JP2018105964A - 導光板の製造方法および製造装置、導光板ならびに発光パネル - Google Patents

導光板の製造方法および製造装置、導光板ならびに発光パネル Download PDF

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友司 上田
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敬一 橋田
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Yasushi Nakatani
靖 中谷
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Abstract

【課題】導光板表面に微細な凹凸状光拡散模様を高精度に安定して確実に形成することができ、バックライト用途およびイルミネーション用途のいずれにも適して汎用性に富み、生産性良好で製造コストの低減化が図れる導光板の製造方法を提供する。【解決手段】転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25を射出成形金型22に設置し、この射出成形金型22に加熱溶融した高透明性合成樹脂材料Pを射出充填して転写用フィルムシート25と一体の板状成形品3´を成形した後、この板状成形品3´から転写用フィルムシート25を剥離させることによって、表面3cに凹凸状光拡散模様15´(15)を転写形成した導光板3とする。【選択図】図8

Description

本発明は導光板の製造方法および製造装置、導光板ならびに発光パネルに関し、さらに詳細には、特に、ゲーム機器、遊戯機器等のイルミネーション(電飾:illumination)に好適に用いられる導光板の製造技術に関する。
導光板は、光源から入射した光を導光して、表面に形成された凹凸状光拡散模様からなる発光パターンから出射発光させるもので、この導光板を用いた発光パネルは、従来、AV機器、パソコンあるいはスマートフォン等のバックライトや電飾看板など、数多くの分野で使用されているが、近年は、特にゲーム機器、遊戯機器等のイルミネーション用途として注目されている(例えば特許文献1参照)。
すなわち、ゲーム機器、遊戯機器の世界では、古くは白熱電球を用いたイルミネーションが、また近年ではLEDを用いたイルミネーションなどが使用されているが、最近では、アクリル樹脂製の導光板、いわゆるアクリル導光板を使用した発光パネルによるイルミネーションなども散見されるようになってきている。
特開2006−3431号公報
ところで、アクリル樹脂などの高透明性合成樹脂は、光ケーブルなどにも使用されるように光学的に優れた導光性を有しているところ、この高透明性合成樹脂材料からなる導光板を発光させてライトやイルミネーションとして使用するためには、導光板の内部または表面に光拡散層を設けて、導光板内の光をこの光拡散層により拡散発光させる構成が採用されている。
現在、この光拡散のために広く採用されている方法(構成)としては、1)導光板内に拡散剤を分散含有させて拡散発光させる方法、2)導光板の表面に拡散剤を含むインキを用いて凹凸状光拡散模様を印刷形成して拡散発光させる方法、3)導光板の表面に機械加工により凹凸状光拡散模様を刻設形成して拡散発光させる方法、および4)射出成形金型の成形空洞部形成面に凹凸状光拡散模様を形成し、射出成形によって導光板の表面に上記凹凸状光拡散模様を転写形成して拡散発光させる方法などがある。
しかしながら、これら従来のいずれの発光方法(構成)においても、以下に列挙するような問題があり、さらなる改良が要望されていた。
上記1)の拡散剤を内部に分散含有してなる導光板は、単に白色または乳白色の合成樹脂板であり、TFT液晶などのバックライトとしては使用できるものの、ゲーム機器、遊戯機器等のイルミネーション用途としては不向きである。
上記2)の印刷により凹凸状光拡散模様を形成する発光方法および上記3)の機械加工により凹凸状光拡散模様を形成する発光方法はいずれも、適用範囲が広く、バックライトとしての用途ばかりでなく、ゲーム機器、遊戯機器等のイルミネーションにも適用が可能であるが、いずれの場合も導光板1枚毎に個別に加工を行う必要があり、生産性・コスト面での制約がある。
上記4)の射出成形金型の成形空洞部形成面に形成された凹凸状光拡散模様を導光板の表面に転写形成する発光方法は、生産性・コスト面での利点はあるものの、射出成形金型の成形空洞部形成面に理想的な凹凸状光拡散模様を形成することは事実上困難ないしは不可能であり、延いては導光板の表面に形成される凹凸状光拡散模様の仕上精度も実質的に加工の成り行きに任せざるを得ない状況にある。さらには、射出成形特有のガス焼けによって、射出成形金型に形成された当初の凹凸状光拡散模様を安定的かつ継続的に確保することが困難な状況にある。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、導光板表面に微細な凹凸状光拡散模様を高精度に安定して確実に形成することができ、バックライト用途およびイルミネーション用途のいずれにも適して汎用性に富み、しかも生産性良好で製造コストの低減化が図れる導光板の製造方法を提供することにある。
本発明のもう一つの目的とするところは、上記製造方法を有効に実施することができる導光板の製造装置を提供することにある。
本発明のさらにもう一つの目的とするところは、上記製造方法により製造された導光板およびこの導光板を用いた発光パネルを提供することにある。
この目的を達成するため、本発明の導光板の製造方法は、光源から入射した光を導光して、表面に形成された凹凸状光拡散模様からなる発光パターンから出射発光させる導光板を製造する方法であって、転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを射出成形金型に設置し、この射出成形金型に加熱溶融した高透明性合成樹脂材料を射出充填して上記転写用フィルムと一体の板状成形品を成形した後、この板状成形品から上記転写用フィルムシートを剥離させることによって、表面に上記凹凸状光拡散模様を転写形成した導光板とすることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記転写用フィルムシートを上記射出成形金型の一対の分割金型の分割面に沿って位置決め配置して、上記転写用フィルムシートの凹凸状光拡散模様が成形空洞部形成面の一部を構成するようにした。
