JP2018111786A - 積層体 - Google Patents

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荒木 豊
Yutaka Araki
豊 荒木
孝章 香西
Takaaki Kasai
孝章 香西
砂川 智英
Tomohide Sunakawa
智英 砂川
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Abstract

【課題】裏塗り層との重層塗布が可能で、かつ光透過性樹脂フィルムとの密着性、耐摩耗性、および光学特性に優れたハードコート層を有する積層体を提供する。【解決手段】光透過性樹脂フィルム上に、芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂、水溶性高分子化合物、該水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤、および無機フィラーを少なくとも含有するハードコート層を有する積層体。【選択図】なし

Description

本発明は光透過性樹脂フィルム上にハードコート層を有する積層体に関する。
PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)、ノートPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルが広く用いられている。
タッチパネルには、位置検出の方法により、光学方式、超音波方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式、抵抗膜方式などがある。抵抗膜方式のタッチパネルでは、タッチセンサーとなる光透過性電極として、光透過性導電材料と光透過性導電層付ガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、光透過性導電材料に電流を流し光透過性導電層付ガラスにおける電圧を計測するような構造となっている。一方、静電容量方式のタッチパネルでは、タッチセンサーとなる光透過性電極として、光透過性支持体上に光透過性導電層を有する光透過性導電材料を基本的構成とし、可動部分がないことを特徴とすることから、高い耐久性と高い光透過性を有するため、様々な用途において適用されている。更に、投影型静電容量方式のタッチパネルは多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPCなどに広く用いられている。
上記した光透過性電極として、光透過性樹脂フィルム上に金属細線を、例えばメッシュパターン状に形成し、金属細線の線幅やピッチ、更にはパターン形状などを調整することにより、高い光線透過率を維持し、高い導電性を付与することが知られている。かかるメッシュパターンを形成する方法としては、例えば、1)支持体上に無電解めっき触媒を付与し、2)フォトレジスト剤を塗布し、露光及び現像し、3)無電解めっきを施し、導電パターンを形成し、4)めっきレジストを除去するフルアディティブ法が知られている。またハロゲン化銀感光材料を用いる方法(国際公開第04/007810号パンフレットに開示されるような銀塩拡散転写方式を用いる方法、および特開2004−221564号公報に開示されるような化学現像方式を用いる方法)等も知られている。
これらメッシュパターンの形成方法においては、得られる金属メッシュパターンの画質を向上する目的で、光透過性樹脂フィルムの金属メッシュパターンが形成される側とは反対側の面に、ハレーションを防止する染料や顔料を含有する裏塗り層が好適に利用される。かかる裏塗り層は露光後の現像工程、あるいは水洗工程で除去される層であり、水性塗布液により形成される。
一方、光透過性導電材料が有する光透過性支持体としては、良好なフレキシブル性を有する樹脂フィルムが好適に利用され、かかる樹脂フィルムの表面には、擦り傷の防止を目的としてハードコート層を設けることが一般に行われる。かかるハードコート層としては、例えば、特開平08−197670号公報(特許文献1)、特開平09−300549号公報(特許文献2)等に記載される、紫外線や電子線などで硬化する活性線硬化樹脂や、熱硬化性樹脂などを含有するハードコート層が知られている。またハードコート層が形成される際の体積収縮に伴うカールやクラックの問題を解消するために、ハードコート層にシリカなどの無機フィラーを添加する方法が知られている。例えば特開2001−287308号公報(特許文献3)には、コロイダルシリカを含有するハードコート層が記載されている。
しかしながら上記したハードコート層は何れも溶剤系の塗布液が利用されるため、かかるハードコート層上に前記した裏塗り層(水性塗布液により形成される層)を塗設する場合、溶剤系の塗布が完了した後、改めて裏塗り層を塗布する必要があり、その生産は極めて煩雑であった。また水性塗布液を利用して形成されるハードコート層(例えば特開2010−188604号公報(特許文献4)など)も知られているが、光透過性樹脂フィルムとの密着性および耐摩耗性の点で十分満足できるものではなかった。
特開平08−197670号公報 特開平09−300549号公報 特開2001−287308号公報 特開2010−188604号公報
本発明は、裏塗り層との重層塗布が可能で、かつ光透過性樹脂フィルムとの密着性、耐摩耗性、および光学特性に優れたハードコート層を有する積層体の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成を有する積層体によって、上記課題を解決できることを見出した。
(1)光透過性樹脂フィルム上に、芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂、水溶性高分子化合物、該水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤、および無機フィラーを少なくとも含有するハードコート層を有することを特徴とする積層体。
本発明により、裏塗り層との重層塗布が可能で、かつ光透過性樹脂フィルムとの密着性、耐摩耗性、および光学特性に優れたハードコート層を有する積層体を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
<光透過性樹脂フィルム>
