JP2018120037A - 意匠レンズ及びその製造方法、並びに車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性の更なる向上を可能とした意匠レンズを提供する。【解決手段】透光性基材2の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜3が設けられた意匠レンズ1Aであって、透光性基材2は、光拡散剤4を含む透光性樹脂5からなる。透光性基材2の上に遮光性機能膜3を形成した後に、遮光性機能膜3をレーザーエッチングにより所定の形状にパターニングする。これにより、光拡散剤4がレーザー光を拡散させるため、透光性樹脂5に傷や白濁等が発生することを抑制することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、意匠レンズ及びその製造方法、並びに車両用灯具に関する。
例えば、インナーレンズやアウターレンズなどの透光性基材の表面に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾し、車両用灯具の意匠性を高めた意匠レンズがある(例えば、下記特許文献1を参照。)。
具体的に、下記特許文献1には、透明樹脂基材上に金属層及び着色層が形成された樹脂成形品の少なくとも一部に、金属層及び着色層が付着していない非コート部と、金属層及び着色層が付着しているコート部とが交互に配設された加飾部が設けられた構成が開示されている。また、非コート部は、レーザー光の照射により金属層及び着色層を除去することによって形成されている。
しかしながら、上述したレーザー光の照射により金属層及び着色層を除去した場合、レーザー光が照射された透明樹脂基材に傷や白濁等が発生してしまい、見栄えが悪くなるといった問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、意匠性の更なる向上を可能とした意匠レンズ及びその製造方法、並びにそのような意匠レンズを備えた車両用灯具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔1〕 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズであって、
前記透光性基材は、光拡散剤を含む透光性樹脂からなることを特徴とする意匠レンズ。
〔2〕 前記遮光性機能膜は、着色層を含むことを特徴とする前記〔1〕に記載の意匠レンズ。
〔3〕 前記遮光性機能膜は、前記透光性基材と前記着色層との間に金属層を含むことを特徴とする前記〔2〕に記載の意匠レンズ。
〔4〕 前記透光性基材は、前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を含み、
前記遮光性機能膜は、前記下地層の面上に設けられていることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載の意匠レンズ。
〔5〕 光源と、
前記〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載の意匠レンズとを備え、
前記意匠レンズは、前記遮光性機能膜が設けられた遮光部において、前記光源から出射された光を遮光し、前記透光性基材が露出した透光部において、前記光源から出射された光を透光することを特徴とする車両用灯具。
〔6〕 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズの製造方法であって、
前記透光性基材として、光拡散剤を含む透光性樹脂からなるものを用い、
前記透光性基材の上に遮光性機能膜を形成した後に、前記遮光性機能膜をレーザーエッチングにより所定の形状にパターニングすることを特徴とする意匠レンズの製造方法。
〔7〕 前記遮光性機能膜として、着色層を形成することを特徴とする前記〔6〕に記載の意匠レンズの製造方法。
〔8〕 前記遮光性機能膜として、金属層と前記着色層とを順に形成することを特徴とする前記〔7〕に記載の意匠レンズの製造方法。
〔9〕 前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を形成した後に、前記下地層の面上に前記遮光性機能膜を形成することを特徴とする前記〔6〕〜〔8〕の何れか一項に記載の意匠レンズの製造方法。
〔1〕 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズであって、
前記透光性基材は、光拡散剤を含む透光性樹脂からなることを特徴とする意匠レンズ。
