JP2018118462A - 複合部材及び接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着層の硬化劣化を抑制でき、接着層における気泡の発生を抑制できる複合部材及び接着剤組成物を提供すること。【解決手段】複合部材は、第1の部材と、第2の部材と、接着層と、を備える。第1の部材は、少なくとも一部の表面がセラミックから成る。第2の部材は、少なくとも一部の表面が金属から成る。接着層は、第1の部材におけるセラミックから成る表面と、第2の部材における金属から成る表面とを接着する。接着層は、シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含む。熱重量測定における酸化物の重量減少量は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させた場合に2重量%未満である。酸化物のBET比表面積は、10mm2/gを超える。接着層は、100重量部のシリコーン樹脂に対し、3重量部以上の酸化物を含む。【選択図】図1

Description

本開示は複合部材及び接着剤組成物に関する。
従来、静電チャック等の半導体製造用部品が知られている。静電チャックは、半導体ウェハを固定する機能を有する(特許文献1、2参照)。静電チャックは、セラミック基板と、金属基板と、それらを接着する接着層と、を備える。接着層として、シリコーン樹脂を含むものが知られている。
特開2014−165267号公報 特許第4409373号公報
静電チャックが備える接着層は、使用時に高温になることがある。シリコーン樹脂は、長時間高温に曝されると、熱劣化することが知られている。中でも硬化劣化は、酸素起因のラジカルにより次第に酸化され硬くなっていく。シリコーン樹脂が硬化劣化すると、接着層自体も硬化劣化する。
シリコーン樹脂の硬化劣化を抑制するため、ラジカル捕捉能を有する物質を接着層に含有させることが考えられる。しかしながら、この場合、ラジカル捕捉能を有する物質が水分等を放出し、気泡を生成することがある。気泡が生成すると、接着層と、セラミック基板又は金属基板との界面に、接着されていない箇所が生じてしまう。その結果、静電チャックに固定された半導体ウェハの表面温度が不均一になってしまう。
本開示の一局面は、接着層の硬化劣化を抑制でき、接着層における気泡の発生を抑制できる複合部材及び接着剤組成物を提供することを目的とする。
本開示の一態様は、少なくとも一部の表面がセラミックから成る第1の部材と、少なくとも一部の表面が金属から成る第2の部材と、前記第1の部材における前記セラミックから成る表面と、前記第2の部材における前記金属から成る表面とを接着する接着層と、を備える複合部材であって、前記接着層は、シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含み、熱重量測定における前記酸化物の重量減少量は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させた場合に2重量%未満であり、前記酸化物のBET比表面積は、10mm/gを超え、前記接着層は、100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、3重量部以上の前記酸化物を含む複合部材である。本開示の一態様である複合部材は、接着層の硬化劣化を抑制でき、接着層における気泡の発生を抑制できる。
本開示の別の態様は、シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含む接着剤組成物であって、熱重量測定における前記酸化物の重量減少量は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させた場合に2重量%未満であり、前記酸化物のBET比表面積は、10mm/gを超え、100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、3重量部以上の前記酸化物を含む接着剤組成物である。本開示の別の態様である接着剤組成物は、例えば、複合部材における接着層の形成に使用することができる。形成された接着層は、硬化劣化しにくく、気泡を発生しにくい。
複合部材1の構成を表す側断面図である。
本開示の実施形態を説明する。
1.複合部材
本開示の複合部材は、第1の部材、第2の部材、及び接着層を備える。第1の部材の少なくとも一部の表面は、セラミックから成る。第1の部材は、例えば、その全体がセラミックから成るものであってもよいし、一部がセラミックから成り、他の部分は他の材質から成るものであってもよい。第1の部材として、例えば、セラミック基板等が挙げられる。
セラミックとしては、公知のものを適宜選択して用いることができる。セラミックの材料としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化アルミニウム、酸化イットリウム(イットリア)等が挙げられる。セラミックにはガラス成分も含まれる。
