JP2018128452A - タイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラム - Google Patents

タイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大掛かりな装置が不要な計時システムが構築できるタイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラムを提供することを目的とする。【解決手段】タイム計測システムは、第1通信装置と、第1通信装置と通信する第2通信装置と、を備えるタイム計測システムにおいて、第1通信装置は、第2通信装置に通信信号を送信する第1通信部を備え、第2通信装置は、通信信号を受信する第2通信部と、第2通信部が受信する通信信号の受信状態に応じて第2通信装置が第1通信装置と接近状態にあると判定する時間を計測時間とする制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、タイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラムに関する。
陸上競技のトラック競技等では、競技場のトラックを競技者が周回する。このような競技またはその競技の練習では、スタートからの累計タイムであるスプリットタイムや、例えばトラックの一周ごとのラップタイムを測定する。スプリットタイムやラップタイムの測定は、測定者がストップウォッチを押すことで行う方法もある。しかしながら、複数の競技者が同時にトラックを周回している場合、測定者は、競技者毎のストップウォッチを操作することになり、作業が大変であり、また押し忘れや押し間違えが発生する場合もあった。
一方、マラソン等のコースに沿って設置された計測ポイントを順に通過しながらゴールを目指すようなスポーツ競技において、競技者が計測ポイントを通過したことの判定、および通過した時間の計測等の作業を自動化するために、電子機器を使用した計測システムが用いられることがある。
このような計測システムでは、走路上に配置されたループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出し、トリガポイントが検出された際に計測された時刻を含むタイム情報を前記受信側機器に向けて送信する(例えば、特許文献1参照)。
特許第4865521号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明の計測システムでは、トリガポイントの検出とタイム情報の送受信でアンテナ(ループコイル)が分かれているため、走路上に二つのループアンテナを用意する必要があり、必然的に装置が大掛かりになってしまう。
このため、測定者による作業の低減、押し忘れの防止、押し間違えの防止のために、例えば学校の陸上部等において、トラック競技の練習用に特許文献1に記載の発明の計測システムを導入しようとした場合は、計測システムが大がかりになってしまうという課題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、大掛かりな装置が不要な計時システムが構築できるタイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るタイム計測システム(計測システム1)は、第1通信装置(通信機器20、20A)と、前記第1通信装置と通信する第2通信装置(時計10、10A)と、を備えるタイム計測システムにおいて、前記第1通信装置は、前記第2通信装置に通信信号を送信する第1通信部(無線通信制御部207)を備え、前記第2通信装置は、前記通信信号を受信する第2通信部(無線通信制御部107、通信制御部1013)と、前記第2通信部が受信する前記通信信号(例えばアドバタイズパケット)の受信状態に応じて前記第2通信装置が前記第1通信装置と接近状態にあると判定する時間を計測時間とする制御部(制御部101)と、を備える。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信部は、前記通信信号としての第1送信電波を送信し、前記第2通信装置からの電波を受信する第1受信期間が設けられ、前記第2通信部は、前記第1通信装置からの前記第1送信電波を受信する第2受信期間が設けられ、前記第2通信装置は、前記第2受信期間において前記制御部が前記接近状態にあると判定する時間を前記計測時間として記憶する記憶部を備え、前記第2通信部は、前記記憶部が記憶する前記計測時間を第2送信電波として前記第1通信装置に送信するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第2通信装置の前記制御部は、前記第1通信装置からの第1送信電波を受信するときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値以上になるときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの時間の中間時点となる時間、および、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの間における前記受信強度が最大となるときの時間、のうち少なくとも一つを前記接近状態と判定された前記計測時間とするようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1送信電波は、前記第1通信装置の識別情報を含み、前記第2送信電波は、前記第1通信装置の識別情報と前記計測時間に関する情報とを含むようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信装置は、前記第1通信装置の識別情報と公開鍵を含む前記第1送信電波を送信し、前記第2通信装置から受信した暗号化された前記計測時間に関する情報を秘密鍵を用いて複合化し、前記第2通信装置の前記制御部は、受信した前記第1送信電波に含まれる公開鍵を用いて、前記計測時間に関する情報を暗号化し、前記第2通信装置の前記第2通信部は、暗号化された前記計測時間に関する情報を含む前記第2送信電波を前記第1通信装置に送信するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信装置は、前記公開鍵を共通鍵を用いて暗号化し、前記第1通信装置の識別情報と暗号化した前記公開鍵を含む前記第1送信電波を送信するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信装置は、前記公開鍵と前記秘密鍵を任意のタイミングで更新するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信部は、競技開始の時刻になる場合、または、外部から競技開始の信号を取得する場合に、前記通信信号の送信を開始するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第2通信装置の制御部は、前記接近状態と判定される回数が所定回数となった場合に、前記計測時間の計測を終了し、前記第1通信装置への前記計測時間の送信を終了するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記制御部は、前記計測時間を計測した場合、さらに所定時間経過するまでの所定期間、または、さらに前記通信信号が所定条件で受信されるまでの間、計測を行わないようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第1通信部は、送信期間を有する送信電波を送信間隔毎に周期的に送信し、前記送信期間内に、前記第2通信装置からの前記送信電波に対する応答電波を受信した場合、前記送信間隔を経過した次の前記送信電波を送信しないようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係るタイム計測システムにおいて、前記第2通信装置は、競技者が携帯可能であり、前記第1通信装置は、前記競技者が競技を行う競技空間で前記第2通信装置の使用と同時に使用されるようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る第1通信装置(通信機器20)のプログラムは、第1通信装置のコンピュータに、第2通信装置に通信信号を送信する手順と、前記第2通信装置が送信した計測時間を受信する手順と、受信した前記計測時間を記憶させる手順と、前記記憶させた複数の前記計測時間を表示させる手順と、を実行させる。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る第2通信装置(時計10)のプログラムは、第2通信装置のコンピュータに、第1通信装置が送信した通信信号を受信する手順と、前記通信信号を最初に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときに計測時間の計測を開始する手順と、前記通信信号を二回目以降に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときが二回目以降のとき、前記計測時間を計測する手順と、前記計測時間を前記第1通信装置に送信する手順と、を実行させる。
本発明によれば、大掛かりな装置が不要な計時システムが構築できる。
本実施形態に係る計測システムの概略を説明するための図である。 BLEにおけるアドバタイジングパケットの概略を説明するための図である。 本実施形態に係る計測システムの概略構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る通信機器の記憶部が記憶する情報の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器の記憶部が記憶する情報の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器が送信した通信信号を時計が受信している状態を示す図である。 本実施形態に係る通信機器が送信する通信信号と時計が受信する電波の強度の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器が送信信号を送信し時計が受信しているときの電流波形の例を示す図である。 本実施形態に係る時計が送信した計測タイムデータを通信機器が受信する例を説明する図である。 本実施形態に係る時計が送信した計測タイムデータを通信機器が受信時の電流波形の例を示す図である。 本実施形態に係る競技中の時計と通信機器の動作について説明する図である。 本実施形態に係る競技中の時計と通信機器の電流波形の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器の表示部上に表示される画像の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器の表示部上に表示される競技者個人の計測タイム情報の画像の例を示す図である。 本実施形態に係る通信機器の表示部が横長の状態のときに表示される画像の例を示す図である。 本実施形態に係る時計の表示部上に表示される計測タイム情報の画像の例を示す図である。 本実施形態に係る時計の表示部上に表示される計測タイム情報の画像の他の例を示す図である。 本実施形態に係る計測タイム情報の発信における間欠動作の例を示す図である。 本実施形態に係る間欠動作における時計と通信機器のシーケンス図である。 本実施形態の変形例における計測システムの概略を説明するための図である。 本実施形態の変形例における通信機器が時計に送信するデータ例を示す図である。 本実施形態の変形例における通信機器に送信するデータ例を示す図である。 本実施形態の変形例における時計と通信機器との通信例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されない。
