以下、本発明の一実施形態となるパチンコ機について、図面にもとづき詳細に説明する。
(パチンコ機の全体的な説明)
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図である。また、図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図である。さらに、図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。
パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を嵌め込み設置してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
当該遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23及び内レール24等によって囲まれており、遊技領域16に左部における両レール23、24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の略中央には、「0」〜「9」の数字からなる装飾図柄、及び後述する第1表示体73aや第2表示体73b(図8に示す)を表示するための演出用表示部6が設けられている。さらに、演出用表示部6を囲むように電動役物61等を備えたセンター部材26が遊技盤2に設置されており、該センター部材26の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口19が設けられている。また、センター部材26の左方には、遊技球が流下可能な左打ち用スペースSLが形成されており、左打ち用スペースSLを流下する遊技球に限り、始動入賞口19への入賞が狙えるようになっている。
一方、センター部材26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。また、該右打ち用スペースSRには、遊技球が通過可能なゲート部材20と、動作可能な舌片(図示せず)を備えた始動入賞役物17とが設けられている。該始動入賞役物17は、舌片の作動に伴い、内蔵された入賞口(図示せず)への遊技球の入賞を可能とする開状態と、入賞口への遊技球の入賞を不可能とする閉状態との何れか一方の状態へ変化するようになっている。加えて、右打ち用スペースSRの下部(センター部材26の下方で、始動入賞口19の右側となる位置)には、開閉可能な扉部材を有する大入賞アタッカー18aと、内部に遊技球が通過可能な特別領域としての入賞口(図示せず)を有するとともに当該入賞口を開閉するための扉部材(可動部材)を備えたV入賞アタッカー18bとが設置されている。そして、遊技球を左打ち用スペースSLではなく右打ち用スペースSRを流下させることにより、ゲート部材20を通過させたり、開状態にある始動入賞役物17へ入賞させたり、さらには開成した大入賞アタッカー18aやV入賞アタッカー18bへ効率良く入賞させることができる。なお、センター部材26の左右を問わず、遊技領域16の略全面には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。また、遊技領域16外となる遊技盤2の右下部には、特別図柄を表示するための7セグメント表示器からなる特別図柄表示部60(図4に示す)が設けられている。
また、機枠3の前面側であって上記遊技盤2の下方には、遊技球を発射装置10へ供給するための供給皿7、及び供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い夫々機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、発射装置10を作動させるためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な押しボタン25が設けられている。なお、発射装置10は、ハンドル9の回動操作量に応じた強度により、約1.0秒の発射間隔で遊技球を発射可能となっている。
さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する一対のスピーカ14、14が設けられており、前扉4の側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを備えたランプ部材15、15が設けられている。
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、当該貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、及び各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、21は、合成樹脂製のカバー状に形成されたセンターカバーであって、当該センターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置30(図4に示す)、演出用表示部6における表示動作等を制御する表示制御装置50(図4に示す)、ランプ部材15の点灯/点滅動作等を制御する発光制御装置51(図4に示す)、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置52(図4に示す)、及び表示制御装置50や音制御装置52等の動作を統合的に制御するサブ制御装置40(図4に示す)等が設置されている。尚、22は、パチンコ機1をトランスに接続するためのプラグであり、27は、アースである。
次に、パチンコ機1の制御機構について、図4をもとに説明する。図4は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図である。
