JP2018101320A - 印刷処理システム、印刷管理装置および印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷装置の管理を最適化し、また、ユーザーの利便性を向上させる。【解決手段】印刷処理システムは、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する印刷管理装置と、自装置を管理する前記印刷管理装置が記憶する前記設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置と、を含み、前記印刷装置は、唯一の前記印刷管理装置により管理され、前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を所定の表示部に表示する。【選択図】図2
Description
本発明は、印刷処理システム、印刷管理装置および印刷装置に関する。
印刷メディアに印刷を行う印刷処理システムでは、印刷メディアへの印刷処理を担う印刷装置(プリンター)と、プリンターが印刷するための印刷データの生成処理を担う画像処理装置とが異なる装置である場合が多い。例えば、画像処理装置に相当するコンピューター上で印刷データが生成され、プリンターが当該コンピューターから印刷データを受信して印刷処理を実行する形態が一般的である。特に、いわゆるLFP(Large Format Printer)の分野では、このようなシステムが多く採用されている。
ここで、画像処理装置と画像形成装置が接続された画像形成システムにおいて、画像処理装置の交換或は画像形成装置の交換が発生しても、交換前の画像処理装置又は画像形成装置が利用していた用紙情報(画像形成処理に用いられる用紙の種類を識別するための識別情報と、該用紙を用いた画像形成処理を実行する際の処理条件を示す処理条件情報とを少なくとも含む用紙情報)を維持する構成が知られている(特許文献1参照)。
上述のシステムにおいて、印刷を完了させ、品質の良好な印刷成果物を得るためには、印刷に使用する印刷メディアの特性に応じた最適な設定情報が必要となる。しかしながら、市場には多種多様な印刷メディアが存在するため、印刷メディアに応じた最適な設定情報も様々である。そこで、印刷装置を管理するための管理装置によって、印刷装置に利用させる印刷メディア毎の設定情報を管理することにより、印刷装置による印刷処理を好適化することが考えられる。ただし、管理装置や印刷装置が夫々複数存在し得る環境では、複数の管理装置が各々任意に印刷装置を管理しようとすることで、夫々の印刷装置を適切に管理することが難しくなる。また、管理の状況をユーザーに判り易く提示することも求められていた。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、印刷装置の管理を最適化し、また、ユーザーの利便性を向上させる印刷処理システム、印刷管理装置および印刷装置を提供する。
本発明の態様の1つは、印刷処理システムは、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する印刷管理装置と、自装置を管理する前記印刷管理装置が記憶する前記設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置と、を含み、前記印刷装置は、唯一の前記印刷管理装置により管理され、前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を所定の表示部に表示する。
当該構成によれば、印刷装置は、印刷管理装置が複数存在する場合であっても、その中の唯一の印刷管理装置に管理され、自装置を管理する当該唯一の印刷管理装置が自装置に対応付けて記憶するメディア印刷情報(設定情報)に従った設定で印刷を実行する。従って、複数の印刷管理装置が同じ印刷装置を管理する場合に起こり得る管理の混乱や印刷の不具合が生じない。また、印刷管理装置は管理対象の印刷装置を表示部に表示するため、ユーザーは、各印刷装置と、各印刷装置を管理する印刷管理装置との対応関係を容易に把握することができる。
本発明の態様の1つは、前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を更に表示するとしてもよい。
当該構成によれば、印刷管理装置が管理対象とする印刷装置と管理対象としない印刷装置とが表示部に表示されるため、ユーザーは、各印刷装置と印刷管理装置との関係性をより詳細に把握することができる。
当該構成によれば、印刷管理装置が管理対象とする印刷装置と管理対象としない印刷装置とが表示部に表示されるため、ユーザーは、各印刷装置と印刷管理装置との関係性をより詳細に把握することができる。
本発明の態様の1つは、前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を管理する他の印刷管理装置を表示するとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、いずれの印刷装置がいずれの印刷管理装置によって管理されているかを完全に把握することができる。
当該構成によれば、ユーザーは、いずれの印刷装置がいずれの印刷管理装置によって管理されているかを完全に把握することができる。
本発明の態様の1つは、前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象とする印刷装置毎の前記メディア印刷情報を含む情報と、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置毎の前記メディア印刷情報を含む情報とを表示するとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、1つの印刷管理装置の表示部を通じて、当該印刷管理装置が管理対象とする印刷装置と管理対象としない印刷装置のそれぞれについて、より詳細な情報を把握することができる。
当該構成によれば、ユーザーは、1つの印刷管理装置の表示部を通じて、当該印刷管理装置が管理対象とする印刷装置と管理対象としない印刷装置のそれぞれについて、より詳細な情報を把握することができる。
本発明の態様の1つは、前記印刷管理装置は、印刷管理装置により管理されているか否かを問い合わせるコマンドを配信し、当該コマンドに対していずれの印刷管理装置にも管理されていない旨の応答をした印刷装置を管理対象に加えるとしてもよい。
当該構成によれば、印刷管理装置は、いずれの印刷管理装置にも管理されていない未管理状態の印刷装置を的確に抽出して自己の管理下に置くことができる。
当該構成によれば、印刷管理装置は、いずれの印刷管理装置にも管理されていない未管理状態の印刷装置を的確に抽出して自己の管理下に置くことができる。
本発明の態様の1つは、前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を管理対象から除外する解除処理を実行可能であり、かつ、管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外する解除処理を実行可能であるとしてもよい。
当該構成によれば、1つの印刷管理装置に対する操作によって、当該印刷管理装置が管理する印刷装置を管理対象から除外したり、当該印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外したりすることができ、ユーザーにとって利便性が高い。
当該構成によれば、1つの印刷管理装置に対する操作によって、当該印刷管理装置が管理する印刷装置を管理対象から除外したり、当該印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外したりすることができ、ユーザーにとって利便性が高い。
ただし、一度設定された印刷装置と印刷管理装置との管理の関係性をこれら装置以外から断つことは適切でないという視点に立てば、前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を管理対象から除外する解除処理を実行可能であり、管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外する解除処理を実行不能であるとしてもよい。
なお、前記印刷装置は、前記印刷管理装置による管理対象から自装置を除外する解除処理を実行可能である。
なお、前記印刷装置は、前記印刷管理装置による管理対象から自装置を除外する解除処理を実行可能である。
本発明の態様の1つは、前記印刷装置は、自装置を管理対象としない印刷管理装置から前記設定情報を受信しない。あるいは、前記印刷装置は、自装置を管理対象としない印刷管理装置から受信した前記設定情報を前記印刷に使用しない。
これら構成によれば、印刷装置は、自装置を管理対象とする唯一の印刷管理装置によって管理されるという思想を実現することができる。
これら構成によれば、印刷装置は、自装置を管理対象とする唯一の印刷管理装置によって管理されるという思想を実現することができる。
本発明の技術的思想は、印刷処理システムという物以外にも様々な態様にて実現される。例えば、上述の印刷処理システムに含まれる印刷管理装置や印刷装置は、それぞれが発明として成立する。
また、例えば、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する記憶部と、表示部とを備え、前記表示部は、前記管理対象の印刷装置と、前記管理対象としない印刷装置とを表示する印刷管理装置を把握することができる。さらに、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を取得し、当該設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置であって、複数の管理装置のうち自装置を管理対象とする唯一の管理装置を記憶し、前記唯一の管理装置から前記設定情報を取得する印刷装置を把握することができる。
また、例えば、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する記憶部と、表示部とを備え、前記表示部は、前記管理対象の印刷装置と、前記管理対象としない印刷装置とを表示する印刷管理装置を把握することができる。さらに、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を取得し、当該設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置であって、複数の管理装置のうち自装置を管理対象とする唯一の管理装置を記憶し、前記唯一の管理装置から前記設定情報を取得する印刷装置を把握することができる。
