JP2018105431A - ジャーナル軸受およびターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
【課題】内側摺動界面に迅速に潤滑油を供給可能なジャーナル軸受およびターボチャージャを提供することを課題とする。【解決手段】ジャーナル軸受3a、3bは、ベアリングハウジング90の軸受収容部902aに収容され、軸受収容部902aの内周面に対して油膜を介して対向する外側摺動面30と、回転軸50の外周面に油膜を介して対向する内側摺動面31と、外側摺動面30と内側摺動面31とを径方向に連通させる油孔32と、を備え、回転軸50に作用する径方向のジャーナル荷重を支持する。回転軸50の回転方向後側をθ方向、回転軸50の軸方向における油孔32に向かう方向をZ方向として、外側摺動面30には、θ方向およびZ方向を含む方向に延在する傾斜部332、342を有し、油孔32に連通する油路33、34が配置されている。【選択図】図3
Description
本発明は、回転軸を径方向から回転可能に支持するジャーナル軸受、および当該ジャーナル軸受を備えるターボチャージャに関する。
特許文献1に示すように、ターボチャージャのベアリングハウジングの軸受収容部と、回転軸と、の間には、フルフローティングタイプのジャーナル軸受が配置されている。ジャーナル軸受は、外側摺動面と、内側摺動面と、油孔と、を備えている。外側摺動面と軸受収容部の間には、外側摺動界面が設定されている。内側摺動面と回転軸の間には、内側摺動界面が設定されている。外側摺動界面および内側摺動界面には、各々、油膜が形成されている。油孔は、ジャーナル軸受を径方向に貫通している。外側摺動界面には、ベアリングハウジングの油路から、潤滑油が供給されている。一方、内側摺動界面には、ジャーナル軸受の油孔から、潤滑油が供給されている。
外側摺動界面には、ベアリングハウジングの油路から、迅速に潤滑油が供給される。しかしながら、内側摺動界面には、当該油路から、外側摺動界面および油孔を介して、潤滑油が供給される。このため、油路から内側摺動界面に潤滑油が行き渡るのには、ある程度時間がかかる。そこで、本発明は、内側摺動界面に迅速に潤滑油を供給可能なジャーナル軸受およびターボチャージャを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のジャーナル軸受は、ベアリングハウジングの軸受収容部に収容され、前記軸受収容部の内周面に対して油膜を介して対向する外側摺動面と、回転軸の外周面に油膜を介して対向する内側摺動面と、前記外側摺動面と前記内側摺動面とを径方向に連通させる油孔と、を備え、前記回転軸に作用する径方向のジャーナル荷重を支持するジャーナル軸受であって、前記回転軸の回転方向後側をθ方向、前記回転軸の軸方向における前記油孔に向かう方向をZ方向として、前記外側摺動面には、θ方向およびZ方向を含む方向に延在する傾斜部を有し、前記油孔に連通する油路が配置されていることを特徴とする。
また、本発明のジャーナル軸受は、ベアリングハウジングの軸受収容部に収容され、前記軸受収容部の内周面に対して油膜を介して対向する外側摺動面と、回転軸の外周面に油膜を介して対向する内側摺動面と、前記外側摺動面と前記内側摺動面とを径方向に連通させる油孔と、を備え、前記回転軸に作用する径方向のジャーナル荷重を支持するジャーナル軸受であって、前記回転軸の回転方向後側をθ方向、前記回転軸の軸方向における前記油孔に向かう方向をZ方向として、前記外側摺動面には、以下の(1)および(2)のうち、少なくとも一方の凸部が配置されていることを特徴とする。(1)θ方向およびZ方向を含む方向に延在する傾斜部を有し、前記油孔に潤滑油を案内する凸部。(2)前記油孔の開口縁に、前記油孔の重心よりもθ方向に配置され、前記油孔に潤滑油を案内する凸部。
また、本発明のターボチャージャは、上記ジャーナル軸受と、前記軸受収容部と、前記軸受収容部に連通するハウジング側油路と、を有する前記ベアリングハウジングと、前記ジャーナル軸受の径方向内側に回転可能に配置され、コンプレッサインペラとタービンインペラとを連結する前記回転軸と、を備えることを特徴とする。
ジャーナル軸受の外側摺動面には、油路が配置されている。油路は、傾斜部を有している。傾斜部は、θ方向およびZ方向を含む方向に延在している。また、油路は、油孔に連通している。回転軸の回転に伴って、潤滑油は、傾斜部を、油孔に向かって流動する。このため、油孔に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔から内側摺動界面(内側摺動面と、回転軸の外周面と、の間の界面)に、迅速に潤滑油を供給することができる。
また、ジャーナル軸受の外側摺動面には、上記(1)の凸部が配置されている。凸部は、傾斜部を有している。傾斜部は、θ方向およびZ方向を含む方向に延在している。また、凸部は、油孔に潤滑油を案内している。回転軸の回転に伴って、潤滑油は、傾斜部に沿って、油孔に向かって流動する。このため、油孔に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔から内側摺動界面に、迅速に潤滑油を供給することができる。
