JP2018123866A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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正晴 小川
Masaharu Ogawa
正晴 小川
世傑 兪
Shijie Yu
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Abstract

【課題】部品点数を増やすことなく、耐久性と打音抑制性能の向上を図ることができるディスクブレーキ装置を提供する。
【解決手段】本発明は、キャリパ2と、一対のブレーキパッド4と、押圧部材3と、シム5と、を備え、ディスクロータ1の周方向をロータ周方向とし、ディスクロータ1の径方向をロータ径方向とすると、シム5は、平板状のシム本体部51と、シム本体部51におけるロータ周方向の両端部に一体に設けられ、キャリパ2と当接する当接部52と、シム本体部51に一体に設けられ、ブレーキパッド4に設けられたロータ径方向一方側に突出する突出部421に当接し、突出部421とシム本体部51との間でロータ周方向に弾性力を発生させるバネ部53と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。
ディスクブレーキ装置は、主に、ディスクロータと、キャリパと、ブレーキパッドと、シムと、ピストンと、を備えている。制動時、ブレーキパッドの裏板とキャリパのトルク受け面とが衝突すると、打音(クランク音)が発生する。この打音を低減させるために、例えば特開2001−336555号公報に記載されたディスクブレーキ装置では、シムに、裏板とトルク受け面との間に弾発力を発生させるアンチクロンク部を設けている。このアンチクロンク部により打音が低減される。
特開2001−336555号公報
しかしながら、上記ディスクブレーキ装置では、打音が発生する部位にアンチクロンク部が設けられているため、アンチクロンク部が最大に変形した状態(変形限界状態)で裏板とトルク受け面とで挟まれるおそれがあり、アンチクロンク部が塑性変形してしまうおそれがある。また、アンチクロンク部が形成される僅かな隙間において弾性力を調整しなければならず、衝突エネルギーを十分に吸収できないおそれもある。つまり、耐久性と打音抑制性能の面で改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、部品点数を増やすことなく、耐久性と打音抑制性能の向上を図ることができるディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
本発明のディスクブレーキ装置は、ディスクロータの外周部の一部分を跨ぐように配置されるキャリパと、前記ディスクロータを介して対向配置され、前記キャリパに組み込まれる一対のブレーキパッドと、前記キャリパに組み込まれ前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに向けて押圧する押圧部材と、前記ブレーキパッドと前記押圧部材との間に配置されるシムと、を備えるディスクブレーキ装置であって、前記ディスクロータの周方向をロータ周方向とし、前記ディスクロータの径方向をロータ径方向とすると、前記シムは、平板状のシム本体部と、前記シム本体部における前記ロータ周方向の両端部に一体に設けられ、前記キャリパと当接する当接部と、前記シム本体部に一体に設けられ、前記ブレーキパッドに設けられた前記ロータ径方向一方側に突出する突出部に当接し、前記突出部と前記シム本体部との間で前記ロータ周方向に弾性力を発生させるバネ部と、を備える。
本発明によれば、制動時に、シムの当接部を介してブレーキパッドとキャリパとが衝突し得るが、バネ部によりブレーキパッドとシムとの間に弾性力が発生して、当該衝撃が吸収(減衰)される。これにより、打音の発生が抑制される。また、バネ部は、シムのうち、当接部の位置ではなく、ブレーキパッドの突出部に対して弾性力を発生させる位置に形成されるため、バネ部がブレーキパッドとキャリパに挟まれて潰れることを回避することができ、塑性変形の可能性も小さくなる。また、バネ部は当接部よりも配置スペースの自由度が高い位置に形成できるため、弾性力も調整しやすい。これらの作用は、一部品であるシムにより実現される。つまり、本発明によれば、部品点数を増やすことなく、耐久性と打音抑制性能の向上を図ることができる。
