JP2018126823A - 締付装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】締付装置を小型化する。【解決手段】締付対象物に係合させたツール25を、締付対象物の回転軸回りに回転させて、締付対象物に締付トルクを入力するナットランナ2と、ナットランナ2から径方向に延びる連結アーム5と、連結アーム5に、回転軸方向から係合させた軸部材9を、径方向と回転軸方向に変位させるスカラロボット4と、を有し、軸部材9を径方向に変位させてナットランナ2の位置決めを行うと共に、軸部材9を回転軸方向に変位させながら締付トルクの入力を行うように構成された締付装置1であって、軸部材9と連結アーム5との係合状態を、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位不能に係合させた状態と、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位可能に係合させた状態との間で切り替える切替機構6を有している構成とした。【選択図】図4

Description

本発明は、締付装置に関する。
特許文献1には、ボルトやナットの締め付けに利用される締付装置が開示されている。
特開2002−239852号公報
特許文献1に開示された締付装置は、締付対象物(ボルトやナット)に締付トルクを作用させるナットランナを複数有しており、締付対象物の締め付けを複数箇所で行えるようになっている。
このような締付装置のほかに、ひとつのナットランナを備える締付装置であって、スカラロボットによりナットランナの位置を変位させて、締付対象物の締め付けを順番に行う締付装置もある。
この締付装置では、スカラロボットの作業軸と、ナットランナの本体部とが、連結アームで連結されており、スカラロボット側のアクチュエータの駆動により、作業軸の位置を変位させことで、連結アームを介して作業軸に連結されたナットランナが、作業軸の変位に連動して変位するようになっている。
そのため、ナットランナの位置をスカラロボットにより順番に変位させることで、複数の締付対象物の締め付けが順番に実施されるようになっている。
ここで、締付対象物の締め付けは、ナットランナの出力軸に取り付けたツールを締付対象物に係合させたのち、出力軸の回転により生じた回転トルク(締付トルク)を、ツールを介して締付対象物に入力することで実施される。
そのため、ナットランナの本体部には、出力軸の回転方向とは反対方向に作用する反力(締付反力)が、締付対象物の締付時に発生する。
この反力は、ナットランナの位置を変位させる応力を発生させる。そのため、作業軸が連結アームを介してナットランナの本体部に接続されたスカラロボットでは、駆動用のアクチュエータで発生させた保持トルクなどで応力を相殺(吸収)することで、締め付け時に作業軸(ナットランナ)を変位させないようにしている。
しかし、反力が大きくなるほど、応力の相殺に必要な保持トルクも大きくなる。そのため、大きい保持トルクを発生させるために、スカラロボットが備える駆動用アクチュエータを大型化する必要があり、締付装置が大型化してしまう。
近年、締付装置の小型化の要求があり、スカラロボットの駆動用のアクチュエータを小型化することが求められている。しかし、駆動用のアクチュエータを小型化すると、発生する保持トルクが小さくなる。そうすると、応力の相殺時に駆動用アクチュエータに対する負荷が大きくなるので、駆動用アクチュエータの耐久性が低下してしまう。
そこで、締付装置を小型化できるようにすることが求められている。
本発明は、
締付対象物に係合させたツールを、締付対象物の回転軸回りに回転させて、前記締付対象物に締付トルクを入力するナットランナと、
ナットランナから前記回転軸の径方向に延びる連結アームと、
前記連結アームに前記回転軸方向から係合させた軸部材を、前記回転軸の径方向と前記回転軸方向に変位させるスカラロボットと、を有し、
前記軸部材を前記回転軸の径方向に変位させて前記ナットランナの位置決めを行うと共に、前記軸部材を前記回転軸方向に変位させながら前記締付トルクの入力を行うように構成された締付装置であって、
前記軸部材と前記連結アームとの係合状態を、前記軸部材と前記連結アームとを前記径方向に相対変位不能に係合させた状態と、前記軸部材と前記連結アームとを前記径方向に相対変位可能に係合させた状態との間で切り替える切替機構を有している構成とした。
本発明によれば、締付トルクの入力を行う際に、軸部材と連結アームとを径方向に相対変位可能に係合させた状態にすることで、締付対象物の締め付け時に作用する反力が、軸部材を介してスカラロボット側に及ぶことを好適に防止できる。
これにより、締付対象物の締め付け時に作用する反力が、スカラロボット側に入力されないので、スカラロボットの駆動用のアクチュエータを、トルクが小さいより小型のものに変更することができる。よって、締付装置の小型化が可能になる。
実施の形態にかかる締付装置の構成を説明する図である。 実施の形態にかかる締付装置が備えるトレーサアームを説明する図である。 実施の形態にかかる締付装置が備えるスカラロボットを説明する図である。 スカラロボットの作業軸と、ナットランナから延びる連結アームとの係合状態を切り替える切替機構を説明する図である。 切替機構の動作を説明する図である。
本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施の形態にかかる締付装置1を説明する図であり、(a)は、締付装置1を上方から見た状態を模式的に示した図であり、(b)は、(a)におけるA−A矢視方向から締付装置1を見た側面図であって、ナットランナ2の本体部20から延びる連結アーム5と、スカラロボット4の作業軸41との係合状態を切り替える切替機構6周りを説明する図である。