本発明の積層体が有する光透過性樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリフェニレンスルファイド、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、セロファン、ナイロン、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂等の各種樹脂フィルムが挙げられる。かかる光透過性樹脂フィルムの全光線透過率は80%以上が好ましく、更に85%以上であることが好ましい。また光透過性樹脂フィルムの厚みは5〜5000μmであることが好ましく、より好ましくは10〜2500μmである
<易接着層>
上記した光透過性樹脂フィルムは易接着層を有していても良い。本発明における易接着層に特に限定はないが、例えば塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施されていても良いし、あるいは水溶性高分子化合物や高分子ラテックス、およびこれらと架橋剤の組み合わせた層が例示される。これらの層は光透過性樹脂フィルムとその上に塗設するハードコート層との密着性を向上させることができる。易接着層の固形分量は0.1〜2.5g/mであることが好ましい。
<ハードコート層>
本発明のハードコート層は、芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂、水溶性高分子化合物、該水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤、および無機フィラーを少なくとも含有する。
ウレタン樹脂は、詳細には分子内にウレタン結合を有する高分子化合物であり、通常ポリオールとポリイソシアネートより合成される。本発明において、ハードコート層が含有する芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂とは、ポリカーボネートポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類等のポリオールと、芳香環を有するポリイソシアネート化合物より合成して得られるウレタン樹脂である。
ポリカーボネートポリオール類は、多価アルコール類とカーボネート化合物とから、脱アルコール反応によって得られる。多価アルコール類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン等が挙げられる。カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられ、これらの反応から得られるポリカーボネートポリオール類としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキシレン)カーボネート、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレン)カーボネート等が挙げられる。
ポリエステルポリオール類としては、多価カルボン酸(マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)またはそれらの酸無水物と多価アルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−ヘキシル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、ジメタノールベンゼン、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、アルキルジアルカノールアミン、ラクトンジオール等)の反応から得られるものが挙げられる。
ポリエーテルポリオール類としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
芳香環を有するポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等が挙げられる。
また、芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂は、ハードコート層が含有する水溶性高分子化合物との相溶性の観点から、水を媒体とする水性のウレタン樹脂であることが好ましい。このような水性の芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂を得る方法としては、例えば前記したポリオールと、前記した芳香環を有するポリイソシアネート化合物とを反応させて、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとし、必要によりアンモニアや第3級アミン(トリエチルアミンなど)を用いてアニオン性基を中和し、これを水中に分散するとともに、水およびポリアミンと鎖伸長反応を行う方法、前記したポリオールと、前記した芳香環を有するポリイソシアネート化合物とを反応させて水酸基末端ウレタンプレポリマーとし、必要によりアンモニアや第3級アミン(トリエチルアミンなど)を用いてアニオン性基を中和し、これを水中に分散する方法などが挙げられる。また、第一工業製薬(株)よりスーパーフレックス830HS、スーパーフレックス870等として市販されており、これらを入手し、使用することが好ましい。
前記した水性の芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂の平均粒子径は0.001〜0.3μmであることが好ましく、更に好ましくは0.005〜0.1μmである。
本発明においてハードコート層は、上記した芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂と共に、水溶性高分子化合物、該水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤、および無機フィラーを含有する。芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂と水溶性高分子化合物の合計固形分量は、後述する無機フィラーの全固形分量に対して50〜90質量%であることが好ましく、これにより被塗膜がカールしたり、ハードコート層にクラックが入ることを防止し、光透過性樹脂フィルムとの密着性に優れたハードコート層を得ることが可能となる。また、水溶性高分子化合物を含有することにより、後述する無機フィラーの欠落を防止し、耐摩耗性にも優れたハードコート層を得ることができる。
