JP2018125911A - 画像形成装置 - Google Patents

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Noriyuki Kayano
紀幸 茅野
木山 耕太
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Abstract

【課題】複数のモータが組み込まれた装置の低騒音化のために、モータ音を測定ながら最適な駆動条件を見つける方法において、補正を行う以外の不要モータ音を除去する。
【解決手段】モータの回転数を少しずらし、うなり1周期分の時間の発生音を回転角に応じて平均。特定周波数の分離し、測定結果をFFすることで騒音を抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式等の画像形成装置に組み込まれたモータに関して、特にモータの運転騒音を低減するためのモータ駆動方法に関するものである。
電子写真方式等の画像形成装置は、原稿の複写や電子データの印刷などの用途として一般に広く普及しており、オフィスや図書館などの居住空間で使用されている。また、利便性の向上として機能追加や、用紙出力の高速化などの改良がなされている。
これらの画像形成装置は、カット紙等の用紙にトナー画像を形成するために複雑なプロセスが用いられる。紙の搬送、感光体ドラムの駆動、中間転写体の駆動、トナー定着、露光ユニットの駆動などである。これらはモータを用いて駆動しており、特に中・高速機では、機能毎に個別のモータを用いて駆動する構成が用いられている。一方、オフィスなどで使用する機器は静音化が望まれているが、機能追加や高速化は、逆に装置の稼働音を大きくする要因となるため、様々な対策が提案されている。
前述のように、幾つものモータを用いて駆動する構成では、ギア連結機構や駆動機構の改良ばかりではなく、モータ自身が出す騒音の対策が必要である。モータ自身の騒音の1つとして、コギングトルク変動起因のトルクリップル変動によるものがある。トルクリップル変動を抑える方法は、種々提案されている。
例えば、トルクメータを接続し直接トルクリップルを測定する方法がある。接続軸歪の歪量を利用してトルクリップルを求めるものであるが、測定構成部の共振点付近では使用できないことや高速回転の測定が困難であるなどの制約がある。また、測定構成部は高価なので装置内に組み込むことは難しい。トルクリップル成分を推測・測定するのではなく、モータの音を測定して騒音を低減する方法も試みられている。
特許文献1では、モータの騒音をマイクロフォンで測定して、トルクリップル成分の低減を行うことが開示されている。この方法によれば、測定されたモータ音のトルクリップル成分に相当する音の周波数の音声信号から、トルクリップル成分を相殺する補正電流値を算出し、騒音を打ち消すようにするものである。
特許文献2では、注目音と不要音の分離について提案されたものである。特許文献2は、車の車両近接検出方法において、周囲騒音を検出しその騒音の特徴から他車両の発生する走行音の大きさを算出し、他車両との距離を判定する方法が開示されている。この時にマイクロフォンは、他車両の走行音だけでなく自車両の走行音も収録する。自車、他車の走行音は似ているため、自車音を取り除かないと距離の判定ができない。そこで、自車の駆動条件を変更することによって特徴のある周波数帯が重複しないようにしている。
特開2006-288076号公報 特許 2013-68428号公報
装置内に設置したマイクロフォンで収録される不要音の1つに、他のモータ音がある。装置内には、複数のモータが互いに隣接して配置されているため、あるモータ音の検出時に他のモータ音も同時に検出されることになる。使用されているモータは、同一種類のものが多い。また、同一の回転数で回転しているものもある。
複数のモータが同一回転しているということは、モータトルクリップル成分が起因の騒音も同一周波数成分となる。あるモータの騒音測定値からトルクリップル成分を予測し、抑圧パラメータを算出する場合に、他のモータの音が混ざってしまうとその対象とするモータの発生する騒音を正しく計測することができない。騒音測定時のマイクロフォンとのモータの位置関係あるいはモータの回転位相の関係により注目周波数の干渉が発生し複雑に合成された騒音となる。そのため、その複雑な騒音から対象とするモータの騒音を低減することは困難になる。このように、注目周波数が同一の場合は不要音を除去又は分離する必要がある