図2は、ナットランナ2を支持するトレーサアーム3を説明する斜視図であり、図3は、スカラロボット4を説明する斜視図である。
締付装置1は、ボルトやナット(締付対象物)の締め付けを自動で行うものであり、図1に示すように、締付対象物に締付トルクを作用させるナットランナ2と、ナットランナ2を支持するトレーサアーム3と、ナットランナ2の位置を変位させるスカラロボット4と、を有している。
これらトレーサアーム3とスカラロボット4は、ワークWが載置される矩形形状のワークベース10上に設置されている。
図1の(b)に示すように、トレーサアーム3で支持されたナットランナ2は、ワークベース10の上方で、軸線X1に沿う向きで配置されている。
ここで、軸線X1は、ワークベース10の上面10aに対して直交すると共に、締付対象物(ボルトBやナット)の回転軸に沿う軸線である。
ナットランナ2は、モータや遊星歯車機構などを収容する本体部20を有しており、この本体部20のワークベース10側の端部から、出力軸21が突出している。
出力軸21には、締付対象物(ボルトやナット)の締付に用いられるツール25の連結部251が、軸線X1方向から取り付けられている。
出力軸21は、モータの出力回転で軸線X1回りに回転するようになっており、出力軸21が軸線X1回りに回転すると、この出力軸21に取り付けられたツール25が、出力軸21と一体に軸線X1回りに回転するようになっている。
そのため、ツール25を締付対象物に係合させた状態で出力軸21を回転させると、締付対象物に締付トルクが入力されて、締付対象物の締め付けが行われるようになっている。
ナットランナ2の本体部20には、トレーサアーム3の連結部37と、連結アーム5の連結部51とが、外挿されて取り付けられている。
図2に示すように、トレーサアーム3は、ワークベース10に固定された支柱31と、支持アーム32、33とを有している。
ワークベース10において支柱31は、ワークベース10の上面10aに対して直交する向きで設けられており、支柱31の先端側には、一対のブラケット311、312を介して、円柱形状の支持軸34が支持されている。
ブラケット311、312は、支柱31に対して直交する方向に延出しており、これらブラケット311、312で支持された支持軸34は、支柱31に対して平行に配置されている。
支持軸34では、支持アーム32の一端部321が回転可能に支持されており、支持アーム32の他端部322側は、支持軸34を通る軸線X11周りの周方向に変位可能となっている。
支持アーム32の他端部322では、ワークベース10側の下部に、支持アーム33の取付ブラケット35が回転可能に支持されており、支持アーム32と支持アーム33とは、ワークベース10に直交する軸線X12回りに相対回転可能に連結されている。
取付ブラケット35は、一対の支持壁部351、351を有しており、これら一対の支持壁部351、351は、ワークベース10の上面10aに直交する向きで、互いに平行に配置されている。
一対の支持壁部351、351の間では、板状の支持梁331の一端と、棒状の補助梁332の一端が、それぞれ回転可能に支持されている。
支持梁331の他端と、補助梁332の他端は、連結ブラケット36の一対の側壁361、361の間で、それぞれ回転可能に支持されている。
そのため、支持梁331の他端に設けられた連結ブラケット36は、軸線X1に直交する軸線Y1周りの周方向(ワークベース10を基準とした上下方向)に変位可能となっている。
連結ブラケット36では、一対の側壁361、361が、ワークベース10の上面10aに直交する向きで、互いに平行に配置されている。
一対の側壁361、361の間には、板状の連結部37が設けられており、この連結部37の幅方向の両側が、一対の側壁361、361で支持されている。
連結部37は、一対の側壁361、361から外方まで延出して設けられている。連結部37における一対の側壁361、361から突出した部位には、ナットランナ2の本体部20が、回り止めされた状態で連結されている。
実施の形態では、補助梁332に連結されたダンパ39により、連結ブラケット36で支持された連結部37が、ワークベース10の上面10aに対して略平行となる向きで保持されるようになっている。
そのため、連結部37においてナットランナ2の本体部20を、板状の連結部37に直交する向きで保持させることで、ナットランナ2が、本体部20を軸線X1に沿わせた向きで常に配置されるようになっている。
ここで、締付装置1では、ナットランナ2による締付対象物(ボルトやナット)の締付時に、締付トルクの反力がナットランナ2の本体部20に作用する。
この反力は、ナットランナ2の本体部20を軸線X1に対して傾ける方向や、ナットランナ2を軸線X1方向に変位させる方向に作用する。
本体部20を軸線X1に対して傾ける方向に作用する応力は、本体部20を支持する連結部37に作用する。
実施の形態では、連結部37をナットランナ2の中心軸(軸線X1)に対して直交する方向に所定幅W1で形成して、連結部37の剛性強度を高めている。そのため、締付トルクの反力が本体部20を介して連結部37に入力されても、連結部37が変形して、本体部20が軸線X1に対して傾くことがないようにされている。
さらに、連結部37の強度を補強する補強板38が、連結部37のワークベース10側の下面に取り付けられている。
そのため、連結部37の剛性強度と、連結部37と補強板38の厚みを利用して、ナットランナ2が、締付トルクの反力の影響で軸線X1に対して大きく傾かないようになっている。
