JP2018105532A - 空調装置 - Google Patents

空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018105532A
JP2018105532A JP2016250954A JP2016250954A JP2018105532A JP 2018105532 A JP2018105532 A JP 2018105532A JP 2016250954 A JP2016250954 A JP 2016250954A JP 2016250954 A JP2016250954 A JP 2016250954A JP 2018105532 A JP2018105532 A JP 2018105532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
compressor
temperature
valve
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016250954A
Other languages
English (en)
Inventor
知広 前田
Tomohiro Maeda
知広 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2016250954A priority Critical patent/JP2018105532A/ja
Publication of JP2018105532A publication Critical patent/JP2018105532A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出する。
【解決手段】空調装置1は、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間に設けられ冷媒の温度を検出するコンプレッサ吸込温度センサ12と、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間に設けられ冷媒の圧力を検出するコンプレッサ吸込圧力センサ13と、コンプレッサ吸込圧力センサ13が検出した冷媒圧力における冷媒の飽和温度とコンプレッサ吸込温度センサ12の検出温度との差から演算した吸入SHに基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する循環冷媒量判定部19と、を備え、循環冷媒量判定部19は、冷房運転時には、吸入SHが第1の閾値SH_ctを超えると循環冷媒量が不足していると判定し、暖房運転時には、吸入SHが第1の閾値SH_ctとは異なる第2の閾値SH_htを超えると循環冷媒量が不足していると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調装置に関するものである。
特許文献1には、冷房モードと暖房モードとに切り換え可能な空調ループが開示されている。この空調ループは、冷房モード時にヒータコアをバイパスするように冷媒の流れを切り換える開閉弁と、暖房モード時に蒸発器をバイパスさせるように冷媒の流れを切り換える開閉弁と、を備える。
特表2013−535372号公報
しかしながら、特許文献1に記載の空調ループでは、開閉弁の切り換えによって冷媒がバイパスする蒸発器又は内部熱交換器に冷媒が溜まり、各運転モード時に循環冷媒量が不足するおそれがある。循環冷媒量が不足した状態で運転を行うと、循環冷媒量が充分にある状態と比較して、冷房能力又は暖房能力が不足する。
本発明は、運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出することを目的とする。
本発明のある態様によれば、空調装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、空調に用いられる空気の熱を冷媒に吸収させることで冷媒を蒸発させる蒸発器と、前記圧縮機にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する加熱器と、冷房運転時に前記加熱器をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第1開閉弁と、暖房運転時に前記蒸発器をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第2開閉弁と、前記第2開閉弁と前記圧縮機との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の温度を検出する冷媒温度検出器と、前記第2開閉弁と前記圧縮機との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出器と、前記冷媒圧力検出器が検出した冷媒圧力における冷媒の飽和温度と前記冷媒温度検出器の検出温度との差から演算した過熱度に基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する循環冷媒量判定部と、を備え、前記循環冷媒量判定部は、冷房運転時には、過熱度が第1の閾値を超えると循環冷媒量が不足していると判定し、暖房運転時には、過熱度が前記第1の閾値とは異なる第2の閾値を超えると循環冷媒量が不足していると判定する。
