JP2009207218A - モータ制御装置及びこれを備えた機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定化電源回路を削除してコストダウンを図ると共に、電源電圧が変動しても指定された回転数を維持するようにしたモータ制御装置及びこれを備えた機器を提供する。
【解決手段】指示されたパルス幅でPWM信号を出力するPWM出力部3aと、PWM信号を入力して積分し、速度設定信号としてファンモータへ回転数の指示を出力する積分回路76と、PWM出力部3aへ意図する回転数と対応するパルス幅を指示する制御部3とを備えたモータ制御装置において、速度設定信号を入力し、これをA/D変換してデジタルの速度設定信号値として出力するA/D変換部3bを設け、制御部は、速度設定信号値を入力し、速度設定信号値に対応してPWM出力部3aへ指示するパルス幅の値を補正するフィードバック処理を行う。
【選択図】図1
【解決手段】指示されたパルス幅でPWM信号を出力するPWM出力部3aと、PWM信号を入力して積分し、速度設定信号としてファンモータへ回転数の指示を出力する積分回路76と、PWM出力部3aへ意図する回転数と対応するパルス幅を指示する制御部3とを備えたモータ制御装置において、速度設定信号を入力し、これをA/D変換してデジタルの速度設定信号値として出力するA/D変換部3bを設け、制御部は、速度設定信号値を入力し、速度設定信号値に対応してPWM出力部3aへ指示するパルス幅の値を補正するフィードバック処理を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータ制御装置及びこれを備えた機器に係わり、より詳細には、モータ制御装置の回転数制御の精度を安価に向上させる構成に関する。
従来、モータ制御装置としては、図5に示すものがあった。このモータ制御装置は、図示しない機器を制御すると共に、モータの回転数を制御する制御回路82と、機器に電源を供給する電池90と、電池90の電圧を入力し、デジタル電圧値として制御部82へ出力するA/Dコンバータ91と、制御部82から出力されるPWM波を入力し、モータの駆動信号を出力するスピンドルモータ駆動回路84と、入力されるパルスを波形成形し、制御回路82へ出力する波形成形回路89で構成されている。
一方、制御されるモータ側は、モータの駆動信号を入力するスピンドルモータ85と、このスピンドルモータ85の回転軸に固定されたディスク86と、スピンドルモータ85の回転数に対応してパルスを出力するFG(周波数ジェネレータ)87と、ディスク86の回転位置パルスを出力するパルス発生器88とを備え、FG87と、パルス発生器88とから出力される各パルス信号を波形成形回路89へ出力する構成になっている。
制御回路82は、スピンドルモータ85を所定の回転数に回転させるため、所定の回転数と対応するPWM波をスピンドルモータ駆動回路84に出力する。一方、制御回路82は、A/Dコンバータ91を介して電池90の電圧を監視しており、電池90の電圧が低下した時、スピンドルモータ85の回転数が低下しないように、PWM波を補正して出力し、結果的にスピンドルモータ85が所定の回転数になるように制御している(例えば、特許文献1参照。)。
以上説明したモータ制御装置を備えた機器としては、例えば図7に示す空気調和機があった。図7は空気調和機の室内機、及びこれを制御するリモコンを示す斜視図である。
図7に示す空気調和機の室内機80は横長の箱体であり、前面の吸込口81に吸込グリル87を備えたカバー82が装着されて内部の構造物を覆うようになっている。また、下方に備えられた横長の吹出口83には複数の上下風向板84が配置されている。また、室内機80の右端下方には、リモコン90からの赤外線信号を受信する受光窓85が設けられており、室内機80内部の図示しない室内機制御部のリモコン受信部へ赤外線信号を導くようになっている。
また、リモコン90は縦長の箱状に形成され、長手方向の一端には室内機へ送る赤外線の発光部(図示せず)が備えられている。
また、リモコン90の平面部分には、液晶パネルなどからなる表示部91と、その手前に複数のキーが配置されたキー入力部92とが備えられている。
