JP2018104298A - ケラチン繊維を染色するための前処置組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】直接染料に基づく染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び色持続性等の着色能力を改善すること。
【解決手段】(a)少なくとも1種の直接染料を含む染色組成物でケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するための前処置組成物であって、1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する、前処置組成物を提供する。本発明による前処置組成物は、直接染料に基づく染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び色持続性等の着色性能を改善することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン繊維を染色組成物で染色する前に、毛髪等のケラチン繊維に適用される前処置組成物、並びに前処置組成物を使用する方法及び前処置組成物の使用に関する。
ケラチン繊維、詳細にはヒトの毛髪を、酸化ベースと一般に呼ばれる酸化着色前駆体、例えばオルト-又はパラ-フェニレンジアミン、オルト-又はパラ-アミノフェノール及び複素環式化合物を含有する染色組成物で染色することが知られている。これらの酸化ベースは、一般にカップラーと組み合わされる。これらのベース及びこれらのカップラーは、無色の又は薄く着色された化合物であり、酸化生成物と組み合わされて、酸化縮合プロセスを介して着色された化合物を生じることができる。
酸化によるこのタイプの着色は、非常に高い視認性、白髪を被覆する能力、及び多様な色調を伴う色を得ることを可能にするが、それは、酸化剤及びアルカリ剤の使用に起因して(特に、反復した適用によって又は他の毛髪処置との組合せによって)、ケラチン繊維に損傷をもたらす。
他方、ケラチン繊維、特にヒトの毛髪を、直接染料を含有する染色組成物で染色することもまた知られている。従来の直接染料は、具体的には、硝酸ベンゼン、アントラキノン、ニトロピリジン、アゾ、キサンチン、アクリジン、アジン及びトリアリールメタンのタイプ、又は天然の着色料である。
直接染料を使用する毛髪着色は、酸化染料を使用する毛髪着色を超える利点を有し、即ちそれは、アレルギーの問題をほとんど生じさせず、毛髪に損傷を引き起こさず、鮮明な色の視認性をもたらす。
しかし、直接染料に基づく染色組成物の着色性能は、酸化染料及びカップラーに基づく染色組成物の着色性能と比べると不十分であるという傾向がある。
WO95/15144 WO95/01772 欧州特許出願公開第714954号 仏国特許第2189006号 仏国特許第2285851号 仏国特許第2140205号 欧州特許第1378544号 欧州特許第1674073号 仏国特許第2830189号 EP-A-337354 仏国特許第2270846号 第2383660号 第2598611号 第2470596号 第2519863号 仏国特許第2505348号 仏国特許第2542997号 EP-A-080976 仏国特許第2077143号 仏国特許第2393573号 仏国特許第1492597号 米国特許第4131576号 米国特許第3589578号 米国特許第4031307号 仏国特許第2162025号 仏国特許第2280361号 仏国特許第2252840号 仏国特許第2368508号 仏国特許第2080759号 上記特許の追加特許第2190406号 仏国特許第2320330号 仏国特許第2270846号 仏国特許第2316271号 仏国特許第2336434号 仏国特許第2413907号 米国特許第2273780号 米国特許第2375853号 米国特許第2388614号 米国特許第2454547号 米国特許第3206462号 米国特許第2261002号 米国特許第2271378号 米国特許第3874870号 米国特許第4001432号 米国特許第3929990号 米国特許第3966904号 米国特許第4005193号 米国特許第4025617号 米国特許第4025627号 米国特許第4025653号 米国特許第4026945号 米国特許第4027020号 欧州特許第0216479 B2号 米国特許第3915921号 米国特許第4509949号 仏国特許第2416723号 米国特許第2798053号 米国特許第2923692号
Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、2004年出版、第7版、「Fluorescent Dyes」の章 Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry(2002年)、「Optical Brighteners」 Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology(1995年):「Fluorescent Whitening Agents」 「Industrial Dyes, Chemistry, Properties, Application」、Klaus Hunger Ed.、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co KGaA、Weinheim、2003年 「Ullman's Encyclopedia of Industrial Chemistry」、Azo Dyes、2005年、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim 10.1002/14356007.a03 245, point 3.2 ibid、Textile Auxiliaries、2002年、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim 10.1002/14356007.a26 227 「Ashford's Dictionary of Industrial Chemicals」、第2版、14〜39頁、2001年 CTFA辞典 「Encyclopedia of Chemical Technology」、Kirk-Othmer、第3版、1982年、第3巻、896〜900頁、及び第15巻、439〜458頁 「Polymers in Nature」、E. A. MacGregor及びC. T. Greenwood、John Wiley & Sons発行、第6章、240〜328頁、1980年 「Industrial Gums-Polysaccharides and their Derivatives」、Roy L. Whistler編、第2版、Academic Press Inc.発行
本発明の目的は、直接染料に基づく染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び色持続性等の着色性能を改善することである。
上記の目的は、(a)少なくとも1種の直接染料を含む染色組成物でケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するための前処置組成物であって、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、
7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する、
前処置組成物によって達成することができる。
(a)直接染料は、酸性直接染料、塩基性直接染料及び中性直接染料からなる群から、好ましくは酸性直接染料から選択されうる。
(a)直接染料の量は、染色組成物の総質量に対して、0.001質量%〜5質量%、好ましくは0.01質量%〜3質量%、より好ましくは0.1質量%〜2質量%の範囲でありうる。
(b)有機ケイ素化合物は、第一級、第二級及び第三級アミノ基から選ばれる少なくとも1つの塩基性化学官能基を含んでもよい。
(b)有機ケイ素化合物は、アルコキシ基、アリールオキシ基及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1つの加水分解性基を含んでもよい。
(b)有機ケイ素化合物は、式(I):
Figure 2018104298
(式中、
R4は、ハロゲン又はOR'基若しくはR'1基を表し、
R5は、ハロゲン又はOR''基若しくはR'2基を表し、
R6は、ハロゲン又はOR'''若しくはR'3基を表し、
R1、R2、R3、R'、R''、R'''、R'1、R'2及びR'3は、互いに独立に、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R1、R2、R'、R''及びR'''は、任意選択で水素であり、
R4、R5及びR6基のうちの少なくとも2つは、それぞれ、OR'、OR''及びOR'''を示し、R'、R''及びR'''基のうちの少なくとも2つは、水素以外である)
の化合物から選ばれてもよく、
式(II):
Figure 2018104298
(式中、
R1、R2、R3、R5及びR6は、上記の通り定義されたものであり、
R'4は、ハロゲン原子又はOR11基を表し、
R7は、ハロゲン原子又はOR10基若しくはR''1基を表し、
R9は、ハロゲン原子又はOR8、R''2基若しくはR3NR1R2基を表し、
R''1、R''2、R8、R10及びR11は、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R11、R10及びR8基は、任意選択で水素原子を表し、
R6、R7及びR9基のうちの少なくとも1つは、ハロゲン原子又はOR'''、OR10若しくはOR8基を示す)
の化合物から選ばれてもよい。
(b)有機ケイ素化合物の量は、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲でありうる。
前処置組成物は、塩基性化学官能基がない、(c)少なくとも1種の追加のシランを更に含みうる。
(c)追加のシランは、少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基を有するシランから選択されうる。
(c)追加のシランの量は、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%、より好ましくは1質量%〜5質量%の範囲でありうる。
前処置組成物は、(d)少なくとも1種のカチオン性ポリマーを更に含んでもよい。
(d)カチオン性ポリマーの量は、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲でありうる。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するためのキットであって、
(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物と、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物と
を含むキットにも関する。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色する方法であって、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物をケラチン繊維に適用する工程と、
(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物をケラチン繊維に適用する工程と
を含む方法にも関する。
本発明はまた、(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性を強化するための、染色組成物でケラチン繊維を染色する前の、ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための、1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物の使用にも関する。
鋭意検討の結果、本発明者らは、ケラチン繊維を、塩基性条件下で、選択されたクラスの有機ケイ素化合物を含む組成物で前処置することによって、直接染料に基づく染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び色持続性等の着色性能を改善することが可能であることを発見した。
そのため、本発明は主に、(a)少なくとも1種の直接染料を含む染色組成物でケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するための前処置組成物であって、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、
7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する、
前処置組成物にも関する。
本発明による前処置組成物は、ケラチン繊維が少なくとも1種の直接染料を含む染色組成物で染色される前に、ケラチン繊維を処置するために使用されうる。本発明による前処置組成物は、直接染料に基づく染色組成物で染色されるケラチン繊維の、色強度及び色持続性等の着色能力を改善することができる。
上記の(b)有機ケイ素化合物は、ケラチン繊維が上記(b)有機ケイ素化合物を含む本発明による前処置組成物で処置されたときに、ケラチン繊維の表面上に付着することになる。(b)有機ケイ素化合物が少なくとも1つの塩基性化学官能基を有するため、塩基性化学官能基は、ケラチン繊維の、直接染料との親和性を強化することができる。結果として、(a)直接染料を含む染色組成物の着色性能が、改善されうる。
可能な着色性能改善機序の例は、以下の通りでありうる。上記(b)有機ケイ素化合物を含む前処置組成物をケラチン繊維に適用しただけでケラチン繊維に付着された上記(b)有機ケイ素化合物の塩基性化学官能基は、カチオン性ではなく、その理由は、前処置組成物が塩基性条件下にあるためである。塩基性化学官能基の例として挙げることができるのは、アミノ基である。次に、染色組成物は、ケラチン繊維に更に適用され、そうなると塩基性化学官能基はカチオン性になりうる。特に、染色組成物が酸性条件下にある場合、塩基性化学官能基は、容易にカチオン性でありうる。例えば、塩基性化学官能基としてのアミノ基は、アンモニウム基でありうる。カチオン性基は、アニオン性分子との高い親和性を有しうる。したがって、染色組成物中の(a)直接染料がアニオン性である場合、(a)直接染料は、ケラチン繊維にしっかりと結合されうる。そのため、染色されたケラチン繊維の、色強度及び/又は色持続性は、強化されうる。
可能な着色性能改善機序の別の例は、上記(b)有機ケイ素化合物がケラチン繊維中へ浸透して、ケラチン繊維中、(a)直接染料間に分子間会合を形成しうることである。この分子間会合は、(a)直接染料を含む染色組成物の着色性能の改善に寄与しうる。
本発明による前処置組成物がまた、塩基性化学官能基がない、(c)少なくとも1種の追加のシランも含む場合、染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性は、更に改善されうる。
本発明による前処置組成物がまた、(d)少なくとも1種のカチオン性ポリマーも含む場合、染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性は、更に改善されうる。
