JP2018103332A - クランプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】爪がワークに当たることなくガイドピンが速やかに後退するクランプ装置を提供する。【解決手段】ガイドピン7と、外側ピストンロッド14と、第1の気室64と第2の気室65とを仕切る外側ピストン13と、外側シリンダ3と、外側ピストン13内の内側シリンダ71と、第3の気室84と第4の気室85とを仕切る内側ピストン72と、外側ピストンロッド14内に挿入された内側ピストンロッド73とを備える。一端部に爪12を有し他端部が内側ピストンロッド73の先端部に揺動自在に連結されたクランプアーム11を備える。クランプアーム11を揺動させるカム機構(長穴95、第2のピン96)を備える。第1の気室64用の第1の空気通路33と、第2の気室65用の第2の空気通路38と、第3の気室84用の連通路86とを備える。第4の気室85に空気を供給する第3の空気通路39は、外側シリンダ3の第1の孔40と、外側ピストン13の外周部の第1の凹溝53(空気室)と、内側シリンダ71の第2の孔55とによって形成されている。【選択図】 図5

Description

本発明は、板状部品を貫通するガイドピンを備えたピンクランプ装置に関する。
従来、例えば自動車の車体に用いられている板状部品は、車体の組立時に他の板状部品にスポット溶接によって溶接されることが多い。スポット溶接によって溶接される2枚の板状部品は、クランプ装置によって互いに重なる状態で保持される。
従来のこの種のクランプ装置としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
特許文献1に開示されたクランプ装置は、板状部品からなるワークの位置決め用の穴に嵌合する中空状のガイドピンと、ワークを固定するためのクランプアームと、これらの部材を駆動する外側シリンダ装置および内側シリンダ装置とを備えている。
外側シリンダ装置は、外側シリンダと、この外側シリンダ内に移動自在に嵌合した外側ピストンと、一端が外側ピストンに接続されて他端側が外側シリンダから突出する筒状の外側ピストンロッドとを備えている。外側ピストンは、外側シリンダの内部を外側ピストンロッド側の第1の気室と、反対側の第2の気室とに仕切っている。
ガイドピンは、外側ピストンロッドの先端部に設けられており、外側ピストンが外側シリンダに対して移動することによって、ワークに接近する前方あるいはワークから離れる後方に移動する。
内側シリンダ装置は、上述した外側ピストンの内部に設けられた内側シリンダと、この内側シリンダの内部に移動自在に嵌合した内側ピストンと、上述した外側ピストンロッドの中空部内に移動自在に挿入され、一端が内側ピストンに接続されて他端側が内側シリンダから突出する内側ピストンロッドとを備えている。内側ピストンは、内側シリンダの内部を内側ピストンロッド側の第3の気室と、反対側の第4の気室とに仕切っている。
第3の気室は、内側シリンダ(外側ピストン)を軸線方向に貫通する連通路によって第1の気室に連通されている。第4の気室には、内側ピストンを前方に(内側ピストンロッドに付勢する圧縮コイルばねが設けられている。
クランプアームは、一端部にクランプ用の爪が設けられており、他端部が内側ピストンロッドの先端部に揺動自在に取付けられた状態でガイドピンの内部に収容されている。また、クランプアームは、外側ピストンロッドにカム機構を介して連結されている。このカム機構は、外側ピストンロッドに対する内側ピストンロッドの軸線方向への往復運動を揺動動作に変換してクランプアームに伝達する。クランプアームは、内側ピストンロッドが外側ピストンロッドに対して前方に移動することによって、爪がガイドピン内に収容される方向に揺動し、内側ピストンロッドが外側ピストンロッドに対して後方に移動することにより、爪がガイドピンの横に突出する方向に揺動する。
このように構成された従来のクランプ装置においては、第1の気室が大気中に開放されている状態で第2の気室に空気が供給されることによって、外側ピストンロッドが前進し、これに伴ってガイドピンが前進してワークの位置決め用の穴に嵌合する。ガイドピンがワークの位置決め用の穴に嵌合した後、クランプアームでワークをクランプするためには、第2の気室に空気が供給されている状態で第1の気室に空気を供給する。第1の気室に供給された空気は、連通路を通って第3の気室に導入され、内側ピストンを圧縮コイルばねのバネ力に抗して押す。このように内側ピストンが後退することにより、内側ピストンロッドが外側ピストンロッドに対して後退し、クランプアームが初期位置から揺動しながら後退する。この揺動によりクランプアームの爪がガイドピンの横に突出し、ワークが爪とガイドピンの基部との間に挟まれて固定される。
ワークの固定の解除は、第2の気室を大気中に開放することによって行われる。すなわち、内側ピストンが圧縮コイルばねのばね力で押されて前進し、クランプアームが初期位置に戻る。
ワークの固定が解除された後にガイドピンをワークの穴から抜き出すためには、第2の気室が大気中に開放されている状態で第1の気室に空気を供給して行う。第1の気室に空気が供給されることにより、外側ピストンと外側ピストンロッドとが後退し、これに伴ってガイドピンが後退してワークの穴から引き抜かれる。
特許第3653695号公報
特許文献1に記載されたクランプ装置では、ガイドピンが後退してワークの穴から引き抜かれるときにクランプアームの爪がワークに当たるおそれがあった。爪がワークに当たる理由は、ガイドピンの後退を早めるために空気圧を高くすることが原因であると考えられる。
