JP2018132029A - 内燃機関の排気エネルギー回収装置 - Google Patents

内燃機関の排気エネルギー回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可変ベーンとバルブの開度を最適に制御する。
【解決手段】内燃機関10の排気エネルギー回収装置1は、内燃機関の排気通路16aに設けられ、可変ベーンを有するターボチャージャ20と、ターボチャージャに並列して排気通路16bに設けられたタービンジェネレータ50と、タービンジェネレータに供給される排気ガスの流量を調節するためのバルブ51と、可変ベーンおよびバルブを制御するように構成された制御ユニット100とを備える。制御ユニットは、吸入空気量に基づいて可変ベーンの開度をフィードバック制御し、フィードバック制御の過程で吸入空気量が不足していると判断したとき、バルブ51の開度を減少する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気エネルギー回収装置に関する。
内燃機関の排気エネルギーを回収する排気エネルギー回収装置については様々なタイプのものが知られている。例えば、ターボチャージャに発電装置を組み込み、発電した電力により、内燃機関の出力軸に連結したモータを駆動し、排気エネルギーを回収してエンジンの燃費を向上させるシステムが知られている。一般的にターボコンパウンドエンジン、またはターボチャージャジェネレータと呼ばれているシステムである。
しかしこの場合、タービンシャフトの重量がノーマル部品に対し増加し、たとえ電力回収を実施していないときでもターボの応答性を悪化させ、内燃機関の排ガス性能や燃費性能が悪化する問題がある。特に、近年の排ガス規制は非常に厳しく、その排ガス試験モードも従前の定常試験モードから過渡試験モードに移行しつつあり、ターボの応答遅れは喫緊の課題である。
その改善策として、通常のターボチャージャとは別に、その下流側にタービンジェネレータを直列に設置することが考えられる。タービンジェネレータはターボチャージャに類似し、タービンシャフトの一端にタービンを、他端にジェネレータを備えている。つまりターボチャージャジェネレータのコンプレッサが無い仕様である。このシステムではターボチャージャに変更を加えないため、ターボ自体の性能には悪影響を及ぼさない。
しかし、このシステムにも問題点がある。一つには回収エネルギー量が少ないことである。上流側に設置されたターボチャージャによってすでに排気エネルギーが回収されているためである。もう一つの問題点はエンジンの排気圧力損失の増加である。フリクションの大きいタービンジェネレータのタービンが排気通路に常時設置されるため、エンジンの排気圧力損失(ポンピングロス)が増加し、排ガス性能および燃費性能が悪化してしまう。
よってその対策として、通常のターボチャージャと並列にタービンジェネレータを設置する提案もなされている(例えば特許文献1参照)。これは主に舶用エンジンに採用されているシステムである。
特開2009−257097号公報
しかし、タービンジェネレータを並列に設置した場合でも次の問題がある。ターボチャージャとタービンジェネレータには同一の排ガス供給源(例えば排気マニホールド)から排気ガスが供給される。またターボチャージャが可変容量型である場合、ターボチャージャには可変ベーンが設けられ、可変ベーンの開度に応じてエンジンの吸入空気量が調節される。他方、タービンジェネレータに供給される排気ガスの流量はバルブによって調節され、その流量が多いほど大きな回生電力すなわち発電量が得られる。
ここで、吸入空気量と回生電力の間には相反関係がある。すなわち、多くの吸入空気量を得るためにターボチャージャへの排気流量を増加しようとした場合、タービンジェネレータへの排気流量を減少させて回生電力を減少する必要がある。逆にそうしないと吸入空気量が不足し、特に加速等の過渡運転時に、ターボチャージャの応答遅れや白煙の発生等といった不具合を引き起こす可能性がある。しかし、従来はこうした点が考慮されておらず、可変ベーンとバルブの開度について必ずしも最適な制御は行われていなかった。
そこで本発明は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、可変ベーンとバルブの開度を最適に制御し得る内燃機関の排気エネルギー回収装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
内燃機関の排気通路に設けられ、可変ベーンを有するターボチャージャと、
前記ターボチャージャに並列して前記排気通路に設けられたタービンジェネレータと、
前記タービンジェネレータに供給される排気ガスの流量を調節するためのバルブと、
前記可変ベーンおよび前記バルブを制御するように構成された制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、吸入空気量に基づいて前記可変ベーンの開度をフィードバック制御し、前記フィードバック制御の過程で吸入空気量が不足していると判断したとき、前記バルブの開度を減少する