第一実施形態のディスクブレーキ装置を示す構成図である。 図1のII−II線断面図である。 第一実施形態のピストンを説明するための説明図である。 第一実施形態のブレーキパッド及びシムを示す構成図(ロータ軸方向から見た図)である。 第一実施形態のブレーキパッド及びシムを示す構成図(ロータ径方向外側から見た図)である。 第一実施形態のシムを示す斜視図である。 第一実施形態のブレーキパッド及びシムを示す斜視図である。 第二実施形態のブレーキパッド及びシムを示す斜視図である。 第二実施形態のシムを説明するための説明図(ロータ径方向外側から見た図)である。 第三実施形態のブレーキパッド及びシムを示す構成図(ロータ軸方向から見た図)である。 第三実施形態のシムを示す斜視図である。 第一実施形態の変形態様を説明するための説明図(ロータ軸方向から見た図)である。
以下、本実施形態のディスクブレーキ装置について、図面を参照して、車両用のピストン対向型のディスクブレーキ装置を例に説明する。図1〜図7に示すように、第一実施形態のディスクブレーキ装置Aは、ディスクロータ1と、キャリパ2と、複数のピストン(「押圧部材」に相当する)3と、一対のブレーキパッド4と、シム5と、を備えている。ディスクロータ1は、図示しない車軸ハブに組み付けられて車輪と一体的に回転する円盤部材である。なお、説明において、ディスクロータ1の径方向を「ロータ径方向」と称し、ディスクロータ1の周方向を「ロータ周方向」と称し、ディスクロータ1の軸方向を「ロータ軸方向」と称する。また、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。
キャリパ2、複数のピストン3、一対のブレーキパッド4、及びシム5は、ディスクロータ1の回転に対して制動力を発生させる装置(キャリパアセンブリ)を構成している。キャリパ2は、車両の支持体(図示せず)に固定される部材であって、ピストン3やブレーキパッド4を移動可能に保持するハウジングとして機能している。キャリパ2は、ディスクロータ1の外周部の一部分を跨ぐように配置されている。
キャリパ2は、図1及び図2に示すように、インナーハウジング部21と、アウターハウジング部22と、連結部23と、を備えている。インナーハウジング部21とアウターハウジング部22は、ディスクロータ1を介して対向配置されている。インナーハウジング部21は、ディスクロータ1のロータ軸方向内側に配置されている。インナーハウジング部21には、図3に示すように、複数のピストン3に対応して複数のシリンダ211が形成されている。アウターハウジング部22は、ディスクロータ1のロータ軸方向外側に配置されている。アウターハウジング部22には、複数のピストン3に対応して複数のシリンダ221が形成されている。
インナーハウジング部21及びアウターハウジング部22には、図4及び図5に示すように、それぞれブレーキパッド4及びシム5が配置される凹部20が形成されている。凹部20の側面(ロータ周方向に対面する面)がトルク受け面20aを構成している。連結部23は、ロータ径方向外側において、インナーハウジング部21とアウターハウジング部22を連結する部位である。なお、図示しないが、キャリパ2の連結部23付近には、ブレーキパッド4をロータ径方向内側に付勢する板バネが設置されている。
ピストン3は、図3に示すように、キャリパ2に組み付けられ、ブレーキパッド4をディスクロータ1に向けて押圧するための押圧部材である。ピストン3は、ブレーキ操作に応じて、シリンダ211、221に対して流入出するフルード(ブレーキ液)により駆動される。ピストン3は、インナーハウジング部21に2つ設けられ、アウターハウジング部22にも対向する位置に2つ設けられている。
一対のブレーキパッド4は、ディスクロータ1を挟むように配置され、ロータ軸方向及びロータ周方向に移動可能にキャリパ2に組み込まれている。一対のブレーキパッド4は、インナーハウジング部21側に配置されたブレーキパッド4と、アウターハウジング部22側に配置されたブレーキパッド4で構成されている。インナーハウジング部21に配置されるブレーキパッド4及びシム5と、アウターハウジング部22に配置されるブレーキパッド4及びシム5は、同様の構成であり、一方のブレーキパッド4及びシム5について説明する。
ブレーキパッド4は、ディスクロータ1に対して摺接して摩擦力を発生させるための摩擦材41と、摩擦材41の裏面を支持する金属製の裏板42と、を備えている。第一実施形態の摩擦材41は、全体として長手方向がロータ周方向なるように形成されている。摩擦材41は、市場においてライニングと呼ばれる場合もある。
