JP2018112677A - 撮像ユニットおよび電子機器 - Google Patents

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Norihiro Tanabe
典宏 田部
洋司 崎岡
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洋司 崎岡
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茂幸 馬場
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豪 浅山
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Abstract

【課題】WL−CSP構造に起因する収差の影響をより低減させることを可能にする撮像ユニットを提供する。【解決手段】被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(1)を満たす形状となっている。|L(θ)|≦λ/2NA2・・・(1)【選択図】図4

Description

本開示は、撮像ユニットおよび電子機器に関する。
近年、パッケージの小型化および薄型化が可能であり、製造コストの観点でも優れている等の理由で、撮像ユニットの構造として、WL−CSP(Wafer Level Chip Size Package)が採用されることが多い。WL−CSPは、撮像素子が形成されたウエハにレンズ光学系(カバーガラス等)を接着させた上で、レンズ光学系が設けられたウエハを個片化させるという製造工程を経るため、カバーガラスが撮像素子に固定され、カバーガラスと撮像素子との間に空気層が存在しない構造を有する。以下の特許文献1には、WL−CSPにおける撮像素子とカバーガラスとの間に、所定の比重を有する膜と透明樹脂とが充填される技術が開示されている。
特開2014−175465号公報
Warren J.Smith,"Modern Optical Engineering",(米), McGraw-Hill Education,2007,p.103
ここで、上記特許文献1に開示されている技術を含む既存技術では、撮像素子に固定されたカバーガラスにより生じる収差の影響を低減させることが困難であった。例えば、光が撮像ユニットに入射し、カバーガラスを透過して、カバーガラスと撮像素子との間に位置する結像面に結像する場合、カバーガラスが厚くなるほどカバーガラスにより生じる収差の影響が大きくなるため、撮像画像の品質が低下する。
また、撮像ユニットにおいて、カバーガラスより被写体側に設けられる撮像光学系(例えば、結像レンズ等)の形状、材質等を変更することによって収差を補正することも考えられるが、カバーガラスが厚くなるほど収差の補正は困難になる。
そこで、本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、本開示は、WL−CSP構造に起因する収差の影響をより低減させることが可能な、撮像ユニットおよび電子機器を提供する。
本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(1)を満たす形状となっている、撮像ユニットが提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(2)を満たす形状となっている、撮像ユニットが提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差L(θ)をとし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(3)を満たす形状となっている、撮像ユニットが提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(4)を満たす形状となっている、撮像ユニットが提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(5)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器が提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(6)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器が提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(7)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器が提供される。
Figure 2018112677
また、本開示によれば、被写体の像が結像する撮像素子と、前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(8)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器が提供される。
Figure 2018112677
本開示によれば、被写体側に位置するレンズ光学系の表面形状が、上記のような所定の形状を有していることで、WL−CSP構造に起因する収差が補正される。
以上説明したように本開示によれば、WL−CSP構造に起因する収差の影響をより低減させることが可能になる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示に係る撮像ユニットの構成を示す図である。 カバーガラスが撮像素子に備えられない場合における結像レンズから結像面までの光路長を示す図である。 平らなカバーガラスが撮像素子に備えられる場合における結像レンズから結像面までの光路長を示す図である。 曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラスが撮像素子に備えられる場合における結像レンズから結像面までの光路長を示す図である。 各曲率半径Rにおいて、入射光の画角θと光路差の二乗との関係を示す図である。 カバーガラスが設けられていない場合におけるMTFを示すグラフである。 平らなカバーガラスが設けられた場合におけるMTFを示すグラフである。 第1の実施例に係る曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラスが設けられた場合におけるMTFを示すグラフである。 第2の実施例に係る撮像ユニットがスマートフォン等の電子機器に使用された場合におけるカバーガラスの板厚と曲率半径の関係を示す図である。 非球面構造を有するカバーガラスが撮像素子に固定されている場合における結像レンズから結像面までの光路長を示す図である。 球面形状を有するカバーガラスと非球面形状を有するカバーガラスにおける、入射光の画角θと光路差の二乗との関係を示す図である。 第4の実施例において、入射光の画角θと光路差の二乗との関係を示す図である。 本開示に係る撮像ユニットを備える電子機器の機能構成を示す図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 カメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。 体内情報取得システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.開示の概要
