JP2018128618A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ヒータが破損した場合に記録材の加熱が可能範囲を判定する画像形成装置を提供することを目的としている。【解決手段】 記録材8を発熱体32により加熱するヒータ3と、該ヒータ3の抵抗値の状態を判定する第1の判定手段(CPU701)と、該第1の判定手段(CPU701)の判定結果に基づいてヒータ3による加熱を許容する記録材8の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段(CPU701)と、を有することを特徴とする。【選択図】 図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関するものである。
記録材上のトナー像を加熱及び加圧して定着させる定着装置では、電力の利用効率を高めるために定着装置の加熱部材の熱容量を小さくする。これにより加熱部材を定着動作可能温度まで上昇させるまでの電力を小さくすることができる。
大サイズの記録材に対して小サイズの記録材を定着ニップ部に搬送した場合は以下の問題がある。記録材が定着ニップ部を通過する領域の温度よりも記録材が定着ニップ部を通過しない領域の温度が高くなる。
記録材が定着ニップ部を通過しない領域の昇温を抑えるために、小サイズの記録材が定着ニップ部を通過するときは、先行する記録材と、その直後に後続する記録材との間の記録材間隔を広げる。記録材間隔を広げると、大サイズの記録材の生産性に対して、小サイズの記録材の生産性が低下する。
特許文献1では、記録材が定着ニップ部を通過しない領域の過昇温を抑制するために、正の抵抗温度係数(PTC:positive temperature coefficient)特性(以下、「PTC特性」という)が大きな発熱体が使用される。ここで、PTC特性とは、温度が上昇することに伴い、電気抵抗値が上昇する特性である。つまり、温度が上がると電流が流れ難くなり、温度が下がると電流が流れ易くなる特性である。
図3(a)〜(c)及び図14を用いて、PTC特性を有する発熱体32を有するヒータ3の比較例について説明する。図3(a)は、ヒータ3の平面説明図である。図3(b)は、ヒータ3の裏面説明図である。図3(c)は、図3(a)のD−D断面図である。図3(a)に示すヒータ3は、絶縁体からなる細長い基板33の長手方向と直行する短手方向(幅方向)の両端部に導電部34,35を設けている。導電部34,35の間には、PTC特性を有する発熱体32が長手方向に沿って設けられる。交流電源39から給電部36,37に交流電圧が印加されると、給電部36,37から導電部34,35を介して発熱体32に交流電流が通電される。これにより発熱体32が発熱する。
PTC特性が小さな発熱体32で小サイズの記録材が定着ニップ部を通過した場合は、記録材が通過する領域の発熱体32は、記録材の通過により熱が奪われる。これに対して、記録材が通過しない領域の発熱体32は、記録材の通過により熱が奪われないため温度が上昇する。
図3(a)に示す発熱体32の場合は、発熱体32の温度上昇に伴いPTC特性により発熱体32自身の電気抵抗が上昇し、発熱体32に電流が流れ難くなり、発熱が抑えられる。その結果、記録材が通過しない領域の昇温が抑えられる。
このようなヒータ3は、異常昇温時の熱応力や機械的応力により基板33の短手方向においてヒータ3に割れが生じる場合がある。ヒータ3の構成上、短手方向にヒータ3の割れが発生した場合に、給電部36,37や導電部34,35や発熱体32が残って通電経路が確保される。
特開2009−103881号公報
しかしながら、通電経路が確保されない部分ではヒータ3が発熱しないため、記録材にトナー像を定着できない領域が生じる。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、ヒータが破損した場合に記録材の加熱が可能範囲を判定する画像形成装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、記録材を発熱体により加熱する加熱手段と、前記加熱手段の抵抗値の状態を判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段の判定結果に基づいて前記加熱手段による加熱を許容する記録材の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ヒータが破損した場合に記録材の加熱が可能範囲を判定することができる。
本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 定着ユニットの構成を示す断面説明図である。 (a)は、ヒータの構成を示す平面説明図である。(b)は、ヒータの構成を示す裏面説明図である。(c)は、ヒータと制御系の構成を示す(a)のD−D断面図である。 本発明に係る画像形成装置の制御系の構成を示すブロック図である。 ヒータ割れが生じていない箇所を通過可能なサイズの記録材に印刷を行う様子を示すフローチャートである。 ヒータの割れ位置を判定する様子を示すフローチャートである。 大サイズの記録材が正常なヒータを通過したときの時間経過に対する発熱体の電気抵抗値の変化を示す図である。 大サイズの記録材が長手方向の中央部が破損したヒータを通過したときの時間経過に対する発熱体の電気抵抗値の変化を示す図である。 大サイズの記録材が長手方向端部が破損したヒータを通過したときの時間経過に対する発熱体の電気抵抗値の変化を示す図である。 ヒータが破損したときの発熱体の抵抗変化率とヒータの割れ位置との関係を示す図である。 発熱体の抵抗変化率より算出したヒータの割れ位置と、通電状態にある発熱体の長手方向において通過可能な記録材の最大サイズ幅との関係を示す図である。 記録材サイズの長さと幅の一例を示す図である。 本実施形態の効果を説明する図である。 比較例において、ヒータが破損したときの電気抵抗値の変化と異常判定を示す図である。
