JP2018104503A - 熱可塑性ポリウレタン及び成形物の製造方法 - Google Patents
熱可塑性ポリウレタン及び成形物の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明の熱可塑性ポリウレタンは、イソシアネートとポリオールとを重合してなり、前記イソシアネートとして、1,5−ナフタレンジイソシアネートと2,6−ナフタレンジイソシアネートとが併用される熱可塑性ポリウレタンであり、前記熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネートとして1,5−ナフタレンジイソシアネートのみを用い、且つ、その全量が、前記1,5−ナフタレンジイソシアネートと前記2,6−ナフタレンジイソシアネートとの全量と同一である場合に比べて、軟化点を低下せしめてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
下記実施例1及び比較例1、2では、ポリウレタンの鎖長を揃えた条件で材料特性を比較するためにポリウレタン原料のイソシアネート/ポリオールのモル比を各例で同じにして、注型ポリウレタンを合成した。
ポリオールであるポリカプロラクトングリコール(略称PCL、数平均分子量Mn=2000)100重量部に、イソシアネート/ポリオールのモル比が3.0となるように、イソシアネートである1,5−NDI 16重量部及び2,6−NDI 16重量部を加え、所定の時間反応させることで、末端イソシアネートプレポリマー並びに1,5−NDI及び2,6−NDIの混合物を得た。
実施例1において、プレポリマーの合成に際して2,6−NDIの添加を省略し、イソシアネート/ポリオールのモル比が3.0となるように、1,5−NDI 32重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして、試験片を得た。
実施例1において、プレポリマーの合成に際して1,5−NDI及び2,6−NDIの添加を省略し、イソシアネート/ポリオールのモル比が3.0となるように、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチルビフェニル(略称TODI) 40重量部を添加したこと以外は、実施例1と同様にして、試験片を得た。
(1)硬さ(Shore A)
JIS K6253:1997に準拠して試験片の硬さ(Shore A:瞬時)(−)を測定した。
JIS K6251:2010に準拠して試験片の100%モジュラス(引張応力)(MPa)を測定した。
JIS K6251:2010に準拠して試験片の引張強さ(MPa)を測定した。
JIS K6251:2010に準拠して試験片の切断時伸び(%)を測定した。
JIS K6262:2013に準拠して試験片(厚さ2mmのシートを3枚積層した)の圧縮永久ひずみ(CS;80℃×70h)(%)を測定した。
鈴木式摩擦摩耗試験により試験片の比摩耗量(mm3/(N・mm))を測定した。測定条件は、圧力(面圧)0.73MPa、線速度96mm/sec、相手材SUS304とした。
JIS K7210:1999に準拠して試験片のフロー融点(℃)を測定した。測定条件は、昇温速度3℃/minとした。
試験片のDSC測定(示差走査熱量測定)を行って図2(A)に示すDSC曲線を得た。測定条件は、昇温速度10℃/min、温度範囲−100℃〜+300℃、N2雰囲気下とした。
まず、イソシアネートとしてNDIを用いていない比較例2は、フロー融点が低いため射出成形への適性を有するが、圧縮永久ひずみ及び比摩耗量に劣ることがわかる。
(実施例2)
ポリオールであるポリカプロラクトングリコール(数平均分子量Mn=2000)100重量部に、イソシアネートである1,5−NDI 16重量部及び2,6−NDI 16重量部を加え、所定の時間反応させることで、末端イソシアネートプレポリマー並びに1,5−NDI及び2,6−NDIの混合物を得た。
実施例2において、プレポリマーの合成に際して1,5−NDI及び2,6−NDIの添加を省略し、イソシアネート/ポリオールのモル比が3.0となるように、4,4’−ジイソシアネート−3,3’−ジメチルビフェニル 40重量部を添加し、射出成形の温度を207℃としたこと以外は、実施例2と同様にして、試験片を得た。
実施例1と同様にして、試験片について、(1)硬さ(Shore A)、(2)100%モジュラス、(3)引張強さ、(4)切断時伸び、(5)圧縮永久ひずみ(CS;80℃×70h)、(6)比摩耗量及び(7)フロー融点を評価した。更に、試験片について下記のガラス転移温度及び結晶化温度を測定した。
試験片のDSC測定を行って、図2(b)に示すDSC曲線を得ると共に、ガラス転移温度(℃)を測定した。測定条件は、昇温速度10℃/min、温度範囲−100℃〜+300℃、N2雰囲気下とした。
試験片を220℃(溶融状態)に保温した後、DSC測定(降温)を行って、結晶化温度(℃)を測定した。測定条件は、降温速度10℃/min、N2雰囲気下とした。
Claims (6)
- イソシアネートとポリオールとを重合してなり、
前記イソシアネートとして、1,5−ナフタレンジイソシアネートと2,6−ナフタレンジイソシアネートとが併用される熱可塑性ポリウレタンであり、
前記熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネートとして1,5−ナフタレンジイソシアネートのみを用い、且つ、その全量が、前記1,5−ナフタレンジイソシアネートと前記2,6−ナフタレンジイソシアネートとの全量と同一である場合に比べて、軟化点を低下せしめてなることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン。 - 前記1,5−ナフタレンジイソシアネートと前記2,6−ナフタレンジイソシアネートの重量比(1,5−ナフタレンジイソシアネート:2,6−ナフタレンジイソシアネート)が、99:1〜1:99の範囲であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリウレタン。
- 前記軟化点が、フロー融点又は結晶化温度であることを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性ポリウレタン。
- 前記イソシアネートと前記ポリオールとを重合してなるプレポリマーが鎖延長剤によって鎖延長されてなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の熱可塑性ポリウレタン。
- 請求項1〜4の何れかに記載の熱可塑性ポリウレタンを射出成形して成形物を得ることを特徴とする成形物の製造方法。
- 前記成形物はシール部材であることを特徴とする請求項5記載の成形物の製造方法。
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JP2016249974A JP2018104503A (ja) | 2016-12-22 | 2016-12-22 | 熱可塑性ポリウレタン及び成形物の製造方法 |
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