JP2018117671A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技状態として複数種類の遊技状態が存在しているとともに遊技区間として通常区間と有利区間とが存在している。通常区間においてSB当選データが設定されること又は第1BB入賞が成立することを契機として有利区間に設定され、有利区間に設定された場合にはRT状態への移行抽選処理が実行される。この場合、RT状態への移行抽選処理は有利区間に設定された後に開始される最初のゲームにてその時点の遊技状態に対応する態様で実行される。また、ボーナス後状態であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には第1準備状態であって有利区間である状況となり得る。また、RT状態であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には他の状況においてSB当選データが設定された場合よりも有利となる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、スロットマシンがある。スロットマシンは複数のリールを備えており、それら各リールの外周部に付与された複数の図柄のうちの一部が表示窓を通じて視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルなどの遊技媒体をベットしてスタートレバーを操作することで各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップボタンを操作することで各リールが順次停止する。
また、スロットマシンの内部では遊技媒体のベットとスタートレバーの操作を条件として抽選を行っており、抽選の結果が当選であり且つ予め設定された有効ライン上に遊技者が当選となった図柄を停止させることを条件として所定枚数の遊技媒体が払い出されたりする(例えば特許文献1参照)。
特開2014−045989号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
なお、以上の問題はスロットマシンに限らず、例えば遊技媒体として遊技球を用いる遊技機にも該当する問題である。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、有利度が相違する複数種類の遊技状態の間で遊技状態を移行させる状態移行手段と、
遊技区間を第1区間に設定する第1区間設定手段と、
前記遊技区間を第2区間に設定する第2区間設定手段と、
を備え、
前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方において発生しない特典が遊技者に付与され得る、又は前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方よりも特典が遊技者に付与され易い構成であり、
前記第1区間及び前記第2区間はいずれも前記複数種類の遊技状態のうち所定遊技状態において滞在し得る構成であって、前記複数種類の遊技状態のうち他の遊技状態においても滞在し得る構成であり、
本遊技機は、
前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生したことを少なくとも一の条件として、前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況が発生するものの前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生しなかった場合と異なり、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るようにする関連処理実行手段と、
所定条件が成立した場合には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じるようにし、前記所定条件が成立しなかった場合には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じないようにする所定対応手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓部から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 (a)共通表示領域の正面図であり、(b)兼用表示部にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。 (a),(b)画像表示装置における停止順序の報知内容と兼用表示部における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。 スロットマシンの電気的構成図である。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される役の抽選処理を示すフローチャートである。 (a)通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)BB状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 本スロットマシンに存在している遊技状態を説明するための説明図である。 (a)通常状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=7に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(b)ボーナス後状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=7に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(c)第1準備状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=7〜13に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(d)第2準備状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=7〜13に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(e)RT状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=7に設定されている当選データの内容を説明するための説明図である。 (a)第1準備状態用の抽選テーブルが選択された場合におけるリールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図であり、(b)第2準備状態用の抽選テーブルが選択された場合におけるリールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 (a)〜(h)遊技区間との関係でRT状態への移行が発生する様子を示すタイムチャートである。 (a)〜(f)RT状態への移行抽選処理が実行される様子を示すタイムチャートである。 (a)通常状態用の第1テーブルを説明するための説明図であり、(b)通常状態用の第2テーブルを説明するための説明図であり、(c)各種状態用のテーブルを説明するための説明図であり、(d)RT状態用のテーブルを説明するための説明図であり、(e)第1BB状態用のテーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常状態処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるボーナス後状態処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1準備状態処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第2準備状態処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される報知用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるRT状態処理を示すフローチャートである。 (a)通常状態において役の抽選処理が実行される場合における各役に設定されているポイント値と設定値との関係を説明するための説明図であり、(b)第1BB状態において役の抽選処理が実行される場合における各役に設定されているポイント値と設定値との関係を説明するための説明図であり、(c)第2BB状態において役の抽選処理が実行される場合における各役に設定されているポイント値と設定値との関係を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される遊技区間の制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるRT状態の移行契機処理を示すフローチャートである。 (a)〜(i)通常状態においてRT状態への移行抽選処理が実行される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行されるBB用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第1BB用処理を示すフローチャートである。 (a)〜(i)第1BB状態が発生した場合における遊技の進行内容を説明するためのタイムチャートである。 主側MPUにて実行される第2BB用処理を示すフローチャートである。 (a)〜(i)第2BB状態が発生した場合における遊技の進行内容を説明するためのタイムチャートである。 主側MPUにて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。 (a)〜(i)有利区間の継続ゲーム数との関係で当該有利区間が強制的に終了される様子を示すタイムチャートである。 (a)〜(h)有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態への移行が発生することで当該有利区間が強制的に終了される様子を示すタイムチャートである。 主側MPUにて実行される管理用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される照明用処理を示すフローチャートである。 (a),(b)前面扉の開放角度と照明用装置の制御状態との関係を示すタイムチャートである。 (a)前面扉が開放状態であってその開放角度が所定の開放角度以下である場合における照明用装置の状態を説明するための説明図であり、(b)前面扉の開放角度が所定の開放角度を超えた最大開放角度である場合における照明用装置の状態を説明するための説明図である。 第2の実施形態における第2準備状態のインデックス値=7〜13のそれぞれに設定されている当選データ及びポイント値の組合せを説明するための説明図である。 第2準備状態においてインデックス値=8〜13で当選となった場合におけるリールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 有利区間であって第2準備状態である状況であるとともにRT状態への移行条件が成立している状況であり、さらに有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数よりも30ゲーム少ないゲーム数以上であって契機ゲーム数未満である状況において、インデックス値=10に当選した場合に画像表示装置にてリールの停止順序が報知される様子を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。 演出側MPUにて実行される報知用処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される第2準備状態処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行されるRT状態の移行契機処理を示すフローチャートである。 (a)通常状態用の第1テーブルを説明するための説明図であり、(b)通常状態用の第2テーブルを説明するための説明図であり、(c)各種状態用のテーブルを説明するための説明図であり、(d)RT状態用のテーブルを説明するための説明図である。 第4の実施形態における主側MPUにて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。 第5の実施形態における主側MPUにて実行されるRT状態の移行契機処理を示すフローチャートである。 第6の実施形態における主側MPUにて実行される遊技区間の制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるRT状態の移行契機処理を示すフローチャートである。 第7の実施形態における主側MPUにて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。 第8の実施形態における入賞となる図柄の組合せと入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。 通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。 通常状態用の抽選テーブルが選択された場合におけるリールの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。 (a)通常状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=9に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(b)ボーナス後状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=9に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(c)第1準備状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=9〜15に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(d)第2準備状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=9〜15に設定されている当選データの内容を説明するための説明図であり、(e)RT状態用の抽選テーブルにおいてインデックス値=9に設定されている当選データの内容を説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図であり、図3は筐体11の正面図である。
図2及び図3に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、図1及び図2に示すように前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部に設けられた軸部12aを回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには図1に示すように、遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2及び図3に示すように、筐体11は仕切り板11aによりその内部が上下2分割されており、仕切り板11aの上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
遊技パネル20の下方左側には図1に示すように、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル及び仮想メダルといった遊技媒体がベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、遊技媒体の付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲーム(遊技回)に相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、受付許可時であればホッパ装置53へ導かれ、受付禁止時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる(図1参照)。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上に遊技媒体の付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57とが設けられている。
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図4には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ20個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応させて番号が「0」〜「19」まで付されているが、これら番号は主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール32Lの13番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)の8種類がある。そして、図4に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図5は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリール32L,32M,32Rに付された20個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。規定数の遊技媒体がベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、遊技媒体の付与という利益、再遊技という利益及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。
以下、図6を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図6は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
遊技媒体の付与が行われる小役入賞としては、ベル入賞、スイカ入賞及びチェリー入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、ベル入賞となる。ベル入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「11」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、スイカ入賞となる。スイカ入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「7」となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄となった場合、中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれであったとしてもチェリー入賞となる。チェリー入賞となった場合、遊技媒体の付与対象数が「2」となる。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1昇格リプレイ入賞及び第2昇格リプレイ入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、通常リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1昇格リプレイ入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、又はメインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2昇格リプレイ入賞となる。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる再遊技の特典が付与される。具体的には、「3」の遊技媒体をベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、「3」の遊技媒体がベットされた状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
上記各種リプレイ入賞のうち、第1昇格リプレイ入賞及び第2昇格リプレイ入賞は、リプレイ入賞の特典の付与契機となるだけではなく遊技状態の移行契機となる。具体的には、第1準備状態ST4において第1昇格リプレイ入賞が成立した場合に第1準備状態ST4よりもリプレイ入賞が成立可能な役の当選確率が高くなる第2準備状態ST5に遊技状態が移行し、第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ入賞が成立した場合に第2準備状態ST5よりもリプレイ入賞が成立可能な役の当選確率が高くなるRT状態ST6に遊技状態が移行する。これら各遊技状態の内容については後に説明する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1BB入賞、第2BB入賞及びSB入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第1BB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2BB入賞となる。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「LUCKY」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、SB入賞となる。
第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態ST2に移行する。BB状態ST2とは、BB状態ST2以外の遊技状態よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.5)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42〜44の停止操作タイミングとは無関係にベル入賞が成立することとなる。BB状態ST2は、複数ゲームに亘って継続し、ゲームの実行内容に応じた事象の発生に基づき終了条件が成立した場合に終了する。当該終了条件は任意であるが、本スロットマシン10ではBB状態ST2が開始されてから付与された遊技媒体の合計数が終了基準数(例えば「350」)以上となることが終了条件として設定されている。なお、BB状態ST2としては第1BB入賞が成立した場合に移行する第1BB状態と第2BB入賞が成立した場合に移行する第2BB状態とが存在している。これら第1BB状態及び第2BB状態の違いについては後に説明する。
SB入賞が成立した場合には、遊技状態がSB状態に移行する。SB状態とは、後述する主制御装置70のRAM74が初期化された場合に滞在することとなる通常状態ST1と単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待度は同一であるもののリプレイ入賞が成立する確率が通常状態ST1よりも若干高い遊技状態である。具体的には、通常状態ST1においてはリプレイ入賞が成立する確率が約1/7.3であるのに対して、SB状態においてはリプレイ入賞が成立する確率が約1/7.1である。つまり、SB状態は遊技者の有利度が通常状態ST1と略同一である遊技状態となる。SB状態は1ゲームで終了する。詳細は後述するが、SB役に当選すること、又はSB状態に移行することを契機として、遊技区間又は遊技状態の移行が発生する。
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ61及びスピーカ62が設けられているとともに画像表示装置63が設けられている。上部ランプ61は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ61は、画像表示装置63における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ62は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ62は、画像表示装置63における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置63は表示面を有しており、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されているが、液晶表示装置に限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置63は、内部抽選における役の当選結果及び各ゲームにおける入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダルの数を表示するクレジット表示部65と、小役入賞時に付与対象となった遊技媒体数を表示するとともに画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合にその報知される内容に対応した表示が行われる兼用表示部66と、遊技区間が有利区間であることに対応した表示が行われる有利区間表示部67とが設けられている。クレジット表示部65は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
図7(a)は兼用表示部66及び有利区間表示部67が設けられた共通表示領域68の正面図である。共通表示領域68には、図7(a)に示すように2個の7セグメント表示器66a,66bを横方向に並設することで設けられた兼用表示部66と、1個の発光部からなる有利区間表示部67とが集約されている。
遊技媒体の付与に対応するいずれかの小役入賞(ベル入賞、スイカ入賞又はチェリー入賞)が成立した場合には、その小役入賞が成立したゲームの終了時にその小役入賞に対応する遊技媒体の付与数が兼用表示部66にて表示される。具体的には、ベル入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66a及び右側の7セグメント表示器66bのそれぞれに「1」が表示されることによって「11」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、スイカ入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「7」が表示されることによって「7」の遊技媒体が付与されたことが報知される。また、チェリー入賞が成立した場合には左側の7セグメント表示器66aは非表示となるとともに右側の7セグメント表示器66bに「2」が表示されることによって「2」の遊技媒体が付与されたことが報知される。一方、いずれかのリプレイ入賞、いずれかのBB入賞及びSB入賞といった遊技媒体が付与されない入賞が成立したとしても、その入賞に対応する表示が兼用表示部66にて行われることはなく、この場合には各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態に維持される。兼用表示部66における遊技媒体の付与数の表示は、その表示が行われたゲームの次ゲームを開始させるために遊技媒体がベットされた場合に終了され、このベットされたタイミングにおいて各7セグメント表示器66a,66bは非表示の状態となる。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、その報知される停止順序に対応する情報が兼用表示部66にて表示される。図7(b)は兼用表示部66にて表示される停止順序に対応する情報の内容を説明するための説明図である。図7(b)に示すように、本スロットマシン10では画像表示装置63にて報知されるリール32L,32M,32Rの停止順序として、第1停止が左リール32Lであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が左リール32Lであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである停止順序と、第1停止が中リール32Mであり第2停止が右リール32Rであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が中リール32Mである停止順序と、第1停止が右リール32Rであり第2停止が中リール32Mであり第3停止が左リール32Lである停止順序と、が存在している。
画像表示装置63における停止順序の報知は、役の抽選処理にて第1昇格リプレイ当選データを含む役に当選した場合又は第2昇格リプレイ当選データを含む役に当選した場合に実行され得る。具体的には、第1昇格リプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第1昇格リプレイ入賞が成立する。そして、第1昇格リプレイ入賞が成立した場合には第1準備状態ST4から当該第1準備状態ST4よりも遊技者にとって有利な第2準備状態ST5に遊技状態が移行する。また、第2昇格リプレイ当選データを含む役に当選した場合、上記各停止順序のうち今回の当選役に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rが停止された場合に第2昇格リプレイ入賞が成立する。そして、第2昇格リプレイ入賞が成立した場合には第2準備状態ST5から当該第2準備状態ST5よりも遊技者にとって有利なRT状態ST6に遊技状態が移行する。
上記停止順序のいずれかが画像表示装置63にて報知される場合には、兼用表示部66における左側の7セグメント表示器66aは非表示の状態が維持される一方、右側の7セグメント表示器66bにてその報知対象の停止順序に対応する表示が行われる。この表示内容は図7(b)に示す通りであり、画像表示装置63における停止順序の報知内容に対して兼用表示部66の停止順序の表示内容が1対1で対応させて設定されている。但し、これに限定されることはなく、画像表示装置63における停止順序の報知内容の一部又は全部に対しては兼用表示部66の複数種類の表示内容が対応させて設定されている構成としてもよい。
兼用表示部66における停止順序の表示内容は、兼用表示部66にて遊技媒体の付与に対応する表示が行われる場合に表示対象となる表示内容と相違している。これにより、兼用表示部66にて表示されている内容が、遊技媒体の付与数に対応しているのか、それともリール32L,32M,32Rの停止順序に対応しているのかを区別し易くなる。
図8(a)及び図8(b)は画像表示装置63における停止順序の報知内容と兼用表示部66における停止順序の表示内容との関係を説明するための説明図である。
画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、図8(a)に示すように、画像表示装置63にはゲームを終了させるために必要な停止操作の回数と同数の単位表示画像G1〜G3が表示され、各単位表示画像G1〜G3においてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われる。具体的には左リール32Lに対応する左単位表示画像G1と、中リール32Mに対応する中単位表示画像G2と、右リール32Rに対応する右単位表示画像G3とが表示される。そして、図8(a)においては第1停止が中リール32Mであり第2停止が左リール32Lであり第3停止が右リール32Rである場合の停止順序が報知される様子を示しているため、左単位表示画像G1には左リール32Lの停止順序に対応する「2」の画像が表示され、中単位表示画像G2には中リール32Mの停止順序に対応する「1」の画像が表示され、右単位表示画像G3には右リール32Rの停止順序に対応する「3」の画像が表示される。
画像表示装置63においては上記のようにリール32L,32M,32Rの停止順序そのものを報知する画像が表示されるのに対して、兼用表示部66では図8(b)に示すように、上記リール32L,32M,32Rの停止順序に対応する「L」の表示が行われる。つまり、画像表示装置63においてはリール32L,32M,32Rの数に対応する単位表示画像G1〜G3が表示されるとともに各単位表示画像G1〜G3において対応するリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する画像表示が行われるのに対して、兼用表示部66ではリール32L,32M,32Rの数とは無関係な表示が行われる。これにより、兼用表示部66においてリール32L,32M,32Rの停止順序の報知内容に対応する表示が行われるとしても、画像表示装置63における表示内容に遊技者を注目させることが可能となる。
兼用表示部66の表示範囲は画像表示装置63の表示範囲よりも狭い範囲となっている。この点からも、画像表示装置63に比べて兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。また、兼用表示部66は、リール32L,32M,32Rを視認可能とする表示窓部21L,21M,21Rを挟んで画像表示装置63側とは逆側に存在している。これにより、画像表示装置63に対して兼用表示部66が離間された位置に配置されることとなり、これによっても兼用表示部66に対する遊技者の注目度を低下させることが可能となる。
リール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は役の抽選処理が行われた後であってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化される前に開始される。この場合、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示の方が、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示よりも先に開始されるが、これら表示が同時又は略同時に開始される構成としてもよく、表示開始順序が逆であってもよい。また、兼用表示部66及び画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する表示は、当該表示の実行対象となったゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rに対して停止指令が発生した場合に終了される。
兼用表示部66は共通表示領域68において中央側に配置されているのに対して、有利区間表示部67は共通表示領域68の隅角側に配置されている。有利区間表示部67は、遊技区間が通常区間及び有利区間のうち有利区間であることを報知するための表示部である。有利区間とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される区間、及び遊技者にとって有利な遊技状態であるRT状態ST6への移行確率が通常区間よりも高くなる区間のいずれかに該当する区間である。一方、通常区間とは、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて成立対象となる入賞が異なる役に当選した場合に遊技者にとって有利な入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない区間であって、遊技者にとって有利な遊技状態であるRT状態ST6への移行確率が有利区間よりも低くなる区間である。後に詳細に説明するが本スロットマシン10では遊技状態として通常状態ST1と、BB状態ST2と、ボーナス後状態ST3と、第1準備状態ST4と、第2準備状態ST5と、RT状態ST6と、が存在している。これら各遊技状態は通常区間において滞在し得るとともに、有利区間において滞在し得る。そして、いずれの遊技状態であっても遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれに滞在しているのかによって遊技の進行内容が相違することとなる。
通常区間において有利区間への移行条件が成立して有利区間に移行した場合に、有利区間表示部67は点灯状態となることにより有利区間であることの報知が開始される。また、有利区間において通常区間への移行条件が成立して通常区間に移行した場合に、有利区間表示部67は消灯状態となることにより有利区間であることの報知が終了される。これにより、有利区間であることを遊技ホールの管理者等に報知することが可能となる。また、共通表示領域68に集約させて設けられる兼用表示部66は、遊技媒体の付与が発生した場合に点灯状態とされ次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともに、リール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される場合に点灯状態とされそのゲームの終了に際して消灯状態とされる。したがって、有利区間表示部67を共通表示領域68内に配置することで遊技者にとって目立ち過ぎるものとなってしまうことを抑えた構成において、有利区間である状況では共通表示領域68において有利区間表示部67のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって有利区間表示部67の確認の容易化が図られる。なお、有利区間においては有利区間表示部67の点灯状態が維持される構成に代えて有利区間においては有利区間表示部67にて所定の周期で点滅表示が行われる構成としてもよい。また、兼用表示部66及び有利区間表示部67として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背面部を生じさせる背板11bに取り付けられている。主制御装置70は、主制御基板71が基板ボックス81に収容されて構成されている。
主制御基板71の一方の板面である素子搭載面には、図3に示すようにMPU72が搭載されている。基板ボックス81は当該基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能となるように透明に形成されている。なお、基板ボックス81は無色透明に形成されているが、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容されたMPU72を目視することが可能であれば有色透明に形成されていてもよい。主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されている。したがって、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間を露出させることにより、基板ボックス81の対向壁部82を目視することが可能となるとともに当該対向壁部82を通じてMPU72を目視することが可能となる。
基板ボックス81は複数のケース体を前後に組合せることにより形成されているが、これら複数のケース体には、これらケース体の分離を阻止するとともにこれらケース体の分離に際してその痕跡を残すための結合部83が設けられている。結合部83は、略直方体形状の基板ボックス81における一辺に複数並設されている。これにより、一部の結合部83を利用してケース体の分離を阻止している状態において当該一部の結合部83を破壊してケース体を分離したとしても、その後に別の結合部83を結合状態とすることでケース体の分離を再度阻止することが可能となる。また、ケース体の分離に際して結合部83が破壊されてその痕跡が残ることにより、結合部83を目視確認することでケース体の分離が不正に行われているか否かを把握することが可能となる。また、基板ボックス81において結合部83が並設された一辺とは別の一辺にはケース体間の境界を跨ぐようにして封印シール84が貼り付けられている。封印シール84はその引き剥がしに際して粘着層がケース体に残る。これにより、ケース体の分離に際して封印シール84が剥がされた場合にはその痕跡を残すことが可能となる。
上記構成の主制御装置70において主制御基板71には複数の報知用表示装置85〜87が設けられている。具体的には、第1報知用表示装置85、第2報知用表示装置86及び第3報知用表示装置87が設けられている。第1〜第3報知用表示装置85〜87はいずれも、LEDによる表示用セグメントが7個配列されたセグメント表示器であるが、これに限定されることはなく多色発光タイプの単一の発光体であってもよく、液晶表示装置であってもよく、有機ELディスプレイであってもよい。第1〜第3報知用表示装置85〜87はいずれもその表示面が主制御基板71の素子搭載面が向く方向と同一の方を向くようにして設置されている。これにより、基板ボックス81の外部から当該基板ボックス81内に収容された第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示面を目視することが可能となる。また、既に説明したとおり主制御装置70は基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部82がスロットマシン10前方を向くようにして筐体11の背板11bに搭載されているため、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させて筐体11の内部空間をスロットマシン10前方に露出させた場合には、対向壁部82を通じて第1〜第3報知用表示装置85〜87を目視することが可能となる。これら第1〜第3報知用表示装置85〜87を利用して遊技履歴の管理結果が報知される。これについては後に詳細に説明する。
主制御装置70の目視確認は、前面扉12を筐体11に対してスロットマシン10前方に開放させることにより行われる。この前面扉12を開放させて行う主制御装置70の目視確認の視認性を向上させるために筐体11には照明用装置88a,88bが設けられている。照明用装置88a,88bは左右一対となるように筐体11の左側板11cの裏面及び右側板11dの裏面に1個ずつ設けられている。照明用装置88a,88bは高輝度のLEDを発光体として備えており、光の照射方向が主制御装置70となるように設置されている。照明用装置88a,88bによる光の照射範囲IRは主制御装置70の対向壁部82においてMPU72と対向する範囲が含まれている。これにより、MPU72の視認性を向上させることが可能となる。また、照射範囲IRには主制御装置70の対向壁部82において第1〜第3報知用表示装置85〜87と対向する範囲が含まれている。これにより、第1〜第3報知用表示装置85〜87のの視認性を向上させることが可能となる。また、照射範囲IRには主制御装置70の基板ボックス81において結合部83が設けられた範囲及び封印シール84が設けられた範囲が含まれている。これにより、これら結合部83及び封印シール84の視認性を向上させることが可能となる。
照明用装置88a,88bからの光の照射は、詳細は後述するが、筐体11に対する前面扉12の開放角度に応じて行われる。この前面扉12の開放角度を検知するために前面扉12の裏面であって軸部12aに隣接した位置に図2に示すように、開放角度センサ89が設けられている。開放角度センサ89により前面扉12が筐体11に対して閉鎖状態となっているか否かを検知することが可能であるとともに前面扉12が開放されている場合にその開放角度が所定の開放角度を超えたか否かを検知することが可能である。なお、開放角度センサ89による前面扉12の開放角度の検知方法は任意であるが、例えば前面扉12が閉鎖状態となっている場合に押圧状態となり前面扉12が開放状態となっている場合にその押圧状態が解除される検知部と、前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えることで押圧状態となり前面扉12の開放角度が所定の開放角度となるまでは押圧状態とならない検知部とを個別に有する構成が考えられる。
スロットマシン10には、主制御装置70以外にも演出制御装置90が設けられている。演出制御装置90は、前面扉12において画像表示装置63の後方に重ねて配置されている。演出制御装置90は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63の制御を実行する。なお、演出制御装置90は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70の主制御基板71には既に説明したとおりMPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、電源装置54に設けられたリセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ及び設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ、並びに開放角度センサ89等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31、セレクタ52に設けられたセレクタ駆動部52a、ホッパ装置53の払出モータ、兼用表示部66、有利区間表示部67、第1〜第3報知用表示装置85〜87、照明用装置88a,88b及び演出制御装置90等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われる。セレクタ52は、メダル投入口45から投入されたメダルを、受付許可時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させた後にホッパ装置53へ導き、受付禁止時であれば投入メダル検出センサ45aにて検出させることなくメダル受け皿59へ排出する機能を有する。セレクタ駆動部52aはセレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換えるための機能を有しており、具体的にはセレクタ52に設けられた通路切換片を受付許可用の位置と受付禁止用の位置との間で動作させる。MPU72はセレクタ駆動部52aへの駆動信号の出力状態及び停止状態を切り換えることにより、セレクタ52の状態を受付許可状態と受付禁止状態との間で切り換える。
また、MPU72は、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御を実行する。また、MPU72は、遊技媒体の付与が発生した場合にはその付与対象となった遊技媒体の数が表示されるように兼用表示部66を表示制御する。また、MPU72は、有利区間である場合には有利区間であることの報知が行われるように有利区間表示部67を表示制御する。また、MPU72は、遊技の管理結果に対応する表示が行われるように報知用表示装置85〜87を表示制御する。また、MPU72は、開放角度センサ89の検出結果に基づき照明用装置88a,88bを発光制御する。また、MPU72は、各ゲームの各タイミングで演出制御装置90にコマンドを送信するとともに、画像表示装置63においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知させるためのコマンドを演出制御装置90に送信する場合にはその報知させる内容に対応した表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行する。この場合、画像表示装置63の直接的な表示制御は演出制御装置90により行われるのに対して、兼用表示部66の直接的な表示制御はMPU72により行われる。つまり、相対的に複雑な表示制御の実行対象となる画像表示装置63については演出制御装置90において直接的な表示制御が実行され、相対的に簡素な表示制御の実行対象となる兼用表示部66についてはMPU72において直接的な表示制御が実行される。これにより、MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、演出への注目度の向上を重視した表示と、信頼性を重視した表示との両方を行うことが可能となる。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM74に記憶保持されているデータは初期化される。
演出制御装置90は、各種報知や各種演出の実行を制御するための演出制御基板91を具備している。演出制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93、及びそのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94が内蔵されているとともに、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路、割込回路、データ入出力回路及び乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM94には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給されないが、RAM94に対してバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63が接続されている。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御、及び画像表示装置63の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
また、演出制御基板91には、図示は省略するが、MPU92の他に、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、キャラクタROM、及びビデオRAM等が搭載されている。VDPは、画像表示装置63に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPは、ビデオRAMのデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAMに記憶させる画像データを、キャラクタROMから所定のタイミングで読み出して画像表示装置63に表示させる。キャラクタROMは、画像表示装置63に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROMには、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。ビデオRAMは、画像表示装置63に表示させる表示データを記憶するためのメモリである。MPU92は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき演出の実行内容を決定した場合、その決定した演出の実行内容に従って、各更新タイミングに対応する画像の内容を指示する描画リストをVDPに出力する。VDPは、当該描画リストに従ってキャラクタROMから画像データを読み出し、その読み出した画像データを利用してビデオRAMに表示データを作成する。そして、VDPは、その作成した表示データに対応する画像信号を画像表示装置63に出力することで、当該画像表示装置63にその表示データに対応する画像を表示させる。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、演出制御装置90のMPU92、ROM93及びRAM94をそれぞれ演出側MPU92、演出側ROM93及び演出側RAM94という。
次に、主側MPU72により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に当該主側MPU72にて実行されるメイン処理について図10のフローチャートを参照しながら説明する。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。初期化処理が終了した後は表示開始処理を実行する(ステップS102)。表示開始処理では第1〜第3報知用表示装置85〜87における表示を開始させる。この場合、主側RAM74に前回の電断直前における遊技履歴の管理結果の情報が記憶されている場合にはその情報に対応する表示が行われるように第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示制御を実行する。一方、主側RAM74に前回の電断直前における遊技履歴の管理結果の情報が記憶されていない場合又は当該情報として正規の情報が記憶されていない場合には予め定められた初期表示(例えば全点灯)が行われるように第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示制御を実行する。遊技履歴を管理するための処理及び第1〜第3報知用表示装置85〜87における表示内容については後に詳細に説明する。
その後、設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されて電源ONが行われているか否かを判定する(ステップS103)。設定キーが挿入された状態で電源ONが行われている場合には(ステップS103:YES)、電源ONに際してリセットボタン56がON操作されていないのであれば(ステップS104:NO)、そのまま当選確率設定処理を実行する(ステップS106)。一方、電源ONに際してリセットボタン56がON操作されているのであれば(ステップS104:YES)、クリア処理(ステップS105)を実行した後に、当選確率設定処理を実行する(ステップS106)。
クリア処理では、主側RAM74における全部のエリアを初期化する。この場合、主側RAM74においてスロットマシン10の設定値を記憶するエリア、BB状態ST2であるか否かを示すデータが記憶されたエリア、BB状態ST2における遊技媒体の合計付与数を示すデータが記憶されたエリア、遊技状態を示すデータが記憶されたエリア、RT状態ST6の終了条件を特定するためのデータが記憶されたエリア、遊技区間を示すデータが記憶されたエリア、遊技履歴の管理結果のデータが記憶されたエリアも含めて主側RAM74の各エリアを「0」クリアする。これにより、クリア処理が実行された場合には、電源遮断前の状態とは無関係に通常状態ST1であって通常区間となるとともに、電源遮断前の状態が異常の発生を契機として遊技の進行が規制された状態であった場合にはその異常状態が解除される。
当選確率設定処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、クレジット表示部65に現在の設定値を表示する。なお、主側RAM74のクリア処理(ステップS105)が実行された場合には当選確率設定処理の開始に際してクレジット表示部65には「設定1」に対応する表示が行われ、クリア処理(ステップS105)が実行されていない場合には電源遮断前の状態における設定値に対応する表示が行われる。当選確率設定処理では、リセットボタン56が操作される度に設定値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部65に表示する。なお、設定値が「設定6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「設定1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に当選確率設定処理を終了する。この場合、クレジット表示部65における設定値の表示が終了される。
当選確率設定処理を実行した後は、有利区間の初期化処理を実行する(ステップS107)。有利区間の初期化処理では、有利区間に関する情報を初期化する処理を実行する。これにより、当選確率設定処理が実行された場合には、遊技区間が確実に通常区間となる。なお、有利区間の初期化処理の具体的な処理内容は後に説明する。有利区間の初期化処理を実行した後は、通常処理に移行する(ステップS108)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS103:NO)、ステップS109以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。復電処理では、主側RAM74を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS109)。具体的には、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、「0」又は「7」以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認する(ステップS110)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS111)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS109〜ステップS111の全てにおいて肯定判定をした場合には前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、主側RAM74に退避されたデータを主側MPU72のレジスタに復帰させることで、主側MPU72のレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS112)。また、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアする(ステップS113)。その後、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドを演出側MPU92に送信した後に(ステップS114)、電源遮断前の番地に戻る(ステップS115)。
一方、ステップS109〜ステップS111のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理(図11)の実行を禁止し(ステップS116)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS117)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS118)。そして、無限ループとなる。当該動作禁止処理は、クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
次に、主側MPU72にて実行されるタイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。なお、タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS202では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存し、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS202にて停電フラグに「1」がセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、これら各リール32L,32M,32Rに設けられたステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS207では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。
ステップS208では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。ステップS210では、各種コマンドを演出側MPU92へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS212では、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。ステップS213では遊技履歴を管理するとともにその管理結果に対応する内容を第1〜第3報知用表示装置85〜87に表示させるための管理用処理を実行する。ステップS214では前面扉12の開放角度に応じて照明用装置88a,88bを発光制御するための照明用処理を実行する。その後、ステップS215にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。なお、ステップS213の管理用処理及びステップS214の照明用処理の詳細については後に説明する。
次に、主側MPU72にて実行される通常処理について図12のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う(ステップS301)。その後、開始待ち処理を実行する(ステップS302)。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数のベット設定を行う再遊技処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
ステップS302の開始待ち処理の実行後、メダルのベット数が規定数(本実施形態では「3」)に達しているか否かを判定し(ステップS303)、ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS302)に戻る。ベット数が規定数に達している場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。スタートレバー41が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS302)に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、受付禁止処理を実行する(ステップS305)。受付禁止処理が実行されることにより、メダル投入口45にメダルが投入されたとしても、当該メダルは投入メダル検出センサ45aにて検出されることなくメダル受け皿59へ排出される。その後、今回のゲームにおける役の抽選を行うための役の抽選処理を実行し(ステップS306)、各リール32L,32M,32Rを今回の役の抽選処理の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する(ステップS307)。
その後、媒体付与処理を実行する(ステップS308)。媒体付与処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74に設けられたクレジットカウンタに今回の小役入賞に対応した値を加算し、クレジットカウンタの値が上限貯留数に達している場合にはその上限貯留数を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。また、媒体付与処理では、今回付与対象となった遊技媒体の数に対応する表示が行われるように兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66における遊技媒体の数に対応する表示は、遊技媒体のベットが新たに行われるまで継続される。