上記態様では、冷房運転時には、第1の閾値を用いて循環冷媒量の不足を判定し、暖房運転時には、第1の閾値とは異なる第2の閾値を用いて循環冷媒量の不足を判定する。したがって、冷房運転時と暖房運転時とにそれぞれ適した閾値を用いることができるので、運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空調装置の構成図である。 図2は、空調装置の制御ブロック図である。 図3は、冷房運転時における空調装置の冷媒の流れを説明する図である。 図4は、暖房運転時における空調装置の冷媒の流れを説明する図である。 図5は、冷房運転時の過熱度について説明するためのモリエル線図である。 図6は、暖房運転時の過熱度について説明するためのモリエル線図である。 図7は、過少冷媒判定のフローチャートである。 図8は、冷媒圧力検出器を用いずに暖房時の過熱度を求める際に用いるΔThと風量との相関を説明するマップである。 図9は、冷媒圧力検出器を用いずに冷房時の過熱度を求める際に用いるΔTcと風量との相関を説明するマップである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る空調装置1について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、空調装置1の全体構成について説明する。
空調装置1は、冷媒が循環する冷凍サイクル2と、温水が循環する高水温サイクル4と、車室内の空調に利用する空気が通過するHVAC(Heating Ventilation and Air Conditioning)ユニット5と、弁の動作などを制御するコントローラ10と、を備える。空調装置1は、冷暖房可能なヒートポンプシステムである。空調装置1は、車両(図示省略)に搭載されて車室(図示省略)内の空調を行う。例えば、冷媒にはHFO−1234yfが用いられ、温水には不凍液が用いられる。
冷凍サイクル2は、圧縮機としてのコンプレッサ21と、加熱器としての水冷コンデンサ22と、室外熱交換器23と、リキッドタンク24と、蒸発器としてのエバポレータ25と、気液分離器としてのアキュムレータ26と、これらを冷媒が循環可能となるように接続する冷媒流路20と、を備える。
コンプレッサ21は、ガス状冷媒を吸入し圧縮する。これにより、ガス状冷媒は高温高圧になる。
水冷コンデンサ22は、暖房時に、コンプレッサ21を通過した後の冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。水冷コンデンサ22は、コンプレッサ21によって高温高圧となった冷媒と高水温サイクル4を循環する温水との間で熱交換を行い、冷媒の熱を温水に伝達する。水冷コンデンサ22は、高水温サイクル4を循環する温水を介して、空調に用いられる空気を加熱する。
室外熱交換器23は、例えば車両のエンジンルーム(電気自動車においてはモータルーム)内に配置され、冷媒と外気との間で熱交換を行う。室外熱交換器23は、冷房時には凝縮器として機能し、暖房時には蒸発器として機能する。室外熱交換器23には、車両の走行や室外ファン32の回転によって、外気が導入される。
リキッドタンク24は、冷房時に、室外熱交換器23を通過して凝縮した冷媒を一時的に溜めると共に、冷媒をガス状(気相)冷媒と液状(液相)冷媒とに気液分離する。リキッドタンク24からは、分離した液状冷媒のみが第2膨張弁28へと流れる。
エバポレータ25は、HVACユニット5内に配置され、冷房時に、エバポレータ25を通過して空調に用いられる空気の熱を冷媒に吸収させることで、冷媒を蒸発させる。エバポレータ25によって蒸発した冷媒は、第2膨張弁28を通ってアキュムレータ26へ流れる。
アキュムレータ26は、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間に設けられる。アキュムレータ26は、冷媒流路20を流れる冷媒を一時的に溜めると共に、ガス状冷媒と液状冷媒とに気液分離する。アキュムレータ26からは、分離したガス状冷媒のみがコンプレッサ21へと流れる。
冷媒流路20には、冷媒を減圧膨張させる第1膨張弁27と、第2膨張弁28と、が配けられる。また、冷媒流路20には、開閉によって冷媒の流れを切り換える第1開閉弁29と、第2開閉弁30と、が配置される。
