮影画像を通常撮影画像という。
さて、撮影コースには、5回行われる通常撮影として、アップ撮影と全身撮影とが行われる「アップ+全身」コースと、アップ撮影のみが行われる「アップのみ」コースとがある。
ここで、アップ撮影とは、被写体の顔および上半身を撮影範囲とした撮影である。アップ撮影により、撮影画像として、被写体の顔および上半身が写るアップ画像が得られる。一方、全身撮影とは、被写体の全身を撮影範囲とした撮影である。全身撮影により、撮影画像として、被写体の全身が写る全身画像が得られる。
撮影コース選択画面が操作されることによって、選択受付部312は、撮影コースの選択を受け付ける。いずれかの撮影コースの選択が受け付けられると、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、表示制御部311は、タッチパネルモニタ71に背景選択画面を表示させる。
背景選択画面は、撮影により得られる撮影画像の背景となる背景画像の選択に用いられる画面である。背景選択画面には、複数枚の背景画像が表示される。利用者は、複数枚の背景画像の中から、1乃至5回目の通常撮影により得られる5枚の撮影画像に合成する5枚の背景画像を選択することができる。なお、利用者は、背景選択画面において、5枚の背景画像がセットになったセット背景を選択することで、5枚の撮影画像についての背景画像を一括して選択することもできる。
背景選択画面が操作されることによって、選択受付部312は、背景画像の選択を受け付ける。5枚の背景画像の選択が受け付けられると、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、表示制御部311は、いたずらムービー選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
いたずらムービー選択画面は、6回目の撮影(携帯専用撮影)として行われるいたずらムービー撮影の種類の選択に用いられる画面である。
いたずらムービー撮影は、面白味のある動画像(いたずらムービー)を得るための撮影処理である。いたずらムービー撮影により得られるいたずらムービーは、6回目の撮影により得られたいたずらムービー用の撮影画像と、少なくとも一部が動画像で構成される合成用動画像とが合成されてなる合成動画像である。いたずらムービー選択画面においては、複数種類の合成用動画像のサンプル画像が表示され、そのいずれかが選択されることで、いたずらムービー撮影の種類が決定される。
図15は、いたずらムービー選択画面の例を示している。
図15の例では、8種類の合成用動画像のサンプル画像411乃至418、および、OKボタン420が表示されている。
サンプル画像411乃至418により選択される合成用動画像のうち、サンプル画像411,413,414,415により選択される合成用動画像は、いたずらムービー用の撮影画像における人物の上層レイヤに合成される前景画像と、人物の下層レイヤに合成される背景画像とを含むように構成される。
また、サンプル画像412,417,418により選択される合成用動画像は、いたずらムービー用の撮影画像が複数配置される前景画像から構成される。
さらに、サンプル画像416により選択される合成用動画像は、いたずらムービー用の撮影画像における人物の所定の部分(具体的には顔)を顔枠から露出させる前景画像(顔ハメ画像)から構成される。詳細は後述するが、これらサンプル画像に対応する合成用動画像は、カメラ91のシャッタ動作より前に表示されるライブビュー画像に合成されて表示される。ここで、サンプル画像416が選択されている場合、利用者は、サンプル画像416に対応する合成用動画像の顔枠に、自身の顔を合わせるように立ち位置や顔の位置を移動することになる。すなわち、サンプル画像416により選択される合成用動画像は、撮影画像の撮影範囲において、人物の位置を規定する画像といえる。
いたずらムービー選択画面において、サンプル画像411乃至418のいずれかが選択され、OKボタン420が押下されることによって、選択受付部312は、いたずらムービー撮影の選択を受け付ける。いずれかのいたずらムービー撮影の選択が受け付けられると、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、表示制御部311は、タッチパネルモニタ71にBGM選択画面を表示させる。
BGM選択画面は、撮影空間において出力されるBGMの選択に用いられる画面である。
BGM選択画面が操作されることによって、選択受付部312は、BGMの選択を受け付ける。いずれかのBGMの選択が受け付けられると、処理はステップS16に進む。
ステップS16において、ガイダンス出力制御部313は、事前選択空間A0にいる利用者に対して、撮影空間A1への移動を案内する。撮影空間A1への移動の案内は、タッチパネルモニタ71に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ72から出力させることによって行われる。
<撮影処理の詳細>