2.第1の実施例
3.第2の実施例
4.第3の実施例
5.第4の実施例
6.本開示に係る撮像ユニットを備える電子機器の機能構成
7.移動体への応用例
8.内視鏡手術システムへの応用例
9.体内情報取得システムへの応用例
10.備考
11.むすび
<1.開示の概要>
(1−1.撮像ユニット10の概要)
まず、図1を参照して、本開示に係る撮像ユニット10の概要について説明する。図1は、本開示に係る撮像ユニット10の構成を示す図である。
図1に示すように、本開示に係る撮像ユニット10は、レンズ光学系の一例であるカバーガラス11と、撮像素子12と、撮像光学系の一例である結像レンズ13と、少なくとも備える。撮像ユニット10は、入射した光を結像レンズ13およびカバーガラス11により結像面に結像させることで、撮像素子12により、入射光の輝度分布を表す撮像画像データを生成する。本開示に係る撮像ユニット10は、スマートフォン、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ等の電子機器に使用することが可能である。しかし、これらの適用例はあくまで一例であり、本開示に係る撮像ユニット10は様々な用途または装置に使用することが可能である。
また、本開示におけるカバーガラス11および撮像素子12は、WL−CSP構造を有している。すなわち、カバーガラス11および撮像素子12は、複数の撮像素子12が形成されたウエハの状態の半導体基板上に光透過性基板(カバーガラス11の元となる基板)が固定された後に個片化されることで製造された、パッケージである。WL−CSPは、ウエハの状態で一括処理が行われることにより、パッケージの小型化および薄型化が可能であり、製造コストの観点でも優れている。
カバーガラス11は、上記光透過性基板が個片化されることによって構築された構成であり、入射光を透過させる。そして、カバーガラス11は、撮像素子12よりも被写体側に位置することで、入射光を透過させ、カバーガラス11と撮像素子12との間に位置する結像面に、入射光を結像させる。すなわち、カバーガラス11は、撮像素子12に結像させたい光が属する波長帯域の光を透過させることが可能な材質(着目する波長帯域において透明とみなすことが可能な材質)で形成されている。また、WL−CSPの製造工程上、カバーガラス11は撮像素子12に固定された状態であり、カバーガラス11と撮像素子12の間は中空状態となっていない。
撮像素子12は、結像レンズ13およびカバーガラス11を透過して結像面に結像した入射光を受光して光電変換することにより、入射光に対応した撮像画像データを生成する。すなわち、かかる撮像素子12は、着目する入射光を検出可能な半導体からなる半導体基板で形成されている。例えば、着目する入射光の波長帯域が、いわゆる可視光帯域である場合、かかる撮像素子12としては、例えばBayer配列を有するカラー撮影可能な撮像素子等が用いられる。かかる撮像素子12は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等、各種の公知の素子であってよい。
結像レンズ13は、撮像ユニット10に入射した入射光を透過させて、透過した入射光を結像面に結像させる。ここで、図1には、結像レンズ13として単数のレンズが示されているが、これはあくまで一例であり、結像レンズ13は複数のレンズの集合体であってもよい。なお、図1には、凸形状を有した結像レンズ13が示されているが、これはあくまで一例であり、凹形状を有した結像レンズ13や非球面構造を有する結像レンズ13等、結像レンズ13の形状は任意である。また、結像レンズ13の材質や、焦点距離等についても、特に限定されるものではない。
(1−2.背景)
上記では、本開示に係る撮像ユニット10の概要について説明した。続いて、本開示の背景について説明する。
近年、パッケージの小型化および薄型化が可能であり、かつ、製造コストの観点でも優れている等の理由で、撮像ユニットの構造として、WL−CSPが採用されることが多い。上記のとおり、WL−CSPは、製造工程上、カバーガラスが撮像素子に固定化されて、一体化された構造を有する。
そのため、光が撮像ユニットに入射し、カバーガラスを透過して、カバーガラスと撮像素子との間に位置する結像面に結像する場合、カバーガラスが厚くなるほどカバーガラスにより生じる収差の影響が大きくなるため、撮像画像の品質が低下する。より具体的に説明すると、WL−CSPのようにカバーガラスが撮像素子に固定されて存在する場合、理想レンズとの光路差が、カバーガラスが厚くなるほど大きくなるため、カバーガラスにより生じる収差(球面収差等)の影響が大きくなる。そして、収差の影響が大きくなると、ピントずれ、滲み等の像の乱れが生じ、撮像画像の品質が低下する。
また、結像レンズの形状及び材質の少なくとも何れかを変更することによって収差補正を行うことも考えられるが、カバーガラスが厚くなるほど、当該収差補正は困難になる場合がある。
本件の開示者は、上記事情に着眼して本開示を創作するに至った。本開示に係る撮像ユニット10においては、カバーガラス11の画角θごとの理想レンズとの光路差が焦点深度以下になるような形状のカバーガラス11が用いられる。これによって、本開示に係る撮像ユニット10は、収差を補正することができ、撮像画像の品質を向上させることができる。以降では、本開示の実施例、本開示に係る撮像ユニット10を備える電子機器の機能構成、応用例等について順次説明する。
<2.第1の実施例>
上記では、本開示の背景について説明した。続いて、本開示の第1の実施例について説明する。
まず、図2〜図4を参照して、カバーガラス11により生じる収差の影響について説明する。図2は、カバーガラス11が撮像素子12に場合における結像レンズ13から結像面までの光路長Lを示す図である。
図2に示したように、結像レンズ13の射出瞳距離をD[mm]とし、かかる結像レンズ13に対して、所定波長の光が画角θ[deg]で入射した場合を考える。この際、結像レンズ13から所定の結像面までの光路長Lは、以下の式(9)で簡易的に表される。なお、本明細書において、画角θとは、カバーガラス11の光軸に対する入射光の方向をいい、図2に示したように、光軸方向と入射光の進行方向とのなす角で表される。
Figure 2018112677
続いて、図3について説明する。図3は、平らなカバーガラス11が撮像素子12に備えられる場合における結像レンズ13から結像面までの光路長L’を模式的に示す図である。図3には、板厚がtであり屈折率がnである平らなガラス板がカバーガラス11として撮像素子12に備えられる場合の光路長L’が示されている。
