JP2018118524A - 電動パーキングブレーキ装置、及びブレーキ装置 - Google Patents

電動パーキングブレーキ装置、及びブレーキ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カットオフ電流閾値演算部に使用される推定パラメータを確実に求めて、正確な推力の推定を行なうことができる電動パーキングブレーキ装置を提供する。【解決手段】電流が略一定となる電流一定区間に至る前の電流減少区間内に少なくとも、電動モータ(24)の電圧値(V)と電流値(Iを)複数回(Sp1〜Sp3)に亘って計測し、この複数の電圧値(V)と電流値(I)から所定の演算を行ってカットオフ電流閾値演算部に使用される推定パラメータを推定し、これらの推定パラメータを用いてカットオフ電流閾値演算部によるカットオフ電流閾値の推定演算を行なう。電流減少区間内に、推力推定モデルの推定パラメータを確実に推定することができ、カットオフ電流閾値演算による正確な推力の推定を行なうことができる。【選択図】図7

Description

本発明は電動パーキングブレーキ装置、及びブレーキ装置に係り、特に、電動機の回転運動を直動運動に変換する動力伝達機構によってブレーキパッドを駆動してディスクロータに制動をかける電動パーキングブレーキ装置、及びブレーキ装置に関するものである。
電動モータ駆動型のパーキングブレーキ装置は、キャリパに取り付けられた電動モータによって発生させられた回転トルクを減速機構によって増幅し、更にこの回転トルクを送りねじ機構等の回転/直動変換機構によって直動運動に変換し、この直動運動の推力によってキャリパのピストンを押し出して、ブレーキパッドをディスクロータに押し付けることで制動力を発生させる構成である。
このような電動パーキングブレーキ装置は、例えば、DE102006052810A1(特許文献1)に記載されている。特許文献1においては、電動モータに流れる電流と、印加される電圧と、回転速度に基づいて推力推定モデルに使用する推定パラメータを求めている。例えば、推定パラメータとして少なくともトルク定数、粘性係数等が推力推定モデルに必要である。そして、これらの推定パラメータを使用して推力推定モデルで推力を推定し、電動パーキングブレーキ装置を制御するようにしている。
DE102006052810A1
ところで、特許文献1では電源投入後の電流減少区間でトルク定数(φ)を推定し、電流一定区間で粘性係数(η)を推定している。このため、電流一定区間が短い場合は粘性係数(η)の推定ができない恐れがあるほか、粘性変化でモータの回転が安定しないこともある。これによって推力の推定が正確にできなくなるという課題を生じる。
本発明の目的は、少なくとも推力推定モデルに使用される推定パラメータを精度よく求めて、推力推定モデルによる正確な推力の推定を行なうことができる電動パーキングブレーキ装置を提供することにある。
本発明の特徴は、ピストンの推力を制御するカットオフ電流閾値演算部を備えると共に、電動機に通電を開始した時に生じる突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内で、少なくとも電動機に印加される電圧値と電流値を複数回に亘って計測し、この複数の電圧値と電流値を用いて所定の演算を行って推力推定モデルに使用される推定パラメータを推定し、これらの推定パラメータを用いてカットオフ電流閾値演算部によるカットオフ電流閾値の演算を行なう、ところにある。
本発明によれば、電流一定区間に至る前の電流減少区間内に、推力推定モデルの推定パラメータを精度よく推定演算することができ、推力推定モデルによる正確な推力の推定を行なうことができる。
本発明が適用される電動パーキングブレーキ装置の構成図である。 図1に示すブレーキキャリパの構成を示す断面図である。 電動パーキングブレーキ装置の動作を説明する説明図である。 電動パーキングブレーキ装置の制御ブロック図である。 電動モータの起動時の電流、モータ端子電圧、インダクタンス電圧降下を説明する説明図である。 本発明の実施形態になる推定パラメータの推定演算を実行するタイミングを説明する説明図である。 本発明の実施形態になる電子制御手段の制御ブロック図である。 抵抗Rを推定する時の動作説明図である。 抵抗Rを推定する制御ステップのフローチャートである。 トルク定数φを推定する時の動作説明図である。 トルク定数φを推定する制御ステップのフローチャートである。 空走期間合成摩擦トルクTLossを推定する時の動作説明図である。 空走期間合成摩擦トルクTLossを推定する制御ステップのフローチャートである。
本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
以下、本発明の第1の実施形態について図面を引用しながら説明する。図1は電動パーキングブレーキ装置の全体構成を示している。電動パーキングブレーキ装置は、電動モータ、減速機構、回転/直動変換機構、ピストン、ブレーキパッド及び電子制御手段によって構成されている。
図1及び図2において、電動パーキングブレーキ装置はブレーキ機能を与えるブレーキキャリパ10を備えており、このブレーキキャリパ10を構成するキャリパ本体11の内部には油圧室12が形成されている。油圧室12にはピストン13が配置され、このピストン13は第1ブレーキパッド14を駆動する機能を備えている。また、キャリパ本体11の一端には第2ブレーキパッド15が取り付けられており、第1ブレーキパッド14と第2ブレーキパッド15の間には、車軸に固定されたディスクロータ16が配置されている。このディスクロータ16は第1ブレーキパッド14と第2ブレーキパッド15に挟まれて制動されるものである。