特許文献1では、単一のモータに対し、マイクロフォンで検出した騒音に基づき補正を行っているので、複数のモータから同一周波数の騒音が発生した場合、対象のモータのトルクリップルによる騒音と別モータの騒音と区別ができず、トルクリップルの補正を行うことができない。同一回転数の他のモータ音が混ざった状態で特許文献1の方法でパラメータを算出すると、精度良く騒音の低減が行えない。
特許文献2では、不要音を発生するモータを停止又は著しく速度を変更することで、不要音を注目周波数帯から分離するようにしている。しかし、電子写真装置に適用する場合、このように速度を著しく変更すると良くない。例えば、感光ドラムと中間転写体は、感光ドラム表面と中間転写体表面が転写位置で互いに接触している。通常時は、滑りなく駆動されているが、片方の停止や著しく速度を変更で滑り量が増大して破損の可能性がある。単独動作のために離間機構を設けたとしても、動作状況が大きく異なり、実際の印刷時とは発生音がことなるので精度良く騒音を低減することができない、また、装置の増大やコストアップに繋がってしまう。
そこで本発明では、装置内に複数のモータをもつ画像形成装置において 、複数のモータの発生音を同時に検出するマイクロフォンを配置し、複数のモータの回転数をわずかに異ならせる速度指令値変更手段と、複数のモータを駆動するモータ制御手段と、マイクロフォンの出力から複数のモータ各々の発生音を計測する音声信号演算手段をもち、前記モータ制御手段は音声信号演算結果に基づき前記複数のモータ各々の駆動電圧を生成する。
音声信号演算手段は、複数のモータの回転数差1周期以上を平均する。
音声信号演算手段は、回転位相に同期して平均処理する。
音声信号演算手段は、複数のモータ音を個別に計測する演算を同時に行う。
音声信号演算結果に基づき、駆動電圧を生成する過程において、
通常運転時とは異なる速度を用いて駆動した場合は、生成される駆動電圧を補正する。
2つもしくはそれ以上のモータが同一回転しているときに回転数を異ならせる速度指令変更手段を持つ。
2つもしくはそれ以上のモータの回転数が整数倍の関係であるときに複数モータの回転数と整数倍の回転数とを異ならせる速度指令変更手段をもつ。
本発明によれば、複数のモータが隣接している状況においても、それぞれのモータ音の低減が可能となる。また、複数のモータのうちいくつかを停止することができない場合においても、微小な速度変更によって使用可能なため、停止することなく適用することが可能となる。さらに、それぞれのモータ音を低減する補正動作は全てを同時に行うことができるので、補正時間が短縮できる。
画像形成装置の図 モータとギアの配置図 モータ制御ブロック図 音圧レベル演算部のブロック図 騒音音圧波形 騒音音圧波形の加算平均説明図 位相と干渉波形 位相と音圧レベルの関係グラフ 振幅と音圧レベルの関係グラフ 最適値算出時のフローチャート 3つのモータの配置図 騒音音圧波形の加算平均説明図
本発明の構成について、以下、実施例を用いて説明する。
[実施例1]
本実施例の説明にあたり、まず概略を説明する。本実施例では、画像形成装置に配置された2つのモータ、ドラム駆動モータとベルト駆動モータの騒音低減方法について説明する。2つのモータは同一速度で回転している。これらのモータから発生する騒音の1つとして、モータのトルクリップル起因の回転24次の周波数が挙げられる。この回転24次の周波数の低減方法について説明する。なお、以下、回転24次の周波数は注目周波数と呼ぶ。
図1は本実施例の画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、本実施例の画像形成装置99は、中間転写ベルト(搬送体)9に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配置したカラーレーザビームプリンタである。画像形成部PYは、感光ドラム(像担持体)1Yの周囲に、帯電手段1Y、露光手段3Y、現像手段4Y、一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yが配置されている。画像形成部PYでは、感光ドラム1Yが矢印A方向に回転し、帯電手段2Yによって表面を一様な電位に帯電される。
露光手段3Yは、イエローの分解色画像を展開した画素毎の画像データを露光するレーザー露光部であり、図示しないポリゴンミラーを用いてレーザー光を走査する。これにより、帯電した感光ドラム1Yの表面に静電像が書き込まれる。感光ドラム1Y上の静電像は現像手段4Yによりトナー像として現像され、感光ドラム1Yの回転に伴って担持搬送された後、一次転写部TYにおいて転写手段5Yによって中間転写ベルト9に一次転写される。
