JP2021000994A - 注出口組合体および注出口付き容器 - Google Patents

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諒 船島
亀田 克巳
Katsumi Kameda
克巳 亀田
金野 誠
Makoto Konno
誠 金野
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Abstract

【課題】密封性を向上させることができるとともに、容易に開封することが可能な、注出口組合体および注出口付き容器を提供する。【解決手段】注出口組合体10は、注出口21と、注出口21の下方に位置する台座部22とを有する本体部20と、注出口21が挿入されるとともに開口31が設けられた筒状部32を有するキャップ30と、注出口21および筒状部32にシールされ、筒状部32の開口31を塞ぐ蓋部材40とを備えている。台座部22の上面22dに傾斜部27が設けられ、筒状部32の下端32bに、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に傾斜部27に沿って摺動する摺動部36が設けられている。【選択図】図2

Description

本開示は、注出口組合体および注出口付き容器に関する。
従来、プラスチックを主体としたフレキシブル包材からなる自立袋、カゼット袋、その他の種々の形態からなる袋状容器(パウチ)や紙製容器に注出口が取り付けられた注出口付き容器が知られている(例えば、特許文献1)。このような注出口付き容器は、例えば、ジュース類、スポーツドリンク、栄養ドリンク剤、飲料水、お茶、コーヒー飲料、スープ類、麺つゆ類、調味料、ゼリー状飲料等の粘性が比較的低い液状物等を充填する用途に用いられている。また、注出口付き容器は、レトルト殺菌処理した内容物、例えば、栄養剤ドリンク、コーヒー飲料、お粥、ゼリー状食品、液体スープ、調味料、カレー、シチュー、ミートソース等の液状食品を充填する用途にも用いられている。
ところで、通常の注出口付き容器では、注出口付き容器を封止するために、注出口にキャップが螺合されている。この場合、注出口付き容器を完全に密封することが困難である。また、内容物を殺菌するために、ボイル殺菌処理、熱水や蒸気などによる加圧加熱殺菌(レトルト殺菌)処理等が施される場合には、例えば、注出口付き容器に対してJAS規格等に定められる密封性が要求されるため、所定の密封性を有する注出口付き容器が求められている。
これに対して本出願人は、特許文献2において、注出口を有する容器を完全に密封できるとともにレトルト殺菌処理が可能であり且つ、容易に開封できる蓋部材および蓋部材を備えた注出具付き容器を提案している。
実開昭61−137539号公報 特開2018−131212号公報
一方、このような注出口付き容器では、使用者がより容易に容器を開封することができるように、更なる改良が求められている。
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、密封性を向上させることができるとともに、容易に開封することが可能な、注出口組合体および注出口付き容器を提供することを目的とする。
本実施の形態による注出口組合体は、注出口と、前記注出口の下方に位置する台座部とを有する本体部と、前記注出口が挿入されるとともに開口が設けられた筒状部を有するキャップと、前記注出口および前記筒状部にシールされ、前記筒状部の前記開口を塞ぐ蓋部材とを備え、前記台座部の上面または前記筒状部の下端のうちの一方に傾斜部が設けられ、他方に、前記キャップを前記本体部に対して回転させた際に前記傾斜部に沿って摺動する摺動部が設けられている。
本実施の形態による注出口組合体において、前記傾斜部は、前記摺動部側を向く傾斜面を有し、前記摺動部は、前記傾斜部側を向く摺動面を有し、前記摺動面は、前記傾斜面に沿って傾斜していてもよい。
本実施の形態による注出口組合体において、前記傾斜面は、前記摺動面側に突出する第1山部と、前記摺動面とは反対側に凹む第1谷部とを含み、前記摺動面は、前記傾斜面側に突出する第2山部と、前記傾斜面とは反対側に凹む第2谷部とを含み、前記傾斜面の前記第1谷部と前記摺動面の前記第2山部とが上下に対向し、前記傾斜面の前記第1山部と前記摺動面の前記第2谷部とが上下に対向していてもよい。
本実施の形態による注出口組合体において、前記摺動部は、前記傾斜部側に延びる複数の突起を有していてもよい。
本実施の形態による注出口組合体において、前記本体部は、前記台座部の周縁から上方に延びる側壁部と、前記側壁部の外周面に設けられた第1係合部とを更に有し、前記キャップは、前記筒状部の径方向外側に広がる被覆部と、前記被覆部の内周面に設けられ、前記第1係合部と係合する第2係合部とを更に有していてもよい。
本実施の形態による注出口組合体において、前記本体部の前記注出口内に挿入されたガスバリア性を有する内筒部材を更に備えていてもよい。
本実施の形態による注出口付き容器は、容器本体と、前記容器本体に装着された、本実施の形態による注出口組合体とを備えている。
本実施の形態によれば、密封性を向上させることができるとともに、容易に開封することができる。
図1は、本実施の形態による注出口組合体を示す斜視図である。 図2は、本実施の形態による注出口組合体を示す分解斜視図である。 図3は、本実施の形態による注出口組合体を示す垂直断面図(図1のIII−III線断面図)である。 図4は、本実施の形態による注出口組合体の本体部を示す正面図である。 図5は、本実施の形態による注出口組合体の本体部を示す平面図である。 図6は、本実施の形態による注出口組合体の本体部を示す底面図である。 図7は、本実施の形態による注出口組合体のキャップを示す正面図である。 図8は、本実施の形態による注出口組合体のキャップを示す側面図である。 図9は、本実施の形態による注出口組合体のキャップを示す底面図である。 図10は、本実施の形態による注出口付き容器を示す斜視図である。 図11は、本実施の形態による注出口付き容器のパウチを構成する積層体を示す断面図である。 図12(a)−(c)は、本実施の形態による注出口付き容器の製造方法を示す正面図である。 図13(a)−(c)は、本実施の形態による注出口付き容器の使用方法を示す正面図である。 図14は、本実施の形態による注出口組合体の第1変形例を示す正面図である。 図15は、本実施の形態による注出口組合体の第1変形例の他の例を示す正面図である。 図16は、本実施の形態による注出口組合体の第2変形例を示す分解斜視図である。 図17は、本実施の形態による注出口組合体の第2変形例を示す垂直断面図(図16のXVII−XVII線断面図)である。