第2の部材の少なくとも一部の表面は、金属から成る。第2の部材は、例えば、その全体が金属から成るものであってもよいし、一部が金属から成り、他の部分は他の材質から成るものであってもよい。第2の部材として、例えば、金属基板等が挙げられる。金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、金、銀、銅、ステンレス、チタン等が挙げられる。また、金属は、複数の元素の合金であってもよい。
接着層は、第1の部材におけるセラミックから成る表面と、第2の部材における金属から成る表面とを接着する層である。接着層は、シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含む。
シリコーン樹脂としては、例えば、付加硬化型のシリコーン樹脂と、縮合硬化型のシリコーン樹脂とが挙げられる。付加硬化型のシリコーン樹脂を用いる場合、接着層における気泡の生成を一層抑制できる。
付加硬化型のシリコーン樹脂は、少なくとも、(A)一分子中に少なくとも2個のけい素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)一分子中に少なくとも2個のけい素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、及び(C)ヒドロシリル化反応用触媒を含む。
(B)成分の配合量は、前記(A)成分を架橋させるに十分な量であり、例えば、前記(A)成分中のけい素原子結合アルケニル基1モルに対して、(B)成分中のけい素原子結合水素原子が0.5〜10モルの範囲内となる量であることが好ましく、特に、これが0.8〜1.2モルの範囲内となる量であることが好ましい。
(C)成分は、アルケニル基とけい素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進する成分である。(C)成分の配合量は、シリコーン樹脂の硬化を促進するに十分な量であり、例えば、(C)成分が白金系触媒である場合には、シリコーン樹脂における白金金属の濃度が、重量単位で、0.01〜1000ppmの範囲内となる量であることが好ましく、0.1〜500ppmの範囲内となる量であることが一層好ましい。
第3族の元素として、例えば、スカンジウム、イットリウム、ランタン、アクチニウム、ルテチウム、ローレンシウム、ランタノイド、アクチノイド等が挙げられる。第4族の元素として、例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
第3族又は第4族の元素を含む酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化セリウム、及びバリウムジルコネートから成る群から選択される1以上が挙げられる。これらの酸化物は、シリコーン樹脂から生じるラジカルを捕捉し、シリコーン樹脂の硬化劣化を抑制する作用を奏する。
酸化物の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対し、3重量部以上である。そのことにより、シリコーン樹脂の硬化劣化を抑制できる。酸化物の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対し、5重量部以上であることが好ましい。この場合、シリコーン樹脂の硬化劣化を一層抑制できる。酸化物の添加量は、シリコーン樹脂100重量部に対し、50重量部以下であることが好ましい。この場合、酸化物の分散性の点で優れる。
熱重量測定における酸化物の重量減少量(以下では単に重量減少量と呼ぶこともある)は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させた場合に2重量%未満である。そのことにより、接着層における気泡の発生を抑制できる。
熱重量測定の方法は以下のとおりである。粉末の試料をアルミパンに入れる。次に、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minで室温から600℃まで昇温する。このとき、サンプル間隔1秒で重量変化を繰り返し測定する。室温における重量から、500℃における重量を差し引いた値を、重量減少量とする。
なお、酸化物の重量減少は、酸化物の表面に吸着されていた水分や、熱分解成分が揮発して生じると推測される。
酸化物のBET比表面積は10mm/gを超える。そのことにより、シリコーン樹脂の硬化劣化を抑制し、接着層における気泡の発生を抑制できる。酸化物のBET比表面積は40mm/gを超えることが好ましい。この場合、表面積が大きい酸化物がラジカルを捕捉できるので、シリコーン樹脂の硬化劣化を一層抑制できる。
BET比表面積の測定方法は以下のとおりである。粉末の試料を100℃で60分間脱気する。次に、BET流動法(1点法)により測定を行う。測定時のガスは、HeとNとの混合ガスであって、それらの体積比は、He:N=7:3である。3回の測定値の平均値をBET比表面積とする。
酸化物の形態は、例えば、粉体、粒子状等とすることができる。
