JP2018126977A - 接着物の接着方法及び吸収発熱シート - Google Patents

接着物の接着方法及び吸収発熱シート Download PDF

Info

Publication number
JP2018126977A
JP2018126977A JP2017023265A JP2017023265A JP2018126977A JP 2018126977 A JP2018126977 A JP 2018126977A JP 2017023265 A JP2017023265 A JP 2017023265A JP 2017023265 A JP2017023265 A JP 2017023265A JP 2018126977 A JP2018126977 A JP 2018126977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
layer
heat generating
generating agent
absorption heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017023265A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6815218B2 (ja
Inventor
裕一 由井
Yuichi Yui
裕一 由井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2017023265A priority Critical patent/JP6815218B2/ja
Publication of JP2018126977A publication Critical patent/JP2018126977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6815218B2 publication Critical patent/JP6815218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】被着物及び接着物が電磁波に対して不透明な材料であっても、被着物と接着物とを効率よく接着することができる接着物の接着方法等を提供する。【解決手段】被着物5と接着物15との間に熱硬化前の接着剤層10を形成する接着剤層形成工程S1と、接着物15上に、電磁波を吸収することで発熱する吸収発熱剤層20を配置する吸収発熱剤層配置工程S2と、吸収発熱剤層20へ向けて電磁波を照射して、吸収発熱剤層20を発熱させ、吸収発熱剤層20からの発熱を、接着物15を介して接着剤層10に伝熱させて、接着剤層10を熱硬化させる熱硬化工程S3と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、被着物に接着物を接着する接着物の接着方法及び吸収発熱シートに関するものである。
従来、被着物に接着物を接着する接着物の接着方法として、例えば、透明な樹脂部材(被着物)と不透明な樹脂部材(接着物)との間に、エポキシ系接着剤組成物を介在させて、透明な樹脂部材側からレーザ光を照射して、エポキシ系接着剤組成物を硬化させる接合方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この接合方法では、レーザ光をエポキシ系接着剤組成物に照射することで、樹脂部材同士の接合を迅速に行っている。
特開2010−180352号公報
ここで、被着物と接着物とが、例えば、電磁波を反射する材料、または、電磁波を吸収する材料を含む不透明な材料である場合、特許文献1の接合方法では、レーザ光等の電磁波は、被着物及び接着物を透過しない。このため、特許文献1の接合方法では、被着物と接着物との間の接着剤を硬化させることができず、被着物と接着物とを接着することは困難である。
不透明な被着物と不透明な接着物との間に接着剤を介在させて、これらを接着する場合、一般的に、ドライヤー等を用いて空気を加熱し、加熱した空気を接着物に吹き当てる。加熱された空気は、接着物を介して接着剤層を加熱し、接着剤層を熱硬化させる。しかしながら、この場合、空気を介して接着物を加熱することから、接着物を効率よく加熱することが難しい。
そこで、本発明は、被着物及び接着物が電磁波に対して不透明な材料であっても、被着物と接着物とを効率よく接着することができる接着物の接着方法及び吸収発熱シートを提供することを課題とする。
本発明の接着物の接着方法は、被着物と接着物との間に熱硬化前の接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、前記接着物上に、電磁波を吸収することで発熱する吸収発熱剤層を配置する吸収発熱剤層配置工程と、前記吸収発熱剤層へ向けて前記電磁波を照射して、前記吸収発熱剤層を発熱させ、前記吸収発熱剤層からの発熱を、前記接着物を介して前記接着剤層に伝熱させて、前記接着剤層を熱硬化させる熱硬化工程と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、電磁波を吸収発熱剤層に照射することで、吸収発熱剤層を発熱させ、吸収発熱剤層からの発熱を、接着物を介して接着剤層に伝熱させて、接着剤層を熱硬化させることができる。このため、接着物が電磁波に不透明な材料であっても、接着剤層を加熱することができる。また、電磁波により吸収発熱剤層を発熱させることができるため、吸収発熱剤層を直接加熱して、接着物を加熱することができるため、接着物を効率よく加熱することができる。なお、接着剤層は、接着剤を塗布して形成してもよいし、接着剤をシート状にした接着シートを配置してもよく、特に限定されない。また、吸収発熱剤層は、吸収発熱剤を塗布して形成してもよいし、着脱可能なシート状の吸収発熱シートを配置してもよく、特に限定されない。