むろん、印刷管理装置や印刷装置がそれぞれ実行する工程に相当する方法の発明や、それら工程をハードウェア(コンピューター)に実行させるプログラムの発明や、プログラムを記憶したコンピューター読取可能な記憶媒体の発明がそれぞれ成立する。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。
1.システムの概略説明:
図1は、本実施形態にかかる印刷処理システム(以下、システム)1の構成を簡易的に示している。システム1を、印刷管理システム等と呼んでもよい。システム1は、印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30を含んでいる。
1.システムの概略説明:
図1は、本実施形態にかかる印刷処理システム(以下、システム)1の構成を簡易的に示している。システム1を、印刷管理システム等と呼んでもよい。システム1は、印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30を含んでいる。
印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30は、例えば、有線あるいは無線のLAN(Local Area Network)40に接続されており、互いに通信可能である。より具体的には、図示しないルーターを介して公衆通信回線たるインターネット通信網50に接続されたLAN40に、印刷管理装置10、画像処理装置20、プリンター30などの各種装置が接続されている。これら各種装置のそれぞれは、システム1内に複数含まれていてもよい。特に本実施形態では、システム1に複数台の印刷管理装置10および複数台のプリンター30が含まれていることを想定する。
インターネット通信網50には、プリンター30のファームウェアFWや、後述するメディアファイルMF等、システム1の運用に必要な各種情報を保持し且つ公開するメディアサーバー60が少なくとも1台接続される。メディアサーバー60は、インターネット通信網50を介したクラウドサービスを提供するクラウド環境の一部(仮想サーバー)として実現されたり、物理サーバーにより実現されたりする。システム1の範疇にメディアサーバー60が含まれるとしてもよい。
印刷管理装置10や画像処理装置20は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)や、PCと同等の処理機能を有する情報端末により実現される。
印刷管理装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信インターフェイス(IF)15等を含んでいる。制御部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部11では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより印刷管理装置10の動作を制御する。制御部11は、このようなプログラムの一種として、印刷管理に関する処理を印刷管理装置10に実行させる印刷管理プログラム16を搭載している。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリー等の記憶媒体により構成される。記憶部12は、制御部11の一部であってもよい。通信IF15は、例えばLAN40を介して外部と通信するための所定の通信規格に対応したIFの総称である。制御部11および通信IF15は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷管理装置10における通信制御部として機能する。
印刷管理装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信インターフェイス(IF)15等を含んでいる。制御部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部11では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより印刷管理装置10の動作を制御する。制御部11は、このようなプログラムの一種として、印刷管理に関する処理を印刷管理装置10に実行させる印刷管理プログラム16を搭載している。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリー等の記憶媒体により構成される。記憶部12は、制御部11の一部であってもよい。通信IF15は、例えばLAN40を介して外部と通信するための所定の通信規格に対応したIFの総称である。制御部11および通信IF15は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷管理装置10における通信制御部として機能する。
表示部13は、視覚的情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、当該ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。また、表示部13および操作受付部14を含めて操作パネル等と呼ぶことができる。
画像処理装置20は、制御部21、記憶部22、表示部23、操作受付部24、通信IF25等を含んでいる。制御部21は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部21では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより画像処理装置20の動作を制御する。制御部21は、このようなプログラムの一種として画像処理プログラム26を搭載している。画像処理プログラム26は、プリンター30が印刷に使用する色(例えば、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))毎の、ビットマップ展開されたラスターデータ(印刷データ)の生成を専門的に行うRIP(Raster Image Processor)ソフトウェアとしても機能する。そのため、画像処理プログラム26をRIPソフトウェアと呼び、画像処理プログラム26を搭載する画像処理装置20をRIP装置と呼んでもよい。
RIPは、比較的高画質の印刷成果物を得るために用いられる。例えば、印刷会社で用いられる業務用の高画質かつ大判のプリンター(LFP)に印刷を実行させるために、RIPによる印刷データの生成が行われる。記憶部22、表示部23、操作受付部24、通信IF25に関する基本的説明は、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信IF15に関して行った前記説明を準用することができる。制御部21および通信IF25は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する画像処理装置20における通信制御部として機能する。
プリンター30は、ネットワークプリンターとしての一般的な構成を有しており、制御部31、記憶部32、表示部33、操作受付部34、通信IF35、プリンターエンジン36等を含んでいる。制御部31は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部31では、CPUが、ファームウェアFWに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することによりプリンター30の動作を制御する。記憶部32、表示部33、操作受付部34、通信IF35に関する基本的説明は、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信IF15に関して行った前記説明を準用することができる。制御部31および通信IF35は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷装置30における通信制御部として機能する。
プリンターエンジン36は、制御部31による制御下で印刷メディアへの印刷動作を実行する機構である。印刷メディアとは、用紙に限られず、フィルムや繊維等、インクやトナーを付着させることができる種々の素材による媒体を指す。プリンターエンジン36は、例えば、インクジェット方式によりインク等の液体を吐出して印刷を行う機構である。プリンターエンジン36は、インク等の液体を吐出する印刷ヘッド、印刷ヘッドを一定の走査方向へ移動させるキャリッジ、印刷メディアを搬送する搬送機構、印刷メディアを乾燥させるためのヒーター等の構成を備える。なお、プリンターエンジン36が採用する印刷方式はインクジェット方式に限定されず、電子写真方式など様々な方式を採用可能である。
システム1は、ユーザーに指定された画像から画像処理装置20が印刷データを生成し、プリンター30が指定された印刷メディアに対して印刷データに基づく印刷を実行するシステムである。印刷すべき画像としては、文書作成ソフトウェアで作成されたテキスト画像、描画ソフトウェアで形成されたグラフィック画像、デジタルカメラで撮影された写真、スキャナーで読み込まれた画像など種々のものがある。
2.プリンター30の登録および解除:
印刷管理装置10は、管理対象として登録したプリンター30を管理する。印刷管理装置10によるプリンター30の管理とは、詳しくは後述するが、例えば、プリンター30に設定するための設定情報を含むメディアファイルMFをダウンロードして記憶したり、設定情報を編集したり、設定情報をプリンター30に送信して記憶させたり、設定情報をプリンター30との間で同期させたりする処理を指す。印刷管理装置10は、複数のプリンター30を管理対象とすることができる。
印刷管理装置10は、管理対象として登録したプリンター30を管理する。印刷管理装置10によるプリンター30の管理とは、詳しくは後述するが、例えば、プリンター30に設定するための設定情報を含むメディアファイルMFをダウンロードして記憶したり、設定情報を編集したり、設定情報をプリンター30に送信して記憶させたり、設定情報をプリンター30との間で同期させたりする処理を指す。印刷管理装置10は、複数のプリンター30を管理対象とすることができる。