図により本発明に係る画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。尚、以下に示す数値や構成条件は、参考数値や参考構成であって、これらにより本発明が限定されるものではない。
<画像形成装置>
先ず、図1を用いて本発明に係る画像形成装置15の構成について説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置15の構成を示す断面説明図である。図1において、20は、図1の時計回り方向に回転する像担持体となる感光ドラムである。帯電バイアス電源18から帯電手段となる帯電ローラ19に帯電バイアスが印加される。これにより感光ドラム20の表面は、所定の一定電位に帯電される。一様に帯電された感光ドラム20の表面上には、像露光手段となる露光装置21により画像情報に応じた光21aが照射されて露光される。これにより感光ドラム20の表面上の露光されたポイントが所定の電位に低下する。これにより感光ドラム20の表面上に画像情報に応じた静電潜像が形成される。
感光ドラム20の表面上に形成された静電潜像に対して、現像手段となる現像装置22から現像剤が供給されてトナー像として現像される。現像装置22内に収容されたトナー9は、現像剤担持体となる現像スリーブ23の表面上に一様に担持される。現像スリーブ23には、図示しない現像バイアス電源から現像バイアスが印加される。露光により低下させた感光ドラム20の表面上の電位と、現像スリーブ23に印加する電位との差、つまり電界の作用を利用して現像スリーブ23の表面上で帯電されているトナー9を感光ドラム20の表面上に付着させる。
一方、図示しない給送部により給送された記録材8は、図1に示す幅センサ30により記録材8の搬送方向に対して直交する方向の幅が検知される。その後、記録材8は、転写前ガイド24によりガイドされて感光ドラム20の表面と転写手段となる転写ローラ25とにより形成される転写ニップ部Nに搬送される。転写ローラ25には、転写バイアス電源12から転写バイアスが印加される。これにより感光ドラム20の表面上に形成されたトナー像が記録材8に転写される。
転写後に感光ドラム20の表面上に残留した残トナーは、クリーニング手段となるクリーニングブレード28により掻き取られて廃トナー容器29内に収容されて回収される。トナー像が転写された記録材8は、感光ドラム20と転写ローラ25とにより挟持搬送されて定着ニップ部11の入り口ガイド26にガイドされる。そして、定着手段となる定着ユニット27の加熱ユニット1と加圧ローラ2とにより形成される定着ニップ部11に搬送される。
未定着トナー像が担持された記録材8は定着ニップ部11に搬送される。そして、加熱ユニット1に設けられた定着フィルム4の外周面と、加圧ローラ2とにより挟持搬送される過程においてヒータ3の発熱により加熱及び加圧されてトナー像が熱溶融する。ヒータ3は、記録材8を発熱体32により加熱する加熱手段を構成する。そして、記録材8にトナー像が熱定着された後、図示しない排出部により機外に排出される。
<定着ユニット>
次に、図2を用いて定着ユニット27の構成について説明する。図2は、定着ユニット27の構成を示す断面説明図である。図2に示す定着ユニット27は、外径が30mmの定着フィルム4を有する加熱ユニット1と、外径が30mmの加圧ローラ2とを有して構成されている。定着フィルム4の外周面と、加圧ローラ2とによりトナー像を熱定着する定着ニップ部11が形成される。
<加熱ユニット>
加熱ユニット1は、定着ニップ部11を発熱させる図3(a)に示す長尺状の発熱体32が設けられたヒータ3を有する。更に、定着フィルム4と、ガイド5と、ステー6と、図3(b)に示すヒータ3の温度を検出する温度検出手段となるサーミスタ38とを有して構成されている。サーミスタ38(温度検出手段)は、図3(b)に示すように、図3(a)に示すヒータ3の発熱面の裏側で発熱体32の長手方向(図3(b)の左右方向)の略中央部(長手方向の中央部)に設けられる。即ち、CPU701は、第1の判定手段として、少なくとも発熱体32の長手方向(図3(b)の左右方向)における中央部の温度をサーミスタ38の検出結果により判定する温度判定手段を兼ねる。
本実施形態のヒータ3は、セラミックヒータを採用している。ヒータ3は、図3(a),(c)に示すように、電気絶縁体からなる長尺状のセラミック製の基板33の表面上に発熱ペーストを印刷した発熱体32が設けられる。本実施形態の定着フィルム4は、ポリイミド製で厚さが約70μmの円筒形で構成される。これにより図2の時計回り方向に回転する定着フィルム4の内周面が摺動するヒータ3からの熱を該定着フィルム4の外周面に挟持されて搬送される記録材8上のトナー9に効率良く伝えることができる。
ガイド5は、長手方向(図2の奥から手前方向)に沿って複数のリブが設けられている。これによりガイド5の外周面に摺動しつつ回転可能に設けられた定着フィルム4の内周面との摺動抵抗を抑えながら定着フィルム4の回転を補助する。ステー6は、鋼板製で構成される。これによりガイド5を介して加圧ローラ2により押圧されるヒータ3にかかる加圧力を均一にすることができる。
図3(b)に示すように、基板33の裏面に設けられた温度検知部材となるサーミスタ38は、ヒータ3の温度変化を検知する。サーミスタ38の検知結果に基づいてヒータ3の目標温度を決定し、図4に示す制御手段となるCPU701によりヒータ3への電力制御を行ってヒータ3の温度を目標温度(定着温度)に保つ。
<加圧ローラ>