また、前記接着剤層の熱硬化後に、前記吸収発熱剤層を除去する吸収発熱剤層除去工程を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、不要な部位となる吸収発熱剤層を除去することができる。
また、前記接着物は、前記電磁波を反射する材料が用いられ、前記吸収発熱剤層は、前記接着物に比して前記電磁波を吸収する材料が用いられることが、好ましい。
この構成によれば、接着物が、例えば、金属等の電磁波を反射する材料であっても、被着物に好適に接着することができる。また、吸収発熱剤層は、電磁波を好適に吸収することで、効率のよい発熱を行うことができる。
また、前記電磁波は、近赤外線であり、前記吸収発熱剤層は、前記接着物上に吸収発熱剤を塗布することで形成され、前記吸収発熱剤は、前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、前記粒子が添加材として添加されるゲル状の媒体と、を含むことが、好ましい。
この構成によれば、吸収発熱剤は、ゲル状の媒体を含み、粘度が高いものとなることから、吸収発熱剤を塗布し易いものにすることができ、吸収発熱剤層を容易に形成することができる。なお、吸収発熱剤は、水または溶剤で落ちるものがよい。また、粒子は、例えば、クボタリサーチアソシエーツ社製のPTIR等である。また、吸収発熱剤が、例えば、高分子材料を含む場合であっても、近赤外線は高分子材料を透過し易いため、吸収発熱剤層の内部に含まれる粒子により、吸収発熱剤層の内部から加熱させることができ、接着物への伝熱性を高めることができる。
また、前記媒体は、セラミック系材料及び樹脂系材料の少なくとも一方を含むことが、好ましい。
この構成によれば、セラミック系材料及び樹脂系材料は、遠赤外線を吸収し易い材料であることから、媒体として、加熱され易い媒体を用いることができる。また、セラミック系材料は、比熱が小さく、熱容量が小さいことから、吸収発熱剤層をより迅速に加熱することが可能となる。なお、樹脂系材料としては、シリコーン系、ポリプロピレン、エポキシ系等である。
また、前記吸収発熱剤層の表面は、平坦面となるように、前記吸収発熱剤が塗布され、前記電磁波は、前記吸収発熱剤層の表面に対して垂直に入射することが、好ましい。
この構成によれば、吸収発熱剤層の表面に対して電磁波を垂直に照射することで、吸収発熱剤層を効率よく発熱させることができる。
また、前記電磁波は、近赤外線であり、前記吸収発熱剤層は、前記接着物に対して着脱可能なシート状の吸収発熱シートであり、前記吸収発熱シートは、前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、前記粒子が添加材として添加されたシート本体と、を含むことが、好ましい。
この構成によれば、接着物に対して吸収発熱シートを装着するだけで、吸収発熱剤層を容易に配置することができる。なお、粒子は、例えば、クボタリサーチアソシエーツ社製のPTIR等である。また、シート本体が、例えば、高分子材料を含む場合であっても、近赤外線は高分子材料を透過し易いため、吸収発熱シートの内部に含まれる粒子により、吸収発熱シートの内部から加熱させることができ、接着物への伝熱性を高めることができる。
また、前記シート本体は、シリコンシートであることが、好ましい。
この構成によれば、耐熱性を有するシート本体を適用できる。また、シリコンシートは、接着物への密着度を高いものにできることから、接着物への伝熱性を高めることができる。
また、前記吸収発熱剤層は、厚さ方向において積層される複数の機能層を含み、複数の前記機能層は、前記接着物側の前記機能層を内側機能層とし、外部側の前記機能層を外側機能層とすると、前記内側機能層は、前記外側機能層に比して、比熱が小さい層となっており、前記外側機能層は、前記内側機能層に比して、熱容量が大きい層となっていることが、好ましい。
この構成によれば、内側機能層の比熱を小さくすることで、内側機能層の発熱を迅速に行うことができる。一方で、外側機能層の熱容量を大きくすることで、外部への放熱を抑制しつつ、吸収発熱剤層の温度低下を抑制することができる。このため、電磁波の照射が停止しても、接着物の加熱を維持することが可能となる。
また、前記熱硬化工程では、前記被着物、前記接着物、前記接着剤層及び前記吸収発熱剤層の周囲を真空状態としていることが、好ましい。
この構成によれば、吸収発熱剤層から発生した熱が、空気を介して放熱されることを抑制することができる。
また、前記接着物の周囲の前記被着物上に、電磁波を吸収することで発熱する周囲吸収発熱剤層を配置する周囲吸収発熱剤層配置工程を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、接着物の周囲の被着物を、周囲吸収発熱剤層により加熱することができるため、接着剤層から被着物への放熱を抑制することができ、接着剤層を効率よく加熱することができる。
また、前記周囲吸収発熱剤層は、厚さ方向において積層される複数の周囲機能層を含み、複数の前記周囲機能層は、前記接着物側の前記周囲機能層を内側周囲機能層とし、外部側の前記周囲機能層を外側周囲機能層とすると、前記内側周囲機能層は、前記外側周囲機能層に比して、比熱が小さい層となっており、前記外側周囲機能層は、前記内側周囲機能層に比して、熱容量が大きい層となっていることが、好ましい。
この構成によれば、内側周囲機能層の比熱を小さくすることで、内側周囲機能層の発熱を迅速に行うことができる。一方で、外側周囲機能層の熱容量を大きくすることで、外部への放熱を抑制しつつ、周囲吸収発熱剤層の温度低下を抑制することができる。このため、電磁波の照射が停止しても、被着物の加熱を維持することが可能となる。