以下では、印刷管理装置10にとって、自身の管理対象として登録したプリンター30を管理プリンター30、自身の管理対象ではないプリンター30を管理外プリンター30、とも表現する。また、プリンター30にとって、自身を管理する印刷管理装置10を管理元装置10、自身を管理しない印刷管理装置10を非管理元装置10、とも表現する。当然、ある印刷管理装置10から見れば管理外プリンター30に該当するプリンター30であっても、他の印刷管理装置10から見れば管理プリンター30に該当することがある。同様に、あるプリンター30から見れば非管理元装置10に該当する印刷管理装置10であっても、他のプリンター30から見れば管理元装置10に該当することがある。
本実施形態では、プリンター30が複数存在し得る印刷管理装置10の中の何れか1つの、つまり唯一の印刷管理装置10によって管理されるように、印刷管理装置10とプリンター30との間の登録の対応関係を制御する。
図2は、1つの印刷管理装置10の制御部11が印刷管理プログラム16を実行することにより実現するプリンター登録処理をフローチャートにより示している。
図2は、1つの印刷管理装置10の制御部11が印刷管理プログラム16を実行することにより実現するプリンター登録処理をフローチャートにより示している。
ステップS100では、制御部11は、ネットワーク(例えば、LAN40)上に、管理元装置10を問い合わせるための特定のコマンド(応答要求コマンド)をブロードキャスト配信する。応答要求コマンドは、印刷管理装置10により管理されているか否かを問い合わせるコマンドの一例と言える。当該配信の結果、制御部11は、応答要求コマンドの受信に成功した1つ以上のプリンター30からの応答を受信する(ステップS110)。なお、システム1には、応答要求コマンドを受信できない、あるいは受信したとしても応答を送信できない仕様のプリンター30も存在し得るが、そのようなプリンター30は、制御部11に存在を認識されないため、以下に説明する処理においては存在が無視されることになる。
応答要求コマンドに対するプリンター30からの応答には、当該プリンター30を示す情報(例えば、プリンター30の機種名、IPアドレス、シリアルナンバー、ファームウェアFWのバージョン情報等を含んだプリンター識別情報)や、当該プリンター30にとっての管理元装置10を示す管理元情報321が含まれている。制御部11は、各プリンター30から受信した応答に従って、いずれの印刷管理装置10にも管理されていない状態(未管理状態)のプリンター30、つまり管理元情報321を有さないプリンター30が存在するか否かを判定する(ステップS120)。そして、未管理状態のプリンター30が存在する場合(ステップS120において“Yes”)、未管理状態のプリンター30の夫々について自身の管理対象に加えるための登録処理を実行する(ステップS130)。
ステップS130の登録処理においては、制御部11は、例えば、未管理状態のプリンター30へ、自身の管理対象へ加入すべき旨の通知(加入要求通知)を送信する。加入要求通知を受信したプリンター30の制御部31は、加入要求通知の送信元の印刷管理装置10を管理元装置10として記憶する。加入要求通知には、加入要求通知の送信元の印刷管理装置10を示すための管理装置識別情報(例えば、印刷管理装置10毎に付された名前、IPアドレス、その他印刷管理装置10毎に付された識別番号等の情報)が含まれているとする。そこで制御部31は、加入要求通知の送信元の印刷管理装置10の管理装置識別情報を、自身の管理元装置10を示す管理元情報321として記憶部32に記憶する(図1参照)。ただし、加入要求通知を受信したプリンター30の制御部31は、加入要求通知の送信元の印刷管理装置10の管理装置識別情報を管理元情報321として記憶すべきか否かを、ユーザーの操作に応じて選択し、記憶すべきと選択された場合に記憶するとしてもよい。
管理元情報321を記憶したプリンター30は、例えば、管理対象に加入した旨の通知(加入通知)を管理元装置10へ送信する。前記加入要求通知への応答として当該加入通知をプリンター30から受信した印刷管理装置10の制御部11は、前記加入要求通知の送信先とした未管理状態であったプリンター30のプリンター識別情報を、記憶部12のメディアテーブルMTへ登録する。メディアテーブルMTについては、図4を参照して後に説明する。制御部11は、プリンター識別情報をメディアテーブルMTに登録したプリンター30を、以後、管理プリンター30の1つとする。
上述のように管理元情報321を記憶したプリンター30は、以後、管理元情報321が示す印刷管理装置10(管理元装置10)によって管理される。また、管理元情報321を記憶したプリンター30は、以後、いずれかの印刷管理装置10から前記応答要求コマンドの送信を受けた場合には、応答要求コマンドへの応答として自身のプリンター識別情報と現在記憶している管理元情報321とを返信する。これにより、管理元情報321を記憶したプリンター30は、自身が未管理状態ではないことを外部へ通知し、複数の印刷管理装置10によって同時に管理されることを確実に回避することができる。
ステップS130の後、あるいはステップS120において“No”の判定をした後、制御部11は、現在のプリンター30の登録状況を示すユーザーインターフェイス(UI)画面を表示部13等に表示させる(ステップS140)。
図3Aは、プリンター30の登録状況を示すUI画面150を例示している。図3Aの例によれば、UI画面150には、印刷管理装置10が現在認識している複数のプリンター“xxx”、“yyy”、“zzz”毎に、当該印刷管理装置10への登録状況が表示されている。“xxx”、“yyy”、“zzz”は、例えばプリンター30毎の機種名であり、プリンター30毎のプリンター識別情報の一部である。図3Aにおいて“管理”の表示は、対応するプリンター30が当該印刷管理装置10に管理プリンター30として登録されていることを示している。プリンター“xxx”やプリンター“yyy”は、直近の登録処理(ステップS130)の結果、未管理状態から管理プリンター30となったプリンター30、あるいは直近の登録処理(ステップS130)よりも前から管理プリンター30であるプリンター30に該当する。
図3Aにおいて“管理外”の表示は、対応するプリンター30が当該印刷管理装置10に管理プリンター30として登録されていない、つまり管理外プリンター30であることを示している。図3Aにおいて、管理外のプリンター“zzz”については、さらに“装置Q2”といった表示が付されている。“装置Q2”は、管理外のプリンター“zzz”にとっての現在の管理元装置10を示す表記例である。当該“装置Q2”は、前記ステップS110においてプリンター“zzz”から受信した応答に含まれる管理元情報321に基づく表示である。
さらに図3Aの例によれば、UI画面150には、印刷管理装置10が認識するプリンター“xxx”、“yyy”、“zzz”毎に、対応するプリンター30を管理対象から除外するための解除ボタン151が用意されている。ユーザーは、UI画面150に表示された解除ボタン151を任意に選択して操作(クリックやタップ)することにより、解除ボタン151が対応するプリンター30を、いずれかの印刷管理装置10による管理対象から外して未管理状態へ戻すことができる。
例えば、ユーザーが、UI画面150を通じて、プリンター“xxx”に対応する解除ボタン151を操作したとする。当該操作を受けて、印刷管理装置10(プリンター“xxx”,“yyy”にとっての管理元装置10)の制御部11は、プリンター“xxx”に関してメディアテーブルMTに登録しているプリンター識別情報を始めとした情報を全て消去する。そして、当該制御部11は、プリンター“xxx”に対して、自身による管理対象から除外する旨の登録解除コマンドを送信する。印刷管理装置10から登録解除コマンドを受信したプリンター“xxx”の制御部31は、記憶部32に記憶している管理元情報321を消去する。以上により、印刷管理装置10とプリンター“xxx”の間における管理の対応関係が解除され、プリンター“xxx”は未管理状態に戻る。
また、例えばユーザーが、UI画面150を通じて、プリンター“zzz”に対応する解除ボタン151(図3A参照)を操作したとする。当該操作を受けて、印刷管理装置10(プリンター“xxx”,“yyy”にとっての管理元装置10)の制御部11は、プリンター“zzz”に対して、当該プリンター“zzz”の管理元装置10(装置Q2)による管理対象から外れるべき旨の第2登録解除コマンドを送信する。印刷管理装置10から第2登録解除コマンドを受信したプリンター“zzz”の制御部31は、自身にとっての管理元装置10(装置Q2)に対して、自身を管理対象から除外する旨の第3登録解除コマンドを送信するとともに、記憶部32に記憶している管理元情報321を消去する。プリンター30(プリンター“zzz”)から第3登録解除コマンドを受信した印刷管理装置10(装置Q2)の制御部11は、当該第3登録解除コマンドの送信元のプリンター30(プリンター“zzz”)に関してメディアテーブルMTに登録しているプリンター識別情報を始めとした情報を全て消去する。以上により、印刷管理装置10にとって管理外プリンター30であるプリンター“zzz”と、プリンター“zzz”の管理元装置10の間における管理の対応関係が解除され、プリンター“zzz”は未管理状態に戻る。
印刷管理装置10は、このようなUI画面150(図3A)をユーザーに提示することにより、管理プリンター30を管理対象から除外する解除処理を実行可能であり、かつ、管理外プリンター30を当該管理外プリンター30を管理する他の印刷管理装置10による管理対象から除外する解除処理を実行可能であると言える。
図3Bは、プリンター30の登録状況を示すUI画面150であって、図3Aとは異なる例を示している。図3BのUI画面150は、図3AのUI画面150と比較したとき、管理外プリンター30(プリンター“zzz”)に対応する解除ボタン151を有さない点で異なる。あるいは、図3BのUI画面150は、管理外プリンター30に対応する解除ボタン151をユーザーに視認可能な程度には表示するが、グレーアウト表示とし、管理外プリンター30に対応する解除ボタン151を操作不能にする(無効化する)としてもよい。印刷管理装置10は、このようなUI画面150(図3B)をユーザーに提示した場合は、管理プリンター30を管理対象から除外する解除処理は実行可能となるが、管理外プリンター30を当該管理外プリンター30を管理する他の印刷管理装置10による管理対象から除外する解除処理は実行不能であると言える。
