JP2018104774A - 水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 - Google Patents
水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018104774A JP2018104774A JP2016253488A JP2016253488A JP2018104774A JP 2018104774 A JP2018104774 A JP 2018104774A JP 2016253488 A JP2016253488 A JP 2016253488A JP 2016253488 A JP2016253488 A JP 2016253488A JP 2018104774 A JP2018104774 A JP 2018104774A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alkylene oxide
- liquid composition
- quenching liquid
- polyhydric alcohol
- aqueous quenching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D1/00—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
- C21D1/56—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering characterised by the quenching agents
- C21D1/60—Aqueous agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/02—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques
- C08J3/03—Making solutions, dispersions, lattices or gels by other methods than by solution, emulsion or suspension polymerisation techniques in aqueous media
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L71/00—Compositions of polyethers obtained by reactions forming an ether link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L71/02—Polyalkylene oxides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C10—PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
- C10M—LUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
- C10M173/00—Lubricating compositions containing more than 10% water
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2201/00—Properties
- C08L2201/54—Aqueous solutions or dispersions
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
Description
しかし、水系の焼入れ液は、水の沸点が100℃であるため、蒸気膜が破れた後は100℃付近まで処理物が急激に冷却される。すなわち、水系の焼入れ液を用いた場合、マルテンサイトが生成する温度領域での冷却速度が速いため、処理物に局所的な温度差が生じるなどして、処理物に割れ(焼き割れ)が生じやすい。
焼き割れを改善するため、例えば、特許文献1の技術が提案されている。
しかし、特許文献1の焼入れ液添加剤は、冷却速度が速いため焼き割れを十分に改善することはできない。
[1]水(A)、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)、及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)を含み、前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)は質量平均分子量が10,000以上であり、前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)は、炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの混合付加物であり、かつ質量平均分子量が10,000以上である、水系焼入れ液組成物。
[2]上記[1]に記載の水系焼入れ液組成物中に、加熱した金属材料を浸漬する焼入れ工程を有する、金属材料の製造方法。
本実施形態の水系焼入れ液組成物は、水(A)、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)、及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)を含み、前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)は質量平均分子量が10,000以上であり、前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)は、炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの混合付加物であり、かつ質量平均分子量が10,000以上であるものである。
本実施形態の水系焼入れ液組成物は、水(A)を含む。
水系焼入れ液組成物が水(A)を含まない場合、冷却性能を十分にすることができず、また、火災の危険性が増加し、安全性を高めることができない。
水(A)は特に限定されず、蒸留水、イオン交換水、水道水、工業用水等のいずれを用いてもよい。
濃縮液の形態の場合の水(A)の含有量は特に限定されないが、引火点を低くするなどして安全性を高める観点、輸送コストの観点、並びに、後述する直鎖ポリアルキレングリコール類(B)及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の使用量を確保する観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の8〜95質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましく、30〜70質量%であることがさらに好ましい。
希釈液の形態の場合の水(A)の含有量は特に限定されないが、引火点を低くするなどして安全性を高める観点及び冷却速度の観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の75〜97質量%であることが好ましく、80〜95質量%であることがより好ましく、85〜93質量%であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において「冷却速度」とは、JIS K2242:2012:付属書A(B法)に準拠して測定される、350℃から150℃までの温度域における冷却時間から算出される冷却速度を意味するものとする。
