JP2018109674A - 蛍光体含有多層膜シート、並びに発光装置 - Google Patents

蛍光体含有多層膜シート、並びに発光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均質な混合色を放出でき、低コストで品質の信頼性が高く、高い演色性が得られ、発光装置の全光束を高められる、リモートフォスファー用波長変換部材の提供。
【解決手段】シリコーン系樹脂を主成分とする樹脂組成物の複数個の層で構成されていて、赤色蛍光体と緑色蛍光体を含む2種以上の蛍光体を含有する蛍光体含有多層膜シートを備えるリモートフォスファー用波長変換部材。赤色蛍光体はCASN:Eu蛍光体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、リモートフォスファー用波長変換部材に関する。本発明は、例えば、青色発光ダイオード(青色LED)又は紫外発光ダイオード(紫外LED)を用いた白色発光ダイオード(白色LED)等を始めとするいろいろな発光装置に関する。
LEDを光源に用いて構成された発光装置は、電球に比べて寿命が長く、小型化が容易であり、定電圧駆動が可能であることから、家庭用照明をはじめとする各種照明や、車両用灯具、液晶表示素子のバックライトなど、次世代の光源として注目され、近年盛んに研究と開発が進められている。
リモートフォスファー装置(以下、単に「リモートフォスファー」とも称する)は、蛍光体を含む波長変換部材を、光源から離して配置する構成を有する装置である。リモートフォスファーは、波長変換部材が光源から離れているために、熱による蛍光体の劣化が少なく、従来の成形機で成形可能といった利点がある。
例えば、特許文献1のように黄色蛍光体であるYAG:Ce蛍光体とエポキシ注型樹脂を用いることで、発光装置から放出される光の色を安定させ、大量生産を可能にする波長変換注型材料が提案されている。しかしながら、黄色蛍光体では高い演色性が得られず、またエポキシ樹脂では品質の信頼性が低い。
特許文献2では黄色蛍光体と緑色蛍光体を組み合わせる、または緑色蛍光体を用いることで、色度変化を抑え、十分な演色性が得られる波長変換部材が提案されている。しかしながら、特許文献2は、赤色蛍光体と緑色蛍光体の組み合わせについて、記載はない。
特許文献3では、複数の蛍光体層を設けて、緑色蛍光体としてβ―SiAlONを用い、発光波長が長い蛍光体を含有する蛍光体層から発光波長が短い蛍光体を含有する蛍光体層へと順に光が抜けるような構造にし、更に表面に微細な凹凸を設けることで、色ムラは少なく発光効率を高くする蛍光体含有多層膜シートが提案されている。しかしながら、特許文献3にはリモートフォスファー用途についての記載はなく、かつリモートフォスファーにおいて適切な色度を得るための構成も示されていない。
特許文献4は、発光素子と、該発光素子から離間して該発光素子を覆い、第1の蛍光体および該第1の蛍光体と異なる種類の第2の蛍光体を含む蛍光体含有カバーと、を含む発光装置であって、前記蛍光体含有カバーが、前記第1の蛍光体を含み且つ前記第2の蛍光体を実質的に含有しない第1の領域と、前第2の蛍光体を含み且つ前記第1の蛍光体を実質的に含有しない第2の領域とを有し、前記発光素子より出て前記第1の領域を通過した光と、前記発光素子より出て前記第2の領域を通過した光とが、前記蛍光体含有カバーの外側で混合されることを特徴とする発光装置を記載している。しかしながら、特許文献4に記載の構成では、第1の領域と第2の領域とは交互に配置されているものの、第1の領域と第2の領域との配置方向は、励起光の照射方向と平行になっている。配置方向が励起光の照射方向と平行である場合、発光装置の製造が煩雑になり、色度が一定しないという問題がある。
特許第3866091号公報 特開2014−130998号公報 特開2015−130459号公報 特開2013−232448号公報
本発明の課題は、均質な混合色を放出し、適用可能な技術的コストと十分に再現可能な材料であり、かつ品質の信頼性が高く、高い演色性が得られ、発光装置の全光束を高めることが出来る波長変換部材を提供することを目的とする。
本発明は下記の通りである。
〔1〕下記条件(1)〜(12)を満たす蛍光体含有多層膜シートを備えるリモートフォスファー用波長変換部材。
(1)蛍光体含有多層膜シートは、樹脂Aを主成分とする樹脂組成物の複数個の層で構成されていて、前記複数個の層のうちに少なくとも2層の蛍光体層が含まれ、前記少なくとも2層の蛍光体層には赤色蛍光体と緑色蛍光体を含む2種以上の蛍光体を含有する蛍光体含有多層膜シートであること。
(2)蛍光体含有多層膜シートは、蛍光体含有多層膜シートを通り抜ける光の進行方向に積層するように設けられてなり、前記蛍光体含有多層膜シートの内、各々の蛍光体層に含有される蛍光体は1種類であり、発光波長が長い蛍光体を含有する蛍光体層から、発光波長が短い蛍光体を含有する蛍光体層へと順に前記蛍光体含有多層膜シートを通り抜ける光の進行方向に配置されていること。