操作者がリモコン90のキー入力部92を押下することにより、空気調和機の運転モードを切り換えたり設定温度を変更したりする。また、これらの運転モードや設定温度情報は表示部91に表示されると共に、赤外線信号を介して室内機80へ送信するようになっている。この赤外線信号を受信した室内機80は、室内機80が検出した現在の室温情報が、操作者が設定した目標設定温度になるように、図示しない室外機の制御や室内機のファンモータの回転数を制御する。
図6の要部ブロック図に示すように、このファンモータ72の制御は室内機制御部71で行われる。
室内機制御部71は、空気調和機全体を制御すると共に、ファンモータ72の回転数を制御するマイコンからなる制御部73と、入力した信号を積分して出力する積分回路76と、制御部73の内部に設けられたPWM出力部73aと、+15V電源部からの電圧を安定化させる安定化電源回路77と、安定化電源回路77に一端を接続された負荷抵抗75と、負荷抵抗75の他端がコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が積分回路76の入力側に接続され、ベース端子がPWM出力部73aの出力側に接続されたトランジスタ74とを備えている。
一方、ファンモータ72は、モータ部72bと、モータ駆動部72aとで構成され、モータ駆動部72aは、積分回路76から出力された速度設定信号を入力し、この信号と対応してモータ部72bを駆動する駆動信号を出力する。モータ部72bは、その回転数に対応してFG(周波数ジェネレータ)信号をモータ駆動部72aへ出力し、モータ駆動部72aは、この信号を回転周波数信号として制御部73へ出力する。
この構成において制御部73は、駆動したいモータの回転数と対応するパルス幅のPWM波をPWM出力部73aから出力する。トランジスタ74は、PWM波に従ってオン/オフされ、安定化電源回路77から供給される電圧は、抵抗75を介してPWM波のオン/オフのタイミングで積分回路76へ供給/遮断される。
積分回路76では入力されたパルス状の電圧を積分し、速度設定信号としてモータ駆動部72aへ出力する。モータ駆動部72aではこの速度設定信号に基づいてモータ部72bを駆動する。一方、モータ部72bから出力されるFG信号はモータ駆動部72aを介して回転周波数信号として制御部73へ出力しており、制御部73はこの回転周波数信号の周波数を監視することにより、ファンモータのおおよその回転数を知ることができる。
しかしながら、特許文献1の構成は電源に電池を用いており、短時間での電源電圧変動は少ないが、監視している電圧が電池の電圧だけであり、スピンドルモータ駆動回路84における温度変化や回路のバラツキによってスピンドルモータ85への駆動信号が影響を受け、結果的に回転数が意図する回転数にできない場合があった。
一方、図6の構成では、安定化電源回路により供給される電圧の変動は少ないが、安定化電源回路に余分なコストがかかり、また、積分回路の温度変化や回路のバラツキには対応できないという問題があった。なお、一般的には回転周波数信号でフィードバックをかけ、回転数が安定するように構成されているが、制御部が意図して回転数を変える場合は一時的にフィードバック制御が解除されるため、この期間に前述した要因が発生すると、回転数が不安定になってしまうという問題があった。
コストを抑制することを主目的とすれば、図6の構成において安定化電源回路を削除することが最も効果的である。しかしながら、空気調和機内の他の機器、例えば圧縮機のオン/オフや、電磁弁の切換など、負荷電流が大きく変化する時に空気調和機の電源電圧が変動し、結果的に速度設定信号の変動、つまりファンモータの回転数が変動する場合があった。また、このような負荷変動が連続的に発生するとファンモータの回転数が変動し、不快な振動音が発生してしまうという問題もあった。
特開平1−308183号公報(第3−8頁、図2)
本発明は以上述べた問題点を解決し、安定化電源回路を削除してコストダウンを図ると共に、電源電圧が変動しても指定された回転数を維持するようにしたモータ制御装置及びこれを備えた機器を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するため、指示されたパルス幅でPWM信号を出力するPWM出力部と、同PWM信号を入力して積分し、モータへの回転数指示を速度設定信号として出力する積分回路と、意図する回転数である指令回転数と対応するパルス幅を前記PWM出力部へ指示する制御部とを備えたモータ制御装置において、