加圧ローラ2は、外径が20mmのアルミニウム製の芯金10の外周に1×10Ω・cm程度の体積低効率を有する導電性シリコンゴム13を被覆し、その上に約60μmの絶縁チューブ14を被覆して形成されている。加圧ローラ2は、図示しない付勢手段となるバネにより定着フィルム4を挟んでヒータ3に対して所定の圧力(ニップ圧)で圧接されている。これにより定着ユニット27の定着フィルム4の外周面と加圧ローラ2との表面とにより記録材8の搬送方向(図2の左右方向に)5mm〜8mmの幅の定着ニップ部11が形成される。
加圧ローラ2は、図4に示す加圧ローラ駆動部300により図2の反時計回り方向に回転駆動される。定着フィルム4は、加圧ローラ2に従動して図2の時計回り方向に回転する。これにより定着ニップ部11に搬送された記録材8は、定着フィルム4の外周面と加圧ローラ2の表面とにより挟持されて定着フィルム4の外周面と密着させた状態で搬送される。このように記録材8が定着ニップ部11に搬送されることで、記録材8上に形成担持された未定着のトナー像がヒータ3の熱と定着ニップ圧とにより定着処理される。
<ヒータ>
次に、図3(a)〜(c)を用いてヒータの構成について説明する。図3(a)は、ヒータの構成を示す平面説明図である。図3(b)は、ヒータの構成を示す裏面説明図である。図3(c)は、ヒータと制御系の構成を示す図3(a)のD−D断面図である。図3(a),(c)に示すように、ヒータ3は、絶縁体からなる長尺状の基板33と、該基板33の表面上に、該基板33の長手方向に沿って設けられる長尺状の発熱体32とを有する。更に、該発熱体32の長手方向に沿って両側に電気的に接続された長尺状の導電部34,35と、各導電部34,35の長手方向の一端部にそれぞれ電気的に接続された給電部36,37とを有して構成される。
更に、基板33の表面全体を覆うように図示しない絶縁体からなる絶縁層(絶縁保護層)としてのガラスコーティング層等の絶縁コート層が設けられている。給電部36,37には、交流電源39から交流電流が印加される。これにより給電部36,37と、導電部34,35とを介して発熱体32に交流電流が流れてジュール熱が発生し、ヒータ3が発熱する。発熱体32に印加される交流電流は、制御部700により制御される。
<基板>
本実施形態の基板33は、アルミナまたは窒化アルミニウム等の材料で厚みが約1.5mmである。基板33の長手方向(図3(a)〜(c)の左右方向)の長さは約300mmである。また、基板33の短手方向(図3(a),(b)の上下方向)の幅は約15mmである。
<導電部>
電極となる導電部34,35は、銀系等の材料を主体とし、それぞれ2mmの幅で形成されている。導電部34,35は、基板33の長手方向(図3(a)の左右方向)に沿って互いに並行して設けられている。
<発熱体>
発熱体32の材料は、電気抵抗値Rの高い酸化ルテニウム材等を使用して構成される。発熱体32は、基板33の長手方向に沿って導電部34,35の間に発熱抵抗体ペーストを約7mmの幅でスクリーン印刷した後、高温で焼成する。これにより所定の電気抵抗値Rを有する発熱体32が基板33上に形成される。発熱体32の電気抵抗値Rは、20Ω程度に設定される。定着ニップ部11の長手方向の略全長に亘って発熱体32が配置される。
<給電部>
導電部34,35には、銀系等の材料を主体とした給電部36,37がそれぞれ電気的に接続されている。給電部36,37は、2mm幅で発熱体32が電気的に接続された導電部34,35の上流側に設けられる。
<絶縁層>
基板33の表面全体を覆う図示しない絶縁層は、ガラス等の材料で構成され、発熱体32と導電部34,35とを覆うように厚さが約100μmを有して設けられる。
<温度検知センサ>
次に、図3(b),(c)を用いて温度検知センサの構成について説明する。図3(b),(c)に示すように、基板33の裏面側には、ヒータ3の温度を検知する温度検知センサとなるサーミスタ38が接触当接して設けられている。サーミスタ38は、基板33の表面上に設けられた発熱体32とは反対側の該基板33の裏面側に設けられる。尚、発熱体32が設けられた基板33の表面上に温度検知センサとなるサーミスタ38を設けることでも良い。
図3(b),(c)に示す温度ヒューズ31は、ヒータ3の温度を検知するために設けられたものである。サーミスタ38は、図示しない支持体上に断熱層を設け、その断熱層の上にチップサーミスタの素子を固定し、その素子を基板33の裏面に所定の加圧力により加圧して支持体を基板33の裏面に当接させて構成される。
<ヒータ3の通電制御>
図3(c)は、ヒータ3の通電制御回路を示す。制御手段となる制御部700が印刷動作の信号を受けると、交流電源39からヒータ3への通電が開始される。制御部700は、通電制御手段としてのトライアック(TRIAC;半導体スイッチング素子)41をオンにする。尚、トライアック41は3端子をもつ半導体スイッチング素子の一種で、双方向に電流を流せることから交流スイッチとして用いられる。これにより交流電源39から温度検知型安全装置を介してヒータ3の給電部36,37に通電される。
ヒータ3は、給電部36,37を通じて導電部34,35に通電されることで発熱体32の全域がジュール熱により発熱して昇温する。その昇温に応じて加熱される基板33の温度をサーミスタ38が検知する。そして、ヒータ3の温度が目標温度に到達するまで通電を続ける。その間、制御部700は、サーミスタ38の出力(検知温度)をA/D(アナログ/デジタル)変換して取り込む。ヒータ3の温度が目標温度に到達すると、制御部700は、サーミスタ38からの出力信号に基づいてトライアック41によりヒータ3に通電する電力を位相制御、或いは、波数制御等により制御して、ヒータ3の温度制御を行う。