ガイドピンの後退は、空気を第1の気室に供給し、外側ピストンを後退させることにより実現される。このとき、第1の気室に供給された空気は、連通路を経由して第3の気室にも流入する。第3の気室に空気が供給されることにより内側ピストンに作用する後方への推力が圧縮コイルばねのばね力より大きいと、外側シリンダに対して内側ピストンが後退してしまい、内側ピストンロッドが外側ピストンロッドに対して後退する。この結果、クランプアームが揺動して爪が突出し、上述したようにこの爪がワークに当接してしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、爪がワークに当たることなくガイドピンが速やかに後退するクランプ装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係るクランプ装置は、ワークの位置決め用の穴に嵌合する中空状のガイドピンと、前記ガイドピンが先端部に設けられた円筒状の外側ピストンロッドと、前記外側ピストンロッドの基端部に設けられた外側ピストンと、前記外側ピストンが移動自在に嵌合する第1のシリンダ孔を有し、前記外側ピストンによって内部が前記外側ピストンロッド側の第1の気室と反対側の第2の気室とに仕切られた外側シリンダと、前記外側ピストンの内部に設けられ、一端部が前記外側ピストンロッドの中空部に連通されるとともに他端部が閉塞された第2のシリンダ孔を有する内側シリンダと、前記内側シリンダに移動自在に嵌合し、前記内側シリンダの内部を前記外側ピストンロッド側の第3の気室と反対側の第4の気室とに仕切る内側ピストンと、前記内側ピストンの一端部に接続され、前記外側ピストンから突出して前記外側ピストンロッドの中空部内に移動自在に挿入された内側ピストンロッドと、一端部に設けられた爪が前記ガイドピンの中空部に挿入される状態で他端部が前記内側ピストンロッドの先端部に揺動自在に連結され、揺動に伴って前記爪が前記ガイドピンの横穴を通ってガイドピンの中空部に対して出入りするクランプアームと、前記外側ピストンロッドに対する前記内側ピストンロッドの軸線方向への往復運動を揺動動作に変換して前記クランプアームを前記内側ピストンロッドに対して揺動させるカム機構と、一端が前記第1の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第1の空気通路と、一端が前記第2の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第2の空気通路と、前記第1の気室と前記第3の気室とを連通する連通路と、一端が前記第4の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第3の空気通路とを備え、前記第3の空気通路は、前記第1のシリンダ孔に開口し、前記外側シリンダの内外を連通する第1の孔と、前記外側ピストンの外周面における前記第1の孔と対向する位置に設けられ、外側ピストンの往復ストロークに相当する長さだけ外側ピストンの軸線方向に延びる空気室と、前記内側シリンダに設けられ、前記空気室内と前記第4の気室とを連通する第2の孔とによって形成されているものである。
本発明は、前記クランプ装置において、前記外側ピストンにおける前記内側ピストンロッドが貫通する部分は、前記内側ピストンロッドが嵌合する円筒体を有し、前記連通路は、前記円筒体の外周部に沿って形成されていてもよい。
本発明は、前記クランプ装置において、さらに、前記外側ピストンロッドにおける前記外側シリンダから突出した部分に前記軸線方向に延びるように形成された長穴と、前記長穴を通して一端部が前記内側ピストンロッドに固定され、他端部が前記外側ピストンロッドと平行に延びる連動部材と、前記外側シリンダに支持され、前記連動部材に設けられた被検知部を検知するセンサとを備えていてもよい。
本発明は、前記クランプ装置において、さらに、前記外側ピストンの外周部にこの外側ピストンの軸線と平行に延びる状態に形成されたガイド溝と、前記外側シリンダに設けられ、前記ガイド溝に移動自在に嵌合する突子とを有する回転規制機構を備えていてもよい。
本発明は、前記クランプ装置において、前記外側シリンダにおける前記外側ピストンロッドが貫通する部分は、前記外側ピストンロッドが摺動自在に嵌合する軸受を構成していてもよい。
本発明は、前記クランプ装置において、前記外側ピストンロッドと前記内側ピストンロッドとの間に、これらの部材に対して摺動自在な円筒からなるシール部材が設けられていてもよい。
本発明においては、第1の気室と第4の気室とに空気を供給することにより、内側ピストンおよび内側ピストンロッドが外側ピストンおよび外側ピストンロッドに対して前進している状態でこれらの部材が一体に外側シリンダに対して後退する。このため、供給される空気の圧力が高くてもクランプアームが揺動することなくガイドピンが後退する。したがって、本発明によれば、爪がワークに当たることなくガイドピンが速やかに後退するクランプ装置を提供することができる。
本発明に係るクランプ装置の平面図である。 本発明に係るクランプ装置の側面図である。 本発明に係るクランプ装置の正面図である。 本発明に係るクランプ装置の背面図である。 クランプ装置の後半部を拡大して示す断面図である。 クランプ装置の前半部を拡大して示す断面図である。図6はアンクランプ状態を示す。 クランプ装置の先端部を拡大して示す断面図である。図7はクランプ状態を示す。 図6におけるシリンダ部分のVIII−VIII線断面図である。 図5におけるシリンダ部分のIX−IX線断面図である。 図5におけるX−X線断面図である。 図6におけるXI−XI線断面図である。 図6におけるXII−XII線断面図である。 図6におけるXIII−XIII線断面図である。 図6におけるXIV−XIV線断面図である。 外側シリンダの断面図である。 外側ピストン、外側ピストンロッドおよび内側シリンダの断面図である。 ロッドカバーの断面図である。 内側ピストンと内側ピストンロッドの断面図である。 連結部材の斜視図である。 動作を説明するための断面図である。図20(A)はシフトダウンアンクランプ状態を示し、図20(B)はシフトアップアンクランプ状態を示し、図20(C)はシフトアップクランプ状態を示す。 第2の実施の形態を示す断面図である。図21(A)はシフトダウンアンクランプ状態を示し、図21(B)はシフトアップアンクランプ状態を示し、図21(C)はシフトアップクランプ状態を示す。 第3の実施の形態を示す断面図である。図22(A)はシフトダウンアンクランプ状態を示し、図22(B)はシフトアップアンクランプ状態を示し、図22(C)はシフトアップクランプ状態を示す。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係るクランプ装置の一実施の形態を図1〜図20によって詳細に説明する。
図1に示すクランプ装置1は、図1において左側に図示されているワークとしての複数の板状部品2を互いに重ね合わせて保持するためのものである。板状部品2には、位置決め用の貫通穴2aが穿設されている。図1には2枚の板状部品2が描かれているが、板状部品2の枚数は適宜変更可能である。以下においては、図1に示すように、板状部品2に隣接する一端側(図1においては左側)をクランプ装置1の前側とし、これとは反対側をクランプ装置1の後側として説明する。