クリーニング手段6Yは、クリーニングブレードを感光ドラム1Yに摺擦して、一次転写部TYを通過して感光ドラム1Yの表面に残留した転写残トナーを除去する。画像形成部PM、PC、PKでは、同様にして感光ドラム1M,1C、1Kにマゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が形成され、中間転写ベルト9に重ね合わせて一次転写される。搬送体の一例である中間転写ベルト9は、駆動ローラ13、テンションローラ12、バックアップローラ10に掛け渡して支持されて矢印B方向に回転する。
中間転写ベルト9に担持された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。記録用紙Pは、給紙カセット20から給紙ローラ14によって引き出され、分離手段15によって1枚毎に分離されてレジストローラ16へ送り出される。レジストローラ16は、中間転写ベルト9のトナー像に先頭を一致させて、記録材Pを二次転写部T2へ給送する。4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置17へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。中間転写ベルトクリーニング手段18は、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト9に残った転写残トナーを除去する。
このように、画像形成装置は、印刷開始の指示後、記録用紙Pを給紙カセット20から定着装置17まで搬送すると共に、画像形成に必要な作像機構を連動して動作させることによって、印刷を完了する。図1には、作像機構や搬送機構を駆動する駆動源を図示していないが、それぞれの機構は不図示のモータを用いて駆動している。給紙ローラ14、分離ローラ15、レジストローラ16、定着装置17、露光手段3、現像手段4は、いずれも独立したモータによって駆動されている。機構として統合できる場合には、ギアとクラッチ等を用いて1つのモータで複数の機構を駆動する構成もある。
また、感光ドラム1と中間転写ベルト9に駆動を伝える駆動ローラ13もモータを用いて駆動している。図1と図2に示す、駆動ギアユニット98は、感光ドラム1と駆動ローラ13を駆動するためのモータ及びギア列である。詳細は後述する。ここで、感光ドラム1と中間転写ベルト9は互いに接触して移動しているため、両者は互いに速度差なく駆動するのが望ましい。著しい速度差が生じると破損する場合がある。
図2は、駆動ギアユニット98の詳細を示したものである。図2は、図1の画像形成装置正面図を背面側から見た図である。図2に於いて図1と同一の部位には同じ番号を付してあり、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと、駆動ローラ13、静電搬送ベルト9は点線で示している。感光ドラム1Y、1M、1C、1Kには、駆動ギア51Y、51M,51C,51Kが接続されており、アイドラギア53、54、55とかみ合っている。ドラム駆動モータ56には、駆動ギア57が接続されており、駆動ギア57とアイドラギア53もかみ合っている。このように構成することで、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kはいずれも矢印方向に同一回転する。
一方、駆動ローラ13には駆動ギア52が接続されている。ベルト駆動モータ58には、駆動ギア59が接続されている。駆動ギア59と駆動ギア52はかみ合っている。この構成では、ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58が同じ回転数で駆動すると、ドラム1と中間転写ベルト9が滑りなく駆動できるようになっている。ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58のほぼ中間位置には、マイクロフォン60が配置されており、2つのモータの騒音が測定できるようになっている。
図3はモータの制御ブロック図を示したものである。ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58は、一般的なPMSMタイプ又はそれに類似のu相v相w相の3相の入力を持つモータであり、それぞれ個別の制御回路によって等速度回転制御されている。速度指令部101は、ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58の回転速度を管理しており、通常動作時は、同一の回転数指令値ω1*とω2*を出力している。
