JP2018108682A - シャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】筆記時の芯の消耗に応じて、使用者が任意のタイミングで該芯を筆記面に強く押圧することで、当該芯が前方に繰り出されるシャープペンシルを単純な構造で提供すること。
【解決手段】軸筒8が、軸筒8の前端開口部8aから前端を突出させ前後動可能に配設された先部材4と、先部材4の先端開口部4aから前端を突出させ前後動可能に配設されたスライド部材6と、スライド部材6に内設した芯保持部材26と、先部材4を前方に弾発する第一の弾発部材22と、芯繰出機構8を前方に弾発する第二の弾発部材21と、を備え、軸筒8と、軸筒8に対して前後動可能に配設された先部材4または芯繰出機構18と、の間に摺動速度制御手段を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、シャープペンシルに関し、特に芯の摩耗に伴い一定量の芯を繰り出す構造のシャープペンシルに関したものである。
従来、芯が摩耗した量だけ自動的に繰り出されるシャープペンシルとして、特許文献1が知られている。
具体的には、特許文献1の構造は、筆記時に芯ガイドパイプの先端が筆記面に当接することで該芯ガイドパイプが後退し、筆記を中断して芯ガイドパイプの先端を筆記面から離すものである。しかし、特許文献1の構造では、芯ホルダーを内蔵した芯ガイドパイプが芯を保持したまま前進することで芯を繰り出すため、筆記時の大半において芯ガイドパイプの先端は芯と共に筆記面に接触しており、筆記感を損なうものであった。
この問題を解決する手段として、特許文献2には、筆記時に、芯に掛かる筆圧の付加と解除により芯を繰り出すことで、芯ガイドとなる摺動ユニットの先端が筆記時に当接しないように構成した自動繰り出し式のシャープペンシルが記載されている。
また、特許文献2の実施例3には、軸筒内に芯の後退を阻止するチャックユニットと芯を保持する摺動ユニットが配置されたものが例示されており、筆記時に芯に筆圧が掛かった際、芯ガイドとなる摺動ユニットが芯とともに後退する為、摺動ユニットが筆記面に当接することがなく、筆記感を損なうことがないものである。更に、特許文献2の構造では摺動ユニットの後端面及び先部材内に複数の鋸歯状のカム山を形成し、その鋸歯状のカム山と係合する突起を有する円筒部材が、摺動ユニットの前後動によって回転及び前後動し且つ円筒部材の前後動の距離を間欠的にすることで、複数回の筆圧で1回芯が繰り出されるように構成され、必要以上の芯の繰り出しを防止することができる。そして、この構造であれば、シャープペンシルの使用状況、筆記する芯の硬度や紙質、書き込む言語等による芯の摩耗に応じて、摺動ユニットの前後動を何回すれば1回芯を繰り出すかを設定することが出来るものである。
しかしながら、特許文献2では構造が複雑化し、更に、シャープペンシルの使用状況、筆記する芯の硬度や紙質、書き込む言語等による芯の摩耗に応じて、摺動ユニットの前後動を何回行えば1回芯を繰り出すかを設定して製作することが出来るものの、製作後は使用中の状況変化には対応できないものであるため、設定と違う使い方をすると筆記時に摺動ユニットの先端から芯が出過ぎて芯の折損が発生する場合があった。
実公昭60−21273号公報 国際公開WO2012/014832号公報
本発明は、前記問題を鑑みて発明されたものであって、筆記時の芯の消耗に応じて、使用者が任意のタイミングで該芯を筆記面に強く押圧することで、当該芯が前方に繰り出されるシャープペンシルを単純な構造で提供することを目的とする。
本発明は、
「1.軸筒と、当該軸筒内に配され芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを有する芯繰出機構と、前記芯を適度な力で保持する芯保持部材と、を備え、前記芯を軸心に沿って後方へ押圧することにより当該芯を前方に繰り出すシャープペンシルであって、
