JP2018102183A - 非晶質固形糖及びその製造方法 - Google Patents

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勇輝 小林
Yuki Kobayashi
勇輝 小林
政彦 塚越
Masahiko Tsukagoshi
政彦 塚越
恵美 岩田
Emi Iwata
恵美 岩田
真也 木村
Shinya Kimura
真也 木村
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Abstract

【課題】油脂等の添加物を含まなくても、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善された非晶質固形糖及びその製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖は、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善されたことを見出した。したがって、300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、非晶質固形糖に関する。特に、所定の範囲の粒径を有する非晶質固形糖に関する。
主に食品や飲料の添加物として用いられる固形糖としては、砂糖(グラニュー糖)、ブドウ糖、結晶マルトース、結晶果糖、エリスリトール等に代表される結晶質(クリスタル)固形糖と、粉飴、粉末水飴等に代表される非晶質(アモルファス)固形糖が知られている。このうち、非晶質固形糖は、結晶質固形糖に比して機能性に優れることから、例えば食品、飲料の製造において広く用いられてきた。
このような非晶質固形糖は、一般的には液状の水飴を噴霧乾燥することによって製造されるために、その平均粒径は50μm〜150μmとごく小さな粒径となり(非特許文献1)、吸湿性が高いことで知られていた(特許文献1)。そして、この吸湿性の高さもあり、当該非晶質固形糖を水や生地に溶解させた際にダマやべたつきが発生し、非晶質固形糖の取り扱いの容易性や作業性の低下につながる恐れがあった。
特許文献1には、この吸湿性の問題に対して、粉糖類の表面に油脂を付着させて改善することが記載されている。しかし、この場合、得られる粉糖類は当然に油脂を含有しており、油脂を必要としない用途への利用は困難であった。
特開平11−056290号公報
調理化学 Vol.25 No.1(1992)66頁〜75頁 「食品の乾燥(2)」
本発明は、油脂等の添加物を含まなくても、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善された非晶質固形糖及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖は、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善されることを見出した。したがって、本発明の第1の局面は、
(1)300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(2)上記粒径が300μm〜1,800μmである、上記(1)に記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(3)上記粒径が400μm〜1,400μmである、上記(1)に記載の非晶質固形糖である。
本発明の好適な態様は、
(4)上記粒径が600μm〜1,000μmである、上記(1)に記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(5)グルコースを構成糖として、前記構成糖がα−1,4−グリコシド結合又はα−1,6−グリコシド結合により結合されたオリゴ糖を含む、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(6)上記オリゴ糖は、上記構成糖がα−1,4−グリコシド結合により結合されたマルトオリゴ糖である、上記(5)に記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(7)マルトース、マルトトリオース、及びマルトテトラオースの少なくとも一つを含む、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(8)50質量%以上のマルトトリオースを含む、上記(1)〜(7)に記載の非晶質固形糖、である。
本発明の好適な態様は、
(9)15質量%〜40質量%のマルトース及び35質量%〜75質量%のマルトトリオースを含む、上記(1)〜(7)に記載の非晶質固形糖、である。
また、本発明者らは、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善された上記(1)〜(9)に記載の非晶質固形糖の製造方法を見出した。したがって、本発明の他の局面は、
