JP2018128452A - タイム計測システム、第1通信装置のプログラム、および第2通信装置のプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような計測システムでは、走路上に配置されたループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出し、トリガポイントが検出された際に計測された時刻を含むタイム情報を前記受信側機器に向けて送信する(例えば、特許文献1参照)。
このため、測定者による作業の低減、押し忘れの防止、押し間違えの防止のために、例えば学校の陸上部等において、トラック競技の練習用に特許文献1に記載の発明の計測システムを導入しようとした場合は、計測システムが大がかりになってしまうという課題があった。
図1は、本実施形態に係る計測システム1の概略を説明するための図である。図1に示すように、計測システム1は、1つ以上の時計10(第1の時計10−1、第2の時計10−2、・・・;第2通信装置)と通信機器20(第1通信装置)とを含んで構成される。計測システム1が複数の時計10を備える場合、複数の時計10の構成は同じであっても異なっていてもよい。以下の説明では、複数の時計10の構成が同じ例を説明する。以下、本実施形態では、第1の時計10−1、第2の時計10−2、・・・のうち1つを特定しない場合、時計10という。
また、図1において、・・・、−P2、−P1、P0、P1、P2、・・・は、時計10が通信機器20に接近する位置の例を示している。
また、通信機器20は、競技開始後、スキャンと、アドバタイジングパケットの送信とを常時、所定の時間毎に行い、計測者によって競技終了が設定されたときしたとき通信を終了する。
通信機器20は、時計10と接近した状態を検出することにより、ラップタイムやスプリットタイム等の計測を行う。通信機器20と時計とが接近した状態は、後述する時計10の受信する電波強度が強くなったことにより検出される。
ここで、BLEにおけるアドバタイジングパケットの概略を説明する。
図2は、BLEにおけるアドバタイジングパケットの概略を説明するための図である。符号f1が示す図は、パケット構造を示す図である。符号f2が示す図は、アドバタイジングデータの構造を示す図である。
BLEでは、2.4GHz帯を用いて通信を行い、チャンネル数が40チャンネルである。アドバタイジング(Advertising)では、チャンネル37、38、および39は使われる。また、図2の符号f1に示すように、BLEにおけるアドバタイジングパケットの構成は、BLEのパケット構成と同じである(例えばBLUETOOTH(登録商標) SPECIFICATION Version4.0[Vol 1]、36ページ〜47ページ参照)。具体的には、アドバタイジングパケットは、PreambleとAccess AddressとPDUとCRCにより構成される。また、Preambleが1オクテット(Octet)、Access Addressが4オクテット、PDUが2オクテット〜38オクテット、CRCが3オクテットである。また、PDUは、HeaderとPayloadによって構成される。このPFU Headerは、4ビットのPDU Typeを含んでいる。PDU Typeは、スキャンリクエスト(SCAN_REQ)、スキャンレスポンス(SCAN_RSP)等を設定できる。そして、PDU Payloadは、AdvAとAdvData(Advertising Data)を含んでいる。AdvAは、デバイスを識別するためのアドレスである。
本実施形態では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data" として利用している。
時計10は、制御部101、発振回路102、分周回路103、操作部104、表示部105、記憶部106、無線通信制御部107(第2通信部)、アンテナ108、センサー109、および電池110を備える。
通信機器20は、制御部201、操作部202、表示部203、記憶部204、センサー205、アンテナ206、無線通信制御部207(第1通信部)、電池208、発振回路209、および分周回路210を備える。
時計10は、計時機能と通信機能を備える例えばデジタル時計である。時計10は、通信開始後、通信機器20からの電波を常時スキャンし、通信機器20が送信した通信信号を検出する。通信機器20が送信した送信信号には、通信機器20を識別するための識別情報が含まれている。時計10は、通信信号を受信したときラップタイムとスプリットタイムを計測する。なお、以下の説明では、ラップタイムとスプリットタイムを計測タイム情報という。