速度制御部102、122は、入力される回転速度差分値に基づきPI制御によって、必要なトルク指令値を出力する。速度制御部102、122には、回転数指令値ω1*、ω2*と、後述する速度値ω1、ω2の差分値が入力され、トルク指令値τ1*、τ2*が出力される。電流指令生成部103、123は、dq軸上の電流値指令値を求める。トルク指令値τ1*、τ2*と後述するトルク補正指令値τ1、τ2の加算値が入力され、dq軸上の電流値Id01*、Iq01*、Id02*、Iq02*を出力する。dq軸上のidとiqを式(1)のように求めている。
電流制御演算部104、124は、モータ方程式に基づいて、dq軸上で電流電圧変換をおこなう。入力電流指令値Id01*、Iq01*、Id02*、Iq02*が入力され、電圧指令値Vdc1*、Vqc1*、Vdc2*、Vqc2*を出力する。電流電圧変換式(2)を用いて行っている。
ここで、Raは巻き線抵抗[Ω]、Ld、Lqは巻き線インダクタンス[mH]、Φaは逆起電圧[mv/(rad/s)] である。Ra、Ld、Lq、Φaは、それぞれ使用するモータ特性から決定される固有値で、予め測定してある。座標変換部105、126は、2相3相変換を行い、モータの3相それぞれの電圧指令値を算出する。電圧指令値Vdc1*、Vqc1*、Vdc2*、Vqc2*と、後述する回転角度情報θdc1より駆動電圧指令値Vu1*、Vv1*、Vw1*、Vu2*、Vv2*、Vw2*を算出する。2相3相変換式(3)を用いて行っている。
PWM回路106、126は、PWM制御によって駆動電圧指令値から電圧パルスを生成する回路であり、図示しない電源供給によって駆動電圧を供給する。PWMの駆動周波数は、例えば24kHzを使用している。駆動電圧指令値Vu1*、Vv1*、Vw1*、Vu2*、Vv2*、Vw2*から、駆動電流iu1、iv1、iw1、iu2、iv2、iw2が得られる。
回転角度検出センサ114、130は、モータの回転角度を検出するセンサであり、エンコーダ又はホール素子を用いている。位置検出器108、128は、角度検出センサ114、130の出力から、角度θdc1、θdc2と速度値ω1、ω2を算出している。速度値は角度の微分値から算出している。
マイクロフォン60は、ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58の音を検出する。検出された音圧は、騒音レベル演算部112へ送られ、注目騒音周波数のレベルを計算する。騒音レベル演算部112の詳細については、詳細に後述する。
騒音レベル判定部111は、算出された注目周波数レベルの順位付けを行い、注目周波数の音が最小となるトルク補正指令値τ1、τ2決定パラメータとなる、最適位相値と最適振幅値を決定する。具体的には、トルク補正指令値τ1、τ2を段階的に変化させ、その都度注目周波数のレベルを算出する。動作の詳細は、図10のフローチャートを用いて後述する。なお、段階的にトルク補正指令値を変化させるには、不図示のCPUによって行われる。抑制値記憶部110では、騒音レベル判定部111の出力である最適位相値と最適振幅値を記憶する。
トルクリップル抑圧信号生成部109、129では、角度情報θdc1、θdc2と最適位相値と最適振幅値からトルク補正指令値τ1、τ2を生成する。トルク補正指令値τ1、τ2の生成は、基準となる波形を予め記憶しておき、速度指令値と角度情報と最適位相値と最適振幅値から計算する。基準となる波形は、事前にトルク測定器等で測定した物を使用する。あるいは、複数の正弦波を合成したものでも良い。
次に、図4、図5、図6、図7、図12を用いて騒音レベル演算部の動作を説明する。図4は、騒音レベル演算部111のブロック図である。騒音レベル演算部112には、マイクロフォン60の音圧と、ドラム駆動モータ56の回転速度情報ω1*と回転角度情報θ1、ベルト駆動モータ58の回転速度情報ω2*と回転角度情報θ2が入力されている。音圧出力値は、A/D変換部141で適度なサンプリング時間でデジタルデータに変換される。サンプリングの周波数は、注目周波数がカバーできれば良く、例えば24kHzを用いる。区間信号生成部144は、注目周波数1周期の計測区間T1_Δ、T2_Δを算出する。
1周期の計測区間T1_Δは、1/ω1*、T2_Δは、1/ω2*として求める。加算平均区間T_pはT1_ΔとT2_Δの最小公倍数として求める。更に、加算平均回数N1、N2を、N1=T_p / T1_Δ、N2=T_p / T2_Δ として求める。これらの区間信号を元に1周期区間毎の切り出し部142は、サンプリングされた音圧データを1区間分切り出す。相対1周期加算平均部143では、 1区間毎の切り出しデータをN1、N2回、加算平均して注目周波数の騒音レベルを演算する。