本実施形態では、印刷管理装置10とプリンター30の間における管理の対応関係の解除処理は、プリンター30を操作することによっても実行可能である。つまり、プリンター30は、管理元装置10による管理対象から自装置を除外する解除処理を実行可能である。例えば、プリンター30の表示部33には、上述の解除ボタン151に相当する解除ボタン(プリンター側解除ボタン)が設けられているとする。プリンター30の制御部31は、自身がいずれかの印刷管理装置10の管理対象とされている場合に、プリンター側解除ボタンの機能を有効化して操作可能にする。ユーザーによるプリンター側解除ボタンの操作を受けたプリンター30の制御部31は、自身にとっての管理元装置10に対して、自身を管理対象から除外する旨の第4登録解除コマンドを送信するとともに、記憶部32に記憶している管理元情報321を消去する。プリンター30から第4登録解除コマンドを受信した印刷管理装置10の制御部11は、当該第4登録解除コマンドの送信元のプリンター30に関してメディアテーブルMTに登録しているプリンター識別情報を始めとした情報を全て消去する。以上により、印刷管理装置10とプリンター30の間における管理の対応関係がプリンター30側の操作を契機として解除され、プリンター30は未管理状態に戻る。
未管理状態に戻ったプリンター30は、その後、いずれかの印刷管理装置10が実行するプリンター登録処理(図2)により再び1つの印刷管理装置10による管理対象となり得る。つまり、上述のように印刷管理装置10やプリンター30が解除処理を実行可能とすることで、印刷管理装置10とプリンター30の間における管理の対応関係の流動性を高めることができる。
3.メディアテーブルの説明:
次に、メディアテーブルMTについて説明する。図1に示すように、印刷管理装置10は、記憶部12にメディアテーブルMTを記憶させている。メディアテーブルMTには、印刷メディアへの印刷を実現するために画像処理装置20、プリンター30がそれぞれ必要とする情報が記述されている。
次に、メディアテーブルMTについて説明する。図1に示すように、印刷管理装置10は、記憶部12にメディアテーブルMTを記憶させている。メディアテーブルMTには、印刷メディアへの印刷を実現するために画像処理装置20、プリンター30がそれぞれ必要とする情報が記述されている。
図4は、1つの印刷管理装置10が有するメディアテーブルMTの構成を例示している。メディアテーブルMTは、当該メディアテーブルMTを有する印刷管理装置10の管理プリンター30毎にまとめられたメディアファイルMFの集まりである。図4に例示するメディアテーブルMTでは、プリンター識別情報“AAA”のプリンター30に対応して、符号“aaa”、“bbb”、“ccc”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。また、プリンター識別情報“BBB”のプリンター30に対応して、符号“aaa”、“bbb”、“ddd”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。また、プリンター識別情報“CCC”のプリンター30に対応して、符号“eee”、“fff”、“ggg”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。つまり、メディアテーブルMTには、管理プリンター30毎に、プリンター30が使用可能な印刷メディア毎のメディアファイルMFが格納されている。前記符号“aaa”、“bbb”、“ccc”、“ddd”…は、印刷メディアつまり後述のメディア基本情報MIを区別するための便宜上の表記でもある。
1つのメディアファイルMFは、1種類の印刷メディアに対応しており、メディア基本情報MI、画像処理情報PIおよび印刷設定情報SIが対応付けられた情報である。
メディア基本情報MIは、印刷メディアに関する様々な情報を含んでおり、例えば、印刷メディアの名称(メディア名称)、印刷メディアの素材のタイプ(メディアタイプ)、印刷メディアを市場に提供する提供元(メディアベンダー)、印刷メディアのサイズ(長さ、幅、重さ)、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等が含まれ得る。
メディア基本情報MIは、印刷メディアに関する様々な情報を含んでおり、例えば、印刷メディアの名称(メディア名称)、印刷メディアの素材のタイプ(メディアタイプ)、印刷メディアを市場に提供する提供元(メディアベンダー)、印刷メディアのサイズ(長さ、幅、重さ)、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等が含まれ得る。
画像処理情報PIは、対応する印刷メディア用の印刷データの生成のために画像処理装置20にとって必要となる情報である。例えば、画像処理情報PIには、カラープロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等が含まれ得る。カラープロファイルは、例えば、対応する印刷メディアの発色特性に関連して規定されたICC(International Color Consortium)プロファイルである。ICCプロファイルは、印刷データの生成工程の色変換処理において、対応する印刷メディア上で画像の色合いを高精度に再現するための情報であり、画像処理の分野で事実上標準化された客観性を有するものである。
色変換テーブルは、画像の表色系の変換(例えば、RGB(レッド、グリーン、ブルー)表色系からCMYK表色系への色変換)に際して用いられるルックアップテーブル(LUT)であり、これも対応する印刷メディアの特性に応じて規定されている。ドット振分テーブルは、色変換処理により得られたプリンター30が印刷に使用するインク色(例えば、CMYK)毎のラスターデータを、さらに画素毎に複数サイズのドットのいずれかに振り分けるドット振り分け処理のためのテーブルである。例えば、プリンター30が一滴あたりのインク重量が異なる3種類のドット(大ドット、中ドット、小ドット)を吐出可能なインクジェットプリンターであるとした場合、インク色毎のラスターデータは、画素毎の階調値がこのような3種類のいずれかのドットのオン情報またはドットのオフ情報に変換される。
さらに画像処理情報PIについて詳細に説明すると、画像処理情報PIは、ユーザーが任意に選択可能な印刷モード別に情報を有している。
図5は、ある1種類の印刷メディア(例えば、メディア基本情報MIが“aaa”である印刷メディア)に対応する画像処理情報PIであって、印刷モード別に情報が分けられている構造を例示している。当該印刷メディアを用いて印刷する場合、ユーザーは、複数の印刷モード1,2,3…のいずれかを選択可能であるとする。
図5は、ある1種類の印刷メディア(例えば、メディア基本情報MIが“aaa”である印刷メディア)に対応する画像処理情報PIであって、印刷モード別に情報が分けられている構造を例示している。当該印刷メディアを用いて印刷する場合、ユーザーは、複数の印刷モード1,2,3…のいずれかを選択可能であるとする。
印刷モードが異なることで、印刷に要する時間や画質が異なる。図5に例示するように、画像処理情報PIにおいては、印刷モード1,2,3…毎に、適切なパス数、印刷解像度、ICCプロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等がそれぞれ定義されている。パス数とは、プリンター30のキャリッジに搭載された印刷ヘッドが印刷メディアの一定領域を印刷するために当該領域上を移動する回数であり、基本的には、パス数が多い程、印刷に要する時間は長くなるが画質は高くなる。必要とされるICCプロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等は、基本的には印刷モード毎に異なるが、一部の印刷モード間で共通していることもある。
印刷設定情報SIは、対応する印刷メディアへの印刷のためにプリンター30にとって必要となる情報である。例えば、印刷設定情報SIには、前記ヒーターの温度、印刷メディアの搬送に関するパラメーター、印刷メディアの乾燥時間、印刷メディアを支持するプラテンから印刷ヘッドまでの高さであるプラテンギャップ、印刷ヘッドが有するノズルのクリーニング頻度等の様々な項目毎の設定値が含まれている。
このようなメディアテーブルMTを記憶している点で、印刷管理装置10の記憶部12は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIと各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SIとを対応付けた情報であるメディア印刷情報(印刷メディア毎のメディアファイルMF)を、管理プリンター30毎に記憶するメディア印刷情報記憶部、に該当すると言える。また、このような印刷メディア毎のメディアファイルMFは、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだメディア印刷情報であると言える。ここで言う“設定情報”には、画像処理情報PIと印刷設定情報SIとが含まれる。あるいは、印刷設定情報SIのみを設定情報と定義してもよい。
メディアサーバー60は、市場に流通する種々の印刷メディア毎に固有のメディアファイルMFを登録したメディアリスト61(図1)を保有している。印刷メディア毎のメディアファイルMFは、例えば、各印刷メディアのメディアベンダーによって生成され、インターネット通信網50を介してメディアサーバー60にアップロードされ、メディアリスト61に登録される。また、メディアベンダーがメディアサーバー60を管理、運営する立場の事業者(メディアサーバー管理者)に対して自社の印刷メディアに関する情報を提供し、当該提供された情報に基づいてメディアサーバー管理者が生成したメディアファイルMFがメディアリスト61に登録されるとしてもよい。
メディアベンダーの中には、プリンターを市場に提供する提供元(プリンターベンダー)も含まれ得る。また、メディアベンダーやプリンターベンダーがメディアサーバー管理者であってもよい。また、メディアサーバー60は、このようなメディアサーバー管理者の数に応じて存在していてもよい。