時計10は、計測した計測タイム情報と自時計10の識別情報を含む通信信号を送信する。時計10は、所定回数、通信機器20からの通信信号を受信したとき、スキャンと計測と通信信号の送信を終了する。
分周回路103は、発振回路102が出力したクロック信号の信号を所望の周波数に分周し、分周した基準信号を制御部101に出力する。基準信号の周波数は、例えば64Hzと32Hzである。
図2に示すように、通信機器20は、通信機能と表示画面を備える、例えばタブレット端末、スマートフォン等である。なお、通信機器20は、専用の装置であってもよい。通信機器20は、競技開始後、自装置の識別情報を含む通信信号を送信する。通信機器20は、電波を常時スキャンし、時計10が送信した通信信号を受信する。通信機器20は、受信した通信信号から時計10の識別情報と計測タイム情報を抽出し、識別情報に計測タイム情報を対応つけて記憶する。
発振回路209は、例えば水晶振動子を備える。水晶振動子は、水晶の圧電現象を利用し、その機械的共振から第1の周波数を発振するために用いられる受動素子である。水晶振動子の発振周波数は、例えば32kHzである。発振回路209は、水晶振動子を発振させて生成したクロック信号を分周回路210に出力する。
分周回路210は、発振回路209が出力したクロック信号の信号を所望の周波数に分周し、分周した基準信号を制御部201に出力する。基準信号の周波数は、例えば64Hzと32Hzである。
図4と図5は、本実施形態に係る通信機器20の記憶部204が記憶する情報の例を示す図である。
図4に示すように、記憶部204は、時計10の識別子に、競技者名を対応させて記憶する。なお、時計10の識別子は、例えば競技前に時計10がアドバタイジングパケットを送信する。そして、通信機器20の制御部201は、無線通信制御部207を制御して時計10が送信したアドバタイジングパケットから識別子を抽出し、抽出した識別子を記憶部204に記憶させる。競技者名は、競技前に計測者が通信機器20の操作部202を操作して、競技者が装着する時計を選び、競技者名を入力する。制御部201は、操作部202が操作された結果に応じて、識別子に競技者名を対応付けて記憶部204に記憶させる。
図6は、本実施形態に係る通信機器20が送信した通信信号を時計10が受信している状態を示す図である。
図6に示すように、競技開始後、通信機器20は、自装置の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を常時送信し、常時スキャン動作を行う。
時計10は、通信開始後、自時計10の識別信号を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を常時送信し、常時スキャンを行い、通信機器20からの通信信号(アドバタイジングパケット)を検出して受信する。時計10は、通信機器20が送信した通信信号を検出できたとき、ラップタイムとスプリットタイムの計測を行う。なお、図6に示すように、時計10は、ケース11とベルトを備えている。
時計10は、常時スキャンを行い、通信機器20からの電波を受信する。時計10の通信制御部1013は、電波の受信強度がしきい値未満である時刻t1、t2、およびt7のとき、通信信号を受信できていないと判別し、電波の受信強度がしきい値以上である時刻t3、t5、t6、およびt9のとき、通信信号を受信できていると判別する。この状態が、時計10が通信機器20に接近している状態を表している。このように、時計10の移動行程に応じた時計10と通信機器20との接近状態の変化を、図7は表現している。
また、受信する電波強度がしきい値を超えるときの時刻t3(位置−P1)から、その後、当該電波感度がしきい値を下回る時刻t7(位置P2)までの期間の中間時点を、時計10が計時を行う時点とすることができる。この場合、しきい値を超える時刻と下回る時刻とから、簡便に時計10が計測する時間を算出できることになる。
なお、受信する電波強度がしきい値を超えるときの当該しきい値と、その電波強度がしきい値を下回るときの当該しきい値とは、異なる値とすることは当然に可能である。この場合は、実情に応じた計測時刻を効果的に算出できる。
