JP2018101873A - 水晶素子および水晶デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、電気的特性を向上させることができる水晶素子を提供する。
【解決手段】水晶素子は、平面視して略矩形形状となっている水晶片と、水晶片の両主面に設けられている励振電極部、および、励振電極部から水晶片の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、を備えている水晶素子であって、水晶片の長辺の長さが920μm以下となっており、水晶片の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、水晶片の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されており、第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD1とし、
第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、接続配線部の一部が第一縁部に跨っている。
【選択図】図4

Description

本発明は、水晶素子およびこの水晶素子を有する水晶デバイスに関する。水晶デバイスは、例えば、水晶振動子または水晶発振器である。
水晶素子は、例えば、平面視して、略矩形形状の水晶片と、水晶片に設けられる金属パターンと、から構成されている。金属パターンは、一対の励振電極部および一対の接続配線部からなる。一対の励振電極部は、水晶片の両主面に設けられている。一対の接続配線部は、一方の端部が水晶素子の実装される基体の搭載パッドに対向して配置されており、他方の端部が励振電極部に接続されている。
水晶素子は、接続配線部の一方の端部と基体の搭載パッドとが導電性接着剤によって電気的接着されることにより、水晶素子が片持ち梁のように支持され基体に実装される。
このような水晶素子は、例えば、水晶の結晶軸であるX軸が水晶片の長辺と平行となるようになっている。水晶片は、水晶片を平面視したとき、一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されている。このような水晶片を用いている水晶素子では、接続配線部が水晶片の主面には設けられていない。また、このような水晶素子をデバイスとして用いる場合には、導電性接着剤が水晶片の主面には付着していない状態となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−27505号公報
従来の水晶素子は、平面視したとき、一端が励振電極部に接続され他端が水晶片の縁部にまで延設されている接続配線部において、他端が水晶片の第一縁部までであって水晶片の主面にまでは延設されていない。このため、第一縁部および第二縁部だけでは副次的な振動である屈曲振動および輪郭振動を抑制することが困難となる虞がある。水晶素子が小型化、例えば、水晶片の長辺が920μm以下のような場合においては、副次的な振動である屈曲振動および輪郭振動の次数が低くなるため、主振動である厚みすべり振動へ与える影響が大きくなり、等価直列抵抗値が大きくなり、電気的特性が悪化する虞があった。
本発明では、水晶素子が小型化された場合においても、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、電気的特性を向上させることができる水晶素子を提供することを目的とする。
本発明における水晶素子は、平面視して略矩形形状となっている水晶片と、水晶片の両主面に設けられている励振電極部、および、励振電極部から水晶片の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、を備えている水晶素子であって、水晶片の長辺の長さが920μm以下となっており、水晶片の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、水晶片の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されており、第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD1とし、
第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、接続配線部の一部が第一縁部に跨っている。
本発明の係る水晶素子は、平面視して略矩形形状となっている水晶片と、水晶片の両主面に設けられている励振電極部、および、励振電極部から水晶片の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、を備えている水晶素子であって、水晶片の長辺の長さが920μm以下となっており、水晶片の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、水晶片の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されており、第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD1とし、第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、
接続配線部の一部が第一縁部に跨っている。このようにすることで、水晶素子が小型化、具体的には、水晶片の長辺が920μm以下であっても、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、電気的特性を向上させることができる。
本実施形態に係る水晶デバイスの斜視図である。 図1のA−A断面における断面図である。 (a)は、本実施形態に係る水晶素子の上面の平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶素子の下面を上面側から平面透視した平面図である。 図3のB−B断面における断面図である。 図3のC−C断面における断面図である。 図3のD−D断面における断面図である。 振動周波数が27.12MHzのとき、第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さを第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さで割ったときの商と、等価直列抵抗値との関係を示したグラフである。