本発明による前処置組成物がまた、少なくとも1種の増粘剤も含む場合、染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性は、更に改善されうる。
以下では、本発明を詳細に説明する。
[染色組成物]
(直接染料)
本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物は、(a)少なくとも1種の直接染料を含む。2種以上の直接染料を組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類の直接染料、又は異なる種類の直接染料を組み合わせて使用することができる。
直接染料は、その色を顕色するために酸化剤の使用を必要としない着色物質を意味する。
直接染料は、天然の直接染料であっても合成の直接染料であってもよい。
「天然の直接染料」という表現は、天然に生じ、任意選択で灰又はアンモニア等の天然化合物の存在下で、植物マトリックス、又は昆虫等の動物からの抽出(及び任意選択で精製)により製造される、任意の染料又は染料前駆体を意味すると理解される。
天然の直接染料として、キノン染料(例えばローソン及びユグロン)、アリザリン、プルプリン、ラッカイン酸、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴ等のインジゴイド、モロコシ、イサチン、ベタニン、クルクミノイド(例えばクルクミン)、スピヌロシン、種々のタイプの葉緑素及びクロロフィリン、ヘマトキシリン、ヘマテイン、ブラジレイン、ブラジリン、ベニバナ染料(例えばカルタミン)、フラボノイド(例えばルチン、クエルセチン、カテキン、エピカテキン、モリン、アピゲニジン及びビャクダン)、アントシアン(例えばアピゲニニジン及びアピゲニン)、カロテノイド、タンニン、オルセイン、サンタリン及びコチニールカルミンを挙げることができる。
天然の直接染料を含有する抽出物又は煎剤も使用されてもよく、具体的には、ヘナ系抽出物、ウコン(curcuma longa)抽出物、モロコシ葉鞘抽出物、アカミノキ(haematoxylon campechianum)抽出物、緑茶抽出物、松樹皮抽出物、ココア抽出物及びログウッド抽出物である。
天然の直接染料が、クルクミノイド、サンタリン、クロロフィリン、ヘマトキシリン、ヘマテイン、ブラジレイン、ブラジリン、モロコシ、ラッカイン酸、ローソン、ユグロン、アリザリン、プルプリン、カルミン酸、ケルメス酸、プルプロガリン、プロトカテクアルデヒド、インジゴイド、イサチン、スピヌロシン、アピゲニン、オルセイン、ベタニン、フラボノイド、アントシアン、及びこれらの化合物を含有する抽出物又は煎剤からなる群から選択されることが好ましい。
或いは、天然の直接染料は、好ましくは、例えば、水酸化されたキノン、インジゴイド、ヒドロキシフラボン、サンタリンA及びB、イサチン及びその誘導体、並びにブラジリン及びその水酸化された誘導体から選択されうる。
水酸化されたキノンは、好ましくは、ベンゾキノン、ナフトキノン、及びモノ-又はポリヒドロキシル化されたアントラキノンであり、これらは、アルキル、アルコキシ、アルケニル、クロロ、フェニル、ヒドロキシアルキル及びカルボキシル等の基で任意選択で置換されている。
ナフトキノンは、好ましくは、ローソン、ユグロン、フラビオリン、ナフタザリン、ナフトプルプリン、ラパコール、プルムバジン、クロロプルムバジン、ドロセロン、シコニン、2-ヒドロキシ-3-メチル-1,4-ナフトキノン、3,5-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ナフトキノン、2-メトキシ-5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノン及び3-メトキシ-5-ヒドロキシ-1,4-ナフトキノンである。
ベンゾキノンは、好ましくは、スピヌロシン、アトロメンチン、オーレンチオグリオクラジン、2,5-ジヒドロキシ-6-メチルベンゾキノン、2-ヒドロキシ-3-メチル-6-メトキシベンゾキノン、2,5-ジヒドロキシ-3,6-ジフェニルベンゾキノン、2,3-ジメチル-5-ヒドロキシ-6-メトキシベンゾキノン及び2,5-ジヒドロキシ-6-イソプロピルベンゾキノンである。
アントラキノンは、好ましくは、アリザリン、キニザリン、プルプリン、カルミン酸、クリソファノール、ケルメス酸、レイン、アロエエモジン、シュードプルプリン、キニザリンカルボン酸、フラングラエモジン、2-メチルキニザリン、1-ヒドロキシアントラキノン及び2-ヒドロキシアントラキノンである。
インジゴイドは、好ましくは、インジゴ、インジルビン、イソインジゴ及びティリアンパープルである。
ヒドロキシフラボンは、好ましくは、クエルセチン及びモリンである。
表現「合成の直接染料」は、化学的合成によって製造された任意の染料又は染料前駆体を意味すると理解される。
直接染料は、酸性(アニオン性)直接染料、塩基性(カチオン性)直接染料、及び中性(非イオン性)直接染料からなる群から選択されうる。
合成染料の非限定的な例には、単独の又は混合物としての、(非イオン性)中性、アニオン性(酸性)、及びカチオン性(塩基性)の染料、例えばアゾ、メチン、カルボニル、アジン、ニトロ(ヘテロ)アリールの各タイプ又はトリ(ヘテロ)アリールメタンの直接染料、ポルフィリン及びフタロシアニンが挙げられる。
より具体的には、アゾ染料は-N=N-官能基を含み、この官能基の2個の窒素原子は、環の中に同時に含まれることはない。しかしながら、配列-N=N-のうちの2個の窒素原子の一方が環の中に含まれることは排除されない。
メチンの系統群の染料は、より具体的には、>C=C<及び-N=C<から選択される少なくとも1つの配列を含む化合物であり、これらの配列の2個の原子は、環の中に同時に含まれることはない。しかしながら、これらの配列の窒素原子又は炭素原子の一方が環の中に含まれうることが指摘される。より具体的には、この系統群の染料は、以下のタイプの化合物から得られる:真性メチン(上に挙げた-C=C-配列の1つ又は複数を含む);例えばアザカルボシアニン及びそれらの異性体、ジアザカルボシアニン及びそれらの異性体、テトラアザカルボシアニンを有するアゾメチン(1つ又は複数の、上に挙げた-C=N-配列を含む);モノ及びジアリールメタン;インドアミン(又はジフェニルアミン);インドフェノール;インドアニリン。
カルボニルの系統群の染料に関して、例えば、アクリドン、ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、ベンズアントロン、アントラントロン、ピラントロン、ピラゾールアントロン、ピリミジノアントロン、フラバントロン、インダンスレン、フラボン、(イソ)ビオラントロン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、イソキノリノン、アントラピリドン、ピラゾロキナゾロン、ペリノン、キナクリドン、キノフタロン、ナフタルイミド、アントラピリミジン、ジケトピロロピロール又はクマリンから選択される合成染料を挙げることができる。
環式アジンの系統群の染料に関して、具体的には、アジン、キサンテン、チオキサンテン、フルオリンジン、アクリジン、(ジ)オキサジン、(ジ)チアジン及びピロニンの染料を挙げることができる。
ニトロ(ヘテロ)芳香族の染料は、より具体的には、ニトロベンゼン又はニトロピリジンの直接染料である。
ポルフィリン又はフタロシアニンのタイプの染料に関して、1種又は複数種の金属又は金属イオン、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、亜鉛及びケイ素を任意選択で含む、カチオン性又は非カチオン性の化合物を使用してよい。
特に好適である合成の直接染料の例として、単独で又は混合物として、ニトロベンゼン染料、アゾ、アゾメチン又はメチン直接染料、アザカルボシアニン、例えばテトラアザカルボシアニン(テトラアザペンタメチン)、キノン、特にアントラキノン、ナフトキノン若しくはベンゾキノン直接染料、又はアジン、キサンテン、トリアリールメタン、インドアミン、フタロシアニン及びポルフィリンの直接染料を挙げることができる。更により好ましくは、これらの合成の直接染料は、単独で又は混合物として、ニトロベンゼン染料、アゾ、アゾメチン又はメチンの直接染料及びテトラアザカルボシアニン(テトラアザペンタメチン)から選択される。
本発明に従って使用されうる、アゾ、アゾメチン、メチン又はテトラアザペンタメチンの直接染料のうち、特許出願のWO95/15144、WO95/01772、並びに欧州特許出願公開第714954号、仏国特許第2189006号、第2285851号、第2140205号、欧州特許第1378544号及び第1674073号に記載されているカチオン性染料を挙げることができる。
そのため、以下の式に相当するカチオン性直接染料を具体的には挙げることができる:
Figure 2018104298
[式中、
Dは、窒素原子又は-CH基を表し、
R1及びR2は、同一であり又は異なり、水素原子;-CN、-OH若しくは-NH2基で置換されうる、又はベンゼン環の炭素原子と共に、1つ若しくは複数のC1〜C4アルキル基で置換されうる任意選択で酸素を含む又は窒素を含む複素環を形成することができる、C1〜C4アルキル基;又は4'-アミノフェニル基を表し、
R3及びR'3は、同一であり又は異なり、水素原子;塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素から選択されるハロゲン原子、シアノ基、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基若しくはアセチルオキシ基を表し、
X-は、塩化物イオン、メチル硫酸イオン及びメチル酢酸イオンから好ましくは選択されるアニオンを表し、
Aは、以下の構造式から選択される基を表し、
Figure 2018104298
(式中、
R4は、ヒドロキシル基で置換されうるC1〜C4アルキル基を表す)]
Figure 2018104298
[式中、
R5は、水素原子、C1〜C4アルコキシ基又はハロゲン原子、例えば、臭素、塩素、ヨウ素又はフッ素を表し、
R6は、水素原子若しくはC1〜C4アルキル基を表し、又はベンゼン環中の炭素原子と共に、酸素を任意選択で含んでいる及び/又は1つ又は複数のC1〜C4アルキル基で任意選択で置換されている、複素環を形成し、
R7は、水素原子又はハロゲン原子、例えば、臭素、塩素、ヨウ素若しくはフッ素を表し、
D1及びD2は、同一であり又は異なり、窒素原子又は-CH基を表し、
m=0又は1であり、
X-は、塩化物イオン、メチル硫酸イオン及びメチル酢酸イオンから好ましくは選択される、美容上の使用に許容されるアニオンを表し、
Eは、以下の構造式から選択される基を表し、
Figure 2018104298
(式中、R'は、C1〜C4アルキル基を表す)
m=0であり、D1が窒素原子を表すとき、Eもまた、以下の構造式を有する基を表す
Figure 2018104298
(式中、
R'は、C1〜C4アルキル基を表す)]。
合成直接染料は、蛍光染料から選択されうる。2種以上の種類の蛍光染料を組み合わせて使用することができる。
いくつかの蛍光染料の使用は、暗色の毛髪上に、従来の親水性又は疎水性の直接染料による色よりも視認性の高い色を得ることを可能にする。更に、これらの蛍光染料はまた、暗色の毛髪に適用されたとき、損傷を与えることなく毛髪を明色化することを可能にする。
本明細書で使用する場合、「蛍光染料」という用語は、蛍光化合物及び光学的光沢剤を意味すると理解される。少なくとも1つの実施形態では、蛍光染料は、組成物の媒体中で可溶である。
蛍光染料は、可視光線、例えば400〜800nmの範囲の波長を吸収し、より高い波長の可視領域において光を再発光することが可能な蛍光化合物である。
一実施形態によれば、本発明に有用な蛍光染料は、オレンジ色の蛍光を再発光する。それらは、例として、500〜700nmの範囲の最大再発光波長を呈する。
蛍光染料の非限定的な例には、当技術分野で既知の化合物、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、2004年出版、第7版、「Fluorescent Dyes」の章に記載されているものが挙げられる。
本開示の光学的光沢剤[「光沢剤」又は「蛍光光沢剤(fluorescent brightener)」又は「蛍光光沢剤(fluorescent brightening agent)」又は「FWA」又は「蛍光白色剤(fluorescent whitening agent)」又は「白色剤」又は「蛍光白色剤(fluorescent whitener)」の名称でも知られる]は、無色の透明な化合物であり、その理由は、それらが、可視光においては吸収せずに、紫外線の光(200〜400ナノメートルの範囲の波長)においてのみ吸収して、吸収されたエネルギーを、スペクトルの可視部分(一般に青色及び/又は緑色、つまり400〜550ナノメートルの範囲の波長にある)において発光される、波長の高い蛍光へと転換するためである。
光学的光沢剤は、当技術分野で既知であり、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry(2002年)、「Optical Brighteners」及びKirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology(1995年):「Fluorescent Whitening Agents」に記載されている。
本開示の組成物中で使用されうる蛍光染料には、当技術分野から知られている化合物、例えば仏国特許第2830189号に記載のものが挙げられる。
特に挙げることができる可溶な蛍光化合物としては、ナフタルイミド、クマリン、キサンテン、具体的にはキサンテノジキノリジン及びアザキサンテン;ナフトラクタム;アズラクトン;オキサジン;チアジン;ジオキサジン;アゾ化合物;アゾメチン;メチン;ピラジン;スチルベン;ケトピロール;及びピレンの系統群に属するものが挙げられる。
存在する場合、蛍光染料が好ましく、より特定すると、オレンジ色の蛍光を再発光するものが好ましい。
イオン性の観点では、(a)直接染料は、酸性直接染料、塩基性直接染料及び中性直接染料からなる群から選択されてもよく、これは、可能な全てのタイプの直接染料、例えばいわゆるニトロ染料及びHC染料を包含する。酸性直接染料は、その化学構造中に、アニオン性部分を有する。塩基性直接染料は、その化学構造中に、カチオン性部分を有する。中性の直接染料は、非イオン性である。
一実施形態によれば、(a)直接染料が酸性の直接染料から選択されることが好ましい。