メディアサーバー60では、メディアリスト61に一旦載せたメディアファイルMFを後に更新する場合がある。例えば、印刷メディアの仕様変更や、印刷メディアへの印刷品質を向上させるための各種情報(画像処理情報PI、印刷設定情報SI)の改善などが行われる場合がある。また、プリンター30のファームウェアFWが更新されることに伴い、当該プリンター30で使用可能な各印刷メディアのメディアファイルMFの更新が必要となる場合もある。メディアサーバー60において、このようなメディアファイルMFの更新がされたとき、当該更新の日時が、当該メディアファイルMFのメディア基本情報MI内の前記更新日時に反映される。
印刷管理装置10では、制御部11が印刷管理プログラム16を実行することにより、メディアサーバー60から必要なメディアファイルMFを取得する。つまり制御部11は、メディアサーバー60が保持する複数の印刷メディア毎のメディア印刷情報(メディアファイルMF)の中から、選択した(所望の)メディアファイルMFを取得し、メディア印刷情報記憶部(記憶部12)に記憶させる。制御部11は、通信IF15を介して、メディアサーバー60へアクセスし、管理対象としているあるプリンター30(ここでは便宜上、特定プリンターと呼ぶ。)が使用可能な印刷メディアに対応するメディアファイルMFをメディアサーバー60に要求する。メディアサーバー60は、当該要求にかかるメディアファイルMFをメディアリスト61から抽出し、抽出したメディアファイルMFをインターネット通信網50を通じて印刷管理装置10へ送信する。このようにして、メディアファイルMFがメディアサーバー60から印刷管理装置10へダウンロードされる。
制御部11は、ダウンロードしたメディアファイルMFを、前記特定プリンターに対応付けて記憶部12に記憶させる(メディアテーブルMT内に前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFの1つとして記憶させる)。このとき、ダウンロードしたメディアファイルMFが、現在のメディアテーブルMTにおいて前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFとして存在しないものであれば、当該ダウンロードしたメディアファイルMFを前記特定プリンターに対応付けてメディアテーブルMTに新たに追加する。一方、ダウンロードしたメディアファイルMFと同じ印刷メディアに対応するメディアファイルMFであって、前記更新日時が当該ダウンロードしたメディアファイルMFの前記更新日時よりも古いメディアファイルMFが、現在のメディアテーブルMTにおいて前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFとして存在していれば、当該ダウンロードしたメディアファイルMFを前記更新日時が古いメディアファイルMFに対して上書きする。
4.メディアファイルMFのダウンロード:
図6は、印刷管理プログラム16を実行する制御部11が提供するUI画面の一種であってプリンター30毎のステータス情報を示すUI画面190を例示している。UI画面190は、表示部13に表示され、ユーザーは、操作受付部14を操作することにより、UI画面190に対する入力を行うことができる。あるいは、UI画面190は、印刷管理装置10に接続する画像処理装置20の表示部23に表示され、ユーザーは、操作受付部24を操作することにより、UI画面190に対する入力を行うとしてもよい。
図6は、印刷管理プログラム16を実行する制御部11が提供するUI画面の一種であってプリンター30毎のステータス情報を示すUI画面190を例示している。UI画面190は、表示部13に表示され、ユーザーは、操作受付部14を操作することにより、UI画面190に対する入力を行うことができる。あるいは、UI画面190は、印刷管理装置10に接続する画像処理装置20の表示部23に表示され、ユーザーは、操作受付部24を操作することにより、UI画面190に対する入力を行うとしてもよい。
UI画面190は、印刷管理装置10が認識している複数のプリンター30それぞれについてステータス情報を表示し、またユーザーからの入力を受け付けることができる。図6の例では、UI画面190には、印刷管理装置10が認識している3台のプリンター30それぞれに対応した3つのタブ191,192,193が表示されている。むろん、認識されるプリンター30の台数に応じて当該タブの数が決まる。各タブ191,192,193には、分かり易いように、例えば夫々のプリンター30のプリンター識別情報のうちの機種名(“xxx”、“yyy”、“zzz”)が表示されている。図6(および後述の図7)と上述の図3A,3Bでは、理解し易いように敢えて印刷管理装置10が認識するプリンター30を一致させている。従って、図6,7の説明においても、プリンター“xxx”、“yyy”は、UI画面を表示する印刷管理装置10にとっての管理プリンター30に該当し、プリンター“zzz”は、当該印刷管理装置10にとっての管理外プリンター30に該当すると仮定する。
ユーザーは、所望のタブを選択することにより、複数台のプリンター30のうちのいずれか1つのプリンター30に関する専用ステータス画面を閲覧することができる。図6の例では、タブ191が選択されており、その結果、タブ191が対応するプリンター30(プリンター“xxx”)の専用ステータス画面194が開かれている。専用ステータス画面194には、対応するプリンター30から取得されるプリンター識別情報の他、対応するプリンター30における現在のプラテンギャップ、メディアサイズ、ヒーター温度等の設定値や、インクカートリッジのインク残量等、様々なステータス情報が表示される。さらに専用ステータス画面194には、メディア登録ボタン195が設けられており、制御部11は、メディア登録ボタン195の操作を受けて、表示部13等における表示をUI画面190からUI画面160へ切替える。
図7は、印刷管理プログラム16を実行する制御部11が提供するUI画面の一種であってプリンター30毎のメディアファイルMFの登録状況を示すUI画面160を例示している。UI画面160は、印刷管理装置10が認識している複数のプリンター30それぞれについてメディアファイルの登録状況を表示し、またユーザーからの入力を受け付けることができる。図7においても図6と同様に、UI画面160には、印刷管理装置10が認識している3台のプリンター30それぞれに対応した3つのタブ161,162,163が表示されており、タブ161,162,163には、分かり易いように例えば夫々のプリンター30の機種名が表示されている。ユーザーは、所望のタブを選択することにより、複数台のプリンター30のうちのいずれか1つのプリンター30に関する専用メディア登録画面を閲覧することができる。図7の例では、タブ161が選択されており、その結果、タブ161が対応するプリンター30(プリンター“xxx”)の専用メディア登録画面164が開かれている。
専用メディア登録画面164には、第1メディア登録リスト165、第2メディア登録リスト166、サーバーアクセスボタン167等が表示されている。メディアサーバー60からのメディアファイルMFの取得を望むユーザーは、サーバーアクセスボタン167を操作する。制御部11は、サーバーアクセスボタン167への操作を検知した場合、メディアファイルMFのダウンロード用画面170を新たに生成した上で、通信IF15を介してメディアサーバー60へアクセスしてメディアリスト61を表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
図8は、ダウンロード用画面170を例示している。ダウンロード用画面170は、制御部11が提供するウェブページである。ダウンロード用画面170には、メディアサーバー60が有するメディアリスト61が表示される。メディアリスト61は、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFの存在を、例えば、メディアベンダー、メディア名称、メディアタイプ、機種名(当該メディアファイルMFが対応する印刷メディアを使用可能なプリンターの機種名)、更新日時等といったメディア基本情報MIに含まれる幾つかの項目によって示している。
ユーザーは、例えば、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択しダウンロードする所定の操作を行う。操作を受けると、印刷管理装置10は、メディアサーバー60に対して取得したいメディアファイルMFを指定してダウンロード要求を行う。その要求を受けたメディアサーバー60は、選択されたメディアファイルMFを印刷管理装置10へ送信する。図7の例では、機種名“xxx”のプリンター30の専用メディア登録画面164が開かれており、この専用メディア登録画面164のサーバーアクセスボタン167の操作の結果、ダウンロード用画面170が開かれていることから、ユーザーは、メディアリスト61から機種名が“xxx”であるメディアファイルMFを選択し、ダウンロードすることができる。
なお、図4の例のように機種名“xxx”のプリンター30の専用メディア登録画面164が開かれ、この専用メディア登録画面164のサーバーアクセスボタン167の操作の結果、ダウンロード用画面170が生成される場合、制御部11は、メディアサーバー60に、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを表示するためのデータを要求する。メディアサーバー60は、当該要求に応え、保有する大量のメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを表示するためのデータを制御部11へ送信する。制御部11は、当該取得したデータに基づいて、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを列挙したリスト(メディアリスト61の一部分)をダウンロード用画面170に表示させる。この結果、ユーザーは、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択することにより、機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFを容易かつ確実にダウンロードすることができる。
