JP2018104588A - 止水材 - Google Patents

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Abstract

【課題】止水部以外の場所の汚染を効果的に防止することができ、止水部を容易に止水することができる止水材を提供する。【解決手段】本発明に係る止水材は、第1の状態の止水材に吸水させることで、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であり、厚みが1mm以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、吸水可能な止水材に関する。
従来、土木工事や建築工事等において、種々の止水材が用いられている。止水材の具体例としては、例えば、シールドトンネル工事等に用いられるシールドセグメント間の止水材や、ビル建築工事等における基礎工事又は地下構造物工事等において、コンクリート打ち継ぎ部の止水材等が挙げられる。
下記の特許文献1には、主剤(A)と硬化剤(B)とを含む水膨張性止水材が開示されている。上記主剤(A)は、ポリエーテルポリオール(A−1−1)と有機ポリイソシアネート(A−1−2)とから得られる末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A−1)と、多官能有機イソシアネート架橋剤(A−2)と、可塑剤(A−3)と、チキソ性付与剤(A−4)とを含む。上記硬化剤(B)は、ポリエーテルポリオール(B−1)と、硬化促進剤(B−2)とを含む。
下記の特許文献2には、ゴム組成物が加硫成形された水膨張性止水材が開示されている。上記ゴム組成物は、疎水性ゴムを主成分とするゴム100重量部と、高吸水性樹脂20〜150重量部と、アルキレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体5〜100重量部と、加硫剤とを含む。
特開2003−292939号公報 特開2003−113367号公報
特許文献1に記載のような従来の止水材では、溶剤を用いる必要がある。そのため、施工現場では、溶剤が揮発して臭気が発生する。特に、周囲が覆われた狭い施工現場では、安全な作業環境を確保するために、換気設備等を用意する必要がある。また、特許文献1に記載の止水材は液状であるので、作業中に止水材が垂れたりすると、止水したい部材間(止水部)以外の場所が汚染されることがある。さらに、特許文献1に記載の止水材は硬化剤を含んでいるので、1回しか用いることができず、また、硬化した止水材を取り除くことは困難である。
特許文献2に記載のような従来の止水材では、吸水膨張速度が高く、比較的短期間に高い膨張性を発現させることができるので、止水性を高めることはできる。しかし、特許文献2に記載のような従来の止水材では、高い吸水性を有するために、吸水により止水材が軟化することがある。結果として、従来の止水材では、耐久性が低下することがある。
本発明の目的は、止水部以外の場所の汚染を効果的に防止することができ、止水部を容易に止水することができる止水材を提供することである。
本発明の広い局面によれば、第1の状態の止水材に吸水させることで、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であり、厚みが1mm以上である、止水材が提供される。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、下記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能である。
吸水率(重量%)=[((吸水後の止水材の重量)−(第1の状態の止水材の重量))/(第1の状態の止水材の重量)]×100 (1)
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記式(1)で表される吸水率が、少なくとも5重量%変化したときに、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態が、温度23℃及び湿度50%の環境下で7日間乾燥させた状態である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記第1の状態の止水材の含水量が、0.5重量%以下である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、吸水と乾燥とを繰り返したときに、体積が可逆的に変化可能である。
本発明に係る止水材のある特定の局面では、前記止水材の材料は、塩化ビニル系樹脂である。
本発明に係る止水材は、第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であり、厚みが1mm以上であるので、止水部以外の場所の汚染を効果的に防止することができ、止水部を容易に止水することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(止水材)
本発明に係る止水材では、第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である。本発明に係る止水材では、厚みが1mm以上である。
本発明に係る止水材では、上述した構成が備えられているので、止水部以外の場所の汚染を効果的に防止することができ、止水部を容易に止水することができる。例えば、仮設のコンクリート排水溝の工事等において、本発明に係る止水材を部材間の止水に用いた場合には、施工現場で溶剤を用いる必要がなく、さらに、上記止水材は液状ではないので、止水したい部材間(止水部)以外の場所の汚染を効果的に防止することができる。また、本発明に係る止水材は、吸水又は乾燥させることで体積が変化(膨張又は収縮)するので、上記止水材を止水部に配置すると、上記止水材が吸水により膨張することで、十分な止水性を発揮することができる。また、止水する必要がなくなったときには、上記止水材を乾燥により収縮させることで、止水部から上記止水材を容易に取り外すことができる。