ことを特徴とする内燃機関の排気エネルギー回収装置が提供される。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記可変ベーンの開度に関するフィードバック項を算出し、算出した前記フィードバック項に基づいて前記吸入空気量が不足しているか否かを判断する。
好ましくは、前記制御ユニットは、算出した前記フィードバック項に基づいて前記バルブの開度減少量を決定する。
好ましくは、前記制御ユニットは、算出した前記フィードバック項が吸入空気量不足側の値であるほど、前記バルブの開度減少量を大きくする。
好ましくは、前記排気エネルギー回収装置は、
吸入空気量を検出するための第1検出器と、
ブースト圧を検出するための第2検出器と、をさらに備え、
前記制御ユニットは、前記第1検出器により検出された吸入空気量と、前記第2検出器により検出されたブースト圧とに基づいて前記フィードバック項を算出する。
好ましくは、前記排気エネルギー回収装置は、
EGRガス流量を調節するためのEGRバルブをさらに備え、
前記制御ユニットは、吸入空気量の過不足に応じて前記EGRバルブの開度を増減補正する。
好ましくは、前記制御ユニットは、エンジン運転状態が所定の発電領域内にあるときに前記バルブを開弁する。
本発明によれば、可変ベーンとバルブの開度を最適に制御することができる。
内燃機関の排気エネルギー回収装置を示す概略図である。 制御ルーチンのフローチャートである。 各マップを示す図である。 各マップを示す図である。 変形例における制御ルーチンのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお本発明は以下の実施形態に限定されない点に留意すべきである。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気エネルギー回収装置1を示す概略図である。内燃機関(エンジンともいう)10は、車両(図示せず)に搭載された多気筒エンジンである。本実施形態において、車両はトラック等の大型車両であり、これに搭載される車両動力源としてのエンジン10は直列6気筒ディーゼルエンジンである。しかしながら、車両および内燃機関の種類、形式、用途等に特に限定はなく、例えば車両は乗用車等の小型車両であってもよいし、エンジン10はガソリンエンジンであってもよい。
エンジン10の各気筒の吸気ポートには、吸気マニホールド11を介して吸気通路12が接続されている。吸気通路12には、上流側から順に、エアクリーナ13と、第1検出器としてのマスエアフローセンサ(MAFセンサともいう)14と、ターボチャージャ20のコンプレッサ21と、吸気を冷却するインタークーラ23とが設けられている。MAFセンサ14は、エンジン10の単位時間当たりの吸入空気量Gaすなわち吸気流量を検出するためのセンサである。
また、エンジン10の各気筒の排気ポートには、排気マニホールド15を介して排気通路16が接続されている。排気通路16は、メイン排気通路16aとバイパス排気通路16bを備える。メイン排気通路16aにはターボチャージャ20のタービン22が設けられている。ターボチャージャ20は可変容量型ターボチャージャ(VGT)であり、図示しないが、タービン入口に複数の可変ベーンを備えている。この可変ベーンの角度調節によりタービン入口面積を調節し、ターボチャージャ20の回転速度ひいてはブースト圧を調節することができる。
バイパス排気通路16bには、タービンジェネレータ50と、タービンジェネレータ50に供給される排気ガスの流量を調節するためのバルブ(TGバルブという)51とが設けられている。本実施形態においてTGバルブ51はタービンジェネレータ50の上流側に設けられているが、下流側に設けられてもよい。
メイン排気通路16aとバイパス排気通路16bの上流端は排気マニホールド15の異なる位置に接続され、メイン排気通路16aとバイパス排気通路16bは互いに並列の関係にある。従ってタービンジェネレータ50は、タービン22に対し並列に設けられることとなる。またバイパス排気通路16bの下流端は、タービン22よりも下流側のメイン排気通路16aに合流接続されている。この合流部より下流側のメイン排気通路16aには、図示しない複数の後処理装置、具体的には酸化触媒(DOC)、パティキュレートフィルタ(DPF)、選択還元型NOx触媒(SCR)およびアンモニア酸化触媒がこの順で直列に設置されている。
さらに本実施形態では、エンジン10から排出された排気ガスの一部(EGRガスという)を吸気側に環流させるEGR装置24が備えられている。EGR装置24は、排気マニホールド15と吸気マニホールド11を連通接続するEGR通路25と、EGR通路25にそれぞれ設けられたEGRバルブ27およびEGRクーラ26とを備えている。
タービンジェネレータ50は、バイパス排気通路16bを流れる排気ガスによって回転駆動されるタービン翼52と、タービン翼52に接続されたタービンシャフト53と、タービンシャフト53に冷間焼き嵌めによって嵌合接合された永久磁石54と、超高速回転による永久磁石54の破壊を防ぐべく、永久磁石54の外周を覆うように形成された繊維状セラミックス材からなる円筒状のケース本体55とを備える。またケース本体55には、大量のコイル(不図示)が巻き付けられている。バイパス排気通路16bを流れる排気ガスによってタービン翼52が回転駆動され、ひいてはタービンシャフト32および永久磁石54が回転することで、高出力の発電が可能となっている。