(10)液状の非晶質糖質を所定の水分量未満となるように乾燥させる乾燥工程と、前記乾燥工程により得られた乾燥固形物を粉砕する粉砕工程と、前記粉砕工程により得られた粉砕物を分級して所定の粒径を有する非晶質固形糖を得る分級工程と、を含む、上記(1)〜(9)に記載の非晶質固形糖の製造方法、である。
本発明は、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善された非晶質固形糖及びその製造方法を提供することができる。
図1は、非晶質固形糖の各保持時間における水分量を算出した結果を示す図である。 図2は、非晶質固形糖を添加した各生地の餅搗きを行った後の各臼の外観写真を示す図である。
以下で本発明の非晶質固形糖及びその製造方法を実施する形態を詳細に説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための一例であり、本願発明が当該実施形態のみに限定されるものではない。
<非晶質固形糖>
「非晶質固形糖」とは非晶質な形態を有する固形糖を意味し、例えば食品や飲料の添加物の一つとして用いられるものである。ここで、「非晶質(アモルファス)」とは、原子や分子の配列に長距離の規則性を有しておらず、決まった結晶形や結晶構造を持たない非結晶状態にあることをいう。本実施形態における非晶質固形糖は、砂糖、ブドウ糖、結晶マルトース、結晶果糖、エリスリトール等の特定の結晶構造を有する固形糖とは区別され、粉飴、粉末水飴、粉末デキストリン等がその例として挙げられる。
より具体的には、本実施形態における非晶質固形糖は、グルコースを基本単位、すなわち構成糖として、各グルコースがα−1,4−グリコシド結合又はα−1,6−グリコシド結合により結合された非晶質なオリゴ糖を主成分として含むことが好ましい。
グルコースを構成糖としα−1,4−グリコシド結合により結合されたオリゴ糖としては、マルトオリゴ糖が挙げられる。当該マルトオリゴ糖には、マルトース等の二糖類、マルトトリオース等の三糖類、マルトテトラオース等の四糖類以上の糖類が例として挙げられる。
また、グルコースを構成糖としα−1,6−グリコシド結合により結合されたオリゴ糖としては、イソマルトオリゴ糖等が挙げられる。当該イソマルトオリゴ糖には、イソマルトース等の二糖類、イソマルトトリオース、パノース等の三糖類、イソマルトテトラオース等の四糖類以上の糖類が例として挙げられる。
本実施形態における非晶質固形糖は、上記に記載したものに限定されず、他の非晶質な固形糖を含んでも良い。また、本実施形態における非晶質固形糖としては、上記に例示した糖質のうち少なくとも一つを主成分として含むことが好ましいが、それのみを含むものには限定されない。すなわち、非晶質固形糖は、それを構成する糖質として、上記に例示された糖質や他の非晶質な糖質を複数含有しても良いし、砂糖、ブドウ糖、マルトース等の結晶性を有する糖を一部に含んでいても良い。
本実施形態においては、非晶質固形糖中に含まれる全糖質を100質量%とした場合に、10質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは90質量%以上の非晶質なオリゴ糖を含む。10質量%以上の非晶質なオリゴ糖を含む非晶質固形糖であれば、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善されるので、その取り扱いも容易であり作業性の向上が期待できる。
好適な例としては、非晶質固形糖中に、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上のマルトトリオースを少なくとも含む。50質量%のマルトトリオースを含む非晶質固形糖であれば、より吸湿性を抑制することが可能となる。
また他の好適な例としては、非晶質固形糖中に、15質量%〜40質量%、好ましくは17.5質量%〜37.5質量%のマルトース、35質量%〜75質量%、好ましくは45質量%〜55質量%のマルトトリオース、及び1質量%〜15質量%、好ましくは5質量%〜10質量%のマルトテトラオースを含む。当該糖質を含む非晶質固形糖であれば、より吸湿性を抑制することが可能となる。
本実施形態における非晶質固形糖は、粉状、粒状及び顆粒状のいずれでもよく、適宜その用途に応じて形状を調整することが可能である。また、いずれの形状をとる場合であっても、本実施形態における非晶質固形糖は、300μm以上、好ましくは300μm〜1,800μm、さらに好ましくは400μm〜1,400μm、特に好ましくは600μm〜1,000μmの粒径を有する。300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖であれば、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善されるので、その取り扱いも容易であり作業性の向上が期待できる。