前記速度設定信号を入力し、A/D変換してデジタルの速度設定信号値として出力するA/D変換部を設け、
前記制御部は、前記速度設定信号値を入力し、同速度設定信号値に対応して前記PWM出力部へ指示するパルス幅の値を補正するフィードバック処理を行う。
前記速度設定信号を入力し、A/D変換してデジタルの速度設定信号値として出力するA/D変換部を設け、
前記制御部は、前記速度設定信号値を入力し、同速度設定信号値に対応して前記PWM出力部へ指示するパルス幅の値を補正するフィードバック処理を行う。
この構成において、前記制御部は、入力した前記速度設定信号値と対応する現在の設定回転数を求め、前記指令回転数と前記現在の設定回転数との回転数差を算出し、同回転数差が減少するように前記PWM出力部へ指示するパルス幅を補正する。
一方、上記に記載のモータ制御装置を空気調和機や洗濯機などの機器に設ける。
以上の手段を用いることにより、本発明によるモータ制御装置によれば、
請求項1に係わる発明は、電源電圧が変動して速度設定信号の電圧が変動しても、この変動を打ち消すようにPWM出力部へ指示するパルス幅の値を補正するため、電源電圧が変動してもモータの回転数変動が少なく高精度の回転数制御を行うことができる。
請求項1に係わる発明は、電源電圧が変動して速度設定信号の電圧が変動しても、この変動を打ち消すようにPWM出力部へ指示するパルス幅の値を補正するため、電源電圧が変動してもモータの回転数変動が少なく高精度の回転数制御を行うことができる。
また、このため、従来は必要であった積分回路への入力信号に対する電圧の安定化回路が不要となり、コストダウンを図ることができる。さらに、安定化回路で消費していた電力を削減して省エネを図ることができる。
請求項2に係わる発明は、モータへ指示する速度設定信号の電圧を、制御部であるマイコンに一般的に内蔵されているA/D変換部を利用してデジタル化して制御部へ取り込む。そして、PWM出力部へ指示するパルス幅の値をデジタル値で補正できるため、処理が簡単で、正確な制御を行うことができる。
請求項3に係わる発明は、本発明のモータ制御装置を各種のモータ使用機器に搭載することにより、電源電圧が変動してモータの回転数が変動することで発生するうなり音などの騒音を低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。なお、背景技術で説明した構成には同じ番号を付与し、詳細な説明を省略する。
図1は本発明による空気調和機の室内機に備えられた室内機制御部1とファンモータ72の要部ブロック図である。
室内機制御部1は、空気調和機全体を制御すると共に、ファンモータ72の回転数を制御するマイコンからなる制御部3と、入力した信号を積分して出力する積分回路76と、制御部3の内部に設けられたPWM出力部3a、及びA/D変換部3bと、+15V電源に一端を接続された負荷抵抗75と、負荷抵抗75の他端がコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が積分回路76の入力側に接続され、ベース端子がPWM出力部3aの出力側に接続されたトランジスタ74とを備えている。また、積分回路76の出力はA/D変換部3bへ接続されている。室内機制御部1の内、以上の構成がモータ制御装置である。
一方、ファンモータ72は、モータ部72bと、モータ駆動部72aとで構成され、モータ駆動部72aは、積分回路76から出力された速度設定信号を入力し、この信号と対応してモータ部72bを駆動する駆動信号を出力する。モータ部72bは、その回転数に対応してFG(周波数ジェネレータ)信号をモータ駆動部72aへ出力し、モータ駆動部72aは、この信号を回転周波数信号として制御部3へ出力する。
この構成において制御部3は、駆動したいモータの回転数と対応するパルス幅のPWM波をPWM出力部3aから出力する。トランジスタ74は、PWM波に従ってオン/オフされ、+15V電源の電圧は、抵抗75を介してPWM波のオン/オフのタイミングで積分回路76へ供給/遮断される。