前記軸筒が、当該軸筒の前端開口部から前端を突出させ前後動可能に配設された先部材と、当該先部材の先端開口部から前端を突出させ前後動可能に配設されたスライド部材と、当該スライド部材に内設した前記芯保持部材と、前記先部材を前方に弾発する第一の弾発部材と、前記芯繰出機構を前方に弾発する第二の弾発部材と、を備え、
前記軸筒と、前記先部材または前記芯繰出機構と、の間に摺動速度制御手段を有しており、
前記芯を後方に押圧することで、前記軸筒に対して前記芯繰出機構及び前記先部材が後退し、
前記芯に掛かる押圧を解除した際、前記摺動速度制御手段により、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度と、当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度と、に速度差を発生させることで前記芯を前方へ繰り出すことを特徴としたシャープペンシル。
2.前記摺動速度制御手段として、前記軸筒と、当該軸筒に対して前後動可能に配設された前記先部材または芯繰出機構と、の間に粘性材料を有することで、前記先部材の後退および前進動作に摺動抵抗をも持たせ、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度と、当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度と、に速度差を発生させたことを特徴とする前記1項に記載のシャープペンシル。
3.前記摺動速度制御手段として、前記先部材には、軸径方向に弾性力を有する弾性片が当該先部材の本体と一体または別体で形成されており、前記弾性片と前記軸筒の内面とを摺接するよう構成することで、前記先部材の後退および前進動作に摺動抵抗をも持たせ、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度を当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度より遅くしたことを特徴とする前記1項または2項に記載のシャープペンシル。」である。
本発明のシャープペンシルは、筆記により芯が摩耗し、先部材の先端からの芯の突出量が減少した際に、筆記先端である芯を筆記面等に押圧することで、芯と共に芯繰出機構と先部材とを軸筒に対して後退させ、芯を筆記面から離して当該芯への押圧を解除した際、
軸筒と、先部材または芯繰出機構と、の間に設けた摺動速度制御手段により、軸筒に対する先部材が前進する速度と、軸筒に対する芯繰出機構が前進する速度と、に速度差を発生させることが肝要である。
前記摺動速度制御手段により、軸筒に対する先部材が前進する速度を、軸筒に対する芯繰出機構が前進する速度より相対的に遅くした場合、芯を筆記面から離した際、芯繰出機構は先部材より先に前進し元の位置に戻るが、この際、チャックで狭持した芯を芯繰出機構により前進させる力は、芯保持部材の保持力よりも高いため、芯を先部材に対して前進させる。そして、遅れて前進する先部材は芯保持部材で芯を保持しており、チャックは芯の前進は許容するため、チャックで狭持した芯を前方に引き出しつつ元の位置に戻る。このため、芯を後方に押圧することで芯を前方に繰り出すことが可能となる。
また、前記摺動速度制御手段により、軸筒に対する先部材が前進する速度を、軸筒に対する芯繰出機構が前進する速度より相対的に早くした場合、芯を筆記面から離した際、先部材は芯繰出機構より先に前進し元の位置に戻るが、この際、芯繰出機構のチャックは芯の前進を許容するため、芯保持部材で芯を保持している先部材により当該芯がチャックから前方に引き出される。そして、遅れて前進する芯繰出機構のチャックは芯の後退は許容せず強く狭持していることから、芯を狭持したまま前進し、芯を先部材から前方に突出させる。このため、芯を後方に押圧することで芯を前方に繰り出すことが可能となる。
また、本発明の芯繰出機構は、芯の前進は許容するが後退は阻止するものであればその構造は限定さればいが、例えば公知のチャックと締め具の間にボールを配置したボールチャックが好適に使用できる。