メイン制御装置30には、大当たり抽選の実行とともに下記部材の動作を制御するメインCPU32、ROMやRAM等といった記憶手段33、タイマ34、及びインターフェイス35等が搭載されたメイン制御基板31が内蔵されている。そして、該メイン制御基板31は、インターフェイス35を介して、始動入賞口19や始動入賞役物17、大入賞アタッカー18a、V入賞アタッカー18b、ゲート部材20、及び特別図柄表示部60等と接続されている。また、メイン制御基板31は、サブ制御装置40内に内蔵されたサブ統合基板41とも電気的に接続されている。なお、図4では省略しているが、メイン制御基板31は、払出制御装置28や電源装置29等ともインターフェイス35を介して接続されている。
記憶手段33には、始動入賞役物17を開動作させるか否かの開放抽選に使用するaカウンタ、大当たり抽選に使用するcカウンタ(大当たり判定用乱数)、生起させる「大当たり」の種別を決定するdカウンタ(大当たり種別決定用乱数)、及び主に特別図柄や装飾図柄の変動時間である基本変動パターン(図柄変動パターン)を決定するeカウンタ(変動時間決定用乱数)等の複数のカウンタが内蔵されている。各カウンタは、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(たとえば1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントするループカウンタであって、当該カウンタを用いた数値の取得は、乱数からの数値の取得とみなすことができる。また、aカウンタは0〜10(11通り)の間を、cカウンタは0〜1000(1001通り)の間を、dカウンタは0〜9(10通り)の間を、及びeカウンタは0〜30(31通り)の間を夫々ループカウントするようになっている。そして、メインCPU32は、遊技球のゲート部材20の通過検出を契機としてaカウンタから1つの数値を取得するとともに、遊技球の始動入賞口19や始動入賞役物17への入賞検出を契機として、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得する(大当たり抽選を実行する)。
また、記憶手段33には、特別図柄表示部60に表示する特別図柄、図5に示す如くdカウンタの数値と「大当たり」の種別とを対応づけた大当たり種別決定テーブルと、図6に示す如くeカウンタの数値と基本変動パターンとを対応づけた基本変動パターン決定テーブルとが記憶されている。この基本変動パターンとは、主に特別図柄及び装飾図柄の変動時間(変動開始から確定表示までの時間)を規定するものである。さらに、記憶手段33には、たとえば特別図柄表示部60において特別図柄が変動表示中に始動入賞口19や始動入賞役物17へ遊技球が入賞したような場合に、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として、始動入賞口19と始動入賞役物17とを区別した状態で夫々最大4つまで(合計8つまで)記憶する保留情報記憶領域36が設けられている。加えて、記憶手段33には、保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報を1つずつ移行して記憶可能であり、大当たり抽選の結果が大当たりであるか否か等の大当たり判定を実行するための大当たり判定用記憶領域37が設けられている。尚、保留情報は、特別図柄及び装飾図柄が確定表示される度に記憶した順番で順次消化され、該消化に伴って新たな保留情報が記憶可能となる。
サブ制御装置40には、サブ統合CPU42、記憶手段43、タイマ44、及びインターフェイス45等が搭載されたサブ統合基板41が内蔵されている。該サブ統合基板41は、インターフェイス45を介してメイン制御基板31と電気的に接続されているとともに、表示制御装置50、発光制御装置51、及び音制御装置52と電気的に接続されている。そして、サブ統合CPU42は、後述するようにメイン制御基板31から大当たり抽選に係る信号を受信すると、その信号の内容に応じて各制御装置を制御し、スピーカ14やランプ部材15の動作や、演出用表示部6における装飾図柄の表示動作を制御するようになっている。なお、サブ統合CPU42は、保留情報の数を表示するための保留表示部62にもインターフェイス45を介して接続されている。該保留表示部62は、遊技領域16外に設けられていてもよいし、遊技領域16内や演出用表示部6内に設けられていてもよい。
また、記憶手段43には、演出用表示部6に表示する装飾図柄を記憶する図柄記憶領域(図示せず)と、該装飾図柄の詳細な変動表示態様やキャラクタ(後述するバトル演出で使用する味方キャラクタや敵キャラクタも含む)の動画を用いたキャラクタ演出等からなる複数の詳細変動パターンを記憶した変動パターン記憶領域46とが設けられており、種々の詳細変動パターンが図7に示す如くメイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応づけて記憶されている。
以下、上記パチンコ機1における基本的な遊技動作について簡略に説明する。
まずパチンコ機1では、遊技球が始動入賞口19や始動入賞役物17へ入賞すると、当該入賞がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、所定個数(たとえば3個)の遊技球を賞球として払い出すとともに、入賞検出のタイミングでcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得し、さらに保留情報記憶領域36に記憶されている保留情報の数が最大値に達しているか否かを確認する。そして、保留情報の数が既に最大値に達していると、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を記憶することなく削除する。