本発明に係る止水材では、第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である。止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が、1.1倍以上に変化可能であることが好ましい。
上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の変化可能な体積の上限は特に限定されない。止水部をより一層容易に止水する観点、及び耐久性をより一層良好にする観点からは、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の変化可能な体積は、好ましくは1.5倍以下、より好ましくは1.3倍以下である。
上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対する吸水後の止水材の体積変化は、止水性の指標の1つである。上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であると、止水部に該止水部と同じ寸法の上記止水材を配置することで、上記止水材が水と接触して膨張したときに、止水部と上記止水材との隙間を埋めることができ、上記止水材の止水性が十分に発揮される。
上記第1の状態は、止水材の任意の1つの状態であり、本発明においては、第1の状態と、該第1の状態の止水材に吸水させた状態との2つの状態において、体積が1.05倍以上に変化可能である性質を止水材が有することで、該体積の変化時に、止水部をより一層容易に止水することができる。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態は、温度23℃及び湿度50%の環境下で7日間乾燥させた状態であることが好ましい。この乾燥条件で乾燥を行うと、初期の吸水性が均一な止水材が得られやすい。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材の含水量は、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.3重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下である。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、下記式(1)で表される吸水率が、少なくとも5重量%変化したときに、上記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が、1.05倍以上に変化可能であることが好ましい。
吸水率(重量%)=[((吸水後の止水材の重量)−(第1の状態の止水材の重量))/(第1の状態の止水材の重量)]×100 (1)
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記吸水率が3重量%変化したときに、上記第1の状態の止水材の体積に対して吸水後の止水材の体積が上記下限以上に変化することがより好ましく、上記吸水率が5重量%変化したときに、上記第1の状態の止水材の体積に対して吸水後の止水材の体積が上記下限以上に変化することがさらに好ましい。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記第1の状態の止水材の体積に対して吸水後の止水材の体積が、1.05倍以上に変化可能であることが好ましく、1.1倍以上に変化可能であることがより好ましい。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記式(1)で表される吸水率が少なくとも5重量%変化したときに、上記第1の状態の止水材の体積に対して吸水後の止水材の体積が、1.05倍以上に変化可能であることが好ましく、1.1倍以上に変化可能であることがより好ましい。
本発明に係る止水材では、厚みが1mm以上である。止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記止水材の厚みは、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上である。上記止水材の厚みの上限は特に限定されない。止水材の運搬性をより一層良好にする観点からは、上記止水材の厚みは、好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下である。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能であることが好ましく、10重量%以上変化可能であることがより好ましい。
止水部をより一層容易に止水する観点からは、上記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、上記第1の状態の止水材に吸水させることで、上記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能であることが好ましく、10重量%以上変化可能であることがより好ましい。
上記第1の状態の止水材に吸水させるか、又は上記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて上記第1の状態の止水材に吸水させた後に測定される上記式(1)で表される吸水率は、止水性の指標である。
上記止水材は吸水により体積が変化する。上記吸水率が5重量%以上変化可能であると、通常、上記止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であり、上記止水材の止水性が十分に発揮される。
止水材の実使用性をより一層高める観点からは、上記止水材は、吸水と乾燥とを繰り返したときに、体積が可逆的に変化可能であることが好ましい。上記止水材を止水部に配置すると、上記止水材が吸水により膨張することで、十分な止水性を発揮することができる。また、止水部を止水する必要がなくなったときには、上記止水材を乾燥により収縮させることで、止水部から上記止水材を容易に取り外すことができる。