さらに、ダウンロード用画面170には、メディアリスト61から所望のメディアファイルMFを検索するための検索ツール171が表示されるとしてもよい。検索ツール171は、ユーザーに入力された検索条件(メディアベンダー、メディアタイプ、機種名等)に従って、条件が該当するメディアファイルMFだけを表示するためのデータをメディアサーバー60から取得する。制御部11は、当該取得したデータに基づいて、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち、検索ツール171に入力された検索条件に該当するメディアファイルMFのみを列挙したリスト(メディアリスト61の一部分)をダウンロード用画面170に表示させる。この結果、ユーザーは、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択することにより、所望の条件に合致するメディアファイルMFを容易にダウンロードすることができる。
第1メディア登録リスト165(図7)には、専用メディア登録画面164のプリンター30(機種名“xxx”のプリンター30)に対応して上述のようにメディアサーバー60から印刷管理装置10へダウンロードされたメディアファイルMFが表示されている。図7の例では、第1メディア登録リスト165には、メディアベンダー、メディア名称、メディアタイプ…といったメディア基本情報MIに含まれる幾つかの項目により、ダウンロードされた各メディアファイルMFの存在がユーザーに示されている。
専用メディア登録画面164においては、第1メディア登録リスト165内のメディアファイルMFを、第2メディア登録リスト166(図7)に登録することができる。第2メディア登録リスト166は、印刷メディアにメディア番号を付して登録する。メディア番号とは、例えば、♯1から始まる連番であり、プリンター30毎に、そのプリンター30を含むシステム1内のみで印刷メディアを識別するための便宜上の番号である。メディア番号は、メディア基本情報MIとしてメディアサーバー60からダウンロードされるものではない。
例えば、ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したいメディアファイルMFを第1メディア登録リスト165内で選択するとともに、対応付けたいメディア番号(例えば、メディア番号♯1)を第2メディア登録リスト166内で選択する。この状況で、ユーザーは、専用画面164内に用意されたコピーボタン168を操作する。このような操作に応じて、制御部11は、第1メディア登録リスト165内で選択されているメディアファイルMFに関する表示を、第2メディア登録リスト166内で選択されているメディア番号に対応する欄にコピーして表示させる。
印刷管理装置10の記憶部12には、メディアサーバー60から前記のようにダウンロードされた各メディアファイルMFを記憶する第1記憶領域(第1メディア登録リスト165内の各メディアファイルMFを実際に記憶する領域)と、第2メディア登録リスト166に登録するメディアファイルMFをメディア番号と対応付けて実際に記憶する第2記憶領域とが用意されている。従って、制御部11は、第1記憶領域に記憶されている前記選択されたメディアファイルMFをコピーして、第2記憶領域に前記選択されたメディア番号と対応付けて貼り付ける処理を実行する。つまり、第1記憶領域、第2記憶領域ともに、印刷管理装置10が管理対象とするプリンター30毎に、プリンター30に対応付けられた各メディアファイルMFが記憶されることとなる。このように、第1記憶領域または第2記憶領域に記憶されている、管理プリンター30毎に対応付けられた各メディアファイルMFが、メディアテーブルMT(図4)の具体的内容例に該当する。
5.印刷設定情報SIの編集:
ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集することができる。ユーザーは、印刷設定情報SIを編集する対象のメディアファイルMF(編集対象ファイル)を第2メディア登録リスト166内で選択した状態で、編集開始のための所定操作を実行する。すると制御部11は、当該操作に応じて、編集対象ファイルの印刷設定情報SIを編集するための編集用画面180を、表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集することができる。ユーザーは、印刷設定情報SIを編集する対象のメディアファイルMF(編集対象ファイル)を第2メディア登録リスト166内で選択した状態で、編集開始のための所定操作を実行する。すると制御部11は、当該操作に応じて、編集対象ファイルの印刷設定情報SIを編集するための編集用画面180を、表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
図9は、編集用画面180を例示している。編集画面180は、編集対象ファイルのメディア基本情報MIの一部、例えばメディア名称(メディア設定名)等を編集可能な編集入力欄181を有するが、主に、印刷設定情報SIの各項目を編集可能な編集入力欄182を有している。ユーザーは、編集入力欄182に対して任意の入力を行うことで、編集対象ファイルの現在の印刷設定情報SIの各項目(プラテンギャップ、ヒーターの温度、印刷メディアの搬送に関するパラメーター、印刷メディアの乾燥時間、クリーニング頻度…等の各項目)の設定値を変更(編集)することができる。
ユーザーは、編集入力欄182等への任意の入力をした上で、編集用画面180に用意されているOKボタン183を操作する。当該OKボタン183への操作に応じて、制御部11は、編集用画面180の表示を終了させるとともに、当該OKボタン183が操作された時点での編集用画面180内での編集内容により、第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイルの印刷設定情報SI等を更新する。これにより、ユーザーが第2メディア登録リスト166内で編集対象ファイルとして任意に選択したメディアファイルMF(例えば、メディア番号♯1のメディアファイルMF)の印刷設定情報SIが編集されたことになる。制御部11は、記憶部12の第1記憶領域に記憶されているメディアファイルMFは編集の対象とせず、記憶部12の第2記憶領域に記憶されているメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集の対象とすることで、メディアサーバー60から取得した状態のままのメディアファイルMFも保持することができる。
このようにメディア印刷情報記憶部(記憶部12)が記憶する印刷設定情報SIは、編集された後の印刷設定情報SIを含むと言える。また、印刷管理装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14等が、印刷設定情報SIに対する編集を受け付ける編集受付部としても機能すると言え、当該編集受付部は、受け付けた操作に応じて編集した印刷設定情報SIにより、メディア印刷情報記憶部(記憶部12)が記憶している印刷設定情報SIを更新する。
6.プリンター30との印刷設定情報SIの同期:
本実施形態では、印刷管理装置10は、管理プリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶しているメディアファイルMFの印刷設定情報SIを、夫々が対応する各プリンター30にも記憶させる。つまり各プリンター30は、印刷管理装置10(管理元装置10)が記憶する印刷設定情報SIを記憶するための記憶部32(印刷設定情報記憶部)を備え、記憶部32は、管理元装置10から取得した印刷設定情報SIを格納する印刷設定情報テーブル320(図1)を有している。
本実施形態では、印刷管理装置10は、管理プリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶しているメディアファイルMFの印刷設定情報SIを、夫々が対応する各プリンター30にも記憶させる。つまり各プリンター30は、印刷管理装置10(管理元装置10)が記憶する印刷設定情報SIを記憶するための記憶部32(印刷設定情報記憶部)を備え、記憶部32は、管理元装置10から取得した印刷設定情報SIを格納する印刷設定情報テーブル320(図1)を有している。
この場合、制御部11は、管理プリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に記憶している各メディアファイルMFの印刷設定情報SIを、当該メディアファイルMFのメディア基本情報MIとともに、通信IF15を介して、対応するプリンター30へ送信する。より具体的には、ユーザーは、例えば専用メディア登録画面164に用意された適用ボタン169(図7)を操作する。制御部11は、適用ボタン169が操作されたことに応じて、当該適用ボタン169を有する専用メディア登録画面164が対応するプリンター30(例えば、機種名“xxx”のプリンター30)に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に現在記憶されている各メディアファイルMFのメディア基本情報MIと印刷設定情報SIとを、当該プリンター30へ送信する。
図10は、プリンター30が有する印刷設定情報テーブル320を例示している。プリンター30の制御部31は、管理元装置10から送信された、自身が使用可能な印刷メディア毎のメディア基本情報MIと印刷設定情報SIとの組み合わせを、記憶部32の印刷設定情報テーブル320に格納する。上述したように、メディア基本情報MIには、メディア名称、メディアタイプ、メディアベンダー、印刷メディアのサイズ、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等、様々な情報が含まれる。しかし、印刷設定情報テーブル320においては、このようなメディア基本情報MIの全てが必要な訳ではなく、印刷設定情報テーブル320内で印刷設定情報SIと一対一で対応付けられた、印刷メディアを識別可能な情報が有ればよい。
本実施形態では、印刷設定情報テーブル320には、印刷メディア毎のメディア基本情報MIの他に、プリンター30を特定したシステム1内でのみ通用する前記メディア番号が格納されるとする(図10参照)。つまり、制御部11は、適用ボタン169が操作された場合、当該適用ボタン169を有する専用メディア登録画面164が対応するプリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に現在記憶されている各メディアファイルMFの、メディア番号と、メディア基本情報MIと、印刷設定情報SIとを、当該プリンター30へ送信する。ただし、メディア番号は必須ではなく、印刷メディアを特定できる情報であれば、例えばメディア名称等の他の情報であってもよい。