その後、今回のゲームの結果に対応する遊技状態及び遊技区間の設定を可能とするための遊技終了時の対応処理を実行する(ステップS309)。また、スロットマシン10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS310)。そして、受付許可処理を実行する(ステップS311)。受付許可処理が実行されることにより、メダル投入口45から投入されたメダルは、投入メダル検出センサ45aにて検出された後にホッパ装置53にて回収される。
通常処理(図12)のステップS306にて実行される役の抽選処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
まず役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS401)。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73における後述する特定制御用のデータから読み出す(ステップS402)。ここで、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔57に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて役の抽選処理を実行させるのかを設定することができる。「設定n」よりも「設定n+1」の方が遊技者にとって有利な当選確率となる。具体的には、「設定n」よりも「設定n+1」の方がBB状態ST2への移行契機となる役の当選確率が高いことにより、「設定n」よりも「設定n+1」の方が遊技者にとって有利となる。また、同一の段階の設定値であっても遊技状態に応じて参照対象となる抽選テーブルが相違する。ステップS402では、現状の設定値と、現状の遊技状態との組合せに対応する抽選テーブルを選択する。
「設定3」である場合を例に挙げて、通常状態ST1及びBB状態ST2(第1BB状態又は第2BB状態)のそれぞれに対応する抽選テーブルについて説明する。まず通常状態ST1である場合に選択される抽選テーブルについて説明する。図14(a)は通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。
通常状態用の抽選テーブルには、図14(a)に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選データが設定されているとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、インデックス値IV=1にはベル当選データが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及びリール32L,32M,32Rの回転位置に対する各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に成立する。
本スロットマシン10においてはストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が各リール32L,32M,32Rについて行われる。このようなリール制御が行われることにより、当選している役に対応した入賞を成立させ易くすることが可能となるとともに、当選していない役に対応した入賞が成立してしまうことを回避することが可能となる。但し、滑らせることが可能なリール32L,32M,32Rの回転量が上記のように制限されているため、一のリール32L,32M,32Rにおいて、入賞を成立させるための図柄の組合せを構成する構成図柄間に5図柄以上が存在していると、対応するストップボタン42〜44の操作タイミングによっては当該構成図柄がメインラインML上に停止しないことが起こり得る(当該事象を所謂「取りこぼし」ともいう)。ベル入賞は取りこぼしが発生しない入賞態様である。また、通常リプレイ入賞、第1昇格リプレイ入賞及び第2昇格リプレイ入賞も、リール32L,32M,32Rの回転位置に対する各ストップボタン42〜44の操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても取りこぼしが発生しない入賞態様である。一方、スイカ入賞、チェリー入賞、第1BB入賞、第2BB入賞及びSB入賞は、リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42〜44の操作タイミングによっては取りこぼしが発生し得る入賞態様である。
インデックス値IV=2にはスイカ当選データが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくスイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、スイカ入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=3にはチェリー当選データが設定されている。インデックス値IV=3で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくチェリー入賞が成立し得る。但し、左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の操作タイミングによっては、チェリー入賞が成立しない可能性がある。
インデックス値IV=4には第1BB当選データが設定されている。インデックス値IV=4で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1BB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングよっては、第1BB入賞が成立しない可能性がある。また、インデックス値IV=5には第2BB当選データが設定されている。インデックス値IV=5で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2BB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングよっては、第2BB入賞が成立しない可能性がある。また、インデックス値IV=6にはSB当選データが設定されている。インデックス値IV=6で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくSB入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングよっては、SB入賞が成立しない可能性がある。
ここで、スイカ当選データ及びSB当選データといったように、第1BB当選データ及び第2BB当選データ以外の当選データは入賞が成立したか否かに関係なく当選となったゲームにて消去され、当選となったゲームの次以降のゲームには持ち越されない。これに対して、第1BB当選データ及び第2BB当選データは、主側RAM74のクリア処理(ステップS105)が行われる場合を除き、当選となったゲームの次以降のゲームであっても対応するBB入賞が成立するまで記憶保持される。この場合に、第1BB当選データ又は第2BB当選データが持ち越されている状態のゲームにおいては第1BB当選データ、第2BB当選データ及びSB当選データに対応するインデックス値IVは抽選対象から除外される。これにより、第1BB当選データ又は第2BB当選データが既に記憶保持されているにも関わらずBB当選データ及びSB当選データが新たに記憶されてしまわないようにすることが可能となり、BB当選データ及びSB当選データが累積して記憶されてしまわないようにすることが可能となる。
インデックス値IV=7には通常リプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=7で当選となった場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及びリール32L,32M,32Rの回転位置に対する各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に成立する。
通常状態用の抽選テーブルが選択される場合、インデックス値IV=1の際に当選となる確率は約1/7であり、インデックス値IV=2の際に当選となる確率は約1/77であり、インデックス値IV=3の際に当選となる確率は約1/423であり、インデックス値IV=4の際に当選となる確率、及びインデックス値IV=5の際に当選となる確率は、それぞれ約1/218であり、インデックス値IV=6の際に当選となる確率は1/16であり、インデックス値IV=7の際に当選となる確率は約1/7.3である。
次に、第1BB状態である場合又は「設定3」であって第2BB状態である場合に選択される抽選テーブルについて説明する。図14(b)はBB状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。
BB状態用の抽選テーブルにおいては、図14(b)に示すように、インデックス値IV=1には通常状態用の抽選テーブルと同様にベル当選データが設定されている。但し、当該インデックス値IV=1に設定されているポイント値PVは通常状態用の抽選テーブルの場合よりも大きい値である「44000」となっている。この場合、インデックス値IV=1で当選となる確率は約1/1.5となる。そして、インデックス値IV=1で当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベル入賞が成立する。また、ベル入賞が成立した場合に付与される遊技媒体の数は他の小役入賞が成立した場合に付与される遊技媒体の数よりも多い。これにより、BB状態ST2における単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数を通常状態ST1よりも多くすることが可能となる。
インデックス値IV=2及び3のそれぞれに設定されている当選データ及び各インデックス値IVに設定されているポイント値PVは、通常状態用の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=2及び3と同一となっている。また、インデックス値IV=4には通常リプレイ当選データが設定されている。当該インデックス値IV=4に設定されているポイント値PVは、通常状態用の抽選テーブルにおいて通常リプレイ当選データが設定されているインデックス値IV=7に設定されているポイント値PVよりも大きい値である「20530」となっている。この場合、インデックス値IV=4で当選となる確率は約1/3.2となる。これにより、BB状態ST2においてはいずれの小役にも当選しない場合であっても通常リプレイ入賞が成立することとなる。よって、BB状態ST2において遊技者が獲得する遊技媒体の数を多くすることが可能となる。
抽選処理(図13)の説明に戻り、抽選テーブルを選択した後(ステップS402)、インデックス値IVを「1」とし(ステップS403)、役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する(ステップS404)。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS401にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである「1」と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、インデックス値IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS405)。役の当否判定では判定値DVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS406)。当選データの取得処理では、参照対象となっている抽選テーブルにおいて今回のインデックス値IVに対して設定されている当選データの全てが主側RAM74にセットされる。当該当選データがセットされた状態は、その当選データがBB当選データ以外の当選データであれば当該当選データに対応した入賞成立の有無に関係なく今回のゲームの終了後に「0」クリアされ、BB当選データであれば入賞が成立した場合に「0」クリアされる。
判定値DVが「65535」を超えなかった場合には(ステップS405:NO)、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。この場合にはインデックス値IVを1加算し(ステップS407)、インデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する(ステップS408)。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS404に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS404では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS405では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS406の処理を実行した場合、又はステップS408にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を実行した後に(ステップS409)、演出内容の決定処理を実行する(ステップS410)。演出内容の決定処理では、今回のゲームにおいて上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63において実行する演出の大枠の内容を決定するための処理を実行する。当該大枠の内容として、BB状態ST2又はRT状態ST6が発生することの期待度が徐々に低くなるように高期待度内容と中期待度内容と低期待度内容とが設定されている。演出内容の決定処理では現状の遊技状態、現状の遊技区間及び役の抽選処理の結果の組合せに対応する抽選テーブルを利用して、演出の大枠の内容を抽選により決定する。
演出内容の決定処理において決定された大枠の内容に対応する情報をゲーム開始コマンドに設定し、そのゲーム開始コマンドを演出側MPU92への送信対象としてセットする(ステップS411)。ゲーム開始コマンドとは、新たなゲームが開始されたことを演出側MPU92に認識させるためのコマンドであって、主側MPU72にて決定された演出の大枠の内容を演出側MPU92に認識させるためのコマンドであり、タイマ割込み処理(図11)におけるコマンド出力処理(ステップS210)にて演出側MPU92に送信される。
演出側MPU92は、ゲーム開始コマンドを受信した場合、今回のゲームにおける演出の大枠の内容を当該ゲーム開始コマンドから把握し、その把握した演出の大枠の内容に応じた態様で演出の細部の内容を抽選により決定する。そして、その決定した演出の内容に対応するデータテーブルを演出側ROM93から演出側RAM94に読み出し、その読み出したデータテーブルに従って上部ランプ61の発光制御、スピーカ62の音出力制御及び画像表示装置63の表示制御を実行する。
その後、報知制御処理を実行する(ステップS412)。報知制御処理では、詳細は後述するが、リール32L,32M,32Rの停止順序の報知を行う場合にその報知対象となる停止順序に対応する表示が行われるように兼用表示部66の表示制御を実行するとともに、当該報知対象となる停止順序の報知が画像表示装置63にて実行されるようにするための処理を実行する。その後、RT状態ST6の移行契機処理を実行する(ステップS413)。RT状態ST6の移行契機処理では詳細は後述するが、RT状態ST6に移行させる契機を生じさせるための処理を実行する。
次に、通常処理(図12)のステップS307にて実行されるリール制御処理について、図15のフローチャートを参照しながら説明する。
リール制御処理では、まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS501)。回転開始処理では、前回のゲームで役の抽選処理(図13)の結果に対応するリール32L,32M,32Rの回転が開始された時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回のゲームのためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットする。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図11)におけるステップS206のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
その後、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS502)。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまでステップS502の処理を繰り返し実行する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリール32L,32M,32Rと対応するストップボタン42〜44が操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS503)。停止指令が発生していない場合には、ステップS502に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまでステップS502の処理を繰り返し実行する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドをセットする(ステップS504)。停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを演出側MPU92に認識させるためのコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には回転中のリールを停止させるべくステップS505〜ステップS511に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42〜44が操作されたタイミングで基点位置(具体的には下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS505)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rのスベリ数を算出する(ステップS506)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリール32L,32M,32Rを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS506では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいてスベリ数として「0」〜「4」のいずれかの値を算出する。
その後、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS507)。そして、今回停止させるべきリール32L,32M,32Rの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS508)、等しくなった場合にはリール32L,32M,32Rの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS509)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS510)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS511)、ステップS502に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、役の抽選処理(図13)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42〜44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」〜「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、役の抽選処理(図13)のステップS409にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図15)のステップS511にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、役の抽選処理の結果に応じて停止情報を設定する。停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。
ステップS510にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS512にて入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握する。そして、各リール32L,32M,32RにおいてメインラインML上に停止表示されている図柄の組合せが今回の役の抽選処理において当選となった役に対応する図柄の組合せである場合には当選役の入賞の成立として入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、その入賞が小役入賞であれば媒体付与処理において遊技媒体の付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM74にセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、次回の開始待ち処理(ステップS302)にて再遊技設定処理が実行されるようにするためのフラグ設定処理を実行する。
入賞判定処理を実行した後は、入賞結果コマンドを演出側MPU92への出力対象としてセットする(ステップS513)。入賞結果コマンドには、今回の入賞成立の有無を示すデータが含まれているとともに、入賞が成立している場合にはその入賞の種類を示すデータが含まれている。
<遊技状態及び遊技区間について>
次に、遊技状態及び遊技区間について説明する。図16は本スロットマシン10に存在している遊技状態を説明するための説明図である。
遊技状態として既に説明したとおり、通常状態ST1と、BB状態ST2と、ボーナス後状態ST3と、第1準備状態ST4と、第2準備状態ST5と、RT状態ST6と、が存在している。通常状態ST1は主側RAM74のクリア処理(ステップS105)が実行されることにより滞在する遊技状態である。また、第1準備状態ST4において役の抽選処理にて第1昇格リプレイ当選データが含まれる役に当選したにも関わらず第1昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合、及び第2準備状態ST5において役の抽選処理にて第2昇格リプレイ当選データが含まれる役に当選したにも関わらず第2昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合、遊技状態が通常状態ST1となる。通常状態ST1は他の遊技状態ST2〜ST6に比べ有利度が最も低い遊技状態である。
通常状態ST1は途中でBB入賞が成立しない限り、通常側上限ゲーム数(具体的には999ゲーム)分のゲームが行われるまで継続する遊技状態である。通常状態ST1において通常側上限ゲーム数分のゲームが行われた場合、第1準備状態ST4に移行する。また、詳細は後述するが通常状態ST1においては遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれもが設定され得る。但し、通常状態ST1においては有利区間よりも通常区間の方が滞在する頻度が高くなる。
BB状態ST2は、通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれかにおいて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立することにより移行する遊技状態である。BB状態ST2は既に説明したとおり、BB状態ST2以外の遊技状態ST1,ST3〜ST6よりも単位ゲーム数あたりの遊技媒体の付与期待数が高くなる遊技状態である。具体的には、ベル入賞の成立を可能とさせる役に他の遊技状態の場合よりも高い確率(例えば約1/1.5)で当選するとともに、当該役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42〜44の停止操作タイミングとは無関係にベル入賞が成立することとなる。また、BB状態ST2においては、小役に当選しない場合には通常リプレイ入賞が成立することとなる。BB状態ST2は、当該BB状態ST2が開始されてから付与された遊技媒体の合計数が終了基準数(例えば「350」)以上となることで終了する。
BB状態ST2には第1BB状態と第2BB状態とが存在している。第1BB状態は第1BB入賞が成立することで移行するBB状態ST2であり、第2BB状態は第2BB入賞が成立することで移行するBB状態ST2である。BB状態ST2は、当該BB状態ST2が開始されてから付与された遊技媒体の合計数が終了基準数(例えば「350」)以上となることで終了する。この場合、当該終了基準数は1回のゲームで付与され得る最大の遊技媒体数よりも多い数に設定されているため、BB状態ST2は複数ゲームに亘って継続することとなる。また、第1BB状態及び第2BB状態のいずれであっても終了基準数は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、第1BB状態と第2BB状態とで終了基準数が異なるものの略同一である構成としてもよく、第1BB状態と第2BB状態とで終了基準数が大きく異なる構成としてもよい。また、第1BB状態の方が第2BB状態よりも終了基準数が多い構成としてもよく、第2BB状態の方が第1BB状態よりも終了基準数が多い構成としてもよい。
第1BB状態と第2BB状態とはBB状態ST2において付与される遊技媒体の期待数は同一であるものの、遊技区間の設定態様が相互に異なっている。具体的には、第1BB状態においては、途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達しない限り、当該第1BB状態の開始前における遊技区間に関係なく有利区間に維持されるとともに、第1BB状態の終了後も有利区間に維持される。例えば通常区間において第1BB入賞が成立した場合、第1BB状態の最初のゲームにて遊技区間が有利区間に設定されるとともに、その有利区間は第1BB状態の全体において維持され、さらに第1BB状態が終了した後も有利区間が維持される。また、有利区間において第1BB入賞が成立した場合、第1BB状態においてもその有利区間が維持されるとともに第1BB状態が終了した後も有利区間が維持される。
一方、第2BB状態においては、途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達しない限り、当該第2BB状態の開始前における遊技区間がそのまま引き継がれ、第2BB状態の終了後もそのまま遊技区間が引き継がれる。例えば通常区間において第2BB入賞が成立した場合、その通常区間は第2BB状態の全体において維持され、さらに第2BB状態が終了した後も通常区間が維持される。また、有利区間において第2BB入賞が成立した場合、途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達しない限り、その有利区間は第2BB状態の全体において維持され、さらに第2BB状態が終了した後も有利区間が維持される。
詳細は後述するが、通常区間にて移行した第1BB状態ではその最初のゲームにおいてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。また、RT状態ST6への移行条件が成立していない場合には第1BB状態における最初のゲーム以降のゲームにおいて役の抽選処理(図13)の結果に基づきRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。また、RT状態ST6への移行条件が成立している場合には第1BB状態における最初のゲーム以降のゲームにおいて役の抽選処理(図13)の結果に基づきRT状態ST6の継続率を昇格させるか否かを決定する抽選処理が実行される。一方、第2BB状態においては第2BB状態の開始前における遊技区間及びRT状態ST6への移行条件の成立の有無に関係なく、RT状態ST6への移行抽選処理及びRT状態ST6の継続率の昇格抽選処理のいずれも実行されない。
第1BB当選データが役の抽選処理にて設定される確率はスロットマシン10の設定値が「設定1」から「設定6」のいずれであっても同一であるのに対して、第2BB当選データが役の抽選処理にて設定される確率はスロットマシン10の設定値に応じて異なる。この場合に上記のとおり第1BB状態においてはRT状態ST6への移行抽選処理及びRT状態ST6の継続率の昇格抽選処理が実行されるようにする一方、第2BB状態においてはこれら移行抽選処理及び昇格抽選処理が実行されないようにすることで、BB状態ST2の発生を契機としたRT状態ST6への移行確率及びRT状態ST6の滞在確率を「設定1」から「設定6」の設定値間で共通とすることが可能となる。
BB状態ST2が終了した場合、その終了したBB状態ST2が第1BB状態及び第2BB状態のいずれであっても、また遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれであっても、ボーナス後状態ST3となる。また、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかにおいてSB入賞が成立した場合にもボーナス後状態ST3となる。
ボーナス後状態ST3は、通常状態ST1よりもリプレイ入賞が成立する確率が高い遊技状態である。具体的には、図17(a)及び図17(b)の説明図に示すように通常状態ST1及びボーナス後状態ST3のいずれであっても抽選テーブルにおけるインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されているが、当該インデックス値IV=7に割り当てられているポイント値PVは通常状態ST1においては図17(a)に示すように「8978」であるのに対してボーナス後状態ST3においては図17(b)に示すように「9500」となっている。また、インデックス値IV=1〜6に設定されている当選データの種類及びこれらインデックス値IV=1〜6のそれぞれに割り当てられているポイント値PVは通常状態ST1とボーナス後状態ST3とで同一となっている。これにより、ボーナス後状態ST3は役の抽選処理に関して通常状態ST1よりも若干有利な遊技状態となる。また、ボーナス後状態ST3においては遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれもが設定され得る。
ボーナス後状態ST3において役の抽選処理(図13)にてSB当選データが設定されているインデックス値IV=6に当選するとともにそのゲームにてSB入賞が成立しなかった場合、遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれであっても、第1準備状態ST4となる。一方、ボーナス後状態ST3においてインデックス値IV=6に当選するとともにそのゲームにてSB入賞が成立した場合には第1準備状態ST4への移行は発生することなく、ボーナス後状態ST3にそのまま滞在することとなる。
第1準備状態ST4は、リプレイ入賞が成立する確率がボーナス後状態ST3と同一の遊技状態である。具体的には、図17(b)及び図17(c)の説明図に示すようにボーナス後状態ST3及び第1準備状態ST4のいずれであっても抽選テーブルにおけるインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されている。また、第1準備状態ST4の抽選テーブルにはインデックス値IV=8〜13が設定されており、これらインデックス値IV=8〜13のそれぞれには通常リプレイ当選データ及び第1昇格リプレイ当選データの両方が設定されている。そして、ボーナス後状態ST3においてインデックス値IV=7に割り当てられているポイント値PVは図17(b)に示すように「9500」であるのに対して、第1準備状態ST4においてインデックス値IV=7〜13に設定されているポイント値PVの合計値は図17(c)に示すように「9500」となっている。また、インデックス値IV=1〜6に設定されている当選データの種類及びこれらインデックス値IV=1〜6のそれぞれに割り当てられているポイント値PVはボーナス後状態ST3と第1準備状態ST4とで同一となっている。これにより、第1準備状態ST4は役の抽選処理に関する有利度がボーナス後状態ST3と同一となっている。
図18(a)は第1準備状態ST4においてインデックス値IV=8〜13で当選となった場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。インデックス値IV=8で当選となった場合、図18(a)に示すように、第1停止(1番目に停止指令が発生したリール32L,32M,32R)が左リール32Lであり、第2停止(2番目に停止指令が発生したリール32L,32M,32R)が中リール32Mであり、第3停止(最後に停止指令が発生したリール32L,32M,32R)が右リール32Rである場合に各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1昇格リプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が成立する。また、インデックス値IV=9〜13では図18(a)に示すように第1昇格リプレイ入賞が成立することとなるリール32L,32M,32Rの停止順序が6通りの停止順序の範囲内においてインデックス値IV=8と相違しているとともに相互に相違している。これにより、第1準備状態ST4における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったとしても、第1昇格リプレイ入賞の成立に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われない限り第1昇格リプレイ入賞は成立しない。また、第1準備状態ST4においては遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれもが設定され得る。
上記第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立している状況下において第1準備状態ST4の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合に画像表示装置63及び兼用表示部66のそれぞれにおいて報知される。かかる報知は、当該報知が実行されるゲームが開始された後であってリール32L,32M,32Rの加速期間が終了して定速期間となりストップボタン42〜44の停止操作が有効化されるまでに開始される。
第1準備状態ST4の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合において第1昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合には、RT状態ST6への移行条件が成立しているか否かに関係なく、また遊技区間がいずれであっても、通常状態ST1に移行する。この場合、有利区間の初期化処理が実行されるため、現状の遊技区間がいずれであっても移行先の通常状態ST1における遊技区間は通常区間となるとともに、RT状態ST6への移行条件が成立していた場合にはそれが無効化されてRT状態ST6への移行条件が成立していない状態となる。第1準備状態ST4の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合において第1昇格リプレイ入賞が成立した場合には、RT状態ST6への移行条件が成立しているか否かに関係なく、また遊技区間がいずれであっても、第2準備状態ST5に移行する。
第2準備状態ST5は、第1準備状態ST4よりもリプレイ入賞が成立する確率が高い遊技状態である。具体的には、図17(c)の説明図に示すように第1準備状態ST4の抽選テーブルではインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されているとともにインデックス値IV=8〜13に通常リプレイ当選データ及び第1昇格リプレイ当選データの両方が設定されているのに対して、図17(d)の説明図に示すように第2準備状態ST5の抽選テーブルではインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されているとともにインデックス値IV=8〜13に通常リプレイ当選データ及び第2昇格リプレイ当選データの両方が設定されている。そして、第1準備状態ST4においてインデックス値IV=7〜13に設定されているポイント値PVの合計値は図17(c)に示すように「9500」であるのに対して、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=7〜13に設定されているポイント値PVの合計値は図17(d)に示すように「43500」となっている。また、インデックス値IV=1〜6に設定されている当選データの種類及びこれらインデックス値IV=1〜6のそれぞれに割り当てられているポイント値PVは第1準備状態ST4と第2準備状態ST5とで同一となっている。これにより、第2準備状態ST5は役の抽選処理に関して第1準備状態ST4よりも有利な遊技状態となる。
図18(b)は第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13で当選となった場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。インデックス値IV=8で当選となった場合、図18(b)に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2昇格リプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が成立する。また、インデックス値IV=9〜13では、図18(b)に示すように第2昇格リプレイ入賞が成立することとなるリール32L,32M,32Rの停止順序が6通りの停止順序の範囲内においてインデックス値IV=8と相違しているとともに相互に相違している。これにより、第2準備状態ST5における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったとしても、第2昇格リプレイ入賞の成立に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われない限り第2昇格リプレイ入賞は成立しない。また、第2準備状態ST5においては遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれもが設定され得る。
上記第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立している状況下において第2準備状態ST5の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合に画像表示装置63及び兼用表示部66のそれぞれにおいて報知される。かかる報知は、当該報知が実行されるゲームが開始された後であってリール32L,32M,32Rの加速期間が終了して定速期間となりストップボタン42〜44の停止操作が有効化されるまでに開始される。
第2準備状態ST5の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合において第2昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合には、RT状態ST6への移行条件が成立しているか否かに関係なく、また遊技区間がいずれであっても、通常状態ST1に移行する。この場合、有利区間の初期化処理が実行されるため、現状の遊技区間がいずれであっても移行先の通常状態ST1における遊技区間は通常区間となるとともに、RT状態ST6への移行条件が成立していた場合にはそれが無効化されてRT状態ST6への移行条件が成立していない状態となる。第2準備状態ST5の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合において第2昇格リプレイ入賞が成立した場合には、RT状態ST6への移行条件が成立しているか否かに関係なく、また遊技区間がいずれであっても、RT状態ST6に移行する。
RT状態ST6は、第2準備状態ST5よりもリプレイ入賞が成立する確率が高い遊技状態である。具体的には、図17(d)の説明図に示すように第2準備状態ST5の抽選テーブルではインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されているとともにインデックス値IV=8〜13に通常リプレイ当選データ及び第2昇格リプレイ当選データの両方が設定されているのに対して、図17(e)の説明図に示すようにRT状態ST6の抽選テーブルではインデックス値IV=7に通常リプレイ当選データが設定されている。そして、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=7〜13に設定されているポイント値PVの合計値は図17(d)に示すように「43500」であるのに対して、RT状態ST6においてインデックス値IV=7に設定されているポイント値PVは図17(e)に示すように「48500」となっている。また、インデックス値IV=1〜6に設定されている当選データの種類及びこれらインデックス値IV=1〜6のそれぞれに割り当てられているポイント値PVは第2準備状態ST5とRT状態ST6とで同一となっている。これにより、RT状態ST6は役の抽選処理に関して第2準備状態ST5よりも有利な遊技状態となる。
RT状態ST6は途中でBB入賞が成立しない限り、RT側上限ゲーム数(具体的には30ゲーム)分のゲームが行われるまで継続する遊技状態である。また、詳細は後述するがRT状態ST6においては遊技区間として通常区間及び有利区間のいずれもが設定され得る。但し、RT状態ST6においては通常区間よりも有利区間の方が滞在する頻度が高くなる。
RT状態ST6においてRT側上限ゲーム数分のゲームが行われた場合、第1準備状態ST4に移行する。また、RT状態ST6が終了する場合にはその時点で設定されている継続率に従って継続抽選処理が実行される。継続抽選処理にて継続当選となった場合には有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況で第1準備状態ST4に移行する。当該状況で第1準備状態ST4に移行した場合には第1準備状態ST4の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合には第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。当該停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させて第1昇格リプレイ入賞を成立させた場合には第2準備状態ST5となる。当該第2準備状態ST5においても有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。したがって、第2準備状態ST5の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合には第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。当該停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させて第2昇格リプレイ入賞を成立させた場合にはRT状態ST6となる。つまり、RT状態ST6が終了したとしてもその終了に際して実行された継続抽選処理にて継続当選となることで、報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止させることでRT状態ST6に再度復帰することとなる。
一方、継続抽選処理にて外れとなった場合にはRT状態ST6への移行条件が成立していない状況で第1準備状態ST4に移行する。この場合、RT状態ST6への移行条件が新たに成立しない限り、第1準備状態ST4の抽選テーブルにおけるインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったとしても第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。そして、当該インデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったにも関わらず第1昇格リプレイ入賞を成立させることができなかった場合には既に説明したとおり有利区間の初期化処理が実行されて通常状態ST1であって通常区間である状況に移行することとなる。
ここで、上記のとおり第1準備状態ST4における第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知及び第2準備状態ST5における第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立している場合に発生するが、当該報知が行われていない場合であっても遊技者の実際のリール32L,32M,32Rの停止順序が正解対応の停止順序となることで、第1準備状態ST4であれば第1昇格リプレイ入賞が成立し、第2準備状態ST5であれば第2昇格リプレイ入賞が成立する。そして、通常区間である場合又はRT状態ST6への移行条件が成立していない場合であっても第2昇格リプレイ入賞が成立した場合にはRT状態ST6に移行する。このような状況下で移行したRT状態ST6であっても、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立している状況で移行したRT状態ST6と同じものとして扱われる。また、このような状況下でRT状態ST6に移行した場合には、当該RT状態ST6では遊技区間が有利区間になるとともに、その移行に際してRT状態ST6の継続率が決定される。
第1準備状態ST4において通常区間又はRT状態ST6への移行条件が成立していない状況でインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合には、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの当該役に当選したことを遊技者が認識可能となる演出が画像表示装置63にて実行される。また、第2準備状態ST5において通常区間又はRT状態ST6への移行条件が成立していない状況でインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合には、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないものの当該役に当選したことを遊技者が認識可能となる演出が画像表示装置63にて実行される。この演出を確認した遊技者は正解対応の停止順序となることを期待しながらリール32L,32M,32Rの停止操作を行うこととなる。そして、最終的にRT状態ST6への移行が発生した場合には、RT状態ST6への移行という利益を自力で獲得したという思いを強くし、満足感を得ることとなる。さらに、当該RT状態ST6であっても有利区間となるとともにその移行に際して継続率が決定されることにより、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知されたルートで移行したRT状態ST6と同様に、RT状態ST6のループを期待することができる。この点からも自力でRT状態ST6への移行を獲得したことに対する満足感を得ることとなる。
次に、遊技区間との関係でRT状態ST6への移行が発生する様子について、図19のタイムチャートを参照しながら説明する。図19(a)は遊技区間が通常区間となっている期間を示し、図19(b)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図19(c)は役の抽選処理(図13)にてSB当選データが設定されたタイミングを示し、図19(d)は遊技状態が通常状態ST1となっている期間を示し、図19(e)は遊技状態がボーナス後状態ST3となっている期間を示し、図19(f)は遊技状態が第1準備状態ST4となっている期間を示し、図19(g)は遊技状態が第2準備状態ST5となっている期間を示し、図19(h)は遊技状態がRT状態ST6となっている期間を示す。
まず通常状態ST1において有利区間への移行が発生する場合について説明する。
図19(a)に示すように通常区間であって図19(d)に示すように通常状態ST1であるt1のタイミングで、図19(c)に示すようにSB当選データが設定されたインデックス値IV=6に役の抽選処理(図13)にて当選する。通常区間においてSB当選データが設定された場合、そのゲームにおいてSB入賞が成立したか否かに関係なく当該ゲームに対して次のゲームにて有利区間に移行する。したがって、t2のタイミングで図19(a)及び図19(b)に示すように遊技区間は通常区間から有利区間に移行する。
SB当選データが設定されたことを契機として有利区間に移行した場合には、その有利区間に移行したゲームにおいてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。但し、通常状態ST1において有利区間に移行したことを契機として実行された移行抽選処理では基本的に外れ結果となる。そして、移行抽選処理にて外れ結果となった場合には、その移行抽選処理が実行されたゲームにおいて有利区間は終了することとなる。よって、RT状態ST6への移行が発生することなくt3のタイミングにおいて図19(a)及び図19(b)に示すように遊技区間は有利区間から通常区間に移行する。
次に、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されることで有利区間に移行する場合について説明する。
図19(a)に示すように通常区間であって図19(e)に示すようにボーナス後状態ST3であるt4のタイミングで、図19(c)に示すようにSB当選データが設定されたインデックス値IV=6に役の抽選処理(図13)にて当選する。既に説明したとおり通常区間においてSB当選データが設定された場合、そのゲームにおいてSB入賞が成立したか否かに関係なく当該ゲームに対して次のゲームにて有利区間に移行する。また、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定された場合、当該ゲームにてSB入賞が成立しなかった場合には次のゲームから遊技状態が第1準備状態ST4に移行する。今回はSB当選データが設定されたゲームにおいてSB入賞が成立しなかったことにより、図19(a)、図19(b)、図19(e)及び図19(f)に示すように、SB当選データが設定されたゲームに対して次のゲームが開始されたタイミングであるt5のタイミングで、遊技区間が通常区間から有利区間に移行するとともに、遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。
SB当選データが設定されたことを契機として有利区間に移行した場合には既に説明したとおり、その有利区間に移行したゲームにおいてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。この場合、当該移行抽選処理が第1準備状態ST4において実行されているため基本的に移行当選となる。そして、移行抽選処理にて移行当選となった場合には、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況が基本的には通常状態ST1又はRT状態ST6への移行が発生するまでは少なくとも継続する。この場合、第1準備状態ST4においてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合には第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。この報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止操作することにより、図19(f)及び図19(g)に示すようにt6のタイミングで遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。また、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合には第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。この報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rを停止操作することにより、図19(g)及び図19(h)に示すようにt7のタイミングで遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。
RT状態ST6は30ゲームに亘って継続し、t8のタイミングで30ゲーム目が消化されることで、図19(h)及び図19(f)に示すように、遊技状態がRT状態ST6から第1準備状態ST4に移行する。また、このRT状態ST6が終了したタイミングでその時点で設定されている継続率に従って継続抽選処理が実行される。当該継続抽選処理にて継続当選となることで、RT状態ST6から第1準備状態ST4に移行したとしても、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況が維持される。したがって、図19(f)に示すようにt8〜t9のタイミングに亘って第1準備状態ST4が行われた後に、図19(g)に示すようにt9〜t10のタイミングに亘って第2準備状態ST5が行われ、その後に図19(h)に示すようにt10〜t11のタイミングに亘ってRT状態ST6が行われる。
その後、t11のタイミングにてRT状態ST6が終了する場合に実行された継続抽選処理にて外れとなることで、有利区間ではあるもののRT状態ST6への移行条件が成立してない状況となる。この場合、図19(f)に示すようにt11のタイミングで移行した第1準備状態ST4においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選したとしても、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない。したがって、インデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったゲームにて第1昇格リプレイ入賞を成立させることができずに、t12のタイミングで図19(d)及び図19(f)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。また、当該t12のタイミングで有利区間の初期化処理が実行されることにより、図19(a)及び図19(b)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間い移行する。これにより、通常状態ST1であって通常区間である状況に復帰することとなる。
次に、RT状態ST6への移行抽選処理が実行されるタイミングについてより詳細に説明する。図20はRT状態ST6への移行抽選処理が実行される様子を示すタイムチャートである。図20(a)は1ゲームの実行期間であり、図20(b)は役の抽選処理(図13)にてSB当選データが設定されたタイミングを示し、図20(c)は遊技区間が通常区間となっている期間を示し、図20(d)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図20(e)はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されタイミングを示し、図20(f)は第1BB状態の実行期間を示す。
まず役の抽選処理(図13)にてSB当選データが設定されたことを契機としてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合について説明する。
図20(c)に示すように通常区間であるt1のタイミングで、図20(a)に示すように新たなゲームが開始される。そして、このゲームの開始時に実行された役の抽選処理(図13)にて図20(b)に示すようにSB当選データが設定される。これにより、当該ゲームが終了するt2のタイミングで、図20(c)及び図20(d)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。
その後、図20(a)に示すようにt3のタイミングで次のゲームが開始される。当該ゲームは遊技区間が通常区間から有利区間に移行した後の最初のゲームであるため、図20(e)に示すように当該ゲームの開始時であるt3のタイミングで、RT状態ST6への移行抽選処理が実行される。RT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となる確率は、当該移行抽選処理が実行される遊技状態に応じて異なる。
このようにSB当選データが設定されたことを契機として実行されるRT状態ST6への移行抽選処理の抽選態様について、図21(a)〜図21(d)を参照しながら説明する。図21(a)及び図21(b)は通常状態ST1においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合に参照される通常状態用の第1テーブル及び通常状態用の第2テーブルを説明するための説明図であり、図21(c)はボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかにおいてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合に参照される各種状態用のテーブルを説明するための説明図であり、図21(d)はRT状態ST6においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合に参照されるRT状態用のテーブルを説明するための説明図である。
通常状態ST1においてSB当選データが設定されRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合、通常状態用の第1テーブル及び通常状態用の第2テーブルのいずれかが参照される。通常状態用の第1テーブルは図21(a)に示すように、移行抽選処理にて当選結果となる確率が0%であり外れ結果となる確率が100%である。つまり、通常状態用の第1テーブルが参照されて移行抽選処理が実行された場合、確実に外れ結果となる。そして、移行抽選処理にて外れ結果となった場合には有利区間は1ゲームで終了して、通常状態ST1であって有利区間である状況から通常状態ST1であって通常区間である状況に復帰する。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立しなかった場合に有利区間において消化されるゲーム数を少なくすることが可能となり、有利区間において消化されるゲーム数が無意味に多くなってしまわないようにすることが可能となる。
一方、通常状態用の第2テーブルは図21(b)に示すように、移行抽選処理にて当選結果となる確率が100%であり外れ結果となる確率が0%である。つまり、通常状態用の第2テーブルが参照されて移行抽選処理が実行された場合、確実に当選結果となる。また、6段階存在している継続率のうち選択対象となるのは高継続率側の3段階であり、具体的には80%の継続率が95%の確率で選択され、90%の継続率が3%の確率で選択され、100%の継続率が2%の確率で選択される。これにより、通常状態用の第2テーブルが参照されて移行抽選処理が実行されることの有利度を高めることが可能となる。また、選択された継続率は有利区間の終了条件が成立して有利区間の初期化処理が実行されるまで維持される。ちなみに、100%の継続率が選択された場合には、RT状態ST6が一旦終了したとしても有利区間の終了条件が成立するまではRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持されることとなる。通常状態ST1において有利区間となり移行抽選処理にて当選結果となった場合、少なくとも第1準備状態ST4に移行するまでは有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持される。そして、第1準備状態ST4において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第1昇格リプレイ入賞を成立させるとともに第2準備状態ST5において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第2昇格リプレイ入賞を成立させることにより、RT状態ST6に移行することとなる。
通常状態ST1は既に説明したとおり、BB状態ST2への移行が発生しない限り通常側上限ゲーム数(具体的には999ゲーム)分のゲームが行われるまで継続する。この場合に、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームよりも多い場合には移行抽選処理に際して通常状態用の第1テーブルが参照され、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下となった場合には移行抽選処理に際して通常状態用の第2テーブルが参照される。これにより、通常状態ST1にてSB当選データが設定されるタイミングに応じてRT状態ST6への移行に関する有利度を相違させることが可能となる。特に、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が、通常側上限ゲーム数の10%以下に含まれる所定ゲーム数範囲となった場合に通常状態用の第2テーブルが参照対象となるようにすることで、BB状態ST2及びRT状態ST6の両方が発生することなく通常状態ST1に長く滞在したことに対する補填を行うことが可能となる。なお、通常状態用の第2テーブルが参照対象となる状況は、通常側上限ゲーム数の10%以下に含まれる所定ゲーム数範囲となった状況に限定されることはなく、20%以下に含まれる所定ゲーム数範囲となった状況としてもよく、5%以下に含まれる所定ゲーム数範囲となった状況としてもよい。
ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかにおいてSB当選データが設定されRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合、各種状態用のテーブルが参照される。各種状態用のテーブルは図21(c)に示すように、移行抽選処理にて当選結果となる確率が100%であり外れ結果となる確率が0%である。つまり、各種状態用のテーブルが参照されて移行抽選処理が実行された場合、確実に当選結果となる。また、6段階存在している継続率の全てが選択対象となるが、低継続率側の3段階の選択率の方が高継続率側の3段階の選択率よりも高くなっている。具体的には、50%の継続率が80%の確率で選択され、60%の継続率が12%の確率で選択され、70%の継続率が7%の確率で選択され、80%の継続率が0.5%の確率で選択され、90%の継続率が0.4%の確率で選択され、100%の継続率が0.1%の確率で選択される。つまり、各種状態用のテーブルは通常状態用の第2テーブルと同様に移行抽選処理にて当選結果となる確率が100%であるものの、選択される継続率の期待値は各種状態用のテーブルの方が通常状態用の第2テーブルよりも低い。このように継続率の選択態様が設定されていることにより各種状態用のテーブルが参照される状況は、通常状態用の第1テーブルが参照される状況よりも有利であり、通常状態用の第2テーブルが参照される状況よりも不利である。
ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されたインデックス値IV=6に役の抽選処理にて当選となりSB入賞が成立した場合、第1準備状態ST4への移行が発生することなくボーナス後状態ST3に滞在することとなる。この場合、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には、上記SB入賞が成立したゲームの次のゲームすなわちSB状態となっているゲームであってボーナス後状態ST3であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいて各種状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。また、第1準備状態ST4又は第2準備状態ST5であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合であってSB入賞が成立した場合、上記SB入賞が成立したゲームの次のゲームすなわちSB状態となっているゲームであってボーナス後状態ST3であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいて各種状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。これらの移行抽選処理では上記のとおり当選結果となるため、少なくとも第1準備状態ST4に移行するまでは有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持される。そして、第1準備状態ST4において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第1昇格リプレイ入賞を成立させるとともに第2準備状態ST5において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第2昇格リプレイ入賞を成立させることにより、RT状態ST6に移行することとなる。
ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されたインデックス値IV=6に役の抽選処理にて当選となりSB入賞が成立しなかった場合、第1準備状態ST4への移行が発生する。そして、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には、上記SB当選データが設定されたゲームの次のゲームであって第1準備状態ST4であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいて各種状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。また、第1準備状態ST4であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合であってSB入賞が成立しなかった場合、上記SB当選データが設定されたゲームの次のゲームであって第1準備状態ST4であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいて各種状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。これらの移行抽選処理では上記のとおり当選結果となるため、少なくとも第1準備状態ST4におけるインデックス値IV=8〜13のいずれかに役の抽選処理(図13)にて当選となるまでは有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持される。そして、第1準備状態ST4において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第1昇格リプレイ入賞を成立させるとともに第2準備状態ST5において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第2昇格リプレイ入賞を成立させることにより、RT状態ST6に移行することとなる。
第2準備状態ST5であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合であってSB入賞が成立しなかった場合、上記SB当選データが設定されたゲームの次のゲームであって第2準備状態ST5であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいて各種状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。これらの移行抽選処理では上記のとおり当選結果となるため、少なくとも第2準備状態ST5におけるインデックス値IV=8〜13のいずれかに役の抽選処理(図13)にて当選となるまでは有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持される。そして、第2準備状態ST5において報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作を行うことで第2昇格リプレイ入賞を成立させることにより、RT状態ST6に移行することとなる。
RT状態ST6においてSB当選データが設定されRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合、RT状態用の抽選テーブルが参照される。RT状態用の抽選テーブルは図21(d)に示すように、移行抽選処理にて当選結果となる確率が100%であり外れ結果となる確率が0%である。つまり、RT状態用のテーブルが参照されて移行抽選処理が実行された場合、確実に当選結果となる。また、6段階存在している継続率のうち選択対象となるのは最高の継続率である100%のみである。これにより、移行抽選処理に際してRT状態用のテーブルが参照される状況を、移行抽選処理に際して他のテーブルが参照される状況よりも有利な状況とすることが可能となる。
RT状態ST6には基本的に有利区間において移行するととともにRT状態ST6においても基本的に有利区間が維持される。但し、有利区間において通常区間に移行することなく継続されたゲーム数が上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)に到達した場合には、その時点における遊技状態に関係なく有利区間の初期化処理が実行されて通常区間に移行する。また、上限ゲーム数に到達していなくても、有利区間において通常区間に移行することなく継続されたゲーム数が上限ゲーム数よりも少ないゲーム数である契機ゲーム数(具体的には1450ゲーム)以上となっている状況、換言すれば上限ゲーム数までの残りゲーム数が当該上限ゲーム数の5%以下に含まれる特定ゲーム数範囲となった状況でRT状態ST6への新たな移行が発生する場合、当該RT状態ST6への移行に際して遊技区間が有利区間から通常区間に移行し、当該RT状態ST6では最初のゲームから通常区間となる。但し、RT状態ST6においては通常区間及び有利区間のいずれであっても役の抽選処理(図13)にて同一の抽選テーブルが参照されるとともに、当該抽選テーブルにはリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるか否かによって有利度が相違することとなる役は設定されていない。つまり、RT状態ST6の有利度は通常区間及び有利区間のいずれであっても同一である。RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合、そのゲームにてSB入賞が成立したか否かに関係なく、当該SB当選データが設定されたゲームの次のゲームであってRT状態ST6であるゲームが有利区間に移行後の1ゲーム目となるとともに、当該ゲームにおいてRT状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行される。そして、当該RT状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行された場合、既に説明したとおり確実に当選結果となるとともに100%の継続率が確実に選択される。
上記構成であることにより、通常区間とはなるものの有利区間の場合と有利度が変わらないRT状態ST6を挟んで、有利区間が上限ゲーム数を超えて継続する状況を作り出すことが可能となる。これにより、実質的に有利区間が上限ゲーム数を超えて継続することに遊技者は期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特に、RT状態用のテーブルを参照して移行抽選処理が実行された場合には100%の継続率が確実に選択されるため、RT状態ST6であって通常区間である状況の後に発生する有利区間は高い確率で上限ゲーム数又は契機ゲーム数まで継続することとなる。つまり、実質的に有利区間が契機ゲーム数の2倍以上に亘って高い確率で継続する状況を生じさせることが可能となる。これにより、有利区間が契機ゲーム数に亘って継続するとともにRT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定されなかった場合、RT状態ST6の終了後に移行する第1準備状態ST4においても通常区間となる。そして、既に説明したとおり第1準備状態ST4であって通常区間である状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となった場合、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されることなく、第1昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合には通常状態ST1に移行する。これにより、RT状態ST6であって通常区間である状況において遊技者はSB当選データが設定されることを強く期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
ちなみに、RT状態ST6であって通常区間である状況においては当該状況であることを遊技者が認識可能となる演出が上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63にて実行される。これにより、当該状況においてSB当選データが設定されることに対する遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
次に、通常区間において第1BB状態に移行したことを契機としてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合について、図20を再度参照しながら説明する。
図20(c)に示すように通常区間であるt4のタイミングで、図20(a)に示すように新たなゲームが開始される。そして、このゲームにおいて第1BB入賞が成立する。これにより、当該ゲームが終了するt5のタイミングで、図20(f)に示すように第1BB状態に移行する。また、通常区間において第1BB状態への移行が発生した場合、遊技区間が通常区間から有利区間に移行するための処理が実行される。したがって、t5のタイミングで、図20(c)及び図20(d)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。
その後、図20(a)に示すようにt6のタイミングで次のゲームが開始される。当該ゲームは遊技区間が通常区間から有利区間に移行した後の最初のゲームであるため、図20(e)に示すように当該ゲームの開始時であるt6のタイミングで、RT状態ST6への移行抽選処理が実行される。この移行抽選処理では第1BB状態用のテーブルが参照される。
図21(e)は第1BB状態用のテーブルを説明するための説明図である。第1BB状態用のテーブルは、移行抽選処理にて当選結果となる確率が5%であり外れ結果となる確率が95%である。また、6段階存在している継続率の全てが選択対象となるが、低継続率側の3段階の選択率の方が高継続率側の3段階の選択率よりも高くなっている。具体的には、移行抽選処理にて当選結果となった場合において、50%の継続率が2%の確率で選択され、60%の継続率が1%の確率で選択され、70%の継続率が1%の確率で選択され、80%の継続率が0.5%の確率で選択され、90%の継続率が0.4%の確率で選択され、100%の継続率が0.1%の確率で選択される。したがって、第1BB状態用のテーブルが参照される状況は、通常状態用の第1テーブルが参照される状況よりも有利であり、通常状態用の第2テーブル、各種状態用のテーブル及びRT状態用のテーブルが参照される状況よりも不利である。
第1BB状態の最初のゲームで実行された移行抽選処理にて当選結果となったか否かに関係なく、第1BB状態では有利区間が維持される。そして、第1BB状態において抽選契機役に当選した場合、RT状態ST6への移行条件が成立していない場合にはRT状態ST6への移行抽選処理が実行され、RT状態ST6への移行条件が成立している場合にはRT状態ST6の継続率の昇格抽選処理が実行される。つまり、第1BB状態においてはその開始時だけではなく、途中のタイミングにおいてもRT状態ST6への移行条件が成立することがある。また、第1BB状態において既にRT状態ST6への移行条件が成立している場合、第1BB状態の途中のタイミングにおいてRT状態ST6の継続率が上昇することがある。これにより、第1BB状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
次に、上記のような遊技状態の設定を可能とする具体的な処理構成について説明する。図22は主側MPU72にて実行される遊技終了時の対応処理を示すフローチャートである。なお、遊技終了時の対応処理は通常処理(図12)におけるステップS309にて実行される。このステップS309の処理はリール制御処理よりも後に実行されるため、1ゲームにおいてリール32L,32M,32Rの回転が全て停止して当該ゲームが終了する場合に実行されることとなる。
まず遊技区間の制御処理を実行する(ステップS601)。遊技区間の制御処理では詳細は後述するが通常区間と有利区間との間で遊技区間を移行させるための処理を実行する。その後、BB用処理を実行する(ステップS602)。BB用処理では詳細は後述するがBB状態ST2に移行させるための処理及びBB状態ST2を進行させるための処理を実行する。
その後、BB状態ST2ではないことを条件として(ステップS603:NO)、主側RAM74に設けられた状態カウンタの値に対応する処理にジャンプするための処理を実行する(ステップS604)。状態カウンタとは、遊技状態が通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれであるのかを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。状態カウンタの値が「0」である場合、通常状態ST1を進行させるための通常状態処理(ステップS605)を実行し、状態カウンタの値が「1」である場合、ボーナス後状態ST3を進行させるためのボーナス後状態処理(ステップS606)を実行し、状態カウンタの値が「2」である場合、第1準備状態ST4を進行させるための第1準備状態処理(ステップS607)を実行し、状態カウンタの値が「3」である場合、第2準備状態ST5を進行させるための第2準備状態処理(ステップS608)を実行し、状態カウンタの値が「4」である場合、RT状態ST6を進行させるためのRT状態処理(ステップS609)を実行する。主側RAM74のクリア処理(ステップS105)が実行された場合には状態カウンタの値は「0」となる。
図23は通常状態処理(ステップS605)を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、通常状態処理もゲームが終了する場合に実行される。
まず主側RAM74に設けられた天井ゲーム数カウンタの値を1加算する(ステップS701)。天井ゲーム数カウンタは、通常状態ST1においてBB状態ST2への移行が発生することなく継続されたゲーム数を主側MPU72にて把握するためのカウンタである。1加算した天井ゲーム数カウンタの値が通常側上限ゲーム数となっている場合(ステップS702:YES)、状態カウンタの値を2加算する(ステップS703)。これにより、状態カウンタの値が第1準備状態処理の実行に対応する「2」となる。つまり、遊技状態が通常状態ST1から第1準備状態ST4に移行する。また、天井ゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS704)。
図24はボーナス後状態処理(ステップS606)を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、ボーナス後状態処理もゲームが終了する場合に実行される。
今回のゲームにおける役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=6に当選しSB当選データが設定されている場合(ステップS801:YES)、今回のゲームにおいてSB入賞が成立したか否かを判定する(ステップS802)。SB入賞が成立している場合(ステップS802:NO)、状態カウンタの値を1加算する(ステップS803)。これにより、状態カウンタの値が第1準備状態処理の実行に対応する「2」となる。つまり、遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。一方、SB入賞が成立している場合(ステップS802:YES)、そのまま本ボーナス後状態処理を終了する。これにより、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されたとしてもSB入賞が成立した場合にはボーナス後状態ST3にそのまま滞在することとなる。また、上記構成であることにより、ボーナス後状態ST3はBB状態ST2への移行が発生しない限り、少なくともSB当選データが設定されるまでは継続することとなる。
図25は第1準備状態処理(ステップS607)を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、第1準備状態処理もゲームが終了する場合に実行される。
今回のゲームにおいてSB入賞が成立している場合(ステップS901:YES)、状態カウンタの値を「1」に設定する(ステップS902)。これにより、遊技状態が第1準備状態ST4からボーナス後状態ST3に移行する。
今回のゲームにおいてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合であって第1昇格リプレイ入賞が成立している場合(ステップS903及びステップS904:YES)、状態カウンタの値を1加算する(ステップS905)。これにより、状態カウンタの値が第2準備状態処理の実行に対応する「3」となる。つまり、遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。一方、今回のゲームにおいてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選したものの第1昇格リプレイ入賞が成立していない場合(ステップS903:YES、ステップS904:NO)、状態カウンタを「0」クリアする(ステップS906)。これにより、遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。
図26は第2準備状態処理(ステップS608)を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、第2準備状態処理もゲームが終了する場合に実行される。
今回のゲームにおいてSB入賞が成立している場合(ステップS1001:YES)、状態カウンタの値を「1」に設定する(ステップS1002)。これにより、遊技状態が第2準備状態ST5からボーナス後状態ST3に移行する。
今回のゲームにおいてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合であって第2昇格リプレイ入賞が成立している場合(ステップS1003及びステップS1004:YES)、状態カウンタの値を1加算する(ステップS1005)。これにより、状態カウンタの値がRT状態処理の実行に対応する「4」となる。つまり、遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。また、主側RAM74に設けられたRTゲーム数カウンタに「30」をセットする(ステップS1006)。RTゲーム数カウンタは、RT状態ST6の残りの継続ゲーム数を主側MPU72にて把握するためのカウンタである。
一方、今回のゲームにおいてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選したものの第2昇格リプレイ入賞が成立していない場合(ステップS1003:YES、ステップS1004:NO)、状態カウンタを「0」クリアする(ステップS1007)。これにより、遊技状態が第2準備状態ST5から通常状態ST1に移行する。
ここで、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5においてリール32L,32M,32Rの停止順序を報知するための処理構成について説明する。図27は報知制御処理を示すフローチャートである。報知制御処理は役の抽選処理(図13)におけるステップS412にて実行される。役の抽選処理はゲームの開始時においてリール32L,32M,32Rの回転を開始する前に実行されるため、報知制御処理もゲームの開始時においてリール32L,32M,32Rの回転を開始する前に実行される。
第1準備状態ST4においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合(ステップS1101:YES)、主側RAM74に設けられた有利区間フラグに「1」がセットされているとともに主側RAM74に設けられた有利終了準備フラグの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1102)。有利区間フラグは遊技区間が有利区間であるか否かを特定するためのフラグであり、有利区間フラグに「1」がセットされている場合が有利区間であり、有利区間フラグの値が「0」である場合が通常区間である。
また、有利終了準備フラグは、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを意味する。有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合、第1準備状態ST4であって有利区間である状況においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選したとしても第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されることはなく、さらに第2準備状態ST5であって有利区間である状況においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選したとしても第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。一方、有利終了準備フラグの値が「0」である場合、第1準備状態ST4であって有利区間である状況においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合には第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、さらに第2準備状態ST5であって有利区間である状況においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合には第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
ステップS1102にて肯定判定をした場合、第1表示データの設定処理を実行する(ステップS1103)。第1表示データの設定処理では、インデックス値IV=8〜13のうち今回当選となった役の情報に基づいて、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値の表示が兼用表示部66にて開始されるように当該兼用表示部66を表示制御する。これにより、例えば図8(b)に示すように第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値が兼用表示部66にて表示される。この兼用表示部66の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。また、第1停止順コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1104)。当該第1停止順コマンドには今回のゲームにおいて第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92にて特定可能とするための情報が設定される。
第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合(ステップS1105:YES)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているとともに主側RAM74の有利終了準備フラグの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS1106)。ステップS1106にて肯定判定をした場合、第2表示データの設定処理を実行する(ステップS1107)。第2表示データの設定処理では、インデックス値IV=8〜13のうち今回当選となった役の情報に基づいて、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値の表示が兼用表示部66にて開始されるように当該兼用表示部66を表示制御する。これにより、例えば図8(b)に示すように第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値が兼用表示部66にて表示される。この兼用表示部66の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。また、第2停止順コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS1108)。当該第2停止順コマンドには今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92にて特定可能とするための情報が設定される。
図28は演出側MPU92にて実行される報知用処理を示すフローチャートである。なお、報知用処理は演出側MPU92において比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行される。
主側MPU72から第1停止順コマンド又は第2停止順コマンドを受信した場合(ステップS1201:YES)、今回受信した停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序の画像を画像表示装置63にて表示するために必要なデータの設定を行う(ステップS1202)。但し、このタイミングでは今回の停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序の画像は画像表示装置63にて表示されない。その後、演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS1203)。報知遅延期間はリール32L,32M,32Rが回転を開始して定速回転となるまでの加速期間よりも短い期間として設定されており、例えば0.5msecに設定されている。計測用カウンタにセットされた値は、報知用処理が開始される度に減算される。
報知用処理では、演出側RAM94の計測用カウンタを利用して計測している報知遅延期間が経過した場合(ステップS1204:YES)、報知開始処理を実行する(ステップS1205)。報知開始処理では、ステップS1202にて設定したデータに基づき画像表示装置63にて画像を表示させる。これにより、例えば図8(a)に示すように、今回の停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される。この画像表示装置63の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。
上記構成の場合、主側MPU72により直接的に表示制御される兼用表示部66にてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知が開始されたタイミング以降に、演出側MPU92により直接的に表示制御される画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知が開始される。これにより、画像表示装置63にて当選役に関する報知が実行されている場合には確実に兼用表示部66において当選役に関する報知が実行されることとなり、画像表示装置63にて実行されているリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知が不正行為によるものであるか否かの確認を兼用表示部66の表示内容を利用して行う場合において、当該確認を任意のタイミングで行うことが可能となる。
なお、兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知と画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知とは同一又は略同一のタイミングで終了することとなるが、これに限定されることはなく、画像表示装置63におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知が終了した後に兼用表示部66におけるリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する報知が終了する構成としてもよく、この順番が逆であってもよい。
図29はRT状態処理(ステップS609)を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、RT状態処理もゲームが終了する場合に実行される。
まず主側RAM74のRTゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS1301)。そして、その1減算後におけるRTゲーム数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する(ステップS1302)。RTゲーム数カウンタの値が「0」である場合(ステップS1302:YES)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1303)。つまり、遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。既に説明したとおりRT状態ST6においては基本的に有利区間となるが、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数(具体的には1450ゲーム)以上となった状況でRT状態ST6への移行が発生した場合にはRT状態ST6において通常区間となる。そして、RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定されることなく当該RT状態ST6の最終ゲームとなった場合、ステップS1303にて否定判定をすることとなる。一方、RT状態ST6であって有利区間である状況で当該RT状態ST6の最終ゲームとなった場合、ステップS1303にて肯定判定をする。
ステップS1303にて肯定判定をした場合、継続抽選処理を実行する(ステップS1304)。継続抽選処理では、主側RAM74に記憶されているRT状態ST6の継続率の情報に対応する継続抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。そして、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタの値を上記継続抽選テーブルに対して照合することで、継続当選であるか否かを判定する。なお、既に説明したとおり継続抽選処理にて継続当選となる確率は、50%、60%、70%、80%、90%及び100%の6段階となっている。
継続当選となった場合(ステップS1305:YES)、状態カウンタの値を「2」に設定した後に(ステップS1307)、本RT状態処理を終了する。この場合、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているとともに主側RAM74の有利終了準備フラグの値が「0」となっている。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況で第1準備状態ST4に移行することとなる。
一方、継続外れとなった場合(ステップS1305:NO)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」をセットするとともに(ステップS1306)、状態カウンタの値を「2」に設定した後に(ステップS1307)、本RT状態処理を終了する。この場合、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているとともに主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立していない状況で第1準備状態ST4に移行することとなる。
次に、通常区間から有利区間に移行する確率及び有利区間に移行した後においてRT状態ST6に関する利益が付与される確率のそれぞれと設定値との関係について説明する。
既に説明したとおり通常区間から有利区間への移行は、
(1)通常区間である状況においてSB当選データが設定されたゲームが終了する場合、及び
(2)通常区間である状況において第1BB入賞が成立したゲームが終了する場合
のいずれかの契機が発生した場合に発生する。また、これ以外にも、
(3)通常区間である状況において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6への移行が発生する場合
という契機が発生した場合にも有利区間への移行が発生する。
これら(1)〜(3)のいずれの契機もその発生確率はスロットマシン10の「設定1」〜「設定6」の全てにおいて共通となっている。この内容について詳細に説明する。図30(a)は通常状態ST1において役の抽選処理(図13)が実行される場合における各役に設定されているポイント値PVと設定値との関係を説明するための説明図である。
なお、既に説明したとおりボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6においてもインデックス値IV=1〜6に設定されている当選データ及びそれらインデックス値IV=1〜6に設定されているポイント値PVは通常状態ST1の場合と同一である。また、インデックス値IV=7に設定されている当選データは通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれであっても通常リプレイ当選データで共通しているが、インデックス値IV=7に設定されているポイント値PVは各遊技状態ST1,ST3〜ST6に応じて相違している。但し、いずれの遊技状態ST1,ST3〜ST6であってもインデックス値IV=7に設定されているポイント値PVは「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっている。
図30(a)に示すようにインデックス値IV=1〜7のうち「設定1」〜「設定6」の設定値に応じてポイント値PVが異なる、すなわち当選確率が異なる役は、ベル当選データが設定されたインデックス値IV=1、スイカ当選データが設定されたインデックス値IV=2、チェリー当選データが設定されたインデックス値IV=3、及び第2BB当選データが設定されたインデックス値IV=5となっており、第1BB当選データが設定されたインデックス値IV=4、SB当選データが設定されたインデックス値IV=6、及び通常リプレイ当選データが設定されたインデックス値IV=7はいずれも当選確率が「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっている。この場合に、上記(1)の契機を生じさせるためのSB当選データはインデックス値IV=6に設定されている。これにより、上記(1)の契機が発生する確率は「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となる。
上記(2)の契機を生じさせるための第1BB当選データはインデックス値IV=4に設定されているとともに、第1BB当選データが設定された場合に第1BB入賞が成立する確率は「設定1」〜「設定6」の設定値に応じて変動することはなく共通である。これにより、上記(2)の契機が発生する確率は「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となる。
上記(3)の契機は既に説明したとおり第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選するとともにその当選対象となったインデックス値IVに対応する停止順序でリール32L,32M,32Rを停止操作することで第2昇格リプレイ入賞が成立することで発生する。この場合に、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13に設定されているポイント値PVは「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっているとともに、第2準備状態ST5であって通常区間においては設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれであるかに関係なく第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。これにより、上記(3)の契機が発生する確率は「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となる。なお、第1準備状態ST4にもインデックス値IV=8〜13が存在しているが、これらインデックス値IV=8〜13に設定されているポイント値PVは「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっている。
上記構成において当選確率が「設定1」〜「設定6」の設定値に応じて変動することとなるインデックス値IV=1〜3,5は有利区間の移行契機として設定されていない。したがって、通常区間から有利区間に移行する確率は、「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。これにより、通常区間から有利区間に移行する頻度に関しては、設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
上記のように有利区間に移行する確率が全設定値で共通となっている構成において、上記のように通常区間から有利区間に移行した場合にその有利区間においてRT状態ST6に関する利益が付与される確率も「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。詳細には、既に説明したとおりSB当選データが設定された場合、及び第1BB入賞が成立した場合のいずれにおいても、通常区間から有利区間に移行した場合における当該有利区間において最初に開始されるゲームにてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。この移行抽選処理は通常区間から有利区間に移行した場合における当該有利区間において最初に開始されるゲームにて確実に実行されるものであり、当該移行抽選処理の実行の有無に対して設定値は無関係である。
また、RT状態ST6への移行抽選処理にて参照されるテーブルは既に説明したとおり、通常状態ST1であれば通常状態用の第1テーブル(図21(a))及び通常状態用の第2テーブル(図21(b))のいずれかであり、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5であれば各種状態用のテーブル(図21(c))であり、RT状態ST6であればRT状態用のテーブル(図21(d))であり、第1BB状態であれば第1BB状態用のテーブル(図21(e))である。これら各テーブルはそれぞれ当選確率及び当選結果となった場合に選択される継続率の選択態様は相違するものの、「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。そして、既に説明したとおり通常区間から有利区間に移行する確率も「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。さらにまた、通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立した場合には「設定1」〜「設定6」のいずれであるかに関係なくRT状態ST6であって有利区間である状況に移行する。したがって、通常区間から有利区間に移行する頻度だけではなく、有利区間に移行したことを契機としてRT状態ST6への移行条件が成立する確率も「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。これにより、有利区間に移行したことを契機としてRT状態ST6への移行条件が成立する確率に関して、設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
RT状態ST6への移行抽選処理は第1BB状態であって有利区間であり、さらにRT状態ST6への移行条件が成立していない状況において所定の役に当選した場合にも実行される。また、第1BB状態であって有利区間であり、さらにRT状態ST6への移行条件が成立している状況において所定の役に当選した場合にはRT状態ST6の継続率を昇格させることを可能とする昇格抽選処理が実行される。この場合に、これら移行抽選処理及び昇格抽選処理が実行される確率、並びに各抽選処理にて当選結果となる確率も、「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。この内容について詳細に説明する。図30(b)は第1BB状態において役の抽選処理(図13)が実行される場合における各役に設定されているポイント値PVと設定値との関係を説明するための説明図である。
図30(b)に示すようにインデックス値IV=1〜4はいずれも当選確率が「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっている。この場合に、第1BB状態においてRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理の実行契機となる上記所定の役は、インデックス値IV=2及び3となっている。また、第1BB状態において所定の役に当選した場合には、RT状態ST6への移行条件が成立していない状況であればRT状態ST6への移行抽選処理が確実に実行され、RT状態ST6への移行条件が成立している状況であれば最大の継続率となっていないことを条件として継続率の昇格抽選処理が確実に実行される。これにより、第1BB状態において所定の役に当選して移行抽選処理又は昇格抽選処理が実行される確率は「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となる。また、この場合に実行される移行抽選処理にて移行当選となる確率及び昇格抽選処理にて実行される確率も、「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通となっている。これにより、第1BB状態において所定の役に当選してRT状態ST6に関して利益が付与される確率を「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通とすることが可能となる。よって、当該利益の付与に関しては、設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
ちなみに、通常区間において第2BB状態に移行したとしても有利区間への移行は発生しない。また、第2BB状態においては図30(c)の説明図に示すように、インデックス値IV=1については当選確率が「設定1」〜「設定6」の全設定値で共通となっているものの、インデックス値IV=2〜4については当選確率が「設定1」〜「設定6」の設定値に応じて異なっている。また、既に説明したとおりいずれの遊技状態ST1,ST3〜ST6であっても第2BB当選データが設定されたインデックス値IV=5の当選確率は「設定1」〜「設定6」の設定値に応じて異なっている。これに対して、第2BB状態においては上記所定の役に当選したか否かに関係なくRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理は実行されない。
以上のような構成であることにより通常区間から有利区間に移行する確率、及び有利区間に移行した後においてRT状態ST6に関する利益が付与される確率を、「設定1」〜「設定6」の全設定値において共通とすることが可能となる。よって、通常区間から有利区間に移行する確率、及び有利区間に移行した後においてRT状態ST6に関する利益が付与される確率に関しては、設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
次に、遊技区間の各種設定を可能とする具体的な処理構成、及びRT状態ST6に関する利益を付与するための具体的な処理構成について説明する。図31は主側MPU72にて実行される遊技区間の制御処理を示すフローチャートである。なお、遊技区間の制御処理は遊技終了時の対応処理(図22)におけるステップS601にて実行される。また、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、遊技区間の制御処理もゲームが終了する場合に実行される。
まず主側RAM74に設けられた合計ゲーム数カウンタ74aの値を1加算する(ステップS1401)。合計ゲーム数カウンタ74aは、遊技状態及び遊技区間に関係なく消化されたゲーム数を計測するためのカウンタである。
遊技区間の制御処理では、今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞が成立した場合(ステップS1402:YES)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、現状の遊技区間が有利区間であるか否かを判定する(ステップS1403)。現状の遊技区間が有利区間ではなく通常区間である場合(ステップS1403:NO)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」をセットするとともに主側RAM74に設けられた有利開始フラグに「1」をセットし、さらに主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1404)。これにより、通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行する場合にはそのゲームの終了時に有利区間への移行が発生することとなる。なお、有利開始フラグは有利区間に移行した後において最初のゲームが未だ開始されていない状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
その後、有利区間表示部67を点灯状態とするための点灯処理を実行する(ステップS1405)。これにより、有利区間が開始される場合には有利区間表示部67が点灯状態となり、有利区間表示部67を目視確認することにより遊技ホールの管理者等は有利区間であるか否かを把握することが可能となる。
その後、継続率の設定処理を実行する(ステップS1406)。継続率の設定処理では、RT状態ST6の継続率として最も低い継続率である50%を主側RAM74に記憶する。これにより、通常区間においてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない状況で第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6への移行が発生した場合の有利度が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。但し、これに限定されることはなく最も高い継続率が選択される構成としてもよく、中間の継続率が選択される構成としてもよい。また、継続率の設定処理にて抽選処理が実行されることで、6段階の継続率のいずれかが抽選により決定される構成としてもよい。この場合、最も低い継続率が選択される確率が最も高くなる構成としてもよく、最も高い継続率が選択される確率が最も高くなる構成としてもよく、中間の継続率が選択される確率が最も高くなる構成としてもよく、有利区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6への移行が発生する場合よりも継続率の期待値が低い構成としてもよく、有利区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6への移行が発生する場合よりも継続率の期待値が高い構成としてもよい。
現状の遊技区間が有利区間である場合(ステップS1403:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1407)。有利終了準備フラグは既に説明したとおり、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを意味する。有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合(ステップS1407:YES)、有利終了準備フラグの値を「0」クリアした後に(ステップS1408)、既に説明した継続率の設定処理を実行する(ステップS1406)。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立していない状況において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行する場合にはそのゲームの終了時にRT状態ST6への移行条件が成立した状態となるとともにRT状態ST6の継続率が設定される。
遊技区間の制御処理では、主側RAM74の有利区間フラグの値が「0」である場合すなわち遊技区間が通常区間である場合であって、今回のゲームにおいてSB当選データが設定された場合(ステップS1409及びステップS1410:YES)、主側RAM74の有利区間フラグ及び有利開始フラグのそれぞれに「1」をセットするとともに主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1411)。これにより、通常区間においてSB当選データが設定された場合にはそのゲームの終了時に有利区間への移行が発生することとなる。また、有利区間表示部67を点灯状態とするための点灯処理を実行する(ステップS1412)。これにより、有利区間が開始される場合には有利区間表示部67が点灯状態となり、有利区間表示部67を目視確認することにより遊技ホールの管理者等は有利区間であるか否かを把握することが可能となる。
遊技区間の制御処理では、主側RAM74の有利区間フラグの値が「0」である場合すなわち遊技区間が通常区間である場合であって、今回のゲームにおいて第1BB入賞が成立した場合(ステップS1409及びステップS1413:YES)、主側RAM74の有利区間フラグ及び有利開始フラグのそれぞれに「1」をセットするとともに主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1414)。これにより、通常区間において第1BB入賞が成立した場合にはそのゲームの終了時に有利区間への移行が発生することとなる。また、有利区間表示部67を点灯状態とするための点灯処理を実行する(ステップS1415)。これにより、有利区間が開始される場合には有利区間表示部67が点灯状態となり、有利区間表示部67を目視確認することにより遊技ホールの管理者等は有利区間であるか否かを把握することが可能となる。
ここで、通常区間においてSB当選データが設定されて有利区間に移行した場合、又は通常区間において第1BB入賞が成立して有利区間に移行した場合にRT状態ST6への移行抽選処理を実行するための処理構成について説明する。図32は主側MPU72にて実行されるRT状態ST6の移行契機処理を示すフローチャートである。なお、RT状態ST6の移行契機処理は役の抽選処理(図13)におけるステップS413にて実行される。また、役の抽選処理はゲームが開始される場合に実行されるため、RT状態ST6の移行契機処理もゲームが開始される場合に実行される。
まず主側RAM74の有利開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、有利区間への移行が発生してから最初に開始されるゲームであるか否かを判定する(ステップS1501)。ステップS1501にて肯定判定をした場合には主側RAM74の有利開始フラグを「0」クリアした後に(ステップS1502)、主側RAM74にRT状態ST6の継続率の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1503)。有利開始フラグに「1」がセットされている場合であってRT状態ST6の継続率の情報が設定されている状況とは、通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立することで有利区間への移行が発生した状況に該当する。この場合にはステップS1503にて肯定判定をしてそのまま本移行契機処理を終了する。一方、通常区間においてSB当選データが設定された場合又は通常区間において第1BB入賞が成立した場合には有利開始フラグに「1」がセットされているとともにRT状態ST6の継続率の情報が設定されていない状況となる。この場合にはステップS1503にて肯定判定をする。
ステップS1503にて否定判定をした場合、RT状態ST6への移行抽選処理を実行する(ステップS1504)。当該移行抽選処理では、現状の遊技状態が通常状態ST1であれば主側RAM74の天井ゲーム数カウンタの値を確認することで、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームよりも多いか否かを判定する。そして、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームよりも多い場合には主側ROM73から通常状態用の第1テーブル(図21(a))を読み出し、通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下である場合には通常状態用の第2テーブル(図21(b))を読み出す。また、現状の遊技状態がボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかであれば、主側ROM73から各種状態用のテーブル(図21(c))を読み出す。また、現状の遊技状態がRT状態ST6であれば、主側ROM73からRT状態用のテーブル(図21(d))を読み出す。また、現状の遊技状態が第1BB状態であれば、主側ROM73から第1BB状態用のテーブル(図21(e))を読み出す。上記移行抽選処理では、上記いずれかのテーブルを読み出した後に、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタの値を読み出し、その読み出した抽選カウンタの値を上記読み出したテーブルに対して照合する。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果が外れ結果であった場合(ステップS1505:NO)、主側RAM74に設けられた有利終了準備フラグに「1」をセットする(ステップS1506)。有利終了準備フラグは既に説明したとおり、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立していないことを意味する。したがって、有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合には第1準備状態ST4において有利区間であったとしても第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されることはなく、さらに有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合には第2準備状態ST5において有利区間であったとしても第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されることはない。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果が当選結果であった場合(ステップS1505:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグの値を「0」クリアする(ステップS1507)。これにより、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS1508)。継続率の記憶処理では、RT状態ST6への移行抽選処理において当選結果となった場合に選択された継続率の情報を主側RAM74に記憶させる。
上記処理構成であることにより有利区間に移行した場合には当該有利区間において最初に開始されるゲームにてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。また、当該移行抽選処理はその時点における遊技状態に応じた抽選態様にて行われる。
通常状態ST1においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される様子について、図33のタイムチャートを参照しながら説明する。図33(a)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図33(b)は通常状態ST1となっている期間を示し、図33(c)は通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下である期間(この期間を以下、天井前期間ともいう)を示し、図33(d)はSB当選データが設定されるタイミングを示し、図33(e)はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されるタイミングを示し、図33(f)は主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている期間を示し、図33(g)は第1準備状態ST4となっている期間を示し、図33(h)は第2準備状態ST5となっている期間を示し、図33(i)はRT状態ST6となっている期間を示す。
まず通常状態ST1において天井前期間となる前にのみSB当選データが設定される場合について説明する。
図33(a)及び図33(b)に示すように通常区間であって通常状態ST1である状況であるt1のタイミングで図33(d)に示すようにSB当選データが設定される。この場合、当該SB当選データが設定されたゲームの終了時に図33(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、t2のタイミングで図33(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。この場合、通常状態用の第1テーブル(図21(a))が参照されるため、移行抽選処理の結果は確実に外れ結果となる。したがって、当該t2のタイミングで図33(f)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。詳細な処理構成は後述するが、通常状態ST1であって有利区間である状況において主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合、RT状態ST6への移行抽選処理が実行されたゲームの終了時、すなわち有利区間に移行した後に最初に実行されたゲームの終了時に有利区間の初期化処理が実行される。したがって、t3のタイミングで、図33(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行するとともに、図33(f)に示すように有利終了準備フラグの値が「0」クリアされる。
その後、t4のタイミングで通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下となることで図33(c)に示すように天井前期間となる。この天井前期間ではSB当選データが設定されることなく、t5のタイミングで通常状態ST1において継続されたゲーム数が通常側上限ゲーム数に到達することで図33(c)に示すように天井前期間が終了するとともに図33(b)及び図33(g)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第1準備状態ST4に移行する。この第1準備状態ST4は遊技区間が通常区間である状況で開始される。第1準備状態ST4であって通常区間である状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選する。この場合、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。そして、このゲームにて第1昇格リプレイ入賞を成立させることができないことにより、t6のタイミングで図33(b)及び図33(g)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。
次に、通常状態ST1の天井前期間においてSB当選データが設定される場合について説明する。
図33(a)及び図33(b)に示すように通常区間であって通常状態ST1である状況であるt7のタイミングで通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下となることで図33(c)に示すように天井前期間となる。そして、天井前期間であるt8のタイミングで図33(d)に示すようにSB当選データが設定される。この場合、当該SB当選データが設定されたゲームの終了時に図33(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、t9のタイミングで図33(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。この場合、通常状態用の第2テーブル(図21(b))が参照されるため、移行抽選処理の結果は確実に当選結果となる。したがって、図33(f)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされることはなく当該有利終了準備フラグの値は「0」に維持される。詳細な処理構成は後述するが、通常状態ST1であって有利区間である状況において有利終了準備フラグの値が「0」である場合には当該有利区間が維持される。
その後、t10のタイミングで通常状態ST1において継続されたゲーム数が通常側上限ゲーム数に到達することで図33(c)に示すように天井前期間が終了するとともに図33(b)及び図33(g)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第1準備状態ST4に移行する。この第1準備状態ST4は遊技区間が有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態で開始される。第1準備状態ST4であって有利区間である状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選する。この場合、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。そして、このゲームにて第1昇格リプレイ入賞を成立させることにより、t11のタイミングで図33(g)及び図33(h)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。
この第2準備状態ST5は遊技区間が有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態で開始される。第2準備状態ST5であって有利区間である状況において役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選する。この場合、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。そして、このゲームにて第2昇格リプレイ入賞を成立させることにより、t12のタイミングで図33(h)及び図33(i)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。
上記構成であることにより、通常状態ST1であって天井前期間においてSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6への移行条件が成立する。これにより、BB状態ST2及びRT状態ST6の両方が発生することなく通常状態ST1に長く滞在したことに対する補填を行うことが可能となる。
通常状態ST1であって天井前期間においてSB当選データが設定されることなく当該通常状態ST1の継続ゲーム数が通常側上限ゲーム数に到達した場合には、通常区間のまま第1準備状態ST4に移行する。これにより、天井前期間という限られた期間においてSB当選データが設定されることの重要度を高めることが可能となり、天井前期間における遊技の注目度を高めることが可能となる。
天井前期間においてSB当選データが設定されてRT状態ST6への移行条件が成立したとしても、通常状態ST1が途中で終了することはなく、通常状態ST1の継続ゲーム数が通常側上限ゲーム数に到達した場合に遊技状態が通常状態ST1から第1準備状態ST4に移行する。これにより、遊技状態の移行処理を一定なものとしながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
次に、図34のフローチャートを参照しながらBB用処理について説明する。なお、BB用処理は遊技終了時の対応処理(図22)におけるステップS602にて実行される。また、上記のとおり遊技終了時の対応処理はゲームが終了する場合に実行されるため、BB用処理もゲームが終了する場合に実行される。
今回のゲームにおいて第1BB入賞が成立している場合(ステップS1601:YES)、主側RAM74に設けられた第1BBフラグに「1」をセットする(ステップS1602)。第1BBフラグは第1BB状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM74に設けられた合計払出カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1603)。合計払出カウンタは1回のBB状態ST2において遊技者に付与された遊技媒体の合計数を主側MPU72にて計測するためのカウンタである。
今回のゲームにおいて第2BB入賞が成立している場合(ステップS1604:YES)、主側RAM74に設けられた第2BBフラグに「1」をセットする(ステップS1605)。第2BBフラグは第2BB状態であることを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、主側RAM74の合計払出カウンタの値を「0」クリアする(ステップS1603)。
主側RAM74の第1BBフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1606:YES)、第1BB状態の進行を制御するための第1BB用処理を実行する(ステップS1607)。また、主側RAM74の第2BBフラグに「1」がセットされている場合(ステップS1608:YES)、第2BB状態の進行を制御するための第2BB用処理を実行する(ステップS1609)。
図35はステップS1607の第1BB用処理を示すフローチャートである。
有利区間である状況においてインデックス値IV=2又は3で当選となった場合(ステップS1701:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS1702)。通常区間において第1BB入賞が成立した場合、既に説明したとおり第1BB状態の最初のゲームが開始される場合にRT状態ST6への移行抽選処理(ステップS1504)が実行される。そして、この移行抽選処理にて外れ結果となった場合には主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。この場合、ステップS1702にて肯定判定をすることとなる。
ステップS1702にて肯定判定をした場合、RT状態ST6への移行抽選処理を実行する(ステップS1703)。当該移行抽選処理では、今回当選となった役に対応するBB中の移行テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタの値を読み出し、その読み出した抽選カウンタの値を上記BB中の移行テーブルに対して照合する。インデックス値IV=2に対応するBB中の移行テーブルは、RT状態ST6への移行当選となる確率が25%に設定されている。また、当選結果となった場合に選択され得るRT状態ST6の継続率は6段階のうち低い側の4段階となっており、それら4段階の選択率は均等となっている。インデックス値IV=3に対応するBB中の移行テーブルは、RT状態ST6への移行当選となる確率が50%に設定されている。また、当選結果となった場合に選択され得るRT状態ST6の継続率は最大の100%及び最低の50%を除いた4段階となっており、それら4段階の選択率は均等となっている。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果が当選結果であった場合(ステップS1704:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグの値を「0」クリアする(ステップS1705)。これにより、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS1706)。継続率の記憶処理では、ステップS1703におけるRT状態ST6への移行抽選処理において当選結果となった場合に選択された継続率の情報を主側RAM74に記憶させる。なお、RT状態ST6への移行抽選処理の結果が外れ結果であった場合(ステップS1704:NO)、ステップS1705の処理が実行されないため、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされた状態が維持される。
ステップS1702にて否定判定をした場合、既にRT状態ST6への移行条件が成立していることを意味するため、RT状態ST6への移行抽選処理ではなく、継続率の昇格抽選処理を実行する(ステップS1707)。当該昇格抽選処理では、今回当選となった役に対応する昇格テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタの値を読み出し、その読み出した抽選カウンタの値を上記昇格テーブルに対して照合する。インデックス値IV=2に対応する昇格テーブルは昇格当選となる確率が25%に設定されている。インデックス値IV=3に対応する昇格テーブルは昇格当選となる確率が50%に設定されている。なお、既に最大の継続率となっている場合には継続率の昇格抽選処理(ステップS1707)は実行されない。
継続率の昇格抽選処理の結果が当選結果であった場合(ステップS1708:YES)、継続率の更新処理を実行する(ステップS1709)。継続率の更新処理では、RT状態ST6の継続率が1段階高い継続率となるように、主側RAM74に記憶されている継続率の情報を更新する。
第1BB用処理では上記各種処理以外にも、今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生したか否かを判定する(ステップS1710)。遊技媒体の付与が発生している場合には(ステップS1710:YES)、主側RAM74の合計払出カウンタに今回のゲームにおいて付与された遊技媒体数の情報を加算する(ステップS1711)。そして、加算後における合計払出カウンタの値が終了基準数(例えば「350」)以上となった場合(ステップS1712:YES)、主側RAM74の第1BBフラグを「0」クリアする(ステップS1713)。これにより、第1BB状態が終了する。なお、第1BBフラグを「0」クリアした場合に第1BB終了コマンドを演出側MPU92に送信し、当該第1BB終了コマンドを受信した演出側MPU92は第1BB状態の終了演出が実行されるように、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する構成としてもよい。また、主側RAM74の状態カウンタに「1」をセットする(ステップS1714)。これにより、次回の遊技終了時の対応処理(図22)ではボーナス後状態処理(ステップS606)が実行されることとなる。
図36は第1BB状態が発生した場合における遊技の進行内容を説明するためのタイムチャートである。図36(a)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図36(b)は遊技状態が通常状態ST1となっている期間を示し、図36(c)は遊技状態が第1BB状態となっている期間を示し、図36(d)は主側RAM74の有利終了準備フラグの設定状況を示し、図36(e)はRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理のいずれかである利益付与用の抽選処理が実行されるタイミングを示し、図36(f)は遊技状態がボーナス後状態ST3となっている期間を示し、図36(g)は遊技状態が第1準備状態ST4となっている期間を示し、図36(h)は遊技状態が第2準備状態ST5となっている期間を示し、図36(i)は遊技状態がRT状態ST6となっている期間を示す。
まず通常区間にて第1BB状態に移行した場合において当該第1BB状態の最初のゲームで実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となる場合について説明する。
通常状態ST1であって通常区間である状況であるt1のタイミングで第1BB入賞が成立することで、図36(b)及び図36(c)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第1BB状態に移行するとともに、図36(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、図36(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理において移行当選となることで、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグには「1」がセットされずに、有利終了準備フラグの値が「0」である状態が維持される。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。
その後、第1BB状態の途中であるt2のタイミングで、BB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3に当選することで図36(e)に示すように継続率の昇格抽選処理が実行される。当該昇格抽選処理で当選結果となった場合にはt1のタイミングで設定されたRT状態ST6の継続率が1段階昇格され、当該昇格抽選処理で外れ結果となった場合にはt1のタイミングで設定されたRT状態ST6の継続率が維持される。
その後、t3のタイミングで第1BB状態において付与された遊技媒体の合計数が終了基準数以上となることで、図36(c)及び図36(f)に示すように遊技状態が第1BB状態からボーナス後状態ST3に移行する。この場合、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況でボーナス後状態ST3に移行する。
その後、t4のタイミングでSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、図36(f)及び図36(g)に示すように遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。なお、SB当選データの設定が有利区間において行われているため、SB当選データの設定が行われたとしてもRT状態ST6への移行抽選処理は実行されない。
その後、t5のタイミングで、報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて第1昇格リプレイ入賞が成立することで、図36(g)及び図36(h)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。また、t6のタイミングで、報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて第2昇格リプレイ入賞が成立することで、図36(h)及び図36(i)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。
上記のとおり第1BB状態に移行した最初のゲームにて実行されるRT状態ST6への移行抽選処理にて当選結果となることで、基本的にはRT状態ST6への移行が発生することとなる。これにより、例えば通常状態ST1に滞在している状況において遊技者は第1BB状態が発生することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1BB状態に移行した最初のゲームにて実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて当選結果となった場合には、当該第1BB状態においてインデックス値IV=2又は3に当選する度に継続率の昇格抽選処理が実行され、当該昇格抽選処理にて当選結果となることでRT状態ST6の継続率が1段階昇格される。これにより、第1BB状態に移行した場合には遊技者は早い段階でRT状態ST6への移行当選となることを期待するとともに、第1BB状態においてインデックス値IV=2又は3に当選することを期待することとなる。よって、第1BB状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
次に、通常区間にて第1BB状態に移行した場合において当該第1BB状態にてRT状態ST6への移行条件が成立しない場合について説明する。
通常区間であって通常状態ST1である状況であるt7のタイミングで第1BB入賞が成立することで、図36(b)及び図36(c)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第1BB状態に移行するとともに、図36(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、図36(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理において外れ結果となることで、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立していない状況となる。
その後、第1BB状態の途中であるt8のタイミングで、BB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3に当選することで図36(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が再度実行される。当該移行抽選処理においても外れ結果となることで、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされた状態が維持される。
その後、t9のタイミングで第1BB状態において付与された遊技媒体の合計数が終了基準数以上となることで、図36(c)及び図36(f)に示すように遊技状態が第1BB状態からボーナス後状態ST3に移行する。この場合、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立していない状況でボーナス後状態ST3に移行する。
その後、t10のタイミングでSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、図36(f)及び図36(g)に示すように遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。なお、SB当選データの設定が有利区間において行われているため、SB当選データの設定が行われたとしてもRT状態ST6への移行抽選処理は実行されない。
その後、t11のタイミングで、第1昇格リプレイ当選データが設定されたにも関わらず第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されないことで、当該ゲームにて第1昇格リプレイ入賞の成立を逃すこととなる。これにより、図36(b)及び図36(g)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。この場合、有利区間の初期化処理が実行されることにより、図36(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行するとともに、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグが「0」クリアされる。
次に、第1BB状態の最初のゲームよりも後のゲームにてRT状態ST6への移行条件が成立する場合について説明する。
通常区間であって通常状態ST1である状況であるt12のタイミングで第1BB入賞が成立することで、図36(b)及び図36(c)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第1BB状態に移行するとともに、図36(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、図36(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理において外れ結果となることで、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立していない状況となる。
その後、第1BB状態の途中であるt13のタイミングで、BB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3に当選することで図36(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が再度実行される。当該移行抽選処理において移行当選となることで、図36(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグが「0」クリアされる。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。その後、t14〜t17の各タイミングでは、t3〜t6のタイミングと同様の事象が発生する。
上記のとおり第1BB状態に移行した最初のゲームにて実行されるRT状態ST6への移行抽選処理にて外れ結果となったとしても、当該第1BB状態においてインデックス値IV=2又は3に当選することでRT状態ST6への移行抽選処理が再度実行され、当該移行抽選処理にて当選結果となることでRT状態ST6への移行条件が成立する。これにより、第1BB状態に移行した場合にRT状態ST6への移行条件が成立する頻度を高めることが可能となり、第1BB状態に移行することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、RT状態ST6への移行抽選処理にて当選結果となった場合には、それに対応する演出又は報知が上部ランプ61、スピーカ62又は画像表示装置63にて実行される構成としてもよく、実行されない構成としてもよい。当該演出又は報知が実行される構成の場合、第1BB状態に移行したゲームにて当該演出又は報知が実行されることを遊技者は期待することとなるとともに、第1BB状態に移行したゲームにて当該演出又は報知が実行されなかったとしてもインデックス値IV=2又は3に当選する度に当該演出又は報知が実行されることを遊技者は期待することとなる。また、RT状態ST6への移行条件が成立した後において継続率の昇格抽選処理にて当選結果となった場合には、それに対応する演出又は報知が上部ランプ61、スピーカ62又は画像表示装置63にて実行される構成としてもよく、実行されない構成としてもよい。
図37はBB用処理(図34)におけるステップS1609の第2BB用処理を示すフローチャートである。
今回のゲームにおいて遊技媒体の付与が発生している場合には(ステップS1801:YES)、主側RAM74の合計払出カウンタに今回のゲームにおいて付与された遊技媒体数の情報を加算する(ステップS1802)。そして、加算後における合計払出カウンタの値が終了基準数(例えば「350」)以上となった場合(ステップS1803:YES)、主側RAM74の第2BBフラグを「0」クリアする(ステップS1804)。これにより、第2BB状態が終了する。なお、第2BBフラグを「0」クリアした場合に第2BB終了コマンドを演出側MPU92に送信し、当該第2BB終了コマンドを受信した演出側MPU92は第2BB状態の終了演出が実行されるように、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63を制御する構成としてもよい。また、主側RAM74の状態カウンタに「1」をセットする(ステップS1805)。これにより、次回の遊技終了時の対応処理(図22)ではボーナス後状態処理(ステップS606)が実行されることとなる。
上記のとおり第2BB状態では役の抽選処理の結果に関わらずRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理は実行されない。第2BB当選データが設定される確率は既に説明したとおり「設定1」〜「設定6」の設定値間において異なる構成である。このような構成において第2BB状態ではRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理を実行しないようにすることで、発生確率に設定差のある第2BB状態への移行を契機としてRT状態ST6への移行条件が成立してしまわないようにすることが可能となる。
図38は第2BB状態が発生した場合における遊技の進行内容を説明するためのタイムチャートである。図38(a)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図38(b)は遊技状態が通常状態ST1となっている期間を示し、図38(c)は遊技状態が第2BB状態となっている期間を示し、図38(d)は主側RAM74の有利終了準備フラグの設定状況を示し、図38(e)はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されるタイミングを示し、図38(f)は遊技状態がボーナス後状態ST3となっている期間を示し、図38(g)は遊技状態が第1準備状態ST4となっている期間を示し、図38(h)は遊技状態が第2準備状態ST5となっている期間を示し、図38(i)は遊技状態がRT状態ST6となっている期間を示す。
通常状態ST1であって通常区間である状況であるt1のタイミングで第2BB入賞が成立することで、図38(b)及び図38(c)に示すように遊技状態が通常状態ST1から第2BB状態に移行する。但し、第1BB状態の場合と異なり、第2BB状態に移行したとしても遊技区間は有利区間に移行することなく通常区間が維持される。そして、第2BB状態が終了するまで通常区間は維持されることとなる。また、通常区間に維持されることに伴って図38(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグの値は「0」に維持される。なお、遊技区間が有利区間において第2BB状態への移行が発生した場合には遊技区間は通常区間に移行することなく有利区間が維持される。
その後、t2のタイミングで第2BB状態において付与された遊技媒体の合計数が終了基準数以上となることで、図38(c)及び図38(f)に示すように遊技状態が第2BB状態からボーナス後状態ST3に移行する。この場合、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となる。
ボーナス後状態ST3は既に説明したとおりSB当選データが設定されてSB入賞が成立しない状況となるまでは継続する。t3のタイミングでSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、図38(f)及び図38(g)に示すように遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行するとともに、図38(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。また、当該t3のタイミングで図38(e)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理は第1準備状態ST4において実行されることとなるが、既に説明したとおりボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかで実行される移行抽選処理においては各種状態用のテーブル(図21(c))が参照されることで確実に当選結果となる。したがって、図38(d)に示すように主側RAM74の有利終了準備フラグに「0」が設定された状態が維持される。これにより、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。
その後、t4のタイミングで、報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて第1昇格リプレイ入賞が成立することで、図38(g)及び図38(h)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。また、t5のタイミングで、報知された停止順序に従ってリール32L,32M,32Rの停止操作が行われて第2昇格リプレイ入賞が成立することで、図38(h)及び図38(i)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。
上記のとおり通常区間である状況において第2BB状態に移行した場合には第2BB状態が終了してボーナス後状態ST3に移行するまで通常区間である状況が維持される。そして、ボーナス後状態ST3は少なくともSB当選データが設定されるまでは継続するとともに、通常区間においてSB当選データが設定された場合には確実に当選結果となる各種状態用のテーブル(図21(c))を参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、通常区間において第2BB状態が発生した場合にはその後のSB当選データの設定を契機として確実にRT状態ST6への移行条件が成立するようにすることが可能となる。よって、第2BB状態が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
次に、有利区間の終了制御を行うための処理構成について説明する。
既に説明したとおり遊技区間の制御処理(図31)におけるステップS1409では、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで遊技区間が有利区間であるか否かを判定する。有利区間である場合(ステップS1409:YES)、まず主側RAM74に設けられた有利ゲーム数カウンタ74bの値を1加算する(ステップS1416)。有利ゲーム数カウンタ74bは、遊技区間が有利区間である状況において継続して消化されたゲーム数を計測するためのカウンタであり、有利区間が継続しているのであれば途中で遊技状態の移行が発生したとしても有利ゲーム数カウンタ74bの値はクリアされることなく計測が維持される。なお、ステップS1404の処理が実行された処理回における遊技区間の制御処理ではステップS1416の処理は実行されない。その後、有利区間の終了処理を実行する(ステップS1417)。
図39は有利区間の終了処理を示すフローチャートである。なお、上記のとおり遊技区間の制御処理はゲームが終了する場合に実行されるため、有利区間の終了処理もゲームが終了する場合に実行される。
まず今回のゲームにおいて通常状態ST1への移行条件が成立したか否かを判定する(ステップS1901)。具体的には、第1準備状態ST4において第1昇格リプレイ当選データが設定されたにも関わらず第1昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合に通常状態ST1への移行条件が成立したと判定する。また、第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ当選データが設定されたにも関わらず第2昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合に通常状態ST1への移行条件が成立したと判定する。
今回のゲームにおいて通常状態ST1への移行条件が成立した場合(ステップS1901:YES)、有利区間の初期化処理を実行する(ステップS1902)。有利区間の初期化処理では主側RAM74に記憶されている有利区間に関する各種情報を初期化する。具体的には、主側RAM74の有利区間フラグを「0」クリアし、主側RAM74の有利終了準備フラグを「0」クリアし、さらにRT状態ST6の継続率の情報も消去する。これにより、遊技区間が通常区間に移行することとなる。つまり、通常状態ST1であって通常区間である状況となる。その後、有利区間表示部67を消灯状態とするための消灯処理を実行する(ステップS1903)。これにより、有利区間が終了して通常区間が開始される場合には有利区間表示部67が消灯状態となり、有利区間表示部67を目視確認することにより遊技ホールの管理者等は有利区間であるか否かを把握することが可能となる。
通常状態ST1であって主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている状況においても(ステップS1904及びステップS1905:YES)、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS1906)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS1907)。これらステップS1906及びステップS1907の処理内容は、ステップS1902及びステップS1903の処理内容と同一である。
ステップS1904及びステップS1905の両方にて肯定判定をする状況とは、通常状態ST1であって通常区間である状況でありさらに通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームを超えている状況においてSB当選データが設定されたことを契機として有利区間に移行した場合である。この場合、有利区間に移行した最初のゲームにてRT状態ST6への移行抽選処理が実行されるとともに、当該移行抽選処理は通常状態用の第1テーブル(図21(a))を参照して実行されるため、確実に当該移行抽選処理の結果が外れ結果となる。そして、外れ結果となった場合には主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされることとなる。当該構成においてステップS1904及びステップS1905の両方にて肯定判定をした場合には有利区間の初期化処理が実行されるようにすることで、通常状態ST1であって通常区間である状況でありさらに通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームを超えている状況においてSB当選データが設定されたことを契機として有利区間に移行した場合には、その有利区間に移行した最初のゲームにて当該有利区間を終了させることが可能となる。
ステップS1901、ステップS1904及びステップS1905のいずれかで否定判定をした場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を1加算する(ステップS1908)。その後、今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS1909)。第2昇格リプレイ入賞が成立していない場合には(ステップS1909:NO)、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値が有利区間の上限ゲーム数(具体的には1500ゲーム)の値以上となっているか否かを判定する(ステップS1910)。上限ゲーム数の値以上となっている場合、有利区間において通常区間に移行することなく継続されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことを意味するため、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS1911)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS1912)。これらステップS1911及びステップS1912の処理内容は、ステップS1902及びステップS1903の処理内容と同一である。
一方、今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞が成立している場合(ステップS1909:YES)、今回のゲームにおいて遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行したことを意味する。この場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値が契機ゲーム数(具体的には1450ゲーム)の値以上となっているか否かを判定する(ステップS1913)。契機ゲーム数の値以上となっている場合、有利区間において通常区間に移行することなく継続されたゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況においてRT状態ST6への新たな移行が発生したことを意味するため、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS1911)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS1912)。これらステップS1911及びステップS1912の処理内容は、ステップS1902及びステップS1903の処理内容と同一である。
以下、有利区間の継続ゲーム数との関係で当該有利区間が強制的に終了される様子について説明する。まず図40のタイムチャートを参照しながら、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達することで当該有利区間が強制的に終了される様子について説明する。図40(a)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図40(b)は有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達したタイミングを示し、図40(c)はSB当選データが設定されたタイミングを示し、図40(d)はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されたタイミングを示し、図40(e)は遊技状態が通常状態ST1となっている期間を示し、図40(f)は遊技状態が第1BB状態となっている期間を示し、図40(g)は遊技状態がボーナス後状態ST3となっている期間を示し、図40(h)は遊技状態が第1準備状態ST4となっている期間を示し、図40(i)は遊技状態が第2準備状態ST5となっている期間を示す。
まず第1BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する場合について説明する。第1BB状態であって有利区間である状況であるt1のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、第1BB状態の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。第1BB状態においては有利区間であればインデックス値IV=2又は3で当選となった場合にRT状態ST6への移行抽選処理又は継続率の昇格抽選処理が実行されるが、通常区間である場合にはインデックス値IV=2又は3で当選となったとしてもRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理は実行されない。
第1BB状態の途中で遊技区間が通常区間に移行した場合、その通常区間は第1BB状態が終了するまで継続する。その後、t2のタイミングで第1BB状態の終了条件が成立することで図40(f)及び図40(g)に示すように遊技状態が第1BB状態からボーナス後状態ST3に移行する。当該ボーナス後状態ST3は少なくともSB当選データが設定されるまでは継続する。そして、t3のタイミングで図40(c)に示すようにSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、図40(g)及び図40(h)に示すように遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。また、当該t3のタイミングで図40(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。その後、当該有利区間において最初のゲームが開始されたタイミングであるt4のタイミングで図40(d)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理では各種状態用のテーブル(図21(c))が参照されるため確実に当選結果となる。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態となる。
上記のとおり第1BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達して通常区間への移行が発生した場合には、第1BB状態の終了後は通常区間であってボーナス後状態ST3である状況となる。そして、ボーナス後状態ST3は少なくともSB当選データが設定されるまでは継続するとともにSB当選データが設定された場合には各種状態用のテーブル(図21(c))を参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行されるため、確実に当選結果となる。したがって、第1BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には第1BB状態の終了後にRT状態ST6への移行条件が成立することとなるため、第1BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達することを遊技者は期待することとなる。
なお、第2BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にも第1BB状態の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合と同様に、第2BB状態の終了後にRT状態ST6への移行条件が成立することとなる。
次に、ボーナス後状態ST3の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する場合について説明する。ボーナス後状態ST3であって有利区間である状況であるt5のタイミングで、図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、ボーナス後状態ST3の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。
ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況は少なくともSB当選データが設定されるまでは継続する。そして、t6のタイミングで図40(c)に示すようにSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、図40(g)及び図40(h)に示すように遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。また、当該t6のタイミングで図40(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。その後、当該有利区間において最初のゲームが開始されたタイミングであるt7のタイミングで図40(d)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理では各種状態用のテーブル(図21(c))が参照されるため確実に当選結果となる。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態となる。
上記のとおりボーナス後状態ST3の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達して通常区間への移行が発生した場合には、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されることで各種状態用のテーブル(図21(c))を参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行され確実に当選結果となる。したがって、ボーナス後状態ST3の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはRT状態ST6への移行条件が成立することとなるため、ボーナス後状態ST3の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達することを遊技者は期待することとなる。
次に、第1準備状態ST4の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する場合について説明する。
第1準備状態ST4であって有利区間である状況であるt8のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、第1準備状態ST4の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。その後、SB当選データが設定されるよりも前に第1昇格リプレイ当選データが設定される。この場合、遊技区間が通常区間であるため第1昇格リプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。したがって、t9のタイミングで第1昇格リプレイ当選データが設定されたものの第1昇格リプレイ入賞が成立しない事象が発生することにより、図40(e)及び図40(h)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。
一方、通常区間であって第1準備状態ST4である状況となった後において第1昇格リプレイ当選データが設定される前にSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6への移行条件が成立することとなる。この場合について説明する。
第1準備状態ST4であって有利区間である状況であるt10のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、第1準備状態ST4の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。その後、t11のタイミングで図40(c)に示すようにSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しない。これにより、図40(h)に示すように第1準備状態ST4が維持されながら図40(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。その後、当該有利区間において最初のゲームが開始されたタイミングであるt12のタイミングで図40(d)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理では各種状態用のテーブル(図21(c))が参照されるため確実に当選結果となる。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態となる。この場合、第1昇格リプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。したがって、t13のタイミングで第1昇格リプレイ当選データが設定された場合には基本的に第1昇格リプレイ入賞が成立するため、図40(h)及び図40(i)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から第2準備状態ST5に移行する。
上記のとおり第1準備状態ST4の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達して通常区間への移行が発生した場合には、第1昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることにより、各種状態用のテーブル(図21(c))を参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行され確実に当選結果となる。したがって、第1準備状態ST4の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には、第1昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることを遊技者は期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれであるかを遊技者が認識可能となるようにするための演出又は報知が画像表示装置63にて実行されるようにすることで、第1準備状態ST4の途中で有利区間が終了して通常区間に移行したことを遊技者は把握することが可能となる。そして、このように通常区間であって第1準備状態ST4であることを遊技者に把握させることにより、第1昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることを期待しながら第1準備状態ST4における遊技を行うこととなる。よって、第1準備状態ST4における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
次に、第2準備状態ST5の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する場合について説明する。
第2準備状態ST5であって有利区間である状況であるt14のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、第2準備状態ST5の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。その後、SB当選データが設定されるよりも前に第2昇格リプレイ当選データが設定される。この場合、遊技区間が通常区間であるため第2昇格リプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。したがって、t15のタイミングで第2昇格リプレイ当選データが設定されたものの第2昇格リプレイ入賞が成立しない事象が発生することにより、図40(e)及び図40(i)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5から通常状態ST1に移行する。
一方、通常区間であって第2準備状態ST5である状況となった後において第2昇格リプレイ当選データが設定される前にSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6への移行条件が成立することとなる。この場合について説明する。
第2準備状態ST5であって有利区間である状況であるt16のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する。この場合、第2準備状態ST5の途中であっても有利区間の初期化処理が実行されることにより、図40(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。その後、t17のタイミングで図40(c)に示すようにSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しない。これにより、図40(i)に示すように第2準備状態ST5が維持されながら図40(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。その後、当該有利区間において最初のゲームが開始されたタイミングであるt18のタイミングで図40(d)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理では各種状態用のテーブル(図21(c))が参照されるため確実に当選結果となる。したがって、有利区間であってRT状態ST6への移行条件が成立した状態となる。この場合、第2昇格リプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。したがって、t19のタイミングで第2昇格リプレイ当選データが設定された場合には基本的に第2昇格リプレイ入賞が成立するため、遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。
上記のとおり第2準備状態ST5の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達して通常区間への移行が発生した場合には、第2昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることにより、各種状態用のテーブル(図21(c))を参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行され確実に当選結果となる。したがって、第2準備状態ST5の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には、第2昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることを遊技者は期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれであるかを遊技者が認識可能となるようにするための演出又は報知が画像表示装置63にて実行されるようにすることで、第2準備状態ST5の途中で有利区間が終了して通常区間に移行したことを遊技者は把握することが可能となる。そして、このように第2準備状態ST5であって通常区間であることを遊技者に把握させることにより、第2昇格リプレイ当選データが設定されるよりも前にSB当選データが設定されることを期待しながら第2準備状態ST5における遊技を行うこととなる。よって、第2準備状態ST5における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
次に、図41のタイムチャートを参照しながら、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6への移行が発生することで当該有利区間が強制的に終了される様子について説明する。図41(a)は遊技区間が有利区間となっている期間を示し、図41(b)は有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達したタイミングを示し、図41(c)はSB当選データが設定されたタイミングを示し、図41(d)はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されたタイミングを示し、図41(e)は遊技状態がRT状態ST6となっている期間を示し、図40(f)は遊技状態が第1準備状態ST4となっている期間を示し、図40(g)は遊技状態が第2準備状態ST5となっている期間を示し、図40(h)は遊技状態が通常状態ST1となっている期間を示す。
まず通常区間であってRT状態ST6である状況でSB当選データ設定される場合について説明する。
第2準備状態ST5であって有利区間である状況であるt1のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達する。但し、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達したとしても図40(a)に示すように遊技区間は有利区間に維持される。その後、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上であって上限ゲーム数未満である状況であるt2のタイミングで第2昇格リプレイ入賞が成立することで、図40(e)及び図40(g)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。この場合、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6に移行したこととなるため、当該t2のタイミングで図41(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。
その後、RT状態ST6であって通常区間である状況であるt3のタイミングで図41(c)に示すようにSB当選データが設定されることにより、当該t3のタイミングで図41(a)に示すように遊技区間が通常区間から有利区間に移行する。その後、当該有利区間において最初のゲームが開始されたタイミングであるt4のタイミングで図41(d)に示すようにRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。当該移行抽選処理ではRT状態用のテーブル(図21(d))が参照されるため確実に当選結果となるとともにRT状態ST6の継続率として100%が選択される。したがって、基本的には有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数又は上限ゲーム数に到達するまではRT状態ST6への移行条件が成立した状態が維持されることとなる。よって、t5のタイミングで図41(d)に示すようにRT状態ST6が一旦終了したとしても、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って図41(f)に示すように第1準備状態ST4が行われ、t6のタイミング〜t7のタイミングに亘って図41(g)に示すように第2準備状態ST5が行われ、t7のタイミングで図41(e)に示すようにRT状態ST6に再度移行することとなる。
次に、RT状態ST6であって通常区間である状況でSB当選データが設定されない場合について説明する。
第2準備状態ST5であって有利区間である状況であるt8のタイミングで図40(b)に示すように有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達する。但し、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達したとしても図40(a)に示すように遊技区間は有利区間に維持される。その後、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上であって上限ゲーム数未満である状況であるt9のタイミングで第2昇格リプレイ入賞が成立することで、図40(e)及び図40(g)に示すように遊技状態が第2準備状態ST5からRT状態ST6に移行する。この場合、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6に移行したこととなるため、当該t9のタイミングで図41(a)に示すように遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。
その後、RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定されることなく、t10のタイミングで図41(e)に示すようにRT状態ST6が終了して図41(f)に示すように第1準備状態ST4に移行する。この場合、第1準備状態ST4であって通常区間である状況となる。そして、SB当選データが設定されるよりも前に第1昇格リプレイ当選データが設定される。この場合、遊技区間が通常区間であるため第1昇格リプレイ入賞を成立させるためのリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。したがって、t11のタイミングで第1昇格リプレイ当選データが設定されたものの第1昇格リプレイ入賞が成立しない事象が発生することにより、図41(f)及び図41(h)に示すように遊技状態が第1準備状態ST4から通常状態ST1に移行する。
上記のとおり有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上であって上限ゲーム数未満である状況でRT状態ST6に移行した場合には、RT状態ST6であって通常区間である状況となる。そして、当該RT状態ST6の途中でSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6への移行抽選処理に際してRT状態用のテーブル(図21(d))が参照されることによりRT状態ST6への移行条件が確実に成立するだけではなく、RT状態ST6の継続率として最大の継続率である100%が選択される。これにより、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上である状況でRT状態ST6に移行することを遊技者は期待することとなるとともに、RT状態ST6においてSB当選データが設定されることを遊技者は期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
<遊技の履歴管理について>
次に、遊技の履歴を管理するとともにその管理結果を報知するために主側MPU72にて実行される管理用処理について図42のフローチャートを参照しながら説明する。なお、管理用処理はタイマ割込み処理(図11)におけるステップS214にて実行される。
まず主側RAM74の合計ゲーム数カウンタ74aの値を把握するとともに(ステップS2001)、主側RAM74の有利ゲーム数カウンタ74bの値を把握する(ステップS2002)。そして、合計ゲーム数カウンタ74aの値に対する有利ゲーム数カウンタ74bの値の割合を演算する(ステップS2003)。つまり、演算結果=「有利ゲーム数カウンタ74bの値」/「合計ゲーム数カウンタ74aの値」となるように演算を実行する。そして、その演算結果を100倍した値のうち、100の位が第1報知用表示装置85にて表示され、10の位が第2報知用表示装置86にて表示され、1の位が第3報知用表示装置87にて表示されるように、これら第1〜第3報知用表示装置85〜87を他の制御装置を介することなく表示制御する(ステップS2004)。上記演算結果はパーセント表示として報知される。具体的には、上記演算結果を100倍した値が「35」であれば、第1報知用表示装置85では「0」が表示され、第2報知用表示装置86では「3」が表示され、第3報知用表示装置87では「5」が表示される。また、例えば上記演算結果を100倍した値が「100」であれば、第1報知用表示装置85では「1」が表示され、第2報知用表示装置86では「0」が表示され、第3報知用表示装置87では「0」が表示される。
上記のように管理用処理が実行されることにより、遊技の履歴の管理結果が第1〜第3報知用表示装置85〜87に常時表示されることとなり、遊技ホールの管理者は前面扉12を開放状態として第1〜第3報知用表示装置85〜87を目視することにより遊技の履歴の管理結果を把握することが可能となる。また、タイマ割込み処理(図11)は1ゲームの消化に要する最短期間よりも短い周期で実行されるとともに、さらに言うと1ゲームが終了してから次の1ゲームが開始されるまでに要する最短期間よりも短い周期で実行される。したがって、遊技ホールの管理者は第1〜第3報知用表示装置85〜87を目視することにより、直前に完了したゲームまでの遊技の履歴の管理結果を把握することが可能となる。
次に、前面扉12が開放状態となった場合に主制御装置70に光を照射する目的で設けられた照明用装置88a,88bの発光制御を実行する照明用処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。なお、照明用処理はタイマ割込み処理(図11)におけるステップS214にて実行される。
照明用装置88a,88bから光が照射されていない場合(ステップS2101:NO)、開放角度センサ89から入力している信号の状態に基づき、前面扉12が開放状態であるか否かを判定する(ステップS2102)。前面扉12が開放状態である場合には(ステップS2102:YES)、前面扉12の開放角度が所定の角度範囲内であるか否かを判定する(ステップS2103)。具体的には、開放角度センサ89から入力している信号の状態に基づき、前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えているか否かを判定する。この所定の開放角度は、前面扉12の最大開放角度に対して86%の角度として設定されている。具体的には、前面扉12が筐体11に対して90°開いた状態が前面扉12の最大開放角度であるため、前面扉12が筐体11に対して約77°開いた状態が所定の開放角度に設定されている。ステップS2103にて肯定判定をした場合、すなわち前面扉12が閉鎖状態ではなく且つ前面扉12の開放角度が77°以下である場合、一対の照明用装置88a,88bに駆動信号を出力する(ステップS2104)。これにより、一対の照明用装置88a,88bから主制御装置70を含む照射範囲IRに光が照射されることとなる。そして、この光の照射状態は後述するステップS2106の処理が実行されるまで継続される。
照明用装置88a,88bから光が照射されている場合(ステップS2101:YES)、開放角度センサ89から入力している信号の状態に基づき、前面扉12が閉鎖状態であるか又は前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えているかを判定する(ステップS2105)。ステップS2105にて肯定判定をした場合、一対の照明用装置88a,88bへの駆動信号の出力を停止する(ステップS2106)。これにより、一対の照明用装置88a,88bが非照明状態となり、一対の照明用装置88a,88bから照射範囲IRに向けた光の照射が停止される。
ここで、前面扉12の開放角度と照明用装置88a,88bの制御状態との関係について図44(a)及び図44(b)のタイムチャートを参照しながら説明する。図44(a)は前面扉12の状態を示し、図44(b)は照明用装置88a,88bの制御状態を示す。また、以下の説明では図45(a)及び図45(b)を適宜参照する。図45(a)は前面扉12が開放状態であってその開放角度が所定の開放角度以下である場合における照明用装置88a,88bの状態を説明するための説明図であり、図45(b)は前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えた最大開放角度である場合における照明用装置88a,88bの状態を説明するための説明図である。
まず前面扉12の開放角度が所定の開放角度以下である状況で当該前面扉12の開放操作が停止される場合について説明する。
図44(a)に示すように前面扉12が閉鎖状態である状況においてt1のタイミングで当該前面扉12の開放操作が開始される。この場合、当該t1のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が開始される。その後、t2のタイミングで前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超える前の状態において前面扉12の開放操作が停止される。この状態では図45(a)に示すように一対の照明用装置88a,88bから主制御装置70に向けて光が照射されている。これにより、前面扉12をわずかに開放させた状態であっても主制御装置70が明るく照らされているため、遊技ホールの管理者は主制御装置70の基板ボックス81や第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示内容を目視確認することが可能となる。この場合、確認作業に際して前面扉12を最後まで開放させる必要がないため、確認作業の容易化が図られる。
その後、図44(a)に示すようにt3のタイミングで前面扉12の閉鎖操作が開始され、t4のタイミングで前面扉12が閉鎖状態となる。この場合、当該t4のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が停止される。
次に前面扉12の開放角度が最大開放角度となるまで当該前面扉12の開放操作が行われる場合について説明する。
図44(a)に示すように前面扉12が閉鎖状態である状況においてt5のタイミングで当該前面扉12の開放操作が開始される。この場合、当該t5のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が開始される。その後、t6のタイミングで図44(a)に示すように前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超える。これにより、当該t6のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が停止される。
その後、t7のタイミングで前面扉12の開放角度が最大開放角度となった状態において前面扉12の開放操作が停止される。この状態では図45(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの主制御装置70に向けた光の照射は行われない。前面扉12の開放角度が最大開放角度となった場合のように当該開放角度が所定の開放角度を超えた場合には、遊技ホールの店内照明の光や太陽光により筐体11内が照らされる。この場合に照明用装置88a,88bにより主制御装置70が照らされてしまうと、かえって主制御装置70や第1〜第3報知用表示装置85〜87の視認性が低下してしまうことが懸念される。これに対して、前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えた場合には一対の照明用装置88a,88bからの光の照射を停止することにより、そのような不都合が発生してしまわないようにすることが可能となる。
その後、図44(a)に示すようにt8のタイミングで前面扉12の閉鎖操作が開始されt9のタイミングで前面扉12の開放角度が所定の開放角度以下となる。この場合、当該t9のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が開始される。その後、図44(a)に示すようにt10のタイミングで前面扉12が閉鎖状態となる。この場合、当該t10のタイミングで図44(b)に示すように一対の照明用装置88a,88bからの光の照射が停止される。
主制御装置70を照らすための照明用装置88a,88bが設けられていることにより、前面扉12を開放させて行う主制御装置70の確認作業を行い易くなる。この場合に、前面扉12が閉鎖されている場合には照明用装置88a,88bが非照明状態となる。これにより、主制御装置70の確認が行われない状況において照明用装置88a,88bが無意味に照明状態とならないようにすることが可能となる。また、前面扉12の開放操作が行われた場合に自ずと照明用装置88a,88bが照明状態となる。これにより、照明用装置88a,88bを照明状態とするための操作を別途行う必要がないため、主制御装置70の確認作業を行い易くなる。
照明用装置88a,88bは主制御装置70が設けられている筐体11内に設けられている。これにより、前面扉12の開放操作に応じた照明用装置88a,88bによる主制御装置70の照明を行い易くなる。
前面扉12がいずれの開放位置に配置されている場合であっても照明用装置88a,88bが照明状態となるのではなく、一部の開放位置において選択的に照明用装置88a,88bが照明状態となる。これにより、主制御装置70の確認に際して好ましい状況においてのみ照明用装置88a,88bを照明状態とし、照明用装置88a,88bを照明状態とすると主制御装置70の確認をかえって行いづらくなる状況においては照明用装置88a,88bを非照明状態とすることが可能となる。
前面扉12が最大開放位置に存在している場合には照明用装置88a,88bは非照明状態となる。これにより、遊技ホールの照明によって主制御装置70が十分に明るく照らされる状況においては照明用装置88a,88bが非照明状態となるため、照明用装置88a,88bによる照明によってかえって主制御装置70の確認を行いづらくなってしまうといった不都合が生じないようにすることが可能となる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
複数種類の遊技状態ST1〜ST6が存在しているとともにそれとは別に複数種類の遊技区間が存在していることにより遊技の進行内容を多様化させることが可能となる。また、有利区間は通常区間よりもRT状態ST6への移行が発生し易い区間であるとともに、通常区間及び有利区間はいずれも複数種類の遊技状態ST1〜ST6のそれぞれで滞在し得る。これにより、有利な遊技状態であって有利区間である状況となることを期待しながら遊技者は遊技を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ入賞が成立することでRT状態ST6に移行することとなるが、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知は通常区間では行われず有利区間において行われる。したがって、RT状態ST6においては基本的に有利区間となる。しかしながら、有利区間において継続されたゲーム数との関係でRT状態ST6において通常区間となる状況が発生し得る。この場合に、RT状態ST6であって通常区間である状況でSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6であって有利区間である状況に移行するとともにRT状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。そして、RT状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行された場合には確実にRT状態ST6の移行当選となるとともにRT状態ST6の継続率として最も有利な100%の継続率が選択される。これにより、遊技者はRT状態ST6であって通常区間である状況が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
上記のとおりRT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合にはRT状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行されることで、確実にRT状態ST6への移行当選となるとともにRT状態ST6の継続率として最も有利な100%の継続率が選択される。この場合に、有利区間において継続して実行されたゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況で第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6への移行が発生した場合、有利区間において継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達していなくてもRT状態ST6の開始時から当該RT状態ST6であって通常区間である状況となる。これにより、RT状態ST6であって通常区間である状況でSB当選データが設定される機会を多く付与することが可能となる。
通常区間において第1BB入賞が成立した場合には遊技区間が有利区間となるとともに、有利区間において第1BB入賞が成立した場合には遊技区間は有利区間に維持される。つまり、第1BB状態においては基本的に遊技区間が有利区間となる。そして、第1BB状態の終了後におけるボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5においても有利区間が維持され、これら遊技状態ST3〜ST5のいずれかであって有利区間である状況においてSB当選データが設定されたとしてもRT状態ST6への移行抽選処理は実行されない。これに対して、第1BB状態の途中で有利区間において継続されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合には第1BB状態であって通常区間である状況となり、その後のボーナス後状態ST3においても通常区間が維持される。また、ボーナス後状態ST3の途中で有利区間において継続されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となる。そして、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には遊技区間が通常区間から有利区間に移行するとともに各種状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。各種状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行された場合には確実にRT状態ST6の移行当選となる。これにより、遊技者は第1BB状態及びボーナス後状態ST3のいずれかであって通常区間である状況が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1BB状態であって有利区間である状況においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行された場合には、RT状態ST6への移行当選とならない可能性がある。これに対して、第1BB状態であって通常区間である状況となった場合には、当該第1BB状態の終了後にはボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となる。そして、ボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に遊技状態が移行するためにはSB当選データが設定される必要があり、SB当選データが設定された場合には遊技区間が有利区間に移行するとともに各種状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行されて確実にRT状態ST6への移行当選となる。これにより、第1BB状態において通常区間の状況及び有利区間の状況のいずれとなったとしてもRT状態ST6への移行当選となり得るようにしながら、第1BB状態であって通常区間である状況となることに対する有利度を高めることが可能となる。
有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはRT状態ST6への移行条件が成立しているか否かに関係なく、また現状の遊技状態ST1〜ST6に関係なく、有利区間の初期化処理が実行されて、RT状態ST6への移行条件が成立していない状態とされるとともに遊技区間が通常区間となる。これにより、有利区間が過剰に継続してしまわないようにすることが可能となる。その反面、有利区間の継続を希望する遊技者にとっては有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達することは残念なことである。これに対して、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況で第2昇格リプレイ入賞の成立が発生した場合には、RT状態ST6であって通常区間である状況となり遊技者に利益が付与され易い状態となる。また、上記のとおり第1BB状態又はボーナス後状態ST3の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはこれら各遊技状態であって通常区間である状況となり遊技者に利益が付与され易い状態となる。これにより、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に近づいたとしても、遊技への注目度が低下してしまわないようにすることが可能となる。
通常区間においてSB当選データが設定されること又は第1BB入賞が成立することで有利区間に設定されるだけではなくRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、通常区間においてSB当選データが設定されること又は第1BB入賞が成立することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
RT状態ST6への移行抽選処理はSB当選データが設定されたゲーム又は第1BB入賞が成立したゲームよりも後のゲームであって有利区間に含まれるゲームにおいて実行される。これにより、通常区間はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されない区間であり有利区間はRT状態ST6への移行抽選処理が実行され得る区間であるというように通常区間と有利区間との違いを明確なものとすることが可能となる。
RT状態ST6への移行抽選処理はSB当選データが設定されたゲームよりも後のゲームであって有利区間に含まれるゲームにおいてその時点の遊技状態ST1〜ST6に対応する態様で実行される。これにより、通常区間においてSB当選データが設定されることだけではなく、その後の有利区間における遊技状態ST1〜ST6の種類にも遊技者は注目することとなる。
ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことにより、遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。つまり、通常区間においてSB当選データが設定された時点における遊技状態と、当該SB当選データの設定に基づいて移行した有利区間においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合における遊技状態とが相違し得ることとなる。これにより、遊技区間の設定態様と遊技状態の移行態様との組合せを多様化させることが可能となる。
通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲームを超えている場合にSB当選データが設定されて有利区間に移行したことに基づきRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合には、通常状態用の第1テーブルが参照されることでRT状態ST6への移行当選とはならない。これにより、通常区間においてSB当選データが設定されて有利区間に移行したとしても、RT状態ST6への移行当選とならない状況を生じさせることが可能となる。
通常区間から有利区間への移行が発生した場合には当該有利区間の最初のゲームにてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、有利区間に設定された場合には早期にRT状態ST6への移行抽選処理が実行されるようにすることが可能となる。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果に応じて有利区間の終了条件が異なるものとなる。例えば通常状態ST1においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行された場合、RT状態ST6への移行当選であれば通常状態ST1が終了した後において通常状態ST1に再度移行する状況となるまで又は有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達するまでは有利区間が継続されるのに対して、RT状態ST6への移行当選ではない場合には当該RT状態ST6の移行抽選処理が実行されたゲームにて有利区間が終了する。これにより、RT状態ST6への移行抽選処理の結果と有利区間の継続態様とを対応付けることが可能となる。
通常状態ST1において有利区間に設定されてRT状態ST6への移行抽選処理が実行され、当該移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選とならなかった場合、当該移行抽選処理が実行されたゲームにて有利区間が終了する。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立していないことで有利区間であることの利益を享受することができない状況において有利区間が無意味に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
ボーナス後状態ST3においてはSB当選データが設定されることを条件として第1準備状態ST4への移行が発生し、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には各種状態用のテーブルを参照してRT状態ST6への移行抽選処理が実行されることで確実にRT状態ST6への移行当選となる。つまり、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となった場合にはRT状態ST6への移行条件が成立する確率が高くなる。よって、ボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
通常区間において第2BB状態となった場合、当該第2BB状態の終了後にはボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となる。これにより、第2BB状態となった場合にはBB状態ST2による利益が遊技者に付与されるだけではなく、さらに第2BB状態の終了後にボーナス後状態ST3であって通常区間である状況となることでRT状態ST6への移行条件が成立する確率が高くなる。よって、第2BB状態が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
通常区間において第1BB状態となった場合、第1BB状態の開始時に有利区間に設定されるため、第1BB状態の終了後はボーナス後状態ST3であって有利区間である状況となる。そして、有利区間である状況でSB当選データが設定されたとしてもRT状態ST6への移行抽選処理は実行されない。これにより、第1BB状態と第2BB状態とでBB状態ST2の終了後における遊技者の有利度を相違させることが可能となる。
一方、通常区間において第2BB状態となった場合には有利区間に設定されないため当該第2BB状態においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行されないのに対して、通常区間において第1BB状態となった場合には有利区間に設定されるため当該第1BB状態においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、第1BB状態が発生した場合であってもRT状態ST6への移行抽選処理が実行される機会を与えることが可能となる。
有利区間の終了契機は複数種類存在している。これにより、有利区間の終了態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST1における通常側上限ゲーム数までの残りゲーム数が50ゲーム以下である場合にSB当選データが設定されて有利区間に移行したことに基づきRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合には、通常状態用の第2テーブルが参照されることでRT状態ST6への移行当選となる。そして、通常状態ST1においてRT状態ST6への移行当選となりRT状態ST6への移行条件が成立した場合には、その後に第1準備状態ST4に移行して第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が行われるまでは確実に有利区間が継続される。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立しているにも関わらず、上記のような停止順序の報知すら実行されることなく有利区間が終了してしまわないようにすることが可能となる。
有利区間であっても主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合には第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序及び第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。これにより、有利区間であっても上記のような停止順序の報知が実行されない状況を生じさせることが可能となり、遊技区間の制御を好適に行うことが可能となる。
RT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選とならなかった場合に有利区間を維持しながら主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。このように有利区間を維持することでその後のSB当選データの設定に対してRT状態ST6への移行抽選処理の実行が発生しないようにすることが可能となるとともに、当該有利区間において上記のような停止順序の報知が実行されないようにすることが可能となる。これにより、RT状態ST6への移行当選とならなかった場合に、RT状態ST6に移行することなく有利区間が終了し易くなるようにすることが可能となる。
通常区間において第1BB入賞が成立した場合には第1BB状態であって有利区間である状況となる。そして、当該有利区間の設定に対して実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選とならなかった場合には主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされる。この有利区間において有利終了準備フラグに「1」がセットされた状態は第1BB状態が終了した後のボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5においても維持される。これにより、第1BB状態の発生に対して既にRT状態ST6への移行抽選処理が実行されているにも関わらず、当該第1BB状態が終了した後のボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5においてRT状態ST6への移行抽選処理が再度実行されてしまわないようにすることが可能となる。
有利区間において主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合に第1BB状態への移行が発生した場合には、第1BB状態への移行が発生したとしても遊技区間の通常区間から有利区間への移行は発生しないため、当該第1BB状態への移行を契機としたRT状態ST6への移行抽選処理は実行されない。これにより、第1BB状態への移行が発生したとしてもRT状態ST6への移行抽選処理が実行されない状況を生じさせることが可能となる。
通常区間において第1BB入賞が成立した場合には第1BB状態であって有利区間である状況となる。そして、有利区間に設定されたことに基づきRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、通常区間において第1BB状態が発生した場合、BB状態ST2による利益が遊技者に付与されるだけではなく、さらにRT状態ST6への移行抽選処理という利益が遊技者に付与される。これにより、第1BB状態が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常区間において第1BB入賞が成立した場合、第1BB状態の開始時に遊技区間が有利区間に設定される。これにより、第1BB状態が開始されたタイミングに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1BB状態であって有利区間である状況においてBB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3で当選となった場合、RT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、第1BB状態の開始時だけではなく、開始以降においても遊技者の注目度を高めることが可能となる。
第1BB状態が開始された場合に実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となっていないことを条件として、第1BB状態の途中でRT状態ST6への移行抽選処理が実行される。これにより、RT状態ST6への移行条件の成立が重複して発生してしまわないようにすることが可能となる。
第1BB状態が開始された場合に実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となっている場合には当該第1BB状態においてBB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3で当選となったことを契機として継続率の昇格抽選処理が実行される。これにより、第1BB状態が開始される場合にRT状態ST6への移行条件が成立したとしても、第1BB状態中の遊技に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
遊技区間が通常区間である状況においてSB当選データが設定されたことに基づき遊技区間が有利区間に設定されるとともに、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されたことに基づき遊技状態が第1準備状態ST4に移行する。このように遊技区間の移行条件と遊技状態の移行条件とをSB当選データの設定として共通化させることにより、SB当選データが設定されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
SB当選データが設定された場合にはSB入賞が成立したか否かに関係なく遊技区間が通常区間から有利区間に移行するのに対して、SB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しなかった場合に遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する。これにより、通常区間から有利区間への移行と同時にボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する状況と、通常区間から有利区間への移行が発生するもののボーナス後状態ST3に維持される状況とを生じさせることが可能となり、遊技区間と遊技状態との組合せの移行状況を多様化させることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第2準備状態ST5からRT状態ST6への移行タイミングを遅延させるか否かを遊技者が選択可能となっている。当該移行タイミングの遅延を可能とするための構成について以下に説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図46は第2準備状態ST5におけるインデックス値IV=7〜13のそれぞれに設定されている当選データ及びポイント値PVの組合せを説明するための説明図である。
図46に示すように本実施形態における第2準備状態ST5の抽選テーブルにおいてはインデックス値IV=7には上記第1の実施形態と同様に通常リプレイ当選データのみが設定されている。一方、インデックス値IV=8〜13には通常リプレイ当選データ及び第2昇格リプレイ当選データだけではなくそれ以外にも継続リプレイ当選データが設定されている。継続リプレイ当選データは継続リプレイ入賞の成立を可能とする当選データである。左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、継続リプレイ入賞の成立となる。継続リプレイ入賞が成立した場合、再遊技の特典が付与される。また、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選したにも関わらず通常リプレイ入賞が成立した場合には上記第1の実施形態と同様に遊技状態が第2準備状態ST5から通常状態ST1に移行することとなるが、インデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合において継続リプレイ入賞が成立した場合には第2準備状態ST5が継続されることとなる。
図47は第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13で当選となった場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。インデックス値IV=8で当選となった場合、図47に示すように、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が右リール32Rである場合に各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2昇格リプレイ入賞が確実に成立し、第1停止が左リール32Lであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が中リール32Mである場合に各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく継続リプレイ入賞が確実に成立し、それ以外の場合には各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が成立する。また、インデックス値IV=9〜13では図47に示すように第2昇格リプレイ入賞が成立することとなるリール32L,32M,32Rの停止順序が6通りの停止順序の範囲内においてインデックス値IV=8と相違しているとともに、継続リプレイ入賞が成立することとなるリール32L,32M,32Rの停止順序が6通りの停止順序の範囲内においてインデックス値IV=8と相違している。これにより、第2準備状態ST5における役の抽選処理(図13)にてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選となったとしても、第2昇格リプレイ入賞の成立に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われない限り第2昇格リプレイ入賞が成立することはなく、同様に継続リプレイ入賞の成立に対応する停止順序でリール32L,32M,32Rの停止操作が行われない限り継続リプレイ入賞は成立しない。
ちなみに、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とする図柄の組合せとして、「リプレイ」図柄、「ベル」図柄、「リプレイ」図柄の組合せと、「ベル」図柄、「リプレイ」図柄、「ベル」図柄の組合せと、が設定されている構成において、継続リプレイ入賞の成立を可能とする図柄の組合せとして、「リプレイ」図柄、「ベル」図柄、「ベル」図柄の組合せが設定されているとともに、インデックス値IV=8及び9の場合には第2昇格リプレイ入賞及び継続リプレイ入賞のいずれも左リール32Lを第1停止させる必要があり、インデックス値IV=10及び11の場合には第2昇格リプレイ入賞及び継続リプレイ入賞のいずれも中リール32Mを第1停止させる必要があり、インデックス値IV=12及び13の場合には第2昇格リプレイ入賞及び継続リプレイ入賞のいずれも右リール32Rを第1停止させる必要がある。これにより、第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかに当選した場合には第2昇格リプレイ入賞、継続リプレイ入賞及び通常リプレイ入賞のいずれかが確実に成立することとなる。
図48は第2準備状態ST5であって有利区間である状況であるとともにRT状態ST6への移行条件が成立している状況であり、さらに有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数よりも30ゲーム少ないゲーム数以上であって契機ゲーム数未満である状況において、インデックス値IV=10に当選した場合に画像表示装置63にてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される様子を説明するための説明図である。図48に示すように画像表示装置63の上縁側には有利区間の継続ゲーム数を報知するための継続ゲーム数画像G4が表示されている。当該継続ゲーム数画像G4を確認することにより、遊技者は有利区間の契機ゲーム数に到達するまでに必要なゲーム数を把握することが可能となる。なお、有利区間の継続ゲーム数が表示される構成に限定されることはなく、契機ゲーム数に到達するまでの残りのゲーム数が表示される構成としてもよい。
画像表示装置63の中央側には第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とする第1停止順序画像G5が表示されている。第1停止順序画像G5としてリール32L,32M,32Rと同数の個別画像が横並びで表示されるとともに、各個別画像には対応するリール32L,32M,32Rの停止順序を示す画像が表示される。具体的には、インデックス値IV=10に当選した場合には第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2昇格リプレイ入賞が成立することとなるため、それに対応する順序の画像が第1停止順序画像G5として表示されている。
画像表示装置63の下縁側には継続リプレイ入賞の成立を可能とする第2停止順序画像G6が表示されている。第2停止順序画像G6としてリール32L,32M,32Rと同数の個別画像が横並びで表示されるとともに、各個別画像には対応するリール32L,32M,32Rの停止順序を示す画像が表示される。具体的には、インデックス値IV=10に当選した場合には第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に継続リプレイ入賞が成立することとなるため、それに対応する順序の画像が第2停止順序画像G6として表示されている。
上記のように第1停止順序画像G5だけではなく第2停止順序画像G6が表示されることにより、第2準備状態ST5においてRT状態ST6への移行条件が成立している場合には、有利区間の継続ゲーム数との関係で、第2昇格リプレイ入賞を成立させてRT状態ST6に移行させるのか、それとも継続リプレイ入賞を成立させて第2準備状態ST5に滞在させるのかを遊技者に選択させることが可能となる。例えば、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に近い状況であれば敢えて継続リプレイ入賞を成立させてRT状態ST6への移行を遅延させることにより、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況においてRT状態ST6に移行させることが可能となる。そして、契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6への移行が発生することで、当該RT状態ST6は通常区間において進行することとなるため、当該RT状態ST6にてSB当選データが設定されることでRT状態ST6への移行条件が確実に成立するだけではなくRT状態ST6の継続率として100%が確実に選択されることとなる。一方、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数から遠い状況であれば第2昇格リプレイ入賞を成立させて早期にRT状態ST6に移行させることが可能となる。
以下、上記のような報知の実行を可能とするための処理構成について説明する。図49は主側MPU72にて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。
ステップS2201〜ステップS2204では上記第1の実施形態における報知制御処理(図27)のステップS1101〜ステップS1104と同一の処理を実行する。第2準備状態ST5においてインデックス値IV=8〜13のいずれかで当選した場合(ステップS2205:YES)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされているとともに主側RAM74の有利終了準備フラグの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS2206)。ステップS2206にて肯定判定をした場合、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数よりも30ゲーム少ないゲーム数以上であって契機ゲーム数未満である状況であるか否かを判定する(ステップS2207)。
ステップS2207にて否定判定をした場合、第2表示データの設定処理を実行する(ステップS2208)。第2表示データの設定処理では、インデックス値IV=8〜13のうち今回当選となった役の情報に基づいて、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値の表示が兼用表示部66にて開始されるように当該兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。また、第2停止順コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2209)。当該第2停止順コマンドには今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92にて特定可能とするための情報が設定される。
ステップS2207にて肯定判定をした場合、第3表示データの設定処理を実行する(ステップS2210)。第3表示データの設定処理では、インデックス値IV=8〜13のうち今回当選となった役の情報に基づいて、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序と継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序との組合せに対応する値の表示が兼用表示部66にて開始されるように当該兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。また、第3停止順コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS2211)。当該第3停止順コマンドには今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序及び継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92にて特定可能とするための情報が設定される。
図50は演出側MPU92にて実行される報知用処理を示すフローチャートである。なお、報知用処理は演出側MPU92において比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行される。
主側MPU72から第2停止順コマンドを受信した場合(ステップS2301:YES)、今回受信した第2停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序の画像を画像表示装置63にて表示するために必要なデータの設定を行う(ステップS2302)。但し、このタイミングでは今回の第2停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序の画像は画像表示装置63にて表示されない。その後、演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS2303)。報知遅延期間はリール32L,32M,32Rが回転を開始して定速回転となるまでの加速期間よりも短い期間として設定されており、例えば0.5msecに設定されている。計測用カウンタにセットされた値は、報知用処理が開始される度に減算される。そして、報知遅延期間が経過した場合にステップS2302にて設定されたデータに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される。この場合、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される。
主側MPU72から第3停止順コマンドを受信した場合(ステップS2304:YES)、今回受信した第3停止順コマンドに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序の画像を画像表示装置63にて表示するために必要なデータの設定を行う(ステップS2305)。但し、このタイミングでは今回の第3停止順コマンドに対応したリール32L,32M,32Rの停止順序の画像は画像表示装置63にて表示されない。また、ステップS2305では第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応するデータと、継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応するデータとの両方が設定される。その後、演出側RAM94に設けられた計測用カウンタに報知遅延期間に対応する値をセットする(ステップS2306)。報知遅延期間は既に説明したとおりである。そして、報知遅延期間が経過した場合にステップS2305にて設定されたデータに対応するリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63にて表示される。この場合、第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序と継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序との両方が画像表示装置63にて表示される(図48参照)。
なお、報知用処理のステップS2307では第1停止順コマンドに対応する処理、及び上記第1の実施形態における報知用処理(図28)のステップS1204〜ステップS1205の処理が実行される。
図51は主側MPU72にて実行される第2準備状態処理を示すフローチャートである。
ステップS2401〜ステップS2406では上記第1の実施形態における第2準備状態処理(図26)のステップS1001〜ステップS1006と同一の処理を実行する。今回のゲームにおいて第2昇格リプレイ当選データが設定された場合であって第2昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合(ステップS2403:YES、ステップS2404:NO)、継続リプレイ入賞が成立したか否かを判定する(ステップS2407)。継続リプレイ入賞が成立した場合(ステップS2407:YES)、そのまま本第2準備状態処理を終了する。これにより、第2準備状態ST5が継続することとなる。継続リプレイ入賞が成立しなかった場合(ステップS2407:NO)、通常リプレイ入賞が成立したことになる。この場合、主側RAM74の状態カウンタを「0」クリアする(ステップS2408)。これにより、遊技状態が第2準備状態ST5から通常状態ST1に移行する。
以上詳述した本実施形態によれば、第2準備状態ST5においてRT状態ST6への移行条件が成立している場合であって有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に近い状況においては、有利区間の継続ゲーム数との関係で、第2昇格リプレイ入賞を成立させてRT状態ST6に移行させるのか、それとも継続リプレイ入賞を成立させて第2準備状態ST5に滞在させるのかを遊技者に選択させることが可能となる。例えば、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に近い状況であれば敢えて継続リプレイ入賞を成立させてRT状態ST6への移行を遅延させることにより、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況においてRT状態ST6に移行させることが可能となる。そして、契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6への移行が発生することで、当該RT状態ST6は通常区間において進行することとなるため、当該RT状態ST6にてSB当選データが設定されることでRT状態ST6への移行条件が確実に成立するだけではなくRT状態ST6の継続率として100%が確実に選択されることとなる。一方、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数から遠い状況であれば第2昇格リプレイ入賞を成立させて早期にRT状態ST6に移行させることが可能となる。上記構成であることにより、第2昇格リプレイ入賞を成立させるタイミングとして最適なタイミングを遊技者に予測させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第2準備状態ST5においてRT状態ST6への移行条件が成立している場合であっても有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に近い状況である所定ゲーム数の範囲ではない状況においては第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知される一方、継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。これにより、第2準備状態ST5に意図的に滞在させることが可能な期間を限定することが可能となり、第2準備状態ST5に滞在させることが過剰に行われてしまわないようにすることが可能となる。
なお、第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される場合には、継続リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が常に報知される構成としてもよい。この場合、遊技者に選択させる期間を長く確保することが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態ではSB当選データが複数種類設定されている。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図52は本実施形態における通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。通常状態用の抽選テーブルには、図52に示すように、「1」〜「8」のインデックス値IVが設定されている。インデックス値IV=1〜6に設定されている当選データは上記第1の実施形態と同一であり、この場合、インデックス値IV=6に第1SB当選データが設定されている。第1SB当選データは上記第1の実施形態におけるSB当選データと同一であり、第1SB入賞の成立に対応する図柄の組合せは上記第1の実施形態におけるSB入賞の成立に対応する図柄の組合せと同一である。また、インデックス値IV=7には第2SB当選データが設定されており、インデックス値IV=8には通常リプレイ当選データが設定されている。インデックス値IV=6に設定されているポイント値PVは「3000」であるのに対してインデックス値IV=7に設定されているポイント値PVは「1000」である。したがって、第2SB当選データが設定される確率の方が、第1SB当選データが設定される確率よりも低い。また、これら第1SB当選データが設定される確率及び第2SB当選データが設定される確率は、「設定1」〜「設定6」の設定値間において同一となっている。
なお、インデックス値IVと当選データとの関係はボーナス後状態ST3及びRT状態ST6においても同一である。また、第1準備状態ST4においてはインデックス値IV=9〜14に通常リプレイ当選データと第1昇格リプレイ当選データとが設定されており、第2準備状態ST5においてはインデックス値IV=9〜14に通常リプレイ当選データと第2昇格リプレイ当選データとが設定されている。
第2SB入賞の成立を可能とする図柄の組合せは、左リール32Lの停止図柄が「LUCKY」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である。第2SB当選データが設定された場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2SB入賞を成立させることは可能であるが、リール32L,32M,32Rの回転位置に対するストップボタン42〜44の停止操作タイミングによっては第2SB入賞が成立しないことがある。
図53は主側MPU72にて実行されるRT状態ST6の移行契機処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の有利開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、有利区間への移行が発生してから開始される最初のゲームであるか否かを判定する(ステップS2501)。ステップS2501にて肯定判定をした場合には主側RAM74の有利開始フラグを「0」クリアした後に(ステップS2502)、主側RAM74にRT状態ST6の継続率の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS2503)。ステップS2503にて否定判定をした場合、今回の有利区間への移行が第1SB当選データが設定されたことを契機としているのであれば(ステップS2504:YES)、第1SB当選データに対応するテーブル群を読み出し(ステップS2505)、今回の有利区間への移行が第2SB当選データが設定されたことを契機としているのであれば(ステップS2506:YES)、第2SB当選データに対応するテーブル群を読み出し(ステップS2507)、今回の有利区間への移行が第1BB入賞が成立したことを契機としているのであれば(ステップS2506:NO)、第1BB入賞に対応するテーブルを読み出す(ステップS2508)。
第1SB当選データに対応するテーブル群は上記第1の実施形態における図21(a)〜図21(d)に示すテーブル群であり、第1BB入賞に対応するテーブルは上記第1の実施形態における図21(e)に示すテーブルである。図54(a)〜図54(d)は第2SB当選データに対応するテーブル群を説明するための説明図である。図21(d)及び図54(d)に示すようにRT状態用のテーブルは第1SB当選データに対応するテーブル群と第2SB当選データに対応するテーブル群とで同一となっている。これにより、RT状態ST6であって通常区間である状況においては第1SB当選データ及び第2SB当選データのいずれが設定されたとしても、RT状態ST6への移行条件が確実に成立するとともに最も大きい継続率である100%が確実に選択される。
図21(b)〜図21(c)及び図54(b)〜図54(c)に示すように通常状態用の第2テーブル及び各種状態用のテーブルは、第1SB当選データに対応するテーブル群及び第2SB当選データに対応するテーブル群のいずれであっても確実にRT状態ST6への移行条件が成立するものの、RT状態ST6の継続率は第2SB当選データに対応するテーブル群の方が第1SB当選データに対応するテーブル群よりも遊技者にとって有利である。また、図21(a)及び図54(a)に示すように通常状態用の第1テーブルは、第1SB当選データに対応するテーブル群ではRT状態ST6への移行条件が確実に成立しない構成であるのに対して、第2SB当選データに対応するテーブル群ではRT状態ST6への移行条件が成立し得る。したがって、第2SB当選データに対応するテーブル群の方が第1SB当選データに対応するテーブル群よりも遊技者にとって有利である。つまり、役の抽選処理(図13)における当選確率が相対的に低い第2SB当選データが設定された方が、役の抽選処理(図13)における当選確率が相対的に高い第1SB当選データが設定される場合よりも、RT状態ST6への移行抽選処理における有利度が高くなる。
RT状態の移行契機処理(図53)の説明に戻り、ステップS2505、ステップS2507及びステップS2508のいずれかの処理を実行した後は、RT状態ST6への移行抽選処理を実行する(ステップS2509)。当該移行抽選処理では、今回の実行契機が第1SB当選データの設定である場合にはステップS2505にて読み出したテーブル群のうち現状の遊技状態に対応するテーブルを参照して抽選処理を実行し、今回の実行契機が第2SB当選データの設定である場合にはステップS2507にて読み出したテーブル群のうち現状の遊技状態に対応するテーブルを参照して抽選処理を実行し、今回の実行契機が第1BB入賞である場合にはステップS2508にて読み出したテーブルを参照して抽選処理を実行する。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果が外れ結果であった場合(ステップS2510:NO)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」をセットする(ステップS2511)。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立していない状況となる。RT状態ST6への移行抽選処理の結果が当選結果であった場合(ステップS2510:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグの値を「0」クリアする(ステップS2512)。これにより、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS2513)。継続率の記憶処理では、RT状態ST6への移行抽選処理において当選結果となった場合に選択された継続率の情報を主側RAM74に記憶させる。
上記構成によれば有利区間への移行契機となるSB当選データとして第1SB当選データと第2SB当選データとが設定されている。そして、有利区間に移行した最初のゲームにて実行されるRT状態ST6への移行抽選処理の有利度は、第1SB当選データが設定されたことを契機として移行した有利区間と、第2SB当選データが設定されたことを契機として移行した有利区間とで異なる。これにより、遊技者は単にSB当選データが設定されることを期待するだけではなく、遊技者にとって有利な側のSB当選データが設定されることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、有利区間への移行契機となるSB当選データとして第1SB当選データ及び第2SB当選データの2種類が設定されている構成に限定されることはなく、3種類以上設定されている構成としてもよい。この場合、3種類以上設定されているSB当選データのそれぞれが有利区間への移行契機となるとともに、その後のRT状態ST6への移行抽選処理における有利度が相違する構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では有利区間の継続ゲーム数との関係でRT状態ST6であって通常区間である状況に移行する条件が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図55は主側MPU72にて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。ステップS2601〜ステップS2607では上記第1の実施形態における有利区間の終了処理(図39)のステップS1901〜ステップS1907と同一の処理を実行する。ステップS2608では主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を1加算する。その後、第2昇格リプレイ入賞が成立しているか否かを判定する(ステップS2609)。第2昇格リプレイ入賞が成立していない場合(ステップS2609:NO)、継続ゲーム数カウンタの値が上限ゲーム数に対応する値以上であることを条件として(ステップS2610:YES)、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS2611)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS2612)。
第2昇格リプレイ入賞が成立している場合(ステップS2609:YES)、継続ゲーム数カウンタの値が第1〜第5契機範囲のいずれかに該当しているか否かを判定する(ステップS2613)。第1〜第5契機範囲のそれぞれは、有利区間の上限ゲーム数の範囲内において連続する複数のゲーム数の範囲として設定されており、第1〜第5契機範囲の各契機範囲間には複数ゲームのゲーム間隔が設定されている。具体的には第1契機範囲は有利区間の継続ゲーム数の250〜300ゲームに対応しており、第2契機範囲は有利区間の継続ゲーム数の500〜550ゲームに対応しており、第3契機範囲は有利区間の継続ゲーム数の750〜800ゲームに対応しており、第4契機範囲は有利区間の継続ゲーム数の1000〜1050ゲームに対応しており、第5契機範囲は有利区間の継続ゲーム数の1250〜1300ゲームに対応している。
継続ゲーム数カウンタの値が第1〜第5契機範囲のいずれかに該当している場合(ステップS2613:YES)、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS2611)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS2612)。これにより、有利区間の継続ゲーム数が第1〜第5契機範囲のいずれかに該当している状況においてRT状態ST6への移行が発生した場合には、RT状態ST6であって通常区間である状況となる。本構成によればRT状態ST6であって通常区間である状況が発生する頻度を高めることが可能となり、遊技区間が有利区間である状況における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
<第5の実施形態>
本実施形態ではRT状態ST6への移行抽選処理の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図56は主側MPU72にて実行されるRT状態ST6の移行契機処理を示すフローチャートである。まず主側RAM74の有利開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、有利区間への移行が発生してから開始される最初のゲームであるか否かを判定する(ステップS2701)。ステップS2701にて肯定判定をした場合には主側RAM74の有利開始フラグを「0」クリアした後に(ステップS2702)、主側RAM74にRT状態ST6の継続率の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS2703)。ステップS2703にて否定判定をした場合、今回のゲームにおいて当選した役に対応するテーブルを読み出す(ステップS2704)。そして、RT状態ST6への移行抽選処理を実行する(ステップS2705)。RT状態ST6への移行抽選処理では、主側RAM74において定期的に更新されている抽選カウンタの情報を読み出し、その読み出した情報をステップS2704にて読み出したテーブルに対して照合する。
RT状態ST6への移行抽選処理の結果が外れ結果であった場合(ステップS2706:NO)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」をセットする(ステップS2707)。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立していない状況となる。RT状態ST6への移行抽選処理の結果が当選結果であった場合(ステップS2706:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグの値を「0」クリアする(ステップS2708)。これにより、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS2709)。継続率の記憶処理では、RT状態ST6への移行抽選処理において当選結果となった場合に選択された継続率の情報を主側RAM74に記憶させる。
つまり、本実施形態ではRT状態ST6への移行抽選処理を実行する場合、当該移行抽選処理を実行するタイミングにおける遊技状態に対応するテーブルを利用するのではなく、当該移行抽選処理を実行するゲームにおける役の抽選処理(図13)の結果に対応するテーブルを利用する。当該テーブルは、役の抽選処理(図13)における当選確率が低い役ほどそれに対応するテーブルにおいてRT状態ST6への移行当選となる確率が高く設定されているとともに、役の抽選処理(図13)における当選確率が低い役ほどそれに対応するテーブルにおいてRT状態ST6の継続率として高い継続率が選択され易く設定されている。これにより、遊技者は有利区間に移行した後の最初のゲームにおける役の抽選処理(図13)の結果に注目することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、有利区間に移行した後の最初のゲームにおける遊技状態及び役の抽選処理(図13)の組合せに対応するテーブルを利用してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、RT状態ST6への移行抽選処理の実行態様をより複雑なものとすることが可能となり、当該移行抽選処理が画一的なものとなってしまわないようにすることが可能となる。
また、上記実施形態ではRT状態ST6への移行抽選処理にて参照されるテーブルとして、「設定1」〜「設定6」の設定値間で当選確率が異なる役に対応するテーブルも設定されている構成としたが、これに代えて、当該役に当選した場合には有利区間に移行した後の最初のゲームであっても移行抽選処理が実行されない構成としてもよく、有利区間に移行した後の最初のゲームで当該役に当選した場合には当該移行抽選処理の実行が遅延され、その後に「設定1」〜「設定6」の設定値間で当選確率が共通の役に当選したゲームにおいて当該役に対応するテーブルを利用してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される構成としてもよい。この場合、RT状態ST6への移行条件が成立する確率に設定間で有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
また、遊技状態ST1,ST3〜ST6毎に役の抽選処理(図13)にて設定され易いリプレイ当選データの種類を異ならせ、有利区間に移行したゲームにおいて設定されたリプレイ当選データの種類に対応するテーブルを利用してRT状態ST6への移行抽選処理が実行される構成としてもよい。例えば、通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれにおいても第1〜第5リプレイ当選データが設定され得るものの、通常状態ST1では第1リプレイ当選データが設定され易く、ボーナス後状態ST3においては第2リプレイ当選データが設定され易く、第1準備状態ST4においては第3リプレイ当選データが設定され易く、第2準備状態ST5においては第4リプレイ当選データが設定され易く、RT状態ST6においては第5リプレイ当選データが設定され易い構成とする。そして、第nリプレイ当選データのうちnの値が大きいほどRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となり易くなるように当該抽選用のテーブルを設定する。これにより、RT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となる確率を遊技状態に応じて異ならせるようにしながら、いずれの遊技状態であっても移行当選となる確率が相対的に低いテーブル及び相対的に高いテーブルのいずれもが選択され得るようにすることが可能となる。
<第6の実施形態>
本実施形態ではRT状態ST6への移行抽選処理の実行態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図57は主側MPU72にて実行される遊技区間の制御処理を示すフローチャートである。
遊技区間の制御処理のステップS2801では、上記第1の実施形態における遊技区間の制御処理(図31)のステップS1401〜ステップS1408と同一の処理を実行する。また、遊技区間の制御処理では主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされており有利区間である場合には(ステップS2802:YES)、ステップS2812及びステップS2813の処理を実行する。これらステップS2812及びステップS2813の処理内容は、上記第1の実施形態における遊技区間の制御処理(図31)におけるステップS1416及びステップS1417と同一である。
通常区間である場合(ステップS2802:NO)、今回のゲームにおいてSB当選データが設定されている場合には(ステップS2803:YES)、主側RAM74の有利区間フラグ及び有利開始フラグの両方に「1」をセットするとともに(ステップS2804)、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を「0」クリアする(ステップS2805)。また、有利区間表示部67を点灯状態とするための点灯処理を実行する(ステップS2806)。
その後、当選時の移行抽選処理を実行する(ステップS2807)。当選時の移行抽選処理では共通テーブルを主側ROM73から読み出すとともに、主側RAM74において定期的に更新されている抽選カウンタの情報を読み出し、その読み出した抽選カウンタの情報を共通テーブルに対して照合する。共通テーブルは、現状の遊技状態及び現状の設定値に関係なく共通となっており、具体的には10%の確率でRT状態ST6への移行当選となるように設定されている。
当選時の移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となった場合(ステップS2808:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグを「0」クリアする(ステップS2809)。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立した状態となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS2810)。当該記憶処理では、継続率として最も低い段階の継続率である50%の情報を主側RAM74に記憶させる。但し、これに限定されることはなく当選時の移行抽選処理において当選結果となった場合には6段階の継続率の中から設定対象の継続率が選択される構成としてもよい。
なお、ステップS2811では、上記第1の実施形態における遊技区間の制御処理(図31)のステップS1413〜ステップS1415と同一の処理を実行する。
図58は主側MPU72にて実行されるRT状態ST6の移行契機処理を示すフローチャートである。
まず主側RAM74の有利開始フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、有利区間への移行が発生してから開始される最初のゲームであるか否かを判定する(ステップS2901)。ステップS2901にて肯定判定をした場合には主側RAM74の有利開始フラグを「0」クリアした後に(ステップS2902)、主側RAM74にRT状態ST6の継続率の情報が設定されているか否かを判定する(ステップS2903)。ステップS2903にて否定判定をした場合、RT状態ST6への移行抽選処理を実行する(ステップS2904)。当該移行抽選処理では、上記第1の実施形態におけるRT状態ST6の移行契機処理(図32)のステップS1504と同様に現状の遊技状態に対応するテーブルを利用して抽選を実行する。そして、RT状態ST6への移行抽選処理の結果が外れ結果であった場合(ステップS2905:NO)、主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」をセットし(ステップS2906)、RT状態ST6への移行抽選処理の結果が当選であった場合(ステップS2905:YES)、主側RAM74の有利終了準備フラグの値を「0」クリアする(ステップS2907)。これにより、有利区間においてRT状態ST6への移行条件が成立した状況となる。また、継続率の記憶処理を実行する(ステップS2908)。継続率の記憶処理では、RT状態ST6への移行抽選処理において当選結果となった場合に選択された継続率の情報を主側RAM74に記憶させる。
ステップS2903にて、主側RAM74にRT状態ST6の継続率の情報が設定されていると判定した場合、継続率の昇格抽選処理を実行する(ステップS2909)。当該昇格抽選処理では、現状の遊技状態に対応する昇格抽選テーブルを読み出す。当該昇格抽選テーブルは、遊技状態に応じて昇格抽選処理にて当選結果となる確率が相違するように設定されている。そして、主側RAM74において定期的に更新される抽選カウンタの情報を読み出し、その読み出した情報を現状の遊技状態に対応する昇格抽選テーブルに対して照合する。昇格当選となった場合(ステップS2910:YES)、継続率の更新処理を実行する(ステップS2911)。継続率の更新処理では、RT状態ST6の継続率が1段階高い継続率となるように、主側RAM74に記憶されている継続率の情報を更新する。なお、既に最大の継続率となっている場合には継続率の昇格抽選処理(ステップS2909)は実行されない。
上記構成によれば、RT状態ST6への移行抽選処理は有利区間に移行した後に最初に開始されるゲームだけではなく、有利区間への移行契機となるSB当選データが設定されたゲームにおいても実行される。これにより、有利区間への移行に対して、RT状態ST6への移行抽選処理が複数回実行されることとなり、RT状態ST6への移行条件が成立する頻度を高めることが可能となる。
また、有利区間への移行契機となるSB当選データが設定されたゲームにおいて実行される当選時の移行抽選処理では、現状の遊技状態及び現状の設定値に関係なく共通となる共通テーブルを利用して抽選が実行される。これにより、当選時の移行抽選処理の処理構成を簡素なものとすることが可能となる。
また、当選時の移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となった場合には有利区間に移行した後に最初に開始されるゲームにおいては継続率の昇格抽選処理が実行される。これにより、当選時の移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となった場合には更にRT状態ST6の継続率を昇格する契機が発生することとなり、当選時の移行抽選処理にて当選結果となることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、当選時の移行抽選処理においてもその時点における遊技状態ST1〜ST6に対応するテーブルを利用してRT状態ST6への移行条件を成立させるか否かの抽選が実行される構成としてもよい。例えば、遊技状態ST1〜ST6に応じてRT状態ST6への移行当選となる確率が相違するように各種テーブルが設定されている構成としてもよい。これにより、SB当選データが設定された時点における遊技状態ST1〜ST6に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
また、当選時の移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となった場合には、有利区間に設定された後に実行されるRT状態ST6の移行契機処理にて継続率の昇格抽選処理が実行される構成に代えて、当該継続率の昇格抽選処理は実行されない構成としてもよい。これにより、SB当選データが設定されたことに対する有利度が極端に高くなってしまわないようにすることが可能となる。
また、通常区間において第1BB入賞が成立した場合にもその時点で当選時の移行抽選処理が実行されるとともに第1BB状態であって有利区間である状況となった場合にもRT状態ST6への移行抽選処理又は継続率の昇格抽選処理が実行される構成としてもよい。これにより、第1BB状態が発生することの有利度を高めることが可能となる。
また、SB当選データが設定されたことに基づいて有利区間が設定される場合、及び第1BB入賞が成立したことに基づいて有利区間が設定される場合のうち、一方においては当選時の移行抽選処理だけではなくその後に有利区間が設定されたことに基づいてRT状態ST6への移行抽選処理又は継続率の昇格抽選処理が実行され、他方においては当選時の移行抽選処理が実行されることなく有利区間が設定されたことに基づいてRT状態ST6への移行抽選処理又は継続率の昇格抽選処理が実行される構成としてもよい。また、一方においては当選時の移行抽選処理だけではなくその後に有利区間が設定されたことに基づいてRT状態ST6への移行抽選処理又は継続率の昇格抽選処理が実行され、他方においては当選時の移行抽選処理が実行されるのに対して有利区間が設定されたことに基づくRT状態ST6への移行抽選処理及び継続率の昇格抽選処理が実行されない構成としてもよい。これにより、SB当選データが設定されたことに基づき有利区間が設定される場合と、第1BB入賞が成立したことに基づき有利区間が設定される場合とで、RT状態ST6への移行に関して有利度に差を与えることが可能となる。
<第7の実施形態>
本実施形態では有利区間の継続ゲーム数との関係で当該有利区間を強制的に終了させる条件が上記第1の実施形態と相違している。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図59は主側MPU72にて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。ステップS3001〜ステップS3007では上記第1の実施形態における有利区間の終了処理(図39)のステップS1901〜ステップS1907と同一の処理を実行する。ステップS3008では主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を1加算する。その後、継続ゲーム数カウンタの値が上限ゲーム数に対応する値以上であることを条件として(ステップS3009:YES)、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS3010)、有利区間表示部67の消灯処理を実行する(ステップS3011)。
つまり、本実施形態では有利区間の継続ゲーム数との関係で当該有利区間を強制的に終了させる条件は、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達したことという条件のみが設定されており、有利区間の継続ゲーム数が契機ゲーム数に到達している状況でRT状態ST6への移行が発生したとしても有利区間は終了されない。したがって、RT状態ST6であって通常区間である状況を生じさせるためにはRT状態ST6の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する事象が発生する必要がある。これにより、RT状態ST6であって通常区間である状況が生じる頻度を抑えることが可能となる。そして、RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合には上記第1の実施形態と同様にRT状態ST6への移行条件が確実に成立するとともにRT状態ST6の継続率が最大の継続率となる。したがって、当該利益が付与される頻度を抑えることが可能となるとともに、当該利益が付与された場合における遊技者の満足感を高めることが可能となる。
また、RT状態ST6の途中で有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達する場合、RT状態ST6が開始されてから早い段階で当該上限ゲーム数に到達した方がRT状態ST6であって通常区間である状況で実行されるゲーム数を多く確保することが可能となる。これにより、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達するタイミングに応じて、RT状態ST6であって通常区間である状況となることに関する有利度を変動させることが可能となる。
<第8の実施形態>
本実施形態では有利遊技状態としてRT状態ST6ではなくART状態が設定されている。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図60は入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図である。
入賞態様として上記第1の実施形態と同様に、ベル入賞、スイカ入賞、チェリー入賞、通常リプレイ入賞、第1昇格リプレイ入賞、第2昇格リプレイ入賞、第1BB入賞、第2BB入賞及びSB入賞が存在している。これら入賞態様と図柄の組合せとの対応関係は上記第1の実施形態と同一である。また、本実施形態ではこれら入賞態様とは別に、第1補填入賞と、第2補填入賞と、第3補填入賞とが存在している。メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄及び「白7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1補填入賞となる。また、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄及び「LUCKY」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2補填入賞となる。また、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3補填入賞となる。第1補填入賞〜第3補填入賞のいずれかとなった場合、遊技媒体の付与対象数が「1」となる。この付与対象数は1ゲームを開始するために必要な最大ベット数(具体的には「3」)よりも少ない数である。なお、ベル入賞が発生した場合における遊技媒体の付与対象数は「11」であり、この付与対象数は1ゲームを開始するために必要な最大ベット数(具体的には「3」)よりも多い数である。
図61は本実施形態における通常状態用の抽選テーブルを説明するための説明図である。また、図62は通常状態用の抽選テーブルが選択された場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係を説明するための説明図である。
通常状態用の抽選テーブルには、図61に示すように、「1」〜「9」のインデックス値IVが設定されている。インデックス値IV=4〜9に設定されている当選データは上記第1の実施形態における通常状態用の抽選テーブルのインデックス値IV=2〜7に設定されている当選データと同一である。一方、インデックス値IV=1〜3にはベル当選データと第1〜第3補填当選データのいずれかとが設定されている。
具体的には、インデックス値IV=1には、ベル当選データと、第1補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=1で当選となった場合、図62に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞が確実に発生する。
インデックス値IV=2には、図61に示すように、ベル当選データと、第2補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=2で当選となった場合、図62に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第2補填入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=3には、図61に示すように、ベル当選データと、第3補填当選データとが設定されている。インデックス値IV=3で当選となった場合、図62に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第2停止対象及び第3停止対象のリール32L,32M,32Rの種類及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なくベル入賞が確実に成立し、それ以外の場合には第3補填入賞が確実に成立する。
インデックス値IV=1〜3のそれぞれに設定されているポイント値PVはいずれも「13000」となっており、役の抽選処理(図13)にて当選となる確率は相互に同一となっている。また、インデックス値IV=1〜3のそれぞれに設定されているポイント値PVは「設定1」〜「設定6」の設定値のいずれであっても同一となっている。
図63(a)〜図63(e)はBB状態ST2以外の各遊技状態ST1,ST3〜ST6におけるインデックス値IV=9以上に設定されている当選データを説明するための説明図である。なお、インデックス値IV=1〜8に設定されている当選データの内容及びインデックス値IV=1〜8に設定されているポイント値PVはBB状態ST2以外の各遊技状態ST1,ST3〜ST6において同一である。また、BB状態ST2の抽選テーブルは上記第1の実施形態と同一である。
図63(a)、図63(b)及び図63(e)に示すように通常状態ST1、ボーナス後状態ST3及びRT状態ST6はいずれも、「9」が最大のインデックス値IVとなっており、インデックス値IV=9には通常リプレイ当選データのみが設定されている。
図63(c)に示すように第1準備状態ST4はインデックス値IV=9に通常リプレイ当選データのみが設定されているとともにインデックス値IV=10〜15に通常リプレイ当選データと第1昇格リプレイ当選データとの組合せが設定されている。インデックス値IV=10〜15におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係は上記第1の実施形態における第1準備状態ST4のインデックス値IV=8〜13の場合と同一である。
図63(d)に示すように第2準備状態ST5はインデックス値IV=9に通常リプレイ当選データのみが設定されているとともにインデックス値IV=10〜15に通常リプレイ当選データと第2昇格リプレイ当選データとの組合せが設定されている。インデックス値IV=10〜15におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と成立する入賞態様との関係は上記第1の実施形態における第2準備状態ST5のインデックス値IV=8〜13の場合と同一である。
通常リプレイ入賞、第1昇格リプレイ入賞及び第2昇格リプレイ入賞を含めたリプレイ入賞が成立する確率は、通常状態ST1<ボーナス後状態ST3=第1準備状態ST4<第2準備状態ST5<RT状態ST6の関係となっている。したがって、本実施形態であっても通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6の中では、RT状態ST6が最も有利度の高い遊技状態であり、通常状態ST1が最も有利度の低い遊技状態となっている。
各遊技状態ST1〜ST6の移行態様は上記第1の実施形態と同一である。つまり、通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれかで第1BB入賞が成立した場合には第1BB状態に移行し、第2BB入賞が成立した場合には第2BB状態に移行する。また、第1BB状態又は第2BB状態が終了した場合にはボーナス後状態ST3に移行し、ボーナス後状態ST3においてSB当選データが設定されたもののSB入賞が成立しなかった場合には第1準備状態ST4に移行し、第1準備状態ST4において第1昇格リプレイ入賞が成立した場合には第2準備状態ST5に移行し、第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ入賞が成立した場合にはRT状態ST6に移行する。また、有利区間への移行態様及びRT状態ST6への移行抽選処理が実行される条件も上記第1の実施形態と同一である。但し、本実施形態ではBB状態ST2以外の遊技状態ST1,ST3〜ST6であって有利区間である状況においては主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされているか否かに関係なく、インデックス値IV=1〜3のいずれかに当選した場合にベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が画像表示装置63及び兼用表示部66にて報知され、BB状態ST2以外の遊技状態ST1,ST3〜ST6であって通常区間である状況においてはインデックス値IV=1〜3のいずれかに当選したとしてもベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されない。このように有利区間においてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることにより、遊技区間が有利区間となることの有利度を高めることが可能となる。
図64は主側MPU72にて実行される報知制御処理を示すフローチャートである。
非BB状態(通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれかの遊技状態)においてインデックス値IV=1〜3のいずれかに当選した場合(ステップS3101:YES)、主側RAM74の有利区間フラグに「1」がセットされており現状の遊技区間が有利区間であることを条件として(ステップS3102:YES)、ベル用表示データの設定処理を実行する(ステップS3103)。ベル用表示データの設定処理では、インデックス値IV=1〜3のうち今回当選となった役の情報に基づいて、ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序に対応する値の表示が兼用表示部66にて開始されるように当該兼用表示部66を表示制御する。この兼用表示部66の表示は、今回のゲームにおいて全てのリール32L,32M,32Rが停止するまで継続される。
その後、ベル停止順コマンドを演出側MPU92に送信する(ステップS3104)。当該ベル停止順コマンドには今回のゲームにおいてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序を演出側MPU92にて特定可能とするための情報が設定される。演出側MPU92は当該ベル停止順コマンドを受信した場合、今回のゲームにおいてリール32L,32M,32Rの停止操作が可能となる前のタイミングでベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知を画像表示装置63にて開始させる。
その後、主側RAM74に設けられた報知済みフラグに「1」をセットする(ステップS3105)。報知済みフラグは、有利区間に移行した場合においてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が1回以上実行されたことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
報知制御処理におけるステップS3106〜ステップS3113では、上記第1の実施形態における報知制御処理(図27)のステップS1101〜ステップS1108と同一の処理を実行する。
図65は主側MPU72にて実行される有利区間の終了処理を示すフローチャートである。
まず今回のゲームにおいて通常状態ST1への移行条件が成立したか否かを判定する(ステップS3201)。この処理は上記第1の実施形態における有利区間の終了処理(図39)のステップS1901と同一である。通常状態ST1への移行条件が成立している場合(ステップS3201:YES)、主側RAM74の報知済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、今回の有利区間においてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が1回以上発生済みであるか否かを判定する(ステップS3202)。報知済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3202:YES)、上記第1の実施形態における有利区間の終了処理(図39)のステップS1902と同様に有利区間の初期化処理を実行する(ステップS3203)。これにより、遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。その後、有利区間表示部67を消灯状態とするための消灯処理を実行する(ステップS3204)。
一方、主側RAM74の報知済みフラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS3202:NO)、有利区間の初期化処理を実行することなく、主側RAM74に設けられた遅延フラグに「1」をセットする(ステップS3205)。遅延フラグは有利区間から通常区間への移行を遅延させている状況であることを主側MPU72にて特定するためのフラグであり、遅延フラグに「1」がセットされている状況においてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行されて主側RAM74の報知済みフラグに「1」がセットされた場合に遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。
有利区間の終了処理では、現状の遊技状態が通常状態ST1であって主側RAM74の有利終了準備フラグに「1」がセットされている場合(ステップS3206及びステップS3207:YES)、主側RAM74の報知済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3208)。報知済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3208:YES)、ステップS3203及びステップS3204と同様に、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS3209)、有利区間表示部67を消灯状態とするための消灯処理を実行する(ステップS3210)。報知済みフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3208:NO)、主側RAM74の遅延フラグに「1」をセットする(ステップS3211)。
ステップS3206及びステップS3207のいずれかで否定判定をした場合、主側RAM74の継続ゲーム数カウンタの値を1加算する(ステップS3212)。そして、継続ゲーム数カウンタの値が上限ゲーム数に対応する値以上であることを条件として(ステップS3213:YES)、主側RAM74の報知済みフラグに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3214)。報知済みフラグに「1」がセットされている場合(ステップS3214:YES)、ステップS3203及びステップS3204と同様に、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS3215)、有利区間表示部67を消灯状態とするための消灯処理を実行する(ステップS3216)。報知済みフラグに「1」がセットされていない場合(ステップS3214:NO)、主側RAM74の遅延フラグに「1」をセットする(ステップS3217)。
ステップS3213にて否定判定をした場合、主側RAM74の報知済みフラグ及び遅延フラグのそれぞれに「1」がセットされているか否かを判定する(ステップS3218)。ステップS3218にて肯定判定をした場合、ステップS3203及びステップS3204と同様に、有利区間の初期化処理を実行するとともに(ステップS3219)、有利区間表示部67を消灯状態とするための消灯処理を実行する(ステップS3220)。なお、ステップS3203、ステップS3209、ステップS3215及びステップS3219のそれぞれにおける有利区間の初期化処理では、主側RAM74の報知済みフラグを「0」クリアするとともに、主側RAM74の遅延フラグを「0」クリアする。
上記構成によれば、有利区間に移行した場合には非BB状態において少なくとも1回はベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。そして、ベル入賞が成立した場合に付与される遊技媒体数は1ゲームを開始するために必要なベット数(具体的には「3」)よりも多い数である。これにより、有利区間に移行することの有利度を高めることが可能となり、有利区間に移行することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
遊技状態が通常状態ST1に移行したとしても有利区間に移行してから未だベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されていない場合には通常状態ST1においても有利区間が維持され、ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合に遊技区間が有利区間から通常区間に移行する。これにより、通常状態ST1に移行した場合には一義的に遊技区間が通常区間となるのではなく、通常状態ST1に移行した場合に通常区間となる場合もあれば、通常状態ST1の途中でベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで通常区間となる場合もある。よって、遊技区間が有利区間から通常区間となるタイミングを多様化させることが可能となる。
通常状態ST1において遊技区間が通常区間から有利区間に移行した場合、有利区間において1ゲームが消化されたら通常区間に即座に復帰するのではなく、有利区間においてベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合に通常区間に復帰する。これにより、通常状態ST1において遊技区間が通常区間から有利区間に移行した場合に、通常区間に復帰するタイミングを多様化させることが可能となる。
有利区間が終了するために必要なベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知回数は1回に設定されている。これにより、通常状態ST1において有利区間に移行したもののRT状態ST6への移行条件が成立しなかった場合に、有利区間に滞在するゲーム数を少なくすることが可能となる。
RT状態ST6であって有利区間である状況ではベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともにリプレイ入賞が成立する確率が高くなるのに対して、RT状態ST6であって通常区間である状況ではベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序は報知されないもののリプレイ入賞が成立する確率が高くなる。これにより、RT状態ST6であっても複数段階の有利度を設定することが可能となる。
なお、ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が1回実行されることで有利区間を終了させることが可能となる構成に限定されることはなく、当該停止順序の報知が2回又は3回といったように所定の複数回以上報知される必要がある構成としてもよい。
また、ベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が終了可能契機となる回数実行された後は、有利区間を終了させるか否かの終了抽選処理が実行され、当該終了抽選処理にて継続外れとなった場合に有利区間が終了して通常区間に移行する構成としてもよい。この終了抽選処理が実行される契機は任意であるが、例えばリール32L,32M,32Rの停止順序の報知が実行された回数が終了可能契機となる回数となった場合には各ゲームにおいて終了抽選処理が実行される構成としてもよく、所定の抽選契機役に当選した場合又は所定の抽選契機入賞が成立した場合に終了抽選処理が実行される構成としてもよい。
また、ベル入賞以外にもリール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合に入賞が成立するとともに入賞が成立することで遊技媒体が付与される当選データが設定されている構成としてもよい。この場合、有利区間を終了させるためには、リール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合に成立する複数種類の入賞のうち最も遊技媒体の付与数が多い入賞が終了契機となる回数以上成立する必要がある構成としてもよく、リール32L,32M,32Rの停止順序が所定の停止順序となった場合に成立する複数種類の入賞のうち最も遊技媒体の付与数が少ない入賞が終了契機となる回数以上成立する必要がある構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施形態の構成に対して個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせて適用してもよく、上記各実施形態の構成を相互に組み合わせた構成に対して以下の別形態の構成を個別に又は組み合わせて適用してもよい。
(1)遊技区間としてリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない通常区間とリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され得る有利区間とが設定されている構成に限定されることはなく、いずれにおいてもリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され得るものの停止順序の報知対象となる当選データの種類が相違する複数の区間が設定されている構成としてもよく、いずれにおいてもリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され得るものの当該停止順序の報知が実行される頻度が相違する複数の区間が設定されている構成としてもよい。この場合であっても複数の区間において停止順序の報知に関して有利度に差を与えることにより、遊技区間の移行に対して遊技者を注目させることが可能となる。
(2)RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合にはRT状態ST6の継続率として100%の継続率が確実に選択される構成に限定されることはなく、100%以外の継続率が選択される又は100%の継続率が選択されないものの継続率の選択態様が他の状況においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合よりも有利度が高い構成としてもよい。この場合であっても、RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(3)RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合に実行されるRT状態ST6への移行抽選処理の方が、他の状況において実行されるRT状態ST6への移行抽選処理よりも有利度が高い構成に限定されることはなく、他の所定の状況において実行されるRT状態ST6への移行抽選処理の有利度と同一又は略同一である構成としてもよく、他の状況において実行されるRT状態ST6への移行抽選処理よりも有利度が低い構成としてもよい。また、RT状態ST6であって通常区間である状況においてSB当選データが設定された場合に実行されるRT状態ST6への移行抽選処理であっても移行当選とならないことが起こり得る構成としてもよい。
(4)RT状態ST6であって通常区間である状況となった場合にはその時点で遊技者への利益の付与が確定する構成としてもよい。例えば、RT状態ST6であって通常区間である状況となった場合には当該状況においてSB当選データが設定されなくても、RT状態ST6の終了後の他の遊技状態ST1,ST3〜ST5におけるSB当選データの最初の設定に対して実行されるRT状態ST6への移行抽選処理にて確実に移行当選となる構成としてもよく、確実に移行当選となるだけではなく最も有利度の高いRT状態ST6の継続率が選択される構成としてもよい。これにより、RT状態ST6であって通常区間である状況となることに対する有利度を高めることが可能となる。
(5)通常区間から有利区間に移行する契機はSB当選データが設定されること及び第1BB入賞が成立することのいずれかである構成に限定されることはなく、例えばSB当選データが設定されるとともにSB入賞が成立しないことが有利区間に移行する契機であってもよい。この場合、遊技区間が通常区間から有利区間に移行する契機と、遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する契機とが同一となる。
また、スイカ当選データが設定されることが有利区間に移行する契機であってもよく、スイカ当選データが設定されるとともにスイカ入賞が成立すること又はスイカ当選データが設定されるとともにスイカ入賞が成立しないことが有利区間に移行する契機であってもよい。また、チェリー当選データが設定されることが有利区間に移行する契機であってもよく、チェリー当選データが設定されるとともにチェリー入賞が成立すること又はチェリー当選データが設定されるとともにチェリー入賞が成立しないことが有利区間に移行する契機であってもよい。対応する入賞が成立しないことが有利区間に移行する契機とすることで、所謂取りこぼしが発生したことを契機として有利区間への移行が発生する構成とすることが可能となる。
また、ベル当選データが設定されることが有利区間に移行する契機であってもよく、ベル当選データが設定されるとともにベル入賞が成立することが有利区間に移行する契機であってもよい。また、通常リプレイ当選データが設定されることが有利区間に移行する契機であってもよく、通常リプレイ当選データが設定されるとともに通常リプレイ入賞が成立することが有利区間に移行する契機であってもよい。
上記各構成の場合、遊技区間が通常区間から有利区間に移行する契機が、遊技状態がボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行する契機と完全に一致しないことになる。
(6)RT状態ST6への移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となりRT状態ST6への移行条件が成立したとしても第2昇格リプレイ入賞が成立する前に通常状態ST1への移行が発生した場合にはRT状態ST6への移行条件が成立した状態が解除される構成に限定されることはなく、RT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となりRT状態ST6への移行条件が成立した場合にはRT状態ST6への移行が発生するまでは当該移行条件が成立した状態が解除されない構成としてもよい。これにより、RT状態ST6への移行条件が成立することの有利度を高めることが可能となる。
(7)RT状態ST6への移行抽選処理にてRT状態ST6への移行当選となりRT状態ST6への移行条件が成立した場合には、第2昇格リプレイ入賞の成立を待つことなくRT状態ST6への移行が発生する構成としてもよい。例えば通常状態ST1、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれかにおいてRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となった場合にはその次のゲームからRT状態ST6が開始される構成としてもよい。また、BB状態ST2においてRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となった場合には当該BB状態ST2が終了した場合にRT状態ST6が開始される構成としてもよい。また、RT状態ST6においてRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となった場合には次のゲームからRT状態ST6の新たな実行回が開始される構成としてもよい。これにより、RT状態ST6を早期に開始させることが可能となる。
(8)有利区間ではない限りRT状態ST6への移行が発生しない構成としてもよい。この場合、通常区間ではRT状態ST6への移行が発生しないことになるため、有利区間であることの有利度を高めることが可能となる。
(9)通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行した場合、RT状態ST6の継続率として低い継続率が選択される又は0%の継続率が選択される構成としてもよい。前者の場合、通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行したとしても当該RT状態ST6が一旦終了した場合に実行される継続抽選処理にて継続当選となる確率が低くなり、後者の場合、通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行したとしても当該RT状態ST6が終了した場合にはRT状態ST6に再度移行する前に通常状態ST1に移行する確率が高くなる。これにより、有利区間においてRT状態ST6に移行する有利度を高めることが可能となる。
(10)通常区間において第2昇格リプレイ入賞が成立してRT状態ST6に移行した場合、当該RT状態ST6において遊技区間が通常区間に維持される構成としてもよい。この場合、RT状態ST6であって通常区間である状況が発生することとなるため、当該状況においてSB当選データが設定されることで有利区間に設定されるだけではなくRT状態ST6への移行条件が確実に成立するとともにRT状態ST6の継続率としても最も有利な100%が選択されることとなる。
(11)通常区間においては第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序及び第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序といった利益に直結する停止順序の報知は実行されないものの、利益に直結することがない演出用の停止順序の報知は実行され得る構成としてもよい。例えば、通常リプレイ当選データのみが設定された場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が成立することとなるが、このように通常リプレイ当選データが設定された場合に敢えて演出のためにリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される構成において、当該停止順序の報知が通常区間のみにおいて又は通常区間と有利区間とのいずれにおいても実行され得る構成としてもよい。当該構成を遊技区間が通常区間及び有利区間のいずれであるかを遊技者が認識不可又は認識しづらい構成に適用することで、リール32L,32M,32Rの停止順序が報知された場合にそれがRT状態ST6の移行条件の成立を根拠としていることに遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
(12)第2準備状態ST5において第2昇格リプレイ当選データが設定された場合に、第2昇格リプレイ入賞が成立すればRT状態ST6に移行し、第2昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合には通常状態ST1に移行する構成としたが、これに限定されることはなく、第2準備状態ST5からRT状態ST6への移行の契機を発生させるインデックス値IVと、第2準備状態ST5から通常状態ST1への移行の契機を発生させるインデックス値IVとが異なっている構成としてもよい。
(13)第1準備状態ST4において第1昇格リプレイ当選データが設定された場合に、第1昇格リプレイ入賞が成立すれば第2準備状態ST5に移行し、第1昇格リプレイ入賞が成立しなかった場合には通常状態ST1に移行する構成としたが、これに限定されることはなく、第1準備状態ST4から第2準備状態ST5への移行の契機を発生させるインデックス値IVと、第1準備状態ST4から通常状態ST1への移行の契機を発生させるインデックス値IVとが異なっている構成としてもよい。
(14)通常状態ST1では当該通常状態ST1において継続して実行されたゲーム数に関係なく常にRT状態ST6への移行当選とならない構成又はRT状態ST6への移行抽選処理が実行されない構成としてもよい。これにより、通常状態ST1の途中でRT状態ST6への移行を発生させるためにはBB状態ST2を発生させる必要が生じるため、BB状態ST2への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(15)通常状態ST1において継続して実行されたゲーム数が通常側上限ゲーム数に到達した場合に当該通常状態ST1が終了して第1準備状態ST4に移行する構成としたが、これに代えて又は加えて、所定の移行役に当選した場合に第1準備状態ST4への移行が発生する構成としてもよく、所定の移行入賞が成立した場合に第1準備状態ST4への移行が発生する構成としてもよい。
(16)第1BB状態の開始時に実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となった場合にのみ、その後の第1BB状態においてインデックス値IV=2又は3の当選を契機としたRT状態ST6の継続率の昇格抽選処理が実行される構成としてもよい。これにより、第1BB状態の開始時に実行されるRT状態ST6への移行抽選処理に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(17)第1準備状態ST4の方がボーナス後状態ST3よりもリプレイ入賞確率が高い又は遊技媒体の付与期待数が高いことにより、第1準備状態ST4の方がボーナス後状態ST3よりも遊技者にとって有利である構成としてもよい。これにより、ボーナス後状態ST3から第1準備状態ST4に移行することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
(18)RT状態ST6であって有利区間である状況において有利区間が終了した場合にはその時点でRT状態ST6も終了する構成としてもよい。この場合、RT状態ST6が終了した場合には通常状態ST1に移行する構成としてもよく、ボーナス後状態ST3に移行する構成としてもよく、第1準備状態ST4に移行する構成としてもよく、第2準備状態ST5に移行する構成としてもよい。また、RT状態ST6に代えて、上記第8の実施形態のようにベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともに、リプレイ入賞が成立する確率が高くならないAT状態に移行する構成においては、AT状態であって有利区間である状況において有利区間が終了した場合にはその時点でAT状態が終了する構成としてもよい。
(19)遊技区間がいずれであるのかを遊技者に認識させるための報知が有利区間表示部67以外において実行される構成としてもよい。例えば、上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のうちの少なくとも一つにおいて、遊技区間がいずれであるのかを遊技者に認識可能とする演出が実行される構成としてもよい。また、これら構成に加えて又は代えて、いずれの遊技区間であるのかを示す情報が遊技ホールのホールコンピュータに向けて外部出力される構成としてもよい。
(20)RT状態ST6への移行抽選処理が実行される場合にはそれが遊技者に報知される構成としてもよい。また、RT状態ST6への移行抽選処理が実行された場合にはその結果が遊技者に報知される構成としてもよい。この報知の態様は任意であり、例えば上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のうちの少なくとも一つにおける演出を利用して上記報知が実行される構成としてもよい。
また、継続抽選処理又は昇格抽選処理が実行される場合にもそれが遊技者に報知される構成としてもよく、それらの結果も遊技者に報知される構成としてもよい。この報知の態様は任意であり、例えば上部ランプ61、スピーカ62及び画像表示装置63のうちの少なくとも一つにおける演出を利用して上記報知が実行される構成としてもよい。
(21)有利区間において第1BB入賞が成立した場合には第1BB状態において遊技区間が通常区間に一旦設定された後に有利区間に再設定される構成としてもよい。これにより、有利区間において第1BB入賞が成立した場合であっても有利区間への再設定を契機としたRT状態ST6への移行抽選処理を実行することが可能となる。この場合、例えば第1BB状態の開始時に遊技区間を通常区間に設定するとともに第1BB状態が終了する場合に遊技区間を有利区間に設定する構成としてもよく、第1BB状態の開始時に遊技区間を通常区間に設定するとともに第1BB状態における役の抽選処理にて契機役に当選すること又は契機入賞が成立することに基づき遊技区間を有利区間に設定する構成としてもよい。
(22)RT状態ST6への移行抽選処理の実行態様がその時点における遊技状態ST1〜ST6に応じて相違されるようにするための変動要素が、RT状態ST6への移行当選となる確率やRT状態ST6の継続率に限定されることはなく、例えばRT状態ST6への移行当選となる確率はいずれの遊技状態ST1〜ST6であっても同一ではあるもののRT状態ST6への移行当選となった場合に選択される継続率が遊技状態に応じて相違する構成としてもよく、例えばRT状態ST6への移行当選となる確率はいずれの遊技状態ST1〜ST6であっても同一ではあるもののRT状態ST6への移行当選となった場合に選択されるRT状態ST6の継続ゲーム数の選択態様が遊技状態ST1〜ST6に応じて相違する構成としてもよい。
(23)RT状態ST6の終了契機が当該RT状態ST6において実行されたゲーム数が終了対象のゲーム数となることである構成に限定されることはなく、例えばRT状態ST6を終了させるための転落リプレイ入賞が存在している場合には転落リプレイ当選データが設定された場合において転落リプレイ入賞が成立した場合にRT状態ST6が終了し、転落リプレイ当選データが設定されたとしても転落リプレイ入賞が成立しなかった場合にはRT状態ST6が維持される構成としてもよい。この場合、RT状態ST6であって有利区間である状況においては転落リプレイ当選データが設定された場合には転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知され、RT状態ST6であって通常区間である状況においては転落リプレイ当選データが設定されたとしても転落リプレイ入賞の成立を回避可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されない構成としてもよい。
(24)通常状態用の第1テーブルが参照された場合にはRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選とならない構成としたが、移行当選となり得る構成としてもよい。この場合、他の遊技状態においてRT状態ST6への移行抽選処理が行われることの有利度を高める上では、他のテーブルが参照される場合よりも通常状態用の第1テーブルが参照される場合の方が移行当選となる確率が低い構成とする。また、通常状態用の第2テーブルが参照された場合にはRT状態ST6への移行抽選処理にて確実に移行当選となる構成としたが、移行当選とならないことが起こり得る構成としてもよい。この場合、通常状態ST1において通常状態用の第2テーブルが参照されることの有利度を高める上では、通常状態用の第1テーブルが参照される場合よりも通常状態用の第2テーブルが参照される場合の方が移行当選となる確率が高い構成とする。また、各種状態用のテーブルが参照された場合にはRT状態ST6への移行抽選処理にて確実に移行当選となる構成としたが、移行当選とならないことが起こり得る構成としてもよい。この場合、各種遊技状態ST3〜ST5においてRT状態ST6への移行抽選処理が実行されることの有利度を高める上では、通常状態用の第1テーブルが参照される場合よりも各種状態用のテーブルが参照される場合の方が移行当選となる確率が高い構成とする。
(25)ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4及び第2準備状態ST5のいずれであってもRT状態ST6への移行抽選処理にて参照されるテーブルが各種状態用のテーブルとして共通している構成としたが、これら各遊技状態ST3〜ST5のそれぞれに対応させてテーブルが設定されている構成としてもよい。この場合、ボーナス後状態ST3において参照されるテーブルが最も有利である構成としてもよく、第1準備状態ST4において参照されるテーブルが最も有利である構成としてよく、第2準備状態ST5において参照されるテーブルが最も有利である構成としてもよい。
(26)有利終了準備フラグに「1」がセットされている状況においてBB状態ST2への移行が発生した場合には有利終了準備フラグが「0」クリアされる構成としてもよい。例えば、有利区間であって有利終了準備フラグに「1」がセットされている状況において第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合にはBB状態ST2に移行した場合に有利終了準備フラグを「0」クリアする。これにより、BB状態ST2への移行に伴って有利区間であって有利終了準備フラグの値が「0」である状況となるため、その後に第1準備状態ST4に移行した場合には第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されるとともに、第2準備状態ST5に移行した場合には第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序が報知される。
(27)BB状態ST2であって有利区間である状況において実行されたゲーム数も、有利区間において継続して実行されたゲーム数として計測される構成としたが、これに限定されることはなく、BB状態ST2において実行されたゲーム数は有利区間であったとしても当該有利区間において継続して実行されたゲーム数として計測されない構成としてもよい。この場合、BB状態ST2の開始前が有利区間であった場合にはBB状態ST2の終了後も有利区間であるようにするとともに、BB状態ST2の開始前における有利区間の継続ゲーム数がBB状態ST2の終了後も引き継がれる構成とする。本構成によれば、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達しづらくさせることが可能となる。