また、前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との間に断熱材を配置する断熱材配置工程を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、周囲吸収発熱剤層と接着物との間に温度差が発生する場合であっても、断熱材により周囲吸収発熱剤層と接着物と間の熱伝達を抑制することができる。このため、接着剤層の加熱を安定的に行うことができる。
また、前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との間に、前記周囲吸収発熱剤層と前記接着剤層との物理的な接触を遮断する遮蔽材を配置する遮蔽材配置工程を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、周囲吸収発熱剤層と接着剤層とが接触して、接着剤層が劣化することを抑制することができる。
また、前記遮蔽材配置工程において、前記遮蔽材で前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との熱移動を遮断することが、好ましい。
この構成によれば、接着剤層の加熱を安定的に行いつつ、接着剤層の劣化を抑制することができる。
本発明の吸収発熱シートは、熱硬化前の接着剤層を介して被着物に接着される接着物上に配置され、前記接着物に対して着脱可能なシート状に形成され、電磁波を吸収することで発熱することを特徴とする。
この構成によれば、接着物上に配置され、電磁波が照射されることで、接着物を加熱することができ、また、接着物を介して接着剤層を熱硬化させることができる。また、接着物に対して脱着自在となっていることから、接着物への脱着を容易に行うことができる。
また、前記電磁波は、近赤外線であり、前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、前記粒子が添加材として添加されたシート本体と、を含むことが、好ましい。
この構成によれば、シート本体が、例えば、高分子材料を含む場合であっても、近赤外線は高分子材料を透過し易いため、吸収発熱シートの内部に含まれる粒子により、吸収発熱シートの内部から加熱させることができ、接着物への伝熱性を高めることができる。なお、粒子は、例えば、クボタリサーチアソシエーツ社製のPTIR等である。
また、前記シート本体は、シリコンシートであることが、好ましい。
この構成によれば、耐熱性を有するシート本体を適用できる。また、シリコンシートは、接着物への密着度を高いものにできることから、接着物への伝熱性を高めることができる。
図1は、実施形態1に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。 図2は、実施形態1に係る接着物の接着方法に関する一例の説明図である。 図3は、実施形態2に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。 図4は、実施形態3に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。 図5は、実施形態4に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。 図6は、実施形態5に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
実施形態1に係る接着物の接着方法は、被着物5に、接着剤(接着剤層10)を介して、接着物15を接着する方法である。ここで、図1は、実施形態1に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図であり、図2は、実施形態1に係る接着物の接着方法に関する一例の説明図である。接着物の接着方法の説明に先立ち、被着物5、接着剤及び接着物15について説明する。
接着物15は、被着物5に接着される子部品となっており、被着物5は、親部品となっている。子部品としての接着物15は、例えば、配線を固定するための部品である。つまり、親部品としての被着物5において、配線を固定するための部位がない場合、子部品としての接着物15を接着固定することで、配線を固定するための部位を形成している。なお、子部品は、配線を固定するための部品に限らず、他の機能を有する部品であってもよく、特に限定されない。
被着物5は、例えば、金属または複合材等を含むいずれの材料を用いて構成されている。被着物5は、接着物15が接着される被接着面5aを有している。被接着面5aは、平坦面であってもよいし、曲面であってもよく、特に限定されない。
接着剤は、加熱することで硬化する熱硬化性の接着剤が用いられている。具体的に、接着剤は、エポキシ系常温硬化型ペースト接着剤であり、常温でも硬化するが、加熱することで硬化を促進させることが可能なものとなっている。接着剤は、例えば、50℃以上120℃以下が効果を促進する温度となっている。接着剤は、被接着面5aに対して塗布されることで、接着剤層10として形成される。形成される接着剤層10の厚さは、例えば、0.1mm〜0.2mmとなっている。なお、接着剤は、シート状に形成された接着シートを用いてもよく、この場合、被接着面5a上に接着シートを配置することで、接着剤層10が形成される。
接着物15は、電磁波を反射する材料、または、電磁波を吸収する材料を含む不透明な材料を用いて構成されている。具体的に、接着物15は、後述する接着方法において照射される電磁波の一態様である近赤外線を反射する材料が用いられ、例えば、金属を用いて構成されている。接着物15は、接着剤層10に接すると共に被接着面5aと対向する接着面15aを有している。接着面15aも、被接着面5aと同様に、平坦面であってもよいし、曲面であってもよく、特に限定されない。この接着物15は、例えば、板状に形成されており、その厚さは、3mm〜5mmとなっている。また、接着物15は、厚さ方向において、被接着面5aの反対側の面が、後述する接着方法において吸収発熱剤層20が配置される配置面15bとなっている。
