JP2018122703A - サスペンションメンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】スタビライザーからスタビライザー取付部を介してリアクロスメンバに荷重が入力されても、そのリアクロスメンバに形成されたボデー固定部同士を連結する補強リブへの応力集中を抑制できるサスペンションメンバを得る。【解決手段】車幅方向に延在するリアクロスメンバ40と、リアクロスメンバ40の車幅方向両端部に形成され、ボデー本体に固定される一対のボデー固定部46と、リアクロスメンバ40に形成され、ボデー固定部46同士を連結する補強リブ60と、補強リブ60とは非連結となるようにリアクロスメンバ40に形成され、スタビライザーが取り付けられるスタビライザー取付部54と、を備えたサスペンションメンバ12とする。【選択図】図4

Description

本発明は、サスペンションメンバに関する。
アルミニウム合金製のサスペンションメンバにおいて、車幅方向に延在するリアクロスメンバの下面に、ボデー側であるサイドフレームに締結するための一対のボス及びロアアームを取り付けるための一対のボスが形成されるとともに、各ボスの外周面同士を連結する複数の補強リブが形成された構造は、従来に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−347253号公報
しかしながら、リアクロスメンバにおいて、ボデー側への締結部となるボデー固定部同士を連結する補強リブと、スタビライザーを取り付けるためのスタビライザー取付部(荷重入力部)と、が連結されていると、スタビライザーからスタビライザー取付部を介して入力された荷重により、補強リブに対して応力が集中し、その応力を充分に低減できないおそれがある。
そこで、本発明は、スタビライザーからスタビライザー取付部を介してリアクロスメンバに荷重が入力されても、そのリアクロスメンバに形成されたボデー固定部同士を連結する補強リブへの応力集中を抑制できるサスペンションメンバを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のサスペンションメンバは、車幅方向に延在するリアクロスメンバと、前記リアクロスメンバの車幅方向両端部に形成され、ボデー本体に固定される一対のボデー固定部と、前記リアクロスメンバに形成され、前記ボデー固定部同士を連結する補強リブと、前記補強リブとは非連結となるように前記リアクロスメンバに形成され、スタビライザーが取り付けられるスタビライザー取付部と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、一対のボデー固定部同士を連結する補強リブと、スタビライザー取付部と、が非連結とされている。したがって、スタビライザーからスタビライザー取付部を介してリアクロスメンバに荷重が入力されても、そのリアクロスメンバに形成された補強リブへの応力集中が抑制される。
以上のように、本発明によれば、スタビライザーからスタビライザー取付部を介してリアクロスメンバに荷重が入力されても、そのリアクロスメンバに形成されたボデー固定部同士を連結する補強リブへの応力集中を抑制することができる。
本実施形態に係るサスペンションメンバを上方側から見て示す斜視図である。 本実施形態に係るサスペンションメンバを上方側から見て示す分解斜視図である。 本実施形態に係るサスペンションメンバを下方側から見て示す斜視図である。 本実施形態に係るサスペンションメンバのリアクロスメンバを示す底面図である。 (A)本実施形態に係るサスペンションメンバのリアクロスメンバの一部を拡大して示す底面図である。(B)本実施形態に係る第1リブの応力分布と共に示す図5(A)のX−X線矢視断面図である。 (A)比較例に係るサスペンションメンバのリアクロスメンバの一部を拡大して示す底面図である。(B)比較例に係る第1リブの応力分布と共に示す図6(A)のY−Y線矢視断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを車体上方向、矢印FRを車体前方向、矢印RHを車体右方向とする。また、以下の説明で、特記することなく上下、前後、左右の方向を記載した場合は、車体上下方向の上下、車体前後方向の前後、車体左右方向(車幅方向)の左右を示すものとする。
図1に示される本実施形態に係るサスペンションメンバ12は、車体前後方向に沿って延在するボデー本体としての左右一対のフロントサイドメンバ(図示省略)の前部下側に、そのフロントサイドメンバに吊り下げられた状態で支持されるようになっている。各フロントサイドメンバは、車体前部側を車体後部側よりも高位に位置させるためのキック部を有している。
したがって、サスペンションメンバ12は、その前端部である後述する左右一対のフロントボデーマウント22のマウント部24が、キック部よりも車体前方側のフロントサイドメンバの前端部に取り付けられ、その後端部である後述するリアクロスメンバ40の左右一対のボデー固定部46が、キック部の下端部に取り付けられるようになっている。
