JP2018129650A - 位相特性補正システム及び位相特性補正方法 - Google Patents

位相特性補正システム及び位相特性補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることが可能な位相特性補正システム及び位相特性補正方法を提供する。【解決手段】2分配された被変調信号の一方を復調する検波器13と、検波器13からの復調信号をディジタル信号に変換するADC15と、2分配された被変調信号の他方がRFコンバータ10に入力された場合に、ADC14からのディジタル信号を復調する復調部16と、復調部16からの復調信号とADC15からのディジタル信号との相対位相差Δφを検出する位相差検出部17と、RFコンバータ10に被測定信号が入力された場合に、ADC14からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタ19と、相対位相差ΔφをADC14からのディジタル信号の位相から減算するために、ディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正部20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、位相特性補正システム及び位相特性補正方法に関し、特に、変調遅延法を用いた位相特性補正システム及び位相特性補正方法に関する。
被試験対象(Device Under Test:DUT)から出力される広帯域のRF信号を被測定信号として受信し、当該被測定信号の周波数解析を行うシグナルアナライザなどの信号解析装置が従来から知られている。
このような信号解析装置は、入力された被測定信号の搬送波周波数を中間周波数に変換する周波数変換部と、中間周波数信号の中間周波数を含む所定の通過帯域の信号成分のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)と、周波数変換部により周波数変換された被測定信号を所定のサンプリング周波数でサンプリングしてディジタルデータに変換するA/D変換部と、を含むRFコンバータを備えている。信号解析装置の解析帯域Δfは、上記のBPFの通過帯域に応じて決まる。
近年、ミリ波帯を使用するIEEE802.11adや5Gセルラ等の、高周波かつ広帯域な信号を解析したいという要求が高まっている。あらゆる搬送波周波数の被測定信号に対して位相や振幅を正しく測定するためには、広い解析帯域Δf内で信号解析装置の位相特性が平坦になるようにあらかじめ補正しておくことが望ましい。
従来より、位相特性を測定する方法としては、DUTの入出力信号を高速フーリエ変換して伝達関数を求め、この伝達関数から位相特性を演算する測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特公平04−026066号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の測定装置は、DUTの位相特性や群遅延を求めるものであり、解析帯域Δf内で測定装置自身の位相特性を平坦にするための手段を備えていないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることが可能な位相特性補正システム及び位相特性補正方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る位相特性補正システムは、入力信号を局部発振器の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータと、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、を含む受信機に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正システムであって、所望の周波数のRF信号を出力するRF信号源と、変調信号を出力する変調信号源と、前記RF信号を前記変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する変調器と、前記被変調信号を2分配して出力する信号分配器と、前記信号分配器により2分配された前記被変調信号の一方を包絡線検波によって復調する検波器と、前記検波器により復調された復調信号をディジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、前記信号分配器により2分配された前記被変調信号の他方が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調部と、前記復調部により復調された復調信号と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出部と、前記位相差検出部により検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶部と、前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタと、前記記憶部に記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正部と、を備える構成である。
この構成により、本発明に係る位相特性補正システムは、被変調信号を検波器に入力して復調した信号と、被変調信号をRFコンバータに入力した後に復調した信号との相対位相差を求めるようになっている。本発明に係る位相特性補正システムは、得られた相対位相差を用いて、受信機の後段のディジタルフィルタのフィルタ係数を補正することにより、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることができる。