止水部をより一層容易に止水する観点、及び止水材の実使用性をより一層高める観点からは、上記止水材は、塩化ビニル系樹脂により構成されていることが好ましい。上記止水材の形状は特に限定されず、例えば、シート、テープ、及びロッド等が挙げられる。上記止水材の材料は、吸水性を示す材料であれば特に限定されない。止水部をより一層容易に止水する観点、及び止水材の実使用性をより一層高める観点からは、上記止水材の材料は、塩化ビニル系樹脂であることが好ましい。上記材料としては、塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と親水性モノマーに由来する構造単位とを有する塩化ビニル系共重合体等が挙げられる。
塩化ビニル系共重合体を得るために用いる親水性モノマー:
塩化ビニルモノマーと親水性モノマーとの共重合体において、上記親水性モノマーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。したがって、上記止水材は、親水性モノマーに由来する構造単位を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。上記親水性モノマーを2種以上併用する場合に、2種以上の親水性モノマーが有する親水性基は同一であってもよく、異なっていてもよい。上記親水性モノマーは、上記共重合体の主鎖に置換又は結合していることが好ましい。上記親水性モノマーは、上記共重合体の側鎖に置換又は結合していてもよい。上記親水性モノマーは、上記共重合体の主鎖に置換又は結合するため、(メタ)アクリロイル基、アリル基等の塩化ビニルモノマーと共重合可能な骨格を有することが好ましい。
上記親水性モノマーとしては、例えば、(1)非イオン性モノマー、(2)アミノ基、アンモニウム基、ピリジル基、イミノ基又はベタイン構造等のカチオン性基を有するビニルモノマー(以下、「(2)カチオン性モノマー」と記載することがある)、(3)カルボキシル基、スルホ基又はリン酸基等のアニオン性基を有するビニルモノマー(以下、「(3)アニオン性モノマー」と記載することがある)、及び(4)その他のモノマーが挙げられる。上記(2)カチオン性モノマー及び上記(3)アニオン性モノマーはそれぞれ、塩の形態であってもよい。
上記(1)非イオン性モノマーの具体例としては、ビニルアルコール化合物、ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、アルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜8)(メタ)アクリルアミド、ジアルキル(例えばアルキル基の総炭素数2〜8)(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニル環状アミド、アルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物であるポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するアリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのアリルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するビニルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのビニルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するスチリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのスチリルエーテル、及び環状アミド基を有する(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルとメタクリロイルとを示す。
上記ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステル、及び上記ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリルアミドとしては、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及びN−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、及びポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記多価アルコールの炭素数は好ましくは1〜8である。上記多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステルの炭素数は好ましくは1〜8である。上記多価アルコールはポリアルキレングリコールであることが好ましく、ポリエチレングリコールであることがより好ましい。反応性を確保するために、上記アルキレングリコールの平均重合度は好ましくは4以上、好ましくは140以下、より好ましくは100以下である。
上記アルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜8)(メタ)アクリルアミドとしては、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、及びN−イソブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記ジアルキル(例えばアルキル基の総炭素数2〜8)(メタ)アクリルアミドとしては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記N−ビニル環状アミドとしては、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