また、前記第一の弾発部材は、先部材を前方に弾発していれば、形状や構成は限定されないが、例えば、軸筒と先部材との間に第一の弾発部材を張架して当該先部材を前方に弾発してもよく、芯繰出機構と先部材との間に第一の弾発部材を張架して当該先部材を前方に弾発してもよい。
更に、第ニの弾発部材は芯繰出機構を前方へ弾発していれば、第一の弾発部材と同様に、形状や構成は限定されないが、例えば、軸筒と芯繰出機構との間に張架して当該芯繰出機構を前方に弾発してもよい。
また、筆記時の筆圧では芯が後退しないよう、第二の弾発部材の弾発力は筆圧より高くすることが好ましい。このため、一般的に筆記具で筆記する際の筆圧は1.5Nから2.5N程度であり、高くても4.0N程度であることから、第二の弾発部材の取付時の弾発力は4.0N以上が好ましく、5.0N以上がより好ましい。
次に、前記摺動速度制御手段により、軸筒に対する先部材が前進する速度と、軸筒に対する芯繰出機構が前進する速度と、に速度差を発生させる手段としては、先部材と軸筒の間に粘性材料を塗布し、軸筒に対する先部材の摺動に摺動抵抗を付加することで、軸筒に対する芯繰出機構の前進速度より軸筒に対する先部材の前進速度を遅延させてもよく、芯繰出機構と軸筒の間に粘性材料を塗布し、軸筒に対する芯繰出機構の摺動に摺動抵抗を付加することで、軸筒に対する先部材の前進速度より軸筒に対する芯繰出機構の前進速度を遅延させてもよい。また、前記粘性材料の変わりにシリコンオイル、二硫化モリブデン、フッ素樹脂、黒鉛などの潤滑剤を塗布し摺動抵抗を減らすことで速度差を発生させてもよい。
尚、前記粘性材料としては、ダンパー用グリースを好適に用いることができ、その稠度(グリースの硬さ)は適度に摺動抵抗を出せるように、130以上385以下が好ましく、175以上340以下がより好ましい。
また、本発明において、前記稠度とは、グリースの硬さを表す数値であり、JIS−K2220に準拠した方法で測定したものである。
また、摺動速度制御手段として、先部材には軸径方向(軸方向に対して直交する方向)に弾性力を有する弾性片を設け、弾性片と軸筒内面とを摺接させることで摺動抵抗を向上させてもよい。
尚、前記弾性片は軸筒内面に摺接され、軸筒に対して先部材の前後動に摺動抵抗を付加するものであればその構造は特に限定されないが、例えば、弾性を有する弾性片の一端が先部材本体に接続され、他端部が軸筒の内面に常に摺接するよう形成して摺動抵抗を発生させてもよく、軸筒と先部材との両方に当接するようにゴム部材を配設して摺動抵抗を発生させてもよい。また、前記ゴム部材の形状としては、Oリングのように円管状に形成してもよく、板状に形成してもよい。さらに、その固定手段は先部材の外面ないし軸筒の内面に溝状部を設けてゴム部材を嵌着してもよく、接着剤を塗布して固着してもよく、2色成形を用いて先部材と一体で成形してもよい。
さらにゴム部材は、摺動抵抗を発生できればその材料は限定されないが、成形性がよく摩耗し難いシリコンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム等が好適に使用できる。
本発明では、筆記時の芯の消耗に応じて、使用者が任意のタイミングで該芯を筆記面に押圧することで、当該芯が前方に繰り出されるシャープペンシルを、摺動速度制御手段を付加するという単純な構造で得ることができた。
本実施例のシャープペンシルの側面図である。 本実施例のシャープペンシルの縦断面図である。 本実施例の要部を拡大した断面図である。 図3のA−A線における断面図である。 本実施例の先部材の側面図である。 本実施例のシャープペンシルの筆記状態を示す縦断面図である。 図6の状態から芯に強い押圧を掛けた状態の縦断面図である。 図7の状態から芯への押圧を解除した状態の縦断面図である。 図8の状態から芯繰り出し動作が終了した状態の縦断面図である。
以下に、図面を参照して本実施例のシャープペンシルについて説明をするが、本発明は以下のシャープペンシルに限定されるものではない。
尚、本実施例では筆記先端部がある側を前方と表現し、その反対側を後方と表現する。また、軸筒の軸心に近い側を内方と表現し、その反対側を外方と表現する。