一方、最大値に達していないと、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報記憶領域36に記憶するとともに、遊技状態毎に設定されている大当たり判定用テーブルを参照して今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値(たとえば通常状態の大当たり判定用テーブルでは、“0”、“100”、“200”、“300”、“400”、“500”、“600”、“700”、“800”、“900”の10通りとなっており、高確率状態の大当たり判定用テーブルでは、“0”、“100”、“200”、“300”、“400”、“500”、“600”、“700”、“800”、“900”、“1000”の11通りとなっている)」であるか否か(すなわち、大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否か)、「大当たり」であった場合にはdカウンタからの取得数値にもとづく「大当たり」の種別、及び当該大当たり抽選の結果を踏まえた上でのeカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを、後述する大当たり判定よりも事前に事前判定として一旦判定する。さらに、メインCPU32は、当該事前判定の結果、及び何個目の保留情報にもとづくものであるのかを含んだ予定情報を作成し、サブ統合CPU42へ送信する。
また、メインCPU32は、特別図柄表示部60において図柄を変動表示しているか、それとも確定表示しているかを常に確認しており、図柄が確定表示されていると、保留情報の有無を確認する。そして、保留情報が存在すると、消化する優先度が最も高い保留情報(ここでは最も以前に記憶した保留情報)を大当たり判定用記憶領域37へ移行するとともに、当該保留情報について以下の大当たり判定を実行する。すなわち、保留情報を大当たり判定用記憶領域37へ移行した時点での遊技状態に対応した大当たり判定用テーブルを参照して、当該保留情報に係るcカウンタからの取得数値が上記所定の「大当たり数値」であるか否か、つまり大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか、それとも「外れ」であるかを判定する。また、大当たり抽選の結果が「大当たり」である(すなわち、cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」である)と、dカウンタからの取得数値を図5に示す大当たり種別決定テーブルに対応させて「大当たり」の種別を決定するとともに、図6(b)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。一方、大当たり抽選の結果が「外れ」である(すなわち、cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」以外の数値である)と、図6(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。
その後、メインCPU32は、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「外れ」であるか)、「大当たり」である場合にはその種別、及び読み出した基本変動パターン(特に変動時間)の種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へ送信する。また、特別図柄表示部60において特別図柄を所定の態様で変動させるとともに、タイマ34による計時を開始する。そして、読み出した基本変動パターンの変動時間が経過すると、大当たり抽選の結果、及び「大当たり」である場合にはその種別に対応する特別図柄を確定表示させるとともに、停止信号を含んだ停止コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。なお、確定表示する特別図柄については、たとえば、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“0”〜“3”である場合には「非特定大当たり」として非特定大当たり特別図柄確定表示態様(非特定確定表示態様)である『2』で確定表示させる。また、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“4”である場合には「第1特定大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様(特定確定表示態様)の一つである“1”で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“5”である場合には「第2特定大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様の一つである『3』で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“6”である場合には「第3特定大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様の一つである『5』で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“7”〜“9”である場合には「第4特定大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様の一つである『7』で夫々確定表示させる。一方、「外れ」である場合には『−』で確定表示させる。