図3において、カバーガラス11の板厚tは、空気間距離に換算されるとt/nと表される。したがって、カバーガラス11が設けられることにより発生するピントずれを補正する際に考慮すべき結像レンズ13とカバーガラス11との間の距離は、D−t/nとなる。ここで、入射光が画角θで入射した場合、スネルの法則により画角θと屈折角θ’との関係は、sinθ=n×sinθ’で表される。したがって、図3のように平らなガラス板がカバーガラス11として撮像素子12に備えられる場合に、画角θで入射した光線の、結像レンズ13から結像面までの光路長L’は、以下の式(10)で簡易的に表される。
Figure 2018112677
式(9)と式(10)を比較することで明らかなように、平らなカバーガラス11の影響で光路長が変化し、収差が発生する。言い換えると、式(10)で表されるL’から式(9)で表されるLを引いて得られる値が、平らなカバーガラス11が備えられることで生ずる光路差となり、この光路差に起因して、収差が発生する。
続いて、図4について説明する。図4は、曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11が撮像素子12に備えられる場合における結像レンズ13から結像面までの光路長を示す図である。図4に示すように、結像レンズ13の光学中心を原点とした場合に、入射光とカバーガラス11との交点座標は、曲率半径Rの関数として、(x’(R),y’(R))と表される。また、カバーガラス11の曲率中心と交点座標を結ぶ直線と光軸がなす角度を、曲率半径Rの関数としてφ(R)とし、同様に、カバーガラス11表面における屈折角をθ”(R)とする。このとき、画角θで入射した光線の、結像レンズ13から結像面までの光路長L”は、以下の式(11)で簡易的に表される。
Figure 2018112677
式(11)で表されるL”から式(9)で表されるLを引いて得られる値が、曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11が備えられることで生ずる光路差となり、この光路差に起因する収差が発生することになる。なお、上記式(11)に示すように、射出瞳距離D、カバーガラス11の板厚tおよび屈折率nが固定値である場合に、それ以外の各値は曲率半径Rを変数とする関数で表される。従って、式(11)で与えられる光路差L”も、カバーガラス11の表面形状に由来する曲率半径Rの関数となる。
本実施例に係る撮像ユニット10においては、式(11)で表されるL”から式(9)で表されるLを引いて得られる光路差が、各画角θにおいて、焦点深度以下となるような曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11が採用される。ここで、結像レンズ13の開口数をNAとし、入射光の波長をλ[nm]とした場合、焦点深度Dは、以下の式(12)で表される。
Figure 2018112677
すなわち、本実施例では、以下の式(13)の関係が満たされるように、結像レンズ13側のカバーガラス11の形状(換言すれば、レンズ光学系を構成するレンズ等の光学素子のうち、最も被写体側に位置するレンズの形状)が規定される。ここで、|Diff(θ,R)|は光路差を示す。
Figure 2018112677
焦点深度Dとは、実用上、鮮明な像が結ばれているとみなされる光軸方向の許容範囲であるため、本実施例のように、各画角θにおける光路差が焦点深度D以下になることによって、光がいずれの画角θで入射しても鮮明に結像することになる。すなわち、本実施例の方法により、カバーガラス11により生じる収差を補正することができ、撮像画像の品質の向上させることができる。
ここで、一例として、本実施例の撮像ユニット10がスマートフォン等の電子機器に使用される場合について考える。スマートフォン等の電子機器に搭載される撮像ユニット10のF値は、一般的に2.0程度である。従って、撮像ユニット10を構成する結像レンズ13のF値が2.0であるとすると、以下の式(14)により、結像レンズ13の開口数NAは0.25となる(式中には、F値を「F」と記載)。
Figure 2018112677
また、スマートフォン等の電子機器は基本的に可視光の撮像を行う。ここで、検出される入射光の波長λが一般的な可視光の波長帯域の中央値であるとし、当該中央値が約550[nm]としたとき、式(12)に基づいて焦点深度Dは4.4[μm]となる。すなわち、本実施例の撮像ユニット10がスマートフォン等の電子機器に使用される場合、光路差は、式(13)に基づいて4.4[μm]以下となっていることが望ましい。
また、上記のような球面収差の影響を考慮するだけでなく、更に非点収差の影響を考慮して光路差が算出されてもよい。より具体的に説明すると、実際の光学系では非点収差の影響により、サジタル方向の光路長とタンジェンシャル方向の光路長との差によって光路差が生じ得る。ここで、上記の非特許文献1(Warren J.Smith「Modern Optical Engineering」2007年)には、屈折率をnとし、厚みをtとする平らなガラス板に画角θで入射した光線の非点収差量AS(θ)は以下の式(15)で表されることが開示されている。
Figure 2018112677
本実施例において、式(15)のAS(θ)に基づいて得られた値が式(13)に適用されてもよい。例えば、式(15)のAS(θ)を2で除算して得られた値を式(13)の光路差から減算することで、非点収差を考慮した光路差が算出されてもよい。すなわち、以下の式(16)によってカバーガラス11の形状が求められてもよい。これによって、撮像ユニット10は、球面収差のみならず非点収差をも含めて収差を補正することができ、撮像画像の品質をより向上させることができる。なお、式(16)はあくまで一例であるため、適宜変更されてもよい。例えば、カバーガラス11の表面形状に基づいて非点収差量ASを算出する数式(すなわち、上記式(15))が適宜変更されてもよい。
Figure 2018112677
なお、撮像ユニット10は、上記の式(13)または式(16)を満たすことによって十分な品質の撮像画像を生成することができるが、理想レンズとの光路差が可能な限り小さくなるようなカバーガラス11が使用されることがより好ましい。ここで、図5を参照して、理想レンズとの光路差を可能な限り小さくすることができるカバーガラス11の曲率半径Rについて説明する。
図5は、射出瞳距離Dを4.0[mm]とし、屈折率nを1.5とし、板厚tを0.2[mm]とした条件下で、光路差の二乗で与えられる値が入射光の画角θ毎に示された図である。各変数の値は、スマートフォン、デジタルカメラ等の小型の撮像デバイスを備えた電子機器が想定された値である。
図5に示すように、カバーガラス11の曲率半径Rが無限大(図中には「INF」と記載)である場合(すなわちカバーガラス11が平らな板状である場合)、曲率半径Rが他の値である場合に比べて光路差が大きくなる。光路差は、曲率半径Rが無限大から小さくなるにつれて小さくなり、曲率半径Rが50.7[mm]であるときに最小となり、曲率半径Rが50.7[mm]よりも小さくなると、再び大きくなる。すなわち、各変数が上記の条件である場合には、曲率半径Rが50.7[mm]のカバーガラス11が採用されることがより好ましい。