図8において横軸は時刻である。波形g11は、通信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g12は、通信時に時計10に流れる電流波形である。また、期間T1は、アドバタイズインターバル(Advertaise Interval)である。期間T2は、スキャンインターバル(Scan Interval)である。期間T3は、スキャンウィンドウ(Scan Window)である。また、符号Rxは、受信を表している。また、期間T3は、第2受信期間である。
時計10には、波形g12に示すように、スキャンウィンドウの期間T3(時刻t11〜t14,t15〜t16,t19〜t20,t21〜t24)に電流が流れる。また、時計10は、期間T3の間に電波を検出できた場合、通信機器20が送信したアドバタイジングパケットを受信する。図8に示す例では、時計10が、時刻t11〜t14と時刻t21〜t24に受信し、時刻t15〜t16と時刻t19〜t20に受信していない例である。また、時刻t17〜t18の期間、アドバタイジングパケットが送信されているが、期間T3外であるため、時計10は受信しない。
図9は、本実施形態に係る時計10が送信した計測タイムデータを通信機器20が受信する例を説明する図である。
通信機器20は、受信したアドバタイジングパケットから抽出した時計10の識別情報を用いて、複数の時計10を識別する。通信機器20は、記憶部204が記憶する情報に基づいて、計測結果を表示部203に表示させる。図9に示す例は、3つの時計10(第1の時計10−1、第2の時計10−2、第3の時計10−3)から計測タイム情報を受信した例である。表示部203上には、第1の時計10−1の計測タイム情報d1、第2の時計10−2の計測タイム情報d2、第3の時計10−3の計測タイム情報d3が表示されている。
時計10には、波形g22に示すように、アドバタイジングパケットを送信している期間(時刻t32〜t33、t35〜t36、t38〜t39)に電流が流れる。
通信機器20は、スキャンウィンドウの期間に時計10からの電波を検出できたとき、アドバタイジングパケットを受信する。図10に示す例では、通信機器20が、時刻t32〜t33と時刻t38〜t39に受信し、時刻t35〜t36に受信していない例である。
また、スキャン動作を行っている期間(時刻t31〜t34、t37〜t40)は、第1受信期間である。
図11は、本実施形態に係る競技中の時計10と通信機器20の動作について説明する図である。図12は、本実施形態に係る競技中の時計10と通信機器20の電流波形の例を示す図である。図12において横軸は時刻である。波形g30は、通信機器20に流れる電流波形である。波形g31は、送信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g32は、受信時に通信機器20に流れる電流波形である。波形g40は、時計10に流れる電流波形である。波形g41は、受信時に時計10に流れる電流波形である。波形g42は、送信時に時計10に流れる電流波形である。
波形g32に示すように、通信機器20は、時刻t54〜t59、t66〜t69のとき、電波を検出できた場合にアドバタイジングパケットを受信する。
波形g42に示すように、時計10は、時刻t56〜t57、t62〜t64、t68〜t69、t75〜t76のとき、アドバタイジングパケットを送信する。
具体的には、図12に示しように、時計10と通信機器20それぞれは、常時アドバタイズパケットの送信とスキャンを、例えば所定の周期で交互に行う。なお、アドバタイズパケットの送信周期は、時計10からの送信周期と通信機器20からの送信周期とが異なる周期として設定される。また、スキャン周期は、時計10のスキャン周期と通信機器20のスキャン周期とが異なる周期として設定される。なお、これら両者は同一の周期として設定されてもよい。また、アドバタイズパケットの送信周期とスキャン周期とは、互いに異なる周期として設定される。なお、両者同一の周期として設定されてもよい。
時計10は、スキャン中に通信機器20からのアドバタイジングパケットを受信できたとき(時刻t51〜t55、t71〜t74)、計測を行い、次の送信タイミング(時刻t56〜t57、t75〜t76)に計測タイム情報を送信する。
通信機器20は、スキャン中に通信機器20からのアドバタイジングパケットを受信できたとき(時刻t54〜t59、t66〜t70)、時計10が送信した計測タイム情報を受信する。