アニオン性の直接染料は、それらの、アルカリ性物質との親和性ゆえに、「酸性の直接染料」として一般に知られる(例えば「Industrial Dyes, Chemistry, Properties, Application」、Klaus Hunger Ed.、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co KGaA、Weinheim、2003年を参照されたい)。アニオン性染料又は酸性染料は、文献において既知である(例えば「Ullman's Encyclopedia of Industrial Chemistry」、Azo Dyes、2005年、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim 10.1002/14356007.a03 245, point 3.2;ibid、Textile Auxiliaries、2002年、Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim 10.1002/14356007.a26 227、及び「Ashford's Dictionary of Industrial Chemicals」、第2版、14〜39頁、2001年を参照されたい)。アニオン性又は酸性の染料は、他の直接染料と比較して、引き起こす皮膚刺激が少ない。
用語「アニオン性の直接染料」は、その構造中に、少なくとも1つのスルホン酸基SO3 -及び/又は少なくとも1つのカルボキシル酸基C(O)O-及び/又は少なくとも1つのリン酸基P(=O)O-O-、並びに任意選択で1つ又は複数のアニオン性基G-[式中、G-は、同一であっても異なっていてもよく、アルコキシドO-、チオアルコキシドS-、ホスホン酸イオン、カルボン酸イオン及びチオカルボキシル酸イオン:C(Q)Q'-(式中、Q及びQ'は、同一であっても異なっていてもよく、酸素原子又は硫黄原子を表す)から選択されるアニオン性基を表し、好ましくはG-は、カルボン酸イオンを表し、即ちQ及びQ'は酸素原子を表す]を含む、任意の直接染料を意味する。
本発明の配合物の好ましいアニオン性染料は、酸性ニトロ直接染料、酸性アゾ染料、酸性アジン染料、酸性トリアリールメタン染料、酸性インドアミン染料、酸性アントラキノン染料、アニオン性スチリル染料、及びインジゴイド、並びに酸性の天然染料から選択され;これらの染料のそれぞれは、カチオン性対イオンX+(式中、X+は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、例えばNa+及びK+から選択される有機又は無機カチオン性対イオンを表す)を保持する、少なくとも1つのスルホン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基を含む。
好ましい酸染料は、以下から選択されてよい:
a)式(II)又は(II')のジアリールアニオン性アゾ染料:
Figure 2018104298
[式(II)及び(II')中、
・R7、R8、R9、R10、R'7、R'8、R'9及びR'10は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、又は以下から選択される基を表し、
- アルキル
- アルコキシ、アルキルチオ
- ヒドロキシル、メルカプト
- ニトロ
- R°-C(X)-X'-、R°-X'-C(X)-、R°-X'-C(X)-X''-[式中、R°は、水素原子又はアルキル基若しくはアリール基を表し;X、X'及びX''は、同一であっても異なっていてもよく、酸素原子若しくは硫黄原子、又はNR(式中、Rは、水素原子又はアルキル基を表す)を表す]
- 先に定義した(O)2S(O-)-,X+
- 先に定義した(O)CO--,X+
- 先に定義した(O)P(O2 -)-,2X+
- R''-S(O)2-[式中、R''は、水素原子、又はアルキル、アリール、(ジ)(アルキル)アミノ又はアリール(アルキル)アミノ基;好ましくはフェニルアミノ又はフェニル基を表す]
- R'''-S(O)2-X'-(式中、R'''は、アルキル基、又は任意選択で置換されているアリール基を表し、X'は、先に定義したものである)
- (ジ)(アルキル)アミノ
- i)ニトロ、ii)ニトロソ、iii)(O)2S(O-)-,X+、及びiv)X+を有するアルコキシ、から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されているアリール(アルキル)アミノ
- 任意選択で置換されているヘテロアリール、好ましくはベンゾチアゾリル基
- シクロアルキル、特にシクロヘキシル
- Ar-N=N-[式中、Arは、任意選択で置換されているアリール基、好ましくは1つ又は複数のアルキル、(O)2S(O-)-,X+、又はフェニルアミノ基で任意選択で置換されているフェニルを表す]
- 或いは2つの隣接した基R7とR8、又はR8とR9、又はR9とR10は、一緒に縮合ベンゾ基A'を形成し;R'7とR'8、又はR'8とR'9、又はR'9とR'10は、一緒に縮合ベンゾ基B'を形成し;ここでA'及びB'は、i)ニトロ、ii)ニトロソ、iii)(O)2S(O-)-,X+、iv)ヒドロキシル、v)メルカプト、vi)(ジ)(アルキル)アミノ、vii)R°-C(X)-X'-、viii)R°-X'-C(X)-、ix)R°-X'-C(X)-X''-、x)Ar-N=N-、及びxi)任意選択で置換されているアリール(アルキル)アミノ、から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されており;ここでX+、R°、X、X'、X''及びArは、先に定義したものである
・Wは、シグマ結合σ、酸素原子若しくは硫黄原子、又は二価基i)-NR-(式中、Rは先に定義したものである)、若しくはii)メチレン-C(Ra)(Rb)-(式中、Ra及びRbは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はアリール基を表す)を表し、或いはRa及びRbは、それらを保持する炭素原子と一緒にスピロシクロアルキルを形成し;好ましくはWは、硫黄原子を表し、又はRa及びRbは、一緒にシクロヘキシルを形成する]
式(II)及び(II')が、環A、A'、B、B'又はCのうちの1つの上に、少なくとも1つの、スルホン酸基(O)2S(O-)-,X+、又はホスホン酸基(O)P(O2 -)2X+、又はカルボン酸基(O)C(O-)-,X+(式中、X+は、先に定義したものである)を含むことが理解される。
式(II)の染料の例として、Acid Red 1、Acid Red 4、Acid Red 13、Acid Red 14、Acid Red 18、Acid Red 27、Acid Red 32、Acid Red 33、Acid Red 35、Acid Red 37、Acid Red 40、Acid Red 41、Acid Red 42、Acid Red 44、Acid Red 68、Acid Red 73、Acid Red 135、Acid Red 138、Acid Red 184、Food Red 1、Food Red 13、Food Red 17、Acid Orange 6、Acid Orange 7、Acid Orange 10、Acid Orange 19、Acid Orange 20、Acid Orange 24、Acid Yellow 9、Acid Yellow 36、Acid Yellow 199、Food Yellow 3;Acid Violet 7、Acid Violet 14、Acid Blue 113、Acid Blue 117、Acid Black 1、Acid Brown 4、Acid Brown 20、Acid Black 26、Acid Black 52、Food Black 1、Food Black 2、Pigment Red 57を挙げることができ、式(II')の染料の例として、Acid Red 111、Acid Red 134、Acid Yellow 38を挙げることができる。
b)式(III)及び(III')のアントラキノン染料:
Figure 2018104298
[式(III)及び(III')中、
・R22、R23、R24、R25、R26及びR27は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子若しくはハロゲン原子、又は以下から選択される基を表し、
- アルキル
- ヒドロキシル、メルカプト
- アルコキシ、アルキルチオ
- アルキル及び(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は先に定義したものである)から選択される1つ又は複数の基で好ましくは任意選択で置換されているアリールオキシ又はアリールチオ
- アルキル及び(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は先に定義したものである)から選択される1つ又は複数の基で任意選択で置換されているアリール(アルキル)アミノ
- (ジ)(アルキル)アミノ
- (ジ)(ヒドロキシアルキル)アミノ
- (O)2S(O-)-,X+(式中、X+は先に定義したものである)
・Z'は、水素原子又はNR28R29基[式中、R28及びR29は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又は、以下から選択される基を表し、
- アルキル
- ポリヒドロキシアルキル、例えばヒドロキシエチル
- 1つ又は複数の基で任意選択で置換されているアリール、具体的にはi)アルキル、例えばメチル、n-ドデシル、n-ブチル、ii)(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は、先に定義したものである)、iii)R°-C(X)-X'-、R°-X'-C(X)-、R°-X'-C(X)-X''-(式中、R°、X、X'及びX''は、先に定義したものであり、好ましくはR°はアルキル基を表す)
- シクロアルキル、特にシクロヘキシル]
・Zは、ヒドロキシル及びNR'28R'29(式中、R'28及びR'29は、同一であっても異なっていてもよく、同じ原子又は先に定義したR28基及びR29基を表す)から選択される基を表す]
式(III)及び(III')が、少なくとも1つのスルホン酸基(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は、先に定義したものである)を含むことが理解される。
式(III)の染料の例として、Acid Blue 25、Acid Blue 43、Acid Blue 62、Acid Blue 78、Acid Blue 129、Acid Blue 138、Acid Blue 140、Acid Blue 251、Acid Green 25、Acid Green 41、Acid Violet 42、Acid Violet 43、Mordant Red 3;EXT Violet 2を挙げることができ、式(III')の染料の例として、Acid Black 48を挙げることができる。
g)式(IV)の、キノリンをベースとする染料:
Figure 2018104298
[式(IV)中、
・R61は、水素原子若しくはハロゲン原子、又はアルキル基を表し、
・R62、R63及びR64は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、又は-(O)2S(O-),X+基(式中、X+は、先に定義したものである)を表し、
・或いは、R61とR62、又はR61とR64は、一緒に、1つ又は複数の(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は、先に定義したものである)で任意選択で置換されているベンゾ基を形成し、
・Gは、酸素原子若しくは硫黄原子、又はNRe基(式中、Reは、水素原子又はアルキル基を表す)を表し、特定するとGは、酸素原子を表す]
式(IV)が、少なくとも1種のスルホン酸基(O)2S(O-)-,X+(式中、X+は、先に定義したものである)を含むことが理解される;
式(IV)の染料の例として、Acid Yellow 2、Acid Yellow 3及びAcid Yellow 5を挙げることができる。
酸性直接染料が、Red 227、Yellow 4、Orange 205、Purple 401、Black 401、Food Red 1及びDirect Red 80からなる群から選択されることが好ましい。
(a)直接染料の量は、本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物の総質量に対して、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下であってもよく、但し条件として(a)直接染料の量はゼロではない。(a)直接染料の量は、本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物の総質量に対して、0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上でありうる。
本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物は、(a)直接染料を、組成物の総質量に対して、0.001質量%〜5質量%、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の量で含有しうる。
(pH及び任意選択の成分)
本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物のpHは、ケラチン繊維を染色する技術分野で一般に使用される酸性化剤又は塩基性化剤を使用して、所望の値へ調整されうる。
(a)直接染料を含む染色組成物は、好ましくは酸性である。したがって、染色組成物のpHが、1〜6、より好ましくは2〜5、更により好ましくは2〜4であることが好ましい。
酸性化剤の中で例として挙げることができるのは、鉱酸又は有機酸、例えば塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸、例えば酢酸、酒石酸、クエン酸及び乳酸、並びにスルホン酸である。
塩基性化剤の中で例として挙げることができるのは、水酸化アンモニウム、アルカリ金属炭酸塩、アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-及びトリエタノールアミン、更にはそれらの誘導体、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、並びに下式:
Figure 2018104298
(式中、
Wは、ヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基で任意選択で置換されているアルキレン、例えばプロピレンを示し、
Ra、Rb、Rc及びRdは、独立に、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を示し、これは、1,3-プロパンジアミン及びそれらの誘導体により例示されうる)
の化合物である。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムもまた好ましい。
酸性化剤又は塩基性化剤は、染色組成物の総質量に対して、0.001〜15質量%、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%の範囲の量で使用されうる。
染色組成物はまた、毛髪等のケラチン繊維を染色するための組成物中で従来使用されている様々な補助剤、例えば油、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性若しくは双性イオン性ポリマー、又はこれらの混合物、抗酸化剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、香料、分散剤、コンディショニング剤、皮膜形成剤、セラミド、保存剤及び乳白剤も含有してもよい。