(3)緑色蛍光体は、下記(3−1)、(3−2)から選ばれる1種以上である緑色蛍光体であること。
(3−1)Eu2+を付活剤とし、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類ケイ酸窒化物もしくはβ−SiAlONからなる結晶を母体とする緑色蛍光体。
(3−2)Ce3+を付活剤とし、ガーネット型酸化物もしくはアルカリ土類金属スカンジウム酸塩からなる結晶を母体とする緑色蛍光体。
(4)赤色蛍光体は、CASN:Eu蛍光体であること。
(5)緑色蛍光体は、≦15.0μmの最大粒径及び0.5μm以上5.0μm以下の平均粒径を有すること。
(6)蛍光体含有多層膜シートは、光が入射する面と入射された該光を外部に出射する面に高さ0.4μm以下、パタンピッチ距離が0.4μm以下の微細凹凸構造を形成すること。
(7)蛍光体層の厚みは、0.05mm以上0.20mm以下であること。
(8)緑色蛍光体の体積(体積頻度)は、1.0vol%以上20.0vol%以下であること。
(9)赤色蛍光体の体積(体積頻度)は、1.0vol%以上20.0vol%以下であること。
(10)樹脂Aは、シリコーン系樹脂であること。
(11)前記波長変換部材が、発光ピーク波長が440〜470nmである光を受けるように構成されるものであること。
(12)前記波長変換部材が、放射照度が0.01mW/mm2以下である光を受けるように構成されるものであること。
〔2〕緑色蛍光体が、LuAG:Ce粒子である〔1〕に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔3〕緑色蛍光体が、一般式(Lu1-xCex3AlyGaz12(0<x<0.5、0≦z≦0.5、5≦y+z≦5.5)で示される緑色蛍光体である〔1〕又は〔2〕に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔4〕緑色蛍光体の吸光係数が、80.0/mm以上である〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔5〕微細凹凸構造のパタンピッチ距離が、0.05μm〜0.40μmである〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔6〕微細凹凸構造の凸部の高さが、0.05μm〜0.40μmである〔1〕〜〔5〕に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔7〕微細凹凸構造が各層の界面に形成されている〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
〔8〕励起光を発する光源と、その励起光の波長を変換して光を発する〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材とを、有する発光装置。
〔9〕発光装置の発する光の色温度が、ANSI C78.377−2008に従って2700K〜6500Kである〔8〕に記載の発光装置。
〔10〕前記光源の発する前記励起光の発光ピーク波長は、440〜470nmである〔8〕又は〔9〕に記載の発光装置。
〔11〕前記光源から前記リモートフォスファー用波長変換部材へと照射される前記励起光の放射照度が0.01mW/mm2以下である〔8〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の発光装置。
〔12〕〔8〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の発光装置を備えたリモートフォスファー。
本発明により、例えば、以下の効果を有する。均質な混合色を放出できる。低コストで品質の信頼性が高い。高い演色性(色再現性)が得られる。発光装置の全光束を高められ、リモートフォスファー装置として好適に用いられる。
本実施形態に係る波長変換部材と、励起光源とを含んだリモートフォスファー装置の構成図である。 本実施形態に係る波長変換部材の表面に設けた微細凹凸構造の拡大断面図である。 積分球を用いた透過エネルギー効率の評価方法を示す説明図である。
以下、本発明に係る波長変換部材、それを用いた発光装置の実施形態例を図1〜図2を参照しながら説明する。なお、本明細書において、数値範囲を示す「〜」(チルダ記号)は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。
まず、本実施の形態に関わるリモートフォスファー装置(以下、「発光装置」とも称する)11は、本実施の形態に係る波長変換部材12と、波長変換部材12に照射される励起光14を発する励起光源(以下、単に「光源」とも称する)13とを有する。光源13はLED(Light Emitting Diode)やLD(Laser Diode)等で構成される。