まず、本実施形態の概略について説明する。
図1は、本実施形態に係る計測システム1の概略を説明するための図である。図1に示すように、計測システム1は、1つ以上の時計10(第1の時計10−1、第2の時計10−2、・・・;第2通信装置)と通信機器20(第1通信装置)とを含んで構成される。計測システム1が複数の時計10を備える場合、複数の時計10の構成は同じであっても異なっていてもよい。以下の説明では、複数の時計10の構成が同じ例を説明する。以下、本実施形態では、第1の時計10−1、第2の時計10−2、・・・のうち1つを特定しない場合、時計10という。
時計10と通信機器20とは、Wi−Fi(Wireless Fidelity)規格や、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)(以下、BLEという)規格の通信方式等である。以下の説明では、通信方式がBLEの例を説明する。
通信機器20は、例えば、スタート地点に設置されている。なお、実施形態では、ゴール地点がスタート地点と同じであるとする。なお、通信機器20の存在する地点を計測を行いたい任意の場所とすることができ、スタート地点とゴール地点を相異なる任意の地点とすることができる。時計10は、競技者が装着している。競技者は、競技開始前にトラックの周回回数の設定を、時計10を操作して行う。また、競技者は、通信機能がオン状態になるように時計10を操作する。時計10は、電波のスキャン動作(第2受信期間)を開始する。通信機器20は、例えば計測者によって操作される。計測者は、競技開始時に通信機器20を操作して競技開始を設定する。通信機器20は、競技開始の設定と同時に通信信号(第1送信電波)の送信を開始する。なお、通信信号とは、アドバタイジングパケットである。時計10は、通信機器20からのアドバタイジングパケットを受信したとき、ラップタイム(計測時間)とスプリットタイム(計測時間)の計測を開始する。時計10は、通信機器20からの通信信号を受信したとき、ラップタイムとスプリットタイムを計測する。時計10は、計測したラップタイムおよびスプリットタイムと、時計10を識別する識別情報を含むアドバタイジングパケットを通信信号(第2送信電波)として通信機器20へ送信する。ここで、識別情報は、例えばBluetooth(登録商標)Deviceアドレスである。通信機器20は、常時スキャン動作(第1受信期間)を行い、時計10から受信した通信信号から識別情報とラップタイムとスプリットタイムを抽出し、識別情報にラップタイムとスプリットタイムを対応つけて記憶する。時計10は、設定された周回回数だけ、通信機器20からの通信信号を受信したとき計測を終了し、通信信号として通信機器20へ送信する。なお、周回回数とは、時計10が通信機器20に接近した状態の回数としてカウントされる接近回数と換言できる。
また、図1において、・・・、−P2、−P1、P0、P1、P2、・・・は、時計10が通信機器20に接近する位置の例を示している。
時計10は、通信開始後、スキャンと、アドバタイジングパケットの送信とを常時、所定の時間毎に行い、設定された周回回数、通信機器20からの通信信号を受信したとき通信を終了する。
また、通信機器20は、競技開始後、スキャンと、アドバタイジングパケットの送信とを常時、所定の時間毎に行い、計測者によって競技終了が設定されたときしたとき通信を終了する。
通信機器20は、時計10と接近した状態を検出することにより、ラップタイムやスプリットタイム等の計測を行う。通信機器20と時計とが接近した状態は、後述する時計10の受信する電波強度が強くなったことにより検出される。
このように、時計10は、通信機器20が送信したアドバタイジングパケットを受信したときに計測を行い、計測した結果を含めてアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する。通信機器20は、時計10が送信したアドバタイジングパケットに含まれる計測結果を受信する。本実施形態では、時計10と通信機器20との間で通信の確立を行わない状態で計測を行う。すなわち、本実施形態では、時計10、通信機器20それぞれは、互いにスキャンを行う。
<BLEにおけるアドバタイジングパケット>
ここで、BLEにおけるアドバタイジングパケットの概略を説明する。
図2は、BLEにおけるアドバタイジングパケットの概略を説明するための図である。符号f1が示す図は、パケット構造を示す図である。符号f2が示す図は、アドバタイジングデータの構造を示す図である。
BLEでは、2.4GHz帯を用いて通信を行い、チャンネル数が40チャンネルである。アドバタイジング(Advertising)では、チャンネル37、38、および39は使われる。また、図2の符号f1に示すように、BLEにおけるアドバタイジングパケットの構成は、BLEのパケット構成と同じである(例えばBLUETOOTH(登録商標) SPECIFICATION Version4.0[Vol 1]、36ページ〜47ページ参照)。具体的には、アドバタイジングパケットは、PreambleとAccess AddressとPDUとCRCにより構成される。また、Preambleが1オクテット(Octet)、Access Addressが4オクテット、PDUが2オクテット〜38オクテット、CRCが3オクテットである。また、PDUは、HeaderとPayloadによって構成される。このPFU Headerは、4ビットのPDU Typeを含んでいる。PDU Typeは、スキャンリクエスト(SCAN_REQ)、スキャンレスポンス(SCAN_RSP)等を設定できる。そして、PDU Payloadは、AdvAとAdvData(Advertising Data)を含んでいる。AdvAは、デバイスを識別するためのアドレスである。
また、図2の符号f2に示すように、AdvDataは、31オクテットにより構成され、最初の1オクテットがデータの長さ、残りがAd Type(Advertising Dataタイプ)とAd Data(Advertisement Data)により構成される(例えばBLUETOOTH(登録商標) SPECIFICATION Version4.0[Vol 3]、375ページ参照)。そして、AD Typeの設定により、データを"Manufactureer Specific Data" として利用することができる。この場合は、Manufactureerが、任意にそのAd Dataの長さと内容を決めることができる。
本実施形態では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data" として利用している。
図3は、本実施形態に係る計測システム1の概略構成を示すブロック図である。
時計10は、制御部101、発振回路102、分周回路103、操作部104、表示部105、記憶部106、無線通信制御部107(第2通信部)、アンテナ108、センサー109、および電池110を備える。
通信機器20は、制御部201、操作部202、表示部203、記憶部204、センサー205、アンテナ206、無線通信制御部207(第1通信部)、電池208、発振回路209、および分周回路210を備える。
まず、時計10について説明する。
時計10は、計時機能と通信機能を備える例えばデジタル時計である。時計10は、通信開始後、通信機器20からの電波を常時スキャンし、通信機器20が送信した通信信号を検出する。通信機器20が送信した送信信号には、通信機器20を識別するための識別情報が含まれている。時計10は、通信信号を受信したときラップタイムとスプリットタイムを計測する。なお、以下の説明では、ラップタイムとスプリットタイムを計測タイム情報という。
時計10は、計測した計測タイム情報と自時計10の識別情報を含む通信信号を送信する。時計10は、所定回数、通信機器20からの通信信号を受信したとき、スキャンと計測と通信信号の送信を終了する。
制御部101は、計時部1011、情報処理部1012(制御部)、および通信制御部1013(第2通信部)を備える。制御部101は、分周回路103が出力する基準信号を用いて計時を行い、計時した結果を表示部105に表示させる。制御部101は、操作部104が出力する操作結果に基づいて、通信機器20から通信信号を受信する回数を設定し、設定した回数を記憶部106に記憶させる。制御部101は、無線通信制御部107を制御して、通信機器20が送信した通信信号を受信し、受信したときラップタイムとスプリットタイムを計測する。制御部101は、無線通信制御部107を制御して、識別情報と計測タイム情報を含む通信信号を通信機器20へ送信する。
計時部1011は、内部カウンタを備え、分周回路103から入力された基準信号に基づいて現在時刻を計時し、計時した時刻を示す指針位置情報を内部カウンタに保持する。
情報処理部1012は、操作部104が出力する検出結果を記憶部106に記憶させる。検出結果には、例えば、通信を開始する指示、前述の接近回数等が含まれる。なお、接近回数の設定は、事前に通信機器20と時計10とが通信確立した状態で、通信機器20から時計10に送信される。なお、接近回数の設定は、通信機器20側で行い、通信機器20が送信する通信信号から抽出するようにしてもよい。情報処理部1012は、操作部104が通信を開始する指示を出力したとき、スキャンを開始する指示を通信制御部1013へ出力する。情報処理部1012は、通信制御部1013が出力した受信された通信信号から通信機器20の識別情報を抽出し、抽出した通信機器20の識別情報を記憶部106に記憶させる。情報処理部1012は、通信開始後、最初に通信信号を受信したとき計測を開始する。なお、計測開始は、時計10が備える操作部を利用者が手動操作することにより行ってもよい。情報処理部1012は、2回目以降、通信信号を受信する回数、通信信号を受信したときラップタイムとスプリットタイムを計測し、計測した計測タイム情報と自時計10の識別情報を含む送信データを生成し、生成したデータを通信制御部1013に出力する。情報処理部1012は、接近回数分、通信信号を受信し、通信信号を送信した後、ラップタイムとスプリットタイムの計測を終了し、通信を終了する指示を通信制御部1013に出力する。情報処理部1012は、センサー109のセンサー出力に基づいて、表示部105に表示させる画像を変化させるようにしてもよい。表示部105に表示させる画像は、時刻情報、競技におけるラップタイムとスプリットタイムである。なお、表示部105が表示する画像については、後述する。なお、情報処理部1012は、通信機器20から通信信号を受信したとき計測したラップタイムやスプリットタイムを計測タイム情報として送信する例を説明したが、これに限られない。情報処理部1012は、ラップタイム、スプリットタイムのうち1つを送信するようにしてもよい。情報処理部1012は、通信機器20から通信信号を受信したときの時間を計測タイム情報として送信するようにしてもよい。なお、情報処理部1012は、通信機器20から通信信号を受信したときカウントしたラップタイムとスプリットタイムを計測して記憶部106に記憶させた後、ラップタイムをリセットして、ラップタイムのカウントを再開する。これにより、情報処理部1012は、トラック1周毎のラップタイムを計測する。情報処理部1012は、記憶部106に記憶させたラップタイムとスプリットタイムを読み出して通信制御部1013を制御して送信する。情報処理部1012は、計時した時刻、スプリットタイム、ラップタイム等の画像を表示部105上に表示させる。なお、表示部105が表示する画像については、後述する。