染色組成物は、水を含んでもよい。
染色組成物中の水の量は、染色組成物の総質量に対して、40質量%〜90質量%、好ましくは45質量%〜99.5質量%、より好ましくは50〜99.0質量%の範囲でありうる。
染色組成物の形態は、それが水ベースである限り特に限定されず、例えばエマルション(O/W又はW/O型)、水性ゲル、水溶液等の様々な形態を取ることができる。染色組成物が、水ベースの溶液の形態であることが好ましい。
染色組成物は、ケラチン繊維を染色するための組成物であり、好ましくはケラチン繊維を染色するための美容組成物である。「ケラチン繊維」は、本明細書では、少なくとも1種のケラチン物質を含む繊維を意味する。ケラチン繊維の表面の少なくとも一部がケラチン繊維によって形成されていることが好ましい。ケラチン繊維の例には、毛髪、眉毛、まつ毛等が挙げられる。染色組成物が毛髪を染色するために使用されることが好ましい。
[前処置組成物]
(有機ケイ素化合物)
本発明による前処置組成物は、1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含む。2種以上の有機ケイ素化合物が組み合わせて使用されうる。そのため、単一の種類の有機ケイ素化合物、又は異なる種類の有機ケイ素化合物の組合せを使用することができる。
本発明による前処置組成物中で使用される(b)有機ケイ素化合物は、1個のケイ素原子を含むオルガノシラン及び2個又は3個のケイ素原子、例えば2個のケイ素原子を含むオルガノシランから選ばれる。加えて、それは、少なくとも1つの塩基性化学官能基、例えば1つの塩基性化学官能基を含んでいなければならない。塩基性化学官能基は、(b)有機ケイ素化合物上で塩基性の特性を授ける任意の官能基に相当し、それは、例えば、アミン官能基、例えば第一級、第二級又は第三級アミン官能基、典型的には第一級アミノ基、第二級アミノ基又は第三級アミノ基である。本明細書で開示される(b)有機ケイ素化合物は、別の官能基又は他の官能基、例えば、アミノ官能基若しくはアミノ基、酸性官能基、又はハロゲン官能基以外の別の塩基性化学官能基を任意選択で含んでもよい。
本発明による前処置組成物中で使用される(b)有機ケイ素化合物はまた、分子1つ当たり少なくとも1つの加水分解性基又はヒドロキシル基も含む。加水分解性基は、例えばアルコキシ基、アリールオキシ基及びハロゲン原子から選ばれうる。アルコキシ基が、C1〜C6アルコキシ基、より好ましくはC1〜C3アルコキシ基、更により好ましくはメトキシ基又はエトキシ基であることが好ましい。
本発明の一実施形態によれば、本発明による前処置組成物中で使用される(b)有機ケイ素化合物は、式(I):
Figure 2018104298
(式中、
R4は、ハロゲン又はOR'基若しくはR'1基を表し、
R5は、ハロゲン又はOR''基若しくはR'2基を表し、
R6は、ハロゲン又はOR'''若しくはR'3基を表し、
R1、R2、R3、R'、R''、R'''、R'1、R'2及びR'3は、互いに独立に、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R1、R2、R'、R''及びR'''は、任意選択で水素であり、
R4、R5及びR6基のうちの少なくとも2つは、それぞれ、OR'、OR''及びOR'''を示し、R'、R''及びR'''基のうちの少なくとも2つは、水素以外である)
の化合物から選ばれうる。
R1、R2、R'、R'1、R'2、R'3、R''及びR'''の各基が、水素、C1〜C12アルキル、C6〜C14アリール、(C1〜C8)アルキル(C6〜C14)アリール及び(C6〜C14)アリール(C1〜C8)アルキルの各基から選ばれることが好ましい。
別の実施形態によれば、本発明による前処置組成物中で使用される(b)有機ケイ素化合物は、式(II):
Figure 2018104298
(式中、
R1、R2、R3、R5及びR6は、上記の通り定義され、
R'4は、ハロゲン原子又はOR11基を表し、
R7は、ハロゲン原子又はOR10基若しくはR''1基を表し、
R9は、ハロゲン原子又はOR8、R''2基若しくはR3NR1R2基を表し、
R''1、R''2、R8、R10及びR11は、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R11、R10及びR8の各基は、任意選択で水素原子を表し、
R6、R7及びR9の各基のうちの少なくとも1つは、ハロゲン原子又はOR'''、OR10若しくはOR8基を示す)
の化合物から選ばれうる。
R''1、R''2、R8、R10及びR11の各基が、C1〜C12アルキル、C6〜C14アリール、(C1〜C8)アルキル(C6〜C14)アリール及び(C6〜C14)アリール(C1〜C8)アルキルの各基から選ばれることが好ましい。
ハロゲン原子が塩素原子であることが好ましい。
本発明による前処置組成物中で使用される(b)有機ケイ素化合物は、例えば式(III):
Figure 2018104298
(式中、
R基は、同一であり又は異なり、C1〜C6、例えばC1〜C2アルキル基から選ばれ、
nは、1〜6の整数であり、例えば2〜4から選ばれる)
のものから選ばれうる。
一実施形態では、(b)有機ケイ素化合物は、水に可溶である。特定の実施形態では、(b)有機ケイ素化合物は、温度25℃±5℃及び大気圧にて、2質量%の濃度で、例えば5質量%の濃度で、例えば10質量%の濃度で水に可溶である。用語「可溶な」は、1つの巨視的な相の形成を意味すると理解される。
本発明による前処置組成物中に存在する(b)有機ケイ素化合物が、アミノアルキルアルコキシシランから、より好ましくはモノアミノアルキルトリアルコキシシランから選択されることが好ましく、更により好ましくは(b)有機ケイ素化合物は、(3-アミノプロピル)トリエトキシシランである。
(b)有機ケイ素化合物は、中性化剤又はpH調整剤の使用を介して部分的に中性化されることが可能であり、その結果、中性化は、1/1000〜99/100、例えば0.2/100〜70/100に達する。例えば、中性化は、0.2/100〜60/10でありうる。
(b)有機ケイ素化合物の量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下であってもよく、但し条件として(b)有機ケイ素化合物の量はゼロではない。(b)有機ケイ素化合物の量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上でありうる。
本発明による前処置組成物は、(b)有機ケイ素化合物を、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%の量で含有しうる。
(追加のシラン)
本発明による前処置組成物は、塩基性化学官能基がない、(c)少なくとも1種の追加のシランを更に含んでもよい。2種以上の追加のシランを組み合わせて使用してもよい。そのため、単一の種類の追加のシラン、又は異なる種類の追加のシランを組み合わせて使用することができる。
塩基性化学官能基は、(c)追加のシラン上で塩基性の特性を授ける任意の官能基に相当し、それは、例えば、アミン官能基、例えば第一級、第二級又は第三級アミン官能基、典型的には第一級アミノ基、第二級アミノ基又は第三級アミノ基である。(c)追加のシランは、塩基性化学官能基を有していない。他方、本明細書で開示される(c)追加のシランは、任意の官能基、又は塩基性化学官能基以外の官能基、例えば酸官能基又はハロゲン官能基を任意選択で含んでもよい。
本発明による前処置組成物中で使用されうる(c)追加のシランがまた、1分子当たり少なくとも1つの加水分解性基又はヒドロキシル基も含むことが好ましい。加水分解性基は、例えばアルコキシ基、アリールオキシ基及びハロゲン原子から選ばれうる。アルコキシ基が、C1〜C6アルコキシ基、より好ましくはC1〜C3アルコキシ基、更により好ましくはメトキシ基又はエトキシ基であることが好ましい。
(c)追加のシランが、式:
R(4-n)SiXn
(式中、
Xは、ヒドロキシル基、又は上で説明した加水分解性基を示し、
Rは、C1〜C12アルキル基、好ましくはメチル基若しくはエチル基、より好ましくはメチル基、又はメルカプト基、エポキシ基、アクリル基及びメタクリル基からなる群から選択されうる官能基を示し、
nは、1、2又は3の整数を示す)
で表されることが好ましい。
(c)追加のシランが、アルキルアルコキシシラン、より好ましくはモノアルキルトリアルコキシシランから選択されることが好ましく、更により好ましくは(c)追加のシランはメチルトリメトキシシランである。
(c)追加のシランの量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であってもよく、但し条件として(c)追加のシランの量はゼロではない。(c)追加のシランの量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上でありうる。
本発明による前処置組成物は、(c)追加のシランを、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%の量で含有しうる。
(カチオン性ポリマー)
本発明による前処置組成物は、(d)少なくとも1種のカチオン性ポリマーを含んでもよい。単一の種類のカチオン性ポリマーを使用してもよいが、2種以上の異なる種類のカチオン性ポリマーを組み合わせて使用することもできる。
本発明の目的では、用語「カチオン性ポリマー」は、カチオン性基、及び/又はカチオン性基へとイオン化されうる基を含有する、任意のポリマーを示すことに留意されたい。
こうしたポリマーは、それ自体が毛髪の美容特性を改善すると既に知られているものから、即ち詳細には特許出願EP-A-337354に、並びに仏国特許第2270846号、第2383660号、第2598611号、第2470596号及び第2519863号に記載されているものから選択されうる。
好ましいカチオン性ポリマーは、第一級、第二級、第三級及び/又は第四級アミン基を含む単位を含有するものから選ばれ、このアミン基は、ポリマー主鎖の一部を形成するものであっても、ポリマー主鎖に直接結合している側鎖置換基により保持されているものであっても、いずれでもよい。
使用されるカチオン性ポリマーは、数平均分子量が、一般に、およそ500からおよそ5×106の間、好ましくはおよそ103からおよそ3×106の間である。
より詳細に挙げることができるカチオン性ポリマーの中には、ポリアミン型、ポリアミノアミド型及びポリ第四級アンモニウム型のポリマーがある。
これらは、既知の製品である。それらのポリマーは、詳細には仏国特許第2505348号及び第2542997号に記載されている。前記ポリマーの中で挙げることができるのは、以下である。
(1)アクリルの又はメタクリルのエステル又はアミドから誘導され、下式(I)、(II)、(III)又は(IV):
Figure 2018104298
(式中、
R3は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はCH3基を示し、
Aは、同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子、好ましくは2個若しくは3個の炭素原子の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基、又は1〜4個の炭素原子のヒドロキシアルキル基を表し、
R4、R5及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を含有するアルキル基、又はベンジル基、及び好ましくは1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基を表し、
R1及びR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素又は1〜6個の炭素原子を含有するアルキル基、好ましくはメチル又はエチルを表し、
Xは、無機酸若しくは有機酸から誘導されたアニオン、例えばメト硫酸アニオン、又は塩化物イオン若しくは臭化物イオン等のハロゲン化物イオンを示す)
の単位のうちの少なくとも1つを含むホモポリマー又はコポリマー
系統群(1)のポリマーはまた、コモノマーから誘導される1つ又は複数の単位を有することもでき、こうしたコモノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素上にて低級(C1〜C4)アルキルで置換されているアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸若しくはメタクリル酸又はそれらのエステル、ビニルピロリドン又はビニルカプロラクタム等のビニルラクタム、並びにビニルエステルの系統群から選ばれうる。
そのため、系統群(1)のこれらのポリマーの中で挙げることができるのは以下である:
- アクリルアミドと、硫酸ジメチル又はハロゲン化ジメチルで第四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、例えばHercules社によりHercoflocの名称で販売されている製品、
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、例えば特許出願EP-A-080976に記載され、BASF社によりBina Quat P 100の名称で販売されているもの、
- アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートとのコポリマーで、Hercules社によりRetenの名称で販売されているもの、
- 四級化又は非四級化ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマー、例えばISP社により「Gafquat」の名称で販売されている製品、例としては「Gafquat 734」若しくは「Gafquat 755」、或いは「Copolymer 845、958及び937」として知られる製品。これらのポリマーは、仏国特許第2077143号及び仏国特許第2393573号に詳説されている、
- ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンのターポリマー、例えばISP社によりGaffix VC 713の名称で販売されている製品、並びに
- ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンのコポリマーで、具体的にはISP社によりStyleze CC 10の名称で販売されているもの、及び第四級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのコポリマー、例えばISP社により「Gafquat HS 100」の名称で販売されている製品。
(2)第四級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体で、仏国特許第1492597号に記載され、具体的にはAmerchol社により「JR」(JR 400、JR 125、JR 30M)、又は「LR」(LR 400、LR 30M)の名称で販売されているポリマー。これらのポリマーはまた、CTFA辞典で、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース第四級アンモニウムとしても定義されている。