本実施形態の水系焼入れ液組成物は、(B)成分として、質量平均分子量10,000以上の直鎖ポリアルキレングリコール類を含む。
水系焼入れ液組成物が(B)成分を含まない場合、(B)成分と後述する(C)成分との組み合わせによる相乗効果、すなわち、冷却速度を遅くして焼き割れを抑制する効果を得ることができない。
また、(B)成分と(C)成分とを組み合わせることにより、冷却速度を遅くできるため、(B)成分と(C)成分とを組み合わせた本実施形態の水系焼入れ液組成物では、所定の冷却速度を得るにあたり、ポリマーの濃度を低くしたり、比較的分子量の小さいポリマーを用いたりすることが可能となる。このため、本実施形態の水系焼入れ液組成物のベタツキを抑制することができ、処理物を水系焼入れ液組成物中に投入して引き上げる際に、処理物によって持ち去られるポリマー((B)成分及び(C)成分)の量を減らすことができる。つまり、(B)成分と(C)成分とを組み合わせた本実施形態の水系焼入れ液組成物は、焼入れの回数を重ねても、水系焼入れ液組成物中のポリマー((B)成分及び(C)成分)の濃度低下を抑制し、冷却速度が変化することを抑制できる。
なお、本明細書において質量平均分子量及び数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算値を意味する。
また、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の質量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.5〜5.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがより好ましく、2.5〜3.5であることがさらに好ましい。
R1O−(RAO)n−R2 (I)
式(I)中、RAは炭素数2〜6のアルキレン基を示す。R1及びR2はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜11のアシル基、置換基を有していてもよい炭素数5〜18の飽和若しくは不飽和の脂環式炭化水素基若しくは芳香族炭化水素基を示す。nは該化合物の質量平均分子量が10,000以上の範囲となる数である。(RAO)単位が複数ある場合、すなわちn≧2の場合には、各(RAO)単位は同一であってもよく、異なっていてもよい。オキシアルキレン単位(RAO)が異なる場合、ランダム型及びブロック型のいずれであってもよいが、取り扱い性の観点からランダム型が好ましい。
直鎖ポリアルキレングリコール類(B)は、好ましくは水溶性である。
なお、本明細書において、上記一般式(I)の化合物のうち、両末端が水素のものをポリアルキレングリコール、少なくとも何れかの末端が水素以外のものをポリアルキレングリコール誘導体と称する。また、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)は、該ポリアルキレングリコール及び該ポリアルキレングリコール誘導体を含む包括概念とする。
R1及びR2が示す炭素数5〜18の飽和脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロオクチル基,シクロノニル基,シクロデシル基等が挙げられる。炭素数5〜18の不飽和脂環式炭化水素基としては、シクロペンテニル基やシクロヘキセニル等が挙げられる。炭素数5〜18の芳香族炭化水素基としては、フェニル基,ナフチル基等のアリール基が挙げられる。
置換基としては例えば、C1〜C6アルキル基,C1〜C6アルコキシ基,C6〜C14のアリール基等が挙げられる。
濃縮液の形態の場合の直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の含有量は特に限定されないが、引火点を低くするなどして安全性を高める観点、並びに、水(A)及び後述する分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の使用量を確保する観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の5〜60質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、20〜40質量%であることがさらに好ましい。
希釈液の形態の場合の直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の含有量は特に限定されないが、引火点を低くするなどして安全性を高める観点、冷却速度の観点、並びに、水(A)及び後述する分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の使用量を確保する観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の1〜30質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態の水系焼入れ液組成物は、(C)成分として、特定の分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物を含む。該分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)は、炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの混合付加物であり、かつ質量平均分子量が10,000以上である。
水系焼入れ液組成物が(C)成分を含まない場合、上述した(B)成分と(C)成分との組み合わせによる相乗効果を得ることができない。
また、分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の質量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.5〜5.0であることが好ましく、2.0〜4.0であることがより好ましく、2.5〜3.5であることがさらに好ましい。
原料となる多価アルコールの具体例としては、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトール等が挙げられ、この中でもグリセリンが好ましい。
濃縮液の形態の場合の分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の含有量は特に限定されないが、引火点を高くするなどして安全性を高める観点、並びに、水(A)及び上述した直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の使用量を確保する観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の5〜50質量%であることが好ましく、8〜40質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましい。
希釈液の形態の場合の分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の含有量は特に限定されないが、引火点を高くするなどして安全性を高める観点及び冷却速度の観点、並びに、水(A)及び上述した直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の使用量を確保する観点から、水系焼入れ液組成物の全量基準の1〜25質量%であることが好ましく、1.5〜15質量%であることがより好ましく、2〜7質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分と(C)成分との質量比を上記範囲とすることにより、(B)成分と(C)成分との組み合わせによる相乗効果を発揮しやすくすることができる。すなわち、(B)成分と(C)成分との質量比を上記範囲とすることにより、冷却速度を遅くして焼き割れを抑制しやすくできるとともに、焼入れの回数を重ねることによって冷却速度が変化することを抑制しやすくできる。