上記説明では、注目周波数1周期の計測区間および相対1周期の加算平均区間を回転速度情報から求めているが、エンコーダ114、130のパルス信号、あるいは回転角度情報θ1、θ2を用いて算出することもできる。この場合モータの微小な速度変動にも対応できるので、精度の良い区間信号を生成することができる。
次に、騒音レベル演算部112の動作を収録される音圧波形を用いて詳しく説明する。音圧レベルの演算を始めるには、まず、速度指示部101からω1*とω2*に異なった速度指令値を出力する。この理由をまず説明する。
図7は、2つのモータ音が干渉したときの干渉波形を示している。図7では、2つのモータが同一回転数で動作している時の音圧を示している。2つのモータ波形A及びBは、干渉すると波形A+Bのようになる。マイクロフォン60では、この波形A+Bが音圧波形として観測される。図7(a)、(b)及び(c)は、注目波形の位相差がそれぞれ0°、90°170°ずれた時を示している。いずれにおいても、注目周波数が一致していると、波形A+Bから波形A又は波形Bを推測または分離することは困難である。
そこで、2つのモータ速度をわずかに異ならせて、分離を行う。一例として、ドラム駆動モータ56の速度は変更せずベルト駆動モータの速度を1%遅くする。モータの回転速度が40rpsであるとすると、ドラム駆動モータ56は40rpsのままで運転を続ける。ベルト駆動モータ58は、39.6rpsで運転する。このような速度差で駆動した時の注目周波数は、回転24次であるモータの回転数の24倍の周波数となる。ドラム駆動モータ56の注目周波数は960Hz、ベルト駆動モータ58の注目周波数は950.4Hzとなる。
図5は、マイクロフォン60で検出する音圧波形の例を示している。波形151はドラム駆動モータ56から発生する音圧波形、波形152はベルト駆動モータ58から発生する音圧波形の例である。ここでは、2つの波形の音圧が等しい場合を示している。波形153は、2つのモータの干渉音の音圧波形を示している。すなわち、960Hzと950.4Hzの干渉波形となる。マイクロフォン60ではこの波形153が測定される。図中の注目周波数1周期の計測区間T1_Δは1.0416ms、T2_Δは1.0522msとなる。また、相対1周期の加算平均区間T_pは104.16msとなる。加算平均回数N1は100回、N2は99回となる。
図6は、図5の音圧波形を注目周波数1周期の計測区間T1_Δで区切って示したものである。波形151は波形161〜164、波形152は波形166〜169、波形153は波形156〜159に対応している。ドラム駆動モータ56の音圧の算出は、波形156、157、158および159の注目周波数1周期の計測区間データを100回連続して加算平均することによって算出される。波形160が、ドラム駆動モータ56の1周期分の計算結果となる。
ここで、ドラム駆動モータ56単独の音圧波形を加算平均した場合を考えてみる。波形161、162、163及び164の加算平均によって、波形165が得られる。また、ベルト駆動モータ58単独の音圧波形は、166、167、168及び169の加算平均によって、波形170が得られる。このとき、ベルト駆動モータ58単独の音圧波形は、位相が徐々にずれるので波高値は相殺される。結局、ベルト駆動モータ56の注目周波数1周期の波形160と波形165が同一であることが確認できる。
また、ベルト駆動モータ58の音圧を算出するには、注目周波数1周期の計測区間T2_Δを1.0522msとし、相対1周期の加算平均区間T_pが1.0416ms、N2が99回であるので、99回の連続加算平均によって求めることができる。この様子を、図12に示す。波形171は、ベルト駆動モータ58の注目周波数1周期の波形である。
このように、個別のモータ音を分離することが可能であるが、音圧波形の計算は、2つのモータについて同時に行うことができる。図12に示したように、ドラム駆動モータ56に対してベルト駆動モータ58の回転速度を1%遅くした後に、ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58の注目周波数1周期の音圧演算を同時刻に行ってもなんら弊害なく算出することができる。なお、上記説明では、T1_Δ、T2_Δの値を用いて平均化処理を行っているが、前述のようにエンコーダのパルス信号を用いて行って何ら問題はない。