即ち、制御部700は、サーミスタ38の検知温度が所定の設定温度よりも低い場合にはヒータ3を昇温させる。一方、サーミスタ38の検知温度が所定の設定温度よりも高い場合にはヒータ3を降温させるようにトライアック41を制御する。これによりヒータ3を設定温度に保っている。
図7は、大サイズの記録材8が正常なヒータ3を通過したときの時間経過に対する発熱体32の電気抵抗値Rの変化を示す図である。ここで、ヒータ3の抵抗温度係数(TCR;Temperature Coefficient of Resistance)は、8000ppm/℃とした。図7の左側から順に立ち上げ時間T1、設定温度保持時間T2、ヒータ3をOFFした冷却時間T3における発熱体32の電気抵抗値Rの変化を示す。本実施形態では、10msec毎に発熱体32の電気抵抗値Rを検知し、単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αを算出する。
図7に示す立ち上げ時間T1では、発熱体32の電気抵抗値Rは、5秒間で2.73Ω(30℃)から6.47Ω(200℃)に変化する。このため図7に示す立ち上げ時間T1における発熱体32の単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αは、0.748Ω/secとなる。
一方、図7に示す設定温度保持時間T2では、発熱体32の電気抵抗値Rを6.47Ω(200℃)に一定に保つ。このときの発熱体32の単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αは、該発熱体32の電気抵抗値Rの変化がないため0Ω/secである。また、図7に示す冷却時間T3では、ヒータ3をOFFすることにより自然冷却する。すると、発熱体32の電気抵抗値Rは、図7に示す設定温度保持時間T2における6.47Ω(200℃)から所定の冷却時間T3を経て初期状態の2.73Ω(30℃)に戻る。
図8は、大サイズの記録材8が長手方向の中央部が破損したヒータ3を通過したときの時間経過に対する発熱体32の電気抵抗値Rの変化を示す図である。図8に示すように、大サイズの記録材8が長手方向の中央部が破損したヒータ3を通過したとき設定温度保持時間T2における発熱体32の電気抵抗値Rの変化によりヒータ3の異常を検出することができる。
図3(a)に示す基板33の長手方向の右端部(図3(a)の右端部)の基準位置aからヒータ3の長手方向(図3(a)の左右方向)に沿ったヒータ3の破損部Zまでの距離L1は、150mmであった。図8の左側から順に立ち上げ時間T1、設定温度保持時間T2、ヒータ3をOFFした冷却時間T3における発熱体32の電気抵抗値Rを示す。
図8に示す立ち上げ時間T1において、発熱体32の電気抵抗値Rは、5秒間で、2.73Ω(30℃)から6.47Ω(200℃)に変化する。このため発熱体32の単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αは、0.748Ω/secとなる。
一方、図8に示す設定温度保持時間T2において、ヒータ3の破損前は、発熱体32の電気抵抗値Rは、6.47Ω(200℃)に一定に保たれる。このときの発熱体32の抵抗変化率αは、該発熱体32の電気抵抗値Rの変化がないため0Ω/secである。図8に示す設定温度保持時間T2において、ヒータ3が図3(a)の破損部Zで破損する。すると、発熱体32の電気抵抗値Rは、6.47Ω(200℃)から0.5sec間で16.17Ωに変化する。このときの発熱体32の抵抗変化率αは、19.4Ω/secである。
正常なヒータ3による通常動作時の発熱体32の単位時間あたりの抵抗変化率αのうちで、一番大きい値は、図8の立ち上げ時間T1における発熱体32の抵抗変化率αが0.748Ω/secである。本実施形態では、この数値を閾値Aとする。そして、発熱体32の抵抗変化率αが閾値A(0.748Ω/sec)より大きな値になったときヒータ3が破損して発熱体32が破断したと判定する。
図9は、大サイズの記録材8が長手方向端部が破損したヒータ3を通過したときの時間経過に対する発熱体32の電気抵抗値Rの変化を示す図である。図3(a)に示すように、ヒータ3が長手方向端部の破損部Yで破損した場合に図9に示す発熱体32の電気抵抗値Rの変化により発熱体32の異常を検出する。
図3(a)に示す基準位置aから破損部Yまでのヒータ3の長手方向(図3(a)の左右方向)に沿った距離L2は20mmであった。図9の左側から順に立ち上げ時間T1、設定温度保持時間T2、ヒータ3をOFFした冷却時間T3の発熱体32の電気抵抗値Rを示す。図9の立ち上げ時間T1において、発熱体32の電気抵抗値Rは、2.73Ω(30℃)から5秒間で6.47Ω(200℃)に変化する。このため図9の立ち上げ時間T1における発熱体32の単位時間あたりの抵抗変化率αは、0.748Ω/secとなる。
一方、図9の設定温度保持時間T2において、ヒータ3の破損前は、発熱体32の電気抵抗値Rは、6.47Ω(200℃)を保つ。このときの発熱体32の抵抗変化率αは、該発熱体32の電気抵抗値Rの変化がないため0Ω/secである。図9の設定温度保持時間T2においてヒータ3が図3(a)の破損部Yで破損すると、発熱体32の電気抵抗値Rは、6.47Ω(200℃)から0.5sec間で7.17Ωに変化する。このときの発熱体32の抵抗変化率αは、1.4Ω/secである。
正常なヒータ3による通常動作時の発熱体32の単位時間あたりの抵抗変化率αのうちで、一番大きい値は、図9の立ち上げ時間T1における発熱体32の抵抗変化率αが0.748Ω/secである。本実施形態では、この数値を閾値Aとする。そして、発熱体32の抵抗変化率αが閾値A(0.748Ω/sec)より大きな値になったときヒータ3が破損して発熱体32が破断したと判定する。