図1〜図3に示されるように、サスペンションメンバ12は、平面視略「U」字状のフロントフレーム14と、フロントフレーム14の車体後方側に接合される平面視略「U」字状のリアフレーム16と、を有している。フロントフレーム14は、車幅方向に延在するフロントクロスメンバ20と、フロントクロスメンバ20の長手方向(車幅方向)両端部に設けられた左右一対のフロントボデーマウント22と、を有している。
フロントクロスメンバ20は、アルミニウム合金等の軽金属材の押出成形により、長手方向(車幅方向)と直交する断面視で、一定の矩形閉断面形状に形成されている。各フロントボデーマウント22は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形により、平面視略「L」字状に形成されており、車体下方側が開放された開断面形状のアッパマウント26と、車体上方側が開放された開断面形状のロアマウント28と、を含んで構成されている。
そして、左右一対とされたフロントボデーマウント22の各コーナー部が、各フロントサイドメンバの前端部に支持されるマウント部24とされており、各マウント部24には上下方向に貫通する貫通孔24Aが形成されている。なお、各貫通孔24Aには、それぞれ円筒状のカラー部材25(図2参照)が車体下方側から挿入されて取り付けられるようになっている。
また、各フロントボデーマウント22のマウント部24よりも車幅方向内側が、その車幅方向内側へ延在する矩形閉断面形状のクロス部36とされている。そして、各クロス部36が、それぞれフロントクロスメンバ20の車幅方向両端部に被せられ(フロントクロスメンバ20の車幅方向両端部が、それぞれ各クロス部36内に挿入され)、その車幅方向内側の辺縁部が、フロントクロスメンバ20の上壁、下壁、前壁及び後壁にアーク溶接によって線状に接合されている。
また、フロントクロスメンバ20の上壁の長手方向(延在方向)略中央部から左端部側には、フロントクロスメンバ20よりも短い長さで形成されたエンジンマウントブラケット18が、ボルト締結及びアーク溶接によって接合されている。エンジンマウントブラケット18は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、その上面側にエンジンマウント(図示省略)が取り付けられるようになっている。
つまり、サスペンションメンバ12の車体上方側には、エンジン及びトランスミッションを含むパワーユニット(図示省略)が配設されるようになっており、パワーユニットは、エンジンマウントを介して、少なくともサスペンションメンバ12等によって車体下方側から支持される構成になっている。
また、フロントクロスメンバ20の下壁には、フロントクロスメンバ20とほぼ同じ長さで形成されたプロテクタ38が、ボルト締結又は溶接等によって接合されている。プロテクタ38は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体上方側が開放された開断面形状に形成されており、フロントクロスメンバ20の下壁全体を路面との干渉から保護する構成になっている。
各フロントボデーマウント22のマウント部24よりも車体後方側は、車体前後方向に(車体後方側へ)延在する左右一対のフロントサイドレール部30とされている。各フロントサイドレール部30は、延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされており、各フロントサイドレール部30の延在方向(車体前後方向)における略中央部には、車幅方向から見た側面視で、車体下方側へ向かって凸となる(下凸状の)屈曲部32(図1参照)が形成されている。
また、図2に示されるように、アッパマウント26のフロントサイドレール部30とロアマウント28のフロントサイドレール部30との間には、車体前後方向に延在する補強レール部34が設けられている。補強レール部34は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、フロントサイドレール部30の屈曲部32から後端部までを補強するように、その後端部まで延在されている。
図1〜図3に示されるように、リアフレーム16は、車幅方向に延在するリアクロスメンバ40を有している。リアクロスメンバ40は、アッパメンバ42と、アッパメンバ42の下面側に設けられて、その下面側を保護するロアメンバ44と、を含んで構成されている。
アッパメンバ42は、アルミニウム合金等の軽金属材のダイカストによって車体下方側が開放された開断面形状に形成されており、ロアメンバ44は、アルミニウム合金等の軽金属材のプレス成形によって車体上方側が開放された開断面形状に形成されている。なお、アッパメンバ42の補強構造10については、後で詳述する。