さらに、支持アーム33の板状の支持梁331が、連結部37と同様に、軸線X1の直交方向に所定幅を有しており、締付トルクの反力の影響で、支持アーム33に捻れが生じないようにされている。
そのため、この支持梁331に捻れが生じて、ナットランナ2が軸線X1に対して大きく傾くことも生じないようにされている。
さらに、前記したように補助梁332には、ダンパ39が設けられており、このダンパ39は、支持梁331の軸線Y1回りの回動を抑制する機能も発揮するようになっている。
そのため、締付トルクの反力により、ナットランナ2を軸線X1方向に変位させる応力が発生しても、ナットランナ2が締付トルクの反力により軸線X1方向に急激に変位しないようにされている。
このように、支持アーム33にダンパ39や幅広の連結部37および補強板38を採用することで、ナットランナ2を保持するトレーサアーム3側のみで、締付トルクの反力の影響を相殺できるようになっている。
図4は、スカラロボット4の作業軸41と、ナットランナ2から延びる連結アーム5との係合状態を切り替える切替機構6を説明する図である。(a)は、切替機構6周りを断面で示した図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図である。(c)は、(a)におけるB−B矢視方向から筒状部材8の筒状部81を見た側面図である。
なお、図4の(c)では、筒状部81の内側に位置する部材を仮想線で示している。
図4の(a)に示すように、ナットランナ2の本体部20では、トレーサアーム3の連結部37および補強板38との連結部に隣接する位置に、連結アーム5が取り付けられている。
連結アーム5は、板状の基部50の長手方向の一端が、ナットランナ2との連結部51となっており、この連結部51には、ナットランナ2の本体部20を挿通させる挿通孔510が設けられている。挿通孔510は、基部50を厚み方向に貫通して設けられており、連結アーム5は、連結部51を、ナットランナ2の本体部20に外挿した状態で、本体部20に取り付けられている。
連結部51のワークベース10側の下面には、リング状の保持板52がボルトBxで固定されている。
挿通孔510の内周には、軸線X1方向から見てリング状を成すボールベアリングBaが、連結部51と保持板52との間に把持された状態で設けられている。そのため、連結アーム5の連結部51は、ナットランナ2の中心軸(軸線X1)回りの回転が許容された状態で、本体部20に取り付けられている。
本体部20には、リング状のストッパ53が螺合しており、連結アーム5の連結部51は、本体部20に螺合したストッパ53により軸線X1方向の位置決めがされている。
連結アーム5の基部50は、ナットランナ2の中心軸(軸線X1)に直交する向きで設けられており、本体部20の径方向に直線状に延出している。
基部50の先端部には、スカラロボット4の作業軸41と、連結アーム5との係合状態を切り替える切替機構6が設けられている。
切替機構6は、連結アーム5に固定された連結部材7と、連結部材7に固定された筒状部材8と、スカラロボット4の作業軸41に取り付けられる軸部材9と、を有している。
連結部材7は、連結アーム5の基部50に載置される載置部71を有しており、載置部71の中央には、連結アーム5との嵌合部72と、筒状部材8との嵌合部73が、設けられている。
嵌合部72は、軸線X1に対して平行な軸線X2に沿って、ワークベース10側の下方(図4の(a)における下側)に突出している。
嵌合部73は、基部50における嵌合部72の反対側の部位から、軸線X2に沿ってワークベース10から離れる方向(図4の(a)における上側)に突出している。
嵌合部72と嵌合部73は、それぞれ同じ外径D1で形成されており、載置部71は、嵌合部72と嵌合部73とを軸線X2に沿わせた向きで設けられている。
載置部71は、嵌合部72を連結アーム5の係合孔512に軸線X2方向から嵌合させて設けられている。
係合孔512は、嵌合部72の外径D1と整合する内径および形状で形成されており、係合孔512に嵌合部72を嵌合させた連結部材7は、軸線X2の径方向への移動が規制された状態で、連結アーム5に取り付けられている。
載置部71では、嵌合部72、73が設けられた領域の外径側に、ボルトBxの挿通孔710が設けられている。
挿通孔710は、載置部71を軸線X2方向に貫通して設けられており、軸線X2方向から見て載置部71では、挿通孔710が軸線X2周りの周方向に所定間隔で複数設けられている。
連結部材7の嵌合部73には、スプリングSpが外挿される小径部731が設けられており、この小径部731に外挿されたスプリングSpは、嵌合部73により軸線X2方向の位置決めがされている。
連結部材7の嵌合部73には、筒状部材8が外挿して取り付けられており、この筒状部材8は、筒状部81と、この筒状部81の連結部材7側の端部に設けられたフランジ部82と、を有している。
フランジ部82は、軸線X2回りの周方向の全周に亘って設けられており、連結部材7の載置部71と整合する外形で形成されている。
フランジ部82では、前記したボルトBxの挿通孔710と整合する位置にボルト孔820が設けられている。
ボルト孔820には、連結アーム5の基部50と、連結部材7の挿通孔710とを貫通したボルトBxが螺入しており、連結アーム5と連結部材7と筒状部材8とが、ボルトBxを介して一体に連結されている。
筒状部材8の内部には、軸線X2方向に貫通する貫通孔83が設けられている(図4の(b)参照)。
この貫通孔83では、フランジ部82が設けられた領域から筒状部81の途中まで及ぶ範囲が、前記したスプリングSpの収容部84となっており、この収容部84は、前記した嵌合部73の外径D1と整合する内径で形成されている。
