JP2018111236A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング電源の過電流保護回路では、過電流保護が働くと突然電源供給が止まるため、装置にダメージを与える可能性があり、過電流の原因個所を修理しても復旧できない恐れがある。【解決手段】記録装置において、スイッチング電源は、出力電流が第1の閾値を超えた場合、電源出力をシャットダウンさせ、前記出力電流が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を超えている期間が第1の所定時間を経過した場合、電源出力をシャットダウンさせる、第1の制御手段を備え、画像形成部は、前記第1の所定時間より短い第2の所定時間、連続してアサートされた前記通知信号を受信した場合、第3の所定時間の待機をさせ、前記第3の所定時間の待機後に前記通知信号がネゲートされた場合、前記画像形成の動作を継続させ、前記第3の所定時間の待機後に前記通知信号がネゲートされなかった場合、前記画像形成の動作を中止させる第2の制御手段を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、記録装置に関する。
一般にインクジェット記録装置の電源に関する安全保護制御は、過電流保護、過電圧保護で成り立っている。それぞれの保護回路は、何らかの故障や不具合によって電源の出力電流が所定の値を超えたり、出力電圧が所定の値を超えたりすると、電源がシャットダウンして出力を停止するように構成されている。また、過電流保護回路は、装置内の様々な電気回路の容量成分への突入電流や、モータ起動時の瞬間的な過大電流によって、保護機能が働かないように、装置の消費電流のピーク値に対して十分大きな値に設定されている。
近年、記録装置の機能が複雑化し、回路規模の増大と共に、動作時の平均電流に対して突入電流等によるピーク電流が大きくなっている。ピーク電流の増大に合わせて過電流保護の動作点を大きくすると、その電流に堪えうるために回路部品の耐電力を大きくする必要があり、部品サイズの増大、コストアップを招く。そのため、ピーク電流の増大に対応した電源及び電源制御が求められている。
そのような要求に応えるため、特許文献1では、過電流保護の閾値を2段階で設けている。第1の過電流保護では、負荷電流が第1の設定値を超えた時に、直流出力電圧を垂下させて出力電流を制限する。更に、第2の過電流保護では、負荷電流が第1の設定値より低い第2の設定値を超え且つ設定時間を経過した時に、直流出力電圧を垂下させて出力電流を制限する。
しかしながら、上記従来例では、増大する突入電流等の瞬間的なピーク電流でのシャットダウンを避けることは可能になるが、瞬間的なピーク以外の通常動作中であっても第2の設定値を超えた状態が所定時間経過すると電源が勝手にシャットダウンしてしまう。そのため、その場合には予期せぬ状態で装置が停止してしまい、装置に大きなダメージを与える可能性がある。反対に動作中にシャットダウンさせないためには、第2の設定値も動作電流に対して十分に余裕のある値に設定する必要があるため、部品の小型化には限界がある。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、画像形成に用いられる電源を供給するスイッチング電源と、画像形成を行う画像形成部とを備える記録装置であって、前記スイッチング電源は、出力電流に応じて、前記画像形成部への通知信号をアサートする第1の制御手段であって、第1の閾値を前記出力電流が超えた場合には電源出力を直ちにシャットダウンさせ、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を前記出力電流が超えている期間において前記通知信号をアサートさせ、当該超えている期間が第1の所定時間を経過した際に、電源出力をシャットダウンさせる、第1の制御手段を備え、前記画像形成部は、前記第1の所定時間より短い第2の所定時間の間に連続してアサートされた前記通知信号を受信した場合、画像形成の動作の所定のタイミングにて第3の所定時間の待機をさせ、前記第3の所定時間の間に前記通知信号がネゲートされた場合には前記画像形成の動作を継続させ、前記第3の所定時間の間に前記通知信号がネゲートされなかった場合には前記画像形成の動作を中止させる第2の制御手段を備える。