図1は、本実施例のシャープペンシルの側面図であり、図2は、図1のシャープペンシル1の縦断面図であり、図3は要部を拡大した縦断面図であり、図4は図3のA−A線における断面図であり、図5は先部材の側面図である。図1及び図2に示すように、シャープペンシル1は、筒状に形成された前軸部材2と、前軸部材2の後部に螺合された後軸部材3と、前軸部材2の前方開口部から挿入された先部材4と、後軸部材3の後部に装着されたキャップ5とを備えている。また、先部材4の先端にはスライド部材6が挿通可能な先端開口部4aを形成してある。更に、スライド部材6の先端には芯7が挿通可能な先端孔部6aを形成してある。
尚、本実施例では前軸部材2と後軸部材3とで軸筒8を構成してある。
また、図2及び図3に示すように、軸筒8の内方には、頭部9aが二分割されたボールチャック9を配設してあり、頭部9aの外側面には半球状の凹部9bが形成してある。また、ボールチャックの凹部9bには球状の鋼製ボール10を挿入してあり、鋼製ボール10及びボールチャック9を囲うように筒状の締具11を配設してある。
また、締具11の前部内面には前方に向かって拡径する傾斜部11aを形成してあり、傾斜部11aにはボールチャック9の凹部9bに挿入した鋼製ボール10が当接するよう配置してある。
更に、ボールチャック9の外側面には段部9cが形成してあり、段部9cと締具11の内面に形成した内段との間にチャックスプリング12を張架して、ボールチャック9を締具11に対して後方に弾発してある。
ボールチャック9の後方には芯7が通過可能な内孔を有する筒状のコネクター13を配設してあり、コネクター13が前進した際にボールチャック9の後端とコネクター13の前方段部13aとが当接するよう配置してある。
また、コネクター13の中間部13bには摺動筒14が配設してあり、摺動筒14はコネクター13に対して前後動可能に装着してある。また、摺動筒14の前端は締具11の後端に当接しており、摺動筒14の後部14bとコネクター13の後方段部13cとの間にノックスプリング15を張架することで摺動筒14に対してコネクター13を後方に弾発してある。
尚、コネクター13の後部には筒状の芯タンク16を圧入してあり、芯タンク16の後部の内孔には消しゴム17が着脱自在に取り付けてあり、後軸部材3の後方内孔より後方へ突出する芯タンク16の後部外面にはキャップ5が着脱自在に取り付けてある。
本実施例は、前述したようにボールチャック9と締具11の間に鋼性ボール10を挟んだ一般的なボールチャック式の芯繰出機構を採用しているため、ボールチャック9で芯7を挟持した際、芯7の後退時には楔作用が働き芯7を強く挟持するが、芯7の前進時には楔作用が解除され小さい力で引き抜くことを可能としてある。
また、本実施例では、ボールチャック9と鋼製ボール10と締具11とチャックスプリング12とコネクター13と摺動筒14とノックスプリング15と芯タンク16により芯繰出機構18を構成する。
また、軸筒8の内方且つ締具11の外方には筒状の筒体19を設けてあり、筒体19の側面に形成した窓部19aと、摺動筒14の外側面から外方へ突出するように形成した爪部14aとを係止することで、筒体19と摺動筒14とを一体に固定してある。
尚、筒体19の前部内孔には前段部19bを形成してあり、締具11が前進した際、締具11の外側面に形成した外段部11bと筒体19の前段部19bとが当接するよう構成することで締具11の前進を規制してある。また、筒体19の側面には内外を貫通し軸方向に延びるスリット部19cを形成してある。
図2、図3及び図4に示すように、軸筒8(前軸部材2)の前端開口部8aから挿入された先部材4の後部内孔4cには、筒体19が前後動可能に挿入してある。また、先部材4の側面には内外を貫通する側孔4dが軸心を挟んで対称に2か所形成してある。この側孔4dには釘状に形成され鍔部20aを有するキー部材20を圧入固着してあり、キー部材20の先端は先部材4の内面から内方へ向かって突出しており、その突出した突出部20bを筒体19のスリット部19cに挿入することで、先部材4に対して筒体19を前後動可能且つ回動不能に構成してある。
