1.実施形態
1.1 構成
図1は、本実施形態の負荷制御装置(負荷制御スイッチ)10の回路構成の概略図である。負荷制御装置10は、交流電源50からの電力により負荷60を制御する。特に、負荷制御装置10は、負荷60の動作レベルを調節する機能を有する。本実施形態では、交流電源50は、商用交流電源(例えば、単相100〔V〕、60〔Hz〕)である。負荷60は、照明負荷であり、例えば、複数の発光ダイオード(LED)素子と複数のLED素子を点灯させる電源回路とを備える。本実施形態では、負荷60の動作レベルは、負荷60の光出力(明るさ)に対応する調光レベルである。
負荷制御装置10は、図2及び図3に示すように、操作部20と、制御部30と、取付枠40と、を備える。
取付枠40は、負荷制御装置10を造営材(例えば建物の壁)に設置するために用いられる。取付枠40は、図3に示すように、矩形の開口41を有する矩形の枠状である。取付枠40は、互いに平行する一対の長尺状の側片42,42と、一対の側片42,42の端部同士を連結する一対の取付片43,43と、を備える。一対の側片42,42のそれぞれは、その長さ方向の中央部に、当該長さ方向に並ぶ一対の取付孔420,420を有する。取付孔420は、制御部30を取付枠40に取り付けるために用いられる。取付枠40は、一対の取付片43,43を用いて、造営材に固定される。よって、取付枠40により、負荷制御装置10を造営材に設置できる。
操作部20は、図4及び図5に示すように、回路ブロック21と、回路ブロック21を収容する本体部22と、を有する。
回路ブロック21は、基板23を有する。基板23は、矩形のプリント配線板である。基板23は、長さ方向(図4の上下方向)に直交する幅方向の両側に突片230,230を有する。突片230,230は、基板23の幅方向において一直線上に並んでいない。また、基板23は、突片230,230をそれぞれ厚み方向に貫通する貫通孔231,231を有する。
回路ブロック21は、タッチセンサ24と、表示部25とを有する(図1参照)。タッチセンサ24は、操作部20に設定される操作面200(図2参照)上の操作者の動作を測定(検出)するために用いられる。タッチセンサ24は、操作面200において操作者が触れた位置を検出して出力する。タッチセンサ24は、基板23の厚み方向の第1面(本実施形態では前面)に実装される。ただし、図4では、タッチセンサ24は省略されている。タッチセンサ24は、従来周知のタッチセンサであってよいから、その詳細な説明は省略する。表示部25は、負荷60の動作レベルを示す表示を操作面200に表示するために用いられる。表示部25は、複数(本実施形態では5個)の発光素子251,252,253,254,255を備える。5個の発光素子251,252,253,254,255は、例えば、発光ダイオードである。5個の発光素子251,252,253,254,255は、図4に示すように、基板23の厚み方向の第1面(本実施形態では前面)に実装される。特に、5個の発光素子251,252,253,254,255は、基板23の幅方向の中央部に長さ方向に沿って一直線上に並ぶ様に配置される。また、5個の発光素子251,252,253,254,255は、基板23の長さ方向の一端(図4の下端)から他端(図4の上端)に向かってこの順番で並んでいる。
回路ブロック21は、コネクタ26を有する(図4及び図5参照)。コネクタ26は、操作部20と制御部30とを電気的に接続するために用いられる。より詳細には、コネクタ26は、タッチセンサ24からの出力信号を制御部30に伝送するために用いられる。また、コネクタ26は、制御部30からの制御信号を表示部25に伝送するために用いられる。また、コネクタ26は、制御部30から操作部20に給電するためにも用いられる。コネクタ26は、図5に示すように、基板23の厚み方向の第2面(本実施形態では後面)に実装されている。
本体部22は、図4〜図7に示すように、板状である。より詳細には、本体部22は、矩形の板状である。本体部22は、第1パネル27と、第2パネル28とを備える。
第1パネル27は、図4及び図6に示すように、矩形の板状である。第1パネル27は、厚み方向の第1面(本実施形態では前面)27a及び第2面(本実施形態では後面)27bを有する。操作部20では、図6に示すように、第1面27aに操作面200が設けられる。第1パネル27は、第1部位270と、第2部位271と、を有する。第1部位270及び第2部位271は同じ外形形状の矩形の板状である。第1部位270及び第2部位271は、図8に示すように、互いの厚み方向が一致するように重なっている。ここで、第1面27aは第1部位270において第2部位271とは反対側の面(図8の左面)であり、第2面27bは第2部位271において第1部位270とは反対側の面(図8の右面)である。また、第1部位270は光透過性材料により形成され、第2部位271は不透明な材料により形成される。例えば、第1部位270と第2部位271とはアクリル樹脂で形成されてもよいが、第2部位271に用いるアクリル樹脂には不透明になる程度に顔料が混入される。このように、第1パネル27は、光透過性材料により形成され第1面27aを有する第1部位270と、不透明な材料により形成され第2面27bを有する第2部位271と、を有する。これによって、本体部22に収納された表示部25の複数の発光素子251〜255自体を第1面27a側から見え難くするとともに、発光素子251〜255からの光を第1パネル27が透過しやすくなる。また、本実施形態では、第1部位270と第2部位271とは2色成形により一体に形成される。そのため、第1部位270と第2部位271とを別々に形成した後に第1部位270を第2部位271に接合する場合に比べて、第1パネル27の製造コストを低減できる。また、第1部位270と第2部位271とが一体的に見えるため第1パネル27の外観が良くなる。
第1パネル27は、図5に示すように、周壁部272を有する。周壁部272は、基板23を囲うように第2面27bの外周部分に形成される。周壁部272は、基板23の一対の突片230,230に対応する部位に、切欠部273,273を有する。
第1パネル27は、図5に示すように、第1パネル27と第2パネル28とを結合するための複数(本実施形態では7個)の突起274a〜274gを有する。7個の突起274a〜274gは、それぞれ、第2面27bから第2パネル28側に突出する突出片2741と、突出片2741の先端から外側に突出する係止片2742とを備える。突起274a,274b,274cは、第1パネル27の第2面27bの幅方向の第1端(図5の右端)に長さ方向に沿って並んでいる。突起274d,274e,274fは、第1パネル27の第2面27bの幅方向の第2端(図5の左端)に長さ方向に沿って並んでいる。突起274gは、第1パネル27の第2面27bの長さ方向の一端(図5の上端)に設けられている。