裏板42は、1つの板状部材であって、図4及び図5に示すように、裏板本体部420と、突出部421と、を備えている。裏板本体部420は、ディスクロータ1側の第一面420aに摩擦材41が固定され、ピストン3側の第二面420bにシム5が配置される部位である(図2参照)。
突出部421は、裏板本体部420のロータ径方向外側の端面からロータ径方向外側に突出した部位である。突出部421は、裏板本体部420のロータ周方向中央部分に形成されている。突出部421の側面(ロータ周方向の端面)のうち後述するバネ部53が当接する面は、ロータ周方向に平行な直線に垂直な平面に形成されている。裏板42のロータ周方向の幅は、キャリパ2に設けられた凹部20のロータ周方向の幅よりも小さい。また、裏板本体部420には、キャリパ2に対する位置決め用の貫通孔422が形成されている。ブレーキパッド4は、キャリパ2の凹部20に、ピストン3の駆動に応じてシム5とともにロータ軸方向に移動可能に配置され、シム5に対してロータ周方向に移動可能に配置されている。
シム5は、金属製(例えばステンレス鋼製)部材であって、1つの板状部材である。第一実施形態のシム5は単一材料で形成されている。シム5は、ブレーキパッド4とピストン3との間に配置されている。具体的に、シム5は、図4〜図7に示すように、シム本体部51と、当接部52と、バネ部(第1バネ部)53と、を備えている。シム本体部51は、ブレーキパッド4とピストン3(及び凹部20の底面)との間に配置されている平板状の部位である。シム本体部51には、キャリパ2に対する位置決め用の貫通孔511が形成されている。
当接部52は、シム本体部51におけるロータ周方向の両端部に一体に設けられ、キャリパ2のトルク受け面20aと当接する部位である。当接部52は、シム本体部51に対してロータ軸方向に傾斜して突出し、シム本体部51とキャリパ2との間でロータ周方向に弾性力を発生させる。つまり、当接部52は、板バネ状に形成され、バネ部53とは異なる位置で第2バネ部として機能する。一方側の当接部52は、シム本体部51のロータ周方向一端部からディスクロータ1側(ロータ軸方向一方側)且つロータ周方向一方側に突出し、板バネを構成している。他方側の当接部52は、シム本体部51のロータ周方向他端部からディスクロータ1側且つロータ周方向他方側に突出し、板バネを構成している。一方側の当接部52と他方側の当接部52は、同様の形状に形成されている。当接部52は、シム5を構成する板状部材の端部を折り曲げることで形成されている。第一実施形態の当接部52は、キャリパ2をロータ周方向に付勢している。当接部52は、キャリパ2を付勢する付勢部ともいえる。なお、当接部(第2バネ部)52は、自身のみではキャリパ2を付勢しないもの(ロータ周方向の幅がシム5と凹部20で同じもの)でも良い。また、当接部52は、ロータ軸方向他方側に傾斜するように構成されても良い。
バネ部53は、シム本体部51に一体に設けられ、ブレーキパッド4に設けられたロータ径方向一方側に突出する突出部421に当接し、突出部421とシム本体部51との間でロータ周方向に弾性力を発生させる。バネ部53は、一方側バネ531と、他方側バネ532とで構成されている。一方側バネ531は、突出部421のロータ周方向一方側に配置されている。一方側バネ531は、シム本体部51から延伸し、突出部421の側面(ロータ周方向の一端面)に当接する板バネである。
具体的に、一方側バネ531は、図6に示すように、基端部531aと、湾曲部531bと、先端部531cと、で構成されている。基端部531aは、シム本体部51のロータ径方向外側の端部からディスクロータ1側(ロータ軸方向一方側)に突出した部位である。基端部531aは、突出部421よりもロータ周方向一方側に位置している。湾曲部531bは、基端部531aから突出部421に向けて突出している部位である。湾曲部531bは、バネ性が発揮されるように湾曲している。第一実施形態の湾曲部531bは、S字状に湾曲している。先端部531cは、湾曲部531bの突出部421側の端部から突出部421に向けて突出し、突出部421の側面に当接している部位である。湾曲部531bは配置状態(非制動状態)で圧縮されており、一方側バネ531は、突出部421を付勢している。