図10は、騒音の補正を行う時のフローチャートである。最適騒音補正量の計測を始めるにあたってまず、モータを通常時の速度で駆動する(STEP111)。その後、2つのモータもしくはどちら一方のモータの速度を変更する(STEP112)。ここでは、ベルト駆動モータの速度を1%遅くする。まずは、モータの回転角に対して、抑制信号の最適位相である、図8の位置202に相当する角度を求める。図8は、トルクリップル制御指令値τ1またはτ2の位相と音圧レベルの測定例を示したものである。グラフの横軸は、モータの回転角の基準に対するτ1またはτ2の位相差角度を、グラフの縦軸は音圧レベルである。τ1またはτ2の位相を360°変化させたときの測定値が波形201になる。この例では、位置202の所が一番低くなっており、τ1またはτ2を90°の位相差で生成した時に一番音が小さくなると判断できる。
トルク指令値に予め設定した振幅の抑制信号を重畳し(STEP113)、音圧を測定する(STEP114)。測定された音圧から、注目周波数の音圧振幅を求める(STEP115)。ここで、モータの回転角に対して、抑制信号の位相を変化させながらのすべての位相差における注目周波数の音圧振幅を測定する(STEP116)(STEP117)。全てのデータ取得が終了したことを確認したら(STEP116)音圧振幅が最小である位相値を選択し、騒音補正データとして記憶し、最小である位相値を設定する(STEP118)。なお、(STEP113)〜(STEP116)までの最適位相値を求める手順は、2つのモータの騒音に対して同時に行なう。
最適位相が求まったら、抑制信号の最適振幅を求める。図9の位置212に相当する振幅を求める。図9は、トルクリップル制御指令値τ1またはτ2の振幅と音圧レベルの測定例を示したものである。グラフの横軸は、τ1またはτ2の振幅値、グラフの縦軸は音圧レベルである。τ1またはτ2の振幅を、基準1として0.2〜1.8まで変化させたときの測定値が波形211になる。この例では、位置212の所が一番低くなっており、τ1またはτ2を1.3倍の振幅で生成した時に一番音が小さくなると判断できる。
トルク指令値に抑制信号を重畳し(STEP119)、音圧を測定する(STEP120)。測定された音圧から、注目周波数の振幅を求める(STEP121)。ここで、決められた範囲内の全ての抑制信号振幅値を用いて音圧測定を繰り返す(STEP122)(STEP123)。全てのデータ取得が終了したことを確認したら(STEP122)、音圧振幅が最小である振幅値を選択し、騒音補正データとして記憶する(STEP124)。なお、(STEP119)〜(STEP124)までの最適振幅値を求める手順は、2つのモータに対して同時に行う。補正データが決定したら、モータの速度を元に戻し(STEP125)、通常時のモータ速度にする。印刷要求が無い場合は、モータを停止する(STEP126)。
抑制値記憶部110では、得られた最適位相値と最適振幅値を記憶し、通常時においてトルクリップル抑制信号生成部109、129へ指令値を出力する。
以上説明してきたように、モータの速度を変更することによって、2つのモータが同一回転している場合においても、騒音を抑制することが可能となる。
[実施例2]
実施例1では、2つのモータが隣接している場合の騒音低減方法を説明したが、モータの数が3つあるいはそれ以上であっても騒音を低減することが可能である。図11は、3つのモータが配置された場合を示しており、ドラム駆動モータ56とベルト駆動モータ58の近くにレジストローラ駆動モータ62が配置された場合を示している。
このような場合においては、最適騒音補正量の計測をする時に、3つのモータの速度それぞれを異ならせれば良い。ドラム駆動モータ56に対してベルト駆動モータを1%遅く、レジストローラ駆動モータ62を1%早く駆動する。モータの回転速度が40rpsであるとすると、ドラム駆動モータ56は40rpsのままで運転を続ける。ベルト駆動モータ58は、39.6rpsで運転する。レジストローラ駆動モータ62は、40.4rpsで運転する。このような速度差で駆動した時の注目周波数は、回転24次であるモータの回転数の24倍の周波数となる。ドラム駆動モータ56の注目周波数は960Hz、ベルト駆動モータ58の注目周波数は950.4Hz、レジストローラ駆動モータ62の注目周波数は970.6Hzとなる。
実施例1で説明したように、それぞれ、1周期の区間100回の加算平均、99回の加算平均、101回の加算平均を行うことで、騒音を分離することが可能となる。また、実施例1と同様に、3つのモータのリップルを抑制する抑制信号を印加し、騒音振幅を測定することで抑制信号の最適位相と最適振幅を各モータについて計測し、設定する。