次に、図1及び図2を参照して、被着物5に接着物15を接着する接着方法について説明する。この接着方法は、電磁波として近赤外線を用いており、接着物15上に配置される吸収発熱剤層20を近赤外線により加熱することで、接着物15を介して接着剤層10を熱硬化させている。また、この接着方法は、被着物5と接着物15とを仮接着するために用いられる方法であり、仮接着された被着物5と接着物15とは、次の作業工程に送られる。つまり、この接着方法では、次の作業工程に被着物5と接着物15とが送られるときに、被着物5と接着物15とがはく離しない程度の接着強度となるように、被着物5と接着物15とが仮接着される。なお、次の作業工程は、例えば、シール作業または穴あけ作業等である。
図1に示すように、吸収発熱剤層20は、吸収発熱剤を、接着物15の配置面15bに塗布することで形成される。ここで、接着物15の配置面15bは、接着物15の表面全面となっており、吸収発熱剤層20は、接着物15の表面全面に亘って形成されている。この吸収発熱剤層20は、照射された近赤外線(電磁波)を吸収することで発熱するものである。吸収発熱剤層20から発生した熱は、接着物15に伝達され、接着物15から接着剤層10に伝達される。吸収発熱剤層20は、均一な層厚となるように吸収発熱剤が塗布され、電磁波が照射される面となる表面が平坦面となっている。吸収発熱剤層20の厚さは、例えば、3mm〜4mmとなっており、近赤外線の性質によって定まる上限の厚さ以下となっている。この吸収発熱剤層20の表面には、電磁波の照射方向が垂直となるように照射される。
吸収発熱剤は、粒子21と媒体22とを含んでいる。吸収発熱剤は、水または溶剤等により除去することが可能なものであることがよい。粒子21は、近赤外線を吸収して遠赤外線を放射するものであり、例えば、クボタリサーチアソシエーツ社製のPTIR等である。媒体22は、粒子21が添加材として添加されるゲル状のものとなっており、粘度が高いものとなっている。媒体22は、遠赤外線の吸収が良い材料を含んでおり、例えば、セラミック系材料及び樹脂系材料の少なくとも一方を含んでいる。また、媒体22は、吸収発熱剤層20に要求される機能によって材料が適宜選択される。
例えば、吸収発熱剤層20を迅速に昇温させる場合、つまり、吸収発熱剤層20の熱応答を高いものにする場合、溶媒22として、熱容量が小さく、比熱が高い材料であるセラミック系材料を用いることで、熱応答の高い吸収発熱剤層20として機能させることができる。また、近赤外線の照射が停止された後でも、吸収発熱剤層20を所定の温度に維持させる場合、溶媒22として、熱容量が大きく、比熱が小さい材料である樹脂系材料を用いることで、安定した温度となる吸収発熱剤層20として機能させることができる。なお、樹脂系材料としては、シリコーン系、ポリプロピレン、エポキシ系等である。
なお、媒体22は、上記の機能を発揮させる場合、適切な材料が選択されるが、発揮される機能に応じた材料を適用すればよく、上記の材料に特に限定されない。
次に、図2を参照し、被着物5に接着物15を接着する接着作業について説明する。先ず、被着物5の被接着面5aに、熱硬化前の接着剤層10を形成する。このとき、被着物5の被接着面5aに接着剤を塗布して接着剤層10を形成してもよいし、被着物5の被接着面5aに接着シートを配置して接着剤層10を形成してもよい。この接着剤層10上に接着物15の接着面15aを設置することで、被着物5の被接着面5aと接着物15の接着面15aとの間に、接着剤層10を形成する(ステップS1:接着剤層形成工程)。なお、本説明では接着物5上に接着剤層10を形成した後に、接着物15を設置していたが、被着物5の被接着面5aと接着物15の接着面15aとの間に熱硬化前の接着剤層10を形成するものであれば、これに限られない。すなわち、接着剤層形成工程は、接着物15の接着面15aに接着剤層10を形成した後、接着剤層10が形成された接着物15を被着物4の被接着面5aに配置することで、被着物5の被接着面5aと接着物15の接着面15aとの間に、接着剤層10を形成してもよい。
続いて、接着物15の配置面15bに、吸収発熱剤層20を配置する(ステップS2:吸収発熱剤層配置工程)。吸収発熱剤層配置工程S2では、接着物15の配置面15bに吸収発熱剤を塗布して吸収発熱剤層20を形成している。このとき、吸収発熱剤は、粘度の高いゲル状の媒体22を含むことから、吸収発熱剤層配置工程S2において、吸収発熱剤の液垂れを抑制しつつ、容易に塗布することができる。
この後、吸収発熱剤層20へ向けて近赤外線を照射する(ステップS3:熱硬化工程)。熱硬化工程S3では、吸収発熱剤層20の表面に対して、近赤外線の照射方向が直交するように近赤外線が照射される。すると、吸収発熱剤層20に含まれる粒子21が、近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する。そして、吸収発熱剤層20に含まれる媒体22が、遠赤外線を吸収して発熱し、媒体22で発生した熱は、接着物15に伝熱される。接着物15に伝達された熱は、接着剤層10に伝熱されることで、接着剤層10が熱硬化することにより、被着物5と接着物15とが接合する。ここで、熱硬化工程S3では、例えば、接着剤層10が120℃となるように、近赤外線を照射している。このとき、接着物15の吸収発熱剤層20側の温度が、例えば、200℃程度となる。
また、熱硬化工程S3では、被着物5、接着物15、接着剤層10及び吸収発熱剤層20の周囲を真空状態としている。例えば、熱硬化工程S3では、接着物15の周囲をチャンバで取り囲み、チャンバの内部の雰囲気を吸引することで真空状態とする。これは、吸収発熱剤層20から発生した熱が、空気を介して外部に放熱されることを抑制するためである。