クランプ装置1は、いわゆる二重シリンダと呼ばれる構造が採られており、図1〜図4に示すように、四角柱状を呈する外側シリンダ3を含む外側シリンダ装置4と、この外側シリンダ装置4の内部に設けられた内側シリンダ装置5とによって構成されている。外側シリンダ装置4と内側シリンダ装置5は、同一軸線上に配置されている。これらの外側シリンダ装置4と内側シリンダ装置5の軸線を図1中に符号Cで示す。
外側シリンダ3の前部であって、3つの側部には、図8に示すように、それぞれ取付座6が設けられている。取付座6には、それぞれ複数のボルト孔6aが形成されている。クランプ装置1は、これらの取付座6のうちいずれか一つの取付座6にロボットアーム(図示せず)が取付けられ、このロボットアームによって支持された状態で使用される。
クランプ装置1の前端部には、図1および図2に示すように、板状部品2の貫通穴2aに嵌合するガイドピン7が前方に向けて突出する状態に設けられている。クランプ装置1は、ガイドピン7が板状部品2と隣接する位置にロボットアームによって配置される。
ガイドピン7は、板状部品2の貫通穴2a嵌合する中空の円柱状に形成されており、外側シリンダ装置4によって駆動されて前進あるいは後退する。
<ガイドピンの構成>
ガイドピン7の前端部は丸められ、中間部には軸線方向(図1においては左右方向)とは直交する方向に延びる横穴7a(図6参照)形成されている。ガイドピン7の後端部は、円筒体8と一体に形成されている。この円筒体8とガイドピン7との境界部分には、板状部品2に当接する受圧部9が設けられている。
ガイドピン7の内部には、クランプ時に板状部品2を上述した受圧部9に押し付けて保持するクランプアーム11が収容されている。クランプアーム11の前端部には爪12が設けられている。このクランプアーム11は、詳細は後述するが、クランプ時に爪12がガイドピン7の横穴7aからガイドピン7の外に突出するように揺動し、その状態で後方に平行移動する。クランプアーム11の駆動は、後述する内側シリンダ装置5によって行われる。
<外側シリンダ装置の構成>
外側シリンダ装置4は、図5および図6に示すように、クランプ装置1のハウジングを構成する外側シリンダ3と、この外側シリンダ3の内部に設けられた外側ピストン13と、この外側ピストン13に接続された外側ピストンロッド14などを備えている。
外側シリンダ3の外側部であって、取付座6が設けられていない一側部には、図1および図2に示すように、アンクランプ状態検出用センサ15と、クランプ状態検出用センサ16と、これらのセンサに検知される前側検知部17および後側検知部18を有する移動部材19とが設けられている。
移動部材19は、外側シリンダ3の軸線方向に延びる凹溝20に収容されており、この凹溝20によって外側シリンダ3の軸線方向へ移動自在に支持されている。移動部材19は、詳細は後述するが、クランプアーム11と連動して外側シリンダ3の軸線方向に移動する。なお、以下において記載する「軸線方向」は、全て外側シリンダ3の軸線方向である。
アンクランプ状態検出用センサ15とクランプ状態検出用センサ16は、近接スイッチによって構成され、前側検知部17あるいは後側検知部18が予め定めた検知範囲の内側に入ることによりこれらを検知する。この実施の形態においては、前側検知部17と後側検知部18とが請求項3記載の発明でいう「被検知部」に相当する。
外側シリンダ3の上述した一側部には、外側シリンダ装置4や内側シリンダ装置5に高圧空気を供給するための第1〜第3のポート21〜23が形成されている。
外側シリンダ3の後部であって上述した一側部と隣接する他の一側部には、シフトアップ検出用センサ24とシフトダウン検出用センサ25とが設けられている。これらのシフトアップ検出用センサ24およびシフトダウン検出用センサ25は、磁気センサで、後述する外側ピストン13に設けられている磁石26(図5参照)を検知する。
<外側シリンダの構成>
外側シリンダ3の内部には、図15に示すように、第1のシリンダ孔27が形成されている。第1のシリンダ孔27の前端部(図15においては左側の端部)は、外側シリンダ3の前端部に形成された軸孔28に接続されている。この軸孔28は、後述する外側ピストンロッド14を通すために形成されており、第1のシリンダ孔27より小径に形成されて第1のシリンダ孔27と同一軸線上に位置付けられている。軸孔28は、外側ピストンロッド14が摺動自在に嵌合する形状に形成されている。この軸孔28を有する外側シリンダ3の前端部は、外側ピストンロッド14を支持する軸受29として機能する。軸孔28には、外側ピストンロッド14との間をシールするためにシール部材30,31が設けられている。
軸孔28と第1のシリンダ孔27との境界部分には、後述する外側ピストン13の前進を規制するストッパーとしての端面32が形成されている。
第1のシリンダ孔27の前端部には、第1の空気通路33の一端が開口している。この第1の空気通路33の他端は、外側シリンダ3の外面に開口している。この第1の空気通路33における外側シリンダ3の外面に開口する部分が上述した第1のポート21を構成している。
第1のシリンダ孔27の後端部は、外側シリンダ3に固定された第1の蓋体34によって閉塞されている。第1の蓋体34は、図4および図15に示すように、円板状に形成され、第1のシリンダ孔27に嵌合した状態でサークリップ35によって抜け止めされている。第1の蓋体34の外周部には、第1のシリンダ孔27との間をシールするためにシール部材36が設けられている。また、第1の蓋体34には、後述する外側ピストン13の後退を規制するゴム部材37が設けられている。
第1のシリンダ孔27の後端部には、第2の空気通路38の一端が開口している。この第2の空気通路38の他端は、外側シリンダ3の外面に開口している。この第2の空気通路38における外側シリンダ3の外面に開口する部分が上述した第2のポート22を構成している。
第1のシリンダ孔27の前後方向の中間部には、第3の空気通路39の一部を構成する第1の孔40が開口している。第1の孔40は、外側シリンダ3の内外を連通している。第1の孔40における外側シリンダ3の外面に開口する部分が上述した第3のポート23を構成している。第3の空気通路39の構成は後述する。
第1のシリンダ孔27における第1の孔40と対向する部分(径方向において反対側の部分)には、ねじ孔41が形成されている。このねじ孔41には、後述する回り止め用プラグ42(図5および図10参照)が螺着される。
<外側ピストンロッドの構成>