第1膨張弁27は、水冷コンデンサ22と室外熱交換器23との間に配置され、水冷コンデンサ22で凝縮した冷媒を減圧膨張させる。第1膨張弁27には、例えば、固定絞りや可変絞りが用いられる。固定絞りには、例えば、オリフィスやキャピラリーチューブを用いることができ、予め使用頻度の高い特定の運転条件に対応するように絞り量が設定される。また、可変絞りには、例えば、段階的に又は無段階的に開度を調節できる電磁弁を用いることができる。
第2膨張弁28は、リキッドタンク24とエバポレータ25との間に配置され、リキッドタンク24から導かれた液状冷媒を減圧膨張させる。第2膨張弁28には、エバポレータ25を通過した冷媒の温度に応じて開度が調節される温度式膨張弁が用いられる。
第1開閉弁29は、冷房時に開かれ、暖房時に閉じられる。第1開閉弁29が開かれると、コンプレッサ21によって圧縮された冷媒は、水冷コンデンサ22及び第1膨張弁27をバイパスして、室外熱交換器23へ直接流入する。一方、第1開閉弁29が閉じられると、コンプレッサ21によって圧縮された冷媒は、水冷コンデンサ22及び第1膨張弁27を通過して室外熱交換器23へ流入する。
第2開閉弁30は、暖房時に開かれ、冷房時に閉じられる。第2開閉弁30が開かれると、室外熱交換器23で蒸発した冷媒は、リキッドタンク24,第2膨張弁28,及びエバポレータ25をバイパスして、アキュムレータ26に直接流入する。一方、第2開閉弁30が閉じられると、室外熱交換器23で蒸発した冷媒は、リキッドタンク24,第2膨張弁28,及びエバポレータ25を通過して、アキュムレータ26に流入する。
高水温サイクル4は、ウォータポンプ41と、ヒータコア42と、補助加熱器43と、水冷コンデンサ22と、これらを温水が循環可能となるように接続する温水流路40と、を備える。
ウォータポンプ41は、温水流路40内の温水を循環させる。
ヒータコア42は、HVACユニット5内に配置され、暖房時に、ヒータコア42を通過する空気に温水の熱を吸収させることで、空気を加熱する。
補助加熱器43は、内部にヒータ(図示省略)を有し、通過する温水を加熱する。ヒータには、例えば、シーズヒータやPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが用いられる。
HVACユニット5は、空調に利用する空気を冷却又は加熱する。HVACユニット5は、空気を送風するブロワ52と、ヒータコア42を通過する空気の量を調整するエアミックスドア53と、これらを空調に利用する空気が通過可能となるように囲うケース51と、を備える。HVACユニット5内には、ヒータコア42とエバポレータ25とが配置される。ブロワ52から送風された空気は、ヒータコア42及びエバポレータ25内を流れる冷媒との間で熱交換を行う。
ブロワ52は、HVACユニット5内に空気を送風する送風機である。
エアミックスドア53は、HVACユニット5内に配置されたヒータコア42のブロワ52側に設置される。エアミックスドア53は、暖房時にヒータコア42側を開き、冷房時にヒータコア42側を閉じる。エアミックスドア53の開度によって、空気とヒータコア42内の温水との間の熱交換量が調節される。
空調装置1には、吐出圧センサ11と、冷媒温度検出器としてのコンプレッサ吸込温度センサ12と、冷媒圧力検出器としてのコンプレッサ吸込圧力センサ13と、蒸発器温度検出器としてのエバポレータ温度センサ14と、一対の水温センサ15,16と、外気温度検出器としての外気温センサ17と、が設置されている。
吐出圧センサ11は、コンプレッサ21の吐出側の冷媒流路20に設置され、コンプレッサ21にて圧縮されたガス状冷媒の圧力を検出する。
コンプレッサ吸込温度センサ12は、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられる。コンプレッサ吸込温度センサ12は、冷媒流路20内の冷媒の温度を検出する。
コンプレッサ吸込圧力センサ13は、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられる。コンプレッサ吸込圧力センサ13は、冷媒の圧力を検出する。
コンプレッサ吸込温度センサ12及びコンプレッサ吸込圧力センサ13は、アキュムレータ26の下流に設けられることが望ましい。この場合、アキュムレータ26内における冷媒圧力及び冷媒温度の変化の影響を受けることなく、コンプレッサ21に吸い込まれる冷媒の圧力及び温度を精度よく検出することができる。
エバポレータ温度センサ14は、HVACユニット5のエバポレータ25の空気流れ下流側に設置され、エバポレータ25を通過した空気の温度を検出する。なお、エバポレータ温度センサ14は、エバポレータ25に直接設置されてもよい。
水温センサ15は、補助加熱器43の入口付近の温水流路40に設置され、補助加熱器43に導かれる温水の温度を検出する。
