JP2019029530A - 光半導体装置及び携帯液晶バックライト - Google Patents
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Abstract
【課題】 高輝度化が可能な光半導体装置を提供すること。【解決手段】 光半導体装置は、一対の半導体層3,5と、半導体層3,5間に設けられた発光層5とを有する積層体10と、積層体10の一方の主面10a上に設けられた、蛍光体を含む蛍光層30と、積層体10の前記一方の主面とは反対側に設けられ、一対の半導体層3,5に電気的に接続された一対の電極部26と、積層体10及び電極部26を覆うように設けられた樹脂部40とを備え、樹脂部40が、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層20を含む。【選択図】 図1
Description
本発明は、光半導体装置及びそれを備える携帯液晶バックライトに関する。
発光ダイオード(Light Emitting Diode)(LED)等の光半導体素子と蛍光体とを組み合わせた光半導体装置は、高エネルギー効率及び長寿命等の利点から、屋外用ディスプレイ、携帯液晶バックライト、照明器具及び車載用途等様々な用途に適用され、その需要が拡大しつつある。
近年では、小型サイズ、用途に応じた発光色の制御等に優れていることから、WLPにより光半導体装置を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
WLP構造を有する光半導体装置においても更なる高輝度化が求められている。しかしながら、光半導体素子自体の発光量を上げる方法では、素子の発熱量増大によるジャンクション温度の上昇及び直接的な光エネルギーの増大による素子材料の劣化が懸念される。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、高輝度化が可能な光半導体装置及びそれを備える携帯液晶バックライトの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、WLP構造を有する光半導体装置の所定の位置に、特定の光反射特性を有する樹脂層を設けることにより、光の取り出し効率に優れた半導体装置が得られることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一対の半導体層と、該半導体層間に設けられた発光層と、を有する積層体と、積層体の一方の主面上に設けられた、蛍光体を含む蛍光層と、積層体の一方の主面とは反対側に設けられ、一対の半導体層に電気的に接続された一対の電極部と、積層体及び電極部を覆うように設けられた樹脂部とを備え、樹脂部が、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層を含む光半導体装置を提供する。
本発明の光半導体装置によれば、上記の構成を備えることにより、高輝度化が可能となる。
上記樹脂層は、エポキシ樹脂組成物の硬化物であってもよい。
上記樹脂層は、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機充填剤を含むことができる。
本発明の光半導体装置は、上記積層体の上記一方の主面に垂直な方向における光半導体装置の投影面積が100mm2以下であってもよい。
本発明はまた、上記本発明に係る光半導体装置を備える携帯液晶バックライトを提供する。
本発明によれば、高輝度化が可能な光半導体装置及びそれを備える携帯液晶バックライトの提供を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書において「WLP(Wafer−Level Package)」とは、一層の封止層により複数の光半導体素子が一括封止されてなるパッケージを示し、「WLP構造光半導体装置」とは、上記WLPをダイシング等の手段により個片化して得られる光半導体装置を示す。
光半導体素子としては、例えば、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。本明細書においては、WLPにおける光半導体素子がLEDである場合、それから得られるWLP構造光半導体装置をWLP構造LEDという場合もある。
また、本明細書において層の厚みとは、当該層の少なくとも一部が当該数値であることを示す。
[光半導体装置]
本実施形態の光半導体装置は、一対の半導体層と、該半導体層間に設けられた発光層と、を有する積層体と、積層体の一方の主面上に設けられた、蛍光体を含む蛍光層と、積層体の一方の主面とは反対側に設けられ、一対の半導体層に電気的に接続された一対の電極部と、積層体及び電極部を覆うように設けられた樹脂部とを備え、樹脂部が、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層(以下、「光反射樹脂層」という場合もある)を含む。
本実施形態の光半導体装置は、一対の半導体層と、該半導体層間に設けられた発光層と、を有する積層体と、積層体の一方の主面上に設けられた、蛍光体を含む蛍光層と、積層体の一方の主面とは反対側に設けられ、一対の半導体層に電気的に接続された一対の電極部と、積層体及び電極部を覆うように設けられた樹脂部とを備え、樹脂部が、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層(以下、「光反射樹脂層」という場合もある)を含む。
図1は、WLP構造光半導体装置の一実施形態の断面図を示す。図1に示されるWLP構造光半導体装置100は、一対の半導体層3,7と、該半導体層間に設けられた発光層5とを有する積層体10と、積層体10の一方の主面10a上に設けられた蛍光体を含む蛍光層30と、積層体10の一方の主面とは反対側に設けられ、一対の半導体層3,7に電気的に接続された一対の電極部26と、積層体10及び電極部26を覆うように設けられた樹脂部40とを備える。一対の電極部26は、半導体層3に接続された電極13,17,22と、半導体層7に接続された電極15,17,24とから構成されている。樹脂部40は、積層体10の一方の主面10a以外を封止するとともに電極間を絶縁する絶縁樹脂層9と、絶縁樹脂層9の積層体10とは反対側に設けられた樹脂層20とを含んでなる。