外側ピストンロッド14は、図16に示すように、中空部43を有する円筒状に形成されている。この実施の形態による外側ピストンロッド14の後端部には、外側ピストン13の円筒部44が一体に形成されている。
外側ピストンロッド14は、前端から後端の外側ピストン13に向かうにしたがって外径が段階的に大きくなる形状に形成されており、外径が異なる前端部14aと、中間部14bと、軸部14cとを有している。外側ピストンロッド14の外径が最も小さい前端部14aは、ガイドピン7を支持する機能を有している。この前端部14aは、図6に示すように、ガイドピン7と一体の円筒体8の内周部に嵌合している。この円筒体8は、外側ピストンロッド14の前端部14aに複数の固定用ボルト8a(図3参照)によって固定されている。
また、外側ピストンロッド14の前端部14aには、図16に示すように、第1のピン孔45と、軸線方向に長い第1の長穴46とが形成されている。さらに、この前端部14aと隣り合う中間部14bには、軸線方向に長い第2の長穴47が形成されている。これらの第1のピン孔45と、第1および第2の長穴46,47は、図11〜図14に示すように、外側ピストンロッド14を軸線方向とは直交する方向に貫通している。
外側ピストンロッド14の中間部14bと後側で隣り合う軸部14cは、外側シリンダ3の軸孔28に摺動自在に嵌合する形状に形成されている。この軸部14cが軸孔28に嵌合することにより、外側ピストンロッド14が外側シリンダ3の第1のシリンダ孔27と同一軸線上に位置付けられる。
この軸部14cと外側ピストン13の円筒部44との境界部分には、図16に示すように、外側ピストンロッド14の内外を連通する連通孔48が穿設されている。この連通孔48は、軸部14cの外周面側から外側ピストン13の内部に向かうにしたがって次第に後側に位置するように傾斜している。
<外側ピストンの構成>
外側ピストン13は、図16に示すように、外側ピストンロッド14の軸部14cに接続された円筒部44と、この円筒部44の後端を閉塞する第2の蓋体51とによって構成されている。
円筒部44は、第1のシリンダ孔27に移動自在に嵌合する形状に形成されている。円筒部44の外周部分であって前端部には、第1のシリンダ孔27との間をシールするためのシール部材52が設けられている。
円筒部44の外周部分であってシール部材52より後側には、第1の凹溝53と第2の凹溝54とが形成されている。
これらの第1および第2の凹溝53,54は、外側ピストン13の軸線方向に外側ピストン13の前端部から後端部まで延びている。これらの第1および第2の凹溝53,54の長さは、外側ピストン13の往復ストロークに相当する長さである。外側ピストン13は、その前端が外側シリンダ3の上述した端面32(図15参照)に当接するまで前進可能である。また、外側ピストン13は、その後端が外側シリンダ3のゴム部材37に当接するまで後退可能である。外側ピストン13の往復ストロークとは、前端が端面32に当接する位置から、後端がゴム部材37に当接するまでの外側ピストン13の移動距離である。
第1の凹溝53は、図5に示すように、外側シリンダ3の第1の孔40と対向する位置に設けられている。この実施の形態においては、この第1の凹溝53が本発明でいう「空気室」に相当する。この第1の凹溝53の後部は、第2の孔55によって円筒部44の内部空間に連通されている。第2の孔55は、第2の蓋体51より前側に配設され、外側ピストン13の内外を連通している。
第2の凹溝54は、図9に示すように、第1の凹溝53とは外側ピストン13の径方向において反対側に形成されている。この第2の凹溝54には、図5および図10に示すように、上述した回り止め用プラグ42の先端部が係合している。この回り止め用プラグ42が第2の凹溝54に係合することにより、外側ピストン13の周方向への移動が規制される。すなわち、このクランプ装置1は、第2の凹溝54と回り止め用プラグ42とからなる回転規制機構56を備えている。この実施の形態においては、この第2の凹溝54が請求項4記載の発明でいう「ガイド溝」に相当し、回り止め用プラグ42が「突子」に相当する。
第2の蓋体51は、図16に示すように、外側ピストン13の円筒部44内に後方から嵌合する小径部51aと、第1のシリンダ孔27に移動自在に嵌合する大径部51bとを有する円柱状に形成されている。小径部51aの外周部には環状溝57が形成されているとともに、円筒部44との間をシールするためのシール部材58が設けられている。円筒部44における第2の蓋体51の環状溝57と対向する部分には、図9に示すように、複数のねじ孔59が形成されている。これらのねじ孔59には、それぞれ6角穴付き止めねじ60がねじ込まれている。第2の蓋体51は、これらの止めねじ60が環状溝57に係合することによって、円筒部44に固定されている。
第2の蓋体51の大径部51bには、図16に示すように、第1のシリンダ孔27との間をシールするためのシール部材61が設けられている。
第2の蓋体51の後端部には、リング状の磁石26を有する円板62が固定用ボルト63によって固定されている。この磁石26は、上述したシフトアップ検出用センサ24およびシフトダウン検出用センサ25によって検知されるものである。
このように構成された外側ピストン13が第1のシリンダ孔27に嵌合することによって、図5に示すように、外側シリンダ3の内部が外側ピストンロッド14側の第1の気室64と反対側の第2の気室65とに仕切られる。第1の気室64は、図6に示すように、第1の空気通路33によって外側シリンダ3の外に連通される。第2の気室65は、図5に示すように、第2の空気通路38によって外側シリンダ3の外に連通される。
<内側シリンダ装置の構成>
この実施の形態による外側ピストン13の後側半部は、内側シリンダ装置5の内側シリンダ71を構成している。内側シリンダ装置5は、図5に示すように、外側ピストン13の内部に設けられた内側シリンダ71と、この内側シリンダ71の中に配置された内側ピストン72と、この内側ピストン72から前方に延びる内側ピストンロッド73とを備えている。
<内側シリンダの構成>
内側シリンダ71は、第2の蓋体51によって後端が閉塞された第2のシリンダ孔74を有している。第2のシリンダ孔74の前端部は、図16に示すように、外側ピストンロッド14の中空部43に連通されている。外側ピストンロッド14の中空部43は、第2のシリンダ孔74より小径に形成されている。この中空部43と第2のシリンダ孔74との境界部分には、図5に示すように円筒状のロッドカバー75が設けられている。この境界部分には、前側に位置する小径穴76と、後側に位置する大径穴77とが形成されている。上述した連通孔48の後端は大径穴77に開口している。