更に、キー部材20の鍔部20aは先部材4の外面から外方へ突出した状態で圧入固着してあり、鍔部19aを前軸部材2の側面に軸方向に延ばして形成した横孔部2aに配置することで、前軸部材2に対して先部材4を前後動可能且つ回動不能に構成してある。
このため、筒体19は、キー部材20の突出部20bと筒体19のスリット部19cとの前後方向の隙間分のみ前後動可能であり、先部材4はキー部材20の鍔部20aと前軸部材2の横孔部2aとの前後方向の隙間分のみ前後動可能に構成される。
筒体19について更に詳述すると、筒体19は後部内面に内段部19dを形成してあり、内段部19dと後軸部材3の前段部3aとの間に後方スプリング21(第ニの弾発部材)を張架することで後軸部材3に対して筒体19を前方に弾発してある。尚、筒体19は芯繰出機構18の摺動筒14と連結していることから、芯繰出機構18は後方スプリング21(第二の弾発部材)により後軸部材3(軸筒8)に対して前方に弾発される。
また、筒体19は外面に外段部19eを形成してあり、前軸部材2の内周面に内方に向かって突出した内段部2bと外段部19eとが当接することで、筒体19の前方への移動を制限してある。
尚、後方スプリング21(第二の弾発部材)は、本実施例のシャープペンシル1で筆記を行う場合、筆圧を支えるスプリングとなるため、筆圧で芯が後退しないよう、後方スプリング21の弾発力は筆圧より高く設定することが好ましい。また、通常、筆記時に芯に掛かる筆記圧は通常1.5N〜2.5N程度であり、高くても4.0N程度であることから、後方スプリングの弾発力は4.0N以上が好ましく、5.0N以上がより好ましい。
具体的に、本実施例では後方スプリング21の弾発力は5.5Nに設定した。
先部材について更に詳述すると、先部材4の内段4bと筒体19の前端の間に中間スプリング22(第一の弾発部材)を張架して、筒体19に対して先部材4を前方に弾発してある。尚、筒体19は芯繰出機構18の摺動筒14と連結していることから、先部材4は中間スプリング22(第一の弾発部材)により芯繰出機構18に対して前方に弾発される。
また、図3及び図5に示すように、先部材4の後部には後方に向かって突出する複数の弾性片4eを形成してあり、弾性片4eの後端部には外方へ向かって突出する突起部4fを形成してある。
具体的には、弾性片4eは、先部材4の後部に軸周方向に対して均等間隔に8箇所形成してあり、各々の弾性片4eの後端部に突起部4fを形成してある。
尚、前軸部材2(軸筒8)が先部材4に対して前進する場合、先部材4の弾性片4eが内方に撓むことで突起部4fが前軸部材2の内方突起2cに乗り上がり、これにより弾性片4eの軸径方向の弾発力により突起部4fが内方突起2cに押し付けられ、前軸部材2(軸筒8)に対する先部材4の前後動に摺動抵抗が発生するように構成してある。
また、先部材4と前軸部材2との隙間23には、粘性材料としてダンパー用グリースを塗布してあり、ダンパー用グリースがダンパー効果を発揮することにより、先部材4と前軸部材2との間に更に摺動抵抗が発生するよう構成した。本実施例では、ダンパー用グリースと先部材の弾性片4eとを、軸筒8に対して先部材4の摺動を遅延させる摺動速度制御手段として構成した。
尚、具体的には、ダンパー用グリースとして、稠度(グリースの硬さ)が285のシリコーングリース(商品名G330 信越化学工業株式会社製)を使用してある。
更に、前述したように先部材4の内部にはスライド部材6が配設してあり、スライド部材6の後方からスライド部材6を囲むように、止具24を先部材4の中間内孔に圧入してある。
尚、スライド部材6の中間段部6bと止具24の外段部24aとの間に前方スプリング25を張架して、スライド部材6を先部材4に対して前方に弾発してある。
スライド部材について更に詳述すると、スライド部材6の内孔には芯7を適度の力で保持する合成ゴムで形成した芯ホルダー26を内蔵してある。芯ホルダー26を構成する合成ゴムは、シリコンゴムやニトリルゴムなどを採用することができ、本実施例ではシリコンゴムで成形してある。
尚、芯ホルダー26の芯保持力は、ボールチャック9で芯7を挟持した際の芯を前方へ引き抜く力より強く、芯を後方へ押しこむ力より弱く設定してある。