さらに、メインCPU32は、大当たり抽選の結果が「大当たり」であると、特別図柄の確定表示後、特別遊技状態である大当たり状態の開始を報知する開始デモ、大入賞アタッカー18aとV入賞アタッカー18bとの所定回数にわたる断続的な開成、及び大当たり状態の終了を報知する終了デモからなる大当たり状態を生起させ、開成した大入賞アタッカー18aやV入賞アタッカー18bに遊技球が入賞すると、始動入賞口19や始動入賞役物17へ入賞した場合と比較して多くの遊技球(たとえば10個)を賞球として払い出す。なお、「大当たり」の種別が「非特定大当たり」であると、開成時間が30秒間に達するまで若しくは遊技球が8個入賞するまでの何れかの条件が満たされるまで大入賞アタッカー18aを開成させることを断続的に8回繰り返した後、V入賞アタッカー18bを1回だけ0.5秒(第2開放時間であって、遊技球の発射間隔よりも短い時間)にわたり開成させるという第1特別遊技状態(非特定特別遊技状態)を生起させる。また、「大当たり」の種別が「第1特定大当たり」、「第2特定大当たり」、「第3特定大当たり」、及び「第4特定大当たり」のいずれかであると、上記条件が満たされるまで大入賞アタッカー18aを開成させることを断続的に7回繰り返した後、V入賞アタッカー18bについても開成時間が30秒間(第1開放時間)に達するまで若しくは遊技球が8個入賞するまでの何れかの条件が満たされるまで開動作させるという第2特別遊技状態(特定特別遊技状態)を生起させる。したがって、第2特別遊技状態が生起すると、比較的高い確率で遊技球をV入賞アタッカー18bへ入賞させることができる一方、第1特別遊技状態が生起すると、V入賞アタッカー18bへ遊技球を入賞させる確率が極めて低くなる。
また、メインCPU32は、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー18bへ入賞する(遊技球が特別領域を通過することであり、メインCPU32により検出される)と、上記大当たり状態の終了後、特別図柄が特定回数だけ確定表示されるまで始動入賞役物17が開状態となりやすく、且つ、始動入賞役物17が長時間にわたり開状態となるサポート状態(特定遊技状態)を生起させる。さらに、大当たり状態が終了してから次回大当たり抽選の結果が「大当たり」となる(種別には依らない)まで、大当たり抽選の結果が「大当たり」となる確率が向上した高確率状態を生起させる。したがって、第2特別遊技状態が生起すると、高い確率で大当たり状態の終了後にサポート状態及び高確率状態が生起する。また、第1特別遊技状態が生起していたとしても、低い確率ではあるもののV入賞アタッカー18bへ遊技球が入賞すると、大当たり状態の終了後にサポート状態及び高確率状態が生起する。
そして、サポート状態における特定回数は、どの「大当たり」に起因して大当たり状態が生起したのかで異なっており、「第1特定大当たり」であると30回(第1サポート状態)、「第2特定大当たり」であると60回(第2サポート状態)、「第3特定大当たり」であると90回(第3サポート状態)、「第4特定大当たり」であると次回大当たり抽選の結果が「大当たり」となる(種別には依らない)まで(第4サポート状態)となっている。そして、メインCPU32は、大当たり状態が終了してからの特別図柄の確定表示回数が上記特定回数に達すると、サポート状態を終了する。なお、「第1特定大当たり」、「第2特定大当たり」、及び「第3特定大当たり」に起因した大当たり状態の終了後については、たとえサポート状態が終了したとしても高確率状態については継続するといった状況が起こり得る。
一方、たとえば第1特別遊技状態が生起した等により、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー18bへ入賞しないと、大当たり状態の終了後、サポート状態及び高確率状態を生起させることはなく、通常状態を生起させる。そのため、たとえ第2特別遊技状態が生起していたとしても、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー18bへ入賞しないと、大当たり状態の終了後に高確率状態を生起させることはない。
なお、始動入賞役物17の開閉動作もメインCPU32で制御しており、遊技球がゲート部材20を通過すると、当該通過がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、通過検出のタイミングでaカウンタから1つの数値を取得する(開放抽選を行う)とともに、aカウンタからの取得数値が所定の「開放数値(たとえばサポート状態が生起していると“0”〜“9”の10通り、サポート状態が生起していないと“0”の1通りのみとなっている)であるか否かを判定する。そして、aカウンタからの取得数値が「開放数値」である、すなわち開放抽選の結果が「当選」であると、始動入賞役物17を閉状態から開状態へ所定の態様で作動させる。このとき、サポート状態が生起していると、たとえばサポート状態が生起していない場合と比べて長い時間(2秒間)に亘り開状態とすることを断続的に3回繰り返す態様等の特別開放動作態様で始動入賞役物17を作動させる。また、サポート状態が生起していないと、たとえばサポート状態が生起している場合と比べて短い時間(0.2秒)に亘り、しかも1回しか開状態としない等の通常開放動作態様で始動入賞役物17を作動させる。一方、aカウンタからの取得数値が「開放数値」でない、すなわち開放抽選の結果が「外れ」であると、始動入賞役物17を閉状態のまま作動させない。また、始動入賞役物17の作動中等に遊技球がゲート部材20を通過した場合は、上記保留情報と同様、当該通過のタイミングで取得したaカウンタの数値を所定個数まで記憶手段33に記憶するとともに、始動入賞役物17の作動が終了する度に記憶した順で開放抽選の結果の確認等を実行するようになっている。