このように、本実施形態では、時計10と通信機器20それぞれは、通信を確立せずに、アドバタイズパケットを送信し、受信可能なときに受信している。
マスク処理を実行しないと、時計10と通信機器20とが通信する回数が、両者が接近する接近回数より多くなることがある。これは、競技者がゴール付近を完全に通過しきれない場合に、しきい値強度以上の通信をむやみに繰り返してしまう場合が考えられる。そこで、マスク処理を実行することにより、このような事象を防ぐことができる。この場合には、時計10と通信機器20とが接近する接近回数が通信回数と同等となる。これにより、余計な通信を不要としつつ効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
また、当該マスク期間を設定せず、受信強度がしきい値を超えるときから、当該受信強度がしきい値を下回るまでの期間の中間時点を、時計10が計時を行うとすることによっても、効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
なお、これらの、受信強度がしきい値を超えるときの当該しきい値と、受信強度がしきい値を下回るときの当該しきい値とが、互いに異なる値とすることによっても、効率的に接近回数を検出できるような計測処理を実現できる。
図13は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203上に表示される画像の例を示す図である。
図13に示す例では、競技者毎にリスト化して表示する例である。符号d11が示す領域の画像は、競技者名“たなか太郎”の計測タイム情報である。符号d12が示す領域の画像は、競技者名“やまだ一郎”の計測タイム情報である。符号d13が示す領域の画像は、競技者名“さとう弘樹”の計測タイム情報である。
なお、通信機器20の制御部201は、例えばスプリットタイムの速い順や遅い順、名前順(例えばあいうえお順、ABC順)等、ソートして表示するようにしてもよい。この場合、制御部201は、表示部203にソートを指示するためのボタンの画像d14を表示させるようにしてもよい。
図14は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203上に表示される競技者個人の計測タイム情報の画像の例を示す図である。
図14に示す例では、制御部201が、取得順に表示させている例である。符号d21が示す領域の画像は、競技者名“たなか太郎”と項目“LAP(ラップタイム) SPLIT(スプリットタイム)”である。符号d22が示す領域の画像は、一回目のラップタイム“No.01”とスプリットタイムである。符号d23が示す領域の画像は、二回目のラップタイム“No.02”とスプリットタイムである。符号d24が示す領域の画像は、三回目のラップタイム“No.03”とスプリットタイムである。符号d25が示す領域の画像は、四回目のラップタイム“No.04”とスプリットタイムである。符号d26が示す領域の画像は、五回目のラップタイム“No.05”とスプリットタイムである。符号d27が示す領域の画像は、ソートを指示するためのボタンの画像である。
また、予め1周分(1ラップ分)の距離が計測者によって入力されている場合、制御部201は、競技者の速度を計算して、計算した速度もラップ毎に表示させるようにしてもよい。
また、符号d21の領域がタップされて選択されたことを検出した場合、制御部201は、図14に示した画像の表示状態から図13に示した表示状態に遷移させるようにしてもよい。
また、ラップタイムの数が多く1画面で表示できない場合、制御部201は、表示部203上で上下方向に指がスライドされたことを操作部202によって検出することで、画面をスクロールさせて表示させるようにしてもよい。
図15は、本実施形態に係る通信機器20の表示部203が横長の状態のときに表示される画像の例を示す図である。なお、図15に示す例は、図14の画像が表示されているときに通信機器20を横長の状態にしたときに表示される画像d31の例である。
制御部201は、通信機器20が横長の状態であることを検出したとき、図14に示したデータをグラフ化した画像を生成し、生成した画像を表示部203上に表示させる。図15において、横軸がラップタイムの測定回数であり、縦軸がラップタイムである。