励起光14を発する光源13から発せられ波長変換部材12に照射される光の強度(すなわち、波長変換部材12が受ける光の放射照度)は0.01mW/mm2以下である。この放射照度(波長変換部材12に入射する光の強度)は、波長変換部材12の受光面の面積で規格化した入射光のエネルギーの強さを示す指標である。また、励起光14の発光ピーク波長は440nm〜470nmである。更に、励起光14の発光ピーク波長は440nm〜460nmであることがより好ましい。励起光14の発光ピーク波長が440nmよりも短い場合または470nmよりも長い場合には、後述するように波長変換部材12から出射される光15の色度が昼光色(daylight color)または昼白色(neutral white)の範囲とならず、実用に適さないという不利益がある。
一方、本実施の形態に係る波長変換部材12は、図1に示すように、光源13からの励起光14を受けて波長変換して、励起光14とは異なった波長の光(出射光)15を出射する。この実施形態では、光源13からの励起光14を波長変換して、ANSI C78.377−2008に従った色温度2700K〜6500Kの光15を出射するのが好ましい。より好ましくは、出射する光15は昼光色または昼白色の光である。なおここでの昼光色と昼白色とは、JIS Z9112:2012において定義されている用語である。すなわち昼光色とはANSI C78.377−2008上で色温度6500Kであり、色温度6500Kとは光の色度が色度座標(CIE1931)上で、0.306≦x≦0.320、0.320≦y≦0.340、y≦x+0.028の範囲であることを意味する。また昼白色とは、ANSI C78.377−2008上で色温度5700Kであり、色温度5700Kとは光の色度が色度座標(CIE1931)上で、0.323≦x≦0.336、0.325≦y≦0.355、y≦0.911x+0.054の範囲であることを意味する。
波長変換部材12は、樹脂Aを主成分とした樹脂組成物の層101a、101bを少なくとも含み、この各樹脂組成物の層101a、101bの中にはそれぞれ蛍光体103、104が含有されている。このためこの樹脂組成物のことを蛍光体層101aおよび蛍光体層101bとも称する。蛍光体層101aおよび蛍光体層101bを含む波長変換部材12の各層は、励起光14の進行方向に沿って積層する構成を取る。波長変換部材12がこのような積層構造を有することで、色度を安定させることが可能になり、またリモートフォスファー装置11の製造を簡便にすることができる。
なお、図1において、蛍光体層101a、101bの励起光14の入射方向を向いた面およびその反対側の面の寸法は任意であり、励起光源13の大きさより大きくても、小さくてもよい。これは、図2においても同様である。
樹脂Aとして、シリコーン系樹脂(すなわち、シリコーン成分を含む樹脂)を用いることが好ましい。シリコーン系樹脂は、耐候性・耐湿性などの発光装置部品としての信頼性に優れ且つ蛍光体物質の分散性を向上させるという効果を奏する。
樹脂Aの屈折率は、光の取り出し効率の観点から1.3〜1.8のものが好ましい。更に、1.4〜1.5のものがより好ましい。
一方、樹脂組成物に含有させる蛍光体103、104について、蛍光体103は赤色蛍光体が望ましい。蛍光体104は緑色蛍光体が望ましい。これはすなわち、励起光14の進行方向に沿って積層した蛍光体層について、光源13に近い方の蛍光体層101aが赤色蛍光体である蛍光体103を含み、かつ光源13に遠い方の蛍光体層101bが緑色蛍光体である蛍光体104を含む態様が好ましいということである。このような構成を取ることで、波長変換部材12からの発光強度を高めることができる。
赤橙色領域(600nm〜630nm)あるいは赤色領域(630nm〜800nm)の光(発光波長)を発する蛍光体のことを赤色蛍光体と定義する。本実施形態における赤色蛍光体としては、CASN:Eu蛍光体を使用する。CASN:Eu蛍光体は、例えば、CaAlSiN3:Eu2+蛍光体をいい、Eu2+を付活剤とし、アルカリ土類ケイ窒化物からなる結晶を母体とする赤色蛍光体をいう。なお、本明細書におけるCASN:Eu蛍光体の定義では、SCASN:Eu蛍光体を除くことに留意されたい。
緑色領域(500nm〜555nm)の光を発する蛍光体のことを緑色蛍光体と定義する。本実施形態における緑色蛍光体は、下記(3−1)、(3−2)から選ばれる1種以上である緑色蛍光体である。
(3−1)Eu2+を付活剤とし、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類ケイ酸窒化物もしくはβ−SiAlONからなる結晶を母体とする緑色蛍光体。
