JP2018121384A - 他力ファン付可変速モータシステム - Google Patents

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覚 橋本
Manabu Hashimoto
覚 橋本
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Abstract

【課題】他力ファンモータの省電力運転化、長寿命化を実現することを目的とする。【解決手段】他力ファン付可変速モータシステムは、温度センサ(19)、他力ファン(14)、他力ファンモータ(15)、他力ファンモータ用インバータ装置(16)、制御装置(20)を備える。温度センサ(19)は、可変速駆動するメインモータ(10)の巻線温度を計測する。他力ファン(14)は、メインモータ(10)へ冷却用の空気を送風する。他力ファンモータ(15)は、メインモータ(10)とは異なる電源(18)により他力ファン(14)を駆動する。他力ファンモータ用インバータ装置(16)は、速度指令値に応じて、他力ファンモータ(15)の回転速度を制御する。制御装置(20)は、温度センサ(19)により計測された巻線温度をメインモータ(10)の基準温度に一致させるように速度指令値を調整する。【選択図】図1

Description

この発明は、他力ファン付可変速モータシステムに関する。
特開2016−92905号公報に開示されるように、可変速モータには、冷却ファンとして、可変速モータ本体とは異なる電源により回転駆動される所謂他力ファンを取り付けた他力ファン付可変速モータがある。
図6は、従来の他力ファン付可変速モータシステムの構成を示す構成図である。図6に示す他力ファン付可変速モータシステムは、負荷を駆動するメインモータ10を備える。メインモータ10は、メインモータ用インバータ装置11、第1遮断器12を介して高圧電源13に接続する。また、メインモータ10を冷却する他力ファン14が付属する。他力ファン14を駆動する他力ファンモータ15は、第2遮断器17を介して高圧電源13とは異なる低圧電源18(商用電源)に接続する。
特開2016−92905号公報
上述の従来構成では、他力ファンモータ15は商用電源で駆動され、メインモータ10の回転速度や巻線温度に関係なく定格運転するため、常時一定の冷却風量を供給する。そのため、メインモータ10の冷却に必要な風量と他力ファン14により供給される風量とが必ずしも一致していないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、他力ファンモータを可変速制御することにより、他力ファンモータの省電力運転化、長寿命化を実現できる他力ファン付可変速モータシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る他力ファン付可変速モータシステムは、以下のように構成される。
他力ファン付可変速モータシステムは、可変速駆動するメインモータ、温度センサ、他力ファン、他力ファンモータ、他力ファンモータ用インバータ装置、制御装置を備える。
温度センサは、メインモータの巻線温度を常時計測する。温度センサとして、例えば、メインモータの巻線に取り付けされる測温抵抗体(Registance Temperature Detector:RTD)が用いられる。
他力ファンは、メインモータへ冷却用の空気を送風するための羽根車である。他力ファンモータは、メインモータとは異なる電源により他力ファンを駆動する。他力ファンモータ用インバータ装置は、制御装置により調整される速度指令値に応じて、他力ファンモータの回転速度を制御する。
制御装置は、温度センサにより計測された巻線温度をメインモータの基準温度に一致させるように速度指令値を調整する。この基準温度は、メインモータの仕様で定められた上限温度である。また、速度指令値は、他力ファンモータの回転速度を制御する他力ファンモータ用インバータ装置へ出力する周波数指令値である。速度指令値は、巻線温度を基準温度に近づける最適な冷却風量を満たす他力ファンモータの回転速度に調整される。具体的には、巻線温度が基準温度より高い場合に、次の速度指令値を現在値よりも大きくし、巻線温度が基準温度より低い場合に、次の速度指令値を現在値よりも小さくする。
好ましくは、制御装置は、温度センサにより計測される巻線温度が、基準温度よりも低く設定されたメインモータの停止温度を下回る場合に、他力ファンモータを停止させる。
