JP2018112190A - 直列式軸流ファン - Google Patents

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将吾 箱▲崎▼
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Abstract

【課題】入力軸動力に対する静圧及び風量を向上させるとともに、静音化できる直列式軸流ファンを提供する
【解決手段】吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第1軸流ファン2と、第1軸流ファンの中心軸に沿って第1軸流ファンに接続され吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第2軸流ファン3と、を備え、第1軸流ファンの排気側の端部と第2軸流ファンの吸気側の端部とを接続した直列式軸流ファンであって、第1インペラ21は、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第1翼211を、備え、第2インペラは、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第2翼311を、備え、第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、補助翼部213を備える。そして、第1翼の枚数をNin、第2翼の枚数をNout、第1支持リブ及び第2支持リブの個数をNribとしたとき、Nin<Nout<Nribを満たす。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸流ファンを直接に接続した直列式軸流ファンに関する。
従来、電子機器の筐体内部に配置された電子部品を冷却する冷却ファンとして軸流ファンが用いられている。電子部品の高性能化による発熱量の増加や、筐体の小型化等による電子部品の配置密度の上昇に伴って、冷却ファンに要求される静圧及び風量は、ともに増加している。冷却ファンの静圧及び風量を増加するため、特許文献1に記載のような2個(複数)の軸流ファンを軸方向に直列に接続した直列配置軸流ファンが提案されている。
そして、特許文献2の二重反転式軸流送風機は、吸い込み側の第1のインペラと、吐き出し側の第2のインペラと、第1のインペラと第2のインペラとの間の位置に静止状態で配置される静止ブレードとを備えている。そして、第1インペラのブレードの枚数が5枚、静止ブレードの枚数が3枚、及び、第2インペラの枚数が4枚のときに、風量及び静圧が高くなることが開示されている。
特開2007−303432号公報 特開2004−278370号公報
近年、電子部品からの発熱量は増加しているとともに、筐体内部に配置される電子部品の密度が高くなっている。そして、部品同士の間隙が狭い部分が形成されたり、電子部品の裏側に別の電子部品が配置されたりして、直列配置軸流ファンからの風が、筐体内部にいきわたりにくくなることがある。気流がいきわたりにくくなることで、電子部品の冷却が不十分になる可能性がある。
本発明は、入力軸動力に対する静圧及び風量を向上させるとともに、静音化できる直列式軸流ファンを提供することを目的とする。
本発明の例示的な直列式軸流ファンは、吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第1軸流ファンと、前記第1軸流ファンの中心軸に沿って接続され吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第2軸流ファンと、を備え、前記第1軸流ファンの排気側の端部と前記第2軸流ファンの吸気側の端部とを接続した直列式軸流ファンであって、前記第1軸流ファンは、前記中心軸周りに回転する第1インペラと、前記第1インペラを回転させる第1モータ部と、前記第1インペラの径方向外側を囲む第1筒部を含む第1ハウジングと、前記第1筒部の内面から内側に延びるとともに前記第1モータ部を支持する第1支持リブと、を備え、前記第1インペラは、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第1翼を、備え、前記第2軸流ファンは、前記中心軸周りに回転する第2インペラと、前記第2インペラを回転させる第2モータ部と、前記第2インペラの径方向外側を囲む第2筒部を含む第2ハウジングと、前記第2筒部の内面から内側に延び前記第2モータ部を支持し、前記第1支持リブと同数の第2支持リブと、を備え、前記第2インペラは、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第2翼を、備え、前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方に補助翼部を備え、前記第1翼の枚数をNin、前記第2翼の枚数をNout、前記第1支持リブ及び前記第2支持リブの個数をNribとしたとき、Nin<Nout<Nribを満たす。
例示的な本発明の直列式軸流ファンによれば、入力軸動力に対する静圧及び風量を向上させるとともに、静音化できる。
図1は、本発明にかかる直列式軸流ファンの一例の斜視図である。 図2は、図1に示す直列式軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。 図3は、第1軸流ファンの上側から見た斜視図である。 図4は、第1軸流ファンの下側から見た斜視図である。 図5は、図3に示す第1軸流ファンの分解斜視図である。 図6は、図3に示す第1軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。 図7は、第2軸流ファンの上側から見た斜視図である。 図8は、第2軸流ファンの下側から見た斜視図である。 図9は、図7に示す第2軸流ファンの分解斜視図である。 図10は、図7に示す第2軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、直列式軸流ファン1において、直列式軸流ファン1の中心軸J1と平行な方向を「軸方向」、直列式軸流ファン1の中心軸J1に直交する方向を「径方向」、直列式軸流ファン1の中心軸J1を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とする。また、直列式軸流ファン1において、軸方向を上下方向とし、図1に示す状態を基準として、上側IS、下側OSを定義する。なお、上下方向は説明のために用いられる名称であって、直列式軸流ファン1の使用状態における位置関係及び方向を限定しない。
<1. 直列式軸流ファンの概略構成>
本発明の例示的な実施形態の直列式軸流ファンについて以下説明する。図1は、本発明にかかる直列式軸流ファンの一例の斜視図である。図2は、図1に示す直列式軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。図1及び図2に示す直列式軸流ファン1は、上側ISの端部から空気を吸込む。そして、吸い込まれた空気は、直列式軸流ファン1の内部で圧縮及び(又は)加速されて、下側OSの端部から排出される。なお、以下の説明では、上側を吸気側、下側を排気側と称する場合がある。
図1及び図2に示すとおり、直列式軸流ファン1は、第1軸流ファン2と、第2軸流ファン3とを備える。第1軸流ファン2は、第2軸流ファン3の上側に配置される。換言すると、第1軸流ファン2は、第2軸流ファン3の吸気側に配置される。また、直列式軸流ファン1において、第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とは、中心軸J1に沿って直列に接続される。すなわち、第1軸流ファン2及び第2軸流ファン3は、ともに中心が、中心軸J1と一致する。
第1軸流ファン2及び第2軸流ファン3は、それぞれ上側ISが吸気側で下側OSが排気側である。そして、第1軸流ファン2の排気側が、第2軸流ファン3に吸気側とが接続されている。すなわち、第1軸流ファン2の下側OSの端面に備えられた後述の第1排気部2302から排出された空気が、第2軸流ファン3の上側ISの端面に備えられた後述の第2吸気部3301から吸い込まれる。