通信制御部1013は、情報処理部1012が出力した通信を開始する指示に応じて、無線通信制御部107を制御して、通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャン動作を開始する。通信制御部1013は、無線通信制御部107を制御して、通信機器20が送信した通信信号を検出して受信する。なお、通信制御部1013は、受信した電波の強度が所定のしきい値以上である場合、通信機器20から通信信号を検出するようにしてもよい。なお、通信制御部1013は、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator)によって、受信強度を検出するようにしてもよい。ここで、通信信号の電波強度は、例えば0〜−100dBm程度である。通信制御部1013は、無線通信制御部107を制御して、通信機器20へ通信信号を送信する。通信制御部1013は、情報処理部1012が出力した通信を終了する指示に応じて、無線通信制御部107を制御して、通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャンを終了する。
発振回路102は、例えば水晶振動子を備える。水晶振動子は、水晶の圧電現象を利用し、その機械的共振から第1の周波数を発振するために用いられる受動素子である。水晶振動子の発振周波数は、例えば32kHzである。発振回路102は、水晶振動子を発振させて生成したクロック信号を分周回路103に出力する。
分周回路103は、発振回路102が出力したクロック信号の信号を所望の周波数に分周し、分周した基準信号を制御部101に出力する。基準信号の周波数は、例えば64Hzと32Hzである。
操作部104は、例えば竜頭、プッシュスイッチである。操作部104は、利用者の操作を検出し、検出した操作結果を制御部101に出力する。竜頭の検出結果は、竜頭の回転角度等である。プッシュスイッチの検出結果は、オン状態(押された状態)、オフ状態(押されていない状態)、押された回数等である。竜頭またはプッシュスイッチの操作によって、通信開始が選択される。
表示部105は、情報を表示する装置である。表示部105は、一例として7セグLED(発光ダイオード)、液晶表示装置(LCD)、有機EL(ElectroLuminescence)装置によって構成される。表示部105には、制御部101の制御に応じて、計時された現在時刻、計測されたラップタイム、スプリットタイム等が表示される。
記憶部106は、時計10の制御に必要な情報、プログラムを記憶する。記憶部106は、通信信号を受信する回数を記憶する。記憶部106は、計測された計測タイム情報を記憶する。記憶部106は、自時計10の識別情報を記憶する。
無線通信制御部107は、アンテナ108を介して通信機器20へ通信信号の送信を行う。無線通信制御部107は、通信機器20が送信した通信信号を、アンテナ108を介して受信し、受信した通信信号を制御部101へ出力する。無線通信制御部107は、時計10に固有の識別情報を記憶する。なお、識別情報は、記憶部106が記憶するようにしてもよい。
アンテナ108は、無線通信制御部107が出力した通信信号を電波に変換して、変換した電波を通信機器20へ送信する。アンテナ108は、受信した電波を電気信号に変換して、変換した電気信号を通信信号として無線通信制御部107に出力する。
センサー109は、例えば心拍センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、温度センサー、アルコールセンサー、睡眠状態を検出するセンサー、人の状態を検出するセンサー等である。センサー109は、検出したセンサー検出結果を制御部101へ出力する。
電池110は、例えばボタン電池、二次電池である。電池110は、蓄電されている電力を時計10の各部へ供給する。
次に、通信機器20について説明する。
図2に示すように、通信機器20は、通信機能と表示画面を備える、例えばタブレット端末、スマートフォン等である。なお、通信機器20は、専用の装置であってもよい。通信機器20は、競技開始後、自装置の識別情報を含む通信信号を送信する。通信機器20は、電波を常時スキャンし、時計10が送信した通信信号を受信する。通信機器20は、受信した通信信号から時計10の識別情報と計測タイム情報を抽出し、識別情報に計測タイム情報を対応つけて記憶する。
制御部201は、操作部202の操作に応じて計測を行うアプリケーションを起動する。制御部201は、アプリケーションが起動しているとき、操作部202が操作され競技の開始が指示されたことを検出する。制御部201は、競技の開始が指示されたことを検出したとき、無線通信制御部207を制御して、自装置の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャン動作を開始する。制御部201は、無線通信制御部207を制御して、時計10が送信した通信信号を受信する。制御部201は、受信した通信信号から時計10の識別情報と計測タイム情報を抽出し、抽出した時計10の識別情報に、計測タイム情報を対応付けて、時計10の識別情報毎に記憶部204に記憶させる。制御部201は、操作部202が操作され競技の終了が指示されたことを検出する。制御部201は、競技の終了が指示されたことを検出したとき、無線通信制御部207を制御して、通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャン動作を終了する。制御部201は、センサー205のセンサー出力に基づいて、画面が縦長の状態であるか画面が横長の状態であるか、自装置の姿勢を検出する。制御部201は、検出した自装置の姿勢に応じて、表示部203に表示させる画像を変化させるようにしてもよい。表示部203に表示させる画像は、受信した通信信号に基づく計測結果、すなわち、競技者毎のラップタイムとスプリットタイムである。なお、表示部203が表示する画像については、後述する。なお、接近回数の設定を通信機器20側で行い、通信信号に接近回数を含めて時計10へ送信するようにしてもよい。なお、時計10が送信した通信信号に含まれる計測タイム情報が時間の場合、制御部201は、受信した時間の情報を用いてラップタイムやスプリットタイムを算出し、算出したラップタイムやスプリットタイムを記憶部204に記憶させるようにしてもよい。なお、制御部201は、操作部202の操作によって予め設定された競技開始時間になったときに、競技開始であると判定して通信信号の送信を開始するようにしてもよい。また、制御部201は、内部カウンタを備え、分周回路210から入力された基準信号に基づいて現在時刻を計時し、計時した時刻を示す指針位置情報を内部カウンタに保持する。
操作部202は、利用者からの操作入力を検出し、検出した操作結果を制御部201に出力する。操作部202は、例えば表示部203上に設けられているタッチパネルセンサーである。
表示部203は、情報を表示する装置である。表示部203は、一例として液晶表示装置(LCD)、有機EL(ElectroLuminescence)装置によって構成される。表示部203には、制御部201の制御に応じて、例えばアプリケーションの画像等が表示される。
記憶部204は通信機器20の制御に必要な情報、プログラム、競技の測定を行うアプリケーション等を記憶する。記憶部204は、時計10の識別情報に、例えば競技者の名前を対応付けて、識別情報毎に記憶する。記憶部204は、時計10の識別情報に、計測タイム情報を対応付けて、識別情報毎に記憶する。
センサー205は、通信機器20の姿勢(画面が縦長の状態であるか、画面が横長の状態であるか)を検出するジャイロセンサーである。センサー205は、検出したセンサー検出結果を制御部201へ出力する。
無線通信制御部207は、アンテナ206を介して時計10へ通信信号の送信を行う。無線通信制御部207は、時計10が送信した通信信号を、アンテナ206を介して受信し、受信した通信信号を制御部201へ出力する。
アンテナ206は、無線通信制御部207が出力した通信信号を電波に変換して、変換した電波を時計10へ送信する。アンテナ206は、受信した電波を電気信号に変換して、変換した電気信号を通信信号として無線通信制御部207に出力する。
電池208は、例えば二次電池である。電池208は、蓄電されている電力を通信機器20の各部へ供給する。
発振回路209は、例えば水晶振動子を備える。水晶振動子は、水晶の圧電現象を利用し、その機械的共振から第1の周波数を発振するために用いられる受動素子である。水晶振動子の発振周波数は、例えば32kHzである。発振回路209は、水晶振動子を発振させて生成したクロック信号を分周回路210に出力する。
分周回路210は、発振回路209が出力したクロック信号の信号を所望の周波数に分周し、分周した基準信号を制御部201に出力する。基準信号の周波数は、例えば64Hzと32Hzである。
次に、通信機器20の記憶部204が記憶する情報について説明する。
図4と図5は、本実施形態に係る通信機器20の記憶部204が記憶する情報の例を示す図である。
図4に示すように、記憶部204は、時計10の識別子に、競技者名を対応させて記憶する。なお、時計10の識別子は、例えば競技前に時計10がアドバタイジングパケットを送信する。そして、通信機器20の制御部201は、無線通信制御部207を制御して時計10が送信したアドバタイジングパケットから識別子を抽出し、抽出した識別子を記憶部204に記憶させる。競技者名は、競技前に計測者が通信機器20の操作部202を操作して、競技者が装着する時計を選び、競技者名を入力する。制御部201は、操作部202が操作された結果に応じて、識別子に競技者名を対応付けて記憶部204に記憶させる。