次に、図16のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS3の撮影処理の詳細について説明する。
撮影処理が開始されると、ガイダンス出力制御部324が、レタッチ撮影の仕方を説明するガイダンスを行う。その後、ステップS31において、撮影制御部322は、レタッチ撮影を行う。
レタッチ撮影は、利用者それぞれの顔を識別し、さらに利用者の顔の各器官(目、口など)を認識するために行われる撮影である。このレタッチ撮影により得られた撮影画像(レタッチ用画像)は、編集処理において編集対象とされたり、印刷処理においてシール紙に印刷されることはなく、顔の識別や顔の各器官の認識のためだけに利用される。
このような目的から、レタッチ撮影のガイダンスでは、利用者に対して、正面を向いて撮影することを促す画面の表示や音声の出力が行われる。
なお、レタッチ用画像は、顔の識別や顔の各器官の認識のためだけに利用されるものとしたが、印刷処理においてシール紙に印刷されるようにしてもよいし、いたずらムービーの一部に用いられるようにしてもよい。レタッチ用画像をシール紙に印刷するようにした場合には、例えば、複数の撮影画像が配置されたシールレイアウトの縁の部分に、写真シール機の機種名や撮影日などの付帯情報とともに、レタッチ用画像が配置されて印刷されるようにする。
レタッチ撮影が終了すると、ガイダンス出力制御部324が、撮影(通常撮影)の仕方を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。その後、表示制御部321は、1回目の撮影に対応するポーズ画像を所定時間表示した後、ライブビュー画像をタッチパネルモニタ92に表示させる。ライブビュー画像がタッチパネルモニタ92に表示された状態で撮影タイミングになったとき、ステップS32において、撮影制御部322は、1回目の撮影を行う。表示制御部321は、撮影によって得られた静止画像である撮影画像をタッチパネルモニタ92に表示させる。利用者は、1回目の撮影結果を確認しながら、次の撮影の準備を行うことができる。
その後、2回目以降の撮影が行われる。すなわち、2回目の撮影に対応するポーズ画像が所定時間表示された後、ライブビュー画像が表示され、撮影タイミングになったとき、ステップS33において、撮影制御部322は、2回目の撮影を行う。
同様にして、ステップS34乃至S36において、撮影制御部322は、それぞれ3乃至5回目の撮影を行う。
なお、撮影コースとして「アップ+全身」コースが選択されている場合、1乃至3回目の撮影として、アップ撮影が行われ、4,5回目の撮影として、全身撮影が行われる。また、撮影コースとして「アップのみ」コースが選択されている場合、1乃至5回目の撮影として、アップ撮影が行われる。
全身撮影としては、利用者の全身を利用者の正面から撮影する正面全身撮影が行われるようにしてもよいし、利用者の全身を利用者の斜め上から撮影する上から全身撮影が行われるようにしてもよい。
アップ撮影および全身撮影のそれぞれにおいては、カメラ91のチルト角が、撮影制御部322によって制御される。
具体的には、全身撮影が行われるときのカメラ91のチルト角(カメラ91のレンズの光軸が水平方向にある状態)をデフォルトの状態とすると、アップ撮影が行われるときには、カメラ91がデフォルトの状態より所定角度だけ前傾するようにチルト角が調整される。なお、チルト角の調整といったハードウェア構成の制御ではなく、ソフトウェア(画像処理)によって、チルト角を調整して撮影したような画像が生成されるようにしてもよい。
また、アップ撮影および全身撮影のそれぞれが行われるときには、チルト角が制御されるだけではなく、ガイダンス出力制御部324により出力されるガイダンスにより、利用者の立ち位置も変更される。
例えば、撮影空間の床面には、カメラ91から最も近い立ち位置と、最も遠い立ち位置の、2つの立ち位置を示すラベルが貼付してある。アップ撮影が行われるときには、利用者に対して、カメラ91から最も近い立ち位置に立つように指示するガイダンスが出力される。また、全身撮影が行われるときには、利用者に対して、カメラ91から最も遠い立ち位置に立つように指示するガイダンスが出力される。
さらに、アップ撮影および全身撮影のそれぞれが行われるときには、チルト角の制御に加えて、カメラ91のレンズの焦点距離が調整されるようにしてもよい。例えば、アップ撮影が行われるときには、カメラ91のレンズの焦点距離を短くすることで、撮影範囲を狭くし、被写体が大きく写るようにする。また、全身撮影が行われるときには、カメラ91のレンズの焦点距離を長くすることで、撮影範囲を広くし、被写体が小さく写るようにする。これにより、利用者が立ち位置を変更することなく、アップ画像や全身画像が得られるようになる。
このようにして、ステップS32乃至S36において、5回の通常撮影が終わった後、ステップS37において、撮影制御部322は、いたずらムービー撮影を行う。