積層体10は、例えば、一対の半導体層3,7としてn形GaN層及びp形GaN層と、これらの層の間に設けられた発光層5とを含むことができる。発光層5は、例えば、GaN障壁層及びInGaN井戸層で構成される量子井戸を含むものが挙げられる。この場合、青色の発光光が放射される。
本実施形態において、一対の半導体層3,7がそれぞれn形GaN層及びp形GaN層である場合、半導体層7の表面には、p側コンタクト電極として電極15を設けることができる。また、半導体層7及び発光層5をエッチングして露出させた半導体層3の表面にn側コンタクト電極として電極13を設けることができる。
電極22及び電極24は、絶縁樹脂層9に形成されたコンタクトホール内に設けられたシード電極17を介して半導体層3及び半導体層7に電気的に接続されている。電極22及び電極24はそれぞれn側ピラー電極及びp側ピラー電極とすることができ、電極22及び電極24との間に駆動電流が供給されると、発光層5から青色の発光光が放射される。
電極は、例えば、金、アルミニウムなどを用いて形成される。電極の材質として好ましくは金が挙げられる。電極には、バンプが設けられていてもよい。バンプを形成する材料としては、例えば、金、銀、鉛、錫、それらの合金(具体的には、はんだなど)などの導体が挙げられる。
蛍光層30は、蛍光体を含み、発光層5から放射される発光光の一部を波長変換することができる。例えば、青色光を黄色光に変換することのできる黄色蛍光体を用いた場合、青色の発光ダイオードと組み合わせることにより、白色のLED装置とすることができる。そのような蛍光体としては、例えば、ユーロピウムをドープしたストロンチウム・バリウム・シリコン酸化物((Sr,Ba,Eu)2SiO4)等が挙げられる。また、蛍光層30は、蛍光体を分散させるマトリックス樹脂を含むことができる。マトリックス樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの透明樹脂などを用いることができる。耐久性の観点からはシリコーン樹脂が好ましい。
青色から黄色の光に波長変換される発光光の割合は、蛍光層30に含まれる蛍光体の量に依存し、蛍光層30に含まれる蛍光体の量を制御することにより、光半導体装置から放射される光の色度を変化させることができる。
蛍光層の厚みは限定されないが、20〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。
絶縁樹脂層9は、例えば、ポリイミド樹脂、感光性のポリイミド樹脂、後述する本実施形態に係る封止材から形成することができる。
樹脂層20は、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である。このような光反射樹脂層は、例えば、樹脂成分及び白色顔料を含有し、液状である封止材を用いて形成することができる。
ここで液状とは、常温常圧(1atm、25℃)において流動性を有することをいう。より具体的には、封止材を45°傾けた場合、その形状を10分以上保持できず、形状の変化を生じることを意味する。本実施形態においては、生産使用時における取り扱い易さ及び作業性の観点から、封止材は25℃における粘度が10〜1000Pa・Sであることが好ましく、100〜900Pa・Sであることがより好ましく、100〜700Pa・Sであることがさらに好ましい。封止材の粘度が10Pa・S以上であれば、成形時において供給ノズルからの液ダレをより低減でき、1000Pa・S以下であれば、成形時において金型への吐出性を向上できる。ここでいう粘度は、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、E型粘度計(東機産業株式会社製、PE−80L)により測定した値を意味する。なお、粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
25℃において液体である本実施形態に係る封止材は、コンプレッション成形において好適に用いることができる。なお、本明細書においてコンプレッション成形とは、封止材を加熱した金型の凹部(キャビティ)に投入し、圧力と熱を加えて成形する成形方法を指す。
本実施形態の封止材において、樹脂成分は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含むことができる。本明細書において、このような封止材をエポキシ樹脂組成物ということもある。
エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂及びイソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂は、光照射による光反射率の低下をより十分に抑制する観点から、芳香環を有しないものであることが好ましい。エポキシ樹脂は、その硬化物の透明性が高いものを選択することが好ましい。また、エポキシ樹脂は、比較的着色の少ないものが好ましい。
脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等が挙げられる。3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートは、セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P(以上、株式会社ダイセル製、商品名)の市販品を用いることができる。1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンは、エピコートYX8000、エピコートYX8034(以上、三菱ケミカル株式会社製、商品名)、セロキサイド2081、エポリードGT401、EHPE3150(以上、株式会社ダイセル製、商品名)等の市販品を用いることができる。
好ましい脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペートが挙げられる。