また、本実施形態に係る内燃機関の排気エネルギー回収装置1は、コンバータ40と、バッテリ41と、インバータ42と、電動モータ43と、動力伝達機構44とを備えている。
コンバータ40は、タービンジェネレータ50から供給された交流電力を整流するとともに、所定電圧に変換した直流電力をバッテリ41へと供給する。また、バッテリ41は、コンバータ40から供給された直流電力を蓄電するとともに、この蓄電された直流電力をインバータ42へと供給する。また、インバータ42は、バッテリ41から供給された直流電力を所定周波数の交流電力に変換するとともに、この交流電力を電動モータ43へと供給する。
電動モータ43は高出力仕様のモータであって、バッテリ41からインバータ42を介して供給された電力で回転する。また、電動モータ43の出力軸43aは、ギヤ機構、ベルト機構またはチェーン機構等を含む動力伝達機構44を介してエンジン10の出力軸10aに連結されている。すなわち、本実施形態の排気エネルギー回収装置1は、タービンジェネレータ50で発電した電力をバッテリ41に蓄電、回生し、その回生電力により最終的に電動モータ43ひいてはエンジン10の出力軸10aを駆動し、エネルギー回生(エンジン出力のアシスト)を行うようになっている。
なお、本実施形態において、電動モータ43は高出力仕様のモータであるので、動力伝達機構44にはギヤ機構が用いられている。また、コンバータ40やインバータ42は別体に設けられるものとして説明したが、例えば、コンバータ40をタービンジェネレータ50に内蔵した一体型としてもよく、インバータ42を電動モータ43に内蔵した一体型とすることもできる。
排気エネルギー回収装置1は、後述の各種演算処理および制御を行うための制御ユニットもしくはコントローラである電子制御ユニット(ECUと称す)100を備える。ECU100はCPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含む。ECU100は、ターボチャージャ20の可変ベーン、TGバルブ51、EGRバルブ27、および各気筒の筒内噴射用インジェクタ37を制御するように構成され、プログラムされている。
また排気エネルギー回収装置1は、以下のセンサ類も有する。このセンサ類に関して、上述のMAFセンサ13の他、エンジン10の回転速度、具体的には毎分当たりの回転数(rpm)を検出するための回転速度センサ35と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ60とが設けられる。また、エンジンのブースト圧(吸気圧もしくは過給圧)を検出するための第2検出器としてのブースト圧センサ36と、バッテリの状態(電圧、充電量等)を検出するためのバッテリセンサ38とが設けられている。これらセンサ類の出力信号はECU100に送られる。
次に、図2を参照して本実施形態の制御を説明する。図2は本実施形態の制御のルーチンを示し、このルーチンはECU100により所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS101において、ECU100は、回転速度センサ40により検出されたエンジン回転数Ne、アクセル開度センサ41により検出されたアクセル開度Ac、MAFセンサ14により検出されたエンジン10の吸入空気量Ga、およびブースト圧センサ36により検出されたブースト圧Pbの値を取得する。
次にステップS102において、ECU100は、取得したエンジン回転数Neおよびアクセル開度Acの値に基づき、図3(A)に示すような燃料噴射量マップに従って、燃料噴射量、特にインジェクタ37への指示値としての目標燃料噴射量Qの値を算出する。燃料噴射量マップは予め試験等を通じて作成され、ECU100に記憶されている。この点は後述するマップについても同様である。
本実施形態では目標燃料噴射量Qを、エンジン負荷を表すパラメータとして用いる。但しエンジン負荷を表すパラメータについては、目標燃料噴射量Q以外にも、アクセル開度Ac等の任意のパラメータを用いることができる。本実施形態では、エンジン運転状態を表す二つの代表的なエンジンパラメータ、すなわちエンジン回転数Neおよび目標燃料噴射量Qにより、エンジン運転状態が規定されることとなる。
なお、後に使用されるがECU100には、図3(B)に示すような、タービンジェネレータ50によって発電を行うか否かを決定するための発電判定マップも記憶される。発電判定マップにおいて、エンジン回転数Ne(横軸)と目標燃料噴射量Q(縦軸)によって規定されるエンジンの全運転領域は、高回転かつ高負荷側の発電領域R2と、それ以外の非発電領域R1とに区分されている。
ECU100は、実際のエンジン回転数Neおよび目標燃料噴射量Q、すなわちエンジン運転状態が、発電判定マップ上の発電領域R2にある場合、TGバルブ51を開弁し、タービンジェネレータ50を駆動して発電を実行させる。他方、エンジン運転状態が発電判定マップ上の発電領域R2になく、非発電領域R1にある場合、TGバルブ51を閉弁し、タービンジェネレータ50を停止して発電を停止させる。