いたずらムービー撮影により得られるいたずらムービーは、利用者により選択された種類の合成用動画像が合成された、縦横比が1:1の動画像となる。いたずらムービーは、主に、SNS(Social Networking Service)やミニブログ、ブログのサービスなどのサイトに投稿するための動画像として用いられる。
ステップS37の後、ステップS38において、表示制御部321は、撮り直し対象選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮り直し対象選択画面は、通常撮影により得られた5枚の撮影画像、および、いたずらムービー撮影により得られたいたずらムービーの中から、撮り直しの対象とする画像である撮り直し対象画像の選択に用いられる画面である。撮り直し対象選択画面には、5枚の撮影画像。およびいたずらムービーが表示され、そのいずれかが選択されることで、撮り直し対象画像が選択・決定される。また、撮り直し対象選択画面には、撮り直しを行わないことを選択するためのボタンも表示され、そのボタンが選択されることで、撮り直しは行われないようになる。
ステップS39においては、5枚の撮影画像およびいたずらムービー、並びに、撮り直しを行わないことを選択するためのボタンのいずれが選択されたかに応じて、撮り直しを行うか否かが判定される。
撮り直し対象選択画面において、5枚の撮影画像およびいたずらムービーのいずれかが選択された場合、撮り直しを行うと判定され、処理はステップS40に進む。
ステップS40において、撮影制御部322は、撮影(撮り直し)を行う。
撮り直しが行われた後、ステップS41において、表示制御部321は、撮り直し後選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮り直し後選択画面は、撮り直し対象選択画面において選択された撮り直し対象画像、および、撮り直しにより得られた撮影画像のいずれか一方の選択に用いられる画面である。撮り直し後選択画面には、撮り直し対象選択画面において選択された撮り直し対象画像、および、撮り直しにより得られた撮影画像が表示され、そのいずれかが選択されることで、最終的に編集や印刷の対象となる画像が選択・決定される。
撮り直し後選択画面において、撮り直し対象選択画面において選択された撮り直し対象画像、および、撮り直しにより得られた撮影画像のいずれかが選択されると、処理はステップS42に進む。
一方、撮り直し対象選択画面において、撮り直しを行わないことを選択するためのボタンが選択された場合、撮り直しを行わないと判定され、ステップS40,S41はスキップされ、処理はステップS42に進む。
ステップS42において、ガイダンス出力制御部324は、撮影を終えた利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ232から出力させることによって行われる。
<いたずらムービー撮影処理の詳細>
ここで、図17のフローチャートを参照して、上述したいたずらムービー撮影の処理の詳細について説明する。
ステップS51において、表示制御部321は、いたずらムービー撮影のガイダンス画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
ガイダンス画面は、いたずらムービー撮影における撮影の仕方を利用者に案内するための画面である。具体的には、ガイダンス画面には、いたずらムービー選択画面において選択されたいたずらムービーのサンプル画像(動画像)が、利用者に対する案内メッセージとともに表示される。
このとき、いたずらムービーのサンプル動画像は、最終的に生成されるいたずらムービーの一部を抜粋した形のものであってもよいし、最終的に生成されるいたずらムービーの全てに対応するものであってもよい。前者の場合、いたずらムービー撮影に要する時間を短縮することができ、後者の場合、利用者に、最終的に生成されるいたずらムービー全体の仕上がりを利用者にイメージさせることができる。また、後者の場合、いたずらムービーのサンプル動画像の早送りやスキップなど、サンプル動画像の再生時間が調整されるようにしてもよい。
ガイダンス画面が、所定の時間表示された後、処理はステップS52に進む。
ステップS52において、表示制御部321は、ライブビュー画像を表示するためのライブビュー表示画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
このとき、合成部323は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像に、いたずらムービー選択画面において選択されたサンプル画像に対応する合成用動画像を合成する。したがって、ライブビュー表示画面においては、ライブビュー画像に、いたずらムービー選択画面において選択されたサンプル画像に対応する合成用動画像が合成された状態で表示される。
ライブビュー表示画面が、所定の時間表示された後、撮影タイミングになると、ライブビュー表示画面の表示は終了し、処理がステップS53に進む。