〔2〕 前記遮光性機能膜は、着色層を含むことを特徴とする前記〔1〕に記載の意匠レンズ。
〔3〕 前記遮光性機能膜は、前記透光性基材と前記着色層との間に金属層を含むことを特徴とする前記〔2〕に記載の意匠レンズ。
〔4〕 前記透光性基材は、前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を含み、
前記遮光性機能膜は、前記下地層の面上に設けられていることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載の意匠レンズ。
〔5〕 光源と、
前記〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載の意匠レンズとを備え、
前記意匠レンズは、前記遮光性機能膜が設けられた遮光部において、前記光源から出射された光を遮光し、前記透光性基材が露出した透光部において、前記光源から出射された光を透光することを特徴とする車両用灯具。
〔6〕 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズの製造方法であって、
前記透光性基材として、光拡散剤を含む透光性樹脂からなるものを用い、
前記透光性基材の上に遮光性機能膜を形成した後に、前記遮光性機能膜をレーザーエッチングにより所定の形状にパターニングすることを特徴とする意匠レンズの製造方法。
〔7〕 前記遮光性機能膜として、着色層を形成することを特徴とする前記〔6〕に記載の意匠レンズの製造方法。
〔8〕 前記遮光性機能膜として、金属層と前記着色層とを順に形成することを特徴とする前記〔7〕に記載の意匠レンズの製造方法。
〔9〕 前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を形成した後に、前記下地層の面上に前記遮光性機能膜を形成することを特徴とする前記〔6〕〜〔8〕の何れか一項に記載の意匠レンズの製造方法。
以上のように、本発明によれば、意匠性の更なる向上を可能とした意匠レンズ及びその製造方法、並びにそのような意匠レンズを備えた車両用灯具を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1に示す意匠レンズ1Aについて説明する。なお、図1は、意匠レンズ1Aの構成を示す断面図である。
先ず、本発明の第1の実施形態として、例えば図1に示す意匠レンズ1Aについて説明する。なお、図1は、意匠レンズ1Aの構成を示す断面図である。
本実施形態の意匠レンズ1Aは、透光性基材2と、この透光性基材2の上に設けられた遮光性機能膜3とを備えている。透光性基材2の形状については、特に限定されるものではなく、その用途に応じて適宜変更することが可能である。なお、本実施形態では、板状の透光性基材2を例示している。
透光性基材2は、光拡散剤4を含む透光性樹脂5からなる。光拡散剤4としては、例えば、酸化チタン粒子やアルミナ粒子、硫酸バリウム粒子などの光拡散粒子を用いることができる。光拡散粒子の粒径は、例えば0.01〜5μmであり、より好ましくは0.01〜1μmである。光拡散剤4の含有量については、透光性基材2の光線透過率が19%以上、濁度が9%以上となる範囲で含有させることが好ましい。より好ましくは、透光性基材2の光線透過率が20〜40%、濁度が10〜50%の範囲である。なお、光拡散剤4の含有量の上限については、特に規定しないものの、透光性基材2としての機能を失わない範囲で光拡散剤4を含有させればよい。
透光性樹脂5としては、例えばポリカーボネイトやアクリルなどを用いることができる。また、透光性樹脂5は、無色透明な樹脂に限らず、例えば赤色や橙色などに着色された有色透明な樹脂を用いてもよい。なお、透光性樹脂5を着色する着色剤については、従来より公知なものを用いることができる。
遮光性機能膜3は、透光性基材2の表面を加飾するものであり、透光性樹脂5の面上に所定の形状にパターニングされた着色層6を含む。着色層6は、遮光性を有する有色塗膜からなる。有色塗膜としては、例えば、アクリル樹脂系塗料やUV硬化型アクリル樹脂系塗料などの従来より公知なものを用いることができる。また、有色塗膜の配色についても、例えば黒色や灰色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色など、特に限定されるものではない。また、着色層6(有色塗膜)の成膜方法についても、特に限定されるものではなく、従来より公知な方法を用いることができる。着色層6の厚みは、例えば3〜7(5±2)μm程度である。
