JP2018133535A - Wlp構造光半導体素子用封止材、wlp、wlp構造光半導体装置、光半導体装置の製造方法 - Google Patents

Wlp構造光半導体素子用封止材、wlp、wlp構造光半導体装置、光半導体装置の製造方法 Download PDF

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達也 松野
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香澄 中村
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Abstract

【課題】WLPから作製される光半導体装置の高輝度化及びその長期維持を可能とするWLP構造光半導体素子用封止材を提供する。
【解決手段】WLP(ウェハレベルパッケージ)構造光半導体装置100は、蛍光体層30と、蛍光体層の上面に形成される光半導体素子10と、光半導体素子10に接続するアノード電極12及びカソード電極14を備える電極部16と、光半導体素子10及び電極部16を覆うように封止している白色封止層20とを備えている。封止層20に用いる封止材は、エポキシ樹脂、硬化剤及び白色顔料を含み、且つ、厚さ1mmの硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、WLP構造光半導体素子用封止材、WLP、WLP構造光半導体装置、光半導体装置の製造方法に関する。
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の光半導体素子と蛍光体とを組み合わせた光半導体装置は、高エネルギー効率及び長寿命等の利点から、屋外用ディスプレイ、携帯液晶バックライト、照明器具及び車載用途等様々な用途に適用され、その需要が拡大しつつある。
近年では、小型サイズ、用途に応じた発光色の制御等に優れていることから、WLP(Wafer−Level Package、ウェハレベルパッケージ)により光半導体装置を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2012−195402号公報
WLP構造を有する光半導体装置においても更なる高輝度化が求められている。しかしながら、光半導体素子自体の発光量を上げる方法では、素子の発熱量増大によるジャンクション温度の上昇及び直接的な光エネルギーの増大による素子材料の劣化が懸念される。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、WLPから作製される光半導体装置の高輝度化及びその長期維持を可能とするWLP構造光半導体素子用封止材の提供を目的とする。本発明はまた、そのような封止材を用いるWLP、WLP構造光半導体装置、及び光半導体装置の製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、上記特許文献1に開示の蛍光体を備えるWLP構造光半導体装置であっても光の取り出し効率が充分ではないことが判明した。そして、本発明者らは、WLPにおける半導体層に接続された電極を覆う樹脂層に着目し、特定の熱硬化性樹脂、硬化剤及び白色顔料を含有し、硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上となる組成物が、WLPにおける光半導体素子を充分に封止することができるとともに、硬化物が可視光領域における光反射率が充分高く且つ充分な耐熱性を有し、加熱試験後においても高い光反射率を維持できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ウェハレベルパッケージ(WLP)構造における光半導体素子の封止に用いられる封止材であって、封止材は、エポキシ樹脂、硬化剤及び白色顔料を含み、且つ、厚さ1mmの硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上であるWLP構造光半導体素子用封止材を提供する。
本発明のWLP構造光半導体素子用封止材によれば、上記構成を有することにより、WLPにおける光半導体素子を封止する白色封止層を良好に形成することができる。形成される白色封止層は、可視光領域における光反射率が充分高く且つ充分な耐熱性を有し、加熱試験後においても高い光反射率を維持することができる。これにより、WLPから作製される光半導体装置の高輝度化及びその長期維持を図ることができる。
本発明の封止材は、コンプレッション成形に用いることができる。コンプレッション成形においては、作業性向上の観点から樹脂組成物が粉末又は液状で供給されることが望ましいが、本発明の封止材によれば、そのような形態で供給される場合であっても良好なWLP構造を形成することができ、上述した本発明に係る効果を奏することができる。
本発明のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長460nmの光に対する光反射率が70%以上であるものが好ましい。
上記エポキシ樹脂は、耐熱変色性の観点から、脂環式エポキシ樹脂又はイソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。
また、耐熱変色性の観点から、上記硬化剤が酸無水物系硬化剤であることが好ましい。
上記白色顔料は、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
本発明はまた、蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備え、白色封止層が上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物であるWLPを提供する。
本発明のWLPによれば、上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物である白色封止層を備えることにより、高輝度化及びその長期維持が可能な光半導体装置を効率よく製造することができる。
本発明はまた、蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備え、白色封止層が上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物であるWLP構造光半導体装置を提供することができる。