(3−2)Ce3+を付活剤とし、ガーネット型酸化物もしくはアルカリ土類金属スカンジウム酸塩からなる結晶を母体とする緑色蛍光体。例えば、一般式(Lu1-xCex)3AlyGaz12で示される緑色蛍光体等が挙げられる。
本実施形態に係る波長変換部材12において、赤色蛍光体103はCASN:Eu蛍光体を使用する。また赤色蛍光体103の平均粒径は10.0μm以上20.0μm以下の範囲であることが好ましく、また最大粒径は100.0μm以下であることが好ましい。赤色蛍光体103の平均粒径が20.0μmを超えるかまたは10.0μm未満である場合、赤色蛍光体の発光効率が低下するという問題が生じうる。仮説ではあるが、このような問題が生じるのは、赤色蛍光体の結晶品質が悪いためと考えられる。
本実施形態に係る緑色蛍光体104としては、一般式(Lu1-xCex3AlyGaz12(0<x<0.5、0≦z≦0.5、5≦y+z≦5.5)で示されるLuAGを主成分とする蛍光体(LuAG:Ce蛍光体)が好ましい。また緑色蛍光体104の平均粒径は0.5〜5.0μmの範囲であることが好ましく、また最大粒径は15.0μm以下であることが好ましい。緑色蛍光体104の平均粒径が5.0μmを超えるかまたは0.5μm未満である場合、波長変換部材12から出射する光の色ムラと配光色ムラが大きくなってしまうという問題が生じうる。仮説ではあるが、このような問題が生じるのは、平均粒径が大きすぎるかまたは小さすぎると蛍光体層中での光分散に悪影響が出るためであると考えられる。
ここで、蛍光体の平均粒径とは、レーザー回析散乱式粒度分布測定法(ベックマンコールター社製、LS13−320)により測定して得られる体積基準粒度分布において、小粒径側からの通過分積算(積算通過分率)50%の粒子径をいう。
本実施形態で用いることができる緑色蛍光体の吸光係数は、80.0/mm以上(80.0mm-1以上)であることが好ましい。緑色蛍光体の吸光係数が80.0/mm未満であると、波長変換部材の厚み斑が大きくなるという問題が生じうる。仮説ではあるが、このような問題が生じるのは、吸光係数が小さいと樹脂A中に含まれる蛍光体の濃度が大きくなり樹脂Aの粘度が上昇し、波長変換部材の作製に悪影響が出るためと考えられる。特定の理論に拘泥するものではないが、本実施形態においては緑色蛍光体の吸光係数が大きいほど良好なリモートフォスファー用波長変換部材が得られると考えられる。
赤色蛍光体および緑色蛍光体の合成方法は固相法、液相法、ゾル−ゲル法等があり、特に限定はされないが、例えば、蛍光体を構成する元素の前駆体化合物を混合し、焼成する方法が挙げられる。必要に応じて繰り返し焼成したり、粉砕、洗浄、分級等の工程を適宜適用したりして合成することができる。
蛍光体層101a、101bの厚みは、それぞれが0.05mm以上0.20mm以下の範囲であることが好ましい。蛍光体層の厚さが0.20mmを超えると、リモートフォスファー装置に用いた際に適切な色度が得られなくなる不利益がありえる。蛍光体層の厚さが0.05mm未満であると、多層膜シートとして形成することが困難になってしまう。
また、蛍光体層101a、101bにそれぞれ含まれる蛍光体と樹脂Aとの体積比(各成分の体積は各成分の質量を各成分の比重で除したものとする)において、各蛍光体の組成(体積頻度)が1.0vol%以上20.0vol%以下であることが好ましい。体積頻度がこの範囲を逸脱する場合、波長変換部材12から出射される光の色度が昼光色または昼白色の範囲とならず、実用に適さないという不利益がある。
蛍光体の組成は、蛍光体の体積頻度で示される。蛍光体の体積頻度(%)は、下記数式(式1)により置き換えられる。
蛍光体の体積頻度{%}=(mphosphos)/(mphosphos +mmatrixmatrix)×100 (式1)
phos:蛍光体層中の蛍光体質量[g]
ρphos:蛍光体の密度[g/cm3
matrix:蛍光体層の樹脂Aの質量[g]
ρmatrix:樹脂Aの密度[g/cm3
本実施の形態に係る波長変換部材12において、波長変換部材12の表面(すなわち、光源13からの光が入射する面および光を外部に出射する面)に可視光の波長(400〜800nm)よりもパタンのサイズが小さい凹凸パタン構造を有する微細凹凸機構16を設けることが好ましい。より好ましくは、微細凹凸機構16を、波長変換部材12の各層の界面に形成することができる。微細凹凸機構16の微細構造を図2に拡大して示す。
図2に示す微細凹凸機構16のパタンピッチ距離Dと高さ(凸部の高さ)Hが、それぞれ0.40μm以下であることが好ましく、0.05μm以上0.40μm以下の範囲であることがより好ましい。
本実施の形態に係る励起光源13の発する光の発光ピーク波長が440〜470nmであることが好ましい。さらに好ましくは440〜460nmである。