他方側バネ532は、突出部421のロータ周方向他方側に配置されている。他方側バネ532は、シム本体部51から延伸し、突出部421の側面(ロータ周方向の他端面)に当接する板バネである。他方側バネ532は、一方側バネ531同様、基端部532aと、湾曲部532bと、先端部532cと、で構成されている。基端部532aは、シム本体部51のロータ径方向外側の端部からディスクロータ1側に突出した部位である。基端部532aは、突出部421よりもロータ周方向他方側に位置している。湾曲部532bは、基端部532aから突出部421に向けて突出している部位である。第一実施形態の湾曲部532bは、S字状に湾曲している。先端部532cは、湾曲部532bの突出部421側の端部から突出部421に向けて突出し、突出部421の側面に当接している部位である。湾曲部532bは配置状態で圧縮されており、他方側バネ532は、突出部421を付勢している。バネ部53は、突出部421を付勢する付勢部ともいえる。なお、湾曲部531b、532bの形状は、U字状や波形状であっても良い。
ここで、シム5は、ロータ周方向一方側にブレーキパッド4を付勢する付勢力と、ロータ周方向他方側にブレーキパッド4を付勢する付勢力とが異なるように構成されている。具体的に、バネ部53は、他方側バネ532の付勢力が一方側バネ531の付勢力よりも大きくなるように形成されている。バネ部53と突出部421とにより、ブレーキパッド4は、シム5に対して、ロータ周方向一方側に付勢された状態となる。ロータ周方向一方側は車両前進時の回出側(トレーディング側)であり、ロータ周方向他方側は車両前進時の回入側(リーディング側)である。つまり、第一実施形態では、非制動時のシム5に対するブレーキパッド4の位置が、中央位置よりも車両前進時の回出側に位置している。
第一実施形態によれば、制動時に、シム5の当接部52を介して裏板42とキャリパ2(トルク受け面20a)とが衝突し得るが、バネ部53によりブレーキパッド4とシム5との間に弾性力が発生して、当該衝撃が吸収される。これにより、打音の発生が抑制される。また、バネ部53は、シム5のうち、当接部52の位置ではなく、ロータ径方向の一方側に形成されるため、バネ部53がブレーキパッド4とキャリパ2に挟まれて潰れることを回避することができ、塑性変形の可能性も小さくなる。また、バネ部53は当接部52よりも配置スペースの自由度が高い位置に形成できるため、弾性力も調整しやすい。これらの作用は、1つの板状部材であるシム5により実現される。つまり、第一実施形態によれば、部品点数を増やすことなく、耐久性と打音抑制性能の向上を図ることができる。シム5は、1枚の金属板で構成されているため、他の部材や材料を必要とせず、低コスト化が可能となる。
さらに、第一実施形態によれば、当接部52が第2バネ部として機能するため、打音が発生するロータ周方向端部に直接的に弾性力(減衰性)を発揮させることができる。つまり、打音抑制性能をより直接的に向上させることができる。バネ部53と当接部52とにより、制動時の衝撃エネルギーを十分に吸収することができ、さらに打音抑制性能は向上する。また、バネ部53が弾性力を発生させつつブレーキパッド4の姿勢を安定させるため、鳴き抑制性能を向上させ、第2バネ部としての当接部52の機能及び耐久性を向上させることができる。つまり、バネ部53の姿勢保持機能により当接部52の減衰性能が精度良く維持される。
また、バネ部53(及び/又は当接部52)の設計により、非制動時のブレーキパッド4の位置(初期位置)が、ロータ周方向の中央よりも車両前進時の回出側に位置している。これにより、車両前進中に制動がかかった場合に、ブレーキパッド4の移動距離が小さくなり、比較的高頻度で使用する車両前進時の制動において打音の発生を抑制することができる。
<第二実施形態>
第二実施形態のディスクブレーキ装置は、当接部の形状の点で、第一実施形態と異なっている。したがって、異なっている部分のみ説明する。第二実施形態の説明において、第一実施形態の説明と図面を参照することができる。
第二実施形態の当接部52Aは、図8及び図9に示すように、シム本体部51のロータ周方向の端部からディスクロータ1側に(シム本体部51に垂直に)突出する第1部位521と、第1部位521に積層される第2部位522と、第1部位521と第2部位522とを接続する湾曲部523と、を有する積層体を構成している。つまり、当接部52Aは、シム本体部51から同じ板厚で延びる板状部位を、二重に折り重ねて(二層に積層させて)形成されている。第2部位522は、第1部位521に対向配置されている。当接部52Aの形状は、ロータ径方向一方側から見て、U字状であるともいえる。図8及び図9に示す例では、シム5が凹部20に配置された状態で、第1部位521と第2部位522とが平行であって且つ接触している。第2部位522は、第1部位521に平行で且つ重なって配置されている。