すなわち、第1軸流ファン2は、吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す。また、第2軸流ファン3は、第1軸流ファン2の中心軸j1に沿って接続され、吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す。そして、直列式軸流ファン1は、第1軸流ファン2の排気側の端部と第2軸流ファン3の吸気側の端部とを接続する。
<2. 第1軸流ファン2の構成>
図3は、第1軸流ファンの上側から見た斜視図である。図4は、第1軸流ファンの下側から見た斜視図である。図5は、図3に示す第1軸流ファンの分解斜視図である。図6は、図3に示す第1軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。図3〜図6に示すように、第1軸流ファン2は、第1インペラ21と、第1モータ部22と、第1ハウジング23と、複数の第1支持リブ24とを備える。
<2.1 第1ハウジング23及び第1支持リブ24の構成>
第1ハウジング23は、第1軸流ファン2の外装体であり、第1インペラ21及び第1モータ部22等を保護する。
第1ハウジング23は、第1筒部230と、第1吸気フランジ部2311と、第1排気フランジ部2321とを備える。第1筒部230は、中心軸J1に沿って上端部231から下端部232に貫通した筒体である。第1筒部230の上端部231が、第1吸気部2301であり、下端部232が第1排気部2302である。図3〜図6に示すように、第1筒部230は、円筒の外周面を、中心軸J1と平行な平面で切断した形状の外側平面236を4面備える。外側平面236は、周方向に等間隔に配置される。外側平面236は、中心軸J1と平行な平面である。
第1軸流ファン2において、第1インペラ21は、第1筒部230の内部で中心軸J1周りに回転し、気流を発生させる。つまり、第1筒部230は、外装体の一部であるとともに、風洞でもある。すなわち、第1ハウジング23は、第1インペラ21の径方向外側を囲む第1筒部230を含む。また、第1インペラ21は、中心軸J1周りに回転する。
第1吸気フランジ部2311は、第1ハウジング23の上端部231に備えられる。第1吸気フランジ部2311は、中心軸J1方向に見たときに正方形状であり、1辺の長さは第1筒部230の内径よりも長い。第1吸気フランジ部2311の中心軸J1方向に見たときの隅部は、第1筒部230の外周面から径方向外側に拡がる。ここで、隅部とは、正方形状の角部を備える部分であり、角部を含み周方向に一定の幅を有する領域を含む部分である。以下、隅部については、上記の隅部と同様とする。また、中心軸J1方向に見たときに正方形状の第1吸気フランジ部2311の辺を構成する面は、外側平面236と面一である。
第1排気フランジ部2321は、第1ハウジング23の下端部232に備えられる。第1排気フランジ部2321は、中心軸J1方向に見たときに正方形状であり、1辺の長さは第1筒部230の内径よりも長い。第1排気フランジ部2321の中心軸J1方向に見たときの隅部は、第1筒部230の外周面から径方向外側に拡がる。また、中心軸J1方向に見たときに正方形状の第1排気フランジ部2321の辺を構成する面は、外側平面236と面一である。さらに、中心軸J1方向に見たときに、第1吸気フランジ部2311と第1排気フランジ部2321とは、重なる。
第1筒部230は、第1内径部233と、第2内径部234とを備える。第1内径部233は、第2内径部234よりも吸気側、すなわち、上側ISに配置される。第1内径部233は筒状であり、軸方向に内径D11が変化しない。第1筒部230の最小内径は、内径D11である。すなわち、第1内径部233は、最小内径部分である。第2内径部234は、第1筒部230において、下端部232側、すなわち、排気側の端部に配置される。第2内径部234は、第1内径部233よりも大径の部分を備える。第2内径部234の外側平面236と径方向に重なる部分は内側平面2341であり、内側平面2341同士を周方向に繋ぐ部分は、内側曲面2342である。第2内径部の内側曲面2342の最も下側は中心軸と直交する面で切断した断面が円弧状であり、内径D12である。そして、第1内径部233の内径D11は、第2内径部234の内側曲面2342の内径D12よりも小さい。
内側曲面2342は、円錐部235を備える。円錐部235は、円錐形の内面の一部であり、下側、すなわち、排気側に向かって拡径する。
第1軸流ファン2は、11個の第1支持リブ24を備える。11個の第1支持リブ24は、第2内径部234から径方向内側に向かって延び、周方向に等間隔に配置される。第1支持リブ24の径方向内側は、第1モータ部22の後述するベース部2221と接続する。これにより、第1モータ部22は、第1支持リブ24によって、第1ハウジング23に支持される。第1ハウジング23、第1支持リブ24及びベース部2221は、樹脂で一体的に形成された樹脂成形体である。第1軸流ファン2において、第1支持リブ24は、第1ハウジング23の下端側に配置される。すなわち、第1支持リブ24は、第1筒部230の内周面から内側に延びるとともに第1モータ部22を支持する。
中心軸J1方向に見たとき、第1支持リブ24は、第1筒部230の内部に配置される。そして、第1インペラ21の回転によって第1筒部230の内部で発生した気流の少なくとも一部を横切る。第1インペラ21の回転によって発生する気流は、軸方向の速度成分持つとともに、第1インペラ21が回転する方向、すなわち、周方向の速度成分を持っている。そのため、第1支持リブ24は、気流の周方向の速度成分によって気流が逆流しない方向、すなわち、下側が上側ISよりも回転方向下流側に位置する傾斜を有する。詳細は後述するが、第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを接続したときに、第1支持リブ24及び第2支持リブ34は、静翼を構成し、気流を軸方向に整流する。すなわち、第1支持リブ24は、第1モータ部22を支持するとともに、気流を整流する静翼でもある。
<2.2 第1モータ部22の構成>
第1モータ部22は、いわゆる、アウターロータ型である。図6に示すように、第1モータ部22は、第1ロータ部221と、第1ステータ部222とを備える。第1モータ部22は、第1インペラ21を回転させる。
<2.2.1 第1ステータ部222の構成>
第1ステータ部222は、ベース部2221と、軸受保持部2222と、電機子2223と、回路基板2224とを備える。ベース部2221は、第1ハウジング23及び第1支持リブ24と一体成形体として形成される。ベース部2221は、中心軸J1と直交する円板状であり中心が中心軸J1と重なる。軸受保持部2222は、円筒状であり、ベース部2221の中央部に配置され、上側ISに向かって延びる。なお、軸受保持部2222は、ベース部2221と一体成形体であってもよい。軸受保持部2222の内側の上部及び下部には、玉軸受2225及び玉軸受2226が取り付けられる。そして、玉軸受2225及び玉軸受2226を介して、第1ロータ部221の後述するシャフト2213が回転可能に支持される。なお、玉軸受2225及び玉軸受2226は、軸受機構の一例であり、これに限定されない。シャフト2213を回転可能に支持できる構造の軸受を広く採用できる。
電機子2223は、軸受保持部2222の径方向外側に固定される。電機子2223は、ステータコア2227と、コイル2228と、インシュレータ2229とを備える。ステータコア2227は、電磁鋼板を軸方向に積層した積層体である。なお、ステータコア2227は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成体、鋳造体等、単一の部材であってもよい。
ステータコア2227は、環状のコアバックと、複数(ここでは、9個)のティースとを有する。9個のティースはコアバックの外周面から径方向外側に延びて放射状に形成される。これにより、9個のティースが周方向に配置される。コイル2228はインシュレータ2229が取り付けられた各ティースの周囲に導線を巻き回して構成される。
