JP2018107275A - トランスおよびボビン - Google Patents

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直樹 齋藤
祐二 井田
Yuji Ida
祐二 井田
宮本 正実
Masami Miyamoto
正実 宮本
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Abstract

【課題】絶縁性能を向上させるトランスおよびボビンを提供する。【解決手段】トランスは、巻胴部に電線が巻回されて第1のコイルと第1のコイルの外周に第2のコイルが形成され、巻胴部の両端に設けられた第1の鍔部および第2の鍔部のうち第1の鍔部において対向する2つの周部から延設された第1の延設部および第2の延設部を有するボビンと、ボビンの外周を囲むように配置されたコアとを有し、第2の延設部は、複数の第2の端子間それぞれに第2の延設部の外方から巻胴部側へ向かう複数の第2の切り込みにより設けられた複数の第2の溝部と、複数の第2の溝部で隔てられた複数の第2の端子基部とを含み、複数の第2の溝部は、第2のコイルからの第2の引き出し線を、複数の第2の端子のいずれかに絡げるために、複数の第2の端子側へ引き出し、複数の第2の切り込みが第2の延設部の両端から中心に近いほど浅く、第2のコイルを第2の端子側へ露出させない。【選択図】図10

Description

本発明は、トランスおよびボビンに関する。
従来から、トランスを構成する、絶縁性樹脂などにより形成された端子付きボビンにおいて、各端子間それぞれに巻胴部から電線を引き出すための溝が設けられている。トランスにおいて、巻線間や巻線−コア間の一定の距離を確保し、目標とする絶縁性能を得るために、電線の引き出し線をテープやチューブで絶縁保護することがある。そして、端子付きボビンに巻線が行われた後、コアを組み込むことで、トランスが構成される。
特開平08−064411号公報 特開平09−306759号公報
ここで、ボビンが、例えば図12〜図13に示すような縦型ピン実装タイプ形状であるとする。従来技術にかかるボビン2ZのP巻線側の端子23a−1Z〜端子23a−5Zのうち、左端側の端子23a−1Zを用いてP巻線を巻き始める場合に、図13および図14の破線囲み部分に示すように、P引き出し線c1−1の引き出し線がボビン2Zの下部フランジ22の面を渡って巻胴部21に至る。P巻線とは、1次コイルを形成する巻線をいう。巻胴部21を挟んで端子23a−1Z〜端子23a−5Zの反対側に位置する端子は、S巻線側の端子である。
このため、図15および図16に示すようにP巻線によりPコイル部2a−1Zが積み上がると、図17および図18に示すように、P巻線の引き出し線(P引き出し線)であるP引き出し線c1−1とPコイル部2a−1Zの高電圧となる外周部を含む端面とが接触する構造となる(図17の破線囲み部分参照)。Pコイル部2a−1Zは、1次コイルである。なお、図17では、P引き出し線c1−2は、より巻胴部21に近い端子23a−4Zに巻かれるため、Pコイル部2a−1Zの高電圧となる外周部とは接触しない。
また、図19および図20に示すように、2次コイルを形成するS巻線のS引き出し線c2−1,c2−2が引き回される際に、露出しているPコイル部2a−1ZとS引き出し線c2−1,c2−2が接触もしくは近接する場合がある。図20では、引き出し線c2−1が端子23b−1Zに絡げられる際に、引き出し線c2−1が、端子基部22b−2Z,22b−3Zの間から露出するPコイル部2a−1Zの露出部分の最外周と交差している。S巻線とは、2次コイルを形成する巻線をいう。
このように、従来技術にかかるトランスおよびボビンでは、P引き出し線およびS引き出し線と、Pコイル部とが接触または近接することにより、絶縁性能が低下するという問題がある。
本願の開示技術は、上記に鑑みてなされたものであって、絶縁性能を向上させるトランスおよびボビンを提供することを目的とする。
本願の開示技術は、例えば、トランスは、巻胴部に電線が巻回されて第1のコイルと前記第1のコイルの外周に第2のコイルが形成され、前記巻胴部の両端に設けられた第1の鍔部および第2の鍔部のうち前記第1の鍔部において対向する2つの周部から延設された第1の延設部および第2の延設部を有し、前記第1の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第1の端子が設けられ、前記第2の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第2の端子が設けられたボビンと、前記ボビンの外周を囲むように配置されたコアとを有し、前記第2の延設部は、前記複数の第2の端子間それぞれに前記第2の延設部の外方から前記巻胴部側へ向かう複数の第2の切り込みにより設けられた複数の第2の溝部と、前記複数の第2の溝部で隔てられた複数の第2の端子基部とを含み、前記複数の第2の溝部は、前記第2のコイルからの第2の引き出し線を、前記複数の第2の端子のいずれかに絡げるために、前記複数の第2の端子側へ引き出すものであって、前記複数の第2の切り込みが前記第2の延設部の両端から中心に近いほど浅く、前記第2のコイルを前記第2の端子側へ露出させない。
