JP2018102608A - 医療デバイスおよび処置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体管腔の狭い部位に挿入することが容易であり、適切な位置を安全かつ効果的に拡張でき、必要に応じて拡張能力を変更可能な医療デバイスおよび処置方法を提供する。
【解決手段】生体管腔を広げるための医療デバイス1であって、生体管腔内に挿入可能な長尺なシース2と、シース2の遠位部に収容されて画像情報を取得する振動子ユニット41と、シース2の外周に配置されて内部に流体が流入することで拡張するバルーン5と、バルーン5に連結されて近位側へ延在し、シース2に対して相対的に軸方向へ移動可能なシャフト部8と、を有し、バルーン5の周方向の一部がシース2に固定されており、シャフト部8が軸方向へ移動することで、バルーン5の少なくとも一部が軸方向へ変形可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、狭窄または閉塞した病変部を有する生体管腔を広げるための医療デバイスおよび処置方法に関する。
従来から、血管などの生体管腔における完全閉塞病変の治療において、病変部を押し広げるためのバルーンを備えるとともに、撮像機能を備えた医療デバイスが用いられている。撮像機能を備えた医療デバイスとしては、血管内超音波診断装置(IVUS:Intra Vascular Ultra Sound)が挙げられる。一般に血管内超音波診断装置は、長尺な管体内に超音波振動子を内蔵する超音波検出器(プローブ)が回転可能に配置されている。
また、特許文献1には、生体管腔を押し広げるためのバルーンを備えたバルーンカテーテルが記載されている。
特開2016−25921号公報
バルーンを有するデバイスは、バルーンが設けられることで柔軟性が低下するとともに、外形(profile)が大きくなる。このため、バルーンが設けられる部位を、狭窄または閉塞した病変部へ挿入することが困難な場合がある。
また、例えば特許文献1に記載のバルーンカテーテルは、螺旋状のバルーンを備えている。バルーンを螺旋状とすることで、収縮時の外形を小さくすることができる。しかしながら、バルーンを螺旋状とすると、バルーンが分散し、病変部を拡張させる能力が低下する。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、生体管腔の狭い部位に挿入することが容易であり、適切な位置を安全かつ効果的に拡張でき、必要に応じて拡張能力を変更可能な医療デバイスおよび処置方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する医療デバイスは、生体管腔を広げるための医療デバイスであって、生体管腔内に挿入可能な長尺な管体と、前記管体の遠位部に収容されて画像情報を取得する画像取得部と、前記管体の外周に配置されて内部に流体が流入することで拡張する拡張部と、前記拡張部に連結されて近位側へ延在し、前記管体に対して相対的に軸方向へ移動可能なシャフト部と、を有し、前記拡張部の周方向の一部が前記管体に固定されており、前記シャフト部が軸方向へ移動することで、前記拡張部の少なくとも一部が軸方向へ変形可能である。
上記のように構成した医療デバイスは、拡張部が軸方向へ変形することで、外形を小さくでき、かつ柔軟性を向上できる。このため、生体管腔内の病変部などの狭い部位に挿入することが容易となる。そして、拡張部の周方向の一部が管体に固定されているため、シャフト部を移動させると、拡張部の管体に固定されていない部位が軸方向へ移動する。このため、管体の軸直交断面において、管体の外周に拡張部が存在する範囲と存在しない範囲を設けることができる。これにより、画像取得部による撮像の妨げとなる拡張部が、周方向に部分的に設けられるため、生体内の拡張部の位置を、画像取得部によって高精度に把握できる。したがって、拡張部によって適切な位置を安全かつ効果的に拡張できる。また、拡張部の周方向の一部が管体に固定されているため、シャフト部を移動させることで、拡張部を、管体の外周に略全周的に配置し、拡張部の拡張能力を高めることができる。
前記拡張部の遠位部が、前記管体に固定されていてもよい。これにより、シャフト部を軸方向へ移動させることで、拡張部を効果的に変形させることができる。また、拡張部の遠位側の部位が管体に対して移動しないため、拡張部を生体管腔内の狭い部位へ押し込むことが容易となる。
前記拡張部は、前記管体の外周を螺旋状に巻回し、ピッチ間距離を変更可能であってもよい。これにより、シャフト部を軸方向へ移動させることで、拡張部のピッチ間距離を変更させて、拡張部を軸方向へ効果的に変形させることができる。拡張部が螺旋状であるため、ピッチ間距離を長くすることで、管体の軸直交断面において、管体の外周に拡張部が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けることができる。また、ピッチ間距離を短くすることで、管体の軸直交断面において、拡張部を、管体の外周に略全周的に配置することができる。
前記拡張部は、前記管体の外周を囲む閉じた環体であってもよい。これにより、シャフト部を軸方向へ移動させることで、拡張部を管体の軸方向に対して傾けるように変形させることができる。このため、拡張部を軸方向へ効果的に変形させることができる。
前記医療デバイスは、前記シャフト部の前記管体に対する位置を固定する固定部をさらに有してもよい。これにより、固定部によって、拡張部を所望の形状で維持することが容易となる。