上述のことにより、本実施の形態に係る波長変換部材12を用いた発光装置11の全光束(明るさ)の向上を図ることができる。ここで、しかも、均質な混合色を放出し、適用可能な技術的コストと十分に再現可能な材料であり、かつ品質の信頼性が高く、高い演色性が得られる発光装置11を得ることができる。
本発明の蛍光体含有多層膜シートを製造する方法について述べる。封止樹脂と蛍光体を前記の割合で混練と真空脱泡を施したスラリーから、真空成型、圧空成形、プレス成形等、公知のシート成形方法を利用して積層し、切削法、ナノインプリント法、レーザー微細加工、エッチング法等を用いて表面に微細凹凸構造を設けることによって、蛍光体含有多層膜シートを得ることができる。本発明の蛍光体含有多層膜シートは、樹脂Aを主成分とする樹脂組成物の複数個の層で構成されている。そして、前記複数個の層のうちに少なくとも2層の蛍光体層が含まれ、前記少なくとも2層の蛍光体層には赤色蛍光体と緑色蛍光体を含む2種以上の蛍光体を含有する蛍光体含有多層膜シートである。
本発明のリモートフォスファーは、蛍光体を含む波長変換部材を、光源から離して配置することにより、波長変換部材が光源からの熱を受けにくいようにして作製する。本発明のリモートフォスファーにおいては、波長変換部材を光源から例えば1mm〜10cmの範囲の距離、より好ましくは1mm〜5cmの範囲の距離を以って離して配置することが好ましい。
本発明を、実施例を用いてより具体的に例示するが、本発明はこの実施例に記載された内容によって限定されるものではない。
実施例1〜6、比較例1〜10に係る発光装置について、色度、光学特性(全光束、演色指数、色ムラ、配光色ムラ)、信頼性を評価した。実施例1〜6に係る発光装置と波長変換部材はいずれも、図1に示す発光装置11および波長変換部材12と同様の構成を有するものとした。
<実施例1>
樹脂Aとして、2液型シリコーン樹脂(KER−2500、信越化学工業製)に蛍光体を、真空脱泡装置(ARV−310、THINKY社製)を用いて溶融混練し、蛍光体ペーストを作製した。蛍光体として、赤色蛍光体はデンカ株式会社製のアロンブライト(登録商標)のうち、平均粒径が16μmのRE−650W(CASN:Eu)を使用し、緑色蛍光体は堺化学工業株式会社製のLuAG:Ce蛍光体(緑色蛍光体1)を使用した。前記緑色蛍光体の平均粒径は5.0μmであり、吸光係数は89.2/mmであった。次に、50mm×50mm、かつ深さは調節した開口部を有するスペーサ―枠を用いて、開口部に前記蛍光体ペーストを流し込んだ。その後、150℃で1時間加熱して硬化させた。上記作業を2度行うことで、サイズ50mm×50mmの蛍光体含有シートを作製した。
発光装置の色温度が5700K(色度:0.329,0.342)になるように、赤色蛍光体RE−650Wの濃度(体積頻度)が3.7vol%になるように前記シリコーン樹脂と混合し、層の厚みが0.10mmになるように蛍光体層101aを作製した。同様に、緑色蛍光体1の濃度(体積頻度)が8.6vol%になるように前記シリコーン樹脂と混合し、層の厚みが0.10mmになるように前記作製方法で蛍光体層101bを作製した。更に、蛍光体含有シートの赤色蛍光体を含有している層101aが励起光源に近い位置に配置され、励起光源に遠い位置に緑色蛍光体を含有している層が配置されるようにした。最後に、励起光の光が入射する面と、前記入射した光が外部に出射する面に、微細凹凸機構を形成させ、波長変換部材12を作製した。
(光源)
実施例1の光源13が発する励起光14は発光ピーク波長が450nmであった。また、波長変換部材12に照射される放射照度は0.01mW/mm2であった。光源13から、波長変換部材12の樹脂組成物101aの微細凹凸機構16までの距離20は、1cmにした。
<実施例2>
実施例2に係る波長変換部材12は、発光装置の色温度が5700K(色度:0.329,0.342)になるように、赤色蛍光体の濃度が3.1vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の平均粒径が2.6μm、吸光係数136.4/mm、緑色蛍光体の濃度が5.4vol%であること以外は実施例1と同様とした。濃度は体積頻度で示す。
<実施例3>
実施例3に係る波長変換部材12は、発光装置の色温度が5700K(色度:0.329,0.342)になるように、赤色蛍光体の濃度が2.8vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体3、堺化学工業株式会社製)の平均粒径が4.6μm、吸光係数105.9/mm、濃度が7.3vol%であること以外は実施例1と同様とした。
<比較例1>
比較例1に係る波長変換部材12は、発光装置の色温度が5700K(色度:0.329,0.342)になるように、赤色蛍光体の濃度が3.4vol%、緑色蛍光体(デンカ株式会社製)の平均粒径が0.3μm、吸光係数60.0/mm、濃度が12.0vol%であること以外は実施例1と同様とした。
<比較例2>