(2)上記転写用フィルムシートの外周部を上記射出成形金型の成形空洞部から外部へ延長形成して、この延長形成部を上記一対の分割金型の分割面により挟持固定するように構成し、上記延長形成された転写用フィルムシートの外周部を、上記板状成形品から上記転写用フィルムシートを剥離させる際の剥離操作部として利用する。
(3)上記転写用フィルムシートは、合成樹脂フィルムの表面に上記凹凸状光拡散模様を紫外線硬化樹脂によりグラビア印刷方式で形成した後、成形すべき上記導光板の外周輪郭形状に対応した外周輪郭形状に切断して形成する。
本発明の導光板の製造装置は、上記本発明の製造方法を有効に実施するためのもので、固定的に設けられた固定側金型と、この固定側金型に対して開閉動作するように設けられた可動側金型とからなる分割構造の射出成形金型を備え、
上記固定側金型および可動側金型の分割面間部分に設けられた成形空洞部内に、上記固定側金型に設けられた射出成形ゲートを介して、加熱溶融された高透明性合成樹脂材料が高圧をもって射出注入される構成とされ、上記成形空洞部は、上記固定側金型に設けられて、導光板の外周形状を成形する本体成形部と、上記可動側金型に設けられて、上記導光板の表面に凹凸状拡散模様を転写成形する転写成形部とからなり、上記成形空洞部の転写成形部は、上記一対の固定側金型と可動側金型の分割面に沿って取外し可能に位置決め配置される転写用フィルムシートにより構成されることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記成形空洞部の転写成形部は、上記可動側金型に形成された平坦支持面と、この平坦支持面に取外し可能に位置決め配置される上記転写用フィルムシートとにより構成され、上記転写用フィルムシートの転写表面に上記凹凸状光拡散模様が形成されている。
(2)上記転写用フィルムシートの外周部は、上記成形空洞部から外部へ延長形成されてなり、この延長形成部は、上記一対の固定側金型と可動側金型の分割面により挟持固定される位置決め固定部として機能するとともに、射出成形された板状成形品から上記転写用フィルムシートを剥離させる際の剥離操作部としての機能を兼備する。
(3)上記転写用フィルムシートは、合成樹脂フィルムの表面に上記凹凸状光拡散模様が紫外線硬化樹脂によりグラビア印刷方式で形成されてなる。
本発明の導光板は、上記本発明の製造方法により好適に製造されるものであって、上記発光パターンを構成する凹凸状光拡散模様の凹凸断面の形状寸法が、光源非点灯時は透明であり、光源点灯時は上記凹凸状光拡散模様が発光するように設定されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記凹凸状光拡散模様の凹凸断面の傾斜角度が20°〜70°に設定されるとともに、上記凹凸断面の深さが0.01〜0.03mmに設定されている。
(2)複数の光源にそれぞれ対応する複数の上記発光パターンを表面に有し、
これら発光パターンを構成する上記凹凸状光拡散模様の配列方向が対応する上記光源の光軸に対して直交するように設定され、上記複数の凹凸状光拡散模様の配列方向は、対応する上記光源以外の他の光源の光軸との交差角が臨界角以下となるようにそれぞれ設定されている。
(3)導光板の外周輪郭縁において、複数の上記凹凸状光拡散模様の配列方向に平行な端縁がそれぞれ設けられ、これら端縁は、上記複数の発光パターンにそれぞれ対応する光源の位置決め設置部として機能する構造とされている。
本発明の発光パネルは、上記本発明の導光板と、この導光板の外周輪郭縁に隣接して設けられ、上記導光板の端面に向けて光を照射する光源とを備えてなることを特徴とする。
本発明の導光板の製造方法によれば、転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを射出成形金型に設置し、この射出成形金型に加熱溶融した高透明性合成樹脂材料を射出充填して上記転写用フィルムと一体の板状成形品を成形した後、この板状成形品から上記転写用フィルムシートを剥離させることによって、表面に上記凹凸状光拡散模様を転写形成した導光板とするから、以下に列挙するような特有の優れた効果が発揮されて、微細な凹凸状光拡散模様を高精度に安定して確実に形成することができ、バックライト用途およびイルミネーション用途のいずれにも適して汎用性に富み、しかも生産性良好で製造コストの低減化が図れる導光板の製造方法を提供することができる。
(a)転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを用いて、射出成形によりこの転写用フィルムシートと一体の高透明性合成樹脂材料からなる板状成形品を成形した後、この板状成形品から上記転写用フィルムシートを剥離させることで、表面に上記凹凸状光拡散模様を転写形成した導光板を安定的かつ大量に製造することができる。
すなわち、従来の射出成形による導光板の製造方法においては、射出成形金型の成形空洞部形成面に凹凸状光拡散模様を形成し、この凹凸状光拡散模様を射出成形によって導光板の表面に転写形成しているが、このように射出成形金型の成形空洞部形成面に凹凸状光拡散模様を直接形成する方法では、射出成形金型に理想的な凹凸状光拡散模様を形成することは事実上困難ないしは不可能であった。この結果、導光板の表面に転写形成される凹凸状光拡散模様の仕上精度も実質的に加工の成り行きに任せざるを得ないという不安定な状況にあるとともに、射出成形特有のガス焼けによって、射出成形金型に形成された当初の凹凸状光拡散模様を安定的かつ継続的に確保することが困難な状況にあった。