上記目的を達成する処置方法は、前記医療デバイスを使用して生体管腔内の病変部を広げるための処置方法であって、前記管体の軸直交断面において、前記管体の外周に前記拡張部が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けた状態とするステップと、前記拡張部を前記病変部に押し込むステップと、前記画像取得部により前記病変部および生体管腔の少なくとも一方の画像情報を取得するステップと、前記拡張部を拡張させて前記病変部を押し広げるステップと、前記拡張部を収縮させるステップと、前記シャフト部を前記管体に対して移動させて前記拡張部を変形させるステップと、前記拡張部を拡張させて前記病変部を押し広げるステップと、を有する。
上記のように構成した処置方法は、管体の外周に拡張部が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けた状態で、拡張部を病変部に押し込むため、拡張部が存在しない範囲を利用して、生体内の拡張部の位置を、画像取得部によって高精度に把握できる。したがって、拡張部によって適切な位置を安全かつ効果的に拡張できる。また、管体の外周に拡張部が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けることで、管体の拡張部を含む部位の外形が小さくなり、かつ柔軟性が向上するため、管体の拡張部を含む部位を、病変部に挿入することが容易となる。さらに、拡張部を変形させた後に、拡張部を再び拡張させて病変部を押し広げるため、拡張部の拡張能力を高めて病変部をさらに押し広げることができる。したがって、本処置方法は、生体管腔の狭い部位に挿入することが容易であり、適切な位置を安全かつ効果的に拡張でき、必要に応じて拡張能力を変更して、段階的に病変部を大きく広げることができる。
本発明の実施形態に係る医療デバイスを示す平面図である。 外部駆動装置を示す平面図である。 医療デバイスの遠位部を示す断面図である。 振動子ユニットをプルバックさせた際の医療デバイスを示す平面図である。 バルーンを軸方向へ変形させた際の医療デバイスを示す平面図である。 バルーンを軸方向へ変形させた状態で固定した際の医療デバイスを示す平面図である。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)は病変部に医療デバイスを押し込んだ状態、(B)は、血管の逆側から第2のガイドワイヤを病変部へ押し込んだ状態を示す。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)はバルーンを拡張させて画像取得部によって病変部および第2のガイドワイヤを観察している状態、(B)はバルーンを収縮させるとともにシャフト部を遠位側へ押し込んだ状態を示す。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)はバルーンを再び拡張させた状態、(B)はガイドワイヤを病変部に貫通させた状態を示す。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)は病変部に医療デバイスが引っ掛かった状態、(B)は、病変部に医療デバイスを押し込んだ状態を示す。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)はバルーンを拡張させて画像取得部によって病変部を観察している状態、(B)はバルーンを収縮させるとともにシャフト部を遠位側へ押し込んだ状態を示す。 血管に挿入した医療デバイスの動作を説明するための断面図であり、(A)はバルーンを再び拡張させた状態、(B)は医療デバイスを病変部から引き抜いた状態を示す。 医療デバイスの変形例を示す平面図であり、(A)はバルーンを変形させる前の状態、(B)はバルーンを変形させた状態を示す。 図13に示す医療デバイスの遠位部を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
実施形態に係る医療デバイス1は、経皮的に血管内に挿入され、完全閉塞病変を押し広げて開通させる処置に用いられる。医療デバイス1は、撮像機能を備えるとともに、病変部を押し広げる機能を備えている。本明細書では、デバイスの血管に挿入する側を「遠位側」、操作する手元側を「近位側」と称することとする。なお、血管内の病変部は、完全閉塞病変に限定されない。また、血管内の閉塞物(または狭窄物)は、血栓、プラーク、石灰化病変等であるが、これらに限定されず、生体管腔内に存在し得る物体は、全て該当し得る。
医療デバイス1は、図1、3に示すように、管腔内に挿入されるシース2と、管腔内組織に向けて超音波を送受信するイメージングコア4と、イメージングコア4が貫通しかつシース2より基端側に位置する撮像操作部3とを備えている。医療デバイス1は、さらに、バルーン5(拡張部)と、バルーン5に固定されるシャフト部8と、シャフト部8を操作するための拡張操作部6とを備えている。
シース2は、シース本体部21と、シース本体部21の側面に固定されているシャフト用シース22と、充填液入出路部材23とを有する。
シース本体部21には、イメージングコア用ルーメン26(画像取得用ルーメン)が形成されている。イメージングコア用ルーメン26内には、イメージングコア4がシース2の軸方向にスライド可能に配置されている。このイメージングコア4は、管腔内から生体組織に向けて超音波を送受信するための振動子ユニット41(画像取得部)と、この振動子ユニット41を先端に取り付けるとともに回転させる駆動シャフト42とを備える。振動子ユニット41は、超音波を送受信する超音波振動子411と、超音波振動子411を収納するハウジング412とで構成されている。