なお、制御部201は、図15に示した横長の状態から縦長の状態に戻されたとき、図14の表示に遷移させるようにしてもよい。
図16は、本実施形態に係る時計10の表示部105上に表示される計測タイム情報の画像の例を示す図である。
図16において、符号d41が示す領域の画像は、スプリットタイム(SPLIT)の計測結果の画像である。符号d42が示す領域の画像は、ラップタイム(LAP)の計測結果の画像である。図16に示す例は、36回目(No.36)のラップタイムが“0:02:58”(2分58秒)であり、スプリットタイムが“1:47:58”(1時間47分58秒)の例である。
このような場合、制御部101は、符号d51が示す領域の画像のように、計測した複数のラップタイムと複数のスプリットタイムを表示させるようにしてもよい。図17に示す例は、最新の4つのラップタイムとスプリットタイムそれぞれを表示している例である。
また、本実施形態によれば、トリガポイントをタブレット端末等の通信機器20のプログラムで実現することで、システムの構築が容易となる。
さらに本実施形態によれば、競技者が装着する時計10をスマートフォン、スマートウォッチなどの汎用装置を用いてもよく、汎用装置にインストールされるプログラムで実現することで専用端末を必要としなくなる。
まず、時計10について説明する。
情報処理部1012は、通信制御部1013が応答信号を検出したことを示す情報を出力したとき、通信信号の送信を停止する送信停止指示を通信制御部1013へ出力する。情報処理部1012は、接近回数分、通信信号を受信し、通信信号を送信した後、ラップタイムとスプリットタイムの計測を終了し、スキャンを終了するスキャン終了指示を通信制御部1013に出力する。
通信機器20は、時計10から計測タイム情報を含む通信信号を受信したとき、応答信号を時計10へ送信する。
(ステップS11)時計10の制御部101は、例えば電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20からの電波を検出する。続けて、制御部101は、電波を受信したときラップタイムとスプリットタイムの計測を行い、計測タイム情報のADVERTISING DATA(アドバタイジングデータ)を含むアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する。
図8は、本実施形態に係る間欠動作における時計10と通信機器20のシーケンス図である。
(ステップS21)通信機器20の制御部201は、競技開始後、アドバタイジングパケットの送信を開始する。以後、制御部201は、アドバタイジングパケットの送信と、スキャンを常時行う。
(ステップS23)時計10の制御部101は、計測を開始する。続けて、制御部101は、計測タイム情報を含むADVERTISING DATAであるアドバタイジングパケットを送信する。
(ステップS25)通信機器20の制御部201は、受信したアドバタイジングパケットから時計10の識別情報と計測タイム情報が抽出できた場合、PDU TypeをSCAN REQUESTに設定したアドバタイジングパケットを送信する。
(ステップS27)時計10の制御部101は、受信したアドバタイジングパケットのPDU TypeがSCAN REQUESTの場合、SCAN REQUESTに含まれる付帯情報を抽出する。続けて、制御部101は、付帯情報に応じた情報を、PDU TypeをSCAN RESPONSE DATAに設定したアドバタイジングパケットとして送信する。
(ステップS32)時計10の制御部101は、所定時間後、スキャンを再開する。この所定時間は、マスク期間TM(図7)のと同様に、所定時間であってもよく、電波がしきい値以下になるまでの期間を含む時間であってもよい。
そして、時計10の制御部101は、設定された回数、ゴール前を通過したとき、計測を終了する。通信機器20の制御部201は、計測者が操作部202を操作して競技の終了を設定したとき、アドバタイジングパケットの送信とスキャンを終了する。
上述した例では、時計10が計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20へ送信する例を説明したが、以下の変形例では、計測タイム情報を暗号化して送信する例を説明する。なお、変形例においても、通信方式がBLEの例を説明する。
このため、変形例では、第三者による計測タイム情報の傍受を防ぐために、時計10Aが、暗号化した計測タイムを通信機器20Aに送信する。
