JP2018131212A - 蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器 - Google Patents

蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器 Download PDF

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Abstract

【課題】注出口を有する容器の当該注出口を完全に密封でき、レトルト殺菌が可能であり且つ、容易に開封できる蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器を提供する。
【解決手段】注出口を有する容器の注出口を密封する蓋部材Fであって、蓋部材Fは、ホルダー40と密封材30からなり、ホルダー40は、上に第1の開口、下に第2の開口を備える中空体であり、第1の開口と第2の開口の周縁が被覆部43で連設されており、密封材30は、第1の開口を塞ぐように被覆部43の上端部に接合されており、被覆部43は、第1の開口から第2の開口の方向に分離する分離手段46を二つ備えており、分離手段46の上端間を結ぶ仮想線を回転軸として被覆部43を回転させたとき、被覆部43が分離手段46を介して二つに区画されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器に関し、さらに詳しくは、完全に密封でき、容易に開封できる蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器に関する。
従来、注出具付き容器は、例えば、ジュース類、スポーツドリンク、栄養ドリンク剤、飲料水、お茶、コーヒー飲料、スープ類、麺つゆ類、調味料、ゼリー状飲料等の比較的粘性の低い液状物等を充填する用途や、レトルト殺菌処理した内容物、例えば、栄養剤ドリンク、コーヒー飲料、お粥、ゼリー状食品、液体スープ、調味料、カレー、シチュー、ミートソース等の液状食品を充填する用途に用いられている。このような注出具付き容器は、軽量で持ち運びやすく、しかも変形自在で取り扱い易いことから、紙製容器やプラスチックを主体としたフレキシブル包材からなる自立袋、カゼット袋、その他等の種々の形態からなる袋状容器(パウチ)や紙製容器が使用され、さらには、開封が簡単であり、かつ、内容物を注ぎ易くし、あるいは、内容物の飲料を容易に飲用するために、容器の一部にスパウト(注出具)を取り付けた構成であり、取り扱いや持ち運びが簡単であり、近年、一層、その需要が高まっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、通常の注出具は注出具本体と螺合するキャップとからなり、内容物を完全に密封包装することが困難であった。さらに、内容物を殺菌するために、ボイル殺菌処理、熱水や蒸気などによる加圧加熱殺菌(レトルト殺菌)処理等が施される用途には、例えば、JAS規格等に定められる密封性が要求され、特許文献1の液体充填容器を用いることは困難であった。
このような用途には、円筒状筒部の開口部を備えた注出具本体とそれに螺合するキャップとからなり、注出具本体を密封シール材で密封した包装体が用いられる(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の包装体(注出口組合体)では、飲用に際し、先ず、キャップを注出口本体の円筒状筒部から緩め螺着係合を解除してキャップのみが取り外される。しかし、内容物が殺菌されるとき、キャップおよび注出口本体が殺菌時の加熱、殺菌後の冷却を経てその収縮率等の違いからキャップが緩むことがあり、それを防ぐためにキャップが強く締められる。その結果、開封時にキャップを緩めるのに大きな力がいる。キャップを外した後、円筒状筒部の開口部を密封した密封シール材が取り除かれる。しかしながら、密封シール材は、キャップを注出口本体に螺合しやすくするために開口部より外側に延出された摘み部が小さく形成されており、摘み部が摘まみにくく開封しにくいという問題がある。さらに、密封シール材を剥離する際に、大きな力を要し、子供や高齢者には開封しにくく、また、開封した勢いで内容物をこぼしたりすることがある。