これにより、部品点数を増やすことなく、当接部52Aのロータ周方向の厚みを大きくすることができる。当接部52Aを肉厚とすることで、当接部52Aの材料の特性(ヤング率)により、衝撃に対する減衰性を発揮させることができる。つまり、打音抑制性能の向上が可能となる。また、当接部52Aは、積層体であるため、変形がほぼなく、塑性変形もほぼ生じない。したがって、耐久性の面でも有利である。また、当接部52Aが1つの板状部材で形成されているため、ゴム層などの別部材を設ける必要がなく、製造コストの面でも有利である。なお、当接部52Aは、三層以上の積層体であっても良い。また、当接部52Aは、第1部位521と第2部位522とが密着している形態に限らず、第1部位521と第2部位522との間に微小なクリアランスがある形態でも良い。また、第1部位521と第2部位522の積層方向は、ロータ周方向に限らず、例えばロータ軸方向であっても良い。
<第三実施形態>
第三実施形態のディスクブレーキ装置は、当接部の形状の点で、第一実施形態と異なっている。したがって、異なっている部分のみ説明する。第三実施形態の説明において、第一実施形態の説明と図面を参照することができる。
第三実施形態の当接部52Bは、図10及び図11に示すように、シム本体部51に交差する方向に突出し且つ波形状に形成されている。当接部52Bは、シム本体部51のロータ周方向の端部からディスクロータ1側に突出している。当接部52Bの形状は、ロータ周方向の長さが振幅となる波形状である。換言すると、当接部52Bの形状は、波の進行方向がロータ径方向となる波形状である。図10及び図11に示す例では、一方側の当接部52Bは、他方側の当接部52B同様、複数(図では4つ)の凸状部位52Baを有している。シム5のロータ周方向の幅は、凹部20のロータ周方向の幅とほぼ同じである。つまり、当接部52Bの形状は、キャリパ2のトルク受け面20aに当接する凸状部位52Baを有する波形状である。
第三実施形態によれば、第二実施形態同様、当接部52Bにおいて減衰性を発揮させることができる。また、凸状部位52Baの数や突出高さ(波の振幅)を調整することで、容易に応力コントロール(トルクコントロール、減衰性能コントロール)をすることができる。なお、当接部52Bの凸状部位52Baに隣り合う凹状部位52Bbと、裏板42の側面との間にクリアランスが形成されている。当該クリアランスは、非制動時において、バネ部53の付勢力によりロータ周方向他方側(車両前進時の回入側)に形成されている。ロータ周方向一方側の当接部52Bの凹状部位52Bbは、非制動時において、裏板42の側面に当接している。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、図12に示すように、突出部421がロータ径方向外側に向かうほどロータ周方向の幅が小さくなるように形成されても良い。突出部421の形状は、例えば台形状又は三角形状であっても良い。つまり、突出部421の側面のうちバネ部53と当接する面は、当該面の法線ベクトルがブレーキパッド4から離れる方向に向かい、且つロータ周方向に平行な直線と交差する傾斜面に形成されても良い。換言すると、突出部421のバネ部53と当接する面の法線ベクトルは、ロータ径方向外側に向かうベクトル(大きさが0でない)と、ロータ周方向一方側又は他方側に向かうベクトル(大きさが0でない)との和で表現することができる。さらに換言すると、突出部421は、ロータ径方向外側に向かうほど突出部421のロータ周方向中央側に位置する傾斜面421aを有し、バネ部53が当該傾斜面421aに当接するように構成されても良い。この構成によれば、バネ部53が突出部421の傾斜面421a(突出部421aの側面の少なくとも一部)に当接することで、突出部421がロータ径方向内側にも付勢される。バネ部53がブレーキパッド4をロータ径方向内側にも付勢するため、ブレーキパッド4をロータ径方向内側に付勢する板バネを無くすことができる。つまり、部品点数の低減が可能となる。
また、突出部421は、ロータ周方向中央に限らず、当該中央よりもロータ周方向一方側又は他方側に位置していても良い。また、突出部421は、1つに限らず、複数であっても良い。例えば突出部421が2つある場合、一方側バネ531がロータ周方向一方側の突出部421に当接し、他方側バネ532がロータ周方向他方側の突出部421に当接しても良い。また、突出部421は、裏板本体部420のロータ径方向内側の端部からロータ径方向内側に突出していても良い。この場合、バネ部53は、例えばシム本体部51のロータ径方向内側の端部に形成される。ただし、配置・形状自由度の面で、ロータ径方向外側に突出部421があることが有利である。