開示技術によれば、例えば、トランスにおいて、絶縁性能を向上させることができる。
図1は、実施形態にかかるトランスを示す斜視図である。 図2は、実施形態にかかるトランスを示す斜視図である。 図3は、実施形態にかかるトランスのボビンを示す下面図である。 図4は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出し線を概略的に示す下面図である。 図5は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しを概略的に示す斜視図である。 図6は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるPコイル部を概略的に示す下面図である。 図7は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるPコイル部を概略的に示す斜視図である。 図8は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しおよびPコイル部を概略的に示す下面図である。 図9は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しおよびPコイル部を概略的に示す斜視図である。 図10は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるS引き出しおよびPコイル部を概略的に示す下面図である。 図11は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるS引き出しおよびPコイル部の概略を示す拡大図である。 図12は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンを示す下面図である。 図13は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおけるP引き出し線を示す下面図である。 図14は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおけるP引き出し線を示す斜視図である。 図15は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてPコイル部を示す下面図である。 図16は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてPコイル部を示す斜視図である。 図17は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてP引き出し線とPコイル部が接触する態様を示す下面図である。 図18は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてP引き出し線とPコイル部が接触する態様を示す斜視図である。 図19は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてS引き出し線とPコイル部が接触する態様を示す下面図である。 図20は、従来技術にかかる縦型ピン実装タイプボビンにおいてS引き出し線とPコイル部が接触する態様を示す詳細図である。
以下、本願が開示する技術にかかる実施形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、LED(Light Emitting Diode)照明などの電源モジュールで用いられる、縦型ピン実装タイプのトランスに開示技術を適用する例を示すが、あくまで一例に過ぎず、これに限定されるものではなく、開示技術は、トランス一般に広く適用できる。また、以下に示す実施形態および変形例は、矛盾しない範囲で適宜組合せることができる。
[実施形態]
(実施形態にかかるトランスおよびボビン)
図1は、実施形態にかかるトランスを示す斜視図である。図2は、実施形態にかかるトランスを示す斜視図である。
説明の便宜上、図1および図2に示すように、トランス1(および後述のボビン2)の“上”“下”“左”“右”“前”“後”を定める。なお、以下の実施形態の説明において、“上”“下”“左”“右”“前”“後”“正面”“背面”などの記載は、相対的な位置を表すに過ぎない。