続いて、図6〜図8を参照して、撮像ユニット10のデフォーカス変調伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)の特性について説明する。図6〜図8の横軸はデフォーカス量を示しており、縦軸はMTFの強度を示している。また、図6〜図8には、一例として、入射光の画角θを0[deg]としたときと30[deg]としたときにおけるMTFが示されている。なお、入射光の画角θを30[deg]としたときにおいては、サジタル方向のMTFおよびタンジェンシャル方向のMTFが示されている。
まず、図6について説明する。図6は、カバーガラス11が備えられていない場合におけるMTFを示すグラフである。図6に示すように、カバーガラス11が備えられていない状態で収差が補正されている撮像ユニット10の場合、デフォーカスが0のときに各画角θのMTFが良好な値を示している。
続いて図7について説明する。図7は、平らなカバーガラス11が備えられた場合におけるMTFを示すグラフである。図7に示すように、平らなカバーガラス11が備えられた場合には、入射光の画角θが0[deg]であるときのMTFは良好な値を示すが、入射光の画角θが30[deg]のときのMTFは劣化する。より具体的に説明すると、入射光の画角θが30[deg]のとき、MTFのピーク位置が移動することでデフォーカスが0のときのMTFが低くなる。
続いて図8について説明する。図8は、第1の実施例に係る曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11(一例として、曲率半径Rを50.7[mm]としたときのカバーガラス11)が備えられた場合におけるMTFを示すグラフである。図8に示すように、本実施例に係る曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11が備えられた場合には、入射光の画角θが0[deg]であるときのMTFが良好な値を示すだけでなく、入射光の画角θが30[deg]のときのMTFの劣化が低減される。より具体的に説明すると、入射光の画角θが30[deg]のとき、MTFのピーク位置の移動量が図7に示した例に比べて少ないため、デフォーカスが0のときのMTFが高く保たれる。
<3.第2の実施例>
上記では、本開示の第1の実施例について説明した。続いて、本開示の第2の実施例について説明する。
第1の実施例では、各画角θにおける理想レンズとの光路差が焦点深度D以下となるようにカバーガラス11の曲率半径Rが決められていた。一方、第2の実施例では、各画角θにおける理想レンズとの光路差の平均値が焦点深度D以下となるように曲率半径Rが決められる。すなわち、第2の実施例では、以下の式(17)もしくは式(18)が満たされる。なお、式(18)は、第1の実施例と同様に、非点収差(上記式(15)のAS(θ))の影響が考慮された場合の条件式である。式(18)によって、撮像ユニット10は、非点収差を含めた収差を補正することができ、撮像画像の品質をより向上させることができる。
Figure 2018112677
Figure 2018112677
特に式(18)については、第1の実施例に係る式(16)よりも成立条件を緩和させた上で、十分な結像性能を実現することができる。換言すると、一部の画角θにおいて理想レンズとの光路差が焦点深度Dより大きくなったとして、各画角θにおける理想レンズとの光路差の平均値が焦点深度D以下となれば、式(18)が満たされるため、十分な結像性能を実現することができる。
なお、第2の実施例に係る撮像ユニット10がスマートフォン等の電子機器に使用された場合を考えると、第1の実施例と同様に、当該電子機器のF値を2.0とし、入射光の波長λを550[nm]としたとすると、各画角θにおける理想レンズとの光路差の平均値は4.4[μm]以下となっていることが望ましい。
また、スマートフォン等の電子機器に搭載される撮像ユニット10の画角θは一般的に80.0[deg]以下であり、カバーガラス11の屈折率nは1.5であり、焦点距離は一般的に4.0[mm]であるとする。ここで、焦点距離と射出瞳距離Dが同一であるとみなす。そして、これらの各パラメータを式(18)に入力することによって、図9に示すような、曲率半径Rおよび板厚tを変数とする曲線が算出される。なお、図9には、式(18)の最大条件を示す曲線と、式(18)の最小条件を示す曲線が示されている。図9に示すように、板厚tによって適した曲率半径Rが変化する。
さらに、図9における式(18)の最大条件を示す曲線と式(18)の最小条件を示す曲線のそれぞれに対して線形近似を行うことによって以下の式(19)が導き出される(図9中にも、式(19)を示している)。
Figure 2018112677
以上から、式(19)を満たした撮像ユニット10は、スマートフォン等の電子機器に使用された場合に、カバーガラス11による収差を適切に補正することで、撮像画像の品質を向上させることができる。
<4.第3の実施例>
上記では、本開示の第2の実施例について説明した。続いて、本開示の第3の実施例について説明する。
第1の実施例および第2の実施例においては、曲率半径Rの球面形状を表面に有するカバーガラス11が用いられていた。すなわち、球面レンズであるカバーガラス11が用いられていた。一方、以下の第3の実施例では、カバーガラス11が非球面レンズである場合について説明する。
ここで、図10を参照して、第3の実施例についてより具体的に説明する。図10は、非球面構造を有するカバーガラス11が撮像素子12に固定されている場合における結像レンズ13から結像面までの光路長を示す図である。
ここで、非球面構造を有するレンズとしてよく知られている一般的な偶数次非球面レンズ表面の形状は以下の式(20)で表される。なお、式(20)における△xは非球面頂点からの光軸方向のずれ量であり、cは非球面レンズ(カバーガラス11)の曲率半径Rの逆数であり、kはコーニック定数であり、αは非球面係数である。
Figure 2018112677
ここで、例えば、コーニック定数kが0であり、4次の非球面係数がαであり、4次の非球面係数がαであると仮定すると、図10における入射光とカバーガラス11との交点座標(△x’,y’)は、以下の式(21)および式(22)の連立方程式によって算出される。
Figure 2018112677
Figure 2018112677
式(21)および式(22)の連立方程式の解となる交点座標を(△x’(R,α,α),y’(R,α,α))とし、交点座標の法線ベクトルとx軸とがなす角度をφ’とすると、法線ベクトルと光線とがなす角度はθ+φ’となるため、光線の屈折角θ”は、スネルの法則によりsin(θ+φ’)=n・sinθ”と表される。以上より、上記の式(11)と同様の方法で、光路長を算出することができる。