比較例2に係る波長変換部材12は、発光装置の色温度が5700K(色度:0.329,0.342)になるように、赤色蛍光体の濃度が3.4vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体4、堺化学工業株式会社製)の平均粒径が8.0μm、吸光係数62.4/mm、濃度が12.9vol%であること以外は実施例1と同様とした。
<実施例4>
実施例4に係る波長変換部材12は、発光装置の色温度が6500K(色度:0.313,0.329)になるように、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.20mm、赤色蛍光体の濃度が1.2vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の平均粒径が2.6μm、吸光係数136.4/mm、濃度が2.6vol%であること以外は実施例1と同様とした。
<実施例5>
実施例5に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.10mm、赤色蛍光体の濃度が2.4vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の濃度が5.1vol%であること以外は実施例4と同様とした。
<実施例6>
実施例6に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.05mm、赤色蛍光体の濃度が4.9vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の濃度が10.2vol%であること以外は実施例4と同様とした。
<比較例3>
比較例3に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.10mm、赤色蛍光体の濃度が0.47vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の濃度が0.99vol%であること以外は実施例5と同様とした。
<比較例4>
比較例4に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.10mm、赤色蛍光体の濃度が9.9vol%、緑色蛍光体(緑色蛍光体2、堺化学工業株式会社製)の濃度が21.0vol%であること以外は実施例5と同様とした。
<比較例5>
比較例5に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.04mmであること以外は実施例5と同様とした。
<比較例6>
比較例6に係る波長変換部材12は、各蛍光体含有層(101a、101b)の厚みがそれぞれ0.21mmであること以外は実施例5と同様とした。
<比較例7>
比較例7に係る波長変換部材12は、樹脂AをビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名エピコート806、ジャパンエポキシレジン株式会社製)に変更したこと以外、実施例5と同様とした。
<比較例8>
比較例8は、光源13が発する励起光14の発光ピーク波長を420nmとした以外、実施例5と同様とした。
<比較例9>
比較例9は、波長変換部材12に照射される放射照度を0.02mW/mm2としたこと以外、実施例5と同様とした。
<比較例10>
比較例10に係る波長変換部材12は、赤色蛍光体がRE−622C(SCASN:Eu蛍光体、デンカ株式会社製)であり、赤色蛍光体の濃度が1.4vol%、緑色蛍光体の濃度が5.1vol%であること以外は実施例5と同様とした。
<評価方法>
(粒径の最大値)
レーザー回析散乱式粒度分布測定法(ベックマンコールター社製、LS13−320)により測定して得られる体積基準粒度分布において、観測された最も大きい粒子径を粒径の最大値とした。
(平均粒径)
レーザー回析散乱式粒度分布測定法(ベックマンコールター社製、LS13−320)により測定して得られる体積基準粒度分布において、小粒径側からの通過分積算(積算通過分率)50%の粒子径を、平均粒径とした。
(吸光係数)
吸光係数測定用に、蛍光体の一種と樹脂Aで形成されるシートを作製した。作製したシートの有効厚みを算出した。有効厚みは、シート中の蛍光体の体積頻度と蛍光体層の厚みを乗算し、100で割って得られる。有効厚み(%×mm)は、下記数式(式2)により置き換えられる。
有効厚み(%×mm)=蛍光体の体積頻度(%)×蛍光体層の厚み(mm)/100(%×mm) (式2)
次に、シートを図3に示すように、入射口を有する積分球と検出器とを有する分光光度計(日立ハイテク社製、U−4100)を用いて、透過エネルギーを測定した。光源から波長450nmの励起光を、積分球の入射口に固定した測定試料の表面に入射させ、測定試料を通過して背面側から積分球内に向かって放射される放射光を検出器によって検出した。