図1および図2に示すように、実施形態にかかるトランス1は、ボビン2、巻線2a、下部コア3a、上部コア3b、コア固定テープ4を有する。ボビン2は、絶縁性を有する樹脂などで形成されている。巻線2aは、銅などの素材による導電性を有する電線である。下部コア3aおよび上部コア3bは、高い透磁率を有する磁性材料などで形成されている。コア固定テープ4は、絶縁性を有する樹脂などで形成されている。
下部コア3aおよび上部コア3bは、一対のコアである。図1および図2に示すように、下部コア3aは、背部31a、外足32a、中足(図示せず)を有する。同様に、上部コア3bは、背部31b、外足32b、中足(図示せず)を有する。下部コア3aは、下部1次側規制部22a側において中足(図示せず)の幅寸法が外足32bの幅寸法よりも小さい形状であり、下部2次側規制部22b側において中足(図示せず)の幅寸法が外足32bの幅寸法と同一となる形状である。
同様に、上部コア3bも、上部1次側規制部26a側において中足(図示せず)の幅寸法が外足の幅寸法よりも小さい形状であり、上部2次側規制部26b側において中足(図示せず)の幅寸法が外足32bの幅寸法と同一となる形状である。下部コア3aおよび上部コア3bは、下部1次側規制部22aおよび上部1次側規制部26a側において、中足(図示せず)の幅寸法が外足32bの幅寸法よりも小さい形状であることにより、後述のボビン2の1次側第1溝部24a−1(図3参照)が、後述の巻胴部21(図3、図7参照)付近まで深く切り込まれた形状とすることができる。
そして、ボビン2には、巻線2aが巻き付けられ、巻線2aの外周に絶縁テープなどの被覆部材(図示せず)が巻回されることによりコイルが形成される。トランス1は、図1および図2の上下方向に沿って、巻線2aが巻回されたボビン2のボビン孔27(図3参照)に下部コア3aの中足(図示せず)および上部コア3bの中足(図示せず)が挿入され、下部コア3aおよび上部コア3bが対向配置されて外足32a,32bおよび各中足のそれぞれが接した状態で、下部コア3aおよび上部コア3bの周囲にコア固定テープ4が巻かれることにより構成される。
(実施形態にかかるボビンの詳細)
図3は、実施形態にかかるトランスのボビンを示す下面図である。図4は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出し線を概略的に示す下面図である。図5は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しを概略的に示す斜視図である。図6は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるPコイル部を概略的に示す下面図である。図7は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるPコイル部を概略的に示す斜視図である。図8は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しおよびPコイル部を概略的に示す下面図である。図9は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるP引き出しおよびPコイル部を概略的に示す斜視図である。図10は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるS引き出しおよびPコイル部を概略的に示す下面図である。図11は、実施形態にかかるトランスのボビンにおけるS引き出しおよびPコイル部の概略を示す拡大図である。なお、Pコイル部とは1次コイルをいい、P引き出し線とは1次コイルの引き出し線をいう。また、S引き出し線とは2次コイルの引き出し線をいう。
図3、図5に示すように、ボビン2は、巻胴部21、下部フランジ22、下部1次側規制部22a、1次側第1端子基部22a−1、1次側第2端子基部22a−2、1次側第3端子基部22a−3、1次側第4端子基部22a−4、1次側第1端子23a−1、1次側第2端子23a−2、1次側第3端子23a−3、1次側第4端子23a−4、下部2次側規制部22b、2次側第1端子基部22b−1、2次側第2端子基部22b−2、2次側第3端子基部22b−3、2次側第4端子基部22b−4、2次側第5端子基部22b−5、2次側第1端子23b−1、2次側第2端子23b−2、2次側第3端子23b−3、2次側第4端子23b−4、2次側第5端子23b−5を有する。1次側はP巻線側であり、2次側はS巻線側である。