一方、サブ統合CPU42は、予定情報を受信すると予定情報記憶領域47へ記憶するとともに、保留表示部62において保留情報の数を1つ増加させる。また、開始コマンドを受信すると、保留表示部62において保留情報の数を1つ減少させるとともに、該開始コマンドに対応する予定情報を予定情報記憶領域47から読み出し、遊技状態がサポート状態であると当該予定情報に係る後述するような制御を実行する。さらに、その開始コマンドに含まれている大当たり抽選の結果に係る情報及び「大当たり」の種別に応じて最終的に確定表示する装飾図柄の表示態様を決定するとともに、基本変動パターンに係る情報に対応する詳細変動パターンを変動パターン記憶領域46から読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって演出用表示部6における装飾図柄を変動表示させる。そして、停止コマンドの受信に伴い、上記決定した表示態様で装飾図柄を演出用表示部6に確定表示させる。つまり、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、その種別が「第3特定大当たり」であると、特定の装飾図柄を3つ並べる特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“7・7・7”)で確定表示させ、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、その種別が「第3特定大当たり」以外であると、特定の装飾図柄以外の装飾図柄を3つ並べる非特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“2・2・2”)で確定表示させる。また、大当たり抽選の結果が「外れ」であると、3つのうち少なくとも1つの装飾図柄が他の2つの装飾図柄とは異なる外れ装飾図柄表示態様(たとえば“1・2・3”)で確定表示させる。
また、サブ統合CPU42は、大当たり状態を生起させるにあたり、たとえば開始デモ中等に、演出用表示部6を利用して大当たり状態の開始を報知するとともに、右打ち用スペースSRへと遊技球を打ち込む所謂「右打ち」を行うよう遊技者に報知する。さらに、大入賞アタッカー18aの開成が開始されると、「大当たり」の種別等に対応した演出用表示部6での表示演出を記憶手段43から読み出し、演出用表示部6での表示動作を制御する。さらにまた、終了デモ中には、演出用表示部6を利用して大当たり状態が終了する旨等を遊技者に報知する。加えて、サブ統合CPU42は、サポート状態の生起中、サポート状態特有の演出用表示部6での表示演出を記憶手段43から読み出し、演出用表示部6での表示動作を制御する。なお、サブ統合CPU42は、高確率状態が生起しているか否かに拘わらず、サポート状態の終了に伴いサポート状態特有の表示演出を終了し、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLへと遊技球を打ち込むよう演出用表示部6を利用して遊技者に報知するとともに、上述したような通常の表示演出へと復帰させる。また、大当たり状態の終了後にサポート状態が生起しない場合にも、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLへと遊技球を打ち込むよう演出用表示部6を利用して遊技者に報知する。さらに、サブ統合CPU42は、大当たり抽選の結果が「大当たり」であった開始コマンドにもとづき、大当たり状態終了後に生起するサポート状態の種別(すなわち特定回数)を把握しており、内蔵しているカウント手段によって、特定回数に達するまでの残りの確定表示回数等を判断可能となっている。
ここで、遊技者によるパチンコ機1での遊技を一般的な流れに沿って説明すると、遊技者はサポート状態が生起していない状態から遊技を開始することになり、ハンドル9を回動操作して、発射装置10を作動させ、発射通路13を介して遊技球を遊技領域16内へ打ち込み、まずは左打ち用スペースSLを流下させて始動入賞口19への遊技球の入賞を狙う。そして、入賞した遊技球による大当たり抽選の結果が「大当たり」となり、大当たり状態が生起すると、右打ち用スペースSRを流下させる「右打ち」を行い、断続的に開成する大入賞アタッカー18a及びV入賞アタッカー18bへの遊技球の入賞を狙う。また、大当たり状態の終了後、サポート状態が生起していると当該サポート状態の生起中は「右打ち」を継続し、ゲート部材20への遊技球の通過、及びサポート状態にあって頻繁に開状態となる始動入賞役物17への遊技球の入賞を狙う。そして、大当たり抽選の結果が「大当たり」とならないままサポート状態が終了すると、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLを流下させる上記遊技へと戻る。また、大当たり状態の終了後、サポート状態が生起しない場合にも、「右打ち」を止めて左打ち用スペースSLを流下させる上記遊技へと戻る。
(表示体を用いた表示演出についての説明)
ここで、本発明の要部となるサポート状態における第1表示体73a、第2表示体73bを用いた表示演出について、図8〜図11をもとに説明する。
サブ制御装置40の記憶手段43には、サポート状態において使用する特定装飾図柄71や特定背景表示72、第1表示体73a、第2表示体73b等を記憶する特定演出記憶領域48が設けられている。そして、サブ統合CPU42は、サポート状態が生起するに際し、図8に示すように、演出用表示部6での背景表示を特定背景表示72に、装飾図柄を特定装飾図柄71、71・・に夫々切り替える。また、演出用表示部6の下部に特定表示領域74を形成し、該特定表示領域74内に特定個数(ここでは10個)の第1表示体73a、73a・・を左右方向へ並べて表示する。さらに、演出用表示部6の左下隅部で最も左端にある第1表示体73aの左隣に、後述するような消化表示領域75を形成する。
そして、サブ統合CPU42は、サポート状態においてメインCPU32から開始コマンドを受信すると、特定装飾図柄71、71・・の変動を開始するとともに、第1表示体73a、73a・・を左側へスライドさせ、後述の如くして決定した数(たとえば1個)の第1表示体73aを特定表示領域74から消化表示領域75へ移動させる。このスライドにより、特定表示領域74から消化表示領域75へ移動した第1表示体73aについては、特定装飾図柄71、71・・の変動表示中(すなわち特別図柄が変動を開始してから確定表示となるまでの間)に、所定の消化態様(たとえば、演出用表示部6外へ消え去るような演出)で消化表示領域75から消去する。また、特定表示領域74から消化表示領域75へ移動した第1表示体73aと同数の新たな第1表示体73aを、特定表示領域74の右外から左側へスライドさせる態様で特定表示領域74内に追加する。