ロッドカバー75の前端部は、図5に示すように、小径穴76に嵌合し、外側ピストンロッド14に支持されている。ロッドカバー75の後端部は、第2のシリンダ孔74に嵌合するフランジ78が設けられており、このフランジ78を介して内側シリンダ71に支持されている。フランジ78の後方への移動は、サークリップ79によって規制されている。
フランジ78には複数の貫通孔78aが穿設されている。これらの貫通孔78aは、ロッドカバー75と大径穴77との間に形成された環状の空間80と第2のシリンダ孔74の前端部内とを連通している。
ロッドカバー75の前端部には、小径穴76との間をシールするためのシール部材81と、後述する内側ピストンロッド73との間をシールするためのシール部材82とが設けられている。ロッドカバー75の後端部には、後述する内側ピストンロッド73との間をシールするためのシール部材83が設けられている。
<内側ピストンの構成>
内側ピストン72は、円板状に形成されて第2のシリンダ孔74に移動自在に嵌合されており、内側シリンダ71の内部を外側ピストンロッド14側の第3の気室84と反対側の第4の気室85とに仕切っている。第3の気室84は、フランジ78の貫通孔78aと、環状の空間80と、外側ピストンロッド14の連通孔48とからなる連通路86を介して第1の気室64に連通されている。
この連通路86は、ロッドカバー75の外周部に沿って形成されることになる。この実施の形態においては、ロッドカバー75が請求項2記載の発明でいう「円筒体」に相当する。
第4の気室85は、上述した第2の孔55と、第1の凹溝53と、第1の孔40とからなる第3の空気通路39を介して外側シリンダ3の外に連通されている。
内側ピストン72の外周部には、図18に示すように、第2のシリンダ孔74との間をシールするシール部材87が設けられている。内側ピストン72の前端部であって軸心部には、内側ピストンロッド73が固定用ボルト88によって取付けられている。
<内側ピストンロッドの構成>
内側ピストンロッド73は、円柱状に形成されており、ロッドカバー75を貫通して外側ピストンロッド14内を前方に延びている。この内側ピストンロッド73が内側シリンダ71を貫通する部分は、ロッドカバー75に設けられている3つのシール部材81〜83によってシールされている。
内側ピストンロッド73の前端部は、図12および図14に示すように、一対の支持片91,91を有する二股状に形成されている。これらの支持片91,91には、軸線方向とは直交する方向に延びる第2のピン孔92が穿設されている。これらの支持片91どうしの間には、クランプアーム11の後端部11aが挿入されている。クランプアーム11の後端部にも軸線方向とは直交する方向に延びる第3のピン孔93が穿設されている。一対の支持片91の第2のピン孔92と、クランプアーム11の第3のピン孔93には、第1のピン94が嵌合した状態で通されている。
クランプアーム11の後端部11aは、この第1のピン94を介して一対の支持片91に揺動自在に支持されている。第1のピン94の両端部は、支持片91から突出し、外側ピストンロッド14の第1の長穴46に嵌合している。このため、内側ピストンロッド73の前端部は、第1のピン94を介して外側ピストンロッド14に前後方向へ移動自在に支持されている。
<カム機構の構成>
クランプアーム11は、図6および図7に示すように、内側ピストンロッド73の前端からガイドピン7の前端部内まで前方に突出している。クランプアーム11の前後方向の中間部には、カムとなる長穴95が形成されている。この長穴95には、軸線方向とは直交する方向に延びる第2のピン96が貫通している。第2のピン96の両端部は、図11および図14に示すように、外側ピストンロッド14の第1のピン孔45に嵌合し、外側ピストンロッド14に固定されている。
カムとなる長穴95は、第2のピン96に対するクランプアーム11の前後方向(内側ピストンロッド73の軸線方向)への往復運動を揺動動作に変換する。この実施の形態による長穴95は、クランプアーム11が第2のピン96に対して前方へ移動することによりクランプアーム11の爪12がガイドピン7の中に収容され、クランプアーム11が第2のピン96に対して後方へ移動することによって、爪12がガイドピン7の横穴7aから突出するように構成されている。この実施の形態においては、カムとなる長穴95と第2のピン96が本発明でいう「カム機構」に相当する。
内側ピストンロッド73における外側ピストンロッド14の第2の長穴47と対応する部分には、図13および図14に示すように、軸線方向とは直交する方向に延びる第4のピン孔97が穿設されているとともに、円筒からなるシール部材98と、第4のピン孔97に嵌合する第3のピン99とが設けられている。
シール部材98は、外側ピストンロッド14と内側ピストンロッド73との間に嵌合する形状であって、これらの部材に対して摺動自在な形状に、金属材料によって形成されている。このシール部材98には、第3のピン99を通すための第5のピン孔98aが穿設されている。
第3のピン99は、第2の長穴47に通されてシール部材98の第5のピン孔98aと内側ピストンロッド73の第4のピン孔97とにそれぞれ嵌合する状態で通され、内側ピストンロッド73に固定されている。第3のピン99の両端部は、外側ピストンロッド14の外に突出し、連結部材101を介して上述した移動部材19に接続されている。
連結部材101は、図19に示すように、一対の腕部101aと、これらの腕部101aの一端どうしを接続する連結部101bとによって門形状に形成されている。この連結部材101の一対の腕部101aがそれぞれ第3のピン99に接続され、連結部101bが移動部材19に接続されている。このため、内側ピストンロッド73が外側ピストンロッド14に対して前進または後退すると、移動部材19が内側ピストンロッド73と連動して前進または後退する。この実施の形態においては、第3のピン99と、連結部材101と、移動部材19とからなる一つの組立体が請求項3記載の発明でいう「連動部材」に相当する。
<空気供給装置の構成>
この実施の形態によるクランプ装置1の動作は、図20に示すように、第1〜第3のソレノイド弁111〜113を有する空気供給装置114を用いて制御される。
第1〜第3のソレノイド弁111〜113は、それぞれ2位置ダブルソレノイド5ポート弁で、プラグを用いて3ポート弁として使用されている。第1のソレノイド弁111は外側シリンダ3の第1のポート21に接続されている。