(B)成分と(C)成分との質量比は、1:1〜4:1であることがより好ましく、1:1〜3:1であることがさらに好ましい。
本実施形態の水系焼入れ液組成物は、本実施形態の目的を阻害しない範囲で添加剤(D)を含有してもよい。添加剤としては、潤滑性向上剤、金属不活性化剤、消泡剤、殺菌剤、防錆剤及び酸化防止剤等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。
潤滑性向上剤としては、ひまし油、菜種油等の植物油、ラノリン等の油脂等が挙げられる。
(金属不活性化剤)
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、及びチアジアゾール、リン酸ナトリウム塩、リン酸エステル誘導体等が挙げられる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、アルキル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤;2,6−ジ−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2、6−ジ−t−ブチルフェノール)、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤;ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネイト等の硫黄系酸化防止剤;ホスファイト等のリン系酸化防止剤;モリブデン系酸化防止剤;等が挙げられる。
(防腐剤、消泡剤、防錆剤)
防腐剤としては、例えば、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン及びジエタノールアミン等のアミン系防腐剤、トリアジン系防腐剤、アルキルベンゾイミダゾール系防腐剤、イソチアゾリン系防腐剤、ピリジン系防腐剤、フェノール系防腐剤、ピリチオン系防腐剤等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン系化合物、ポリエーテル系化合物などを挙げることができる。
防錆剤としては、例えば、デカン二酸(セバシン酸)及びネオデカン酸を挙げることができる。
濃縮液の形態の場合の添加剤(D)の含有量は特に限定されないが、通常、水系焼入れ液組成物の全量基準の0.1〜15質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましく、1〜5質量%であることがさらに好ましい。
希釈液の形態の場合の添加剤(D)の含有量は特に限定されないが、水系焼入れ液組成物の全量基準の0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜1質量%であることがさらに好ましい。
なお、添加剤(D)として、複数の成分を含有する場合には、各成分は独立して上記範囲で含有されるものとする。
本実施形態の金属材料の製造方法は、上述した本実施形態の水系焼入れ液組成物中に、加熱した金属材料を浸漬して冷却する焼入れ工程を有するものである。
実施例及び比較例の水系焼入れ液組成物に関して、以下の測定及び評価を行った。結果を表1〜4に示す。
実施例1〜4及び比較例1〜20、参考例1〜2の水系焼入れ液組成物に関して、JIS K2242:2012に規定される冷却性能試験方法に準拠して、810℃に加熱した銀試料を水系焼入れ液組成物(油温:40℃)に投入し、銀試料の冷却曲線を求めた。そして、該冷却曲線に基づき、銀試料が350℃から150℃まで冷却される際の冷却速度(℃/s)を算出した。
実施例4及び参考例1〜2の水系焼入れ液組成物に関して、下記の誘導加熱劣化試験を行った。該試験後の水系焼入れ液組成物に関して、上記1−1と同様にして、銀試料が350℃から150℃まで冷却される際の冷却速度(℃/s)を算出した。
<誘導加熱劣化試験>
テストピース:SUS304(φ25×50mm)
焼入温度 :850℃(25kHz誘導加熱)
油量 :400ml
油温 :40℃
撹拌 :200rpm
窒素吹込み:200ml/分
焼入時間 :5分
焼入回数 :100回
実施例及び比較例の水系焼入れ液組成物の材料は以下のものを用いた。
<水(A)>
イオン交換水
<直鎖ポリアルキレングリコール類(B)>
・PAG1(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、Mw=19,000、Mw/Mn=2.7、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=80:20)
・PAG2(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、Mw=26,000、Mw/Mn=2.6、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=84:16)
・PAG3(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、Mw=27,000、Mw/Mn=3.1、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=84:16)
・PAG4(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、Mw=10,000、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=80:20)
・PAG5(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、Mw=10,000、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=72:28)
<分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)>
・グリセリンのエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの混合付加物、Mw=15,000、Mw/Mn=2.7、エチレンオキサイド単位の数:プロピレンオキサイド単位の数=72:28)
<その他の分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物>
・グリセリンのエチレンオキサイド付加物(Mw=450)
・グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(Mw=330)
実施例1〜4の水系焼入れ液組成物、比較例1〜20、参考例1〜2の水系焼入れ液組成物を表1〜4の組成で調製した。
一方、表1の結果から、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の何れか一方を含まない比較例1〜4の水系焼入れ液組成物は、冷却速度が速く、焼き割れの抑制に適さないものであることが確認できる。
また、表2の結果から、比較例5〜12の水系焼入れ液組成物は、2種類の直鎖ポリアルキレングリコール類(B)を含んでいるが、分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)を含んでいないため、冷却速度を遅くできないことが確認できる。