また、本発明に係る位相特性補正システムは、入力信号を局部発振器の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータと、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、を含む受信機に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正システムであって、所望の周波数のRF信号を出力するRF信号源と、変調信号を出力する変調信号源と、前記RF信号を前記変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する変調器と、前記変調信号をディジタル信号に変換する第2のA/D変換器と、前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調部と、前記復調部により復調された復調信号と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出部と、前記位相差検出部により検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶部と、前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタと、前記記憶部に記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正部と、を備える構成である。
この構成により、本発明に係る位相特性補正システムは、変調信号と、被変調信号をRFコンバータに入力した後に復調した信号との相対位相差を求めるようになっている。本発明に係る位相特性補正システムは、得られた相対位相差を用いて、受信機の後段のディジタルフィルタのフィルタ係数を補正することにより、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることができる。
また、本発明に係る位相特性補正システムにおいては、前記位相差検出部は、前記復調部により復調された復調信号を直交復調する第1の直交復調部と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号を直交復調する第2の直交復調部と、前記第1の直交復調部により直交復調された信号から、前記復調部により復調された復調信号の位相を算出する第1の位相算出部と、前記第2の直交復調部により直交復調された信号から、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号の位相を算出する第2の位相算出部と、前記第1の位相算出部により算出された位相と、前記第2の位相算出部により算出された位相との相対位相差を算出する位相比較部と、を有する構成であってもよい。
また、本発明に係る位相特性補正システムにおいては、前記位相差検出部は、前記復調部により復調された復調信号を複数周期にわたって平均化し、前記平均化した信号を前記第1の直交復調部に出力する第1の振幅平均化部と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号を複数周期にわたって平均化し、前記平均化したディジタル信号を前記第2の直交復調部に出力する第2の振幅平均化部と、を更に備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る位相特性補正システムは、RFコンバータを通過した復調信号と、検波器を通過した復調信号にそれぞれ重畳されたランダムノイズ成分を抑制して、相対位相差の検出精度を向上させることができる。
また、本発明に係る位相特性補正システムは、前記被変調信号と前記被測定信号のいずれかを前記RFコンバータに入力させる第1のスイッチと、前記復調部と前記ディジタルフィルタのいずれかに、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を入力させる第2のスイッチと、を更に備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る位相特性補正システムは、第1及び第2のスイッチを切り替えることにより、ディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するためのモードと、被測定信号をディジタルフィルタで処理するためのモードとを切り替えることができる。
また、本発明に係る位相特性補正システムは、前記ディジタルフィルタにより位相特性が補正されたディジタル信号を解析する信号解析部を更に備える構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る位相特性補正システムは、位相差検出部とフィルタ係数補正部を備えることにより、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させて、信号解析部にて正確な信号解析を行うことができる。
また、本発明に係る位相特性補正方法は、入力信号を局部発振器の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータと、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、を含む受信機に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正方法であって、所望の周波数のRF信号を変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する被変調信号生成ステップと、前記被変調信号を前記検波器と前記RFコンバータに入力する被変調信号入力ステップと、前記検波器において前記被変調信号を包絡線検波によって復調する検波ステップと、前記検波ステップで復調された復調信号をディジタル信号に変換するA/D変換ステップと、前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調ステップと、前記復調ステップで復調された復調信号と、前記A/D変換ステップで変換されたディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出ステップと、前記位相差検出ステップで検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶ステップと、前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記記憶ステップで記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正ステップと、を含む構成である。