本発明のWLP構造光半導体装置は、上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物である白色封止層を備えることにより、高輝度化及びその長期維持が可能である。
本発明はまた、基板上に複数の光半導体素子を形成する工程、光半導体素子に電極部を設ける工程、光半導体素子及び電極部を覆うように白色封止層を設ける工程、及び光半導体素子及び白色封止層を備えるWLPから光半導体装置を個片化する工程を備え、上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含む光半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の光半導体装置の製造方法によれば、上記本発明に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物が含まれる白色封止層を備えるWLPを用意し、このWLPから光半導体装置を個片化することにより、高輝度化及びその長期維持が可能である光半導体装置を効率よく製造することができる。
本発明によれば、WLPから作製される光半導体装置の高輝度化及びその長期維持を可能とするWLP構造光半導体素子用封止材を提供することができる。また、本発明によれば、光半導体装置の高輝度化及びその長期維持を可能とするWLP、並びに、高輝度化及びその長期維持が可能なWLP構造光半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に係る光半導体装置の一実施形態の断面図を示す。 図2は、本発明に係る光半導体装置の製造方法の一実施形態を説明する工程図である。 図3は、本発明に係る光半導体装置の製造方法の一実施形態を説明する工程図である。 図4は、本発明に係る光半導体装置の製造方法の一実施形態を説明する工程図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書において「WLP(Wafer−Level Package)」とは、一層の封止層により複数の光半導体素子が一括封止されてなるパッケージを示し、「WLP構造光半導体装置」とは、上記WLPからダイシング等の手段により個片化された光半導体装置を示す。WLP構造光半導体装置の構成を示す一例として、上記特許文献1に記載の光半導体装置及び後述の実施形態に記載の光半導体装置が例示できるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
光半導体素子としては、例えば、発光ダイオード(LED)、レーザーダイオード、フォトダイオード等が挙げられる。本明細書においては、WLPにおける光半導体素子がLEDである場合、それから得られるWLP構造光半導体装置をWLP構造LEDという場合もある。
また、本明細書において層の厚みとは、当該層の少なくとも一部が当該数値であることを示す。
[WLP構造光半導体素子用封止材]
本実施形態に係るWLP構造光半導体素子用封止材は、樹脂成分及び白色顔料を含有する。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材において、樹脂成分は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含むことができる。
エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂及びイソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂は、光照射による光反射率の低下をより十分に抑制する観点から、芳香環を有しないものであることが好ましい。エポキシ樹脂は、その硬化物の透明性が高いものを選択することが好ましい。また、エポキシ樹脂は、比較的着色の少ないものが好ましい。
脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等が挙げられる。3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートは、セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P(以上、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)の市販品を用いることができる。1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンは、エピコートYX8000、エピコートYX8034(以上、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)、セロキサイド2081、エポリードGT401、EHPE3150(以上、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
好ましい脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートが挙げられる。
イソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。トリグリシジルイソシアヌレートは、TEPIC−S(日産化学工業株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
上記以外のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、エピコート828、YL980(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
WLP構造光半導体素子用封止材におけるエポキシ樹脂の含有量は、封止材全量を基準として、1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。この含有量が1質量%以上であると、均一な硬化物となりやすい傾向があり、20質量%以下であると、反射率の低下を十分に抑えられる傾向がある。