実開昭61−137539号公報 特開2001−328662号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは注出口を有する容器の当該注出口を完全に密封でき、レトルト殺菌処理が可能であり且つ、容易に開封できる蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するためになされたものであり、請求項1記載の本発明は、注出口を有する容器の当該注出口を密封する蓋部材であって、前記蓋部材は、ホルダーと密封材からなり、前記ホルダーは、上部に第1の開口、下部に第2の開口を備える中空体であり、上部の前記第1の開口の周縁と下部の前記第2の開口の周縁が被覆部で連設されており、前記密封材は、前記第1の開口を塞ぐように前記第1の開口の側の前記被覆部の上端部に接合されており、前記被覆部は、前記第1の開口から前記第2の開口の方向に前記被覆部を分離する分離手段を二つ備えており、前記第1の開口の側の前記分離手段の上端間を結ぶ仮想線を回転軸として下部の前記第2の開口の側から上部の前記第1の開口の側に前記被覆部を回転させたとき、前記分離手段により前記被覆部が二つに分離され、前記ホルダーの前記被覆部が前記分離手段を介して二つに区画されることを特徴とする蓋部材である。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の蓋部材を用いた蓋部材を備えた注出具付き容器であって、注出具を備えた注出具付き容器において、前記注出具が、注出口を備えた筒部を備え、前記注出具の前記注出口が請求項1に記載の前記蓋部材で密封された蓋部材を備えた注出具付き容器であって、前記ホルダーの前記第1の開口の内径は前記注出口の外径と同じか、または前記注出口の外径より大きく、前記密封材が、前記注出口に接合され前記注出口を密封していることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の蓋部材を用いた蓋部材を備えた注出具付き容器であって、内容物を収納するパウチ本体と、注出口を備えた筒部と、前記筒部の下方に連設するフランジ部と、前記フランジ部の下方に連設する接合部と、を備えた注出具の前記注出口を請求項1に記載の前記蓋部材で密封された蓋部材を備えた注出具と、を備え、前記パウチ本体に前記注出具の前記接合部が内容物を注出可能に接合されていることを特徴とするものである。
本発明の蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器によれば、蓋部材により注出口を有する容器の当該注出口を完全に密封でき、レトルト殺菌処理が可能であり、且つ、容易に開封できる。
本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の第一実施形態を示す斜視図である。 本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の要部を示し、(イ)が密封材とホルダーからなる蓋部材および注出具を示す分解図であり、(ロ)は注出具の底面図である。 本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の要部が組み立てられた状態を示し、図2(イ)に示すA−A線における断面図である。 本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器のパウチ本体の積層構成を示す断面図である。 本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の第二実施形態に用いる注出具を下方から見た斜視図である。 本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の開封方法を説明する説明図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の第一実施形態を示す斜視図、図2は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の要部を示し、(イ)が密封材とホルダーからなる蓋部材および注出具を示す分解図であり、(ロ)は注出具の底面図、図3は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の要部が組み立てられた状態を示し、図2(イ)に示すA−A線における断面図、図4は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器のパウチ本体の積層構成を示す断面図、図5は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の第二実施形態に用いる注出具を下方から見た斜視図、図6は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の開封方法を説明する説明図であり、図中の1は蓋部材を備えた注出具付き容器、10はパウチ本体、11は上部熱融着部、12は下部熱融着部、13、14は側部熱融着部、15は凹部、20、20’は注出具、21は筒部、21aは注出口、22はフランジ部、23は接合部、24は脚部材、24aは支柱部、24bは脚部、25はバリアフィルム、Fは蓋部材、被覆部が二つに分かれた蓋部材、30は密封材、40はホルダー、41は第1の開口、42は第2の開口、43は被覆部、43aは分離された被覆部、44は上端部、45はヒンジ部、46は分離手段、47は密封材接合用フランジ部、48は指掛用凹部、49は垂下部、rは回転軸、50は積層体、51は外層、52は中間層、53は内層をそれぞれ示す。