積分回路76では入力されたパルス状の電圧を積分し、速度設定信号としてモータ駆動部72aへ出力する。この時、制御部3は、アナログ電圧である速度設定信号をA/D変換部3bでデジタルの速度設定信号値に変換して入力する。そして制御部3は、この速度設定信号値に対応する回転数と、意図する回転数(指令回転数)とが一致するか確認する。もし、速度設定信号値に対応する回転数と意図する回転数とが一致していなければ、現在出力しているPWM波を補正して再度出力する。結果的に速度設定信号は意図する回転数の速度設定信号となる。
モータ駆動部72aではこの速度設定信号に基づいてモータ部72bを駆動する。一方、モータ部72bから出力されるFG信号はモータ駆動部72aを介して回転周波数信号として制御部3へ出力している。制御部3はこの回転周波数信号の周波数を監視し、ファンモータ72が一定速度で回転するようにフィードバック制御を行う。なお、この回転周波数信号による回転数のフィードバックは、比較的長い周期で行われ、また、意図する回転数が変更される場合は、一時的にフィードバックが解除される。
次にこのPWM波の補正について説明する。図2(A)は制御部3の内部に予め記憶している回転数の制御テーブルの内容を示す説明図である。このテーブルは、横方向に回転数の指令電圧(単位:ボルト)、この指令電圧と対応する回転数(単位:rpm〜1分間当たりの回転数)、この回転数と対応するPWMパルスのオンパルス幅(単位:ミリセカンド)となっており、縦方向に最低の回転数から最高の回転数まで10rpm刻みでデータが格納されている。
なお、指令電圧の値は設計時に決定される値であり、意図する回転数にするためにオンパルス幅でPWM出力部3aを駆動した時に、積分回路76から出力される速度設定信号の電圧を示している。従って、電源電圧の変動や回路のバラツキがない理想的な状態で出力される速度設定信号を意味する。
例えば、ファンモータを1000rpmで回転させたいのならテーブルをサーチし、回転数が1000rpmと対応するオンパルス幅の値、10.0mSを抽出する。このオンパルス幅の値をPWM出力部3aにセットすると、図2(B)のPWMパルス波形に示す波形が自動的に連続して出力される。このPWMパルス波形の1周期は予め固定されており、オンパルス幅を任意の値に変化させることで、積分回路76から出力される電圧(速度設定信号)を任意に制御することができる。
図3はファンモータを制御するモータ制御装置の各部の波形を示すタイムチャートであり、従来の構成による回転数制御と、本発明の構成による回転数制御とを示している。また。各回転数制御では(1)〜(5)の5つの波形を示している。図3では意図する回転数を1100回転から1000回転に低下させ、この1000回転を維持する場合を示している。そして、この期間に空気調和機の電源電圧が変動した場合を示している。
まず、従来の構成による回転数制御を説明する。これは図1の構成において、速度設定信号をA/D変換部3bから読み込んでPWM波形を補正する本発明を用いない場合を示している。この場合、電源電圧が変動しても補正できないため、ファンモータの回転数が変動してしまう。
制御部3は空気調和機の制御を実施しており、図3(1)モータ回転数指令に示すように、ファンモータの現在の回転数指令:1100回転を1000回転に低下させようとしている。これが意図する回転数である。このため制御部3は、図2の制御テーブルをサーチし、回転数:1000と対応するオンパルス幅:10.0mSを抽出し、図3(2)に示すようにPWM出力部3aにセットする。なお、これ以前は1100回転であったため、PWM出力部3aにはオンパルス幅:11.0mSがセットされている。
以降、モータ回転数指令に変化がないため、PWM出力部3aはオンパルス幅:10.0mSを連続的に出力する。ここで、図3(3)に示すように電源電圧+15Vが5%上昇し、+15.8Vになる。この結果、図3(4)に示すように、速度設定信号も5%上昇し、+10.0Vから+10.5Vになる。これにより、意図する回転数が1000回転であるにもかかわらず、実際の回転数が1050回転になってしまう。
次に本発明の構成による回転数制御を説明する。これは図1の構成において、速度設定信号をA/D変換部3bから読み込んでPWM波形を補正する構成を用いた場合を示している。この場合、電源電圧が変動しても補正できるため、ファンモータの回転数変動を抑制することができる。
