JP2018113215A - 触媒インク塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒インク吐出部に付着した触媒インクが基材に付着することを防止できる触媒インク塗布装置を提供する。【解決手段】触媒インク塗布装置10は、搬送ローラ20により搬送される基材Aに対し触媒インクBを吐出する触媒インク吐出部30と、触媒インク吐出部30の基材Aの搬送側に配置され、触媒インク吐出部30に付着した触媒インクBを除去する触媒インク除去部35と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、触媒インク塗布装置に関する。
燃料電池は、複数のセルが積層されて構成されたセル積層体を備えている。セル積層体の各セルは、膜電極接合体(MEA)と、その膜電極接合体を両側から挟むセパレータを備えている。膜電極接合体は、電解質膜の両側に、アノード電極の触媒層とカソード電極の触媒層を備えている。
膜電極接合体は、例えば基材となる高分子電解質膜に触媒インクを塗布して触媒層を形成することによって製造される。このとき触媒インク塗布装置が用いられ、触媒インク塗布装置は、搬送ローラにより移送される基材に対し、ダイから連続的或いは間欠的に触媒インクを吐出する(特許文献1参照)。
しかしながら、上述の触媒インク塗布装置では、ダイから触媒インクの吐出する際に、例えばポンプに起因する触媒インクの吐出量の変動や、触媒インク内に入り込んだ気泡の破裂などにより、ダイの先端部(リップ部)に触媒インクが付着することがある。この場合、ダイによる触媒インクの吐出が停止されても、リップ部に付着した余剰触媒インクが基材にスジ状に付着する恐れがある。この場合、本来触媒インクが塗布されない部分に触媒インクが塗布されて、基材が不良となる。
本出願はかかる点に鑑みてなされたものであり、ダイのリップ部などの触媒インク吐出部に付着した余剰触媒インクが基材に付着することを防止できる触媒インク塗布装置を提供することをその目的の一つとする。
本発明の一の態様は、膜電極接合体の触媒層となる触媒インクを基材に塗布する触媒インク塗布装置であって、搬送ローラにより搬送される基材に対し触媒インクを吐出する触媒インク吐出部と、前記触媒インク吐出部の前記基材の搬送側に配置され、前記触媒インク吐出部に付着した触媒インクを除去する触媒インク除去部と、を備えた、触媒インク塗布装置である。
本態様によれば、触媒インク吐出部に付着した触媒インクが触媒インク除去部により除去されるので、触媒インク吐出部に付着した余剰触媒インクが基材に付着することを防止できる。
本発明によれば、触媒インク吐出部に付着した余剰触媒インクが基材に付着することを防止できる触媒インク塗布装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、触媒層形成システム1の構成の概略を示す模式図である。
触媒層形成システム1は、触媒インク塗布装置10と、帯状の基材Aを連続的に搬送する搬送路11を備えている。
搬送路11は、複数の搬送ローラ20を有し、図示しない基材ロールから巻き出された基材Aを所定のルートを通って搬送する。
触媒インク塗布装置10は、例えば触媒インクBを吐出する触媒インク吐出部(ダイ)30と、触媒インクBが貯留された触媒インク供給源31と、触媒インク供給路32と、流量調整バルブ33と、供給ポンプ34と、触媒インク除去部35等を備えている。ここで、「触媒インク」とは、燃料電池用の触媒を担持する導電性粒子と、電解質膜と同じまたは類似の電解質とを有機溶媒や無機溶媒によって分散させた粒体分散溶液である。
触媒インク供給路32は、触媒インク吐出部30と触媒インク供給源31に接続されている。供給ポンプ34は、触媒インク供給源31の触媒インクBを触媒インク供給路32を通じて触媒インク吐出部30に圧送する。流量調整バルブ33は、触媒インク吐出部30から吐出される触媒インクBの流量を調整したり、触媒インクBの吐出のON、OFFを切り替えることができる。なお、図示しないが、供給ポンプ34や流量調整バルブ33等の動作の制御は、制御装置により行われる。
図1及び図2に示すように触媒インク吐出部30は、搬送路11の一つの搬送ローラ20aに近接配置されている。触媒インク吐出部30は、帯状の基材Aの幅方向(図1の紙面方向(紙面に対し垂直な方向))の長さよりも長い略直方体形状の本体部30aを有している。本体部30aは、搬送ローラ20a側に先端部(リップ部)30bを有している。先端部30bは、本体部30aから凸条に突出している。先端部30bには、先端部30bの幅方向(図1の紙面方向)に沿ったスリット状の吐出口30cが形成されている。触媒インク供給路32から触媒インク吐出部30の本体部30aに供給された触媒インクBは、本体部30a内部を通って先端部30bの吐出口30cから均一に吐出される。
触媒インク除去部35は、触媒インク吐出部30の搬送ローラ20aにより基材Aが搬送される側、すなわち触媒インク吐出部30の上側近傍に設けられている。触媒インク除去部35は、例えばスポンジやろ紙などの吸収材であり、触媒インク吐出部30から吐出され先端部30bに付着した触媒インクBを吸収して除去できる。触媒インク除去部35は、例えば先端部30bに対しテープ、シール材、ネジ止めなどにより固定されている。触媒インク除去部35は、触媒インク吐出部30の先端部30bの幅方向の全体に亘って設けられている。
次に、以上のように構成された触媒層形成システム1における触媒インク塗布装置10の動作について説明する。