次に、上記意匠レンズ1Aの製造工程について、図2(a),(b)を参照しながら説明する。なお、図2(a)は、意匠レンズ1Aのレーザーエッチング時の状態を示す断面図である。図2(b)は、意匠レンズ1Aのレーザーエッチング後の状態を示す断面図である。
上記意匠レンズ1Aを製造する際は、先ず、光拡散剤4を含む透光性樹脂5を所定の成形した透光性基材2を用意する。次に、透光性基材2の上に遮光性機能膜3として、着色層6を形成する。次に、遮光性機能膜3(着色層6)に対してレーザー光Lを照射するレーザーエッチングによって、レーザー光Lが照射された位置の遮光性機能膜3(着色層6)を選択的に除去する。これにより、遮光性機能膜3(着色層6)を所定の形状にパターニングすることができる。なお、レーザー光Lには、赤外線領域(例えば1090nm)にピーク波長を持つ赤外線レーザー光を用いることができる。
ここで、透光性基材2では、透光性樹脂5中に分散された光拡散剤4がレーザー光Lを拡散させることによって、レーザー光Lの照射位置に傷や白濁等が発生することを抑えることが可能である。また、レーザーエッチング時にレーザー光の出力に幅を持たせることも可能である。したがって、本実施形態の意匠レンズ1Aの製造方法では、透光性基材2の遮光性機能膜3が除去された部分の色度や色合いなどを維持できるため、この意匠レンズ1Aの見栄えを良くして、意匠性の更なる向上を図ることが可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図3に示す意匠レンズ1Bについて説明する。なお、図3は、意匠レンズ1Bの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記意匠レンズ1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
次に、本発明の第2の実施形態として、例えば図3に示す意匠レンズ1Bについて説明する。なお、図3は、意匠レンズ1Bの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記意匠レンズ1Aと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態の意匠レンズ1Bは、遮光性機能膜3として、透光性樹脂5の面上に、金属層7と、着色層6とが順に積層された構成である。金属層7は、例えばAlやCrなどの金属蒸着膜からなる。それ以外は、上記意匠レンズ1Aと基本的に同じ構成である。金属層7の厚みは、例えば80〜150nm程度である。
本実施形態の意匠レンズ1Bでは、金属層7と着色層6とが順に積層された遮光性機能膜3とすることで、遮光性の更なる向上を図ることが可能である。また、金属層7と着色層6とを順に積層した遮光性機能膜3の場合、着色層6における配色の自由度を高めることができる。さらに、着色層6には、上述した遮光性を有する有色塗膜に限らず、透光性を有する有色塗膜(有色透明な塗膜)を用いてもよい。さらに、有色塗膜の代わりに、無色透明な塗膜を用いることによって、金属層7を目立たせることも可能である。
次に、上記意匠レンズ1Bの製造工程について、図4(a),(b)を参照しながら説明する。なお、図4(a)は、意匠レンズ1Bのレーザーエッチング時の状態を示す断面図である。図4(b)は、意匠レンズ1Bのレーザーエッチング後の状態を示す断面図である。
上記意匠レンズ1Bを製造する際は、先ず、光拡散剤4を含む透光性樹脂5を所定の成形した透光性基材2を用意する。次に、透光性基材2の上に遮光性機能膜3として、金属層7と、着色層6とを順に積層して形成する。次に、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)に対してレーザー光Lを照射するレーザーエッチングによって、レーザー光Lが照射された位置の遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)を選択的に除去する。
ここで、着色層6には、レーザー光Lを透過させる有色塗膜を用いることが好ましい。この場合、ほとんどのレーザー光Lが金属層7に照射されるため、比較的低出力且つ短時間で遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)を剥離することが可能である。また、レーザーエッチングに必要なコストも低減することが可能である。