図1は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の第一実施形態を示す斜視図、図2は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の要部を示し、(イ)が密封材とホルダーからなる蓋部材および注出具を示す分解図であり、(ロ)は注出具の底面図である。図1、図2に示すように本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1は、内容物を収納するパウチ本体10と、注出具20と、密封材30とホルダー40からなる蓋部材Fにより構成されている。
まず、図2(イ)を参照しながら密封材30とホルダー40からなる蓋部材Fについて説明する。図2に示すようにホルダー40は、上部に第1の開口41、下部に第2の開口42を備える中空体であり、上部の第1の開口41の周縁と下部の第2の開口42の周縁が被覆部43で連設されており、ドーム形状を備えている。被覆部43の形状はドーム形状に限られるものではなく、用途や意匠性を勘案して角形、球形、あるいはその組合せ等の形状に設けることができる。
密封材30は、ホルダー40の第1の開口41を塞ぐように第1の開口41の側の被覆部43の上端部44に接合されている。
被覆部43は、第1の開口41から第2の開口42の方向に被覆部43を分離する分離手段46を二つ備えており、第1の開口41の側の二つの分離手段46の上端間を結ぶ仮想線を回転軸rとして下部の第2の開口42の側から上部の第1の開口41の側に被覆部43を回転させたとき、分離手段46により被覆部43が二つに分離され、ホルダー40の被覆部43が分離手段46を介して二つに区画されるが、二つに区画された被覆部43は少なくとも密封材30で繋がった構造を備えている。
このような構造を備えた蓋部材Fは、注出口を有する容器の当該注出口を密封する蓋部材として好適に用いることができる。注出口を有する容器としては、紙製容器やプラスチックフィルムを主体とする積層体からなるパウチ(袋)状容器であってもよい。
分離手段46としては、被覆部43が容易に二つに区画されるものであればよく、予め二つに分離された被覆部を合体する構成とし、合体する部分において、ホルダー40を構成する被覆部43の厚み方向の面の一方に凸部を設け、対向する他方に凹部を設け、相互に嵌合する構成や、予めスリットを設け、そのスリットされた部分に部分的に繋がった歯止を設けて連結させる構成としてもよい。さらに被覆部43の第1の開口41の側の上端部44に一対のヒンジ部45が対向して設けられている。
被覆部43に備えられた分離手段46の第1の開口41の側の上端部にヒンジ部45を設けてもよい。ヒンジ部45は分離手段46の一方、もしくは両方に設けてもよい。
図1、図2には分離手段46としてスリットを設け、分離手段46の第1の開口41の側の上端部44に一対のヒンジ部45を対向して設けた例を示す。また、第1の開口41の側の二つの分離手段46の上端間を結ぶ仮想線(回転軸r)と直交する方向の被覆部43に第2の開口42の周縁から上に凹む一対の指掛用凹部48が対向して設けられている。指掛用凹部48は開封しやすいので設ける方が好ましい。
ホルダー40は、樹脂を成形金型内に射出して形成するインジェクション成形法により成形品として形成される。ホルダー40に用いる樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が挙げられる。レトルト殺菌処理を行う場合にはポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
つぎに、図1、図2を参照しながら、蓋部材Fを用いて注出口を有する容器の当該注出口を密封する注出具付き容器について説明する。図1、図2に示すように本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1は、内容物を収納するパウチ本体10と、注出具20と蓋部材Fにより構成されている。