上記アルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びn−ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有する化合物に関しては、上記アルキルエーテル骨格におけるアルキル基の炭素数は好ましくは1〜20であり、上記アルキルエーテル骨格にアリール基が置換されていてもよく、上記アリールエーテル骨格におけるアリール基の炭素数は好ましくは6〜12であり、上記アリールエーテル骨格に炭素数1〜14のアルキル基が置換されていてもよい。上記アリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、及びナフチル基等が挙げられる。上記アリール基は、フェニル基であることが好ましい。片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有する化合物に関しては、上記ポリアルキレングリコールにおけるアルキレン基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。上記アルキレン基の炭素数は好ましくは1〜20である。上記ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコールであることが好ましい。ポリエチレングリコールの水素原子が炭素数1〜18のアルキル基で置換されたポリアルキレングリコールを用いてもよい。置換されているエチレングリコール単位は、全エチレングリコール単位の50重量%以下であることが好ましい。反応性を確保するために、上記ポリアルキレングリコールの平均重合度は好ましくは4以上、好ましくは140以下、より好ましくは100以下である。上記スチリルエーテルにおけるスチリル基は、α位及びβ位の少なくとも一方が、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン化アルキル基で置換されていてもよく、芳香環上に炭素数1〜20のアルキル基があってもよい。
上記環状アミド基を有する(メタ)アクリルアミドとしては、N−(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
上記(1)非イオン性モノマーは、ビニルアルコール、(メタ)アクリルアミド系モノマー、ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するアリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのアリルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するビニルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのビニルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するスチリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのスチリルエーテル、又はN−ビニル環状アミドであることが好ましく、特に、ビニルアルコール、ヒドロキシアルキル基(例えば炭素数1〜8)を有する(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するアリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのアリルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するビニルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのビニルエーテル、片末端にアルキルエーテル骨格又は片末端にアリールエーテル骨格を有するスチリルエーテル化合物であるポリアルキレングリコールのスチリルエーテル、又はN−ビニル環状アミドであることがより好ましい。
上記止水材の吸水性をより一層良好にする観点からは、上記(1)非イオン性モノマーは、ポリアルキレングリコール基又は環状アミド基を有することが好ましく、ポリアルキレングリコール基又は環状アミド基を有する化合物を含むことが好ましい。上記ポリアルキレングリコール基の重合度は特に限定されない。
上記(2)カチオン性モノマーの具体例としては、アミノ基を有するモノマーの酸中和物、及び、アミノ基を有するモノマーを、ハロゲン化アルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜22)、ハロゲン化ベンジル、アルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜18)もしくはアリール(例えばアリール基の総炭素数6〜24)、スルホン酸又は硫酸ジアルキル(例えばアルキル基の総炭素数2〜8)等により4級化した化合物等が挙げられる。
上記アミノ基を有するモノマーとしては、ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有する(メタ)アクリル酸エステル、ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有する(メタ)アクリルアミド、ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有するスチレン化合物、ビニルピリジン化合物、N−ビニル複素環化合物、及びビニルエーテル化合物等が挙げられる。
上記ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有する(メタ)アクリル酸エステル及び上記ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有する(メタ)アクリルアミドとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びジ−t−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
上記ジアルキルアミノ基(例えばアルキル基の総炭素数2〜44)を有するスチレン化合物としては、ジメチルアミノスチレン、及びジメチルアミノメチルスチレン等が挙げられる。
上記ビニルピリジン化合物としては、2−ビニルピリジン、及び4−ビニルピリジン等が挙げられる。
上記N−ビニル複素環化合物としては、N−ビニルイミダゾール等が挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物としては、アミノエチルビニルエーテル、及びジメチルアミノエチルビニルエーテル等が挙げられる。