この構成により、本発明に係る位相特性補正方法は、被変調信号を検波器に入力して復調した信号と、被変調信号をRFコンバータに入力した後に復調した信号との相対位相差を求めるようになっている。本発明に係る位相特性補正方法は、得られた相対位相差を用いて、受信機の後段のディジタルフィルタのフィルタ係数を補正することにより、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることができる。
また、本発明に係る位相特性補正方法は、入力信号を局部発振器の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータと、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器と、を含む受信機に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正方法であって、所望の周波数のRF信号を変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する被変調信号生成ステップと、前記変調信号をディジタル信号に変換するA/D変換ステップと、前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調ステップと、前記復調ステップで復調された復調信号と、前記A/D変換ステップで変換されたディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出ステップと、前記位相差検出ステップで検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶ステップと、前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記記憶ステップで記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正ステップと、を含む構成である。
この構成により、本発明に係る位相特性補正方法は、変調信号と、被変調信号をRFコンバータに入力した後に復調した信号との相対位相差を求めるようになっている。本発明に係る位相特性補正方法は、得られた相対位相差を用いて、受信機の後段のディジタルフィルタのフィルタ係数を補正することにより、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることができる。
本発明は、受信機内のRFコンバータの位相平坦性を向上させることが可能な位相特性補正システム及び位相特性補正方法を提供するものである。
第1の実施形態に係る位相特性補正システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る位相特性補正システムが備える位相差検出部の詳細な構成を示すブロック図である。 (a)は位相差検出用信号と基準信号の波形の時間変化を示すグラフであり、(b)は位相差検出用信号の位相と基準信号の位相の時間変化を示すグラフである。 (a)はある中心周波数を中心とした解析帯域内で搬送波周波数を変化させた場合に位相差検出部により得られる相対位相差を模式的に示すグラフであり、(b)は中心周波数が異なる複数の解析帯域における相対位相差を模式的に示すグラフである。 第1の実施形態に係る位相特性補正システムが備えるフィルタ係数補正部の処理を説明するためのグラフである。 第1の実施形態に係る位相特性補正システムによる位相特性補正方法の処理を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態に係る位相特性補正システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る位相特性補正システムによる位相特性補正方法の処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る位相特性補正システム及び位相特性補正方法の実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、「変調遅延法」を用いて受信機の位相特性を補正するものである。変調遅延法では、低周波正弦波で振幅変調又は周波数変調されたRF信号が補正対象と復調手段に入力される。さらに、補正対象を通過したRF信号は別の復調手段に入力される。これら2つの復調手段により復調された復調信号の位相の比較により、補正対象の位相特性が求まる。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る位相特性補正システム1は、入力信号を中間周波数信号に変換するRFコンバータ10と、RFコンバータ10からの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器としてのADC14と、を含む受信機30に対して、RFコンバータ10の出力信号の位相特性を補正するためのシステムである。
また、位相特性補正システム1は、信号発生器11と、信号分配器12と、検波器13と、第2のA/D変換器としてのADC15と、復調部16と、位相差検出部17と、記憶部18と、ディジタルフィルタ19と、フィルタ係数補正部20と、第1のスイッチ21と、第2のスイッチ22と、制御部23と、を備える。
信号発生器11は、例えば、所望の搬送波周波数fのRF信号を出力するRF信号源11aと、変調周波数fの変調信号を出力する変調信号源11bと、RF信号源11aから出力されたRF信号を変調信号源11bから出力された変調信号でAM変調することにより被変調信号を生成するAM変調器11cと、を有する。この被変調信号はRFコンバータ10への入力信号となる。また、変調信号は、例えば100kHz程度の正弦波である。