第1パネル27において、周壁部272と、複数の突起274a〜274gとは、第2部位271と同じ材料により第2部位271と一体に形成される。
第1パネル27は、図5に示すように、複数(本実施形態では5個)の穴275a〜275eを有する。5個の穴275a〜275eは、第2面27bにおいて、表示部25の5個の発光素子251〜255とそれぞれ対向する(対応する)位置に形成される。5個の穴275a〜275eは、第1パネル27の長さ方向の第1端(図5の下端)から第2端(図5の上端)に向かって、この順番に並んでいる。各穴275a〜275eは、図8に示すように、第2部位271を貫通していない。穴275a〜275eの各々の深さは、第2部位271における穴275a〜275eの底部が発光素子251〜255からの光を透過できるように設定される。第1パネル27では、複数の穴275a〜275eの底面と第1面27aとの間の部位が複数の発光素子251〜255からの光をそれぞれ透過させる複数(本実施形態では5個)の導光部276a〜276eとなる。これによって、負荷60の動作レベルを操作面200に表示できる。導光部276a〜276eは、第1パネル27において最も光透過性が高い部位である。発光素子251〜255が導光部276a〜276eで覆われるから、第1パネル27の第1面27a側から発光素子251〜255自体が見え難くなる。そのため、操作部20の外観が良くなる。特に、5個の導光部276a〜276eは、5個の発光素子251〜255からの光をそれぞれ透過させる。各穴275a〜275eは、図8に示すように、不透明な材料で形成された第2部位271を貫通していないため、第1パネル27の第1面27a側から発光素子251〜255自体がより見え難くなる。そのため、操作部20の外観がさらに良くなる。
第2パネル28は、図8に示すように、第1パネル27の第2面27bとの間でタッチセンサ24(回路ブロック21)を保持するために用いられる。第2パネル28は、図4及び図5に示すように、板部280と、側壁部281と、を有する。板部280は、矩形の板状である。板部280は、厚み方向の第1面(本実施形態では前面)280a及び第2面(本実施形態では後面)280bを有する。側壁部281は、板部280を囲うように形成される。板部280の第1面280aと側壁部281とで囲まれる空間に回路ブロック21が収容される。
第2パネル28は、図4に示すように、一対の位置決め突起282,282を有する。一対の位置決め突起282,282は、基板23(回路ブロック21)を第2パネル28(本体部22)に対して位置決めするために用いられる。一対の位置決め突起282,282は、板部280の第1面280aにおいて、基板23の一対の貫通孔231と対応する場所に形成される。各位置決め突起282の先端部分は先細り形状(本実施形態では四角錘状)である。そのため、位置決め突起282を貫通孔231に挿入しやすい。ただし、位置決め突起282の貫通孔231への挿入量が増えるほど、貫通孔231において位置決め突起282が占める空間が増える。そのため、一対の位置決め突起282,282が一対の貫通孔231,231に挿入されることで、基板23を第2パネル28に対して位置決めできる。
第2パネル28は、図4及び図5に示すように、挿通孔283を有する。挿通孔283は、回路ブロック21のコネクタ26を露出させるために設けられる。挿通孔283は、板部280においてコネクタ26に対応する場所に、板部280をその厚み方向に貫通するように形成される。また、第2パネル28は、図4及び図5に示すように、第1パネル27と第2パネル28とを結合するための複数(本実施形態では7個)の空所284a〜284gを有する。複数の空所284a〜284gのそれぞれは、複数の突起274a〜274gのうちの対応する突起が嵌るように形成される。7個の空所284a〜284gは、板部280において7個の突起274a〜274gに対応する場所に形成され、板部280をその厚み方向に貫通する貫通孔である。7個の突起274a〜274gを、板部280の第1面280a側から7個の空所284a〜284gにそれぞれ挿入すると、7個の突起274a〜274gの係止片2742が7個の空所284a〜284gを通り抜ける。これにより、図7に示すように、7個の突起274a〜274gの係止片2742が板部280の第2面280bにおける7個の空所284a〜284gの縁に当たる。このようにして突起274a〜274gが空所284a〜284gに嵌ることで第1パネル27と第2パネル28とが互いに結合される。
第2パネル28は、図5及び図7に示すように、一対の取付片285,285を有する。一対の取付片285,285は、操作部20を制御部30に取り付けるために用いられる。一対の取付片285,285は、それぞれ、第2面280bから制御部30側に突出する脚片2851と、脚片2851の先端から内側に突出する突部2852とを備える。また、第2パネル28は、図4に示すように、複数(本実施形態では13個)の押圧部286を備える。複数の押圧部286は、回路ブロック21が本体部22に収容された際に、回路ブロック21の基板23を第1パネル27側に押圧するために設けられる。これにより、回路ブロック21が本体部22に収容された状態で、回路ブロック21が本体部22の厚み方向においてがたつくことが防止される。
第2パネル28において、板部280と、側壁部281と、一対の位置決め突起282,282と、一対の取付片285,285と、複数の押圧部286とは、同じ材料により一体に形成される。
操作部20では、回路ブロック21は次のようにして本体部22に収容される。まず、回路ブロック21は、基板23の第2面を第2パネル28の第1面280aに対向させて、第2パネル28の第1面280aに載せられる。このとき、コネクタ26は挿通孔283に挿入され、一対の位置決め突起282,282も一対の突片230,230の貫通孔231,231にそれぞれ挿入される。この後に、第1パネル27をその第2面27bが回路ブロック21の基板23の第1面に対向するように配置する。そして、第1パネル27の7個の突起274a〜274gを第2パネル28の7個の空所284a〜284gにそれぞれ嵌め込む。これによって、第1パネル27と第2パネル28とが互いに結合され、図8に示すように、第1パネル27と第2パネル28との間で回路ブロック21が保持される。したがって、操作部20の組み立て作業が容易に行える。
制御部30は、図1に示すように、一対の入力端子31,31と、スイッチ部32と、処理回路33と、入力部34と、報知部35と、を備える。また、制御部30は、図2及び図3に示すように、筐体36を備える。