本発明では、予期しない状態での電源のシャットダウンを防ぐと同時に、装置の動作時の消費電流に合わせて電源を構成する部品の耐電力の最適化が図ることができ、コストダウンが可能となる。更に、スイッチング電源の小型化、記録装置全体の小型化を実現することができる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置(以下、記録装置)101の概略図である。記録装置101は、スイッチング電源201と画像形成部301とが接続して構成されている。ACプラグ102は、AC電源に接続するためのACプラグである。供給電源202は、画像形成部301を動作させるためにスイッチング電源201から供給される電源である。通知信号203は、供給電源202の出力が所定の閾値を超えた場合に、スイッチング電源201から発行される通知信号である。画像形成部301に含まれる制御部302は、通知信号203をモニタしながら適切な記録制御を実行する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置(以下、記録装置)101の概略図である。記録装置101は、スイッチング電源201と画像形成部301とが接続して構成されている。ACプラグ102は、AC電源に接続するためのACプラグである。供給電源202は、画像形成部301を動作させるためにスイッチング電源201から供給される電源である。通知信号203は、供給電源202の出力が所定の閾値を超えた場合に、スイッチング電源201から発行される通知信号である。画像形成部301に含まれる制御部302は、通知信号203をモニタしながら適切な記録制御を実行する。
図2は、本発明に係るスイッチング電源201の回路の一例を示す。本実施形態では、簡単のために一般的なフライバック式の回路を用いて説明するが、スイッチング電源201には様々な方式があり回路構成はこの例に限ったものではない。スイッチング電源201は、整流のためのダイオードブリッジ204、1次側の平滑コンデンサ205、電源出力を制御する電源制御部206、トランス207、スイッチング用のMOS−FET208、2次側の整流ダイオード209、2次側の平滑コンデンサ210が設けられる。更に、出力電圧のレギュレーションのための回路として、制限抵抗211、2次側の電圧の状態を電源制御部206にフィードバックするためのフォトカプラ212(LED212−1、フォトトランジスタ212−2)、シャントレギュレータ213、レギュレーションの電圧を決めるための抵抗214、215が設けられる。
先に述べたように、図2に示すスイッチング電源201は、一般的なフライバック式の例である。その動作の詳細な説明は割愛するが、簡単に説明すると出力電圧は、シャントレギュレータ213に接続された抵抗214、215の抵抗値の比によって出力電圧が決定する。さらに2次側の負荷変動によって、出力電圧が上昇するとフォトカプラ212のLED212−1が点灯する。そして、それによってフォトトランジスタ212−2がONすると、電源制御部206は、MOS−FET208のスイッチング周波数を上げて出力を落とすことで出力電圧を下げる。一方、出力電圧が下がってフォトトランジスタ212−2がOFFになると、電源制御部206は、スイッチング周波数を下げて出力電圧を上げる。これを繰り返すことで出力電圧をレギュレートする。
図4は、負荷が大きい時と小さい時(出力電流が大きい時と小さい時)のスイッチング信号(SW)と、トランス1次側を流れる電流(Ip)およびトランス2次側を流れる電流(Is)の様子の例を示す。スイッチング信号に応じて、Ip、Isはそれぞれ変化する。図4に示すように、図4(a)のスイッチング信号の周波数を、図4(b)のスイッチング信号の周波数となるように上げた場合、Ip、Isのいずれも下がることとなる。
図2において、抵抗220は、過電流を検出のための抵抗であり、電源制御部206はIpが抵抗220を流れることによって生じる電位から過電流状態か否かを判定する。回路216は、3端子レギュレータ等で構成される制御回路用の低電圧電源を出力する回路である。更に、図2において、プルアップ抵抗217、電源出力が所定の値を超えたことを通知するためのフォトカプラ218(LED218−1、フォトトランジスタ218−2)が設けられる。電源出力が所定の値を超えると、電源制御部206はLED218−1に電流を流し、フォトトランジスタ218−2がオンする。すなわち、通知信号203がローレベルに変化することで制御部302に通知する。