以上のようにして、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)を所定の形状にパターニングすることができる。なお、透光性基材2が無色透明な場合は、レーザー光Lを透光性基材2側から照射して、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)のレーザーエッチングを行うことも可能である。
ここで、透光性基材2では、透光性樹脂5中に分散された光拡散剤4がレーザー光Lを拡散させることによって、レーザー光Lの照射位置に傷や白濁等が発生することを抑えることが可能である。また、レーザーエッチング時にレーザー光の出力に幅を持たせることも可能である。したがって、本実施形態の意匠レンズ1Bの製造方法では、透光性基材2の遮光性機能膜3が除去された部分の色度や色合いなどを維持できるため、この意匠レンズ1Bの見栄えを良くして、意匠性の更なる向上を図ることが可能である。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態として、例えば図5に示す意匠レンズ1Cについて説明する。なお、図5は、意匠レンズ1Cの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記意匠レンズ1A,1Bと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
次に、本発明の第3の実施形態として、例えば図5に示す意匠レンズ1Cについて説明する。なお、図5は、意匠レンズ1Cの構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記意匠レンズ1A,1Bと同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態の意匠レンズ1Cは、遮光性機能膜3として、透光性樹脂5の面上に、金属層7と、着色層6とが順に積層された構成である。また、透光性基材2は、透光性樹脂5の面上を被覆する下地層8が設けられた構成である。遮光性機能膜3は、この下地層8の面上に所定の形状にパターニングされた状態で設けられている。それ以外は、上記意匠レンズ1A,1Bと基本的に同じ構成である。
下地層8は、透光性基材2と金属層7との密着性を向上させると共に、後述するレーザーエッチングから透光性基材2を保護するためのものである。具体的に、この下地層8は、透光性を有する有色下地膜からなる。有色下地膜としては、例えばアクリル樹脂系塗料やUV硬化型アクリル樹脂系塗料などを用いることができる。有色下地膜の配色については、例えば黒色や灰色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色など、特に限定されるものではないものの、透光性樹脂5を着色した場合、この透光性樹脂5と同系色のものを用いることが好ましい。なお、同系色とは、顔料の濃度や膜厚の違いによって、透光性樹脂5と同色となる場合に限らず、色の濃度が異なる場合を含むものとする。また、下地層8(有色下地膜)の成膜方法については、特に限定されるものではなく、従来より公知な方法を用いることができる。下地層8の厚みは、例えば15〜25(20±5)μm程度である。
本実施形態の意匠レンズ1Cでは、上記意匠レンズ1Bと同様に、金属層7と着色層6とが順に積層された遮光性機能膜3とすることで、遮光性の更なる向上を図ることが可能である。なお、遮光性機能膜3については、上記意匠レンズ1Aと同様に、金属層7を省略して、着色層6のみを含む構成としてもよい。
次に、上記意匠レンズ1Cの製造工程について、図6(a),(b)を参照しながら説明する。なお、図6(a)は、意匠レンズ1Cのレーザーエッチング時の状態を示す断面図である。図6(b)は、意匠レンズ1Cのレーザーエッチング後の状態を示す断面図である。
上記意匠レンズ1Cを製造する際は、先ず、光拡散剤4を含む透光性樹脂5を所定の成形した透光性基材2を用意した後に、この透光性樹脂5の面上に下地層8を形成する。次に、透光性基材2の上に遮光性機能膜3として、金属層7と、着色層6とを順に積層して形成する。次に、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)に対してレーザー光Lを照射するレーザーエッチングによって、レーザー光Lが照射された位置の遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)を選択的に除去する。これにより、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)を所定の形状にパターニングすることができる。