TGバルブ51を開弁すると排気ガスがタービンジェネレータ50側に流れ、ターボチャージャ20側に流れる排気ガスの量が減少するので、本実施形態では、エンジン出力的に比較的余裕がある高回転かつ高負荷側の発電領域R2においてのみ、TGバルブ51を開弁し、発電を行うようになっている。逆に、発電領域R2以外の非発電領域R1ではTGバルブ51を閉弁し、発電を停止するので、低中速かつ低中負荷といった常用域ではターボチャージャ20に十分な量の排気ガスを供給し、本来のエンジン性能を発揮できる。もっとも、発電領域R2は高回転かつ高負荷側以外の領域に設定することも可能である。
本実施形態では、エンジン回転数Neが所定の境界回転閾値Ne1以上で、かつ目標燃料噴射量Qが所定の境界噴射量閾値Q1以上の領域を発電領域R2と定め、残りの領域を非発電領域R1と定めている。図中の点Pは、エンジン運転状態が発電領域R2にあるときのエンジン運転状態の一例を示す。点Pにおいて、エンジン回転数NeはNe2(>Ne1)、目標燃料噴射量QはQ2(>Q1)である。
さて次に、ECU100は、ステップS103以降において、ターボチャージャ20の可変ベーンの開度と、EGRバルブ27の開度と、TGバルブ51の開度とを協調制御すべく、各種演算処理を実行する。本実施形態では基本的に、可変ベーンの開度がフィードバック制御され、EGRバルブ27の開度とTGバルブ51の開度とがフィードフォワード制御される。ここでフィードバック制御とは、フィードフォワード制御を一部組み合わせたフィードバック制御を意味する。
ステップS103においてECU100は、可変ベーン開度に関するフィードフォワード項Svffと、EGRバルブ開度に関するフィードフォワード項Seffと、TGバルブ開度に関するフィードフォワード項Stffとを、それぞれ図3(C)、図3(D)および図3(E)に示すマップ(フィードフォワード項算出マップ)から算出する。例えば点Pに関し、可変ベーン開度に関してはフィードフォワード項Svff2が、EGRバルブ開度に関してはフィードフォワード項Seff2が、TGバルブ開度に関してはフィードフォワード項Stff2が算出される。
各開度に関し、制御上の可変ベーン開度の値は便宜上、吸入空気量増大側つまり開度減少側を正に取る。従って制御上の可変ベーン開度の値が増大するにつれ、可変ベーンの実際の開度は減少する。他のEGRバルブ27およびTGバルブ51については通常同様、制御上の開度値が増大するにつれ実際の開度も増大する。
ここで図3(E)に示すマップに関し、破線枠外で示される非発電領域R1においては、ゼロに等しいフィードフォワード項Stffが入力されている。従ってこのフィードフォワード項Stffに従ってTGバルブ開度を制御すると、TGバルブ51の開度はゼロ、すなわち閉弁状態とされ、発電はなされない。逆に、破線枠内で示される発電領域R2においては、ゼロより大きいフィードフォワード項Stffが入力されている。従ってこのフィードフォワード項Stffに従ってTGバルブ開度を制御すれば、TGバルブ51の開度はゼロより大きい値、すなわち開弁状態とされ、発電が行われる。
次にステップS104においてECU100は、吸入空気量の目標値である目標吸入空気量Gatと、ブースト圧の目標値である目標ブースト圧Pbtとを、それぞれ図3(F)および図3(G)に示すマップ(目標値算出マップ)から算出する。例えば点Pに関し、吸入空気量に関しては目標吸入空気量Gat2が、ブースト圧に関しては目標ブースト圧Pbt2がそれぞれ算出される。
図3(C)、図3(D)、図3(E)のマップから算出される各フィードフォワード項の値と、図3(F)、図3(G)のマップから算出される各目標値とは、それぞれ対応している。すなわち、これら各マップは、エンジンが定常運転している条件下で、実機試験(ベンチテスト等)を通じて作成されている。従って、あるエンジン運転状態(エンジン回転数Neと目標燃料噴射量Q)でエンジンを定常運転させたとき、実際の可変ベーン開度をフィードフォワード項Svffに等しくし、実際のEGRバルブ開度をフィードフォワード項Seffに等しくし、実際のTGバルブ開度をフィードフォワード項Stffに等しくすれば、目標吸入空気量Gatに等しい実際の吸入空気量Gaと、目標ブースト圧Pbtに等しい実際のブースト圧Pbと、目標EGR率を達成する実際のEGRガス流量と、目標発電量に等しい実際の発電量とを得られる。なお、目標EGR率について、本実施形態ではECU100に記憶されてないが、各エンジン回転数Neおよび目標燃料噴射量Qに対応する目標EGR率の値を定めた図3(F)等と同様のマップが予め作成される。目標発電量についても同様である。
図3(H)には、各エンジン回転数Neおよび目標燃料噴射量Qに対応する目標発電量Wtの値を定めたマップを示す。例えば破線枠内すなわち発電領域R2内の点Pの場合だと、ゼロより大きい目標発電量Wt2が算出される。他方、破線枠外すなわち非発電領域R1内のエンジン運転状態だと、ゼロに等しい目標発電量Wtが算出される。発電領域R2内の目標発電量Wtの値は、対応するエンジン運転状態において発電可能な最大発電量を意味する。