上記(2)カチオン性モノマーの他の具体例としては、ジアリル型4級アンモニウム塩、及びベタイン構造を有するビニルモノマー等が挙げられる。
上記ジアリル型4級アンモニウム塩としては、4−ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、及びジエチルジアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
上記ベタイン構造を有するビニルモノマーとしては、N−(3−スルホプロピル)−N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−(3−スルホプロピル)−N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−(3−カルボキシメチル)−N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、及びN−カルボキシメチル−N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン等が挙げられる。
上記(2)カチオン性モノマーが有するカチオン性基の中でも、アミノ基又はアンモニウム基が好ましい。上記(2)カチオン性モノマーは、アミノ基又はアンモニウム基を有するモノマーであることが好ましい。
上記(3)アニオン性モノマーとしては、重合性不飽和基を有するカルボン酸モノマー、重合性不飽和基を有するカルボン酸モノマーの酸無水物(1つのモノマー中に2つ以上のカルボキシル基を有する場合)、重合性不飽和基を有するスルホン酸モノマー、片末端にスルホ基(−SOH)を有するポリエチレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル、片末端にスルホ基(−SOH)を有するポリエチレングリコールのアリルエーテル、片末端にスルホ基(−SOH)を有するポリエチレングリコールのビニルエーテル、片末端にスルホ基(−SOH)を有するポリエチレングリコールのスチリルエーテル、及び重合性不飽和基を有するリン酸モノマー等が挙げられる。
上記重合性不飽和基を有するカルボン酸モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸等が挙げられる。
上記重合性不飽和基を有するスルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、及び2−(メタ)アクリルアミド−2−アルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜4)プロパンスルホン酸等が挙げられる。
片末端にスルホ基(−SOH)を有するポリエチレングリコールのスチリルエーテルに関しては、上記スチリルエーテルにおけるスチリル基は、α位及びβ位の少なくとも一方が、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン化アルキル基で置換されていてもよく、芳香環上に炭素数1〜20のアルキル基があってもよい。
片末端にスルホ基(−SOH)を有する化合物に関しては、上記ポリエチレングリコールの水素原子が炭素数1〜18のアルキル基で置換されたポリアルキレングリコールを用いてもよい。置換されているエチレングリコール単位は、全エチレングリコール単位の50%以下であることが好ましい。
上記重合性不飽和基を有するリン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、及び(メタ)アクリロイロキシアルキル(例えばアルキル基の総炭素数1〜4)リン酸等が挙げられる。
上記(3)アニオン性モノマーにおけるアニオン性基は、塩基性物質により、任意の中和度に中和されてもよい。この場合、ポリマー中の全てのアニオン性基又はその一部のアニオン性基は、塩を生成する。ここで、塩における陽イオンとしては、アンモニウムイオン、総炭素数3〜54のトリアルキルアンモニウムイオン、総炭素数2〜4のヒドロキシアルキルアンモニウムイオン、総炭素数4〜8のジヒドロキシアルキルアンモニウムイオン、総炭素数6〜12のトリヒドロキシアルキルアンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、及びアルカリ土類金属イオン等が挙げられる。上記総炭素数3〜54のトリアルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルアンモニウムイオン、及びトリエチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
中和は、モノマーの段階で行われてもよく、ポリマー(例えば、塩化ビニル系共重合体)の段階で行われてもよい。
上記親水性モノマーに由来する構造単位が、水酸基を有するモノマーに由来する構造単位である場合には、水酸基を有するモノマーに由来する構造単位は、ビニルアルコール構造単位であることが好ましく、酢酸ビニル構造単位が加水分解により変換されたビニルアルコール構造単位を含むことが好ましい。
ビニルアルコール構造単位を導入するために、塩化ビニルと酢酸ビニルとを共重合させ、得られた共重合体中に含まれる酢酸ビニル構造単位を加水分解することにより、ビニルアルコール構造単位に変換することが好ましい。なお、加水分解は、酢酸ビニル構造単位100重量%に対して行われていなくてもよく、ビニルアルコール構造単位に変換されていない酢酸ビニル構造単位が、本発明の効果を実質的に損なわない範囲にて存在してもよい。
上記止水材の吸水性をより一層良好する観点からは、上記親水性モノマーは、上記非イオン性モノマーであることが好ましい。長期間に渡り、上記止水材の吸水性をより一層保持する観点からは、上記親水性モノマーは、ポリアルキレングリコール基又は環状アミド基を有するモノマーであることが好ましい。上記ポリアルキレングリコール基の重合度は特に限定されない。
上記止水材の吸水性をより一層良好する観点からは、上記塩化ビニル系共重体において、上記塩化ビニルモノマーに由来する構造単位と上記親水性モノマーに由来する構造単位との合計100重量%中、上記親水性モノマーに由来する構造単位の含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