油圧室12に配置されたピストン13は、油圧系統MBからの油圧によって駆動されるものであり、ブースタ33Aからの液圧配管34Aが接続されており、ブレーキペダル17の操作によってもピストン13に推力が発生する構造である。そして、通常の走行中にブレーキペダル17の操作が行われると、油圧室12に油圧が供給されてピストン13が図2で左側に移動して、第1ブレーキパッド14をディスクロータ16に押し付けて制動動作を行うものである。尚、この油圧による制動動作は駐停車中には作動しないものである。
ピストン13は回転/直動変換機構18を介して減速機構19と連結されている。図2にあるように、回転/直動変換機構18は滑りねじを使用したものであり、外周に形成した螺旋状のねじ面を有する回転軸20と、この回転軸20のねじ面に螺合するねじ面を内部に備えた直動部材21より構成されている。直動部材21はピストン13とは切離可能であり、回転軸20の回転によって直動部材21はピストン13を回転軸20の軸方向に移動することができるものである。
また、本実施形態では回転/直動変換機構18にはセルフロック機能部が備えられており、回転軸20を回転させれば直動部材21は直動運動するが、回転軸20の回転を停止すれば、直動部材21に直動方向に力が作用しても直動部材21はその位置を保持するものである。すなわち、回転軸20と直動部材21は、摩擦角より進み角が小さい螺旋状のねじ面を有しており、これによってセルフロック機能を得ているものである。この種のねじ面を利用した回転/直動変換機構は良く知られているので、詳細な説明は省略する。
図1にあるように、回転軸20は減速機構19の大径歯車22に固定されており、大径歯車22は小径歯車23と噛み合っている。小径歯車23は電動モータ24によって回転されるものであり、電動モータ24の回転は小径歯車23、大径歯車22に伝えられて減速されるものである。大径歯車22が回転されることによって、電動モータ24の回転トルクは増幅されて回転軸20に伝えられるものである。
電動モータ24への電力の供給は、電動モータ制御機能部を備える電子制御手段25によって制御されており、電動モータ制御機能部は周知のマイクロプロセッサや出力回路等からなっている。図1に示す通り電子制御手段25は、バッテリ26の通電/遮断を行うリレー27と、電動モータ24に電圧を印加するためのHブリッジ回路28と、各回路素子(図示せず)を制御するマイクロプロセッサ29と、電動モータ24に流れる電流を検出する電流モニタ回路30と、電動モータ24に印加される上下アーム電圧を検出する上アーム電圧モニタ回路31及び下アーム電圧モニタ回路32と、電源電圧モニタ回路33等から構成されている。
そして、駐停車する場合は電子制御手段25から電動モータ24に所定の電流を流して電動モータ24を回転し、この回転は減速機構19の各歯車23、22を介して回転軸20を回転させるものである。回転軸20が回転すると直動部材21及びピストン13が左側に移動して第1ブレーキパッド14を所定の推力(押付力)でディスクロータ16に押し付けて制動(パーキングブレーキ)をかけるものである。
そして、電子制御手段25は電動モータ24に所定の電流値(=所定の推力)まで電流を流すと通電を停止するが、電動モータ24への通電が停止されると、回転軸20と直動部材21の間のセルフロック機能部でこの所定の推力を保持して、ディスクロータ16に制動をかけ続けるものである。
図3は、電動パーキングブレーキ装置を構成するブレーキキャリパ10のピストン13に推力を与える動作時(以下、アプライ動作時と表記する)における推力と電流の挙動を示している。
図3において、時刻T1(電圧印加開始時刻)で、作動指令と共に電動モータ24の巻線に電圧が印加されるが、電圧印加直後は電動モータ24が停止状態であるので、このとき誘起電圧は「0」である。その後、電気抵抗とインダクタンスによる時定数に従って、電流が急増する突入電流(IR)が発生する。
そして、突入電流(IR)が最大値を迎える直前で電動モータ24の回転が始まるが、電動モータ24の回転により誘起電圧が発生するため、電流は増加から電流(ID)で示すように減少に転じ、暫くすると時刻T2において電流(IC)で示すように電流値がほぼ一定に落ち着く状態となる。この時刻T1〜T2の間は電流減少区間となる。この時刻T2のとき、電動モータ24の回転数もほぼ一定に達する。
次に、時刻T2からはディスクロータ16をクランプする方向にピストン13が動いていくが、まだブレーキパッド14、15がディスクロータ16を挟み込んでおらずクランプは始まっていない。この時、ピストン13の推力は「0」であり、時刻T2〜T3の間は電流一定区間となる。尚、この「電流一定区間」は、制御上で許容される変動状態をも含むことができものであり、制御上から略一定と見做せる区間を意味している。したがって、以下で「電流一定区間」と表記しているが、制御上から許容される変動状態を含むものである。
次に、ブレーキパッド14、15がディスクロータ16を挟み込んで電流一定区間が時刻T3で終わると、時刻T3からピストン13に推力が発生する。推力の増加と共に電動モータ24の回転トルク及び電流が増加する。目標推力(F)で電動モータ24の駆動を停止させるため、マイクロプロセッサ29では目標推力(F)からカットオフ電流閾値(ISL)を算出し、実際の電動モータ24の巻線に流れる実電流値とカットオフ電流閾値(ISL)とが比較される。