シース本体部21の遠位部には、ガイドワイヤ100を通すための通路として第1ガイドワイヤルーメン211および第2ガイドワイヤルーメン212が形成されている。第2ガイドワイヤルーメン212は、第1ガイドワイヤルーメン211の近位側に、所定の間隔を空けて配置されている。第1ガイドワイヤルーメン211および第2ガイドワイヤルーメン212の間には、ガイドワイヤルーメンが形成されない遠位側画像取得部213が設けられている。遠位側画像取得部213は、振動子ユニット41が360度にわたって全周的に画像を取得可能な部位である。
シャフト用シース22は、シース本体部21の外周面に固定された管体である。シャフト用シース22には、シャフト用ルーメン221が形成されている。シャフト用シース22には、シャフト部8がシース2の軸方向へスライド可能に配置されている。シャフト用シース22の遠位側の端部は、軸方向へ変形したバルーン5の近位側端部の近位側に位置している。シャフト用シース22の近位側の端部は、シース本体部21から離れており、拡張操作部6に設けられる拡張用コネクタ61に固定されている。
シャフト部8には、拡張用ルーメン81が形成されている。拡張用ルーメン81は、バルーン5を拡張および収縮させるための流体を搬送可能である。シャフト部8の遠位側の端部は、バルーン5の近位側の端部に固定されている。拡張用ルーメン81は、バルーン5の内腔と連通している。シャフト部8の近位側の端部は、図5、6に示すように、拡張操作部6に設けられる拡張用ハブ62に固定されている。シャフト部8の近位部の外部に露出可能な位置には、突出した第1の固定部82が形成されている。第1の固定部82は、シャフト部8の対向する位置に2つ設けられている。第1の固定部82は、シャフト部8を捩って回転させることで、周方向の位置を変更できる。
拡張操作部6は、シャフト用シース22が固定される拡張用コネクタ61と、拡張用コネクタ61の近位側に位置する拡張用ハブ62とを備えている。拡張用ハブ62は、拡張用コネクタ61に対して、軸方向へ移動可能であり、かつ所定の角度範囲内で回転可能である。拡張用ハブ62が拡張用コネクタ61に近接した状態において、第1の固定部82は、拡張用コネクタ61またはシャフト用シース22の内部に位置する(図1を参照)。このとき、バルーン5は、螺旋のピッチ間距離が短くなっており、軸方向に収縮している。ピッチ間距離とは、螺旋が周方向に360度巻回する際の軸方向への移動距離である。
拡張用コネクタ61は、シャフト用シース22の近位部が固定されている。拡張用コネクタ61の近位側の端面には、シャフト部8の第1の固定部82が嵌合可能な溝部611が形成されている。
拡張用ハブ62は、拡張用ポート621と、把持部622と、第2の固定部623とを備えている。拡張用ポート621は、バルーン5を拡張および収縮させるための流体を注入および排出する部位である。拡張用ポート621は、シャフト部8の拡張用ルーメン81に連通している。把持部622は、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して軸方向へ移動させたり、回転させたりするために把持する突起である。把持部622は、拡張用ハブ62の対向する位置に2つ設けられている。
第2の固定部623は、拡張用コネクタ61の内腔に嵌合可能なテーパ部である。第2の固定部623が拡張用コネクタ61に入り込むことで、第2の固定部623が拡張用コネクタ61の内壁面に接触する。これにより、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に容易に固定できる。また、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して近位側へ所定の力以上で牽引することで、第2の固定部623を拡張用コネクタ61から引き抜き、固定を容易に解除できる。
バルーン5は、図1、3に示すように、シース2の遠位部の外表面に、螺旋状に巻回して配置される。バルーン5は、螺旋を描く中空の管体である。バルーン5の遠位側の端部のバルーン固定部51のみが、シース本体部21の外表面に、融着や接着によって固定されている。バルーン固定部51が固定される位置は、シース本体部21の第2ガイドワイヤルーメン212の遠位部が形成される位置である。バルーン固定部51は、遠位側画像取得部213の近位側に位置している。したがって、バルーン5は、遠位側画像取得部213の外周に存在しない。このため遠位側画像取得部213の内部に位置する振動子ユニット41による画像の取得が、バルーン5によって阻害されない。バルーン5は、周方向の一部のみが、シース本体部21に固定される。バルーン5のバルーン固定部51以外の部位は、シース本体部21に対して摺動可能である。バルーン5は、外力が作用しない自然状態において、螺旋を描いて隣接する環同士が隙間なく接触する。なお、バルーン5は、外力が作用しない自然状態において、螺旋を描いて隣接する環同士が隙間を有して離れていてもよい。バルーン5の内部は、シャフト部8に形成される拡張用ルーメン81と連通している。拡張用ポート621、拡張用ルーメン81を介してバルーン5内に拡張用流体が注入されると、バルーン5は拡張する(図8(A)を参照)。