図5に示すように、記憶部204は、時計10の識別子に、競技者名、スプリットタイム、ラップタイムを対応させて記憶する。なお、制御部201は、無線通信制御部207を制御して、選出がゴール地点を通過する毎に、時計10が送信したアドバタイジングパケットからスプリットタイムとラップタイムを抽出し、抽出したスプリットタイムとラップタイムを記憶部204に記憶させる。例えば、“たなか太郎”が装着している時計10は、一回目のゴール前の通過時にラップタイム“2:58”(2分58秒)とスプリットタイム“2:58”を送信する。制御部201は、スプリットタイムに“2:58”を記憶させ、ラップタイムNo.1に“2:58”に記憶させる。続けて、たなか太郎”が装着している時計10は、二回目のゴール前の通過時にラップタイムに“5:57”とスプリットタイム“2:59”を送信する。制御部201は、スプリットタイムを“5:57”に更新し、ラップタイムNo.2に“2:58”に記憶させる。
次に、通信機器20の通信信号の送信と時計10の通信信号の受信について説明する。
図6は、本実施形態に係る通信機器20が送信した通信信号を時計10が受信している状態を示す図である。
図6に示すように、競技開始後、通信機器20は、自装置の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を常時送信し、常時スキャン動作を行う。
時計10は、通信開始後、自時計10の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を常時送信し、常時スキャンを行い、通信機器20からの通信信号(アドバタイジングパケット)を検出して受信する。時計10は、通信機器20が送信した通信信号を検出できたとき、ラップタイムとスプリットタイムの計測を行う。なお、図6に示すように、時計10は、ケース11とベルトを備えている。
図7は、本実施形態に係る通信機器20が送信する通信信号と時計10が受信する電波の強度の例を示す図である。図7において、横軸は時刻と位置と接近回数であり、縦軸は信号強度である。また、波形g1は、通信機器20が送信する通信信号である。波形g2は、時計10が受信する通信信号の電波である。
波形g1のように、通信機器20は、競技開始後、所定の時間(t1,t2,t3,t4,・・・)毎に通信信号(アドバタイジングパケット)を送信する。
時計10は、常時スキャンを行い、通信機器20からの電波を受信する。時計10の通信制御部1013は、電波の受信強度がしきい値未満である時刻t1、t2、およびt7のとき、通信信号を受信できていないと判別し、電波の受信強度がしきい値以上である時刻t3、t5、t6、およびt9のとき、通信信号を受信できていると判別する。この状態が、時計10が通信機器20に接近している状態を表している。このように、時計10の移動行程に応じた時計10と通信機器20との接近状態の変化を、図7は表現している。
本実施形態では、図1を用いて説明したように、通信機器20がゴール地点(位置P0)に設置され、競技者が時計10を装着してトラックを走っている。このため、時計10は、徐々に通信機器20に近づき、それにともない受信する電波の受信強度が強くなる。図7に示す例では、位置−P1で受信する電波強度がしきい値を超え、位置P0で受信する電波強度が最大値となる。また、ゴール前を通過した後、受信する電波強度が下がっていき位置P2でしきい値を下回る。本実施形態では、受信する電波強度がしきい値以上となるときに、時計10が計時を行う。図7に示す例では、時計10は、時刻t3(位置−P1)で接近回数が1回目(N回目/Nは整数、以降同じ)のときの計時を行い、時刻t9(位置−P1)で接近回数が2回目(N+1回目)のときの計時を行う。そして、時計10は、後述するように、受信する電波強度がしきい値以上の期間(例えば時刻t3〜t6)に、複数回の計時を行わないように、通信機器20からの通信信号を受信しないように受信する電波強度がしきい値を超えたときから、しきい値以下となったときまでのマスク期間TM(時刻t4〜t8)を設ける。なお、マスク期間TMは、予め定められた所定時間であってもよく、しきい値を超えた後からしきい値以下となったときを含む時間であってもよい。なお、通信機器20が通信信号を送信する間隔は、例えば数百msecである。また、マラソン等の競技者は、例えば1km/3分程度で走っている。この場合の速度は、約0.5m/100msecである。図1では説明のために位置Pを模式的に示しているが、通信信号の送信間隔が100msecの場合、時計10が通信機器20に接近する位置の間隔は、約0.5mである。このように位置の間隔が短いため、また、接近回数毎に同じ位置で計測できるため、位置P0ではなく、位置−P1で接近回数毎に計測しても支障が無い。また、仮に、位置P−1で、時計10が通信機器20からの電波を受信できなくても、次の位置P0で受信して計測できるため、計測に支障がない。このように、本実施形態では、マスク期間TM以外のときに受信した電波の受信強度がしきい値以上のとき、時計10が電波を受信できたと判別して計測を行い、計測した計測タイム情報を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を通信機器20へ送信する。
また、本実施形態では、時刻t3(位置−P1)で受信する電波強度がしきい値を超え、当該電波強度がしきい値を下回る時刻t7(位置P2)までの間で電波強度が最大値となる時刻t5(地点P0)において、時計10が計時を行うことができる。この場合、図示しないが、電波強度がしきい値以上となるピーク(極大値)が複数あるときは、最も大きいピークを、時計10が計時することとなる。
また、受信する電波強度がしきい値を超えるときの時刻t3(位置−P1)から、その後、当該電波感度がしきい値を下回る時刻t7(位置P2)までの期間の中間時点を、時計10が計時を行う時点とすることができる。この場合、しきい値を超える時刻と下回る時刻とから、簡便に時計10が計測する時間を算出できることになる。
なお、受信する電波強度がしきい値を超えるときの当該しきい値と、その電波強度がしきい値を下回るときの当該しきい値とは、異なる値とすることは当然に可能である。この場合は、実情に応じた計測時刻を効果的に算出できる。
図8は、本実施形態に係る通信機器20が送信信号を送信し時計10が受信しているときの電流波形の例を示す図である。
図8において横軸は時刻である。波形g11は、通信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g12は、通信時に時計10に流れる電流波形である。また、期間T1は、アドバタイズインターバル(Advertaise Interval)である。期間T2は、スキャンインターバル(Scan Interval)である。期間T3は、スキャンウィンドウ(Scan Window)である。また、符号Rxは、受信を表している。また、期間T3は、第2受信期間である。
通信機器20は、時刻t12,t16,t22のとき、アドバタイジングパケットを送信する。これにより、通信機器20には、波形g11に示すように、時刻t12〜t13,t17〜t18,t22〜t23の期間、電流が流れる。
時計10には、波形g12に示すように、スキャンウィンドウの期間T3(時刻t11〜t14,t15〜t16,t19〜t20,t21〜t24)に電流が流れる。また、時計10は、期間T3の間に電波を検出できた場合、通信機器20が送信したアドバタイジングパケットを受信する。図8に示す例では、時計10が、時刻t11〜t14と時刻t21〜t24に受信し、時刻t15〜t16と時刻t19〜t20に受信していない例である。また、時刻t17〜t18の期間、アドバタイジングパケットが送信されているが、期間T3外であるため、時計10は受信しない。
次に、時計10が送信した計測タイムデータを通信機器20が受信する例を説明する。
図9は、本実施形態に係る時計10が送信した計測タイムデータを通信機器20が受信する例を説明する図である。
時計10は、通信機器20からアドバタイジングパケットを受信したとき、ラップタイムとスプリットタイムを計測し、計測した計測タイム情報と自時計10の識別情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する。
通信機器20は、常時スキャンを行い、時計10からのアドバタイジングパケットを検出する。なお、通信機器20は、時計10と同様に電波強度に基づいて、電波を検出するようにしてもよい。通信機器20は、受信したアドバタイジングパケットから時計10の識別情報と計測タイム情報を抽出し、抽出した計測タイム情報を識別情報と対応付けて記憶部204に記憶させる。
通信機器20は、受信したアドバタイジングパケットから抽出した時計10の識別情報を用いて、複数の時計10を識別する。通信機器20は、記憶部204が記憶する情報に基づいて、計測結果を表示部203に表示させる。図9に示す例は、3つの時計10(第1の時計10−1、第2の時計10−2、第3の時計10−3)から計測タイム情報を受信した例である。表示部203上には、第1の時計10−1の計測タイム情報d1、第2の時計10−2の計測タイム情報d2、第3の時計10−3の計測タイム情報d3が表示されている。
図10は、本実施形態に係る時計10が送信した計測タイムデータを通信機器20が受信時の電流波形の例を示す図である。図10において横軸は時刻である。波形g21は、通信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g22は、通信時に時計10に流れる電流波形である。
通信機器20は、波形g21に示すように、スキャンウィンドウの期間(時刻t31〜t34、t37〜t40)に電流が流れる。
時計10には、波形g22に示すように、アドバタイジングパケットを送信している期間(時刻t32〜t33、t35〜t36、t38〜t39)に電流が流れる。
通信機器20は、スキャンウィンドウの期間に時計10からの電波を検出できたとき、アドバタイジングパケットを受信する。図10に示す例では、通信機器20が、時刻t32〜t33と時刻t38〜t39に受信し、時刻t35〜t36に受信していない例である。
また、スキャン動作を行っている期間(時刻t31〜t34、t37〜t40)は、第1受信期間である。
次に、競技中の時計10と通信機器20の動作について、図11と図12を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る競技中の時計10と通信機器20の動作について説明する図である。図12は、本実施形態に係る競技中の時計10と通信機器20の電流波形の例を示す図である。図12において横軸は時刻である。波形g30は、通信機器20に流れる電流波形である。波形g31は、送信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g32は、受信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g40は、時計10に流れる電流波形である。波形g41は、受信時に時計10に流れる電流波形である。波形g42は、送信時に時計10に流れる電流波形である。