封止材を液状としやすくする観点から、エポキシ樹脂は常温で液体であることが好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンが挙げられる。市販品では、セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P(以上、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)、エピコートYX8000、エピコートYX8034(以上、ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)、セロキサイド2081、エポリードGT401(以上、ダイセル化学工業株式会社製、商品名)が挙げられる。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含有してもよい。エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、これらの変性樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、その硬化物の透明性が高いものを選択することが好ましい。また、これらの熱硬化性樹脂は、比較的着色の少ないものが好ましい。
本実施形態で使用される硬化剤としては、上記エポキシ樹脂と反応するものであれば特に制限なく用いることができるが、比較的着色の少ないものが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、酸無水物系硬化剤、イソシアヌル酸誘導体、フェノール系硬化剤が挙げられる。
本実施形態においては、硬化剤は酸無水物系硬化剤であることが好ましい。硬化剤として酸無水物系硬化剤を使用することで、加熱又は光照射による光反射率の低下を充分抑制できる硬化物の形成が容易となる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ノルボルネンジカルボン酸無水物、メチルノルボルネンジカルボン酸無水物、ノルボルナンジカルボン酸無水物、メチルノルボルナンジカンルボン酸無水物が挙げられる。
イソシアヌル酸誘導体としては、1,3,5−トリス(1−カルボキシメチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
本実施形態においては、上述した硬化剤の中でも、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレートを用いることが好ましい。
硬化剤は、成形性及び硬化物の機械特性の観点から、分子量が100〜400であることが好ましい。また、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香環を有する酸無水物よりも、芳香環の不飽和結合のすべてを水素化した酸無水物が好ましい。酸無水物系硬化剤として、ポリイミド樹脂の原料として一般的に使用される酸無水物を用いてもよい。
硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、当該エポキシ基との反応可能な硬化剤中の活性基(酸無水物基又は水酸基)が0.5〜1.2当量となるように配合することが好ましく、0.5〜0.9当量となるように配合することがより好ましい。上記活性基が0.5当量以上であれば、WLP構造光半導体素子用封止材の硬化速度の低下を抑制できると共に、得られる硬化体のガラス転移温度の低下を抑制でき、十分な弾性率が得られやすくなる傾向がある。一方、上記活性基が1.2当量以下であると、硬化後の強度の低下が抑制される傾向がある。
封止材を液状としやすくする観点から、酸無水物硬化剤は常温で液体であることが好ましい。このような酸無水物硬化剤としては、例えば、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂成分には、必要に応じて硬化促進剤を更に含有することができる。すなわち、本実施形態に係るWLP構造光半導体素子用封止材は、必要に応じて硬化促進剤を更に含有することができる。
硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物、イミダゾール化合物、有機リン化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの硬化促進剤の中でも、アミン化合物、イミダゾール化合物又は有機リン化合物を用いることが好ましい。
アミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが挙げられる。また、イミダゾール化合物としては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。更に、有機リン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフェニルボレートが挙げられる。
硬化促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜8質量部であることが好ましく、0.1〜3質量部であることがより好ましい。硬化促進剤の配合量が0.01質量部以上であると、十分な硬化促進効果が得られやすく、8質量部以下であると、得られる硬化物の変色を抑制することができる。
白色顔料としては、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、無機中空粒子等が挙げられる。無機中空粒子としては、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、シラス等が挙げられる。
白色顔料は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の白色顔料の中でも、熱伝導性、光反射特性、成形性、難燃性の点から、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び無機中空粒子からなる群より選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。
光反射特性の観点から、エポキシ樹脂との屈折率差が大きい白色顔料を用いることが好ましい。エポキシ樹脂との屈折率差が大きい白色顔料としては、例えば、酸化チタン、無機中空粒子が挙げられる。このうち、酸化チタンを用いることが好ましい。