プリンター30が記憶部32(印刷設定情報テーブル320)に記憶する印刷メディア毎の印刷設定情報SIは、内容が管理元装置10側の印刷設定情報SIと一致していることが望ましい。そこで、制御部11は、記憶部12において管理プリンター30毎に記憶されている印刷設定情報SIと、各管理プリンター30に記憶させる印刷設定情報SIとを同期させる。上述したように、制御部11は、適用ボタン169が操作された場合、当該適用ボタン169を有する専用メディア登録画面164が対応するプリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に“現在”記憶されている各メディアファイルMFの印刷設定情報SIを、当該プリンター30へ送信する。あるプリンター30に関し、上述したように編集用画面180を通じて、第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイル(メディアファイルMF)の印刷設定情報SIが編集された場合、その後に当該プリンター30へ送信される印刷設定情報SIは、当然、編集後の印刷設定情報SIとなる。
つまり、制御部11は、記憶部12(第2記憶領域)における編集後の印刷設定情報SIを管理プリンター30へ送信して記憶させることにより、印刷管理装置10と管理プリンター30との間で印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。プリンター30側では、自身が使用可能な印刷メディアに対応したメディア基本情報MI(およびメディア番号)と印刷設定情報SIとの組み合わせを管理元装置10から受信した場合、印刷設定情報テーブル320に当該受信した印刷設定情報SIと同じメディア基本情報MI(およびメディア番号)に対応する印刷設定情報SIが既に格納されている場合には、当該受信した印刷設定情報SIを当該同じメディア基本情報MI(およびメディア番号)に対応する印刷設定情報SIに上書きする。このように印刷設定情報SIが印刷管理装置10からプリンター30へ送信される処理について、プリンター30側の視点で表現すると、制御部31は、管理元装置10に記憶されている印刷設定情報SIと、記憶部32(印刷設定情報テーブル320)に記憶されている印刷設定情報SIとを同期させると言える。つまり、制御部31は、管理元装置10における編集後の印刷設定情報SIを管理元装置10から取得して記憶部32(印刷設定情報テーブル320)に記憶させることにより、印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。
なお、制御部11は、編集用画面180のOKボタン183が操作され、かつその後に、専用メディア登録画面164の適用ボタン169が操作された場合に、当該OKボタン183が操作された時点での編集用画面180内での編集内容による第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイル(メディアファイルMF)の印刷設定情報SIの更新と、当該更新後(編集後)の印刷設定情報SIを対応する管理プリンター30へ送信する処理とを、同時に実行するとしてもよい。このような構成によれば、印刷管理装置10側での印刷設定情報SIの編集を、即座に、管理プリンター30側で保有する印刷設定情報SIに反映させることができる。
上述したような、UI画面160における専用メディア登録画面164を通じたメディアファイルMFのダウンロードや、ダウンロードしたメディアファイルMFとメディア番号とを対応付ける処理や、印刷設定情報SIを編集する処理や、印刷設定情報SIをプリンター30へ送信する処理(印刷設定情報SIを同期させる処理)は、印刷管理装置10が管理対象としている他のプリンター30のタブ(図7の例では、機種名“yyy”のプリンター30のタブ162)が選択された場合も同様に実行可能である。また、制御部11は、各管理プリンター30が使用可能な印刷メディア毎のメディアファイルMFが、メディアサーバー60のメディアリスト61において新たに登録されたり更新されたりすることを、メディアサーバー60との通信により定期的にチェックし、チェックの結果に応じ、ダウンロード未実施のメディアファイルMFを管理プリンター30に対応付けてメディアサーバー60から自動的にダウンロードするとしてもよい。
なお、UI画面160において、当該UI画面160を表示する印刷管理装置10にとって管理外プリンター30のタブ(図7の例では、機種名“zzz”のプリンター30のタブ163)が選択された場合、制御部11は、当該管理外プリンター30の専用メディア登録画面164を表示するためのデータを、当該管理外プリンター30の管理元装置10から取得する。そして、当該取得したデータに基づいて当該管理外プリンター30の専用メディア登録画面164をUI画面160内に表示する。ただし、UI画面160内に表示した管理外プリンター30の専用メディア登録画面164は、閲覧のみを目的とした表示であり、制御部11は、UI画面160内に表示する管理外プリンター30の専用メディア登録画面164に対する操作は受け付けない。同様に、UI画面190において、当該UI画面190を表示する印刷管理装置10にとって管理外プリンター30のタブ(図6の例では、機種名“zzz”のプリンター30のタブ193)が選択された場合、制御部11は、当該管理外プリンター30の専用ステータス画面194を表示するためのデータを、当該管理外プリンター30から取得する。そして、当該取得したデータに基づいて当該管理外プリンター30の専用ステータス画面194をUI画面190内に表示する。ただし、UI画面190内に表示した管理外プリンター30の専用ステータス画面194は、閲覧のみを目的とした表示であり、制御部11は、UI画面190内に表示する管理外プリンター30の専用ステータス画面194に対する操作は受け付けない。
従って、印刷管理装置10(表示部13等)は、管理プリンター30毎のメディア印刷情報(メディアファイルMF)やステータス情報を、管理プリンター30に対応する専用メディア登録画面164や専用ステータス画面194に表示し、さらに管理外プリンター30毎のメディア印刷情報(メディアファイルMF)やステータス情報を、管理外プリンター30に対応する専用メディア登録画面164や専用ステータス画面194に表示すると言える。かかる構成によれば、ユーザーは、1つの印刷管理装置10を通じて、当該印刷管理装置10が管理対象とするプリンター30と管理対象としないプリンター30のそれぞれについて、より詳細な情報を把握することができる。
プリンター30は、印刷設定情報SIの編集や同期に関して常に受け身であるとは限らない。制御部31は、印刷設定情報テーブル320に印刷メディア毎(メディア基本情報MI毎)に格納されている印刷設定情報SIのいずれかを選択した編集の要求を、操作受付部34への所定操作に応じて受け付ける。制御部31は、このような編集の要求を受け付けたとき、例えば、上述の編集用画面180に相当する編集用画面(プリンター側編集用画面)を表示部33へ表示させる。そして制御部31は、表示部33に表示させたプリンター側編集用画面を通じて、前記選択された印刷設定情報SIに対する、ユーザーによる操作受付部34の操作に応じた任意の編集を受け付ける。
ユーザーは、プリンター側編集用画面への任意の入力をした上で、例えば、プリンター側編集用画面に用意されているOKボタンを操作する。当該OKボタンへの操作に応じて、制御部31は、プリンター側編集用画面の表示を終了させるとともに、当該OKボタンが操作された時点でのプリンター側編集用画面内での編集内容により、印刷設定情報テーブル320に格納されている前記選択された印刷設定情報SIを更新する。これにより、ユーザーがプリンター30が有する印刷設定情報テーブル320内で編集対象として任意に選択した印刷設定情報SIが編集されたことになる。
このようにプリンター30は、制御部31、表示部33、操作受付部34等が、印刷設定情報SIに対する編集を受け付ける編集受付部としても機能すると言え、当該編集受付部は、受け付けた操作に応じて編集した印刷設定情報SIにより、印刷設定情報記憶部(記憶部32)が記憶している印刷設定情報テーブル320内の印刷設定情報SIを更新する。
プリンター30は、上述したようにプリンター側編集用画面を通じて、印刷設定情報テーブル320内の印刷設定情報SIが編集された場合、当該編集後の印刷設定情報SIを、対応するメディア基本情報MI(および又はメディア番号)とともに通信IF35を介して管理元装置10へ送信する。つまり、制御部31は、印刷設定情報記憶部(記憶部32)における編集後の印刷設定情報SIを管理元装置10へ送信して記憶させることにより印刷設定情報SIの同期を実現する。印刷管理装置10側では、メディア基本情報MI(および又はメディア番号)と印刷設定情報SIとの組み合わせを管理プリンター30から受信した場合、当該プリンター30および当該受信したメディア基本情報MI(および又はメディア番号)に対応して記憶部12の第2記憶領域に記憶されている印刷設定情報SIを、当該受信した印刷設定情報SIにより上書きする。これを印刷管理装置10側の視点で表現すると、制御部11は、管理プリンター30における編集後の印刷設定情報SIを当該プリンター30から取得してメディア印刷情報記憶部(記憶部12)に記憶させることにより印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。
このように本実施形態では、管理の対応関係を有する印刷管理装置10、プリンター30のいずれにおいても印刷設定情報SIを編集し、編集結果を両装置間で同期させることができる。そのため、印刷メディア毎のプリンター30の設定を編集したいと望むユーザーの利便性が向上する。
このように本実施形態では、管理の対応関係を有する印刷管理装置10、プリンター30のいずれにおいても印刷設定情報SIを編集し、編集結果を両装置間で同期させることができる。そのため、印刷メディア毎のプリンター30の設定を編集したいと望むユーザーの利便性が向上する。
7.画像処理装置20による印刷データ生成処理:
次に、システム1における画像処理装置20の動作を説明する。
図11は、画像処理装置20の制御部21が画像処理プログラム26を実行することにより実現する印刷データ生成処理をフローチャートにより示している。