重合方法:
上記塩化ビニルモノマーと上記親水性モノマーとを共重合させて共重合体(塩化ビニル系共重合体)を得る共重合方法について説明する。上記共重合の方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、及び沈殿重合法等が挙げられる。これらの方法の中では、懸濁重合法、乳化重合法又は沈殿重合法が好ましい。
上記懸濁重合法により重合を行う際には、分散剤又は油溶性重合開始剤等を用いてもよい。上記分散剤の使用により、材料成分の水への分散安定性を高めることができ、共重合を安定的に進行させることができる。
上記分散剤としては特に限定されず、ポリ(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸塩/アルキルアクリレート共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、デンプン、及び無水マレイン酸/スチレン共重合体等が挙げられる。上記分散剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記油溶性重合開始剤は特に限定されない。上記油溶性重合開始剤は、ラジカル重合開始剤であることが好ましい。上記油溶性重合開始剤としては、有機パーオキサイド化合物及びアゾ化合物が挙げられる。上記有機パーオキサイド化合物としては、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート及びα−クミルパーオキシネオデカノエート等が挙げられる。上記アゾ化合物としては、2,2−アゾビスイソブチロニトリル及び2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等が挙げられる。上記油溶性重合開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
共重合を行う際には、重合中に重合槽内に付着する付着物の量を少なくする目的で、スケール防止剤、pH調整剤又は酸化防止剤等を用いてもよい。さらに、必要に応じて、重合槽の内部、攪拌翼及び邪魔板等の形状、並びに重合槽の材質等を変更してもよい。
上記スケール防止剤は特に限定されず、ポリアミノベンゼン、多価フェノール、アミノフェノール、アルキル置換フェノール等から選ばれた1種又は2種以上の化合物の縮合反応によって得られる多価フェノール等が挙げられる。上記スケール防止剤は、水又は有機溶媒に希釈されていてもよい。上記スケール防止剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記懸濁重合法は、例えば、以下の方法により行われる。
温度調整機及び攪拌機を備える重合器内に、純水、上記分散剤、上記油溶性重合開始剤、必要に応じて水溶性増粘剤及び重合度調節剤を含む分散溶液を入れ、真空ポンプにより重合器内から空気を排除する。次に、攪拌条件下で、原料の全てを重合器内に入れる。その後、重合器内を昇温し、所望の重合温度で、材料の重合反応を進行させ、グラフト共重合を行う。共重合反応を行う際に、重合温度は好ましくは30℃以上、好ましくは90℃以下であり、重合時間は好ましくは2時間以上、好ましくは20時間以下である。
上記懸濁重合法では、ジャケット温度を変えることにより重合器内の温度、すなわち、重合温度を制御可能である。反応終了後には、例えば未反応の塩化ビニルを主成分とするビニルモノマーを除去してスラリー状にし、さらに、脱水及び乾燥を行うことにより、目的とする塩化ビニル系共重合体を得ることができる。
塩化ビニル系共重合体の他の詳細:
上記塩化ビニル系共重合体の重合度は、好ましくは100以上、好ましくは10000以下である。上記重合度が上記下限以上であると、疲労特性等の長期性能が損なわれ難い。上記重合度が上記上限以下であると、成形時に高温下にする必要がなくなり、加工性がより一層良好になる。
上記止水材に成形する前の上記塩化ビニル系共重合体は、粒子であることが好ましい。粒子である上記塩化ビニル系共重合体の粒子径は、好ましくは0.1μm以上、好ましくは500μm以下である。上記粒子径が上記下限以上であると、乾燥時に微粉状態とならず、取扱い性がより一層高くなる。上記粒子径が上記上限以下であると、粒子を得る際の重合時の反応がより一層不安定になり難い。
上記塩化ビニル系共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の有機材料と併用されてもよい。例えば、機械的強度の更なる向上のため、塩化ビニル系樹脂、後塩素化塩化ビニル系樹脂、又はアクリル樹脂等を、上記塩化ビニル系重合体と併用してもよい。
また、上記塩化ビニル系共重合体は、後塩素化塩化ビニル系樹脂であってもよい。
上記塩化ビニル系共重合体には、必要に応じて、上記止水材の吸水性を損なわない範囲で、各種の添加剤を用いてもよい。上記添加剤としては、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、及び顔料等が挙げられる。上記添加剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
塩化ビニル系共重合体の加熱成型をより一層良好に実施する観点からは、上記塩化ビニル系共重合体には、上記安定剤が用いられることが好ましい。塩化ビニル系共重合体の加熱成型をより一層良好に実施する観点からは、塩化ビニル系共重合体100重量部に対する上記安定剤の含有量は、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上、さらに好ましくは5重量部以上である。