筐体36は、一対の入力端子31,31と、スイッチ部32と、処理回路33と、入力部34と、報知部35と、を収容する。筐体36は、矩形の箱状である。筐体36は、図3に示すように、挿通孔360を有する。挿通孔360は、操作部20のコネクタ26を筐体36内に挿入するための孔である。挿通孔360は、操作部20と対向する面(以下、前面という)において、コネクタ26と対応する場所に設けられる。また、筐体36は、図3に示すように、一対の凹部361,361を有する。一対の凹部361,361は、操作部20を制御部30に取り付けるために用いられる。各凹部361は、取付片285の突部2852が嵌る係止穴362を有する。そのため、操作部20の一対の取付片285の突部2852が一対の凹部361,361の係止穴362に嵌ることで、操作部20が制御部30の前面に取り付けられる。また、筐体36は、2組の一対の取付爪363,363を有する。2組の一対の取付爪363,363は、制御部30を取付枠40に取り付けるために用いられる。2組の一対の取付爪363,363は、筐体36の両側面に設けられる。図2に示すように、制御部30を取付枠40の開口41に挿入し、2組の一対の取付爪363,363を取付枠40の一対の側片42,42の一対の取付孔420,420に嵌めることで、制御部30が取付枠40に取り付けられる。また、筐体36は、前面に、複数(本実施形態では4個)の操作片364を有する。複数の操作片364は、筐体36に収容された入力部34を操作するために用いられる。
一対の入力端子31,31は、制御部30を交流電源50及び負荷60に接続するために用いられる。一対の入力端子31,31は、例えば、速結端子及びねじ端子などの周知の端子である。
スイッチ部32は、負荷60を制御するために用いられる。スイッチ部32は、一対の入力端子31,31間に接続されている。負荷制御装置10は、2線式であって、スイッチ部32が交流電源50に対して負荷60と電気的に直列に接続されるように、交流電源50と負荷60との間に電気的に接続される。スイッチ部32は、双方向スイッチである。スイッチ部2が導通状態(オン状態)にあれば、交流電源50からの交流電圧が負荷60に印加される。スイッチ部32が非導通状態(オフ状態)にあれば、交流電源50からの交流電圧が一対の入力端子31,31を介して処理回路33に印加される。
入力部34は、負荷制御装置10の処理回路33での制御内容の設定を行うために用いられる。入力部34は、処理回路33に電気的に接続される。入力部34は、入力内容に応じた信号を処理回路33に出力する。入力部34は、例えば、筐体36の複数の操作片364にそれぞれ対応する複数のスイッチ(例えばタクトスイッチ)を備える。
報知部35は、所定のイベントが発生したことを報知するために用いられる。報知部35は、処理回路33に電気的に接続される。報知部35は、電気音響変換器であり、例えば、ビープ音を発生するブザーである。
処理回路33は、例えば、スイッチ部32、表示部25及び報知部35を制御するように構成される。また、処理回路33は、一対の入力端子31,31を介して印加される交流電圧により処理回路33の動作に必要な電力を生成する。処理回路33は、例えば、メモリ及びマイクロプロセッサを備えるマイクロコントローラを含む電気回路により構成される。
処理回路33は、負荷60をオン状態とオフ状態とで切り替える機能を有している。処理回路33は、スイッチ部2を非導通状態に維持することで、負荷60をオフ状態にする。一方、処理回路33は、スイッチ部2を定期的に導通状態とすることで負荷60をオン状態にする。より詳細には、処理回路33は、交流電源50から負荷60に供給される交流電圧を、スイッチ部32にて位相制御する。ここでいう「位相制御」は、交流電圧の半周期毎における負荷60への通電を開始又は終了する位相角(導通角)を変化させることにより、負荷60に供給(印加)される交流電圧を制御する方式を意味する。
処理回路33は、負荷60がオン状態である場合に、負荷60の動作レベルを調節する機能を有している。つまり、処理回路33は、交流電源50の交流電圧の位相制御により、負荷60の光出力の大きさを調節する機能を有する。より詳細には、処理回路33は、スイッチ部2が導通状態である時間(導通時間)を調節することで、負荷60の動作レベルを調節するように構成される。例えば、負荷60の光出力は、128段階に設定される。この場合、処理回路33は、負荷60の光出力に対応する動作レベルを1〜128の範囲から選択する。ここで、動作レベルは負荷60の光出力に比例するように設定される。また、処理回路33は、負荷60の動作レベルの下限値を設定する機能を有している。負荷60の動作レベルの下限値が設定されると、処理回路33は、下限値未満の動作レベルを選択しないように構成される。処理回路33は、入力部34からの入力に応じて、負荷60の下限値を設定するように構成される。例えば、負荷60の下限値が6に設定されれば、処理回路33は、負荷の動作レベルを6〜128の範囲から選択する。負荷60の動作レベルの下限値は、負荷60が安定して動作するかどうかに基づいて設定されることが好ましい。本実施形態では負荷60が照明負荷であるから、負荷60が安定して点灯するかどうかに基づいて下限値が設定される。
処理回路33は、タッチセンサ24で測定された操作面200に対する操作者の動作に応じた制御を行うように構成される。より詳細には、処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が予め設定された互いに異なる複数の動作(第1〜第3動作)のいずれに該当するかを判定し、判定された動作に対応する制御を実行するように構成される。
図6に示すように、操作面200は、操作部20の第1面27aに設定されている。操作面200は、第1面27aの全面に及んでいる。操作面200には、操作面200に沿うように座標軸Xが設定されている。座標軸Xは、第1パネル27の長さ方向(図6の上下方向)に平行する。座標軸Xの正方向は、第1パネル27の長さ方向の第1端(図6の下端)から第2端(図6の上端)に向かう方向である。座標軸Xの負方向は、第1パネル27の長さ方向の第2端(図6の上端)から第1端(図6の下端)に向かう方向である。操作面200は、3つの操作領域(第1〜第3操作領域)201,202,203を含んでいる。第1操作領域201は、第1面27aの中央の領域に対応する。第1操作領域201は、導光部276cを中心とする正方形状であり、導光部276c以外の導光部276a,276b,276d,276eとは重なっていない。第2操作領域202は、第1操作領域201に対応する領域を除く、第1パネル27の第1面27aの中央と第2端(図6の上端)との間の領域に対応する。第2操作領域202には、導光部276d,276eが含まれる。第3操作領域203は、第1操作領域201に対応する領域を除く、第1パネル27の第1面27aの中央と第1端(図6の下端)との間の領域に対応する。第3操作領域203には、導光部276a,276bが含まれる。なお、図6では、発光素子251〜255を一点鎖線で図示しているが、これは実際には見えないことを示している。