図3は、本発明に係る画像形成部301の構成例を示す図である。図3において、制御部302は画像形成部301全体を制御し、ROM303に格納された制御プログラムに従って記録紙に画像データの記録を実行する動作を制御する。RAM304は、各種動作を制御するための処理演算に使用されるメモリである。バッファメモリ305は、パーソナルコンピュータ等の外部制御装置(不図示)から送られてくる記録データをバッファリングしたり、記録データを記録部での記録用に変換した記録用データをバッファリングしたりするために用いられる。I/F制御部306は、外部制御装置(不図示)と通信するための制御部である。コネクタ307は、外部装置(不図示)と接続するためのコネクタである。操作部308は、ユーザが記録装置101を操作するための操作部である。記録部310は、記録用データを記録紙に記録する。モータ制御部311は、記録動作のために記録紙の搬送や記録ヘッド(不図示)の搬送のために複数のモータ312、313を制御する。各構成要素は、図3に示すように、システムバス309を介して制御部302と接続される。
[動作説明]
次に出力電流に応じたスイッチング電源201と画像形成部301それぞれの動作について説明する。
次に出力電流に応じたスイッチング電源201と画像形成部301それぞれの動作について説明する。
(スイッチング電源)
まず、スイッチング電源201について説明する。図10は、出力電流に応じた電源出力と通知信号の関係を示す。ここでは、2つの閾値I1、I2を用いる。閾値I1は、所定時間(期間)を連続して超えると過電流保護が働く閾値である。閾値I2は、瞬時でも超えると過電流保護が働く閾値である。閾値I1、閾値I2の関係は、I2>I1となる。
まず、スイッチング電源201について説明する。図10は、出力電流に応じた電源出力と通知信号の関係を示す。ここでは、2つの閾値I1、I2を用いる。閾値I1は、所定時間(期間)を連続して超えると過電流保護が働く閾値である。閾値I2は、瞬時でも超えると過電流保護が働く閾値である。閾値I1、閾値I2の関係は、I2>I1となる。
図10(a)に示すように、出力電流が閾値I1を超えると通知信号をアサートし、I1を下回ると通知信号をネゲートする。かつ、通知信号のアサート状態の連続時間tが第1の所定時間t1よりも小さければ(t<t1)通常の動作状態を継続する。
図10(b)に示すように、出力電流が閾値I1を超えた状態が所定時間t1以上連続した場合は(t≧t1)、過電流保護動作を実行し、電源出力をシャットダウンする。なお、所定時間t1は、閾値I1として設定された出力電流が流れ続けても、スイッチング電源201を構成する各素子が破壊しない時間内に設定する。
また、図10(c)に示すように、出力電流が閾値I2を超えた場合は、直ちに過電流保護動作を実行し、電源出力をシャットダウンする。
以上の動作を図5のフォローチャートに沿って説明する。スイッチング電源201が動作中は、出力電流Iの監視が行われる。
S501にて、電源制御部206は、出力電流Iが閾値I2を超えているか否かを判定する。出力電流Iが閾値I2を超えていたら(S501にてYES)、S509に進み、IがI2以下であれば(S501にてNO)S502に進む。
S502にて、電源制御部206は、IがI1を超えているか否かを判定する。I1を超えていたら(S502にてYES)S506へ進み、IがI1以下であれば(S502にてNO)S503に進む。
S503にて、電源制御部206は、出力電流IがI1を超えている時間の計時中であることを示す第1の計時中フラグがセット(=1)されているかを確認する。第1の計時中フラグがセットされていた場合は(S503にてYES)S504に進み、セットされていない場合は(S503にてNO)S505へ進む。
S504にて、電源制御部206は、出力電流IがI1を下回ったため、計測中の経過時間tをリセットする。更に、電源制御部206は、計時中フラグをリセット(=0)し、通知信号のネゲートを行う。その後、S505へ進む。
S505にて、電源制御部206は、AC電源がOFFされたか否かを判定する。AC電源がOFFされた場合は(S505にてYES)本処理フローを終了し、OFFされていなければ(S505にてNO)S501へ戻る。
S506にて、電源制御部206は、第1の計時中フラグがセット(=1)されているかを確認する。第1の計時中フラグがセットされていない場合は(S506にてNO)S507へ進み、セットされている場合は(S506にてYES)S508へ進む。
S507にて、電源制御部206は、第1の計時中フラグをセットして経過時間tの計測を開始するとともに、通知信号203をアサートする。このとき、電源供給は継続される。そして、S505へ進む。
S508にて、電源制御部206は、第1の計時中フラグがセットされている状態の経過時間tを確認する。経過時間tが第1の所定時間t1を超えていなければ(S508にてNO)S505へ進む。このとき、電源供給は継続される。経過時間tが所定時間t1を超えた場合は(S508にてYES)、S509に進む。