図2に示すように注出具20は、上端に注出口21aを備えた筒部21と、筒部21の下方に連設するフランジ部22と、フランジ部22の下方に連設する接合部23を備えている。フランジ部22は筒部21の外側より鍔状に外方に延設された構成であり、図2にはフランジ部22が1条の例を示したが、これに限られることなく2条または3条であってもよい。フランジ部22より下方には平面視略舟形の接合部23が連設され、接合部23の中央部は、筒部21の中空の内壁が下方に延設されており、中空の管状となっている。中空の管状とすることによりパウチ本体10内に収納された液体状の内容物を注出する導管となる。接合部23は、図2(ロ)に示すように筒部21側から両側縁に向けて漸次厚みが薄くなっており、平面視略舟形形状である。そうすることにより、パウチ本体10を構成する2枚の積層体50(図4参照)のシート間に接合部23を挟持させ、例えば、ヒートシールにより熱融着して接合したとき、接合部23をパウチ本体10に密接して取り付けられるので液漏れの恐れがなく好ましい。
注出具20は、樹脂を成形金型内に射出して形成するインジェクション成形法により成形品として形成される。注出具20に用いる樹脂は、後述するパウチ本体10を構成する積層体50の内層53(図4参照)の樹脂とヒートシールによって相互に熱融着する樹脂が用いられ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が挙げられる。レトルト殺菌処理を行う場合にはポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
つぎに、図3を参照しながら本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1の要部について説明する。図3に示すように蓋部材Fのホルダー40は、上部に第1の開口41(図2参照)、下部に第2の開口42を備える中空体であり、第1の開口41(図2参照)の内径は筒部21の注出口21aの外径と同じか、または注出口21aの外径より大きくされている。被覆部43の第1の開口41(図2参照)の側の上端部44が、平坦となった密封材接合用フランジ部47を備えている。さらに、密封材接合用フランジ部47の内側縁より下方に垂れ下がる垂下部49が形成されている。密封材接合用フランジ部47は、密封材30が密封材接合用フランジ部47に熱融着等により接合しやすくなるので好ましく、垂下部49は注出具20とのセットアップ時、ホルダー40の第1の開口41と筒部21との位置合わせが容易になるので好ましい形態である。
注出具20の筒部21は、バリア性を有することが好ましく、注出具20をインジェクション成形する際、バリアフィルムをインサートインジェクション成形法により一体化することによりバリア性を付与できる。また、例えば、エバール(商標登録)等のガスバリア性を有する樹脂でバリア性のあるバリア筒を成形し、このバリア筒をインサートインジェクション成形法により一体化しバリア性の注出具20とすることもできる。
図3には注出具20は、筒部21の外面にはバリア性を有するバリアフィルム25が接合されている例を示す。バリアフィルム25は筒部21の外面全面に巻装されている方が好ましい。また、バリアフィルム25は筒部21の内面に設けることもでき、この場合には筒部21の上端から接合部23の下端に至るまで設けてもよい。バリアフィルム25を設けることにより蓋部材を備えた注出具付き容器1の注出具20のバリア性が向上し、例えば、酸素の透過による内容物の酸化等を防ぐことができるので好ましい。バリアフィルム25は注出具20をインジェクション成形する際、インサートインジェクション成形法により一体化することが望ましい。なお、図2では、図を簡明化するためにバリアフィルム25を省略している。バリアフィルム25としては、ガスバリア性及び/または遮光性を有する材料が使用でき、例えば、アルミニウム箔、エチレンビニルアルコール、アルミニウム等の金属が蒸着されたプラスチックフィルム、酸化アルミニウム等の金属酸化物や酸化珪素等の無機物を蒸着したプラスチックフィルム等が挙げられる。バリアフィルム25はインサートインジェクション成形法により筒部21の樹脂と熱融着させるために筒部21と対向する側にポリプロピレン等の熱融着性樹脂層を設けることが好ましい。
図3に示すように注出具20の筒部21がホルダー40の垂下部49に案内されて嵌入され第1の開口41(図2参照)との位置合わせがされる。密封材30は、注出口21aに接合され注出口21aを密封すると共に、第1の開口41の側の被覆部43の上端部44に備えられた密封材接合用フランジ部47に接合され第1の開口41を被覆している。注出口21aを密封材30で密封することにより、蓋部材を備えた注出具付き容器1のレトルト殺菌処理が可能となる。なお、図示しないがホルダー40の密封材接合用フランジ部47に接合された密封材30の位置αと注出具20の注出口21aに接合された密封材30の位置βの上下方向の相対的な位置関係において、α−β>0となることが好ましく、つまり、密封材30の外面が注出口21aを被覆した部分において、下方に少し凹んでおり、密封材接合用フランジ部47の面より少し下方に低くなっている方が好ましく、外力による傷入りが抑制できる。