透過エネルギー効率は、測定試料を設置しないときの励起光スペクトルから透過光強度I1(波長450±20nm)を求め、試料の蛍光スペクトルより透過されなかった透過光強度I2(波長450±20nm)を求め、以下の式3より算出した。
透過エネルギー効率=−log10(I1/I2) (式3)
次に、横軸に有効厚み、縦軸に透過エネルギー効率として測定結果をプロットし、プロットした点と原点を結んだ直線の傾きの値を吸光係数とした。
(光学特性)
光源13からの励起光14を波長変換部材12に照射し、発光装置11から出射される光の全光束、色度、色温度、演色指数を全光束測定器(全光束測定システムHM Series、大塚電子社製)を使用して測定した。
(色ムラ評価)
測定試料(実施例1〜6、比較例1、2、7、9、10)について、蛍光体分布測定装置(YWafer Mapper G53、ワイ・システムズ社製)を用いて、シートの色度を測定した。色ムラ評価は、シート面内における色度座標(CIE1931)上の変化量Δx、Δyを求め、以下の式4より計算した。
前記色ムラCの値が小さいほど良いと評価した。
(配光色ムラ評価)
測定試料(実施例1〜6、比較例1、2、7、9、10)について、LED配光測定システム(GP−1000、大塚電子社製)を用いて色度の角度分布を測定した。
配光色ムラ評価は、発光装置11から出射された光の角度によって色度座標(CIE1931)上の変化量Δx、Δyを求め、以下の式5より計算した。
前記配光色ムラEの値が小さいほど良いと評価した。
(発光強度維持率の測定と信頼性評価)
測定試料(実施例1〜6、比較例1、2、7、9、10)を発光させ、マルチ測光計(全光束測定(φ1000mm)システム、大塚電子社製)を用いて露光時間30ミリ秒で発光強度を測定し、「試験前発光強度」とした。測定試料(実施例1〜6、比較例1、2、7、9、10)を発光させながら、環境温度85℃のオーブン中に500時間静置した後、目視観察した。また、測定試料(実施例1〜6、比較例1、2、7、9、10)を発光させ、マルチ測光計(全光束測定(φ1000mm)システム、大塚電子社製)を用いて露光時間30ミリ秒で発光強度を測定し、「試験後発光強度」とした。そして、[試験後発光強度]/[試験前発光強度]×100=[発光強度維持率]として求めた。
信頼性評価は下記の通り評価した。目視観察によりシートに変色があったか、電極間の変色が確認されたか、もしくは発光強度維持率が97%以下であった場合を不良として評価した。シートの変色が全く無く、発光強度維持率が98%以上の場合を良好として評価した。
実施例1〜6及び比較例1〜10の内訳並びに評価結果を表1〜表2に示す。なお表中の「N/A」は測定不可または適用不可であったことを意味する。また表中の「←」は、同左であることを意味する。
表1〜表2から、実施例1〜3及び比較例1〜2共に色度がANSI C78.377−2008の5700Kの範囲であった。一方、色ムラ、配光色ムラの評価結果を見ると、実施例1〜3は色ムラが小さいことが分かる。これは、実施例1〜3に用いている緑色蛍光体が発光装置11から出射される光を均一に分散させるために適正な粒径であったことが要因の一つと考えられる。
更に、実施例1〜3は比較例1〜2と比べて蛍光体の濃度が小さい。つまり、蛍光体の使用量が少ない。これは、実施例1〜3の緑色蛍光体の吸光係数が80/mm以上であることが蛍光体の使用量を少なくする要因の一つと考えられる。
実施例4〜6はANSI C78.377−2008の6500Kの範囲であった。一方、比較例3〜6はANSI C78.377−2008の6500Kの範囲から逸脱していた。
樹脂Aとしてエポキシ樹脂を用いた比較例7は、信頼性評価において樹脂が黄変してしまった。
光源13として発光ピーク波長420nmの光源を用いた比較例8は、ANSI C78.377−2008の6500Kの範囲から逸脱してしまった。
波長変換部材12に照射される放射照度が0.02mW/mm2であった比較例9は、光源点灯直後はANSI C78.377−2008の6500Kの範囲であったが、数秒後試料から発煙し測定不可となった。これは、光源からの放射照度が大きくなったことで、波長変換部材12内で光の波長変換時に発生する発熱量が樹脂Aの許容発熱量を超えてしまったためと考えられる。
赤色蛍光体としてSCASN:Eu蛍光体を用いた比較例10は、実施例より全光束が大きいものの、演色指数Ra及びR9が著しく低下してしまった。
なお、本発明に係る波長変換部材、それを用いた発光装置は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本発明は、以下の特徴を有する。
本発明は、蛍光体の使用量が少なく、蛍光体を含有する層の厚みが小さいため、コストが安くなる。
11 リモートフォスファー装置(発光装置)
12 波長変換部材