S509にて、電源制御部206は、電源出力をシャットダウンする。そして、本処理フローを終了する。
(画像形成部)
次に、画像形成部301の動作について、図6に示すフローチャートの例に沿って説明する。図6は、インクを吐出する記録ヘッドが記録紙の紙幅方向に往復しながら記録を行う、いわゆるシリアルヘッドを搭載した記録装置の記録動作中の制御に関する例である。
次に、画像形成部301の動作について、図6に示すフローチャートの例に沿って説明する。図6は、インクを吐出する記録ヘッドが記録紙の紙幅方向に往復しながら記録を行う、いわゆるシリアルヘッドを搭載した記録装置の記録動作中の制御に関する例である。
S601にて、制御部302は、記録動作を開始させる。
S602にて、制御部302は、通知信号203を確認し、通知信号がアサート状態か否かを判定する。アサート状態であれば(S602にてYES)S606へ進み、ネゲート状態であれば(S602にてNO)S603へ進む。
S603にて、制御部302は、通知信号がアサート中の時間の計時中であることを示す第2の計時中フラグがセット(=1)されているかを確認する。なお、ここでの第2の計時中フラグは、図5にて示した、電源制御部206(スイッチング電源201)が用いる第1の計時中フラグとは異なるものである。第2の計時中フラグがセットされていた場合は(S603にてYES)S604に進み、セットされていない場合は(S603にてNO)S605へ進む。
S604にて、制御部302は、計測中の経過時間tのリセット、及び、第2の計時中フラグのリセット(=0)を行う。そして、S605に進む。
S605にて、制御部302は、記録が終了したか否かを判定する。記録が終了していない場合は(S605にてNO)S602に戻って、動作を継続する。一方、記録が終了している場合は(S605にてYES)本処理フローを終了する。
S606にて、制御部302は、第2の計時中フラグがセットされているかを確認する。第2の計時中フラグがセットされていない場合は(S606にてNO)S607へ進み、セットされている場合は(S606にてYES)S608へ進む。
S607にて、制御部302は、第2の計時中フラグをセット(=1)するとともに、通知信号がアサートされている経過時間tの計測を開始する。このとき、記録動作は継続される。そして、S605へ進む。
S608にて、制御部302は、第2の計時中フラグがセットされている状態の経過時間tを確認し、経過時間tが第2の所定時間t2を超えているか否かを判定する。ここでの第2の所定時間は、図5にて示した、電源制御部206(スイッチング電源201)が用いる第1の所定時間t1とは異なるものである。経過時間tが第2の所定時間t2を超えていない場合は(S608にてNO)S605に進む。このとき、記録動作は継続される。経過時間tがt2を超えている場合は(S608にてYES)S609へ進む。
S609にて、制御部302は、記録ヘッド(不図示)の現在実行中の走査(例えば、1ライン分)が終了するまで待機する。ここでは、シリアルタイプの記録装置を用いているため、動作の切れ目として、1ライン分の走査が完了するまで待機するものとしているが、このタイミングに限定するものではなく、任意のタイミングまで待機するようにしてもよい。走査終了後(S609にてYES)S610へ進む。
S610にて、制御部302は、所定時間待機する。ここでの所定時間は予め設定され、ROM303等に保持されているものとする。所定時間経過後、S611へ進む。
S611にて、制御部302は、通知信号の状態を確認し、所定時間待機後も通知信号がアサートされているか否かを判定する。通知信号がアサートされている場合は(S611にてYES)S613へ進み、通知信号がネゲートされている場合は(S611にてNO)S612へ進む。
S612にて、制御部302は、計測中の経過時間tのリセット、及び、第2の計時中フラグをリセットする。そして、S605に進む。このとき、記録動作は継続される。
S613にて、制御部302は、異常状態と判定して記録動作を中止し、記録ヘッド(不図示)を所定の待機ポジションに移動させる。また、制御部302は、記録途中の記録紙を排紙する等機構上安全な状態移行させるエラー処理を実行する。そして、本処理フローを終了する。
本実施形態において、第2の所定時間t2を第1の所定時間t1よりも異常処理を実行可能な時間分短く設定しておけば(t2>t1)、予期しない状態で電源がシャットダウンしてしまうことを避けることができる。また、異常処理を実行する時間を確保出来るので、突然の電源シャットダウンによる、特に機構系の故障を回避することが出来る。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、シリアルタイプの記録ヘッドを備えた記録装置について説明した。しかし、記録ヘッドが記録紙の幅分の幅を有し、記録ヘッド自体は動くことなく記録紙を搬送するだけで記録動作を行うフルラインタイプの記録ヘッドを搭載した記録装置でも適用可能である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