本実施形態における非晶質固形糖は、主に食品又は飲料の素材として利用することができる。この食品の例としては、果物類(リンゴ、バナナ、メロン等のカットフルーツ、シロップ漬けなど)、穀物加工品(パン、餅、団子など)、食肉加工品(ハム、ソーセージなど)、乳製品(バター、チーズ、ヨーグルトなど)、果実加工品(ジャム、マーマレードなど)、菓子類(チョコレート、クッキー、ケーキ、ゼリーなど)、クリーム類(ホイップクリーム、キャラメルクリーム、カスタードクリーム、フレッシュクリーム、ピーナッツクリーム、チョコクリーム、バタークリーム、サワークリームなど)、加糖プレミックス粉(ホットケーキの素、ドーナッツの素、蒸パンやクッキー、スポンジケーキ、チョコレートケーキ、チーズケーキの素など)、調味料(醤油、ソース、みりんなど)、サプリメントなどの、様々な食品が挙げられる。また、飲料の例としては、ビール、ノンアルコール飲料、ジュース、コーヒー、紅茶、緑茶、炭酸飲料などの様々な飲料が挙げられる。
また、上記用途で非晶質固形糖を用いる場合、当該非晶質固形糖に加えて、食品又は飲料に適宜所望の成分をさらに添加することも可能である。例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、水飴、乳糖等の他の糖質類、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール類、アスパルテーム、ステビオサイド、スクラロース、アセスルファムK等の高甘味度甘味料、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸等の有機酸類、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム等のビタミン類、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の界面活性剤、アラビアガム、カラギーナン、ペクチン、寒天等の増粘剤、カゼイン、ゼラチン等の安定化剤、アミノ酸類、カルシウム塩等ミネラル類、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール等添加物、色素、香料、保存剤等の食品又は飲料素材が挙げられる。
<非晶質固形糖の製造方法>
本実施形態においては、非晶質固形糖は、液状の非晶質糖質を原材料として乾燥工程、粉砕工程、そして分級工程を含む方法に処すことにより製造される。
なお、液状の非晶質糖質は、例えばとうもろこし、小麦、米等の地上穀物、甘藷・馬鈴薯・タピオカ等の地下茎穀物等の原材料からデンプンを抽出し、その抽出物に所定の液化酵素及び/又は糖化酵素を用いる方法や、所定の糖組成物をクロマト分離する方法により製造することができる。
液化酵素及び/又は糖化酵素を用いる方法の一例としては、抽出されたデンプンに耐熱性液化型α−アミラーゼを添加して反応させることで液化し、このデンプン液化液に糖化酵素(βアミラーゼやマルトオリゴ糖生成アミラーゼなど)を反応させ糖化する。また、糖化酵素及び枝切り酵素を併用して糖化することもできる。そして、このデンプン糖化液をろ過による固液分離、イオン精製、そして濃縮することにより、液状の非晶質糖質が製造される。
また、クロマト分離を用いる方法の一例としては、ナトリウム型強酸性陽イオン交換樹脂などを充填したカラムに通液し、適宜抜き出すことにより、液状の非晶質糖質が製造される。
このように製造される液状の非晶質糖質としては、例えば商品名「ピュアトースL」(群栄化学工業社製)が挙げられる。
本実施形態においては、上記のとおり製造された液状の非晶質糖質を所定の水分量未満となるように乾燥させる(乾燥工程)。この乾燥工程には、加熱乾燥法、流動層乾燥法、噴霧乾燥法、ドラム乾燥法等が、好ましくは加熱乾燥法が用いられる。なお、加熱乾燥法など、加温する工程を含む乾燥法が用いられた場合には、必要に応じて、得られた乾燥固形物を冷却(放冷)してもよい。
加熱乾燥法が用いられた場合、乾燥工程は、例えば商品名「自動連続フィルムクッカーユニット」(ミハマ製作所社製)で、予備濃縮工程、加熱工程、濃縮・乾燥工程に分けて行われる。予備濃縮工程は、目的のBrixになるまで、レシーブタンクにおいて、所定の温度で加温して原材料となる液状の非晶質糖質を濃縮させる。このとき、目的のBrixとしては、75%〜90%、好ましくは80%〜85%であることが望ましい。また、所定の温度としては、装置付属の温度計で測定して、105℃〜130℃、好ましくは110℃〜120℃であることが望ましい。
加熱工程は、自動連続フィルムクッカーにおいて、実施される。このとき、装置付属の温度計で測定して、120℃〜170℃、好ましくは140℃〜160℃まで、予備濃縮工程を経て得られた予備濃縮後の非晶質糖質を加温することが望ましい。