ここで、図11を参照して、カバーガラス11の表面を非球面形状にすることによる効果について説明する。図11は、カバーガラス11の表面が球面形状である場合と非球面形状である場合それぞれにおける、入射光の画角θと光路差の二乗との関係を示す図である。なお、球面形状を有するカバーガラス11においては、射出瞳距離Dを4.0[mm]とし、屈折率nを1.5とし、板厚tを0.2[mm]とし、曲率半径Rを50.8[mm]とした条件下で作図されており、非球面形状を有するカバーガラス11においては、4次の非球面係数αを3×10−4とし、6次の非球面係数αを5×10−5とした条件下で作図されている。
また、第3の実施例においても、第1の実施例と同様に、非点収差の影響が考慮されてもよい。より具体的に説明すると、本実施例において、上記式(15)のAS(θ)に基づいて、第1の実施例と同様の方法で、非点収差を考慮した光路差が算出されてもよい。これによって、撮像ユニット10は、非点収差を含めて収差を補正することができ、撮像画像の品質をより向上させることができる。なお、図11には、非点収差の影響が考慮された場合の例が示されている。
図11に示す例では、球面形状を有するカバーガラス11よりも非球面形状を有するカバーガラス11の方が、理想レンズとの光路差をより低減させていることがわかる。すなわち、第3の実施例に係る撮像ユニット10は、カバーガラス11の表面形状を非球面形状にすることによって、カバーガラス11によって生じる収差の影響をより低減させることができる場合がある。
<5.第4の実施例>
上記では、本開示の第3の実施例について説明した。続いて、本開示の第4の実施例について説明する。
上記の第1の実施例〜第3の実施例においては、結像レンズ13による収差の影響が考慮されていなかった。すなわち、結像レンズ13が無収差レンズであるという前提であった。一方、第4の実施例では、結像レンズ13による収差の影響が考慮される。
より具体的に説明すると、結像レンズ13の画角θごとの理想レンズとの光路差を算出し、当該光路差が上記の式(13)または式(17)に用いられてもよい。なお、結像レンズ13の画角θごとの理想レンズとの光路差の算出方法は任意である。例えば、結像レンズ13の画角θごとの理想レンズとの光路差は、結像レンズ13の設計データに基づいて算出されてもよいし、実測値によって求められてもよい。
以下の式(23)は、結像レンズ13の画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、当該f(θ)が式(13)に適用された場合の関係式である。
Figure 2018112677
以下の式(24)は、f(θ)が式(17)に適用された場合の関係式である。
Figure 2018112677
第3の実施例は、カバーガラス11による収差だけでなく結像レンズ13による収差も考慮し、これらの収差を適切に補正することで、撮像画像の品質を向上させることができる。
次いで、結像レンズ13による収差も考慮される場合において最適な曲率半径Rについて説明する。図12は、第4の実施例において、入射光の画角θと光路差の二乗との関係を示す図である。図12においては、射出瞳距離Dを4.0[mm]とし、屈折率nを1.5とし、板厚tを0.2[mm]とした条件下で作図されている。
ここで、結像レンズ13が無収差レンズでない場合、すなわち、結像レンズ13による収差が良好に補正されていない場合、結像レンズ13による像面湾曲の程度は、入射光の画角θの二乗に比例する。図12においては、一例として、結像レンズ13の画角θごとの理想レンズとの光路差f(θ)が以下の式(25)を満たすと仮定している。
Figure 2018112677
また、第4の実施例においても、第1の実施例と同様に、非点収差の影響が考慮されてもよい。より具体的に説明すると、本実施例において、上記式(15)のAS(θ)に基づいて、第1の実施例と同様の方法で、非点収差を考慮した光路差が算出されてもよい。これによって、撮像ユニット10は、非点収差を含めて収差を補正することができ、撮像画像の品質をより向上させることができる。なお、図12には、非点収差の影響が考慮された場合の例が示されている。
図12に示すように、結像レンズ13を無収差レンズとした場合に(第1の実施例において)最適であった曲率半径50.7[mm]における理想レンズとの光路差は大きくなる。一方で、曲率半径Rを33.0[mm]としたときに最小となる。すなわち、各変数が上記の条件である場合には、曲率半径Rが33.0[mm]のカバーガラス11が採用されることがより好ましい。
<6.本開示に係る撮像ユニットを備える電子機器の機能構成>
上記では、本開示の第4の実施例について説明した。続いて、図13を参照して、本開示に係る撮像ユニット10が使用されたスマートフォン等の電子機器100の機能構成について説明する。図13は、本開示に係る撮像ユニット10を備える電子機器100の機能構成を示す図である。
図13に示すように、本開示に係る電子機器100は、撮像ユニット10と、入力情報取得部20と、表示制御部30と、記憶部40と、制御部50と、を備える。
(撮像ユニット10)
撮像ユニット10は、上記のような特徴および機能を有しており、カバーガラス11の形状によって収差が補正されることで良好な撮像画像データを生成することができる。撮像ユニット10は、生成した撮像画像データを後述する制御部50へ提供する。かかる撮像ユニット10の構成は、先だって説明した通りであるため、以下では詳細な説明は省略する。
(入力情報取得部20)
入力情報取得部20は、電子機器100のユーザによる入力のために使用されるインタフェースである。例えば、入力情報取得部20は、ボタン、タッチパネル、キーボード、マイク、ポインティングデバイス等を備え、ユーザはこれらの機器を使用して電子機器100へ入力を行う。入力情報取得部20は、ユーザによって入力された情報を後述する制御部50へ提供する。なお、入力情報取得部20は、ボタン等を備える外部機器からの入力情報を取得し、当該入力情報を制御部50へ提供してもよい。
(表示制御部30)
表示制御部30は、各種情報の表示を制御する。具体的には、表示制御部30は、ディスプレイ等の表示機器を備え、各種情報を画像、テキスト、グラフなどの多様な形式で表示する。なお、表示制御部30は、ディスプレイ等を備える外部機器に対して、表示のための制御情報を送信することで、表示を実現してもよい。
(記憶部40)
記憶部40は、後述する制御部50が各種制御処理を実施するに際して参照可能な、各種のパラメータ及びデータベース、並びに、各種のプログラム等を記憶する。また、かかる記憶部40は、制御部50によって各種制御処理が実施される際に生成される一時的なデータや各種の履歴情報等を格納してもよい。制御部50は、記憶部40に対して、自由にデータのリード/ライト処理を実施することが可能である。記憶部40は、例えば、ROM、RAM、ストレージ装置等により実現される。
(制御部50)
制御部50は、電子機器100における各種処理を制御する。例えば、制御部50は、ユーザによって入力された情報に基づいて撮像ユニット10による撮像処理を制御し、表示制御部30による撮像画像の表示処理を制御する。当該処理はあくまで一例であり、制御部50は、その他の各種処理を適宜制御してもよい。なお、制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって実現される。