拡張用ハブ62が拡張用コネクタ61から離れるように近位側へ移動すると、図5に示すように、シャフト部8に設けられる第1の固定部82が、外部へ露出する。このとき、バルーン5の近位側端部が、シャフト部8によって近位側へ牽引される。バルーン5の遠位側端部は、シース本体部21に固定されているため、近位側端部が近位側へ移動することで、バルーン5が軸方向に変形する。これにより、バルーン5は、螺旋のピッチ間距離が長くなり、隣接する環の間の隙間が広がる。この状態で、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して回転させ、第1の固定部82を、溝部611の近位側に配置する。この後、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して遠位側へ移動させると、図6に示すように、第1の固定部82が溝部611に嵌合する。バルーン5は、シャフト部8により引っ張られて強制的に変形されているため、シャフト部8は、バルーン5から遠位側へ向かう力を受ける。このため、シャフト部8に設けられる第1の固定部82は、遠位側へ向かう力を受けて、溝部611に嵌合した状態が良好に維持される。
シース本体部21およびシャフト用シース22の構成材料は、可撓性を有することが好ましく、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)が挙げられる。
バルーン5の構成材料は、可撓性を有することが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
充填液入出路部材23には、図3に示すように、シース2内のイメージングコア用ルーメン26と連通して、シース2内に充填される生理食塩液を外部に流すための孔であるプライミングポート231が形成されている。
駆動シャフト42は、柔軟で、しかも撮像操作部3(図1参照)において生成された回転の動力を振動子ユニット41に伝達可能な特性を備えている。駆動シャフト42は、例えば、右左右と巻き方向を交互にしている3層コイルなどの多層コイル状の管体で構成されている。駆動シャフト42が回転の動力を伝達することによって、振動子ユニット41が回転し、血管内の患部を周方向に亘って観察することができる。また、駆動シャフト42は、振動子ユニット41で検出された信号を撮像操作部3に伝送するための信号線44が内部に通されている。
撮像操作部3は、図1に示すように、シース2の近位部に中継コネクタ33を介して連結される外管32と、外管32の近位部に連結されるユニットコネクタ37と、外管32に対して軸方向へ移動可能な内管34と、内管34の近位部に連結されるハブ31とを備えている。
ハブ31は、駆動シャフト42および内管34を保持する。ハブ31が移動して内管34がユニットコネクタ37および外管32に押し込まれ(図1を参照)、または引き出されることによって(図4を参照)、駆動シャフト42が連動してシース2内を軸方向にスライドする。ハブ31には、エア抜きのための生理食塩液を注入するポート311が形成されている。ポート311は、イメージングコア用ルーメン26(図3を参照)に連通している。ユニットコネクタ37は、外部駆動装置7に形成される保持部73(図2を参照)に保持される。
内管34を最も押し込んだときには、図1に示すように、内管34は、外管32の遠位側端部付近、すなわち、中継コネクタ33付近まで到達する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、シース2の遠位側画像取得部213に位置する。
また、内管34を最も引き出したときには、図4に示すように、内管34は、先端に形成されたストッパー315がユニットコネクタ37の内壁に引っかかる。内管34の引っかかった遠位部以外は、外部に露出する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、シース2を残したままその内部を近位方向へ引き戻されている。振動子ユニット41が回転しながら移動することによって、1つの振動子ユニット41により、血管や病変部などの断層画像を作成することができる。
撮像操作部3のハブ31は、図2、3に示すように、ジョイント312と、駆動シャフト42の近位部に接続されたハブ側コネクタ313とを有する。ハブ側コネクタ313には、信号線44の一端が接続されている。この信号線44は、駆動シャフト42内を通り抜けて、端部が振動子ユニット41に接続されている。外部駆動装置7から駆動側コネクタ711およびハブ側コネクタ313を介して振動子ユニット41に送信される信号によって、振動子ユニット41から超音波が照射される。さらに、振動子ユニット41における観察結果は、ハブ側コネクタ313および駆動側コネクタ711を介して外部駆動装置7に送信され、適当な処理を施されて画像として表示される。
上述した医療デバイス1は、図2に示すように、外部駆動装置7に接続されて駆動される。外部駆動装置7は、基台75上に、駆動シャフト42を回転駆動する駆動部71と、駆動部71を軸方向へ移動させる直線移動部72と、医療デバイス1の一部を位置固定的に保持する保持部73とを備えている。駆動部71は、モータ等の外部駆動源を内蔵して駆動シャフト42を回転駆動する。直線移動部72は、モータ等の外部駆動源を内蔵し、駆動部71を把持して軸方向へ移動させる。保持部73は、医療デバイス1のユニットコネクタ37を位置固定的に保持する。外部駆動装置7は、駆動部71および直線移動部72を制御する制御部79に接続されている。振動子ユニット41によって得られた画像は、制御部79に接続された表示部78に表示される。
直線移動部72は、駆動部71を把持して固定することが可能であり、把持した駆動部71を、基台75上の溝レール76に沿って前後進させる送り機構を備えている。