ここで、特定装飾図柄71、71・・の変動開始時に特定表示領域74から消化表示領域75へ移動させる第1表示体73aの数を決定する制御について説明すると、記憶手段43には、大当たり抽選に使用するcカウンタ等と同様、高速で0〜10(11通り)の間をループカウントするfカウンタ(演出決定用乱数)が内蔵されており、サブ統合CPU42は、予定情報を受信する度にfカウンタから数値を取得するとともに、当該fカウンタからの数値を予定情報に含めて予定情報記憶領域47に記憶する。そして、対応する開始コマンドの受信により予定情報を読み出した際、図10に示すような消化個数決定テーブルを参照し、予定情報に含まれているfカウンタからの取得数値、及び基本変動パターンに係る情報にもとづいて、特定装飾図柄71、71・・の変動開始時に特定表示領域74から消化表示領域75へ移動させる第1表示体73aの数を決定する。
したがって、予定情報に係る基本変動パターンがA又はBである、基本変動パターンがCであり且つfカウンタからの取得数値が0〜9である、基本変動パターンがDであり且つfカウンタからの取得数値が0〜6であるの何れかであると、図9(a)に示す如く、1個の第1表示体73aが特定表示領域74から消化表示領域75へ移動するように、第1表示体73a、73a・・列全体を左側へスライドさせる。また、左側へスライドした第1表示体73a、73a・・列の右側に、新たな第1表示体73aを1個追加する。一方、基本変動パターンがCであり且つfカウンタからの取得数値が10である、基本変動パターンがDであり且つfカウンタからの取得数値が7〜10であるの何れかであると、図9(b)に示す如く、5個の第1表示体73a、73a・・が特定表示領域74から消化表示領域75へ連続的に移動するように、第1表示体73a、73a・・列全体を左側へスライドさせる。また、左側へスライドした第1表示体73a、73a・・列の右側に、新たな第1表示体73a、73a・・を連続的に5個追加する。
さらに、サブ統合CPU42は、サポート状態において特別図柄の確定表示回数が特定回数又は特定段階数に達しつつあることを第2表示体73bを用いて遊技者に報知する。この演出に係る制御について説明すると、サブ統合CPU42は、特定回数又は特定段階数に達するまでの残りの確定表示回数、及び予定情報記憶領域47に記憶されている予定情報にもとづき、確定表示回数が特定回数目又は特定段階数目となる特定装飾図柄71、71・・の変動が開始されるまでに合計何個の第1表示体73aをスライドさせるのか(すなわち第1表示体73aの消化数)を常に算出している。そして、特定表示領域74へ表示体を追加するに際し、上記消化数が9個以下であると、確定表示回数が特定回数又は特定段階数となる特定装飾図柄71、71・・の変動開始時に特定表示領域74から消化表示領域75へ移動させる表示体として、第1表示体73aとは色の異なる第2表示体73bを特定表示領域74に追加する。また、第2表示体73bを特定表示領域74へ追加した後は、第2表示体73bを特定表示領域74から消化表示領域75へ移動させるまで、たとえそれ以降にサポート状態が継続する場合であっても特定表示領域74への第1表示体73aの追加は行わない。さらに、第2表示体73bを特定表示領域74に追加した後においては、予定情報の受信に伴いfカウンタからの数値の取得を行わない、若しくは、fカウンタから取得した数値にもとづく判別に係る制御を実行しない等することで、一度に5個の第1表示体73a、73a・・を消化表示領域75へ移動させる演出は実行しない。
ここで、上記制御により実際にどのような演出になるか具体的に説明する。まず特定回数が30回である第1サポート状態が生起している場合を考えると、第1サポート状態では特定段階数は設定されておらず、特定回数に達しつつある状況において第2表示体73bを表示することになる。そして、確定表示回数が20回目となる特定装飾図柄71、71・・の変動を開始した際、当然ながら新たな表示体が特定表示領域74へ追加されることになるが、このとき予定情報として一度に5個の第1表示体73a、73a・・を消化表示領域75へ移動させるような演出を実行する予定情報が存在していないと、図11(a)に示す如く、10個目の表示体として第2表示体73bを新たに特定表示領域74へ追加する。一方、確定表示回数が20回目となる特定装飾図柄71、71・・の変動を開始した際、確定表示回数22回目に対応する予定情報が既に記憶されており、当該予定情報において一度に5個の第1表示体73a、73a・・を消化表示領域75へ移動させるような演出を実行するとなっていると、確定表示回数が20回目となる特定装飾図柄71、71・・の変動中には第1表示体73aを追加する。また、確定表示回数が21回目となる特定装飾図柄71、71・・の変動中にも1個の第1表示体73aを追加し、一度に5個の第1表示体73a、73a・・を消化表示領域75へ移動させる特定表示回数が22回目となる特定装飾図柄71、71・・の変動中に、通常は5個の第1表示体73a、73a・・を追加するところ、今回は2個の第1表示体73a、73a及び1個の第2表示体73bを、1個目の第1表示体73a、2個目の第1表示体73a、第2表示体73bの順で追加する。すなわち、特定表示領域74には7個の第1表示体73a、73a・・と1個の第2表示体73bが表示されることになる。また、第2表示体73bの表示後は、確定表示回数が増えるにつれ、特定表示領域74に表示していた第1表示体73aが消化されていくものの、図11(b)に示す如く、第2表示体73b以降に新たな表示体を追加することはない。そして、確定表示回数が特定回数目となる特定装飾図柄71、71・・の変動開始に伴い、第2表示体73bは消化表示領域75へ移動されて消去され、当該変動に係る大当たり抽選の結果が「外れ」であると、特別図柄及び装飾図柄の確定表示後、第1サポート状態が終了となり、サブ統合CPU42は、演出用表示部6での背景表示及び装飾図柄を夫々通常使用するものへと復帰させる。