制御部3は従来の場合と同様に空気調和機の制御を実施しており、図3(1)モータ回転数指令に示すように、ファンモータの現在の回転数指令:1100回転を1000回転に低下させようとしている。これが意図する回転数である。このため制御部3は、図2の制御テーブルをサーチし、回転数:1000と対応するオンパルス幅:10.0mSを抽出し、図3(2’)に示すようにPWM出力部3aにセットする。なお、これ以前は1100回転であったため、PWM出力部3aにはオンパルス幅:11.0mSがセットされている。
以降、モータ回転数指令に変化がないため、PWM出力部3aはオンパルス幅:10.0mSを連続的に出力する。ここで、図3(3)に示すように電源電圧+15Vが5%上昇し、+15.8Vになる。この結果、図3(4’)に示すように、速度設定信号も5%上昇し、+10.0Vから+10.5Vになる。
制御部3は常に速度設定信号を監視している。そして、図2(A)の制御テーブルにおいて意図する回転数、つまり、モータ回転数指令:1000回転と対応する指令電圧、つまり10.0Vと現在の速度設定信号の電圧とが等しいかチェックしている。
電源電圧変動の結果、速度設定信号が+10.0Vから+10.5Vになると、モータ回転数指令:1000回転と対応する指令電圧、つまり10.0Vと現在の速度設定信号の電圧、つまり、10.5Vとが異なるため、制御部3はこの電圧差を補正する動作を行う。
具体的に制御部3は、現在の速度設定信号の電圧、つまり、10.5Vをキーにして、図2(A)の制御テーブルをサーチし、この電圧と対応する回転数、つまり1050回転を抽出する。そして、指令回転数:1000回転から現在の回転数:1050回転を減算し、この減算結果である−50回転を算出する。これは意図する回転数よりも現在の回転数が高いことを意味している。
従って、指令回転数:1000回転にこの減算結果:−50回転を加算し、補正された回転数:950回転を算出する。そして、この回転数:950回転をキーにして図2(A)の制御テーブルをサーチし、この回転数:950回転と対応するオンパルス幅9.5mSを抽出し、この値をPWM出力部3aにセットする。すると、図2(3’)に示すようにPWM出力部3aはオンパルス幅9.5mSのPWM波を連続的に出力する。
この結果、図3(4’)に示すように一時的に上昇した速度設定信号が+10.5Vから+10.0Vへ低下し、結果的に図3(5’)に示すように意図する回転数と実際の回転数:1000回転とが等しくなる。なお、図3(3)の電源電圧が元の+15.0Vに戻った場合は、意図的にマイナス方向に補正したオンパルス幅9.5mSにより、速度設定信号が+9.5Vに低下するが、制御部3が速度設定信号を監視しているため、これを補正するように速度設定信号の電圧が10.0Vとなるオンパルス幅10.0mSがPWM出力部3aより出力される。この結果、ファンモータの回転数は1000回転に維持される。
次に図4のフローチャートを用いて制御部3の動作を説明する。
図4はファンモータ72の回転数制御処理を表しており、ファンモータ72が回転している時は常に同じ処理を実行している。なお、図4でSTはステップを表し、これに続く番号はステップ番号を示す。また、YはYesを、NはNoを表している。
制御部3は、現在の指令回転数を読み出す(ST0)。制御部3は空気調和機を制御しているため、これは現在必要とされるファンモータ72の回転数を意味する。そして指令回転数が変化したか確認する(ST1)。指令回転数が変化した場合(ST1−Y)、読み出した回転数をキーにして、図2(A)の制御テーブルをサーチし、この回転数と対応するオンパルス幅に変換する(ST2)。
次に制御部3は、変換したオンパルス幅の値をPWM出力部3aにセットすると、PWM出力部3aからPWM波が出力される(ST3)。次に、A/D変換部3bを介して現在の速度設定信号をデジタルの速度設定信号値として入力する(ST4)。なお、前述した指令回転数が変化していない場合(ST1−N)、このST4へジャンプする。
次に制御部3は、変換したオンパルス幅の値をPWM出力部3aにセットすると、PWM出力部3aからPWM波が出力される(ST3)。次に、A/D変換部3bを介して現在の速度設定信号をデジタルの速度設定信号値として入力する(ST4)。なお、前述した指令回転数が変化していない場合(ST1−N)、このST4へジャンプする。
そして、ST4の処理が終了すると、この速度設定信号(速度設定信号値)をキーにして図2(A)の制御テーブルをサーチし、この速度設定信号の電圧と対応する現在の回転数を抽出する(ST5)。そして、指令回転数と現在の回転数とが等しいかチェックし(ST6)、等しければ(ST6−Y)ST1へジャンプし、監視を継続する。