巻胴部21は、中空の円筒状であり、巻線2aが巻回される。巻胴部21の中空部分は、ボビン孔27であり、下部コア3aの中足(図示せず)および上部コア3bの中足(図示せず)が挿入される。
下部フランジ22は、ボビン2における巻胴部21に対する両端の鍔部の一方に該当する。1次側第1端子基部22a−1〜1次側第4端子基部22a−4は、下部フランジ22の周部分から延設される。1次側第1端子基部22a−1〜1次側第4端子基部22a−4には、それぞれ、1次側第1端子23a−1〜1次側第4端子23a−4が設けられている。
下部1次側規制部22aおよび下部2次側規制部22bは、ともに下部フランジ22に対して垂直に設けられる。下部1次側規制部22aおよび下部2次側規制部22bは、対向するように設けられ、これらの間隙に勘合した下部コア3aの背部31aが、この間隙の中で移動することを規制する。例えば、図3に示すように、下部1次側規制部22aは、下部コア3aの中足(図示せず)の幅寸法が外足32aの幅寸法よりも小さいコアに対応する形状である。他方、下部2次側規制部22bは、下部コア3aの中足(図示せず)の幅寸法が、外足32bの幅寸法と同一であるコアに対応する形状である。
また、図3に示すように、2次側第1端子基部22b−1は、下部フランジ22を挟んで1次側第1端子基部22a−1の対称の位置に、下部フランジ22の周部分から延設される。2次側第2端子基部22b−2は、下部フランジ22を挟んで1次側第1端子基部22a−1の対称の位置に、下部フランジ22の周部分から延設される。2次側第3端子基部22b−3は、下部フランジ22を挟んで1次側第2端子基部22a−2の対称の位置に、下部フランジ22の周部分から延設される。2次側第4端子基部22b−4は、下部フランジ22を挟んで1次側第3端子基部22a−3の対称の位置に、下部フランジ22の周部分から延設される。2次側第5端子基部22b−5は、下部フランジ22を挟んで1次側第4端子基部22a−4の対称の位置に、下部フランジ22の周部分から延設される。2次側第1端子基部22b−1〜2次側第5端子基部22b−5には、それぞれ、2次側第1端子23b−1〜2次側第5端子23b−5が設けられている。
1次側第1端子基部22a−1、1次側第2端子基部22a−2、1次側第3端子基部22a−3、1次側第4端子基部22a−4は、第1の延設部の一例である。また、2次側第1端子基部22b−1、2次側第2端子基部22b−2、2次側第3端子基部22b−3、2次側第4端子基部22b−4、2次側第5端子基部22b−5は、第2の延設部の一例である。
また、図5に示すように、上部フランジ26は、ボビン2における巻胴部21に対する両端の鍔部の他方に該当する。そして、上部フランジ26は、上部1次側規制部26aおよび上部2次側規制部26bを有する。上部1次側規制部26aおよび上部2次側規制部26bは、ともに上部フランジ26に対して垂直に設けられる。上部1次側規制部26aおよび上部2次側規制部26bは、対向するように設けられ、これらの間隙に勘合した上部コア3bの背部31bが、この間隙の中で移動することを規制する。
例えば、図5に示すように、上部1次側規制部26aは、上部コア3bの中足(図示せず)の幅寸法が外足32bの幅寸法よりも小さいコアに対応する形状である。他方、上部2次側規制部26bは、上部コア3bの中足(図示せず)の幅寸法が外足32aの幅寸法と同一であるコアに対応する形状である。
また、図3に示すように、ボビン2は、1次側第1端子基部22a−1と、1次側第2端子基部22a−2との間に、外方から下部1次側規制部22aに向かって切り込まれた形状である1次側第1溝部24a−1を有する。また、ボビン2は、1次側第2端子基部22a−2と、1次側第3端子基部22a−3との間に、外方から下部1次側規制部22aに向かって切り込まれた形状である1次側第2溝部24a−2を有する。また、ボビン2は、1次側第3端子基部22a−3と、1次側第4端子基部22a−4との間に、外方から下部1次側規制部22aに向かって切り込まれた形状である1次側第3溝部24a−3を有する。
1次側第1溝部24a−1は、1次側第1端子23a−1に絡げた巻き始めの電線(1次側コイルの引き出し線)をボビン2の巻胴部21の中心付近まで引き込むための引き込み用溝部である。また、1次側第2溝部24a−2および1次側第3溝部24a−3は、ボビン2の巻胴部21の巻線2aのうちの1次巻線(後述のPコイル部2a−1(図6、図8、図10参照))から、1次側第2端子23a−2〜1次側第4端子23a−4のいずれかに絡げる巻き終わりの電線(1次側コイルの引き出し線の巻き終わり部分)を、1次巻線と接触させることなく引き出すための引き出し用溝部である。