上記安定剤としては特に限定されず、熱安定剤及び熱安定化助剤等が挙げられる。上記熱安定剤としては特に限定されず、有機錫系安定剤、鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤、バリウム−亜鉛系安定剤、及びバリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。上記有機錫系安定剤としては、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、及びジブチル錫ラウレートポリマー等が挙げられる。上記安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱安定化助剤としては特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、リン酸エステル、ポリオール、ハイドロタルサイト、及びゼオライト等が挙げられる。上記熱安定化助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記滑剤としては、内部滑剤、及び外部滑剤が挙げられる。上記内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。上記内部滑剤としては特に限定されず、ブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ大豆油、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸、及びビスアミド等が挙げられる。上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。上記外部滑剤としては特に限定されず、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、及びモンタン酸ワックス等が挙げられる。上記滑剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記加工助剤としては特に限定されず、アクリル系加工助剤等が挙げられる。上記アクリル系加工助剤としては、重量平均分子量が10万〜200万であるアルキルアクリレート−アルキルメタクリレート共重合体等が挙げられ、具体的には、n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート共重合体、及び2−エチルヘキシルアクリレート−メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。上記加工助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記衝撃改質剤としては特に限定されず、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)、塩素化ポリエチレン、及びアクリルゴム等が挙げられる。上記衝撃改質剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記耐熱向上剤としては特に限定されず、α−メチルスチレン系、及びN−フェニルマレイミド系樹脂等が挙げられる。上記耐熱向上剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化防止剤としては特に限定されず、フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。上記酸化防止剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されず、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及びシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。上記紫外線吸収剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光安定剤としては特に限定されず、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。上記光安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記充填剤としては特に限定されず、炭酸カルシウム、及びタルク等が挙げられる。上記充填剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記顔料としては特に限定されず、有機顔料及び無機顔料が挙げられる。上記有機顔料としては、アゾ系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、スレン系有機顔料、及び染料レーキ系有機顔料等が挙げられる。上記無機顔料としては、酸化物系無機顔料、クロム酸モリブデン系無機顔料、硫化物・セレン化物系無機顔料、及びフェロシアニン化物系無機顔料等が挙げられる。上記顔料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明は以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)塩化ビニル系共重合体の作製
攪拌機及びジャケットを備えた反応容器内にノンスケール剤を塗布し、下記の表1に示す塩化ビニルを除く配合材料を一括で入れた。その後、真空ポンプで反応容器内の空気を排出し、攪拌しながら塩化ビニルを入れた。次いで、ジャケット温度を制御して、下記の表1に示す重合温度にて重合を開始し、反応容器内の圧力が所定圧力まで低下することで反応の終了を確認し、反応を停止した。その後、未反応の塩化ビニルを除去し、さらに、脱水及び乾燥を行うことで、塩化ビニル系共重合体を得た。
(2)塩化ビニル系樹脂組成物の作製
内容積100リットルのヘンシェルミキサー(カワタ工業社製)内に、下記の表1に示す配合材料を入れた。その後、均一に攪拌混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
(3)止水材の作製
得られた塩化ビニル系樹脂組成物を用いて、以下の条件で止水材の成形を実施した。
[条件]
ロール:安田製機製作所社製 ミキシングロール
ロール温度:160℃
ロール時間:1分(巻きつき後)
プレス:東邦マシナリー社製 熱プレス成形機
プレス温度:165℃
プレス時間:予熱1.5分+加圧0.5分
プレス圧力:加圧200kgf/cm
プレスサイズ:厚み1mm×長さ150mm×幅150mm
(実施例2)