以下、一実施の形態について、図1乃至図13を用いて説明する。図1乃至図13は、一実施の形態を示す図である。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ注出口組合体10を正立させた状態(図1乃至図3)における上方および下方のことをいう。
(注出口組合体)
まず、図1乃至図3を参照して、本実施の形態による注出口組合体10の概略について説明する。
図1に示すように、本実施の形態による注出口組合体10は、本体部20と、キャップ30と、蓋部材40とを備えている。
このうち本体部20は、図2および図3に示すように、注出口21と、注出口21の下方に位置する台座部22とを有している。また、本体部20は、台座部22の周縁から上方に延びる側壁部23と、側壁部23の外周面24に設けられた第1係合部25とを更に有している。
図3に示すように、キャップ30は、注出口21が挿入されるとともに開口31が設けられた筒状部32を有している。また、キャップ30は、筒状部32の径方向外側に広がる被覆部33と、被覆部33の内周面34に設けられ、本体部20の第1係合部25と係合する第2係合部35とを更に有している。
蓋部材40は、注出口21および筒状部32にシールされ、筒状部32の開口31を塞いでいる。
(本体部)
次に、図4乃至図6を参照して、本体部20について説明する。本体部20は、後述するパウチ51(図10参照)内の内容物を注出するものである。
上述したように、本体部20は、注出口21と、注出口21の下方に位置する台座部22と、台座部22の周縁から上方に延びる側壁部23と、側壁部23の外周面24に設けられた第1係合部25とを有している。また、本体部20の台座部22の下方には、後述するパウチ51に接合される接合部26が設けられている。これら注出口21、台座部22、側壁部23、第1係合部25および接合部26は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって一体に成形されている。本体部20に用いる樹脂としては、後述するパウチ51を構成する積層体60の内層63(図11参照)とヒートシールによって相互に熱融着する樹脂が用いられ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。なお、後述する注出口付き容器50に対してレトルト殺菌処理を行う場合には、本体部20に用いる樹脂は、ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体であることが好ましい。
図4および図5に示すように、注出口21は、中空の円筒形状を有し、この注出口21には平面視略円形状の貫通孔21aが形成されている。この貫通孔21aは、注出口21の軸線A方向に沿って上下に延びている。貫通孔21aは、後述するパウチ51の内部と連通しており、この貫通孔21aを介してパウチ51に収容された内容物が外部に注出される。
また、上述したように注出口21には蓋部材40がシールされている。この場合、蓋部材40は、注出口21の上面21bにシールされている(図3参照)。
図5に示すように、台座部22は、平面視略レーストラック形状を有している。すなわち、台座部22の平面形状は、長方形の短辺が円弧形状を含む平面形状を有している。具体的には、長方形の短辺が、円弧形状の円弧部分22aと、円弧部分22aの両側に設けられ、長辺に対して直交する一対の第1直線部分22bと、各々の第1直線部分22bの外側に設けられ、長辺に対して傾斜する直線部分22cとを含む平面形状を有している。また台座部22は、注出口21の外面から径方向外側に向けて延びている。
また、図4および図5に示すように、台座部22の上面22dに、周方向に沿って傾斜部27が設けられている。傾斜部27は、キャップ30の後述する摺動部36に対応する位置に配置され、傾斜部27と摺動部36とが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向している。
この傾斜部27は、摺動部36側を向く傾斜面28を有している。傾斜面28は、後述する摺動面37側に突出する第1山部28aと、摺動面37とは反対側に凹む第1谷部28bとを含んでいる。本実施の形態では、第1山部28aは上方に突出し、第1谷部28bは下方に凹んでいる。このうち第1山部28aは、キャップ30の後述する第2谷部37bに対応する位置に配置され、第1山部28aと第2谷部37bとが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向する。また、第1谷部28bは、キャップ30の後述する第2山部37aに対応する位置に配置され、第1谷部28bと第2山部37aとが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向する。この場合、本体部20の注出口21の上面21bと、キャップ30の筒状部32の上面32c(図3参照)とが同一平面上に位置することが好ましい。これにより、蓋部材40を本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32にシールした際に、シール不良が発生することを抑制することができる。なお、平面方向から見た場合、第1山部28aとこれに対向する第2谷部37b、または第1谷部28bとこれに対応する第2山部37aとは、必ずしも周方向において重なっていなくてもよい。
第1山部28aの高さH1(第1谷部28bから第1山部28aまでの上下方向に沿った長さ(図4参照))は、1mm以上5mm以下としてもよい。高さH1を1mm以上とすることにより、傾斜面28の後述する角度θ1を大きくすることができる。このため、キャップ30を回転させた際に、キャップ30の上方への移動量を大きくすることができ、蓋部材40を注出口21から剥がしやすくすることができる。高さH1を5mm以下とすることにより、傾斜面28の後述する角度θ1が大きくなり過ぎることを抑制することができ、キャップ30を回転させた際に、キャップ30の後述する摺動面37が傾斜面28と干渉しないようにすることができる。