(3)水溶性の第四級アンモニウムモノマーでグラフトされたセルロース又はセルロース誘導体のコポリマー等のカチオン性セルロース誘導体で、詳細には米国特許第4131576号に記載されているもの、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例としては特にメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム塩、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩又はジメチルジアリルアンモニウム塩でグラフトされた、ヒドロキシメチル-、ヒドロキシエチル-又はヒドロキシプロピルセルロース。
この定義に相当する市販製品は、より具体的には、Akzo Nobel社によりCelquat L 200及びCelquat H 100の名称で販売されている製品である。
(4)カチオン性グアーガム、より詳細には米国特許第3589578号及び第4031307号に記載されているもの、例えばカチオン性のトリアルキルアンモニウム基を含有するグアーガム。使用されるのは、例えば2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩(例えば塩化物)で修飾されたグアーガムである。挙げることができるのは、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド及びヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、例えば特にSolvay社によりJaguar C13S、Jaguar C14S、Jaguar C17及びJaguar C162の商品名で販売されているものである。
(5)ピペラジニル単位と、二価のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基(直鎖又は分枝鎖を含有し、任意選択で酸素原子、硫黄原子若しくは窒素原子に、又は芳香族環若しくは複素環に、割り込まれている)とからなるポリマー、更にはこれらのポリマーを酸化及び/又は第四級化させた製品。こうしたポリマーは、詳細には仏国特許第2162025号及び第2280361号に記載されている。
(6)特に、酸性化合物をポリアミンと重縮合させて調製される、水に可溶なポリアミノアミド;これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン、ジエポキシド、二無水物、不飽和二無水物、ビス-不飽和誘導体、ビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキルで、或いはビス-ハロヒドリン、ビス-アゼチジニウム、ビス-ハロアシルジアミン、ビス-ハロゲン化アルキル、エピハロヒドリン、ジエポキシド又はビス-不飽和誘導体と反応性のある二官能性化合物の反応から得られるオリゴマーで架橋結合させることが可能であり;架橋結合剤は、ポリアミノアミドのアミン基1つ当たり0.025〜0.35molの範囲の割合で使用され;これらのポリアミノアミドはアルキル化することができ、又はそれらが1つ又は複数の第三級アミン官能基を含有する場合は、それらは第四級化されうる。こうしたポリマーは、詳細には仏国特許第2252840号及び第2368508号に記載されている。
(7)アルキルジアリルアミンの、又はジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマーで、例えば鎖の主要な構成要素として式(V)又は(VI):
Figure 2018104298
[式中、
k及びtは、0又は1に等しく、和k+tは1に等しく、
R9は、水素原子又はメチル基を示し、
R7及びR8は、互いに独立に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、アルキル基が好ましくは1〜5個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、低級(C1〜C4)アミドアルキル基を示し、又はR7及びR8は、それらが結合している窒素原子と共に、ピペリジル若しくはモルホリニル等の複素環基を示すことができ、
R7及びR8は、互いに独立に、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を好ましくは示し、
Y-は、臭化物イオン、塩化物イオン、酢酸イオン、ホウ酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸水素イオン、硫酸イオン又はリン酸イオン等のアニオンである]
に相当する単位を含有するホモポリマー又はコポリマー。これらのポリマーは、詳細には仏国特許第2080759号及びその追加特許第2190406号に記載されている。
上で定義したポリマーの中でより特に挙げることができるのは、Nalco社により「Merquat 100」の名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー(及び質量平均分子量の低い、その同族体)、並びに「Merquat 550」の名称で販売されている、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとのコポリマーである。
(8)式:
Figure 2018104298
[式(VII)中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を含有する脂肪族基、脂環式基若しくはアリール脂肪族基、又は低級ヒドロキシアルキル脂肪族基を表し、或いはR10、R11、R12及びR13は、一緒に又は別々に、それらが結合している窒素原子と共に、窒素以外の第2のヘテロ原子を任意選択で含有する複素環を構成し、或いはR10、R11、R12及びR13は、ニトリル、エステル、アシル若しくはアミドの各基、又は-CO-O-R14-D若しくは-CO-NH-R14-D(式中、R14はアルキレン基であり、Dは第四級アンモニウム基である)の各基で置換されている直鎖状又は分枝状のC1〜C6アルキル基を表し、
A1及びB1は、2〜20個の炭素原子を含有するポリメチレン基を表し、これは、直鎖状又は分枝状であってもよく、飽和又は不飽和であってもよく、これは、主鎖に結合した若しくは挿入された1つ若しくは複数の芳香族環、又は1つ若しくは複数の酸素原子若しくは硫黄原子、又はスルホキシド、スルホン、ジスルフィド、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシル、第四級アンモニウム、ウレイド、アミド若しくはエステルの各基を含有してもよく、
X-は、無機酸又は有機酸から誘導されるアニオンを示し、
A1、R10及びR12は、それらに結合している2個の窒素原子と共に、ピペラジン環を形成することができ;加えて、A1が、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和の、アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を示す場合、B1はまた、-(CH2)n-CO-D-OC-(CH2)n-基
{式中、Dは、
i)式-O-Z-O-(式中、Zは、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基、又は以下の式:
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-、及び-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
(式中、x及びyは、定義された固有の重合度を表す1〜4の整数、又は平均重合度を表す1〜4の任意の数を示す)
のうちの1つに相当する基を示す)
のグリコール残基、
ii)ビス-第二級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体、
iii)式-NH-Y-NH-(式中、Yは、直鎖状若しくは分枝状の炭化水素系基、或いは二価の基-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-を示す)のビス-第一級ジアミン残基、又は
iv)式-NH-CO-NH-のウレイレン基
を示す}
を示すことができる]
に相当する繰り返し単位を含有する第四級ジアンモニウムポリマー
好ましくは、X-は、塩化物イオン又は臭化物イオン等のアニオンである。
これらのポリマーは、一般に、数平均分子量が1,000から100,000の間である。
この種類のポリマーは、詳細には、仏国特許第2320330号、第2270846号、第2316271号、第2336434号及び第2413907号、並びに米国特許第2273780号、第2375853号、第2388614号、第2454547号、第3206462号、第2261002号、第2271378号、第3874870号、第4001432号、第3929990号、第3966904号、第4005193号、第4025617号、第4025627号、第4025653号、第4026945号及び第4027020号に記載されている。
以下の式(VIII):
Figure 2018104298
(式中、
R10、R11、R12及びR13は、同一であっても異なっていてもよく、およそ1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、
n及びpは、およそ2〜20の範囲の整数であり、
X-は、鉱酸又は有機酸から誘導されるアニオンである)
に相当する繰り返し単位からなるポリマーを使用することが、より特に可能である。
1つの特に好ましい式(VIII)の化合物は、R10、R11、R12及びR13がメチル基を表し、n=3、p=6及びX=Clの化合物であり、この化合物は、INCI(CTFA)命名法に従ってヘキサジメスリンクロリドと呼ばれる。
(9)Cognis社により販売されているPolyquart H等のポリアミンで、これは、CTFA辞典では参照名「ポリエチレングリコール(15)獣脂ポリアミン」が付されている。
(10)架橋されたメタクリロイルオキシ(C1〜C4)アルキルトリ(C1〜C4)アルキルアンモニウム塩のポリマー、例えば、塩化メチルで第四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートを単独重合することによって、又はアクリルアミドを、塩化メチルで第四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートと共重合し、単独重合又は共重合の後に、オレフィン性不飽和、具体的にはメチレンビスアクリルアミドを含有する化合物と架橋結合することによって得られるポリマー。より具体的には、架橋アクリルアミド/メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー(質量比20/80)の、前記コポリマーの50質量%で鉱油中に含有する分散体の形態にあるものが使用されうる。この分散体は、BASF社により「Salcare(登録商標)SC 92」の名称で販売されている。鉱油又は液体エステル中に、架橋されたメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドホモポリマーを、該ホモポリマーの約50質量%含有するものもまた使用されうる。これらの分散体は、Allied Colloids社により「Salcare(登録商標)SC 95」及び「Salcare(登録商標)SC 96」の名称で販売されている。
(11)本発明に関する場合に使用されうる他のカチオン性ポリマーは、ポリアルキレンイミン、具体的にはポリエチレンイミン;ビニルピリジン単位又はビニルピリジニウム単位を含有するポリマー;ポリアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物、第四級ポリウレイレン及びキチン誘導体である。
カチオン性ポリマーが、ポリクオタニウムポリマー又は重合性第四級アンモニウム塩であることが好ましい。
重合性第四級アンモニウム塩は、少なくとも1個の第四級化された窒素原子を含むカチオン性ポリマーである。重合性第四級アンモニウム塩として具体的に挙げることができるのは、主として泡の質及び使用後の皮膚の感触、特に使用後の皮膚の感触に寄与するポリクオタニウム製品(CTFA名)である。これらのポリマーは、好ましくは以下のポリマーから選ばれうる:
ポリクオタニウム-5、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 5;
ポリクオタニウム-6、例えばBASF社により販売されている製品Salcare SC 30、及びNalco社により販売されている製品Merquat 100;
ポリクオタニウム-7、例えばNalco社により販売されている製品Merquat S、Merquat 2200、Merquat 7SPR及びMerquat 550、並びにBASF社により販売されている製品Salcare SC 10;
ポリクオタニウム-10、例えばAmerchol社により販売されている製品Polymer JR400;
ポリクオタニウム-11、例えばISP社により販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755N及びGafquat 734;
ポリクオタニウム-15、例えばRohm社により販売されている製品Rohagit KF 720 F;
ポリクオタニウム-16、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552及びLuviquat FC550;
ポリクオタニウム-28、例えばISP社により販売されている製品Styleze CC10;
ポリクオタニウム-44、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Care;
ポリクオタニウム-46、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Hold;並びに
ポリクオタニウム-47、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 2001。
好ましくは、カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウム-6、ヘキサジメスリンクロリド、及びこれらの混合物から選ばれる。
(d)カチオン性ポリマーの量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であってもよく、但し条件として(d)カチオン性ポリマーの量はゼロではない。(d)カチオン性ポリマーの量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上でありうる。
本発明による前処置組成物は、(d)カチオン性ポリマーを、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%の量で含有しうる。
(増粘剤)
本発明による前処置組成物は、少なくとも1種の増粘剤を含むことができる。単一の種類の増粘剤を使用してもよいが、2種以上の異なる種類の増粘剤を組み合わせて使用することもできる。