あるいは、信号発生器11は、搬送波周波数fのRF信号をFM変調することにより被変調信号を発生させるものであってもよい。
信号分配器12は、信号発生器11から出力された被変調信号を2分配して、RFコンバータ10と検波器13に出力するようになっている。
RFコンバータ10は、被変調信号を増幅する高周波増幅器10aと、高周波増幅器10aにより増幅された被変調信号を、局部発振器10bから出力される局部発振信号と混合して所定の中間周波数の中間周波数信号に変換するミキサ10cと、ミキサ10cからの中間周波数信号をフィルタリングして中間周波数を含む所定の通過帯域の信号成分のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)10dと、BPF10dを通過した中間周波数信号を増幅する中間周波増幅器10eと、を有する。受信機30の解析帯域Δfは、上記のBPF10dの通過帯域に応じて決まる。
検波器13は、信号分配器12により2分配された被変調信号の一方を包絡線検波によって復調するようになっている。この検波器13により復調された復調信号は、変調信号源11bから出力される変調信号と周期が同一の正弦波である。検波器13としては、例えばダイオード検波器を用いることができる。なお、信号発生器11の変調信号としてFM変調信号を使用する場合は、検波器13としてはFM復調器を用いる。
ADC14は、RFコンバータ10からの中間周波数信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングしてディジタル信号a1(t)に変換するようになっている。ここで、tはサンプリング時刻を表している。
ADC15は、検波器13により復調された復調信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングしてディジタル信号A2(t)に変換するようになっている。このADC15から出力されるディジタル信号A2(t)は、後段の位相差検出部17が相対位相差Δφを検出する際の基準信号となる。
復調部16は、信号分配器12により2分配された被変調信号の他方がRFコンバータ10に入力された場合に、ADC14からのディジタル信号a1(t)を包絡線検波によって復調して、復調信号としての位相差検出用信号A1(t)を生成するようになっている。
位相差検出部17は、復調部16により復調された位相差検出用信号A1(t)と、ADC15からの基準信号A2(t)との相対位相差Δφを検出するようになっている。位相差検出用信号A1(t)と基準信号A2(t)は、元々は変調信号源11bから出力された同一の変調信号が分割されてディジタル化されたものであるため、相対位相差ΔφはRFコンバータ10の位相特性を表す量となっている。
記憶部18は、位相差検出部17により検出された相対位相差Δφを、RF信号源11aから出力されたRF信号の搬送波周波数fごとに記憶するようになっている。
ディジタルフィルタ19は、任意のDUTからの被測定信号がRFコンバータ10に入力信号として入力された場合に、ADC14からのディジタル信号の位相特性を補正するようになっている。ディジタルフィルタ19は、フィルタ係数を変化させることにより、自身の位相特性を可変調整できるように構成されている。
フィルタ係数補正部20は、記憶部18に記憶された相対位相差ΔφがADC14からのディジタル信号の位相から減算されるように、ディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正するようになっている。この処理の詳細については後述する。
また、位相特性補正システム1は、ディジタルフィルタ19により位相特性が補正されたディジタル信号を解析する信号解析部24と、信号解析部24による解析結果などを表示する表示部25と、を更に備えていてもよい。信号解析部24では、例えば高速フーリエ変換(FFT)による演算処理が行われる。
スイッチ21は、信号分配器12から出力された被変調信号と任意のDUTから出力された被測定信号のいずれかをRFコンバータ10に入力させるようになっている。また、スイッチ22は、復調部16とディジタルフィルタ19のいずれかに、ADC14からのディジタル信号を入力させるようになっている。本実施形態の位相特性補正システム1は、これら2つのスイッチ21,22により、校正モードと測定モードに切り替わるようになっている。
RFコンバータ10の出力信号の位相特性を補正するための校正モードにおいては、図1に示すように、スイッチ21によって信号分配器12から出力された被変調信号がRFコンバータ10に入力される。また、スイッチ22によってADC14からのディジタル信号a1(t)が復調部16に入力される。
一方、被測定信号をディジタルフィルタ19で補正して、信号解析部24にて解析処理を行うための測定モードにおいては、スイッチ21によって任意のDUTから出力された被測定信号がRFコンバータ10に入力される。また、スイッチ22によってADC14からのディジタル信号がディジタルフィルタ19に入力される。
制御部23は、例えばCPU、記憶部18を構成するROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、位相特性補正システム1を構成する上記各部の動作を制御する。さらに、制御部23は、所定のプログラムを実行することにより、復調部16、位相差検出部17、及びフィルタ係数補正部20をソフトウェア的に構成するようになっている。
図2に示すように、位相差検出部17は、第1の直交復調部31と、第2の直交復調部32と、第1の位相算出部33と、第2の位相算出部34と、位相比較部35と、位相平均化部36と、を有する。
直交復調部31は、復調部16により復調された位相差検出用信号A1(t)(図3(a)の実線)を直交復調して、互いに直交する直交信号I1(t)及びQ1(t)を生成するようになっている。また、直交復調部32は、ADC15からの基準信号A2(t)(図3(a)の破線)を直交復調して、互いに直交する直交信号I2(t)及びQ2(t)を生成するようになっている。これら2つの直交復調部31,32としては、例えばヒルベルト変換を利用した直交分配器を用いることができる。