アッパメンバ42の車幅方向両端後部には、各フロントサイドメンバのキック部の下端部に取り付けるための左右一対のボデー固定部46が形成されている。各ボデー固定部46は、ボルト(図示省略)を挿通させるための貫通孔47Aを有するボス部47で構成されている。
なお、図4に示されるように、一方(例えば右側)のボス部47Rは、車体下方側へ突出する円筒状に形成されており、他方(例えば左側)のボス部47Lは、車体下方側へ突出するとともに、車幅方向が長径とされた略楕円筒状に形成されている。これにより、フロントサイドメンバの車幅方向における間隔のばらつきに対応可能になっている。
また、図1〜図4に示されるように、ボデー固定部46(ボス部47)よりも車体前方側におけるアッパメンバ42の車幅方向両端部には、サスペンションアーム(図示省略)を構成するロアアーム(図示省略)を取り付けるためのロアアーム取付部48が形成されている。ロアアーム取付部48は、略平板状に上下一対で形成されており、車体上下方向に貫通する貫通孔48Aを有している。
また、アッパメンバ42の車幅方向両端前部には、車体前方側へ延在する左右一対のアッパレール部43が一体に形成されており、ロアメンバ44の車幅方向両端前部には、車体前方側へ延在する左右一対のロアレール部45が一体に形成されている。各アッパレール部43の左右の側壁における車体下方側の辺縁部と各ロアレール部45の左右の側壁とがアーク溶接によって線状に接合されることにより、延在方向と直交する断面視で矩形閉断面形状とされた左右一対のリアサイドレール部50が構成されている。
そして、各リアサイドレール部50の前端部が、各フロントサイドレール部30の後端部に被せられ(各フロントサイドレール部30の後端部が、各リアサイドレール部50の前端部内に挿入され)、各リアサイドレール部50の前端部における辺縁部が、それに重ね合わされた各フロントサイドレール部30の後端部における壁面(上壁、下壁及び左右の側壁)にアーク溶接によって線状に接合されている。
つまり、各リアサイドレール部50は、各フロントサイドレール部30に沿って延在されており、アッパレール部43の前端部における辺縁部が、フロントサイドレール部30を構成するアッパマウント26の後端部における上面及び左右の側面にアーク溶接され、ロアレール部45の前端部における辺縁部が、フロントサイドレール部30を構成するロアマウント28の後端部における下面及び左右の側面にアーク溶接されている。
このように、フロントサイドレール部30の後端部とリアサイドレール部50の前端部とがアーク溶接による接合部で接合されることにより、フロントフレーム14とリアフレーム16とが一体的に接合され、フロントサイドレール部30とリアサイドレール部50とが連続して車体前後方向に延在し、かつフロントクロスメンバ20とリアクロスメンバ40とがそれぞれ車幅方向に延在するサスペンションメンバ12が形成されるようになっている。
次に、リアクロスメンバ40を構成するアッパメンバ42の補強構造10について説明する。
図3〜図5(A)に示されるように、アッパメンバ42の下面には、ボデー固定部46同士を連結する補強リブとしての第1リブ60が形成されている。第1リブ60は、アッパメンバ42の後端部における辺縁部42Bに沿って略車幅方向に延在しており、その両端部がそれぞれ各ボデー固定部46を構成するボス部47の外周面に一体的に連結されている。
なお、アッパメンバ42には、車体後方側が車体前方側よりも高位となるように、段差部52(図1、図2、図5(B)参照)が形成されており、図5(B)に示されるように、第1リブ60は、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の上面及び下面よりも車体上下方向に突出している。また、第1リブ60の下端部は、車体後方側へ向けて屈曲されており、その下端面60Aは、段差部52よりも車体前方側のアッパメンバ42の下面42Aと略面一となる高さに形成されている。
また、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42には、車幅方向に延在するスタビライザー(図示省略)を取り付けるためのスタビライザー取付部54(図1〜図5(A)参照)が車体前後方向に2個並んで形成されている。詳細に説明すると、各スタビライザー取付部54は、スタビライザーの車幅方向両端部がそれぞれ取り付けられた左右一対のスタビライザーブラケット(図示省略)をボルト締結するための貫通孔55Aを有するボス部55で構成されており、各ボス部55は、車体下方側へ突出する円筒状に形成されている。
そして、図4、図5(A)に示されるように、第1リブ60に近い車体後方側のボス部55Bの外周面には、その第1リブ60が直接的に連結されない(非連結となる)構成になっている。すなわち、車体後方側のボス部55Bは、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の下面において、第1リブ60に対して車体前方側へオフセットされた位置に突設されており、その外周面に第1リブ60が連結されない構成になっている。