第2のソレノイド弁112は、第2のポート22にメータインスピードコントローラ115を介して接続されている。
第3のソレノイド弁113は、外側シリンダ3の第3のポート23に接続されている。これらの第1〜第3のソレノイド弁111〜113は、共通の圧力源(図示せず)から同じ圧力の高圧空気がそれぞれ供給される。
クランプ装置1を使用して板状部品2をクランプするためには、先ず、図20(A)に示すように、クランプ装置1を初期状態とする。この初期状態は、第1のソレノイド弁111と第3のソレノイド弁113とを空気供給状態とし、第2のソレノイド弁112を開放状態とすることにより実現される。すなわち、第1のソレノイド弁111が空気供給状態になって第2のソレノイド弁112が開放状態になると、第1のポート21から第1の気室64に空気が供給されるとともに第2の気室65内の空気が第2のポート22から排出される。このため、外側ピストン13が後端位置まで後退する。このとき、外側ピストン13の磁石26がシフトダウン検出用センサ25に検知されるから、外側ピストン13が後端位置に移動したことをシフトダウン検出用センサ25を用いて検出することができる。
また、このときに第3のソレノイド弁113が空気供給状態になると、空気が第3のポート23から第1の孔40と、第1の凹溝53と、第2の孔55とからなる第3の空気通路39を通って第4の気室85に供給される。このとき、第3の気室84にも第1の気室64から連通路86を介して空気圧力が伝達されているが、第3の気室84と第4の気室85とでは内側ピストン72の受圧面積に差があり、内側ピストン72には前進方向へ推力が作用するために、内側ピストン72が内側シリンダ71の前端位置まで移動する。
内側ピストン72が内側シリンダ71に対して前進することにより、クランプアーム11の爪12がガイドピン7内に収容される。このとき、内側ピストン72と一体に移動する移動部材19の前側検知部17がアンクランプ状態検出用センサ15に検知されるから、内側ピストン72が前端位置に移動したこと(爪12が収容されたこと)をアンクランプ状態検出用センサ15を用いて検出することができる。
このように外側ピストン13が後端位置に移動したシフトダウン状態であって、かつクランプアーム11の爪12が収容されたアンクランプ状態が上述した初期状態である。
このクランプ装置1を使用して板状部品2をクランプするためには、先ず、この初期状態でロボットアームを動作させ、ガイドピン7を板状部品2と対向させる。
次に、図20(B)に示すように、第1のソレノイド弁111を解放状態とするとともに、第2および第3のソレノイド弁112,113を空気供給状態とする。第1〜第3のソレノイド弁111〜113がこのように動作することにより、内側ピストン72が前端位置に保持された状態で外側ピストン13が前端位置(シフトアップ位置)まで前進する。このとき、第2の気室65にはメータインスピードコントローラ115を通って空気が供給されるために、外側ピストン13が急速に前進して内側ピストン72および内側シリンダロッド73の前進が遅れることはない。
このため、クランプアーム11の爪12が突出することなくガイドピン7が前進し、板状部品2の貫通穴2aに正しく嵌合する。このとき、外側ピストン13の磁石26がシフトアップ検出用センサ24に検知され、外側ピストン13が前端位置に位置していることをシフトアップ検出用センサ24によって検出することができる。また、アンクランプ状態検出用センサ15が移動部材19の後側検知部18を検知するために、内側ピストン72が前端位置に位置していることをアンクランプ状態検出用センサ15を用いて検出することができる。
このように外側ピストン13が前端位置に移動したシフトアップ状態であって、かつクランプアーム11の爪12が収容されたアンクランプ状態で、クランプが行われる。
クランプは、図20(C)に示すように、第1のソレノイド弁111と第2のソレノイド弁112とを空気供給状態とし、第3のソレノイド弁113を開放状態とすることにより実施される。第1のソレノイド弁111が空気供給状態になると、空気が第1の気室64と第3の気室84とに供給され、第2のソレノイド弁112が空気供給状態になると、第2の気室65に空気が供給される。
このとき、外側ピストン13は、前端位置に保持される。この理由は、第1の気室64側の受圧面積が第2の気室65側の受圧面積より小さく、外側ピストン13に前進方向へ推力が作用するからである。このため、このときには、第3の気室84の圧力上昇に伴って内側ピストン72が外側ピストン13に対して後退する。このように内側ピストン72が後退することにより、クランプアーム11が揺動して爪12がガイドピン7から突出し、さらに、爪12が後方に平行移動して板状部品2をガイドピン7の受圧部9に押し付けて保持する。この場合は、外側ピストン13の磁石26がシフトアップ検出用センサ24によって検知されるから、外側ピストン13が前端位置に位置していることをシフトアップ検出用センサ24によって検出することができる。また、移動部材19の後側検知部18がクランプ状態検出用センサ16に検知されるから、内側ピストン72が後退して爪12が突出していることをクランプ状態検出用センサ16によって検出することができる。
このように外側ピストン13が前端位置に移動したシフトアップ状態であって、かつクランプアーム11の爪12が突出したクランプ状態で、板状部品2に溶接やその他の加工が施される。この作業が終了した後は、クランプ状態を解除するために、第1のソレノイド弁111を開放状態とするとともに、第2のソレノイド弁112と第3のソレノイド弁113とを空気供給状態とする。第1〜第3のソレノイド弁111〜113がこのように切り換えられることにより、外側ピストン13が前端位置に保持された状態で内側ピストン72が前端位置まで前進し、クランプアーム11が前進しながら揺動して爪12がガイドピン7の中に収容される。
そして、図20(A)に示すように、第1のソレノイド弁111と第3のソレノイド弁113とを空気供給状態とするとともに、第2のソレノイド弁112を開放状態とする。第1〜第3のソレノイド弁111〜113がこのように動作することにより、アンクランプ状態が維持されたまま外側ピストン13が後端位置まで後退し、ガイドピン7が板状部品7の貫通穴7aから引き抜かれてクランプ装置1が上述した初期状態になる。