通信機器20Aの記憶部204は、さらに秘密鍵と公開鍵を記憶する。
通信機器20Aの制御部201は、識別情報と公開鍵を含む通信信号(アドバタイジングパケット)を、無線通信制御部207とアンテナ206を介して送信する。また、制御部201は、時計10Aから受信した通信信号に含まれる暗号化された計測タイム情報を、記憶部204が記憶する秘密鍵を用いて複合化する。
時計10Aの制御部101は、アンテナ108と無線通信制御部107を介して受信した公開鍵を、記憶部106にさらに記憶させる。制御部101は、例えば電波強度がしきい値を超えたとき通信機器20Aからの電波を検出する。制御部101は、電波を受信したときラップタイムとスプリットタイムの計測を行い、計測タイム情報を記憶部106が記憶する公開鍵を用いて暗号化する。制御部101は、暗号化した計測タイム情報を含むアドバタイジングパケットを通信機器20Aへ送信する。
図21は、本実施形態の変形例における通信機器20Aが時計10Aに送信するデータ例を示す図である。また、図21は、BLEにおけるアドバタイジングパケットにおけるAdvDataを抜き出して示している。変形例では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data"として利用し、識別情報と公開鍵を含めて通信機器20Aが時計10Aに送信する。
図22は、本実施形態の変形例における時計10Aが通信機器20Aに送信するデータ例を示す図である。また、図22は、BLEにおけるアドバタイジングパケットにおけるAdvDataを抜き出して示している。変形例では、アドバタイジングパケットにおいて、データを"Manufactureer Specific Data"として利用し、公開鍵を用いて暗号化した計測タイム情報を含めて時計10Aが通信機器20Aに送信する。
図23は、本実施形態の変形例における時計10Aと通信機器20Aとの通信例を示す図である。
なお、時計10Aの制御部101と、通信機器20Aの制御部201は、ステップS106の処理後、図19を用いて説明したように、ステップS25〜S32の処理を行い、その後、ステップS103〜S106の処理を繰り返すようにしてもよい。
なお、通信機器20Aの制御部201は、このように更新した公開鍵を、さらに共通鍵で暗号化して送信するようにしてもよい。
また、時計10(または10A)の制御部101は、センサー109が検出したセンサー検出値に基づく情報も送信するようにしてもよい。例えば、制御部101は、センサー109が検出した脈拍数を取得し、計測した計測タイム情報と合わせてアドバタイズパケットとして送信するようにしてもよい。このように、通信信号に脈拍数等が含まれていた場合、通信機器20(または20A)の制御部201は、脈拍数を抽出し、例えば図13において競技者毎の計測値と一緒に表示部203上に表示させるようにしてもよい。
なお、上述した例において、受信強度がしきい値を超える状態とは、しきい値以上となる状態を排除しないものであり、受信強度がしきい値を下回る状態とは、しきい値以下となる状態を排除しないものである。また、受信強度がしきい値以上となる状態とは、しきい値を超える状態を排除しないものであり、受信強度がしきい値以下となる状態とは、しきい値を下回る状態を排除しないものである。
Claims (14)
- 第1通信装置と、前記第1通信装置と通信する第2通信装置と、を備えるタイム計測システムにおいて、
前記第1通信装置は、
前記第2通信装置に通信信号を送信する第1通信部を備え、
前記第2通信装置は、
前記通信信号を受信する第2通信部と、
前記第2通信部が受信する前記通信信号の受信状態に応じて前記第2通信装置が前記第1通信装置と接近状態にあると判定する時間を計測時間とする制御部と、
を備えるタイム計測システム。 - 前記第1通信部は、
前記通信信号としての第1送信電波を送信し、
前記第2通信装置からの電波を受信する第1受信期間が設けられ、
前記第2通信部は、
前記第1通信装置からの前記第1送信電波を受信する第2受信期間が設けられ、
前記第2通信装置は、
前記第2受信期間において前記制御部が前記接近状態にあると判定する時間を前記計測時間として記憶する記憶部を備え、
前記第2通信部は、
前記記憶部が記憶する前記計測時間を第2送信電波として前記第1通信装置に送信する、