時刻T4で、実電流値がカットオフ電流閾値(ISL)を超え、更に確実に超過したことを確認した後に時刻T5で電圧印加を停止して電流を遮断する。したがって、時刻T4に比べてこの分だけ推力は増加している。そして、この時刻T3〜T5の間はクランプ区間となる。このとき時刻T5では電動モータ24のロータの慣性で回転し続けることを防止するため電動モータ24の端子間を短絡させている。
クランプ区間が終わり、電動モータ24への電圧が印加されていない状態では、目標推力Fに保持される。これは、逆作動性(逆効率の低い)の回転/直動変換機構18を使用することによって、ピストン13側から押されても電動モータ24が回転しないようにしている。この時刻T5以降は推力保持区間となる。
以上で説明した通り、推力保持区間の保持推力(≒目標推力F)はカットオフ電流閾値(ISL)によって制御されることが理解できる。ここで、カットオフ電流閾値と保持推力の関係は温度、ハードウェア個体差、電圧などの要因によって変化するが、これらの要因によって保持推力がばらつきを持っても、自動車を停止させるのに必要な最低保持推力は保証されなければならない。
そして、保持推力が最低保証推力を下回ると、坂道で駐車した自動車が勝手に動き出す可能性がある。これを防ぐため、想定される多くの条件で保持推力を計算し、保持推力のばらつき分布の中の最小値が最低保証推力を上回るようにカットオフ電流値を決めている。一方、その最大値はメカ効率やモータ特性が良い個体によっては必要以上の推力が発生するため、電動パーキングブレーキ装置の機構系に過度の応力がかかり、耐久性を低下させる要因である。
したがって、最低保証推力を確保しつつ保持推力の上限側への過度のばらつきを抑制することが必要である。言い換えれば、推力を正確に推定することができれば、最低保証推力と許容される上限となる許容上限推力の間に実際の推力を調整することができる。このためには、推力推定モデルの推定パラメータを精度よく求めることが重要である。
また、トルク定数(φ)、粘性係数(η)のいずれのパラメータ推定においても、回転センサで検出した電動モータの回転速度(ω)の情報を演算に用いている。したがって、回転センサを搭載することによる製品単価の上昇を招くという課題も生じるので、この課題に対応することも重要である。
図4に電動パーキングブレーキ装置の制御モデルのブロックを示している。制御モデルは主にバッテリ26、マスタシリンダ35、マイクロプロセッサ29及び周辺回路を含む電子制御手段25、ハーネス34、電動モータ24、キャリパ10の各コンポーネントから構成されている。これらのコンポーネントの主な接続関係と入出力信号を説明すると、マイクロプロセッサ29は電動モータ24の電流、電圧、及びマスタシリンダ35の液圧の情報に基づいて、電子制御手段25の中のスイッチ(リレー等)にOn/Off指令を出し、バッテリ26の電圧出力をOn/Offする。
印加された電圧は、ハーネス34を介して電動モータ24に与えられ、電動モータ24を回転駆動する。電動モータ24で発生した回転トルクは、キャリパ10に入力され、キャリパ10の中では入力された電動モータ24の回転トルクを減速機構19によって増幅し、回転/直動変換機構18を介してピストン13に推力を出力する。また、キャリパ10にはマスタシリンダ35による液圧作用も付与されている。
そして、このような制御モデルに対して、運動方程式、及び回路方程式を導き出すことができる。本実施形態では上述した電動パーキングブレーキ装置の動作を表現する主な要素に基づき、以下に示すような運動方程式、及び回路方程式を導き出した。
まず、図3に示す時刻T3から時刻T5までのクランプ区間の運動方程式を表現すると(1)式及び(2)式のように表される。
Figure 2018118524
Figure 2018118524
ここで、(1)式において、「Jdω/dt」は慣性抵抗、「J」は慣性係数、「φ」はトルク定数、「I」は電流、「η」は粘性係数、「ω」は回転速度、「Tfric」は電動モータ24から動力伝達機構の回転/直動変換機構18までを総合した摩擦トルク、「TCLP」は推力のトルク換算値である。尚、粘性係数「η」、トルク定数「φ」、摩擦トルク「Tfric」が、本実施形態で求めようとする推力を推定するための推定パラメータである。
また、(1)式中の「K」は回転/直動変換機構18の回転/直動変換効率に相当し、クランプ区間に回転/直動変換機構で生ずる総摩擦係数等に起因する。尚、本実施形態のアプライ時の動作から、この「K」は任意の値に設定される。例えば、経験的に得られる値を入力するようにしている。ただ、以下に示すように空走区間では推力に対応する「TCLP」が「0」であるため、空走区間で推定パラメータ(粘性係数、トルク定数、摩擦トルク)を推定する場合には「K」は無視することができる。
また、(2)式において、「FCLP」はピストン13に与えられる推力であり、また、「K」は回転/直動変換係数である。したがって、推力「FCLP」に回転/直動変換係数「K」を乗じてトルク換算値「TCLP」を求めることができる。ここで、回転/直動変換係数「K」は回転/直動変換部の構造から決まるが、ばらつき要因として扱う必要はないものである。
ここで、空走区間の運動方程式は、(1)式の推力(トルク換算値)がTCLP=0となるため、(3)式のように表される。
Figure 2018118524
また、電動モータの回路方程式は(4)式のように表される。
Figure 2018118524
ここで、(4)式において、「V」は電圧、「R」は巻線抵抗、「L」はインダクタンスである。
次に、これらの運動方程式と回路方程式に基づくパラメータ推定と推力計算について説明する。上述したように、空走区間の電流、電圧、推力の関係を(3)式及び(4)式で求めた。その際、これらの方程式には未知パラメータが含まれるため、未知パラメータを推定する必要がある。