これに対して、本発明に係る製造方法においては、転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを用いることにより、射出成形金型に凹凸状光拡散模様を形成するという事実上困難ないしは不可能な工程は一切不要であり、しかも、転写用フィルムシートは一つの導光板成形工程毎に射出成形金型に設置使用されるため、転写用の凹凸状光拡散模様が射出成形特有のガス焼けによって損傷を受ける可能性も低く、所定の凹凸状光拡散模様を安定的かつ継続的に確保することが可能である。
(b)上記転写用フィルムシートを、合成樹脂フィルムの表面に精度・量産性が極めて高いグラビア印刷方式を用いて上記凹凸状光拡散模様を形成することにより、微細な凹凸状光拡散模様を高精度に形成することができ、延いては、表面に微細で高精度な凹凸状光拡散模様を有する導光板を安定して量産することができる。
(c)転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを導光板の射出成形に用いることにより、導光板の発光パターンのモデルチェンジや一部変更、さらにはシリーズ化による複数の意匠などにも、都度、射出成形金型を用意する必要はなく、凹凸状光拡散模様が異なる複数種類の転写用フィルムシートを予めまたは随時準備することにより、転写用フィルムシートを変更するだけで適宜対応することができ、極めて高い市場対応力を有している。
また、本発明の導光板の製造装置によれば、上記製造方法を有効に実施することができて、上述した特有の効果を発揮することができる。
さらに、本発明の導光板は、上記製造方法により製造することにより、以下の特有の効果を確実に発揮することができる。
(d)上記発光パターンを構成する凹凸状光拡散模様の凹凸断面の形状寸法が、光源非点灯時は透明であり、光源点灯時は上記凹凸状光拡散模様が発光するように設定されている導光板が、本発明の製造方法により安定して確実に製造することができる結果、例えば、ゲーム機器、遊戯機器の業界では、その性格上、常に意外性・新規性を要求される状況にあるところ、光源非点灯時は透明である導光板が、光源を点灯することにより、凹凸状光拡散模様からなる発光パターンが発光して、あたかも何もない空間に忽然と文字、絵柄などが浮かび上がるといった意外性の高い効果を発揮する導光板を提供することができる。
(e)複数の光源にそれぞれ対応する複数の上記発光パターンを表面に有し、これら発光パターンを構成する上記凹凸状光拡散模様の配列方向が対応する上記光源の光軸に対して直交するように設定され、上記複数の凹凸状光拡散模様の配列方向は、対応する上記光源以外の他の光源の光軸との交差角が臨界角以下となるようにそれぞれ設定されている。
具体的には、導光板の構成材料である高透明性合成樹脂材料、例えば、アクリル樹脂材料は、光線の入射角45°以上では全透過、45°以下では全反射するという光学特性を有するところ、この光学特性を利用して、上記凹凸状光拡散模様の配列方向とそれに対応する光源の位置を工夫することによって、単独の導光板に凹凸状光拡散模様からなる複数の発光パターンを配置することができ、これにより、ある時は個別に、またある時は複数の発光パターンを組み合わせて発光させることが可能な導光板を得ることができる。
本発明の一実施形態である導光板を備えた発光パネルの概略構成を一部模式的に示す斜視図である。 同じく同発光パネルの概略構成を一部模式的に示す平面図である。 同導光板の表面に形成された発光パターンの凹凸状拡散模様を示し、図3(a)は断面図、図3(b)は図3(a)における一点鎖線円内の凹凸部を拡大して示す断面図である。 同発光パネルにおける発光パターンの発光作用の一例を模式的に示す平面図である。 同じく同発光パネルにおける発光パターンの発光作用の他の例を模式的に示す平面図である。 同導光板の製造装置の構成を一部模式的に示す断面図で、図6(a)は主要構成部である射出成形金型の型開き状態を示し、図6(b)は同射出成形金型の型締め状態を示す。 同射出成形金型の転写用フィルムシートの製造方法を説明するための断面説明図である。 同製造装置による導光板の製造方法を説明するための断面説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
本発明に係る導光板を備えた発光パネルが図1〜図5に示されており、この発光パネル1は、ゲーム機器や遊戯機器等に搭載されて、各種イルミネーションを演出するもので、光源2および導光板3を主要部として構成されている。
光源2は、導光板3の光入射面としての側面または端面3aに向けて光を出射する発光素子であり、この光源2の種類としては特に限定されるものではなく、目的に応じて、LED(Light Emitting Diode)、冷・熱陰極管、タングステン電球などが選択的に用いられる。図示の実施形態においては、指向性のあるLEDが好適に用いられ、具体的にはLEDエッジライトの形態とされている。
光源2は、上記導光板3の外周輪郭縁に隣接して設けられており、導光板3の端面3aに向けて光Lを照射する。
なお、本実施形態においては、光源2が複数台設けられて、表現力豊かなイルミネーション効果を発揮する構成とされている。
具体的には、二つの光源2A、2Bが設けられており、これら第1光源2Aおよび第2光源2Bは、後述するように、導光板3に設けられた第1発光パターン10Aおよび第2発光パターン10Bとそれぞれ協働する構成とされている。
導光板3は、光源2(2A、2B)から入射した光L(LA、LB)を導光して、光出射面としての表面(図示例においては上側表面)3bから出射発光させるもので、光を全反射する高透明性合成樹脂材料が平板状に成形されてなる。
図示の実施形態の導光板3はアクリル樹脂製のもので、その外周輪郭は図示のような五角形状に成形されている。導光板3の外周輪郭形状がこのような五角形状とされているのは、二つの光源2A、2Bが配置される構成であるからであり、これに関連して、導光板3の上記光出射面3bと対向する反射面としての裏面(図示例において下側表面)3cには、上述したように、二つの発光パターン10(10A、10B)が設けられている。