このように構成されたクランプ装置1においては、第1の気室64と第4の気室85とに空気が供給されることにより、内側ピストン72および内側ピストンロッド73が外側ピストン13および外側ピストンロッド14に対して前進している状態でこれらの部材が一体に外側シリンダ3に対して後退する。このため、供給される空気の圧力が高くてもクランプアーム11が揺動することなくガイドピン7が後退する。したがって、この実施の形態によれば、爪12が突出して板状部品2(ワーク)に当たることなくガイドピン7が速やかに後退するクランプ装置を提供することができる。
この実施の形態による外側ピストン13の軸線方向の長さは、ガイドピン7の往復ストロークに対応した長さになる。この外側ピストン13における内側ピストンロッド73が貫通する部分は、内側ピストンロッド73が嵌合するロッドカバー75(円筒体)を有している。第1の気室64と第3の気室84とを連通する連通路86は、ロッドカバー75の外周部に沿って形成されている。
この実施の形態においては、連通路86における外側ピストン13の軸線方向に延びる部分を、外側ピストン13に内側ピストンロッド73を通すために形成された大径穴77と、ロッドカバー75との間に形成することができる。このため、連通路86における外側ピストン13内で軸線方向に延びる部分を機械加工によって形成する場合と較べて、この部分を簡単に長く形成することができ、外側ピストン13を軸線方向に長く形成してガイドピン7の往復ストロークを長く形成することができる。
この実施の形態による外側ピストンロッド14には、軸線方向に延びる第2の長穴47が形成されている。この実施の形態によるクランプ装置1は、この第2の長穴47を通して一端部が内側ピストンロッド73に固定された連動部材(第3のピン99と、連結部材101と、移動部材19とからなる一つの組立体)と、この連動部材の前側検知部17あるいは後側検知部18(被検知部)を検知するアンクランプ状態検出用センサ15およびクランプ状態検出用センサ16とを備えている。
このため、内側ピストンロッド73の位置を外部から正確に検出することができるから、動作の信頼性が高いクランプ装置を提供することができる。
この実施の形態によるクランプ装置1は、外側ピストン13の外周部に形成された第2の凹溝54(ガイド溝)と、外側シリンダ3に設けられて第2の凹溝54に移動自在に嵌合する回り止め用プラグ42(突子)とからなる回転規制機構56を備えている。
このため、外側ピストン13が軸線を中心として回転することがないから、ガイドピン7から爪12が突出する方向が一定になり、高いクランプ性能を維持することができる。
この実施の形態のクランプ装置1において、外側シリンダ3における外側ピストンロッド14が貫通する部分は、外側ピストンロッド14が摺動自在に嵌合する軸受29を構成している。このため、外側ピストンロッド14が外側シリンダ3の軸線と平行に移動するようになり、ガイドピン7の位置の精度が高くなる。
この実施の形態においては、外側ピストンロッド14と内側ピストンロッド73との間に、これらの部材に対して摺動自在な円筒からなるシール部材98が設けられている。
このため、板状部品2に溶接を施す際に生じるスパッタ粉等の微細な異物が外側ピストンロッド14と内側ピストンロッド73との間の隙間を通ってシリンダ内に入ることを防ぐことができるから、動作の信頼性が高いクランプ装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
クランプ装置に空気を供給する空気供給装置は、図21に示すように構成することができる。図21において、図1〜図20によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図21に示す空気供給装置114は、外側シリンダ3の第1のポート21と第3のポート23とに接続された第4のソレノイド弁121と、第2のポート22にメータインスピードコントローラ115を介して接続された第5のソレノイド弁122とを備えている。第4のソレノイド弁121は、3位置ダブルソレノイド5ポート弁によって構成されている。第5のソレノイド弁122は、2位置シングルソレノイド5ポート弁で、プラグを用いて3ポート弁として使用されている。
この実施の形態において、クランプ装置1を初期状態とするためには、図21(A)に示すように、第4のソレノイド弁121によって第1のポート21と第3のポート23とを空気供給状態とし、第5のソレノイド弁122によって第2のポート22を開放状態とする。
また、クランプ装置1をシフトアップ状態であってかつアンクランプ状態とするためには、図21(B)に示すように、第4のソレノイド弁121によって第1のポート21を開放状態とするとともに第3のポート23を空気供給状態とし、第5のソレノイド弁122によって第2のポート22を空気供給状態とする。
さらに、クランプ装置1をシフトアップ状態であってクランプ状態とするためには、図21(C)に示すように、第4のソレノイド弁121によって第1のポート21を空気供給状態とするとともに第3のポート23を開放状態とし、第5のソレノイド弁122によって第2のポート22を空気供給状態とする。
空気供給装置114をこの実施の形態で示すように構成したとしても、第1の実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
(第3の実施の形態)
クランプ装置に空気を供給する空気供給装置は、図22に示すように構成することができる。図22において、図1〜図20によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図22に示す空気供給装置114は、外側シリンダ3の第1のポート21に出口131が接続されたシャトル弁132と、このシャトル弁132の第1の入口133と外側シリンダ3の第3のポート23とに接続された第6のソレノイド弁134と、シャトル弁132の第2の入口135に接続されるとともに外側シリンダ3の第2のポート22にメータインスピードコントローラ115を介して接続された第7のソレノイド弁136とを備えている。
第6のソレノイド弁134と第7のソレノイド弁136は、2位置ダブルソレノイド5ポート弁である。
この実施の形態において、クランプ装置1を初期状態とするためには、図22(A)に示すように、第6のソレノイド弁134によって第3のポート23を空気供給状態とし、第7のソレノイド弁136によってシャトル弁132の第2の入口135を空気供給状態とするとともに外側シリンダ3の第2のポート22を開放状態とする。