ここで、透光性基材2では、透光性樹脂5中に分散された光拡散剤4がレーザー光Lを拡散させることによって、レーザー光Lの照射位置に傷や白濁等が発生することを抑えることが可能である。さらに、レーザーエッチング時にレーザー光の出力に幅を持たせることも可能である。
また、レーザー光Lの出力は、金属層7を剥離する程度に調整されている。一方、下地層8の剥離には高出力のレーザー光Lが必要なことから、遮光性機能膜3(着色層6及び金属層7)の剥離後に下地層8が残存することになる。この場合、残存した下地層8によって、透光性基材2に発生した傷や白濁等を目立たなくすることが可能である。
したがって、本実施形態の意匠レンズ1Cの製造方法では、透光性基材2の遮光性機能膜3が除去された部分の色度や色合いなどを維持できるため、この意匠レンズ1Cの見栄えを良くして、意匠性の更なる向上を図ることが可能である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態として、例えば図7に示す車両用灯具100について説明する。なお、図7は、車両用灯具100の構成を示す断面図である。
次に、本発明の第4の実施形態として、例えば図7に示す車両用灯具100について説明する。なお、図7は、車両用灯具100の構成を示す断面図である。
本実施形態の車両用灯具100は、例えば、車両(図示せず。)の後端側の両コーナー部(本実施形態では左後端側のコーナー部)に搭載されるリアコンビネーションランプに本発明を適用したものである。
具体的に、この車両用灯具100は、前面が開口したハウジング101と、このハウジング101の開口を覆うレンズカバー102とを備え、ハウジング101とレンズカバー102とにより灯体103が構成されている。
車両用灯具100は、この灯体103内に、赤色発光するテールランプ兼ブレーキランプや、橙色発光するウィンカーランプ、白色発光するバックランプなどの各光源104を配置することによって、リアコンビネーションランプを構成している。ハウジング101は、各ランプに対応した灯室を構成している。レンズカバー102は、各ランプに対応したアウターレンズを構成している。
本実施形態の車両用灯具100では、各ランプに対応したアウターレンズとして、上記意匠レンズ1A,1B,1Cの何れかを用いることが可能である。但し、透光性基材2が無色透明の場合は、上記意匠レンズ1A,1Bの何れかを用いることが可能である。
各光源104については、例えばLEDランプや白熱ランプなどを用いることができる。透光性基材2が有色透明の場合は、上述した各色で発光する光源104に限らず、白色発光する光源104を用いてもよい。
本実施形態の車両用灯具100では、各ランプに対応したアウターレンズのうち、遮光性機能膜3が設けられた遮光部105において、光源104から出射された光を遮光し、透光性基材2が露出した透光部106において、光源104から出射された光を透光する。これにより、意匠性に優れた発光を行うことが可能である。
なお、本実施形態の車両用灯具100では、上述したリアコンビネーションランプに本発明を適用した場合を例示したが、リアコンビネーションランプを構成する場合、上述した構成以外にも、例えば、インナーレンズやリフレクター、エクステンションなどの他の部材と組み合わせることが可能である。
また、上記意匠レンズ1A,1B,1Cは、上述したアウターレンズに適用した場合に限らず、インナーレンズやエクステンションなどにも適用可能である。上記意匠レンズ1A,1B,1Cをエクステンションに適用した場合、外光によって遮光部105と透光部106とを視認することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、上述したリアコンビネーションランプを構成するリア側の車両用灯具に本発明を適用した場合を例示したが、本発明が適用される車両用灯具については、リア側の車両用灯具に限らず、例えば車両用前照灯(ヘッドランプ)などのフロント側の車両用灯具に本発明を適用することも可能である。また、光源については、上述したLEDや白熱ランプ以外にも、例えばハロゲンランプやHIDランプ、レーザーダイオード(LD)などを用いることができる。