さらに好ましくは、制御装置は、他力ファンモータが停止中、かつ、温度センサにより計測される巻線温度が、基準温度と停止温度との間に設定されたメインモータの再投入温度を上回る場合に、他力ファンモータの電源を再投入する。
本発明に係る他力ファン付可変速モータシステムによれば、メインモータの巻線温度に応じて、他力ファンモータの回転速度がインバータにより可変速制御される。他力ファンモータを最適な回転速度に制御することにより、メインモータに最適な冷却風量を供給することができると共に、他力ファンモータの省電力運転化、長寿命化を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る他力ファン付可変速モータシステムの構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る制御装置の処理を説明するための機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る制御装置の動作例を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る制御装置が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る制御装置が有する処理回路のハードウェア構成例を示すブロック図である。 従来の他力ファン付可変速モータシステムの構成を示す構成図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る他力ファン付可変速モータシステムの構成を示す構成図である。
図1に示すシステムは、負荷を駆動するメインモータ10を備える。メインモータ10は、メインモータ用インバータ装置11、第1遮断器12を介して高圧電源13に接続する。第1遮断器12が投入され、メインモータ用インバータ装置11が運転すると、メインモータ10が駆動される。メインモータ用インバータ装置11は、可変速駆動するメインモータ10の回転速度を制御する。
また、メインモータ10には、他力ファン14が付属する。他力ファン14は、メインモータ10へ冷却用の空気を送風するための羽根車である。他力ファン14は、他力ファンモータ15により駆動される。他力ファンモータ15は、他力ファンモータ用インバータ装置16、第2遮断器17を介して、高圧電源13とは異なる低圧電源18に接続する。第2遮断器17が投入され、他力ファンモータ用インバータ装置16が運転すると、他力ファンモータ15が駆動される。他力ファンモータ用インバータ装置16は、速度指令値に応じて、可変速駆動する他力ファンモータ15の回転速度を制御する。
さらに、メインモータ10には、メインモータ10の巻線温度を常時計測する温度センサとして巻線用測温抵抗体(RTD)19が取り付けられる。巻線用測温抵抗体19により計測された巻線温度は、制御装置20へ逐次入力される。制御装置20は、制御周期毎に巻線用測温抵抗体19により計測された巻線温度をメインモータ10の基準温度に一致させるように速度指令値を調整する。制御装置20は、例えばプログラマブルロジックコントローラである。
<制御装置の処理>
図2は、本発明の実施の形態1に係る制御装置20の処理を説明するための機能ブロック図である。図2には、制御装置20が有する機能の一部として、巻線温度判定部21、他力ファンモータ風量演算部22、他力ファンモータ回転速度演算部23、他力ファンモータ停止部24、他力ファンモータ再投入部25が描かれている。
巻線温度判定部21は、巻線用測温抵抗体19により計測された巻線温度と、予め設定されたメインモータ10の基準温度、停止温度、再投入温度との大小比較を行う。
制御装置20は、他力ファンモータの運転状態および巻線温度判定部21の判定結果に基づいて、他力ファンモータ15の回転速度制御、停止制御、再投入制御を選択的に実行する。これらの制御について図2および図3を参照して説明する。
まず、他力ファンモータ15の回転速度制御について説明する。他力ファンモータ15の回転速度制御は、他力ファンモータ風量演算部22および他力ファンモータ回転速度演算部23を用いて、巻線用測温抵抗体19により計測される巻線温度を基準温度に一致させるように他力ファンモータ15の回転速度を調整するフィードバック制御である。図3の動作例において、このフィードバック制御は、時刻t0から時刻t1までの期間、および時刻t2後において実行される。
他力ファンモータ風量演算部22は、他力ファンモータ15の運転中において、メインモータ10の巻線温度を基準温度に一致させるために、メインモータ10に必要な冷却風量を演算する。ここで、基準温度は、メインモータ10の仕様で定められた上限温度である。現在の巻線温度が基準温度よりも高い場合には冷却風量を増量し、現在の巻線温度が基準温度よりも低い場合には冷却風量を減量する。