なお、目標EGR率算出マップおよび目標発電量算出マップは、ECU100に記憶されていてもよい。
基本的に、目標吸入空気量Gatに等しい実際の吸入空気量Gaが得られれば、目標ブースト圧Pbtに等しい実際のブースト圧Pbも自ずと得られる。従って可変ベーン開度の制御は吸入空気量Gaのみに基づいて行うことができる。但し本実施形態では制御の精度を高めるため、ブースト圧Pbにも基づいて可変ベーン開度を制御している。
ところで、車両のエンジン運転状態は時々刻々と変化し、定常でない場合が多く、加速および減速等といった過渡運転状態も存在する。かかる過渡運転時にフィードフォワード項のみによる制御では最適な制御が実現できない。よって本実施形態では以下に述べるフィードバック項をも加味し、過渡運転時にも最適な制御を実現できるようにしている。
ステップS105においてECU100は、ステップS101で取得した実際の吸入空気量Gaと、ステップS104で算出した目標吸入空気量Gatとの差分ΔGaを式:ΔGa=Gat−Gaから算出する。またECU100は、ステップS101で取得した実際のブースト圧Pbと、ステップS104で算出した目標ブースト圧Pbtとの差分ΔPbを式:ΔPb=Pbt−Pbから算出する。
次いでステップS106においてECU100は、差分ΔGaに基づき、吸入空気量に関するフィードバック項すなわち第1フィードバック項Svfb1を算出する。このときECU100は、図4(A)に示すようなマップから、あるいは公知のPID制御等の手法に則り、差分ΔGaに対応した第1フィードバック項Svfb1を算出する。なお図示されるマップでは差分ΔGaと第1フィードバック項Svfb1が比例関係にあるが、これは単なる傾向を示したものに過ぎず、両者の関係は変更可能である。
ECU100は、差分ΔGaがプラス側に大きい値であるほど、すなわち目標吸入空気量Gatに対し実際の吸入空気量Gaが大きく不足しているほど、可変ベーン開度減少側であるプラス側に大きいフィードバック項Svfb1を算出する。逆にECU100は、差分ΔGaがマイナス側に大きい値であるほど、すなわち目標吸入空気量Gatに対し実際の吸入空気量Gaが過剰であるほど、可変ベーン開度増大側であるマイナス側に大きいフィードバック項Svfb1を算出する。
同様にステップS106においてECU100は、差分ΔPbに基づき、吸入空気量に関する別のフィードバック項すなわち第2フィードバック項Svfb2を算出する。このときECU100は、図4(B)に示すようなマップから、あるいは公知のPID制御等の手法に則り、差分ΔPbに対応した第2フィードバック項Svfb2を算出する。なお図示されるマップも単に両者の関係の傾向を示したものに過ぎず、適宜変形可能である。
ECU100は、差分ΔPbがプラス側に大きい値であるほど、すなわち目標ブースト圧Pbtに対し実際のブースト圧Pbが大きく不足しているほど、可変ベーン開度減少側であるプラス側に大きいフィードバック項Svfb2を算出する。逆にECU100は、差分ΔPbがマイナス側に大きい値であるほど、すなわち目標ブースト圧Pbtに対し実際のブースト圧Pbが過剰であるほど、可変ベーン開度増大側であるマイナス側に大きいフィードバック項Svfb1を算出する。
次に、ステップS107においてECU100は、吸入空気量に関する最終的なフィードバック項である最終フィードバック項Svfbを式:Svfb=Svfb1+Svfb2から算出する。このフィードバック項Svfbは、MAFセンサ14により検出された吸入空気量Gaの値に加え、ブースト圧センサ36により検出されたブースト圧Pbの値も加味した、より高精度な吸入空気量の過不足を表す値である。フィードバック項Svfbの値がプラスであれば、これは実際の吸入空気量の不足を意味し、フィードバック項Svfbの値がマイナスであれば、これは実際の吸入空気量の過剰を意味する。このようにブースト圧Pbの値も加味することにより、可変ベーン開度を高精度にフィードバック制御できる。なお、ここではフィードバック項Svfb1,Svfb2を単に加算して最終フィードバック項Svfbを算出したが、算出方法は変更可能であり、例えばフィードバック項Svfb1,Svfb2の単純平均値を最終フィードバック項Svfbとしたり、両者の加重平均値を最終フィードバック項Svfbとしてもよい。
次に、ステップS108においてECU100は、ステップS103で算出したフィードフォワード項SvffとステップS107で算出した最終フィードバック項Svfbとを加算して、可変ベーン開度の目標値である目標可変ベーン開度Svを算出する。Sv=Svff+Svfbである。この式中、前者のフィードフォワード項Svffはフィードフォワード制御に関する部分であり、後者の最終フィードバック項Svfbはフィードバック制御に関する部分である。後に述べるが、可変ベーンの開度は、後述のステップS113において、目標可変ベーン開度Svに等しくなるよう制御される。