ステータコア2227のコアバックに軸受保持部2222が圧入され、ステータコア2227は軸受保持部2222に固定される。圧入は、いわゆるしまりばめであってもよいし、圧入による力がしまりばめよりも弱い、軽圧入、いわゆる、中間ばめであってもよい。コアバックと軸受保持部2222との固定は、接着等、他の方法であってもよい。ステータコア2227は、軸受保持部2222に固定されたとき、中心が中心軸J1と重なる。そして、第1モータ部22を円滑かつ効率よく回転させるため、ステータコア2227の9個のティースは、周方向に等間隔で配列される。
ベース部2221には、回路基板2224が取り付けられる。回路基板2224は、第1ステータ部222のコイル2228と電気的に接続されている。回路基板2224は、コイル2228を駆動する駆動回路を含む。
第1ステータ部222のベース部2221は、第1支持リブ24と一体成形体である。これにより、第1ステータ部222、すなわち、第1モータ部22は、第1支持リブ24に支持される。また、第1支持リブ24は、第1ハウジング23とも一体成形体である。そのため、第1モータ部22は、第1支持リブ24を介して第1ハウジング23と接続する、換言すると、第1ハウジング23に支持される。
<2.2.2 第1ロータ部221の構成>
第1ロータ部221は、ヨーク2211と、界磁用磁石2212と、シャフト2213と、軸固定部材2214とを備える。ヨーク2211は、金属製で、中心軸J1を中心とする有蓋円筒状である。ヨーク2211の蓋状部の中央には、軸固定部材2214が固定されている。シャフト2213は軸固定部材2214に圧入等の固定方法にて固定される。なお、固定方法については、圧入に限定されず、接着等、他の方法であってもよい。すなわち、ヨーク2211は、軸固定部材2214を介して、シャフト2213と固定される。
界磁用磁石2212は、円筒形状である。界磁用磁石2212は、ヨーク2211の内面に固定される。界磁用磁石2212はN極とS極とが周方向に交互に着磁されている。なお、円筒形状の界磁用磁石2212に替えて、複数個の界磁用磁石を周方向に並べて配置してもよい。
シャフト2213は、金属製であるとともに、円柱状である。シャフト2213は、玉軸受2225及び玉軸受2226を介して軸受保持部2222、すなわち、第1ステータ部222に対して回転可能に支持される。軸受保持部2222に回転可能に支持されたシャフト2213は、中心が中心軸J1と重なる。
第1モータ部22では、シャフト2213が、玉軸受2225及び玉軸受2226を介して回転可能に支持されることで、第1ロータ部221が第1ステータ部222に、中心軸J1周りに回転可能に支持される。このとき、第1ロータ部221の界磁用磁石2212の径方向内面と、ステータコア2227の径方向外面とは、径方向に間隙をあけて対向する。第1モータ部22の動作の詳細については、後述する。
<2.3 第1インペラ21の構成>
図5及び図6に示すように、第1インペラ21は、複数枚の第1翼211と、カップ212と、補助翼部213とを備える。カップ212は、有蓋円筒状である。なお、カップ212は、有蓋円筒状としているが、これに限定されず、外周面が、軸方向において外径が異なる、例えば、円錐台状であってもよい。
第1翼211は、カップ212の径方向外面から径方向外側に突出する。第1インペラ21において、第1翼211は、5枚備えられる。5枚の第1翼211は、周方向に等間隔に並ぶ。すなわち、第1インペラ21は、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第1翼211を備える。第1翼211は、周方向に傾斜しており、第1インペラ21が回転することで、上側から下側に流れる気流が発生する。換言すると、第1翼211は、上側ISから下側に気流が発生させる向きに傾斜している。第1翼211の排気側の面、すなわち、下側の面が圧力面である。また、第1翼211の吸気側の面、すなわち、上側ISの面が負圧面である。
そして、補助翼部213は、第1翼211の径方向の外縁部に備えられる。このように構成することで補助翼部213で渦を発生させて、補助翼部213の径方向の外縁部と第1筒部230の内面との隙間での、空気の逆流を抑制できる。詳細については、後述する。補助翼部213は、第1翼211の外縁部の回転方向前端から回転方向後端にまでの全域に形成される。このように構成することで第1翼211の外縁部の全体において、補助翼部213による圧力を高める効果を得ることができる。これにより、圧力を高める効果を得ることができる。また、外縁部の一部に補助翼部213を形成する場合に比べて、製造が容易になる場合がある。さらに、補助翼部213は、径方向外側に向かって軸方向上側、すなわち、吸気側に反っている。このように構成することで、簡単な形状の補助翼部による圧力を高めることが可能である。また、別途補助翼部を追加して取り付ける構成に比べて、製造が簡単である。
第1軸流ファン2では、補助翼部213によって、第1翼211の径方向の外縁部において、圧力面側から負圧面側への空気の流入を抑制する。なお、空気の流れを抑制する動作の詳細については、後述する。
<2.4 第1軸流ファン2の組み立て及び動作について>
上述のとおり、第1モータ部22の第1ステータ部222は、第1ハウジング23と一体に形成されたベース部2221に、軸受保持部2222、電機子2223及び回路基板2224を取り付けて組み立てられる。すなわち、第1ステータ部222は、第1ハウジング23に第1支持リブ24を介して支持される。
そして、第1インペラ21のカップ212の内部に、第1ロータ部221のヨーク2211が固定される。ヨーク2211のカップ212への固定は、圧入によって行われてもよいし、接着であってもよい。また、ねじ等の締結部材によってなされてもよい。カップ212は、ヨーク2211とのずれを抑制して、ヨーク2211に固定される。すなわち、第1インペラ21は、第1ロータ部221に固定される。
そして、第1インペラ21が固定された第1ロータ部221のシャフト2213を軸受保持部2222の内部に取り付けられた玉軸受2225及び玉軸受2226の内輪に固定する。なお、玉軸受2225及び玉軸受2226の内輪へのシャフト2213の固定は、圧入にて行われるが、これに限定されない。例えば、接着、溶接等、シャフト2213と内輪との相対的な移動を抑制し、シャフト2213が中心軸J1周りに回転可能な固定方法を広く採用できる。以上のようにして、第1インペラ21が取り付けられた第1ロータ部221は、第1ステータ部222に回転可能に取り付けられる。
第1ロータ部221を第1ステータ部222に取り付けることで、第1インペラ21は、第1ハウジング23の内部に収容される。第1翼211の径方向の外縁部に備えられた補助翼部213の径方向外側は、第1筒部230の内面と径方向に対向する。
第1モータ部22のコイル2228には、回路基板2224に実装された駆動回路からタイミングよく電流が供給される。これにより、第1モータ部22の第1ロータ部221が所定の方向に回転される。なお、第1ロータ部221の回転方向は、ここでは、中心軸J1を上側ISから見たときに、反時計回り方向である。
第1モータ部22が中心軸J1周りに回転することで、第1ロータ部221に固定された第1インペラ21も中心軸J1周りに回転する。第1インペラ21の回転によって、第1ハウジング23、換言すると、第1筒部230の内部には、周方向に旋回しつつ軸方向に流れる気流が発生する。
第1インペラ21の回転によって、第1翼211が空気を押される。そのため、第1翼211の下側の面(排気側の面)が圧力面であり、上側ISの面(吸気側の面)が負圧面である。第1インペラ21は、第1翼211が5枚であり、第1翼211の中心軸J1に対する傾きが大きい。そのため、圧力面と負圧面との圧力差が大きくなる。
第1軸流ファン2では、第1翼211の径方向の外縁部と第1筒部230の内面とは、間隙をあけて径方向に対向している。そのため、第1インペラ21が回転し、第1翼の圧力面と負圧面との間に圧力差が発生すると、第1翼211の径方向の外縁部では、圧力面側から負圧面側に、すなわち、下側OSから上側ISに空気の流れが発生しやすい。