水温センサ16は、補助加熱器43の出口付近の温水流路40に設置され、補助加熱器43を通過してヒータコア42に導かれる温水の温度を検出する。
外気温センサ17は、室外熱交換器23に取り込まれる前の外気の温度を検出する。
コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、ROMに記憶されたプログラムをCPUによって読み出すことで、空調装置1に各種機能を発揮させる。
図2に示すように、コントローラ10には、吐出圧センサ11と、コンプレッサ吸込温度センサ12と、コンプレッサ吸込圧力センサ13と、エバポレータ温度センサ14と、水温センサ15,16と、外気温センサ17と、からの信号が入力される。なお、コントローラ10には、図示しない他のセンサからの信号が入力されてもよい。
コントローラ10は、入力された信号に基づいて、冷凍サイクル2の制御を実行する。すなわち、コントローラ10は、図1に破線で示すように、コンプレッサ21の出力を設定すると共に、第1開閉弁29及び第2開閉弁30の開閉制御を実行する。また、コントローラ10は、図示しない出力信号を送信することで、高水温サイクル4やHVACユニット5の制御を実行する。
また、コントローラ10は、循環冷媒量判定部19を有する。
循環冷媒量判定部19は、コンプレッサ吸込圧力センサ13が検出した冷媒圧力における冷媒の飽和温度とコンプレッサ吸込温度センサ12の検出温度との差から演算した過熱度(吸入ガス過熱度)に基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する。循環冷媒量の不足の判定については、図5から図9を参照して、後で詳細に説明する。
なお、循環冷媒量判定部19は、コンプレッサ吸込圧力センサ13を設けなくても、循環冷媒量が不足していることの判定を行うことができる。この場合、予め作成しておいたマップ(図8及び図9参照)から導出される暖房運転時の室外熱交換器23の出口の冷媒飽和温度Te[℃]又は冷房運転時のエバポレータ25の出口の冷媒飽和温度Te[℃]と、コンプレッサ吸込温度センサ12が検出した冷媒温度Tcと、を比較する。循環冷媒量判定部19は、TeとTcとの差に基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する。
次に、図3及び図4を参照して、空調装置1の各空調運転モードについて説明する。
<冷房モード>
図3に示す冷房モードでは、冷媒流路20の冷媒が、太実線で示すように循環する。
コントローラ10は、第2開閉弁30を閉じた状態にすると共に、第1開閉弁29を開いた状態にする。これにより、コンプレッサ21で圧縮されて高温高圧になった冷媒は、第1開閉弁29を通ってそのまま室外熱交換器23へと流れる。
室外熱交換器23へ流れた冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気と熱交換を行い冷却された後、リキッドタンク24を通って気液分離される。リキッドタンク24の下流側に接続される第2膨張弁28には、リキッドタンク24にて気液分離された冷媒のうち液状冷媒が流通する。
その後、液状冷媒は、第2膨張弁28で減圧膨張してエバポレータ25へ流通し、エバポレータ25を通過する際に空調に利用する空気の熱を吸収することで蒸発する。エバポレータ25にて蒸発したガス状冷媒は、アキュムレータ26を介して再びコンプレッサ21へと流れる。
エバポレータ25にて冷媒によって冷却された空気は、HVACユニット5の下流に流されて冷房風として用いられる。
なお、エバポレータ25で空気を冷却することによって空気中の水蒸気を凝縮させ取り除いた後、ヒータコア42で再加熱することによって、除湿風を得ることもできる(除湿モード)。
<暖房モード>
図4に示す暖房モードでは、いわゆる外気吸熱ヒートポンプ運転が実行され、冷媒流路20の冷媒と温水流路40の温水とが、太実線で示すようにそれぞれ循環する。
コントローラ10は、第1開閉弁29を閉じた状態にすると共に、第2開閉弁30を開いた状態にする。これにより、コンプレッサ21で圧縮され高温になった冷媒は、水冷コンデンサ22へと流れる。
水冷コンデンサ22へ流れた冷媒は、水冷コンデンサ22の内部で温水を加熱することにより熱を奪われて低温になった後、第1膨張弁27を通って減圧膨張することで更に低温となって、室外熱交換器23へと流れる。室外熱交換器23へ流れた冷媒は、室外熱交換器23に導入される外気との間で熱交換を行い加熱された後、そのまま第2開閉弁30を通って、アキュムレータ26へと流れて気液分離される。そして、アキュムレータ26で気液分離された冷媒のうちガス状冷媒が、再びコンプレッサ21へと流れる。
一方、水冷コンデンサ22で冷媒によって加熱された温水は、循環してヒータコア42に流れ、ヒータコア42の周囲の空気を加熱する。加熱された空気は、HVACユニット5の下流側に流されることで、暖房風として用いられる。