本実施の形態では、傾斜面28は、第1山部28aおよび第1谷部28bをそれぞれ2つずつ含んでいる。また、第1山部28aと第1谷部28bとは、周方向にそって互いに90°ずつ、ずらして配置されている。なお、第1山部28aおよび第1谷部28bは、それぞれ1つずつ設けられていてもよく、それぞれ3つ以上ずつ設けられていてもよい。
傾斜面28は、台座部22の上面22d(台座部22が位置する水平面S)に対して正面視で角度θ1(図4参照)だけ傾斜している。この場合、傾斜面28のうち、一の第1谷部28bから一方の第1山部28aへ延びる部分の角度θ1と、一の第1谷部28bから他方の第1山部28aへ延びる部分の角度θ1とは互いに同一となっている。この角度θ1は、10°以上45°以下としてもよい。角度θ1を10°以上とすることにより、キャップ30を回転させた際に、キャップ30の上方への移動量を大きくすることができ、蓋部材40を注出口21から剥がしやすくすることができる。角度θ1を45°以下とすることにより、キャップ30を回転させた際に、キャップ30の後述する摺動面37が傾斜面28と干渉しないようにすることができる。なお、傾斜面28の角度が、傾斜面28の途中で変化する場合、傾斜面28の角度θ1とは、傾斜面28と水平面Sとがなす角度のうち最も大きい角度をいう。また、傾斜面28のうち、一の第1谷部28bから一方の第1山部28aへ延びる部分の角度θ1と、一の第1谷部28bから他方の第1山部28aへ延びる部分の角度θ1とが互いに異なっていてもよい。
図4乃至図6に示すように、側壁部23は、台座部22のうち、円弧部分22aおよび第1直線部分22bの周縁から上方に延びており、平面視略かまぼこ形状を有している。本実施の形態では、2つの側壁部23が設けられている。これらの側壁部23は、注出口21の軸線Aに対して対向するように設けられている。
側壁部23の外周面24に設けられた第1係合部25は、側壁部23の上端から径方向外側に向けて延びている。この第1係合部25は、本体部20にキャップ30を取り付けた際に、キャップ30の第2係合部35が下方から係合して、キャップ30が本体部20から取り外されてしまうことを抑制する。また、第1係合部25は、周方向に沿って延びており、第1係合部25の平面視における外輪郭は、略円弧形状を有している。この場合、第1係合部25の外輪郭を含む扇形の中心角θ2(図5参照)は、30°以上90°以下とすることが好ましい。中心角θ2が30°以上であることにより、キャップ30を本体部20に取り付けた際に、キャップ30が本体部20から取り外されてしまうことを効果的に抑制することができる。中心角θ2が90°以下であることにより、キャップ30を本体部20から取り外す際に、キャップ30を確実に取り外すことができる。
また、図4および図6に示すように、本体部20の台座部22の下方には、後述するパウチ51に接合される接合部26が設けられている。接合部26は、略円筒形状の中央部26aと、中央部26aの両側に形成され、底面視略三角形状の先端部26bとを含んでいる。このうち中央部26aには、底面視略円形状の貫通孔26cが形成されている。この貫通孔26cは、注出口21の軸線A方向に沿って上下に延びている。貫通孔26cは、注出口21の貫通孔21aと、後述するパウチ51の内部とを連通させている。上述したように、接合部26が中央部26aの両側に形成され、底面視略三角形状の先端部26bを含んでいる。これにより、パウチ51に接合部26を接合する際に、接合部26とパウチ51との密着性を向上させることができる。これにより、接合部26とパウチ51との間に隙間が生じることを抑制することができ、注出口付き容器50において、内容物が漏れ出す不具合を抑制することができる。
(キャップ)
次に、図7乃至図9を参照して、キャップ30について説明する。キャップ30は、本体部20の注出口21に対して着脱可能となっている。なお、図7および図8において、キャップ30の筒状部32を詳細に説明するために、キャップ30の被覆部33および第2係合部35を仮想線(二点鎖線)で示している。
上述したように、キャップ30は、注出口21が挿入されるとともに開口31が設けられた筒状部32と、筒状部32の径方向外側に広がる被覆部33と、被覆部33の内周面34に設けられ、本体部20の第1係合部25と係合する第2係合部35とを有している。これら筒状部32、被覆部33、第2係合部35は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって一体に成形されている。キャップ30に用いる樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。なお、後述する注出口付き容器50に対してレトルト殺菌処理を行う場合には、キャップ30に用いる樹脂は、ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体であることが好ましい。
図7乃至図9に示すように、筒状部32は、中空の円筒形状を有し、この筒状部32には平面視略円形状の貫通孔32aが形成されている。この貫通孔32aの壁面は上述した開口31を画定している。貫通孔32aは、注出口21の軸線A方向に沿って上下に延びている。この貫通孔32aには、本体部20の注出口21が挿入されるようになっている。また、筒状部32の内径は、注出口21の外径よりも大きくなっている。なお、図3に示す例においては、筒状部32に注出口21が挿入された状態において、筒状部32と注出口21との間に隙間が形成されているが、筒状部32と注出口21との間に隙間が形成されていなくてもよい。
この筒状部32の下端32bに、周方向に沿って摺動部36が設けられている。摺動部36は、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に傾斜部27に沿って摺動するものである。この摺動部36は、本体部20の傾斜部27に対応する位置に配置され、傾斜部27と摺動部36とが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向している。
摺動部36は、傾斜部27側を向く摺動面37を有している。この摺動面37は、傾斜面28に沿って傾斜している。摺動面37は、傾斜面28側に突出する第2山部37aと、傾斜面28とは反対側に凹む第2谷部37bとを含んでいる。本実施の形態では、第2山部37aは下方に突出し、第2谷部37bは上方に凹んでいる。上述したように、第2山部37aは、傾斜面28の第1谷部28bに対応する位置に配置され、第2山部37aと第1谷部28bとが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向する。また、上述したように、第2谷部37bは、傾斜面28の第1山部28aに対応する位置に配置され、第2谷部37bと第1山部28aとが上下方向(注出口21の軸線A方向)に対向する。