イソシアヌレート骨格を有するエポキシ樹脂としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレートが挙げられる。トリグリシジルイソシアヌレートは、TEPIC−PAS(日産化学工業株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
上記以外のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、YDF-8170C、エピコート828、YL980(三菱ケミカル株式会社製、商品名)等の市販品を用いることができる。
封止材を液状としやすくする観点から、エポキシ樹脂は常温で液体であることが好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサンが挙げられる。市販品では、セロキサイド2021、セロキサイド2021A、セロキサイド2021P(以上、株式会社ダイセル製、商品名)、エピコートYX8000、エピコートYX8034(以上、三菱ケミカル株式会社製、商品名)、セロキサイド2081、エポリードGT401(以上、株式会社ダイセル製、商品名)が挙げられる。
エポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
封止材におけるエポキシ樹脂の含有量は、封止材全量を基準として、1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。この含有量が1質量%以上であると、均一な硬化物となりやすい傾向があり、20質量%以下であると、反射率の低下を十分に抑えられる傾向がある。
本実施形態の封止材は、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含有してもよい。エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、これらの変性樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、その硬化物の透明性が高いものを選択することが好ましい。また、これらの熱硬化性樹脂は、比較的着色の少ないものが好ましい。
本実施形態で使用される硬化剤としては、上記エポキシ樹脂と反応するものであれば特に制限なく用いることができるが、比較的着色の少ないものが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、酸無水物系硬化剤、イソシアヌル酸誘導体、フェノール系硬化剤が挙げられる。
本実施形態においては、硬化剤は酸無水物系硬化剤であることが好ましい。硬化剤として酸無水物系硬化剤を使用することで、加熱又は光照射による光反射率の低下を充分抑制できる硬化物の形成が容易となる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ノルボルネンジカルボン酸無水物、メチルノルボルネンジカルボン酸無水物、ノルボルナンジカルボン酸無水物、メチルノルボルナンジカンルボン酸無水物が挙げられる。
イソシアヌル酸誘導体としては、1,3,5−トリス(1−カルボキシメチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
本実施形態においては、上述した硬化剤の中でも、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレートを用いることが好ましい。
硬化剤は、成形性及び硬化物の機械特性の観点から、分子量が100〜400であることが好ましい。また、硬化剤としては、変色をより防ぐ観点から、芳香環を有する酸無水物よりも、芳香環の不飽和結合のすべてを水素化した酸無水物が好ましい。酸無水物系硬化剤として、ポリイミド樹脂の原料として一般的に使用される酸無水物を用いてもよい。
硬化剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、当該エポキシ基との反応可能な硬化剤中の活性基(酸無水物基又は水酸基)が0.5〜1.5当量となるように配合することが好ましく、0.7〜1.2当量となるように配合することがより好ましい。上記活性基が0.5当量以上であれば、封止材の硬化速度の低下を抑制できると共に、得られる硬化体のガラス転移温度の低下を抑制でき、十分な弾性率が得られやすくなる傾向がある。一方、上記活性基が1.5当量以下であると、硬化後の強度の低下が抑制される傾向がある。
封止材を液状としやすくする観点から、酸無水物硬化剤は常温で液体であることが好ましい。このような酸無水物硬化剤としては、例えば、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂成分には、必要に応じて硬化促進剤を更に含有することができる。すなわち、本実施形態に係る封止材は、必要に応じて硬化促進剤を更に含有することができる。
硬化促進剤としては、例えば、アミン化合物、イミダゾール化合物、有機リン化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、第4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの硬化促進剤の中でも、アミン化合物、イミダゾール化合物又は有機リン化合物を用いることが好ましい。
アミン化合物としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが挙げられる。また、イミダゾール化合物としては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。更に、有機リン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフェニルボレートが挙げられる。
硬化促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂100質量部に対して、0.01〜8質量部であることが好ましく、0.1〜3質量部であることがより好ましい。硬化促進剤の配合量が0.01質量部以上であると、十分な硬化促進効果が得られやすく、8質量部以下であると、得られる硬化物の変色を抑制することができる。