第1翼211の径方向の外縁部には、補助翼部213が備えられている。補助翼部213は、上側IS(吸気側)に反っている。第1インペラ21が回転するときに、補助翼部213によって、補助翼部213の径方向の外縁部と第1筒部230の内面との間隙に渦が発生する。この渦によって、補助翼部213の外縁部と第1筒部230の内面との間隙における下側から上側への空気の流れが抑制される。これにより、下側から上側への空気の流れを抑制することで、圧力面と負圧面との圧力差の低下、すなわち、圧力損失が抑制される。その結果、第1軸流ファン2では、高圧の気流を第1排気部2302から吐出できる。
第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向の外縁部との間隙に、渦を形成して、その渦で、間隙を逆流する空気を抑制している。渦による第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向の外縁部との間隙を逆流する空気を効果的に抑制するため、第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向の外縁部との間隙をできるだけ狭くすることが好ましい。また、第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向の外縁部との間隙は、均一であることが好ましい。なお、第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向外側との間隙が均一であるとは、正確に均一の場合に加えて、第1軸流ファン2の動作に影響しない程度にばらつく場合も含んでよい。このように構成することで、部分的に隙間が大きくなるのを抑制できる。これにより、部分的に間隙が変化するのを抑制して、圧力バランスを保ち、第1インペラ21が円滑に回転可能であるとともに、振動、騒音等を抑制する。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
第1筒部230の内面と補助翼部213の径方向の外縁部との間隙を均一とすることで、渦による逆流を抑制する効果のばらつきを抑制する。これにより、第1インペラ21の周方向における圧力バランスが崩れにくい。その結果、第1インペラ21を円滑に回転させることができ、振動及び(又は)騒音を抑制できる。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
補助翼部213は、第1筒部230の軸方向長さの内側に収まる。補助翼部213は、第1筒部230と確実に対向するため、圧力を高める効果を上げることができる。また、補助翼部213が円筒の内部に収まることで、第1筒部230の内面と径方向に等間隔の間隙を形成する補助翼部213の形状が簡単になる。それだけ、第1インペラ21を製造しやすい。また、補助翼部213が径方向に対向する面を円筒とすることで補助翼部213の外径の変化が少なくなり、圧力や流速の変化を抑制できる。これにより、吐出される気流の圧力を高める効果を上げることもできる。
第1軸流ファン2では、補助翼部213の径方向の外縁は第1筒部230の第1内径部233の内面と径方向に対向することが好ましい。すなわち、第1筒部230の内面のうち、少なくとも補助翼部213と径方向に対向する部分は、円筒であることが好ましい。筒部233の補助翼部213と対向する部分の外径の変化が少ないため、圧力や流速が変化しにくく圧力を高めることが可能である。
なお、補助翼部213が、第2内径部234と径方向に対向しても良い。この場合においても、補助翼部213の外縁の形状は、補助翼部213の径方向の外縁と第2内径部234の内面との間隙と、補助翼部213の径方向の外縁と第1内径部233の内面との間隙とが等しくなる形状である。このように構成することで、上述した、振動及び(又は)騒音を抑制する効果を得ることが可能である。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
なお、第1インペラ21では、補助翼部213は、第1翼211の径方向の外縁部の回転方向前端から回転方向後端まで全域に形成されている。これにより、圧力損失を低減して、第1排気部2302から吐出される気流の圧力を高めている。一方で、第1排気部2302から吐出される気流の圧力がある程度の高さであればよい場合もある。このような場合には、第1翼211の径方向の外縁部の回転方向前端から回転方向後端に部分的に補助翼部213を形成してもよい。このようにすることで、第1排気部2302から吐出される気流の圧力を調整することが可能である。なお、補助翼部213を形成する部分は、複数枚の第1翼211において、同じ部分に形成されることが好ましい。このように構成することで、各第1翼211における補助翼部213による圧力の分布を同じ又は略同じとし、第1インペラ21に作用する圧力のバランスを取ることができる。これにより、振動及び(又は)騒音を抑制できる。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
<3. 第2軸流ファン3の構成>
図7は、第2軸流ファンの上側から見た斜視図である。図8は、第2軸流ファンの下側から見た斜視図である。図9は、図7に示す第2軸流ファンの分解斜視図である。図10は、図7に示す第2軸流ファンを中心軸を含む面で切断した断面図である。図7〜図10に示すように、第2軸流ファン3は、第2インペラ31と、第2モータ部32と、第2ハウジング33と、複数の第2支持リブ34とを備える。
<3.1 第2ハウジング33及び第2支持リブ34の構成>
第2ハウジング33は、第2軸流ファン3及び直列式軸流ファン1の外装体であり、第2インペラ31及び第2モータ部32等を保護する。
第2ハウジング33は、第2筒部330と、第2吸気フランジ部3311と、第2排気フランジ部3321とを備える。第2筒部330は、中心軸J1に沿って上端部331から下端部332に貫通した筒体である。第2筒部330の上端部331が、第2吸気部3301であり、下端部332が第2排気部3302である。図7〜図9に示すように、第2筒部330は、円筒の外周面を、中心軸J1と平行な平面で切断した形状の外側平面336を4面備える。外側平面336は、周方向に等間隔に並んで配置される。外側平面336は、中心軸J1と平行な平面である。
第2軸流ファン3において、第2インペラ31は、第2筒部330の内部で中心軸J1周りに回転し、気流を発生させる。つまり、第2筒部330は、外装体の一部であるとともに、風洞でもある。すなわち、第2ハウジング33は、第2インペラ31の径方向外側を囲む第2筒部330を含む。また、第2インペラ31は、中心軸J1周りに回転する。
第2吸気フランジ部3311は、第2ハウジング33の上端部331に備えられる。第2吸気フランジ部3311は、中心軸J1方向に見たときに正方形状であり、1辺の長さは第2筒部330の内径よりも長い。第2吸気フランジ部3311の中心軸J1方向に見たときの隅部は、第2筒部330の外周面から径方向外側に拡がる。また、中心軸J1方向に見たときに正方形状の第2吸気フランジ部3311の辺を構成する面は、外側平面336と面一である。
第2排気フランジ部3321は、第2ハウジング33の下端部332に備えられる。第2排気フランジ部3321は、中心軸J1方向に見たときに正方形状であり、1辺の長さは第2筒部330の内径よりも長い。第2排気フランジ部3321の中心軸J1方向に見たときの隅部は、第2筒部330の外周面から径方向外側に拡がる。また、中心軸J1方向に見たときに正方形状の第2排気フランジ部3321の辺を構成する面は、外側平面336と面一である。さらに、中心軸J1方向に見たときに、第2吸気フランジ部3311と第2排気フランジ部3321とは、重なる。