なお、図13の機能構成はあくまで一例であり、本開示に係る電子機器100が有する機能構成は適宜変更されてもよい。また、電子機器100の機能の一部が、制御部50によって具現されてもよい。例えば、制御部50が撮像ユニット10、入力情報取得部20、表示制御部30または記憶部40の機能の一部を具現してもよい。
<7.移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図14は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図14に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図14の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図15は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図15では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図15には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031に適用され得る。具体的には、本実施形態に係る撮像ユニット10は、撮像部12031に適用され得る。撮像ユニット10が撮像部12031に適用されることにより、収差が適切に補正された品質の高い撮像画像の生成が可能になる。
<8.内視鏡手術システムへの応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図16は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図16では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
図17は、図16に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、カメラヘッド11102の撮像部11402等に適用され得る。具体的には、本実施形態に係る撮像ユニット10は、カメラヘッド11102の撮像部11402に適用され得る。撮像ユニット10がカメラヘッド11102の撮像部11402に適用されることにより、収差が適切に補正された品質の高い撮像画像の生成が可能になる。
なお、ここでは、一例として内視鏡手術システムについて説明したが、本開示に係る技術は、その他、例えば、顕微鏡手術システム等に適用されてもよい。
<9.体内情報取得システムへの応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図18は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る、カプセル型内視鏡を用いた患者の体内情報取得システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
体内情報取得システム10001は、カプセル型内視鏡10100と、外部制御装置10200とから構成される。
カプセル型内視鏡10100は、検査時に、患者によって飲み込まれる。カプセル型内視鏡10100は、撮像機能及び無線通信機能を有し、患者から自然排出されるまでの間、胃や腸等の臓器の内部を蠕動運動等によって移動しつつ、当該臓器の内部の画像(以下、体内画像ともいう)を所定の間隔で順次撮像し、その体内画像についての情報を体外の外部制御装置10200に順次無線送信する。
外部制御装置10200は、体内情報取得システム10001の動作を統括的に制御する。また、外部制御装置10200は、カプセル型内視鏡10100から送信されてくる体内画像についての情報を受信し、受信した体内画像についての情報に基づいて、表示装置(図示せず)に当該体内画像を表示するための画像データを生成する。
体内情報取得システム10001では、このようにして、カプセル型内視鏡10100が飲み込まれてから排出されるまでの間、患者の体内の様子を撮像した体内画像を随時得ることができる。
カプセル型内視鏡10100と外部制御装置10200の構成及び機能についてより詳細に説明する。
カプセル型内視鏡10100は、カプセル型の筐体10101を有し、その筐体10101内には、光源部10111、撮像部10112、画像処理部10113、無線通信部10114、給電部10115、電源部10116、及び制御部10117が収納されている。
光源部10111は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、撮像部10112の撮像視野に対して光を照射する。
撮像部10112は、撮像素子、及び当該撮像素子の前段に設けられる複数のレンズからなる光学系から構成される。観察対象である体組織に照射された光の反射光(以下、観察光という)は、当該光学系によって集光され、当該撮像素子に入射する。撮像部10112では、撮像素子において、そこに入射した観察光が光電変換され、その観察光に対応する画像信号が生成される。撮像部10112によって生成された画像信号は、画像処理部10113に提供される。
画像処理部10113は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサによって構成され、撮像部10112によって生成された画像信号に対して各種の信号処理を行う。画像処理部10113は、信号処理を施した画像信号を、RAWデータとして無線通信部10114に提供する。
無線通信部10114は、画像処理部10113によって信号処理が施された画像信号に対して変調処理等の所定の処理を行い、その画像信号を、アンテナ10114Aを介して外部制御装置10200に送信する。また、無線通信部10114は、外部制御装置10200から、カプセル型内視鏡10100の駆動制御に関する制御信号を、アンテナ10114Aを介して受信する。無線通信部10114は、外部制御装置10200から受信した制御信号を制御部10117に提供する。
給電部10115は、受電用のアンテナコイル、当該アンテナコイルに発生した電流から電力を再生する電力再生回路、及び昇圧回路等から構成される。給電部10115では、いわゆる非接触充電の原理を用いて電力が生成される。
電源部10116は、二次電池によって構成され、給電部10115によって生成された電力を蓄電する。図18では、図面が煩雑になることを避けるために、電源部10116からの電力の供給先を示す矢印等の図示を省略しているが、電源部10116に蓄電された電力は、光源部10111、撮像部10112、画像処理部10113、無線通信部10114、及び制御部10117に供給され、これらの駆動に用いられ得る。
制御部10117は、CPU等のプロセッサによって構成され、光源部10111、撮像部10112、画像処理部10113、無線通信部10114、及び、給電部10115の駆動を、外部制御装置10200から送信される制御信号に従って適宜制御する。
