JP2018127384A - 無機質板の製造方法 - Google Patents

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憲彦 若松
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Abstract

【課題】無機質板の強度低下やグリーンシートの乾燥時の層間剥離が生じにくく、連続的に生産できて生産性を低下しないようにすることができ、賦形性が得にくい柄であっても容易に成形することができる無機質板の製造方法を提供する。【解決手段】セメントを含む成形材料を真空脱気した後に押出成形する。前記成形材料にはメチルセルロースを1.0〜2.0質量%の割合で配合する。前記真空脱気は40〜80kPaの真空度で行われる。【選択図】なし

Description

本発明は、セメント成形品である無機質板の製造方法に関する。詳しくは、外装材などの窯業系サイディングボードを押出製法等により製造する方法に関する。
従来、セメントを含有する成形材料の硬化物である無機質板は、建築物の外壁や間仕切り壁等、種々の建材用途として利用されており、このような無機質板の製造方法の一つとして押出成形法が知られている(例えば、特許文献1参照)。押出成形法は、まず、セメントや骨材などの固形分の混合材料と、水と、成形助剤となるメチルセルロースなどとを混練して水硬性無機質材料(混練材料)を調製する。次に、水硬性無機質材料を押出成形機内に投入し、真空脱気した後、口金部分から水硬性無機質材料を押し出す。この後、板状に押し出された水硬性無機質材料にロールや平板プレスにて柄や模様を賦形する。次に、成形体を一次養生、オートクレーブ養生等により硬化し、この後、適宜所定の含水率になるように乾燥し、必要に応じて、塗装・焼付けすることによって、無機質板を製造することができる。
なお、上記一次養生としては、40〜90℃で4〜12時間の蒸気養生を行うことができる。また、オートクレーブ養生は二次養生として行うことができ、160〜180℃、0.5〜0.8MPa(5〜8気圧)、4〜12時間の条件で行うことができる。また乾燥は、ジェットゾーンドライヤーなどを用いることができる。
上記のように、無機質板の押出成形法による製造方法では、押出性や押出後の平板プレスなどによる柄賦形性の向上のために、成形助剤(増粘剤)とよばれるメチルセルロース(MC)などを水硬性無機質材料に添加することが一般的である。水硬性無機質材料へのMCの添加量が少なすぎると、柄の深さが深い場合や柄のテクスチャーが細かく緻密な場合に、無機質板の表面に亀裂が発生したり、意図した賦形性が十分に付与できなかったりすることがあった。
そこで、水硬性無機質材料へのMCの添加量を多くすることが行われているが、多すぎると、一次養生中の硬化遅延が起こりやすくなり、製品として必要な無機質板の強度が得にくいという問題があった。また水硬性無機質材料へのMCの添加量が多すぎると、成形体(グリーンシート)の気密性が高くなり、成形体の乾燥時に内部の水分の蒸発が妨げられやすくなると共に、水蒸気膨張圧が高まることがあり、その結果、成形体の内部において、水蒸気膨張圧に耐えられない部分で層間剥離が生じやすいという問題があった。
また水硬性無機質材料へのMCの添加量を多くしても、成形体内部の局所的な層間剥離を回避するために、乾燥時の温度を下げたり乾燥時間を長くしたりする処理が有効であることが一般的に知られているが、この場合、生産性が著しく低下するため、合理的でない。
特開2001−233654号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、水硬性無機質材料にメチルセルロースを比較的多く配合した場合でも、無機質板の強度低下やグリーンシートの乾燥時の層間剥離を生じにくくし、しかも生産性を低下しないようにすることができ、結果として、賦形性が得にくい柄であっても容易に成形することができる無機質板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無機質板の製造方法は、
セメントを含む成形材料を真空脱気した後に押出成形するにあたって、