そして、接着剤層10の熱硬化後、吸収発熱剤層20を除去する(ステップS4:吸収発熱剤層除去工程)。吸収発熱剤層20が水または溶媒等を用いて除去可能であれば、吸収発熱剤層除去工程S4では、水または溶媒等を用いて、吸収発熱剤層20を除去する。
以上のように、実施形態1によれば、電磁波としての近赤外線を吸収発熱剤層20に照射することで、吸収発熱剤層20を発熱させ、吸収発熱剤層20からの発熱を、接着物15を介して接着剤層10に伝熱させて、接着剤層10を熱硬化させることができる。このため、接着物15が近赤外線を反射する金属材料であっても、接着剤層10を加熱することができる。また、近赤外線により吸収発熱剤層20を発熱させることができるため、吸収発熱剤層20を直接加熱して、接着物15を加熱することができ、接着物15を効率よく加熱することができる。
また、実施形態1によれば、吸収発熱剤層除去工程S4において、不要な吸収発熱剤層20を除去することができるため、吸収発熱剤の接着物15への残存を抑制することができる。
また、実施形態1によれば、接着物15が、近赤外線を反射する金属等の材料であっても、接着物15を被着物5に好適に接着することができる。また、吸収発熱剤層20は、粒子21が近赤外線を吸収して遠赤外線を放射し、遠赤外線により媒体22が加熱されることで、効率のよい発熱を行うことができる。
また、実施形態1によれば、吸収発熱剤は、ゲル状の媒体22を含み、粘度が高いものとなることから、吸収発熱剤を塗布し易いものにすることができ、吸収発熱剤層20を容易に形成することができる。また、近赤外線を用いて吸収発熱剤層20を加熱することで、吸収発熱剤に高分子材料が含まれる場合であっても、近赤外線は高分子材料を透過し易いため、吸収発熱剤層20に含まれる粒子21により、吸収発熱剤層20の内部から加熱させることができ、接着物15への伝熱性を高めることができる。
また、実施形態1によれば、媒体22として、セラミック系材料及び樹脂系材料を用いることで、遠赤外線を吸収し易い材料であることから、加熱され易い媒体22を用いることができる。
また、実施形態1によれば、吸収発熱剤層20の表面に対して近赤外線を垂直に照射することで、吸収発熱剤層20を効率よく発熱させることができる。
また、実施形態1によれば、被着物5、接着物15、接着剤層10及び吸収発熱剤層20の周囲を真空状態とすることで、吸収発熱剤層20から発生した熱が、空気を介して外部に放熱されることを抑制することができる。
なお、実施形態1では、近赤外線を用いたが、電磁波であれば、いずれであってもよく、この場合、吸収発熱剤層20は、電磁波によって発熱可能なものであれば、いずれであってもよい。
また、実施形態1において、吸収発熱剤層20は、吸収発熱剤を塗布することにより形成したが、吸収発熱剤層20は、着脱可能なシート状となる吸収発熱シート31を配置することで形成してもよい。具体的に、吸収発熱シート31は、上記の粒子21と、粒子21が添加材として添加されたシート本体32とを含んでいる。シート本体32は、例えば、シリコンを用いたシリコンシートであり、耐熱性を有するものとなっている。吸収発熱シート31を用いる場合、吸収発熱剤層配置工程S2では、接着物15の配置面15b上に配置して吸収発熱剤層20を形成する。また、吸収発熱剤層除去工程S4では、接着物15の配置面15b上に配置された吸収発熱シート31を取り去ることで、吸収発熱剤層20を除去する。以上の構成によれば、接着物15に対して吸収発熱シート31を着脱するだけで、吸収発熱剤層20を容易に配置したり、除去したりすることができる。また、シート本体32としてシリコンシートを用いることにより、吸収発熱シート31の接着物15への密着度を高めることができ、接着物15への伝熱性を高めることができる。さらに、シリコンシートは耐熱性を有することから、吸収発熱シート31を繰り返し使用する場合であっても、熱による劣化を抑制することができる。
[実施形態2]
次に、図3を参照して、実施形態2に係る接着物の接着方法について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図3は、実施形態2に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。
実施形態2の接着物15の接着方法では、実施形態1の吸収剤層20が、複数の機能層41を含んで構成されている。複数の機能層41は、吸収剤層20の厚さ方向に沿って積層され、実施形態2では、例えば、2層となっている。2つの機能層41のうち、接着物15側の機能層41を内側機能層41aとし、外部側の機能層41を外側機能層41bとする。内側機能層41aは、外側機能層41bに比して、比熱が小さい層となっており、外側機能層41bは、内側機能層41aに比して、熱容量が大きい層となっている。
具体的に、内側機能層41aは、粒子21と媒体22(またはシート本体32)とを含んでいる。このため、内側機能層41aは、近赤外線が照射されることで発熱する層となっている。一方で、外側機能層41bは、粒子21を含まない、媒体22(またはシート本体32)からなる層となっている。そして、外側機能層41bは、内側機能層41から発生した熱を蓄える。なお、外側機能層41bは、粒子21を含んでいてもよいが、粒子21を含む場合には、内側機能層41aよりも含有率を少ないものとする。また、外側機能層41bを、断熱層として機能させてもよい。
以上のように、実施形態2によれば、内側機能層41aの比熱を小さくすることで、内側機能層41aの発熱を迅速に行うことができる。一方で、外側機能層41bの熱容量を大きくすることで、外部への放熱を抑制しつつ、吸収発熱剤層20の温度低下を抑制することができる。このため、近赤外線の照射が停止しても、接着物15の加熱を維持することが可能となる。
[実施形態3]