第2山部37aの高さH2(第2谷部37bから第2山部37aまでの上下方向に沿った長さ(図7参照))は、上述した傾斜面28の第1山部28aの高さH1と同一とすることが好ましく、具体的には1mm以上5mm以下としてもよい。
本実施の形態では、摺動面37は、第2山部37aおよび第2谷部37bをそれぞれ2つずつ含んでいる。また、第2山部37aと第2谷部37bとは、周方向にそって互いに90°ずつ、ずらして配置されている。なお、第2山部37aおよび第2谷部37bは、それぞれ1つずつ設けられていてもよく、それぞれ3つ以上ずつ設けられていてもよい。
摺動面37は、台座部22の上面22d(台座部22が位置する水平面S)に対して正面視で角度θ3(図7参照)だけ傾斜している。この場合、摺動面37のうち、一の第2山部37aから一方の第2谷部37bへ延びる部分の角度θ3と、一の第2山部37aから他方の第2谷部37bへ延びる部分の角度θ3とは互いに同一となっている。この角度θ3は、上述した傾斜面28の角度θ1と同一とすることが好ましく、具体的には10°以上45°以下としてもよい。角度θ1と角度θ3とを互いに同一にすることにより、キャップ30を注出口21に装着する際、摺動部36と傾斜部27とが干渉しないようにすることができる。なお、傾斜面28の角度が、傾斜面28の途中で変化する場合、傾斜面28の角度θ1とは、傾斜面28と水平面Sとがなす角度のうち最も大きい角度をいう。また、摺動面37のうち、一の第2山部37aから一方の第2谷部37bへ延びる部分の角度θ3と、一の第2山部37aから他方の第2谷部37bへ延びる部分の角度θ3とが互いに異なっていてもよい。
また、上述したように筒状部32には蓋部材40がシールされている。この場合、蓋部材40は、筒状部32の上面32cにシールされている(図3参照)。
キャップ30の被覆部33は、下方に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。また、被覆部33は、水平断面が円形状であるとともに、垂直断面において、径方向内側から径方向外側に向けて膨らむように湾曲した形状をもつ。
被覆部33の内周面34に設けられた第2係合部35は、被覆部33の下端から径方向内側に向けて延びている。また、第2係合部35は、周方向に沿って延びており、第2係合部35の平面視における外輪郭は、略円弧形状を有している。この場合、第2係合部35の外輪郭を含む扇形の中心角θ4(図9参照)は、上述した第1係合部25の外輪郭を含む扇形の中心角θ2と同一であってもよい。中心角θ4は、例えば、30°以上90°以下とすることが好ましい。中心角θ4が30°以上であることにより、キャップ30を本体部20に取り付けた際に、キャップ30が本体部20から取り外されてしまうことを効果的に抑制することができる。中心角θ4が90°以下であることにより、キャップ30を本体部20から取り外す際に、キャップ30を確実に取り外すことができる。
(蓋部材)
次に、蓋部材40について説明する。蓋部材40は、本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32にシールされて後述する注出口付き容器50を密封するものである。この蓋部材40は、平面視略円形状を有し、注出口21の上面21bを完全に覆っている(図1および図3参照)。これにより、注出口付き容器50において、密封性を向上させることができるとともに、注出口付き容器50の衛生性を向上させることができる。また、注出口付き容器50を密封することができるため、注出口付き容器50内に充填された内容物のレトルト殺菌処理が可能となる。
この蓋部材40は、ガスバリア性を有していることが好ましい。蓋部材40がガスバリア性を有していることにより、注出口付き容器50のガスバリア性を向上させることができる。これにより、例えば、酸素の透過による内容物の酸化等を抑制することができる。このため、注出口付き容器50を、長期間の保存性が要求される非常用の飲料水、水素水または医療用の液体製剤等を収容する用途に好適に用いることができる。また、蓋部材40は、レトルト殺菌処理に適用できる耐熱性を有していることが好ましい。このような性質を満足させるために、蓋部材40は積層体により構成されることが好ましい。
蓋部材40を構成する積層体において、本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32にシールされるシーラント層として、注出口21に対する易剥離性を有する層間剥離タイプや凝集剥離タイプの樹脂(例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR))を用いてもよい。シーラント層として層間剥離タイプの樹脂を用いる場合、他の層とシーラント層とを2層または3層で共押出ししたフィルムを用いてもよい。この場合、他の層とシーラント層との接着強度を低くしておくことで、後述するように、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に、他の層がシーラント層から剥離することができる。これにより、蓋部材40を注出口21から剥がすことができる。シーラント層として凝集剥離タイプの樹脂を用いる場合、ランダムポリプロピレン、エラストマー等を所定の比率で混合されたシーラント層を用いてもよい。この場合、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に、シーラント層が凝集破壊を起こして、蓋部材40を注出口21から剥がすことができる。
以下に、蓋部材40に用いられる積層体の具体的な積層構成を示す。
PET/AL/CPPまたはEPR(シーラント層側)
PET/AL/ON/CPPまたはEPR(シーラント層側)
蒸着PET/ON/CPPまたはEPR(シーラント層側)
蒸着PET/CPPまたはEPR(シーラント層側)
PBT/AL/CPPまたはEPR(シーラント層側)