位相算出部33は、直交復調部31により直交復調された直交信号I1(t)及びQ1(t)から、復調部16により復調された位相差検出用信号A1(t)の位相φ1(t)(図3(b)の実線)を算出するようになっている。位相φ1(t)は下記の式(1)のように表される。ただし、atan2(y,x)は、複素数x+i・yの偏角を表す、4象限逆正接を計算するための関数である。
Figure 2018129650
位相算出部34は、直交復調部32により直交復調された直交信号I2(t)及びQ2(t)から、ADC15からの基準信号A2(t)の位相φ2(t)を算出するようになっている。位相φ2(t)(図3(b)の破線)は下記の式(2)のように表される。
Figure 2018129650
位相比較部35は、位相算出部33により算出された位相と、位相算出部34により算出された位相との相対位相差Δφ(t)(=φ1(t)−φ2(t))を算出するようになっている。
位相平均化部36は、各サンプリング時刻tにおける相対位相差Δφ(t)を平均化して、RF信号の搬送波周波数fにおける相対位相差Δφ(f)として出力するようになっている。
さらに、位相差検出部17は、復調部16により復調された位相差検出用信号A1(t)を複数周期にわたって平均化し、平均化した信号を直交復調部31に出力する第1の振幅平均化部37と、ADC15からの基準信号A2(t)を複数周期にわたって平均化し、平均化したディジタル信号を直交復調部32に出力する第2の振幅平均化部38と、を備えていてもよい。
図4(a)は、ある中心周波数fを中心とした解析帯域Δf内で搬送波周波数fを変化させた場合に、位相差検出部17により得られる相対位相差Δφ(f)、すなわちRFコンバータ10の位相特性を模式的に示すグラフである。さらに、図4(b)に示すように、本実施形態の位相特性補正システム1は、中心周波数fが異なる複数の解析帯域ΔfにおけるRFコンバータ10の位相特性を求めることができる。中心周波数fは例えば1GHzから50GHzの範囲で変化される。
以下、ディジタルフィルタ19を通過する信号の位相特性を受信機30の解析帯域Δf内で平坦にするために、フィルタ係数補正部20が、位相差検出部17により得られた位相特性をディジタルフィルタ19のフィルタ係数に変換する処理について説明する。
位相差検出部17により得られた位相特性Δφ(f)を、以下ではp(f)[rad]と記載する。図5に位相特性p(f)を模式的に示す。ここで、fは周波数[Hz]である。また、中心周波数をf[Hz]、サンプリングレートをf[Hz]、位相特性の補正間隔をfres[Hz]とする。ただし、fresはf/fresが偶数になる値とする。
位相差検出部17により得られた位相特性p(f)の周波数fは、下記の式(3)のように表される。式(3)において、nは自然数であり、その値の区間は、n:[0,Len−1]である。
Figure 2018129650
フィルタ係数補正部20は、位相特性p(f)に対する逆離散フーリエ変換(IDFT)後の時間応答が連続となるよう、中心周波数fを周波数の数列の先頭に持ってくるための配置換えを下記の式(4)のように行う。式(4)において、mは自然数であり、その値の区間は、m:[0,Len−1]である。
Figure 2018129650
フィルタ係数補正部20は、下記の式(5)に示すように位相特性p(f)を複素形式Cに変換して位相角として扱う。このとき、振幅特性は1に固定とする。また、ディジタルフィルタ19に入力される信号を補正することが目的であるため、位相角は負の値とする。
Figure 2018129650
次に、フィルタ係数補正部20は、式(5)で得られた複素形式Cに対してIDFTを行い、下記の式(6)に示すように時間応答xを算出する。
Figure 2018129650
フィルタ係数補正部20は、式(6)で得られた時間応答xをディジタルフィルタ19のフィルタ係数とするため、時間応答の数列の先頭が中心に来るように入れ替えた時間応答xを生成する。ここでは、式(4)を用いたmとnの換算が行われる。xは複素数の数列であり、位相差検出部17により得られた位相特性の逆特性の周波数応答を持つ。式(7)は時間応答xの一例である。
Figure 2018129650
式(7)に示したような時間応答xをディジタルフィルタ19のフィルタ係数に設定し、ディジタルフィルタ19に入力される信号をフィルタリングすることで、実質的にRFコンバータ10をフラットな位相特性に補正することができ、後段の信号解析部24にて正確な信号解析を行うことが可能になる。なお、上記の処理はあくまで一例であり、位相特性をディジタルフィルタの係数に変換する手法は上記に限らない。
以下、本実施形態の位相特性補正システム1を用いる位相特性補正方法について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の処理では、スイッチ21,22により位相特性補正システム1が校正モードに切り替えられているとする。
まず、制御部23は、RF信号の搬送波周波数fをRF信号源11aに設定する(ステップS1)。
次に、AM変調器11cは、ステップS1で設定された搬送波周波数fのRF信号を、変調信号源11bから出力される変調周波数fの変調信号でAM変調することにより被変調信号を生成する(被変調信号生成ステップS2)。
次に、信号分配器12は、ステップS2で生成された被変調信号を検波器13とRFコンバータ10に入力する(被変調信号入力ステップS3)。
次に、検波器13は、信号分配器12により2分配された被変調信号の一方を包絡線検波によって復調する(検波ステップS4)。
次に、ADC15は、ステップS3で復調された復調信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングして基準信号A2(t)に変換する(A/D変換ステップS5)。
一方、RFコンバータ10は、信号分配器12により2分配された被変調信号の他方を周波数変換して、中間周波数信号を生成する(ステップS6)。