また特定回数が60回である第2サポート状態では、確定表示回数30回目が特定段階数として設定されており、特定回数が90回である第3サポート状態では、確定表示回数30回目及び60回目が特定段階数として設定されている。さらに、第4サポート状態では、確定表示回数30回目、60回目、及び90回目が特定段階数として設定されており、特定回数については設定されていない(若しくは10000回と設定されている)。そして、第2サポート状態や第3サポート状態、第4サポート状態では、確定表示回数が特定段階数に達しつつある状況においても第2表示体73bを表示する。この第2表示体73bの追加や第2表示体73bの追加以降の演出については、上記特定回数に達する際の演出と同じになっている。ただ、特定回数ではなく特定段階数であると、特定段階数以降にもサポート状態が継続するため、確定表示回数が特定段階数となる特定装飾図柄71、71・・の変動開始に伴い第2表示体73bを消化表示領域75へ移動した後、当該特定装飾図柄71、71・・の変動中に新たに10個の第1表示体73a、73a・・を特定表示領域74へ追加するといった演出を実行する。なお、第2サポート状態や第3サポート状態において、確定表示回数が特定回数に達しつつある際にも、上記第1サポート状態と同じ第2表示体73bを用いた演出を実行する。
(本実施形態のパチンコ機による効果)
以上のような構成を有するパチンコ機1によれば、第1表示体73aや第2表示体73b等の従来にない新たな表示体を用いてサポート状態の終了時期を報知するため、遊技者が新鮮味を感じるような演出を実現することができ、遊技性の高いパチンコ機とすることができる。
また、サポート状態として特定回数が異なる複数のサポート状態を有しているとともに、比較的特定回数が多いサポート状態においては自身よりも特定回数が少ないサポート状態の特定回数が特定段階数として設定されており、特定段階数に達しつつある状況についても第2表示体73bを用い、特定回数に達しつつある状況と同じ演出を行う。したがって、遊技者にしてみると、第2表示体73bが消化表示領域75へ移動する際、サポート状態が終了してしまうのか否かに極めて高い関心をもって遊技することができ、遊技性の更なる向上を図ることができる。
さらに、メインCPU32からの開始コマンドの受信に伴い特定装飾図柄71、71・・の変動を開始する際に、消化表示領域75へ移動させる第1表示体73aの個数を抽選によって選択的に決定するとともに、抽選の結果を基本変動パターンに関連づけており、大当たり抽選の結果が「大当たり」である可能性が高い基本変動パターンであると、通常とは異なる数の第1表示体73a、73a・・を一度に消化表示領域75へ移動させる演出が選択されやすいようにしている。したがって、特定装飾図柄71、71・・の変動開始時における第1表示体73aの消化数が一様でないという新たな表示演出を遊技者に提供することができるし、消化数と基本変動パターンとが関連づけられていることで、遊技者は特定装飾図柄71、71・・の変動開始時における第1表示体73aの消化数にも関心をもって遊技することができ、非常に遊技性が高い。
(本発明の変更例について)
なお、本発明の遊技機に係る構成は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、遊技機全体の構成は勿論、第1表示体や第2表示体を用いた演出に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更可能である。
たとえば上記実施形態では、サポート状態を特定遊技状態としており、第1表示体や第2表示体を用いてサポート状態の終了時期を報知するとしているが、高確率状態を特定遊技状態(すなわち図柄の確定表示回数が特定回数に達すると高確率状態が終了する)とし、第1表示体や第2表示体を用いて高確率状態の終了時期を報知するように構成することも可能である。また、特定遊技状態としては、サポート状態や高確率状態の他に、図柄の変動時間の平均値が短くなる所謂時短状態であってもよいし、それら複数の状態の組み合わせであっても何ら問題はない。
また、上記実施形態では、サポート状態として4種類のサポート状態を設定しているが、3種類以下であってもよいし、5種類以上であっても何ら問題はなく、特定回数をどのように設定するか、特定段階数を設定するか否か等についても適宜変更可能である。
さらに、第2表示体を第1表示体と比べてどのような表示体とするか等についても適宜変更可能であり、色に代えて大きさや形状等を異ならせてもよいし、言うまでもなくそれらの組み合わせでもよい。また、消化表示領域を演出用表示部の左下隅部ではなく中央下部に設け、特定装飾図柄の変動が開始する度に消化表示領域の左右から第1表示体が交互に消化表示領域へ移動するように構成してもよく、特定表示領域や消化表示領域の位置、特定表示領域から消化表示領域への移動態様等についても上記実施形態に何ら限定されることはない。
さらにまた、上記実施形態では第1表示体や第2表示体を、特定表示領域から消化表示領域へ移動させ(すなわち特定表示領域外へ移動させ)て消化するとしているが、特定表示領域内において消去する態様で消化するように構成することも当然可能である。
またさらに、上記実施形態では、図柄の確定表示回数が特定回数又は特定段階数に達しつつある状況において必ず第2表示体を表示し、図柄の確定表示回数が特定回数又は特定段階数となる図柄の変動開始時に第2表示体を消化させるようにしているが、第2表示体を表示するか否かを抽選等により選択的に決定し、第2表示体を表示させることなく第1表示体のみを用いて、図柄の確定表示回数が特定回数又は特定段階数に達する(すなわち、図柄の確定表示回数が特定回数又は特定段階数となる図柄の変動開始時に第1表示体を消化させる)ような状況をもたせるように構成することも可能である。