塩化ビニル系共重合体の作製の際に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートの配合量を32.3重量部、及びイオン交換水の配合量を330.5重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル系樹脂組成物、及び止水材を作製した。
(実施例3)
塩化ビニル系共重合体の作製の際に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートの配合量を66.7重量部、及びイオン交換水の配合量を295.3重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル系樹脂組成物、及び止水材を作製した。
(比較例1)
塩化ビニル系共重合体の作製の際に、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレートの配合量を25.0重量部、及びイオン交換水の配合量を233.9重量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、塩化ビニル系共重合体、塩化ビニル系樹脂組成物、及び止水材を作製した。
(評価)
(1)重合度
塩化ビニル系共重合体の重合度を、JIS K6720−2に準拠して測定した。なお、発生した不溶解物はろ別し、可溶解分のみを用いて測定した。
(2)塩化ビニル(塩化ビニルモノマーに由来する構造単位)の含有量
塩化ビニル系共重合体における塩素重量含有率(Cl%)をJIS K7229に準拠して、電位差滴定法にて測定した。
この塩素重量含有率(C=Cl%/100)から下記式(A)により、塩化ビニル(塩化ビニルモノマーに由来する構造単位)の含有量を算出した。
塩化ビニルの含有量(重量%)=(C/56.7)×100 ・・・式(A)
(3)親水性モノマー(親水性モノマーに由来する構造単位)の含有量
親水性モノマーに由来する構造単位の含有量は下記式(B)で算出した。
親水性モノマーに由来する構造単位の含有量(重量%)=100−塩化ビニルの含有量 ・・・式(B)
(4)止水材の吸水率
得られた止水材を60mm×60mmの大きさに切り取り、温度23℃、湿度50%の環境下で7日間乾燥させ、評価サンプルとした。作製した評価サンプルを、温度25℃の水に1日間浸漬し、下記式(C)から、止水材の吸水率を算出した。
止水材の吸水率(重量%)=[(浸漬後の重量(g)−浸漬前の重量(g))/浸漬前の重量(g)]×100 ・・・式(C)
(5)止水材の体積変化率
得られた止水材を60mm×60mmの大きさに切り取り、温度23℃、湿度50%の環境下で7日間乾燥させ、評価サンプルとした。評価サンプルの寸法(厚み、長さ、及び幅)をマイクロメーターを用いて測定した。作製した評価サンプルを、温度25℃の水に1日間浸漬した。浸漬後の評価サンプルの寸法(厚み、長さ、及び幅)をマイクロメーターを用いて測定した。浸漬前後の評価サンプルの寸法(厚み、長さ、及び幅)から、浸漬前後の評価サンプルの体積を算出し、下記式(D)から、止水材の体積変化率を算出した。
止水材の体積変化率(%)=[(浸漬後の体積(mm)−浸漬前の体積(mm))/浸漬前の体積(mm)]×100 ・・・式(D)
(6)止水材の厚み
得られた止水材の厚みを測定した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2018104588

Claims (9)

  1. 第1の状態の止水材に吸水させることで、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能であり、
    厚みが1mm以上である、止水材。
  2. 前記第1の状態の止水材に吸水させることで、下記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能である、請求項1に記載の止水材。
    吸水率(重量%)=[((吸水後の止水材の重量)−(第1の状態の止水材の重量))/(第1の状態の止水材の重量)]×100 (1)
  3. 前記第1の状態の止水材に吸水させることで、下記式(1)で表される吸水率が、少なくとも5重量%変化したときに、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である、請求項1又は2に記載の止水材。
    吸水率(重量%)=[((吸水後の止水材の重量)−(第1の状態の止水材の重量))/(第1の状態の止水材の重量)]×100 (1)
  4. 前記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、下記式(1)で表される吸水率が、5重量%以上変化可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の止水材。
    吸水率(重量%)=[((吸水後の止水材の重量)−(第1の状態の止水材の重量))/(第1の状態の止水材の重量)]×100 (1)
  5. 前記第1の状態の止水材を温度25℃で1日間水に浸漬させて、前記第1の状態の止水材に吸水させることで、前記第1の状態の止水材の体積に対して、吸水後の止水材の体積が1.05倍以上に変化可能である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の止水材。
  6. 前記第1の状態が、温度23℃及び湿度50%の環境下で7日間乾燥させた状態である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の止水材。
  7. 前記第1の状態の止水材の含水量が、0.5重量%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の止水材。
  8. 吸水と乾燥とを繰り返したときに、体積が可逆的に変化可能である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の止水材。
  9. 前記止水材の材料が、塩化ビニル系樹脂である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の止水材。
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