他力ファンモータ回転速度演算部23は、他力ファンモータ風量演算部22により演算された冷却風量に基づいて、他力ファンモータ15の回転速度を演算し、速度指令値(周波数指令値)として他力ファンモータ用インバータ装置16へ出力する。他力ファンモータ用インバータ装置16によって他力ファンモータ15の回転速度が制御されて、メインモータ10に必要な冷却風量が供給される。
次に、他力ファンモータ15の停止制御について説明する。他力ファンモータ15の停止制御は、他力ファンモータ停止部24により実現される。図3の動作例において、この停止制御は、メインモータ10の巻線温度が低下し、時刻t1で停止温度を下回った時に実行される。停止温度は、他力ファン14による冷却用空気の送風を停止させる温度閾値であり、基準温度よりも低く設定されている。
他力ファンモータ停止部24は、他力ファンモータ15が運転中であって、巻線用測温抵抗体19により計測される巻線温度が停止温度を下回る場合に、他力ファンモータ15を停止させる停止信号を出力する。停止制御によれば、メインモータ10の巻線温度が停止温度よりも低い温度領域にある場合に他力ファンモータ15を停止できる。
次に、他力ファンモータ15の再投入制御について説明する。他力ファンモータ15の再投入制御は、他力ファンモータ再投入部25により実現される。図3の動作例において、この再投入制御は、時刻t1において停止制御がなされた後、メインモータ10の仕事量が増大し、時刻t2において巻線温度が再投入温度を上回った時に実行される。再投入温度は、停止中の他力ファンモータ15の電源を再投入させる温度閾値であり、基準温度と停止温度との間に設定されている。
他力ファンモータ再投入部25は、他力ファンモータ15が停止中であって、巻線用測温抵抗体19により計測される巻線温度が再投入温度を上回る場合に、他力ファンモータ15の電源を再投入させる再投入信号を出力する。再投入制御によれば、一旦他力ファンモータ15を停止させた後であっても、メインモータ10の巻線温度上昇に応じて他力ファンモータ15の電源を再投入して、メインモータ10の冷却を再開できる。
<フローチャート>
図4は、上述した他力ファンモータ15の回転速度制御、停止制御、再投入制御を実現するために、制御装置20が実行する制御ルーチンのフローチャートである。本ルーチンは制御周期毎に繰り返し実行される。
図4に示すルーチンでは、まずステップS100において、制御装置20は、巻線用測温抵抗体19により計測されたメインモータ10の巻線温度を取得する。
次にステップS110において、制御装置20は、他力ファンモータ15が運転中であるか否かを判定する。他力ファンモータ15が停止中と判定された場合、ステップS120の処理に進む。運転中と判定された場合、ステップS140の処理に進む。
ステップS120において、巻線温度判定部21は、巻線温度が再投入温度よりも高いか否かを判定する。ステップS120の判定条件が成立する場合、ステップS130において、他力ファンモータ再投入部25は再投入信号を出力する。これにより、他力ファンモータ15の電源が再投入される。一方、ステップS120の判定条件が成立しない場合、他力ファンモータ15は停止状態のまま、ステップS100に戻り、次の制御タイミングから処理を継続する。
上述したステップS110において、他力ファンモータ15が運転中と判定された場合、ステップS140において、巻線温度判定部21は、巻線温度が停止温度以上であるか否かを判定する。ステップS140の判定条件が成立する場合、ステップS150の処理に進む。ステップS140に判定条件が成立しない場合、ステップS170の処理に進む。
ステップS150において、他力ファンモータ風量演算部22は、巻線温度を基準温度に一致させるためにメインモータ10に必要な冷却風量を演算する。具体的には、巻線温度が基準温度よりも高い場合には冷却風量を増量し、低い場合は冷却風量を減量する。
ステップS160において、他力ファンモータ回転速度演算部23は、冷却風量に基づいて速度指令値を出力する。これにより、他力ファンモータ用インバータ装置16は他力ファンモータ15の回転速度を制御する。その後、次の制御タイミングにおいて本ルーチンが再実行される。
上述したステップS140において、巻線温度が停止温度を下回ると判定された場合、ステップS170において、他力ファンモータ停止部24は停止信号を出力する。これにより、他力ファンモータ15は停止する。その後、次の制御タイミングにおいて本ルーチンが再実行される。