また、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42には、他の車両構成部品を取り付けるための複数の取付部56が形成されている。各取付部56も、ボルト締結するための貫通孔57Aを有するボス部57で構成されており、各ボス部57は、それぞれ車体下方側へ突出する円筒状に形成されている。なお、段差部52よりも車体前方側のアッパメンバ42には、ステアリングギアボックス(図示省略)を取り付けるためのギアボックス取付部58(図1、図2参照)が同様に形成されている。
また、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の下面において、その段差部52の車体後方側を向く壁面52Aと、第1リブ60の車体前方側を向く壁面60Bと、ボデー固定部46を構成するボス部47の外周面と、スタビライザー取付部54を構成するボス部55の外周面と、各取付部56を構成するボス部57の外周面と、がそれぞれ複数の第2リブ62によって適宜連結されている。
第2リブ62は、第1リブ60よりも薄い板状に形成されており、図4に示されるように、底面視で、車幅方向に対して約45度の傾斜角度で延在している。すなわち、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の下面には、車幅方向外側前方(車幅方向内側後方)へ傾斜する第2リブ62Aと、車幅方向外側後方(車幅方向内側前方)へ傾斜する第2リブ62Bと、が形成されており、第2リブ62Aと第2リブ62Bとが底面視で直角に交わる部位も形成されている。
なお、図5(B)に示されるように、第2リブ62は、第1リブ60の下端面60A及びアッパメンバ42の下面42Aよりも車体下方側へ突出しない高さに形成されている。また、第2リブ62は、少なくともロアメンバ44で覆われていないアッパメンバ42の下面、即ち段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の下面に形成されていればよい。
また、図4に示されるように、リアクロスメンバ40のリアサイドレール部50を除く前端部40F、即ちアッパメンバ42のアッパレール部43を除く前端部42Fとロアメンバ44のロアレール部45を除く前端部44Fは、それぞれ車幅方向に沿った略ストレート状に形成されている。そして、ロアメンバ44の後端部44Bも、車幅方向に沿った略ストレート状に形成されている。
以上のような構成とされた補強構造10を備えた本実施形態に係るサスペンションメンバ12において、次にその作用について説明する。
まず、図6に示される比較例に係るサスペンションメンバ112について説明する。図6(A)に示されるように、この比較例に係るリアクロスメンバ140のアッパメンバ142では、車体前後方向に2個並んで形成されたスタビライザー取付部154のボス部155のうち、車体後方側のボス部155Bの外周面に、ボデー固定部146(ボス部147の外周面)同士を連結する第1リブ160が直接的に連結されている。
したがって、例えば悪路走行時に、スタビライザーからスタビライザー取付部154を介してアッパメンバ142(リアクロスメンバ140)に荷重が入力されると、第1リブ160に対して応力が集中し、その荷重をアッパメンバ142(リアクロスメンバ140)全体で受けることができない。
よって、サスペンションメンバ112の安全性向上の観点から(一般的にダイカストで成形されたものは疲労強度が低いため)、第1リブ160の板厚を比較的厚く(例えば10mm以上に)形成する必要があり、サスペンションメンバ112を軽量化することができない。
また、図6(B)に示されるように、この第1リブ160は、アッパメンバ142の下面から車体下方側のみへ突出して、アッパメンバ142の上面から車体上方側へは突出していない。そのため、車幅方向から見た側断面視で車体前後方向に沿ったアッパメンバ142の図心Cよりも車体下方側における引張変形側の応力を、その図心Cよりも車体上方側における圧縮変形側で受けることができず、その引張変形側の応力を低減させることができない。
これに対し、本実施形態に係るサスペンションメンバ12におけるリアクロスメンバ40のアッパメンバ42では、図3〜図5(A)に示されるように、スタビライザー取付部54を構成するボス部55Bの外周面に、ボデー固定部46(ボス部47の外周面)同士を連結する第1リブ60が連結されていない。
したがって、例えば悪路走行時に、スタビライザーからスタビライザー取付部54を介してアッパメンバ42(リアクロスメンバ40)に荷重が入力されても、第1リブ60に対する応力集中が抑制又は防止され、その荷重をアッパメンバ42(リアクロスメンバ40)全体で受けることができる。