白色顔料の粒径は、平均粒径が0.1〜50μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜10μmの範囲にあることがより好ましい。この平均粒径が0.1μm以上であると、粒子の凝集によって分散性が悪くなることを防止しやすくなり、50μm以下であると、充分な光反射特性が得られやすくなる傾向がある。白色顔料の平均粒径は、レーザ光式粒度分布計(例えばBeckman Coulter LS 13 320)により測定されるものである。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材における白色顔料の含有量(充填量)は、封止材の硬化後に固形分となる成分全量を基準として5〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。この含有量が5質量%以上であると、充分な光反射特性が得られやすくなり、50質量%以下であると、成形性を維持しやすくなり良好な成形体の作製が容易となる傾向がある。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記白色顔料以外の無機充填剤を更に含有することができる。
無機充填剤としては、例えば、シリカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムが挙げられる。成形性の点から、無機充填剤は、シリカが好ましい。また、無機充填剤の中心粒径は、白色顔料とのパッキング性を向上させる観点から、1〜100μmであることが好ましい。無機充填剤の中心粒径とは、粒子径分布の分布中心値D50を意味する。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材における無機充填剤の含有量(充填量)は、成形性の観点から、封止材の硬化後に固形分となる成分全量を基準として、無機充填材と白色顔料との合計量が40〜90体積%であることが好ましく、50〜85体積%であることがより好ましく、60〜80体積%であることが特に好ましい。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、カップリング剤を更に含有することができる。
カップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、エポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系が挙げられる。カップリング剤は任意の添加量で用いることができるが、カップリング剤の配合量は、WLP構造光半導体素子用封止材全量を基準として5質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材には、その他の添加剤として、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、イオン捕捉剤、可撓化材等を添加してもよい。可撓化剤としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン・カプロラクトンブロック共重合体等が挙げられる。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、厚さ1mmの硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。なお、厚さ1mmの硬化物は、封止材を180℃のホットプレート上で加圧成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、厚み1mm±0.1mmのテストピースとしたものを用いることができる。光反射率は、分光測色計(例えば、CM−600d、コニカミノルタ製)を用いて測定することができる。
耐熱着色性を良好にする観点から、本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長460nmの光に対する光反射率が70%以上となるものが好ましく、75%以上となるものがより好ましく、80%以上となるものが更に好ましい。
光半導体装置の一層の高輝度化を図る観点から、本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記硬化物の波長350〜800nmの全域における光反射率が80%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
耐熱着色性を更に良好にする観点から、本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長350〜800nmの全域における光反射率が70%以上であるものが好ましく、75%以上となるものがより好ましく、80%以上となるものが更に好ましい。
上述したWLP構造光半導体素子用封止材の光反射特性は、封止材を構成する各種成分の配合量を適切に調整することによって実現することができ、より具体的には、エポキシ樹脂と硬化物とを含む熱硬化性樹脂成分と高屈折率の白色顔料を高充填することで達成できる。
厚さ1mmの硬化物が上記の光反射特性を有するWLP構造光半導体素子用封止材によれば、WLP構造光半導体装置の小型化が容易となる。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、硬化物の25℃からガラス転移温度までの範囲における線膨張係数が、1〜30ppm/℃であることが好ましく、2〜20ppm/℃であることがより好ましい。線膨張係数が上記範囲内であると、WLP構造光半導体素子用封止材により製造されるWLP構造光半導体装置の温度サイクルの信頼性をより一層向上させることができる。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、硬化物のガラス転移温度が50〜200℃であることが好ましく、80〜150℃であることがより好ましい。硬化物のガラス転移温度が50℃以上であると、他部材との線膨張係数の差が小さくなる傾向にあり、他部材との剥離等が生じにくくなる。また、硬化物のガラス転移温度が200℃以下であると、封止材の溶融加工性を維持しやすくなる。