また、上記実施形態では、メイン制御装置からサブ制御装置へ開始コマンドと停止コマンドとを送信するようにしているが、サブ制御装置のタイマを用いる等することで、停止コマンドについては送信しない構成としても何ら問題はない。
さらに、上記実施形態では、メイン制御装置とサブ制御装置との2つの制御装置に分けて制御するように構成しているが、メイン制御装置1つで制御するように構成してもよく、メイン制御装置の記憶手段に特定演出記憶領域やfカウンタを設けても何ら問題はないし、メイン制御装置1つで制御する際には、開始コマンドや予定情報等を作成する必要はない。さらに、上記実施形態では、特別図柄と装飾図柄との2種類の図柄を用いるパチンコ機としているが、特別図柄のみを用いたパチンコ機であってもよいし、特別図柄表示部を演出用表示部内に設けてもよい。
さらに、上記実施形態では、一度に移動させる第1表示体の個数を変化させることで、当該変動に係る大当たり抽選の結果が「大当たり」である可能性が通常よりも高い旨を報知するとしているが、個数に代えて第1表示体の色を変化させるように構成してもよいし、個数と色との組み合わせで報知するように構成することも可能である。また、第2表示体として複数種類の表示体を設定し、第2表示体の種類の違いにより、第2表示体を消化した際に特定遊技状態が終了する可能性を異ならせる(たとえば青色の第2表示体が表示されると、該第2表示体の消化に伴う図柄の確定表示回数が特定回数目である可能性が高く、赤色の第2表示体が表示されると、該第2表示体の消化に伴う図柄の確定表示回数が特定段階数目である可能性が高い等)ように構成することも可能である。
さらにまた、上記実施形態では、大当たり抽選としてcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタの3つのカウンタから数値を取得するとしているが、1つのカウンタのみで対応することも可能であるし、2つのカウンタ若しくは4つ以上のカウンタから数値を取得するように構成することも当然可能である。なお、抽選手段としての乱数は、ソフト乱数、ハード乱数のどちらでも採用可能である。
また、V入賞アタッカー内に設けられた入賞口を特別領域としているが、入賞口と特別領域とを夫々別個に設け、遊技球の入賞口への入賞と遊技球の特別領域の通過とを夫々別個に検知するようにしてもよい。さらに、そのようなV入賞アタッカーにおいては、入賞口及び特別領域の両者を開閉させる第1可動部材と、該第1可動部材よりも内側で特別領域のみを開閉させる第2可動部材とを設けるといった構成を採用することも可能である(この場合、第2可動部材が特別可動手段となる)。そして、このようなV入賞アタッカーでは、第1可動部材を開動作させた特別遊技状態において、入賞口へ入賞した遊技球と特別領域を通過した遊技球との合計が所定個数へ達したことをもって第1可動部材を閉動作させるといった制御(したがって、第2可動部材の開閉状況によっては、特別領域を通過した遊技球がなくとも第1可動部材を閉動作させる場合がある)を実行することも可能である。さらにまた、第1可動部材及び第2可動部材を有するV入賞アタッカーでは、第1可動部材により開閉される入賞口から第2可動部材により開閉される特別領域までの距離を、第2開放時間かかっても遊技球が到達できないような距離とするとともに、第1可動部材及び第2可動部材を同時に第2開放時間だけ開動作させることで、非特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過してしまう事態を防止するように構成してもよい。
さらに、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合と、始動入賞役物へ遊技球が入賞した場合とで、大当たり抽選の結果が「大当たり」であった際に、「非特定大当たり」ではなく「特定大当たり」となる確率(V入賞アタッカーへの遊技球の入賞が容易となる特別遊技状態が生起する確率であって、ひいては特定遊技状態の生起が期待できる確率)を同一としているが、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合と、始動入賞役物へ遊技球が入賞した場合とで、その確率を異ならせることも可能である。たとえば始動入賞役物へ遊技球が入賞した場合の方が、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合よりも、大当たり抽選の結果が「大当たり」であった際にV入賞アタッカーへの遊技球の入賞が容易となる「特定大当たり」となる確率が高くなるようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機について説明しているが、本発明は、たとえば封入式パチンコ機等といった他の遊技機に対しても当然適用可能である。
なお、特許請求の範囲、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、制御装置や図柄表示部、大入賞アタッカー、V入賞アタッカー、始動入賞役物、始動入賞口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。すなわち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「制御装置」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。さらには、全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、敢えて特許請求の範囲等において特定していない限り、何れも当業者であれば容易に考えられる事項である。したがって、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。