上述した電動パーキングブレーキ装置の(3)式及び(4)式に示す方程式には未知パラメータが含まれている。そして、この中で(4)式の回路方程式について整理すると、回路方程式の右辺は抵抗電圧降下(RI)、インダクタンス電圧降下(LdI/dt)、及び誘起電圧(ωφ)の3項からなり、いずれの項も未知係数、未知変数を含むため、厳密に解くことは難しいが、この3項のうち省略できる要素があるならば、近似的に解くことができる。
ここで、図5に示す電動モータ24の起動時の過渡的な電流、モータ端子電圧、インダクタンス電圧降下の電気特性に着目すると、インダクタンス電圧降下と誘起電圧が省略できる要素であること判明した。図5にあるように、電動モータ24への通電開始と同時に、インダクタンス電圧はピークを迎えるが、数ms以内に急速に減少して電流値が最大値をとる頃には、インダクタンス電圧は十分小さくなっている。また、電動モータは停止している状態から徐々に回転数を上げるため、起動直後の数ms期間では誘起電圧(モータ端子電圧)が比較的小さいものである。
これらのことから、電動モータ24の起動時、つまり、アプライ動作の開始時においては、(4)式に示す回路方程式のうち、インダクタンス電圧降下(LdI/dt)と誘起電圧(ωφ)の項を無視できるとするならば、以下の(5)式で示すように電気抵抗(R)が近似して求められる。尚、この電気抵抗(R)は、以下で示す(6)式で使用する誘起電圧(ωφ=V−RI)を求めるのに必要なものである。
Figure 2018118524
そして、この(5)式によって抵抗(R)を求めることができるので、(4)式で誘起電圧(ωφ)が求まる(インダクタンス電圧降下(LdI/dt)は無視できる)。ここで、(3)式に示す (3)式に示す運動方程式にトルク定数(φ)を乗じることで、誘起電圧(ωφ)を用いることができるように運動方程式を(6)式のような変形式とする。これによって、回転センサによる回転情報を使用することが省略できるようになる。尚、この(6)式は離散的に計測した3つの時刻の計測値を用いて表現しているため、行列式の形式となっている。
次に、(6)式について説明するが、先ず(3)式を用いてトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)の推定について説明する。先に求めた空走区間の運動方程式である(3)式は、トルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)の3個の未知パラメータを含む。このため、3個の未知パラメータを解くためには3個の方程式を立てる必要がある。そして、本実施形態では、電流値が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間で3個の方程式を立てるようにしている。
つまり、図6に示すように、先ず、電圧印加開始から突入電流が最大値に達するまでの間に、電圧(V)と電流(I)から電気抵抗(R)を推定演算している。これは、(5)式で説明した電動モータ24の起動時に対応するものである。
そして、その後の突入電流(IR)が最大値に達した直後から、電流(ID)が減少する電流減少区間内に所定の時間間隔で、例えば、時刻t1でサンプリングSp1、時刻t2でサンプリングSp2、時刻t3でサンプリングSp3を実行して、電圧(V)と電流(I)を計測している。したがって、電流減少区間内で3個の異なる時刻に対する運動方程式を立てることで、運動方程式は3個となり上述した3個の未知パラメータを解くことができる。
ここで、電流値が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間で電圧(V)と電流(I)を検出しているため、特許文献1のように電流一定区間が短い場合に粘性係数(η)の推定ができないといった恐れがなくなり、これによって推力の推定が正確にできるようになるものである。
また、電流減少区間で電圧(V)と電流(I)を測定しているため、夫々の時刻間での測定値の変化量が大きくなり、最終的に推定されるトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)の推定精度が高くなるものである。
そして、各サンプリングSp1〜Sp3に対して3個の運動方程式を立て、行列形式で表現すると、以下の(6)式で表すことができる。ここで、各サンプリングSp1〜Sp3の時刻での運動方程式を区別するために、サンプリングSp1に対しては時刻「t1」、サンプリングSp2に対しては時刻「t2」、サンプリングSp3に対しては時刻「t3」の符号を付して区別している。また、上述したように(6)式の誘起電圧(ωφ)は、(4)式からインダクタンス電圧降下(LdI/dt)を無視して、ωφ=V−RIの演算を行って求めることができる。
Figure 2018118524
そして、(6)式の右辺の列ベクトル「φ」、「η」、「Tfricφ」が求める未知の推定パラメータであるため、逆行列を使って、未知の推定パラメータについて解くと(7)式のように表される。
Figure 2018118524
ここで、慣性係数「J」はばらつかないと仮定しても良く、既知の値として入力されている。そして、(7)式の右辺に示す誘起電圧(ωφ)と電流(I)から、左辺の未知の推定パラメータであるトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を求めることができる。この場合、左辺の「φ」の平方根からトルク定数(φ)が求められ、「Tfricφ」をトルク定数(φ)で除することによって摩擦トルク(Tfric)を求めることができる。このように、電圧(V)と電流(I)から(7)式を用いて、空走区間のトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を正確に求めることができるようになる。