ハードコート層が含有する水溶性高分子化合物としては、ゼラチン、アラビアゴム、セルロース、アルブミン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、各種澱粉、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミンとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。中でもポリビニルアルコールは、透明性が高く、形成された塗膜の耐摩耗性に優れており、かつ無機フィラーのバインディング能力が高いため好ましく、特にケン化度が93%以下で、平均重合度が2500以上のポリビニルアルコールは、密着性にとりわけ優れたハードコート層が得られるため、好ましい。前記した芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂と水溶性高分子化合物の合計固形分量は、ハードコート層の全固形分量に対して25〜55質量%であることが好ましい。また水溶性高分子化合物の含有量は、前記した芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂の固形分量に対して、10〜55質量%であることが好ましい。
本発明において、ハードコート層は水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤を含有することで被塗膜の強度が増し、より優れた耐摩耗性を得ることができる。ハードコート層が含有できる架橋剤としては、例えばクロム明ばんのような無機化合物、ホルムアルデヒド、グリオキサール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンのようなアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基を二個以上有する化合物、エポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテルやポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等、もしくはイソシアネート基を二個以上分子中に有する化合物類、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、あるいはこれら以外に「高分子の化学反応」(大河原 信著 1972、化学同人社)の2・6・7章、5・2章、9・3章など記載の架橋剤等の公知の高分子架橋剤を含有させることもできる。中でもエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物が好ましく、エポキシ基を分子中に三個以上有する多官能エポキシ化合物が特に好ましい。これにより光透過性樹脂フィルムとの密着性に優れたハードコート層を得ることができる。
本発明においてハードコート層が含有する無機フィラーとしては、珪素化合物または金属化合物が例示され、これらの形状は、球状、板状、繊維状、棒状、不定形、中空等のいずれであっても良い。珪素化合物としては、例えばシリカ粒子として湿式シリカまたは、乾式シリカまたはコロイダルシリカなどが挙げられる。金属化合物としては、例えばアルミナ、チタニア、ジルコニアなどが挙げられる。これら無機フィラーの平均粒子径は、透明な硬化膜を得るためには、0.001〜0.2μmの範囲内の値とするのが好ましく、より好ましくは0.001〜0.1μm、更に好ましくは0.001〜0.06μmである。これら無機フィラーの中でもシリカ粒子が好ましく用いられ、コロイダルシリカが特に好ましい。これにより光学特性が改善されるとともに、密着性および耐摩耗性にとりわけ優れたハードコート層が得られるため、好ましい。ハードコート層における無機フィラーの含有量は、耐摩耗性の面からハードコート層の全固形分量に対して40質量%以上が好ましく、また、光学特性の面から含有量の上限は90質量%以下であることが好ましい。
<裏塗り層>
次に、本発明の積層体が有するハードコート層上に好適に設けられる裏塗り層について説明する。前記した金属メッシュパターンを製造するにあたり、フルアディティブ法やハロゲン化銀感光材料を用いる方法においては、金属メッシュパターンの画質を向上する目的で、裏塗り層はハレーション防止剤を含有することが好ましい。
ハレーション防止剤は、フォトレジスト剤やハロゲン化銀感光材料の感光波長域に吸収を有するものであれば任意の顔料や染料を使用することができ、フォトレジスト剤やハロゲン化銀乳剤の感光波長域に吸収極大を有する染料又は顔料を用いることが好ましい。顔料としてはコバルト化合物、鉄化合物、クロム化合物、硫化物などの無機顔料、アゾ系、イソインドリノン系、キナクリドン系、キノフタロン系などの有機顔料を挙げることができる。
染料としては酸性染料、塩基性染料、直接染料、硫化染料、建染染料、ナフトール染料、反応染料、分散染料等が挙げられる。また使用できる染料の詳細は染料便覧(丸善)、染料化学(色染社)やカラーケミカル辞典(シーエムシー)に記載されている。染料は単独で使用してもよいが、所望の分光吸収にするために2種類以上の染料を混合溶解して色調を調整してもよい。
酸性染料の具体例としては、C.I.Acid Red 6、C.I.Acid Green 25、C.I.Acid Blue 22、C.I.Acid Yellow 17などが挙げられる。塩基性染料の具体例としては、C.I.Basic Red 1、C.I.Basic Green 4、C.I.Basic Blue 41、C.I.Basic Violet 3、C.I.Basic Yellow 11などが挙げられる。直接染料の具体例としては、C.I.Direct Red 4、C.I.Direct Green 26、C.I.Direct Blue 71、C.I.Direct Violet 51、C.I.Direct Yellow 26、C.I.Direct Orange 29などが挙げられる。硫化染料の具体例としては、C.I.Sulphur Red 5、C.I.Sulphur Green 3、C.I.Sulphur Blue 3、C.I.Sulphur Violet 2、C.I.Sulphur Yellow 4などが挙げられる。建染染料の具体例としては、C.I.Vat Red 21、C.I.Vat Green 3、C.I.Vat Blue 6、C.I.Vat Violet 1、C.I.Vat Yellow 2、C.I.Vat Orange 5などが挙げられる。ナフトール染料の具体例としては、C.I.Azoic Coupling Component 2、C.I.Azoic Coupling Component 3、C.I.Azoic Coupling Component 4などが挙げられる。反応染料の具体例としては、C.I.Reactive Red 8、C.I.Reactive Blue 1、C.I.Reactive Violet 2、C.I.Reactive Yellow 1、C.I.Reactive Orange 1などが挙げられる。分散染料の具体例としては、C.I.Disperse Red 11、C.I.Disperse Blue 24、C.I.Disperse Violet 1、C.I.Disperse Yellow 3、C.I.Disperse Orange 13などが挙げられる。