硬化物の25℃での弾性率は、1GPa以上であることが好ましく、1GPa〜100GPaであることがより好ましく、1Gpa〜10GPaであることが更に好ましく、1GPa〜5GPaであることが特に好ましい。弾性率が1GPa以上であると、WLPのそりを抑制しやすくなる。
生産使用時における取り扱い易さの観点から、WLP構造光半導体素子用封止材は25℃において液体であることが好ましい。その場合、WLP構造光半導体素子用封止材の25℃における粘度は1000mPa・s以下であることがより好ましい。なお、ここでいう粘度は、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、E型粘度計(東機産業製、PE−80L)により測定した値を意味する。なお、粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
25℃において液体である本実施形態に係るWLP構造光半導体素子用封止材は、コンプレッション成形において好適に用いることができる。なお、本明細書においてコンプレッション成形とは、成形材料を加熱した金型のキャビティ部に入れ、圧縮成形機にて加圧、硬化させる成形方法を指す。
本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材は、上記した各種成分を均一に分散混合することで得ることができ、その手段や条件等は特に限定されない。例えば、各成分が固体である場合、各成分を押出機、ニーダー、ロール、エクストルーダー等によって混練した後、混練物を冷却し、粉砕する方法を挙げることができる。また、例えば、各成分が液体の場合、プラネタリーミキサー、2本ロール、3本ロール、ビーズミル、ボールミル等が挙げられるが、1液均一化せしめるものであれば特に限定はしない。短時間に混練かつペースト中の気泡を取り除く作業が同時にできることから、自公転式真空脱泡攪拌機を用いてもよい。
各成分を混練する際には、分散性を向上する観点から、溶融状態で行うことが好ましい。混練の条件は、各成分の種類や配合量により適宜決定すればよく、例えば、15〜100℃で5〜40分間混練することが好ましく、20〜100℃で10〜30分間混練することがより好ましい。混練温度が15℃以上であると、混練しやすさ、分散性がより向上する傾向にあり、100℃以下であれば硬化反応による高分子量化をより軽減できる。
また、WLP構造光半導体素子用封止材の一部を予備混合することが可能である。具体的には、エポキシ樹脂100質量部に対し、硬化剤120質量部含む封止材を製造する場合、まず、エポキシ樹脂50質量部及び硬化剤120質量部を耐熱ガラス製の容器に秤量し、この混合容器をシリコーンオイルや水などの流体を媒体としたヒーターを用いて35〜180℃で加熱することで予備混合物を得る。そして、得られた予備混合物と、残りのエポキシ樹脂50質量部及びその他の成分とをロール混練などにより混合しWLP構造光半導体素子用封止材を製造してもよい。
[WLP]
本実施形態のWLPは、蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備える。白色封止層は、上述の本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含み、光半導体素子の少なくとも一部を覆うように設けられていてよい。
本実施形態に係る蛍光体層はシート状に形成されている。蛍光体層の厚みは限定されないが、20〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。蛍光体層は、例えば、蛍光体および樹脂を含有する蛍光体組成物から形成することができる。
蛍光体組成物は特に限定されないが、例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体を用いた場合、青色の発光ダイオードと組み合わせることにより、白色のLED装置とすることができる。そのような蛍光体としては、例えば、ユーロピウムをドープしたストロンチウム・バリウム・シリコン酸化物((Sr,Ba,Eu)SiO)等が挙げられる。また、樹脂は蛍光体を分散させるマトリックスであって、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの透明樹脂などを用いることができる。耐久性の観点からはシリコーン樹脂が好ましい。
光半導体素子は、蛍光体層の上面に所定パターンに形成することができる。また、光半導体素子は、基板と電気的に接続するための電極部を備えていてもよい。電極部は、アノード電極及びカソード電極を備え、例えば、金、アルミニウムなどを用いて形成される。電極部の材質として好ましくは金が挙げられる。アノード電極の厚みは、例えば、10〜300nm、好ましくは、20〜200nmである。また、この電極部には、バンプが設けられていてもよい。バンプを形成する材料としては、例えば、金、銀、鉛、錫、それらの合金(具体的には、はんだなど)などの導体が挙げられる。
白色封止層は、本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含有し、光半導体素子及び電極部の少なくとも一部を被覆するように設けられていてもよい。なお、電極部の少なくとも一部は基板との電気的接続のために露出している。白色封止層の厚みは特に限定されないが、光半導体素子及び電極部を十分に被覆する観点及び小型化の観点から10〜2000μm程度が好ましい。
生産性の観点から、本実施形態のWLPには光半導体素子が5000個以上配置されていることが好ましく、10000個以上配置されていることがより好ましい。光半導体素子は多ければ多いほど一度に生産できる光半導体装置の数を増やすことができる。
[WLP構造光半導体装置]
本実施形態のWLP構造光半導体装置は、蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備える構造を有し、白色封止層が本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含む。蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層としては上述のものと同様にすることができる。本実施形態のWLP構造光半導体装置は、例えば、上記WLPを個片化することで製造できる。