なお、水冷コンデンサ22で冷媒が十分に温水を加熱できない場合には、外気吸熱ヒートポンプ運転と併用して又は独立して補助加熱器43を運転させることによって温水を加熱してもよい。
次に、図5から図9を参照して、循環冷媒量判定部19による冷媒流路20内の冷媒流量の不足の判定について説明する。
暖房運転時に、HVACユニット5内に送風される空気の温度が低い場合には、冷媒が循環しないエバポレータ25内に液化した冷媒が溜まり、その分だけ冷媒流路20内を循環する冷媒流量が不足することがある。また、冷房運転時に、高水温サイクル4の温水流路40を循環する温水の温度が低い場合には、冷媒が循環しない水冷コンデンサ22内に液化した冷媒が溜まり、その分だけ冷媒流路20内を循環する冷媒流量が不足することがある。このような場合には、コンプレッサ21の負荷が高くなるおそれがあるので、コンプレッサ21の運転を停止させる。
空調装置1では、コンプレッサ吸込圧力センサ13が検出した圧力Ps[Pa]に対応する冷媒飽和温度Te[℃]とコンプレッサ吸込温度センサ12が検出した冷媒温度Tc[℃]との差が、吸入ガス過熱度(吸入SH)[K]である。
冷房運転時には、冷媒は、温度式膨張弁である第2膨張弁28を通過する。第2膨張弁28は、エバポレータ25を通過した冷媒の温度に応じて、吸入SH(SH_c)が5[K]から15[K]程度となるように開度が調節される(図5参照)。
一方、暖房運転時には、冷媒は、固定絞りである第1膨張弁27を通過する。第1膨張弁27は、予め使用頻度の高い特定の運転条件に対応するように絞り量が設定される。正常な状態では、暖房運転時の吸入SH(SH_h)は0[K]である(図6参照)。
一般に、冷媒流路20内を循環する冷媒の量が不足すると、吸入SHが大きくなることが知られている。そこで、循環冷媒量判定部19は、冷房運転時には、吸入SH(SH_c)が第1の閾値(SH_ct)を超えると循環冷媒量が不足していると判定し、暖房運転時には、吸入SH(SH_h)が第1の閾値(SH_ct)とは異なる第2の閾値(SH_ht)を超えると循環冷媒量が不足していると判定する。第1の閾値(SH_ct)は、第2の閾値(SH_ht)と比較して大きく設定される。
第1の閾値(SH_ct)は、例えば、15[K]よりも少しだけ大きな値に設定される。第2の閾値(SH_ht)は、例えば、0[K]よりも少しだけ大きな値に設定される。
なお、第2膨張弁28を温度式膨張弁ではなく固定絞りにした場合であっても、冷房運転時と暖房運転時とで、吸入SHの大きさには差が生じる。よって、第2膨張弁28は、温度式膨張弁ではなく固定絞りであってもよい。
図7のステップS101では、運転モードが暖房運転(外気吸熱ヒートポンプ運転)であるか否かを判定する。ステップS101にて、運転モードが暖房運転であると判定された場合には、ステップS102へ移行する。運転モードが暖房運転ではないと判定された場合には、ステップS105へ移行する。
ステップS102では、循環冷媒量判定部19が演算した吸入SH(SH_h)が、第2の閾値(SH_ht)以上であるか否かを判定する。ステップS102にて、吸入SH(SH_h)が、第2の閾値(SH_ht)以上であると判定された場合には、ステップS103へ移行する。一方、ステップS102にて、吸入SH(SH_h)が、第2の閾値(SH_ht以上)ではない、即ち第2の閾値(SH_ht)より小さいと判定された場合には、冷媒の循環量は不足していないので、リターンする。
ステップS103では、冷媒の循環量が不足しているので、コンプレッサ21の運転を停止させる。そして、ステップS104では、空調装置1の運転モードを暖房運転から冷房運転に切り換える。これにより、冷媒が循環しないためにエバポレータ25に溜まった液状冷媒を、冷媒流路20内に循環させることができる。
また、ステップS101にて、運転モードが暖房運転ではないと判定された場合には、ステップS105へ移行する。
ステップS105では、運転モードが冷房運転であるか否かを判定する。ステップS105にて、運転モードが冷房運転であると判定された場合には、ステップS106へ移行する。ステップS105にて、運転モードが冷房運転ではないと判定された場合には、リターンする。
運転モードが暖房運転でもなく冷房運転でもない場合としては、例えば、冷媒流路20内の冷媒を循環させずにブロワ52による送風のみを行う送風モードや、冷媒流路20内にホットガスを流通させて室外熱交換器23の着霜を除去する除霜モード等がある。
ステップS106では、循環冷媒量判定部19が演算した吸入SH(SH_c)が、第1の閾値(SH_ct)以上であるか否かを判定する。ステップS106にて、吸入SH(SH_c)が、第1の閾値(SH_ct)以上であると判定された場合には、ステップS107へ移行する。一方、ステップS106にて、吸入SH(SH_c)が、第1の閾値(SH_ct)以上ではない、即ち第1の閾値(SH_ct)より小さいと判定された場合には、冷媒の循環量は不足していないので、リターンする。