パウチ本体10は、図4に示すように表面の外層51、中間層52、内面に熱融着性樹脂層からなる内層53を備えた積層体50からなり、例えば、2枚の積層体50からなるシートの内層53同士を対向させ周縁を熱融着させ下部熱融着部12、側部熱融着部13、14を形成すると共に、上部には2枚の積層体50のシート間に注出具20の接合部23を挟持させ熱融着し上部熱融着部11を形成すると共に注出具20が取り付けられて構成されている(図1参照)。このように注出具20を取り付けた構成とすることにより注出具20の筒部21及び接合部23の管状部分が導管となって、内容物を注出可能にするものである。図1にはパウチ本体10は胴材と底材からなる自立袋の例を示したが、これに限定されず、ガセット袋や三方袋、四方袋等の平袋の形態にすることもできる。なお、自立袋の場合には、図1に示すようにパウチ本体10の両側に内方に凹んだ凹部15を設ける方が、後述する開封操作において、蓋部材を備えた注出具付き容器1を片手で把持し易く好ましい形態である。
パウチ本体10の積層体50は、外層51、中間層52、内層53を、例えば、ウレタン系等のドライラミネート用接着剤を用いて積層するドライラミネーション法やポリオレフィン系樹脂等を熱溶融押出しして積層する押出しラミネーション法により積層することができる。レトルト殺菌処理がある場合にはドライラミネーション法が好ましい。外層51は、パウチ本体10を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の二軸延伸フィルム等を用いることができる。あるいは、上記のフィルムにアルミニウム、または、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物を蒸着して蒸着層を設けたものを用いることができる。通常、外層51には印刷が施されることが多く、印刷適性が必要であるから二軸延伸フィルムが好ましい。外層を構成するフィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよいのであって、コストなどを勘案して決めればよいが、通常、9〜50μm程度である。
中間層52には、剛性や遮光性あるいはガスバリア性等が包装条件、輸送条件、内容物の保護機能条件により要求される場合に設けるものであり、上記外層51に用いられるフィルムや上記蒸着層を設けたフィルム、アルミニウム、鉄等の金属箔等が使用できる。また、これらのフィルム等を一種以上組合わせて積層したものでもよい。また、要求品質により中間層52を省略することもできる。
内層53としては熱融着性樹脂が用いられ、レトルト殺菌処理の場合には、未延伸のポリプロピレンやポリプロピレンにエラストマー成分をブレンドした未延伸ポリプロピレン(CPP)、高密度ポリエチレン(HDPE)等が使用できる。ボイル処理の場合には低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等の未延伸フィルムが使用される。パウチ本体10を構成する積層体50の2〜3の具体例を示す。
PET/DL/AL/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE
PET/DL/ON/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE
VMPET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE
PET/DL/VMON/DL/CPPまたはLLDPE
VMPET/DL/CPPまたはLLDPE
VMON/DL/CPPまたはLLDPE
PET/DL/VMPET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE
PBT/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE
PET:二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
PBT:二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
ON :二軸延伸ナイロンフィルム
AL :アルミニウム箔