次に、(1)式と(2)式から推定推力(FCLP)は(8)式で表すことができる。したがって、(7)式からトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)が推定されているので、推定推力(FCLP)は以下の(8)式を用いて求めることができる。
Figure 2018118524
ここで、上述した通り、回転/直動変換効率Kは、推定するために必要な方程式が不足しているため推定できないものである。このため、本実施形態では回転/直動変換効率Kは任意の値として入力している。
更に、予め定めた目標推力(F CLP)が与えられる場合、電動モータ24への電流を遮断するときの目標とするカットオフ電流閾値(ISL)は、(8)式を変形して以下の(9)式で求めることができる。この場合は、(7)式から求めたトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を使用すれば良いものである。
更に、必要とされる目標推力を増加方向に変更する場合は、以下の(9)式の目標推力(F CLP)を変更することでカットオフ電流閾値(ISL)は高く再設定され、逆に目標推力(F CLP)が過剰であれば、カットオフ電流閾値(ISL)を低く再設定してやれば良いものである。この場合、カットオフ電流閾値(ISL)は、演算周期に合わせて所定値だけ段階的に補正(増加或いは減少)することが可能である。
Figure 2018118524
更に、演算式を用いて変換することに代えて、推力と電流値を対応付けたテーブルを予め作成しておき、推力が補正された時点でテーブル検索を実行してカットオフ電流閾値(ISL)を求めるようにしても良い。この方法によれば、演算時間を短縮できる効果が期待できる。
このように、トルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を反映することで目標カットオフ電流閾値(ISL)が求まるので、正確な推力に管理することができる。
以上のように、(7)式に示すパラメータ推定式、(8)式に示す推力計算式、及び(9)式に示す電流閾値式を導き出したが、次に(7)式のパラメータ推定式と(8)式の推力計算式を用いて推力制御をする場合の処理の流れを、図7の制御ブロックによって説明する。
図7において、検出する測定パラメータは電圧(V)と電流(I)だけである。これによって、回転センサを省略して製品単価の上昇を抑制することができる。また、回転センサの出力誤差の修正が必要なくなり、更に、回転センサの故障に対するフェールセーフ機能を搭載する必要がなくなる、という効果を奏することができる。
また、この電圧(V)と電流(I)の検出時刻は図6に示している通りである。このため、電流値が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間で電圧(V)と電流(I)を検出することで、特許文献1のように電流一定区間で粘性係数等のような推定パラメータの推定を行なわないので、推力の推定が正確にできるようになる。更に、電流減少区間で電圧(V)と電流(I)を測定しているため、夫々の時刻間での測定値の変化量が大きくなり、最終的に推定されるトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)の推定精度が高くなるものである。
図7において、抵抗/誘起電圧推定部40には電圧(V)と電流(I)が入力され、電動モータ24の起動時に、(5)式を用いて電圧(V)と電流(I)から電気抵抗(R)を求めている。また、抵抗/誘起電圧推定部40は、この求められた電気抵抗(R)の最小値を選択し、誘起電圧推定部41では、(4)式を用いて電圧(V)、電流(I)及び電気抵抗(R)から、誘起電圧(ωφ=V−RI)を演算して求めている。
この誘起電圧(ωφ)と電流(I)は、次の機械パラメータ推定部42に入力される。ここで、抵抗/誘起電圧推定部40は、温度補償機能を備えており、この温度補償機能は、電動モータ24の電圧(V)、電流(I)及び電気抵抗(R)に基づいて誘起電圧(ωφ=V−RI)を推定しているので、電動モータ24の温度による推力変化を補償することができる。
機械パラメータ推定部42ではトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を推定している。機械パラメータ推定部42には、誘起電圧(ωφ)と電流(I)が入力されており、誘起電圧(ωφ)は微分されて微分値(dωφ/dt)となり、パラメータ推定部43に入力される。更に、パラメータ推定部43には、微分される前の誘起電圧(ωφ)と電流(I)が入力されている。これらの入力は、(7)式にあるパラメータ推定式を用いてトルク定数(φ)、粘性係数(η)、摩擦トルク(Tfric)を推定するために使用されている。
機械パラメータ推定部42において、(7)式を用いて推定されたトルク定数(φ)、粘性係数(η)、及び摩擦トルク(Tfric)は、次の目標カットオフ電流閾値演算部46に入力される。
目標カットオフ電流閾値演算部46は(9)式に基づいて目標とするカットオフ電流閾値(ISL)を求める。カットオフ電流閾値(ISL)は比較器47に入力されて実電流値と比較され、実電流値がカットオフ電流閾値(ISL)を超えるとカットオフ信号を出力する。このようにして、電子制御手段25は、実際に電動モータ24に流れている実電流値がカットオフ電流閾値(ISL)に達すると、電動モータ24に供給されている電流を遮断して推力保持区間に移行することになる。