例えば図示しない基材ロールから巻き出された転写用のシートである基材Aが搬送路11に沿って移送され、搬送ローラ20aを通る。そして、例えばカソード電極の触媒層を形成する場合には、触媒インク塗布装置10は、例えば触媒インク吐出部30の吐出口30cから搬送ローラ20aの基材Aの表面に触媒インクBが間欠的に塗布される。これにより、基材A表面には、触媒インクBの方形状の塗布層が断続的に形成される。また、アノード電極の触媒層を形成する場合には、触媒インク吐出部30の吐出口30cから搬送ローラ20aの基材Aの表面に触媒インクBが連続的に塗布される。これにより、基材A表面には、触媒インクBの帯状の塗布層が連続的に形成される。搬送路11の下流領域では、図示しない乾燥装置により触媒インクBが乾燥される。基材Aに形成された触媒層は、電解質膜に転写され、膜電極接合体が形成される。
触媒インク吐出部30の吐出口30cから吐出され、先端部30bに付着した触媒インクBは、触媒インク除去部35により吸収される。
本実施の形態によれば、触媒インク吐出部30に付着した触媒インクBが触媒インク除去部35により除去されるので、触媒インク吐出部30に付着した余剰触媒インクBが、基材Aの塗布不要部分に付着することを防止できる。特に、触媒インクBを間欠的に塗布する際には、基材Aの塗布不要領域に触媒インクBがスジ状に付着してスジ不良を起こすことを防止できる。
上記実施の形態において、触媒インク除去部35は、吸収材であったが、他の方法により触媒インクBを除去するものであってもよい。例えば触媒インク除去部35は、触媒インクBを吸引するものであってもよい。かかる場合、例えば図3に示すように触媒インク吐出部30の先端部30bの上部に吸引ノズル50が設けられる。吸引ノズル50は、減圧(真空)や毛細管現象により触媒インクを吸引する機構を有している。かかる例においても、触媒インク吐出部30に付着した触媒インクBが、基材Aの塗布不要部分に付着することを防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記実施の形態で記載した触媒インク塗布装置10の構成はこれに限られない。例えば触媒インク吐出部30の形状や構造もこれに限られない。例えば触媒インク吐出部30は、吐出口30cが一つで一体のものであったが、複数の吐出部(吐出口)からなるセパレート型のものであってもよい。触媒インク除去部35は、触媒インク吐出部30に付着した触媒インクを塗布処理(塗工)を行っていない時にエアーなどで吹き飛ばすことで除去するものであってもよい。このとき、触媒インクの除去は、吐出停止時、吐出スタート時、吐出一時停止時などの非塗工時や、間欠塗工における吐出停止時に行ってもよい。
また、以上の実施の形態において、基材が、触媒層を電解質膜に転写するための転写用シートであったが、基材が電解質膜であってもよい。かかる場合、触媒インク塗布装置は、電解質膜の表面に直接触媒インクを塗布して触媒層を形成する。
本発明は、触媒インク吐出部に付着した触媒インクが基材に付着することを防止できる触媒インク塗布装置を提供する際に有用である。
1 触媒層形成システム
10 触媒インク塗布装置
11 搬送路
20 搬送ローラ
30 触媒インク吐出部
35 触媒インク除去部
A 基材
B 触媒インク
10 触媒インク塗布装置
11 搬送路
20 搬送ローラ
30 触媒インク吐出部
35 触媒インク除去部
A 基材
B 触媒インク
Claims (1)
- 膜電極接合体の触媒層となる触媒インクを基材に塗布する触媒インク塗布装置であって、
搬送ローラにより搬送される基材に対し触媒インクを吐出する触媒インク吐出部と、
前記触媒インク吐出部の前記基材の搬送側に配置され、前記触媒インク吐出部に付着した触媒インクを除去する触媒インク除去部と、を備えた、触媒インク塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017004217A JP2018113215A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | 触媒インク塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017004217A JP2018113215A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | 触媒インク塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018113215A true JP2018113215A (ja) | 2018-07-19 |
Family
ID=62911375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017004217A Pending JP2018113215A (ja) | 2017-01-13 | 2017-01-13 | 触媒インク塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018113215A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111342093A (zh) * | 2020-04-10 | 2020-06-26 | 武汉理工氢电科技有限公司 | 一种ccm的生产方法 |
-
2017
- 2017-01-13 JP JP2017004217A patent/JP2018113215A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111342093A (zh) * | 2020-04-10 | 2020-06-26 | 武汉理工氢电科技有限公司 | 一种ccm的生产方法 |
CN111342093B (zh) * | 2020-04-10 | 2021-03-02 | 武汉理工氢电科技有限公司 | 一种ccm的生产方法 |
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