次に、図4を参照して、実施形態3に係る接着物の接着方法について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図4は、実施形態3に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。
実施形態3の接着物の接着方法では、実施形態1の吸収発熱剤層配置工程S2に加えて、接着物15の周囲の被着物5上に、周囲吸収発熱剤層51を配置する周囲吸収発熱剤層配置工程S5を行っている。周囲吸収発熱剤層51は、実施形態1の吸収発熱剤層20とほぼ同様のものであり、設けられる位置が異なっている。
図4に示すように、周囲吸収発熱剤層51は、吸収発熱剤を、接着物15の周囲の被着物5上に塗布することで形成される。周囲吸収発熱剤層51は、被着物5の被接着面5aの面内において、接着物15の縁部から外側に向かって、所定の幅となるように塗布される。所定の幅としては、その上限の幅が、例えば、塗布作業の作業性を考慮して規定される幅となっており、刷毛等の塗布工具に依存する幅となっている。周囲吸収発熱剤層51は、均一な層厚となるように吸収発熱剤が塗布され、電磁波が照射される面となる表面が平坦面となっている。
周囲吸収発熱剤層配置工程S5は、吸収発熱剤層配置工程S2に相前後して行われる。図4に示すように、周囲吸収発熱剤層配置工程S5では、周囲吸収発熱剤層51を、接着物15に接触させて形成する。なお、周囲吸収発熱剤層配置工程S5では、周囲吸収発熱剤層51を、接着物15との間に所定の空間を設けて、接着物15と離して形成してもよい。
吸収発熱剤層配置工程S2及び周囲吸収発熱剤層配置工程S5の後、熱硬化工程S3では、図4に示すように、吸収発熱剤層20及び周囲吸収発熱剤層51へ向けて近赤外線を照射する。熱硬化工程S3では、吸収発熱剤層20の表面及び周囲吸収発熱剤層51の表面に対して、近赤外線の照射方向が直交するように近赤外線が照射される。すると、吸収発熱剤層20及び周囲吸収発熱剤層51に含まれる粒子21が、近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する。そして、吸収発熱剤層20及び周囲吸収発熱剤層51に含まれる媒体22が、遠赤外線を吸収して発熱する。吸収発熱剤層20の媒体22で発生した熱は、接着物15に伝熱され、接着物15に伝達された熱は、接着剤層10に伝熱される。また、周囲吸収発熱剤層51の媒体22で発生した熱は、被着物5に伝熱される。そして、接着物15の周囲の被着物5を加熱することで、接着剤層10から被着物5への放熱を抑制しつつ、接着剤層10の加熱が行われ、接着剤層10が熱硬化することにより、被着物5と接着物15とが接合する。
以上のように、実施形態3によれば、接着物15の周囲の被着物5を、周囲吸収発熱剤層51により加熱することができるため、接着剤層10から被着物5への放熱を抑制することができ、接着剤層10を効率よく加熱することができる。
なお、実施形態3において、周囲吸収発熱剤層51は、吸収発熱剤を塗布することにより形成したが、周囲吸収発熱剤層51は、着脱可能なシート状となる周囲吸収発熱シートを配置することで形成してもよい。
[実施形態4]
次に、図5を参照して、実施形態4に係る接着物の接着方法について説明する。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図5は、実施形態4に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。
実施形態4の接着物の接着方法では、実施形態3の周囲吸収発熱剤層51が、実施形態2の機能層41と同様に、複数の周囲機能層61を含んで構成されている。複数の周囲機能層61は、周囲吸収発熱剤層51の厚さ方向に沿って積層され、実施形態4では、例えば、2層となっている。2つの周囲機能層61のうち、被着物5側の周囲機能層61を内側周囲機能層61aとし、外部側の周囲機能層61を外側周囲機能層61bとする。内側周囲機能層61aは、外側周囲機能層61bに比して、比熱が小さい層となっており、外側周囲機能層61bは、内側周囲機能層61aに比して、熱容量が大きい層となっている。なお、内側周囲機能層61a及び外側周囲機能層61bは、実施形態2の内側機能層41a及び外側機能層41bと同様であるため、説明を省略する。
以上のように、実施形態4によれば、内側周囲機能層61aの比熱を小さくすることで、内側周囲機能層61aの発熱を迅速に行うことができる。一方で、外側周囲機能層61bの熱容量を大きくすることで、外部への放熱を抑制しつつ、周囲吸収発熱剤層51の温度低下を抑制することができる。このため、近赤外線の照射が停止しても、被着物5の加熱を維持することが可能となる。
[実施形態5]
次に、図6を参照して、実施形態5に係る接着物の接着方法について説明する。なお、実施形態5でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から4と異なる部分について説明し、実施形態1から4と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図6は、実施形態5に係る接着物の接着方法を模式的に示す説明図である。
実施形態5の接着物の接着方法では、実施形態3及び4の周囲吸収発熱剤層51と接着物15との間に、断熱材及び遮蔽材として機能するスペーサ71を配置するスペーサ配置工程(断熱材配置工程、遮蔽材配置工程)S6を行っている。
図6に示すように、スペーサ71は、接着剤層10及び接着物15の側面に接して、接着物15の周囲に設けられる。スペーサ71は、周囲吸収発熱剤層51と接着物15との熱移動を遮断する断熱材としての機能と、周囲吸収発熱剤層51と接着剤層10との接触を遮断する遮蔽材としての機能とを有している。なお、実施形態5では、スペーサ71を、断熱材及び遮蔽材として機能させたが、要求される機能に応じて、少なくともいずれか一方の機能を有していればよい。