接着層は、シリコーン樹脂、酸化物に加えて、他の成分を含んでいてもよい。他の成分として、例えば、アルミナ、シリカ(例えば、湿式シリカ、乾式シリカ、ヒュームドシリカ等)、ジルコニア、窒化アルミニウム、窒化けい素、炭化けい素等のセラミック粉末、アルミ、銀、銅等の金属粉末、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの成分は、熱伝導率付与、粘度調整、補強等の作用を奏する。
接着層は、250℃で165時間加熱したときに気泡が生じないものであることが好ましい。気泡が生じない場合、接着層と、第1の部材又は第2の部材との界面に、接着されていない箇所が一層生じにくい。
接着層の初期のゴム硬度を(a)とし、接着層を250℃で1000時間加熱した後のゴム硬度を(b)とした場合、(b)/(a)が4未満であることが好ましい。(b)/(a)が4未満である場合、接着層が一層柔らかいので、第1の部材と第2の部材との熱膨張率の差に起因して生じる、第1の部材と第2の部材との端部付近での接着層の剥がれを一層抑制できる。
ゴム硬度の測定方法は以下のとおりである。JIS A TYPEのゴム硬度計を用い、接着層のゴム硬度を測定する。ゴム硬度は、内径18mm、長さ17mmの硬化体の上下面を測定し、平均値をゴム硬度とする。
第1の部材と接着層との接着面を第1の接着面とする。第2の部材と接着層との接着面を第2の接着面とする。第1の接着面、及び/又は、第2の接着面は、平面であることが好ましい。そして、第1の接着面が平面である場合、第1の接着面の面積は、直径100mmの円の面積以上であることが好ましい。また、第2の接着面が平面である場合、第2の接着面の面積は、直径100mmの円の面積以上であることが好ましい。また、第1の接着面及び第2の接着面がそれぞれ平面である場合、第1の接着面及び第2の接着面の面積は、それぞれ、直径100mmの円の面積以上であることが好ましい。
第1の接着面、及び/又は、第2の接着面が上記のものである場合、第1の部材と第2の部材との熱膨張率の差に起因して生じる、第1の部材と第2の部材との端部付近での接着層の剥がれを一層抑制できる。
また、接着層の面積が、直径100mmの円の面積以上である場合は、それ未満である場合よりも、第1の部材と第2の部材との間の熱伝導が、面内全体で一層均一になる。
複合部材は、例えば、半導体製造用部品の一部又は全部を構成する。半導体製造用部品としては、例えば、シャワーヘッド、静電チャック、CVDヒーター、真空チャック等が挙げられる。
複合部材は、例えば、以下の方法で製造できる。第1の部材の表面に、後述する接着剤組成物を塗布し、その塗布面に第2の部材を貼り合わせる。また、第2の部材の表面に接着剤組成物を塗布し、その塗布面に第1の部材を貼り合わせてもよい。また、第1の部材の表面と、第2の部材の表面とにそれぞれ接着剤組成物を塗布し、両者の塗布面同士を貼り合わせてもよい。これらの製造方法の場合、塗布した接着剤組成物が硬化して接着層を形成する。
また、複合部材は、例えば、以下の方法で製造してもよい。上述した接着層と同様の組成を有する接着シートを作成する。接着シートは流動性を持っていてもよいし、固形であってもよい。第1の部材と第2の部材との間に接着シートを配置する。第1の部材と第2の部材とを、それぞれ、接着シートの側に押し付ける。この製造方法の場合、接着シートが接着層を形成する。
例えば、図1に示すように、複合部材1は、第1の部材3と、第2の部材5と、接着層7と、を備える。例えば、複合部材1が静電チャックである場合、第1の部材3はセラミック基板であり、第2の部材5は、金属基板である。
2.接着剤組成物
本開示の接着剤組成物は、上述した接着層と同様の組成を有し、シリコーン樹脂と、酸化物と、を含む。酸化物は、第3族又は第4族の元素を含む酸化物である。シリコーン樹脂、及び酸化物の種類、物性、添加量等は、上述した接着層におけるシリコーン樹脂、及び酸化物と同様である。接着剤組成物は、シリコーン樹脂、及び酸化物以外の成分を含んでいてもよい。
本開示の接着剤組成物は、250℃で165時間加熱したときに気泡が生じないものであることが好ましい。気泡が生じない場合、接着剤組成物を用いて形成された接着層と、第1の部材又は第2の部材との界面に、接着されていない箇所が一層生じにくい。
接着剤組成物の初期のゴム硬度を(a)とし、接着剤組成物を250℃で1000時間加熱した後のゴム硬度を(b)とした場合、(b)/(a)が4未満であることが好ましい。(b)/(a)が4未満である場合、接着剤組成物が一層柔らかいので、接着剤組成部が接着する2つの部材間の熱膨張率の差に起因して生じる、2つの部材の端部付近での接着剤組成物の剥がれを一層抑制できる。
接着剤組成物は、例えば、流動性を持っていてもよいし、ペースト状であってもよいし、固形であってもよい。接着剤組成物は、例えば、複合部材の製造に使用することができる。接着剤組成物を複合部材の製造に使用した場合、接着剤組成物は接着層を形成する。
<実施例>
(1)接着剤組成物の製造
以下の表1に示す特性を有する酸化物の粉末A1〜A5を用意した。
Figure 2018118462
A1はTiOの粉末(日本アエロジル株式会社、商品名:aeroxide P25)である。A2はTiOの粉末(日本アエロジル株式会社、商品名:aeroxide T805)である。A3はTiOの粉末(テイカ株式会社、商品名:JR-405)である。A4はTiOの粉末(テイカ株式会社、商品名:MTY-100SAS)である。A5はSiOの粉末(日本アエロジル株式会社、商品名:RY200S)である。表1における「BET比表面積」及び「重量減少量」の測定方法は、上述した方法である。