次に、ADC14は、ステップS6で生成された中間周波数信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングしてディジタル信号a1(t)に変換する(ステップS7)。
次に、復調部16は、ステップS7で生成されたディジタル信号a1(t)を包絡線検波によって復調して、位相差検出用信号A1(t)を生成する(復調ステップS8)。
次に、位相差検出部17は、ステップS8で復調された位相差検出用信号A1(t)と、ステップS5でサンプリングされた基準信号A2(t)との相対位相差Δφ(f)を検出する(位相差検出ステップS9)。
次に、記憶部18は、ステップS9で検出された相対位相差Δφ(f)を、RF信号の搬送波周波数fごとに記憶する(記憶ステップS10)。
次に、制御部23は、所望の解析帯域Δfに含まれる全ての搬送波周波数fに関する相対位相差Δφ(f)の測定が終了したか否かを判断する(ステップS11)。否定判断の場合にはステップS1に戻り、制御部23が新たな搬送波周波数fをRF信号源11aに設定する。肯定判断の場合にはステップS12に進む。
次に、フィルタ係数補正部20は、ステップS10で記憶された相対位相差Δφ(f)に基づいて、ディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正する(フィルタ係数補正ステップS12)。
以上説明したように、本実施形態に係る位相特性補正システム1は、被変調信号を検波器13に入力して復調した信号と、被変調信号をRFコンバータ10に入力した後に復調した信号との相対位相差Δφを求める構成になっている。位相特性補正システム1は、得られた相対位相差Δφを用いて、受信機30の後段のディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正することにより、受信機30内のRFコンバータ10の位相平坦性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る位相特性補正システム1は、復調部16により復調された復調信号と、ADC15からのディジタル信号とをそれぞれ複数周期にわたって平均化することにより、RFコンバータ10を通過した復調信号と、検波器13を通過した復調信号にそれぞれ重畳されたランダムノイズ成分を抑制して、相対位相差Δφの検出精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る位相特性補正システム1は、スイッチ21,22を切り替えることにより、ディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正するための校正モードと、被測定信号をディジタルフィルタ19で処理するための測定モードとを切り替えることができる。
また、本実施形態に係る位相特性補正システム1は、位相差検出部17とフィルタ係数補正部20を備えることにより、受信機30内のRFコンバータ10の位相平坦性を向上させて、信号解析部24にて正確な信号解析を行うことができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る位相特性補正システム2について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係る位相特性補正システム1の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図7に示すように、位相特性補正システム2は、信号発生器11の変調信号源11bが、変調周波数fの変調信号(AF信号)をADC15に直接出力できる構成となっている。これにより、位相特性補正システム2は、AM変調器11cから出力される被変調信号を検波器で復調するための構成を省略することができる。
すなわち、位相特性補正システム2においては、AM変調器11cから出力された被変調信号が、スイッチ21を介してRFコンバータ10に入力されるようになっている。また、変調信号源11bから出力された変調信号(AF信号)がADC15に入力されるようになっている。
本実施形態においては、ADC15は、変調信号源11bから出力された変調信号(AF信号)を、所定のサンプリングレートでサンプリングしてディジタル信号としての基準信号A2(t)に変換するようになっている。
以下、本実施形態の位相特性補正システム2を用いる位相特性補正方法について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の処理では、スイッチ21,22により位相特性補正システム2が校正モードに切り替えられているとする。
まず、制御部23は、RF信号の搬送波周波数fをRF信号源11aに設定する(ステップS21)。
次に、変調信号源11bは、AM変調器11cとADC15に変調周波数fの変調信号を入力する(ステップS22)。
次に、ADC15は、ステップS22で入力された変調信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングして基準信号A2(t)に変換する(A/D変換ステップS23)。
一方、AM変調器11cは、ステップS21で設定された搬送波周波数fのRF信号を、ステップS22で入力された変調周波数fの変調信号でAM変調することにより被変調信号を生成する(被変調信号生成ステップS24)。
次に、RFコンバータ10は、ステップS24で生成された被変調信号を周波数変換して、中間周波数信号を生成する(ステップS25)。
次に、ADC14は、ステップS25で生成された中間周波数信号を、所定のサンプリングレートでサンプリングしてディジタル信号a1(t)に変換する(ステップS26)。
次に、復調部16は、ステップS26で生成されたディジタル信号a1(t)を包絡線検波によって復調して、位相差検出用信号A1(t)を生成する(復調ステップS27)。
次に、位相差検出部17は、ステップS27で復調された位相差検出用信号A1(t)と、ステップS23でサンプリングされた基準信号A2(t)との相対位相差Δφ(f)を検出する(位相差検出ステップS28)。