これら発光パターン10(10A、10B)は、光源2(2A、2B)から入射して導光板3内を伝播した光を光出射面3b側へ向けて拡散反射するためのもので、図3(a)に示すように、導光板3の反射面としての裏面3cに形成されており、具体的には、所定の文字・絵柄などからなる微細な凹凸状光拡散模様15(15A、15B)から構成されている。
なお、凹凸状光拡散模様15(15A、15B)が導光板3の反射面としての裏面3cに形成されているのは、本発明者らによる種々の試験研究の結果、光出射面としての表面3bに形成されるよりも、裏面3cに形成された方が、光源2(2A、2B)から同じ光量の光L(LA、LB)を入射させた時に、凹凸状光拡散模様15(15A、15B)がより明るく発光することが判明しているからである。
また、凹凸状光拡散模様15(15A、15B)が導光板3の表面3bよりも裏面3cに形成されていた方が、光源2(2A、2B)の非点灯時における導光板3の目視による透明度はより高い状態になることも判明している。
ただし、上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)は、目的および設計条件等により、導光板3の光出射面としての表面3bに形成される場合もある。
凹凸状光拡散模様15(15A、15B)は、導光板3の入射面3aを介して入射した光源2(2A、2B)からの光Lを出射表面3bへ向けて反射する傾斜した反射面を有する凹凸断面形状とされている。
凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の凹凸断面の形状寸法は、光源2(2A、2B)の非点灯時は導光板3が透明であり、光源2(2A、2B)の点灯時は、上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)が拡散発光して所期の文字・絵柄等が導光板3の出射表面3bに浮き出るように設定されている。
図示の実施形態の凹凸状光拡散模様15(15A、15B)は、図1および図2に示すように複数の微細な直線溝16、16、…からなり、各直線溝16の凹凸断面形状、つまり図3において、導光板3の反射面3cに対して垂直で、かつ光の導光方向に平行な断面における断面形状は、図示のごとく略二等辺三角形状のV字状とされている。
上記凹凸断面の形状寸法は、上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の凹凸断面の傾斜角度θと深さhを設定することで決定され、これらの設定値は、導光板3の構成材料の光特性に対応して具体的に決定されるが、高透明性合成樹脂材料からなる導光板3においては、上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の凹凸断面の傾斜角度θが20°〜70°に設定されるとともに、上記凹凸断面の深さhが0.01〜0.03mmに設定されることが望ましい。
上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の凹凸断面の傾斜角度θと深さhが上記数値範囲内にあれば、導光板3に求められる上記の所期作用が得られるが、この数値範囲を外れると、光源2(2A、2B)非点灯時に導光板3が透明とならず、また光源2(2A、2B)点灯時に上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の拡散発光が視覚的に不鮮明となることが判明している。
図示の実施形態においては、凹凸断面の傾斜角度θが35°〜55°に設定されるとともに、上記凹凸断面の深さhが0.01〜0.015mmに設定されている。
また、本実施形態においては、上記発光パターン10が二つの光源2A、2Bにそれぞれ対応して二つ(第1発光パターン10A、第2発光パターン10B)設けられているが、これらを構成する凹凸状光拡散模様15A、15Bは以下のよう設定されている。
すなわち、二つの光源2A、2Bにそれぞれ対応する二つの発光パターン10A、10Bは、図2に示すように、これら発光パターン10A、10Bを構成する上記凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向が、対応する上記光源2A、2Bの光軸XA、XBに対して直交するように設定される。
また、これら凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向は、対応する光源以外の光源の光軸、つまり凹凸状光拡散模様15Aであれば第2光源2Bの光軸XB、一方、凹凸状光拡散模様15Bであれば第1光源2Aの光軸XA、との交差角α(αA、αB)がそれぞれ臨界角以下となるように設定されている。
具体的には、図示の実施形態において、第1の発光パターン10Aは、所定の文字・絵柄などからなる凹凸状光拡散模様15Aを構成する直線溝16、16、…が一定方向に配向し、これと第1光源2Aの光軸XAが直角に交わるように設定される。また、第2の発光パターン10Bも、所定の文字・絵柄などからなる凹凸状光拡散模様15Bを構成する直線溝16、16、…が一定方向に配向し、これと第2光源2Bの光軸XBが直角に交わるように設定される。
この場合、上記凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向は、それぞれが対応する光源以外の光源の光軸、つまり、凹凸状光拡散模様15Aであれば、第2光源2Bの光軸XB、また凹凸状光拡散模様15Bであれば、第1光源2Aの光軸XA、との交差角α(αA、αB)が臨界角つまり45°以下となるように設定されている。
このような配置構成とすることにより、第1の発光パターン10Aの光源2Aを点灯すると、第1の発光パターン10Aの凹凸状光拡散模様15Aで光拡散が生じ、第1の発光パターン10Aの文字・絵柄が発光する。このとき第2の発光パターン10Bの凹凸状光拡散模様15Bでは光軸XAとの交差角αが臨界角の45°以下にずれているため反応しない(図4参照)。
同様に、第2の発光パターン10Bの光源2Bのみを点灯した場合は、第2の発光パターン10Bのみが発光し、第1の発光パターン10Aは発光しない(図5参照)。