ステップS53において、カメラ91は、撮影制御部322による制御に基づいて、シャッタ動作を行う。具体的には、撮影制御部322は、撮影タイミングにおいてカメラ91のシャッタ動作により取り込まれた静止画像を、いたずらムービー用の撮影画像として取得する。そして、合成部323は、取得されたいたずらムービー用の撮影画像に、いたずらムービー選択画面において選択されたサンプル画像に対応する合成用動画像を合成する。
ステップS54において、表示制御部321は、いたずらムービー撮影の撮影結果として、いたずらムービー用の撮影画像に合成用動画像が合成されたいたずらムービーを、タッチパネルモニタ92にプレビュー表示させる。
ここで、ステップS52において表示されるライブビュー表示画面の詳細について説明する。
図18は、いたずらムービー撮影のライブビュー表示画面の例を示している。
ライブビュー表示画面の中央には、ライブビュー画像が表示されるライブビュー表示領域511が設けられる。ライブビュー表示画面は、スマートフォンの画面にライブビュー表示領域511がはめ込まれるようなデザインを有しており、いたずらムービーが利用者の携帯端末に表示される様子を、利用者にイメージさせるようになされている。
ライブビュー表示領域511には、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像に、いたずらムービー選択画面において選択されたサンプル画像に対応する合成用動画像が合成されて表示される。図18の例では、サンプル画像416に対応する、顔ハメ画像を含む合成用動画像が合成されたライブビュー画像が表示されている。
また、ライブビュー表示領域511の左右には、いたずらムービー選択画面において選択されたサンプル画像が表示されるサンプル表示領域512L,512Rが設けられる。
この場合、利用者は、ライブビュー表示領域511に表示されるライブビュー画像を確認しながら、顔ハメ画像の顔枠に、自身の顔を合わせるように立ち位置や顔の位置を移動する。
このように、いたずらムービー選択画面において、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合において、顔ハメ画像の顔枠に合わせるように立ち位置を決定することは、慣れていない利用者にとっては容易ではなく、立ち位置の決定に失敗すると、顔枠に対して顔が小さすぎたり、逆に大きすぎたりしてしまい、結果として、画像の完成度が低下してしまう。
そこで、本実施の形態においては、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合の撮影前時間が、それ以外の合成用動画像が選択された場合の撮影前時間と比較して長くなるように、いたずらムービー撮影が行われるようにする。ここで、撮影前時間は、撮影時間のスタートからカメラ91がシャッタ動作を開始するまでの時間をいう。なお、いたずらムービー撮影における撮影時間のスタートは、5回目の通常撮影においてプレビュー表示が終了し、いたずらムービー撮影のガイダンス画面の表示が開始された時となる。
例えば、いたずらムービー選択画面において、サンプル画像411が選択された場合、図19上段に示されるように、いたずらムービー撮影処理(図18)の各ステップに対応するガイダンス画面の表示(S51)、ライブビュー表示画面の表示(S52)、シャッタ動作(S53)、およびプレビュー表示(S54)それぞれの動作は、撮影時間全体の中で、それぞれ所定の時間をかけて行われる。
一方、いたずらムービー選択画面において、サンプル画像416が選択された場合、図19下段に示されるように、いたずらムービー撮影処理の各ステップに対応するそれぞれの動作のうち、ライブビュー表示画面の表示(S52)が、サンプル画像411が選択された場合と比較して長い時間をかけて行われる。
以上の動作によれば、いたずらムービー選択画面において、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合には、それ以外の合成用動画像が選択された場合と比較して、ライブビュー画像が表示される時間が長くなるので、慣れていない利用者であっても、ある程度時間をかけて、顔ハメ画像の顔枠に合わせるように立ち位置を決定することができる。すなわち、立ち位置の決定に失敗しにくくなるので、顔枠に対して顔が小さすぎたり、逆に大きすぎたりすることがなくなり、より確実に、完成度の高い画像を提供することが可能となる。
なお、いたずらムービー撮影のガイダンス画面の表示が省略されるようにした場合には、いたずらムービー撮影における撮影時間のスタートは、ライブビュー表示画面の表示が開始された時となる。
また、いたずらムービー撮影のライブビュー表示画面は、図18の例に示されるようなデザインを有するものとしたが、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合には、ライブビュー表示画面のほぼ全体をライブビュー表示領域511とする(画面全体にライブビュー画像が表示される)ようにしてもよい。これにより、利用者がライブビュー画像を確認しやすくなるので、より確実に、顔ハメ画像の顔枠に合わせるように立ち位置を決定することができるようになる。