前記成形材料にはメチルセルロースを1.0〜2.0質量%の割合で配合し、
前記真空脱気は40〜80kPaの真空度で行われることを特徴とする。
本発明では、無機質板の強度低下やグリーンシートの乾燥時の層間剥離が生じにくく、連続的に生産できて生産性を低下しないようにすることができ、賦形性が得にくい柄であっても容易に成形することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本実施形態の無機質板の製造方法は、セメントを含有する水硬性無機質材料(成形材料)を真空脱気する真空脱気工程と、真空脱気された水硬性無機質材料を押出成形する押出成形工程とを備えている。より具体的には、本実施形態は、セメントを含有する混合材料に水を加えて混練して水硬性無機質材料を得る混練工程と、該水硬性無機質材料を真空脱気する真空脱気工程と、真空脱気された水硬性無機質材料を押出成形して成形体(グリーンシート)を得る押出成形工程と、成形体を硬化して無機質板を得る硬化工程とを備える。
そして、本実施形態は、真空脱気工程における真空度が40〜80kPaであるので、水硬性無機質材料におけるメチルセルロース(増粘剤)の含有量が1.0〜2.0質量%であっても、水硬性無機質材料は十分な増粘性や流動性を有することになり、さらに成形体を適度なポーラス(多孔質)状態にすることができ、吸水率の増加や曲げ強度の低下等の製品性能(無機質板の性能)を損なうことなく軽量化された無機質板を製造することができる。
<混練工程>
混練工程では、セメントを含有する混合材料に水を加えて混練する。これにより、液状又は粘性のある流動状の水硬性無機質材料を得る。混合材料と水とを混練する方法としては、特に限定されず、例えば、混合材料を乾式で混合し、さらに水を加えて混練機で混練し、調製する方法を用いることができる。また混練工程において、上下二段で混練機能を有する混練機を用いる場合は、上段の混練機能で混合材料を乾式で混合し、さらに水を加えて混練機で混練し、この後、さらに下段の混練機能である真空押出成形機内に混練しても良い。なお、上下二段で混練機能を有する混練機を用いた場合であっても、下段の混練機能である真空押出成形機内のみで混練してもよい。
<水比>
成形材料における水の配合割合(水比)は、混合材料の水への分散性や成形性等を考慮すると、混合材料100質量部に対して水が30〜100質量、好ましくは40〜80質量部であることが好ましい。水比がこの範囲であれば、成形材料中のセメントが十分に硬化し、曲げ強度がより優れる無機質板を得ることができる。
<混合材料>
混合材料はセメントを含有し、必要に応じて、珪酸質材料、補強繊維、骨材、増量材、増粘剤、分散剤、その他の材料をさらに含有しても良い。なお、この混合材料は、水硬性無機質材料に含有されている成分のうち、水以外の成分であって、水硬性無機質材料の固形分である。
<セメント>
混合材料に含有されているセメントとしては、例えば、ポルトランドセメント(普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント)、フライアッシュセメント、高炉セメント、アルミナセメント、ハイアルミナセメント、シリカヒュームセメントなどを用いることができる。これらのうち、一種を単独で用いたり2種以上を併用しても良い。またセメントにはあらかじめ添加剤などが含まれていても良い。セメントの配合割合は、混合材料100質量部に対して、15〜70質量部、好ましくは、25〜60質量部とすることができる。
<珪酸質材料>
混合材料には珪酸質材料が含有されていてもよい。この場合、オートクレーブ養生の際に水熱反応することで耐久性の高い無機質板を得やすくなる。珪酸質材料としては、例えば、珪石粉、フライアッシュ、シリカヒューム、ケイ藻土、ドロマイト、ガラス粉、ケイ質粘土、ベントナイトなどを用いることができる。これらのうち、一種を単独で用いたり又は2種以上を併用しても良い。なかでも、無機質板の曲げ強度及び耐久性を向上させるべく、珪石粉、フライアッシュを用いることが好ましい。珪酸質材料の配合割合は、混合材料100質量部に対して、5〜80質量部、好ましくは、15〜70質量部とすることができる。
<補強繊維>