また、クランプ装置1をシフトアップ状態であってかつアンクランプ状態とするためには、図22(B)に示すように、第6のソレノイド弁134によって第3のポート23を空気供給状態とし、第7のソレノイド弁136によってシャトル弁132の第2の入口135を開放状態とするとともに外側シリンダ3の第2のポート22を空気供給状態とする。
さらに、クランプ装置1をシフトアップ状態であってクランプ状態とするためには、図22(C)に示すように、第6のソレノイド弁134によってシャトル弁132の第1の入口133を空気供給状態とするとともに外側シリンダ3の第3のポート23を開放状態とし、第7のソレノイド弁136によって外側シリンダ3の第2のポート22を空気供給状態とする。
空気供給装置114をこの実施の形態で示すように構成したとしても、第1および第2の実施の形態を採る場合と同等の効果が得られる。
1…クランプ装置、2…板状部品(ワーク)、2a…貫通穴(位置決め用の穴)、3…外側シリンダ、7…ガイドピン、7a…横穴、11…クランプアーム、12…爪、13…外側ピストン、14…外側ピストンロッド、15…アンクランプ状態検出用センサ、16…クランプ状態検出用センサ、17…前側検知部(被検知部)、18…後側検知部(被検知部)、19…移動部材、27…第1のシリンダ孔、29…軸受、33…第1の空気通路、38…第2の空気通路、39…第3の空気通路、40…第1の孔、42…回り止め用プラグ(突子)、47…第2の長穴、53…第1の凹溝(空気室)、54…第2の凹溝(ガイド溝)、55…第2の孔、56…回転規制機構、64…第1の気室、65…第2の気室、71…内側シリンダ、72…内側ピストン、73…内側ピストンロッド、74…第2のシリンダ孔、75…ロッドカバー(円筒体)、84…第3の気室、85…第4の気室、86…連通路、95…長穴、98…シール部材、99…第3のピン、101…連結部材。

Claims (6)

  1. ワークの位置決め用の穴に嵌合する中空状のガイドピンと、
    前記ガイドピンが先端部に設けられた円筒状の外側ピストンロッドと、
    前記外側ピストンロッドの基端部に設けられた外側ピストンと、
    前記外側ピストンが移動自在に嵌合する第1のシリンダ孔を有し、前記外側ピストンによって内部が前記外側ピストンロッド側の第1の気室と反対側の第2の気室とに仕切られた外側シリンダと、
    前記外側ピストンの内部に設けられ、一端部が前記外側ピストンロッドの中空部に連通されるとともに他端部が閉塞された第2のシリンダ孔を有する内側シリンダと、
    前記内側シリンダに移動自在に嵌合し、前記内側シリンダの内部を前記外側ピストンロッド側の第3の気室と反対側の第4の気室とに仕切る内側ピストンと、
    前記内側ピストンの一端部に接続され、前記外側ピストンから突出して前記外側ピストンロッドの中空部内に移動自在に挿入された内側ピストンロッドと、
    一端部に設けられた爪が前記ガイドピンの中空部に挿入される状態で他端部が前記内側ピストンロッドの先端部に揺動自在に連結され、揺動に伴って前記爪が前記ガイドピンの横穴を通ってガイドピンの中空部に対して出入りするクランプアームと、
    前記外側ピストンロッドに対する前記内側ピストンロッドの軸線方向への往復運動を揺動動作に変換して前記クランプアームを前記内側ピストンロッドに対して揺動させるカム機構と、
    一端が前記第1の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第1の空気通路と、
    一端が前記第2の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第2の空気通路と、
    前記第1の気室と前記第3の気室とを連通する連通路と、
    一端が前記第4の気室に連通されるとともに他端が前記外側シリンダの外面に開口する第3の空気通路とを備え、
    前記第3の空気通路は、
    前記第1のシリンダ孔に開口し、前記外側シリンダの内外を連通する第1の孔と、
    前記外側ピストンの外周面における前記第1の孔と対向する位置に設けられ、外側ピストンの往復ストロークに相当する長さだけ外側ピストンの軸線方向に延びる空気室と、
    前記内側シリンダに設けられ、前記空気室内と前記第4の気室とを連通する第2の孔とによって形成されているクランプ装置。
  2. 請求項1記載のクランプ装置において、
    前記外側ピストンにおける前記内側ピストンロッドが貫通する部分は、前記内側ピストンロッドが嵌合する円筒体を有し、
    前記連通路は、前記円筒体の外周部に沿って形成されていることを特徴とするクランプ装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のクランプ装置において、
    さらに、前記外側ピストンロッドにおける前記外側シリンダから突出した部分に前記軸線方向に延びるように形成された長穴と、
    前記長穴を通して一端部が前記内側ピストンロッドに固定され、他端部が前記外側ピストンロッドと平行に延びる連動部材と、
    前記外側シリンダに支持され、前記連動部材に設けられた被検知部を検知するセンサとを備えていることを特徴とするクランプ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載のクランプ装置において、
    さらに、前記外側ピストンの外周部にこの外側ピストンの軸線と平行に延びる状態に形成されたガイド溝と、
    前記外側シリンダに設けられ、前記ガイド溝に移動自在に嵌合する突子とを有する回転規制機構を備えていることを特徴とするクランプ装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちいずれか一つに記載のクランプ装置において、
    前記外側シリンダにおける前記外側ピストンロッドが貫通する部分は、前記外側ピストンロッドが摺動自在に嵌合する軸受を構成していることを特徴とするクランプ装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちいずれか一つに記載のクランプ装置において、
    前記外側ピストンロッドと前記内側ピストンロッドとの間に、これらの部材に対して摺動自在な円筒からなるシール部材が設けられていることを特徴とするクランプ装置。
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