また、第1の発光パターン10Aおよび第2の発光パターン10Bの光源2Aおよび2Bを同時に点灯した場合は、第1の発光パターン10Aおよび第2の発光パターン10B双方の文字・絵柄が同時に発光し、表現力豊かなイルミネーション効果を発揮する。
また、上記構成に関連して、導光板3の外周輪郭縁において、複数(図示例においては二つ)の上記凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向に平行な端縁17A、17Bがそれぞれ設けられている。
これら端縁17A、17Bは、第1および第2の発光パターン10A、10Bにそれぞれ対応する光源2A、2Bの位置決め設置部として機能する構造とされ、これにより、発光パネル1の組立時において、光源2A、2Bを上記位置決め設置部17A、17Bに隣接して位置決め配置させるだけ、これら光源2A、2Bの対応する発光パターン10A、10Bとの正確な配置構成が実現することとなり、組立作業の迅速化および容易化が図れる。
なお、上記光源2A、2Bの位置決め設置部17A、17Bに隣接する位置決め配置は、具体的には図示しないが、各光源2A、2Bを支持する支持具等を上記位置決め設置部17A、17Bに対して位置決め調整・固定する支持構造の採用により容易かつ確実に行われる。
続いて、以上のように構成された導光板3の製造方法について説明する(図6〜図8参照)。
本発明の導光板3の製造方法を実施するための製造装置を図6に示し、この製造装置は、具体的には導光板3を射出成形する射出成形装置である。
この射出成形装置は、固定側金型(キャビティ型)20と可動側金型(コア型)21とからなる分割構造の射出成形金型22を主要部として備え、上記固定側金型20および可動側金型21の分割面20a、21a間部分に設けられた成形空洞部23内に、上記固定側金型20に設けられた射出成形ゲート24を介して、加熱溶融された高透明性合成樹脂材料Pが高圧をもって射出注入される構成とされている。
固定側金型20は、射出成形金型22の固定側を構成するもので、図外の固定側取付プレートに取付けられており、分割面20aに、上記成形空洞部23の本体成形部23aが設けられている。また、固定側金型20の中央部分には、上記射出成形ゲート24が設けられている。この射出成形ゲート24には、射出成形金型22を射出成形機に取り付ける際に、上記射出ノズルの湯口(図示省略)が接続されている。
可動側金型21は、射出成形金型22の可動側を構成するもので、図外の可動側取付プレートに取付けられており、分割面21aに、上記成形空洞部23の転写成形部23bが設けられている。上記可動側取付プレートは、成形型開閉装置に駆動連結されて、可動側金型21を固定側金型20に対して開閉動作する構成とされている。
上記成形空洞部23は、上述したように、固定側金型20に設けられて、導光板3の外周形状を成形する本体成形部23aと、可動側金型21に設けられて、上記導光板3の表面3cに凹凸状拡散模様15を転写成形する転写成形部23bとからなる。
上記成形空洞部23の転写成形部23bは、上記一対の固定側金型20と可動側金型21の分割面20a、21aに沿って取外し可能に位置決め配置される転写用フィルムシート25により構成される。
図示の実施形態の転写成形部23bは、上記可動側金型21に形成された平坦支持面26と、この平坦支持面26に取外し可能に位置決め配置される上記転写用フィルムシート25とにより構成されている。
上記転写用フィルムシート25の転写表面25aには、上記導光板3の凹凸状光拡散模様15を転写形成する凹凸状光拡散模様15´が形成されており、図示の実施形態においては、二つの凹凸状光拡散模様15Aおよび15Bをそれぞれ転写形成する二つの凹凸状光拡散模様15A´および15B´が形成されている。
上記転写用フィルムシート25の外周部は、上記成形空洞部23から外部へ延長形成されてなり、この延長形成部27は、上記一対の固定側金型20と可動側金型21の分割面20a、21aにより挟持固定される位置決め固定部として機能するとともに、射出成形された板状成形品から上記転写用フィルムシート25を剥離させる際の剥離操作部としての機能を兼備する。
上記転写用フィルムシート25は、合成樹脂フィルム30の表面に上記凹凸状光拡散模様15´(15A´、15B´)が紫外線硬化樹脂33によりグラビア印刷方式で形成されてなる。以下に、この転写用フィルムシート25の製造方法について説明する。
(i)図7(a)に示すように、金型31を準備する。この金型31は、アルミニウム合金、鉄、ステンレス鋼等の金属材料で構成され、その表面31aには、上記転写用フィルムシート25の転写表面25aの凹凸状光拡散模様15´を転写形成するための複数(図示の場合は二つ)の凹凸状模様32が形成されている。この凹凸状模様32は、切削加工、エッチング加工、レーザ加工等の適宜の加工手段によって形成されている。
(ii)図7(b)に示すように、上記凹凸状模様32を含めて金型31の表面全体に、ペースト状または液体状の紫外線硬化樹脂33を未硬化状態で塗布する。
(iii)図7(c)に示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PVC(塩化ビニル樹脂)フィルム等の透明な合成樹脂フィルム30を金型31上に載置する。この場合、合成樹脂フィルム30の一方の表面30aが、ペースト状または液体状の紫外線硬化樹脂33に当接するように配置され、これにより、紫外線硬化樹脂33は、合成樹脂フィルム30と金型31の間を毛細管現象により移動して、合成樹脂フィルム30の表面30a全体に紫外線硬化樹脂33が塗布される。
(iv)図7(d)に示すように、紫外線照射ランプ35による合成樹脂フィルム30に対する紫外線照射により、上記紫外線硬化樹脂33が硬化して合成樹脂フィルム30と一体化し、これによって、金型31の表面31aには、凹凸状模様32で形成された上記凹凸状光拡散模様15´が合成樹脂フィルム30の表面に転写される。
この場合、紫外線照射ランプ35は、合成樹脂フィルム30の上側から紫外線を照射させるが、合成樹脂フィルム30は透明または半透明であるため、合成樹脂フィルム30を透過した紫外線が、紫外線硬化樹脂33を硬化させる。
(v)図7(e)に示すように、凹凸状光拡散模様15´が転写表面25aに転写されて一体となった合成樹脂フィルム30は、金型31から剥離した後、成形すべき上記導光板3の外周輪郭形状に対応した外周輪郭形状に切断して、転写用フィルムシート25を形成する。
具体的には、所定の発光パターン10(10A、10B)が得られるように調整された凹凸状光拡散模様15´を有する転写用フィルムシート25を、トムソン加工により所定の形状、つまり成形すべき上記導光板3の外周輪郭形状に対応した外周輪郭形状に打ち抜いて、転写用フィルムシート25を形成する。
以上のように転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25は、前述したように、射出成形金型22内に取外し交換可能に設置されて、導光板3の製造装置の主要部を構成する。
次に、以上のように構成された射出成形装置を用いた導光板3の製造方法を説明する(図8参照)。
(1)転写用フィルムシート25のセット:
可動側金型21が固定側金型20に対して離隔移動して型開きした状態で、転写用フィルムシート25が可動側金型21の平坦支持面26にセット(位置決め配置)されて、成形空洞部23の転写成形部23bが形成される(図8(a))。
(2)射出成形金型22の型締め:
転写用フィルムシート25が可動側金型21の平坦支持面26にセットされた状態で、可動側金型21が固定側金型20に対して移動当接して型締めされる(図8(b))。
これにより、上記転写用フィルムシート25は、射出成形金型22の固定側金型20と可動側金型21の分割面20a、21a間に沿って位置決め配置されるとともに、転写用フィルムシート25の延長形成部27が上記両分割面20a、21aにより挟持固定されて、成形空洞部23が閉塞形成される。
この成形空洞部23の形成状態において、転写用フィルムシート25の凹凸状光拡散模様15´が成形空洞部23形成面の一部を構成する。具体的には、転写用フィルムシート25が成形空洞部23の転写成形部23bを構成して、凹凸状光拡散模様15´がこの転写形成部23bの一部を形成する。
(3)高透明性合成樹脂材料Pの射出・冷却・固化:
図外の射出成形機で加熱溶融された高透明性合成樹脂材料Pが、射出成形金型22の射出成形ゲート24から高い射出力をもって射出注入され、成形空洞部23内に注入充填される(図8(c))。
このとき、転写用フィルムシート25は、成形空洞部23の転写成形部23bの平坦支持面26に高透明性合成樹脂材料Pの充填圧力により密着して、成形空洞部23の転写形成面となり、この転写形成面上に高透明性合成樹脂材料Pが充填された状態になる。
成形空洞部23内に充填された高透明性合成樹脂材料Pは、冷却されて固化する。この固化状態において、高透明性合成樹脂材料Pと転写用フィルムシート25との一体の板状成形品3´が成形される。
(4)射出成形金型22の型開き、板状成形品3´の取出し:
高透明性合成樹脂材料Pと転写用フィルムシート25との一体成型品である板状成形品3´が成形されると、可動側金型21が固定側金型20に対して離隔移動して型開きし、成形空洞部23内から板状成形品3´が取り出される(図8(d))。
(5)導光板3の完成:
取り出された板状成形品3´から上記転写用フィルムシート25を剥離させることによって、表面に微小な凹凸状光拡散模様15(15A、15B)が転写形成された導光板3が完成する(図8(e))。
板状成形品3´から上記転写用フィルムシート25を剥離させるに際しては、凹凸状光拡散模様15´を含む転写用フィルムシート25の表面が熱硬化樹脂である紫外線硬化樹脂33で形成されているため、板状成形品3´と一体成形された後も、転写用フィルムシート25が熱で溶融することなく板状成形品3´から剥離することが可能である。また、転写用フィルムシート25は、その外周部が成形空洞部23よりも一回り大きく形成された延長形成部27とされているから、この延長形成部27が剥離操作部として有効に機能して、容易に剥離作業を行うことができる。
以上詳述したように、本実施形態の導光板3の製造方法によれば、転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25を射出成形金型22に設置し、この射出成形金型22に加熱溶融した高透明性合成樹脂材料Pを射出充填して上記転写用フィルムシート25と一体の板状成形品3´を成形した後、この板状成形品3´から上記転写用フィルムシート25を剥離させることによって、表面3cに上記凹凸状光拡散模様15´を転写形成した導光板3とするから、以下に列挙するような特有の優れた効果が発揮される。
(a)転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25を用いて、射出成形によりこの転写用フィルムシート25と一体の高透明性合成樹脂材料Pからなる板状成形品3´を成形した後、この板状成形品3´から上記転写用フィルムシート25を剥離させることで、表面3cに微細な凹凸状光拡散模様15(15A、15B)を転写形成した導光板3を安定的かつ大量に製造することができる。
すなわち、従来の射出成形による導光板の製造方法においては、射出成形金型の成形空洞部形成面に凹凸状光拡散模様を形成し、射出成形によって導光板表面に上記凹凸状光拡散模様を転写形成しているが、このように射出成形金型の成形空洞部形成面に凹凸状光拡散模様を直接形成する方法では、射出成形金型に理想的な凹凸状光拡散模様を形成することは事実上困難ないしは不可能であり、この結果、導光板表面に形成される凹凸状光拡散模様の仕上精度も実質的に加工の成り行きに任せざるを得ないという状況にあるとともに、射出成形特有のガス焼けによって当初の凹凸状光拡散模様を安定的かつ継続的に得ることも困難な状況にあった。
これに対して、本実施形態の製造方法においては、転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25を用いることにより、射出成形金型22に凹凸状光拡散模様を形成するという事実上困難ないしは不可能な工程は一切不要である。しかも、転写用フィルムシート25は一つの導光板成形工程毎に射出成形金型22に設置使用されるため、転写用の凹凸状光拡散模様15´が射出成形特有のガス焼けによって損傷を受ける可能性も低く、所定の凹凸状光拡散模様15を安定的かつ継続的に確保することが可能である。
(b)上記転写用フィルムシート25を、合成樹脂フィルム30の表面に精度・量産性が極めて高いグラビア印刷方式を用いて上記凹凸状光拡散模様15´を形成することにより、微細な凹凸状光拡散模様15´を高精度に形成することができ、延いては、表面3cに微細で高精度な凹凸状光拡散模様15(15A、15B)を有する導光板3を安定して量産することができる。
(c)転写表面25aに凹凸状光拡散模様15´が形成された転写用フィルムシート25を導光板3の射出成形に用いることにより、導光板3の発光パターン10(10A、10B)のモデルチェンジや一部変更、さらにはシリーズ化による複数の意匠などにも、都度、射出成形金型22を用意する必要はなく、凹凸状光拡散模様15´が異なる複数種類の転写用フィルムシート25を予めまたは随時準備することにより、転写用フィルムシート25を変更するだけで適宜対応することができ、極めて高い市場対応力を有している。
また、本実施形態の導光板3の製造装置によれば、上記製造方法を有効に実施することができて、上述した特有の効果を発揮することができる。
さらに、本実施形態の導光板3は、上記製造方法により製造することにより、以下の特有の効果を確実に発揮することができる。
(a)上記発光パターン10(10A、10B)を構成する凹凸状光拡散模様15(15A、15B)の凹凸断面の形状寸法が、光源2(2A、2B)の非点灯時は透明であり、光源2(2A、2B)の点灯時は上記凹凸状光拡散模様15(15A、15B)が発光するように設定されている導光板3が、本実施形態の製造方法により安定して確実に製造することができる結果、例えば、ゲーム機器、遊戯機器の業界では、その性格上、常に意外性・新規性を要求される状況にあるところ、光源2(2A、2B)の非点灯時は透明である導光板3が、光源2(2A、2B)のを点灯することにより、凹凸状光拡散模様15(15A、15B)からなる発光パターン10(10A、10B)が発光して、あたかも何もない空間に忽然と文字、絵柄などが浮かび上がるといった意外性の高い効果を発揮する導光板を提供することができる。
(b)二つの光源2A、2Bにそれぞれ対応する二つの上記発光パターン10A、10Bを表面に有し、これら発光パターン10A、10Bを構成する上記凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向が対応する上記光源2A、2Bの光軸XA、XBに対して直交するように設定され、上記二つの凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向は、対応する上記光源2Aまたは2B以外の他の光源2Bまたは2Aの光軸XBまたはXAとの交差角αが臨界角以下となるようにそれぞれ設定されている。
具体的には、導光板3の構成材料である高透明性合成樹脂材料P、例えば、アクリル樹脂材料は、光線の入射角45°以上では全透過、45°以下では全反射するという光学特性を有するところ、この光学特性を利用して、上記凹凸状光拡散模様15A、15Bの配列方向とそれに対応する光源2A、2Bの位置を工夫することによって、単独の導光板3に凹凸状光拡散模様15A、15Bからなる二つの発光パターン10A、10Bを配置することができ、これにより、ある時は個別に、またある時は二つの発光パターン10A、10Bを組み合わせて発光させることが可能な導光板3を得ることができる。
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で種々の設計変更が可能である。
例えば、図示の実施形態においては、導光板3に二つの発光パターン10A、10Bが配置され、これらがそれぞれ対応する光源2A、2Bからの光で発光するように構成されているが、発光パターン10の配置数は目的に応じて適宜増減可能であり、これに対応して光源2の数も増減可能である。
また、図示の実施形態においては、二つの発光パターン10A、10Bが互いに離隔して配置されているが、これら二つの発光パターン10A、10Bが重なり合うように配置されることも可能であり、より変化に富んだイルミネーション効果が期待できる。
導光板3の構成材料は、透明性の高い合成樹脂材料であれば種々のものが採用可能である。例えば、図示の実施形態においては全光線透過率が92%程度のアクリル樹脂が使用されているが、この他にも全光線透過率が89%程度のポリカーボネート樹脂なども採用可能であり、特に、パチンコなどの遊戯機の世界では、パチンコ玉(鋼球)との衝突によってアクリル系樹脂素材の割れが多発しており、耐衝撃性に優れるポリカーボネート樹脂が代替材料として採用可能である。
また、光源2として、発光色の異なる複数のLEDを組み込んだマルチカラーLED などを使用することも可能であり、このように複数色の光を発光するマルチカラーLEDを採用することにより、発光色が変化して、さらにバリエーションに富んだイルミネーション効果を得ることが可能である。
L(LA、LB) 光源からの光
X(XA、XB) 光源の光軸
P 高透明性合成樹脂材料
1 発光パネル
2(2A、2B) 光源
2A 第1光源
2B 第2光源
3 導光板
3a 導光板の側面(端面、光入射面)
3b 導光板の表面(表面、光出射面)
3c 導光板の裏面(表面、反射面)
3´ 板状成形品
10 発光パターン
10A 第1発光パターン
10B 第2発光パターン
15 凹凸状光拡散模様
15A 第1凹凸状光拡散模様
15B 第2凹凸状光拡散模様
16 直線溝(凹凸部)
17A、17B 導光板の端縁(位置決め設置部)
20 固定側金型
21 可動側金型
22 射出成形金型
20a 固定側金型の分割面
21a 可動側金型の分割面
23 成形空洞部
23a 成形空洞部の本体成形部