増粘剤は、親水性ポリマー、好ましくは水溶性ポリマーから選択されうる。
増粘剤が、以下からなる群から選択されることが好ましい:
(i)会合性増粘剤
(ii)架橋アクリル酸ホモポリマー
(iii)(メタ)アクリル酸と(C1〜C6)アクリル酸アルキルとの架橋コポリマー
(iv)非イオン性のホモポリマー、及びエステルタイプ及び/又はアミドタイプのエチレン性不飽和モノマーを含むコポリマー
(v)アクリル酸アンモニウムのホモポリマー、及びアクリル酸アンモニウムとアクリルアミドとのコポリマー
(vi)多糖、並びに
(vii)C12〜C30脂肪アルコール。
(i)本明細書で使用される場合、「会合性増粘剤」という表現は、親水性単位と疎水性単位との双方を含む、例えば少なくとも1つのC8〜C30脂肪鎖と少なくとも1つの親水性単位とを含む両親媒性増粘剤を意味する。
使用されてもよい代表的な会合性増粘剤は、
(aa)少なくとも1つの脂肪鎖と少なくとも1つの親水性単位とを含む非イオン性両親媒性ポリマー
(bb)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含むアニオン性両親媒性ポリマー
(cc)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含むカチオン性両親媒性ポリマー
(dd)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含む両性両親媒性ポリマー
から選ばれる会合性増粘剤であり、
ここで、脂肪鎖は、8〜30個の炭素原子を有する。
(aa)少なくとも1つの脂肪鎖と少なくとも1つの親水性単位とを含む非イオン性両親媒性ポリマーは、例えば、以下から選ばれうる:
(1)少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で変性されたセルロース;挙げることができる例には以下がある:
- アルキル、アリールアルキル及びアルキルアリールの各基から選ばれる少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で変性されたヒドロキシエチレンセルロース(ここでアルキル基は、例えばC8〜C22である)、例えばAqualon社により販売されている製品Natrosol Plus Grade 330 CS(C1-6アルキル)、及びBerol Nobel社により販売されている製品Bermocoll EHM 100、
並びに
- ポリアルキレングリコールアルキルフェニルエーテル基で変性されたセルロース、例えばAmerchol社により販売されている製品Amercell Polymer HM-1500[ポリエチレングリコール(15)ノニルフェニルエーテル]
(2)少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で変性されたヒドロキシプロピルグアー、例えばLamberti社により販売されている製品Esaflor HM 22(C22アルキル鎖)、及びRhodia Chimie社により販売されている製品Miracare XC95-3(C14アルキル鎖)及びRE205-1(C20アルキル鎖)
(3)少なくとも1つの脂肪鎖、例えばC10〜C30アルキル基又はアルケニル基を含むポリエーテルウレタン、例としてはAkzo社により販売されている製品Elfacos T 210及びElfacos T 212、又はRohm & Haas社により販売されている製品Aculyn 44及びAculyn 46
(4)ビニルピロリドンと疎水性脂肪鎖モノマーとのコポリマー:挙げることができる例には、以下がある:
- I.S.P.社により販売されている製品Antaron V216及びGanex V216(ビニルピロリドン/ヘキサデセンのコポリマー)、並びに
- I.S.P.社により販売されている製品Antaron V220及びGanex V220(ビニルピロリドン/エイコセンのコポリマー)
(5)C1〜C6アクリル酸アルキル又はC1〜C6メタクリル酸アルキルと、少なくとも1つの脂肪鎖を含む両親媒性モノマーとのコポリマー、例えばGoldschmidt社により名称 Antil 208で販売されているオキシエチレン化メタクリル酸メチル/アクリル酸ステアリルのコポリマー
(6)親水性アクリレート又はメタクリレートと、少なくとも1種の脂肪鎖を含む疎水性モノマーとのコポリマー、例えばメタクリル酸ポリエチレングリコール/メタクリル酸ラウリルのコポリマー
(bb)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含むアニオン性両親媒性ポリマーは、例えば、エチレン性不飽和アニオン性モノマー単位を含む、少なくとも1つの脂肪鎖アリルエーテル単位と、少なくとも1つの親水性単位、例えばビニルカルボン酸単位とを含むものから選ばれてもよく、及び例えばアクリル酸、メタクリル酸及びそれらの混合物に由来する単位から更に選ばれてもよく、ここで脂肪鎖アリルエーテル単位は、次式(I)のモノマーに相当する:
CH2=C(R1)CH2OBnR (I)
(式中、
R1は、H及びCH3から選ばれ、
Bは、エチレンオキシ基であり、
nは、0、及び1〜100の範囲の整数から選ばれ、
Rは、10〜30個の炭素原子、更に例えば10〜24個の炭素原子、なおも更に例えば12〜18個の炭素原子を有する、アルキル、アリールアルキル、アリール、アルキルアリール及びシクロアルキルの各基から選ばれる炭化水素系基から選ばれる)。
一実施形態では、式(I)の単位は、例えば、式中、R1がHの可能性があり、nが10に等しい可能性があり、Rがステアリル(C18)基の可能性がある単位である。
このタイプのアニオン性両親媒性ポリマーは、欧州特許第0216479 B2号に記載され、そのエマルション重合方法に従って調製される。
一実施形態では、アニオン性両親媒性ポリマーは、例えば、20質量%〜60質量%のアクリル酸及び/又はメタクリル酸、5質量%〜60質量%の低級(メタ)アクリル酸アルキル、2質量%〜50質量%の式(I)の脂肪鎖アリルエーテル、及び0質量%〜1質量%の架橋剤[これは、周知の共重合性不飽和ポリエチレン性モノマー、例えばフタル酸ジアリル、(メタ)アクリル酸アリル、ジビニルベンゼン、ジメタクリル酸(ポリ)エチレングリコール及びメチレンビスアクリルアミドである]から形成されているポリマーである。
こうしたポリマーの例は、メタクリル酸とアクリル酸エチルとポリエチレングリコール(10 EO)ステアリルエーテル(ステアレス-10)との架橋ターポリマーであり、例えばCiba社によりSalcare SC 80及びSalcare SC 90という名称で販売されているものであり、これらは、メタクリル酸とアクリル酸エチルとステアレス-10アリルエーテルとの架橋ターポリマー(40/50/10)の30%水性エマルションである。
アニオン性両親媒性ポリマーは、例えば、不飽和オレフィン性カルボン酸タイプの少なくとも1つの親水性単位と、不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステル等のタイプの少なくとも1つの疎水性単位とを含むものから更に選ばれてもよい。不飽和オレフィン性カルボン酸タイプの親水性単位は、例えば、次式(II)のモノマーに相当し:
Figure 2018104298
[式中、
R1は、H、CH3、C2H5、即ちアクリル酸、メタクリル酸及びエタクリル酸の各単位から選ばれる]
不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステル等のタイプの疎水性単位は、例えば、次式(III)のモノマーに相当する:
Figure 2018104298
[式中、
R1は、H、CH3、C2H5(即ちアクリル酸、メタクリル酸及びエタクリル酸の各単位)から選ばれ、例えば、H(アクリル酸単位)及びCH3(メタクリル酸単位)から選ばれ、
R2は、C10〜C30アルキル基、例えばC12〜C22アルキル基から選ばれる]。
不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの例には、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル及びアクリル酸ドデシル、並びに対応するメタクリレート、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸イソデシル及びメタクリル酸ドデシルが挙げられる。
このタイプのアニオン性両親媒性ポリマーは、例えば米国特許第3915921号及び第4509949号に開示されており、それらに従って調製される。
使用されうる代表的なアニオン性両親媒性ポリマーは、以下から更に選ばれる:
(7)アクリル酸、次式(IV)のエステルを含むモノマーの混合物から形成されているポリマー:
Figure 2018104298
[式中、
R1は、H及びCH3から選ばれ、
R2は、C10〜C30アルキル基、例えば12〜22個の炭素原子を有するアルキル基、及び架橋剤;例えば95質量%〜60質量%のアクリル酸(親水性単位)、4質量%〜40質量%のC10〜C30アクリル酸アルキル(疎水性単位)及び0質量%〜6質量%の架橋重合性モノマーに由来するポリマー、又は98質量%〜96質量%のアクリル酸(親水性単位)、1質量%〜4質量%のC10〜C30アクリル酸アルキル(疎水性単位)及び0.1質量%〜0.6質量%の架橋重合性モノマーに由来するポリマーから選ばれる]、
又は
(8)アクリル酸とメタクリル酸ラウリルとを含むモノマーの混合物から形成されているモノマー、例えば66質量%のアクリル酸と34質量%のメタクリル酸ラウリルとから形成されたポリマー
架橋剤は、その不飽和結合が共役されていない、少なくとも1つの他の重合性基を有する基:
Figure 2018104298
を含むモノマーでありうる。
例えば、ポリアリルエーテル、例えばポリアリルスクロース及びポリアリルペンタエリスリトールを挙げることができる。
上の前記ポリマーのうち、例えば、Goodrich社により商品名Pemulen TR1、Pemulen TR2及びCarbopol 1382、及び更に例えばPemulen TR1で販売されている製品、並びにS.E.P.C.社により名称Coatex SXで販売されている製品を挙げることができる。
アニオン性両親媒性脂肪鎖ポリマーのうち、例えば、Amerchol社により名称Viscophobe DB 1000で販売されているメタクリル酸/アクリル酸メチル/アルキルジメチルメタイソプロペニルベンジルイルイソシアネートのエトキシル化コポリマーを挙げることができる。
使用される(cc)カチオン性両親媒性ポリマーは、例えば、四級化セルロース誘導体、及びアミノ側基を含むポリアクリレートから選ばれる。
四級化セルロース誘導体は、例えば、少なくとも8個の炭素原子を含む、アルキル、アリールアルキル及びアルキルアリールの各基等の少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で変性された四級化セルロース、及びそれらの混合物、並びに少なくとも8個の炭素原子を含む、アルキル、アリールアルキル及びアルキルアリールの各基等の少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で変性された四級化ヒドロキシエチルセルロース、並びにそれらの混合物から選ばれる。
アミノ側基を含む四級化及び非四級化ポリアクリレートは、例えば、疎水性基を有し、例えばステアレス-20[ポリオキシエチレン化(20)ステアリルアルコール]及び(C10〜C30)イタコン酸アルキルPEG-20である。
上記の四級化セルロース及びヒドロキシエチルセルロースによって保持されるアルキル基は、例えば、8〜30個の炭素原子を含有する。
アリール基は、例えば、フェニル、ベンジル、ナフチル及びアントリルの各基から選ばれる。
C8〜C30脂肪鎖を含む四級化アルキルヒドロキシエチルセルロースの例は、Amerchol社により販売されている製品Quatrisoft LM 200、Quatrisoft LM-X 529-18-A、Quatrisoft LM-X 529-18B(C12アルキル)及びQuatrisoft LM-X 529-8(C18アルキル)、並びにCroda社により販売されている製品Crodacel QM、Crodacel QL(C12アルキル)及びCrodacel QS(C18アルキル)である。
アミノ側鎖を含むポリアクリレートの例は、National Starch社からのポリマー8781-124B又は9492-103及びStructure Plusである。
(dd)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含む両性両親媒性ポリマーのうち、例えば、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸/C10〜C30メタクリル酸アルキルのターポリマーを挙げることができ、ここでアルキル基は、例えばステアリル基である。
組成物中の会合性増粘剤は、例えば、水中の活性材料の濃度1%での溶液又はディスパーション中で、Rheomat RM 180 rheometerを用いて測定した粘度が、25℃で、剪断速度200s-1で、0.1ps超、更に例えば0.2cp超であることができる。
(ii)架橋アクリル酸ホモポリマーのうち、挙げることができるのは、糖系のアリル性アルコールエーテルで架橋されたもの、例えば、Goodrich社によりCarbopol 980、981、954、2984及び5984の名称で販売されている製品、又は3 VSA社によりSynthalen M及びSynthalen Kの名称で販売されている製品である。
(iii)(メタ)アクリル酸とC1〜C6アクリル酸アルキルとの架橋コポリマーは、例えばCoatex社により名称Viscoatex 538Cで販売されている、38%の活性材料を含む水性ディスパーションとしてのメタクリル酸とアクリル酸エチルとの架橋コポリマー、及びRohm & Haas社により名称Aculyn 33で販売されている、28%の活性材料を含む水性ディスパーションとしてのアクリル酸とアクリル酸エチルとの架橋コポリマーから選択されうる。メタクリル酸とアクリル酸エチルとの架橋コポリマーには、NOVEON社により名称CARBOPOL AQUA SF-1で販売されている、30%の活性材料を含む水性ディスパーションが挙げられる。
(iv)エステルタイプ及び/又はアミドタイプのエチレン性不飽和モノマーを含む非イオン性ホモポリマー又はコポリマーのうち、以下の名称で販売されている製品を挙げることができる:Cytec社によるCyanamer P250(ポリアクリルアミド)、US Cosmetics社によるPMMA MBX-8C(メタクリル酸メチル/ジメタクリル酸エチレングリコールのコポリマー)、Rohm & Haas社によるAcryloid B66(メタクリル酸ブチル/メタクリル酸メチルのコポリマー)、及びKobo社によるBPA 500(メタクリル酸ポリメチル)。
(v)挙げることができるアクリル酸アンモニウムのホモポリマーには、Hoechst社により名称Microsap PAS 5193で販売されている製品がある。
アクリル酸アンモニウムとアクリルアミドとのコポリマーには、Hoechst社により名称Bozepol C Nouveau又は名称PAS 5193で販売されている製品が含まれる(これらは、仏国特許第2416723号、米国特許第2798053号及び米国特許第2923692号に記載されており、これらに従って調製される)。