貫通孔83では、収容部84に隣接する領域が、スカラロボット4の作業軸41と連結アーム5との係合状態の切り替えに関与する係合部85となっている。
係合部85では、収容部84の内径D1よりも小さい内径D2の嵌合部86、87が、軸線X2方向に間隔をあけて2つ設けられている。
これら嵌合部86、87の間の領域は、嵌合部86、87の内径D2よりも大きく、かつ前記した収容部84の内径D1よりも小さい内径D3で形成された遊嵌部88となっている。
筒状部材8の筒状部81では、収容部84が設けられた領域に、後記するガイド棒96の軸線X2方向への変位をガイドするガイド溝89が設けられている。
ガイド溝89は、軸線X2周りの周方向に180度間隔で2つ設けられており、軸線X2の径方向から見てガイド溝89は、軸線X2に沿って設けられている。
図4の(c)に示すようにガイド溝89は、ガイド棒96の外径Daと略整合する幅Waの第1ガイド部891と、ガイド棒96の外径Daよりも大きい幅Wbの第2ガイド部892とを有している。
軸線X2の径方向から見て第1ガイド部891と第2ガイド部892は、軸線X2上で直列に設けられており、第2ガイド部892から見て係合部85側に、第1ガイド部891が位置している。
筒状部材8の貫通孔83には、載置部71側から挿入された軸部材9が位置しており、貫通孔83において軸部材9は、軸線X2方向に移動可能に設けられている。
軸部材9は、前記した嵌合部86、87の内径D2よりも小さい外径D4(図4の(a)参照)の軸部91を有しており、筒状部材8の貫通孔83から突出した軸部91の先端側が、スカラロボット4の作業軸41との接続部となっている。
軸部91の先端側の外周には、軸線X2回りの周方向の全周に亘って凹溝910が設けられており、軸部材9は、軸部91における凹溝910が設けられた領域を、作業軸41の円筒状の嵌合部46に挿入して作業軸41に連結されている。
嵌合部46には、当該嵌合部46を軸線X2の径方向に貫通して貫通孔461が設けられており、この貫通孔461には、軸部91の凹溝910に係合する球状の係合子47が収容されている。
嵌合部46には、円筒状のツール45が外挿されており、ツール45の周壁部451と嵌合部46との間には、スプリングSpが設置されている。
スプリングSpは、嵌合部46の段部462と、周壁部451の内周から突出する突起452の間で軸線X方向に圧縮されている。
そのため、ツール45には、スプリングSpの付勢力が作用しており、ツール45は、周壁部451の内周から突出する突起452を、嵌合部46の外周のスナップリング48に当接させた位置で保持されている。
この状態において突起452は、嵌合部46の外周に開口する貫通孔461を塞いており、貫通孔461に収容された係合子47が、突起452に押されて貫通孔461の内周から突出している。
そのため、突出した係合子47が、嵌合部46内で軸部91の凹溝910に係合しており、軸部材9の軸部91は、係合子47と凹溝910とにより嵌合部46からの脱落が規制された状態で、作業軸41の嵌合部46に連結されている。
よって、嵌合部46に連結された軸部材9は、スカラロボット4の作業軸41の変位に連動して、軸線X2の径方向と軸方向に変位するようになっている。
なお、嵌合部46においてツール45は、軸線X2方向に変位可能に設けられている。
そのため、ツール45を、筒状部材8から離す方向(図4の(a)における上方向)に変位させると、周壁部451の突起452を、係合子47の径方向外側から外れた位置まで移動させることができるようになっている。
この状態において係合子47は、凹溝910から離れる方向への変位が許容されている。そのため、作業軸41から離す方向(図4の(a)における下方向)の操作力を軸部材9に作用させると、係合子47と凹溝910との係合が解除されて、スカラロボット4の作業軸41(嵌合部46)から軸部材9を取り外すことができるようになっている。
図3に示すように、スカラロボット4の作業軸41は、スカラロボット4が備える第2アーム44で、軸線X2回りに回転可能、かつ軸線X2方向に進退移動可能に設けられている。
第2アーム44は、作業軸41とは反対側の端部が、第1アーム43の一端に相対回転可能に連結されており、第1アーム43の他端は、ワークベース10に固定された基部42で回転可能に支持されている。
スカラロボット4は、第1アーム43と第2アーム44とを、それぞれワークベース10の上面10aに直交する軸線X21、X22回りに回転させることで、作業軸41を、ワークベース10の上方の任意の位置に配置できるようになっている。
そのため、作業軸41に連結された軸部91は、作業軸41の変位に連動して、軸線X2の軸方向と径方向とに変位するようになっている。
図4の(b)に示すように軸部材9では、軸部91における貫通孔83に挿入された領域の端部に、ストッパ部92が設けられている。このストッパ部92は、嵌合部86、87の内径D2よりも大きく、かつ収容部84の内径D1よりも小さい外径D5で形成されている。
ストッパ部92は、収容部84の軸線X2方向の長さよりも短い長さL1を有しておりストッパ部92は、作業軸41の軸線X2方向の変位に連動して、収容部84内を軸線X2方向に変位するようになっている。
ストッパ部92では、軸線X2に直交する方向に貫通してガイド棒96が設けられており、ストッパ部92の外周から突出したガイド棒96の一端と他端は、筒状部81のガイド溝89内に位置している。
ストッパ部92の端部には、スプリングSpの他端が外挿される段部93が設けられており、この段部93には、軸線X2方向からスプリングSpが外嵌している。
そのため、筒状部材8の内部に配置された軸部材9には、スプリングSpからの付勢力が作用しており、軸部材9は、スプリングSpから作用する付勢力で、連結アーム5から離れる方向(図4の(a)における上方向)に付勢されている。