また、ジャーナル軸受の外側摺動面には、上記(2)の凸部が配置されている。凸部は、油孔の開口縁に配置されている。また、凸部は、油孔の重心よりもθ方向に配置されている。また、凸部は、油孔に潤滑油を案内している。回転軸の回転に伴って、潤滑油は、凸部に規制され、油孔に向かって流動する。このため、油孔に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔から内側摺動界面に、迅速に潤滑油を供給することができる。
以下、本発明のジャーナル軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明する。
<ターボチャージャの構成>
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図1に示すように、本実施形態のターボチャージャ1は、一対のジャーナル軸受3a、3bと、スラスト軸受4と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。
まず、本実施形態のターボチャージャの構成について説明する。図1に、本実施形態のターボチャージャの軸方向断面図を示す。図1に示すように、本実施形態のターボチャージャ1は、一対のジャーナル軸受3a、3bと、スラスト軸受4と、回転部5と、ベアリングハウジング90と、コンプレッサハウジング91と、タービンハウジング92と、を備えている。
以降の図において、回転軸50は、前側から見て、上→右→下→左方向に回転する。回転軸50の回転方向後側を、θ方向とする。また、回転軸50の軸方向(前後方向)における、ジャーナル軸受3a、3bの前端から油孔32の入口320の重心Gに向かう方向(前→後方向)、ジャーナル軸受3a、3bの後端から油孔32の入口320の重心Gに向かう方向(後→前方向)を、各々、Z方向とする。
ベアリングハウジング90の内部には、油路901a、901bと、軸受収容部902a、902bと、が形成されている。油路901aは、本発明の「ハウジング側油路」の概念に含まれる。油路901a、901bには、潤滑油が流れている。前側または後側から見て、軸受収容部902aは、ベアリングハウジング90の径方向中心部に配置されている。軸受収容部902bは、ベアリングハウジング90の前面に凹設されている。
ジャーナル軸受3a、3bは、フルフローティングタイプの滑り軸受である。ジャーナル軸受3a、3bは、軸受収容部902aに収容されている。ジャーナル軸受3a、3bの構成については、後で詳しく説明する。スラスト軸受4は、軸受収容部902bに収容されている。コンプレッサハウジング91は、ベアリングハウジング90の前側に配置されている。タービンハウジング92は、ベアリングハウジング90の後側に配置されている。
回転部5は、ベアリングハウジング90に対して、回転可能である。回転部5は、回転軸50と、コンプレッサインペラ51と、タービンインペラ52と、スラストカラー53と、を備えている。
回転軸50は、ベアリングハウジング90を前後方向に貫通している。回転軸50は、ジャーナル軸受3a、3bにより、径方向外側から、回転可能に支持されている。コンプレッサインペラ51は、回転軸50の前端に取り付けられている。タービンインペラ52は、回転軸50の後端に連なっている。すなわち、回転軸50は、コンプレッサインペラ51とタービンインペラ52とを連結している。スラストカラー53は、回転軸50の外周面に取り付けられている。スラストカラー53は、スラスト軸受4により、軸方向から、回転可能に支持されている。
潤滑油は、油路901aを経由して、ジャーナル軸受3a、3b、スラスト軸受4に供給される。ジャーナル軸受3a、3b、スラスト軸受4において使用された潤滑油は、油路901bを経由して、ベアリングハウジング90から排出される。
<ジャーナル軸受の構成>
次に、ジャーナル軸受の構成について説明する。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図2に示すように、軸受収容部902aには、前後方向に離間して、一対のジャーナル軸受3a、3bが収容されている。ジャーナル軸受3a、3bは、回転軸50に作用する径方向のジャーナル荷重を支持している。前側のジャーナル軸受3aの後側、後側のジャーナル軸受3bの前後両側には、各々スナップリング903が配置されている。スナップリング903は、軸受収容部902aの内周面に圧接している。スナップリング903は、ジャーナル軸受3a、3bの前後方向位置を規制している。