<効果>
以上説明したように、図4に示すルーチンによれば、他力ファンモータ15の運転状態およびメインモータ10の巻線温度に基づいて、メインモータ10へ最適な冷却風量を供給する他力ファンモータ15の回転速度制御、他力ファンモータ15を停止させる停止制御、他力ファンモータ15の電源を再投入する再投入制御、を適切なタイミングで実行することができる。これによりメインモータ10は必要に応じて適切な冷却風量が常に確保できると共に、他力ファンモータ15の省電力運転化、長寿命化を実現することができる。
<変形例>
ところで、上述した実施の形態1では、他力ファンモータ15の回転速度制御、停止制御、再投入制御をすべて備えた構成について説明したが、本システムの構成はこれに限定されるものではない。例えば、他力ファンモータ15の回転速度制御を備え、停止制御、再投入制御の一方もしくは両方を備えない構成であってもよい。
また、上述した実施の形態1のシステムでは、温度センサとして巻線用測温抵抗体19を用いているが、これに限定されるものではない。
<ハードウェア構成例>
図5は、制御装置20が有する処理回路のハードウェア構成例を示す概念図である。図2の制御装置20内の各部は機能の一部を示し、各機能は処理回路により実現される。一態様として、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ91と少なくとも1つのメモリ92とを備える。他の態様として、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア93を備える。
処理回路がプロセッサ91とメモリ92とを備える場合、各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、メモリ92に格納される。プロセッサ91は、メモリ92に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各機能を実現する。
処理回路が専用のハードウェア93を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、又はこれらを組み合わせたものである。各機能は処理回路で実現される。
10 メインモータ
11 メインモータ用インバータ装置
12 第1遮断器
13 高圧電源
14 他力ファン
15 他力ファンモータ
16 他力ファンモータ用インバータ装置
17 第2遮断器
18 低圧電源
19 巻線用測温抵抗体
20 制御装置
21 巻線温度判定部
22 他力ファンモータ風量演算部
23 他力ファンモータ回転速度演算部
24 他力ファンモータ停止部
25 他力ファンモータ再投入部
91 プロセッサ
92 メモリ
93 ハードウェア

Claims (3)

  1. 可変速駆動するメインモータの巻線温度を計測する温度センサと、
    前記メインモータへ冷却用の空気を送風する他力ファンと、
    前記メインモータとは異なる電源により前記他力ファンを駆動する他力ファンモータと、
    速度指令値に応じて、前記他力ファンモータの回転速度を制御する他力ファンモータ用インバータ装置と、
    前記温度センサにより計測された巻線温度を前記メインモータの基準温度に一致させるように前記速度指令値を調整する制御装置と、
    を備えることを特徴とする他力ファン付可変速モータシステム。
  2. 前記制御装置は、前記温度センサにより計測される巻線温度が、前記基準温度よりも低く設定された前記メインモータの停止温度を下回る場合に、前記他力ファンモータを停止させること、
    を特徴とする請求項1記載の他力ファン付可変速モータシステム。
  3. 前記制御装置は、前記他力ファンモータが停止中、かつ、前記温度センサにより計測される巻線温度が、前記基準温度と前記停止温度との間に設定された前記メインモータの再投入温度を上回る場合に、前記他力ファンモータの電源を再投入すること、
    を特徴とする請求項2記載の他力ファン付可変速モータシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113099695A (zh) * 2021-04-07 2021-07-09 上海应用技术大学 换流变box-in通风的PLC变频温度控制系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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