第2筒部330は、第1内径部333と、第2内径部334とを備える。第1内径部333は、第2内径部334の排気側、すなわち、下側OSに配置される。第1内径部333は筒状であり、軸方向に内径D21が変化しない。第2筒部330の最小内径は、内径D21である。すなわち、第1内径部333は、最小内径部分である。第2内径部334は、第2筒部330において、上端部331側、すなわち、吸気側の端部に配置される。第2内径部334の外側平面336と径方向に重なる部分は内側平面3341であり、内側平面3341同士を周方向に繋ぐ部分は、内側曲面3342である。内側曲面3342は、円錐部335を備える。円錐部335は、円錐形の内面の一部であり、上側、すなわち、吸気側に向かって拡径する。
第2内径部334の内側曲面3342の最も上側は、中心軸と直交する面で切断した断面が円弧状であり、内径D22である。そして、第1内径部333の内径D21は、第2内径部334の内側曲面3342の内径D22よりも小さい。
また、第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを接続するとき、第1筒部230の第2内径部234と第2筒部330の第2内径部334とが軸方向に連続して接続される。このとき、第1筒部230の第2内径部234の内側曲面2342と第2筒部330の第2内径部334の内側曲面3342とを滑らか接続させるため、内径D12と内径D22とは、等しい。また、第1筒部230の第2内径部234の内側平面2341と第2筒部330の第2内径部334の内側平面3341とを滑らかに接続させるため、内径D11と内径D21とは、等しい。
また、第2筒部330の軸方向の下端部332には、第2排気フランジ部3321の隅部と径方向に重なる領域、換言すると、第2内径部334の内側曲面3342と軸方向に重なる領域に、軸方向下側が径方向外側に湾曲した拡径部337を備えている。拡径部337は、拡径部337が気流の流れ方向に向かって緩やかに内径が大きくなっている。このような形状とすることで、第2筒部330の第2排気部3302から吐出される気流が乱れにくい。拡径部337は、中心軸J1を含む面で切断したときに、切断面の形状が曲面になる。すなわち、拡径部337は、いわゆる、ベルマウス状の形状を有している。
すなわち、第2ハウジング33は、排気側端部に一辺が第2筒部330の内周面の内径よりも大きい正方形状の第2排気フランジ部3321を備える。第2筒部330の内周面の排気側332端部において第2排気フランジ部3321の隅部と径方向に重なる部分は、排気側332の端縁に向かって径方向外側に湾曲する。これにより、拡径部337を、緩やかに拡がる形状とすることで、錐体とする場合に比べても気流が乱れにくく、圧力及び風量の減少を抑制できる。
第2軸流ファン3は、11個の第2支持リブ34を備える。11個の第2支持リブ34は、第2内径部334から径方向内側に向かって延び、周方向に等間隔に配置される。第2支持リブ34の径方向内側は、第2モータ部32の後述するベース部3221と接続する。これにより、第2モータ部32は、第2支持リブ34によって、第2ハウジング33に支持される。第2ハウジング33、第2支持リブ34及びベース部3221は、樹脂で一体的に形成された樹脂成形体である。第2軸流ファン3において、第2支持リブ34は、第2ハウジング33の上端部331側に配置される。すなわち、第2支持リブ34は、第2筒部330の内周面から内側に延びるとともに第2モータ部32を支持する。
中心軸J1方向に見たとき、第2支持リブ34は、第2筒部330の内部に配置される。第2支持リブ34は、第1軸流ファン2の第1支持リブ24と組み合わせられて、静翼として用いられる。そのため、第2支持リブ34は、第1軸流ファン2の下側OSに第2軸流ファン3を接続したときに第1支持リブ24と同じ方向に傾斜する。すなわち、第2支持リブ34は、軸方向下側が第1インペラ21の回転方向の後側に位置する。
<3.2 第2モータ部32の構成>
第2モータ部32は、いわゆる、アウターロータ型である。図10に示すように、第2モータ部32は、第2ロータ部321と、第2ステータ部322とを備える。第2モータ部32は、第2インペラ31を回転させる。
<3.2.1 第2ステータ部322の構成>
第2ステータ部322は、ベース部3221と、軸受保持部3222と、電機子3223と、回路基板3224とを備える。ベース部3221は、第2ハウジング33及び第2支持リブ34と一体成形体として形成される。ベース部3221は、中心軸J1と直交する円板状であり中心が中心軸J1と重なる。軸受保持部3222は、円筒状であり、ベース部3221の中央部に配置され、軸方向下側に向かって延びる。なお、軸受保持部3222は、ベース部3221と一体成形体であってもよい。軸受保持部3222の内側の上部及び下部には、玉軸受3225及び玉軸受3226が取り付けられる。そして、玉軸受3225及び玉軸受3226を介して、第2ロータ部321の後述するシャフト3213が回転可能に支持される。なお、玉軸受3225及び玉軸受3226は、軸受の一例であり、これに限定されない。シャフト3213を回転可能に支持できる構造の軸受を広く採用できる。
電機子3223は、軸受保持部3222の径方向外側に固定される。電機子3223は、ステータコア3227と、コイル3228と、インシュレータ3229とを備える。ステータコア3227は、は電磁鋼板を軸方向に積層した積層体である。なお、ステータコア3227は、電磁鋼板を積層した積層体に限定されず、例えば、紛体の焼成体、鋳造体等、単一の部材であってもよい。
ステータコア3227は、環状のコアバックと、複数(ここでは、9個)のティースとを有する。9個のティースはコアバックの外周面から径方向外側に延びて放射状に形成される。これにより、9個のティースが周方向に配置される。コイル3228はインシュレータ3229が取り付けられた各ティースの周囲に導線を巻き回して構成される。
ステータコア3227のコアバックに軸受保持部3222が圧入され、ステータコア3227は軸受保持部3222に固定される。圧入は、いわゆるしまりばめであってもよいし、圧入による力がしまりばめよりも弱い、軽圧入、いわゆる、中間ばめであってもよい。コアバックと軸受保持部3222との固定は、接着等、他の方法であってもよい。ステータコア3227は、軸受保持部3222に固定されたとき、中心が中心軸J1と重なる。そして、第2モータ部32を円滑かつ効率よく回転させるため、ステータコア3227の9個のティースは、周方向に等間隔で配列される。
ベース部3221には、回路基板3224が取り付けられる。回路基板3224は、第2ステータ部322のコイル3228と電気的に接続されている。回路基板3224は、コイル3228を駆動する駆動回路を含む。
第2ステータ部322のベース部3221は、第2支持リブ34と一体成形体である。これにより、第2ステータ部322、すなわち、第2モータ部32は、第2支持リブ34に支持される。また、第2支持リブ34は、第2ハウジング33とも一体成形体である。そのため、第2モータ部32は、第2支持リブ34を介して第2ハウジング33と接続する、換言すると、第2ハウジング33に支持される。
<3.2.2 第2ロータ部321の構成>
第2ロータ部321は、ヨーク3211と、界磁用磁石3212と、シャフト3213と、軸固定部材3214とを備える。ヨーク3211は、金属製で、中心軸J1を中心とする有蓋円筒状である。ヨーク3211の蓋状部の中央には、軸固定部材3214が固定されている。シャフト3213は軸固定部材3214に圧入等の固定方法にて固定される。なお、固定方法については、圧入に限定されず、接着等、他の方法であってもよい。ヨーク3211は、軸固定部材3214を介して、シャフト3213と固定される。
界磁用磁石3212は、円筒形状である。界磁用磁石3212は、ヨーク3211の内面に固定される。界磁用磁石3212はN極とS極とが周方向に交互に着磁されている。なお、円筒形状の界磁用磁石3212に替えて、複数個の界磁用磁石を周方向に並べて配置してもよい。
シャフト3213は、金属製であるとともに、円柱状である。シャフト3213は、玉軸受3225及び玉軸受3226を介して軸受保持部3222、すなわち、第2ステータ部322に対して回転可能に支持される。軸受保持部3222に回転可能に支持されたシャフト3213は、中心が中心軸J1と重なる。