第1の実施形態では、シリアルタイプの記録ヘッドを備えた記録装置について説明した。しかし、記録ヘッドが記録紙の幅分の幅を有し、記録ヘッド自体は動くことなく記録紙を搬送するだけで記録動作を行うフルラインタイプの記録ヘッドを搭載した記録装置でも適用可能である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る、ラインヘッドを搭載した記録装置での記録動作中の制御に関するフローチャートを示す。
S701にて、制御部302は、記録動作を開始させる。
S702にて、制御部302は、通知信号203を確認し、通知信号がアサート状態か否かを判定する。アサート状態であれば(S702にてYES)S706へ進み、ネゲート状態であれば(S702にてNO)S703へ進む。
S703にて、制御部302は、通知信号がアサート中の時間の計時中であることを示す第2の計時中フラグがセット(=1)されているかを確認する。第2の計時中フラグがセットされていた場合は(S703にてYES)S704に進み、セットされていない場合は(S703にてNO)S705へ進む。
S704にて、制御部302は、計測中の経過時間tのリセット、及び、第2の計時中フラグのリセット(=0)を行う。そして、S705に進む。
S705にて、制御部302は、記録が終了したか否かを判定する。記録が終了していない場合は(S705にてNO)S702に戻って、動作を継続する。一方、記録が終了している場合は(S705にてYES)本処理フローを終了する。
S706にて、制御部302は、第2の計時中フラグがセットされているかを確認する。第2の計時中フラグがセットされていない場合は(S706にてNO)S707に進み、セットされている場合は(S706にてYES)S708へ進む。
S707にて、制御部302は、第2の計時中フラグをセット(=1)するとともに、通知信号がアサートされている経過時間tの計測を開始する。このとき、記録動作は継続される。そして、S705へ進む。
S708にて、制御部302は、第2の計時中フラグがセットされている状態の経過時間tを確認し、経過時間tが第2の所定時間t2を超えているか否かを判定する。経過時間tが第2の所定時間t2を超えていない場合は(S708にてNO)S705に進む。このとき、記録動作は継続される。経過時間tがt2を超えている場合は(S708にてYES)、S709に進む。
S709にて、制御部302は、現在記録動作実行中のページの記録が終了するまで待機する。第1の実施形態では、1ライン分の記録の間、待機していたが、本実施形態では、フルラインタイプの記録ヘッドを用いているため、1ページを単位として待機するタイミングを制御している。当該ページの記録終了後(S709にてYES)S710へ進む。
S710にて、制御部302は、次のページの記録に進まずに、所定時間待機する。ここでの所定時間は予め定義され、ROM303等に保持されているものとする。所定時間経過後、S711へ進む。
S711にて、制御部302は、通知信号の状態を確認し、所定時間待機後も通知信号がアサートされているか否かを判定する。通信信号がアサートされている場合は(S711にてYES)S713へ進み、通信信号がネゲートされている場合は(S711にてNO)S712へ進む。
S712にて、制御部302は、計測中の経過時間tのリセット、及び、第2の計時中フラグをリセットする。そして、S705に進む。このとき、記録動作は継続される。
S713にて、制御部302は、異常状態と判定して記録動作を中止し、記録のための搬送途中の記録紙を排紙する等機構上安全な状態移行させるエラー処理を実行する。そして、本処理フローを終了する。
本実施形態では、第2の所定時間t2を第1の所定時間t1よりも異常処理を実行可能な時間分短く設定しておくことで、ラインヘッドタイプのインクジェット記録装置においても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