(c)増粘剤が多糖から選択されることが好ましい。
(vi)多糖は、例えば、グルカン、変性された及び変性されていないデンプン[例えば穀草から、例としてはコムギ、トウモロコシ又はコメ;野菜から、例としてはイエローピー(yellow pea)、及び塊茎から、例としてはジャガイモ又はキャッサバ、に由来するもの]、アミローズ、アミロペクチン、グリコーゲン、デキストラン、セルロース、及びそれらの誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、エチルヒドロシキエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース)、マンナン、キシラン、リグニン、アラバン、ガラクタン、ガラクツロナン、キチン、キトサン、グルクロンオキシラン、アラビノキシラン、キシログルカン、グルコマンナン、ペクチン酸及びペクチン、アルギニン酸及びアルギニン酸塩、アラビノガラクタン、カラゲナン、寒天、グリコサミノグルカン、アラビアゴム、トラガカントガム、ガッティガム、カラヤゴム、カロブゴム、ガラクトマンナン、例えばグアーガム、及びそれらの非イオン性誘導体(例えばヒドロキシプロピルグアー)、及びキサンタンガム、並びにそれらの混合物から選ばれる。
例えば、使用されてもよい多糖は、例えば、「Encyclopedia of Chemical Technology」、Kirk-Othmer、第3版、1982年、第3巻、896〜900頁、及び第15巻、439〜458頁に、「Polymers in Nature」、E. A. MacGregor及びC. T. Greenwood、John Wiley & Sons発行、第6章、240〜328頁、1980年に、及び「Industrial Gums-Polysaccharides and Their Derivatives」、Roy L. Whistler編、第2版、Academic Press Inc.発行に(これらの3つの刊行物は、参照のため全体が組み込まれている)、記載されているものから選ばれうる。
例えば、デンプン、グアーガム、セルロース、及びそれらの誘導体が使用されうる。
使用されてもよいデンプンのうち、例えば、無水グルコース単位であるベース単位を含むポリマーの形態にある巨大分子を挙げることができる。それらの単位の数及びそれらのアセンブリにより、アミローズ(直鎖状ポリマー)とアミロペクチン(分枝状ポリマー)との間を区別することが可能になる。アミローズとアミロペクチンとの比較による割合、並びにそれらの重合度は、デンプンの植物起源に応じて多様であることができる。
使用されるデンプンの分子は、それらの植物起源としての穀草又は塊茎を有してもよい。そのため、デンプンは、例えば、トウモロコシ、コメ、キャッサバ、タピオカ、オオムギ、ジャガイモ、コムギ、モロコシ及びエンドウマメのデンプンから選ばれうる。
デンプンは、冷水中で不溶性の白色粉末の形態で一般に存在し、その基本粒径は、3〜100ミクロンの範囲である。
デンプンは、任意選択でC1〜C6ヒドロキシアルキル化されていてもよく、又はC1〜C6アシル化(例えばアセチル化)されていてもよい。デンプンはまた、加熱処理を受けていてもよい。
リン酸二デンプン、又はリン酸二デンプンに富む化合物、例えばAVEBE社により参照名PREJEL VA-70-T AGGL(ゼラチン化されたヒドロキシプロピル化キャッサのバリン酸二デンプン)又はPREJEL TK1(ゼラチン化されたキャッサバのリン酸二デンプン)又はPREJEL 200(ゼラチン化されたアセチル化キャッサバのリン酸二デンプン)で提供されている製品もまた使用されてもよい。
グアーガムは、変性されていても変性されていなくてもよい。
未変性グアーガムは、例えば、Unipectine社によりVidogum GH 175の名称で、並びにMeyhall社によりMeypro-Guar 50及びJaguar Cの名称で販売されている製品である。
変性された非イオン性グアーガムは、例えば、C1〜C6ヒドロキシアルキル基で変性されている。
ヒドロキシアルキル基のうち、挙げることができるのは、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル及びヒドロキシブチルの各基である。
これらのグアーガムは、先行技術において周知であり、例えば、対応する、プロピレンオキシド等のアルケンオキシドをグアーガムと反応させ、ヒドロキシプロピル基で変性されたグアーガムを得ることにより調製されうる。
ヒドロキシアルキル化度は、グアーガム上に存在する遊離ヒドロキシル官能基の数により消費されるアルキレンオキシド分子の数に対応し、例えば0.4〜1.2の範囲でありうる。
ヒドロキシアルキル基で任意選択で変性された、こうした非イオン性グアーガムは、例えば、Rhodia Chimie(Meyhall)社によりJaguar HP8、Jaguar HP60、Jaguar HP120、Jaguar DC 293及びJaguar HP 105の商品名で、又はAqualon社によりGalactasol 4H4FD2の名称で販売されている。
ヒドロキシアルキル基で変性されたセルロース等の、セルロース及びセルロース誘導体のうち、使用されるのは、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース、並びに疎水化されたヒドロキシプロピルメチルセルロースである。挙げることができるのは、Aqualon社によりKlucel E F、Klucel H、Klucel L H F、Klucel M F及びKlucel Gの名称で販売されている製品である。
(vii)増粘剤として使用される脂肪アルコールは、ポリオキシアルキレン化された基を含有せず、例えばミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールから選ばれる。
増粘剤の量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であってもよく、但し条件として増粘剤の量はゼロではない。増粘剤の量は、本発明による前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上でありうる。
本発明による前処置組成物は、増粘剤を、組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%の量で含有しうる。
(pH及び任意選択の成分)
本発明による前処置組成物のpHは、塩基性(7超)であり、ケラチン繊維を染色する技術分野で一般に使用される酸性化剤又は塩基性化剤を使用して、所望の値へ調整されうる。
(b)有機ケイ素化合物を含む前処置組成物のpHが、8以上、より好ましくは9以上であることが好ましい。前処置組成物のpHが、12以下、より好ましくは11.5以下、更により好ましくは11以下であることもまた好ましく、前処置組成物のpHが、7超で12以下、より好ましくは8以上で11.5以下、更により好ましくは9以上で11以下であることが好ましい。
酸性化剤の中で例として挙げることができるのは、鉱酸又は有機酸、例えば塩酸、オルトリン酸、硫酸、カルボン酸、例えば酢酸、酒石酸、クエン酸及び乳酸、並びにスルホン酸である。
塩基性化剤の中で例として挙げることができるのは、水酸化アンモニウム、アルカリ金属炭酸塩、アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-及びトリエタノールアミン、更にはそれらの誘導体、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、並びに下式:
Figure 2018104298
(式中、
Wは、ヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基で任意選択で置換されているアルキレン、例えばプロピレンを示し、
Ra、Rb、Rc及びRdは、独立に、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を示し、これは、1,3-プロパンジアミン及びそれらの誘導体により例示されうる)
の化合物である。水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムもまた好ましい。
酸性化剤又は塩基性化剤は、前処置組成物の総質量に対して、0.001質量%〜15質量%、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%の範囲の量で使用されうる。
前処置組成物はまた、毛髪等のケラチン繊維を染色するために組成物中で従来使用されている様々な補助剤、例えば油、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性若しくは双性イオン性ポリマー、又はこれらの混合物、抗酸化剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、香料、分散剤、コンディショニング剤、皮膜形成剤、セラミド、保存剤及び乳白剤も含有してもよい。
前処置組成物は、水を含んでもよい。
前処置組成物中の水の量は、前処置組成物の総質量に対して、40質量%〜99.0質量%、好ましくは45質量%〜97.0質量%、より好ましくは50〜95.0質量%の範囲でありうる。
前処置組成物の形態は、それが水ベースである限り特に限定されず、エマルション(O/W又はW/O型)、水性ゲル、水溶液等の様々な形態を取ることができる。本発明による前処置組成物が水ベースの溶液の形態にあることが好ましい。
前処置組成物は、ケラチン繊維が、好ましくはケラチン繊維を染色するための美容組成物である染色組成物で染色される前に、ケラチン繊維を処置するための組成物である。「ケラチン繊維」は、本明細書では、少なくとも1種のケラチン物質を含む繊維を意味する。ケラチン繊維の表面の少なくとも一部がケラチン繊維で形成されていることが好ましい。ケラチン繊維の例には、毛髪、眉毛、まつ毛等が挙げられる。本発明による前処置組成物が、毛髪が染色組成物で染色される前に毛髪を処置するために使用されることが好ましい。
[調製]
本発明による前処置組成物と組み合わせて使用される染色組成物は、必須成分としての成分(a)と、上で説明した任意選択の成分(必要な場合)とを混合して調製されうる。
本発明による前処置組成物は、必須成分としての成分(b)と、上で説明した任意選択の成分(必要な場合)とを混合して調製されうる。
上記の必須成分と任意選択の成分とを混合するための方法及び手段は限定されない。任意の従来の方法及び手段が、上記の必須成分と任意選択の成分とを混合して本発明による染色組成物又は前処置組成物を調製するために使用されうる。
[キット、方法及び使用]
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するためのキットであって、
(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物と、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物と
を含むキットにも関する。
キットは、
(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物を含む少なくとも1つの第1の区画と、
上で説明した(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含む少なくとも1種の前処置組成物を含む少なくとも1つの第2の区画と
を備えてもよく、
第1の区画と第2の区画とは互いに異なる。
例えば、第2の区画から前処置組成物を分配し又は放出し、一方で第1の区画から染色組成物を分配し又は放出して、続いて毛髪等のケラチン繊維を、前処置組成物で、次いで染色組成物で処置することによって、キットを使用することが可能である。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色する方法にも関し、
1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物をケラチン繊維に適用する工程と、
任意選択で、ケラチン繊維の乾燥あり又はなしで、前処置組成物をケラチン繊維から濯ぎ落とす工程と、
(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物をケラチン繊維に適用する工程と
を含む。該方法は、染色組成物をケラチン繊維に適用する上記の工程の後に、染色組成物をケラチン繊維から濯ぎ落とす工程を更に含んでもよい。
方法が、前処置組成物をケラチン繊維に適用する工程の後に、ケラチン繊維を濯ぐ任意選択の工程の前に、ケラチン繊維を乾燥する工程を含むことが好ましい。
前処置組成物及び/又は染色組成物をケラチン繊維に適用する工程は、従来の適用器具、例えばブラシにより、又は手によっても実施できる。
前処置組成物又は染色組成物が適用されたケラチン繊維は、ケラチン繊維を処置するのに必要とされる適切な時間の間、放置されうる。処置のための時間の長さは限定されないが、それは、1分間から1時間、好ましくは1分間から30分間、より好ましくは1分間から15分間でありうる。例えば、ケラチン繊維を染色するための時間は、1〜20分間、好ましくは5〜15分間でありうる。
ケラチン繊維は、室温で処置されてもよい。或いは、ケラチン繊維は、前処置組成物若しくは染色組成物をケラチン繊維に適用する工程の間、及び/又は前処置組成物若しくは染色組成物が適用されたケラチン繊維を放置する工程の間、25℃〜250℃、好ましくは40℃〜230℃、より好ましくは100℃〜220℃で加熱されうる。
本発明はまた、(a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性を強化するための、染色組成物でケラチン繊維を染色する前の、ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための、1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物の使用にも関する。
上記の使用は、好ましくは、ケラチン繊維のための美容目的のためである。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかし、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきでない。
(実施例1〜4及び比較例1〜3)
[調製]
実施例1〜4及び比較例1〜3による、毛髪を染色するための前処置組成物のそれぞれを、表1に示す成分を室温にて混合して調製した。成分の量の数値は、全て、活性原料の「質量%」に基づく。
Figure 2018104298
[毛髪の色強度]
実施例1〜3及び比較例1〜3による組成物のそれぞれ(2g)を、ヒトの100%白色の自然な毛髪の房1g上に均一に適用した。次いで、房を室温にて5分間放置し、続いて水道水で濯いた。水を絞った後、酸性染料組成物(組成物A)4gを房上に適用し、房を40℃にて10分間放置し、続いて水で洗浄し、シャンプーし、水道水で濯ぎ、乾燥した。組成物Aの配合率は、以下の通りである。
Figure 2018104298