混合材料には補強繊維が含有されていても良い。この場合、無機質板に優れた粘り強さを付与することができ、大きな破壊荷重が加わった際に、割れにくく、たとえ欠けても破片が飛び散りにくい無機質板を得ることができる。補強繊維としては、例えば、パルプ繊維などの天然繊維;ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、アセテート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などの有機繊維;ガラス繊維;炭素繊維;セラミック繊維;金属繊維などを用いることができる。これらのうち、一種を単独で用いたり又は2種以上を併用しても良い。パルプ繊維を用いる場合は、L材パルプ、N材パルプ、ラミーパルプ、リンターパルプなどの適宜のものを用いることができる。補強繊維の繊維長は、特に限定されず、0.5〜10mmとすることができ、好ましくは2〜8mmである。補強繊維の繊維径は、特に限定されず、1〜100μmとすることができ、好ましくは10〜30μmである。補強繊維の配合割合は、混合材料100質量部に対して、2〜20質量部、好ましくは、4〜15質量部とすることができる。
<骨材>
混合材料には骨材が含有されていてもよい。骨材としては、マイカ、ウォラストナイト、軽量骨材、山砂、山砂利、川砂、川砂利、海砂、粉石、砕砂などを用いることができ、なかでも、軽量骨材が好ましく、これにより、無機質板の軽量化を図ることができ、また寸法安定性がよく、耐候性の高い無機質板を得ることができる。また、特に、マイカは無機質板の寸法安定性を向上させる機能があり、好ましい。軽量骨材としては、例えば、シラスバルーン、ガラスバルーン、パーライト、焼成バーミキュライト、フライアッシュバルーン、合成樹脂ビーズ、合成樹脂発泡体などを用いることができる。骨材の配合割合は、混合材料100質量部に対して、0.01〜20質量部、好ましくは、0.2〜15質量部とすることができる。骨材の配合割合が上記範囲であれば、無機質板の曲げ強度がより優れるとともに軽量化された無機質板を得ることができる。
<増量材>
混合材料には増量材が含有されていてもよく、これにより、セメントの硬化反応を向上させることができる。増量材としては、無機質板の不良品や端材の粉砕物などを用いることができる。増量材の配合割合は、混合材料100質量部に対して、1〜30質量部、好ましくは、4〜15質量部とすることができる。また混合材料が軽量骨材と増量材とを含有する場合、軽量骨材と増量材の合計量が、混合材料100質量部に対して、2〜35質量部、好ましくは、4〜20質量部とすることができる。
<増粘剤>
混合材料には増粘剤が含有されていてもよく、これにより、粘度を調整して成形しやすい水硬性無機質材料を得ることができる。さらに、真空押出成形機の吐出圧や真空度の設定によっては、圧力変化による水硬性無機質材料の材料分離(相分離)が起こることがあり得るが、水硬性無機質材料に増粘剤を含有させることで、材料分離を抑制することができ、所望の品質の無機質板を得やすくなる。増粘剤としては、セメント系の材料に通常用いられるものとして、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性のセルロース系増粘剤があるが、本実施形態では、賦形性や入手のしやすさやコスト等を考慮してメチルセルロースを用いるのが好ましい。グリーンシートに付与する柄の深さが深い場合や柄のテクスチャーが細かくて緻密な場合に十分な賦形性が得られるように、増粘剤の配合割合は、成形材料の全量に対して、1.0〜2.0質量%とすることができる。
増粘剤の配合割合が1.0質量%未満であると、押出後の材料(成形体)が十分な流動性や粘性を得にくくなり、成形体に付与する柄の深さが深い場合や柄のテクスチャーが細かくて緻密な場合、プレス成形時に、成形体の表面に亀裂が生じたり意図した賦形性が十分に得られないことがある。増粘剤の配合量が2.0質量%を超えると、一次養生中の硬化遅延が起こりやすくなり、無機質板の必要な強度が得にくくなる他、成形体の気密性が高くなり、成形体の乾燥時に内部の水分蒸発が妨げられると共に水蒸気膨張圧が高まり、その結果、成形体の内部において、その膨張圧に耐えられない部分では層間剥離が生じやすくなるおそれがある。