白色顔料としては、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、無機中空粒子等が挙げられる。無機中空粒子としては、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、シラス等が挙げられる。
白色顔料は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の白色顔料の中でも、熱伝導性、光反射特性、成形性、難燃性の点から、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び無機中空粒子からなる群より選択される1種又は2種以上を用いることが好ましい。
光反射特性の観点から、エポキシ樹脂との屈折率差が大きい白色顔料を用いることが好ましい。エポキシ樹脂との屈折率差が大きい白色顔料としては、例えば、酸化チタン、無機中空粒子が挙げられる。このうち、酸化チタンを用いることが好ましい。
白色顔料の粒径は、平均粒径が0.1〜50μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜10μmの範囲にあることがより好ましい。この平均粒径が0.1μm以上であると、粒子の凝集によって分散性が悪くなることを防止しやすくなり、50μm以下であると、充分な光反射特性が得られやすくなる傾向がある。白色顔料の平均粒径は、レーザ光式粒度分布計(例えばBeckman Coulter LS 13 320)により測定されるものである。
本実施形態の封止材における白色顔料の含有量(充填量)は、封止材の硬化後に固形分となる成分全量を基準として5〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。この含有量が5質量%以上であると、充分な光反射特性が得られやすくなり、50質量%以下であると、成形性を維持しやすくなり良好な成形体の作製が容易となる傾向がある。
本実施形態の封止材は、上記白色顔料以外の無機充填剤を更に含有することができる。
無機充填剤としては、例えば、シリカ、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムが挙げられる。成形性の点から、無機充填剤は、シリカが好ましい。また、無機充填剤の中心粒径は、白色顔料とのパッキング性を向上させる観点から、1〜100μmであることが好ましい。なお、中心粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50(又はメジアン径)として求めることができる。
本実施形態の封止材における無機充填剤の含有量(充填量)は、成形性の観点から、封止材の硬化後に固形分となる成分全量を基準として、無機充填材と白色顔料との合計量が40〜90質量%であることが好ましく、50〜85質量%であることがより好ましく、60〜85質量%であることが特に好ましい。
本実施形態の封止材は、カップリング剤を更に含有することができる。
カップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、エポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系が挙げられる。カップリング剤は任意の添加量で用いることができるが、カップリング剤の配合量は、封止材全量を基準として5質量%以下であることが好ましい。
本実施形態の封止材には、その他の添加剤として、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、イオン捕捉剤、可撓化材等を添加してもよい。可撓化剤としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン・カプロラクトンブロック共重合体等が挙げられる。
本実施形態の封止材は、厚み1mmの硬化物にしたときの波長460nmの光に対する光反射率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。なお、厚み1mmの硬化物は、封止材を150℃のホットプレート上で加圧成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、厚み1mm±0.1mmのテストピースとしたものを用いることができる。光反射率は、分光測色計(例えば、CM−600d、コニカミノルタ株式会社製)を用いて測定することができる。
耐熱着色性を良好にする観点から、本実施形態の封止材は、上記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長460nmの光に対する光反射率が70%以上となるものが好ましく、75%以上となるものがより好ましく、80%以上となるものが更に好ましい。
光半導体装置の一層の高輝度化を図る観点から、本実施形態の封止材は、上記硬化物の波長350〜800nmの全域における光反射率が80%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
耐熱着色性を更に良好にする観点から、本実施形態の封止材は、上記硬化物を150℃で200時間放置したときの波長350〜800nmの全域における光反射率が70%以上であるものが好ましく、75%以上となるものがより好ましく、80%以上となるものが更に好ましい。
上述した封止材の光反射特性は、封止材を構成する各種成分の配合量を適切に調整することによって実現することができ、より具体的には、例えば、エポキシ樹脂と硬化物とを含む熱硬化性樹脂成分と高屈折率の白色顔料を高充填することで達成できる。
厚み1mmの硬化物が上記の光反射特性を有する封止材によれば、WLP構造光半導体装置の高輝度化及び小型化が容易となる。