以上述べた通り、本発明によれば、ピストンの推力を制御するカットオフ電流閾値演算モデルを備えると共に、電動モータに通電を開始した時に生じる突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内で、少なくとも電動モータに印加される電圧値と電流値を複数回に亘って計測し、この複数の電圧値と電流値を用いて所定の推定演算を行ってカットオフ電流閾値演算部に使用される推定パラメータを推定し、この推定パラメータを用いてカットオフ電流閾値の演算を行なう構成とした。
これによれば、電流一定区間に至る前の電流減少区間内に、カットオフ電流閾値演算部の推定パラメータを確実に推定演算することができ、カットオフ電流閾値演算部による正確なカットオフ電流閾値の推定を行なうことができる。また、これらの推定パラメータの推定に回転センサによる回転速度情報を使用しないので、回転センサを省略することができる。
次に本発明の第2の実施形態について説明するが、ここで、図1〜図6までは実施例1と同様なので説明を省略する。そして、実施例1と同様に、電動パーキングブレーキ装置の動作を表現する主な構成要素の運動方程式、及び回路方程式を導き出すことができる。
図3に示す時刻T1から時刻T3までの空走区間の運動方程式を表現すると以下の(10)式のように表される。
Figure 2018118524
ここで、(10)式における空走区間の運動方程式は、実施例1で説明した(3)式のうち、粘性係数「η」、摩擦トルク「Tfric」に関する成分をひとまとめにして、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」によって表し直している。
次に、これらの運動方程式と回路方程式に基づくパラメータ推定と推力計算について説明する。上述したように、空走区間の電流、電圧、推力の関係を(10)式及び(4)式で求めた。その際、これらの方程式には未知パラメータが含まれるため、未知パラメータを推定する必要がある。
上述した電動パーキングブレーキ装置の(10)式及び(4)式に示す方程式には未知パラメータが含まれている。そして、この中で(4)式の回路方程式について整理すると、回路方程式の右辺は抵抗電圧降下(RI)、インダクタンス電圧降下(LdI/dt)、及び誘起電圧(ωφ)の3項からなり、いずれの項も未知係数、未知変数を含むため、厳密に解くことは難しいが、この3項のうち省略できる要素があるならば、近似的に解くことができる。
電動モータ24の起動時、つまり、アプライ動作の開始時においては、(4)式に示す回路方程式のうち、インダクタンス電圧降下(LdI/dt)を無視できるとするならば、以下の(11)式で示すように電気抵抗(R)が近似して求められる。(5)式と異なり、除算する電流値を「Imax+ΔIavr×N」とすることによって、誘起電圧(ωφ)の影響を最小限に抑えることが可能である。
ここで電流値(Imax)は、突入電流(IR)のピーク値付近の電流値であり、電流変化値(ΔIavr)は、電流のピーク値以降の電流(ID)の変化を移動平均した電流変化値、回数(N)はアプライ開始から電流ピーク値までのサンプル回数であり、これを図8によって説明する。尚、機械時定数(慣性係数「J」や摩擦等から見積もられ、式中には表示せず)に対して十分短い時間では、回転速度(ω)は線形に減少すると仮定できる(回転速度変化の線形近似)。
したがって、回転速度(ω)に比例する誘起電圧(ωφ)も線形に減少する。ここで、インダクタンス電圧降下(LdI/dt)の影響が小さくなるのは電流のピーク値以降であることから、電流のピーク値以降の電流変化は誘起電圧(ωφ)の線形変化によるものである。図8に示すように電流のピーク値以降の値から電流変化値(ΔIavr)を算出し、アプライ開始時点の電流値を外挿することで誘起電圧の影響を補正できる。
本実施形態では、電流値が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間で、以下の(11)式を計算するようにしている。
Figure 2018118524
つまり、図9、及び図8に示すように、先ず、ステップS10で、電圧印加開始から突入電流が最大値に達するまでの間のタイミングをカウントする。
続いて、ステップS11、S12、S13、S14に進んで、電流減少区間で電流(ID)の時間変化分の移動平均値(ΔIavr)から「ΔIavr×N」を計算し、突入電流のピーク値付近の電流値(Imax)と「ΔIavr×N」、およびモニタしている電圧(V:電源印加直後が望ましい)から、(11)式のように電気抵抗(R)を推定演算している。これは、電動モータ24の起動時に対応するものである。
そして、ステップS14で(11)式の演算結果を算出した後、ステップS15で電気抵抗(R)を上下限値でリミット処理し、電気抵抗(R)の推定処理が完了する。
本実施形態では、突入電流のピーク値付近の電流値を用いているので、モータ電流のピーク電流を必ずしもサンプリングできなくても、電気抵抗(R)の推定精度を向上できる利点がある。
そして、この(11)式によって電気抵抗(R)を求めることができるので、(4)式で誘起電圧(ωφ)が求まる。ここで、(10)式に示す運動方程式にトルク定数(φ)を乗じることで、誘起電圧(ωφ)を用いることができるように運動方程式を以下の(12)式のような変形式とする。尚、時刻t1と時刻t2の時間間隔が空走期間合成摩擦トルク(TLoss)の変化に対して十分小さいとして、空走期間合成摩擦トルク(TLoss)を一定値と見做すことができる。
Figure 2018118524