<分散剤>
混合材料には分散剤が含有されていてもよく、これにより、セメントの分散性の高い水硬性無機質材料を得ることができる。分散剤は、セメント系の材料に通常用いられる界面活性剤などであってよい。分散剤としてはAE減水剤などを用いることができる。分散剤は、標準形、遅延形、促進形のいずれであってもよい。分散剤の配合割合は、混合材料100質量部に対して、0.01〜5質量部、好ましくは、0.05〜3質量部とすることができる。
<その他の材料>
混合材料には、セメント、珪酸質材料、補強繊維、骨材、増量材、増粘剤、分散剤の他に、さらにその他の材料を含有されていてもよい。その他の材料としては、例えば、顔料、着色剤などを用いることができる。
<真空脱気工程>
真空脱気工程では、上記水硬性無機質材料を真空脱気する。これにより、成形体を適度なポーラス状態にすることができる。水硬性無機質材料を真空脱気するには、真空押出成形機を用いることができる。真空押出成形機としては、水硬性無機質材料を混練し、所定の真空度で水硬性無機質材料を真空脱気し、真空脱気された水硬性無機質材料を押出成形する装置であることが好ましく、具体的には、上下二段に混練機能を有する二段式の真空押出成形機で、上段と下段の継続部分に真空脱気室が介在している構造の装置を用いることができる。このような真空押出成形機は市販のものを用いることができる。上段及び下段のスクリューの軸数は単軸であっても良いし、二軸以上の多軸であっても良い。
真空脱気工程における真空度は、40〜80kPaに制御するのが好ましく、より好ましくは50〜70kPaである。真空度が40kPa未満であると、得られる成形体中の残存空気量が多くなり、硬化体(無機質板)のマトリックスの連続性が失われ、耐凍害性及び曲げ強度に優れた無機質板を得にくくなる。真空度が80kPaを超えると、得られる成形体中の残存空気量が少なくなりすぎて、十分に軽量化された無機質板を得ることが難しくなる。
<押出成形工程>
押出成形工程では、真空脱気された水硬性無機質材料を押出成形して成形体を得る。すなわち、真空脱気された水硬性無機質材料を真空押出成形機の口金部材から外部に押し出すことで、口金部材の形状と合致する断面形状を有する適度にポーラスな状態の成形体が得られる。口金部材の形状は、特に限定されず、板状等の所望の無機質板の断面形状等に応じて適宜選択可能である。
水硬性無機質材料を吐出する圧力(吐出圧)は、0.1〜3.0MPa、好ましくは0.2〜1.5MPaである。真空押出成形機内の温度は、5〜40℃、好ましくは10〜35℃である。水硬性無機質材料を吐出する時の硬度は、0.5〜8.0、好ましくは、2.0〜6.0である。なお、硬度とは、CLAY HARDNESS TESTER(日本ガイシ株式会社製)での測定値であり、数値が大きいほど水硬性無機質材料が硬いことを示す。
真空押出成形機の口金部材から押し出された成形体をさらに成形しても良い。真空押出成形機の口金部材から押し出された成形体は完全に硬化しておらず、いわゆるグリーンシートの状態となっているため、必要に応じて、コンベアなどの搬送により成形体をプレス成形することができる。プレス成形する方法としては、例えば、平板プレス成形、ロールプレス成形などを用いることができる。プレス成形する際、離型性を得るために離型剤を使用しても良い。離型剤を使用する場合、プレス成形に用いる金型に離型剤を塗布しても良いし、成形体の表面に離型剤を噴き付けるなどしてもよい。
<硬化工程>
硬化工程では、上記成形体を硬化させる。これにより、耐凍害性に優れるとともに、吸水率の増加や曲げ強度の低下等の製品性能を損なうことなく軽量化された無機質板を得ることができる。成形体を硬化させるには、例えば、成形体に一次養生を施した後、二次養生(オートクレーブ養生)を施すことができる。
一次養生としては、水硬性無機質材料の材質などにより適宜調整すればよく、例えば、常温養生や蒸気養生などが挙げられ、なかでも蒸気養生が好ましい。一次養生は、例えば、常圧下、40〜90℃の温度で4〜12時間行われるのが好ましい。