図10は、ヒータ3が破損したときの発熱体32の抵抗変化率αとヒータ3の割れ位置との関係を示す図である。図10の縦軸上で示すヒータ3の割れ位置は、図3(a)に示す基準位置aを始点としてヒータ3の長手方向(図3(a)の左方向)に沿った離間距離である。ヒータ3の割れ位置(基準位置aからの離間距離)が大きいほど、発熱体32の抵抗変化率αは大きくなる。これはヒータ3が割れて発熱体32が破断したことにより通電状態にある発熱体32の全体の電気抵抗値Rが上がったことによる。
図11は、発熱体32の抵抗変化率αより算出したヒータ3の割れ位置と、通電状態にある発熱体32の長手方向(図3(a)の左右方向)において通過可能な記録材8の最大サイズ幅との関係を示す図である。図3(a)に示すように、ヒータ3の長手方向の中央部の破損部Zで該ヒータ3が破損して発熱体32が破断する。その場合は、ヒータ3の長手方向右端部に設けられた基準位置aから図3(a)の左方向に向かって150mmの領域には発熱体32に電力が供給されない。このため基準位置aから図3(a)の左方向に向かって150mmの領域において記録材8が搬送されてもトナー9を十分に熱定着することができない。
一方、図3(a)に示すように、ヒータ3の長手方向端部の破損部Yで該ヒータ3が破損して発熱体32が破断する。その場合は、ヒータ3の長手方向右端部に設けられた基準位置aから図3(a)の左方向に向かって20mmの領域には発熱体32に電力が供給されない。しかし、記録材8の搬送方向と直交する方向のサイズ幅が260mm以下の領域には、発熱体32に電力供給がある。このためトナー9を熱定着することが可能であった。
このようにヒータ3が破損した位置を発熱体32の抵抗変化率αにより算出し、発熱体32に電力供給がある領域を通過可能な記録材8の搬送方向と直交する方向のサイズ幅を判定する。即ち、CPU701(第2の判定手段)は、トナー像を定着可能な記録材8のサイズを判定する。更に、CPU701(第2の判定手段)は、記録材8に定着可能なトナー像の位置とサイズを判定する。これにより異常昇温時の熱応力や機械的応力により図3(a)に示すように、基板33の短手方向(図3(a)の上下方向)に沿ってヒータ3に割れが生じて発熱体32が破断したと判定する。その場合であっても部品を交換するまでの間は印刷動作を実行することができる。
図4は、本実施形態の画像形成装置15の制御系の構成を示すブロック図である。図4に示すように、画像形成装置15は、定着ユニット27、電流・電圧供給部400、加圧ローラ駆動部300、画像プロセス部200、操作部100、光学部600、制御手段となる制御部700を有している。制御部700は、CPU(Central Processing Unit;中央演算装置)701を有する。更に、I/F(インターフェース)部702と、RAM(Random Access Memory)703とを有する。更に、ROM(Read Only Memory)704とを有している。
操作部100は、外部からの操作指示を制御部700のCPU701に出力する。画像プロセス部200は、CPU701による制御に従って、露光装置21から出力される画像データに基づいて感光ドラム20の表面にトナー像を形成し、形成したトナー像を図示しない給送部から給送される記録材8上に転写する。加圧ローラ駆動部300は、CPU701による制御に従って、加圧ローラ2を回転駆動する。
操作部100及び図示しないホストコンピュータから入手した印刷情報からCPU701により発熱体32に通電する交流電流の通電パターンを制御し、ヒータ3を発熱させる。個別に通電を制御する通電パターンは、9半波を1ブロックの通電パターンとし、周波数が50Hzの場合の1半波は10msecとなる。このため10msec毎にトライアック41のスイッチングにより電極を切り換える方法等がある。尚、個別に発熱体32への通電を制御する方法は、これらに限定するものではない。
図3(c)に示すように、給電部36と給電部37との間には、交流電源39と、発熱体32の電気抵抗値(以下、単に「抵抗値」という)Rを検出する抵抗値検出手段を構成する電流検出部500が設けられている。更に、トライアック41と、スイッチ42と、温度ヒューズ31とが直列に接続されている。
CPU701は、電流検出部500により10msec毎に測定した電流値に基づいて発熱体32の電気抵抗値Rを算出し、記憶手段となるRAM703に随時、記憶して保存する。図7〜図9に示す立ち上げ時間T1、設定温度保持時間T2、冷却時間T3における任意の時刻t1での発熱体32の電気抵抗値をR1とする。同じく任意の時刻t2(>t1)での発熱体32の電気抵抗値をR2とする。
CPU701は、以下の数1式を用いて単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αを計算する。即ち、CPU701は、電流検出部500(抵抗値検出手段)により検出された発熱体32の電気抵抗値Rの変化率を算出する変化率算出手段を兼ねる。本実施形態では、電流検出部500(抵抗値検出手段)と、CPU701(変化率算出手段)とにより定着ニップ部11の長手方向(図3(a)の左右方向)の発熱分布を検出する発熱分布検出手段を構成する。即ち、CPU701は、ヒータ3(加熱手段)の抵抗値の状態を判定する第1の判定手段を兼ねる。
[数1]
α=(R2−R1)/(t2−t1)
図7〜図9に示す立ち上げ時間T1における抵抗変化率αは、本実施形態では、0.748である。CPU701により前記数1式を用いて計算された発熱体32の抵抗変化率αが所定の値(0.748)よりも大きい場合がある。その場合には、図8及び図9に示すように、設定温度保持時間T2においてヒータ3の割れにより発熱体32の破断が発生したと判定する。