また、表3の結果から、比較例13〜20の水系焼入れ液組成物は、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)を含み、さらに多価アルコールを含んでいるが、冷却速度を遅くできないことが確認できる。この原因は、比較例13〜20の多価アルコールがグリセリンのエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの混合付加物ではないこと、及び、該多価アルコールの分子量が小さすぎること、にあると考えられる。
なお、参考例1及び2の水系焼入れ液組成物は、新油の状態での冷却速度が実施例4よりも遅くなっている。これは、参考例1の水系焼入れ液組成物はポリマー含有量が実施例4よりも多く、参考例2の水系焼入れ液組成物はポリマーの分子量が実施例4よりも大きいためである。つまり、ポリマーの含有量やポリマーの分子量が同等であれば、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)を含む水系焼入れ液組成物の冷却速度が、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の何れか一方を含まない水系焼入れ液組成物の冷却速度よりも遅いことは、表1〜4の結果から示されている。
Claims (8)
- 水(A)、直鎖ポリアルキレングリコール類(B)、及び分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)を含み、前記直鎖ポリアルキレングリコール(B)は質量平均分子量が10,000以上であり、前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)は、炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの混合付加物であり、かつ質量平均分子量が10,000以上である、水系焼入れ液組成物。
- 前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)と前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)との質量比が1:3〜5:1である、請求項1に記載の水系焼入れ液組成物。
- 前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の質量平均分子量が10,000以上100,000以下であり、前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の質量平均分子量が10,000以上100,000以下である請求項1又は2に記載の水系焼入れ液組成物。
- 前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)が、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールである、請求項1〜3の何れか1項に記載の水系焼入れ液組成物。
- 前記直鎖ポリアルキレングリコール類(B)の分子中における、炭素数2のアルキレンオキサイド単位の数と、炭素数3のアルキレンオキサイド単位の数との比が、50:50〜95:5である請求項4に記載の水系焼入れ液組成物。
- 前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の分子中における、炭素数2のアルキレンオキサイド単位の数と、炭素数3のアルキレンオキサイド単位の数との比が、50:50〜90:10である請求項1〜5の何れか1項に記載の水系焼入れ液組成物。
- 前記分岐状の多価アルコールアルキレンオキサイド付加物(C)の多価アルコールがグリセリンである請求項1〜6の何れか1項に記載の水系焼入れ液組成物。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の水系焼入れ液組成物中に、加熱した金属材料を浸漬する焼入れ工程を有する、金属材料の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016253488A JP6892100B2 (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | 水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 |
CN201780044911.6A CN109477156B (zh) | 2016-12-27 | 2017-12-22 | 水系淬火液组合物和使用其的金属材料的制造方法 |
US16/318,416 US11180817B2 (en) | 2016-12-27 | 2017-12-22 | Water-based quenching liquid composition and method for manufacturing metal material using same |
PCT/JP2017/046231 WO2018123904A1 (ja) | 2016-12-27 | 2017-12-22 | 水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 |
TW106145531A TWI758384B (zh) | 2016-12-27 | 2017-12-25 | 水系淬火液組成物及使用其之金屬材料製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016253488A JP6892100B2 (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | 水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018104774A true JP2018104774A (ja) | 2018-07-05 |
JP6892100B2 JP6892100B2 (ja) | 2021-06-18 |
Family
ID=62709422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016253488A Active JP6892100B2 (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | 水系焼入れ液組成物及びそれを用いた金属材料の製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11180817B2 (ja) |
JP (1) | JP6892100B2 (ja) |
CN (1) | CN109477156B (ja) |
TW (1) | TWI758384B (ja) |
WO (1) | WO2018123904A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA3145541A1 (en) * | 2019-08-28 | 2021-03-04 | Indorama Ventures Oxides Australia Pty Limited | Agents for use in hydrometallurgical process streams |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6259696A (ja) * | 1985-09-07 | 1987-03-16 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 高含水作動液用の増粘系 |