図1は、本実施形態に係る水晶デバイスの斜視図であり、図2は、図1のA−A断面における断面図である。図3は、本実施形態に係る水晶素子の平面図であり、図4〜図6は、本実施形態に係る水晶素子の断面図である。
(水晶デバイスの概略構成)
水晶デバイスは、例えば、全体として略直方体形状となっている電子部品である。水晶デバイスは、例えば、長辺または短辺の長さが、0.6mm〜2.0mmであり、上下方向の厚さが、0.2mm〜1.5mmとなっている。
水晶デバイスは、例えば、凹部が形成されている基体110と、凹部に収容された水晶素子120と、凹部を塞ぐ蓋体130と、基体110に水晶素子120を接着実装するための導電性接着剤140と、から構成されている。
基体110の凹部は、蓋体130によって封止され、その内部は、例えば、真空とされ、または、適当なガス(例えば、窒素)が封入されている。
基体110は、例えば、基体110の主体となる基板部110aと、基板部110aの上面の縁部に沿って設けられている枠部110bと、水晶素子120を実装するための搭載パッド111と、水晶デバイスを不図示の回路基板等に実装するための外部端子112と、から構成されている。基体110は、基板部110aの上面の縁部に沿って枠状の枠部110bが設けられ、凹部が形成されている。
基板部110aおよび枠部110bは、セラミック材料等の絶縁材料からなる。搭載パッド111および外部端子112は、例えば、金属等からなる導電層により構成されておpり、基板部110b内に配置された導体(図示せず)によって互いに電気的に接続されている。蓋体130は、例えば、金属から構成され、基体110、具体的には、枠部110bの上面にシーム溶接等により接合される。
水晶素子120は、水晶片121と金属パターン122とから構成されている。金属パターン122は、例えば、水晶片121に電圧を印加するための一対の励振電極部123と、水晶素子120を搭載パッド111に実装するための一対の接続配線部124と、からなる。
水晶片121は、いわゆるATカット水晶片である。すなわち、水晶において、X軸(電気軸)、Y軸(機械軸)、Z軸(光軸)からなる直交座標系XYZを、X軸回りに30°以上50°以下(一例として、35°1')回転させて直交座標系XY´Z´を定義したとき、XZ´平面に平行に切り出された板状である。
金属パターン122は、金属等からなる導電性材料により構成されている。一対の励振電極部123は、例えば、水晶片121の両主面の中央部に設けられている。一対の接続配線部124は、接続部124aと配線部124bとからなる。接続部124aは、例えば、水晶片121の一方の短辺の縁部に沿って二つ並んで設けられている。配線部124bは、例えば、水晶片121の長辺と平行になるように励振電極部123から接続部124aまで延設されている。
水晶素子120は、主面を基体110の基板部110aの上面に対向させて、基体110の凹部内に収容される。接続配線部124の接続部124aは、基体110の基板部110aに設けられている搭載パッド111に導電性接着剤140によって接着される。これにより、水晶素子120は、基体110の基板部110aに実装される。このとき、金属パターン122、導電性接着剤140によって、基体110の基板部110aに設けられている搭載パッド111と電気的に接続され、ひいては、基体110の基板部110a内に配置された導体(図示せず)によって基体110に設けられている外部端子112と電気的に接続されている。
このようにして構成された水晶デバイスは、例えば、不図示の回路基板の実装面に基体110の(基板部110aの)下面を対向させて、外部端子112が半田などにより回路基板の実装パッド(図示せず)に接合されることによって回路基板に実装される。回路基板には、例えば、発振回路が構成されている。発振回路は、外部端子112、基板部110a内に配置された導体(図示せず)、搭載パッド111、導電性接着剤140および接続配線部124を介して励振電極部123に交番電圧を印加して、発振信号を生成する。このとき、発振回路は、例えば、水晶片121の厚みすべり振動のうち基本波振動を利用する。
(水晶素子の形状)
図3(a)は、本実施形態に係る水晶素子の上面の平面図であり、(b)は、本実施形態に係る水晶素子の下面を上面側から平面透視した平面図である。図4は、図3のB−B断面における断面図であり、図5は、図3のC−C断面における断面図であり、図6は、図3のD−D断面における断面図である。
本実施形態では、水晶素子120を基体110に実装した場合に、基体110の基板部110aの上面と略平行となっている面を主面とし、水晶素子120から基体110の基板部110aへ向かう向きを下方向、基体110の基板部110aから水晶素子120へ向かう向きを上方向として説明する。
基体110の基板部110aを向く水晶素子120の面を水晶素子120の下面とし、水晶素子120の下面と反対側を向く水晶素子120の面を水晶素子120の上面とし、水晶素子120の下面および水晶素子120の上面を水晶素子120の主面とする。同様に、基板部110aを向く水晶片121の面を水晶片121の下面とし、水晶片121の下面と反対側を向く水晶片121の面を水晶片121の上面とし、水晶片121の下面および水晶片121の上面を水晶片121の主面とする。また、同様に、基板部110aを向く振動部121aの面を振動部121aの下面とし、
振動部121aの下面と反対側を向く振動部121aの面を振動部121aの上面とし、振動部121aの上面および振動部121aの上面を振動部121aの主面とする。なお、水晶素子120の上面と水晶片121の上面とは同一の意味で用いており、水晶素子120の下面と水晶片121の下面とは同一の意味で用いている。
水晶素子120は、水晶片121と金属パターン122とから構成されている。
水晶片121は、略直方体形状の振動部121aと、振動部121aの外縁に沿って設けられ振動部121aより上下方向の厚みが薄い周辺部121bと、振動部121aと周辺部121bとの間に位置し振動部121aから周辺部121bにかけて徐々に上下方向の厚みが薄くなっている中間部121cと、から構成されている。つまり、水晶片121は、いわゆるメサ型のものとなっている。このような形状にすることにより、平板状の水晶片用いた場合と比較して、エネルギー閉じ込めを向上させることができ、ひいては、等価直列抵抗値を小さくすることができる。水晶片121の形状は、平面視すると、略矩形形状となっており、
その主面は、X軸に平行な長辺およびZ´軸に平行な短辺を有する矩形である。このような水晶片121は、X軸方向を長手方向とし、Y´軸方向を上下厚み方向としている。
振動部121aは、例えば、XZ´平面に平行な一対の主面を有する略薄型直方体であり、その主面は、X軸に平行な長辺およびZ´軸に平行な短辺を有する矩形である。この振動部121aの主面には、一対の励振電極部123が設けられている。振動部121aの主面に設けられている励振電極部123に交番電圧を印加すると、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部が逆圧電効果および圧電効果により厚みすべり振動する。このとき、厚みすべり振動は、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部から励振電極部123が設けられていない振動部121aの外縁に向かって厚みすべり振動が漏れ伝搬している。
また、励振電極部123に交番電圧を印加したとき、主振動である厚みすべり振動だけでなく、水晶片121の長辺方向または短辺方向に生じる副次的な振動である屈曲振動が同時に生じている。
周辺部121bは、振動部121aの外縁に沿って、振動部121aおよび後述する中間部121cと一体的に設けられている。周辺部121bの上下方向の厚みは、振動部121aの上下方向の厚みと比較して薄くなっている。ここで、振動部121aの主面と略平行となっている周辺部121bの面を周辺部121bの主面とし、水晶素子120の基体110に実装したときに、基板部110a側を向く周辺部121bの主面を周辺部121bの下面とし、周辺部121bの下面と反対側を向く周辺部121bの面を周辺部121bの上面とする。
中間部121cは、振動部121aと周辺部121bとの間に位置しており、振動部121aおよび周辺部121bと一定的に設けられている。中間部121cの上下方向の厚みは、振動部121aから周辺部121bにかけて徐々に薄くなっている。従って、水晶片121をX軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、振動部121aと周辺部121bとの間に位置している斜面を含む部分が中間部121cに相当することとなる。
図4に示したように、水晶片121をX軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、(振動部121aに対して)X軸の正の方向側の中間部121cの斜面と振動部121aの主面とがなす角度と、(振動部121aに対して)X軸の負の方向側の中間部121cの斜面と振動部121aの主面とがなす角度とは、異なっている。例えば、水晶片121の上面側においては、(振動部121aに対して)X軸の正の方向側の中間部121cの斜面と振動部121aの主面とがなす角度は、135°〜155°となっており、(振動部121aに対して)X軸の負の方向側の中間部121cの斜面と振動部121aの主面とがなす角度が150°〜170°となっている。
つまり、X軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、中間部121cの斜面と振動部121aとのなす角度は、90°より大きい鈍角となっている。
水晶片121は、図3および図4に示したように、水晶片121の短辺の縁部(周辺部121bのZ´軸に平行な辺の縁部)に沿って、水晶片121の主面とは異なる面が形成されている。言い換えると、水晶片121を平面視したとき、水晶片121のZ´軸に平行な辺の縁部には、水晶片121(周辺部121c)の主面と異なる面が形成されている。
ここで、水晶片121の主面と異なる面とは、水晶片121の主面(振動部121aの主面)または周辺部121bの主面と、略平行となっていない面を指す。
水晶片121を平面視して、水晶片121の短辺のうち金属パターン122の接続部124aが設けられている一方の短辺の縁部に沿って形成されており、水晶片121の主面と異なっている面を第一縁部A1とする。また、水晶片121を平面視して、水晶片121の短辺のうち金属パターン122の接続部124aが設けられていない短辺の縁部に沿って形成されており、水晶片121の主面と異なっている面を第二縁部A2とする。このとき、接続部124aが設けられている一方の短辺は、(振動部121aに対して)X軸の正の方向側に位置している。従って、第一縁部A1は、
(振動部121aに対して)X軸の正の方向側に位置し周辺部121bの主面とは異なる面の部分であり、第二縁部A2は、(振動部121aに対して)X軸の負の方向側に位置し周辺部121bの主面とは異なる面の部分である。
このように第一縁部A1および第二縁部A2が形成されている水晶片121を用いることによって、励振電極部123に交番電圧を印加したとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部が振動し、励振電極部123に挟まれている部分から励振電極部123の設けられていない振動部121aの外縁まで振動が漏れ伝搬し、さらに、振動部121aの外縁から中間部121cを伝搬し周辺部121bの外縁まで振動が漏れ伝搬したとしても、第一縁部A1および第二縁部A2を形成する面で振動が反射した際に、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部の振動へ与える影響を低減させることが可能となる。つまり、第一縁部A1および第二縁部A2によって、
励振電極部123に挟まれてる振動部121aの一部の振動へ与える影響を低減させることができ、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
図4に示したように、水晶片121のX軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な(X軸に平行な)長さD1と、第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な(X軸に平行な)長さD2とは、異なっており、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1は第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2よりも長くなっている。
水晶片121を、図5および図6に示したように、Y´軸およびZ´軸に平行な面で断面視したときに、水晶片121の側面は、複数の側面から形成されている。Y´軸およびZ´軸に平行な向きで断面視したときの水晶片121の側面は、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面と直交している面M2、および、曲線状の面M3から形成されている。具体的には、水晶片121の上面に設けられている周辺部121bのZ´軸の正の方向側の端部には水晶の結晶面であるm面M1が連続されており、この水晶の結晶面であるm面M1の端部には水晶の結晶面であるR面に直交している面M2が連続されており、
この水晶の結晶面であるR面に直交している面M2には曲線状の面M3が連続されており、さらに、この曲線状の面M3には水晶片121の下面に設けられている周辺部121bのZ´軸の正の方向側の端部が連続されている。また、水晶片121の上面に設けられている周辺部121bのZ´軸の負の方向側の端部には曲線状の面M3が連続されており、この曲線状の面M3には水晶の結晶面であるR面と直交している面M2が連続されており、この水晶の結晶面であるR面と直交している面M2には水晶の結晶面であるm面M1が連続されており、さらに、この水晶の結晶面であるm面には水晶片121の周辺部121bの下面の、Z´軸の負の方向側の端部が連続されている。
このように水晶片121の側面が、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面と直交している面M2、および、曲線状の面M3から形成されている水晶片121を用いることによって、励振電極部123に交番電圧を印加したとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部が振動し、励振電極部123に挟まれている部分から励振電極部123が設けられていない振動部121aの外縁まで振動が漏れ伝搬し、さらに、振動部121aの外縁から中間部121cを伝搬し周辺部121bの外縁まで漏れ伝搬したとしても、水晶片121のX軸に平行な辺(水晶片121の長辺に平行な辺)を含む振動が反射した際に、
励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部の振動へ与えれ鵜影響を比較させることが可能となる。
つまり、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面と直交している面M2および曲線状の面M3から形成される側面が設けられている水晶片121を用いることによって、励振電極部123に挟まれている振動部121aの信号が漏れ伝搬し水晶片121の側面で反射した振動が、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部の振動へ与える影響を低減させることができ、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
このような水晶片121に設けられている金属パターン122は、水晶素子120の外部から交番電圧を印加するためのものである。金属パターン122は、一層となっていてもよいし、複数の金属層が積層されていてもよい。金属パターン122は、特に図示しないが、例えば、第一金属層と、第一金属層上に積層されている第二金属層とからなる。第一金属層は、水晶と密着性のよい金属が用いられ、例えば、ニッケル、クロム、ニクロムまたはチタンのいずれか一つが用いられる。第一金属層に、水晶と密着性のよい金属を用いることで、水晶と密着しにくい金属を第二金属層に用いることができる。第二金属層は、金属材料の中で電気抵抗率が低く、
安定した材料が用いられ、例えば、金、金を主成分とする合金、銀または銀を主成分とする合金のいずれか一つが用いられる。電気抵抗率が比較的低い材料を用いることで、金属パターン122自身の抵抗率を小さくすることができ、この結果、水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減することができる。また、安定した金属材料を用いることで、水晶素子120が存在する周囲の空気と反応し金属パターン122の重さが変化し水晶素子120の周波数が変化することを低減させることができる。
金属パターン122は、励振電極部123および接続配線部124から構成されている。接続配線部124は、接続部124aと配線部124bとからなる。
励振電極部123は、振動部121aに交番電圧を印加するためのものである。励振電極部123は、一対となっており、振動部121aの両主面に設けられている。励振電極部123は、平面視して、略矩形形状となっており、励振電極部123の中心(具体的には、励振電極部123の対角線の交点)は、水晶片121の中心(具体的には、水晶片121の対角線の交点)と比較すると、水晶片121の他方の短辺側に位置している。言い換えると、励振電極部123の中心は、水晶片121の中心と比較すると、X軸の負の方向側に位置しているといえる。このようにすることで、
水晶片121の一方の短辺(水晶片121の振動部121aに対してX軸の正の方向側に位置しているZ´軸に平行な辺)から励振電極部123の中心までの距離を、水晶片121の一方の短辺から水晶片121の中心までの距離と比較して長くすることができ、水晶片121の一方の短辺の縁部に沿って金属パターン122の接続部124aを設け、この接続部124aを導電性接着剤140で接着した際に、導電性接着剤140により励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動が阻害されることを低減させることが可能となる。この結果、このような水晶素子120を用いた水晶デバイスの等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができる。
接続配線部124は、接続部124aと配線部124bとから構成されており、水晶素子120の外部から励振電極部123に交番電圧を印加するためのものである。
接続部124aは、水晶素子120を水晶デバイスとして用いる場合、基体110に実装するためのものであり、基体110の基板部110aの上面に設けられている搭載パッド111と導電性接着剤140によって電気的に接着される。接続部124aは、電気的に接続される。接続部124aは、一対となっており、基体110の基板部110aの上面に設けられている搭載パッド111と対向する位置であって、水晶片121の(振動部121aに対して)X軸の正の方向側に位置しているZ´軸に平行な辺に沿って二つ並んで設けられている。
また、接続部124aは、水晶素子120をX軸およびZ´軸に平行な面で断面視したとき、第一縁部A1に跨るように設けられている。このようにすることで、接続部124aが錘の役割を果たすこととなり、励振電極部123に交番電圧を印加したときに生じる副次的な振動である屈曲振動を抑制させることが可能となる。この結果、副次的な振動である屈曲振動が主振動である厚みすべり振動と結合し、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができ、水晶素子120の電気的特性を向上させることが可能となる。