VMPET:酸化珪素または酸化アルミを蒸着したPET
VMON:酸化珪素または酸化アルミを蒸着したON
CPP:未延伸ポリプロピレンフィルム
LLDPE:線状低密度ポリエチレン
DL:接着剤(ドライラミネーション法)
つぎに蓋部材Fの密封材30について説明する。図1、図2、図3に示すように本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1において、注出口21aに接合され密封されているのでレトルト殺菌処理が可能となり、また、ホルダー40の密封材接合用フランジ部47に接合され第1の開口41を被覆しており、さらに被覆部43により注出具20の筒部21は覆われているので衛生的である。密封材30は、注出具20の注出口21a及びホルダー40の密封材接合用フランジ部47に熱融着する性質を備える。さらにバリア性と、好ましくはレトルト殺菌処理に適用できる耐熱性を備えている。このような性質を満足させるために密封材30は積層体で構成することが好ましい。また、注出具20の注出口21aと易剥離性を備えた層間剥離タイプや凝集剥離タイプの樹脂(EPR)を熱融着性樹脂層として用いてもよい。層間剥離タイプは支持体層と熱融着性樹脂層を2層または3層で共押出ししたフィルムで支持体層と熱融着性樹脂層の接着強度を低くしておき、注出口21aと熱融着させた後、開封の際、支持体層と熱融着性樹脂層から剥離するものであり、凝集剥離タイプはランダムポリプロピレン、エラストマー等を所定の比率で混合された熱融着性樹脂層を注出口21aと熱融着させた後、開封の際、熱融着性樹脂層が凝集破壊を起こして剥離するものである。
具体的な積層構成を示す。内層側が注出口21a及び密封材接合用フランジ部47に熱融着される。
PET/AL/CPPまたはEPR(内層側)
PET/AL/ON/CPPまたはEPR(内層側)
VMPET/ON/CPPまたはEPR(内層側)
VMPET/CPPまたはEPR(内層側)
PBT/AL/CPPまたはEPR(内層側)
本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1の製造方法例を説明する。例えば、図1に示すような自立袋タイプのパウチ本体10の積層体50からなる2枚のシートの内層53同士を対向させて側部熱融着部13、14、下部熱融着部12を設け、上部熱融着部11が未融着で開口された状態で未融着部より注出具20を挿入する。その後、所定の位置で注出具20の接合部23をパウチ本体10の未融着部とされた2枚のシート間に挟持させ、接合部23と、パウチ本体10の未融着部をヒートシールすることにより上部熱融着部11を形成し、蓋部材を備えた注出具付き容器1の中間体を形成する。一方、ホルダー40の第1の開口41を密封材30で覆い、密封材30と密封材接合用フランジ部47をヒートシールにより熱融着し、密封材付きホルダーを形成する。次に蓋部材を備えた注出具付き容器1の中間体に注出口21aより内容物をパウチ本体10内に充填し、その後、注出具20の注出口21aと密封材付きホルダーの密封材30とを位置合わせし、熱融着することにより内容物が充填された蓋部材を備えた注出具付き容器が製造される。その後、例えば、レトルト殺菌処理を行うことにより、包装製品が完成する。なお、注出具20のフランジ部22は内容物充填機械において、蓋部材を備えた注出具付き容器1の中間体を内容物充填部まで搬送する際、充填機械の保持具で首吊り搬送できる役目も果たす。
図5は、本発明に係る第二実施形態の蓋部材を備えた注出具付き容器に用いる注出具20’を下方から見た斜視図である。第二実施形態の蓋部材を備えた注出具付き容器は注出具20’の形状が第一実施形態の蓋部材を備えた注出具付き容器の注出具20と異なる以外は同じである。図5に示すように第二実施形態の注出具20’は、第一実施形態の注出具20の下端部に連設する4本の支柱を有する支柱部24aと、当該支柱部24aに繋がる十字状の脚部24bとからなる脚部材24が形成されている。支柱部24aは筒部21の管状の導管を囲むように配置され、支柱部24a間の空間は注出口21aと連通し、パウチ本体10内に充填された内容物が注出可能となっている。注出具20’は下端部に脚部材24を設けたことにより、内容物を取り出す場合、特に注出口から吸い出す場合には、この脚部24bがパウチ本体10の内面同士が密着しパウチ本体10が閉塞することを防止する役割を果たし、内容物の吸い出しを容易にするものである。なお、支柱部24aの数、脚部24bの形状は、パウチ本体10の閉塞防止可能な構造であれば限定されるものではなく任意である。