濃縮・乾燥工程は、蒸発缶を用いて、真空度が−0.03Mpa〜−0.08Mpa、好ましくは−0.04Mpa〜−0.06Mpaで、吐出温度が110℃〜160℃、好ましくは130℃〜150℃で実施することが望ましい。
以上の乾燥工程を経て得られた乾燥固形物の水分量は、乾燥工程条件等に応じて適宜調整可能であるが、7質量%未満、好ましくは5質量%未満、さらに好ましくは3質量%未満であることが望ましい。
次に、乾燥工程を経て得られた非晶質固形糖(乾燥固形物)を所定の粉砕機にかけて粉砕する(粉砕工程)。粉砕機としては、架砕式粉砕機(ロールグラニュレーター)、ディスクミル粉砕機、ハンマーミル粉砕機、ピンミル粉砕機、オングミル粉砕機、ボールミル粉砕機、及びジェットミル粉砕機等が、好ましくは架砕式粉砕機が用いられる。
架砕粉砕機は、回転する2本のロール表面に設けられた山と山が力点となり固形物に亀裂を作って粉砕するもので、粉砕された固形物はさらに次のロールに移り、順次細かく整粒することが可能であるが、一例として、商品名「ロールグラニュレーター(型式GRN T−15)」(日本グラニュレーター社製)を利用することができる。この際、用いるロールの段数、一対のロール間のクリアランス、及び山と山とのピッチが異なる各種ロールを用いることで、目的粒径の粉砕物を得ることができる。用いるロールの段数は、乾燥工程で得られた乾燥固形物の粒径及び/又は最終的に得たい非晶質固形糖の目的粒径に応じて適宜調整可能である。一例として、一対のロール間のクリアランスは、最終的な非晶質固形糖の目的粒径等に応じて異なるが、0.3mm〜4.0mm、好ましくは0.4mm〜3.8mm、より好ましくは0.5mm〜3.5mmであることが望ましい。さらに、各ロールが有する山と山とのピッチは、最終的な非晶質固形糖の目的粒径等に応じて異なるが、0.3mm〜25.0mm、好ましくは0.7mm〜23.0mm、より好ましくは1.0mm〜20.0mmであることが望ましい。
次に、粉砕工程を経て得られた非晶質固形糖(粉砕物)を、所望の粒径を有する固形糖を得るために、所望の粒径に対応した目開きを有する篩を用いて分級する(分級工程)。当該分級工程は、超音波式分級法、気流式分級法、及び振動式分級法等を適宜用いることが可能である。
なお、当該分級工程によって、粒径が300μm以上、好ましくは300μm〜1,800μm、さらに好ましくは400μm〜1,400μm、特に好ましくは600μm〜1,000μmの非晶質固形糖に分級される。300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖であれば、十分に吸湿性が抑制され、ダマやべたつきもなく、その取り扱いも容易であり作業性の向上が期待できる。
なお、本実施形態においては、乾燥工程、粉砕工程、そして分級工程を含む製造方法を用いたが、一部のみを有する工程でも実施することが可能である。また、必要に応じて、殺菌工程など、所望の工程を追加することも可能である。
<糖組成>
本実施形態において、得られる非晶質固形糖の糖組成は、一例として、原材料として用いる液状の非晶質糖質の糖組成を測定することにより、測定される。具体的には、原材料として用いる液状の非晶質糖質を純水で所定のBrix(可溶性固形分濃度(%))に希釈し、所定の細孔サイズのフィルターに通液させたのち、高速液体クロマトグラフィー(HPLC:例えば、商品名「Alliance(登録商標)HPLCシステム」(日本ウォーターズ社製)によって測定することが可能である。また、HPLCによる測定により得られた数値は、全糖質(固形分換算後の全量)を100質量%とした場合における各糖質(固形分換算後)の質量%として表される。また、上記例以外にも、最終的に得られた非晶質固形糖を所定のBrixになるまで純水で希釈して得られた溶液を使って測定することも可能である。
<吸湿性の評価>
非晶質固形糖の吸湿性の評価は、一例として、当該非晶質固形糖から取り出したサンプル中に含まれる水分量に基づいて行う。当該水分量は、得られた非晶質固形糖を所定量分注したフラットシャーレを秤量した後、一定の温度と湿度に保った恒温恒湿槽(例えば、型式「KHXIII−30P」(佐竹化学機械工業社製))にて保存する。そして、保存開始後、所定の保存時間ごとに、保存したフラットシャーレを取り出して再度秤量する。次に、保存開始前に予め秤量した質量と保存後に秤量した質量との比較から増加率を求め各保存時間における水分量(質量%)を算出する。
<溶解性の評価>