ステップS107では、冷媒の循環量が不足しているので、コンプレッサ21の運転を停止させる。そして、ステップS108では、空調装置1の運転モードを冷房運転から暖房運転に切り換える。これにより、冷媒が循環しないために水冷コンデンサ22に溜まった液状冷媒を、冷媒流路20内に循環させることができる。
以上のように、冷房運転時には、第1の閾値(SH_ct)を用いて循環冷媒量の不足を判定し、暖房運転時には、第1の閾値(SH_ct)とは異なる値に設定される第2の閾値(SH_ht)を用いて循環冷媒量の不足を判定する。したがって、冷房運転時と暖房運転時とにそれぞれ適した閾値を用いることができるので、運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出することができる。
次に、コンプレッサ吸込圧力センサ13を設けない場合について説明する。
冷房の場合にはエバポレータ温度センサ14が検出した温度Tint[℃]と冷媒飽和温度Teとの差、暖房の場合には外気温センサ17が検出した外気温Tamb[℃]と冷媒飽和温度Teとの差について予め台上試験を行い、近似式を取得しておく。そして、吸入SHが所定の数値よりも大きくなった場合に、冷媒流量が不足している(過少冷媒)と判定する。
台上試験は、外気温の変化及び回転数の変化による影響は無視できる程度に小さいものとして、暖房時には外気温0[℃]、冷房時には外気温35[℃]の各1点について、コンプレッサ21の回転数を50[%]に設定して行う。そして、風量x[m3/min]が1.0[m3/min]の場合,2.0[m3/min]の場合,及び3.0[m3/min]の各々の場合についてΔTh及びΔTcを測定する。
ここで、ΔThは、Tambを冷媒飽和温度Teに換算する際の差であり、ΔTcは、Tintを冷媒飽和温度Teに換算する際の差である。
図8及び図9に示すように、暖房時の台上試験によって、ΔTh=ax2+bx+cの近似式が得られ、冷房時の台上試験によって、ΔTc=dx2+ex+fの近似式が得られる。
この近似式を用いると、暖房時の吸入SHであるSH_hは、SH_h=Tc−{Tamb−(ax2+bx+c)}によって求められ、冷房時の吸入SHであるSH_cは、SH_c=Tc−{Tint−(dx2+ex+f)}によって求められる(a〜fは定数)。これらの式のうち、Tc,Tamb,Tintは、コンプレッサ吸込温度センサ12,外気温センサ17,エバポレータ温度センサ14によって各々検出される。よって、風量xが分かれば、SH_c及びSH_hが求められる。
暖房運転時に室外熱交換器23を通過する空気の風量xは、車両の速度から求められ、冷房運転時にエバポレータ25を通過する空気の風量xは、ブロワ52の回転数から求められる。よって、コンプレッサ吸込圧力センサ13を設けなくても、吸入SHを求めることができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
空調装置1は、冷媒を圧縮するコンプレッサ21と、冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器23と、空調に用いられる空気の熱を冷媒に吸収させることで冷媒を蒸発させるエバポレータ25と、コンプレッサ21にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する水冷コンデンサ22と、冷房運転時に水冷コンデンサ22をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第1開閉弁29と、暖房運転時にエバポレータ25をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第2開閉弁30と、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の温度を検出するコンプレッサ吸込温度センサ12と、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の圧力を検出するコンプレッサ吸込圧力センサ13と、コンプレッサ吸込圧力センサ13が検出した冷媒圧力における冷媒の飽和温度とコンプレッサ吸込温度センサ12の検出温度との差から演算した過熱度に基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する循環冷媒量判定部19と、を備える。循環冷媒量判定部19は、冷房運転時には、吸入SHが第1の閾値SH_ctを超えると循環冷媒量が不足していると判定し、暖房運転時には、吸入SHが第1の閾値SH_ctとは異なる第2の閾値SH_htを超えると循環冷媒量が不足していると判定する。