波形g31に示すように、通信機器20は、時刻t52〜t53、t61〜t63、t72〜t73のとき、アドバタイジングパケットを送信する。
波形g32に示すように、通信機器20は、時刻t54〜t59、t66〜t69のとき、電波を検出できた場合にアドバタイジングパケットを受信する。
波形g41に示すように、時計10は、時刻t51〜t55、t58〜t60、t65〜t67、t71〜t74のとき、電波を検出できた場合にアドバタイジングパケットを受信する。
波形g42に示すように、時計10は、時刻t56〜t57、t62〜t64、t68〜t69、t75〜t76のとき、アドバタイジングパケットを送信する。
図11と図12に示すように、時計10と通信機器20それぞれは、常時アドバタイズパケットの送信とスキャンを行う。
具体的には、図12に示しように、時計10と通信機器20それぞれは、常時アドバタイズパケットの送信とスキャンを、例えば所定の周期で交互に行う。なお、アドバタイズパケットの送信周期は、時計10からの送信周期と通信機器20からの送信周期とが異なる周期として設定される。また、スキャン周期は、時計10のスキャン周期と通信機器20のスキャン周期とが異なる周期として設定される。なお、これら両者は同一の周期として設定されてもよい。また、アドバタイズパケットの送信周期とスキャン周期とは、互いに異なる周期として設定される。なお、両者同一の周期として設定されてもよい。
時計10は、スキャン中に通信機器20からのアドバタイジングパケットを受信できたとき(時刻t51〜t55、t71〜t74)、計測を行い、次の送信タイミング(時刻t56〜t57、t75〜t76)に計測タイム情報を送信する。
通信機器20は、スキャン中に通信機器20からのアドバタイジングパケットを受信できたとき(時刻t54〜t59、t66〜t70)、時計10が送信した計測タイム情報を受信する。
このように、本実施形態では、時計10と通信機器20それぞれは、通信を確立せずに、アドバタイズパケットを送信し、受信可能なときに受信している。
仮に接続を確立して通信をした場合は、ランニング中に時計10と通信機器20とが長距離離れると通信が切断する恐れがある。このように通信が切断した場合は、再接続には時間がかかるため、ラップタイムの取りこぼしが発生してしまう。このため、本実施形態では、このようなラップタイム等の取りこぼしをなくすため、アドバタイズパケットの送信とスキャンだけで双方向通信を行う。これにより、本実施形態によれば、同時接続数の制限も受けなくなる。
なお、時計10の制御部101は、通信機器20からの通信信号を受信し、受信した通信信号から通信機器20の識別情報を抽出する。そして、制御部101は、通信機器20からの通信信号を受信した時間を計測したのち、所定時間内に再度同じ識別情報を含む通信信号を受信した場合であっても、計測を行わないマスク処理を行うことができる。時計10は、この計測を行わない期間をマスク期間として予め設定しておくことができる。このマスク処理の理由は、ゴール地点を競技者が通過時に、計測タイム情報の送信直後にアドバタイジングパケットを再度検出して再計測や計測タイム情報の再送信の処理が行われるのを防ぐためである。
また、当該マスク期間を、所定時間として設定するだけではなく、所定条件により設定することができる。この所定条件は、例えば、時計10が通信機器20からの通信信号を受信したのち、通信信号の受信強度がしきい値を下回った条件とすることができる。この場合、マスク期間は、時計10が通信機器20からの通信信号を受信した時点から、通信信号の受信強度がしきい値を下回る時点までの期間となる。
マスク処理を実行しないと、時計10と通信機器20とが通信する回数が、両者が接近する接近回数より多くなることがある。これは、競技者がゴール付近を完全に通過しきれない場合に、しきい値強度以上の通信をむやみに繰り返してしまう場合が考えられる。そこで、マスク処理を実行することにより、このような事象を防ぐことができる。この場合には、時計10と通信機器20とが接近する接近回数が通信回数と同等となる。これにより、余計な通信を不要としつつ効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
また、当該マスク期間を設定せず、受信強度がしきい値を超え、受信強度がしきい値を下回るまでの間で受信強度が最大値となる時点を、時計10が計時を行うとすることによっても、効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
また、当該マスク期間を設定せず、受信強度がしきい値を超えるときから、当該受信強度がしきい値を下回るまでの期間の中間時点を、時計10が計時を行うとすることによっても、効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
なお、これらの、受信強度がしきい値を超えるときの当該しきい値と、受信強度がしきい値を下回るときの当該しきい値とが、互いに異なる値とすることによっても、効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
次に、通信機器20の表示部203上に表示される画像の例を説明する。
図13は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203上に表示される画像の例を示す図である。
図13に示す例では、競技者毎にリスト化して表示する例である。符号d11が示す領域の画像は、競技者名“たなか太郎”の計測タイム情報である。符号d12が示す領域の画像は、競技者名“やまだ一郎”の計測タイム情報である。符号d13が示す領域の画像は、競技者名“さとう弘樹”の計測タイム情報である。
図13に示す例では、通信機器20が設置されているゴール地点を、時計10を装着している競技者が最後に通過したときの最新のラップタイム(LAP)とスプリットタイム(SPLIT)を表示している。例えば、競技者名“たなか太郎”の36回目(No.36)のラップタイムが2:59(2分59秒)であり、スプリットタイムが1:47:59(1時間47分59秒)である。
なお、通信機器20の制御部201は、例えばスプリットタイムの速い順や遅い順、名前順(例えばあいうえお順、ABC順)等、ソートして表示するようにしてもよい。この場合、制御部201は、表示部203にソートを指示するためのボタンの画像d14を表示させるようにしてもよい。
また、計測者が、符号d11が示す領域をタップされて選択したこと検出した場合、制御部201は、図14に示すように競技者個人の計測タイム情報をリスト化して表示する。
図14は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203上に表示される競技者個人の計測タイム情報の画像の例を示す図である。
図14に示す例では、制御部201が、取得順に表示させている例である。符号d21が示す領域の画像は、競技者名“たなか太郎”と項目“LAP(ラップタイム) SPLIT(スプリットタイム)”である。符号d22が示す領域の画像は、一回目のラップタイム“No.01”とスプリットタイムである。符号d23が示す領域の画像は、二回目のラップタイム“No.02”とスプリットタイムである。符号d24が示す領域の画像は、三回目のラップタイム“No.03”とスプリットタイムである。符号d25が示す領域の画像は、四回目のラップタイム“No.04”とスプリットタイムである。符号d26が示す領域の画像は、五回目のラップタイム“No.05”とスプリットタイムである。符号d27が示す領域の画像は、ソートを指示するためのボタンの画像である。
なお、降順、昇順どちらでもよく、ソートを指示するボタンが押されたときソートし直して表示させるようにしてもよい。
また、予め1周分(1ラップ分)の距離が計測者によって入力されている場合、制御部201は、競技者の速度を計算して、計算した速度もラップ毎に表示させるようにしてもよい。
また、符号d21の領域がタップされて選択されたことを検出した場合、制御部201は、図14に示した画像の表示状態から図13に示した表示状態に遷移させるようにしてもよい。
また、ラップタイムの数が多く1画面で表示できない場合、制御部201は、表示部203上で上下方向に指がスライドされたことを操作部202によって検出することで、画面をスクロールさせて表示させるようにしてもよい。
また、制御部201は、センサー205が検出したセンサー検出結果に基づいて、通信機器20の画面の状態が縦長の状態(図13、図14)から横長の状態(図15)に変化したかを検出し、検出結果に応じて表示画面を切り替えるようにしてもよい。
図15は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203が横長の状態のときに表示される画像の例を示す図である。なお、図15に示す例は、図14の画像が表示されているときに通信機器20を横長の状態にしたときに表示される画像d31の例である。
制御部201は、通信機器20が横長の状態であることを検出したとき、図14に示したデータをグラフ化した画像を生成し、生成した画像を表示部203上に表示させる。図15において、横軸がラップタイムの測定回数であり、縦軸がラップタイムである。
なお、制御部201は、図15に示した横長の状態から縦長の状態に戻されたとき、図14の表示に遷移させるようにしてもよい。
次に、時計10の表示部105上に表示される画像の例を説明する。
図16は、本実施形態に係る時計10の表示部105上に表示される計測タイム情報の画像の例を示す図である。
図16において、符号d41が示す領域の画像は、スプリットタイム(SPLIT)の計測結果の画像である。符号d42が示す領域の画像は、ラップタイム(LAP)の計測結果の画像である。図16に示す例は、36回目(No.36)のラップタイムが“0:02:58”(2分58秒)であり、スプリットタイムが“1:47:58”(1時間47分58秒)の例である。
図17は、本実施形態に係る時計10の表示部105上に表示される計測タイム情報の画像の他の例を示す図である。図17に示す例は、表示部105の表示可能な解像度が図16に示した例より高い場合の例である。
このような場合、制御部101は、符号d51が示す領域の画像のように、計測した複数のラップタイムと複数のスプリットタイムを表示させるようにしてもよい。図17に示す例は、最新の4つのラップタイムとスプリットタイムそれぞれを表示している例である。