I/F部702は、CPU701と、LAN(Local Area Network)等のネットワークを接続するためのデバイスであり、具体的には、LANカードやLANボード等により構成される。I/F部702は、外部から送信される画像形成の実行指示を受信してCPU701に出力する。
ROM704は、画像形成装置15を制御するためのCPU701が実行するプログラムを保持している。具体的には、加圧ローラ2を回転制御するプログラム704a、温度制御プログラム704bが記憶されている。更に、供給電力制御プログラム704c、前記数1式で示す単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αを計算する抵抗変化率算出プログラム704dが記憶されている。更に、ヒータ3が破損した位置を発熱体32の抵抗変化率αにより算出し、発熱体32に電力供給がある領域を通過可能な記録材8の搬送方向と直交する方向のサイズ幅を算出するプログラム704e等が記憶されている。
CPU701は、ROM704に記憶されたプログラム704eを実行する。これにより電流検出部500と該CPU701からなる発熱分布検出手段により定着ニップ部11の長手方向(図3(a)の左右方向)の発熱分布が検出される。CPU701は、その検出結果(変化率算出手段により算出された算出結果)に応じて該定着ニップ部11を通過可能な記録材8のサイズを判定する判定手段を兼ねる。
次に、図5を用いてヒータ3に割れが生じていない箇所を通過可能なサイズの記録材8に印刷を行う動作について説明する。図5は、ヒータ3に割れが生じていない箇所を通過可能なサイズの記録材8に印刷を行う様子を示すフローチャートである。図5のステップS1において、画像形成装置15に設けられた制御手段となるCPU701は、操作部100及び図示しないホストコンピュータから送られる印刷情報を入手し、印刷動作を開始する。
次に、ステップS2において、CPU701は、ヒータ3への通電を開始する。次に、ステップS3において、CPU701は、ヒータ3に通電が開始されると同時に発熱体32に通電されている電流量を図3に示す電流検出部500により検知して発熱体32の電気抵抗値Rに換算する。図3に示す交流電源39から発熱体32に印加される交流電圧値と電流検出部500により検知した交流電流値とを用いてオームの法則により発熱体32の電気抵抗値Rに換算することができる。
一方、図4に示すように、CPU701には、タイマ7が接続されており、該タイマ7は、発熱体32に電流が印加された開始時刻t0からの経過時間を計測する。CPU701は、電流検出部500により検知した交流電流値に基づいて換算した発熱体32の電気抵抗値Rと、電流検出部500により検知した時刻tとを関連付けて随時、RAM703に記憶して保存する。
次に、ステップS4において、CPU701は、RAM703に記憶された時刻t1での発熱体32の電気抵抗値R1を考慮する。更に、時刻t1から10msecが経過した時刻t2での発熱体32の電気抵抗値R2を考慮する。これらを用いて前記数1式から単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αを計算する。
本実施形態では、ヒータ3に最初に通電した際にサーミスタ38が検出した温度が所定の温度から定着可能な温度に上昇するまでの単位時間あたりの発熱体32の抵抗変化率αを閾値Aと規定し、RAM703に記憶して保存する。
次に、ステップS5において、CPU701は、任意の時刻tの発熱体32の抵抗変化率αがRAM703に記憶された閾値A以下か否かを判定する。前記ステップS5において、任意の時刻tの発熱体32の抵抗変化率αが閾値A以下の場合は、図7に示すように、発熱体32に破断が生じていないと判定し、ステップS6に進んで、通常の印刷動作を開始する。
次に、ステップS7において、CPU701は、印刷動作が終了したか否かを判定し、印刷動作が終了していれば、ステップS8に進んで終了する。前記ステップS7において、印刷動作が終了していなければ、前記ステップS3に戻る。
前記ステップS5において、任意の時刻tの発熱体32の抵抗変化率αが閾値Aよりも大きいと判定した場合は、ステップS9に進んで、CPU701は、図8及び図9に示すように、発熱体32に破断が生じたと判定し、ヒータ3への通電をOFFする。
その後、ステップS10に進んで、CPU701は、図6のステップS21〜S27に示すヒータ3の割れ位置判定のシーケンスへと移行する。図6のステップS21において、CPU701は、図5のステップS4で算出した発熱体32の抵抗変化率αがROM704に記憶された所定の閾値B以下か否かを判定する。尚、閾値Bは、図5のステップS5における「閾値A(0.748Ω/sec)」よりも大きく、図13に示されたヒータ3の割れ位置に対応して発熱体32の抵抗変化率αが「1.4」、「4.6」、「6.5」から適宜選択された閾値である。
前記ステップS21において、図5のステップS4で算出した発熱体32の抵抗変化率αが閾値B以下であると判定した場合は、ステップS22に進んで、CPU701は、操作部100に設けられた操作パネル上にアラーム表示を出す。
次に、ステップS23に進んで、CPU701は、図5のステップS4で算出した発熱体32の抵抗変化率αから図10に示すヒータ3が破損したときの発熱体32の抵抗変化率αとヒータ3の割れ位置との関係を用いてヒータ3の割れ位置を算出する。
次に、ステップS24に進んで、前記ステップS23で算出されたヒータ3の割れ位置に応じて、図11に示す発熱体32の抵抗変化率αより算出したヒータ3の割れ位置を考慮する。更に、通電状態にある発熱体32の長手方向において通過可能な記録材8の最大サイズ幅を考慮する。これらの関係を用いて通過可能な記録材8の搬送方向と直交する方向の最大サイズ幅が算出される。