処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が第1動作であれば第1制御を実行するように構成される。第1制御は、負荷60の動作レベルを変化させる制御である。
第1動作は、操作面200に沿うように設定された座標軸Xに沿って操作者が操作面200との接触位置を移動させる動作(変位動作)を含む。変位動作は、いわゆる、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作に対応する。そのため、直感的な操作により負荷60の動作レベルを変更することができる。処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が変位動作であれば第1制御として変位制御を実行するように構成される。処理回路33は、変位制御では、座標軸Xにおける接触位置の移動前の位置(初期位置)と移動後の位置(最終位置)との距離(移動距離)に応じて、負荷60の動作レベルを変化させるように構成される。移動距離は、初期位置と最終位置との間の距離であって、初期位置から最終位置までの経路の距離とは必ずしも一致しない。つまり、負荷60の動作レベルの変化が初期位置と最終位置との経路によらず、初期位置と最終位置との間の移動距離によって決まる。これにより、負荷60の動作レベルの調整が行いやすくなる。処理回路33は、最終位置が初期位置よりも座標軸Xの座標が大きければ、移動距離に応じて、負荷60の動作レベルを増加させる。処理回路33は、最終位置が初期位置よりも座標軸Xの座標が小さければ、移動距離に応じて、負荷60の動作レベルを減少させる。変位制御(第1制御)では、負荷60の動作レベルの変化の単位は1である。負荷60の動作レベルの上限値をUL、下限値をLLとすると、変位制御では、負荷60の動作レベルは「UL−LL+1」段階となる。例えば、ULが128、LLが1であれば、負荷60の動作レベルは1〜128の範囲から選択される。ここで、移動距離の最大値をD、負荷60の動作レベルの上限値をUL,下限値をLLとすると、動作レベルを1だけ変化させるのに必要な距離dは、{D/(UL−LL+1)}で表される。よって、移動距離と、距離dとによって、動作レベルの変化量が決定される。なお、移動距離の最大値Dは、第1パネル27の第1端と第2端との間の距離(第1パネル27の長さ)に設定される。
また、第1動作は、操作者が操作面200の所定の接触領域(第1接触領域)との接触位置を移動させずに接触領域(第1接触領域)に所定期間(第1所定期間)触れる動作(非変位動作)を含む。第1接触領域は、操作面200の第2操作領域202と第3操作領域203とを含む。第1所定期間は、規定時間より長い。規定時間は、比較的短い時間であり、例えば、0.5秒である。非変位動作は、いわゆる、長押し操作、ロングタップ操作に対応する。処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が非変位動作であれば第1制御として非変位制御を実行するように構成される。非変位制御は、変位制御と同様に負荷60の動作レベルを変化させる制御である。処理回路33は、非変位制御では、第1所定期間の長さに応じて、負荷60の動作レベルを変化させるように構成される。ここで、処理回路33は、第1接触領域が第2操作領域202であれば、第1所定期間の長さに応じて、負荷60の動作レベルを増加させる。処理回路33は、第1接触領域が第3操作領域203であれば、第1所定期間の長さに応じて、負荷60の動作レベルを減少させる。非変位制御では、変位制御と同様に負荷60の動作レベルの変化の最小値は1である。ここで、第1所定期間の最大値をT、負荷60の動作レベルの上限値をUL,下限値をLLとすると、動作レベルを1だけ変化させるのに必要な時間tは、{T/(UL−LL+1)}で表される。よって、第1所定期間と、時間tとによって、動作レベルの変化量が決定される。なお、第1所定期間の最大値Tは、操作性を考慮して3〜5秒程度に設定される。
処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が第2動作であれば第2制御を実行するように構成される。第2動作は、操作者が操作面200の所定の接触領域(第2接触領域)との接触位置を移動させずに接触領域(第2接触領域)に所定期間(第2所定期間)触れる動作を含む。なお、第2動作では、厳密な意味で接触位置が移動しないことは要求されず、操作性を考慮して、ある程度の接触位置の移動は許容され得る。第2接触領域は、操作面200の第2操作領域202と第3操作領域203とを含む。第2所定期間は、規定時間より短い。規定時間は、上述したように、比較的短い時間であり、例えば、0.5秒である。第2動作は、いわゆる、タップ操作に対応する。これにより第1動作と第2動作とが区別しやすくなるから、負荷制御装置10を誤操作してしまう可能性を低減できる。処理回路33は、第2接触領域が第2操作領域202であれば、負荷60の動作レベルを増加させる。処理回路33は、第2接触領域が第3操作領域203であれば、負荷60の動作レベルを減少させる。第2制御は、第1制御(変位制御、非変位制御)と同様に、負荷の動作レベルを変化させる制御である。ただし、第2制御は、負荷60の動作レベルの変化の単位が、第1制御より大きい。例えば、第2制御では、負荷60の動作レベルの変化の最小値は6である。ただし、動作レベルの上限値及び下限値の設定によっては、動作レベルの変化の単位が6にならない場合がある。第2制御では、負荷60の動作レベルの段階をN(Nは整数)とすると、N≒(UL−LL+1)/6となる。例えば、ULが128、LLが1であれば、負荷60の動作レベルは22段階となる。この場合、負荷60の動作レベルは1、7、13、19、25、31、37、43、49、55、61、67、73、79、85、91、97、103、109、115、121、128から選択される。
処理回路33は、タッチセンサ24で測定された動作が第3動作であれば第3制御を実行するように構成される。第3動作は、操作者が操作面200の所定の接触領域(第3接触領域)との接触位置を移動させずに接触領域(第3接触領域)に所定期間(第3所定期間)触れる動作を含む。なお、第3動作では、厳密な意味で接触位置が移動しないことは要求されず、操作性を考慮して、ある程度の接触位置の移動は許容され得る。第3接触領域は、操作面200の第1操作領域201と、操作面200の全領域(第1〜第3操作領域201〜203)とを含む。ここで、処理回路33は、操作者が第1〜第3操作領域201〜203のうちの2つ以上に同時に接触した場合に、操作者が操作面200の全領域に接触したと判断する。第3所定期間は、規定時間より短い。規定時間は、上述したように、比較的短い時間であり、例えば、0.5秒である。第3動作は、いわゆる、タップ操作に対応する。処理回路33は、第3接触領域が第1操作領域201又は操作面200の全領域であれば、負荷60のオン状態とオフ状態とを切り替える。なお、処理回路33は、負荷60をオフ状態からオン状態に切り替える際には、負荷60の動作レベルを初期値に設定する。初期値は、例えば、動作レベルの上限値と下限値との中央の値である。なお、初期値は、負荷60をオン状態からオフ状態に切り替える際の負荷60の動作レベルに対応する値であってもよい。