[実施例3]
実施例1では、モータのトルクリップル起因の回転24次の周波数の騒音を低減するためのモータ駆動方法について説明してきた。実施例3では、回転24次とそれ以外の周波数の騒音を低減するためのモータ駆動方法について説明する。トルクリップル起因の騒音は回転24次ばかりではなく、その高次である48次や72次の周波数の騒音も発生する。また、騒音の周波数は、モータ内部のロータ磁石の数の違いによっても発生する。
これらの周波数の騒音は、モータ回転時の磁束鎖交数の変化によって発生し、1回転当たりの磁束鎖交数の変化の周期は、ロータ磁石の数によって決定され、ロータ磁石の6倍の周波数が騒音の周波数に相当する。実施例1では、ロータ磁石に4極対のものを用いており、この6倍の回転24次やその高次の周波数となる。また、ロータ磁石が8極対の場合は、48次とその高次の周波数になる。
このように不要な他のモータ音は、ロータ磁石の数が同じ同種のモータにおける高次の周波数や、ロータ磁石の数が異なる異種モータの周波数の騒音もある。
周波数が一致する条件は、モータの回転数が1:nとなる時である。例えば、ロータが4極対のモータを40rpmで、ロータが8極対のモータを20rpmで回転すると、それぞれ回転24次と回転48次である同一の960Hzとして一致する。
このように、回転数が1:nであっても騒音周波数が一致する場合には、どちらかの回転数をわずかにことならせることで、騒音周波数の分離がおこなえる。 ロータが8極対のモータの速度を1%遅くし、19.8rpmで駆動すると、発生する騒音の周波数はそれぞれ、960Hz、950、4Hzとなる。後は、実施例1と同様の方法で騒音を低減することができる。
1 感光ドラム
9 中間転写ベルト
13 駆動ローラ
16 レジストローラ
56 ドラム駆動モータ
58 ベルト駆動モータ
60 マイクロフォン
62 レジストローラ駆動モータ
98 駆動ギアユニット
99 画像形成装置
101 速度指令部
109 トルクリップル抑制信号生成部
110 抑制値記憶部
111 騒音レベル判定部
112 騒音レベル演算部
142 1周期区間毎の切り出し部
143 相対1周期加算平均部

Claims (8)

  1. 装置内に複数のモータをもつ画像形成装置において 、
    複数のモータの発生音を同時に検出するマイクロフォンを配置し
    複数のモータの回転数をわずかに異ならせる速度指令値変更手段と、
    複数のモータを駆動するモータ制御手段と、
    前記マイクロフォンの出力から前記複数のモータ各々の発生音を計測する音声信号演算手段をもち、
    前記モータ制御手段は音声信号演算結果に基づき前記複数のモータ各々の駆動電圧を生成する画像形成装置。
  2. 前記複数のモータのもつリップルを補正するリップル補正手段をもち、前記音声信号演算結果の騒音量が小さくなるように前記リップル補正手段の補正量を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記音声信号演算手段は、複数のモータの回転数差の逆数の期間以上を平均することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記音声信号演算手段は計測対象のモータの回転周期に同期して前記音声信号を平均化することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記複数のモータの回転角度検出手段をもち、前記音声信号演算手段は、回転角度検出手段に基づき回転位相に同期して平均処理することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記音声信号演算結果に基づき、駆動電圧を生成する過程において、
    通常運転時とは異なる速度を用いて駆動した場合は、生成される駆動電圧を補正することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 2つもしくはそれ以上のモータが同一回転しているときに回転数を異ならせる速度指令変更手段を持つことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 2つもしくはそれ以上のモータの回転数が整数倍の関係であるときに複数モータの回転数と整数倍の回転数とを異ならせる速度指令変更手段をもつことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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