駆動部71は、医療デバイス1のハブ側コネクタ313が接続可能な駆動側コネクタ711と、医療デバイス1のジョイント312に接続可能なジョイント接続部712と、を有している。ハブ側コネクタ313を駆動側コネクタ711に接続し、ジョイント312をジョイント接続部712に接続することによって、外部駆動装置7と振動子ユニット41の間で信号の送受信が可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。
医療デバイス1における超音波走査(スキャン)する際には、駆動部71内のモータの回転運動を駆動シャフト42に伝達し、駆動シャフト42の先端に固定されたハウジング412を回転させることができる。また、直線移動部72により駆動シャフト42をシース2内で軸方向へスライド移動させることで、駆動シャフト42の遠位部に固定された振動子ユニット41を軸方向に移動させることができる。これにより、ハウジング412に設けられた振動子ユニット41で送受信される超音波を、略径方向および軸方向に走査することができる。このため、血管内の軸方向にわたる包囲組織体における断面画像を任意の位置まで走査的に得ることができる
次に、本実施形態に係る医療デバイス1を用いて、血管の完全閉塞病変である病変部Lを押し広げて虚血状態を改善する方法について説明する。
まず、医療デバイス1のシース2を血管内に挿入する前に、当該医療デバイス1内を生理食塩液で満たすプライミング操作を行う。プライミング操作を行うことによって、振動子ユニット41から超音波を伝達可能となり、かつ医療デバイス1内の空気を除去し、血管などの体内に空気が入り込むことを防止する。
プライミングを行うには、ハブ31のポート311に接続した図示しないチューブおよび三方活栓からなる器具を介し、例えば注射筒等を用いて、生理食塩液を注入する。注入された生理食塩液は、ハブ31から順にシース2内まで充填される。このプライミング操作を行うことによって、医療デバイス1内の空気を除去し、血管内に空気が入り込むことを防止できる。
次に、図2に示すように、医療デバイス1を図示しない滅菌されたポリエチレン製の袋などで覆った外部駆動装置7に連結する。すなわち、医療デバイス1のハブ31のジョイント312を駆動部71のジョイント接続部712に接続し、ハブ側コネクタ313を駆動側コネクタ711に接続する。これにより、外部駆動装置7と振動子ユニット41の間で信号を送受信可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。そして、ユニットコネクタ37を保持部73に嵌合させると、連結は完了する。
次に、駆動部71を基台75上の溝レール76に沿って遠位側に動かすことで、ハブ31を遠位側へ押し込み、外管32に内管34が最も押し込まれた状態とする(図1を参照)。
また、把持部622を把持して拡張用ハブ62が拡張用コネクタ61から離れるように近位側へ移動させる。これにより、図5に示すように、シャフト部8に設けられる第1の固定部82が、外部へ露出する。このとき、バルーン5の近位側端部が、シャフト部8によって近位側へ牽引される。バルーン5の遠位側端部は、シース本体部21に固定されているため、近位側端部が近位側へ移動することで、バルーン5が軸方向に変形する。これにより、バルーン5は、螺旋のピッチ間距離が長くなり、隣接する環の間の隙間が広がる。この状態で、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して回転させ、図6に示すように、第1の固定部82を、溝部611の近位側に配置する。この後、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して遠位側へ移動させると、第1の固定部82が溝部611に嵌合する。バルーン5は、シャフト部8により引っ張られて強制的に変形されているため、シャフト部8は、元の形状に戻ろうとするバルーン5から、遠位側へ向かう力を受ける。このため、シャフト部8に設けられる第1の固定部82は、遠位側へ付勢され、溝部611に嵌合した状態が良好に維持される。
次に、ガイドワイヤ100を血管内に挿入し、その先端部を病変部Lに突き当てる。なお、病変部Lは、完全閉塞病変であるため、ガイドワイヤ100は病変部Lを貫通せず、病変部Lの途中で止まる。次に、ガイドワイヤ100の近位側端部を医療デバイス1の第1ガイドワイヤルーメン211および第2ガイドワイヤルーメン212に挿入する。そして、図7(A)に示すように、シース2をガイドワイヤ100に沿って病変部Lに突き当てる。病変部Lは、完全閉塞病変であるため、ガイドワイヤ100と同様にシース2も病変部Lを貫通せず、病変部Lの途中で止まる。このとき、螺旋状のバルーン5が、ピッチ間距離を広げて軸方向に伸長しているため、バルーン5が周方向に偏在する。すなわち、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲を設けることができる。これにより、医療デバイス1のバルーン5を含む部位の外形(profile)が、バルーン5が軸方向に収縮した状態(図1を参照)における外形よりも小さくなる。また、医療デバイス1のバルーン5を含む部位の柔軟性が、バルーン5が軸方向に収縮した状態(図1を参照)における外形よりも小さくなる。このため、外形が小さく柔軟性が高い医療デバイス1のバルーン5を含む部位を、狭い病変部Lのできるだけ奥まで到達させることができる。
次に、他の第2のガイドワイヤ110を、病変部Lの反対側から血管内に挿入し、その先端部を病変部Lに突き当てる。病変部Lは、完全閉塞病変であるため、図7(B)に示すように、第2のガイドワイヤ110は病変部Lを貫通せず、病変部Lの途中で止まる。