次に、ジャーナル軸受の構成について説明する。図2に、図1の枠II内の拡大図を示す。図2に示すように、軸受収容部902aには、前後方向に離間して、一対のジャーナル軸受3a、3bが収容されている。ジャーナル軸受3a、3bは、回転軸50に作用する径方向のジャーナル荷重を支持している。前側のジャーナル軸受3aの後側、後側のジャーナル軸受3bの前後両側には、各々スナップリング903が配置されている。スナップリング903は、軸受収容部902aの内周面に圧接している。スナップリング903は、ジャーナル軸受3a、3bの前後方向位置を規制している。
前後一対のジャーナル軸受3a、3bの構成は同じである。以下、代表して前側のジャーナル軸受3aの構成について説明する。ジャーナル軸受3aは、前後方向に延在する円筒状を呈している。ジャーナル軸受3aは、外側摺動面30と、内側摺動面31と、複数の油孔32と、を備えている。外側摺動面30と軸受収容部902aの内周面との間には、外側摺動界面Aが設定されている。内側摺動面31と回転軸50の外周面との間には、内側摺動界面Bが設定されている。外側摺動界面Aおよび内側摺動界面Bには、各々、油膜が形成されている。油孔32は、ジャーナル軸受3aを径方向に貫通している。油孔32は、外側摺動面30と内側摺動面31とを連通させている。複数の油孔32は、周方向に所定間隔ずつ離間して、配置されている。外側摺動界面Aには、油路901aから潤滑油が供給されている。内側摺動界面Bには、油孔32から潤滑油が供給されている。
図3に、本実施形態のジャーナル軸受の外側摺動面の展開図を示す。図3に示すように、外側摺動面30には、複数の油路33、34が配置されている。複数の油路33は、周方向に所定間隔ずつ離間して、配置されている。油路33は、溝状を呈している。油路33は、下流部330と、上流部331と、傾斜部332と、を備えている。下流部330は、油孔32の入口320に連通している。上流部331は、下流部330に対して、回転軸50の回転方向前側に配置されている。傾斜部332は、上流部331と下流部330とを、直線状に連結している。傾斜部332は、上流側から下流側に向かって、θ方向およびZ方向を含む方向に、直線状に延在している。油路34の構成は、油路33の構成と、同様である。油路34は、下流部340と、上流部341と、傾斜部342と、を備えている。油路34の配置は、油路33の配置と、油孔32を挟んで前後対称である。すなわち、一対の油路33、34は、回転方向後側に尖るV字状に配置されている。V字頂点には、油孔32が配置されている。
<ターボチャージャの動き>
次に、本実施形態のターボチャージャの動きについて説明する。図1、図2に示すように、ターボチャージャ1の駆動時、すなわち回転軸50の回転時において、潤滑油は、油路901aから、外側摺動界面Aに吐出される。また、回転軸50が回転すると、回転軸50と同じ方向に、ジャーナル軸受3a、3bも回転する。
次に、本実施形態のターボチャージャの動きについて説明する。図1、図2に示すように、ターボチャージャ1の駆動時、すなわち回転軸50の回転時において、潤滑油は、油路901aから、外側摺動界面Aに吐出される。また、回転軸50が回転すると、回転軸50と同じ方向に、ジャーナル軸受3a、3bも回転する。
図3に模式的に矢印で示すように、油路901aから吐出された潤滑油Oは、外側摺動界面Aを、外側摺動面30に沿って、前後方向(−Z方向)に流動する。また、ジャーナル軸受3a、3bは回転している。このため、潤滑油Oは、ジャーナル軸受3a、3bに対して、回転方向後側(θ方向)に流動する。すなわち、潤滑油Oは、外側摺動面30に沿って、前後方向かつ回転方向後側に流動する。ここで、外側摺動面30には、周方向つまり回転方向に所定間隔ずつ離間して、複数の油路33、34が配置されている。このため、外側摺動面30に沿って流動する潤滑油Oは、油路33、34に流れ込む。油路33、34は、傾斜部332、342を有している。傾斜部332、342は、上流側から下流側に向かって、θ方向およびZ方向を含む方向に、直線状に延在している。このため、油路33、34に流れ込んだ潤滑油Oは、油路33、34に沿って流動し、油孔32の入口320に流れ込む。図2に示すように、油孔32に流れ込んだ潤滑油Oは、ジャーナル軸受3a、3bの回転に伴う遠心力に抗して、油孔32を径方向外側から径方向内側に向かって流動し、内側摺動界面Bに供給される。このように、潤滑油Oは、油路901aを介して、外側摺動界面Aに供給される。また、潤滑油Oは、油路901a、油路33、34、油孔32を介して、内側摺動界面Bに供給される。
<作用効果>
次に、本実施形態のジャーナル軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。図3に示すように、外側摺動面30には、油路33、34が配置されている。油路33、34は、傾斜部332、342を有している。傾斜部332、342は、θ方向およびZ方向を含む方向に延在している。また、油路33、34の下流部330、340は、油孔32に連通している。回転軸50の回転に伴って、潤滑油Oは、傾斜部332、342を、油孔32に向かって流動する。このため、油孔32に、迅速に潤滑油Oを流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油Oを供給することができる。