本実施形態の封止材は、硬化物の、25℃からガラス転移温度までの範囲における線膨張係数(熱膨張率)が、1〜30ppm/℃であることが好ましく、2〜20ppm/℃であることがより好ましい。線膨張係数が上記範囲内であると、封止材により製造されるWLP構造光半導体装置の温度サイクルの信頼性をより一層向上させることができる。
本実施形態の封止材は、硬化物の収縮率が、−0.1〜0.5%であることが好ましく、0%〜0.2%であることがより好ましい。この範囲であれば、ウエハの反りをより低減でき、信頼性を高めることができる。
本実施形態の封止材は、硬化物のガラス転移温度が50〜200℃であることが好ましく、80〜150℃であることがより好ましい。硬化物のガラス転移温度が50℃以上であると、他部材との線膨張係数の差が小さくなる傾向にあり、他部材との剥離等が生じにくくなる。また、硬化物のガラス転移温度が200℃以下であると、封止材の溶融加工性を維持しやすくなる。
硬化物の25℃での弾性率は、1GPa以上であることが好ましく、3GPa以上であることがより好ましい。また、硬化物の25℃での弾性率は、25GPa以下であることが好ましく、20GPa以下であることがより好ましい。弾性率が上記範囲内であると、WLPの反りを抑制しやすくなる。
本実施形態の封止材は、上記した各種成分を均一に分散混合することで得ることができ、その手段や条件等は特に限定されない。例えば、各成分が液体の場合、プラネタリーミキサー、2本ロール、3本ロール、ビーズミル、ボールミル等が挙げられるが、1液均一化せしめるものであれば特に限定はしない。短時間に混練かつペースト中の気泡を取り除く作業が同時にできることから、自公転式真空脱泡攪拌機を用いてもよい。
樹脂層20の厚みは特に限定されないが、積層体及び電極部を十分に被覆する観点及び小型化の観点から10〜2000μm程度が好ましい。
[光半導体装置の製造方法]
次に、図2〜図4を参照して、上述したWLP構造光半導体装置100の製造方法について説明する。図2〜図4は、WLP構造光半導体装置の製造方法の一実施形態を説明する工程図であり、各製造工程におけるウエハの部分断面を示している。
次に、図2〜図4を参照して、上述したWLP構造光半導体装置100の製造方法について説明する。図2〜図4は、WLP構造光半導体装置の製造方法の一実施形態を説明する工程図であり、各製造工程におけるウエハの部分断面を示している。
図2の(a)は、一対の半導体層3,7と、これらの間に設けられた発光層5とを含む積層体10が、その主面をサファイア基板2に接して形成された構造体を示す。
この構造体は、例えば以下の方法で形成することができる。まず、サファイア基板2上に、半導体層3、発光層5及び半導体層7をこの順に形成する。これらの層の形成には、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Depositio)法を用いることができる。次に、半導体層7の表面に電極15が形成され、また、発光層5及び半導体層7が選択的に除去されて露出した半導体層3の表面に電極13が形成される。さらに、積層体10を個別の発光素子に分離するための分離溝41が形成される。
生産性の観点から、分離された積層体は基板上に5000個以上配置されていることが好ましく、10000個以上配置されていることがより好ましい。積層体は多ければ多いほど一度に生産できる光半導体装置の数を増やすことができる。
次に、図2の(b)に示すように、積層体10、電極13及び電極15を覆うように絶縁樹脂層9が設けられる。絶縁樹脂層9は、ポリイミド樹脂組成物、感光性のポリイミド樹脂組成物、上述した本実施形態に係る封止材を用いて形成することができる。これらは、スピンコート法を用いて塗布することができる。予めフィルムに形成したものをラミネートすることもできる。また、本実施形態に係る封止材を用いる場合、コンプレッション成形が好ましい。
次に、図2の(c)に示すように、絶縁樹脂層9の表面から電極13及び電極15のそれぞれに連通するコンタクトホール16a及び16bを形成し、コンタクトホール16a及び16bの内部及び絶縁樹脂層9の表面にシード電極17を形成する。このシード電極は、n側ピラー電極及びp側ピラー電極として設けられる電極22及び電極24を、メッキ法を用いて形成するための通電層として利用される。シード電極17は、例えば、スパッタ法により、チタン及び銅を順に積層した金属層として形成することができる。
続いて、図3の(a)に示すように、シード電極17の上に、電極22及び電極24を形成するための開口45,47を有するメッキマスク43を設ける。メッキマスク43は、例えば、レジスト形成用樹脂組成物から形成することができる。
次に、電界メッキ法を用いて銅メッキを行い、電極22及び電極24を形成する。その後、メッキマスク43を除去し、シード電極17を選択的にエッチングして、電極22と電極24とを電気的に分離する。さらに、絶縁樹脂層9が選択的に除去され、分離溝49が形成される(図3の(b))。絶縁樹脂層9は、例えば、ドライエッチング法を用いて除去することができる。感光性の材料が用いられる場合には、フォトリソグラフィによりパターニングすることもできる。
本実施形態においては、分離溝49を形成せずに、ウエハから個々のWLP構造光半導体装置100を切り出す際に、絶縁樹脂層を光反射樹脂層とともにダイサーで切断してもよい。
次に、図3の(c)に示すように、積層体10のサファイア基板2とは反対側に、電極22,24、及び絶縁樹脂層9を覆う樹脂層20を設ける。樹脂層20は、上述した本実施形態に係る封止材を用いて形成される。
樹脂層20を形成する方法は特に限定されず、例えば、ラミネータ、アプリケータ等を用いて本実施形態の封止材を基板の上に塗工し加熱又は加熱及び加圧により硬化する方法、又は、コンプレッション成形等により樹脂層を形成することができる。本実施形態においては、コンプレッション成形により樹脂層20を形成することが好ましい。
本実施形態では、封止材の成形と硬化を同時に行うことが好ましい。例えば、コンプレッション成形を行う場合、その条件として、成形温度が120〜180℃であることが好ましい。また、成形時間は1〜15分であることが好ましい。これにより、本実施形態に係る封止材の硬化物からなる樹脂層20を形成することができる。樹脂層20はエポキシ樹脂組成物の硬化物であることが好ましい。