そして、図3に示すように、1次側第1溝部24a−1の切り込みの距離D11、1次側第2溝部24a−2の切り込みの距離D12、1次側第3溝部24a−3の切り込みの距離D13のうち、距離D11が最も長く、1次側第1溝部24a−1が最も巻胴部21近くまで切り込まれている。なお、引き込み用溝部と引き出し用溝部とは、1次側第1溝部24a−1〜1次側第3溝部24a−3のうちの異なる溝部である。
よって、図4および図5に示すように、1次側第1溝部24a−1を巻胴部21付近まで距離D11だけ切り込むことで、1次側第1端子23a−1に絡げた巻き始めのP巻線の引き出し線であるP引き出し線c1−1を巻胴部21に巻き付ける際に、1次側第1溝部24a−1を経由させたP引き出し線c1−1を直ちに巻胴部21に巻き付けることができる。
よって、例えば図6および図7に示すように巻胴部21の周囲に巻線によりPコイル部2a−1が形成されても、図8および図9に示すように巻胴部21付近まで1次側第1溝部24a−1が切り込むことで、1次側第1端子23a−1に絡げた巻き始めのP引き出し線c1−1を巻胴部21に巻き付ける際に、1次側第1溝部24a−1を経由させたP引き出し線c1−1をPコイル部2a−1の下部フランジ22側の高電圧となる外周部を含む端面と接触させることなく巻胴部21に巻き付けることができる。
なお、図8に示すように、1次側第3端子23a−3に絡げたP引き出し線c1−2は、1次側第2溝部24a−2を経由させても、Pコイル部2a−1の下部フランジ22側の端面の外周部とは接触しない。
また、図3に示すように、ボビン2は、2次側第1端子基部22b−1と、2次側第2端子基部22b−2との間に、外方から下部2次側規制部22bに向かって切り込まれた形状である2次側第1溝部24b−1を有する。また、ボビン2は、2次側第2端子基部22b−2と、2次側第3端子基部22b−3との間に、外方から下部2次側規制部22bに向かって切り込まれた形状である2次側第2溝部24b−2を有する。また、ボビン2は、2次側第3端子基部22b−3と、2次側第4端子基部22b−4との間に、外方から下部2次側規制部22bに向かって切り込まれた形状である2次側第3溝部24b−3を有する。また、ボビン2は、2次側第4端子基部22b−4と、2次側第5端子基部22b−5との間に、外方から下部2次側規制部22bに向かって切り込まれた形状である2次側第4溝部24b−4を有する。
2次側第1溝部24b−1〜2次側第4溝部24b−4は、最寄りの2次側第1端子23b−1〜2次側第5端子23b−5のいずれかに絡げた巻き始めの電線(2次側コイルの引き出し線)をボビン2の巻線2aの1次巻線の最外周付近まで引き込むための溝部である。あるいは、2次側第1溝部24b−1〜2次側第4溝部24b−4は、1次巻線の最外周付近から電線を引き出し、最寄りの2次側第1端子23b−1〜2次側第5端子23b−5のいずれかに絡げるため溝部である。
そして、図3に示すように、2次側第1溝部24b−1の切り込みの距離D21、2次側第2溝部24b−2の切り込みの距離D22、2次側第3溝部24b−3の切り込みの距離D23、2次側第4溝部24b−4の切り込みの距離D24のうち、距離D21および距離D24が同一であり、距離D22および距離D23が同一であり、距離D21および距離D24が距離D22および距離D23よりも長い。距離D21〜距離D24は、Pコイル部2a−1を、2次側第1端子23b−1〜2次側第5端子23b−5側へ露出させない程度の長さである。
よって、図10および図11に示すように、2次側第3溝部24b−3を巻胴部21付近まで距離D23だけ切り込むことで、2次側第4端子23b−4に絡げた巻き始めのS巻線の引き出し線であるS引き出し線c2−2をPコイル部2a−1の外周に巻き付ける際に、S引き出し線c2−2を、Pコイル部2a−1と所定距離を保ちつつ2次側第3溝部24b−3を経由させることができる。S引き出し線c2−1も同様である。
また、図10および図11に示すように巻胴部21の周囲に巻線によりPコイル部2a−1が形成されても、2次側第3溝部24b−3はPコイル部2a−1の最外周位置までは切り込まないので、2次側第4端子23b−4に絡げた巻き始めのS引き出し線c2−2をPコイル部2a−1の最外周に巻き付ける際に、2次側第3溝部24b−3を経由させたS引き出し線c2−2をPコイル部2a−1に接触させることなくPコイル部2a−1の最外周に巻き付けることができる。S引き出し線c2−1も同様である。