<ライブビュー表示時間について>
本実施の形態においては、いたずらムービー撮影の際のライブビュー画像が表示される時間(ライブビュー表示時間)は、通常撮影の際のライブビュー表示時間と比較して長く設定されている。これにより、通常撮影とは異なるいたずらムービー撮影に失敗する可能性を低減することができる。
また、通常撮影およびいたずらムービー撮影のいずれについても、撮り直しを行うことができるが、撮り直しにおいても、いたずらムービー撮影の撮り直しの際のライブビュー表示時間は、通常撮影の撮り直しの際のライブビュー表示時間と比較して長く設定されている。
なお、撮り直しにおいて、利用者は、既に一度行った撮影を再度行うため、その流れや立ち位置を把握していることが多い。そこで、撮り直しの際のライブビュー表示時間は、撮り直し前の対応する撮影の際のライブビュー表示時間より短く設定されるようにしてもよい。
<撮影前時間について>
上述した説明では、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合と、それ以外の合成用動画像が選択された場合とで、撮影前時間として、ライブビュー表示時間が長く設定されるものとしたが、シャッタ動作が開始されるまでの時間が長く設定されればよい。
具体的には、いたずらムービー選択画面において、サンプル画像416が選択された場合、図20下段に示されるように、いたずらムービー撮影処理の各ステップに対応するそれぞれの動作のうち、ガイダンス画面の表示(S51)が、サンプル画像411が選択された場合と比較して長い時間をかけて行われるようにしてもよい。
これにより、慣れていない利用者であっても、いたずらムービー撮影の流れをイメージさせることができ、ひいては、いたずらムービー撮影に失敗する可能性を低減することができるので、より確実に、完成度の高い画像を提供することができるようになる。
なお、通常撮影およびいたずらムービー撮影のいずれにおいても、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合と、それ以外の合成用動画像が選択された場合とで、シャッタ動作後のプレビュー表示が行われる時間(プレビュー表示時間)は同じであるものとする。
しかしながら、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合、その撮影前時間を、それ以外の合成用動画像が選択された場合の撮影前時間と比較して長くすることで、いたずらムービー撮影全体に要する撮影時間が長くなってしまう。
そこで、例えば、いたずらムービー撮影において、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合のプレビュー表示時間を、それ以外の合成用動画像が選択された場合のプレビュー表示時間と比較して短くするようにしてもよい。これにより、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合と、それ以外の合成用動画像が選択された場合とで、いたずらムービー撮影全体に要する撮影時間を均等にすることができる。
なお、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合には、5回行われる通常撮影において、プレビュー表示を行う時間を設けず、次に行われる撮影についてのガイダンス画面に、前の撮影により得られた撮影結果がプレビュー表示されるようにしてもよい。
さらに、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合の通常撮影の回数を、それ以外の合成用動画像が選択された場合の通常撮影の回数と比較して少なくするようにしてもよい。これにより、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合と、それ以外の合成用動画像が選択された場合とで、撮影処理全体に要する時間を均等にすることができる。
<人物の位置を規定する画像の例>
以上においては、撮影画像の撮影範囲において人物の位置を規定する画像が、顔ハメ画像を含む合成用動画像である例について説明してきたが、顔ハメ画像を含む合成用画像(静止画像)であってもよい。
また、撮影画像の撮影範囲において人物の位置を規定する画像が、図21に示されるような、撮影画像における人物の下層レイヤに合成される背景画像であってもよい。
図21左側に示される背景画像551においては、その右側に男性モデルが配置されている。このような背景画像がライブビュー画像に合成されて表示される場合、利用者U1は、ライブビュー画像を確認しながら、図21右側に示されるように、自身の身体が男性モデルに重ならないように(男性モデルを隠さないように)立ち位置を移動するようになる。
このとき、図21右側に示されるように、ライブビュー画像上に、適切な顔の位置を示す枠F1が表示されるようにしてもよいし、文字や音声によるガイダンスが表示・出力されるようにしてもよい。これにより、利用者は、ライブビュー画像を確認しながら、最適な立ち位置に移動することができるので、画像の完成度を高めることができる。