さらに、水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さが第二縁部A2と比較して長い第一縁部A1に、接続部124aを跨るように設けることにより、第二縁部A2に接続部を設けた場合と比較し、接続部124aの長さを長くすることができる。このため、励振電極部123に交番電圧を印加したときに生じる副次的な振動である屈曲振動を、より抑制させることが可能となる。この結果、副次的な振動である屈曲振動が主振動である厚みすべり振動と結合し、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができ、水晶素子120の電気的特性を向上させることが可能となる。
特に、水晶片121の長辺(X軸に平行な辺)の長さが920μm以下のような場合には、副次的な振動である屈曲振動の次数が低くなるため、主振動である厚みすべり振動と結合しやすくなる傾向がある。このため、このように水晶片121の長辺に平行な長さが第二縁部A2と比較して長い第一縁部A1に跨るように接続部124aを設けることで、水晶素子120を平面視したときに、接続部124aの占める水晶片121aの長辺の長さに対しての割合が大きくなるため、より、副次的な振動である屈曲振動を抑制させることができる。
つまり、水晶片121の長辺の長さが小型化したような場合には、効果がより顕著となる。
また、接続部124aは、水晶素子120をY´軸およびZ´軸に平行な面で断面視したとき、水晶片121の長辺(X軸に平行な辺)を含む側面を跨るように設けられている。従って、接続部124aは、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面に直交する面M2および曲線状の面M3に跨るように設けられているといえる。このようにすることで、水晶片121の短辺側のみに跨るように接続部124aを設けた場合と比較して、接続部124aが水晶片121の上面と下面との間で部分的に断線することを低減させることができる。
この結果、接続部124aの部分的な断線等により等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、
水晶素子120の電気的特性が悪化することを抑制させることが可能となる。
配線部124bは、接続部124aと励振電極部123とを電気的に接続させるためのものであり、一端が接続部124aに接続され、他端が励振電極部123に接続されている。
また、配線部124bは、水晶素子120を平面視して、水晶片121の長辺(X軸)と平行になっている。従って、配線部124bは、振動部121aに対してX軸の正の方向側に位置している中間部121cを跨るように設けられているといえる。前述したように、水晶片121をX軸およびY´軸に平行な面で断面視したとき、振動部121aの主面と中間部121cの斜面とのなす角度が鈍角となっている。このため、このように配線部124bを水晶片121の長辺(X軸)と平行となるように励振電極部123から接続部124aまで延設させることで、
振動部121aと中間部121cとで配線部124bが部分的に断線することを低減させることが可能となる。この結果、配線部124bの部分的な断線による等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができる。
また、配線部124bは、水晶素子120を平面して、水晶片121の長辺(X軸)に平行となっており、かつ、水晶の結晶面であるm面M1に隣接するように設けられている。前述したように、励振電極部123に交番電圧を印加したとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部が逆圧電効果および圧電効果により振動するが、このとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動は、励振電極部123が設けられていない部分へ漏れ伝搬している。このとき、接続配線部124の配線部124bは、
励振電極部123と電気的に接続されているため、配線部124bにも電荷が蓄積される。このため、励振電極部123に挟まれている部分の振動が配線部124bを伝って、励振電極部123に挟まれている部分の振動が漏れ伝搬しやすい状態となる。従って、このように配線部124bを水晶片121の長辺に平行となるようにしつつ、水晶の結晶面であるm面M1に隣接するように設けることで、配線部124bを伝って漏れ伝搬した振動が水晶片121の長辺を含む側面まで漏れ伝搬したとしても、漏れ伝搬した振動が側面で反射した際に、
励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動へ与える影響を低減させることができる。この結果、励振電極部123に挟まれている部分の振動が阻害されて水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
このような水晶素子120は、平面視して略矩形形状となっている水晶片121と、水晶片121の両主面に設けられている励振電極部123、および、励振電極部123から水晶片121の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部124からなる金属パターン122と、を備えている水晶素子120であって、水晶片121の長辺の長さが920μm以下となっており、水晶片121の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部A1が形成されており、水晶片121の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部A2が形成されており、
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さをD1とし、第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さをD2としたとき、D1>D2となっており、接続配線部124の一部が第一縁部A1に跨っている。