13 励起光源(光源)
14 励起光
15 出射光
16 微細凹凸機構
20 励起光源と波長変換部材との間の距離
101a 蛍光体層(赤色蛍光体含有樹脂層)
101b 蛍光体層(緑色蛍光体含有樹脂層)
103 蛍光体(赤色蛍光体)
104 蛍光体(緑色蛍光体)
D パタンピッチ距離
H 高さ(凸部の高さ)

Claims (12)

  1. 下記条件(1)〜(12)を満たす蛍光体含有多層膜シートを備えるリモートフォスファー用波長変換部材。
    (1)蛍光体含有多層膜シートは、樹脂Aを主成分とする樹脂組成物の複数個の層で構成されていて、前記複数個の層のうちに少なくとも2層の蛍光体層が含まれ、前記少なくとも2層の蛍光体層には赤色蛍光体と緑色蛍光体を含む2種以上の蛍光体を含有する蛍光体含有多層膜シートであること。
    (2)蛍光体含有多層膜シートは、蛍光体含有多層膜シートを通り抜ける光の進行方向に積層するように設けられてなり、前記蛍光体含有多層膜シートの内、各々の蛍光体層に含有される蛍光体は1種類であり、発光波長が長い蛍光体を含有する蛍光体層から、発光波長が短い蛍光体を含有する蛍光体層へと順に前記蛍光体含有多層膜シートを通り抜ける光の進行方向に配置されていること。
    (3)緑色蛍光体は、下記(3−1)、(3−2)から選ばれる1種以上である緑色蛍光体であること。
    (3−1)Eu2+を付活剤とし、アルカリ土類ケイ酸塩、アルカリ土類ケイ酸窒化物もしくはβ−SiAlONからなる結晶を母体とする緑色蛍光体。
    (3−2)Ce3+を付活剤とし、ガーネット型酸化物もしくはアルカリ土類金属スカンジウム酸塩からなる結晶を母体とする緑色蛍光体。
    (4)赤色蛍光体は、CASN:Eu蛍光体であること。
    (5)緑色蛍光体は、≦15.0μmの最大粒径及び0.5μm以上5.0μm以下の平均粒径を有すること。
    (6)蛍光体含有多層膜シートは、光が入射する面と入射された該光を外部に出射する面に高さ0.4μm以下、パタンピッチ距離が0.4μm以下の微細凹凸構造を形成すること。
    (7)蛍光体層の厚みは、0.05mm以上0.20mm以下であること。
    (8)緑色蛍光体の体積(体積頻度)は、1.0vol%以上20.0vol%以下であること。
    (9)赤色蛍光体の体積(体積頻度)は、1.0vol%以上20.0vol%以下であること。
    (10)樹脂Aは、シリコーン系樹脂であること。
    (11)前記波長変換部材が、発光ピーク波長が440〜470nmである光を受けるように構成されるものであること。
    (12)前記波長変換部材が、放射照度が0.01mW/mm2以下である光を受けるように構成されるものであること。
  2. 緑色蛍光体が、LuAG:Ce粒子である請求項1に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  3. 緑色蛍光体が、一般式(Lu1-xCex3AlyGaz12(0<x<0.5、0≦z≦0.5、5≦y+z≦5.5)で示される緑色蛍光体である請求項1又は2に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  4. 緑色蛍光体の吸光係数が、80.0/mm以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  5. 微細凹凸構造のパタンピッチ距離が、0.05μm〜0.40μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  6. 微細凹凸構造の凸部の高さが、0.05μm〜0.40μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  7. 微細凹凸構造が各層の界面に形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材。
  8. 励起光を発する光源と、その励起光の波長を変換して光を発する請求項1〜7のいずれか1項に記載のリモートフォスファー用波長変換部材とを、有する発光装置。
  9. 発光装置の発する光の色温度が、ANSI C78.377−2008に従って2700K〜6500Kである請求項8に記載の発光装置。
  10. 前記光源の発する前記励起光の発光ピーク波長は、440〜470nmである請求項8又は9に記載の発光装置。
  11. 前記光源から前記リモートフォスファー用波長変換部材へと照射される前記励起光の放射照度が0.01mW/mm2以下である請求項8〜10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載の発光装置を備えたリモートフォスファー。
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