スペーサ配置工程S6は、周囲吸収発熱剤層配置工程S5の前に行われる。図6に示すように、スペーサ配置工程S6では、スペーサ71を、接着剤層10及び接着物15の側面に沿って、接着物15を取り囲むように配置する。そして、スペーサ配置工程S6の後に、周囲吸収発熱剤層配置工程S5が行われる。周囲吸収発熱剤層配置工程S5では、周囲吸収発熱剤層51を、スペーサ71に接触させて形成する。なお、スペーサ配置工程S6は、周囲吸収発熱剤層配置工程S5の前であれば、吸収発熱剤層配置工程S2の前後、又は同時のいずれに行われてもよい。
以上のように、実施形態5によれば、周囲吸収発熱剤層51と接着物15との間に温度差が発生する場合であっても、断熱材として機能するスペーサ71により、周囲吸収発熱剤層51と接着物15と間の熱伝達を抑制することができる。このため、接着剤層10の加熱を安定的に行うことができる。
また、実施形態5によれば、周囲吸収発熱剤層51と接着剤層10とが接触することで、接着剤層10が劣化することを抑制することができる。
5 被着物
5a 被接着面
10 接着剤層
15 接着物
15a 接着面
15b 配置面
20 吸収発熱剤層
21 粒子
22 媒体
31 吸収発熱シート
32 シート本体
41 機能層
41a 内側機能層
41b 外側機能層
51 周囲吸収発熱剤層
61 周囲機能層
61a 内側周囲機能層
61b 外側周囲機能層
71 スペーサ

Claims (18)

  1. 被着物と接着物との間に熱硬化前の接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
    前記接着物上に、電磁波を吸収することで発熱する吸収発熱剤層を配置する吸収発熱剤層配置工程と、
    前記吸収発熱剤層へ向けて前記電磁波を照射して、前記吸収発熱剤層を発熱させ、前記吸収発熱剤層からの発熱を、前記接着物を介して前記接着剤層に伝熱させて、前記接着剤層を熱硬化させる熱硬化工程と、を備えることを特徴とする接着物の接着方法。
  2. 前記接着剤層の熱硬化後に、前記吸収発熱剤層を除去する吸収発熱剤層除去工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の接着物の接着方法。
  3. 前記接着物は、前記電磁波を反射する材料が用いられ、
    前記吸収発熱剤層は、前記接着物に比して前記電磁波を吸収する材料が用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の接着物の接着方法。
  4. 前記電磁波は、近赤外線であり、
    前記吸収発熱剤層は、前記接着物上に吸収発熱剤を塗布することで形成され、
    前記吸収発熱剤は、
    前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、
    前記粒子が添加材として添加されるゲル状の媒体と、を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の接着物の接着方法。
  5. 前記媒体は、セラミック系材料及び樹脂系材料の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項4に記載の接着物の接着方法。
  6. 前記吸収発熱剤層の表面は、平坦面となるように、前記吸収発熱剤が塗布され、
    前記電磁波は、前記吸収発熱剤層の表面に対して垂直に入射することを特徴とする請求項4または5に記載の接着物の接着方法。
  7. 前記電磁波は、近赤外線であり、
    前記吸収発熱剤層は、前記接着物に対して着脱可能なシート状の吸収発熱シートであり、
    前記吸収発熱シートは、
    前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、
    前記粒子が添加材として添加されたシート本体と、を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の接着物の接着方法。
  8. 前記シート本体は、シリコンシートであることを特徴とする請求項7に記載の接着物の接着方法。
  9. 前記吸収発熱剤層は、厚さ方向において積層される複数の機能層を含み、
    複数の前記機能層は、前記接着物側の前記機能層を内側機能層とし、外部側の前記機能層を外側機能層とすると、
    前記内側機能層は、前記外側機能層に比して、比熱が小さい層となっており、
    前記外側機能層は、前記内側機能層に比して、熱容量が大きい層となっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の接着物の接着方法。
  10. 前記熱硬化工程では、前記被着物、前記接着物、前記接着剤層及び前記吸収発熱剤層の周囲を真空状態としていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の接着物の接着方法。
  11. 前記接着物の周囲の前記被着物上に、電磁波を吸収することで発熱する周囲吸収発熱剤層を配置する周囲吸収発熱剤層配置工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の接着物の接着方法。
  12. 前記周囲吸収発熱剤層は、厚さ方向において積層される複数の周囲機能層を含み、
    複数の前記周囲機能層は、前記接着物側の前記周囲機能層を内側周囲機能層とし、外部側の前記周囲機能層を外側周囲機能層とすると、
    前記内側周囲機能層は、前記外側周囲機能層に比して、比熱が小さい層となっており、
    前記外側周囲機能層は、前記内側周囲機能層に比して、熱容量が大きい層となっていることを特徴とする請求項11に記載の接着物の接着方法。