次に、シース2を移動しないように保持しつつ、駆動シャフト42を駆動部71により回転させながらプルバック操作する。これにより、振動子ユニット41がラジアル走査しつつ近位側へ軸方向に沿って移動する。このため、病変部Lを含む生体組織の画像を取得できる。振動子ユニット41は、遠位側画像取得部213の内部に位置する状態において、360度にわたって全周的に画像を取得可能である。このため、血管および病変部Lに対する医療デバイス1の位置および第2のガイドワイヤ110の位置を、高精度に把握できる。また、プルバック操作によって、螺旋状のバルーン5に囲まれた位置を移動する振動子ユニット41は、バルーン5の隙間から、血管および病変部Lの画像を取得可能である。このため、血管および病変部Lに対するバルーン5の位置を、高精度に把握できる。例えば、医療デバイス1のバルーン5を含む部位が、偽腔内(血管の内膜と中膜の間)に位置している場合、バルーン5を拡張させると、偽腔が拡がるため、望ましくない。しかしながら、血管および病変部Lに対するバルーン5の位置を正確に把握することで、バルーン5が病変部L内、または病変部Lと血管内壁の間に位置することを確認でき、安全性が向上する。
バルーン5が病変部L内または病変部Lと血管内壁の間に位置することを確認した後、拡張用ポート621から拡張用流体を供給し、図8(A)に示すように、バルーン5を拡張させる。これにより、医療デバイス1が入り込んだ病変部Lの隙間が広げられ、場合によっては病変部Lにクラック等が生じる。
次に、拡張用ポート621から拡張用流体を排出してバルーン5を収縮させる。次に、図5に示すように、把持部622を把持して第1の固定部82を溝部611から離間させ、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に対して回転させる。この後、拡張用ハブ62を拡張用コネクタ61に近づけるように遠位側へ移動させる。これにより、図1、図8(B)に示すように、螺旋状のバルーン5のピッチ間距離が短くなり、バルーン5の隣接する環の間の隙間が小さくなり、またはなくなる。この状態となると、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が略全周的に設けられる。なお、略全周的とは、完全に隙間なく全周的でなくてもよい。このとき、病変部Lの隙間は、バルーン5の拡張によってある程度広げられているため、バルーン5のピッチ間距離が短くなるようにバルーン5を変形させることが容易である。したがって、狭い病変部Lに押し込むことが困難であったバルーン5の大部分を、病変部L内または病変部Lと血管内壁の間に配置することが可能である。
次に、拡張用ポート621から拡張用流体を供給し、図9(A)に示すように、バルーン5を拡張させる。これにより、バルーン5が略全周的に拡張し、医療デバイス1が入り込んだ病変部Lの隙間が大きく広げられ、場合によっては病変部Lにクラック等が生じる。次に、拡張用ポート621から拡張用流体を排出してバルーン5を収縮させ、図9(B)に示すように、医療デバイス1を病変部Lから引き抜く。この後、医療デバイス1およびガイドワイヤ100を、生体外に抜去する。
次に、第2のガイドワイヤ110を病変部Lに押し込む。これにより、病変部Lのバルーン5によって押し広げられた空間を通って、第2のガイドワイヤ110が病変部Lを貫通する。この後、第2のガイドワイヤ110を利用して、例えば他のバルーンカテーテル等を病変部Lに挿入し、病変部Lを更に押し広げることができる。なお、第2のガイドワイヤ110を利用した更なる処置は、特に限定されない。
次に、病変部Lに引っ掛かった医療デバイス1を安全に引き抜く方法について説明する。
医療デバイス1は、第1ガイドワイヤルーメン211および第2ガイドワイヤルーメン212を備えている。このため、図10(A)に示すように、第1ガイドワイヤルーメン211の近位側の端部214が、病変部Lに引っ掛かり、引き抜くことが困難となる可能性がある。この場合、螺旋状のバルーン5を、ピッチ間距離を広げて軸方向に伸長した状態とする。そして、図10(B)に示すように、バルーン5の少なくとも遠位部が病変部Lの内部に到達するまで、医療デバイス1を押し込む。このとき、螺旋状のバルーン5は、周方向に偏在する。すなわち、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲を設けることができる。これにより、外形が小さく柔軟性が高い医療デバイス1のバルーン5を含む部位を、狭い病変部Lへ押し込むことができる。
次に、シース2を移動しないように保持しつつ、駆動シャフト42を駆動部71により回転させながらプルバック操作する。これにより、振動子ユニット41がラジアル走査しつつ近位側へ軸方向に沿って移動する。プルバック操作によって、螺旋状のバルーン5に囲まれた位置を移動する振動子ユニット41は、バルーン5の隙間から、血管および病変部Lの画像を取得可能である。このため、バルーン5の少なくとも遠位部が、病変部Lの内部に到達したことを、高精度に把握できる。なお、バルーン5が病変部Lの内部に到達していない場合には、再び医療デバイス1を押し込み、振動子ユニット41によってバルーン5の位置を確認する動作を繰り返す。なお、バルーン5が病変部Lの内部に到達したことを確認するために、振動子ユニット41を軸方向へ移動させるプルバック操作を行わなくてもよい。すなわち、バルーン5の遠位側端部に対応する軸方向の位置で、振動子ユニット41を軸方向へ移動させずにラジアル走査してもよい。
バルーン5が病変部Lの内部に到達したことを確認した後、拡張用ポート621から拡張用流体を供給し、図11(A)に示すように、バルーン5を拡張させる。これにより、バルーン5が入り込んだ病変部Lの隙間が広げられる。