樹脂層20は、必要に応じて、例えば、研削法を用いてその表面を平坦化することができる。
続いて、図4の(a)に示すように、積層体10の主面10a及び樹脂層20に接したサファイア基板2を除去する。サファイア基板2の除去には、例えば、レーザリフトオフ法を用いることができる。この場合、サファイア基板2の側からレーザ光を照射し、半導体層3とサファイア基板2との間の界面における半導体(例えばGaN)を分解させて、積層体10からサファイア基板2を分離することができる。
本実施形態では、基板としてサファイア基板を用いているが、これに替えて蛍光体層を用いる場合、本工程を省くことができる。
次に、図4の(b)に示すように、積層体10の主面10aの上に蛍光層30を形成する。蛍光層30は、例えば、印刷法を用いて形成することができる。さらに、蛍光層30の表面を平坦に加工してもよい。例えば、前述した研削法を用いて、蛍光層30の表面を平坦化し、樹脂層20と蛍光層30とを合わせた厚さが所定の値になるように加工することができる。
形成後の蛍光層のショア硬さはD50以上であることが好ましい。蛍光層を構成する樹脂のショア硬さがD50より大きいと、樹脂のダレを低減でき、生産性を向上できる。さらに、蛍光体を含まない樹脂層を蛍光層の上に形成してもよい。例えば、樹脂層の屈折率を蛍光層の屈折率よりも小さくすれば、光半導体素子の発光及び蛍光層の蛍光を外部に取り出す効率を向上させることができる。また、蛍光層の厚さが色度の仕様により制限される場合に、樹脂層を設けることによりパッケージの厚さを好適に調整することが可能となる。
次に、図4の(c)に示すように、樹脂層20の電極部の上面より上側にある上側部(樹脂層の基板側とは反対側部分)を除去することにより、電極22及び電極24の端を露出させる。これにより、電極22及び電極24を介して、積層体10に駆動電流を供給することができる。樹脂層の上側部の除去には、例えば、エッチング処理、機械加工(具体的には、グラインド加工など)、研削法などを用いて、その表面を平坦化することにより行われる。
さらに、WLP構造光半導体装置100が個片化される。WLP構造光半導体装置は、例えば、WLPの各光半導体素子間の樹脂層を切断加工(ダイシング)することにより切り分けられる(図4の(c))。
本実施形態のように、基板の上に設けられた積層体を別の基板に移載する場合、例えば、シリコン基板などの剛性を有する支持基板を、ハンダ等の接合金属を介して積層体に接合し保持する技術が汎用されている。このとき、積層体と支持基板との間に接合過程における応力が残留することがある。また、基板と光半導体素子との間には、熱膨張係数の差に起因する応力も存在する。この応力は、積層体から基板を除去した時に解放されるが、同時に積層体と支持基板との間の残留応力として残る場合がある。そして、これらの残留応力は、薄膜である積層体にクラックを生じさせたり、支持基板を湾曲させる。このため、基板を除去した後の積層体の主面の平坦性が損なわれ、その上に形成される蛍光層の厚さの制御が困難になる場合がある。
これに対し、本実施形態に係るWLP構造光半導体装置の製造方法では、基板が除去された後の積層体は、本実施形態に係る封止材の硬化物からなる樹脂層を含む樹脂部によって保持される。この樹脂層は柔軟であり応力を吸収することができることから、積層体の平坦性を保持することが容易となり、その上に形成される蛍光層の膜厚の制御性を向上させることができる。
上記の実施形態では、GaN系窒化物半導体を材料とするLEDを例として説明したが、本発明はそれらの材料に限定されるわけではない。例えば、発光素子となる積層体は、他の窒化物半導体、又はそれ以外の材料を用いて形成することができる。
本実施形態の光半導体装置は、上記積層体の上記一方の主面に垂直な方向における光半導体装置の投影面積が100mm2以下であることが好ましい。本実施形態の光半導体装置は高輝度化が可能であり、装置をその投影面積が100mm2以下に小型化した場合であっても充分な輝度を確保することができる。例えば、積層体の主面に垂直な方向から見た光半導体装置が正方形である場合、その一辺の長さを10mm以下とすることができる。これにより、例えば、携帯液晶バックライトなどの高解像度化を図ることも可能となる。
本発明に係る光半導体装置は、携帯液晶バックライト、屋外用ディスプレイ、照明器具、車載用途に適用することができる。
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[封止材の調製]
(実施例1〜3、比較例1)
下記表1に示した各成分を同表に示した量で配合し、自公転ミキサで混練温度50℃以下、混練時間10分の条件で混練し、実施例1〜3及び比較例1の封止材を得た。なお、表中の数字は、質量部を表す。また、表中には、封止材の25℃における粘度を、E型粘度計(東京計器株式会社製、VISCONIC EHD型(商品名))(コーン角度3°、回転数10min−1)を用いて測定した値を示す。
(実施例1〜3、比較例1)
下記表1に示した各成分を同表に示した量で配合し、自公転ミキサで混練温度50℃以下、混練時間10分の条件で混練し、実施例1〜3及び比較例1の封止材を得た。なお、表中の数字は、質量部を表す。また、表中には、封止材の25℃における粘度を、E型粘度計(東京計器株式会社製、VISCONIC EHD型(商品名))(コーン角度3°、回転数10min−1)を用いて測定した値を示す。
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
エポキシ樹脂1:トリグリシジルイソシアヌレート(日産化学工業株式会社製、商品名「TEPIC−PAS」)
エポキシ樹脂2:脂環式エポキシ樹脂(株式会社ダイセル製、商品名「セロキサイド2021P」)
エポキシ樹脂3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「YDF−8170C」)
エポキシ樹脂4:3官能エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「JER630」)