JP2009126975A (ja) * | 2007-11-26 | 2009-06-11 | Cosmo Sekiyu Lubricants Kk | 含水系潤滑油組成物 |
WO2010021299A1 (ja) * | 2008-08-22 | 2010-02-25 | 出光興産株式会社 | 水溶性金属加工油剤および金属加工用クーラント |
JP2015071750A (ja) * | 2013-09-04 | 2015-04-16 | 三洋化成工業株式会社 | 金属加工品の製造方法 |
WO2015146908A1 (ja) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | 出光興産株式会社 | 水溶性金属加工油および金属加工用クーラント |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4151099A (en) * | 1977-01-03 | 1979-04-24 | Basf Wyandotte Corporation | Water-based hydraulic fluid and metalworking lubricant |
JPH04180515A (ja) | 1990-11-15 | 1992-06-26 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 焼入油添加剤 |
-
2016
- 2016-12-27 JP JP2016253488A patent/JP6892100B2/ja active Active
-
2017
- 2017-12-22 US US16/318,416 patent/US11180817B2/en active Active
- 2017-12-22 CN CN201780044911.6A patent/CN109477156B/zh active Active
- 2017-12-22 WO PCT/JP2017/046231 patent/WO2018123904A1/ja active Application Filing
- 2017-12-25 TW TW106145531A patent/TWI758384B/zh active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6259696A (ja) * | 1985-09-07 | 1987-03-16 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 高含水作動液用の増粘系 |
JP2009126975A (ja) * | 2007-11-26 | 2009-06-11 | Cosmo Sekiyu Lubricants Kk | 含水系潤滑油組成物 |
WO2010021299A1 (ja) * | 2008-08-22 | 2010-02-25 | 出光興産株式会社 | 水溶性金属加工油剤および金属加工用クーラント |
JP2015071750A (ja) * | 2013-09-04 | 2015-04-16 | 三洋化成工業株式会社 | 金属加工品の製造方法 |
WO2015146908A1 (ja) * | 2014-03-28 | 2015-10-01 | 出光興産株式会社 | 水溶性金属加工油および金属加工用クーラント |
JP2015189954A (ja) * | 2014-03-28 | 2015-11-02 | 出光興産株式会社 | 水溶性金属加工油および金属加工用クーラント |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TWI758384B (zh) | 2022-03-21 |
CN109477156A (zh) | 2019-03-15 |
US11180817B2 (en) | 2021-11-23 |
TW201833222A (zh) | 2018-09-16 |
JP6892100B2 (ja) | 2021-06-18 |
US20190292614A1 (en) | 2019-09-26 |
WO2018123904A1 (ja) | 2018-07-05 |
CN109477156B (zh) | 2022-02-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103710083B (zh) | 等温分级淬火油组合物及其用途 | |
CN104263886A (zh) | 淬火液组合物及其用途 | |
CN107151728B (zh) | 一种转基因大豆油型金属热处理淬火油及其制备方法 | |
KR910009965B1 (ko) | 폴리옥사졸린함유 수성퀜칭매제를 사용하는 퀜칭방법 | |
CN105154194A (zh) | 一种食品级润滑油组合物 | |
US20100056406A1 (en) | Hydraulic Fluid and Method of Preventing Vapor Phase Corrosion | |
CN109477156B (zh) | 水系淬火液组合物和使用其的金属材料的制造方法 | |
JP4460076B2 (ja) | 水溶性焼入れ液 | |
JP6787594B2 (ja) | 水溶性焼入れ油組成物 | |
CN106566625A (zh) | 一种植物油基钛合金乳化加工液 | |
US10633607B2 (en) | Lubricant with sulfur-containing polyalkylene glycol | |
US9303293B2 (en) | Synthetic quenching fluid composition | |
CN108884504B (zh) | 水溶性淬火油组合物 | |
CN107099367A (zh) | 一种高含油量、高抗摩性能的环保水性半合成切削液及其制备方法 | |
CN103409205B (zh) | 钒及其合金板带材热轧润滑剂 | |
CN107164043A (zh) | 一种高温高压重负荷耐辐射抗燃汽轮机油组合物 | |
CN108587752A (zh) | 汽轮机油 | |
CN105063294A (zh) | 环境友好低温回火液的组合物 | |
CN110106327A (zh) | 一种复合抗氧化剂、分级淬火油及其制备方法 | |
CN115537258B (zh) | 一种节能型合成空压机油及其制备方法 | |
JP2011241270A (ja) | 含水系潤滑油組成物 | |
CN104152214A (zh) | 一种润滑油组合物 | |
CN103450992B (zh) | 铌及铌合金箔材冷轧润滑剂 | |
CN118207391A (zh) | 一种含石墨烯新型水基淬火剂 | |
CN109517656A (zh) | 一种散热效果好的耐磨材料表面涂料配方 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201006 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201125 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210427 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210520 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6892100 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |