JP2018113323A - ウエーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
半導体ウエーハ加工工程及びガラス板加工工程を実施した後、開口を有するリングフレームにダイシングテープを貼着し開口から露出したダイシングテープにガラス板側を貼着しダイシングテープを介してリングフレームでウエーハを支持するワークセットを形成するワークセット形成工程と、分割予定ラインに沿って形成されたガラス板分割起点とウエーハ分割起点とに外力を加えることにより半導体ウエーハとガラス板とを該分割予定ラインに沿って分割してチップを形成する分割工程とを備えるため、半導体ウエーハ及びガラス板を分割して良好なチップを形成することができる。
また、本発明にかかるウエーハ加工方法では、ガラス板の外周縁の面取り部分の面取り除去工程を実施しないため、少なくともその工程分だけガラス板に対する加工の工程数が少なくなり、加工効率が向上する。
図1に示すように、半導体ウエーハW1は、被加工物の一例であって、例えば半導体ウエーハW2に積層されて2層構造の積層ウエーハWLとして形成される。半導体ウエーハW1,W2は、例えば円形板状のシリコン基板を有している。半導体ウエーハW1の表面W1aには格子状の分割予定ラインSによって区画されたそれぞれの領域に例えばCMOSセンサなどのデバイスD1が形成され、半導体ウエーハW2の表面W2aには格子状の分割予定ラインSによって区画されたそれぞれの領域に例えばLOGIC−ICなどのデバイスD2が形成されている。一方、半導体ウエーハW1の裏面W1b及び半導体ウエーハW2の裏面W2bは、研削砥石による研削やレーザ加工が施される被加工面となっており、例えば窒化膜が被膜されている。さらに、半導体ウエーハW1,W2の外周縁W1c,W2cの面取りされた部分は、例えば甲丸面状に形成されている。
図5に示すように、積層ウエーハWLがガラス板1に接着されて貼り合わせウエーハ2が形成される。ガラス板1は、例えば円形板状に形成された透明なガラス部材からなる。図示の例では、ガラス板1の第1の面1aは積層ウエーハWLが接着される被接着面となっている。一方、第1の面1aと反対側の第2の面1bは、テープ等が貼着される被貼着面となっている。ガラス板1の外周縁1cの面取りされた部分は、例えば甲丸面状に形成されている。ガラス板1に積層ウエーハWLを接着する際には、樹脂(接着剤)、両面テープなどの接着部材によって、例えばガラス板1の第1の面1aに半導体ウエーハW1の裏面W1b側を接着して固定することにより、貼り合わせウエーハ2が形成される。
次に、積層ウエーハWL及びガラス板1を分割して貼り合わせウエーハ2を個々のチップに形成するウエーハの加工方法について説明する。ウエーハの加工方法は、積層ウエーハWLを加工する半導体ウエーハ加工工程と、ガラス板1を加工するガラス板加工工程と、ワークセットを形成するワークセット形成工程と、半導体ウエーハW1,W2及びガラス板1を分割する分割工程とを備えている。
本実施形態に示す半導体ウエーハ加工工程は、半導体ウエーハW2の外周縁Wcの面取り部分を除去する面取り除去工程と、半導体ウエーハW2の裏面W2bを研削するウエーハ研削工程と、分割予定ラインSを検出するアライメント工程と、半導体ウエーハW2の内部にウエーハ分割起点を形成するウエーハ分割起点形成工程とに分けられて実施される。
図6に示すように、ガラス板1の第2の面1bに保護テープ4を貼着して、保護テープ4側を図示しない自転可能な保持テーブルに保持させる。続いて、例えば矢印A方向に回転する切削ブレード3の外周側面が半導体ウエーハW2の外周縁W2cの面取り部分に接触しながら徐々に下降していくとともに、回転する切削ブレード3の刃先を所定の高さ(半導体ウエーハW2の裏面W2bから表面W2aに至る高さ)に位置づけ、貼り合わせウエーハ2を切削ブレード3の回転軸と直交する鉛直方向の貼り合わせウエーハ2の中心を貫通した回転軸を軸として貼り合わせウエーハ2を少なくとも1回転させることにより、半導体ウエーハW2の外周縁W2cに沿って全ての面取り部分が除去される。
面取り除去工程を実施した後、図7に示すように、研削手段5の下方側に貼り合わせウエーハ2を保持した保持テーブルを移動させ、鉛直方向の貼り合わせウエーハ2の中心を貫通した回転軸を軸として貼り合わせウエーハ2を回転させる。研削手段5は、半導体ウエーハW2の裏面W2bに対して接近する方向に下降しながら、スピンドル50を回転させ、研削砥石52を例えば矢印B方向に回転させつつ半導体ウエーハW2の裏面W2bを押圧しながら所定の厚みに至るまで研削する。このようにして半導体ウエーハW2の裏面W2bから窒化膜が除去されるとともに、半導体ウエーハW2は所定の厚みに薄化される。
ウエーハ研削工程を実施した後、図8に示すように、貼り合わせウエーハ2の上方側に配置されたアライメントカメラ6によって半導体ウエーハW2を上方から撮像して、パターンマッチング等の画像処理を施すことにより、半導体ウエーハW2の内部にレーザ加工すべき図1に示した分割予定ラインSを検出するアライメントを行う。
図9に示すように、レーザ光線照射手段7aを用いて半導体ウエーハW2の内部に分割予定ラインSに沿ってウエーハ分割起点8を形成する。レーザ光線照射手段7aは、半導体ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザ光線を下方に照射するレーザヘッド70と、レーザ光線を発振する図示しない発振器とを少なくとも備えている。レーザヘッド70の内部には、発振器から発振されたレーザ光線を集光するための集光レンズが内蔵されている。レーザ光線照射手段7aは、鉛直方向に集光点の位置を調節可能になっている。つまり、レーザヘッド70を鉛直方向に移動させてレーザ光線の集光点の位置を調節することができる。なお、集光レンズ群により集光点の位置を調節してもよい。
本実施形態に示すガラス板加工工程は、貼り合わせウエーハ2を反転させるとともに保護テープ4を剥離する反転工程及びテープ剥離工程と、アライメント工程と、ガラス板1の内部にガラス板分割起点を形成するガラス板分割起点形成工程と、ガラス板1の第2の面1bを研削するガラス板研削工程とに分けられて実施される。
図10に示すように、貼り合わせウエーハ2の表裏を反転させ、ガラス板1を上側にして、積層ウエーハWLを下側に位置づけるとともに、ガラス板1の第2の面1bから保護テープ4を剥離する。これにより、ガラス板1の第2の面1bが最上部において露出した状態となる。ガラス板加工工程を実施する際には、積層ウエーハWL側が保持テーブルに保持されるため、最下部に位置する半導体ウエーハW2に例えば保護テープ4aを貼着しておくとよい。
ガラス板1の内部にガラス板分割起点を形成する前に、上記のアライメントカメラ6によって貼り合わせウエーハ2の上方から撮像して、パターンマッチング等の画像処理を施すことにより、ガラス板1の内部にレーザ加工すべき位置の直下の分割予定ラインSを検出するアライメントを行う。なお、ガラス板1は透明であり、また、ガラス板1の第1の面1aに貼り合わせられた研削済みの半導体ウエーハW1の裏面W1bからは窒化膜が除去されているため、アライメントカメラ6によって分割予定ラインSを容易に検出することができる。
図11に示すように、レーザ光線照射手段7bを用いて、ガラス板1の内部の所定位置にガラス板分割起点9を形成する。ガラス板分割起点9をガラス板1の内部に形成するときは、レーザ光線照射手段7bは、レーザヘッド70をガラス板1に接近する方向に下降させ、ガラス板1に対し透過性の波長を有するレーザ光線LB2の集光点をガラス板1の内部の所望位置(図示の例ではガラス板1の第1の面1a側に最も近い位置)に調整する。続いて、貼り合わせウエーハ2を水平方向に移動させるとともに、レーザヘッド70は、ガラス板1に対して透過性を有する波長のレーザ光線LB2をガラス板1の第2の面1b側から図1に示した分割予定ラインSに沿って照射し、ガラス板1の内部にガラス板分割起点9を形成する。本実施形態に示すガラス板分割起点9は、列をなす複数の微細な孔であり、このガラス板分割起点9が内部に形成されることでガラス板1が割れやすくなる。
図12に示すように、研削手段5によってガラス板1の第2の面1bを所定の厚みに至るまで研削して薄化する。具体的には、研削手段5の下方側に貼り合わせウエーハ2を保持した保持テーブルを移動させ、鉛直方向の貼り合わせウエーハ2の中心を貫通した回転軸を軸として貼り合わせウエーハ2を回転させつつ、研削手段5は、ガラス板1の第2の面1bに対して接近する方向に下降しながら、スピンドル50を回転させ、研削砥石52を例えば矢印B方向に回転させつつガラス板1の第2の面1bを押圧しながら所定の厚みに至るまで研削する。このとき、図13に示すように、研削にともなってガラス板1の外周縁1c側にクラック10が発生しても、ガラス板1の内部に形成された複数のガラス板分割起点9において、ガラス板1の外周縁1c側から中心Oに向けてクラック10が進行するのを止めることができる。これにより、ガラス板1の内部を良好な状態でガラス板1を所定の厚みに薄化することができる。