オートクレーブ養生は、一次養生の条件や水硬性無機質材料の材質などにより適宜調整すればよいが、例えば、0.5〜0.8MPa(5〜8気圧)の下で160〜180℃の温度条件で行うことができる。
<無機質板>
上記のようにして得られる無機質板は、吸水率の増加や曲げ強度の低下等の製品性能を損なうことなく、軽量化されたものであるので、施工性に優れ、屋根材や外壁材などの建築用のパネルとして好適に用いられる。
無機質板の形状やサイズは、特に限定されず、使用用途などに応じて、適宜調整すれば良い。無機質板の表面形状は、平坦状であっても良いし、意匠性を付与する目的で、凹凸状であっても良い。また無機質板の表面には、必要に応じて、公知の着色塗膜が形成されていても良い。
無機質板の曲げ強度は、9.0〜15.0MPa、好ましくは、11.0〜13.0MPaである。無機質板の曲げ強度がこの範囲であれば、機械的強度のより良好な無機質板とすることができる。なお、無機質板の曲げ強度は後述の実施例と同様にして測定した値である。
無機質板の乾燥比重は、0.90〜1.10、好ましくは0.95〜1.05である。無機質板の乾燥比重がこの範囲内であれば、無機質軽量板とすることができる。なお、無機質板の乾燥比重は後述の実施例と同様にして測定した値である。
無機質板の吸水率は、20〜40%、好ましくは20〜35%である。無機質板の吸水率がこの範囲内であれば、耐凍害性がより良好な無機質板とすることができる。なお、無機質板の吸水率は後述の実施例と同様にして測定した値である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
セメント、珪酸質材料、補強繊維、軽量骨材、増量材、増粘剤(メチルセルロース)及び分散剤を表1に示す配合割合で乾式混合して混合材料を得、この混合材料100質量部に対して水51質量部を加えて材料混練ミキサーで混練し、水硬性無機質材料を得た。
得られた水硬性無機質材料を二段式の真空押出成形機(本田鐵工所の「HDE−4型」)内に投入し、真空押出成形機内で水硬性無機質材料を真空脱気した後、真空脱気した水硬性無機質材料を口金部材から押し出し、グリーンシート状の成形体を得た。この際の成形条件は、真空押出成形機内の系内温度を15℃、吐出圧を0.4MPaとし、真空度は表1に示す圧力とした。
この成形体に、常圧下、65℃の温度で15時間の条件で一次養生を施した後、170℃の温度で12時間の条件でオートクレーブ養生を施して無機質板を得た。
得られた無機質板について、乾燥比重、曲げ強度及び吸水率を下記の評価方法により評価した。結果を表1に示す。
<表面地合の評価>
上記の水硬性無機質材料を二軸押出機にて20×150mmの口金部材から押し出したシートを目地深さ10mmの平板型でプレスした時のシートの表面地合の様子を観察し、下記の評価基準にて評価した。
◎:良好
○:やや良好(目地傾斜部に僅かな亀裂が発生)
×:悪化(目地傾斜部に大きな亀裂が発生)
<乾燥比重の評価>
乾燥比重は、無機質板を雰囲気温度105℃で24時間乾燥させ、乾燥後の無機質板の乾燥比重を算出し、評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:0.90≦乾燥比重≦1.10
×:1.10<乾燥比重、あるいは乾燥比重<0.90
<曲げ強度の評価>
無機質板の曲げ強度は、JIS A 1408に準拠して測定し、評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎:11.0MPa<曲げ強度
○:9.0MPa≦曲げ強度≦11.0MPa
×:曲げ強度<9.0MPa
<乾燥時の層間剥離の評価>
無機質板を雰囲気温度250℃で1時間乾燥した時の層間剥離の有無を目視にて評価する。
○:異常なし
×:無機質板の膨れ、断面小口の亀裂発生
Figure 2018127384

Claims (1)

  1. セメントを含む成形材料を真空脱気した後に押出成形するにあたって、
    前記成形材料にはメチルセルロースを1.0〜2.0質量%の割合で配合し、
    前記真空脱気は40〜80kPaの真空度で行われる
    ことを特徴とする無機質板の製造方法。
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