上記の実施形態で用いたスイッチング電源では、過電流検出用の抵抗220に流れる電流によって生ずる電位を確認することで過電流を検出している。この検出用の抵抗220にはトランス207を流れる電流が流れることになるため、この抵抗220に必要な耐電力はトランス207の1次側電流Ip×Ip/R(Rは抵抗値)が必要となり、Rの値を大きくした方が有利である。しかし、Rを大きくしてしまうとIpを制限することになり十分な電力が得られなくなるため、単純に大きくすることが出来ない。また、Rの値を小さくすると耐電力を大きくする必要があり、部品が大きくなってしまう。そのため、部品単体のコストだけでなく電源ユニット全体が大きくなり、その結果、装置全体のコストの上昇や、小型化が困難になるといった不都合が生じる。
上記の実施形態で用いたスイッチング電源では、過電流検出用の抵抗220に流れる電流によって生ずる電位を確認することで過電流を検出している。この検出用の抵抗220にはトランス207を流れる電流が流れることになるため、この抵抗220に必要な耐電力はトランス207の1次側電流Ip×Ip/R(Rは抵抗値)が必要となり、Rの値を大きくした方が有利である。しかし、Rを大きくしてしまうとIpを制限することになり十分な電力が得られなくなるため、単純に大きくすることが出来ない。また、Rの値を小さくすると耐電力を大きくする必要があり、部品が大きくなってしまう。そのため、部品単体のコストだけでなく電源ユニット全体が大きくなり、その結果、装置全体のコストの上昇や、小型化が困難になるといった不都合が生じる。
そこで、本実施形態では、出力電流の検出用回路として、電源制御部206に入力電圧検出部(不図示)を設ける。そして、入力電圧とスイッチング周期によって、過電流状態か否かを判定する。
入力電圧をVin、トランス1次側のインダクタンスをLp、スイッチング用MOS−FETのオン時間をtonとすると、トランス1次側を流れる電流Ipは次の式(1)ようになる。
Ip=(Vin/Lp)・ton・・・(1)
tonはスイッチング周期Tの1/2となるので、入力電圧Vinとスイッチング周期Tから、Ipを特定することができる。そのため、この構成により、過電流検出用の抵抗220と同様に過電流状態を検出することができ、過電流検出用の抵抗220が不要になる。つまり、本実施形態では、電源制御部206において入力電圧検出部(不図示)を備える代わりに、図2に示す抵抗220が無い構成とする。
Ip=(Vin/Lp)・ton・・・(1)
tonはスイッチング周期Tの1/2となるので、入力電圧Vinとスイッチング周期Tから、Ipを特定することができる。そのため、この構成により、過電流検出用の抵抗220と同様に過電流状態を検出することができ、過電流検出用の抵抗220が不要になる。つまり、本実施形態では、電源制御部206において入力電圧検出部(不図示)を備える代わりに、図2に示す抵抗220が無い構成とする。
図8は、スイッチング周期Tと通知信号203の関係を示す。ここでの所定の周期Tsは、入力電圧Vinで決まる。スイッチング周期Tが、所定の周期Tsより長い場合は、通知信号203をアサートし、所定の周期Tsよりも短い場合はネゲートする。さらに、スイッチング周期Tが、速やかにシャットダウンすべき周期Tm(>Ts)に至った場合は、直ちにスイッチング動作を終了して電源出力をシャットダウンする。なお、周期Ts、Tmの値は予め設定され、保持されているものとする。
第1の実施形態にて述べた図5のフローチャートの説明と同様に、スイッチング周期TがT>Tsの状態になると通知信号203をアサートし、その時間が所定時間継続すると出力を停止する。さらに、T>Tmの状態になった場合には、直ちにスイッチング動作を終了し、電源出力をシャットダウンする。このように、本実施形態では、入力電圧とスイッチング周期によって過電流状態か否かを判定することによって、過電流検出用の抵抗220を無くすことができ、電源ユニットをより小さく構成することが可能となる。
なお、PWM方式などの他の方式であっても同様な効果かが得られる。PWM方式であれば、負荷電流に応じてスイッチングFETのON時間が変化するので、入力電圧とスイッチングFETのON時間の関係で、過電流状態を検知することが可能となる。
<第4の実施形態>
上記の実施形態では、出力電流やスイッチング周期の継続時間だけの異常検出であったが、より安全性を向上するためには、記録画像と対比してもよい。つまり、記録する画像情報に対して、記録動作時の動作電流が大きいか否かを判定する。そして、記録動作時の度差電流が大きいと判断した場合には、装置の異常であると判定し、異常処理を実行して安全な状態に移行させる。
上記の実施形態では、出力電流やスイッチング周期の継続時間だけの異常検出であったが、より安全性を向上するためには、記録画像と対比してもよい。つまり、記録する画像情報に対して、記録動作時の動作電流が大きいか否かを判定する。そして、記録動作時の度差電流が大きいと判断した場合には、装置の異常であると判定し、異常処理を実行して安全な状態に移行させる。