次に、ステップS25において、CPU701は、前記ステップS24で算出された通過可能な最大サイズ幅よりも小さいサイズの記録材8を図12に示す記録材8のサイズデータを用いて通過可能なサイズとしてRAM703に記憶して保存する。その後、ステップS26に進んで、シーケンスを終了する。
前記ステップS21において、図5のステップS4で算出した発熱体32の抵抗変化率αが閾値Bよりも大きい場合は、ステップS27に進んで、CPU701は、操作部100に設けられた操作パネル上にエラー表示を出す。その後、前記ステップS26に進んで、シーケンスを終了する。
次に、図5のステップS11に進んで、CPU701は、図6に示すステップS21〜S27に示すヒータ3の割れ位置判定シーケンスにより判定された通過可能な記録材8のサイズがあるか否かを判定する。前記ステップS11において、通過可能な記録材8のサイズがある場合には、前記ステップS2に戻り、ヒータ3の通電を開始する。前記ステップS11において、通過可能な記録材8のサイズが無い場合には、前記ステップS8に進んで、シーケンスを終了する。
図13は、本実施形態の効果を説明する図である。図13に示すように、発熱体32の抵抗変化率αが「0≦α≦0.748(=閾値A)」の場合は、ヒータ3に異常はないと判定し、通常の印刷動作が行われる。発熱体32の抵抗変化率αが「0.748<α≦1.4」の場合は、ヒータ3の割れ位置は、図3(a)に示す基準位置aから図3(a)の左方向に向かって20mm以下であると判定される。
図14に示す比較例では、発熱体32の抵抗変化率αが閾値Aを超えているため操作部100に設けられた操作パネル上にエラー表示され、印刷動作は出来なくなる。しかし、本実施形態では、前記ステップS21において発熱体32の抵抗変化率αが閾値B以下であれば、前記ステップS22に進む。前記ステップS22において、アラーム表示され、B4サイズの幅(257mm)以下のサイズの記録材8までが通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能となる。
図12は、記録材サイズの長さと幅の一例を示す図である。図12に示すように、B4サイズの幅(257mm)以下のサイズとは、B4サイズ、B5サイズ、A4Rサイズ、B5Rサイズが対象となる。これらのサイズの記録材8は、通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能となった。尚、A4Rサイズ、B5Rサイズは、記録材8の長手方向を搬送方向と平行にして搬送する場合である。B4サイズ、B5サイズは、記録材8の短手方向を搬送方向と平行にして搬送する場合である。
発熱体32の抵抗変化率αが「1.4<α≦4.6」の場合は、ヒータ3の割れ位置は、図3(a)に示す基準位置aから図3(a)の左方向に向かって43mm以下であると判定される。図14に示す比較例では、操作部100に設けられた操作パネル上にエラー表示され、印刷動作は出来なくなる。しかし、本実施形態では、前記ステップS21において発熱体32の抵抗変化率αが閾値B以下であれば、前記ステップS22に進む。前記ステップS22において、アラーム表示され、A4Rサイズ幅(210mm)以下のサイズの記録材8までが通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能となる。
図12に示すように、A4Rサイズ幅(210mm)以下のサイズとは、A4Rサイズ、B5Rサイズが対象となり、これらのサイズの記録材8は、通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能となった。
発熱体32の抵抗変化率αが「4.6<α≦6.5」の場合は、ヒータ3の割れ位置は、図3(a)に示す基準位置aから図3(a)の左方向に向かって57mm以下であると判定される。図14に示す比較例では、操作部100に設けられた操作パネル上にエラー表示され、印刷動作は出来なくなる。しかし、本実施形態では、前記ステップS21において発熱体32の抵抗変化率αが閾値B以下であれば、前記ステップS22に進む。前記ステップS22において、アラーム表示され、B5Rサイズ幅(182mm)以下のサイズの記録材8までが通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能となる。
発熱体32の抵抗変化率αが「α>4.6」の場合は、ヒータ3の割れ位置は、図3(a)に示す基準位置aから図3(a)の左方向に向かって57mmよりも大きいと判定される。図14に示す比較例におけるヒータ3の破損検知は、発熱体32の抵抗変化率αが所定の値を超えた場合にエラー表示を行い、印刷動作はできなかった。本実施形態ではヒータ3が破損した位置を発熱体32の抵抗変化率αにより算出する。そして、通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能な記録材8の搬送方向と直交する方向のサイズ幅を判定する。
これにより異常昇温時の熱応力や機械的応力により基板33の短手方向に沿ってヒータ3に割れが生じて発熱体32に破断が発生したと判定する。その場合であっても部品を交換するまでの間は、残りの通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内を通過可能な記録材8のみを搬送して印刷動作を行うことができる。
本実施形態では、ヒータ3が破損した場合でも通電状態が確保された領域内を通過可能な記録材8のサイズを判定することができる。これにより異常昇温時の熱応力や機械的応力により図3(a)に示す基板33の短手方向(図3(a)の上下方向)において、ヒータ3に割れが生じて発熱体32が破断したと判定する。その場合であってもヒータ3に割れが生じていない箇所を通過可能なサイズの記録材8の場合は、部品交換を待たずに印刷動作をすることが可能となる。