また、制御部101は、操作部104が操作された操作結果に応じて、符号d51に示す領域の画像から、符号d52が示す領域の画像に切り替えて表示させるようにしてもよい。このような場合、制御部101は、例えば表示部105上に表示可能な最新の4つのラップタイムとスプリットタイムそれぞれを記憶部106に記憶させておき、記憶させた情報をグラフ化して画像を生成するようにしてもよい。または、制御部101は、競技のデータを全て記憶部106に記憶させ、最新の4つのラップタイムとスプリットタイムそれぞれを記憶部106から読み出して表示させるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態では、時計10が、通信機器20が送信する通信信号を受信したときを接近状態のトリガとして、ラップタイムやスプリットタイムの計測を行い、計測結果をアドバタイズパケットで通信機器20へ送信するようにした。これにより、本実施形態によれば、従来のマラソン競技におけるアンテナを有するマットと比較して、計測タイム情報の送受信に使用する近距離無線通信の受信信号強度の増減からトリガ信号を判断することで、チャネル特定用のアンテナの数を減らすことができる。また、本実施形態によれば、大掛かりな装置が必要ない。
また、本実施形態によれば、トリガポイントをタブレット端末等の通信機器20のプログラムで実現することで、システムの構築が容易となる。
さらに本実施形態によれば、競技者が装着する時計10をスマートフォン、スマートウォッチなどの汎用装置を用いてもよく、汎用装置にインストールされるプログラムで実現することで専用端末を必要としなくなる。
上述した例では、時計10と通信機器20それぞれが、常時アドバタイジングパケットの送信とスキャンを行う例を説明したが、これに限られない。時計10は、計測タイム情報を送信した後、次に通信機器20からアドバタイジングパケットを受信するまで、アドバタイジングパケットの送信を停止するようにしてもよい。
図1を用いて前述した各部の処理との差異を説明する。
まず、時計10について説明する。
情報処理部1012は、通信制御部1013が応答信号を検出したことを示す情報を出力したとき、通信信号の送信を停止する送信停止指示を通信制御部1013へ出力する。情報処理部1012は、接近回数分、通信信号を受信し、通信信号を送信した後、ラップタイムとスプリットタイムの計測を終了し、スキャンを終了するスキャン終了指示を通信制御部1013に出力する。
通信制御部1013は、無線通信制御部107を制御して、通信機器20へ通信信号(アドバタイジングパケット)の送信を開始する。通信制御部1013は、情報処理部1012が出力した送信停止指示に応じて、無線通信制御部107を制御して、通信信号の送信を終了する。通信制御部1013は、情報処理部1012が出力したスキャン終了指示に応じて、無線通信制御部107を制御して、スキャンを終了する。
次に、通信機器20について説明する。
通信機器20は、時計10から計測タイム情報を含む通信信号を受信したとき、応答信号を時計10へ送信する。
制御部201は、競技の開始が指示されたことを検出したとき、無線通信制御部207を制御して、自装置の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャン動作を開始する。制御部201は、時計10から計測タイム情報を含む通信信号を受信したとき、無線通信制御部207を制御して、応答信号を時計10へ送信する。制御部201は、競技の終了が指示されたことを検出したとき、無線通信制御部207を制御して、通信信号(アドバタイジングパケット)の送信とスキャン動作を終了する。
図18は、本実施形態に係る計測タイム情報の発信における間欠動作の例を示す図である。なお、図18に示す例において、通信機器20は、常時アドバタイジングパケットの送信とスキャンを行い、時計10は常時スキャンを行っている。
(ステップS11)時計10の制御部101は、例えば電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20からの電波を検出する。続けて、制御部101は、電波を受信したときラップタイムとスプリットタイムの計測を行い、計測タイム情報のADVERTISING DATA(アドバタイジングデータ)を含むアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する。
(ステップS12)通信機器20の制御部201は、時計10が送信したアドバタイジングパケットを受信できたとき、受信したアドバタイジングパケットから時計10の識別情報と計測タイム情報を抽出する。ここで、時計10の識別情報は、時計10の無線通信制御部107に固有のアドレスである。続けて、制御部201は、抽出した識別情報を送信先とし、送信先と送信元の通信機器のアドレスである自装置の識別情報を含むアドバタイジングパケットを時計10に送信する。なお、制御部201は、アドバタイジングパケットのPDU TypeをSCAN REQUEST(スキャンリクエスト)(応答信号;付帯情報送信要求)に設定して送信する。なお、制御部201は、スキャンリクエストとして付帯情報を負荷してもよい。付帯情報とは、時計10からアドバタイズパケットを受信したことを示す情報、例えば現在30周目であるとき29周目までのラップタイムの送信を要求する指示情報、センサーが検出したセンサー検出結果の送信を要求する指示情報、計測タイム情報の再送信を要求する指示情報等である。
(ステップS13)時計10の制御部101は、通信機器20が送信したSCAN REQUESTに設定されたアドバタイジングパケットを応答信号として受信し、受信したアドバタイジングパケットから通信機器20の識別情報とPDU Typeを抽出する。続けて、制御部101は、SCAN REQUESTに送信元と送信先のアドレスが含まれるので、通信機器20から要求された、すなわち、通信機器20が計測タイム情報を受け取ったと判別する。続けて、制御部101は、アドバタイジングパケットのPDU TypeをSCAN RESPONSE DATA(スキャンレスポンスデータ)に設定して送信し、送信後アドバタイズパケットの送信を停止する。
なお、制御部101は、電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20からの電波を検出できたとき、ステップS11の処理に戻りアドバタイズパケットの送信を再開する。このような動作を、実施形態では間欠動作という。
また、通信機器20がSCAN REQUESTとして付帯情報を送信した場合、時計10の制御部101は、SCAN RESPONSE DATAにリクエストされた情報を含めて送信する。通信機器20の制御部201は、受信した通信信号から情報を抽出する。受信した情報が加速度センサーによって検出された値を用いて、制御部201は、ラップタイムと加速度を用いて歩数を算出し、算出した歩数からピッチやストライド(歩幅)等を算出するようにしてもよい。そして、制御部201は、算出した値を記憶部204に記憶させ、表示部203上に表示させるようにしてもよい。なお、歩数、ピッチ、ストライドは、時計10の制御部101が算出するようにしてもよい。この場合、付帯情報は、歩数、ピッチ、ストライドの送信を要求する指示情報であってもよい。
図19は、本実施形態に係る間欠動作における時計10と通信機器20のシーケンス図である。
図8は、本実施形態に係る間欠動作における時計10と通信機器20のシーケンス図である。
(ステップS21)通信機器20の制御部201は、競技開始後、アドバタイジングパケットの送信を開始する。以後、制御部201は、アドバタイジングパケットの送信と、スキャンを常時行う。
(ステップS22)時計10の制御部101は、通信機器20からの電波を検出し、受信する。
(ステップS23)時計10の制御部101は、計測を開始する。続けて、制御部101は、計測タイム情報を含むADVERTISING DATAであるアドバタイジングパケットを送信する。
(ステップS24)通信機器20の制御部201は、時計10が送信した電波を検出し、アドバタイジングパケットを受信する。
(ステップS25)通信機器20の制御部201は、受信したアドバタイジングパケットから時計10の識別情報と計測タイム情報が抽出できた場合、PDU TypeをSCAN REQUESTに設定したアドバタイジングパケットを送信する。
(ステップS26)時計10の制御部101は、通信機器20が送信したSCAN REQUESTに設定したアドバタイジングパケットを受信する。
(ステップS27)時計10の制御部101は、受信したアドバタイジングパケットのPDU TypeがSCAN REQUESTの場合、SCAN REQUESTに含まれる付帯情報を抽出する。続けて、制御部101は、付帯情報に応じた情報を、PDU TypeをSCAN RESPONSE DATAに設定したアドバタイジングパケットとして送信する。
(ステップS28)通信機器20の制御部201は、時計10が送信したSCAN RESPONSE DATAを受信する。制御部201は、受信したSCAN RESPONSE DATAから付帯情報と識別情報を抽出し、識別情報に付帯情報を対応付けて記憶部204に記憶させる。
(ステップS29)時計10の制御部101は、PDU TypeをSCAN RESPONSE DATAに設定したアドバタイジングパケットを送信後、アドバタイズパケットの送信を停止する。
(ステップS30)時計10の制御部101は、所定時間、スキャンを停止する。または、制御部101は、SCAN RESPONSE DATAを送信後にアドバタイジングパケットを受信しても、識別情報が通信機器20である場合、計測とアドバタイズパケットの送信を所定時間行わない。ステップS28の処理の理由は、ゴール地点を競技者が通過時に、計測タイム情報の送信後にアドバタイジングパケットを検出してステップS22の処理が行われるのを防ぐためである。
(ステップS31)通信機器20の制御部201は、アドバタイジングパケットを送信する。
(ステップS32)時計10の制御部101は、所定時間後、スキャンを再開する。この所定時間は、マスク期間TM(図7)のと同様に、所定時間であってもよく、電波がしきい値以下になるまでの期間を含む時間であってもよい。
時計10の制御部101と、通信機器20の制御部201は、以後、時計10を装着した時計10がゴール地点を通過毎に、ステップS21〜ステップS32の処理を繰り返す。すなわち、時計10は、ゴール地点で通信機器20からの電波を検出したとき計測を行い、計測タイム情報をアドバタイズパケットに含めて送信し、送信した後、通信機器20から応答信号を受信したらアドバタイズパケットの送信を停止する。このように、時計10は、ゴール地点で計測と計測結果を送信するときにアドバタイズパケットの送信を行い、ゴール地点以外の期間、送信を停止している。そして、時計10は、一周して再びゴール地点で電波が検出されたとき、アドバタイズパケットの送信を再開する。
そして、時計10の制御部101は、設定された回数、ゴール前を通過したとき、計測を終了する。通信機器20の制御部201は、計測者が操作部202を操作して競技の終了を設定したとき、アドバタイジングパケットの送信とスキャンを終了する。
ここで、仮に複数の競技者が同時にトラックを走っている場合を考える。ゴール地点をほぼ同時に複数の競技者が通過した場合に、複数の競技者が装着している時計10それぞれが常時アドバタイズパケットを送信していると、競技者の時計10同士が混信する可能性もある。