非晶質固形糖の溶解性の評価は、一例として、水に溶解した際の溶け残り、及びダマの発生の有無を目視により確認することによって行う。具体的には、恒温水槽に静置して所定の温度に保持された水を撹拌しているガラスビーカー内に所定量の非晶質固形糖を投入し、所定時間(例えば、投入後120秒)経過後、その溶液からサンプリングし、そのBrixを測定する。さらに、撹拌を継続し、所定時間(例えば、投入後1,200秒)経過後に撹拌を終了する。そして、終了時点における非晶質固形糖の溶け残り、及びダマの発生を目視にて評価する。
また、非晶質固形糖の溶解性の評価は、デンプン生地に添加することによっても行うことができる。具体的には、所定の配合で作成したデンプン生地(例えば、団子生地)に得られた非晶質固形糖を所定量添加しながら、餅つき機(例えば、商品名「スタンピングミキサー」(中井機械工業社製))で餅搗きを行う。所定時間経過後に餅つき機の臼への非晶質固形糖の付着や生地への溶け残りを目視にて評価する。
<Brixの測定>
Brixとは、可溶性固形分濃度(%)のことであり、可溶性固形分が溶解した水溶液の20℃における屈折率を測定し、ICUMSA(International Commission for Uniform Methods of Sugar Analysis)提供の換算表に基づいて、純ショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算した値のことである。本実施形態においては、ガラスビーカーに非晶質固形糖が投入されて所定時間経過後の溶液を用いて、既に知られている公知の測定法を適宜用いて測定することができ、一般的には市販の糖度計(例えば、デジタル屈折計 商品名「RX−5000α」(アタゴ社製))を用いて測定することができる。測定されたBrixが高いサンプルほど溶解速度が速いと評価し得る。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
I.吸湿性の評価
[実施例1]
<粒径300μm〜600μmを有する非晶質固形糖の調製>
1.原材料
原材料として、液状の非晶質糖質(商品名「ピュアトースL」(群栄化学工業社製))を用いた(固形分濃度75%)。当該液状の非晶質糖質の糖組成は、以下のとおり測定した。まず、原材料となる液状の非晶質糖質を純水でBrixが2.5%〜5.0%になるように希釈し、0.45μmの細孔サイズのメンブレンフィルターに通液させ、通液後の溶液を糖組成分析用サンプルとした。糖組成は、商品名「Alliance(登録商標)HPLCシステム」(日本ウォーターズ社製)を用いて分析した。
(測定条件)
カラム:商品名「ULTRON PS−80N」(島津ジーエルシー社製)
溶媒:純水
温度:60℃
流速:0.6mL/min
検出:RI(示差屈折率)
用いられた非晶質糖質の糖組成は以下のとおりであった。なお、糖組成の数値は、全糖質(固形分換算後の全量)を100質量%とした場合における各糖質(固形分換算後)の質量%として表した。
Figure 2018102183
2.乾燥工程
原材料として準備した液状の非晶質糖質を、加熱乾燥法によって乾燥させた。具体的には、予備濃縮工程、加熱工程、濃縮・乾燥工程を一連で処理可能な装置(商品名「自動連続フィルムクッカーユニット」(ミハマ製作所社製))を用いて、当該装置のカタログに記載の通常の利用方法に従って実施した。予備濃縮工程では、レシーブタンク内に原材料の液状の非晶質糖質を投入し、装置付属の温度計で原材料の品温が110℃となるように保持し、Brixが82%になるまで加温した。次に、加熱工程では、予備濃縮工程で得られた濃縮後の非晶質糖質を、自動連続フィルムクッカーに投入して、装置付属の温度計で到達温度153℃になるまで加熱した。次に、濃縮・乾燥工程では、蒸発缶を用いて、真空度−0.05MPa、吐出温度133℃で、濃縮・乾燥後の水分が市販品の他の固形糖に従って5質量%未満となるように、加熱後の非晶質糖質を処理した。なお、水分は、商品名「カールフィッシャー水分計」(京都電子工業社製)を使って、当該機器のカタログに記載の方法に従って測定した。以上の工程を経て得られた乾燥固形物(つまり、非晶質固形糖)を蒸発缶から取り出し、室温に静置して冷却した。
3.粉砕工程
乾燥工程により得られた乾燥固形物(非晶質固形糖)を、ロール粉砕機によって粉砕した。具体的には、商品名「ロールグラニュレーター(型式GRN T−15)」(日本グラニュレーター社製)に得られた非晶質固形糖を一段目のロール(ロール間のクリアランス:3.5mm、山と山とのピッチ:20mm)、2段目のロール(ロール間のクリアランス:0.67mm、山と山とのピッチ:5mm)、3段目のロール(ロール間のクリアランス:0.99mm、山と山とのピッチ:2mm)、及び4段目のロール(ロール間のクリアランス:0.83mm、山と山とのピッチ:1.2mm)に順次投入した。
4.分級工程