次に、本実施形態のジャーナル軸受およびターボチャージャの作用効果について説明する。図3に示すように、外側摺動面30には、油路33、34が配置されている。油路33、34は、傾斜部332、342を有している。傾斜部332、342は、θ方向およびZ方向を含む方向に延在している。また、油路33、34の下流部330、340は、油孔32に連通している。回転軸50の回転に伴って、潤滑油Oは、傾斜部332、342を、油孔32に向かって流動する。このため、油孔32に、迅速に潤滑油Oを流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油Oを供給することができる。
また、図3に示すように、油孔32つまり下流部330、340は、外側摺動面30の軸方向中央に配置されている。一方、上流部331、341は、外側摺動面30の軸方向端に配置されている。すなわち、一対の油路33、34は、回転方向前側に開くV字状を呈している。このため、外側摺動面30の軸方向両端から軸方向中央の油孔32に、迅速に潤滑油Oを流動させることができる。
また、油孔32の入口320においては、前後一対の油路33、34から、潤滑油Oが合流する。このため、入口320において、潤滑油Oの油圧を高くすることができる。したがって、油孔32に、迅速に潤滑油Oを流し込むことができる。
また、油路33の上流部331は外側摺動面30の前端に、上流部341は外側摺動面30の後端に、各々開口している。このため、外側摺動面30の前後両端から溢れ出した潤滑油Oを、油路33、34に回収することができる。
<その他>
以上、本発明のジャーナル軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
以上、本発明のジャーナル軸受およびターボチャージャの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図4(a)〜(e)に、その他の実施形態(その1〜その5)のジャーナル軸受の外側摺動面の展開図の油路付近の拡大図を示す。図4(f)に、その他の実施形態(その6)のジャーナル軸受の前側から見た径方向断面図の油路付近の拡大図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。
図4(a)に示すように、油孔32の前側(ジャーナル軸受3a、3bの軸方向片側)だけに油路33を配置してもよい。勿論、油孔32の後側だけに図3に示す油路34を配置してもよい。図4(b)に示すように、傾斜部332、342は、曲線状に延在していてもよい。曲率中心は、傾斜部332、342の回転方向前側に設定しても、回転方向後側に設定してもよい。図4(c)に示すように、傾斜部332、342の横断面積(傾斜部332、342の延在方向に対して直交する方向の断面積)を、上流側から下流側に向かって小さくなるように、設定してもよい。こうすると、入口320において、潤滑油Oの油圧を高くすることができるため、油孔32に、迅速に潤滑油Oを流し込むことができる。勿論、傾斜部332、342の横断面積を、上流側から下流側に向かって大きくなるように、設定してもよい。図4(d)に示すように、上流部331は、外側摺動面30の前端に開口していなくてもよい。また、上流部341は、外側摺動面30の後端に開口していなくてもよい。すなわち、上流部331、341は、閉塞していてもよい。
図4(e)に示すように、油路35が、第一部33aと、第二部34aと、連結部35aと、を備えていてもよい。第一部33a、第二部34aは、図3に示す油路33、34と同様の構成を備えている。入口320の回転方向前側には、弧状の連結部35aが凹設されている。第一部33aと第二部34aとは、連結部35aを介して、連通している。本実施形態のように、V字状やC字状の一体型の油路35を配置してもよい。また、連結部35aを入口320から回転方向前側に直線状に延在させてもよい。すなわち、油路35が、回転方向後側に尖る、矢印状を呈していてもよい。また、連結部35aを入口320から回転方向前側かつ前後方向両側に拡張してもよい。すなわち、油路35が、回転方向後側に尖る、三角形状あるいは扇状を呈していてもよい。こうすると、入口320において、潤滑油Oの油圧を高くすることができるため、油孔32に、迅速に潤滑油Oを流し込むことができる。
図4(f)に示すように、油路33の横断面形状を、外側摺動面30に向かって拡がる台形状としてもよい。また、外側摺動面30に対する回転方向前側の溝側面335の傾斜角度α1を、外側摺動面30に対する回転方向後側の溝側面336の傾斜角度α2よりも、大きくしてもよい。こうすると、図2に示す回転軸50の回転に伴って、潤滑油Oが油路33に入りやすい。また、潤滑油Oが油路33から出にくい。