具体的には、記録画像を所定の領域毎に分割し、領域毎の記録デューティ(何ドットインクを吐出するか)から、その領域の記録に必要な電力を求める。そして、その求めた電力と、通知信号203が発生する電力とを比較し、通知信号が発生するはずの無い領域で通知信号203が発生した場合は異常状態と判定する。
図9(a)は、シリアルタイプの記録ヘッドの場合での領域分割の例を示す。図9(a)において、記録ヘッド901は、矢印の走査方向(主走査方向)に移動可能とし、ここでは、1回の走査で記録する画像の領域を領域(1)〜領域(7)の7つの領域に分割している。図9(a)では、主走査方向において、7つに等分しているが、この長さは記録媒体のサイズに応じて変更してもよいし、画像形成装置が記録可能な最大幅に応じて分割してもよい。
図9(b)は、ラインヘッドとしての記録ヘッドの場合での領域分割の例を示す。図9(b)において、記録ヘッド902は固定され、矢印は、記録紙の搬送方向(副走査方向)を示す。ここでは、記録紙の搬送方向に領域(1)、領域(2)・・・と、複数の領域に区切っている。ここでの副走査方向の分割の幅は予め定義されていてもよいし、画像形成装置が対応する記録紙のサイズに応じて変更してもよい。
制御部302は、記録動作中に通知信号203を受信すると、現在記録中の領域のデューティを確認する。そして、現在記録中の領域が、通知信号203が発生するはずの無い領域であった場合は、制御部302は、異常状態と判定してエラー処理を実行する。
[処理フロー]
シリアルタイプの記録ヘッドの場合の動作を例に挙げて、図11のフローチャートに沿って説明する。
シリアルタイプの記録ヘッドの場合の動作を例に挙げて、図11のフローチャートに沿って説明する。
記録動作が始まると、S1101にて、制御部302は、その走査で記録する記録データについて、分割した領域毎の記録デューティを算出する。
S1102にて、制御部302は、記録ための走査を開始させる。
S1103にて、制御部302は、記録動作中の領域に対する通知信号203を監視する。そして、制御部302は、監視中に通知信号203の発生があったか否かを判定する。通知信号203の発生があった場合は(S1103にてYES)S1106へ進み、通知信号203の発生が無ければ(S1103にてNO)S1104へ進む。
S1104にて、制御部302は、全ての領域に対する記録動作が終了したか否かを判定する。記録動作が終了した場合は(S1104にてYES)S1105へ進み、記録動作が終了していない領域がある場合は(S1104にてNO)S1102へ戻り、記録動作が終了していない領域の記録を継続する。
S1105にて、制御部302は、1ページ分の記録動作が終了したか否かを判定する。記録動作が終了していない場合は(S1105にてNO)S1101へ戻り、記録動作が完了していない部分に対して処理を繰り返す。記録動作が終了している場合は(S1105にてYES)本処理フローを終了する。
S1106にて、制御部302は、記録中の領域の記録デューティが所定の閾値以下か否か確認する。この所定の閾値は、通知信号203が発生する記録デューティよりも低い値に設定する。記録デューティが所定の閾値より大きい場合は(S1106にてNO)、通知信号203の発生は起こり得るため、制御部302は正常と判断し、S1104に進んで記録動作を続行する。記録デューティが所定の閾値以下であった場合は(S1106にてYES)、想定外の電流が流れていることになり、記録ヘッド(不図示)を含む装置内の何れかの電気回路に不具合がある可能性を示唆している。この場合は、S1107へ進む。
S1107にて、制御部302は、記録動作を中止し、記録実行中の記録紙の排紙、記録ヘッドの待機ポジションへの移動等の適切なエラー処理を実行する。そして、本処理フローを終了する。
以上、本実施形態では、通知信号の発生と記録画像と対比することによって、記録動作中に必要以上の電流を消費していると判断した場合は、所定時間t2の経過を待つことなく速やかに異常処理に移行することが出来る。そのため、より安全性が向上する。
なお、上記の例では記録動作中の異常に着目しているが、その他の動作中であっても、多くの電流を消費するはずの無い動作中に通知信号が発生した場合には、直ちに異常処理に移行するように制御することで、安全性の向上が実現できる。
101…記録装置、201…スイッチング電源、202…電源出力、203…通知信号、301…画像形成部、302…制御部、310…記録部
Claims (6)