つまり、アッパメンバ42(リアクロスメンバ40)の耐久強度を向上させることができる。よって、第1リブ60の板厚を比較例における第1リブ160の板厚よりも薄く(例えば7mm程度に)形成することができ、サスペンションメンバ12の軽量化と安全性向上とを両立させることができる。
また、図5(B)に示されるように、この第1リブ60は、アッパメンバ42の下面から車体下方側へ突出するとともに、アッパメンバ42の上面からも車体上方側へ突出している。そのため、車幅方向から見た側断面視で車体前後方向に沿ったアッパメンバ42の図心Cよりも車体下方側における引張変形側の応力を、その図心Cよりも車体上方側における圧縮変形側で受けることができ、その引張変形側の応力を低減させることができる。
また、図4に示されるように、リアクロスメンバ40のリアサイドレール部50を除く前端部40F、即ちアッパメンバ42のアッパレール部43を除く前端部42Fとロアメンバ44のロアレール部45を除く前端部44Fは、車幅方向に沿った略ストレート状に形成されており、リアクロスメンバ40のリアサイドレール部50を除く部分の車体前後方向の長さが極力大きく形成されている。
したがって、スタビライザーやパワーユニットから入力される荷重により、リアクロスメンバ40に車幅方向を軸方向とする捩り変形が生じても、比較例に係るリアクロスメンバ140に比べて、上記した軽量化効果を損なうことなく、その捩り変形に対する剛性を向上させることができる。
しかも、その捩り変形は、リアクロスメンバ40の車幅方向に対して約45度の傾斜角度で伝わるが、リアクロスメンバ40を構成するアッパメンバ42の下面(段差部52よりも車体後方側の下面)には、車幅方向に対して約45度の傾斜角度で延在する第2リブ62が形成されているため、その捩り変形に対する剛性(特にロアメンバ44で覆われていない部分の剛性)をより一層向上させることができる。
なお、本実施形態に係るリアクロスメンバ40のように、アッパメンバ42の下面にはロアメンバ44を設けて閉断面形状を形成する構成とした方が好ましい。これによれば、ロアメンバが設けられていない比較例に係るリアクロスメンバ140よりも、その捩り変形に対する剛性をより効率よく向上させることができる。
また、フロントサイドレール部30の後端部とリアサイドレール部50の前端部とがアーク溶接によって線接合されていると、両者の間に異物が入り込むのを抑制又は防止することができる。したがって、両者の間で電食が発生するのを抑制又は防止することができる。これは、フロントボデーマウント22のクロス部36とフロントクロスメンバ20とのアーク溶接による線接合においても同様である。
以上、本実施形態に係るサスペンションメンバ12について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るサスペンションメンバ12は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、軽金属材としては、アルミニウム合金に限定されるものではなく、マグネシウム合金等であってもよい。
また、第2リブ62は、図示の態様に形成されるものに限定されるものではなく、底面視で、車幅方向に対して約45度の傾斜角度で延在されていればよい。すなわち、段差部52よりも車体後方側のアッパメンバ42の下面には、車幅方向外側前方(車幅方向内側後方)へ傾斜する第2リブ62Aと、車幅方向外側後方(車幅方向内側前方)へ傾斜する第2リブ62Bと、が形成されていればよい。
また、フロントサイドレール部30とリアサイドレール部50とを線接合する溶接や、フロントボデーマウント22のクロス部36とフロントクロスメンバ20とを線接合する溶接は、アーク溶接に限定されるものではなく、例えばレーザー溶接等であってもよい。
また、フロントクロスメンバ20は、押出成形によって形成される構成に限定されるものではなく、例えばプレス成形によってアッパフロントクロスメンバとロアフロントクロスメンバ(共に図示省略)とが形成され、それらが接合されて構成されていてもよい。また、フロントボデーマウント22のアッパマウント26及びロアマウント28をダイカストによって形成し、その剛性を向上させるようにしてもよい。
12 サスペンションメンバ
40 リアクロスメンバ
46 ボデー固定部
54 スタビライザー取付部
60 第1リブ(補強リブ)

Claims (1)

  1. 車幅方向に延在するリアクロスメンバと、
    前記リアクロスメンバの車幅方向両端部に形成され、ボデー本体に固定される一対のボデー固定部と、
    前記リアクロスメンバに形成され、前記ボデー固定部同士を連結する補強リブと、
    前記補強リブとは非連結となるように前記リアクロスメンバに形成され、スタビライザーが取り付けられるスタビライザー取付部と、
    を備えたサスペンションメンバ。
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