図5(a)〜(e)に、その他の実施形態(その7〜その12)のジャーナル軸受の外側摺動面の展開図の油路付近の拡大図を示す。なお、図3と対応する部位については、同じ符号で示す。また、説明の便宜上、凸部37〜39にハッチングを施す。
図5(a)に示すように、外側摺動面30に、複数の凸部37、38を配置してもよい。複数の凸部37、38は、周方向に所定間隔ずつ離間して、配置されている。凸部37は、径方向外側に突出する、リブ状を呈している。凸部37は、下流部370と、上流部371と、傾斜部372と、を備えている。下流部370は、油孔32の入口320(重心Gよりも回転方向後側の部分)に連なっている。上流部371は、下流部370に対して、回転方向前側に配置されている。傾斜部372は、上流部371と下流部370とを、直線状に連結している。傾斜部372は、上流側から下流側に向かって、θ方向およびZ方向を含む方向に、直線状に延在している。凸部38の構成は、凸部37の構成と、同様である。凸部38は、下流部380と、上流部381と、傾斜部382と、を備えている。凸部38の配置は、凸部37の配置と、油孔32を挟んで前後対称である。すなわち、一対の凸部37、38は、回転方向後側に尖るV字状に配置されている。V字頂点には、油孔32が配置されている。
凸部37、38は、傾斜部372、382を有している。傾斜部372、382は、θ方向およびZ方向を含む方向に延在している。また、凸部37、38は、油孔32に潤滑油を案内している。図2に示す回転軸50の回転に伴って、潤滑油は、傾斜部372、382に沿って、入口320に向かって流動する。このため、入口320に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油を供給することができる。
図5(b)に示すように、油孔32の前側(ジャーナル軸受3a、3bの軸方向片側)だけに凸部37を配置してもよい。勿論、油孔32の後側だけに凸部38を配置してもよい。また、傾斜部372は、曲線状に延在していてもよい。曲率中心は、傾斜部372の回転方向前側に設定しても、回転方向後側に設定してもよい。図5(c)に示すように、上流部371は、外側摺動面30の前端に開口していなくてもよい。また、上流部381は、外側摺動面30の後端に開口していなくてもよい。すなわち、上流部371、381は、閉塞していてもよい。
図5(d)に示すように、入口320の開口縁に、リブ状の凸部39を配置してもよい。凸部39は、重心Gの回転方向後側に配置されている。径方向外側から見て、凸部39は、回転方向前側(入口320側)に開口するC字状を呈している。凸部39は、入口320の開口縁のうち、回転方向後側の半周部分に配置されている。凸部39は、入口320に潤滑油を案内している。図2に示す回転軸50の回転に伴って、潤滑油は、凸部39に掻き取られ(堰き止められ)、入口320に流れ込む。このため、入口320に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油を供給することができる。
図5(e)に示すように、図5(a)の凸部37、38と、図5(d)の凸部39と、を、外側摺動面30に配置してもよい。こうすると、図2に示す回転軸50の回転に伴って、潤滑油は、傾斜部372、382に沿って、入口320に向かって流動する。並びに、潤滑油は、凸部39に掻き取られ、入口320に流れ込む。このため、入口320に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油を供給することができる。
図5(f)に示すように、図5(e)の凸部37〜39と、図3の油路33、34と、を外側摺動面30に配置してもよい。こうすると、図2に示す回転軸50の回転に伴って、潤滑油は、凸部37、38の傾斜部372、382および油路33、34の傾斜部332、342に沿って、入口320に向かって流動する。並びに、潤滑油は、凸部39に掻き取られ、入口320に流れ込む。このため、入口320に、迅速に潤滑油を流し込むことができる。したがって、油孔32から内側摺動界面Bに、迅速に潤滑油を供給することができる。なお、図3、図4(a)〜図4(f)の油路33〜35、図5(a)〜図5(f)の凸部37〜39は、適宜組み合わせて外側摺動面30に配置することができる。
油路33〜35、凸部37〜39の延在形状は特に限定しない。直線状、曲線状、直線と曲線とが連なった形状などであってもよい。油路33〜35、凸部37〜39の横断面形状は特に限定しない。C字状、V字状、多角形状(正方形状、長方形状、台形状、五角形状など)などであってもよい。外側摺動面30における油路33〜35、凸部37〜39の配置数は特に限定しない。例えば、回転軸50を中心とする所定角度(30°、45°、60°、90°、180°など)ごとに、油路33〜35、凸部37〜39を配置してもよい。また、複数の油路33〜35、凸部37〜39の形状(横断面形状、延在形状)の異同は特に限定しない。また、複数の油路33〜35同士を連結する連結油路を配置してもよい。同様に、複数の凸部37〜39同士を連結する連結凸部を配置してもよい。