23b 成形空洞部の転写成形部
24 射出成形ゲート
25 転写用フィルムシート
25a 転写表面
26 平坦支持面
27 延長形成部
30 合成樹脂フィルム
33 紫外線硬化樹脂
35 紫外線照射ランプ

Claims (13)

  1. 光源から入射した光を導光して、表面に形成された凹凸状光拡散模様からなる発光パターンから出射発光させる導光板を製造する方法であって、
    転写表面に凹凸状光拡散模様が形成された転写用フィルムシートを射出成形金型内に設置し、この射出成形金型内に加熱溶融した高透明性合成樹脂材料を射出充填して前記転写用フィルムシートと一体の板状成形品を成形した後、この板状成形品から前記転写用フィルムシートを剥離させることによって、表面に前記凹凸状光拡散模様を転写形成した導光板とする
    ことを特徴とする導光板の製造方法。
  2. 前記転写用フィルムシートを前記射出成形金型の一対の分割金型の分割面に沿って位置決め配置して、前記転写用フィルムシートの凹凸状光拡散模様が成形空洞部形成面の一部を構成するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の導光板の製造方法。
  3. 前記転写用フィルムシートの外周部を前記射出成形金型の成形空洞部から外部へ延長形成して、この延長形成部を前記一対の分割金型の分割面により挟持固定するように構成し、
    前記延長形成された転写用フィルムシートの外周部を、前記板状成形品から前記転写用フィルムシートを剥離させる際の剥離操作部として利用する
    ことを特徴とする請求項2に記載の導光板の製造方法。
  4. 前記転写用フィルムシートは、合成樹脂フィルムの表面に前記凹凸状光拡散模様を紫外線硬化樹脂によりグラビア印刷方式で形成した後、成形すべき前記導光板の外周輪郭形状に対応した外周輪郭形状に切断して形成する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の導光板の製造方法。
  5. 光源から入射した光を導光して、表面に形成された凹凸状光拡散模様からなる発光パターンから出射発光させる導光板を製造する装置であって、
    固定的に設けられた固定側金型と、この固定側金型に対して開閉動作するように設けられた可動側金型とからなる分割構造の射出成形金型を備え、
    前記固定側金型および可動側金型の分割面間部分に設けられた成形空洞部内に、前記固定側金型に設けられた射出成形ゲートを介して、加熱溶融された高透明性合成樹脂材料が高圧をもって射出注入される構成とされ、
    前記成形空洞部は、前記固定側金型内に設けられて、導光板の外周形状を成形する本体成形部と、前記可動側金型に設けられて、前記導光板の表面に凹凸状拡散模様を転写成形する転写成形部とからなり、
    前記成形空洞部の転写成形部は、前記一対の固定側金型と可動側金型の分割面に沿って取外し可能に位置決め配置される転写用フィルムシートにより構成される
    ことを特徴とする導光板の製造装置。
  6. 前記成形空洞部の転写成形部は、前記可動側金型に形成された平坦支持面と、この平坦支持面に取外し可能に位置決め配置される前記転写用フィルムシートとにより構成され、
    前記転写用フィルムシートの転写表面に前記凹凸状光拡散模様が形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の導光板の製造装置。
  7. 前記転写用フィルムシートの外周部は、前記成形空洞部から外部へ延長形成されてなり、
    この延長形成部は、前記一対の固定側金型と可動側金型の分割面により挟持固定される位置決め固定部として機能するとともに、射出成形された板状成形品から前記転写用フィルムシートを剥離させる際の剥離操作部としての機能を兼備する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の導光板の製造装置。
  8. 前記転写用フィルムシートは、合成樹脂フィルムの表面に前記凹凸状光拡散模様が紫外線硬化樹脂によりグラビア印刷方式で形成されてなる
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれか一つに記載の導光板の製造装置。
  9. 光源から入射した光を導光して、表面に形成された発光パターンから出射発光させる導光板であって、
    前記発光パターンを構成する凹凸状光拡散模様の凹凸断面の形状寸法が、光源非点灯時は透明であり、光源点灯時は前記凹凸状光拡散模様が発光するように設定されている
    ことを特徴とする導光板。
  10. 前記凹凸状光拡散模様の凹凸断面の傾斜角度が20°〜70°に設定されるとともに、前記凹凸断面の深さが0.01〜0.03mmに設定されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の導光板。
  11. 複数の光源にそれぞれ対応する複数の前記発光パターンを表面に有し、
    これら発光パターンを構成する前記凹凸状光拡散模様の配列方向が対応する前記光源の光軸に対して直交するように設定され、
    前記複数の凹凸状光拡散模様の配列方向は、対応する前記光源以外の他の光源の光軸との交差角が臨界角以下となるようにそれぞれ設定されている
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の導光板。
  12. 導光板の外周輪郭縁において、複数の前記凹凸状光拡散模様の配列方向に平行な端縁がそれぞれ設けられ、
    これら端縁は、前記複数の発光パターンにそれぞれ対応する光源の位置決め設置部として機能する構造とされている
    ことを特徴とする請求項11に記載の導光板。
  13. 請求項9〜12のいずれか一つに記載の導光板と、この導光板の外周輪郭縁に隣接して設けられ、前記導光板の端面に向けて光を照射する光源とを備えてなる
    ことを特徴とする発光パネル。
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