このように、フィードフォワード制御を一部組み合わせたフィードバック制御により可変ベーン開度を制御することで、たとえエンジン運転状態が過渡運転状態であっても、エンジン運転状態に応じた最適な値に可変ベーン開度を制御できる。そして所望の目標吸入空気量Gatを実際に得ることができ、ターボチャージャの応答遅れ等といったエンジン性能上の不具合、および白煙の発生等といった排ガス性能(またはエミッション性能)上の不具合を防止もしくは抑制できる。そして当然に、エンジンの出力要求をも満足でき、ひいては燃費性能をも満足できる。特に高回転かつ高負荷側の発電領域R2内ではこの点は重要である。
次に、ステップS109においてECU100は、ステップS103で算出したフィードフォワード項Seffに基づき、EGRバルブ開度の目標値である目標EGRバルブ開度Seを算出する。本実施形態において、目標EGRバルブ開度Seは単純に式:Se=Seffから算出され、フィードフォワード項Seffがそのまま目標EGRバルブ開度Seとされる。よってEGRバルブ開度は単にフィードフォワード制御されることとなる。
こうしたフィードフォワード制御のみによっても、目標EGR率を達成し得る目標通りのEGRガス流量を確保できる。なぜなら吸入空気量が目標通りだからである。よってEGRガス流量の不足によるNOxの悪化を抑制でき、排ガス性能を満足することができる。特に発電領域R2内では、優先順位は第1が吸入空気量確保、第2がEGRガス流量確保、第3が発電量確保であり、本実施形態ではこの要請を満足することが可能である。なお、EGRガス流量の精度をさらに高めたい場合には、可変ベーン開度と同様、EGRバルブ開度を吸入空気量に基づいてフィードバック制御してもよい。
ところで、発電領域R2内では、発電量の確保は最も低い第3の優先順位である。従って本実施形態では、吸入空気量が不足している場合、TGバルブ開度を減少し、タービンジェネレータ50に供給する排気ガス流量を減らして発電量を減らし、その減少分、排気ガスをターボチャージャ20に振り分けて、吸入空気量の不足を早期に解消するようにしている。これにより回収エネルギー量は減少するが、それと引き替えに、エンジン本来の排ガス性能および燃費性能等を確実に満足することが可能である。
ステップS110においてECU100は、ステップS107で算出された最終フィードバック項Svfbがゼロより大きいか否かを判断する。これは実質的に、実際の吸入空気量Gaが目標吸入空気量Gatに対し不足しているか否か、ひいてはこれに応答して可変ベーン開度を減少しようとしているか否かを判断しているのと同義である。
ECU100は、最終フィードバック項Svfbがゼロより大きいと判断した場合、すなわち実際の吸入空気量Gaが目標吸入空気量Gatに対し不足していると判断した場合、ステップS111に進んで、エンジン運転状態(エンジン回転数Neおよび目標燃料噴射量Q)が発電領域R2内にあるか否かを判断する。
発電領域R2内にあると判断した場合、ECU100は、ステップS112に進んで、TGバルブ開度の目標値である目標TGバルブ開度Stを式:St=Stff−ΔStから算出する。ΔStはTGバルブ開度の減少量を意味し、正の値である。このようにTGバルブ開度は、ステップS103で算出されたフィードフォワード項Stffに対し減少量ΔStだけ減少される。
このときECU100は、図4(C)に示すマップ(減少量算出マップ)から、最終フィードバック項Svfbに対応した減少量ΔStを算出し、この算出した減少量ΔStを用いて目標TGバルブ開度Stを算出する。マップによれば、最終フィードバック項Svfbがプラス側に大きい値であるほど、すなわち目標吸入空気量Gatに対し実際の吸入空気量Gaが大きく不足しているほど、大きな減少量ΔStが算出され、従ってTGバルブ開度はより大きく減少される。従ってより多くの排気ガスをターボチャージャ20に振り分けることができ、吸入空気量の不足を早急に解消することが可能になる。なお本実施形態では、TGバルブ開度が、最終フィードバック項Svfbに基づいてフィードバック制御されると捉えることもできる。
次に、ステップS113においてECU100は、ステップS108,S109,S112で算出した目標可変ベーン開度Sv、目標EGRバルブ開度Se、目標TGバルブ開度Stにそれぞれ等しくなるよう、可変ベーン、EGRバルブ27およびTGバルブ51の開度を制御する。これにより今回のルーチンが終了する。
他方、ECU100は、ステップS110で最終フィードバック項Svfbがゼロ以下と判断した場合、すなわち実際の吸入空気量Gaが目標吸入空気量Gatに対し不足してないと判断した場合、ステップS114に進んで、フィードフォワード項Stffをそのまま目標TGバルブ開度Stとし、ステップS113に進む。またECU100は、ステップS111でエンジン運転状態が発電領域R2内にないと判断した場合も、ステップS114に進み、その後ステップS113に進む。
このように本実施形態では、可変ベーン開度のフィードバック制御の過程で吸入空気量が不足していると判断したとき(ステップS110:イエス)、TGバルブ開度を減少する(S112,S113)ので、発電量は幾分減少するものの、その分より多くの排気ガスをターボチャージャ20に振り分けることができ、吸入空気量の不足を早期に解消することができる。そして可変ベーンとTGバルブの開度を最適に制御することができ、過渡運転時におけるターボチャージャの応答遅れおよび白煙発生等といった不具合を解消し、エンジン本来の出力性能、排ガス性能および燃費性能等を確実に満足することが可能である。