別の観点では、このような水晶素子120は、平面視して、X軸に平行な長辺およびZ´軸に平行な短辺を有している水晶片121に、励振電極部123および接続配線部124からなる金属パターン122が設けられている。このとき、接続配線部124の接続部124aは、水晶片121のZ´軸に平行な辺であって励振電極部123に対してX軸の正の方向側の辺に沿って設けられており、この水晶片121のZ´軸に平行な辺であって励振電極部123に対してX軸の正の方向側の辺を含む側面に跨るように設けられているといえる。
前述したように、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1と第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2は、異なる長さとなっており、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1は、第二縁部A3の水晶片121の長辺に平行な長さD2よりも長くなっている。このため、第一縁部A1に設けられた接続部124aの長さは、第二縁部A2に接続部を設けた場合と比較して長くすることができる。励振電極部123に交番電圧を印加したとき、接続部124aは錘の役割を果たすこととなり副次的な振動である屈曲振動を抑制することができ、
このように、接続部124aの長さが長くなる第一縁部A1に接続部124aを設けることで、より副次的な振動である屈曲振動を抑制することが可能となる。この結果、副次的な振動である屈曲振動が主振動である厚みすべり振動と結合し等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができ、水晶素子120の電気的特性を向上させることが可能となる。
特に、水晶片121の長辺(X軸に平行な辺)の長さが920μm以下のような場合には、副次的な振動である屈曲振動の次数が低くなるため、主振動である厚みすべり振動と結合しやすくなる傾向がある。このため、このように水晶片121の長辺に平行な長さが第二縁部A2と比較して長い第一縁部A1に跨るように接続部124aを設けることで、水晶素子120を平面視したときに、接続部124aの占める水晶片121aの長辺の長さに対しての割合が大きくなるため、より、副次的な振動である屈曲振動を抑制させることができる。
つまり、水晶片121の長辺の長さが小型化したような場合には、効果がより顕著となる。
また、このような水晶素子120は、水晶片121の長辺側の側面は、水晶の結晶面であるm面M1、水晶の結晶面であるR面と直交する面M2および曲線状の面M3から構成されており、接続引出部124の一部がこの側面に跨るように設けられている。
このようにすることで、水晶片121の短辺側にのみ跨るように接続引出部124を設けた場合と比較して、接続部124aが部分的に断線することを低減させることができる。この結果、接続部124aの部分的な断線による等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ、水晶素子120の電気的特性が悪化することを抑制させることが可能となる。
また、このような水晶素子120は、水晶素子120を平面視して、接続配線部124が励振電極部123から水晶片121の長辺と平行となるように延設されており、水晶片121の長辺と平行となっている接続配線部124に隣接する水晶片121の長辺が、水晶の結晶面であるm面M1を含んでいる。
別の観点では、このような水晶素子120は、水晶素子120を平面視して、接続配線部124の配線部124bがX軸と平行となるように設けられている。さらに、接続配線部124の配線部124bは、水晶素子120を平面視したとき、水晶片121のX軸に平行な二辺のうち配線部124bに隣接する辺が、結晶面であるm面M1を含んだ状態となっている。
前述したように励振電極部123に交番電圧を印加したとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの一部が逆圧電効果および圧電効果により振動するが、このとき、励振電極部123に挟まれている振動部121aの振動は、励振電極部123の設けられていない部分へ漏れ伝搬している。接続配線部124の配線部124bは励振電極部123と電気的にも接続されているため、配線部124bにも電荷が蓄積される。このため、励振電極部123に挟まれている部分の振動が配線部124bを伝って漏れ伝搬しやすい状態となっている。
この結果、このように配線部124bを、水晶も結晶面であるm面M1に隣接するように設けることにより、接続配線部124の配線部124bから漏れ伝搬した振動が水晶片121の長辺(X軸に平行な辺)を含む側面で反射した場合、この反射した振動が励振電極部123に挟まれている部分の振動へ与える影響を低減させることができ、励振電極部123に挟まれている部分の振動が反射した振動により阻害され、水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
本実施形態に係る水晶デバイスは、このような水晶素子120と、水晶素子120が実装されている基体110と、基体110に接合され水晶素子120を気密封止する蓋体130と、を備えている。本実施形態に係る水晶素子120は、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させつつ水晶素子120の電気的特性を向上させることができるので、このような水晶素子120を実装する水晶デバイスにおいても、等価直列抵抗値を低減させることができ、かつ、水晶デバイスの電気的特性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶デバイスは、図2に示したように、水晶素子120の接続配線部124と基体110の搭載パッド111とを電気的に接着している導電性接着剤140が、基体110の基板部110a側を向く水晶片121の主面(水晶片121の下面)および基板部110a側を向く第一縁部A1の面に設けられている。
このようにすることで、従来のように導電性接着剤が水晶片121の主面に設けられていない場合と比較して、基体110の基板部110aと水晶素子120との接着強度を高めることができる。このため、本実施形態に係る水晶デバイスでは、外部変化、具体的には、水晶デバイスの落下した場合、水晶素子120に加わる慣性力により水晶素子120の接続配線部124と基体110の搭載パッド111との接着状態が変化することを低減させることが可能となる。この結果、水晶素子120と基体110との接着状態の変化により電気的特性が悪化することを抑制させることができる。
(実施例)