処理回路33は、表示部25に負荷60の現在の動作レベルを示す表示を行わせるように構成される。これにより、操作者は、表示部25により負荷60の動作レベルを把握することができる。表示部25は、複数(5個)の発光素子251〜255を有している。処理回路33は、負荷60の現在のレベルに応じて、点灯する発光素子251〜255の数を決定する。処理回路33は、負荷60の現在の動作レベルの増加に伴って、複数の発光素子251〜255が座標軸Xに沿って操作面200の第1端から第2端(本実施形態では、第1パネル27の第1端から第2端)に向かって順番に点灯するように表示部25を制御する。また、処理回路33は、負荷60の現在の動作レベルの減少に伴って、複数の発光素子251〜255が座標軸Xに沿って操作面200の第2端から第1端(本実施形態では、第1パネル27の第2端から第1端)に向かって順番に消灯するように表示部25を制御する。ここで、表示部25の複数の発光素子251〜255が並ぶ方向が第1動作において接触位置を移動させる方向と同じである。そのため、操作者は、表示部25の表示内容と第1動作とを関連付けて把握できるから、動作レベルを変更する作業が行いやすくなる。より詳細には、処理回路33は、負荷60の現在の動作レベルに応じて、表示部25を第1〜第5の状態のいずれかに設定する。第1状態は、発光素子251が点灯し、発光素子252〜255が消灯する状態である。第2状態は、発光素子251,252が点灯し、発光素子253〜255が消灯する状態である。第3状態は、発光素子251〜253が点灯し、発光素子254,255が消灯する状態である。第4状態は、発光素子251〜254が点灯し、発光素子255が消灯する状態である。第5状態は、全ての発光素子251〜255が点灯する状態である。
処理回路33は、負荷60の動作レベルを第1〜第5状態に対応する5つのグループに分類する。1つのグループに属する動作レベルの数は、発光素子の数をNとすれば、(UL−LL+1)/Nで求められる。例えば、上限値ULが128、下限値LLが1、発光素子の数Nが5であれば、1つのグループに属する動作レベルの数は26に設定される。例えば、1(下限値)〜27の動作レベルは第1状態に対応付けられ、28〜53の動作レベルは第2状態に対応付けられる。54〜79の動作レベルは第3状態に対応付けられ、80〜105の動作レベルは第4状態に対応付けられる。106〜128(上限値)の動作レベルは第5状態に対応付けられる。ここで、下限値LLが14に設定されれば、1つのグループに属する動作レベルの数は23に設定される。この場合、14(下限値)〜37の動作レベルは第1状態に対応付けられ、38〜60の動作レベルは第2状態に対応付けられる。61〜83の動作レベルは第3状態に対応付けられ、84〜106の動作レベルは第4状態に対応付けられる。107〜128(上限値)の動作レベルは第5状態に対応付けられる。
このように、処理回路33は、負荷60の動作レベルの上限値と下限値との間の範囲に対する負荷60の現在の動作レベルの相対的な値を示す表示を表示部25に行わせるように構成される。一方、処理回路33が、負荷60の現在の動作レベルの絶対的な値を示す表示を表示部25に行わせる場合は、動作レベルが下限値である場合でも、表示部25が第1状態とならないことがある。この場合には、操作者は、動作レベルが下限値ではないと判断してしまうおそれがある。そのため、処理回路33は、負荷60の動作レベルの上限値と下限値との間の範囲に対する負荷60の現在の動作レベルの相対的な値を示す表示を表示部25に行わせる。これにより、上限値及び下限値が変更された場合でも、表示部25による動作レベルの表示を適切に行える。なお、処理回路33は、負荷60がオフ状態である場合は、表示部25の5個の発光素子251〜255の全てを消灯する。
処理回路33は、所定のイベントが発生すると、報知部35を制御して所定のイベントが発生したことを報知するように構成される。所定のイベントは、例えば、第1〜第4イベントを含む。第1イベントは、負荷60がオフ状態からオン状態になったことである。処理回路33は、第1イベントが発生したと判断すると、報知部35を制御し、報知音(例えば「ピ」という音)を第1規定回数(例えば1回)発生させる。第2イベントは、負荷60がオン状態からオフ状態になったことである。処理回路33は、第2イベントが発生したと判断すると、報知部35を制御し、報知音(例えば「ピ」という音)を第2規定回数(例えば1回)発生させる。第3イベントは、負荷60の動作レベルが上限値に達したことである。処理回路33は、第3イベントが発生したと判断すると、報知部35を制御し、報知音(例えば「ピ」という音)を第3規定回数(例えば3回)発生させる。ここで、報知音を発生させた回数が第3規定回数に達する前に、動作レベルが上限値ではなくなった際には、処理回路33は報知音の発生を停止させる。例えば、報知音を1回発生させた後に、動作レベルが上限値ではなくなると、処理回路33は報知音の発生を停止させる。これにより、動作レベルが既に上限値でなくなっているにもかかわらず、動作レベルが上限値であることを示す報知が継続されることが抑制される。第4イベントは、負荷60の動作レベルが下限値に達したことである。処理回路33は、第4イベントが発生したと判断すると、報知部35を制御し、報知音(例えば「ピ」という音)を第4規定回数(例えば3回)発生させる。ここで、報知音を発生させた回数が第4規定回数に達する前に、動作レベルが下限値ではなくなった際には、処理回路33は報知音の発生を停止させる。例えば、報知音を1回発生させた後に、動作レベルが下限値ではなくなると、処理回路33は報知音の発生を停止させる。これにより、動作レベルが既に下限値でなくなっているにもかかわらず、動作レベルが下限値であることを示す報知が継続されることが抑制される。
1.2 動作
次に、負荷制御装置10の動作について簡単に説明する。初期状態では、負荷60はオフ状態である。また、初期状態では、負荷60の動作レベルの上限値は128、下限値は1、初期値は64である。また、表示部25の発光素子251〜255はいずれも消灯している。
負荷60をオフ状態からオン状態にするには、操作者は、第3動作を行えばよい。つまり、操作者は、操作面200の第1操作領域201をタップするか、操作面200の全領域(第1〜第3操作領域201〜203)をタップすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、負荷60がオフ状態である場合にタッチセンサ24で測定された動作が第3動作であると判定すると、スイッチ部32を制御し、負荷60をオフ状態からオン状態に切り替える。このとき、動作レベルは初期値(64)に設定される。これにより、負荷60は、初期値に対応する動作レベルで点灯する。また、制御部30は、表示部25を第3状態に設定し、これによって、発光素子251,252,253が点灯し、発光素子254,255が消灯する(図6参照)。さらに、制御部30は、第1イベントが発生したと判断して、報知音(例えば「ピ」という音)を第1規定回数(例えば1回)発生させる。これによって、操作者は、負荷60がオン状態になったことを把握することができる。
負荷60の動作レベルを変更するには、操作者は、操作部20の操作面200に対して、第1動作又は第2動作を行えばよい。第2動作に対応する第2制御は、動作レベルの変化の最小値が、第1動作に対応する第1制御よりも大きい。したがって、負荷60の動作レベルを大きく変更したい場合(つまり、負荷60の動作レベルを段階的に変更したい場合)には第2動作を行えばよい。一方、負荷60の動作レベルを小さく変更したい場合(つまり、負荷60の動作レベルを連続的に変更したい場合)には第1動作を行えばよい。
動作レベルを段階的に増加させたい場合、操作者は、操作面200の第2操作領域202を負荷60の動作レベルが所望の動作レベルに近付くまでタップすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が第2動作であり、第2接触領域が第2操作領域202であると判定すると、スイッチ部32を制御し、負荷60の動作レベルを6だけ増加させる。したがって、操作者が第2操作領域202をタップする毎に、動作レベルが6増加する。これにより、負荷60の動作レベルが82になると、制御部30は、表示部25を第4状態に設定し、これによって、発光素子251,252,253,254が点灯し、残りの発光素子255が消灯する。さらに動作レベルが増加して106になると、制御部30は、表示部25を第5状態に設定し、これによって、全ての発光素子251,252,253,254,255が点灯する。そして、動作レベルが上限値に達すると、制御部30は、第3イベントが発生したと判断して、報知部35を制御し、報知音を3回発生させる。これによって、操作者は、負荷60の動作レベルが上限値に達したことを把握することができる。
一方、動作レベルを段階的に減少させたい場合、操作者は、操作面200の第3操作領域203を負荷60の動作レベルが所望の動作レベルに近付くまでタップすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が第2動作であり、第2接触領域が第3操作領域203であると判定すると、スイッチ部32を制御し、負荷60の動作レベルを6だけ減少させる。したがって、操作者が第3操作領域203をタップする毎に、動作レベルが6減少する。これにより、負荷60の動作レベルが52になると、制御部30は、表示部25を第2状態に設定し、これによって、発光素子251,252が点灯し、残りの発光素子253,254,255が消灯する。さらに動作レベルが減少して22になると、制御部30は、表示部25を第1状態に設定し、これによって、発光素子251が点灯し、残りの発光素子252,253,254,255が消灯する。そして、動作レベルが下限値に達すると、制御部30は、第4イベントが発生したと判断して、報知部35を制御し、報知音を3回発生させる。これによって、操作者は、負荷60の動作レベルが下限値に達したことを把握することができる。
動作レベルを連続的に増加させたい場合、操作者は、操作面200を座標軸Xの正方向にスワイプすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が第1動作(変位動作)であり、最終位置の座標軸Xの座標が初期位置より大きければ、初期位置と最終位置との距離(移動距離)に応じて、負荷60の動作レベルを増加させる。一方、動作レベルを減少させたい場合、操作者は、操作面200を座標軸Xの負方向にスワイプすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が第1動作(変位動作)であり、最終位置の座標軸Xの座標が初期位置より小さければ、初期位置と最終位置との距離(移動距離)に応じて、負荷60の動作レベルを減少させる。第1制御では、負荷60の動作レベルの変化の単位は1であるから、移動距離を調節することで、負荷60の動作レベルを所望の動作レベルに設定できる。
動作レベルを連続的に増加又は減少させたい場合には、操作者は、第1動作として、変位動作の代わりに非変位動作を行ってもよい。動作レベルを連続的に増加させたい場合、操作者は、操作面200の第2操作領域202を負荷60の動作レベルが所望の動作レベルになるまでロングタップすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が非変位動作であり、第1接触領域が第2操作領域202であると判定すると、スイッチ部32を制御し、ロングタップの時間(第1所定期間)に応じて負荷60の動作レベルを増加させる。一方、動作レベルを連続的に減少させたい場合、操作者は、操作面200の第3操作領域203を負荷60の動作レベルが所望の動作レベルになるまでロングタップすればよい。制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された動作が非変位動作であり、第1接触領域が第3操作領域203であると判定すると、スイッチ部32を制御し、ロングタップの時間(第1所定期間)に応じて負荷60の動作レベルを減少させる。第1制御では、負荷60の動作レベルの変化の単位は1であるから、ロングタップの時間(第1所定期間)を調節することで、負荷60の動作レベルを所望の動作レベルに設定できる。
負荷60をオン状態からオフ状態にするには、操作者は、第3動作を行えばよい。つまり、操作者は、操作面200の第1操作領域201をタップするか、操作面200の全領域(第1〜第3操作領域201〜203)をタップすればよい(図6参照)。制御部30(処理回路33)は、負荷60がオン状態である場合にタッチセンサ24で測定された動作が第3動作であると判定すると、スイッチ部32を制御し、負荷60をオン状態からオフ状態に切り替える。これにより、負荷60は消灯する。また、制御部30は、表示部25を制御して、全ての発光素子251,252,253,254,255を消灯させる。さらに、制御部30は、第2イベントが発生したと判断して、報知音(例えば「ピ」という音)を第2規定回数(例えば1回)発生させる。これによって、操作者は、負荷60がオフ状態になったことを把握することができる。
1.3 まとめ
以上述べた本実施形態の負荷制御装置10では、制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された操作者の動作が第1動作であれば第1制御を実行する。一方、制御部30(処理回路33)は、タッチセンサ24で測定された操作者の動作が第1動作と異なる第2動作であれば第2制御を実行する。第1制御及び第2制御は、いずれも負荷60の動作レベルを変更する制御であり、第2制御は、負荷60の動作レベルの変化の単位が、第1制御より大きい。そのため、操作者は、負荷60の動作レベルを比較的大きく変更したい場合は、第1制御に対応する第1動作ではなく第2制御に対応する第2動作を操作面200により行えばよい。一方、操作者は、負荷60の動作レベルを比較的小さく変更したい場合は、第2制御に対応する第2動作ではなく第1制御に対応する第1動作を操作面200により行えばよい。このように、操作者は、負荷60の現在の動作レベルと所望の動作レベルとの差を考慮して、第1動作と第2動作とを使い分けることができる。したがって、本実施形態の負荷制御装置10は、負荷60の動作レベルを所望の値に調節する作業を操作者が容易に行えるという効果を奏する。
2.変形例
以上説明した上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
例えば、操作部20及び制御部30の形状は一例であって、上記実施形態の形状に限定されない。操作部20及び制御部30の形状は、設計等に応じて変更され得る。なお、上記実施形態では、負荷制御装置10は、取付枠40を備えるが、取付枠40は必須ではない。
上記実施形態では、第1パネル27は、第1部位270と第2部位271とは2色成形により一体に形成されている。変形例では、第1部位270と第2部位271とを別々に形成した後に第1部位270を第2部位271に接合してもよい。また、第1部位270と第2部位271とは同じ材料(光透過性材料又は不透明な材料)により形成されていてもよい。
上記実施形態では、第1パネル27は、第1パネル27と第2パネル28とを結合するための複数(上記実施形態では7個)の突起274a〜274gを備えるが、突起の数は特に限定されない。また、第2パネル28は、第1パネル27と第2パネル28とを結合するための複数(上記実施形態では7個)の空所284a〜284gを有するが、空所の数は限定されない。また、第2パネル28が1以上の突起を有し、第1パネル27が1以上の突起が嵌る1以上の空所を有していてもよい。つまり、第1パネル27と第2パネル28との一方は突起を有し、他方は突起が嵌る空所を有していてもよい。これにより、突起を空所に嵌めることで第1パネル27と第2パネル28とを互いに結合でき、第1パネル27と第2パネル28との間でタッチセンサ24が保持される。したがって、操作部の組み立て作業が容易になる。
上記実施形態では、第1パネル27は、複数(上記実施形態では5個)の導光部276a〜276eを備えるが、導光部の数は特に限定されない。また、上記実施形態では、導光部は、第1パネル27において最も光透過性が高い部位であるが、第1パネル27を貫通する孔であってもよい。
変形例では、操作面200は、第1面27aの全面ではなく一部であってもよい。
変形例では、座標軸Xは、第1パネル27の幅方向(図6の左右方向)に平行するように設定されてもよい。座標軸Xは、負荷制御装置10の操作性を考慮して、操作面200に対して設定されればよい。
変形例では、操作面200は、必ずしも3つの操作領域(第1〜第3操作領域)201,202,203を含んでいる必要はなく、1以上の操作領域を含んでいればよい。
変形例では、第1動作は、変位動作を含んでいなくてもよく、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作に対応していなくてもよい。また、第1動作は、非変位動作を含んでいなくてもよく、ロングタップ操作に対応していなくてもよい。第1動作は、タップ操作に対応していてもよい。また、第2動作及び第3動作は、タップ操作に対応していなくてもよく、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ロングタップ操作に対応していてもよい。要するに、第1動作と第2動作とは互いに異なっていればよい。
また、表示部25の第1状態〜第5状態は、上記実施形態に限定されない。第1状態〜第5状態は、発光素子251〜255のうち対応する発光素子のみが点灯する状態であってもよい。また、上記実施形態では、表示部25は、5個の発光素子251〜255を備えるが、発光素子の数は特に限定されない。変形例では、表示部25は、負荷60の動作レベルに対応する数値を示すように構成されていてもよい。また、変形例では、負荷制御装置10は表示部25を備えていなくてもよい。
変形例では、報知部35は、所定のイベントに対応する音声を出力してもよい。また、負荷制御装置10は報知部35を備えていなくてもよい。
変形例では、制御部30は、必ずしも、位相制御により負荷60の光出力を調節するように構成されていなくてもよい。例えば、制御部30は、従来周知の調光制御(例えばPWMを利用する調光制御)により、負荷60の光出力(動作レベル)を変更できればよい。また、制御部30は、動作レベルを示す信号を出力するように構成されていてもよい。ここで、負荷60は、必ずしも照明負荷に限定されない。負荷60は、動作レベル(速度レベル)を調整可能な電気モータなどであってもよい。要するに、制御部30は、負荷60の動作レベルを調節する機能を有していればよい。
3.態様
以上述べた実施形態及び変形例から明らかなように、第1の態様の負荷制御装置(10)は、操作部(20)と、制御部(30)とを備える。前記操作部(20)は、操作者が負荷(60)を操作するための操作面(200)、及び、前記操作面(200)上の前記操作者の動作を測定するタッチセンサ(24)を有する。前記制御部(30)は、前記タッチセンサ(24)で測定された前記動作が第1動作であれば第1制御を実行し、前記タッチセンサ(24)で測定された前記動作が前記第1動作と異なる第2動作であれば第2制御を実行するように構成される。前記第1制御及び前記第2制御は、いずれも前記負荷(60)の動作レベルを変更する制御であり、前記第2制御は、前記負荷(60)の動作レベルの変化の単位が、前記第1制御より大きい。第1の態様によれば、負荷(60)の動作レベルを所望の値に調節する作業を操作者が容易に行える。
第2の態様の負荷制御装置(10)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第2の態様では、前記操作部(20)は、前記負荷(60)の動作レベルを示す表示を前記操作面(200)に表示する表示部(25)を備える。前記制御部(30)は、前記表示部(25)に前記負荷(60)の現在の動作レベルを示す表示を行わせるように構成される。第2の態様によれば、操作者は、表示部(25)により負荷(60)の動作レベルを把握することができる。
第3の態様の負荷制御装置(10)は、第2の態様との組み合わせにより実現され得る。第3の態様では、前記制御部(30)は、前記負荷(60)の動作レベルの上限値(UL)と下限値(LL)との間の範囲に対する前記負荷(60)の現在の動作レベルの相対的な値を示す表示を前記表示部(25)に行わせるように構成される。第3の態様によれば、上限値及び下限値が変更された場合でも、表示部(25)による動作レベルの表示を適切に行える。
第4の態様の負荷制御装置(10)は、第2又は第3の態様との組み合わせにより実現され得る。第4の態様では、前記第1動作は、前記操作面(200)に沿うように設定された座標軸(X)に沿って前記操作者が前記操作面(200)との接触位置を移動させる動作を含む。前記表示部(25)は、前記座標軸(X)に沿って並ぶ複数の発光素子(251〜255)を有する。前記制御部(30)は、前記第1制御では、前記座標軸(X)における前記接触位置の移動前の位置と移動後の位置との距離に応じて、前記負荷(60)の動作レベルを変化させるように構成される。前記制御部(30)は、前記負荷(60)の現在の動作レベルの増加に伴って、前記複数の発光素子(251〜255)が前記座標軸(X)に沿って前記操作面(200)の第1端から第2端に向かって順番に点灯するように前記表示部(25)を制御するように構成される。前記制御部(30)は、前記負荷(60)の現在の動作レベルの減少に伴って、前記複数の発光素子(251〜255)が前記座標軸(X)に沿って前記操作面(200)の前記第2端から前記第1端に向かって順番に消灯するように前記表示部(25)を制御するように構成される。第4の態様によれば、操作者は、表示部(25)の表示内容と第1動作とを関連付けて把握できるから、動作レベルを変更する作業が行いやすくなる。
第5の態様の負荷制御装置(10)は、第1の態様との組み合わせにより実現され得る。第5の態様では、前記第1動作は、前記操作面(200)に沿うように設定された座標軸(X)に沿って前記操作者が前記操作面(200)との接触位置を移動させる動作を含む。第5の態様によれば、直感的な操作により負荷(60)の動作レベルを変更することができる。
第6の態様の負荷制御装置(10)は、第5の態様との組み合わせにより実現され得る。第6の態様では、前記制御部(30)は、前記第1制御では、前記接触位置の移動前の位置と移動後の位置との距離に応じて、前記負荷(60)の動作レベルを変化させるように構成される。第6の態様によれば、負荷(60)の動作レベルの調整が行いやすくなる。
第7の態様の負荷制御装置(10)は、第5又は第6の態様との組み合わせにより実現され得る。第7の態様では、前記第2動作は、前記操作者が前記操作面(200)の接触領域(202,203)との接触位置を移動させずに前記接触領域(202,203)に所定期間触れる動作を含む。第7の態様によれば、第1動作と第2動作とが区別しやすくなるから、負荷制御装置(10)を誤操作してしまう可能性を低減できる。
第8の態様の負荷制御装置(10)は、第1、第5〜第7の態様のいずれか一つとの組み合わせにより実現され得る。第8の態様では、前記操作部(20)は、前記タッチセンサ(24)を収容する板状の本体部(22)を備える。前記本体部(22)は、第1パネル(27)と第2パネル(28)とを有する。前記第1パネル(27)は、厚み方向の第1面(27a)及び第2面(27b)を有し前記第1面(27a)に前記操作面(200)を有する。前記第2パネル(28)は、前記第1パネル(27)の前記第2面(27b)との間で前記タッチセンサ(24)を保持する。前記第1パネル(27)と前記第2パネル(28)との一方は突起(274a〜274g)を有し、他方は前記突起(274a〜274g)が嵌る空所(284a〜284g)を有する。前記突起(274a〜274g)が前記空所(284a〜284g)に嵌ることで前記第1パネル(27)と前記第2パネル(28)とが互いに結合される。第8の態様によれば、操作部(20)の組み立て作業が容易になる。
第9の態様の負荷制御装置(10)は、第8の態様との組み合わせにより実現され得る。第9の態様では、前記操作部(20)は、前記負荷(60)の動作レベルを示す表示を前記操作面(200)に表示する表示部(25)を備える。前記制御部(30)は、前記表示部(25)に前記負荷(60)の現在の動作レベルを示す表示を行わせるように構成される。第9の態様によれば、操作者は、負荷制御装置(10)により負荷(60)の動作レベルを把握することができる。
第10の態様の負荷制御装置(10)は、第9の態様との組み合わせにより実現され得る。第10の態様では、前記制御部(30)は、前記負荷(60)の動作レベルの上限値(UL)と下限値(LL)との間の範囲に対する前記負荷(60)の現在の動作レベルの相対的な値を示す表示を前記表示部(25)に行わせるように構成される。第10の態様によれば、上限値及び下限値が変更された場合でも、表示部(25)による動作レベルの表示を適切に行える。
第11の態様の負荷制御装置(10)は、第9又は第10の態様との組み合わせにより実現され得る。第11の態様では、前記表示部(25)は、複数の発光素子(251〜255)を有し、前記複数の発光素子(251〜255)が前記第1パネル(27)の前記第2面(27b)と対向するように前記本体部(22)に収容される。前記第1パネル(27)は、前記複数の発光素子(251〜255)からの光をそれぞれ透過させる複数の導光部(276a〜276e)を有する。第11の態様によれば、負荷(60)の動作レベルを操作面(200)に表示できる。
第12の態様の負荷制御装置(10)は、第11の態様との組み合わせにより実現され得る。第12の態様では、前記第1パネル(27)は、光透過性材料により形成され前記第1面(27a)を有する第1部位(270)と、不透明な材料により形成され前記第2面(27b)を有する第2部位(271)と、を有する。第12の態様によれば、本体部(22)に収納された表示部(25)の複数の発光素子(251〜255)自体を第1面(27a)側から見え難くするとともに、発光素子(251〜255)からの光を第1パネル(27)が透過しやすくなる。
第13の態様の負荷制御装置(10)は、第12の態様との組み合わせにより実現され得る。第13の態様では、前記第1部位(270)と前記第2部位(271)とは2色成形により一体に形成される。前記複数の導光部(276a〜276e)のそれぞれは、前記第1パネル(27)において最も光透過性が高い。第13の態様によれば、操作部(20)の外観が良くなる。
第14の態様の負荷制御装置(10)は、第13の態様との組み合わせにより実現され得る。第14の態様では、前記複数の導光部(276a〜276e)のそれぞれは、前記第1パネル(27)における前記第2面(27b)に形成された前記第2部位(271)を貫通しない穴(275a〜275e)の底面と前記第1面(27a)との間の部位である。第14の態様によれば、操作部(20)の外観がさらに良くなる。