(12)式から(TLossφ)を消去すると、以下の(13)式になる。
Figure 2018118524
更に,(13)式を(φ)について解くと、以下の(14)式となる。
Figure 2018118524
本実施形態では、電流値が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間で(14)式を計算するようにしている。つまり、図11、及び図10に示すように、ステップS20で、電流(ID)が減少する電流減少区間内に所定の時間間隔で、例えば、時刻t1でサンプリングSp1、時刻t2でサンプリングSp2を実行して、電圧(V)と電流(I)を計測している。そして、ステップS21〜22に進んで電流減少区間内で少なくとも2個の異なる時刻に対する運動方程式を立てることで、(12)式の2個の未知パラメータ(φ)(TLossφ)の内、(TLossφ)消去して、トルク定数(φ)を解くことができる。
また、電流減少区間で電圧(V)と電流(I)を測定しているため、夫々の時刻間での測定値の変化量が大きくなり、最終的に推定されるトルク定数(φ)の推定精度が高くなるものである。
また、上述したように(12)式〜(14)式の誘起電圧(ωφ)は、(4)式のインダクタンス電圧降下(LdI/dt)を無視して、「ωφ=V−RI」の演算を行って求めることができる。
そして、(14)式の演算結果を算出した後、ステップS23〜S25に進んで、トルク定数(φ)の上下限値でリミット処理し、現在とn0サンプル前のとトルク定数(φ)の差が設定値以下に入ったらトルク定数(φ)の推定が完了する。
そして、最後に(TLossφ)を求める。(4)式より求めた誘起電圧(ωφ)と、(10)式にφを乗じた式から、「TLossφ」が求まり、更にトルク定数(φ)で除算すれば、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」が求まる。
この空走期間合成摩擦トルク「TLoss」の推定動作を図12、図13に示している。ステップS30、S31において、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」推定を開始するのは電流減少区間(ID)である。推定を始め、徐々に「TLoss」が真値に近しい値に収束し、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」演算値の変化が緩やかになったところで、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」推定が完了する。そして、ステップS32〜S34に進んで、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」の演算結果を(TLoss)の上下限値でリミット処理し、現在とn0サンプル前の空走期間合成摩擦トルク「TLoss」の演算値の差が設定値以下に入ったら、空走期間合成摩擦トルク「TLoss」の推定が完了する。
空走期間合成摩擦トルク「TLoss」の推定においても、電流減少区間で推定することにより、推定値の収束状態から推定精度を管理することが可能になる。また、空走区間の中の推定できる安定な状態が短時間となる場合にも確実に推定でき、高信頼化できる利点がある。
このように、トルク定数(φ)、空走期間合成摩擦トルク(TLoss)を以下の(15)式に反映することで、目標カットオフ電流閾値(ISL)が求まるので、正確な推力に管理することができる。
Figure 2018118524
尚、カットオフ電流閾値(ISL)を実電流値と比較しカットオフ信号を出力する処理は実施例1と同じであるため説明は省略する。
このようにして、電子制御手段25は、実際に電動モータ24に流れている実電流値がカットオフ電流閾値(ISL)に達すると、電動モータ24に供給されている電流を遮断して推力保持区間に移行することになる。
以上述べた通り、本発明によれば、ピストンの推力を制御するカットオフ電流閾値演算部を備えると共に、電動機に通電を開始した時に生じる突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内で、少なくとも電動機に印加される電圧値と電流値を複数回に亘って計測し、この複数の電圧値と電流値を用いて所定の演算を行って推力推定モデルに使用される推定パラメータを推定し、これらの推定パラメータを用いてカットオフ電流閾値演算部によるカットオフ電流閾値の演算を行なう構成とした。ところにある。
これによれば、電流一定区間に至る前の電流減少区間内に、推力推定モデルの推定パラメータを精度よく推定演算することができ、推力推定モデルによる正確な推力の推定を行なうことができる。
尚、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10…ブレーキキャリパ、11…キャリパ本体、12…油圧室、13…ピストン、14,15…ブレーキパッド、16…ディスクロータ、17…ブレーキペダル、18…回転/直動変換機構、19…減速機構、20…回転軸、21…直動部材、22…大径歯車、23…小径歯車、24…電動モータ、25…電子制御手段、26…バッテリ、27…リレー、28…Hブリッジ回路、29…マイクロプロセッサ、30…電流モニタ回路、31…上アーム電圧モニタ回路、32…下アーム電圧モニタ回路、33…電源電圧モニタ回路、34…ハーネス、35…マスタシリンダ、40…抵抗/誘起電圧推定部、41…誘起電圧推定部、42…機械パラメータ推定部、43…パラメータ推定部、46…目標カットオフ電流閾値演算部、47…比較器。

Claims (7)