  13. 前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との間に断熱材を配置する断熱材配置工程を、さらに備えることを特徴とする請求項11または12に記載の接着物の接着方法。
  14. 前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との間に、前記周囲吸収発熱剤層と前記接着剤層との物理的な接触を遮断する遮蔽材を配置する遮蔽材配置工程を、さらに備えることを特徴とする請求項11または12に記載の接着物の接着方法。
  15. 前記遮蔽材配置工程において、前記遮蔽材で前記周囲吸収発熱剤層と前記接着物との熱移動を遮断することを特徴とする請求項14に記載の接着物の接着方法。
  16. 熱硬化前の接着剤層を介して被着物に接着される接着物上に配置され、前記接着物に対して着脱可能なシート状に形成され、電磁波を吸収することで発熱することを特徴とする吸収発熱シート。
  17. 前記電磁波は、近赤外線であり、
    前記近赤外線を吸収して遠赤外線を放射する粒子と、
    前記粒子が添加材として添加されたシート本体と、を含むことを特徴とする請求項16に記載の吸収発熱シート。
  18. 前記シート本体は、シリコンシートであることを特徴とする請求項17に記載の吸収発熱シート。
JP2017023265A 2017-02-10 2017-02-10 接着物の接着方法 Active JP6815218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023265A JP6815218B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 接着物の接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023265A JP6815218B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 接着物の接着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018126977A true JP2018126977A (ja) 2018-08-16
JP6815218B2 JP6815218B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=63171949

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017023265A Active JP6815218B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 接着物の接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6815218B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6815218B2 (ja) 2021-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6854127B2 (ja) 熱輸送構造体およびその製造方法
JP2010006908A (ja) 接着剤、接着構造体及び高周波誘電加熱接着装置
JP5421451B2 (ja) 熱拡散シート
US20120006400A1 (en) Solar module device and edge sealing coating method thereof
JP6634610B2 (ja) 熱伝導シートおよびこれを用いた電子機器
JP2008156510A (ja) マイクロ波吸収性物質を含有する接着剤及び接着構造体
JP2016048729A (ja) 仮接着用支持基板及び半導体デバイスの製造方法
JP5805359B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6486735B2 (ja) 半導体製造方法および半導体製造装置
KR200422459Y1 (ko) 방열시트
JPWO2005036633A1 (ja) 電子部材の製造方法、及び、接着材付icチップ
JP2018126977A (ja) 接着物の接着方法及び吸収発熱シート
JP6826452B2 (ja) 接着物の接着方法
JP2015004550A (ja) 放射線検出装置およびその製造方法
JP4561605B2 (ja) 半導体ウェハ加圧治具およびその使用方法
TW201946202A (zh) 晶圓支撐台
US10919233B2 (en) Self-clamping self-curing bond method
JP2011040688A (ja) 回路基板及びその製造方法
JP2008244155A (ja) 真空内基板の加熱冷却方法および加熱冷却装置
WO2022050073A1 (ja) 接合構造
JP2015230949A (ja) 半導体装置及びその製造方法並びに転写シート及びその製造方法
CN218587344U (zh) 一种高导热柔性加热复合膜
JP6661847B1 (ja) 2つの被着体を接合する方法、及び、接合構造体の製造方法
JP2021142545A (ja) 基板加工方法および構造体
US20130189893A1 (en) Method for disassembling plasma display device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6815218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150