次に、拡張用ポート621から拡張用流体を排出してバルーン5を収縮させる。次に、図11(B)に示すように、螺旋状のバルーン5のピッチ間距離を短くする。この状態となると、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が略全周的に設けられる。なお、略全周的とは、完全に隙間なく全周的でなくてもよい。このとき、病変部Lの隙間は、バルーン5の拡張によってある程度広げられているため、バルーン5のピッチ間距離が短くなるようにバルーン5を変形させることが容易である。したがって、狭い病変部Lに押し込むことが困難であったバルーン5の大部分を、病変部L内に配置することが可能である。
次に、拡張用ポート621から拡張用流体を供給し、図12(A)に示すように、バルーン5を拡張させる。これにより、バルーン5が略全周的に拡張し、医療デバイス1が入り込んだ病変部Lの隙間が大きく広げられる。次に、拡張用ポート621から拡張用流体を排出してバルーン5を収縮させる。この後、図12(B)に示すように、第1ガイドワイヤルーメン211の近位側の端部214が病変部Lに引っ掛かることなく、医療デバイス1を病変部Lから引き抜くことができる。
以上のように、本実施形態に係る医療デバイス1は、生体管腔を広げるための医療デバイス1であって、生体管腔に挿入可能な長尺なシース2(管体)と、シース2の遠位部に収容されて画像情報を取得する振動子ユニット41(画像取得部)と、シース2の外周に配置されて内部に流体が流入することで拡張するバルーン5(拡張部)と、バルーン5に連結されて近位側へ延在し、シース2に対して相対的に軸方向へ移動可能なシャフト部8と、を有し、バルーン5の周方向の一部がシース2に固定されており、シャフト部8が軸方向へ移動することで、バルーン5の少なくとも一部が軸方向へ変形可能である。
上記のように構成した医療デバイス1は、バルーン5が軸方向へ変形することで、外形を小さくでき、かつ柔軟性を向上できる。このため、生体管腔内の病変部Lなどの狭い部位に挿入することが容易となる。そして、バルーン5の周方向の一部がシース2に固定されているため、シャフト部8を移動させると、バルーン5のシース2に固定されていない部位が軸方向へ移動する。このため、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲を設けることができる。これにより、振動子ユニット41による撮像の妨げとなるバルーン5が、周方向に部分的に設けられるため、生体内のバルーン5の位置を、振動子ユニット41によって高精度に把握できる。したがって、バルーン5によって適切な位置を安全かつ効果的に拡張できる。また、バルーン5の周方向の一部がシース2に固定されているため、シャフト部8を移動させることで、バルーン5をシース2の外周に略全周的に配置し、バルーン5の拡張能力を高めることができる。
また、バルーン5の遠位部が、シース2に固定されている。これにより、シャフト部8を軸方向へ移動させることで、バルーン5を効果的に変形させることができる。また、バルーン5の遠位側の部位がシース2に対して移動しないため、バルーン5を遠位部から生体管腔内の狭い病変部Lへ押し込むことが容易となる。
また、バルーン5は、シース2の外周を螺旋状に巻回し、ピッチ間距離を変更可能である。これにより、シャフト部8を軸方向へ移動させることで、バルーン5のピッチ間距離を変更させて、バルーン5を軸方向へ効果的に変形させることができる。そして、バルーン5が螺旋状であるため、ピッチ間距離を長くすることで、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けることができる。また、ピッチ間距離を短くすることで、シース2の軸直交断面において、バルーン5を、シース2の外周に略全周的に配置することができる。
また、バルーン5は、シース2の外周を囲む閉じた環体である。これにより、シャフト部8を軸方向へ移動させることで、バルーン5をシース2の軸方向に対して傾けるように変形させることができる。このため、シャフト部8の操作によって、バルーン5を軸方向へ効果的に変形させることができる。
また、医療デバイス1は、シャフト部8のシース2に対する位置を固定する第1の固定部82および第2の固定部623をさらに有する。これにより、第1の固定部82および第2の固定部623によって、バルーン5を所望の形状で維持することが容易となる。
また、本発明は、前述の医療デバイス1を使用して生体管腔の病変部Lを広げるための処置方法(治療方法)をも提供する。当該処置方法は、シース2の軸直交断面において、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けた状態とするステップと、バルーン5を病変部Lに押し込むステップと、、振動子ユニット41により病変部Lおよび生体管腔の少なくとも一方の画像情報を取得するステップと、バルーン5を拡張させて病変部Lを広げるステップと、バルーン5を収縮させるステップと、シャフト部8を遠位側へ移動させてバルーン5を変形させるステップと、バルーン5を拡張させて病変部Lを押し広げるステップと、を有する。