なお、「PET」は二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、「AL」はアルミニウム箔、「CPP」は未延伸ポリプロピレンフィルム、「EPR」はエチレン・プロピレンゴム、「蒸着PET」は酸化珪素または酸化アルミを蒸着したPET、「ON」は二軸延伸ナイロンフィルム、「PBT」は二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを意味する(以下同様)。
(注出口付き容器)
次に、図10を参照して、本実施の形態による注出口付き容器50について説明する。図10に示すように、注出口付き容器50は、パウチ(容器本体)51と、パウチ51に装着された注出口組合体10とを備えている。
このうちパウチ51は、胴部51aと底部51bとを有するスタンディング形式のパウチである。胴部51aは、互いに対向して配置された一対の主面シート52a、52bを含んでおり、重ね合せられた一対の主面シート52a、52bの側縁53近傍および上縁54近傍が互いにヒートシールされている。
また、一対の主面シート52a、52bの下縁55間に、底部51bをなす底面シート56が配置されている。そして、一対の主面シート52a、52bと底面シート56とによって囲まれる空間内に、内容物を収容する収容空間50aが区画されている。
底面シート56は、収容空間50a側に向かって凸となるように曲げられ、その周縁近傍を、重なり合う主面シート52a、52bの下部とともにヒートシールされている。底面シート56が一対の主面シート52a、52bの下縁55の形状を保持することによって、パウチ51に自立性を付与している。
また、パウチ51の上部の中央部には、注出口組合体10が取り付けられている。注出口組合体10は、重ね合せられた一対の主面シート52a、52b間に配置されている。このように、パウチ51の上部は、一対の主面シート52a、52bと、注出口組合体10とによって閉鎖されている。
また、胴部51aには、収容空間50aに向かって凹んだ凹部57が設けられている。これにより、注出口付き容器50を開封する際に、使用者が片手でパウチ51を把持し易くすることができる。
なお、図10において、パウチ51がスタンディング形式のパウチである例を示したが、これに限定されず、パウチ51は、ガセット袋や三方袋、四方袋等の平袋であってもよい。
パウチ51に用いる主面シート52a、52bおよび底面シート56としては、図11に示すような積層体60を用いることができる。
図11に示すように、積層体60は、外層61と、中間層62と、内層63とを含んでいる。これらの外層61、中間層62および内層63は、例えば、ウレタン系等のドライラミネート用接着剤を用いて積層するドライラミネーション法やポリオレフィン系樹脂等を熱溶融押出しして積層する押出しラミネーション法により、互いに積層することができる。なお、パウチ51に対してレトルト殺菌処理を施す場合、外層61、中間層62および内層63を互いに積層する方法としては、ドライラミネーション法を用いることが好ましい。
外層61は、パウチ51を構成する基本素材となる。外層61としては、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができる。外層61としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の二軸延伸フィルム等を用いることができる。あるいは、外層61として、上記のフィルムにアルミニウム、または、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物を蒸着して蒸着層を設けたものを用いてもよい。通常、外層61には印刷が施されることが多く、印刷適性が必要である。このため、外層61を構成するフィルムは、二軸延伸フィルムを用いることが好ましい。外層61を構成するフィルムの厚みは、基本素材としての強度や剛性などの特性が必要最低限に得られる程度の厚みであればよい。外層61の厚みは、例えば、9μm以上50μm以下程度とすることができる。
中間層62は、包装条件、輸送条件、内容物の保護機能条件により、パウチ51に対して剛性や遮光性、あるいはガスバリア性等が要求される場合に設けるものである。中間層62としては、上記外層61に用いられるフィルムや上記蒸着層を設けたフィルム、アルミニウム、鉄等の金属箔等を用いることができる。また、中間層62として、これらのフィルム等を一種以上組み合わせて積層したものを用いてもよい。なお、要求される特性によっては、積層体60が中間層62を含んでいなくてもよい。
内層63は、積層体60同士を接着させるための層である。内層63としては、熱融着性樹脂を用いることができる。パウチ51に対してレトルト殺菌処理を施す場合、内層63としては、未延伸のポリプロピレンやポリプロピレンにエラストマー成分をブレンドした未延伸ポリプロピレン(CPP)、高密度ポリエチレン(HDPE)等を用いることができる。パウチ51に対してボイル処理を施す場合、内層63としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等の未延伸フィルムを用いることができる。
以下に、パウチ51を構成する積層体60の具体例を示す。
PET/DL/AL/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
PET/DL/ON/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
蒸着PET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
PET/DL/蒸着ON/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
蒸着PET/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
コーティングPET/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
蒸着ON/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
PET/DL/蒸着PET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
PBT/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE(内層側)