一方、本実施形態の時計10と通信機器20は、互いに通信信号(アドバタイジングパケット)に識別情報以外の情報も含めて送信し、通信の確立(ペアリング)処理を行わない。これにより、時計10は、通信機器20との通信を維持せずに、計測タイム情報の送信が必要なときのみ、計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを送信するようにした。
以上のように、本実施形態では、時計10が、通信機器20が送信する通信信号を受信したときを接近状態のトリガとして、ラップタイムやスプリットタイムの計測を行い、計測結果をアドバタイズパケットで通信機器20へ送信するようにした。そして、計測タイムデータの送信後、時計10のアドバタイズパケットの送信を行わないようにした。これにより、本実施形態によれば、競技者が装着する時計10が必要な時だけ送信するので、競技者側の時計10同士の混信を軽減できる。また、本実施形態によれば、時計10は、必要な時だけアドバタイズパケットを送信するので省電力化される。
また、ステップS30とステップS32の処理によって、制御部101は、SCAN RESPONSE DATAの送信後に、通過中のゴール地点でアドバタイジングパケットが送信された場合であっても、時間の計測や計測タイム情報の送信を防ぐことができるので、時計10同士の混信を低減することができる。さらに、ステップS29とステップS31の処理によって、制御部101は、SCAN RESPONSE DATAの送信後に、通過中のゴール地点でアドバタイジングパケットが送信された場合であっても、時間の計測や計測タイム情報の送信を防ぐことができるので、時計10の消費電力を低減することができる。
<変形例>
上述した例では、時計10が計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する例を説明したが、以下の変形例では、計測タイム情報を暗号化して送信する例を説明する。なお、変形例においても、通信方式がBLEの例を説明する。
図20は、本実施形態の変形例における計測システム1Aの概略を説明するための図である。図20に示すように、計測システム1Aは、1つ以上の時計10A(第1の時計10−1、第2の時計10−2、・・・;第2通信装置)と通信機器20A(第1通信装置)とを含んで構成される。また、通信機器20Xは、計測システム1Aに含まれない装置である。
図20に示すように、トラックを走る競技者の計測タイム情報を、通信機器20Xを所有する第三者が傍受する可能性があり得る。時計10Aが送信する送信信号には、競技者の記録や個人情報が含まれているため、傍受されることが好ましくない。
このため、変形例では、第三者による計測タイム情報の傍受を防ぐために、時計10Aが、暗号化した計測タイムを通信機器20Aに送信する。
なお、時計10Aの構成は、時計10(図3)と同じである。また、通信機器20Aの構成は、通信機器20(図3)と同じである。
通信機器20Aの記憶部204は、さらに秘密鍵と公開鍵を記憶する。
通信機器20Aの制御部201は、識別情報と公開鍵を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を、無線通信制御部207とアンテナ206を介して送信する。また、制御部201は、時計10Aから受信した通信信号に含まれる暗号化された計測タイム情報を、記憶部204が記憶する秘密鍵を用いて複合化する。
時計10Aの記憶部106は、通信機器20Aの識別情報を記憶する。
時計10Aの制御部101は、アンテナ108と無線通信制御部107を介して受信した公開鍵を、記憶部106にさらに記憶させる。制御部101は、例えば電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20Aからの電波を検出する。制御部101は、電波を受信したときラップタイムとスプリットタイムの計測を行い、計測タイム情報を記憶部106が記憶する公開鍵を用いて暗号化する。制御部101は、暗号化した計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20Aへ送信する。
次に、通信機器20Aが時計10Aに送信するデータ例を説明する。
図21は、本実施形態の変形例における通信機器20Aが時計10Aに送信するデータ例を示す図である。また、図21は、BLEにおけるアドバタイジングパケットにおけるAdvDataを抜き出して示している。変形例では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data"として利用し、識別情報と公開鍵を含めて通信機器20Aが時計10Aに送信する。
次に、時計10Aが通信機器20Aに送信するデータ例を説明する。
図22は、本実施形態の変形例における時計10Aが通信機器20Aに送信するデータ例を示す図である。また、図22は、BLEにおけるアドバタイジングパケットにおけるAdvDataを抜き出して示している。変形例では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data"として利用し、公開鍵を用いて暗号化した計測タイム情報を含めて時計10Aが通信機器20Aに送信する。
次に、変形例における時計10Aと通信機器20Aとの通信例を説明する。
図23は、本実施形態の変形例における時計10Aと通信機器20Aとの通信例を示す図である。
(ステップS101)通信機器20Aの制御部201は、識別情報と公開鍵を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を、無線通信制御部207とアンテナ206を介して送信する。
(ステップS102)時計10Aの制御部101は、アンテナ108と無線通信制御部107を介して受信した通信信号に含まれる公開鍵を、記憶部106に記憶させる。なお、制御部101は、受信した通信信号に含まれる識別情報が、記憶部106が記憶する識別情報と一致する場合に、公開鍵を記憶部106に記憶させるようにしてもよい。
(ステップS103)通信機器20Aの制御部201は、競技開始後、アドバタイジングパケットの送信を開始する。以後、制御部201は、アドバタイジングパケットの送信と、スキャンを常時行う。
(ステップS104)時計10Aの制御部101は、例えば電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20Aからの電波を検出する。
(ステップS105)時計10Aの制御部101は、電波を受信したとき、ラップタイムとスプリットタイムの計測を開始し、計測した計測タイム情報を、記憶部106が記憶する公開鍵を用いて暗号化する。続けて、制御部101は、暗号化した計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20Aへ送信する。
(ステップS106)通信機器20Aの制御部201は、時計10Aが送信した電波を検出し、アドバタイジングパケットを受信する。続けて、制御部201は、受信したアドバタイジングパケットに含まれる暗号化された計測タイム情報を、記憶部204が記憶する秘密鍵を用いて複合化する。
以後、時計10Aの制御部101と、通信機器20Aの制御部201は、ステップS103〜S106の処理を繰り返す。
なお、時計10Aの制御部101と、通信機器20Aの制御部201は、ステップS106の処理後、図19を用いて説明したように、ステップS25〜S32の処理を行い、その後、ステップS103〜S106の処理を繰り返すようにしてもよい。
以上のように、変形例では、秘密鍵を記憶する通信機器20Aが、公開鍵を時計10Aに送信し、時計10Aが公開鍵を用いて暗号化した計測タイム情報を送信するようにした。これにより、秘密鍵を記憶していない通信機器20Xを所有する第三者が、仮に計測タイム情報を含むデータを傍受したとしても、通信機器20Xは、受信した計測タイム情報を復号化できない。この結果、変形例によれば、第三者による計測タイム情報の傍受の防止することができる。
また、上述した例では、通信機器20Aが公開鍵を時計10Aに送信する例を説明したが、これに限られない。通信機器20Aの制御部201は、公開鍵を、例えば共通鍵を用いて暗号化し、暗号化した公開鍵を時計10Aに送信するようにしてもよい。この場合、時計10Aの記憶部106は、共通鍵を記憶する。また、通信機器20Aの記憶部204は、共通鍵を記憶する。これにより、本実施形態によれば、より情報の安全性を高めることができる。
なお、図23を用いて説明した例では、例えば競技開始時に通信機器20Aが公開鍵を時計10Aに送信する例を説明したが、これに限られない。通信機器20Aの制御部201は、任意のタイミングで公開鍵と秘密鍵を更新し、更新時点に差し替えてもよい。また、更新した公開鍵を時計10Aに再送信するようにしてもよい。これにより、本実施形態によれば、より情報の安全性を高めることができる。
なお、通信機器20Aの制御部201は、このように更新した公開鍵を、さらに共通鍵で暗号化して送信するようにしてもよい。
また、上述した例では、公開鍵と秘密鍵を用いる例を説明したが、これに限られない。通信機器20Aと時計10Aは、他の暗号化の手法を用いるようにしてもよい。
なお、上述した例では、時計10(または10A)と通信機器20(または20A)を、競技者がトラックを走る競技における時間の計測に用いる例を説明したが、これに限られない。時計10(または10A)と通信機器20(または20A)を、例えば出勤の管理を行うシステムに適用してもよい。このような通信計測システムでは、時計10(または10A)を装着した社員が、タイムカード装置である通信機器20(または20A)からのアドバタイズを受信したとき計時を行い、計時した時間情報を通信機器20(または20A)へ送信する。そして、通信機器20(または20A)は、記憶部204に予め時計10(または10A)の識別情報に社員番号や名前等を対応付けて記憶させておく。そして、通信機器20(または20A)は、受信した時間情報を、社員番号や名前に対応付けて記憶させることで、出勤時間や退社時間の管理を行う。この場合であっても、時計10(または10A)は、通信機器20(または20A)からの応答信号を受信した後、アドバタイズパケットの送信を停止する。これにより、実施形態の時計10(または10A)は、タイムカード装置である通信機器20(または20A)の前を通るときだけ通信を行うため、複数の社員それぞれが装着する時計10(または10A)同士の混信の低減と、消費電力の低減を行うことができる。なお、時計10(または10A)は、図3に示した構成要素を備える専用の通信装置であってもよい。
なお、上述した例では、時計10(または10A)がゴール地点を通過毎に計測タイム情報を送信する例を説明したが、これに限られない。時計10(または10A)の制御部101は、ゴール地点を通過毎に計測を行い、計測した計測タイム情報を記憶部106に記憶させる。そして、制御部101は、設定された計測回数終了後、全ての計測タイム情報を記憶部106から読み出し、読み出した全ての計測タイム情報をまとめて通信機器20(または20A)へ送信するようにしてもよい。