第2モータ部32では、シャフト3213が、玉軸受3225及び玉軸受3226を介して回転可能に支持されることで、第2ロータ部321が第2ステータ部322に、中心軸J1周りに回転可能に支持される。このとき、第2ロータ部321の界磁用磁石3212の径方向内面と、ステータコア3227の径方向外面とが径方向に間隙をあけて対向する。第2モータ部32の動作の詳細については、後述する。
<3.3 第2インペラ31の構成>
図9及び図10に示すように、第2インペラ31は、複数枚の第2翼311と、カップ312とを備える。カップ312は、有蓋円筒状である。なお、カップ312は、有蓋円筒状としているが、これに限定されず、外周面が、軸方向において外径が異なる、例えば、円錐台状であってもよい。
第2翼311は、カップ312の径方向外面から径方向外側に突出する。第2インペラ31において、第2翼311は、7枚備えられる。7枚の第2翼311は、周方向に等間隔に並ぶ。すなわち、第2インペラ31は、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第2翼311を備える。第2翼311は、周方向に傾斜しており、第2インペラ31が回転することで、上側ISから下側OSに向かう気流が発生する。換言すると、第2翼311は、上側ISから下側OSに気流を発生させる向きに傾斜している。
<3.4 第2軸流ファン3の組み立て及び動作について>
上述のとおり、第2モータ部32の第2ステータ部322は、第2ハウジング33と一体に形成されたベース部3221に、軸受保持部3222、電機子3223及び回路基板3224を取り付けて組み立てられる。すなわち、第2ステータ部322は、第2ハウジング33に第2支持リブ34を介して支持される。
そして、第2インペラ31のカップ312の内部に、第2ロータ部321のヨーク3211が固定される。ヨーク3211のカップ312への固定は、圧入によって行われてもよいし、接着であってもよい。また、ねじ等の締結部材によってなされてもよい。カップ312は、ヨーク3211とのずれを抑制して、ヨーク3211に固定される。すなわち、第2インペラ31は、第2ロータ部321に固定される。
そして、第2インペラ31が固定された第2ロータ部321のシャフト3213を軸受保持部3222の内部に取り付けられた玉軸受3225及び玉軸受3226の内輪に固定する。なお、玉軸受3225及び玉軸受3226の内輪へのシャフト3213の固定は、圧入にて行われるが、これに限定されない。例えば、接着、溶接等、シャフト3213と内輪との相対的な移動を抑制し、シャフト3213が中心軸J1周りに回転可能な固定方法を広く採用できる。以上のようにして、第2インペラ31が取り付けられた第2ロータ部321は、第2ステータ部322に回転可能に取り付けられる。
第2ロータ部321を第2ステータ部322に取り付けることで、第2インペラ31は、第2ハウジング33の内部に収容される。そして、第2翼311の径方向外側は、第2筒部330の内面と径方向に対向する。また、第2翼311は、第2筒部330の軸方向長さの内側に収まる。また、第2筒部330の内面と第2翼311の径方向外側との径方向の間隙は、均一である。なお、第2筒部330の内面と第2翼311の径方向外側との間隙が均一であるとは、正確に均一の場合に加えて、第2軸流ファン3の動作に影響しない程度にばらつく場合も含む。
第2モータ部32のコイル3228には、回路基板3224に実装された駆動回路からタイミングよく電流が供給される。これにより、第2モータ部32の第2ロータ部321が所定の方向に回転される。なお、第2ロータ部321の回転方向は、ここでは、中心軸J1を上側ISから見たときに、反時計回り方向である。
第2モータ部32が中心軸J1周りに回転することで、第2ロータ部321に固定された第2インペラ31も中心軸J1周りに回転する。第2インペラ31の回転によって、第2ハウジング33、換言すると、第2筒部330の内部には、周方向に旋回しつつ軸方向に流れる気流が発生する。
<4. 直列式軸流ファン1の詳細について>
第2軸流ファン3の第2翼311は、第1軸流ファン2の第1翼211に比べて、軸に対する傾斜が少なく、圧力面と負圧面との圧力差が小さい。そのため、第2翼311の径方向の外縁部には、補助翼部を設けなくても、圧力損失を抑制可能である。また、このような、軸に対する傾斜が少ない翼を有するインペラでは、回転による空気を圧縮する効果よりも、流速を上げる効果を得やすい。すなわち、第2軸流ファン3は、第1軸流ファン2に比べて、吐出流量を増加させる能力が高い。換言すると、第1軸流ファン2は、第2軸流ファン3に比べて、吐出圧力を増加させる能力が高い。直列式軸流ファン1では、これらの異なる能力の軸流ファンを直列につなぐことで、圧力及び流量を高める。以下に、直列式軸流ファン1の詳細について説明する。
第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを軸方向に直列に接続して、直列式軸流ファン1が形成される。第1軸流ファン2の下端部と第2軸流ファン3の上端部とが接続される。第1軸流ファン2の第1排気フランジ部2321と第2軸流ファン3の第2吸気フランジ部3311とが軸方向に接触するとともに、固定されている。第1排気フランジ部2321と第2吸気フランジ部3311との固定は、ねじ止めを挙げることができるが、これに限定されない。例えば、接着等を挙げることができる。第1軸流ファン2の第1排気部2302と第2軸流ファン3の第2吸気部3301とは、間隙なく接続される。これにより、第1軸流ファン2の第1排気部2302から吐出された空気が第1軸流ファン2と第2軸流ファン3との接続部から外部に漏れるのを抑制する。
第1軸流ファン2の排気側には、第1支持リブ24が配置されている。また、第2軸流ファン3の吸気側には、第2支持リブ34が配置されている。そして、第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを軸方向に接続することで、第1支持リブ24の排気側を向く面と第2支持リブ34の吸気側を向く面とは、軸方向に重なる。なお、第1支持リブ24の排気側を向く面と第2支持リブ34の吸気側を向く面とは、接触していてもよいし、乱流が発生しない程度に間隙が形成されていてもよい。すなわち、第1支持リブ24は、第1ハウジング23の排気側に配置され、第2支持リブ34は、第2ハウジング33の吸気側に配置され、第1支持リブ24の排気側を向く面と第2支持リブ34の吸気側を向く面とは、軸方向に重なる。このように構成することで、第1支持リブ24と第2支持リブ34とを組み合わせて静翼となる。これのより、気流の回転方向の速度成分を軸方向に向け、軸方向の圧力及び流量を増加させることができる。
第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを接続するとき、第1筒部230の第2内径部234の内側平面2341と第2筒部330の第2内径部334の内側平面3341とは、同一平面上に配置される。また、第1筒部230の第2内径部234の内側曲面2342と第2筒部330の第2内径部334の内側曲面3342とは、同一の円柱面上に配置される。このように接続することで、第1筒部230の第2内径部234と第2筒部330の第2内径部334とは、軸方向に滑らかに接続される。
すなわち、第1ハウジング23は、排気側の端部に一辺が第1筒部230の内面の内径よりも大きい正方形状の第1排気フランジ部2321を備える。また、第2ハウジング33は、吸気側の端部に一辺が第2筒部330の内面の内径よりも大きい正方形状の第2吸気フランジ部3311を備える。第1排気フランジ部2321と第2吸気フランジ部3311とは、軸方向に重ねて接続され、第1筒部230の内面の排気側端部において第1排気フランジ部2321の隅部と径方向に重なる部分の内径D12及び第2筒部330の内面の吸気側端部において第2吸気フランジ部3311の隅部と径方向に重なる部分の内径D22は、各筒部230、330における軸方向の最小内径D11、D21よりも大きい。第1ハウジング23と第2ハウジング33のつなぎ目を一旦広げることで、筒部を流れる気流の流速が下がる。これにより、気流が、第1支持リブ24及び第2支持リブ34を通過するときの風切り音を低減できる。これにより、騒音及び(又は)振動を抑制できる。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