さらに、撮影画像の撮影範囲において人物の位置を規定する画像が、動物の耳や鼻を模した前景画像(合成用画像)であってもよい。近年、これらの合成用画像は、顔認識の結果に基づいて、利用者の操作によらず、撮影画像に写る人物の顔における特定の位置に合成されるようになされているが、このような機能を有しない写真シール機においては、これらの合成用画像がライブビュー画像に合成されて表示されるようにすることで、利用者が、ライブビュー画像を確認しながら、これらの合成用画像に自身の顔を合わせるように立ち位置や顔の位置を移動することになる。
<変形例>
以下においては、本実施の形態の変形例について説明する。
(例1)
通常、利用者は、既に行われた撮影に失敗したと思われるときに撮り直しすることを選択し、撮り直しにはもう失敗したくないと考える。そこで、撮り直しの際のライブビュー表示時間が、撮り直し前の対応する撮影の際のライブビュー表示時間より長く設定されるようにしてもよい。これにより、より確実に、撮り直しに成功させるようにすることができる。
なお、撮り直しが行われる場合には、撮り直しが行われない場合と比較して、撮影処理全体に要する時間が長くなる。そこでこの場合、上述したように、撮り直しの際のライブビュー表示時間が、撮り直し前の対応する撮影の際のライブビュー表示時間より短く設定されるようにしてもよい。
(例2)
いたずらムービー撮影の撮り直しを行う際、合成用動画像を再度選択できるようにしてもよい。例えば、顔ハメ画像を含む合成用動画像を選択して、いたずらムービー撮影に臨んだものの、立ち位置や顔の位置の移動が上手くいかず、いたずらムービー撮影に失敗した場合、撮り直しでも失敗するおそれがある。そこで、撮り直しを行う際、利用者が、顔ハメ画像を含む合成用動画像以外の合成用動画像を選択できるようにすることで、いたずらムービー撮影に失敗する可能性を低減させることができる。
また、撮り直しを行う際には、顔ハメ画像を含む合成用動画像以外の合成用動画像のみが選択できるようにしてもよい。これにより、より確実に、いたずらムービー撮影に失敗する可能性を低減させることができる。
(例3)
いたずらムービー選択画面が、撮影処理の中で表示されるようにしてもよい。このような構成において、顔ハメ画像を含む合成用動画像が選択された場合、それ以外の合成用画像が選択された場合と比較して、いたずらムービー撮影全体に要する撮影時間が長くなるので、事前選択空間に次の利用者がいると、その利用者を待たせてしまい、ゲームの回転率を低下させてしまう。
そこで、事前選択空間に次の利用者がいる場合には、いたずらムービー選択画面において、顔ハメ画像を含む合成用動画像を表示させないようにし、事前選択空間に次の利用者がいない場合に、いたずらムービー選択画面において、顔ハメ画像を含む合成用動画像を表示し、選択できるようにしてもよい。これにより、ゲームの回転率を安定的に保つことができる。
(例4)
撮影コース選択画面において選択された撮影コースに応じて、いたずらムービー選択画面に顔ハメ画像を含む合成用動画像を表示させるようにしてもよい。例えば、「アップ+全身」コースと「アップのみ」コースとでは、通常撮影においては移動を伴わない「アップのみ」コースの方が、撮影処理全体に要する時間が短くなる。そこで、撮影コースとして「アップのみ」コースが選択された場合に、いたずらムービー選択画面に顔ハメ画像を含む合成用動画像を表示させるようにし、「アップ+全身」コースが選択された場合には、いたずらムービー選択画面に顔ハメ画像を含む合成用動画像を表示させないようにする。
これにより、撮影コース毎の撮影処理全体に要する時間の差を小さくすることができる。
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとした。これに限らず、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、撮影画像や編集画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
すなわち、本技術は、撮影画像や編集画像がシール紙に印刷された写真シールを作成する写真シール作成装置に限らず、単に、撮影画像や編集画像を作成するゲームを提供する写真作成ゲーム機に適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではない。例えば、所定のサイズの紙やフィルム、プリペイドカードやIC(Integrated Circuit)カードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに、画像を印刷するようにしてもよい。この場合、1または複数の撮影画像が配置されたシールレイアウト画像が、これらの印刷媒体に印刷されるようにしてもよい。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。