粉砕工程により得られた非晶質固形糖の粉砕物を、本実施例においては所望の粒径を有する固形糖を得るために、JIS Z 8801に規定する試験用ふるいである、商品名「JIS試験用ふるい」(飯田製作所社製)を用いて分級した。具体的には、JIS Z 8815の「ふるい分け試験方法通則」の「6.1 乾式ふるい分け試験」の「(1)手動ふるい分け」に記載の方法に従って、まず目開き600μmの篩に粉砕物を通過させた。次に、上記のとおり篩に通過された粉砕物を、同様の方法に従って、目開き300μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収することで、粒径が300μm〜600μmの非晶質固形糖を得た。得られた非晶質固形糖は、相対湿度40%未満に湿度調整されたデシケータ(商品名「スタンダードデシケータージャンボ SD−SP」(アズワン社製))で保存した。
[実施例2]
<粒径600μm〜1,000μmを有する非晶質固形糖の調製>
実施例2として、分級工程で、実施例1の粉砕工程で得られた粉砕物を目開き1,000μmの篩に通過させ、次に目開き600μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例1と同様の方法によって、粒径が600μm〜1,000μmの非晶質固形糖を得た。
[実施例3]
<粒径1,000μm〜1,400μmを有する非晶質固形糖の調製>
実施例3として、分級工程で、実施例1の粉砕工程で得られた粉砕物を目開き1,400μmの篩に通過させ、次に目開き1,000μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例1と同様の方法によって、粒径が1,000μm〜1,400μmの非晶質固形糖を得た。
[比較例1]
比較例1として、マルトトリオースを主成分とする液状の非晶質糖質を噴霧乾燥法により水分が5%未満に乾燥して得られた非晶質固形糖である、商品名「ピュアトースP」(群栄化学工業社製)を用いた。なお、当該非晶質固形糖の平均粒径は、商品名「マイクロトラック」(日機装社製)で測定したところ、121.50μmであった。また、原材料として用いた液状の非晶質糖質の糖組成は、実施例1と同様の方法で分析した結果、以下のとおりであった。
Figure 2018102183
[比較例2]
比較例2として、実施例1の粉砕工程で得られた粉砕物を、目開き300μmの篩に通過させ、次に目開き63μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例1と同様の方法によって、粒径が63μm〜300μmの非晶質固形糖を得た。
<吸湿性の評価>
実施例1〜3並びに比較例1及び2で得られた各非晶質固形糖を、精秤したフラットシャーレ(外径×高さ:Φ46×15mm)(アズワン社製)にそれぞれ0.800g分注し、分注後の各フラットシャーレを秤量した。次に、30℃及び相対湿度60%に設定した恒温恒湿槽(型式「KHXIII−30P」(佐竹化学機械工業社製))で各フラットシャーレを保存した。そして、保存開始から0分、20分、40分、60分、90分、及び120分後に、各非晶質固形糖を分注したフラットシャーレを、それぞれフラットシャーレごと秤量し、質量を測定した。そして、保存開始前に予め秤量した質量と保存後の各時点で秤量した質量から増加率をフラットシャーレごとに求め、実施例1〜3並びに比較例1及び2で得られた各非晶質固形糖の、各保存時間における水分量(質量%)を算出した。
図1は、各実施例で用意した非晶質固形糖の各保持時間における水分量を算出した結果を示す図である。図1によれば、比較例1の平均粒径121.50μmを有する非晶質固形糖、及び比較例2の粒径63μm〜300μmを有する非晶質固形糖においては、保存開始後20分までに約2.5質量%もの水分を吸収・保持し、その後も時間の経過ともに水分量を増加させ、保存開始後120分では比較例1で約6.9質量%、比較例2で約5.7質量%の水分を吸収・保持した。一方、実施例1の粒径が300μm〜600μmの非晶質固形糖、実施例2の粒径が600μm〜1,000μmの非晶質固形糖、実施例3の粒径が1,000μm〜1,400μmの非晶質固形糖においては、保存開始から時間の経過とともに徐々に水分量が増加するものの、その水分量は、保存開始後120分であっても、約2.9質量%(実施例1)、約2.2質量%(実施例2)、及び約1.6質量%(実施例3)であり、比較例1及び2と比較して明らかに水分の吸収・保持が抑制されたことを示した。すなわち、実施例1〜3の非晶質固形糖においては十分に吸湿性が抑制されたことが確認された。
II.溶解性の評価
[実施例4]
<粒径300μm〜600μmを有する非晶質固形糖の調製>
実施例4として、実施例1と同様の方法によって、粒径が300μm〜600μmの非晶質固形糖を得た。
[実施例5]
<粒径600μm〜1,000μmを有する非晶質固形糖の調製>