次に、図2、図3、図6、図7、図8及び図9を用いて、図3の状態のシャープペンシル1で筆記し、スライド部材6の先端孔部6aから突出した芯7が摩耗した際、芯7を後方に強く押圧力することで芯7が繰りだされる状態を説明する。
本発明のシャープペンシル1は、図3の状態で軸筒8を掴み、図6のように通常の筆記圧で筆記すると、スライド部材6の先端孔部6aから突出した芯7は筆記に伴い徐々に摩耗する。
図6の状態で、軸筒8を保持して芯7を筆記面100に強く押圧し、後方スプリング21の弾発力より押圧力が上回ると、ボールチャック9、締具11、コネクター13、摺動筒14及び筒体19は停止しているが、手で把持された軸筒8は筒体19及び先部材4に対して前進し、前述したように先部材4の突起部4fが前軸部材2の内方突起2cに乗り上げ、弾性片4eにより先部材4の前後動に摺動抵抗が発生する図7の状態となる。この時、後方スプリング21が圧縮することにより筒体19が前方に弾発されるが、筒体19は摺動筒14に連結され、摺動筒14の前端は締具の後端に当接していることから筒体19は前方へ動くことはない。また、先部材4は、中間スプリング22により筒体19に対して前方へ弾発されているが、先部材4に圧入固着されたキー部材20の突出部20bの前端が筒体19のスリット部19cの前端に当接していることから、先部材4は筒体19と共に動くことはない。更に、先部材4内のスライド部材6も芯ホルダー26により芯7を保持しているため動くことはなく停止したままとなる。
ここで、芯7への押圧を解除して芯7を筆記面100より離すと、軸筒8に対して、後方スプリング21の弾発力により筒体19が前進し、筒体19と共に筒体19に連結した芯繰出機構18全体が前方へ移動する。
この際、筒体19が前進することにより筒体19に対して中間スプリング22により前方へ弾発された先部材4も前進しようとするが、先部材4の突起部4fと前軸部材2の内方突起2cとの摺接と、隙間23に塗布されたシリコングリースと、の2つの摺動速度制御手段により摺動抵抗が働くことで、先部材4の前進は遅延され、図8の状態となる。
尚、この時、先部材4が前進が遅れ芯繰出機構18が芯7と共に先に前進するため、スライド部材6の先端孔部6aから前方へ芯7が突出した状態となる。
次に、摺動抵抗により前進が遅延していた先部材4が中間スプリング22の弾発力でスライド部材6と共に遅れて前進するが、スライド部材6は芯ホルダー26により芯7を保持しているため、スライド部材の前進に伴い芯7を芯繰出機構18のボールチャック9から前方へ引き出し、図9に示すように、スライド部材6の先端孔部6aからの芯7の突出量が増加し芯繰り出し動作が終了する。
尚、本実施例のシャープペンシル1では、スライド部材6を前方スプリング25により先部材4に対して前方へ弾発してあるため、筆記により芯7が摩耗してスライド部材6が筆記面に接触すると、筆記圧によりスライド部材6が前方スプリング25の弾発力に抗して先部材4に対して後方へ移動する。
ここで、筆記を止めてスライド部材6に掛かる筆圧を解除すると、スライド部材6は前方スプリング25の弾発力により芯ホルダー26で芯7を保持したまま前方へ移動する。 この際、スライド部材6は芯ホルダー26により芯7を保持しているため、ボールチャック9から芯7を前方へ引き出し、芯7が前方へ繰り出され、自動芯出式のシャープペンシルとしても機能するよう構成してある。
更に、本実施例のシャープペンシル1はノック操作により芯7を繰り出しすこともできる。
ノック操作での芯7の繰り出し動作を説明すると、図2の状態からキャップ5を前方に押圧(ノック操作)すると、芯タンク16が前方に移動し、それに伴ってボールチャック9とボールチャック9に狭持された芯7とコネクター13と鋼製ボール10と締具11とが前進するが、外段部11bが筒体19の前段部19bに当接することで締具11の前進が規制され、ボールチャック9と芯7が締具11に対して前進し、更に、ボールチャック9の頭部9aが拡開することで芯7の狭持状態が解除され芯7の前進が停止する。