なお、図10に示すように、2次側第1溝部24b−1は、距離D21まで切り込まれていても、Pコイル部2a−1の最外周位置までは達していないので、2次側第1端子23b−1に絡げた巻き始めのS引き出し線をPコイル部2a−1の最外周に巻き付ける際に、2次側第1溝部24b−1を経由させたS引き出し線をPコイル部2a−1に接触させることなくPコイル部2a−1の最外周に巻き付けることができる。同様に、2次側第4溝部24b−4は、距離D24まで切り込まれていても、Pコイル部2a−1の最外周位置までは達していないので、2次側第5端子23b−5に絡げた巻き始めのS引き出し線をPコイル部2a−1の最外周に巻き付ける際に、2次側第4溝部24b−4を経由させたS引き出し線をPコイル部2a−1に接触させることなくPコイル部2a−1の最外周に巻き付けることができる。
また、図3〜図5に示すように、ボビン2は、1次側第1端子基部22a−1において、1次側第1端子23a−1から1次側第1溝部24a−1の間に、第1スロープ部25−1と、第1スロープ部25−1よりも下部1次側規制部22a側に第2スロープ部25−2とを有する。第1スロープ部25−1は、P引き出し線c1−1を1次側第1端子23a−1に絡げて1次側第1溝部24a−1を経由させて巻胴部21へ引き込む際に、1次側第1端子23a−1から1次側第1溝部24a−1へ向かうにつれてボビン2の外方から巻胴部21側かつ下部フランジ22と段差がない位置までP引き出し線c1−1をスライドさせる。第2スロープ部25−2は、第1スロープ部25−1により巻胴部21側かつ下部フランジ22と段差がない位置にスライドさせられたP引き出し線c1−1を、その位置に保持する。
以上の実施形態によれば、2次側第1溝部24b−1〜2次側第4溝部24b−4のうち、より中心付近に位置する溝部であるほど溝部の切り込みの深さがより浅くなっており、かつ、Pコイル部2a−1がボビン2の下面側に露出しない程度の切り込みの深さとなっている。このため、S引き出し線を2次側第1端子23b−1〜2次側第5端子23b−5のいずれの端子に絡げ、2次側第1溝部24b−1〜2次側第4溝部24b−4のいずれを経由させてPコイル部2a−1の外周に巻く場合であっても、Pコイル部2a−1とS引き出し線が接触も近接もしないので、トランスにおける絶縁性能が向上する。
また、以上の実施形態によれば、1次側第1溝部24a−1〜1次側第3溝部24a−3のうち、1次側第1端子23a−1を巻胴部21へ引き込む1次側第1溝部24a−1の切り込みの深さが最も深くなっている。よって、P引き出し線を1次側第1端子23a−1に絡げ、1次側第1溝部24a−1を経由させて巻胴部21に巻く場合に、Pコイル部2a−1の下部フランジ22側の端面とP引き出し線が接触しないので、トランスにおける絶縁性能を向上させることができる。
また、以上の実施形態によれば、P引き出し線は、P引き出し線を1次側第1端子23a−1に絡げて1次側第1溝部24a−1を経由させて巻胴部21へ引き込まれる際に、1次側第1端子23a−1から1次側第1溝部24a−1へ向かうにつれて、第1スロープ部25−1によりボビン2の外方から巻胴部21側かつ下部フランジ22と段差がない位置までスライドさせられるとともに、第2スロープ部25−2により巻胴部21側かつ下部フランジ22と段差がない位置に保持される。よって、1次側第1端子23a−1から1次側第1溝部24a−1を経由して巻胴部21に巻き付けられる巻線のP引き出し線が、Pコイル部2a−1の外周部を含む下部フランジ22側の端面と接触しないようにして、トランスの絶縁性能を向上させることができる。
なお、実施形態では、巻胴部21の中心側に形成されるコイルを1次コイル、1次コイルの外周に絶縁テープなどを介して形成するコイルを2次コイルとするが、巻胴部21の中心側に形成されるコイルを2次コイル、2次コイルの外周に絶縁テープなどを介して形成するコイルを1次コイルとしてもよい。
上述の実施形態にかかるトランス1およびボビン2の各部は、設計に応じて適宜統合または分散してもよい。また、上述の実施形態およびそれらの変形例にかかるトランス1およびボビン2の各部を適宜、組合せ、置換、省略して構成したトランスも、開示技術にかかるトランスに含まれる。
1 トランス
2 ボビン
2a 巻線
2a−1 Pコイル部
3a 下部コア
31a,31b 背部
32a,32b 外足
3b 上部コア
4 コア固定テープ
21 巻胴部
22 下部フランジ
22a 下部1次側規制部
22b 下部2次側規制部
22a−1 1次側第1端子基部
22a−2 1次側第2端子基部
22a−3 1次側第3端子基部
22a−4 1次側第4端子基部
22b−1 2次側第1端子基部
22b−2 2次側第2端子基部
22b−3 2次側第3端子基部
22b−4 2次側第4端子基部
22b−5 2次側第5端子基部
23a−1 1次側第1端子
23a−2 1次側第2端子
23a−3 1次側第3端子
23a−4 1次側第4端子
23b−1 2次側第1端子
23b−2 2次側第2端子
23b−3 2次側第3端子
23b−4 2次側第4端子