- 画像形成に用いられる電源を供給するスイッチング電源と、画像形成を行う画像形成部とを備える記録装置であって、
前記スイッチング電源は、
出力電流に応じて、前記画像形成部への通知信号をアサートする第1の制御手段であって、第1の閾値を前記出力電流が超えた場合には電源出力を直ちにシャットダウンさせ、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を前記出力電流が超えている期間において前記通知信号をアサートさせ、当該超えている期間が第1の所定時間を経過した際に、電源出力をシャットダウンさせる、第1の制御手段
を備え、
前記画像形成部は、
前記第1の所定時間より短い第2の所定時間の間に連続してアサートされた前記通知信号を受信した場合、画像形成の動作の所定のタイミングにて第3の所定時間の待機をさせ、前記第3の所定時間の間に前記通知信号がネゲートされた場合には前記画像形成の動作を継続させ、前記第3の所定時間の間に前記通知信号がネゲートされなかった場合には前記画像形成の動作を中止させる第2の制御手段
を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記スイッチング電源は、前記出力電流を検出するための検出用回路を備え、
前記検出用回路は、抵抗を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記スイッチング電源は、前記スイッチング電源への入力電圧を検出する手段を備え、
前記第1の制御部は、前記スイッチング電源への入力電圧とスイッチング信号の周期およびオン時間とを用いて、前記出力電流を検出することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記記録装置は、シリアルタイプの記録ヘッドを備えた記録装置であって、
前記所定のタイミングは、1ライン分の画像形成の動作が完了したタイミングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の記録装置。 - 前記記録装置は、フルラインタイプの記録ヘッドを備えた記録装置であって、
前記所定のタイミングは、1ページ分の画像形成の動作が完了したタイミングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の記録装置。 - 前記画像形成部は更に、
画像形成に用いられる画像データを所定の領域に分割し、当該分割された領域ごとに用いられるインクの量を算出する手段と、
前記分割された領域に用いられるインクの量が所定の閾値以下か否かを判定する判定手段と
を有し、
前記第2の制御手段は、前記画像形成の動作が行われている際に前記通知信号がアサートされた場合、当該画像形成の動作が行われている前記分割された領域に用いられるインクの量が所定の閾値以下であると前記判定手段により判定された際には、当該画像形成の動作を中止させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017002116A JP2018111236A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017002116A JP2018111236A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 記録装置 |
Publications (1)
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---|---|
JP2018111236A true JP2018111236A (ja) | 2018-07-19 |
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ID=62910736
Family Applications (1)
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JP2017002116A Pending JP2018111236A (ja) | 2017-01-10 | 2017-01-10 | 記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2018111236A (ja) |
-
2017
- 2017-01-10 JP JP2017002116A patent/JP2018111236A/ja active Pending
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