直列式軸流ファン1では、第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを同時に駆動する。これにより、直列式軸流ファン1では、第1インペラ21の回転によって、第1吸気部2301から空気が吸い込まれる。そして、第1インペラ21は、空気を圧縮及び加速し、第1排気部2302から吐出する。第1軸流ファン2の第1排気部2302から吐出された空気は、外部への漏れを抑制されて第2吸気部3301から第2軸流ファン3の内部に流入する。第2軸流ファン3では、第2インペラ31の回転によって、流入した空気をさらに圧縮及び加速して、第2排気部3302から吐出する。すなわち、直列式軸流ファン1では、第1軸流ファン2の上側ISの端部の第1吸気部2301から空気を吸込み、第1インペラ21及び第2インペラ31で圧縮及び加速し、第2軸流ファン3の下側の端部の第2排気部3302から吐出する。第1筒部230の第2内径部234と第2筒部330の第2内径部334とは、軸方向に滑らかに接続されることで、気流の乱れが少なく、風量及び圧力の低下を抑制できる。
第1筒部230及び第2筒部330を繋いで形成される直列式軸流ファン1の風洞では第1軸流ファン2と第2軸流ファン3との接続部分、すなわち、軸方向中央部分で、内径が大きくなる。これにより、第1軸流ファン2の第1排気部2302から吐出される気流の流速が遅くなる。これにより、第1筒部230の下端部に配置される第1支持リブ24及び第2ハウジング33の吸気側に配置される第2支持リブ34を通過するときの風切り音を小さくすることができる。
第1支持リブ24の排気側を向く面と第2支持リブ34の吸気側を向く面とを軸方向に重ねて配置することで、第1支持リブ24と第2支持リブ34とで静翼を構成する。第1支持リブ24及び第2支持リブ34とは、軸方向の下側OSが、第1インペラ21の回転方向下流側に向かう傾斜面を有している。第1インペラ21の回転によって発生する気流は、第1インペラ21の回転方向に旋回する速度成分を有するとともに軸方向の速度成分を有する。そして、第1支持リブ24及び第2支持リブ34によって形成される静翼は、気流の周方向の速度成分を軸方向に曲げる。これにより、軸方向の圧力及び流速を高めることが可能である。また、第1支持リブ24と第2支持リブ34との間に間隙を備えることで、電機子2223及び電機子3223の振動が互いに直接伝わるのを抑制し、振動の干渉による大きな振動及び(又は)騒音を抑制できる。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。
第1軸流ファン2は、第1インペラ21の第1翼211の径方向の外縁に補助翼部213を備えており、第1排気部2302から吐出される気流の圧力を高めている。第1軸流ファン2から、圧力が高い気流が吐出される。そして、第1軸流ファン2の第1排気部2302から吐出された圧力が高い気流は、第2吸気部3301から第2軸流ファン3に流入する。
一方で、第2軸流ファン3の翼の枚数は、第1インペラ21の第1翼211の枚数よりも多く、2軸流ファン3の翼の軸に対する傾斜は、第1翼211の傾斜と比べて小さい。そのため、第2軸流ファン3は、第1軸流ファン2よりも、気流の流量を高める効果が大きい。第2軸流ファン3では、第1軸流ファン2からの高い圧力の気流を加速して流量を増加させる。これにより、直列式軸流ファン1は、高圧で且つ大流量の気流を吐出することができる。
以上のことから、第1軸流ファン2は、第1インペラ21の第1翼211の径方向の外縁部に補助翼部213を備えることで、第1インペラ21で発生する気流の圧力の上昇を行っている。第1軸流ファン2は、圧力を高める効果が高い。第2軸流ファン3は、流速を高める、すなわち、流量を高める効果が高い。
<実施例>
本発明の直列式軸流ファン1の特性を計算機によるシミュレーションを利用して評価した。直列式軸流ファン1において、吸気側の軸流ファンでのインペラの翼の枚数をNin、排気側の軸流ファンのインペラの翼の枚数をNout、第1支持リブ及び第2支持リブの枚数をNribとして、Nin、Nout及びNribを変えてシミュレーションを行った。なお、本願発明を想定した構成では、軸流ファンのインペラの翼の径方向の外縁部に外側が吸気側に反った補助翼部を形成している。
従来例として、Nin=5、Nout=7、Nrib=11とし、補助翼を備えないときの最高効率点と、吐出圧力及び流量を測定した。また、実施例として、Nin=5、Nout=7、N=11で、吸気側の翼の径方向の外縁部に、補助翼部を設けた構成で従来例と同様の測定を行った。
その結果、最高効率点は、従来例が46%であったのに対し、実施例は最高効率が47%に上昇した。また、吐出される気流の流量が4.0立方メートル毎分のときの圧力は、従来例が約1230Paであったのに対し、実施例は約1250Paであった。このときの入力軸動力は、従来例が168Wであったのに対し、実施例は165Wであった。
これにより、実施例は、従来例に対して、最高効率点が上昇するとともに、同一流量における圧力が上昇している。また、実施例は、従来例に対して、圧力−流量特性が上昇しているにもかかわらず、入力軸動力は、低下している。
シミュレーションの結果、Nin<Nout<Nribの構成で、吸気側の翼及び排気側の翼の少なくとも一方に補助翼部を設けることで補助翼がない場合に比べて、高効率、高圧力及び大風量となる場合があることがわかった。
なお、Nin、Nout及びNribは、互いに素の整数の組である。換言すると、Nin、Nout及びNribは、1以外に公約数を持たない整数の組である。このように構成することで、第1インペラ21、第2インペラ31、第1支持リブ24及び第2支持リブ34それぞれの振動の共振が抑制される。すなわち、共振による騒音を抑制し、直列式軸流ファン1を静音化できる。
また、Nin<Nout<Nribの構成で、吸気側の翼に補助翼部を設け、Nin、Nout、Nribを変更して同様のシミュレーションを行った。(Nin、Nout、Nrib)=(5、7、11)のときを実施例とし、(Nin、Nout、Nrib)=(4、7、11)を比較例1、(Nin、Nout、Nrib)=(5、9、11)を比較例2、(Nin、Nout、Nrib)=(5、11、11)を比較例3、(Nin、Nout、Nrib)=(5、7、13)を比較例4とする。
そして、吐出される空気の流量が4.0立方メートル毎分のときの圧力は、比較例1が約800kPa、比較例2が約990kPa、比較例3が約1150kPa、比較例4が約990kPaであった。
吸気側の軸流ファンでのインペラの翼の枚数Ninが実施例では5枚、比較例1では4枚である。吸気側の軸流ファンでのインペラの翼の枚数Ninによって、排気される空気の圧力に差が生じていることがわかる。
また、排気側の軸流ファンのインペラの翼の枚数Noutが実施例では7枚、比較例2では9枚、比較例3では11枚である。排気側の軸流ファンのインペラの翼の枚数Noutによっても、排気される空気の圧力に差が生じていることがわかる。Nout=9よりもNout=11の方が排気される空気の圧力が高い。さらに、Nout=7のとき、さらに高くなっていることがわかる。
さらに、第1支持リブ及び第2支持リブの枚数Nribが実施例では11枚、比較例4では13枚である。第1支持リブ及び第2支持リブの枚数Nribによって、排気される空気の圧力に差が生じていることがわかる。Nrib=13のときよりもNrib=11のときに排気される空気の圧力が高い。
すなわち、実施例は、比較例1〜比較例4に比べて、排気される気流の圧力−流量特性が高いことがわかる。