これにより、冷房運転時には、第1の閾値(SH_ct)を用いて循環冷媒量の不足を判定し、暖房運転時には、第1の閾値(SH_ct)とは異なる値に設定される第2の閾値(SH_ht)を用いて循環冷媒量の不足を判定する。したがって、冷房運転時と暖房運転時とにそれぞれ適した閾値を用いることができるので、運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出することができる。
また、空調装置1は、第2開閉弁30とコンプレッサ21との間に設けられて冷媒を気液分離するアキュムレータ26を備える。コンプレッサ吸込温度センサ12及びコンプレッサ吸込圧力センサ13は、アキュムレータ26の下流に設けられる。
これにより、アキュムレータ26内における冷媒圧力及び冷媒温度の変化の影響を受けることなく、コンプレッサ21に吸い込まれる冷媒の圧力及び温度を精度よく検出することができる。
また、空調装置1は、エバポレータ25の上流に設けられ、エバポレータ25を通過した冷媒の温度に応じて開度が調節される第2膨張弁28を備える。第1の閾値(SH_ct)は、第2の閾値(SH_ht)と比較して大きく設定される。
冷媒が温度式膨張弁である第2膨張弁28を通過する冷房運転時には、冷媒が固定絞りである第1膨張弁27を通過する暖房運転時と比較して、吸入SHが大きくなる。よって、第1の閾値(SH_ct)を第2の閾値(SH_ht)よりも大きく設定することで、運転モードに関わらず循環冷媒量の不足を精度よく検出することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、上記実施形態は、リキッドタンク24とアキュムレータ26とを共通化して単一の気液分離器(図示省略)に設けた場合にも適用可能である。この場合、コンプレッサ吸込温度センサ12は、共通化された気液分離器の冷媒出口と、コンプレッサ21の入口と、の間に設けられる。
また、第2膨張弁28の上流の冷媒とエバポレータ25の下流の冷媒との間で、温度差を利用して熱交換させる内部熱交換器(図示省略)を設けてもよい。内部熱交換器を設けた場合には、冷房運転時の吸入SHが更に大きくなる。そのため、冷房運転時の吸入SH(SH_c)の閾値は、上記実施形態において冷房運転時に用いた第1の閾値(SH_ct)よりも更に大きな値に設定される。
1 空調装置
10 コントローラ
11 吐出圧センサ
12 コンプレッサ吸込温度センサ(冷媒温度検出器)
13 コンプレッサ吸込圧力センサ(冷媒圧力検出器)
14 エバポレータ温度センサ(蒸発器温度検出器)
15 水温センサ
16 水温センサ
17 外気温センサ(外気温度検出器)
19 循環冷媒量判定部
20 冷媒流路
21 コンプレッサ(圧縮機)
22 水冷コンデンサ(加熱器)
23 室外熱交換器
24 リキッドタンク
25 エバポレータ(蒸発器)
26 アキュムレータ(気液分離器)
27 第1膨張弁
28 第2膨張弁(温度式膨張弁)
29 第1開閉弁
30 第2開閉弁

Claims (3)

  1. 空調装置であって、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
    空調に用いられる空気の熱を冷媒に吸収させることで冷媒を蒸発させる蒸発器と、
    前記圧縮機にて圧縮された冷媒の熱を用いて空調に用いられる空気を加熱する加熱器と、
    冷房運転時に前記加熱器をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第1開閉弁と、
    暖房運転時に前記蒸発器をバイパスするように冷媒の流路を切り換える第2開閉弁と、
    前記第2開閉弁と前記圧縮機との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の温度を検出する冷媒温度検出器と、
    前記第2開閉弁と前記圧縮機との間における冷房運転時と暖房運転時とに共に冷媒が流れる位置に設けられて冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出器と、
    前記冷媒圧力検出器が検出した冷媒圧力における冷媒の飽和温度と前記冷媒温度検出器の検出温度との差から演算した過熱度に基づいて、循環冷媒量が不足していることを判定する循環冷媒量判定部と、を備え、
    前記循環冷媒量判定部は、冷房運転時には、過熱度が第1の閾値を超えると循環冷媒量が不足していると判定し、暖房運転時には、過熱度が前記第1の閾値とは異なる第2の閾値を超えると循環冷媒量が不足していると判定する、
    ことを特徴とする空調装置。
  2. 請求項1に記載の空調装置であって、
    前記第2開閉弁と前記圧縮機との間に設けられて冷媒を気液分離する気液分離器を更に備え、
    前記冷媒温度検出器及び前記冷媒圧力検出器は、前記気液分離器の下流に設けられる、