図1は、本発明のWLP構造光半導体装置の一実施形態を示す断面図である。図1に示されるWLP構造光半導体装置100は、蛍光体層30と、蛍光体層の上面に形成される光半導体素子10と、光半導体素子10に接続するアノード電極12及びカソード電極14を備える電極部16と、光半導体素子10及び電極部16を覆うように封止している白色封止層20とを備えている。
WLP構造光半導体装置100は、更にベース基板にフリップチップ実装された構成を有することができる。
[WLP構造光半導体装置の製造方法]
本実施形態に係るWLP構造光半導体装置の製造方法は、基板上に複数の光半導体素子を形成する工程S1、光半導体素子に電極部を設ける工程S2、光半導体素子及び電極部を覆うように白色封止層を設ける工程S3、光半導体素子及び白色封止層を備えるWLPから光半導体装置を個片化する工程S4を備える。工程の順序は特に限定されないが、上記の順であることが好ましい。
(工程S1)
まず、基板を用意する(図2(a))。基板40は、例えば、上述の蛍光体層組成物をシート状に加工したものであってもよく、サファイア基板であってもよい。基板40が蛍光体層30である場合、後述する基板を除去する工程及び基板が除去された面に蛍光体層を形成する工程を省略できる。基板40がサファイア基板である場合、剛性が高いため作業の安定性が向上する。以下、基板40が蛍光体層である場合について説明する。
用意された基板40(蛍光体層30)の上面(厚み方向一方面)に、複数の半導体素子10を形成する(図2(b))。半導体素子10は、蛍光体層の上面において、面方向に互いに間隔を隔てて複数形成される。
(工程S2)
各半導体素子10の上面(厚み方向一方面、本実施形態においては基板側とは反対側面)に、半導体素子と電気的に接続される電極部16を設ける(図3(a))。電極部16は、公知のパターニング法によって形成することができる。電極部は、各半導体素子に対応して複数設けることができ、本実施形態では一対のアノード電極及びカソード電極が電極部として設けられている。
(工程S3)
複数の光半導体素子10及び電極部16を被覆するように基板の上に白色封止層20を形成する(図3(b))。白色封止層を形成する方法は特に限定されず、例えば、ラミネータ、アプリケータ等を用いて本実施形態のWLP構造光半導体素子用封止材を基板の上に塗工し加熱又は加熱及び加圧により硬化する方法、又は、コンプレッション成形等により白色封止層を形成することができる。
本実施形態では、WLP構造光半導体素子用封止材の成形と硬化を同時に行うことが好ましい。例えば、コンプレッション成形を行う場合、その条件として、成形温度が120〜180℃であることが好ましい。また、成形時間は1〜15分であることが好ましい。
また、本発明のWLP構造光半導体素子用封止材をシート状にして、当該シートを基板上に、光半導体素子及び電極部を埋設するように載置し、加熱又は加熱及び加圧により硬化させることによって、白色封止層を成形することもできる。
本実施形態においては、白色封止層を形成した後、工程S4で用いられる光半導体素子及び白色封止層を備えるWLPを得るために、以下の工程Sa及び工程Sbを行うことができる。
(工程Sa)
白色封止層を設ける工程により電極部における他の基板の電極部等と接触する部分が埋没した場合、白色封止層を、電極部の端が露出されるように、部分的に除去することが好ましい。具体的には、白色封止層において、電極部の上面より上側にある上側部(白色封止層の基板側とは反対側部分)を除去する。白色封止層の上側部の除去には、例えば、エッチング処理、機械加工(具体的には、グラインド加工など)、研削法などを用いて、その表面を平坦化することにより行われる(図4(a))。
(工程Sb)
本実施形態のように基板として蛍光体層を用いる場合、本工程を設ける必要はないが、サファイア基板等を用いた場合には蛍光体層を形成する工程を設けることが好ましい。この場合、白色封止層が設けられた積層体から基板を除去し、除去した面に蛍光体層を形成する工程を設けることができる。基板の除去には、例えば、レーザリフトオフ法を用いることができ、蛍光体層の形成は上述した方法と同様のものを適宜採用できる。また、サファイア基板を用いる場合、当該基板を除去せずに白色封止層側とは反対側の面上に蛍光体層を設けてもよい。
形成後の蛍光体層のショア硬さはD50以上であることが好ましい。蛍光体層を構成する樹脂のショア硬さがD50より大きいと、樹脂のダレを低減でき、生産性を向上できる。さらに、蛍光体を含まない樹脂層を蛍光体層の上に形成してもよい。例えば、樹脂層の屈折率を蛍光体層の屈折率よりも小さくすれば、光半導体素子の発光光及び蛍光体層の蛍光を外部に取り出す効率を向上させることができる。また、蛍光体層の厚さが色度の仕様により制限される場合に、樹脂層を設けることによりパッケージの厚さを好適に調整することが可能となる。
本実施形態のように、基板の上に設けられた積層体を別の基板に移載する場合、例えば、シリコン基板などの剛性を有する支持基板を、ハンダ等の接合金属を介して積層体に接合し保持する技術が汎用されている。このとき、積層体と支持基板との間に接合過程における応力が残留することがある。また、基板と光半導体素子との間には、熱膨張係数の差に起因する応力も存在する。この応力は、積層体から基板を除去した時に解放されるが、同時に積層体と支持基板との間の残留応力として残る場合がある。そして、これらの残留応力は、薄膜である積層体にクラックを生じさせたり、支持基板を湾曲させる。このため、基板を除去した後の積層体の主面の平坦性が損なわれ、その上に形成される蛍光層の厚さの制御が困難になる場合がある。
これに対し、本実施形態に係るWLP構造光半導体装置の製造方法では、基板が除去された後の積層体は、本実施形態に係るWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含んでなる白色封止層によって保持される。この白色封止層は柔軟であり応力を吸収することができることから、積層体の平坦性を保持することが容易となり、その上に形成される蛍光層の膜厚の制御性を向上させることができる。
(工程S4)
上記の工程を経て得られる本実施形態に係るWLP(図4(a)に示されるWLP110)から光半導体装置を個片化する。光半導体装置は、例えば、WLPの各光半導体素子間の白色封止層及び蛍光体層を切断加工(ダイシング)することにより切り分けられる(図4(b))。このようにして、複数のWLP構造光半導体装置100が個別化(個片化)され、得られる。