次に、記憶部18は、ステップS28で検出された相対位相差Δφ(f)を、RF信号の搬送波周波数fごとに記憶する(記憶ステップS29)。
次に、制御部23は、所望の解析帯域Δfに含まれる全ての搬送波周波数fに関する相対位相差Δφ(f)の測定が終了したか否かを判断する(ステップS30)。否定判断の場合にはステップS21に戻り、制御部23が新たな搬送波周波数fをRF信号源11aに設定する。肯定判断の場合にはステップS31に進む。
次に、フィルタ係数補正部20は、ステップS29で記憶された相対位相差Δφ(f)に基づいて、ディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正する(フィルタ係数補正ステップS31)。
以上説明したように、本実施形態に係る位相特性補正システム2は、変調信号と、被変調信号をRFコンバータ10に入力した後に復調した信号との相対位相差Δφを求める構成になっている。位相特性補正システム2は、得られた相対位相差Δφを用いて、受信機30の後段のディジタルフィルタ19のフィルタ係数を補正することにより、受信機30内のRFコンバータ10の位相平坦性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る位相特性補正システム2は、復調部16により復調された復調信号と、ADC15からのディジタル信号とをそれぞれ複数周期にわたって平均化することにより、RFコンバータ10を通過した復調信号と、元の変調信号にそれぞれ重畳されたランダムノイズ成分を抑制して、相対位相差Δφの検出精度を向上させることができる。
1,2 位相特性補正システム
10 RFコンバータ
10b 局部発振器
10c ミキサ
11 信号発生器
11a RF信号源
11b 変調信号源
11c AM変調器
12 信号分配器
13 検波器
14,15 ADC
16 復調部
17 位相差検出部
18 記憶部
19 ディジタルフィルタ
20 フィルタ係数補正部
21,22 スイッチ
24 信号解析部
30 受信機
31,32 直交復調部
33,34 位相算出部
35 位相比較部
36 位相平均化部
37,38 振幅平均化部

Claims (8)

  1. 入力信号を局部発振器(10b)の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータ(10)と、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器(14)と、を含む受信機(30)に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正システム(1)であって、
    所望の周波数のRF信号を出力するRF信号源(11a)と、
    変調信号を出力する変調信号源(11b)と、
    前記RF信号を前記変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する変調器(11c)と、
    前記被変調信号を2分配して出力する信号分配器(12)と、
    前記信号分配器により2分配された前記被変調信号の一方を包絡線検波によって復調する検波器(13)と、
    前記検波器により復調された復調信号をディジタル信号に変換する第2のA/D変換器(15)と、
    前記信号分配器により2分配された前記被変調信号の他方が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調部(16)と、
    前記復調部により復調された復調信号と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出部(17)と、
    前記位相差検出部により検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶部(18)と、
    前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタ(19)と、
    前記記憶部に記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正部(20)と、を備えることを特徴とする位相特性補正システム。
  2. 入力信号を局部発振器(10b)の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータ(10)と、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器(14)と、を含む受信機(30)に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正システム(2)であって、
    所望の周波数のRF信号を出力するRF信号源(11a)と、
    変調信号を出力する変調信号源(11b)と、
    前記RF信号を前記変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する変調器(11c)と、
    前記変調信号をディジタル信号に変換する第2のA/D変換器(15)と、
    前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調部(16)と、
    前記復調部により復調された復調信号と、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出部(17)と、
    前記位相差検出部により検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶部(18)と、
    前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタ(19)と、
    前記記憶部に記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正部(20)と、を備えることを特徴とする位相特性補正システム。
  3. 前記位相差検出部は、