そして、軸部材9は、スカラロボット4の作業軸41から軸線X2方向の操作力が入力されていない状態で、ストッパ部92の端面921を軸線X2方向から嵌合部87に当接させた基準位置(図4の(a)参照)に保持されるようになっている。
さらに、軸部材9では、軸部91における貫通孔83に挿入された領域に、大径部94、95が設けられている。
これら大径部94、95は、軸部材9が基準位置に配置されている状態で、前記した筒状部材8側の嵌合部86、87に対向する位置に設けられている。
ストッパ部92から見て嵌合部86、87は、軸線X2方向における一方側(スカラロボット4)側に位置しており、これら大径部94、95は、軸線X2方向に間隔をあけて設けられている。
大径部94、95は、軸線X2周りの周方向の全周に亘って設けられており、軸部91の外径D4よりも大きい外径であって、嵌合部86、87の内径D2と整合する外径で形成されている。
そのため、軸部材9が基準位置に配置されると、軸部材9側の大径部94、95が、筒状部材8側の嵌合部86、87に内嵌した位置に配置されるので、軸部材9と筒状部材8とが、軸線X2の径方向に相対変位不能に係合された状態になる(図4の(a)参照)。
よって、この状態においてスカラロボット4の作業軸41が、軸線X2の径方向に変位すると、基準位置に配置された軸部材9が、作業軸41の変位に追従して、軸線X2の径方向に変位する。
そうすると、軸部材9が係合した筒状部材8と、この筒状部材8が固定された連結アーム5とが軸線Xの径方向に変位して、連結アーム5を有するナットランナ2もまた、軸線Xの径方向に変位することになる。
実施の形態では、軸部材9は、軸線X2方向に変位可能に設けられており、締め付けトルクを発生させる際には、軸部材9は、作業軸41から作用する操作力で、ワークベース10に近づく方向(図4の(a)における下方向)に変位させられるようになっている。
この際に、作業軸41により押された軸部材9は、ストッパ部92が、連結部材7側の嵌合部73に当接するまでの間は、筒状部材8に対して相対的に移動しながら、ワークベース10側に移動する。
そして、ストッパ部92が嵌合部73に当接したのちは、筒状部材8と一体にワークベース10側に移動する。
そうすると、筒状部材8が、連結アーム5を介してナットランナ2に取り付けられているので、作業軸41のワークベース10に近づく方向への変位に連動して、ナットランナ2がワークベース10に近づく方向に変位するようになっている。
ここで、軸部材9が、ストッパ部92を小径部731に当接させた位置(遊嵌位置)まで変位すると(図4の(b)参照)と、軸部材9の大径部94、95の外径側には、遊嵌部88と収容部84とが位置しているので、軸部材9と筒状部材8とが、軸線X2の径方向に相対変位可能となる。
そのため、軸部材9が遊嵌位置に配置されている状態で、締付トルクの反力がナットランナ2に作用して、ナットランナ2を軸線X1に対して傾ける方向の応力が作用しても、この応力が、連結アーム5と軸部材9とを介して、スカラロボット4の作業軸41側に伝達されないようになっている。
一方、締付トルクの入力が完了して、作業軸41を、ワークベース10から離す方向に変位させると、軸部材9は、作業軸41の変位に追従して、ワークベース10から離れる方向に変位する。
ここで、軸部材9では、大径部94、95におけるストッパ部92とは反対側に傾斜面941、951が設けられており、これら傾斜面941、951は、ストッパ部92から離れるにつれて外径が小さくなる向きで傾斜している。
そして、前記した嵌合部86における傾斜面941に対向する領域には、ストッパ部92から離れるにつれて内径が小さくなる向きの傾斜面861が設けられており、傾斜面861と、傾斜面941は、軸線X2に対する傾斜角が略同じ角度で設けられている。
そのため、軸部材9がワークベース10から離れる方向に変位した際に、大径部94、95の嵌合部86、87への挿入が、これら傾斜面941、951、861により誘導される。よって、大径部94、95を嵌合部86、87に嵌合させた位置への軸部材9の移動がスムーズに行われるようになっている。
このように、切替機構6では、作業軸41の変位に連動した軸部材9の軸線X2方向への変位により、軸部材9が連結された作業軸41と、ナットランナ2が連結された連結アーム5との係合状態が切り替えられるようになっている。
以下、切替機構6の動作を説明する。
図5は、切替機構6の動作を説明する図である。図5の(a)は、軸部材9が基準位置に配置されている状態を示した図であり、(b)は、(a)の場合におけるナットランナ2に取り付けられたツール25とワークWとの位置関係を示した図である。
図5の(c)は、軸部材9が基準位置から遊嵌位置まで変位した状態を示した図であり、(d)は、(c)の場合におけるナットランナ2に取り付けられたツール25とワークWとの位置関係を示した図である。
図5の(e)は、軸部材9で連結アーム5をワークベース10側に変位させながら、締付トルクの入力を実施している状態を示した図であり、(f)は、(e)の場合におけるナットランナ2に取り付けられたツール25とワークWとの位置関係を示した図である。
図5の(a)に示すように、軸部材9が基準位置に配置されている状態では、軸部材9側の大径部94、95が、筒状部材8側の嵌合部86、87に内嵌している。そのため、この状態においてスカラロボット4の作業軸41を、軸線X2の径方向に変位させると、基準位置に配置された軸部材9が、作業軸41の変位に追従して、軸線X2の径方向に変位する。そうすると、軸部材9が係合した筒状部材8と、この筒状部材8が固定された連結アーム5とが軸線X2の径方向に変位して、連結アーム5を有するナットランナ2もまた、軸線X1の径方向に変位する。