請求項1に記載のタイム計測システム。 - 前記第2通信装置の前記制御部は、前記第1通信装置からの第1送信電波を受信するときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値以上になるときの時間、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの時間の中間時点となる時間、および、前記第1送信電波を受信する場合の受信強度が所定しきい値を超えるときからその後当該受信強度が所定しきい値を下回るまでの間における前記受信強度が最大となるときの時間、のうち少なくとも一つを前記接近状態と判定された前記計測時間とする、
請求項1または請求項2のタイム計測システム。 - 前記第1送信電波は、前記第1通信装置の識別情報を含み、
前記第2送信電波は、前記第1通信装置の識別情報と前記計測時間に関する情報とを含む、
請求項2に記載のタイム計測システム。 - 前記第1通信装置は、前記第1通信装置の識別情報と公開鍵を含む前記第1送信電波を送信し、前記第2通信装置から受信した暗号化された前記計測時間に関する情報を秘密鍵を用いて複合化し、
前記第2通信装置の前記制御部は、受信した前記第1送信電波に含まれる公開鍵を用いて、前記計測時間に関する情報を暗号化し、
前記第2通信装置の前記第2通信部は、暗号化された前記計測時間に関する情報を含む前記第2送信電波を前記第1通信装置に送信する、請求項4に記載のタイム計測システム。 - 前記第1通信装置は、前記公開鍵を共通鍵を用いて暗号化し、前記第1通信装置の識別情報と暗号化した前記公開鍵を含む前記第1送信電波を送信する、請求項5に記載のタイム計測システム。
- 前記第1通信装置は、前記公開鍵と前記秘密鍵を任意のタイミングで更新する、請求項5または請求項6に記載のタイム計測システム。
- 前記第1通信部は、
競技開始の時刻になる場合、または、外部から競技開始の信号を取得する場合に、前記通信信号の送信を開始する、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のタイム計測システム。 - 前記第2通信装置の制御部は、
前記接近状態と判定される回数が所定回数となった場合に、前記計測時間の計測を終了し、前記第1通信装置への前記計測時間の送信を終了する、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のタイム計測システム。 - 前記制御部は、前記計測時間を計測した場合、さらに所定時間経過するまでの所定期間、または、さらに前記通信信号が所定条件で受信されるまでの間、計測を行わない、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のタイム計測システム。 - 前記第1通信部は、送信期間を有する送信電波を送信間隔毎に周期的に送信し、前記送信期間内に、前記第2通信装置からの前記送信電波に対する応答電波を受信した場合、前記送信間隔を経過した次の前記送信電波を送信しない、
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のタイム計測システム。 - 前記第2通信装置は、競技者が携帯可能であり、
前記第1通信装置は、前記競技者が競技を行う競技空間で前記第2通信装置の使用と同時に使用される、
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のタイム計測システム。 - 第1通信装置のコンピュータに、
第2通信装置に通信信号を送信する手順と、
前記第2通信装置が送信した計測時間を受信する手順と、
受信した前記計測時間を記憶させる手順と、
前記記憶させた複数の前記計測時間を表示させる手順と、
を実行させる第1通信装置のプログラム。 - 第2通信装置のコンピュータに、
第1通信装置が送信した通信信号を受信する手順と、
前記通信信号を最初に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときに計測時間の計測を開始する手順と、
前記通信信号を二回目以降に受信したとき、または前記通信信号を受信した場合の受信強度が所定しきい値以上になるときが二回目以降のとき、前記計測時間を計測する手順と、
前記計測時間を前記第1通信装置に送信する手順と、
を実行させる第2通信装置のプログラム。
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