(28)BB状態ST2においては遊技区間が設定されない構成としてもよい。この場合、有利区間においてBB状態ST2が開始されたとしても、BB状態ST2において実行されたゲーム数が有利区間において継続して実行されたゲーム数として計測されないことになる。また、当該構成においては、BB状態ST2の開始前が有利区間であった場合にはBB状態ST2の終了後も有利区間であるようにするとともに、BB状態ST2の開始前における有利区間の継続ゲーム数がBB状態ST2の終了後も引き継がれる構成とする。本構成によれば、有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達しづらくさせることが可能となる。
(29)全体のゲーム数に対する有利区間の総ゲーム数の比率を計算する場合において、BB状態ST2において実行されたゲーム数が有利区間の総ゲーム数として加算されない構成としてもよい。
(30)全体のゲーム数に対する有利区間の総ゲーム数の比率の計算が設定値ごとに行われる構成としてもよい。この場合、設定値が変更されたとしても各設定値ごとに行われている上記比率の情報が初期化されずに計算が継続される構成とする必要がある。本構成によれば、設定値ごとに上記比率を把握することが可能となる。
(31)基板ボックス81において主制御基板71の素子搭載面と対向する対向壁部において第1〜第3報知用表示装置85〜87と対向する対向領域には遮断シートを設ける構成としてもよい。遮断シートは、基板ボックス81において当該遮断シートが設けられた領域を通じて基板ボックス81の内部、より詳細には第1〜第3報知用表示装置85〜87を視認不可とするために設けられている。具体的には、遮断シートとしてホログラムシートが設けられているが、これに限定されることはなく反射シートや乱反射シートが設けられている構成としてもよい。遮断シートが設けられていることにより、基板ボックス81において遮断シートが設けられた領域を正面から目視したとしても当該遮断シートの存在によって第1〜第3報知用表示装置85〜87を目視することが不可となる。これにより、スロットマシン10において遊技が行われている状況でメンテナンスなどの目的で前面扉12が筐体11に対してスロットマシン10前方に開放された際に、遊技者によって第1〜第3報知用表示装置85〜87が目視されてしまう可能性が低減される。その一方、遮断シートは対向壁部の一部の領域に設けられているため、対向壁部を第1〜第3報知用表示装置85〜87に向けて斜めに目視することで、これら第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示面を基板ボックス81の外部から目視することが可能である。したがって、遊技ホールの管理者は基板ボックス81の外部から第1〜第3報知用表示装置85〜87における各判定結果の報知内容を目視することが可能である。
ちなみに、遮断シートは対向壁部において主側MPU72と対向する領域には設けられていない構成としてもよい。これにより、遮断シートが設けられていたとしても主側MPU72の目視確認に際しての視認性が低下してしまわないようにすることが可能となる。
なお、遮断シートに代えて第1〜第3報知用表示装置85〜87の視認性を低下させる部材が設けられている構成としてもよい。例えば、有色透明ではあるもののその透明度が低いシートを遮断シートの代わりに設ける構成としてもよい。この場合、当該シートを正面から見た場合、第1〜第3報知用表示装置85〜87の表示面を視認することができるものの当該表示面における表示内容が見づらくなる。
(32)いずれの遊技状態ST1〜ST6であるかに関係なく消化されたゲームの合計ゲーム数と、有利区間において消化されたゲームの合計である有利ゲーム数とを履歴情報として記憶し、合計ゲーム数に対する有利ゲーム数の割合を演算する構成としたが、これに限定されることはなく、役の抽選処理(図13)において抽選の対象となる所定役の当選回数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、当該所定役の当選確率を演算する構成としてもよい。この場合、対象となる所定役として第1所定役と第2所定役とが存在しており、第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに第1所定役及び第2所定役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。また、全ての役のそれぞれについて個別に当選回数を履歴情報として記憶するとともに各役のそれぞれについて当選確率を演算する構成としてもよい。これにより、管理対象の役の当選確率を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。
また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を演算する構成としてもよい。これにより、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を遊技ホールの管理者に報知することが可能となる。また、遊技媒体の付与数の合計数と合計ゲーム数との組合せを、各遊技状態ST1〜ST6及び有利区間のそれぞれについて個別に履歴情報として記憶し、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与数を各遊技状態ST1〜ST6及び有利区間のそれぞれについて個別に演算する構成としてもよい。
また、BB状態ST2への移行回数とBB状態ST2ではない遊技状態ST1,ST3〜ST6において消化されたゲームの合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、BB状態ST2への移行確率を演算する構成としてもよい。また、RT状態ST6への移行回数とRT状態ST6ではない遊技状態ST1〜ST5において消化されたゲームの合計ゲーム数とを履歴情報として記憶し、RT状態ST6への移行確率を演算する構成としてもよい。
(33)第1〜第3報知用表示装置85〜87における各判定結果の表示は、チェック結果の表示期間となった場合に開始されチェック結果の表示期間が終了した場合に終了される構成としてもよい。また、前面扉12が筐体11に対して開放されたことが当該前面扉12の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1〜第3報知用表示装置85〜87において直前の各判定結果の表示が開始されるようにし、前面扉12が筐体11に対して閉鎖されたことが当該前面扉12の開放を検知するセンサにより検知された場合に第1〜第3報知用表示装置85〜87における各判定結果の表示が終了される構成としてもよい。この場合、第1〜第3報知用表示装置85〜87において表示が行われる期間を制限することが可能となる。
(34)RT状態ST6の残りの継続ゲーム数が報知されない構成としたが、当該残りの継続ゲーム数が報知される構成としてもよい。また、有利期間において継続して実行されているゲーム数が報知されない構成としたが、当該継続して実行されているゲーム数が報知される構成としてもよい。このゲーム数の報知の実行態様としては、例えば画像表示装置63にて行う構成としてもよく、専用の表示部にて行う構成としてもよい。
(35)RT状態ST6が終了する場合に継続抽選処理が実行され当該継続抽選処理にて継続当選とならなかった場合にはRT状態ST6への移行条件が成立していない状態となる構成としたが、当該構成に加えて又は代えて、RT状態ST6の継続ゲーム数が終了に対応するゲーム数となるまでをRT状態ST6の1実行回とした場合にRT状態ST6の残りの実行回がストックされる構成としてもよい。この場合、RT状態ST6の1実行回が終了した場合にはストックされている実行回が存在しているか否かを判定し、ストックされている実行回が存在している場合には当該実行回を1減算するとともにRT状態ST6の新たな実行回が開始される構成としてもよい。当該構成においては、有利区間が終了して有利区間の初期化処理が実行された場合には、ストックされている実行回も「0」クリアされる構成としてもよい。これにより、有利区間の終了に際してRT状態ST6の移行条件が成立していない状態とすることが可能となる。
(36)有利区間の継続ゲーム数が上限ゲーム数に到達したことで有利区間が終了する場合、その時点においてRT状態ST6への移行条件が成立しているか否かによって、有利区間が次回設定された場合における有利度が相違する構成としてもよい。例えば、上限ゲーム数に到達したことにより有利区間が終了する場合にRT状態ST6への移行条件が成立している場合には、RT状態ST6への移行条件が成立してない場合よりも、次回の有利区間の設定に際して実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となる確率が高くなる構成としてもよく、次回の有利区間の設定に際して実行されたRT状態ST6への移行抽選処理にて移行当選となった場合にRT状態ST6の継続率として高い継続率が選択され易い構成としてもよい。これにより、上限ゲーム数に到達することで有利区間が強制的に終了することに対して、遊技者に対して補填を行うことが可能となる。
(37)有利区間における継続ゲーム数が上限ゲーム数となった場合に当該有利区間が終了する構成に加えて又は代えて、有利区間において実行された終了抽選処理の結果が終了当選結果であった場合に有利区間が終了して通常区間に移行する構成としてもよい。この終了抽選処理が実行される契機は任意であるが、例えば各ゲームにおいて終了抽選処理が実行される構成としてもよく、所定の抽選契機役に当選した場合又は所定の抽選契機入賞が成立した場合に終了抽選処理が実行される構成としてもよい。また、有利区間における継続ゲーム数が所定ゲーム数以上となったことを条件として、抽選契機が発生する度に終了抽選処理が実行され、終了抽選処理の結果が終了当選結果であった場合に有利区間が終了して通常区間に移行する構成としてもよい。
(38)有利区間においてはリール32L,32M,32Rの停止順序が報知されることで通常区間よりも有利区間の方が有利となる構成に限定されることはなく、例えば小役入賞が成立した場合における遊技媒体の付与数が多くなることで通常区間よりも有利区間の方が有利となる構成としてもよく、1ゲームを開始するために必要な遊技媒体の数が少なくなることで通常区間よりも有利区間の方が有利となる構成としてもよい。
(39)遊技履歴を利用した演算結果の報知が第1〜第3報知用表示装置85〜87にて行われる構成に限定されることはなく、例えばクレジット表示部65及び兼用表示部66を利用して行われる構成としてもよい。また、当該構成いおいては、報知対象の事象が複数種類存在している場合には各種類の報知対象の事象が順次切り換えて表示される構成としてもよい。このように順次切り換えて表示される場合には、例えばクレジット表示部65において報知対象の事象の種類が表示され、兼用表示部66においてその報知対象の事象についての演算結果又は当該演算結果の内容に対応する情報が表示される構成としてもよい。これにより、報知対象の事象が複数種類存在している場合であっても少ない表示部を利用してそれら複数種類の報知対象の事象についての報知を行うことが可能となる。
(40)通常区間についても継続ゲーム数の上限ゲーム数が設定されている構成としてもよい。この場合、通常区間において継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達した場合にはSB当選データの設定及び第1BB入賞の成立が発生していなくても有利区間に設定されることになる。また、この有利区間の設定に際して実行されたRT状態ST6への移行抽選処理では確実に移行当選となる構成としてもよい。これにより、通常区間が上限ゲーム数に到達するまで継続したことに対する補填を行うことが可能となる。また、当該通常区間における上限ゲーム数を「設定1」〜「設定6」の各設定値間において同一とすることにより、当該上限ゲーム数に関して設定値による有利又は不利が生じないようにすることが可能となる。
(41)前面扉12が開放状態となっている状況であっても照明用装置88a,88bを強制的に非照明状態とするために操作される操作部が設けられている構成としてもよい。この場合、照明用装置88a,88bによる照明が不要な場合には当該照明用装置88a,88bを非照明状態とすることが可能となる。また、当該操作部は、前面扉12を閉鎖した状態においても操作可能な位置に設けられている構成としてもよく、前面扉12を閉鎖した状態においては操作不可であり前面扉12を開放した場合に操作可能となる位置に設けられている構成としてもよい。
(42)前面扉12が開放状態である場合には照明用装置88a,88bが常時、照明状態となり、前面扉12が閉鎖状態である場合には照明用装置88a,88bが常時、非照明状態となる構成としてもよい。
(43)前面扉12が閉鎖状態から開放状態となったとしても所定の開放角度となるまでは照明用装置88a,88bは非照明状態に維持され、その後に所定の開放角度以上となることで照明用装置88a,88bが照明状態となる構成としてもよい。また、当該構成に加えて、上記実施形態のように前面扉12が最大開放位置となった場合には照明用装置88a,88bが非照明状態となる構成としてもよい。
(44)前面扉12の開放角度に応じて照明用装置88a,88bから照射される光の強度が変化する構成としてもよい。例えば前面扉12が閉鎖状態においては照明用装置88a,88bが非照明状態又は相対的に弱い強度による照明状態となり、前面扉12が開放状態であって当該前面扉12の開放角度が所定の開放角度以下である場合には相対的に強い強度による照明状態となり、前面扉12の開放角度が所定の開放角度を超えた場合には相対的に弱い強度による照明状態となる構成としてもよい。
(45)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、有効ラインが2本、3本又は4本以上である構成としてもよい。この場合、ベットされた遊技媒体の数が多いほど有効ラインの数が多くなる構成としてもよく、ベットされた遊技媒体の数とは無関係に最大数の有効ラインが設定される構成としてもよい。
(46)主側MPU72から演出側MPU92に送信される情報の種類は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば遊技媒体の付与に対応する入賞が成立した場合、その入賞により付与される遊技媒体の数の情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、入賞により付与される遊技媒体の数の情報を画像表示装置63などにおいて報知することが可能となる。また、全てのリール32L,32M,32Rが停止していない状況であっても一部のリール32L,32M,32Rの回転が停止される場合又は停止された場合に、それに対応する情報が主側MPU72から演出側MPU92に送信される構成としてもよい。この場合、リール32L,32M,32Rの回転状況に対応する演出を画像表示装置63などにおいて行うことが可能となる。
(47)上記各実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(48)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はATゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(49)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(50)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、遊技媒体として遊技球を利用して遊技が行われるパチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.有利度が相違する複数種類の遊技状態(通常状態ST1、BB状態ST2、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5、RT状態ST6)の間で遊技状態を移行させる状態移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS704、ステップS803、ステップS902、ステップS905、ステップS906、ステップS1002、ステップS1005、ステップS1007、ステップS1307、ステップS1602及びステップS1605の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2402、ステップS2405及びステップS2408の処理を実行する機能)と、
遊技区間を第1区間(通常区間)に設定する第1区間設定手段(主側MPU72における有利区間の終了処理を実行する機能)と、
前記遊技区間を第2区間(有利区間)に設定する第2区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1404、ステップS1411及びステップS1414の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方において発生しない特典が遊技者に付与され得る、又は前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方よりも特典が遊技者に付与され易い構成であり、
前記第1区間及び前記第2区間はいずれも前記複数種類の遊技状態のうち所定遊技状態(第1BB状態、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれか)において滞在し得る構成であって、前記複数種類の遊技状態のうち他の遊技状態(通常状態ST1、BB状態ST2、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれか)においても滞在し得る構成であり、
本遊技機は、
前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生したことを少なくとも一の条件として、前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況が発生するものの前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生しなかった場合と異なり、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るようにする関連処理実行手段(主側MPU72における各種状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能、主側MPU72におけるRT状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)と、
所定条件が成立した場合(第1BB状態、第1準備状態ST4又は第2準備状態ST5において有利区間にて継続されたゲーム数が上限ゲーム数に到達すること、第2BB状態の終了後にボーナス後状態ST3に移行すること、有利区間にて継続されたゲーム数が契機ゲーム数以上となっている状況でRT状態ST6に移行すること)には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じるようにし、前記所定条件が成立しなかった場合には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じないようにする所定対応手段(主側MPU72におけるステップS1413にて否定判定をする機能、主側MPU72におけるステップS1911の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、複数種類の遊技状態が存在しているとともにそれとは別に複数種類の遊技区間が存在していることにより遊技の進行内容を多様化させることが可能となる。また、第1区間及び第2区間のうち一方は他方よりも特典が付与され易い構成であるとともに、第1区間及び第2区間はいずれも所定遊技状態及び他の遊技状態においても滞在し得る構成であるため、有利な遊技状態であって有利な遊技区間となることを期待しながら遊技者は遊技を行うこととなる。
この場合に、所定遊技状態であって第1区間である状況が発生した場合には所定遊技状態であって第2区間である状況が発生するものの所定遊技状態であって第1区間である状況が発生しなかった場合と異なり遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るとともに、所定条件が成立した場合には所定遊技状態であって第1区間である状況が生じる。これにより、遊技者は所定条件が成立して所定遊技状態であって第1区間である状況が発生することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記関連処理実行手段は、前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況で特定事象(第1BB状態が終了すること、SB当選データが設定されること)が発生した場合には、前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況で前記特定事象が発生した場合と異なり、前記関連処理が実行され得るようにすることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定遊技状態であって第1区間である状況となれば確実に関連処理が実行されるのではなく、所定遊技状態であって第1区間である状況において特定事象が発生することで関連処理が実行される。これにより、関連処理の実行を期待する遊技者が注目する対象を段階的に変化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A3.前記第2区間設定手段は、前記第1区間である状況で前記特定事象が発生した場合、前記遊技区間を前記第2区間に設定することを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、所定遊技状態であって第1区間である状況において特定事象が発生した場合には、所定遊技状態であって第2区間である状況となるとともに関連処理が実行される。これにより、所定遊技状態であって第1区間である状況において特定事象が発生することに対する注目度を高めることが可能となる。
特徴A4.前記特定事象の発生は、役の抽選処理にて特定役に当選することを含むことを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、関連処理の実行を期待する遊技者は所定遊技状態であって第1区間である状況において役の抽選処理にて特定役に当選することを期待することとなる。これにより、関連処理の実行を期待する遊技者にとって注目すべき対象が分かり易いものとなる。
特徴A5.前記他の遊技状態であって前記第1区間である状況において前記特定事象が発生したことに基づいて、前記所定遊技状態又は前記所定遊技状態への移行が発生し易い状況を発生させることを可能とする処理を実行する手段(主側MPU72における通常状態用の第1テーブル、通常状態用の第2テーブル又は第1BB状態用のテーブルを利用してRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、他の遊技状態であって第1区間である状況において特定事象が発生したことに基づいて所定遊技状態又は所定遊技状態への移行が発生し易い状況を発生させることを可能とする処理が実行される。また、上記特徴A2の構成を備え所定遊技状態であって第1区間である状況において特定事象が発生したことに基づいて関連処理が実行され得る。これにより、第1区間である状況において特定事象が発生することで何らかの利点があるという認識を遊技者に与えることが可能となり、第1区間である状況において特定事象が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A6.前記特定事象は前記所定遊技状態が終了することであることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定遊技状態であって第1区間である状況が終了することで関連処理が実行されることとなる。これにより、関連処理が実行されるための条件が遊技者にとって分かり易いものとなる。
特徴A7.前記所定対応手段は、前記所定条件が成立した場合、前記所定遊技状態の開始時から当該所定遊技状態であって前記第1区間である状況とすることを特徴とする特徴A2乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、所定条件が成立した場合には所定遊技状態の開始時から所定遊技状態であって第1区間である状況となる。そして、当該状況において特定事象が発生することで遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、関連処理が実行される頻度を高めることが可能となる。
特徴A8.前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況において発生抽選処理(主側MPU72における第1BB状態用のテーブルを利用して実行されるRT状態ST6への移行抽選処理)にて発生当選となることで遊技者に利益が付与され、前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況となった場合、その後に前記関連処理が実行されることで遊技者に利益が付与されることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定遊技状態において第2区間である状況では発生抽選処理にて発生当選とならないと遊技者に利益が付与されないのに対して、所定遊技状態において第1区間である状況となった場合にはその後に関連処理が実行されることで遊技者に利益が付与される。これにより、所定遊技状態において第1区間の状況及び第2区間の状況のいずれとなったとしても利益が付与され得るようにしながら、所定遊技状態において第1区間である状況となることに対する有利度を高めることが可能となる。
特徴A9.前記第2区間においては前記第1区間にて発生しない前記特典が遊技者に付与される得る、又は前記第2区間は前記第1区間よりも前記特典が遊技者に付与され易いことを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、遊技区間のみの比較であれば第2区間の方が第1区間よりも有利である。この場合に、上記特徴A1の構成を備えていることにより、所定遊技状態であって第1区間である状況では所定遊技状態であって第2区間である状況と異なり遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、所定遊技状態であって第1区間である状況となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A10.前記状態移行手段は、前記他の遊技状態において所定移行契機(第2昇格リプレイ入賞の成立)が発生した場合に遊技状態を前記他の遊技状態から前記所定遊技状態に移行させる構成であり、
前記他の遊技状態であって前記第2区間である場合に前記所定移行契機が発生し前記他の遊技状態であって前記第1区間である場合には前記所定移行契機が発生しない、又は前記他の遊技状態であって前記第2区間である場合の方が前記他の遊技状態であって前記第1区間である場合よりも前記所定移行契機が発生し易いことを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、他の遊技状態であって第1区間である場合には所定遊技状態への移行が発生しない又は発生しづらいため、他の遊技状態においては第2区間であることを遊技者は期待することとなる。これに対して、所定遊技状態であって第1区間である場合には遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、遊技状態の種類に応じて遊技者が発生を期待する遊技区間の種類を相違させることが可能となり、第1区間及び第2区間の両方に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴A11.前記第2区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数に到達したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、第2区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数に到達することで所定遊技状態であって第1区間である状況となり、当該状況においては遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、第2区間である状況で実行されたゲーム数に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴A12.前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該第2区間を終了させる第2区間終了手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1911の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2611の処理を実行する機能)を備え、
前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数から前記上限ゲーム数の範囲内である状況において前記所定遊技状態への移行が発生したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて第2区間が終了するため、第2区間が過剰に継続してしまわないようにすることができる反面、第2区間の継続を希望する遊技者にとっては当該ゲーム数が上限ゲーム数に到達することは残念なことである。これに対して、第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数から上限ゲーム数の範囲内である状況において所定遊技状態への移行が発生した場合には所定遊技状態であって第1区間である状況となり、当該状況となった場合には遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、第2区間である状況で継続したゲーム数が上限ゲーム数に近づいたとしても、遊技への注目度が低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A13.前記所定遊技状態において前記第2区間の終了条件が成立したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、所定遊技状態であって第2区間である状況において当該第2区間の終了条件が成立することで所定遊技状態であって第1区間である状況となる。そして、当該状況では遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、所定遊技状態の途中で第2区間の終了条件が成立するか否かに遊技者が注目することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A14.前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該第2区間を終了させる第2区間終了手段(第7の実施形態における主側MPU72のステップS3010の処理を実行する機能)を備え、
前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が前記所定遊技状態において前記上限ゲーム数に到達したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて第2区間が終了するため、第2区間が過剰に継続してしまわないようにすることができる反面、第2区間の継続を希望する遊技者にとっては当該ゲーム数が上限ゲーム数に到達することは残念なことである。これに対して、第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定遊技状態において上限ゲーム数に到達した場合には所定遊技状態であって第1区間である状況となり、当該状況となった場合には遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、第2区間である状況で継続したゲーム数が上限ゲーム数に近づいたとしても、遊技への注目度が低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴A15.前記状態移行手段は、前記他の遊技状態において所定移行契機(第2昇格リプレイ入賞の成立)が発生した場合に遊技状態を前記他の遊技状態から前記所定遊技状態に移行させる構成であり、
前記他の遊技状態において遊技者の操作に基づき、前記所定移行契機の発生を阻止しながら当該他の遊技状態に滞在させることが可能であることを特徴とする特徴A11乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、所定遊技状態への移行タイミングを遊技者の操作により遅延させることが可能となる。そして、上記特徴A11乃至A14のいずれか1の構成を備え、第2区間において実行されたゲーム数との関係で所定条件が成立し、所定条件が成立した場合には所定遊技状態であって第1区間である状況となる。これにより、所定遊技状態であって第1区間である状況を遊技者自身の操作により発生させることが可能となる。
特徴A16.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における役の抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU72における入賞判定処理、媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役(第1〜第7の実施形態では第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV、第8の実施形態ではベル当選データが設定されるインデックス値IV、第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV)に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU72におけるステップS905及びステップS1005の処理を実行する機能)を備え、
本遊技機は、前記第2区間において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する所定報知が実行されるようにする報知制御手段(主側MPU72における報知制御処理を実行する機能、演出側MPU92における報知用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、第2区間においては役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定報知が実行されるため、所定報知に対応する態様で停止操作を行うことでそれに対応する利益を得ることが可能となる。この場合に、上記特徴A1の構成を備え、所定遊技状態であって第1区間である状況となることで関連処理が実行され得ることにより、第1区間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴A1〜A16の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.所定の特典(第1〜第7の実施形態では第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知及び第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知、第8の実施形態ではベル入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知、第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知及び第2昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知)が遊技者に付与される有利区間に設定する有利区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1404、ステップS1411及びステップS1414の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)と、
前記有利区間である状況で終了契機が発生したことに基づいて当該有利区間の終了処理を実行する有利区間終了手段(主側MPU72における有利区間の終了処理を実行する機能)と、
所定遊技状態(RT状態ST6)が開始される場合に前記終了処理が実行されたこと又は所定遊技状態(第1BB状態、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5及びRT状態ST6のいずれか)であって前記有利区間である状況の途中で前記終了処理が実行されたことを少なくとも一の条件として、前記所定遊技状態であって前記有利区間である状況で前記終了処理が実行されることなく当該所定遊技状態が終了する場合と異なり、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るようにする関連処理実行手段(主側MPU72における各種状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能、主側MPU72におけるRT状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定遊技状態が開始される場合に有利区間の終了処理が実行されたこと又は所定遊技状態であって有利区間である状況の途中で有利区間の終了処理が実行されたことを少なくとも一の条件として遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、所定遊技状態が開始される場合又は所定遊技状態の途中で有利区間の終了処理が実行されたとしても、有利区間が終了したことに対する遊技者の喪失感を関連処理の実行によって補うことが可能となる。また、関連処理が実行されることを期待する遊技者は所定遊技状態が開始される場合又は所定遊技状態の途中で有利区間の終了処理が実行されることを期待することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B2.前記終了契機は、前記有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数に到達することを少なくとも一の条件として発生することを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、有利区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数に到達することを少なくとも一の条件として有利区間の終了処理が実行される。そして、所定遊技状態が開始される場合又は所定遊技状態の途中で有利区間の終了処理が実行されたことを少なくとも一の条件として遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、有利区間である状況で実行されたゲーム数に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B3.前記有利区間終了手段は、
前記終了契機として、前記有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて、前記終了処理を実行する手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1910にて肯定判定をしてステップS1911の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2610にて肯定判定をしてステップS2611の処理を実行する機能)と、
前記終了契機として、前記有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数から前記上限ゲーム数の範囲内である状況において前記所定遊技状態への移行が発生したことに基づいて、前記終了処理を実行する手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1913にて肯定判定をしてステップS1911の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2613にて肯定判定をしてステップS2611の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて有利区間が終了するため、有利区間が過剰に継続してしまわないようにすることができる反面、有利区間の継続を希望する遊技者にとっては当該ゲーム数が上限ゲーム数に到達することは残念なことである。これに対して、有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数から上限ゲーム数の範囲内である状況において所定遊技状態への移行が発生した場合には当該有利区間の終了処理が実行されることで、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、有利区間である状況で継続したゲーム数が上限ゲーム数に近づいたとしても、遊技への注目度が低下してしまわないようにすることが可能となる。
特徴B4.他の遊技状態(第2準備状態ST5)において所定移行契機(第2昇格リプレイ入賞の成立)が発生した場合に遊技状態を前記他の遊技状態から前記所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主側MPU72におけるステップS1005の処理を実行する機能)を備え、
前記他の遊技状態において遊技者の操作に基づき、前記所定移行契機の発生を阻止しながら当該他の遊技状態に滞在させることが可能であることを特徴とする特徴B2又はB3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、所定遊技状態への移行タイミングを遊技者の操作により遅延させることが可能となる。そして、上記特徴B2又はB3の構成を備え、有利区間において実行されたゲーム数との関係で所定遊技状態が開始される場合又は所定遊技状態の途中で有利区間の終了処理が実行され、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、関連処理が実行され得る状況を遊技者自身の操作により発生させることが可能となる。
特徴B5.前記関連処理実行手段は、前記所定遊技状態であって前記有利区間ではない状況で特定事象(第1BB状態が終了すること、SB当選データが設定されること)が発生した場合には、前記所定遊技状態であって前記有利区間である状況で前記特定事象が発生した場合と異なり、前記関連処理が実行され得るようにすることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、所定遊技状態であって有利区間ではない状況となれば確実に関連処理が実行されるのではなく、所定遊技状態であって有利区間ではない状況において特定事象が発生することで関連処理が実行される。これにより、関連処理の実行を期待する遊技者が注目する対象を段階的に変化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴B6.前記有利区間終了手段は、前記所定遊技状態が開始される場合に前記終了契機が発生したことに基づいて、当該所定遊技状態が開始される場合に前記終了処理を実行することを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定遊技状態が開始される場合に終了契機が発生している場合には当該所定遊技状態の開始時から当該所定遊技状態であって有利区間ではない状況となるため、それだけ当該状況において特定事象が発生する確率を高めることが可能となる。
特徴B7.前記有利区間設定手段は、非有利区間(通常区間)である状況で前記特定事象が発生した場合、前記遊技区間を前記有利区間に設定することを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、所定遊技状態であって非有利区間である状況において特定事象が発生した場合には、所定遊技状態であって有利区間である状況となるとともに関連処理が実行される。これにより、所定遊技状態であって非有利区間である状況において特定事象が発生することに対する注目度を高めることが可能となる。
特徴B8.前記特定事象の発生は、役の抽選処理にて特定役(SB当選データが設定されたインデックス値IV)に当選することを含むことを特徴とする特徴B5乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、関連処理の実行を期待する遊技者は所定遊技状態であって有利区間ではない状況において役の抽選処理にて特定役に当選することを期待することとなる。これにより、関連処理の実行を期待する遊技者にとって注目すべき対象が分かり易いものとなる。
特徴B9.他の遊技状態であって前記有利区間ではない状況において前記特定事象が発生したことに基づいて、前記所定遊技状態又は前記所定遊技状態への移行が発生し易い状況を発生させることを可能とする処理を実行する手段(主側MPU72における通常状態用の第1テーブル、通常状態用の第2テーブル又は第1BB状態用のテーブルを利用してRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B5乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、他の遊技状態であって有利区間ではない状況において特定事象が発生したことに基づいて所定遊技状態又は所定遊技状態への移行が発生し易い状況を発生させることを可能とする処理が実行される。また、上記特徴B5の構成を備え所定遊技状態であって有利区間ではない状況において特定事象が発生したことに基づいて関連処理が実行され得る。これにより、有利区間ではない状況において特定事象が発生することで何らかの利点があるという認識を遊技者に与えることが可能となり、有利区間ではない状況において特定事象が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B10.前記特定事象は前記所定遊技状態が終了することであることを特徴とする特徴B5乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、所定遊技状態であって有利区間ではない状況が終了することで関連処理が実行されることとなる。これにより、関連処理が実行されるための条件が遊技者にとって分かり易いものとなる。
特徴B11.前記所定遊技状態であって前記有利区間である状況において発生抽選処理(主側MPU72における第1BB状態用のテーブルを利用して実行されるRT状態ST6への移行抽選処理)にて発生当選となることで遊技者に利益が付与され、前記所定遊技状態であって前記有利区間ではない状況となった場合、その後に前記関連処理が実行されることで遊技者に利益が付与されることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、所定遊技状態において有利区間である状況では発生抽選処理にて発生当選とならないと遊技者に利益が付与されないのに対して、所定遊技状態において有利区間ではない状況となった場合にはその後に関連処理が実行されることで遊技者に利益が付与される。これにより、所定遊技状態において有利区間ではない状況及び有利区間である状況のいずれとなったとしても利益が付与され得るようにしながら、所定遊技状態において有利区間ではない状況となることに対する有利度を高めることが可能となる。
特徴B12.前記状態移行手段は、他の遊技状態において所定移行契機(第2昇格リプレイ入賞の成立)が発生した場合に遊技状態を前記他の遊技状態から前記所定遊技状態に移行させる構成であり、
前記他の遊技状態であって前記有利区間である場合に前記所定移行契機が発生し前記他の遊技状態であって前記有利区間ではない場合には前記所定移行契機が発生しない、又は前記他の遊技状態であって前記有利区間である場合の方が前記他の遊技状態であって前記有利区間ではない場合よりも前記所定移行契機が発生し易いことを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、他の遊技状態であって有利区間ではない場合には所定遊技状態への移行が発生しない又は発生しづらいため、他の遊技状態においては有利区間であることを遊技者は期待することとなる。これに対して、所定遊技状態であって有利区間ではない場合には遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得る。これにより、遊技状態の種類に応じて遊技者が発生を期待する遊技区間の種類を相違させることが可能となり、有利区間ではない区間及び有利区間の両方に遊技者を注目させることが可能となる。
特徴B13.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU72における入賞判定処理、媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役(第1〜第7の実施形態では第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV、第8の実施形態ではベル当選データが設定されるインデックス値IV、第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV)に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU72におけるステップS905及びステップS1005の処理を実行する機能)を備え、
本遊技機は、前記有利区間において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する所定報知が実行されるようにする報知制御手段(主側MPU72における報知制御処理を実行する機能、演出側MPU92における報知用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、有利区間においては役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定報知が実行されるため、所定報知に対応する態様で停止操作を行うことでそれに対応する利益を得ることが可能となる。この場合に、上記特徴B1の構成を備え、所定遊技状態であって有利区間ではない状況となることで関連処理が実行され得ることにより、有利区間ではない区間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴B1〜B13の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.有利度が相違する複数種類の遊技状態(通常状態ST1、BB状態ST2、ボーナス後状態ST3、第1準備状態ST4、第2準備状態ST5、RT状態ST6)の間で遊技状態を移行させる状態移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS704、ステップS803、ステップS902、ステップS905、ステップS906、ステップS1002、ステップS1005、ステップS1007、ステップS1307、ステップS1602及びステップS1605の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS2402、ステップS2405及びステップS2408の処理を実行する機能)と、
第1区間(通常区間)において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことに基づいて遊技区間を第2区間(有利区間)に設定する第2区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1411の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)と、
を備え、
複数種類の遊技状態において前記第2区間に滞在し得る構成であり、
本遊技機は、前記特定事象が発生したゲームよりも後のゲームであって前記第2区間に含まれる所定の契機ゲームにおいて、その時点の遊技状態に対応する態様で利益付与用処理を実行する処理実行手段(主側MPU72におけるRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、複数種類の遊技状態が存在しているとともにそれとは別に複数種類の遊技区間が存在していることにより遊技の進行内容を多様化させることが可能となる。この場合に、第1区間において特定事象が発生することで第2区間に設定されるだけではなく利益付与用処理が実行される。これにより、第1区間において特定事象が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。また、利益付与用処理は特定事象が発生したゲームよりも後のゲームであって第2区間に含まれる所定の契機ゲームにおいて実行される。これにより、第1区間は利益付与用処理が実行されない区間であり第2区間は利益付与用処理が実行され得る区間であるというように第1区間と第2区間との違いを明確なものとすることが可能となる。また、利益付与用処理は特定事象が発生したゲームよりも後のゲームであって第2区間に含まれる所定の契機ゲームにおいてその時点の遊技状態に対応する態様で実行される。これにより、第1区間において特定事象が発生することだけではなく、その後の第2区間における遊技状態の種類にも遊技者は注目することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C2.前記処理実行手段は、前記利益付与用処理にて利益の付与が決定される確率を前記所定の契機ゲームにおける遊技状態に応じて異ならせることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、所定の契機ゲームにおける遊技状態の種類に応じて利益付与用処理にて利益の付与が決定される確率が異なることにより、利益の付与を期待する遊技者は第1区間において特定事象が発生した後の第2区間における遊技状態の種類に注目することとなる。
特徴C3.前記第1区間において前記特定事象が発生した時点における遊技状態と、当該特定事象の発生に基づいて設定された前記第2区間における前記所定の契機ゲームの時点における遊技状態とが相違し得ることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、遊技者は、第1区間における遊技状態だけではなく、第1区間において特定事象が発生した後の第2区間における遊技状態にも注目することとなる。
特徴C4.前記処理実行手段は、前記利益付与用処理として、遊技者に有利な有利遊技状態(RT状態ST6)に移行させるか否か又は当該有利遊技状態に移行し易い状態に移行させるか否かを決定する決定処理を実行するものであり、
前記状態移行手段は、前記決定処理にて移行決定が行われたことに基づいて、前記有利遊技状態又は前記有利遊技状態に移行し易い状態に移行させるものであることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第1区間において特定事象が発生したことを契機として有利遊技状態であって第2区間である状況となる可能性がある。これにより、第1区間において特定事象が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C5.前記処理実行手段は、前記所定の契機ゲームにおける遊技状態が特定遊技状態(通常状態ST1)であることを少なくとも一の条件として、前記利益付与用処理にて利益の付与が決定されないようにすることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、所定の契機ゲームにおける遊技状態が特定遊技状態である場合には利益の付与が決定されないことにより、第1区間において特定事象が発生して第2区間に設定されたとしても利益が付与されない状況を生じさせることが可能となる。
特徴C6.前記所定の契機ゲームは前記特定事象の発生に対して設定された前記第2区間において開始される最初のゲームであることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、第2区間に設定された場合には早期に利益付与用処理が実行されるようにすることが可能となる。
特徴C7.前記第2区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果に応じて、当該第2区間の終了条件を異ならせる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1901、ステップS1904、ステップS1905、ステップS1910及びステップS1913の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601、ステップS2604、ステップS2605、ステップS2610及びステップS2613の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS3001、ステップS3004、ステップS3005及びステップS3009の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3201、ステップS3206、ステップS3207、ステップS3213の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、利益付与用処理の結果に対応する態様で第2区間を終了させることが可能となり、利益付与用処理の結果と第2区間の継続態様とを対応付けることが可能となる。
特徴C8.前記第2区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、前記第2区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応する結果であった場合よりも、当該第2区間において実行されるゲーム数が少なくなるようにする又は少なくなり易くする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1904〜ステップS1906の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2604〜ステップS2606の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3206〜ステップS3209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、利益が付与されない状況において第2区間が無意味に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C9.前記第2区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該利益付与用処理が実行された前記所定の契機ゲームにおける遊技状態の種類に応じて当該第2区間の終了条件を異ならせる手段(主側MPU72における有利区間の終了処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、利益が付与されない状況であってもその時点における遊技状態の種類に対応する態様で第2区間を終了させることが可能となり、利益付与用処理の結果と当該利益付与用処理が実行された場合における遊技状態との組合せに対して第2区間の継続態様を対応付けることが可能となる。
特徴C10.前記第2区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該第2区間が最短のゲーム数で終了し得るようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1904〜ステップS1906の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2604〜ステップS2606の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3206〜ステップS3209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、利益が付与されない状況において第2区間が継続するゲーム数を極力短くすることが可能となる。これにより、第2区間の全体の滞在ゲーム数が無駄に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴C11.前記第2区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該利益付与用処理が実行された前記所定の契機ゲームにて前記第2区間を終了させる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1904〜ステップS1906の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2604〜ステップS2606の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3206〜ステップS3209の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、利益が付与されない状況において第2区間が継続するゲーム数を最も少なくすることが可能となる。
特徴C12.前記第2区間において前記特定事象が発生したとしても前記利益付与用処理は実行されないことを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、第1区間において特定事象が発生した場合には利益付与用処理が実行されるのに対して、第2区間において特定事象が発生したとしても利益付与用処理は実行されない。これにより、第1区間と第2区間との役割を明確に区別することが可能となる。