前記した水晶素子120を種々の寸法で実際に作製し、その等価直列抵抗値を調べる実験を行った。その結果、水晶片121の長辺の長さ(X軸に平行な長さ)を650μm〜920μm以内の所定の値にした場合に、第一縁部A1の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さD2で割った商が、1.7以上かつ2.5以下となっていることが望ましいことが分かった。以下では、その実験に関して比較的好ましい結果(比較的小さい等価直列抵抗値)が得られたときの、
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割ったときの商と等価直列抵抗値との関係を示す。
本実施例では、水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さを650μm〜920μmの所定の値としたときの、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1と第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2とが変わるように水晶素子120を形成し、等価直列抵抗値を調べた。なお、このときの水晶片121の長辺の長さを除く各寸法の長さは、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値を用いている。
本実施例で用いた水晶素子120の寸法は、以下のようになっている。水晶片121のX軸に平行な長さは、650μm〜920μmの所定の値となっており、水晶片121のZ´軸に平行な長さは、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、550μm〜690μmの所定の値となっている。振動部121aは、水晶片121を平面して、振動部121aのX軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、535μm〜600μmの所定の値となっており、振動部121aのZ´軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である350μm〜580μmの所定の値となっている。
また、振動部121aのY´軸に平行な長さは、水晶素子120の振動周波数27.12MHzとなるように等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、59μm〜62μmの所定の値となっている。励振電極部123は、水晶素子120を平面視して、励振電極部123のX軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である、450μm〜570μmの所定の値となっており、励振電極部123のZ´軸に平行な長さが、等価直列抵抗値を考慮した経験的に好適な値である250μm〜550μmの所定の値となっている。
なお、本実施例においては、水晶素子120の振動周波数の公差は±0.5%となっている。また、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1および第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2を除くその他の寸法の公差は、±5μmとなっている。これらの公差範囲は、等価直列抵抗値に及ぼす影響を考慮した一般的に許容される範囲となっている。
ここで、水晶片121の長辺(水晶片121のX軸に平行な辺)の長さとは、周辺部121bの主面のZ´軸に平行な二辺間の距離のことをいう。第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1および第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2は、含まれていない。同様に、水晶片121の短辺(水晶片121のZ´軸に平行な辺)の長さとは、周辺部121bの主面のX軸に平行な二辺間の距離のことをいう。振動部121aのX軸に平行な長さおよび振動部121aのZ´軸に平行な長さは、振動部121aの主面の長さを指している。
前述したように、本実施例では、水晶片121のX軸に平行な辺、水晶片121のZ´軸に平行な辺、振動部121aのX軸に平行な辺、振動部121aのZ´軸に平行な辺、振動部121aの上下方向の厚み、励振電極部123のX軸に平行な辺、および、励振電極部123のZ´軸に平行な辺は、一定とし、第一縁部A1の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さ、第二縁部A2の水晶片121の長辺(X軸)に平行な長さ、周辺部121bの上下方向の長さを変えている。図7は、このような水晶素子120において、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割った商と等価直列抵抗値との関係を示したグラフである。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.5のとき等価直列抵抗値は130Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.6のとき等価直列抵抗値は102Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.7のとき等価直列抵抗値は72Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.8のとき等価直列抵抗値は68Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.9のとき等価直列抵抗値は69Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.1のとき等価直列抵抗値は67Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.3のとき等価直列抵抗値は68Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.4のとき等価直列抵抗値は70Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.5のとき等価直列抵抗値は70Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.6のとき等価直列抵抗値は93Ωとなっている。