上記の染色プロセスの前と後との房の色を、Konica Minolta分光測色計CM-3600dを使用して測定した。ΔE*(CIE1976に基づく、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)を求めた。ΔE*が大きいほど、染色は良好である。求めたΔE*を、下に示す評価基準に従って評価した。
非常に良好:ΔE*は45超
良好:ΔE*は42.5超で45未満
並み:ΔE*は40超で42.5未満
不良:ΔE*は40未満
結果を表2に示す。
Figure 2018104298
[色持続性]
実施例1〜4及び比較例1による組成物のそれぞれ(2g)を、ヒトの100%白色の自然な毛髪の房1g上に均一に適用した。次いで、房を室温にて5分間放置し、続いて水道水で濯いた。水を絞った後、組成物A 4gを房上に適用し、房を40℃にて10分間放置し、続いて水で洗浄し、シャンプーし、水道水で濯ぎ、乾燥した。
次に、房を、シャンプー0.4gでシャンプーした。シャンプー前及び7回及び14回のシャンプー後に、房の色強度を、Konica Minolta分光測色計CM-3600dを使用して測定した。ΔE*(CIE1976に基づく、シャンプー前又は7回又は14回のシャンプー後の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)を求めた。
ΔEafter *(シャンプー後の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)/ΔEbefore *(シャンプー前の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)の比(%)を、「色持続性」の指標として求めた。「色持続性」が大きいほど、色は、より良好に長く持続できる。求めた「色持続性」を、下に示す評価基準に従って評価した。
非常に良好: 90%超
良好:80%超で90%未満
不良:80%未満
結果を表3に示す。
Figure 2018104298
(実施例5〜6及び比較例4)
[調製]
実施例5及び6、並びに比較例4による、毛髪を染色するための前処置組成物のそれぞれを、表4に示す成分を室温にて混合して調製した。成分の量の数値は、全て、活性原料の「質量%」に基づく。
Figure 2018104298
[毛髪の色強度]
実施例5及び6並びに比較例4による組成物のそれぞれ(0.15g)を、ヒトの90%白色の自然な毛髪の房1g上に均一に適用した。次いで、房を室温にて5分間放置し、続いてブロー乾燥機で、次いでフラットアイロンで210℃にて乾燥した。次いで、房を水道水で濯ぎ、ブロー乾燥により再度乾燥した。次に、酸性染料組成物(組成物B)4gを房上に適用し、房を室温にて20分間放置し、続いて濯ぎ、乾燥した。組成物Bの配合率は、以下の通りである。
Figure 2018104298
上記の染色工程の前と後との房の色を、Konica Minolta分光測色計CM-2600dを使用して測定した。ΔE*(CIE1976に基づく、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)を求めた。ΔE*が大きいほど、染色は良好である。求めたΔE*を、下に示す評価基準に従って評価した。
非常に良好:ΔE*は45超
良好:ΔE*は42.5超で45未満
並み:ΔE*は40超で42.5未満
不良:ΔE*は40未満
結果を表4に示す。
[色持続性]
実施例5及び6並びに比較例4による組成物のそれぞれ(0.15g)を、ヒトの90%白色の自然な毛髪の房1g上に均一に適用した。次いで、房を室温にて5分間放置し、続いてブロー乾燥機で、次いでフラットアイロンで210℃にて乾燥した。次いで、房を水道水で濯ぎ、ブロー乾燥により再度乾燥した。次に、酸性染料組成物(組成物B)4gを房上に適用し、房を室温にて20分間放置し、続いて濯ぎ、乾燥した。
次に、房をシャンプー0.4gでシャンプーした。シャンプー前及び1回又は3回のシャンプー後に、房の色強度を、Konica Minolta分光測色計CM-2600dを使用して測定した。ΔE*(CIE1976に基づく、シャンプー前及び7回又は14回のシャンプー後の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)を求めた。
ΔEafter *(シャンプー後の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)/ΔEbefore *(シャンプー前の、未染色の元々の房の色と染色した房の色との間)の比(%)を、「色持続性」の指標として求めた。「色持続性」が大きいほど、色は、より良好に長く持続できる。求めた「色持続性」を、下に示す評価基準に従って評価した。
非常に良好:90%超
良好:80%超で90%未満
不良:80%未満
結果を表4に示す。
[汚れ強度]
実施例1及び比較例1による前処置組成物のそれぞれ(0.5g)を、皮膚(前腕)上に適用し、室温にて3分間放置し、続いて該組成物を水で濯ぐ。それぞれ実施例1及び比較例1で処置した皮膚表面上に、組成物A 0.05mlで斑点をつけ、室温にて5分放置し、続いて組成物Aを水で完全に洗い落とし、シャンプーして皮膚表面を乾燥した。斑点の色強度を、3人のパネリストが目視で評価した。
3人のパネリストのうちの3人が、実施例1による前処置組成物での汚れの色強度が、比較例1の汚れの色強度よりも有意に低いことを認めた。
表1、表2及び表3に示す、実施例1と比較例1との比較から、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物が、塩基性化学官能基及び加水分解性基、例えばアミノプロピルトリエトキシシランを有する有機ケイ素化合物を含有しているときに、該組成物は、直接染料を含む染色組成物で染色したケラチン繊維の色強度及び色持続性を改善できることが、認められうる。更に、実施例1と比較例3とを比較すると、上記の効果が、前処置組成物が塩基性条件下にある(pH>7)ときにもたらされうることも、認められうる。更に、実施例1と比較例2との比較から、上記の効果が、ポリクオタニウム-6等のカチオン性ポリマーのみを含む前処置組成物によってはもたらされえないことも、認められうる。
実施例1〜3の比較から、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物がポリクオタニウム-6及びヘキサジメスリンクロリド等のカチオン性ポリマーを含有しているときに、該組成物が、直接染料を含む染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度をより改善できることが、認められうる。
実施例1と実施例4との比較から、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物が、より多量の、塩基性化学官能基及び加水分解性基、例えばアミノプロピルトリエトキシシランを有する有機ケイ素化合物を含有しているときに、該組成物が、直接染料を含む染色組成物で染色したケラチン繊維の色持続性をより改善できることが、認められうる。
汚れ強度に関する試験の結果に基づき、塩基性化学官能基及び加水分解性基、例えばアミノプロピルトリエトキシシランを有する有機ケイ素化合物を含有している、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物が、皮膚が、直接染料を含む染色組成物と接触することで生じた皮膚上の汚れの色を減少できることが認められうる。
表4に示す実施例5と比較例4との比較から、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物が、塩基性化学官能基及び加水分解性基、例えばアミノプロピルトリエトキシシランを有する有機ケイ素化合物を含有している場合、該組成物が、直接染料を含む染色組成物で染色したケラチン繊維の色強度及び色持続性を改善できることも認められうる。
実施例5と実施例6との比較から、毛髪等のケラチン繊維を染色するための前処置組成物が、塩基性化学官能基、例えばメチルトリエトキシシランがない、追加のシランを更に含有している場合、該組成物が、直接染料を含む染色組成物で染色したケラチン繊維の色強度及び色持続性をより改善できることも認められうる。

Claims (15)

  1. (a)少なくとも1種の直接染料を含む染色組成物でケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するための前処置組成物であって、
    1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、
    7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する、
    前処置組成物。
  2. (a)直接染料が、酸性直接染料、塩基性直接染料及び中性直接染料からなる群から選択され、好ましくは酸性直接染料から選択される、請求項1に記載の前処置組成物。
  3. (a)直接染料の量が、染色組成物の総質量に対して、0.001質量%〜5質量%、好ましくは0.01質量%〜3質量%、より好ましくは0.1質量%〜2質量%の範囲である、請求項1又は2に記載の前処置組成物。
  4. (b)有機ケイ素化合物が、第一級、第二級及び第三級アミノ基から選ばれる少なくとも1つの塩基性化学官能基を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  5. (b)有機ケイ素化合物が、アルコキシ基、アリールオキシ基及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1つの加水分解性基を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  6. (b)有機ケイ素化合物が、式(I):
    Figure 2018104298
    (式中、
    R4は、ハロゲン又はOR'基若しくはR'1基を表し、
    R5は、ハロゲン又はOR''基若しくはR'2基を表し、
    R6は、ハロゲン又はOR'''若しくはR'3基を表し、
    R1、R2、R3、R'、R''、R'''、R'1、R'2及びR'3は、互いに独立に、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R1、R2、R'、R''及びR'''は、任意選択で水素であり、
    R4、R5及びR6基のうちの少なくとも2つは、それぞれ、OR'、OR''及びOR'''を示し、R'、R''及びR'''基のうちの少なくとも2つは、水素以外である)
    の化合物から選ばれ、
    式(II):
    Figure 2018104298
    (式中、
    R1、R2、R3、R5及びR6は、上記の通り定義されたものであり、
    R'4は、ハロゲン原子又はOR11基を表し、
    R7は、ハロゲン原子又はOR10基若しくはR''1基を表し、
    R9は、ハロゲン原子又はOR8、R''2基若しくはR3NR1R2基を表し、
    R''1、R''2、R8、R10及びR11は、任意選択で追加の化学基を保持する、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基を表し、R11、R10及びR8基は、任意選択で水素原子を表し、
    R6、R7及びR9基のうちの少なくとも1つは、ハロゲン原子又はOR'''、OR10若しくはOR8基を示す)
    の化合物から選ばれる、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  7. (b)有機ケイ素化合物の量が、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜30質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の範囲である、請求項1から6のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  8. 塩基性化学官能基がない、(c)少なくとも1種の追加のシランを更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  9. (c)追加のシランが、少なくとも1つのヒドロキシ基又は加水分解性基を有するシランから選択される、請求項8に記載の前処置組成物。
  10. (c)追加のシランの量が、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.1質量%〜10質量%、より好ましくは1質量%〜5質量%の範囲である、請求項8又は9に記載の前処置組成物。
  11. (d)少なくとも1種のカチオン性ポリマーを更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の前処置組成物。
  12. (d)カチオン性ポリマーの量が、前処置組成物の総質量に対して、0.01質量%〜20質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲である、請求項11に記載の前処置組成物。
  13. ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色するためのキットであって、
    (a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物と、
    1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物と
    を含むキット。
  14. ケラチン繊維、好ましくは毛髪を染色する方法であって、
    1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物をケラチン繊維に適用する工程と、
    (a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物をケラチン繊維に適用する工程と
    を含む方法。
  15. (a)少なくとも1種の直接染料を含む少なくとも1種の染色組成物で染色されたケラチン繊維の色強度及び/又は色持続性を強化するための、染色組成物でケラチン繊維を染色する前の、ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための、1個のケイ素原子を含むシラン及び2個又は3個のケイ素原子を含むシロキサンから選ばれる(b)少なくとも1種の有機ケイ素化合物であって、1分子当たり少なくとも1つの塩基性化学官能基及び少なくとも1つのヒドロキシル基又は加水分解性基も含む少なくとも1種の有機ケイ素化合物を含み、7超、好ましくは8以上、より好ましくは9以上のpHを有する少なくとも1種の前処置組成物の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220047486A1 (en) * 2018-10-31 2022-02-17 Henkel Ag & Co. Kgaa Composition of active ingredients, for care and surface modification of human hair

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