硬化剤:3or4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成株式会社製、商品名「HN5500」)
硬化促進剤:テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート(日本化学工業製、商品名「PX−4ET」)
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)
シリコーン:両末端変性型シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X−22−4952」)
無機充填剤1:シリカ(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、商品名「ST7010−2」、平均粒径10μm)
無機充填剤2:シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名「SO−25R」、平均粒径0.6μm)
白色顔料:酸化チタン(石原産業株式会社製、商品名「タイペークPFC107」)
黒色顔料:カーボンブラック(三菱ケミカル株式会社製、商品名「MA−100」)
エポキシ樹脂1:トリグリシジルイソシアヌレート(日産化学工業株式会社製、商品名「TEPIC−PAS」)
エポキシ樹脂2:脂環式エポキシ樹脂(株式会社ダイセル製、商品名「セロキサイド2021P」)
エポキシ樹脂3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「YDF−8170C」)
エポキシ樹脂4:3官能エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、商品名「JER630」)
硬化剤:3or4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成株式会社製、商品名「HN5500」)
硬化促進剤:テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート(日本化学工業製、商品名「PX−4ET」)
カップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM−403」)
シリコーン:両末端変性型シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「X−22−4952」)
無機充填剤1:シリカ(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製、商品名「ST7010−2」、平均粒径10μm)
無機充填剤2:シリカ(株式会社アドマテックス製、商品名「SO−25R」、平均粒径0.6μm)
白色顔料:酸化チタン(石原産業株式会社製、商品名「タイペークPFC107」)
黒色顔料:カーボンブラック(三菱ケミカル株式会社製、商品名「MA−100」)
[封止材の評価]
得られた封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、厚み1mm±0.1mmのテストピースを作製し、下記の評価を行った。評価結果を表1に示す。
得られた封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、厚み1mm±0.1mmのテストピースを作製し、下記の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(初期光反射率の測定)
上記方法で作製した試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ株式会社製)を用いて、テストピース表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
上記方法で作製した試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ株式会社製)を用いて、テストピース表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
(耐熱性)
上記方法で作製した試験片を150℃で200時間加熱した。加熱後の試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ株式会社製)を用いて、テストピース表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
上記方法で作製した試験片を150℃で200時間加熱した。加熱後の試験片について、分光測色計(CM−600d、コニカミノルタ株式会社製)を用いて、テストピース表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)を測定した。
(ガラス転移温度及び熱膨張率)
封止材を、トランスファ成形機により金型温度175℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間300秒で直径4mm、長さ20mmの円柱状に加熱成形し、150℃で2時間の後硬化を行い、試験片を作製した。試験片に対して、熱機械分析装置TMA8140(理学電気株式会社製商品名)を用いて昇温速度3℃/min、測定温度範囲0〜250℃で熱膨張量を測定し、低温側の直線の接線と高温側の直線の接線との交点をガラス転移温度とし、低温側の直線の勾配を熱膨張率として表した。
封止材を、トランスファ成形機により金型温度175℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間300秒で直径4mm、長さ20mmの円柱状に加熱成形し、150℃で2時間の後硬化を行い、試験片を作製した。試験片に対して、熱機械分析装置TMA8140(理学電気株式会社製商品名)を用いて昇温速度3℃/min、測定温度範囲0〜250℃で熱膨張量を測定し、低温側の直線の接線と高温側の直線の接線との交点をガラス転移温度とし、低温側の直線の勾配を熱膨張率として表した。
(弾性率)
封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、10mm×70mm×3mmの大きさに成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、試験片を作製した。得られた試験片について、株式会社エー・アンド・デイ製テンシロンを用い、JIS−K−6911に準拠した3点支持型曲げ試験で、25℃での曲げ弾性率(MPa)を求めた。
封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、10mm×70mm×3mmの大きさに成形し、150℃で2時間ポストキュアをして、試験片を作製した。得られた試験片について、株式会社エー・アンド・デイ製テンシロンを用い、JIS−K−6911に準拠した3点支持型曲げ試験で、25℃での曲げ弾性率(MPa)を求めた。
(収縮率)
封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、長さ80mm×幅10mm×厚み3mmの大きさに成形し、150℃で2時間ポストキュアし、試験片を得た。予め測定した成形温度(175℃)での金型の長さと、室温(25℃)での試験片の長さから、下記式により成形収縮率(%)を求めた。
成形収縮率(%)=[(D−d)/D]×100
D:金型のキャビティの長さ
d:試験片の長さ
封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、長さ80mm×幅10mm×厚み3mmの大きさに成形し、150℃で2時間ポストキュアし、試験片を得た。予め測定した成形温度(175℃)での金型の長さと、室温(25℃)での試験片の長さから、下記式により成形収縮率(%)を求めた。
成形収縮率(%)=[(D−d)/D]×100
D:金型のキャビティの長さ
d:試験片の長さ
(反り)
300mm×300mmのシリコンウエハ上に、封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、厚み150μmに成形し、150℃で2時間ポストキュアし、試験片を得た。3D加熱表面形状測定装置(akrometrix社製)を用いて、室温での反り量を測定した。
300mm×300mmのシリコンウエハ上に、封止材を、コンプレッション成形(150℃、10分、クランプ圧力100kN)により、厚み150μmに成形し、150℃で2時間ポストキュアし、試験片を得た。3D加熱表面形状測定装置(akrometrix社製)を用いて、室温での反り量を測定した。
表1に示されるように、実施例1〜3の封止材をコンプレッション成形して得られるテストピースは、その表面の波長460nmの光に対する光反射率(%)(初期光反射率(%))が90%以上であり、このような封止材によれば、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層をWLP構造光半導体装置の所定の場所に設けることができる。これにより、WLP構造光半導体装置の高輝度化が可能となる。
また、150℃、200時間後の光反射率(%)も高い値に維持することができる実施例1〜3の封止材によれば、WLP構造光半導体装置の輝度をより長期にわたって維持することができる。
2…サファイア基板、3…半導体層、5…発光層、7…半導体層、9…絶縁樹脂層、10…積層体、13,15,17,22,24…電極、20…樹脂層(反射樹脂層)、26…電極部、30…蛍光層、40…樹脂部、100…WLP構造光半導体装置
Claims (5)
- 一対の半導体層と、該半導体層間に設けられた発光層と、を有する積層体と、
前記積層体の一方の主面上に設けられた、蛍光体を含む蛍光層と、
前記積層体の前記一方の主面とは反対側に設けられ、前記一対の半導体層に電気的に接続された一対の電極部と、
前記積層体及び前記電極部を覆うように設けられた樹脂部と、を備え、
前記樹脂部が、波長460nmの光に対する光反射率が70%以上である樹脂層を含む、光半導体装置。 - 前記樹脂層が、エポキシ樹脂組成物の硬化物である、請求項1に記載の光半導体装置。
- 前記樹脂層が、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、及び無機中空粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機充填剤を含む、請求項1又は2に記載の光半導体装置。
- 前記積層体の前記一方の主面に垂直な方向における前記光半導体装置の投影面積が100mm2以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光半導体装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光半導体装置を備える、携帯液晶バックライト。
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---|---|---|---|---|
WO2021149727A1 (ja) * | 2020-01-23 | 2021-07-29 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 封止用樹脂組成物、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法 |
-
2017
- 2017-07-31 JP JP2017148150A patent/JP2019029530A/ja active Pending
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WO2021149727A1 (ja) * | 2020-01-23 | 2021-07-29 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 封止用樹脂組成物、電子部品装置及び電子部品装置の製造方法 |
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