これにより、ナットランナ2が、ツール25で支持されたボルトBを、ワークWのボルト孔Whの上方に配置した位置に位置決めされる(図5の(b)参照)。
ナットランナ2の位置決めが完了すると、スカラロボット4の作業軸41を、ワークベース10に近づく方向(図5の(c)における下方)に変位させる。
そうすると、作業軸41から作用する操作力が連結アーム5に入力されて、軸部材9と連結アーム5とがワークベース10に近づく方向に一体的に変位する。これにより、ナットランナ2のツール25で支持されたボルトBが、軸線X1に沿って、ワークWのボルト孔Whに近づく方向に変位し、ボルトBが、ワークWのボルト孔Whに到達する。
ボルトBが、ワークWのボルト孔Whに到達したのち、作業軸41から作用する操作力で、軸部材9がワークベース10側の下方に更に変位すると、軸部材9は、ストッパ部92を連結部材7側の嵌合部73(小径部731)に当接させた遊嵌位置に配置される(図5の(e)参照)。
そして、軸部材9が、基準位置から遊嵌位置まで変位する間は、スプリングSpが軸線X2方向に圧縮されることで、作業軸41から作用する操作力が連結アーム5側に入力されない。
軸部材9が遊嵌位置に到達したのち、ナットランナ2のツール25を軸線X1回りに回転させて、ボルトBに締付トルクを入力することで、ツール25で支持されたボルトBが、ワークWのボルト孔Whに螺入される(図5の(f)参照)。なお、ボルトBをボルト孔Whに螺入する過程で、締付トルクの反力が、ツール25を介してナットランナ2に作用する。
そして、この反力は、ナットランナ2を軸線X1方向に変位させる応力と、軸線X1に対して傾ける応力を生じるが、主としてトレーサアーム3側の保持力で相殺される。
さらに、切替機構6において軸部材9が、軸部材9と筒状部材8との軸線X2の径方向での相対変位可能が可能な遊嵌位置に配置されているので、締付トルクの反力の影響が、軸部材9を介して、スカラロボット4の作業軸41に及ぶことが好適に防止される。
そして、ボルト孔WhへのボルトBの螺入が完了すると、ツール25の回転停止後に、スカラロボット4の作業軸41を、ワークベース10から離れる方向に変位させることで、作業軸41に連結された軸部材9が、遊嵌位置(図5の(e)参照)から、基準位置(図5の(c)参照)に向けて変位する。
ここで、軸部材9が遊嵌位置に配置されている状態では、軸部材9のストッパ部92のガイド棒96が、ガイド溝89における幅広の第2ガイド部892内に位置している。
そのため、ナットランナ2が軸線X1に対して僅かに傾いている場合であっても、ガイド棒96が、ガイド溝89内の第2ガイド部892から第1ガイド部891への変位が阻害されないようになっている。
よって、作業軸41のワークベース10から離れる方向への変位に連動して、軸部材9が、ワークベース10から離れる方向にスムーズに変位できるようになっている。
そして、軸部材9が、ストッパ部92を嵌合部87に当接させた基準位置(図5の(c)参照)に到達すると、以降、作業軸41のワークベース10から離れる方向への変位に連動して、軸部材9が係合した連結アーム5が、ワークベース10から離れる方向に変位する。
これにより、連結部51を有するナットランナ2が、ワークベース10から離れる方向に変位することになる。
そして、ナットランナ2がワークベース10から離れた所定位置に配置されたのちに、ナットランナ2の新たな位置決めが、スカラロボット4の作業軸41を軸線X2の径方向に変位させることで開始されることになる。
以上のとおり、実施の形態では、
(1)締付対象物(ボルトB、ナット)に係合させたツール25を、締付対象物の回転軸(軸線X1)回りに回転させて、締付対象物に締付トルクを入力するナットランナ2と、
ナットランナ2から軸線X1の径方向に延びる連結アーム5と、
連結アーム5に、軸線X1方向(軸線X1に平行な軸線X2方向)から係合させた軸部材9を、軸線方向と径方向に変位させるスカラロボット4と、を有し、
軸部材9を径方向に変位させてナットランナ2の軸線X1の径方向の位置決めを行うと共に、軸部材9を軸方向に変位させながら締付トルクの入力を行うように構成された締付装置1であって、
軸部材9と連結アーム5との係合状態を、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位不能に係合させた状態と、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位可能に係合させた状態との間で切り替える切替機構6を有している構成とした。
このように構成すると、締付トルクの入力を行う際に、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位可能に係合させた状態にすることで、締付対象物の締付時に作用する反力が、軸部材9を介してスカラロボット4側に及ぶことを好適に防止できる。
これにより、締付対象物の締付時に作用する反力が、スカラロボット4側の駆動用のアクチュエータに入力されないので、スカラロボット4の駆動用のアクチュエータを、トルクが小さいより小型のものに変更することができる。よって、締付装置1の小型化が可能になる。
また、ナットランナ2の位置決めを行う際に、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位不能に係合させた状態にすることで、軸線X2の径方向への軸部材9の変位に連動して、連結アーム5を有するナットランナ2を軸線X1の径方向に変位させて位置決めできる。