裏塗り層が含有するバインダーとしては、前述したハードコート層が含有する水溶性高分子化合物を例示することができ、特にゼラチンが好適である。また裏塗り層は、その他の成分として、ノニオン系、アニオン系、カチオン系等の各種界面活性剤や、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメチルメタクリレート、架橋ポリメチルメタクリレート、メラミン、ベンゾグアナミン等の有機、無機の各種マット剤、帯電防止剤等を含有することができる。
本発明の積層体を用いて、金属メッシュパターンを有する光透過性電極を作製する場合、例えば前述したフルアディティブ法や、ハロゲン化銀感光材料を用いる方法を挙げることができる。中でも銀は金属の中で最も導電性が高いため、他方式に比べ、より細い線幅で高い導電性を得ることができる。したがってハロゲン化銀感光材料を用いる方法は、好適である。ハロゲン化銀感光材料を用いる方法としては、銀塩拡散転写方式を用いる方法や、化学現像方式を用いる方法が例示でき、前者の方法は、国際公開第04/007810号パンフレットや、特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報、特開2007−188655号公報等に開示され、後者の方法は、例えば特開2004−221564号公報に開示されている。
<実施例1>
光透過性樹脂フィルムとして、塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。続いてポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、コロナ放電処理を施した後、下記組成のハードコート層をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、実施例1の積層体を得た。
<ハードコート層組成(1)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.25g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.58g
(第一工業製薬(株)製SF−830HS 固形分として)
コロイダルシリカ 1.25g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.015g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<実施例2>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(2)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、実施例2の積層体を得た。
<ハードコート層組成(2)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.22g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.65g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
コロイダルシリカ 1.32g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.016g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<実施例3>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(3)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、実施例3の積層体を得た。
<ハードコート層組成(3)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.30g
(ケン化度88%、平均重合度1700)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.62g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
コロイダルシリカ 1.28g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.017g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<実施例4>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(4)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、実施例4の積層体を得た。
<ハードコート層組成(4)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.32g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.66g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
コロイダルシリカ 1.36g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ヘキサメチレンジイソシアネート 0.018g
(旭化成(株)製デュラネートWB40−80D 固形分として)
<比較例1>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(5)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、比較例1の積層体を得た。