例えば、上記実施形態では、上述したリアコンビネーションランプを構成するリア側の車両用灯具に本発明を適用した場合を例示したが、本発明が適用される車両用灯具については、リア側の車両用灯具に限らず、例えば車両用前照灯(ヘッドランプ)などのフロント側の車両用灯具に本発明を適用することも可能である。また、光源については、上述したLEDや白熱ランプ以外にも、例えばハロゲンランプやHIDランプ、レーザーダイオード(LD)などを用いることができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、先ず、ベース色が赤色の透光性基材A,B,C及び無色の透光性基材Dについて、光拡散剤の含有量を「なし」、「少なめ」、「多め」(透光性基材Dについては「少なめ」、「多め」)とし、板厚を1、2、3mmとしたものをそれぞれ用意した。
次に、各透光性基材A,B,Cの上に、遮光性機能膜としてAl蒸着膜(金属層)と黒色塗膜(着色層)とを順に積層して形成した後に、レーザーエッチングによって、レーザー光が照射された位置の遮光性機能膜(着色層及び金属層)を選択的に除去した。
そして、得られた各意匠レンズについて、光線透過率(%)、濁度(%)及び拡散透過率(%)の測定を行い、遮光性機能膜が除去された部分の傷や白濁等の発生の有無について、外観の評価を行った。以下、各透光性基材A,B,C,Dの測定結果をまとめたものを表1に示す。また、各透光性基材A,B,C,Dの光線透過率と濁度との関係をまとめたものを図8のグラフに示す。
さらに、市販の透光性基材E,F,G,Hを用意して、各透光性基材E,F,G,Hの上に、遮光性機能膜としてAl蒸着膜(金属層)と黒色塗膜(着色層)とを順に積層して形成した後に、レーザーエッチングによって、レーザー光が照射された位置の遮光性機能膜(着色層及び金属層)を選択的に除去した。
そして、得られた各意匠レンズについて、光線透過率及び濁度の測定を行い、遮光性機能膜が除去された部分の傷や白濁等の発生の有無について、外観の評価を行った。以下、各透光性基材E,F,G,Hの光線透過率と濁度との関係をまとめたものを図8のグラフに示す。
表1及び図5に示すように、透光性基材の光線透過率が19%以上、濁度が9%以上となるものは、傷や白濁等が目立たない外観レベル(○又は◎)であった。それ以外は、傷や白濁等が目立つため、悪い外観レベル(×)となった。さらに、透光性基材の光線透過率が20〜40%、濁度が10〜50%の範囲となるものは、更に良好な外観レベル(◎)となった。
1A,1B,1C…意匠レンズ 2…透光性基材 3…遮光性機能膜 4…光拡散剤 5…透光性樹脂 6…着色層 7…金属層 8…下地層 100…車両用灯具 101…ハウジング 102…レンズカバー(アウターレンズ) 103…灯体 104…光源 105…遮光部 106…透光部
Claims (9)
- 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズであって、
前記透光性基材は、光拡散剤を含む透光性樹脂からなることを特徴とする意匠レンズ。 - 前記遮光性機能膜は、着色層を含むことを特徴とする請求項1に記載の意匠レンズ。
- 前記遮光性機能膜は、前記透光性基材と前記着色層との間に金属層を含むことを特徴とする請求項2に記載の意匠レンズ。
- 前記透光性基材は、前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を含み、
前記遮光性機能膜は、前記下地層の面上に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の意匠レンズ。 - 光源と、
請求項1〜4の何れか一項に記載の意匠レンズとを備え、
前記意匠レンズは、前記遮光性機能膜が設けられた遮光部において、前記光源から出射された光を遮光し、前記透光性基材が露出した透光部において、前記光源から出射された光を透光することを特徴とする車両用灯具。 - 透光性基材の上に、所定の形状にパターニングされた遮光性機能膜を設けることによって加飾された意匠レンズの製造方法であって、
前記透光性基材として、光拡散剤を含む透光性樹脂からなるものを用い、
前記透光性基材の上に遮光性機能膜を形成した後に、前記遮光性機能膜をレーザーエッチングにより所定の形状にパターニングすることを特徴とする意匠レンズの製造方法。 - 前記遮光性機能膜として、着色層を形成することを特徴とする請求項6に記載の意匠レンズの製造方法。
- 前記遮光性機能膜として、金属層と前記着色層とを順に形成することを特徴とする請求項7に記載の意匠レンズの製造方法。
- 前記透光性樹脂の面上を被覆する下地層を形成した後に、前記下地層の面上に前記遮光性機能膜を形成することを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載の意匠レンズの製造方法。
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