なお、「蒸着ON」は酸化珪素または酸化アルミを蒸着したON、「LLDPE」は直鎖状低密度ポリエチレン、「DL」はドライラミネーション法による接着剤層、「コーティングPET」はPVA(ポリビニルアルコール)やPVDC(ポリ塩化ビニリデン)などのバリア基材をコーティングしたPETを意味する。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、まず、注出口付き容器50の製造方法について説明する。
まず、本体部20と、キャップ30とをそれぞれ別途に、例えば射出成形法によって作製する。
また、図10に示すような自立袋タイプのパウチ51を作製する。この際、まず、上述の積層体60からなる一対の主面シート52a、52bおよび底面シート56を準備する。次に、一対の主面シート52a、52b間に、折り返した状態の底面シート56を挿入する。続いて、各シートの内層63同士をヒートシールして、一対の主面シート52a、52bの側縁53近傍および底面シート56の周縁近傍をヒートシールする。次に、一対の主面シート52a、52bの上縁から、一対の主面シート52a、52間に本体部20を挿入する。その後、本体部20の接合部26に一対の主面シート52a、52bを接合する。
次に、本体部20が取り付けられたパウチ51内に内容物を充填する。この際、内容物は、本体部20の注出口21から充填される。
続いて、本体部20にキャップ30を装着する。
この際、まず、図12(a)に示すように、キャップ30の筒状部32に本体部20の注出口21を挿入して、キャップ30を本体部20に被せる。そして、キャップ30の摺動部36と本体部20の傾斜部27とが上下方向に対向するように位置付けられる。この際、まず、例えば、キャップ30の被覆部33に設けられた第2係合部35が、本体部20の側壁部23に設けられた第1係合部25と上下方向において重ならないように、キャップ30の筒状部32に本体部20の注出口21を挿入する。この場合、摺動部36の摺動面37の第2山部37aは、傾斜部27の傾斜面28の第1山部28aと上下に対向し、摺動面37の第2谷部37bは、傾斜面28の第1谷部28bと上下に対向する。なお、図12(a)−(c)において、キャップ30の被覆部33および第2係合部35を仮想線(二点鎖線)で示している。また、図12(a)−(c)において、図面を明瞭にするために、本体部20の接合部26に接合されたパウチ51の図示を省略している。
次に、図12(b)に示すように、キャップ30を本体部20に対して回転させながら、下方に移動させる。これにより、摺動部36の摺動面37の第2山部37aが、傾斜部27の傾斜面28の第1谷部28bに向かって周方向に沿って移動する。同様に、摺動面37の第2谷部37bが、傾斜面28の第1山部28aに向かって周方向に沿って移動する。
次いで、キャップ30を本体部20に対して更に回転させながら、更に下方に移動させることにより、図12(c)に示すように、キャップ30の第2係合部35が本体部20の第1係合部25に対して下方から係合する。このようにして、本体部20にキャップ30が装着される。この場合、摺動部36の摺動面37の第2山部37aが傾斜部27の傾斜面28の第1谷部28bと上下に対向し、摺動面37の第2谷部37bが傾斜面28の第1山部28aと上下に対向する。
なお、本体部20にキャップ30を装着する際に、キャップ30を回転させることなく、キャップ30を本体部20に嵌め込むことにより、キャップ30の第2係合部35を本体部20の第1係合部25に対して係合させてもよい。
次に、本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32上に蓋部材40を配置する。そして、例えば熱により蓋部材40を注出口21および筒状部32にシールし、筒状部32の開口31(図3参照)を塞ぐ。なお、予めキャップ30の筒状部32に蓋部材40をシールしておき、蓋部材40がシールされたキャップ30を本体部20に被せた後に、蓋部材40を注出口21にシールしてもよい。
このようにして、注出口付き容器50が作製される。
次に、注出口付き容器50の使用方法について説明する。使用に際しては、まず、使用者が、キャップ30の被覆部33を把持し、キャップ30を本体部20に対して回転させる(図13(a)参照)。この場合、図13(b)に示すように、摺動部36の摺動面37が傾斜部27の傾斜面28に沿って摺動する。このため、図13(b)−(c)に示すように、キャップ30の回転と共に、キャップ30が本体部20に対して上方へ移動する。この際、キャップ30の回転により、蓋部材40のうち、注出口21にシールされた部分に対して回転力が加わる。また、キャップ30が本体部20に対して上方へ移動することにより、蓋部材40に対して上方への力が加わる。このため、蓋部材40が本体部20の注出口21から剥がされる。また、キャップ30の第2係合部35と本体部20の第1係合部25との係合が解除され、キャップ30が本体部20から取り外される。この際、蓋部材40は、キャップ30の筒状部32にシールされた状態のまま、キャップ30と共に本体部20から取り外される。
そして、使用者はパウチ51を傾けて、もしくはパウチ51を手で絞り注出口21から内容物を注ぎ出す。
以上のように本実施の形態によれば、注出口組合体10が、注出口21と、注出口21の下方に位置する台座部22とを有する本体部20と、注出口21が挿入されるとともに開口31が設けられた筒状部32を有するキャップ30と、注出口21および筒状部32にシールされ、筒状部32の開口31を塞ぐ蓋部材40とを備えている。これにより、蓋部材40によって注出口付き容器50を密封することができるため、注出口付き容器50の密封性を向上させることができる。
また、台座部22の上面22dに傾斜部27が設けられ、筒状部32の下端32bに、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に傾斜部27に沿って摺動する摺動部36が設けられている。これにより、キャップ30を本体部20に対して回転させることにより、摺動部36が傾斜部27に沿って摺動し、キャップ30が本体部20に対して上方へ移動する。このため、本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32にシールされた蓋部材40が、注出口21から剥がされる。この結果、キャップ30を本体部20に対して回転させてキャップ30を本体部20から取り外すことにより、蓋部材40を本体部20の注出口21から容易に取り外すことができる。このため、使用者が密封された注出口付き容器50を開封する際に、容易に開封することができる。