<ハードコート層組成(5)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.28g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
スチレン−アクリルポリマー 0.71g
(ジャパンコーティングレジン(株)製ES−650 固形分として)
コロイダルシリカ 1.25g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.016g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<比較例2>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(6)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、比較例2の積層体を得た。
<ハードコート層組成(6)/1mあたり>
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.75g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
コロイダルシリカ 1.35g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.016g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<比較例3>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(7)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、比較例3の積層体を得た。
<ハードコート層組成(7)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.23g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.59g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
ソルビトールポリグリシジルエーテル 0.016g
(ナガセケムテックス(株)製EX−614 固形分として)
<比較例4>
実施例1の積層体の作製において、ハードコート層組成(1)に代えて下記組成のハードコート層組成(8)をバーコート法により塗布、乾燥することで形成し、比較例4の積層体を得た。
<ハードコート層組成(8)/1mあたり>
ポリビニルアルコール 0.21g
(ケン化度88%、平均重合度3500)
芳香族イソシアネート系ウレタンラテックス 0.68g
(第一工業製薬(株)製SF−870 固形分として)
コロイダルシリカ 1.29g
(日産化学工業(株)製ST−O 粒子径0.01〜0.015μm 固形分として)
<光学特性>
上記のようにして得られた実施例1〜4の積層体、および比較例1〜4の積層体のヘイズ値を測定し、ハードコート層が未塗布である光透過性樹脂フィルム(塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)と比較した。この結果を表1に示す。
3:光透過性樹脂フィルムよりもヘイズ値が低い。
2:光透過性樹脂フィルムとヘイズ値が同等。
1:光透過性樹脂フィルムよりもヘイズ値が高い。
<密着性>
上記のようにして得られた、実施例1〜4の積層体、および比較例1〜4の積層体のハードコート層を有する側の面に対し、カッターで光透過性樹脂フィルムに達するように10mmの間隔でクロスカットを入れ、セロファンテープを強く押し当てた後、セロファンテープを剥離し、以下の基準にて、光透過性樹脂フィルムとハードコート層の密着性を評価した。この結果を表1に示す。
3:ハードコート層の剥離がなく良好。
2:ハードコート層が少し剥がれたが、実用上問題ないレベル。
1:多くの箇所でハードコート層が剥がれた。
<耐摩耗性>
上記のようにして得られた、実施例1〜4の積層体、および比較例1〜4の積層体のハードコート層を有する側の表面を、#0000のスチールウールで20往復こすった。傷が全くないものを3、わずかに傷が認められるものを2、多くの傷が認められるものを1とした。この結果を表1に示す。
Figure 2018111786
<裏塗り層との重層塗布試験>
光透過性樹脂フィルムとして、塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを準備した。続いてポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、コロナ放電処理を施した後、前記したハードコート層組成(1)を形成する塗布液(固形分濃度は10質量%)と、下記組成の裏塗り層を形成する塗布液(固形分濃度は6質量%)と、スライドビード塗布を用いてこの順に重層塗布した。
<裏塗り層組成/1mあたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
界面活性剤(S−1) 400mg
染料1 200mg
Figure 2018111786
Figure 2018111786
上記のようにして得られた塗布物の裏塗り層を目視にて観察したところ、裏塗り層の面質は極めて良好であった。また上記したハードコート層組成(1)を形成する塗布液に代えて、前記したハードコート層組成(2)〜(4)を形成する塗布液についても同様にして重層塗布試験を実施したところ、裏塗り層の面質は極めて良好であった。
以上の結果から明らかなように、本発明によれば、裏塗り層との重層塗布が可能で、かつ光透過性樹脂フィルムとの密着性、耐摩耗性、および光学特性に優れたハードコート層を有する積層体が得られる。

Claims (1)

  1. 光透過性樹脂フィルム上に、芳香族イソシアネート系ウレタン樹脂、水溶性高分子化合物、該水溶性高分子化合物を架橋する架橋剤、および無機フィラーを少なくとも含有するハードコート層を有する積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054563A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 積水化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物、コーティング層、及び、フィルム

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