よって、ナットランナ2の位置決めの精度を損なうことなく、締付対象物の締付時に発生する反力が、スカラロボット4が及ばないようにすることができる。
(2)軸部材9は、連結アーム5側の貫通孔83(係合孔)に軸線X2方向における一方側から係合しており、
貫通孔83は、軸部材9が遊嵌する係合部85(第1の孔部)と、係合部85よりも内径が大きい収容部84(第2の孔部)と、を有すると共に、
軸部材9は、貫通孔83に係合させた領域に、係合部85に内嵌する外径の大径部95を有しており、
切替機構6では、軸部材9の軸線X2への変位により、大径部95の位置を、係合部85と収容部84の間で変位させて、係合状態が切り替えられるように構成した。
このように構成すると、ナットランナ2の位置決め時に、大径部95を係合部85に位置させ、締付トルクの入力時に、大径部95を収容部84に位置させることで、軸部材9と連結アーム5との係合状態を切り替えることができる。
よって、軸部材9を軸線X2方向に変位させるだけで、軸部材9と連結アーム5との係合状態を切り替えることができる。
(3)貫通孔83は、軸線X2方向における他方側(ワークベース10側)が連結部材7の嵌合部73で閉じられた有底孔であり、
貫通孔83では、軸線X2方向における収容部84の一方側(ワークベース10とは反対側)に、係合部85が位置しており、
軸部材9は、貫通孔83に係合させた領域に、収容部84の内径よりも小さく、かつ係合部85の嵌合部87よりも大きい外径のストッパ部92(大径部)を有しており、
ストッパ部92は、当該ストッパ部92の収容部84内での軸線X2方向の変位を可能にする軸線X2方向の長さで形成されており、
軸部材9では、軸線X2方向におけるストッパ部92の一方側に、大径部95が位置している構成とした。
このように構成すると、軸部材9の貫通孔83からの脱落を防止しつつ、軸部材9を軸線X2方向に変位させて、軸部材9と連結アーム5との係合状態を切り替えることができる。
よって複雑な機構を採用することなく、軸部材9と連結アーム5との係合状態を変更できる。
(4)締付トルクの入力は、軸部材9を軸線X2方向における他方側(ワークベース10側)に変位させながら実施されるように構成されており、
収容部84には、軸部材9を軸線X2方向における一方側(ワークベース10とは反対側)に付勢するスプリングSp(付勢部材)が設けられており、
軸部材9は、当該軸部材9を軸線X2方向における他方側に変位させる操作力が入力されていないときや、軸線X2方向における他方側に変位させる操作力が入力されていても他方側に位置するワークWに、ボルトBが到達していないときには、スプリングSpから作用する付勢力で、ストッパ部92を収容部84と係合部85との境界に当接させた基準位置に配置されており、
軸部材9では、当該軸部材9が基準位置に配置されているときに係合部85内に位置する領域に、大径部95が設けられている構成とした。
このように構成すると、締付トルクの入力時には、軸部材9が軸線X2方向における他方側(ワークベース10側)に変位して、軸部材9の嵌合部95が、係合部85から収容部84に移動する。
これにより、締付トルクの入力時の軸部材9の変位に連動して、軸部材9と連結アーム5との係合状態を、軸部材9と連結アーム5とを軸線X2の径方向に相対変位可能に係合させた状態に切り替えることができる。
さらに、締付トルクの入力を行わないときには、軸部材9には、当該軸部材9を軸線X2方向においてボルトBがワークWに到達していないので、軸部材9は、スプリングSpの付勢力で基準位置に配置される。
この状態では、嵌合部95が係合部85内に位置しており、軸部材9と連結アーム5との係合状態が、軸部材9と連結アーム5とを径方向に相対変位不能に係合させた状態で保持されることになる。
そのため、ナットランナ2の位置決めを行うために、軸部材X2を回転軸の径方向に変位させると、連結アーム5を有するナットランナ2を軸線X1の径方向に速やかに変位させることができるので、ナットランナ2の位置決めを速やかに行うことができる。
(5)軸部材9では、大径部94、95が、軸線X2方向に間隔をあけてふたつ設けられており、
係合部85では、軸部材9が基準位置に配置されているときに大径部94、95が内嵌する嵌合部86、87が軸線X2方向に間隔を開けてふたつ設けられており、
大径部94、95では、軸線X2方向における一方側(スカラロボット側)に、一方側に向かうにつれて外径が小さくなる向きで傾斜した傾斜面941、951が設けられている構成とした。
このように構成すると、締付トルクの入力の完了後に、軸部材9を速やかに基準位置まで移動させることができる。
(6)ストッパ部92には、当該ストッパ部92を軸線X2の径方向に貫通してガイド棒96が設けられており、
収容部84には、ガイド棒96の軸線X2方向の変位を誘導するガイド溝89が、軸線X2に沿って設けられており、
ガイド溝89は、軸線X2方向における他方側(ワークベース10側)の第2ガイド部892(領域)の幅が、軸線X2方向における一方側(スカラロボット4側)の第1ガイド部891(領域)の幅よりも広い幅で形成されている構成とした。
このように構成すると、軸部材9の軸線X2方向への変位がガイド溝89に係合したガイド棒96により誘導されるので、軸部材9が軸線X2方向への変位の途中で軸線X2に対して大きく傾くことを好適に防止できる。
軸部材9が軸線X2に対して大きく傾くと、ストッパ部92の外周が収容部84の内周に接触して、軸部材9の軸線X2方向への変位に対する抵抗となるが、かかる事態の発生を好適に防止できる。