実施例5として、分級工程で、実施例4の粉砕工程で得られた粉砕物を目開き1,000μmの篩に通過させ、次に目開き600μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例4と同様の方法によって、粒径が600μm〜1,000μmの非晶質固形糖を得た。
[実施例6]
<粒径1,000μm〜1,400μmを有する非晶質固形糖の調製>
実施例6として、分級工程で、実施例4の粉砕工程で得られた粉砕物を目開き1,400μmの篩に通過させ、次に目開き1,000μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例4と同様の方法によって、粒径が1,000μm〜1,400μmの非晶質固形糖を得た。
[比較例3]
比較例3として、比較例1と同様の方法によって、比較例1と同様の非晶質固形糖を得た。
[比較例4]
比較例4として、実施例4の粉砕工程で得られた粉砕物を、目開き300μmの篩に通過させ、次に目開き63μmの篩にかけ、通過しなかった残りの粉砕物を回収した以外は、実施例4と同様の方法によって、粒径が63μm〜300μmの非晶質固形糖を得た。
<水温5℃の水への溶解性の評価>
水175mLを入れたのちに氷冷により水温を5℃にした500mL容量のガラスビーカー(外径×全高:Φ92mm×121mmの胴外形)を各実施例及び比較例分用意した。そして、商品名「スリーワンモーターBL600」(新東科学社製)に商品名「トルネード用撹拌羽根(型式DF−70、角度つきファン、翼経70Φmm)」が取り付けられた撹拌シャフト(長さ500mm)を、トルネード用撹拌羽根とガラスビーカー底面の間隙が1mmに調節し、撹拌シャフトが当該ガラスビーカーの中心になるようにセットした。その後、スリープワンモーターの回転速度を100rpm(正転)にし、水温が5℃であることを再度確認した。このようにして用意されたガラスビーカー内に、実施例4〜6並びに比較例3及び4の非晶質固形糖75gをそれぞれ10秒かけて各ガラスビーカー内に投入した。そして、非晶質固形糖を全量投入した時点から120秒後に、各ガラスビーカー内の溶液の中心部から1mLの溶液をサンプリングし、サンプリングされた溶液ごとに速やかにBrixを測定した。その後、全量投入後1,200秒まで撹拌を継続した。撹拌終了後に、各ガラスビーカーごとに、それぞれ投入された非晶質固形糖の溶け残り、及びダマの発生を目視にて評価した。なお、Brixの測定は、溶液ごとに、デジタル屈折計(商品名「RX−5000α」(アタゴ社製))を用いて測定した。
表3は、各実施例及び比較例の非晶質固形糖が投入されたガラスビーカーごとに、上記Brix、並びに上記溶け残り及びダマの発生を目視で確認した結果を示す。なお、比較例3及び4のBrixについては、投入開始後すぐの時点でダマが発生したために均一な溶液をサンプリングすることができず、正確なBrixを測定することは不可能であったため、測定不能とした。なお、表中、目視でダマの発生が確認されなかったものは高い溶解性を意味する「○」を付し、目視でダマの発生が確認されたものは低い溶解性を意味する「×」を付した。
Figure 2018102183
表3によると、各非晶質固形糖の全量投入後120秒後において、実施例4〜6ではそれぞれ29.26%(実施例4)、28.00%(実施例5)、及び27.75%(実施例6)というBrixが測定され、同時点ですでにダマが発生してBrixを測定することすらできなかった比較例3及び4と比較して、十分に高い溶解速度であることが示された。また、各非晶質固形糖の全量投入後1,200秒において、実施例4〜6では非晶質固形糖の溶け残り及びダマの発生が全く確認されなかった一方で、比較例3及び4では非晶質固形糖の溶け残り及びダマの発生が確認され、実施例4〜6の非晶質固形糖が、比較例3及び4の非晶質固形糖に比して、水温5℃の水に対する高い溶解性を有することが示された。
<水温25℃の水への溶解性の評価>
水150mLを入れた500mL容量のガラスビーカー(外径×全高:Φ92mm×121mmの胴外形)を各実施例及び比較例分用意し、25℃に設定した恒温水槽に浸し水温を25℃としたこと、及び各ガラスビーカーに各非晶質固形糖の量を100g投入し、その後に水温が25℃であることを確認したこと以外は「水温5℃の水への溶解性の評価」と同様の方法によって、水温25℃の水への溶解性を評価した。
表4は、各実施例及び比較例の非晶質固形糖が投入されたガラスビーカーごとに、Brix、並びに非晶質固形糖の溶け残り及びダマの発生を確認した結果を示す。なお、比較例3及び4のBrixについては、投入開始後すぐの時点でダマが発生したために均一な溶液をサンプリングすることができず、正確なBrixを測定することは不可能であったため、測定不能とした。なお、表中、目視でダマの発生が確認されなかったものは高い溶解性を意味する「○」を付し、目視でダマの発生が確認されたものは低い溶解性を意味する「×」を付した。
Figure 2018102183