特徴C13.前記状態移行手段は、遊技状態が特定状態(ボーナス後状態ST3)である状況において前記特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として当該特定状態から別の遊技状態(第1準備状態ST4)に移行させるものであり、
前記処理実行手段は、前記特定状態において前記特定事象が発生したことを契機として前記利益付与用処理が実行される場合、当該利益付与用処理にて利益の付与が決定されるようにすることを特徴とする特徴C1乃至C12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C13によれば、特定状態となった場合には特定事象が発生しないと別の遊技状態に移行しないとともに、特定状態において特定事象が発生したことを契機として利益付与用処理が実行された場合には利益の付与が決定される。これにより、特定状態となった場合には利益が付与される確率が高くなる。よって、特定状態となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C14.遊技者に有利な第1特別遊技状態(第2BB状態)が終了した場合、その後の状況を前記特定状態であって前記第1区間である状況とする手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C13に記載の遊技機。
特徴C14によれば、第1特別遊技状態となった場合には遊技者に有利となるだけではなく、さらに当該第1特別遊技状態の終了後には特定状態であって第1区間である状況となるため利益が付与される確率が高くなる。よって、第1特別遊技状態が発生することに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C15.前記第2区間において前記特定事象が発生したとしても前記利益付与用処理は実行されない構成であり、
遊技者に有利な第2特別遊技状態(第1BB状態)が終了した場合、その後の状況を前記特定状態であって前記第2区間である状況とする手段(主側MPU72におけるステップS1714の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C14に記載の遊技機。
特徴C15によれば、第2特別遊技状態となった場合には遊技者に有利となるものの、当該第2特別遊技状態の終了後には特定状態であって第2区間である状況となる、そして、第2区間において特定事象が発生したとしても利益付与用処理は実行されない。これにより、いずれも遊技者にとって有利となる第1特別遊技状態と第2特別遊技状態との間において、利益の付与確率に関して有利度に差を与えることが可能となる。
特徴C16.前記第1特別遊技状態においては前記利益付与用処理が実行されず、前記第2特別遊技状態においては前記利益付与用処理が実行され得ることを特徴とする特徴C15に記載の遊技機。
特徴C16によれば、第2特別遊技状態においては利益付与用処理が実行されるため、第2特別遊技状態であっても利益が付与される機会を与えることが可能となる。
特徴C17.前記特定事象の発生は、役の抽選処理にて特定役(SB当選データが設定されたインデックス値IV)に当選することを含むことを特徴とする特徴C1乃至C16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C17によれば、利益付与用処理の実行を期待する遊技者は第1区間である状況において役の抽選処理にて特定役に当選することを期待することとなる。これにより、利益付与用処理の実行を期待する遊技者にとって注目すべき対象が分かり易いものとなる。
特徴C18.前記特定事象が発生する確率は、遊技機の有利度に差を与える複数段階の設定値間において一定であることを特徴とする特徴C1乃至C17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C18によれば、第1区間から第2区間に移行する確率を複数段階の設定値間において一定とすることが可能となる。
特徴C19.前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方において発生しない特典が遊技者に付与され得る、又は前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方よりも特典が遊技者に付与され易い構成であることを特徴とする特徴C1乃至C18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C19によれば、有利な遊技区間となることを期待しながら遊技者は遊技を行うこととなる。
特徴C20.前記第2区間においては前記第1区間において発生しない特典が遊技者に付与される得る、又は前記第2区間は前記第1区間よりも特典が遊技者に付与され易いことを特徴とする特徴C1乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C20によれば、遊技区間のみの比較であれば第2区間の方が第1区間よりも有利である。この場合に、上記特徴C1の構成を備えていることにより、第1区間である状況において特定事象が発生することで利益付与用処理が実行される。これにより、第1区間である状況に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴C21.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU72における入賞判定処理、媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役(第1〜第7の実施形態では第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV、第8の実施形態ではベル当選データが設定されるインデックス値IV、第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV)に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU72におけるステップS905及びステップS1005の処理を実行する機能)を備え、
本遊技機は、前記第2区間において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する所定報知が実行されるようにする報知制御手段(主側MPU72における報知制御処理を実行する機能、演出側MPU92における報知用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C21によれば、第2区間においては役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定報知が実行されるため、所定報知に対応する態様で停止操作を行うことでそれに対応する利益を得ることが可能となる。この場合に、上記特徴C1の構成を備え、第1区間において特定事象が発生することで利益付与用処理が実行され得ることにより、第1区間に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴C1〜C21の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技区間を有利区間に設定する有利区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1404、ステップS1411及びステップS1414の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)と、
前記有利区間において遊技者に有利な有利遊技状態(RT状態ST6)又は当該有利遊技状態に移行し易い状態(第2準備状態ST5であってRT状態ST6への移行条件が成立している状態)に移行させる状態移行手段(主側MPU72におけるステップS905及びステップS1005の処理を実行する機能)と、
前記有利区間である状況で終了契機が発生したことに基づいて当該有利区間の終了処理を実行する有利区間終了手段(主側MPU72における有利区間の終了処理を実行する機能)と、
を備え、
前記終了契機は複数種類存在していることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、有利区間において有利遊技状態又は有利遊技状態に移行し易い状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行を期待する遊技者は有利区間に設定されるか否かに注目することとなる。この場合に、有利区間の終了処理が実行される終了契機が複数種類存在していることにより、有利区間の終了態様を多様化させることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D2.前記状態移行手段は、前記終了処理が実行された場合、前記有利遊技状態を終了させる又は前記有利遊技状態への新たな移行が発生しにくい状態に移行させることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、有利区間が終了した場合には有利遊技状態が終了する又は有利遊技状態への新たな移行が発生しにくい状態に移行する。したがって、遊技者は有利区間がいつ終了するのかに注目することとなる。この場合に、有利区間の終了契機が複数種類存在していることにより、遊技者が注目している有利区間の終了態様を多様化させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D3.前記終了契機には、前記有利区間である状況で実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことが含まれることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、有利区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて有利区間が終了するため、有利区間が過剰に継続してしまわないようにすることができる。
特徴D4.前記有利区間終了手段は、
前記有利区間である状況で実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該有利区間を終了させる第1終了手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1910にて肯定判定をしてステップS1911の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2610にて肯定判定をしてステップS2611の処理を実行する機能)と、
前記有利区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数範囲に含まれている状況において遊技状態の移行が発生したことに基づいて当該有利区間を終了させる第2終了手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1913にて肯定判定をしてステップS1911の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2613にて肯定判定をしてステップS2611の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、有利区間である状況で実行されたゲーム数との関係で当該有利区間の終了契機を多様化させることが可能となる。これにより、有利区間である状況で実行されたゲーム数に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴D5.前記第2終了手段は、前記有利区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数範囲に含まれている状況において前記有利遊技状態の移行が発生したことに基づいて当該有利区間を終了させることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、有利区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数範囲に含まれている状況において有利遊技状態の移行が発生した場合には、有利区間である状況で実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達していなくても有利区間が終了される。これにより、有利区間である状況で実行されたゲーム数に対する有利遊技状態への移行タイミングに遊技者を注目させることが可能となる。
特徴D6.前記有利遊技状態であって前記有利区間ではない状況が発生したことを少なくとも一の条件として、前記有利遊技状態であって前記有利区間である状況が発生するものの前記有利遊技状態であって前記有利区間ではない状況が発生しなかった場合と異なり、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るようにする関連処理実行手段(主側MPU72における各種状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能、主側MPU72におけるRT状態用のテーブルを利用したRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、有利区間である状況で実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達していないにも関わらず、有利遊技状態への移行タイミングとの関係で有利区間が終了してしまったとしても、それに対して遊技者の利益に関する関連処理が実行され得るため、このような事象が発生したことに対して遊技者が不利益感を感じてしまわないようにすることが可能となる。
特徴D7.前記有利区間に設定されたことに基づいて利益付与用処理を実行する処理実行手段(主側MPU72におけるRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)と、
前記有利区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果に応じて、当該有利区間の前記終了契機を異ならせる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1901、ステップS1904、ステップS1905、ステップS1910及びステップS1913の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601、ステップS2604、ステップS2605、ステップS2610及びステップS2613の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS3001、ステップS3004、ステップS3005及びステップS3009の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3201、ステップS3206、ステップS3207、ステップS3213の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、利益付与用処理の結果に対応する態様で有利区間を終了させることが可能となり、利益付与用処理の結果と有利区間の終了態様とを対応付けることが可能となる。
特徴D8.前記処理実行手段は、前記利益付与用処理として、前記有利遊技状態に移行させるか否か又は当該有利遊技状態に移行し易い状態に移行させるか否かを決定する決定処理を実行するものであり、
前記状態移行手段は、前記決定処理にて移行決定が行われたことに基づいて、前記有利遊技状態又は前記有利遊技状態に移行し易い状態に移行させるものであることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、有利遊技状態又は有利遊技状態に移行し易い状態への移行の有無に応じて有利区間の終了契機が変化することとなる。これにより、それぞれの状況に適した態様で有利区間を終了させることが可能となる。
特徴D9.前記有利区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果が利益(第1昇格リプレイ入賞の成立を可能とするリール32L,32M,32Rの停止順序の報知)の付与に対応する結果であった場合、少なくとも当該利益が付与されるまでは前記有利区間が継続されるようにする手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1905にて否定判定をする機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて否定判定をする機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS3005にて否定判定をする機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3207にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴D7又はD8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、利益の付与が決定されているにも関わらずその途中で有利区間が終了してしまわないようにすることが可能となる。
特徴D10.前記有利区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、前記有利区間の設定に対して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応する結果であった場合よりも、当該有利区間において実行されるゲーム数が少なくなるようにする又は少なくなり易くする手段(主側MPU72におけるステップS1905にて肯定判定をする機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3207にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴D7乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10によれば、利益が付与されない状況において有利区間が無意味に長く継続してしまわないようにすることが可能となる。
特徴D11.前記有利区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該利益付与用処理が実行されたゲームにおける遊技状態の種類に応じて当該有利区間の前記終了契機を異ならせる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1901〜ステップS1907の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2601〜ステップS2607の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS3001〜ステップS3007の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3201〜ステップS3211の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D7乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D11によれば、利益が付与されない状況であってもその時点における遊技状態の種類に対応する態様で有利区間を終了させることが可能となり、利益付与用処理の結果と当該利益付与用処理が実行された場合における遊技状態との組合せに対して有利区間の終了態様を対応付けることが可能となる。
特徴D12.前記有利区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該有利区間が最短のゲーム数で終了し得るようにする手段(主側MPU72におけるステップS1905にて肯定判定をする機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3207にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴D7乃至D11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D12によれば、利益が付与されない状況において有利区間が継続するゲーム数を極力短くすることが可能となる。これにより、有利区間の全体の滞在ゲーム数が無駄に長くなってしまわないようにすることが可能となる。
特徴D13.前記有利区間の設定に対応して実行された前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応しない結果であった場合、当該利益付与用処理が実行されたゲームにて前記有利区間を終了させる手段(主側MPU72におけるステップS1905にて肯定判定をする機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS2605にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴D7乃至D12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D13によれば、利益が付与されない状況において有利区間が継続するゲーム数を最も少なくすることが可能となる。
なお、特徴D1〜D13の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
当該絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する役抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄表示手段における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されて所定開始条件が成立したことに基づき前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づき前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する絵柄表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示後に前記役の抽選処理にて当選となった役に対応した停止結果が表示されている場合に、当選役対応の入賞の成立として当該当選役対応の制御を実行する対応実行手段(主側MPU72における入賞判定処理、媒体付与処理及び遊技終了時の対応処理を実行する機能)と、
を備え、
前記対応実行手段は、前記役の抽選処理にて所定対応役(第1〜第7の実施形態では第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV、第8の実施形態ではベル当選データが設定されるインデックス値IV、第1昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV及び第2昇格リプレイ当選データが設定されるインデックス値IV)に当選し、前記絵柄の変動表示の停止操作態様が所定態様となったことに基づいて、それに対応する制御を実行する所定対応実行手段(主側MPU72におけるステップS905及びステップS1005の処理を実行する機能)を備えた遊技機において、
遊技区間が有利区間である場合、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合に前記所定態様及び前記所定態様にならないようにするための態様のうちいずれかの態様に対応する所定報知を実行させる報知制御手段(主側MPU72における報知制御処理を実行する機能、演出側MPU92における報知用処理を実行する機能)と、
前記有利区間において制限状況に設定する制限設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1306及びステップS1506の処理を実行する機能、第3の実施形態では主側MPU72におけるステップS2511の処理を実行する機能、第5の実施形態では主側MPU72におけるステップS2707の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2906の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知制御手段は、前記有利区間であっても前記制限状況に設定されている場合、前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選したとしても前記所定報知を実行させないことを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技区間が有利区間となることで役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定報知が実行されるため、遊技者はその所定報知に対応する態様で停止操作を行うことが可能となる。これにより、遊技者は遊技区間が有利区間となることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。この場合に、制限状況に設定されている場合には有利区間であっても所定報知が実行されない。これにより、有利区間であっても所定報知が実行されない状況を生じさせることが可能となり、遊技区間の制御を好適に行うことが可能となる。
特徴E2.前記有利区間に設定されたことに基づいて利益付与用処理を実行する処理実行手段(主側MPU72におけるRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)を備え、
前記制限設定手段は、前記利益付与用処理の結果が利益の付与に対応する結果とならなかった場合、前記制限状況に設定することを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、有利区間に設定されたことに基づき利益付与用処理が実行されるため、遊技区間が有利区間になることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。この場合に、利益付与用処理の結果が利益の付与に対応する結果とならなかった場合には制限状況に設定することで所定報知が実行されないようにすることが可能となるため、利益の付与に対応する結果とならなかった場合であっても遊技区間が有利区間に維持される状況を生じさせることが可能となる。
特徴E3.特別遊技状態(第1BB状態)への移行が発生した場合に遊技区間を前記有利区間に設定する有利区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能)を備え、
前記処理実行手段は、前記特別遊技状態において実行契機となった場合に前記利益付与用処理を実行する構成であり、
前記制限設定手段は、前記特別遊技状態において利益の付与に対応する結果となる前記利益付与用処理が実行されなかった場合、当該特別遊技状態の終了後の遊技状態が、前記有利区間であって前記制限状況が設定された状態となるようにすることを特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、特別遊技状態への移行が発生した場合には遊技区間が有利区間に設定されるとともに、当該特別遊技状態において実行契機となることで利益付与用処理が実行される。これにより、特別遊技状態への移行が発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、特別遊技状態において利益の付与に対応する結果となる利益付与用処理が実行されなかった場合には、特別遊技状態の終了後の遊技状態が、有利区間であって制限状況が設定された状態となる。これにより、特別遊技状態の終了後であっても有利区間が維持されるようにしながら、利益の付与に対応する結果となる利益付与用処理が実行されなかった場合にはその特別遊技状態の終了後における有利区間において所定報知が実行されないようにすることが可能となる。
特徴E4.遊技区間が前記有利区間ではない区間において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことに基づいて遊技区間を前記有利区間に設定する有利区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1411の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)を備え、
前記処理実行手段は、前記有利区間において前記特定事象が発生したとしても前記利益付与用処理を実行しないことを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、遊技区間が有利区間ではない区間において特定事象が発生したことに基づいて有利区間に設定される。そして、上記特徴E2の構成を備え、遊技区間が有利区間に設定されたことに基づき利益付与用処理が実行される。これにより、有利区間ではない区間において遊技者は特定事象が発生することを期待する。また、有利区間において特定事象が発生したとしても利益付与用処理は実行されない。これにより、有利区間であって制限状況である状況とすることで、所定報知が実行されないとともに特定事象が発生したとしても利益付与用処理が実行されない状況を生じさせることが可能となる。
特徴E5.遊技状態が特定状態(ボーナス後状態ST3)である状況において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことを少なくとも一の条件として当該特定状態から別の遊技状態(第1準備状態ST4)に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS803の処理を実行する機能)を備え、
前記処理実行手段は、前記特定状態において前記特定事象が発生したことを契機として前記利益付与用処理が実行される場合、当該利益付与用処理にて利益の付与が決定されるようにすることを特徴とする特徴E2乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、特定状態となった場合には特定事象が発生しないと別の遊技状態に移行しないとともに、特定状態において特定事象が発生したことを契機として利益付与用処理が実行された場合には利益の付与が決定される。これにより、特定状態となった場合には利益が付与される確率が高くなる。よって、特定状態となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴E6.前記特定事象の発生は、役の抽選処理にて特定役(SB当選データが設定されたインデックス値IV)に当選することを含むことを特徴とする特徴E4又はE5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、利益付与用処理の実行を期待する遊技者は役の抽選処理にて特定役に当選することを期待することとなる。これにより、利益付与用処理の実行を期待する遊技者にとって注目すべき対象が分かり易いものとなる。
特徴E7.他の遊技状態(第2準備状態ST5)において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選した場合であって前記停止操作態様が前記所定態様となった場合、遊技状態を遊技者に有利な有利遊技状態(RT状態ST6)に移行させる状態移行手段(主側MPU72におけるステップS1005の処理を実行する機能)を備え、
前記所定報知は、前記停止操作態様が前記所定態様になるようにするための報知であることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、有利区間において役の抽選処理にて所定対応役に当選した場合に所定報知が実行され、当該所定報知に対応する態様で停止操作を行うことで遊技状態が有利遊技状態に移行する。これにより、有利区間となり所定報知が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴E8.前記他の遊技状態であって前記有利区間である状況において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選したものの前記停止操作態様が前記所定態様とならなかったことに基づいて、前記有利区間を終了させる手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1902の処理を実行する機能、第4の実施形態では主側MPU72におけるステップS2602の処理を実行する機能、第7の実施形態では主側MPU72におけるステップS3002の処理を実行する機能、第8の実施形態では主側MPU72におけるステップS3203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、有利区間である状況において役の抽選処理にて所定対応役に当選したものの停止操作態様が所定態様とならなかった場合には有利遊技状態への移行が発生しないだけではなく有利区間が終了してしまう。これにより、有利区間となり所定報知が実行されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴E9.遊技区間が前記有利区間ではない場合、前記他の遊技状態において前記役の抽選処理にて前記所定対応役に当選したとしても前記所定報知は実行されないことを特徴とする特徴E7又はE8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、有利区間ではない場合には所定対応役に当選したとしても所定報知は実行されないため、有利区間となることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、特徴E1〜E9の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.遊技区間が第1区間(通常区間)から第2区間(有利区間)に設定されたことに基づき利益付与用処理を実行する処理実行手段(主側MPU72におけるRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)と、
遊技区間が前記第1区間である状況において所定の利益(第1BB状態)が付与された後の前記遊技区間が前記第2区間であるようにする区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、第1区間である状況において所定の利益が付与された場合、その後の遊技区間が第2区間であるようにされるとともに第1区間から第2区間に設定されたことに基づき利益付与用処理が実行される。これにより、所定の利益が付与された場合、さらに第1区間から第2区間に設定されたことに基づく利益付与用処理が実行され得る。よって、所定の利益が付与されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F2.前記区間設定手段は、前記所定の利益の付与として遊技者に有利な特別遊技状態(第1BB状態)が開始される場合に前記遊技区間が前記第2区間であるようにすることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、遊技者に有利な特別遊技状態が発生した場合、それだけではなく遊技区間が第2区間に設定される。そして、当該第2区間への設定に基づき利益付与用処理が実行される。これにより、特別遊技状態が開始されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F3.前記処理実行手段は、前記第1区間において前記特別遊技状態が開始されて前記第2区間に設定された場合、当該特別遊技状態が開始された場合に前記利益付与用処理を実行することを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特別遊技状態が発生して遊技区間が第2区間に設定された場合、当該特別遊技状態の開始時に利益付与用処理が実行される。これにより、特別遊技状態が開始されたタイミングにおける遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F4.前記処理実行手段は、前記特別遊技状態であって前記第2区間である状況において実行契機(BB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3で当選すること)が発生したことに基づいて前記利益付与用処理を実行することを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、特別遊技状態が開始されたタイミングだけではなく特別遊技状態の開始以後においても実行契機が発生したことに基づいて利益付与用処理が実行される。これにより、特別遊技状態の開始時だけではなく開始以降においても遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F5.前記処理実行手段は、前記特別遊技状態が開始された場合に実行された前記利益付与用処理にて特別利益の付与(RT状態ST6への移行当選)が決定されていない場合において前記実行契機が発生したことに基づいて前記利益付与用処理を実行することを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
特徴F5によれば、特別遊技状態の開始時における利益付与用処理にて特別利益の付与が決定されていないことを条件として、その後の実行契機の発生に対して利益付与用処理が実行される。これにより、特別利益の付与が重複して発生してしまわないようにすることが可能となる。
特徴F6.前記処理実行手段は、前記利益付与用処理により既に特別利益の付与が決定されている状況において前記特別遊技状態であって前記第2区間である状況で実行契機(BB状態ST2におけるインデックス値IV=2又は3で当選すること)が発生したことに基づいて、特定利益の付与を可能とする処理(主側MPU72における継続率の昇格抽選処理)を実行することを特徴とする特徴F3乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F6によれば、特別遊技状態の開始時における利益付与用処理にて特別利益の付与が決定されている場合、その開始以降において実行契機が発生したことに基づいて特定利益が付与され得る。これにより、特別遊技状態の開始時だけではなく開始以後においても遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F7.前記処理実行手段は、前記第2区間において前記特別遊技状態が開始された場合、当該特別遊技状態が開始された場合に前記利益付与用処理を実行しないことを特徴とする特徴F2乃至F6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F7によれば、既に第2区間である状況において特別遊技状態が開始された場合には利益付与用処理が実行されない。これにより、第1区間である状況で特別遊技状態が開始されることに対する有利度を高めることが可能となる。
特徴F8.前記所定の利益が付与される確率は、遊技機の有利度に差を与える複数段階の設定値間において一定であることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F8によれば、複数段階の設定値間において付与確率が一定である所定の利益の付与を契機として利益付与用処理が実行されることにより、利益付与用処理の実行頻度に関して設定値間の有利又は不利を生じづらくさせることが可能となる。
特徴F9.前記所定の利益が付与された後の遊技状態を特定状態(ボーナス後状態ST3)に設定する手段(主側MPU72におけるステップS1714の処理を実行する機能)と、
遊技状態が前記特定状態である状況において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことを少なくとも一の条件として当該特定状態から別の遊技状態(第1準備状態ST4)に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS803の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記区間設定手段は、前記第1区間である状況において前記特定事象が発生したことに基づいて前記遊技区間が前記第2区間であるようにし、
前記処理実行手段は、前記特定状態において前記特定事象が発生したことを契機として前記利益付与用処理が実行される場合、当該利益付与用処理にて特別利益の付与が決定されるようにすることを特徴とする特徴F1乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F9によれば、所定の利益が付与された後に特定状態となった場合には特定事象が発生しないと別の遊技状態に移行しないとともに、第1区間である状況において特定事象が発生したことに基づいて第2区間となる。そして、特定状態において特定事象が発生して遊技区間が第1区間から第2区間となり利益付与用処理が実行された場合には特別利益の付与が決定される。つまり、所定の利益が付与された後の遊技区間が第1区間である場合には特別利益が付与される確率が高くなる。よって、所定の利益が付与された後の遊技区間が第1区間であることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴F10.前記所定の利益とは異なる利益(第2BB状態)が付与された後の前記遊技区間が前記第1区間であるようにする手段(主側MPU72におけるステップS1413にて否定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F10によれば、所定の利益が付与された場合には第2区間となるのに対して、所定の利益とは異なる利益が付与された後の遊技区間は第1区間に維持される。また、上記異なる利益が付与されたとしても第1区間から第2区間への遊技区間の移行は発生しないため、上記異なる利益が付与されたことを契機として利益付与用処理が実行されることはない。これにより、付与される利益の種類に応じて遊技区間の設定態様を異ならせることが可能となるとともに、利益付与用処理の実行態様も異ならせることが可能となる。
特徴F11.前記異なる利益が付与される確率は、遊技機の有利度に差を与える第1設定値と第2設定値との間において異なることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
特徴F11によれば、第1設定値と第2設定値とで付与確率が異なる利益の付与を契機として利益付与用処理が実行されないことにより、利益付与用処理の実行頻度に関して設定値間の有利又は不利を生じづらくさせることが可能となる。
特徴F12.前記異なる利益が付与された後の遊技状態を特定状態(ボーナス後状態ST3)に設定する手段(主側MPU72におけるステップS1805の処理を実行する機能)と、
遊技状態が前記特定状態である状況において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことを少なくとも一の条件として当該特定状態から別の遊技状態(第1準備状態ST4)に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS803の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記区間設定手段は、前記第1区間である状況において前記特定事象が発生したことに基づいて前記遊技区間が前記第2区間であるようにし、
前記処理実行手段は、前記特定状態において前記特定事象が発生したことを契機として前記利益付与用処理が実行される場合、当該利益付与用処理にて特別利益の付与が決定されるようにすることを特徴とする特徴F10又はF11に記載の遊技機。
特徴F12によれば、上記異なる利益が付与された後に特定状態となった場合には特定事象が発生しないと別の遊技状態に移行しないとともに、第1区間である状況において特定事象が発生したことに基づいて第2区間となる。そして、特定状態において特定事象が発生して遊技区間が第1区間から第2区間となり利益付与用処理が実行された場合には特別利益の付与が決定される。また、第1区間において上記異なる利益が付与された後の遊技区間は第1区間に維持される。これにより、上記異なる利益が付与された場合、その後に特別利益が付与される確率が高くなる。よって、上記異なる利益が付与されることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
なお、特徴F1〜F12の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.遊技区間が第1区間(通常区間)である状況において特定事象(SB当選データが設定されること)が発生したことを少なくとも一の条件として前記遊技区間を第2区間(有利区間)に設定する区間設定手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS1411の処理を実行する機能、第6の実施形態では主側MPU72におけるステップS2804の処理を実行する機能)と、
前記遊技区間が前記第2区間に設定されたことに基づき利益付与用処理を実行する処理実行手段(主側MPU72におけるRT状態ST6への移行抽選処理を実行する機能)と、
遊技状態が特定状態(ボーナス後状態ST3)である状況において前記特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として当該特定状態から別の遊技状態(第1準備状態ST4)に移行させる状態移行手段(主側MPU72におけるステップS803の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、第1区間である状況において特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として遊技区間が第2区間に設定される。そして、遊技区間が第2区間に設定されたことに基づいて利益付与用処理が実行される。これにより、第1区間において遊技者は特定事象が発生することを期待しながら遊技を行うこととなる。また、遊技状態が特定状態である状況において特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として遊技状態が特定状態から別の遊技状態に移行する。つまり、遊技区間が第1区間から第2区間に移行する条件と、遊技状態が特定状態から別の遊技状態に移行する条件とが、特定事象の発生として重複することとなる。これにより、特定事象の発生に基づいて遊技区間が第1区間から第2区間に移行するとともに遊技状態が特定状態から別の遊技状態に移行する状況を生じさせることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記区間設定手段により前記遊技区間が前記第1区間から前記第2区間に設定されるための条件と、前記状態移行手段により前記遊技状態が前記特定状態から前記別の遊技状態に移行されるための条件とは、前記特定事象が発生することが必要な点で共通するもののその他の点で相違していることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、特定事象が発生した場合に、第1区間から第2区間への設定及び特定状態から別の遊技状態への移行の両方が発生する場合と、これらのうち一方のみが発生する場合とを生じさせることが可能となる。これにより、遊技区間と遊技状態との組合せの設定状況を多様化させることが可能となる。
特徴G3.前記区間設定手段により前記遊技区間が前記第1区間から前記第2区間に設定されること、及び前記状態移行手段により前記遊技状態が前記特定状態から前記別の遊技状態に移行されることのうち一方は、前記特定事象が発生した場合に発生し、他方は前記特定事象が発生し別事象(SB入賞が成立しないこと)も発生した場合に発生することを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、特定事象のみが発生した場合には第1区間から第2区間への設定及び特定状態から別の遊技状態への移行のうち一方のみが発生し、特定事象及び別事象の両方が発生した場合には第1区間から第2区間への設定及び特定状態から別の遊技状態への移行の両方が発生する。これにより、遊技区間と遊技状態との組合せの設定状況を多様化させることが可能となる。
特徴G4.前記処理実行手段は、前記特定状態において前記特定事象が発生したことを契機として前記利益付与用処理が実行される場合、当該利益付与用処理にて利益の付与が決定されるようにすることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、特定状態となった場合には特定事象が発生しないと別の遊技状態に移行しないとともに、特定状態において特定事象が発生したことを契機として利益付与用処理が実行された場合には利益の付与が決定される。これにより、特定状態となった場合には利益が付与される確率が高くなる。よって、特定状態となることに対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴G5.前記状態移行手段は、所定の利益(BB状態ST2)が付与された後の遊技状態を前記特定状態とすることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、所定の利益が付与された後の遊技状態が特定状態となり、特定状態においては特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として別の遊技状態に移行する。また、遊技区間は特定事象が発生したことを少なくとも一の条件として第1区間から第2区間に設定されるとともに第2区間に設定されたことに基づき利益付与用処理が実行される。これにより、所定の利益が付与された後において遊技区間が第2区間に設定されて利益付与用処理が実行されるまで滞在する遊技状態として特定状態が存在することとなり、遊技状態と遊技区間とがそれぞれ存在している構成において両者を関連付けることが可能となる。
特徴G6.前記区間設定手段は、
前記所定の利益が付与された後の前記遊技区間が前記第1区間であるようにする第1設定手段(主側MPU72におけるステップS1413にて否定判定をする機能)と、
前記所定の利益が付与された後の前記遊技区間が前記第2区間であるようにする第2設定手段(主側MPU72におけるステップS1414の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
特徴G6によれば、所定の利益が付与された後の遊技状態が特定状態となる構成において、所定の利益が付与された後の遊技区間が第1区間である場合と第2区間である場合とが存在している。これにより、特定状態において特定事象が発生した場合に遊技区間が第1区間から第2区間に設定されて利益付与用処理が実行される状況と、遊技区間が第2区間に維持されて利益付与用処理が実行されない状況とを生じさせることが可能となる。
特徴G7.前記所定の利益は遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態ST2)であることを特徴とする特徴G5又はG6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、遊技者に有利な特別遊技状態が終了した後には遊技状態が特定状態となり、当該特定状態において特定事象が発生して遊技区間が第1区間から第2区間に設定された場合には利益付与用処理が実行される。これにより、遊技者にとって有利な状況を短期間に集約することが可能となる。
特徴G8.前記所定の利益として、第1所定の利益(第2BB状態)と、第2所定の利益(第1BB状態)と、が存在しており、
前記第1設定手段は、前記第1所定の利益が付与された後の前記遊技区間が前記第1区間であるようにし、
前記第2設定手段は、前記第2所定の利益が付与された後の前記遊技区間が前記第2区間であるようにすることを特徴とする特徴G6又はG7に記載の遊技機。
特徴G8によれば、所定の利益として付与された利益の種類に応じて当該所定の利益が付与された後の遊技区間が第1区間である場合と第2区間である場合とが存在する。これにより、所定の利益が付与された後の状況として、特定状態であって第1区間である状況と、特定状態であって第2区間である状況とを生じさせることが可能となるとともに、これら各状況を所定の利益として付与される利益の種類に対応付けることが可能となる。よって、遊技状況を多様化させることができるとともに遊技状況を多様化させたとしても各状況の設定内容を遊技者にとって分かり易いものとすることが可能となる。
特徴G9.前記第2設定手段は、前記第1区間において前記第2所定の利益が付与された場合に前記遊技区間を前記第1区間から前記第2区間に設定し、
前記処理実行手段は、前記第2所定の利益が付与されたことを契機として前記遊技区間が前記第1区間から前記第2区間に設定されたことに基づいて前記利益付与用処理を実行することを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、第1区間において第2所定の利益が付与された場合には特定事象が発生していなくても第2所定の利益の付与を契機として第2区間に設定されるとともに利益付与用処理が実行される。これにより、第2所定の利益が付与された場合には特定状態であって第1区間である状況が生じないとしても利益付与用処理が実行される機会を担保することが可能となる。
特徴G10.前記第1所定の利益が付与される確率は、遊技機の有利度に差を与える第1設定値と第2設定値との間において異なり、
前記第2所定の利益が付与される確率は、遊技機の有利度に差を与える複数段階の設定値間において一定であることを特徴とする特徴G9に記載の遊技機。
特徴G10によれば、第1設定値と第2設定値とで付与確率が異なる第1所定の利益の付与を契機として利益付与用処理が実行されずに複数段階の設定値間において付与確率が一定である第2所定の利益の付与を契機として利益付与用処理が実行されることにより、利益付与用処理の実行頻度に関して設定値間の有利又は不利を生じづらくさせることが可能となる。
特徴G11.前記特定事象が発生する確率は、遊技機の有利度に差を与える複数種類の設定値間において一定であることを特徴とする特徴G1乃至G10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G11によれば、複数段階の設定値間において発生確率が一定である特定事象の発生を契機として利益付与用処理が実行されることにより、利益付与用処理の実行頻度に関して設定値間の有利又は不利を生じづらくさせることが可能となる。
特徴G12.前記特定事象は、役の抽選処理にて特定役に当選することを含むことを特徴とする特徴G1乃至G11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G12によれば、利益付与用処理の実行を期待する遊技者は第1区間である状況において役の抽選処理にて特定役に当選することを期待することとなる。これにより、利益付与用処理の実行を期待する遊技者にとって注目すべき対象が分かり易いものとなる。
なお、特徴G1〜G12の構成に対して、特徴A1〜A16、特徴B1〜B13、特徴C1〜C21、特徴D1〜D13、特徴E1〜E9、特徴F1〜F12、特徴G1〜G12のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群及び上記特徴G群に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、スロットマシンがある。スロットマシンは複数のリールを備えており、それら各リールの外周部に付与された複数の図柄のうちの一部が表示窓を通じて視認可能な構成となっている。そして遊技者がメダルなどの遊技媒体をベットしてスタートレバーを操作することで各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップボタンを操作することで各リールが順次停止する。
また、スロットマシンの内部では遊技媒体のベットとスタートレバーの操作を条件として抽選を行っており、抽選の結果が当選であり且つ予め設定された有効ライン上に遊技者が当選となった図柄を停止させることを条件として所定枚数の遊技媒体が払い出されたりする。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
なお、以上の問題はスロットマシンに限らず、例えば遊技媒体として遊技球を用いる遊技機にも該当する問題である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…スロットマシン、31…リールユニット、41…スタートレバー、42〜44…ストップボタン、72…主側MPU、92…演出側MPU、ST1…通常状態、ST2…BB状態、ST3…ボーナス後状態、ST4…第1準備状態、ST5…第2準備状態、ST6…RT状態。

Claims (10)

  1. 有利度が相違する複数種類の遊技状態の間で遊技状態を移行させる状態移行手段と、
    遊技区間を第1区間に設定する第1区間設定手段と、
    前記遊技区間を第2区間に設定する第2区間設定手段と、
    を備え、
    前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方において発生しない特典が遊技者に付与され得る、又は前記第1区間及び前記第2区間のうち一方は他方よりも特典が遊技者に付与され易い構成であり、
    前記第1区間及び前記第2区間はいずれも前記複数種類の遊技状態のうち所定遊技状態において滞在し得る構成であって、前記複数種類の遊技状態のうち他の遊技状態においても滞在し得る構成であり、
    本遊技機は、
    前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生したことを少なくとも一の条件として、前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況が発生するものの前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が発生しなかった場合と異なり、遊技者の利益に関連する関連処理が実行され得るようにする関連処理実行手段と、
    所定条件が成立した場合には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じるようにし、前記所定条件が成立しなかった場合には前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況が生じないようにする所定対応手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記関連処理実行手段は、前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況で特定事象が発生した場合には、前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況で前記特定事象が発生した場合と異なり、前記関連処理が実行され得るようにすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2区間設定手段は、前記第1区間である状況で前記特定事象が発生した場合、前記遊技区間を前記第2区間に設定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記他の遊技状態であって前記第1区間である状況において前記特定事象が発生したことに基づいて、前記所定遊技状態又は前記所定遊技状態への移行が発生し易い状況を発生させることを可能とする処理を実行する手段を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技機。
  5. 前記所定対応手段は、前記所定条件が成立した場合、前記所定遊技状態の開始時から当該所定遊技状態であって前記第1区間である状況とすることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1に記載の遊技機。
  6. 前記所定遊技状態であって前記第2区間である状況において発生抽選処理にて発生当選となることで遊技者に利益が付与され、前記所定遊技状態であって前記第1区間である状況となった場合、その後に前記関連処理が実行されることで遊技者に利益が付与されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
  7. 前記第2区間においては前記第1区間にて発生しない前記特典が遊技者に付与される得る、又は前記第2区間は前記第1区間よりも前記特典が遊技者に付与され易いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の遊技機。
  8. 前記第2区間である状況で実行されたゲーム数が所定ゲーム数に到達したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の遊技機。
  9. 前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が上限ゲーム数に到達したことに基づいて当該第2区間を終了させる第2区間終了手段を備え、
    前記第2区間である状況で継続して実行されたゲーム数が所定ゲーム数から前記上限ゲーム数の範囲内である状況において前記所定遊技状態への移行が発生したことに基づいて前記所定条件が成立することを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
  10. 前記状態移行手段は、前記他の遊技状態において所定移行契機が発生した場合に遊技状態を前記他の遊技状態から前記所定遊技状態に移行させる構成であり、
    前記他の遊技状態において遊技者の操作に基づき、前記所定移行契機の発生を阻止しながら当該他の遊技状態に滞在させることが可能であることを特徴とする請求項8又は9に記載の遊技機。
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