シリコーン樹脂と、酸化物の粉末A1〜A5のうちのいずれかとを含む原料を混合して、以下の表2、表3に示す接着剤組成物S1〜S14を製造した。ただし、S13については、酸化物の粉末を添加しなかった。
Figure 2018118462
Figure 2018118462
表2、表3における「添加量」は、シリコーン樹脂の重量を100重量部とした場合の酸化物の粉末の添加量(単位は重量部)である。接着剤組成物S1〜S14は、ペースト状であり、スクリーン印刷が可能なだけの流動性を有する。表2、表3には、添加した酸化物の粉末におけるBET比表面積、及び重量減少量を併せて示す。
(2)接着剤組成物の評価
接着剤組成物S1〜S14のそれぞれについて、以下の評価を行った。
(2−1)気泡の評価用の試験体の作成
アルミ板の片面に接着剤組成物を塗布し、その塗布面にガラス板を貼り合わせ、試験体を作成した。ガラス板は第1の部材に対応し、アルミ板は第2の部材に対応する。接着剤組成物が硬化して成る層は接着層に対応する。試験体は、ガラス板と、アルミ板と、それらを接着する接着層とを備える。試験体は複合部材に対応する。
ガラス板を構成するガラスはフロートガラスである。アルミ板を構成するアルミニウムはA6061P−T6である。ガラス板は、縦横それぞれ110mmの正方形の板であって、厚みは1.1mmである。アルミ板は、縦横それぞれ130mmの正方形の板であって、厚みは1.0mmである。接着層の厚みは0.3mmである。接着層の面積は、直径100mmの円の面積より大きい。
(2−2)気泡の評価
前記(2−1)で作成した試験体を250℃で165時間加熱した。加熱後、接着層に気泡が生じているか否かを、ガラス板を透して目視で確認した。その結果を前記表2、表3に示す。表2、表3において、「○」は気泡が生じていないことを表し、「×」は気泡が多く生じたことを表す。
接着剤組成物S1、S2においては、気泡が生じていなかった。その理由は、重量減少量が小さく、BET比表面積が大きい酸化チタンを、十分な量だけ添加しているためであると推測される。それに対し、接着剤組成物S3〜S12では、気泡が生じていた。
その理由は、接着剤組成物S3については、酸化チタンの添加量が少ないためであると推測される。また、接着剤組成物S4、S10については、酸化チタンの重量減少量が大きく、酸化チタンの添加量が少ないためであると推測される。また、接着剤組成物S5、S6、S11、S12については、酸化チタンの重量減少量が大きいためであると推測される。また、接着剤組成物S7については、酸化チタンのBET比表面積が小さく、酸化チタンの添加量が少ないためであると推測される。また、接着剤組成物S8、S9については、酸化チタンのBET比表面積が小さいためであると推測される。
(2−3)ゴム硬度の測定
JIS A TYPEのゴム硬度計を用い、接着剤組成物のゴム硬度を測定した。ゴム硬度の測定方法は、上述した方法である。ゴム硬度は、硬化劣化の程度を表す指標である。ゴム硬度の測定は、接着剤組成物の製造直後と、250℃で1000時間加熱した後とにそれぞれ行った。測定結果を前記表2、表3に示す。
表2、表3において「初期(a)」は、接着剤組成物の製造直後におけるゴム硬度を表す。表2、表3において「1000h後(b)」は、250℃で1000時間加熱した後における接着剤組成物のゴム硬度を表す。表2、表3における「(b)/(a)」は、「初期(a)」の値に対する、「1000h後(b)」の値の比率を表す。「(b)/(a)」の値が大きいほど、加熱により硬くなったことを示しており、硬化劣化しやすいことを意味する。
接着剤組成物S1、S2においては、「(b)/(a)」の値はいずれも小さかった。その理由は、重量減少量が小さく、BET比表面積が大きい酸化チタンを、十分な量だけ添加しているためであると推測される。それに対し、接着剤組成物S3〜S5、S7〜S10、S13、S14では、「(b)/(a)」の値は大きかった。
その理由は、接着剤組成物S3、S10については、酸化チタンの添加量が少ないためであると推測される。また、接着剤組成物S4については、酸化チタンの添加量が少なく、酸化チタンの重量減少量が大きいためであると推測される。また、接着剤組成物S5については、酸化チタンの重量減少量が大きいためであると推測される。また、接着剤組成物S7については、酸化チタンのBET比表面積が小さく、酸化チタンの添加量が少ないためであると推測される。また、接着剤組成物S8、S9については、酸化チタンのBET比表面積が小さいためであると推測される。また、接着剤組成物S13については、酸化物を添加していないためであると推測される。また、接着剤組成物S14については、酸化物の種類がSiOであるためであると推測される。