外部制御装置10200は、CPU,GPU等のプロセッサ、又はプロセッサとメモリ等の記憶素子が混載されたマイクロコンピュータ若しくは制御基板等で構成される。外部制御装置10200は、カプセル型内視鏡10100の制御部10117に対して制御信号を、アンテナ10200Aを介して送信することにより、カプセル型内視鏡10100の動作を制御する。カプセル型内視鏡10100では、例えば、外部制御装置10200からの制御信号により、光源部10111における観察対象に対する光の照射条件が変更され得る。また、外部制御装置10200からの制御信号により、撮像条件(例えば、撮像部10112におけるフレームレート、露出値等)が変更され得る。また、外部制御装置10200からの制御信号により、画像処理部10113における処理の内容や、無線通信部10114が画像信号を送信する条件(例えば、送信間隔、送信画像数等)が変更されてもよい。
また、外部制御装置10200は、カプセル型内視鏡10100から送信される画像信号に対して、各種の画像処理を施し、撮像された体内画像を表示装置に表示するための画像データを生成する。当該画像処理としては、例えば現像処理(デモザイク処理)、高画質化処理(帯域強調処理、超解像処理、NR(Noise reduction)処理及び/若しくは手ブレ補正処理等)、並びに/又は拡大処理(電子ズーム処理)等、各種の信号処理を行うことができる。外部制御装置10200は、表示装置の駆動を制御して、生成した画像データに基づいて撮像された体内画像を表示させる。あるいは、外部制御装置10200は、生成した画像データを記録装置(図示せず)に記録させたり、印刷装置(図示せず)に印刷出力させてもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る体内情報取得システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部10112に適用され得る。本実施形態に係る撮像ユニット10は、撮像部10112に適用され得る。撮像ユニット10が撮像部10112に適用されることにより、収差が適切に補正された品質の高い撮像画像の生成が可能になる。
<10.備考>
上記で説明した第1の実施例〜第4の実施例においては、収差の補正手段としてカバーガラス11の屈折現象が用いられた。しかし、これに限定されず、回折レンズと同様の形状を表面に有するカバーガラス11が用いられることで、収差が補正されてもよい。このとき、非球面形状を表面に有するカバーガラス11が用いられた場合(第3の実施例)と同様に、カバーガラス11の表面形状を表す新たなパラメータを定義することによって、理想レンズとの光路差が求められる。そして、当該光路差が焦点深度D以下となるようにカバーガラス11の形状が決定される。なお、結像レンズ13も回折レンズであってもよい。
さらに、第1の実施例〜第4の実施例においては、カバーガラス11および撮像素子12はWL−CSP構造を有しており、カバーガラス11は、撮像素子12上に固定化された光透過性基板(カバーガラス11の元となる基板)が削られることで形成されていた。しかし、これに限定されず、例えば、撮像素子12上に光学樹脂が積載されることによってカバーガラス11が形成されてもよい。
<11.むすび>
以上説明したように、本開示に係る撮像ユニット10においては、カバーガラス11の画角θごとの理想レンズとの光路差が焦点深度D以下になるような形状のカバーガラス11が用いられる。これによって、本開示に係る撮像ユニット10は、収差を補正することができ、撮像画像の品質を向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(26)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
Figure 2018112677
(2)
前記画角の最大値をθmaxとしたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(27)を満たす形状となっている、
前記(1)に記載の撮像ユニット。
Figure 2018112677
(3)
前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(28)を満たす形状となっている、
前記(1)または(2)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
Figure 2018112677
(4)
前記画角の最大値をθmax[deg]としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(29)を満たす形状となっている、
前記(3)に記載の撮像ユニット。
Figure 2018112677
(5)
前記レンズ光学系の厚みをt[mm]とし、屈折率をnとしたときに、以下の式(30)で表される非点収差量AS(θ)に基づいて前記光路差L(θ)が補正される、
前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
Figure 2018112677
(6)
前記レンズ光学系の前記被写体側の表面において前記入射光が入射する部分の少なくとも一部は、曲率半径Rの凸構造を有する、
前記(2)または(4)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
(7)
前記曲率半径Rは、前記レンズ光学系の厚みをt[mm]としたときに、以下の式(31)を満たす、
前記(6)に記載の撮像ユニット。
Figure 2018112677
(8)
前記レンズ光学系の前記被写体側の表面が非球面構造を有する、
前記(1)から(5)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
(9)
前記レンズ光学系の前記被写体側の表面が回折構造を有する、
前記(1)から(5)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
(10)
前記レンズ光学系が光学樹脂によって形成される、
前記(1)から(9)のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
(11)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(32)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
Figure 2018112677
(12)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差L(θ)をとし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(33)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
Figure 2018112677