上記のように構成した処置方法は、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲の両方が設けられた状態で、バルーン5を病変部Lに押し込むため、バルーン5が存在しない範囲を利用して、生体内のバルーン5の位置を、画像取得部によって高精度に把握できる。したがって、バルーン5によって適切な位置を安全かつ効果的に拡張できる。また、シース2の外周にバルーン5が存在する範囲と存在しない範囲の両方が設けられることで、シース2のバルーン5を含む部位の外形が小さくなり、かつ柔軟性が向上するため、シース2のバルーン5を含む部位を、病変部Lに挿入することが容易となる。さらに、バルーン5を変形させた後に、バルーン5を再び拡張させて病変部Lを押し広げるため、バルーン5の拡張能力を高めて病変部Lを押し広げることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、画像取得部として血管内超音波診断装置(IVUS:Intra Vascular Ultra Sound)に適用する場合について説明したが、光干渉断層診断装置(OCT:Optical Coherence Tomography)や光学周波数領域画像化診断装置(OFDI:Optical Frequency Domain Imaging)などの光を利用して画像を取得する装置に適用することも可能である。
また、上述した実施形態に係る医療デバイス1は、第1ガイドワイヤルーメン211および第2ガイドワイヤルーメン212が設けられているが、ガイドワイヤルーメンが1つであってもよい。
また、上述した実施形態に係る医療デバイス1は、ガイドワイヤルーメン211が、デバイスの遠位部にのみ形成されるラピッドエクスチェンジ型(Rapid exchange type)であるが、医療デバイスは、デバイスの軸方向の全体にわたってガイドワイヤルーメンが形成されるオーバーザワイヤ型(Over−the−wire type)であってもよい。
また、バルーンへ流体を供給するためのルーメンは、バルーンを変形させるためのシャフト部に設けられなくてもよい。したがって、例えば、バルーンへ流体を供給するためのルーメンは、シース本体部に形成されてもよい。
また、図13(A)、図14に示す変形例のように、バルーン9(拡張部)は、シース本体部91の外周を囲む閉じた(途切れない)中空の環体であってもよい。バルーン9の周方向の一部に位置するバルーン固定部91のみが、シース本体部21の第2ガイドワイヤルーメン212の遠位部が形成される位置の外表面に、融着や接着によって固定されている。バルーン固定部91は、バルーン9の軸方向の全体にわたって設けられている。なお、バルーン固定部91は、バルーン9の軸方向の一部のみに設けられてもよい。シャフト部8は、バルーン9の近位部に固定されている。シャフト部8がバルーン9に固定される位置は、バルーン固定部91に対して周方向の反対側である。バルーン9の内部は、シャフト部8に形成される拡張用ルーメン81と連通している。バルーン9のバルーン固定部91以外の部位は、シース本体部21に対して摺動可能である。バルーン9の遠位側端面92が位置する面および近位側端面93が位置する面は、外力が作用しない自然状態において、シース本体部21の軸線と略垂直である。
シャフト部8がバルーン9に固定される位置が、バルーン固定部91に対して周方向の反対側であるため、シャフト部8が軸方向へ移動することで、図13(B)に示すように、バルーン9がシース本体部21の軸方向に対して傾くように変形する。このため、バルーン9を軸方向へ効果的に変形させることができる。
1 医療デバイス
2 シース(管体)
21 シース本体部
4 イメージングコア
41 振動子ユニット(画像取得部)
411 超音波振動子
42 駆動シャフト
5、9 バルーン(拡張部)
51、91 バルーン固定部
623 第2の固定部(固定部)
8 シャフト部
81 拡張用ルーメン
82 第1の固定部(固定部)
L 病変部

Claims (6)

  1. 生体管腔を広げるための医療デバイスであって、
    生体管腔内に挿入可能な長尺な管体と、
    前記管体の遠位部に収容されて画像情報を取得する画像取得部と、
    前記管体の外周に配置されて内部に流体が流入することで拡張する拡張部と、
    前記拡張部に連結されて近位側へ延在し、前記管体に対して相対的に軸方向へ移動可能なシャフト部と、を有し、
    前記拡張部の周方向の一部が前記管体に固定されており、前記シャフト部が軸方向へ移動することで、前記拡張部の少なくとも一部が軸方向へ変形可能である医療デバイス。
  2. 前記拡張部の遠位部が、前記管体に固定されている請求項1に記載の医療デバイス。
  3. 前記拡張部は、前記管体の外周を螺旋状に巻回し、ピッチ間距離を変更可能である請求項1または2に記載の医療デバイス。
  4. 前記拡張部は、前記管体の外周を囲む閉じた環体である請求項1または2に記載の医療デバイス。
  5. 前記シャフト部の前記管体に対する位置を固定する固定部をさらに有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療デバイス。
  6. 請求項1に記載の医療デバイスを使用して生体管腔内の病変部を広げるための処置方法であって、
    前記管体の軸直交断面において、前記管体の外周に前記拡張部が存在する範囲と存在しない範囲の両方を設けた状態とするステップと、
    前記拡張部を前記病変部に押し込むステップと、
    前記画像取得部により前記病変部および生体管腔の少なくとも一方の画像情報を取得するステップと、
    前記拡張部を拡張させて前記病変部を押し広げるステップと、前記拡張部を収縮させるステップと、
    前記シャフト部を前記管体に対して移動させて前記拡張部を変形させるステップと、
    前記拡張部を拡張させて前記病変部を押し広げるステップと、を有する処置方法。
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