また、本実施の形態によれば、傾斜部27が摺動部36側を向く傾斜面28を有し、摺動部36が傾斜部27側を向く摺動面37を有している。また、摺動面37が傾斜面28に沿って傾斜している。これにより、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に、キャップ30をスムーズに回転させることができ、キャップ30の開栓トルクを低減することができる。このため、使用者が密封された注出口付き容器50を開封する際に、より容易に開封することができる。
また、本実施の形態によれば、傾斜面28が、摺動面37側に突出する第1山部28aと、摺動面37とは反対側に凹む第1谷部28bとを含んでいる。また、摺動面37が、傾斜面28側に突出する第2山部37aと、傾斜面28とは反対側に凹む第2谷部37bとを含んでいる。さらに、傾斜面28の第1谷部28bと摺動面37の第2山部37aとが上下に対向し、傾斜面28の第1山部28aと摺動面37の第2谷部37bとが上下に対向している。これにより、キャップ30を本体部20に対して回転させてキャップ30を本体部20から取り外す際に、摺動面37を傾斜面28に沿って確実に摺動させることができる。
また、本実施の形態によれば、本体部20が、台座部22の周縁から上方に延びる側壁部23と、側壁部23の外周面24に設けられた第1係合部25とを更に有し、キャップ30が、筒状部32の径方向外側に広がる被覆部33と、被覆部33の内周面34に設けられ、第1係合部25と係合する第2係合部35とを更に有している。これにより、注出口付き容器50の搬送時等に、誤って注出口付き容器50が開栓されてしまう不具合を抑制することができる。
[変形例]
次に、図14乃至図17を参照して、注出口組合体の変形例について説明する。図14乃至図17において、図1乃至図13に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(第1変形例)
上述した実施の形態では、キャップ30の筒状部32の下端32bに設けられた摺動部36が傾斜部27側を向く摺動面37を有し、摺動面37が、傾斜面28に沿って傾斜している例について説明したが、これに限られない。例えば、図14に示すように、摺動部36が、傾斜部27側に延びる複数の突起38を有していてもよい。
各々の突起38は、周方向に並んで配置されている。周方向に互いに隣り合う突起38は、上下方向に沿った長さが互いに異なっている。すなわち、傾斜部27の傾斜面28のうち、第1山部28aに上下方向に対向する突起38の上下方向に沿った長さは、各々の突起38の中で最も短くなっており、第1谷部28bに上下方向に対向する突起38の上下方向に沿った長さは、各々の突起38の中で最も長くなっている。
各々の突起38の下端は、それぞれ丸みを帯びた形状を有している。本変形例においては、各々の突起38の下端は、それぞれ半球形状を有している。なお、図15に示すように、各々の突起38の下端が、それぞれ尖っていてもよい。この場合、各々の突起38の下端が、それぞれ三角錐形状を有していてもよい。
図示された例においては、摺動部36が、正面視で5つの突起38を有しているが、摺動部36が有する突起38の数は任意であり、正面視で4つ以下であってもよく、6つ以上であってもよい。
本変形例のように、摺動部36が傾斜部27側に延びる複数の突起38を有する場合においても、キャップ30を本体部20に対して回転させることにより、摺動部36の突起38が傾斜部27に沿って摺動することにより、キャップ30が本体部20に対して上方へ移動する。このため、本体部20の注出口21およびキャップ30の筒状部32にシールされた蓋部材40が、キャップ30の上方への移動に伴って注出口21から剥がされる。この結果、キャップ30を本体部20に対して回転させてキャップ30を本体部20から取り外すことにより、蓋部材40を本体部20の注出口21から容易に取り外すことができる。
(第2変形例)
上述した実施の形態では、注出口組合体10が、本体部20と、キャップ30と、蓋部材40とを備えている例について説明したが、これに限られない。例えば、図16および図17に示すように、注出口組合体10が、本体部20の注出口21内に挿入されたガスバリア性を有する内筒部材70を更に備えていてもよい。なお、図17において、キャップ30および蓋部材40の図示を省略している。
内筒部材70は、内側部材71と、内側部材71の外面に巻装された外側部材72とを有している。このうち内側部材71は、中空の円筒形状を有し、この内側部材71には平面視略円形状の貫通孔71aが形成されている。内側部材71は、貫通孔71aが注出口21の軸線A方向に沿って上下に延びるように、注出口21内に挿入されている。本変形例では、貫通孔71aがパウチ51の内部と連通しており、この貫通孔71aを介してパウチ51に収容された内容物が外部に注出されるようになっている。
また、内側部材71の上端に、径方向外側に延びるフランジ部73が設けられている。このフランジ部73は、内側部材71の全周にわたって設けられている。また、本変形例では、本体部20の注出口21の上端に、径方向外側に凹む凹部21cが設けられている。内側部材71のフランジ部73は、この凹部21cに係合するようになっている。
また、図17に示すように、内側部材71の下端に、径方向内側に延びる第1突出部74が設けられている。この第1突出部74は、内側部材71の全周にわたって設けられている。また、本変形例では、本体部20の接合部26の貫通孔26cの壁面に、径方向内側に延びる第2突出部26dが設けられている。この第2突出部26dに内側部材71の第1突出部74が係合するようになっている。このように、上述したフランジ部73が凹部21cに係合し、第1突出部74が第2突出部26dに係合することにより、注出口21内における内筒部材70の上下方向の位置合わせが行われるようになっている。
さらに、内側部材71の上面71bは、注出口21の上面21bと同一平面上に位置している。そして、内側部材71には、蓋部材40がシールされるようになっている。
内側部材71は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって成形されている。内側部材71に用いる樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。注出口付き容器50に対してレトルト殺菌処理を行う場合には、内側部材71に用いる樹脂は、ポリプロピレンまたはエチレン−プロピレン共重合体であることが好ましい。