半導体ウエーハ加工工程及びガラス板加工工程を実施した後、図14に示すように、貼り合わせウエーハ2の表裏を反転させ、積層ウエーハWLを上側にして、ガラス板1を下側に位置づけ、開口を有するリングフレーム11にダイシングテープ12を貼着し開口から露出したダイシングテープ12にガラス板1側を貼着して、ダイシングテープ12を介してリングフレーム11で貼り合わせウエーハ2を支持するワークセット13を形成する。また、半導体ウエーハW2の裏面W2bから保護テープ4aを剥離する。
図15に示すように、例えば支持テーブル14においてワークセット13を支持して、支持テーブル14の上方側に配設されたブレーキングブレード15によって分割予定ラインSに沿って積層ウエーハWL及びガラス板1を分割する。支持テーブル14は、間隙140が形成され、ダイシングテープ12を介して貼り合わせウエーハ2を支持することができる。ブレーキングブレード15は、その先端部15aが図1に示した分割予定ラインSの直線に沿って直線形状に形成されており、被加工物の内部に外力を加えることができる。ブレーキングブレード15には、押圧手段16が接続されており、上下方向に移動可能となっている。
また、本発明にかかるウエーハ加工方法では、ガラス板1の外周縁1cの面取り部分の面取り除去工程を実施しないため、少なくともその工程分だけガラス板1に対する加工の工程数が少なくなり、加工効率が向上する。
2:貼り合わせウエーハ 3:切削ブレード 4,4a:保護テープ
5:研削手段 50:スピンドル 51:研削ホイール 52:研削砥石
6:アライメントカメラ 7a,7b:レーザ光線照射手段 70:レーザヘッド
8:ウエーハ分割起点 9:ガラス板分割起点 10:クラック
11:リングフレーム 12:ダイシングテープ 13:ワークセット
14:支持テーブル 140:間隙 15:押圧手段 150:ブレーキングブレード
151:昇降手段
20:積層ウエーハ 21,22:半導体ウエーハ 23:ガラス板
24:切削ブレード 30:クラック
W1,W2:半導体ウエーハ W1a,W2a:表面 W1b,W2b:裏面
W1c,W2c:外周縁 S:分割予定ライン D1,D2:デバイス
WL:積層ウエーハ G:分割溝 AL:変質層
Claims (1)
- 表面に分割予定ラインで区画されデバイスが形成され外周縁が面取りされた半導体ウエーハの表面とガラス板とが接着部材で接着され一体となった貼り合わせウエーハを該分割予定ラインに沿って分割してチップを形成するウエーハの加工方法であって、
該半導体ウエーハを加工する半導体ウエーハ加工工程と、該ガラス板を加工するガラス板加工工程とを備え、
該半導体ウエーハ加工工程は、該半導体ウエーハの該外周縁の面取り部分を切削ブレードによって除去する面取り除去工程と、
該面取り除去工程を実施した後、該半導体ウエーハの裏面を研削砥石によって研削するウエーハ研削工程と、
該ウエーハ研削工程で研削した該裏面側から該半導体ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射して該分割予定ラインに沿ってウエーハ分割起点を形成するウエーハ分割起点形成工程とを備え、
該ガラス板加工工程は、該ガラス板に対して透過性を有する波長のレーザ光線を照射して該分割予定ラインに沿って該ガラス板の厚み方向に延在するガラス板分割起点を内部に形成するガラス分割起点形成工程と、
該ガラス板を該研削砥石によって研削するガラス板研削工程とを備え、
該半導体ウエーハ加工工程及び該ガラス板加工工程を実施した後、開口を有するリングフレームにダイシングテープを貼着し該開口から露出した該ダイシングテープに該ガラス板側を貼着し該ダイシングテープを介して該リングフレームで該ウエーハを支持するワークセットを形成するワークセット形成工程と、
該分割予定ラインに沿って形成された該ガラス板分割起点と該ウエーハ分割起点とに外力を加えることにより該半導体ウエーハと該ガラス板とを該分割予定ラインに沿って分割してチップを形成する分割工程と、を備えるウエーハの加工方法。
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