尚、本実施形態では記録材8のサイズを判定したが、記録材8上のトナー像がヒータ3の通電状態が確保された領域内を通過するのであれば、画像の記録を行うことが可能である。従って、記録材8のサイズによらず、記録する画像の位置やサイズに応じて印刷動作を許可するようにしても良い。
本実施形態では、ヒータ3が破損した位置を発熱体32の抵抗変化率αにより算出した。他に、発熱体32の抵抗の状態を判定するものとして、定着ニップ部11の長手方向における発熱分布を検出する検出手段を用いても良い。例えば、発熱体32の電気抵抗値Rが記録材8のサイズ毎に設けた所定の値よりも大きくなることでヒータ3が破損した位置を算出しても良い。また、ヒータ3の長手方向に沿ってサーミスタを複数個設けて該サーミスタの検知結果によりヒータ3が破損した位置を算出しても良い。また、それらを組み合わせてヒータ3が破損した位置を算出しても良い。
例えば、ヒータ3の長手方向に沿って複数のサーミスタを10mmピッチで並べる。そして、該サーミスタの検知結果によりヒータ3の発熱分布を検出する。そして、通常時との温度差が所定の値よりも大きくなった検知結果のサーミスタの位置をヒータ3が破損した位置として算出しても良い。即ち、CPU701は、ヒータ3(加熱手段)の加熱温度が所定温度以上に上昇不可となる領域を判定する第1の判定手段を兼ねる。
ヒータ3の破損時に通過可能な最大サイズ幅よりも小さいサイズの記録材8が通過した際に残りの通電状態にある発熱体32の領域に対応する定着ニップ部11の範囲内の記録材8が通過しない領域でヒータ3が発熱する。即ち、CPU701は、ヒータ3(加熱手段)の抵抗値の状態を判定した判定結果に基づいて、該ヒータ3による加熱を許容する記録材8の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段を兼ねる。また、CPU701は、ヒータ3(加熱手段)の加熱温度が所定温度以上に上昇不可となる領域を判定した判定結果に基づいて、該ヒータ3による加熱を許容する記録材8の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段を兼ねる。
これを防ぐために、制御手段となるCPU701は、電流検出部500及びCPU701(発熱分布検出手段)により検出された検出結果に応じてヒータ3の発熱体32に供給する電力を変更(減少)する。
即ち、CPU701(第1の判定手段)の判定結果に基づいて、発熱体32に供給する電力を変更(減少)する制御手段をCPU701が兼ねる。或いは、CPU701(第1の判定手段)の判定結果に基づいて、発熱体32の温調温度を変更(減少)する制御手段をCPU701が兼ねる。
或いは、CPU701(第1の判定手段)の判定結果に基づいて、記録材8がヒータ3(加熱手段)を通過する間隔を変更(大きく)する制御手段をCPU701が兼ねる。記録材8がヒータ3(加熱手段)を通過する間隔とは、先行する記録材8と、その直後に後続する記録材8との間の通過間隔である。
CPU701は、定着ニップ部11の長手方向における発熱分布や発熱体32の抵抗変化率αに応じて発熱体32に供給する電力や温調温度を減少させても良い。また、記録材8間の通過間隔を大きくしても良い。
3…ヒータ(加熱手段)
8…記録材
32…発熱体
701…CPU(制御手段;第1、第2の判定手段;温度判定手段)

Claims (8)

  1. 記録材を発熱体により加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段の抵抗値の状態を判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段の判定結果に基づいて前記加熱手段による加熱を許容する記録材の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録材を発熱体により加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段の加熱温度が所定温度以上に上昇不可となる領域を判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段の判定結果に基づいて前記加熱手段による加熱を許容する記録材の加熱可能範囲を判定する第2の判定手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記第2の判定手段は、トナー像を定着可能な記録材のサイズを判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の判定手段は、記録材に定着可能なトナー像の位置とサイズを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1の判定手段の判定結果に基づいて前記発熱体に供給する電力を変更する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の判定手段の判定結果に基づいて前記発熱体の温調温度を変更する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1の判定手段の判定結果に基づいて記録材が前記加熱手段を通過する間隔を変更する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の判定手段として少なくとも前記発熱体の長手方向における中央部の温度を判定する温度判定手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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