外側部材72は、ガスバリア性を有している。この外側部材72は、例えばアルミニウム箔、エチレンビニルアルコール、アルミニウム等の金属が蒸着されたプラスチックフィルム、酸化アルミニウム等の金属酸化物や酸化珪素等の無機物を蒸着したプラスチックフィルム等であってもよい。また、外側部材72は、アルミニウム箔や上述したプラスチックフィルム等から構成されるバリア層と、バリア層上に設けられたシール層とを含む積層フィルムであってもよい。この外側部材72は、内側部材71の外面の全域を覆うように、内側部材71に巻装されていることが好ましい。
本変形例による注出口組合体10を作製する場合、まず、本体部20と、キャップ30と、内側部材71とをそれぞれ別途に、例えば射出成形法によって作製する。また、外側部材72を準備する。外側部材72としては、例えばアルミニウム箔であってもよい。
次に、内側部材71の外面に外側部材72を巻装し、内筒部材70を作製する。なお、内側部材71を外側部材72と一体に成形することにより、内側部材71の外面に外側部材72を巻装してもよい。例えば、内側部材71を作製する際に、外側部材72を図示しない金型内に挿入することにより、インサート成形法によって、内側部材71を外側部材72と一体に成形してもよい。この場合、アルミニウム箔や上述したプラスチックフィルム等から構成された外側部材72は、端部同士を接合して筒状に形成された状態で金型内に挿入されてもよく、あるいは、外側部材72は、端部同士が接合されていない状態で金型内に挿入されてもよい。
次いで、内筒部材70を本体部20の注出口21内に挿入する。この際、内筒部材70の内側部材71に設けられたフランジ部73が注出口21の凹部21cに係合し、第1突出部74が接合部26の第2突出部26dに係合することにより、注出口21内における内筒部材70の上下方向の位置合わせが行われる。
また、上述したようにして、パウチ51を作製する。
次に、内筒部材70が取り付けられた本体部20をパウチ51に取り付けて、パウチ51内に内容物を充填する。
その後、図12(a)−(c)を用いて説明したように、本体部20にキャップ30を装着する。
そして、蓋部材40を注出口21、筒状部32および内筒部材70の内側部材71にシールし、筒状部32の開口31を塞ぐ。このようにして、注出口付き容器50が作製される。
本変形例によれば、注出口組合体10が、本体部20の注出口21内に挿入されたガスバリア性を有する内筒部材70を更に備えている。これにより、注出口付き容器50のガスバリア性を向上させることができる。すなわち、本体部20の注出口21から注出口付き容器50内に酸素等が透過してしまうことを抑制することができる。このため、例えば、酸素の透過による内容物の酸化等をより効果的に抑制することができる。
(第3変形例)
上述した実施の形態および各変形例では、台座部22の上面22dに傾斜部27が設けられ、筒状部32の下端32bに摺動部36が設けられている例について説明したが、これに限られない。図示はしないが、筒状部32の下端32bに傾斜部が設けられ、台座部22の上面22dに、キャップ30を本体部20に対して回転させた際に傾斜部に沿って摺動する摺動部が設けられていてもよい。この場合、例えば、筒状部32の下端32bに設けられた傾斜部が傾斜面を有し、台座部22の上面22dに設けられた摺動部が、傾斜部側に延びる複数の突起を有していてもよい。
本開示は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 注出口組合体
20 本体部
21 注出口
22 台座部
22d 上面
23 側壁部
24 外周面
25 第1係合部
27 傾斜部
28 傾斜面
28a 第1山部
28b 第1谷部
30 キャップ
31 開口
32 筒状部
32b 下端
33 被覆部
34 内周面
35 第2係合部
36 摺動部
37 摺動面
37a 第2山部
37b 第2谷部
38 突起
40 蓋部材
50 注出口付き容器
51 パウチ
70 内筒部材

Claims (7)

  1. 注出口と、前記注出口の下方に位置する台座部とを有する本体部と、
    前記注出口が挿入されるとともに開口が設けられた筒状部を有するキャップと、
    前記注出口および前記筒状部にシールされ、前記筒状部の前記開口を塞ぐ蓋部材とを備え、
    前記台座部の上面または前記筒状部の下端のうちの一方に傾斜部が設けられ、他方に、前記キャップを前記本体部に対して回転させた際に前記傾斜部に沿って摺動する摺動部が設けられている、注出口組合体。
  2. 前記傾斜部は、前記摺動部側を向く傾斜面を有し、前記摺動部は、前記傾斜部側を向く摺動面を有し、前記摺動面は、前記傾斜面に沿って傾斜している、請求項1に記載の注出口組合体。
  3. 前記傾斜面は、前記摺動面側に突出する第1山部と、前記摺動面とは反対側に凹む第1谷部とを含み、前記摺動面は、前記傾斜面側に突出する第2山部と、前記傾斜面とは反対側に凹む第2谷部とを含み、前記傾斜面の前記第1谷部と前記摺動面の前記第2山部とが上下に対向し、前記傾斜面の前記第1山部と前記摺動面の前記第2谷部とが上下に対向する、請求項2に記載の注出口組合体。
  4. 前記摺動部は、前記傾斜部側に延びる複数の突起を有する、請求項1に記載の注出口組合体。
  5. 前記本体部は、前記台座部の周縁から上方に延びる側壁部と、前記側壁部の外周面に設けられた第1係合部とを更に有し、前記キャップは、前記筒状部の径方向外側に広がる被覆部と、前記被覆部の内周面に設けられ、前記第1係合部と係合する第2係合部とを更に有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の注出口組合体。
  6. 前記本体部の前記注出口内に挿入されたガスバリア性を有する内筒部材を更に備えた、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の注出口組合体。
  7. 容器本体と、
    前記容器本体に装着された、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の注出口組合体とを備えた、注出口付き容器。
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