なお、上述した例では、近接無線の例としてBLE通信を用いる例を説明したが、これに限られない。時計10(または10A)と通信機器20(または20A)との間で通信を確立せずに、時計10(または10A)と通信機器20(または20A)それぞれが通信信号を送信することが可能な他の近接無線であってもよい。
なお、上述した例では、時計10(または10A)と通信機器20(または20A)とが通信を確立しない(ペアリングしない)例を説明したが、これに限られない。例えば、トラックが小さい場合や、時計10(または10A)と通信機器20(または20A)それぞれが送信する電波強度が強い場合等、通信を確立した後、競技中に切断が切断されない場合には、時計10(または10A)と通信機器20(または20A)とが通信を確立するようにしてもよい。
また、上述した例では、時計10(または10A)の制御部101が、計測したラップタイムやスプリットタイム等を計測タイム情報として送信する例を説明したが、これに限られない。制御部101は、計測タイム情報として、予め定められた時間、例えば0や100時間等、ラップタイムやスプリットタイムとして限定されない時間を計測タイム情報として送信するようにしてもよい。この場合、通信機器20(または20A)の制御部201は、時計10(または10A)から通信信号を受信したとき、または通信信号の受信強度が所定のしきい値以上であることによって検出したときの時間を計測し、計測した時間を記憶部204に記憶させるようにしてもよい。制御部201は、記憶させた時間を用いて時計10(または10A)毎のラップタイムやスプリットタイムを計算し、計算した時計10(または10A)毎のラップタイムやスプリットタイムを記憶部204に記憶させるようにしてもよい。なお、通信機器20(または20A)は、不図示の計時部を備えていて、計時を行っている。または、通信機器20(または20A)は、不図示の通信回路を備え、通信回路が例えば携帯電話通信網等の基地局から時刻情報を取得するようにしてもよい。
または、通信機器20(または20A)の制御部201は、時計10(または10A)が送信した通信信号を検出したときの時間を計測することで、ラップタイムやスプリットタイムの計測を行うようにしてもよい。この場合、時計10(または10A)が第1通信装置に相当し、通信機器20(または20A)が第2通信機器に相当する。この場合も通信機器20(または20A)は、不図示の発振回路、分周回路、および計時部を備えていて、計時を行っている。
また、図19に示した例では、ステップS30、ステップS32においてスキャンを中断する例について説明したが、これに限られず、ステップS30、S32を省略することができる。
また、時計10(または10A)の制御部101は、センサー109が検出したセンサー検出値に基づく情報も送信するようにしてもよい。例えば、制御部101は、センサー109が検出した脈拍数を取得し、計測した計測タイム情報と合わせてアドバタイズパケットとして送信するようにしてもよい。このように、通信信号に脈拍数等が含まれていた場合、通信機器20(または20A)の制御部201は、脈拍数を抽出し、例えば図13において競技者毎の計測値と一緒に表示部203上に表示させるようにしてもよい。
なお、上述した例では、競技者がトラックを周回する競技に適用する例を説明したが、これに限られない。例えば、マラソンのように計測ポイントが複数有り、計測ポイント毎に通信機器20(または20A)が設置されていてもよい。このような場合、計測ポイントに設置される複数の通信機器20(または20A)は、例えば通信回線を用いて互いに接近回数や計測データを共有するようにしてもよい。
なお、上述した例において、受信強度がしきい値を超える状態とは、しきい値以上となる状態を排除しないものであり、受信強度がしきい値を下回る状態とは、しきい値以下となる状態を排除しないものである。また、受信強度がしきい値以上となる状態とは、しきい値を超える状態を排除しないものであり、受信強度がしきい値以下となる状態とは、しきい値を下回る状態を排除しないものである。
なお、本発明における時計10(または10A)の制御部101、通信機器20(または20A)の制御部201の機能の一部または全てを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより時計10(または10A)の制御部101、通信機器20(または20A)の制御部201が行う処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1,1A…計測システム、10,10A…時計、20,20A…通信機器、101…制御部、102…発振回路、103…分周回路、104…操作部、105…表示部、106…記憶部、107…無線通信制御部、108…アンテナ、109…センサー、110…電池、1011…計時部、1012…情報処理部、1013…通信制御部、201…制御部、202…操作部、203…表示部、204…記憶部、205…センサー、206…アンテナ、207…無線通信制御部、208…電池、209…発振回路、210…分周回路

Claims (14)

  1. 第1通信装置と、前記第1通信装置と通信する第2通信装置と、を備えるタイム計測システムにおいて、
    前記第1通信装置は、
    前記第2通信装置に通信信号を送信する第1通信部を備え、
    前記第2通信装置は、
    前記通信信号を受信する第2通信部と、
    前記第2通信部が受信する前記通信信号の受信状態に応じて前記第2通信装置が前記第1通信装置と接近状態にあると判定する時間を計測時間とする制御部と、
    を備えるタイム計測システム。
  2. 前記第1通信部は、
    前記通信信号としての第1送信電波を送信し、
    前記第2通信装置からの電波を受信する第1受信期間が設けられ、
    前記第2通信部は、
    前記第1通信装置からの前記第1送信電波を受信する第2受信期間が設けられ、
    前記第2通信装置は、
    前記第2受信期間において前記制御部が前記接近状態にあると判定する時間を前記計測時間として記憶する記憶部を備え、
    前記第2通信部は、
    前記記憶部が記憶する前記計測時間を第2送信電波として前記第1通信装置に送信する、
    請求項1に記載のタイム計測システム。
  3. 前記第2通信装置の前記制御部は、前記第1通信装置からの第1送信電波を受信するときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値以上になるときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの時間の中間時点となる時間、および、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの間における前記受信強度が最大となるときの時間、のうち少なくとも一つを前記接近状態と判定された前記計測時間とする、
    請求項1または請求項2のタイム計測システム。
  4. 前記第1送信電波は、前記第1通信装置の識別情報を含み、
    前記第2送信電波は、前記第1通信装置の識別情報と前記計測時間に関する情報とを含む、
    請求項2に記載のタイム計測システム。
  5. 前記第1通信装置は、前記第1通信装置の識別情報と公開鍵を含む前記第1送信電波を送信し、前記第2通信装置から受信した暗号化された前記計測時間に関する情報を秘密鍵を用いて複合化し、
    前記第2通信装置の前記制御部は、受信した前記第1送信電波に含まれる公開鍵を用いて、前記計測時間に関する情報を暗号化し、
    前記第2通信装置の前記第2通信部は、暗号化された前記計測時間に関する情報を含む前記第2送信電波を前記第1通信装置に送信する、請求項4に記載のタイム計測システム。
  6. 前記第1通信装置は、前記公開鍵を共通鍵を用いて暗号化し、前記第1通信装置の識別情報と暗号化した前記公開鍵を含む前記第1送信電波を送信する、請求項5に記載のタイム計測システム。
  7. 前記第1通信装置は、前記公開鍵と前記秘密鍵を任意のタイミングで更新する、請求項5または請求項6に記載のタイム計測システム。
  8. 前記第1通信部は、
    競技開始の時刻になる場合、または、外部から競技開始の信号を取得する場合に、前記通信信号の送信を開始する、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のタイム計測システム。
  9. 前記第2通信装置の制御部は、
    前記接近状態と判定される回数が所定回数となった場合に、前記計測時間の計測を終了し、前記第1通信装置への前記計測時間の送信を終了する、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のタイム計測システム。
  10. 前記制御部は、前記計測時間を計測した場合、さらに所定時間経過するまでの所定期間、または、さらに前記通信信号が所定条件で受信されるまでの間、計測を行わない、
    請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のタイム計測システム。
  11. 前記第1通信部は、送信期間を有する送信電波を送信間隔毎に周期的に送信し、前記送信期間内に、前記第2通信装置からの前記送信電波に対する応答電波を受信した場合、前記送信間隔を経過した次の前記送信電波を送信しない、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のタイム計測システム。
  12. 前記第2通信装置は、競技者が携帯可能であり、
    前記第1通信装置は、前記競技者が競技を行う競技空間で前記第2通信装置の使用と同時に使用される、
    請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のタイム計測システム。
  13. 第1通信装置のコンピュータに、
    第2通信装置に通信信号を送信する手順と、
    前記第2通信装置が送信した計測時間を受信する手順と、
    受信した前記計測時間を記憶させる手順と、
    前記記憶させた複数の前記計測時間を表示させる手順と、
    を実行させる第1通信装置のプログラム。
  14. 第2通信装置のコンピュータに、
    第1通信装置が送信した通信信号を受信する手順と、
    前記通信信号を最初に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときに計測時間の計測を開始する手順と、
    前記通信信号を二回目以降に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときが二回目以降のとき、前記計測時間を計測する手順と、
    前記計測時間を前記第1通信装置に送信する手順と、
    を実行させる第2通信装置のプログラム。
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