また本実施形態では、算出した最終フィードバック項Svfbに基づいて吸入空気量が不足しているか否かを判断するので(ステップS110)、吸入空気量が不足しているか否かを正確かつ的確に判断することができる。
また本実施形態では、算出した最終フィードバック項Svfbに基づいてTGバルブ開度減少量ΔStを決定するので(ステップS112、図4(C))、TGバルブ開度(目標TGバルブ開度St)を、吸入空気量の不足度合いに応じた適切な値に制御できる。特に本実施形態では、算出した最終フィードバック項Svfbが吸入空気量不足側の値(プラス側に大きい値)であるほど、TGバルブ開度減少量ΔStを大きくするので(図4(C))、吸入空気量の不足を早急に解消することができる。
なお本実施形態では、吸入空気量、EGRガス流量および発電量の各目標値ができるだけ得られるよう、可変ベーン、EGRバルブ27およびTGバルブ51の開度を協調制御し、その上で各目標値に優先順位を与え、優先順位が最も高い吸入空気量の目標値が得難い場合には、優先順位の最も低い発電量の目標値を実質的に低下させている。これにより、ターボチャージャ20とタービンジェネレータ50を並列に設けた場合の過渡運転時であっても、発電領域R2で十分な吸入空気量を確保し、エンジン本来の出力性能、排ガス性能および燃費性能を満足することが可能である。
次に、本実施形態の変形例を説明する。なお上記の基本実施形態と同様の部分には図中同一符号を付して説明を割愛し、以下、基本実施形態との相違点を主に説明する。
本変形例は、吸入空気量の過不足に応じてEGR弁開度を増減補正するロジックを加えた点で、基本実施形態と主に相違する。
図5は変形例の制御のルーチンを示す。このルーチンにおいて、ステップS201〜S208は、図2に示したルーチンのステップS101〜S108と同様である。
ステップS208で目標可変ベーン開度Svを算出した後、ECU100は、ステップS209に進み、前記ステップS110と同様、最終フィードバック項Svfbがゼロより大きいか否か、すなわち吸入空気量が不足しているか否かを判断する。
ECU100は、最終フィードバック項Svfbがゼロより大きいと判断した場合、ステップS210に進んで、目標EGRバルブ開度Seを式:Se=Seff−ΔSeから算出する。ΔSeはEGRバルブ開度の増減補正値を意味し、正の値である。ステップS203で算出されたフィードフォワード項Seffから増減補正値ΔSeを減算することにより、EGRバルブ開度は、フィードフォワード項Seffに対し減少補正される。なお本実施形態ではΔSeを予め定められた一定値とするが、前記減少量ΔStと同様、最終フィードバック項Svfbに応じて変化させてもよく、具体的には最終フィードバック項Svfbの値が大きいほど大きい値としてもよい。
EGRバルブ開度を減少すると、EGRガス流量が減少し、その分、吸入空気量を増大させることができる。よって吸入空気量の不足を即座に補うことが可能である。
その後は前記同様、ECU100は、ステップS211において最終フィードバック項Svfbがゼロより大きいか否かを判断し、ゼロより大きいと判断した場合、ステップS212においてエンジン運転状態が発電領域R2内にあるか否かを判断し、発電領域R2内にあると判断した場合、ステップS213に進んで、フィードフォワード項Stffから減少量ΔStだけ減少された目標TGバルブ開度Stを算出する。そしてステップS214において、各目標開度Sv、Se、Stにそれぞれ等しくなるよう、可変ベーン、EGRバルブ27およびTGバルブ51の開度を制御する。他方ECU100は、ステップS211において最終フィードバック項Svfbがゼロ以下と判断した場合、またはステップS212においてエンジン運転状態が発電領域R2内にないと判断した場合、ステップS217に進んで、フィードフォワード項Stffに等しい目標TGバルブ開度Stを算出する。そしてステップS214において、各目標開度Sv、Se、Stにそれぞれ等しくなるよう、可変ベーン、EGRバルブ27およびTGバルブ51の開度を制御する。
他方ECU100は、ステップS209で最終フィードバック項Svfbがゼロ以下と判断した場合、ステップS215に進んで、最終フィードバック項Svfbがゼロより小さいか否か、すなわち目標吸入空気量Gatに対して実際の吸入空気量Gaが過剰であるか否かを判断する。
ECU100は、最終フィードバック項Svfbがゼロより小さいと判断した場合、ステップS216に進んで、目標EGRバルブ開度Seを式:Se=Seff+ΔSeから算出する。これによりEGRバルブ開度は、フィードフォワード項Seffに対し増大補正される。
EGRバルブ開度を増大すると、EGRガス流量が増大し、その分、吸入空気量が減少する。しかしこの場合は、吸入空気量が過剰な場合なので、吸入空気量が減少しても特段問題はない。むしろこうすると、吸入空気量の減少分をEGRガス流量の増大に振り替え、NOx排出量を低減することが可能である。
その後ECU100は、ステップS211に進み、前記同様の処理を行う。