  1. ディスクロータへブレーキバッドを押し付けるピストンと、電動機によって出力される回転運動を直動運動に変換して前記ピストンを推進する回転/直動変換機構と、前記回転/直動変換機構に設けられ逆作動を抑制するセルフロック機能部と、前記電動機の回転を制御する電子制御手段と、を備えた電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電子制御手段は、
    前記ピストンの推力を制御するカットオフ電流閾値演算部を備えると共に、
    前記電動機に通電を開始した時に生じる突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内で、少なくとも前記電動機に印加される電圧値と電流値を複数回に亘って計測し、この複数の電圧値と電流値を用いて所定の演算を行って推力推定モデルに使用される推定パラメータを推定し、これらの推定パラメータを用いて前記カットオフ電流閾値演算部によるカットオフ電流閾値の演算を行なう
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電子制御手段は、
    前記電動機に流れる電流の実電流値が前記カットオフ電流閾値に達すると前記電動機に流れる電流を遮断する電流遮断機能部を備える
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  3. 請求項1に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記カットオフ電流閾値演算部が、トルク定数、粘性係数、摩擦トルクのいずれか一つ以上を用いてカットオフ電流閾値を求める演算部であると共に、
    前記カットオフ電流閾値演算部は、
    前記電動機に電流が流れ始めて前記突入電流が最大値に達する区間および前記突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内のいずれかで、前記電圧値と前記電流値から電気抵抗値を求める電気抵抗推定機能と、
    前記突入電流が最大値に達した後の前記電流減少区間内で、夫々の計測回毎に前記電気抵抗値と前記電流値と前記電圧値から誘起電圧値を求める誘起電圧推定機能と、
    前記夫々の計測回毎の前記誘起電圧値と前記電流値を用いて前記所定の演算を行うことで、前記トルク定数、前記粘性係数、前記摩擦トルクを推定するパラメータ推定機能と、
    前記トルク定数、前記粘性係数、前記摩擦トルクのいずれかを前記推力推定モデルに入力して推力を求める推力推定機能を備える
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載の電動パーキングブレーキ装置において、
    前記パラメータ推定機能は、
    前記電流減少区間における、前記電動機から前記回転/直動変換機構までの運動方程式に前記トルク定数を乗じた変形式を求め、この変形式に前記夫々の計測回毎の前記電流値と前記誘起電圧値を代入して前記トルク定数、前記粘性係数、前記摩擦トルクのいずれかを含む未知パラメータを推定演算して前記トルク定数、前記粘性係数、前記摩擦トルクのいずれかを求める
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  5. 被制動部材に制動部材を押圧する動力となる電動機と、
    前記電動機の通電後、カットオフ電流閾値まで前記電動機を駆動する制御装置と、
    前記電動機を前記カットオフ電流閾値まで駆動したときに、前記制動部材を前記被制動部材に押圧した状態で車両の制動を保持する制動機構と、を有し、
    前記制御装置は、前記電動機への通電開始時の突入電流が減少する期間における前記電動機の電圧値と前記電動機の電流値とに応じて前記カットオフ電流閾値を変更し、当該変更した前記カットオフ電流閾値まで前記電動機を駆動する、ブレーキ装置。
  6. 請求項5において、
    前記制御装置は、前記電動機への通電開始時の突入電流が減少する期間の少なくとも3つの時点における前記電動機の電流値に基づいて前記カットオフ電流閾値を変更する、ブレーキ装置。
  7. 電動機と、前記電動機の回転トルクを増幅する減速機構と、前記減速機構より出力される回転運動を直動運動に変換し、逆作動性のないセルフロック機能部を有する回転/直動変換機構と、前記回転/直動変換機構によって移動されるピストンと、前記ピストンによってディスクロータに押し付けられるブレーキバッドと、前記電動機の回転を制御する電子制御手段を備えた電動パーキングブレーキ装置において、
    前記電子制御手段は、
    前記ピストンの推力を推定する推力推定モデルを備えると共に、前記電動機に通電を開始した時に生じる突入電流の後の電流が略一定になる電流一定区間に至る前の電流減少区間内で、少なくとも前記電動機に印加される電圧値と電流値を複数回に亘って計測し、この複数の電圧値と電流値を用いて所定の演算を行って前記推力推定モデルに使用される推定パラメータを推定し、これらの推定パラメータを用いて前記推力推定モデルによる推力の推定を行なう推力推定機能部を備え、
    更に、前記推力推定機能部によって推定された推力に基づいてカットオフ電流閾値を求め、前記電動機に流れる電流の実電流値が前記カットオフ電流閾値に達すると前記電動機に流れる電流を遮断する電流遮断機能部を備える
    ことを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
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