1:ターボチャージャ、3a:ジャーナル軸受、3b:ジャーナル軸受、4:スラスト軸受、5:回転部、30:外側摺動面、31:内側摺動面、32:油孔、33:油路、33a:第一部、34:油路、34a:第二部、35:油路、35a:連結部、37:凸部、38:凸部、39:凸部、50:回転軸、51:コンプレッサインペラ、52:タービンインペラ、53:スラストカラー、90:ベアリングハウジング、91:コンプレッサハウジング、92:タービンハウジング、α1:傾斜角度、α2:傾斜角度、320:入口、330:下流部、331:上流部、332:傾斜部、335:溝側面、336:溝側面、340:下流部、341:上流部、342:傾斜部、370:下流部、371:上流部、372:傾斜部、380:下流部、381:上流部、382:傾斜部、901a:油路(ハウジング側油路)、901b:油路、902a:軸受収容部、902b:軸受収容部、903:スナップリング、A:外側摺動界面、B:内側摺動界面、G:重心、O:潤滑油
Claims (4)
- ベアリングハウジングの軸受収容部に収容され、前記軸受収容部の内周面に対して油膜を介して対向する外側摺動面と、回転軸の外周面に油膜を介して対向する内側摺動面と、前記外側摺動面と前記内側摺動面とを径方向に連通させる油孔と、を備え、前記回転軸に作用する径方向のジャーナル荷重を支持するジャーナル軸受であって、
前記回転軸の回転方向後側をθ方向、前記回転軸の軸方向における前記油孔に向かう方向をZ方向として、
前記外側摺動面には、θ方向およびZ方向を含む方向に延在する傾斜部を有し、前記油孔に連通する油路が配置されていることを特徴とするジャーナル軸受。 - 前記油孔は、前記外側摺動面の軸方向中央に配置され、
前記油路の上流部は、前記外側摺動面の軸方向端に開口している請求項1に記載のジャーナル軸受。 - ベアリングハウジングの軸受収容部に収容され、前記軸受収容部の内周面に対して油膜を介して対向する外側摺動面と、回転軸の外周面に油膜を介して対向する内側摺動面と、前記外側摺動面と前記内側摺動面とを径方向に連通させる油孔と、を備え、前記回転軸に作用する径方向のジャーナル荷重を支持するジャーナル軸受であって、
前記回転軸の回転方向後側をθ方向、前記回転軸の軸方向における前記油孔に向かう方向をZ方向として、
前記外側摺動面には、以下の(1)および(2)のうち、少なくとも一方の凸部が配置されていることを特徴とするジャーナル軸受。
(1)θ方向およびZ方向を含む方向に延在する傾斜部を有し、前記油孔に潤滑油を案内する凸部。
(2)前記油孔の開口縁に、前記油孔の重心よりもθ方向に配置され、前記油孔に潤滑油を案内する凸部。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のジャーナル軸受と、
前記軸受収容部と、前記軸受収容部に連通するハウジング側油路と、を有する前記ベアリングハウジングと、
前記ジャーナル軸受の径方向内側に回転可能に配置され、コンプレッサインペラとタービンインペラとを連結する前記回転軸と、
を備えるターボチャージャ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016253102A JP2018105431A (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | ジャーナル軸受およびターボチャージャ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016253102A JP2018105431A (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | ジャーナル軸受およびターボチャージャ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018105431A true JP2018105431A (ja) | 2018-07-05 |
Family
ID=62787793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016253102A Pending JP2018105431A (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | ジャーナル軸受およびターボチャージャ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018105431A (ja) |
-
2016
- 2016-12-27 JP JP2016253102A patent/JP2018105431A/ja active Pending
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