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)前記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、前記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、前記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の前記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(2)上述した複合部材及び接着剤組成物の他、複合部材を構成要素とするシステム、接着剤組成物の製造方法、複合部材の製造方法等、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…複合部材、3…第1の部材、5…第2の部材、7…接着層

Claims (14)

  1. 少なくとも一部の表面がセラミックから成る第1の部材と、
    少なくとも一部の表面が金属から成る第2の部材と、
    前記第1の部材における前記セラミックから成る表面と、前記第2の部材における前記金属から成る表面とを接着する接着層と、
    を備える複合部材であって、
    前記接着層は、シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含み、
    熱重量測定における前記酸化物の重量減少量は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させた場合に2重量%未満であり、
    前記酸化物のBET比表面積は、10mm/gを超え、
    前記接着層は、100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、3重量部以上の前記酸化物を含む複合部材。
  2. 請求項1に記載の複合部材であって、
    前記酸化物のBET比表面積は、40mm/gを超える複合部材。
  3. 請求項1又は2に記載の複合部材であって、
    前記接着層は、100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、5重量部以上の前記酸化物を含む複合部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合部材であって、
    前記シリコーン樹脂が付加硬化型のシリコーン樹脂である複合部材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合部材であって、
    半導体製造用部品の一部又は全部を構成する複合部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合部材であって、
    前記酸化物は、酸化チタン、酸化セリウム、及びバリウムジルコネートから成る群から選択される1以上である複合部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合部材であって、
    前記接着層は、250℃で165時間加熱したときに気泡を発生せず、
    前記接着層の初期のゴム硬度を(a)とし、前記接着層を250℃で1000時間加熱した後のゴム硬度を(b)とした場合、(b)/(a)が4未満である複合部材。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合部材であって、
    前記接着層の面積は、直径100mmの円の面積以上である複合部材。
  9. シリコーン樹脂と、第3族又は第4族の元素を含む酸化物と、を含む接着剤組成物であって、
    熱重量測定における前記酸化物の重量減少量は、昇温速度10℃/minで室温から500℃まで昇温させる条件において2重量%未満であり、
    前記酸化物のBET比表面積は、10mm/gを超え、
    100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、3重量部以上の前記酸化物を含む接着剤組成物。
  10. 請求項9に記載の接着剤組成物であって、
    前記酸化物のBET比表面積は、40mm/gを超える接着剤組成物。
  11. 請求項9又は10に記載の複合部材であって、
    100重量部の前記シリコーン樹脂に対し、5重量部以上の前記酸化物を含む接着剤組成物。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    前記シリコーン樹脂が付加硬化型のシリコーン樹脂である接着剤組成物。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    前記酸化物は、酸化チタン、酸化セリウム、及びバリウムジルコネートから成る群から選択される1以上である接着剤組成物。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の接着剤組成物であって、
    250℃で165時間加熱したときに気泡を発生せず、
    初期のゴム硬度を(a)とし、250℃で1000時間加熱した後のゴム硬度を(b)とした場合、(b)/(a)が4未満である接着剤組成物。
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