表4によると、各非晶質固形糖の全量投入後120秒後において、実施例4〜6ではそれぞれ39.18%(実施例4)、39.20%(実施例5)、及び38.32%(実施例6)というBrixが測定され、同時点ですでにダマが発生してBrixを測定することすらできなかった比較例3及び4と比較して、十分に高い溶解速度であることが示された。また、各非晶質固形糖の全量投入後1,200秒において、実施例4〜6では非晶質固形糖の溶け残り及びダマの発生が全く確認されなかった。一方で、比較例3及び4では非晶質固形糖の溶け残りは確認されなかったものの、ダマの発生が確認された。すなわち、実施例4〜6の非晶質固形糖が、比較例3及び4の非晶質固形糖に比して、水温25℃の水に対して十分に高い溶解性を有することが示された。
<デンプン生地への溶解性の評価>
上新粉5,000gが投入されたボールに予め沸かしておいた熱湯1,000gを少しずつ加えながら手で捏ねた。熱湯を全量加えた後に、十分生地がまとまったら、実施例4〜6並びに比較例3及び4の分だけ細かくちぎってセイロに並べ、40分間蒸した。蒸しあがった生地を商品名「スタンピングミキサー」(中井機械工業社製)に移して、生地ごとに各非晶質固形糖を添加しながら3分間餅搗きを行った。そして、餅搗きの終了後に、生地ごとに非晶質固形糖の臼への付着や溶け残りを目視で観察した。なお、各非晶質固形糖の添加は、餅搗き開始後1分間で全て添加し終えるようにした。また、餅搗きでは、鉄にテフロン(登録商標)コーティングした臼を使用した。
図2は、実施例4〜6並びに比較例3及び4の各非晶質固形糖を添加した各生地の餅搗きを行った後の各臼の外観写真を示す図である。なお、各外観写真において、白く写った箇所が、非晶質固形糖が臼に付着して生地への溶け残りがあった箇所である。また、図中、臼底面に極めてわずかの非晶質固形糖の付着があり生地への高い溶解性が確認されたものには「○」を付し、臼底面にわずかの非晶質固形糖の付着があるものの生地への十分に高い溶解性が確認されたものには「△」を付し、臼底面の広い範囲にわたって非晶質固形糖の付着があり低い溶解性を示したものには「×」を付した。
図2によると、比較例3及び4では、臼の底面の広い範囲にわたって非晶質固形糖の付着が確認され生地への溶け残りが多くあった一方で、実施例4及び5では極めてわずかの非晶質固形糖の付着があったのみで生地への高い溶解性が確認された。また、実施例6ではわずかの非晶質固形糖の付着があったものの、比較例3及び4に対して明らかに少ない付着であって、十分に高い生地への溶解性を有することが確認された。
本発明は、十分に吸湿性が抑制され、ダマの発生や溶解性が改善された、300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖、及びその製造方法を提供する。したがって、本発明は、例えば食品又は飲料産業において利用可能である。

Claims (10)

  1. 300μm以上の粒径を有する非晶質固形糖。
  2. 前記粒径が300μm〜1,800μmである、請求項1に記載の非晶質固形糖。
  3. 前記粒径が400μm〜1,400μmである、請求項1に記載の非晶質固形糖。
  4. 前記粒径が600μm〜1,000μmである、請求項1に記載の非晶質固形糖。
  5. グルコースを構成糖として、前記構成糖がα−1,4−グリコシド結合又はα−1,6−グリコシド結合により結合されたオリゴ糖を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の非晶質固形糖。
  6. 前記オリゴ糖は、前記構成糖がα−1,4−グリコシド結合により結合されたマルトオリゴ糖である、請求項5に記載の非晶質固形糖。
  7. マルトース、マルトトリオース、及びマルトテトラオースの少なくとも一つを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の非晶質固形糖。
  8. 50質量%以上のマルトトリオースを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の非晶質固形糖。
  9. 15質量%〜40質量%のマルトース及び35質量%〜75質量%のマルトトリオースを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の非晶質固形糖。
  10. 液状の非晶質糖質を所定の水分量未満となるように乾燥させる乾燥工程と、
    前記乾燥工程により得られた乾燥固形物を粉砕する粉砕工程と、
    前記粉砕工程により得られた粉砕物を分級して所定の粒径を有する非晶質固形糖を得る分級工程と、
    を含む、請求項1〜9に記載の非晶質固形糖の製造方法。
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