(13)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(34)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
Figure 2018112677
(14)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(35)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
Figure 2018112677
(15)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(36)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
Figure 2018112677
(16)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(37)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
Figure 2018112677
(17)
被写体の像が結像する撮像素子と、
前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(38)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
Figure 2018112677
100 電子機器
10 撮像ユニット
11 カバーガラス
12 撮像素子
13 結像レンズ
20 入力情報取得部
30 表示制御部
40 記憶部
50 制御部

Claims (17)

  1. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(1)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  2. 前記画角の最大値をθmaxとしたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(2)を満たす形状となっている、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  3. 前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(3)を満たす形状となっている、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  4. 前記画角の最大値をθmax[deg]としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(4)を満たす形状となっている、
    請求項3に記載の撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  5. 前記レンズ光学系の厚みをt[mm]とし、屈折率をnとしたときに、以下の式(5)で表される非点収差量AS(θ)に基づいて前記光路差L(θ)が補正される、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  6. 前記レンズ光学系の前記被写体側の表面において前記入射光が入射する部分の少なくとも一部は、曲率半径Rの凸構造を有する、
    請求項2に記載の撮像ユニット。
  7. 前記曲率半径Rは、前記レンズ光学系の厚みをt[mm]としたときに、以下の式(6)を満たす、
    請求項6に記載の撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  8. 前記レンズ光学系の前記被写体側の表面が非球面構造を有する、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
  9. 前記レンズ光学系の前記被写体側の表面が回折構造を有する、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
  10. 前記レンズ光学系が光学樹脂によって形成される、
    請求項1に記載の撮像ユニット。
  11. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(7)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  12. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差L(θ)をとし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(8)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  13. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(9)を満たす形状となっている、撮像ユニット。
    Figure 2018112677
  14. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(10)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
    Figure 2018112677
  15. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)としたとき、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(11)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
    Figure 2018112677
  16. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(12)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
    Figure 2018112677
  17. 被写体の像が結像する撮像素子と、
    前記撮像素子よりも前記被写体側に設けられ、前記撮像素子に固定されたレンズ光学系と、
    前記被写体と前記レンズ光学系の間に設けられた開口数がNAの撮像光学系と、を備え、
    前記撮像素子に入射する入射光の波長をλとし、画角をθ[deg]とし、前記画角の最大値をθmaxとし、前記画角θごとの理想レンズとの光路差をL(θ)とし、前記撮像光学系の前記画角θごとの理想レンズとの光路差をf(θ)としたときに、前記被写体側に位置する前記レンズ光学系の表面形状は、以下の式(13)を満たす形状となっている、撮像ユニットを備える電子機器。
    Figure 2018112677
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