23b−5 2次側第5端子
24a−1 1次側第1溝部
24a−2 1次側第2溝部
24a−3 1次側第3溝部
24b−1 2次側第1溝部
24b−2 2次側第2溝部
24b−3 2次側第3溝部
24b−4 2次側第4溝部
25−1 第1スロープ部
25−2 第2スロープ部
26 上部フランジ
26a 上部1次側規制部
26b 上部2次側規制部
27 ボビン孔

Claims (5)

  1. 巻胴部に電線が巻回されて第1のコイルと前記第1のコイルの外周に第2のコイルが形成され、前記巻胴部の両端に設けられた第1の鍔部および第2の鍔部のうち前記第1の鍔部において対向する2つの周部から延設された第1の延設部および第2の延設部を有し、前記第1の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第1の端子が設けられ、前記第2の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第2の端子が設けられたボビンと、
    前記ボビンの外周を囲むように配置されたコアと
    を有し、
    前記第2の延設部は、
    前記複数の第2の端子間それぞれに前記第2の延設部の外方から前記巻胴部側へ向かう複数の第2の切り込みにより設けられた複数の第2の溝部と、前記複数の第2の溝部で隔てられた複数の第2の端子基部とを含み、
    前記複数の第2の溝部は、前記第2のコイルからの第2の引き出し線を、前記複数の第2の端子のいずれかに絡げるために、前記複数の第2の端子側へ引き出すものであって、前記複数の第2の切り込みが前記第2の延設部の両端から中心に近いほど浅く、前記第2のコイルを前記第2の端子側へ露出させない
    ことを特徴とするトランス。
  2. 前記第1の延設部は、
    前記複数の第1の端子間それぞれに前記第1の延設部の外方から前記巻胴部側へ向かう複数の第1の切り込みにより設けられた複数の第1の溝部と、前記複数の第1の溝部で隔てられた複数の第1の端子基部とを含み、
    前記複数の第1の溝部のうち、前記複数の第1の端子基部のうちの前記巻胴部からの距離が最大である所定端子が設けられた所定端子基部と前記所定端子基部に隣接する隣接端子基部とを隔てる所定溝部の切り込みの深さが、他の溝部と比較して最も深い
    ことを特徴とする請求項1に記載のトランス。
  3. 前記コアは、
    前記第1の延設部側の形状が、中足の幅寸法が外足の幅寸法よりも小さいコアに対応する形状であり、前記第2の延設部側の形状が、中足の幅寸法が外足の幅寸法と同一となるコアに対応する形状である
    ことを特徴とする請求項2に記載のトランス。
  4. 前記所定端子基部は、
    前記所定端子に絡げられ前記巻胴部に引き込まれる第1の引き出し線が、前記所定溝部の切り込みの最深部において前記第1の鍔部との間で段差なく前記巻胴部に引き込まれるように前記第1の引き出し線をガイドするスロープ部
    をさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載のトランス。
  5. 巻胴部に電線が巻回されて第1のコイルと前記第1のコイルの外周に第2のコイルが形成され、前記巻胴部の両端に設けられた第1の鍔部および第2の鍔部のうち前記第1の鍔部において対向する2つの周部から延設された第1の延設部および第2の延設部を有し、前記第1の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第1の端子が設けられ、前記第2の延設部の前記巻胴部側の反対側に複数の第2の端子が設けられた、トランスに用いられるボビンであって、
    前記第2の延設部は、
    前記複数の第2の端子間それぞれに前記第2の延設部の外方から前記巻胴部側へ向かう複数の第2の切り込みにより設けられた複数の第2の溝部と、前記複数の第2の溝部で隔てられた複数の第2の端子基部とを含み、
    前記複数の第2の溝部は、前記第2のコイルからの第2の引き出し線を、前記複数の第2の端子のいずれかに絡げるために、前記複数の第2の端子側へ引き出すものであって、前記複数の第2の切り込みが前記第2の延設部の両端から中心に近いほど浅く、前記第2のコイルを前記第2の端子側へ露出させない
    ことを特徴とするボビン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023277570A1 (ko) * 2021-07-01 2023-01-05 엘지이노텍(주) 안정적인 내전압 특성을 갖는 슬림형 자기 결합 장치

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