他方ECU100は、ステップS215において最終フィードバック項Svfbがゼロより小さくないと判断した場合、すなわち最終フィードバック項Svfbがゼロに等しく、目標吸入空気量Gatと実際の吸入空気量Gaが等しいと判断した場合、ステップS218に進んで、目標EGRバルブ開度Seを式:Se=Seffから算出する。これによりEGRバルブ開度はフィードフォワード項Seffに等しい値に制御される。その後ECU100は、ステップS211に進み、前記同様の処理を行う。
このように本変形例によれば、吸入空気量が不足している場合にはEGR弁開度を減少して吸入空気量の増大を促すので、吸入空気量の確保に一層有利である。また、吸入空気量が過剰の場合にはEGR弁開度を増大してEGRガス流量の増大を促すので、NOx排出量を低減できる。これにより出力性能と排ガス性能を好適に両立させることができ、ひいては、可変ベーン、EGRバルブ27およびTGバルブ51の三者をより最適に協調制御できる。
以上、本発明の実施形態を詳細に述べたが、本発明は他の実施形態によっても実施可能である。
(1)上記実施形態では吸入空気量が不足しているか否かを最終フィードバック項Svfbに基づいて判断したが、より単純に、吸入空気量の差分ΔGaに基づいてそれを判断してもよい。但し、上記実施形態の最終フィードバック項Svfbはブースト圧の差分ΔPbも加味した値であるため、最終フィードバック項Svfbに基づいて判断した方が、制御精度の向上という点でより好ましい。また、ブースト圧を考慮しない第1フィードバック項Svfb1のみに基づいてそれを判断してもよい。これらに対応して、吸入空気量の差分ΔGaに応じて減少量ΔStを決定してもよいし、第1フィードバック項Svfb1に応じて減少量ΔStを決定してもよい。
(2)ECU100は、可変ベーン開度をフィードバック制御する過程で吸入空気量が過剰と判断したとき、TGバルブ開度を増大してもよい。これにより吸入空気量の過剰分を発電量増大に振り替え、回収エネルギー量を増大し、燃費性能を向上することができる。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
10 内燃機関(エンジン)
14 マスエアフローセンサ
16 排気通路
16a メイン排気通路
16b バイパス排気通路
20 ターボチャージャ
27 EGRバルブ
36 ブースト圧センサ
50 タービンジェネレータ
51 バルブ(TGバルブ)
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、可変ベーンを有するターボチャージャと、
    前記ターボチャージャに並列して前記排気通路に設けられたタービンジェネレータと、
    前記タービンジェネレータに供給される排気ガスの流量を調節するためのバルブと、
    前記可変ベーンおよび前記バルブを制御するように構成された制御ユニットと、
    を備え、
    前記制御ユニットは、吸入空気量に基づいて前記可変ベーンの開度をフィードバック制御し、前記フィードバック制御の過程で吸入空気量が不足していると判断したとき、前記バルブの開度を減少する
    ことを特徴とする内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記可変ベーンの開度に関するフィードバック項を算出し、算出した前記フィードバック項に基づいて前記吸入空気量が不足しているか否かを判断する
    請求項1に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  3. 前記制御ユニットは、算出した前記フィードバック項に基づいて前記バルブの開度減少量を決定する
    請求項2に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  4. 前記制御ユニットは、算出した前記フィードバック項が吸入空気量不足側の値であるほど、前記バルブの開度減少量を大きくする
    請求項3に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  5. 吸入空気量を検出するための第1検出器と、
    ブースト圧を検出するための第2検出器と、をさらに備え、
    前記制御ユニットは、前記第1検出器により検出された吸入空気量と、前記第2検出器により検出されたブースト圧とに基づいて前記フィードバック項を算出する
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  6. EGRガス流量を調節するためのEGRバルブをさらに備え、
    前記制御ユニットは、吸入空気量の過不足に応じて前記EGRバルブの開度を増減補正する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
  7. 前記制御ユニットは、エンジン運転状態が所定の発電領域内にあるときに前記バルブを開弁する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の排気エネルギー回収装置。
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