そして、さらに多くのシミュレーションを行った結果、Nin=5で、補助翼部を備えた翼としたとき、気流の高圧化に最適であることを確認した。また、Nout=7とすることで、翼の傾きを大きくして、翼面積を維持でき、大風量化に最適であることを確認した。さらに、Nrib=11とすることで、最高効率点で、第1モータ部及び第2モータ部を安定して支持できる必要な機械強度を確保しつつ、最大圧力及び最大風力が得られることを確認した。
本発明において、第1インペラ21及び第2インペラ31は、同方向に回転している。そのため、第1軸流ファン2から吐出される気流の周方向の速度成分と第2インペラ31の回転方向とを同じ方向とすることで、気流の回転方向の速度と、第2インペラ31の第2翼311の上流側の端部の回転方向の相対速度が小さくなるため、振動及び騒音を抑制できる。すなわち、直列式軸流ファン1を静音化できる。また、上記方向が第2翼311が流入する気流の流れ方向と同じ方向であるため、第2翼311の抵抗を抑制できる。これにより、入力軸動力を抑制できる。
なお、第2インペラ31の第2翼311の傾斜方向を反対向きとするとともに、第2インペラ31の回転方向を第1インペラ21の回転方向と反対向きとしてもよい。これにより、第2インペラ31の第2翼311が気流の回転方向の速度成分を軸方向に曲げる効果が高くなる。これにより、直列式軸流ファン1から吐出される気流の圧力を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、第1軸流ファン2に径方向の外縁部に補助翼部213を備えた第1翼211を備えているが、これに限定されない。第2軸流ファン3に備えられた第2翼311の径方向の外縁部に補助翼部を備えていてもよい。また、第1翼及び第2翼の両方の径方向の外縁部に補助翼部を備えていてもよい。すなわち、第1翼211又は第2翼311の少なくとも一方は、補助翼部213を備える。
軸流ファンにおける重要な性能としては、圧力及び風量が挙げられる。本発明の直流式軸流ファン1によれば、2つのインペラ21、31を、圧力用(第1インペラ21)と風量用(第2インペラ31)に分けることで、最高効率時に全体として高い圧力と風量を確保できる。つまり、インペラ(第1インペラ21)に補助翼(補助翼部213)を付けることで、高い圧力を得られ、圧力用インペラとして使用できる。圧力用インペラ(第1インペラ21)は、圧力面と負圧面の圧力差が大きい。そのため、インペラ(第1翼211)の外周部とハウジング内周面(第1筒部230の内周面)の隙間からエアが漏れ、圧力損失が大きくなる。インペラ(第1インペラ21)の外周部に補助翼(補助翼部213)を設けることで、圧力損失を減らすことができる。一方、インペラ(第2インペラ31)に補助翼を設けないことで、風量が大きな、風量用インペラとして使用できる。風量用インペラ(第2インペラ31)は、エアを全面で押すことで多くの風量を得られる。いじょうのことから、圧力用インペラ(第1インペラ21)と風量用インペラ(第2インペラ31)を組み合わせることで、高い圧力及び多くの風量の気流を得ることが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
本発明にかかる直列式軸流ファンは、コンピュータ、ネットワーク通信装置、サーバ等の機器内に配置された電子部品に対して送風し、電子部品を冷却する冷却ファンとして利用することが可能である。
1・・・直列式軸流ファン、2・・・第1軸流ファン、21・・・第1インペラ、211・・・第1翼、212・・・カップ、213・・・補助翼部、22・・・第1モータ部、221・・・第1ロータ部、2211・・・ヨーク、2212・・・界磁用磁石、2213・・・シャフト、2214・・・軸固定部材、222・・・第1ステータ部、2221・・・ベース部、2222・・・軸受保持部、2223・・・電機子、2224・・・回路基板、2225・・・玉軸受、2226・・・玉軸受、2227・・・ステータコア
2228・・・コイル、2229・・・インシュレータ、23・・・第1ハウジング、230・・・第1筒部、2301・・・第1吸気部、2302・・・第1排気部、231・・・上端部、2311・・・第1吸気フランジ部、232・・・下端部、2321・・・第1排気フランジ部、233・・・第1内径部、234・・・第2内径部、2341・・・内側平面、2342・・・内側曲面、235・・・円錐部、236・・・外側平面、24・・・第1支持リブ、3・・・第2軸流ファン、31・・・第2インペラ、311・・・第2翼、312・・・カップ、32・・・第2モータ部、321・・・第2ロータ部、3211・・・ヨーク、3212・・・界磁用磁石、3213・・・シャフト、3214・・・軸固定部材、322・・・第2ステータ部、3221・・・ベース部、3222・・・軸受保持部、3223・・・電機子、3224・・・回路基板、3225・・・玉軸受、3226・・・玉軸受、3227・・・ステータコア、3228・・・コイル、3229・・・インシュレータ、 33・・・第2ハウジング、330・・・第2筒部、3301・・・第2吸気部、3302・・・第2排気部、331・・・上端部、3311・・・第2吸気フランジ部、332・・・下端部、3321・・・第2排気フランジ部、333・・・第1内径部、334・・・第2内径部、3341・・・内側平面、3342・・・内側曲面、335・・・円錐部、336・・・外側平面、337・・・拡径部、34・・・第2支持リブ

Claims (8)

  1. 吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第1軸流ファンと、
    前記第1軸流ファンの中心軸に沿って前記第1軸流ファンに接続され吸気側から吸い込んだ空気を排気側から吹き出す第2軸流ファンと、を備え、前記第1軸流ファンの排気側の端部と前記第2軸流ファンの吸気側の端部とを接続した直列式軸流ファンであって、
    前記第1軸流ファンは、
    前記中心軸周りに回転する第1インペラと、
    前記第1インペラを回転させる第1モータ部と、
    前記第1インペラの径方向外側を囲む第1筒部を含む第1ハウジングと、
    前記第1筒部の内面から内側に延びるとともに前記第1モータ部を支持する第1支持リブと、を備え、
    前記第1インペラは、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第1翼を、備え、
    前記第2軸流ファンは、
    前記中心軸周りに回転する第2インペラと、
    前記第2インペラを回転させる第2モータ部と、
    前記第2インペラの径方向外側を囲む第2筒部を含む第2ハウジングと、
    前記第2筒部の内面から内側に延び前記第2モータ部を支持し、前記第1支持リブと同数の第2支持リブと、を備え、
    前記第2インペラは、径方向外側に延びるとともに周方向に配列された複数の第2翼を、備え、
    前記第1翼及び前記第2翼の少なくとも一方は、補助翼部を備え、
    前記第1翼の枚数をNin、前記第2翼の枚数をNout、前記第1支持リブ及び前記第2支持リブの個数をNribとしたとき、
    Nin<Nout<Nribを満たす直列式軸流ファン。
  2. 前記補助翼部は、前記第1翼の径方向の外縁部に備えられる請求項1に記載の直列式軸流ファン。
  3. 前記補助翼部は、径方向外側が吸気側に反っている請求項2に記載の直列式軸流ファン。
  4. Nin、Nout及びNribは、1以外に公約数を持たない正の整数の組である請求項1から請求項3のいずれかに記載の直列式軸流ファン。
  5. Ninは、5である請求項1から請求項4のいずれかに記載の直列式軸流ファン。
  6. Noutは、7である請求項1から請求項5のいずれかに記載の直列式軸流ファン。
  7. 前記第1支持リブは、前記第1ハウジングの排気側に配置され、
    前記第2支持リブは、前記第2ハウジングの吸気側に配置され、
    前記第1支持リブの排気側を向く面と前記第2支持リブの吸気側を向く面とは、軸方向に重なる請求項1から請求項6のいずれかに記載の直列式軸流ファン。
  8. Nribは、11である請求項1から請求項7のいずれかに記載の直列式軸流ファン。
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