また、突出部421は、裏板42のうち、ブレーキパッド4をロータ径方向内側に付勢する板バネが当接する平面部位に隣接する凸部により構成されても良い。つまり、裏板42のうち板バネが配置されるロータ周方向の両端側の部位が、平面状に加工される(例えば削られる)ことでロータ周方向中央部に凸部が形成されている場合、当該凸部を突出部421として利用しても良い。また、ブレーキパッド4が電子式の摩耗センサ(PWI)を有する場合、当該磨耗センサの突起を突出部421として利用しても良い。このように、構成上、元々ブレーキパッド4にある突起を突出部421として利用することで、ブレーキパッド4の設計変更を省くことができる。また、作用の観点から、第一実施形態の当接部52及びバネ部53は付勢部ともいえ、第二及び第三実施形態の当接部52A、52Bは減衰部ともいえる。また、ディスクブレーキ装置は、浮動式であっても良い。また、バネ部53は、ロータ周方向のいずれか一方側のみに設けられても良い。また、バネ部53により非制動時のブレーキパッド4がロータ周方向他方側又はロータ周方向中央に位置していても良い。
1…ディスクロータ、2…キャリパ、20a…トルク受け面、21…インナーハウジング部、22…アウターハウジング部、23…連結部、3…ピストン、4…ブレーキパッド、41…摩擦材、42…裏板、420…裏板本体部、421…突出部、421a…傾斜面、5…シム、51…シム本体部、52、52A、52B…当接部、521…第1部位、522…第2部位、523…湾曲部、52Ba…凸状部位、53…バネ部、531…一方側バネ、532…他方側バネ、A…ディスクブレーキ装置。

Claims (6)

  1. ディスクロータの外周部の一部分を跨ぐように配置されるキャリパと、
    前記ディスクロータを介して対向配置され、前記キャリパに組み込まれる一対のブレーキパッドと、
    前記キャリパに組み込まれ前記ブレーキパッドを前記ディスクロータに向けて押圧する押圧部材と、
    前記ブレーキパッドと前記押圧部材との間に配置されるシムと、
    を備えるディスクブレーキ装置であって、
    前記ディスクロータの周方向をロータ周方向とし、前記ディスクロータの径方向をロータ径方向とすると、
    前記シムは、
    平板状のシム本体部と、
    前記シム本体部における前記ロータ周方向の両端部に一体に設けられ、前記キャリパと当接する当接部と、
    前記シム本体部に一体に設けられ、前記ブレーキパッドに設けられた前記ロータ径方向一方側に突出する突出部に当接し、前記突出部と前記シム本体部との間で前記ロータ周方向に弾性力を発生させるバネ部と、
    を備えるディスクブレーキ装置。
  2. 前記ディスクロータの軸方向をロータ軸方向とすると、
    前記当接部は、前記シム本体部に対して前記ロータ軸方向に傾斜して突出し、前記シム本体部と前記キャリパとの間で前記ロータ周方向に弾性力を発生させる請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記当接部は、前記シム本体部の前記ロータ周方向の端部から突出する第1部位と、前記第1部位に積層される第2部位と、前記第1部位と前記第2部位とを接続する湾曲部と、を有する積層体を構成する請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記当接部は、前記シム本体部に対して交差する方向に突出し、
    前記当接部の形状は、前記キャリパに当接する凸状部位を有する波形状である請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記バネ部は、前記突出部の前記ロータ周方向一方側に配置された一方側バネと、前記突出部の前記ロータ周方向他方側に配置された他方側バネと、で構成され、
    前記シムは、前記ロータ周方向一方側に前記ブレーキパッドを付勢する付勢力と、前記ロータ周方向他方側に前記ブレーキパッドを付勢する付勢力とが異なるように構成されている請求項1〜4の何れか一項に記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記突出部は、前記ロータ径方向外側に向かうほど前記突出部の前記ロータ周方向中央側に位置する傾斜面を有し、
    前記バネ部は、前記傾斜面に当接する請求項1〜5の何れか一項に記載のディスクブレーキ装置。
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