さらに、ガイド溝89の第1ガイド部891の幅を、ガイド棒96の外径と略整合する幅とし、第2ガイド部892の幅を、ガイド棒96の外径よりも大きい幅であって、軸部材9の軸線X2に対する傾きが、当該軸部材9の軸線X2方向への変位を阻害しない所定角度(4度未満)となる幅に設定されている構成とすることが好ましい。
この場合には、締付トルクの入力時に、軸部材9と貫通孔83との干渉を避けて、軸部材9の変位をスムーズに行いつつ、締付トルクの反力の影響が軸部材9を介してスカラロボット4側に及ぶことを好適に防止できる。
1 締付装置
2 ナットランナ
20 本体部
21 出力軸
25 ツール
3 トレーサアーム
31 支柱
32、33 支持アーム
331 支持梁
332 補助梁
35 取付ブラケット
36 連結ブラケット
37 連結部
38 補強板
39 ダンパ
4 スカラロボット
41 作業軸
42 基部
43 第1アーム
44 第2アーム
5 連結アーム
6 切替機構
7 連結部材
71 載置部
72 嵌合部
73 嵌合部
731 小径部
8 筒状部材
81 筒状部
82 フランジ部
83 貫通孔(係合孔)
84 収容部(第2の孔部)
85 係合部(第1の孔部)
86、87 嵌合部
861 傾斜面
88 遊嵌部
89 ガイド溝
891 第1ガイド部
892 第2ガイド部
9 軸部材
91 軸部
92 ストッパ部(大径部)
93 段部
94、95 大径部
941、951 傾斜面
96 ガイド棒
10 ワークベース
B、Bx ボルト
Ba ボールベアリング
Sp スプリング(付勢部材)
W ワーク
X1 軸線
X2 軸線
Y1 軸線

Claims (6)

  1. 締付対象物に係合させたツールを、前記締付対象物の回転軸回りに回転させて、前記締付対象物に締付トルクを入力するナットランナと、
    前記ナットランナから前記回転軸の径方向に延びる連結アームと、
    前記連結アームに前記回転軸方向から係合させた軸部材を、前記回転軸の径方向と前記回転軸方向に変位させるスカラロボットと、を有し、
    前記軸部材を前記回転軸の径方向に変位させて前記ナットランナの位置決めを行うと共に、前記軸部材を前記回転軸方向に変位させながら前記締付トルクの入力を行うように構成された締付装置であって、
    前記軸部材と前記連結アームとの係合状態を、前記軸部材と前記連結アームとを前記回転軸の径方向に相対変位不能に係合させた状態と、前記軸部材と前記連結アームとを前記回転軸の径方向に相対変位可能に係合させた状態との間で切り替える切替機構を有していることを特徴とする締付装置。
  2. 前記軸部材は、前記連結アーム側の係合孔に前記回転軸方向における一方側から係合しており、
    前記係合孔は、前記軸部材が遊嵌する第1の孔部と、前記第1の孔部よりも内径が大きい第2の孔部と、を有すると共に、
    前記軸部材は、前記係合孔に係合させた領域に、前記第1の孔部に内嵌する外径の嵌合部を有しており、
    前記切替機構では、前記軸部材の前記回転軸方向への変位により、前記嵌合部の位置を、前記第1の孔部と前記第2の孔部の間で変位させて、前記係合状態が切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の締付装置。
  3. 前記係合孔は、前記回転軸方向における他方側が閉じられた有底孔であり、
    前記係合孔では、前記回転軸方向における前記第2の孔部の前記一方側に、前記第1の孔部が位置しており、
    前記軸部材は、前記係合孔に係合させた領域に、前記第2の孔部の内径よりも小さく、かつ前記第1の孔部よりも大きい外径の大径部を有しており、
    前記軸部材では、前記回転軸方向における前記大径部の前記一方側に、前記嵌合部が位置していることを特徴とする請求項2に記載の締付装置。
  4. 前記締付トルクの入力は、前記軸部材を前記回転軸方向における他方側に変位させながら実施されるように構成されており、
    前記第2の孔部には、前記軸部材を前記回転軸方向における前記一方側に付勢する付勢部材が設けられており、
    前記軸部材は、当該軸部材を前記回転軸方向における他方側に変位させる操作力が入力されていないときには、前記付勢部材から作用する付勢力で、前記大径部を前記第1の孔部と前記第2の孔部との境界に当接させた基準位置に配置されており、
    前記軸部材では、当該軸部材が前記基準位置に配置されているときに前記第1の孔部内に位置する領域に、前記嵌合部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の締付装置。
  5. 前記嵌合部は、前記回転軸方向に間隔をあけて複数設けられており、
    前記嵌合部では、前記回転軸方向における前記一方側に、前記一方側に向かうにつれて外径が小さくなる向きで傾斜した傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の締付装置。
  6. 前記大径部には、当該大径部を前記回転軸の径方向に貫通してガイド棒が設けられており、
    前記第2の孔部には、前記ガイド棒の前記回転軸方向の変位を誘導するガイド溝が設けられており、
    前記ガイド溝は、前記回転軸方向における前記他方側の領域の幅が、前記回転軸方向における一方側の領域幅よりも広い幅で形成されていることを特徴とする請求項3から請求項5の何れか一項に記載の締付装置。
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KR102182094B1 (ko) * 2020-08-28 2020-11-23 (주)제이렘 양팔 스카라로봇을 이용한 자동 볼트 체결장치

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