指令回転数と現在の回転数とが異なる場合(ST6−N)、指令回転数から現在の回転数を減算し、回転数差を算出する(ST7)。そして、算出した回転数差をPWMのオンパルス幅に換算する(ST8)。具体的には指令回転数に回転数差を加算し、この加算結果の回転数をキーにして、図2(A)の制御テーブルをサーチし、補正されたPWMのオンパルス幅の値を換算する。
そして換算されたPWMのオンパルス幅の値をPWM出力部3aにセットすると、PWM出力部3aから補正されたPWM波が出力される(ST10)。そして、ST1へジャンプして監視と補正の処理を継続する。
以上説明したように速度設定信号の電圧を監視し、この変化に対応してPWMのオンパルス幅の値を補正するようにフィードバック制御を行うように構成したので、電源電圧が変動して速度設定信号の電圧が変動しても、この変動を打ち消すようにPWM出力部へ指示するオンパルス幅の値を補正するため、電源電圧が変動してもファンモータの回転数変動が少なく高精度の回転数制御を行うことができる。
また、このため、従来は必要であった積分回路への入力信号に対する電圧の安定化回路が不要となり、コストダウンを図ることができる。さらに、安定化回路で消費していた電力を削減して省エネを図ることができる。
さらに、ファンモータへ指示する速度設定信号の電圧を、制御部であるマイコンに一般的に内蔵されているA/D変換部を利用してデジタル化して制御部へ取り込み、PWM出力部へ指示するパルス幅の値をデジタル値で補正できるため、処理が簡単で、正確な制御を行うことができる。
一方、本発明のモータ制御装置を各種のモータ使用機器、例えば空気調和機の室内機に搭載することにより、電源電圧が変動してファンモータの回転数が変動することで発生するうなり音などの騒音を低減させることができる。
なお、本実施例では制御テーブルを用いて処理を行っているが、これに限るものでなく、指令電圧と回転数とオンパルス幅の相互関係から演算を用いて補正値を求めてもよい。
また、実施例として、空気調和機の例を説明しているが、洗濯機やポンプなど、回転数を制御する機器であれば幅広く応用することができる。
また、本実施例では制御部をワンチップ・マイコンとして想定しているため、PWM出力部とA/D変換部が制御部の内部に配置されているが、これに限るものでななく、独立して制御部の外に配置されていてもよい。
1 室内機制御部
3 制御部
3a PWM出力部
3b A/D変換部
72 ファンモータ
72a モータ駆動部
72b モータ部
73 制御部
73a PWM出力部
74 トランジスタ
75 抵抗
76 積分回路
3 制御部
3a PWM出力部
3b A/D変換部
72 ファンモータ
72a モータ駆動部
72b モータ部
73 制御部
73a PWM出力部
74 トランジスタ
75 抵抗
76 積分回路
Claims (3)
- 指示されたパルス幅でPWM信号を出力するPWM出力部と、同PWM信号を入力して積分し、モータへの回転数指示を速度設定信号として出力する積分回路と、意図する回転数である指令回転数と対応するパルス幅を前記PWM出力部へ指示する制御部とを備えたモータ制御装置において、
前記速度設定信号を入力し、A/D変換してデジタルの速度設定信号値として出力するA/D変換部を設け、
前記制御部は、前記速度設定信号値を入力し、同速度設定信号値に対応して前記PWM出力部へ指示するパルス幅の値を補正するフィードバック処理を行うことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記制御部は、入力した前記速度設定信号値と対応する現在の設定回転数を求め、前記指令回転数と前記現在の設定回転数との回転数差を算出し、同回転数差が減少するように前記PWM出力部へ指示するパルス幅を補正することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
- 請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置を備えたことを特徴とする機器。
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