図6は本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器1の開封方法を説明する説明図であり、図6を用いて蓋部材を備えた注出具付き容器1の開封方法を説明する。内容物が充填された蓋部材を備えた注出具付き容器1は、先ず、一方の手でパウチ本体10の二つの凹部15に手が掛かるように保持する。他方の手で蓋部材Fの指掛用凹部48に指を掛け、被覆部43を上方に引き上げると被覆部43が分離手段46で二つに分離し、一対のヒンジ部45間で一方の分離された被覆部43aが一対のヒンジ部45の間を結ぶ仮想線を回転軸r(図2参照)として下部の第2の開口42の側から上部の第1の開口41の側に一方の分離された被覆部43aを回転させたとき、一方の分離された被覆部43aが密封材30と一体となって持ち上がり、密封材30は注出口21aより剥離し、注出口21aの半分が開口した状態となる。図6(イ)にその状態を示す。同様に他方の分離された被覆部43aを下部の第2の開口42の側から上部の第1の開口41の側に回転させたとき、他方の分離された被覆部43aと密封材30が一体となって持ち上がり、密封材30は注出口21aより剥離し、密封材30と一体となった分離された被覆部43aはウィングを拡げた状態となって被覆部が二つに分かれた蓋部材F’が取り除かれる。図6(ロ)にその状態を示す。注出口21aが露出し、内容物が注出できる。
本発明の蓋部材を備えた注出具付き容器1は、レトルト殺菌処理ができ、しかも、指掛用凹部48を力点、ヒンジ部45を支点として密封材30を剥離することができるので容易に開封できる効果を有する。栄養剤ドリンク、スープ類、コーヒー飲料、ゼリー状飲料等の内容物が収納でき、特にレトルト殺菌処理できる用途に適用できる。
なお、今まで説明してきた実施形態は、本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器の代表的な実施例を挙げたものであって、本発明に係る蓋部材を備えた注出具付き容器はこれに限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範疇のものは、すべて本発明に含まれるものである。
1 蓋部材を備えた注出具付き容器
10 パウチ本体
11 上部熱融着部
12 下部熱融着部
13、14 側部熱融着部
15 凹部
20、20’ 注出具
21 筒部
21a 注出口
22 フランジ部
23 接合部
24 脚部材
24a 支柱部
24b 脚部
25 バリアフィルム
F 蓋部材
F’ 被覆部が二つに分かれた蓋部材
30 密封材
40 ホルダー
41 第1の開口
42 第2の開口
43 被覆部
43a 分離された被覆部
44 上端部
45 ヒンジ部
46 分離手段
47 密封材接合用フランジ部
48 指掛用凹部
49 垂下部
50 積層体
51 外層
52 中間層
53 内層
r 回転軸

Claims (3)

  1. 注出口を有する容器の当該注出口を密封する蓋部材であって、
    前記蓋部材は、ホルダーと密封材からなり、
    前記ホルダーは、上部に第1の開口、下部に第2の開口を備える中空体であり、上部の前記第1の開口の周縁と下部の前記第2の開口の周縁が被覆部で連設されており、
    前記密封材は、前記第1の開口を塞ぐように前記第1の開口の側の前記被覆部の上端部に接合されており、
    前記被覆部は、前記第1の開口から前記第2の開口の方向に前記被覆部を分離する分離手段を二つ備えており、前記第1の開口の側の前記分離手段の上端間を結ぶ仮想線を回転軸として下部の前記第2の開口の側から上部の前記第1の開口の側に前記被覆部を回転させたとき、前記分離手段により前記被覆部が二つに分離され、前記ホルダーの前記被覆部が前記分離手段を介して二つに区画されることを特徴とする蓋部材。
  2. 注出具を備えた注出具付き容器において、
    前記注出具が、注出口を備えた筒部を備え、
    前記注出具の前記注出口が請求項1に記載の前記蓋部材で密封された蓋部材を備えた注出具付き容器であって、
    前記ホルダーの前記第1の開口の内径は前記注出口の外径と同じか、または前記注出口の外径より大きく、
    前記密封材が、前記注出口に接合され前記注出口を密封していることを特徴とする蓋部材を備えた注出具付き容器。
  3. 内容物を収納するパウチ本体と、
    注出口を備えた筒部と、前記筒部の下方に連設するフランジ部と、前記フランジ部の下方に連設する接合部と、を備えた注出具の前記注出口を請求項1に記載の前記蓋部材で密封された蓋部材を備えた注出具と、
    を備え、前記パウチ本体に前記注出具の前記接合部が内容物を注出可能に接合されていることを特徴とする蓋部材を備えた注出具付き容器。
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