    ことを特徴とする空調装置。
  3. 請求項2に記載の空調装置であって、
    前記蒸発器の上流に設けられ、前記蒸発器を通過した冷媒の温度に応じて開度が調節される温度式膨張弁を更に備え、
    前記第1の閾値は、前記第2の閾値と比較して大きく設定される、
    ことを特徴とする空調装置。
JP2016250954A 2016-12-26 2016-12-26 空調装置 Pending JP2018105532A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016250954A JP2018105532A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016250954A JP2018105532A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018105532A true JP2018105532A (ja) 2018-07-05

Family

ID=62786847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016250954A Pending JP2018105532A (ja) 2016-12-26 2016-12-26 空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018105532A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021095115A1 (ja) * 2019-11-12 2021-05-20
EP3951288A4 (en) * 2019-03-26 2022-03-23 Mitsubishi Electric Corporation OUTDOOR UNIT AND REFRIGERATION CIRCUIT DEVICE EQUIPPED WITH IT

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3951288A4 (en) * 2019-03-26 2022-03-23 Mitsubishi Electric Corporation OUTDOOR UNIT AND REFRIGERATION CIRCUIT DEVICE EQUIPPED WITH IT
JPWO2021095115A1 (ja) * 2019-11-12 2021-05-20
WO2021095115A1 (ja) * 2019-11-12 2021-05-20 三菱電機株式会社 室外ユニットおよび冷凍サイクル装置
JP7150192B2 (ja) 2019-11-12 2022-10-07 三菱電機株式会社 室外ユニットおよび冷凍サイクル装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6277888B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6065637B2 (ja) 冷却システム
CN107531128B (zh) 车辆用空调装置
JP5468982B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP2003291635A (ja) 空調装置
JP5935625B2 (ja) 冷凍サイクル制御装置
JP6673294B2 (ja) 冷凍サイクル装置
WO2017159495A1 (ja) 空調装置
JP6191518B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍サイクル装置
JP5316264B2 (ja) 車両用空調装置
JP2018103720A (ja) 空調装置
JP2018105532A (ja) 空調装置
JP2020015414A (ja) 車両用空調装置
CN111819096B (zh) 空调装置
US20200139786A1 (en) Air-conditioning device
CN111163957B (zh) 空调装置
JP6544287B2 (ja) 空調装置
JP2019010994A (ja) 空調装置
JP2019010997A (ja) 空調装置
JP2019188852A (ja) 空調装置
JP6369237B2 (ja) 空調装置
JP7331806B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6897185B2 (ja) 空調装置
KR101481698B1 (ko) 차량용 히트 펌프 시스템 및 그 제어방법
JP2014000905A (ja) ヒートポンプサイクル