以上のようにして、本実施形態に係るWLP構造光半導体装置を製造できる。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(WLP構造光半導体素子用封止材の調製)
下記表1に示した各成分を同表に示した量で配合し、自公転ミキサで混練温度50℃以下、混練時間10分の条件で混練し、実施例1〜5及び比較例1のWLP構造光半導体素子用封止材を得た。なお、表中の数字は、質量部を表す。
Figure 2018133535
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
エポキシ樹脂A:トリグリシジルイソシアヌレート(日産化学工業株式会社製、商品名;TEPIC−S)
エポキシ樹脂B:脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業株式会社製、商品名;セロキサイド2021P)
エポキシ樹脂C:脂環式エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名;YX−8000)
エポキシ樹脂D:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三井化学株式会社、製品名;R−140P)
硬化剤:メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(日立化成株式会社製、商品名;HN−5500)
硬化促進剤:テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエートヒシコーリン(日本化学工業株式会社製、商品名;PX−4ET)
カップリング剤:γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名;KBM−403)
充填剤:溶融シリカ(電気化学工業株式会社製、商品名;FB−950)
白色顔料:酸化チタン(石原産業株式会社製、商品名;タイペークPFC107)
(WLP構造光半導体素子用封止材の評価)
得られたWLP構造光半導体素子用封止材を180℃のホットプレート上で加圧成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、厚み1mm±0.1mmのテストピースを作製し、下記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(初期光反射率の測定)
上記方法で作製した試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ製)を用いて、硬化膜表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
(耐熱性)
上記方法で作製した試験片を150℃で200時間加熱した。加熱後の試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ製)を用いて、硬化膜表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
Figure 2018133535
表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜5のWLP構造光半導体素子用封止材によれば、初期の光反射率が高く、また耐熱変色性に優れる硬化物が得られることが確認された。実施例1〜5のWLP構造光半導体素子用封止材によってWLPに白色封止層を形成することにより、WLPから作製される光半導体装置の高輝度化及びその長期維持が可能となる。
10…光半導体素子、12…アノード電極、14…カソード電極、16…電極部、20…白色封止層、30…蛍光体層、40…基板、100…WLP構造半導体装置、110…WLP

Claims (9)

  1. ウェハレベルパッケージ(WLP)構造における光半導体素子の封止に用いられる封止材であって、
    前記封止材は、エポキシ樹脂、硬化剤及び白色顔料を含み、且つ、厚さ1mmの硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上である、WLP構造光半導体素子用封止材。
  2. コンプレッション成形用である、請求項1に記載のWLP構造光半導体素子用封止材。
  3. 前記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である、請求項1又は2に記載のWLP構造光半導体素子用封止材。
  4. 前記エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂又はイソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材。
  5. 前記硬化剤が酸無水物系硬化剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材。
  6. 前記白色顔料が、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材。
  7. 蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備え、
    前記白色封止層が請求項1〜6のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物である、WLP。
  8. 蛍光体層、光半導体素子及び白色封止層をこの順に備え、
    前記白色封止層が請求項1〜6のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物である、WLP構造光半導体装置。
  9. 基板上に複数の光半導体素子を形成する工程、
    前記光半導体素子に電極部を設ける工程、
    前記光半導体素子及び前記電極部を覆うように白色封止層を設ける工程、及び
    前記光半導体素子及び前記白色封止層を備えるWLPから光半導体装置を個片化する工程、
    を備え、
    前記白色封止層が請求項1〜6のいずれか一項に記載のWLP構造光半導体素子用封止材の硬化物を含む、光半導体装置の製造方法。
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