第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.7のとき等価直列抵抗値は105Ωとなっている。
図7では、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.7未満では、等価直列抵抗値が急激に大きくなっている。また、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割った商が、2.5より大きい場合には、等価直列抵抗値が75Ωより大きくなっている。
また、図7では、等価直列抵抗値が75Ωの線を破線で示しており、第一縁部A1のX軸に平行な長さD1を第二縁部A2のX軸に平行な長さD2で割った商が、1.7以上かつ2.5以下となっている場合には、図7の破線以下となっており、等価直列抵抗値が75Ω以下となっている。水晶素子が実装されているデバイスを用いて発振回路を形成する場合、要求される水晶素子の等価直列抵抗値は、共振周波数帯や水晶デバイスの大きさによって異なるが、共振周波数が27.12MHzにおいては、等価直列抵抗値が75Ω以下であれば、移動通信機器(一例として、通信端末)に搭載される電子回路で、実用性のある発振回路を形成することができる。
実施例では、水晶素子120は、励振電極部123に電圧を印加したときの振動周波数が27.12MHzの場合、第一縁部A1の水晶片121の長辺に平行な長さD1を第二縁部A2の水晶片121の長辺に平行な長さD2で割った商が、1.7以上かつ2.5以下となっている。このようにすることで、水晶素子120の等価直列抵抗値を75Ω以下にすることができ、より等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
水晶素子を有するデバイスは、水晶振動子に限定されない。例えば、水晶素子に加えて、水晶素子に電圧を印加して発振信号を生成する集積回路素子(IC)を有する発振器であってもよい。また、例えば、水晶デバイスは、水晶素子の他に、サーミスタ等の電子素子を有するものであってもよい。また、例えば、水晶デバイスは、恒温槽付きのものであってもよい。水晶デバイスにおいて、水晶素子を実装する基体の構造は、適宜構成されてもよい。例えば、基体は、上面および下面に凹部を有する断面H型のものであってもよい。
水晶素子の形状、第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さ、および、第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さ以外の寸法は、実施形態において例示したものに限定されず、適宜設定されてよい。実施例で示した第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さを第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さで割った商の変化に対する等価直列抵抗値の変化は、水晶片のZ´軸に平行な辺を含む端部において漏れ伝搬した振動の反射の仕方に起因していることから、重要な因子は第一縁部の水晶片の長辺に平行な長さおよび第二縁部の水晶片の長辺に平行な長さであるからである。
110・・・基体
110a・・・基板部
110b・・・枠部
111・・・搭載パッド
112・・・外部端子
120・・・水晶素子
121・・・水晶片
121a・・・振動部
121b・・・周辺部
121c・・・中間部
122・・・金属パターン
123・・・励振電極部
124・・・接続配線部
124a・・・接続部
124b・・・配線部
130・・・蓋体
140・・・導電性接着剤
A1・・・第一縁部
A2・・・第二縁部
D1・・・第一縁部の水晶片の長辺(X軸)に平行な長さ
D2・・・第二縁部の水晶片の長辺(X軸)に平行な長さ
M1・・・水晶の結晶面であるm面
M2・・・水晶の結晶面であるR面に直交する面
M3・・・曲線状の面

Claims (5)

  1. 平面視して略矩形形状となっている水晶片と、
    前記水晶片の両主面に設けられている励振電極部、および、前記励振電極部から前記水晶片の一方の短辺の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、
    を備えている水晶素子であって、
    前記水晶片の長辺の長さが920μm以下となっており、
    前記水晶片の一方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第一縁部が形成されており、
    前記水晶片の他方の短辺側の縁部に主面とは異なる面となっている第二縁部が形成されており、
    前記第一縁部の前記水晶片の長辺に平行な長さをD1とし、
    前記第二縁部の前記水晶片の長辺に平行な長さをD2としたとき、
    D1>D2となっており、
    前記接続配線部の一部が前記第一縁部に跨っている
    ことを特徴とする水晶素子。
  2. 請求項1に記載の水晶素子であって、
    前記水晶片の長辺側の側面は、水晶の結晶面であるm面、水晶の結晶面であるR面に直角な面および曲線状の面から構成されており、
    前記接続引出部の一部が前記側面に跨るように設けられている
    ことを特徴とする水晶素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の水晶素子であって、
    前記励振電極部に電圧を印加したときの振動周波数が27.12MHzのとき、
    前記第一縁部の前記X軸に平行な長さをA1とし、
    前記第二縁部の前記X軸に平行な長さをA2としたとき、
    1.7≧D1/D2≧2.5
    を満たしていることを特徴とする水晶素子。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載されている水晶素子と、
    前記接続引出部と対向する位置する搭載パッドが設けられている基板部を有した基体と、
    前記接続引出部と前記搭載パッドとの間に設けられている導電性接着剤と、
    前記基体と接合されている蓋体と、
    を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  5. 請求項4に記載の水晶デバイスであって、
    前記導電性接着剤は、前記基板部を向く前記水晶片の主面および前記第一縁部の面に設けられている
    ことを特徴とする水晶素子。
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