また、キャップ5の押圧(ノック操作)を解除すると、ボールチャック9と鋼製ボール10とコネクター13と芯タンク16が元に戻るため後退するが、芯7は芯ホルダー26により保持されているため、後退することは無く、の各部品は元の位置に戻り、芯7のみが前方へ繰り出された状態となる。
以上により、筆記時の芯の消耗に応じて、使用者が任意のタイミングで芯を筆記面に押圧することで、当該芯が前方に繰り出されるシャープペンシルを、摺動速度制御手段を付加するという単純な構成で得ることができた。
1…シャープペンシル、
2…前軸部材、2a…横孔部、2b…内段部、2c…内方突起、
3…後軸部材、3a…前段部、
4…先部材、4a…先端開口部、4b…内段、4c…後部内孔、4d…側孔、
4e…弾性片、4f…突起部、
5…キャップ、
6…スライド部材、6a…先端孔部、6b…中間段部
7…芯、
8…軸筒、8a…前端開口部、
9…ボールチャック、9a…頭部、9b…凹部、9c…段部、
10…鋼製ボール、
11…締具、11a…傾斜部、11b…外段部、
12…チャックスプリング、
13…コネクター、13a…前方段部、13b…中間部、13c…後方段部、
14…摺動筒、14a…爪部、14b…後部、
15…ノックスプリング、
16…芯タンク、
17…消しゴム、
18…芯繰出機構、
19…筒体、19a…窓部、19b…前段部、19c…スリット部、19d…内段部、
19e…外段部、
20…キー部材、20a…鍔部、20b…突出部、
21…後方スプリング(第二の弾発部材)、
22…中間スプリング(第一の弾発部材)、
23…隙間、
24…止具、24a…外段部、
25…前方スプリング(第三の弾発部材)、
26…芯ホルダー、
100…筆記面。

Claims (3)

  1. 軸筒と、当該軸筒内に配され芯の前進は許容するが後退は阻止するチャックを有する芯繰出機構と、前記芯を適度な力で保持する芯保持部材と、を備え、前記芯を軸心に沿って後方へ押圧することにより当該芯を前方に繰り出すシャープペンシルであって、
    前記軸筒が、当該軸筒の前端開口部から前端を突出させ前後動可能に配設された先部材と、当該先部材の先端開口部から前端を突出させ前後動可能に配設されたスライド部材と、当該スライド部材に内設した前記芯保持部材と、前記先部材を前方に弾発する第一の弾発部材と、前記芯繰出機構を前方に弾発する第二の弾発部材と、を備え、
    前記軸筒と、前記先部材または前記芯繰出機構と、の間に摺動速度制御手段を有しており、
    前記芯を後方に押圧することで、前記軸筒に対して前記芯繰出機構及び前記先部材が後退し、
    前記芯に掛かる押圧を解除した際、前記摺動速度制御手段により、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度と、当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度と、に速度差を発生させることで前記芯を前方へ繰り出すことを特徴としたシャープペンシル。
  2. 前記摺動速度制御手段として、前記軸筒と、当該軸筒に対して前後動可能に配設された前記先部材または芯繰出機構と、の間に粘性材料を有することで、前記先部材の後退および前進動作に摺動抵抗をも持たせ、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度と、当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度と、に速度差を発生させたことを特徴とする請求項1に記載のシャープペンシル。
  3. 前記摺動速度制御手段として、前記先部材には、軸径方向に弾性力を有する弾性片が当該先部材の本体と一体または別体で形成されており、前記弾性片と前記軸筒の内面とを摺接するよう構成することで、前記先部材の後退および前進動作に摺動抵抗をも持たせ、前記軸筒に対する前記先部材の前進する速度を当該軸筒に対する前記芯繰出機構の前進する速度より遅くしたことを特徴とする請求項1または2に記載のシャープペンシル。
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