    前記復調部により復調された復調信号を直交復調する第1の直交復調部(31)と、
    前記第2のA/D変換器からのディジタル信号を直交復調する第2の直交復調部(32)と、
    前記第1の直交復調部により直交復調された信号から、前記復調部により復調された復調信号の位相を算出する第1の位相算出部(33)と、
    前記第2の直交復調部により直交復調された信号から、前記第2のA/D変換器からのディジタル信号の位相を算出する第2の位相算出部(34)と、
    前記第1の位相算出部により算出された位相と、前記第2の位相算出部により算出された位相との相対位相差を算出する位相比較部(35)と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位相特性補正システム。
  4. 前記位相差検出部は、
    前記復調部により復調された復調信号を複数周期にわたって平均化し、前記平均化した信号を前記第1の直交復調部に出力する第1の振幅平均化部(37)と、
    前記第2のA/D変換器からのディジタル信号を複数周期にわたって平均化し、前記平均化したディジタル信号を前記第2の直交復調部に出力する第2の振幅平均化部(38)と、を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の位相特性補正システム。
  5. 前記被変調信号と前記被測定信号のいずれかを前記RFコンバータに入力させる第1のスイッチ(21)と、
    前記復調部と前記ディジタルフィルタのいずれかに、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を入力させる第2のスイッチ(22)と、を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の位相特性補正システム。
  6. 前記ディジタルフィルタにより位相特性が補正されたディジタル信号を解析する信号解析部(24)を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の位相特性補正システム。
  7. 入力信号を局部発振器(10b)の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータ(10)と、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器(14)と、を含む受信機(30)に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正方法であって、
    所望の周波数のRF信号を変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する被変調信号生成ステップ(S2)と、
    前記被変調信号を前記検波器と前記RFコンバータに入力する被変調信号入力ステップ(S3)と、
    前記検波器において前記被変調信号を包絡線検波によって復調する検波ステップ(S4)と、
    前記検波ステップで復調された復調信号をディジタル信号に変換するA/D変換ステップ(S5)と、
    前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調ステップ(S8)と、
    前記復調ステップで復調された復調信号と、前記A/D変換ステップで変換されたディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出ステップ(S9)と、
    前記位相差検出ステップで検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶ステップ(S10)と、
    前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記記憶ステップで記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正ステップ(S12)と、を含むことを特徴とする位相特性補正方法。
  8. 入力信号を局部発振器(10b)の出力と混合して中間周波数信号に変換するRFコンバータ(10)と、前記RFコンバータからの中間周波数信号をディジタル信号に変換する第1のA/D変換器(14)と、を含む受信機(30)に対して、前記RFコンバータの出力信号の位相特性を補正する位相特性補正方法であって、
    所望の周波数のRF信号を変調信号で変調することにより前記入力信号としての被変調信号を生成する被変調信号生成ステップ(S24)と、
    前記変調信号をディジタル信号に変換するA/D変換ステップ(S23)と、
    前記被変調信号が前記RFコンバータに入力された場合に、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号を包絡線検波によって復調する復調ステップ(S27)と、
    前記復調ステップで復調された復調信号と、前記A/D変換ステップで変換されたディジタル信号との相対位相差を検出する位相差検出ステップ(S28)と、
    前記位相差検出ステップで検出された相対位相差を前記RF信号の周波数ごとに記憶する記憶ステップ(S29)と、
    前記RFコンバータに前記入力信号としての被測定信号が入力された場合に、前記記憶ステップで記憶された相対位相差を前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相から減算するために、前記第1のA/D変換器からのディジタル信号の位相特性を補正するディジタルフィルタのフィルタ係数を補正するフィルタ係数補正ステップ(S31)と、を含むことを特徴とする位相特性補正方法。
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CN116781186A (zh) * 2023-04-19 2023-09-19 四川优力源电子科技有限公司 一种相位校正模块及系统

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