JP2018105144A5 - - Google Patents

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圧縮機やポンプ等では、ロータの軸部とケーシングの軸孔との間隙を介して作動流体が漏洩する。作動流体の漏洩量が多いほど効率が低下するので、当該間隙を封止する必要がある。軸封の手段としては、メカニカルシールやオイルシールを用いる方法等の他に、シールリングを用いる方法がある。
次に、第1の実施の形態によるスクリュー圧縮機の吐出側軸封部の作用を従来のスクリュー圧縮機の軸封部と比較して図2、図3、及び図5を用いて説明する。図5は、第1の実施の形態の比較例としての従来のスクリュー圧縮機の軸封部を示す説明図である。なお、図5において、図1〜図4に示す符号と同符号のものは、同様な部分であるので、その詳細な説明は省略する。
上述したように、第1の実施の形態の第2変形例によれば、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、更に以下の効果を得ることができる本実施の形態によれば、ロータ部21の吐出側端面21bがシールリング72と摺動接触する環状溝部71の側壁面を構成するので、シールリング72の偏摩耗を防ぎ、シールリング72の長寿命化を図ることができる。
具体的には、軸封流体供給路73は、吐出側ケーシング42の外部と吐出側軸孔53aとを連通させるように吐出側ケーシング42に設けられている。軸封流体供給路73の吐出側軸孔53a側の開口部73aは、シールリング72よりも吐出側のシャフト部23の基端側(図9及び図10では左側)に位置するように設けられている。軸封流体供給路73は、シールリング72における軸方向のシャフト部23の基端側(第1の側面93側)に流体を供給するものである。軸封流体供給路73を介してシールリング72の第1の側面93側に供給される流体の圧力(Poil2)は、シールリング72における軸方向のシャフト部23の端側(第2の側面94側)に作用する圧力、すなわち吐出側軸受給油路63を介して吐出側軸孔間隙G2に供給される吐出側軸受7、8用の潤滑油の圧力(Poil1)、よりも高くなるように設定されている。
また、本実施の形態によれば、軸封流体供給路73の開口部73aをシールリング72よりも吐出側のシャフト部23の基端側に設けたので、シールリング72の第1の側面93側(ロータ部21側)が、軸封流体供給路73を介して供給された相対的に高圧の潤滑油(流体)の圧力及び吐出側軸孔間隙G2に漏洩する空気(作動流体)の圧力を受ける。このため、スクリュー圧縮機1の始動時や定格時においても、シールリング72の第2の側面94が常に環状溝部71に摺動接触する。つまり、環状溝部71と摺動接触するシールリング72の側面94がスクリュー圧縮機1Cの運転条件によって変わらないので、シールリング72の摩耗による寿命の予測が容易である。
1、1A、1B、1C…スクリュー圧縮機、 2…雄ロータ(スクリューロータ)、 3…雌ロータ(スクリューロータ)、 4…ケーシング、 7、8…吐出側軸受、 21、31…ロータ部、 21a、31a…ローブ、 21b、31b…吐出側端面、 22…吸込側のシャフト部、 23、33…吐出側のシャフト部、 49a…吸込側軸孔(軸孔)、 53a…吐出側軸孔(吐出側の軸孔)、 71、71A、71B…環状溝部、 77…第1の側壁面、 78、78A…第2の側壁面、 72…シールリング、 63、63A…吐出側軸受給油路(軸封流体供給路)、 63a、63b…開口部、 73…軸封流体供給路、 73a…開口部、 74…軸封流体回収路、 74a…開口部、 80…垂直面、 81…傾斜面、81D…貯留部形成面、 G2…吐出側軸孔間隙(吐出側のシャフト部と吐出側の軸孔との間隙)、 Fs…流体貯留部

Claims (10)

  1. ねじ状のロータ部と前記ロータ部の軸方向の両側端部にそれぞれ配置されたシャフト部とを有するスクリューロータと、
    前記シャフト部が挿通される軸孔を有し、前記スクリューロータを収容するケーシングと、
    吐出側のシャフト部と吐出側の軸孔との間隙から作動流体が漏洩することを封止する吐出側軸封部とを備え、
    前記吐出側軸封部は、
    前記吐出側のシャフト部における前記吐出側の軸孔に対向する外周部に設けられた環状溝部と、
    前記環状溝部内において前記吐出側のシャフト部の軸方向に移動可能に配置され、前記吐出側の軸孔の内壁面及び前記環状溝部の側壁面に摺動接触可能なシールリングと、
    前記ケーシングの外部と前記吐出側の軸孔とを連通させるように前記ケーシングに設けられ、前記シールリングの軸方向いずれか一方側に流体を供給する軸封流体供給路とを有し、
    前記軸封流体供給路を介して前記シールリングの軸方向いずれか一方側に供給される流体の圧力は、前記シールリングの軸方向他方側に作用する圧力よりも高くなるように設定されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記軸封流体供給路の軸孔側の開口部は、前記シールリングよりも前記吐出側のシャフト部の先端側に位置し、
    前記軸封流体供給路を介して供給される流体の圧力は、前記間隙に流入する作動流体の圧力よりも高くなるように設定されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項2に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記ロータ部の吐出側端面が前記環状溝部の側壁面の一方を構成する
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項1に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記軸封流体供給路の軸孔側の開口部は、前記シールリングよりも前記吐出側のシャフト部の基端側に位置する
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  5. 請求項4に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記吐出側軸封部は、前記吐出側の軸孔に連通するように前記ケーシングに設けられた軸封流体回収路を更に有し、
    前記軸封流体回収路の軸孔側の開口部は、前記軸封流体供給路の軸孔側の開口部よりも前記吐出側のシャフト部の基端側に位置する
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記環状溝部を画成する側壁面のうち、前記軸封流体供給路に近い側の側壁面は、その溝開口側の部分が底面側の部分に対して前記軸封流体供給路の側に位置し、その溝開口側の部分が前記吐出側の軸孔の内壁面と共に前記流体を貯留可能な流体貯留部を形成する
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  7. 請求項6に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記環状溝部を画成する側壁面のうち、前記軸封流体供給路に近い側の前記側壁面は、その溝開口側の部分の最内径が前記シールリングの内径よりも大きくなるように設定されている
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  8. 請求項6に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記軸封流体供給路は、前記流体貯留部に開口する
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  9. 請求項6に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記環状溝部を画成する側壁面のうち、前記軸封流体供給路に近い側の前記側壁面は、その溝開口側の部分が底面側の部分に対して前記軸封流体供給路の側に傾斜する傾斜面である
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  10. 請求項2又は3に記載のスクリュー圧縮機において、
    前記軸封流体供給路には、前記スクリューロータを回転自在に支持する吐出側軸受に供給する潤滑油が供給される
    ことを特徴とするスクリュー圧縮機。
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