制御部21は、印刷すべき画像を示す画像データをユーザーの操作に応じて取得する(ステップS200)。ここで言う画像データとは、例えば、画像処理装置20が搭載する文書作成ソフトウェアや描画ソフトウェアにより生成された画像データ、外部のデジタルカメラやスキャナーやその他のPC等から入力した画像データ等である。
次に、システム1における画像処理装置20の動作を説明する。
図11は、画像処理装置20の制御部21が画像処理プログラム26を実行することにより実現する印刷データ生成処理をフローチャートにより示している。
制御部21は、印刷すべき画像を示す画像データをユーザーの操作に応じて取得する(ステップS200)。ここで言う画像データとは、例えば、画像処理装置20が搭載する文書作成ソフトウェアや描画ソフトウェアにより生成された画像データ、外部のデジタルカメラやスキャナーやその他のPC等から入力した画像データ等である。
制御部21は、印刷処理を実行させるプリンター30の指定を受け付ける(ステップS210)。ここでは制御部21は、例えば、システム1に含まれる各プリンター30とのLAN40を介した事前の通信に基づいて、印刷処理を実行させるプリンター30として指定可能な各プリンター30を認識済みであるとする。そこで、制御部21は、プリンター30の指定を入力するためのUI画面(印刷条件入力UI画面)を生成し、表示部23に表示させる。印刷条件入力UI画面には、システム1に含まれる各プリンター30が、例えば上述したプリンター識別情報に基づいて、ユーザーがそれぞれを識別可能な態様で表示される。従って、ユーザーは、印刷条件入力UI画面を見ることにより、指定可能なプリンター30を知ることができ、操作受付部24を操作することにより、印刷条件入力UI画面に対してプリンター30を指定する入力を行う。制御部21は、このような指定を受け付ける。
次に、制御部21は、印刷に使用する印刷メディアの指定を受け付ける(ステップS220)。制御部21は、ステップS210で受け付けた指定にかかるプリンター(以下、指定プリンター)30において使用可能な印刷メディアを、通信IF25を介して印刷管理装置10へ問い合わせる。ここで、画像処理装置20は、指定プリンター30がいずれの印刷管理装置10によって管理されているかを知らない。そのため制御部21は、先ず、ネットワーク(例えば、LAN40)上に、指定プリンター30を管理対象とする印刷管理装置10を問い合わせるための特定のコマンド(管理元確認コマンド)をブロードキャスト配信する。管理元確認コマンドには、指定プリンター30を特定するための情報(プリンター識別情報等)が含まれている。当該配信の結果、それぞれの通信IF35を介して管理元確認コマンドを受信した各印刷管理装置10のうち、指定プリンター30を管理プリンター30の1つとして登録している唯一の印刷管理装置10が、管理元確認コマンドの送信元の画像処理装置20へ応答を返す。
画像処理装置20の制御部21は、前記管理元確認コマンドに対する応答を受信することにより、当該応答の送信元の印刷管理装置10を、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10であると特定することができる。制御部21は、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10に対して、指定プリンター30で使用可能な印刷メディアを問い合わせる。当該問い合わせを画像処理装置20から受けた印刷管理装置10の制御部11は、記憶部12(第2記憶領域)に指定プリンター30に対応付けて記憶されている各メディアファイルMFのメディア基本情報MIを、当該問い合わせの送信元である画像処理装置20へ送信する。このとき、制御部11は、各メディアファイルMFのメディア基本情報MIに加え、各メディアファイルMFに対応付けられているメディア番号を画像処理装置20へ送信してもよい。以下では、印刷メディアに関するメディア基本情報MIおよびメディア番号をまとめて、メディア基本情報MI等、と呼ぶ。なお、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10は、前記管理元確認コマンドの受信に応じて、前記管理元確認コマンドの送信元の画像処理装置20へ応答を返す際に、併せて、指定プリンター30に対応付けて記憶している各メディアファイルMFのメディア基本情報MI等を送信するとしてもよい。
制御部21は、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10から上述のように送信された各メディアファイルMFのメディア基本情報MI等に基づいて、印刷メディアの指定を入力するためのUI画面(前記印刷条件入力UI画面の一種)を生成し、表示部23に表示させる。この結果、印刷条件入力UI画面には、指定プリンター30において使用可能な各印刷メディアの情報(メディア名称、メディアタイプ、メディアベンダー、メディア番号等)が表示される。従って、ユーザーは、印刷条件入力UI画面を見ることにより、指定プリンター30において指定可能な印刷メディアを知ることができ、操作受付部24を操作することにより、印刷条件入力UI画面に対して印刷メディアを指定する入力を行う。制御部21は、このような指定を受け付ける。
印刷メディアの指定を受け付けた画像処理装置20は、前記指定された印刷メディアに対応する画像処理情報PIを、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10から取得する(ステップS230)。この場合、画像処理装置20は、印刷メディアを指定するメディア指定情報を、通信IF25を介して当該印刷管理装置10へ送信する。メディア指定情報とは、指定プリンター30が使用可能な印刷メディアのそれぞれを一義的に示す情報であればよく、メディア名称等であってもよい。本実施形態では、メディア指定情報としてより単純なメディア番号を用いる。制御部21は、上述したようにステップS220で印刷条件入力UI画面を表示する際に、印刷管理装置10から印刷メディア毎のメディア基本情報MI等を取得済みであり、メディア番号はこのメディア基本情報MI等に含まれている。例えば、ユーザーが、ステップS220において、印刷条件入力UI画面を通じて、指定プリンター30が使用可能な複数の印刷メディアの中からメディア番号♯1が付された印刷メディアを指定したと仮定する。この場合、画像処理装置20は、指定プリンター30を特定するための情報とともにメディア指定情報(=メディア番号♯1)を、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10へ送信する。
メディア指定情報を画像処理装置20から入力した印刷管理装置10の制御部11は、指定プリンター30およびメディア指定情報が示す印刷メディアに対応して記憶部12(第2記憶領域)に記憶されているメディアファイルMFから、画像処理情報PIを読み出す。そして、当該読み出した画像処理情報PIを、通信IF15を介して、前記メディア指定情報の送信元である画像処理装置20へ送信する。これにより、画像処理装置20は、指定プリンター30および指定された印刷メディアに対応する印刷データの生成に必要な画像処理情報PIを取得できたことになる。
次に、制御部21は、前記取得した画像処理情報PIに基づいて、前記指定された印刷メディア用の印刷データを生成する(ステップS240)。この場合、前記取得した画像データに対して、画像処理情報PIに基づく画像処理を実行することにより、前記指定プリンター30が印刷に使用するインク色(例えば、CMYK)毎のラスターデータ(印刷データ)を生成する。例えば、制御部21は、画像データに対して、画像処理情報PIに含まれる印刷解像度に応じた解像度変換処理や、色変換テーブルを用いた色変換処理や、カラープロファイルを用いたカラーマッチングや、ドット振分テーブルを用いたドット振り分け処理や、パス数に応じたデータの並び替え処理を実行し、最終的にプリンター30へ提供する形態の印刷データを生成する。
上述したように、画像処理情報PIは印刷モード別に情報を有している場合がある(図5)。画像処理情報PIが印刷モード別の情報を有している場合、制御部21は、それら印刷モードのいずれかを指定させるためのUI画面を表示部23に表示させ、ユーザーの操作受付部24の操作による印刷モードの指定を受け付ける。そして、制御部21は、当該指定された印刷モードに対応するパス数、印刷解像度、カラープロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等の画像処理情報PIに基づいて、印刷データを生成する。つまり、ユーザーが任意に指定したプリンター30、印刷メディアおよび印刷モードの組合せに最適な印刷データが生成される。
制御部21は、前記のように生成した印刷データを、印刷メディアを指定する前記メディア指定情報とともに、通信IF25を介して指定プリンター30へ送信する(ステップS250)。むろん、ステップS250で印刷データとともに送信するメディア指定情報は、ステップS220で受け付けた指定にかかる印刷メディアを示す情報(ここでは、メディア番号)であり、ステップS250における送信先のプリンター30は、ステップS210で受け付けた指定にかかるプリンター30である。印刷データとともにメディア指定情報を送信するとは、印刷データにメディア指定情報を付随させたり紐づけたりして送信する態様や、印刷データ内にメディア指定情報を含めて送信する態様等を含む。なお、印刷データの生成に際して上述したように印刷モードの指定を受けた場合には、制御部21は、ステップS250では、この指定された印刷モード、つまり印刷に際して採用すべき印刷モードを指定する印刷モード指定情報も含めて、印刷データを指定プリンター30へ送信する。印刷モード指定情報は、印刷モードの具体的内容、例えば、パス数等を含む情報である。
8.プリンター30による印刷処理:
図12は、プリンター30の制御部31がファームウェアFWに従って実行する印刷処理をフローチャートにより示している。
制御部31は、通信IF35を介して外部から印刷データを受信したか否かを判定する(ステップS300)。印刷データを受信した場合(ステップ300において“Yes”)、処理をステップS310へ進める。上述したように画像処理装置20が送信した、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に生成された印刷データと当該メディア指定情報とを、プリンター30(指定プリンター30)が受信する。
図12は、プリンター30の制御部31がファームウェアFWに従って実行する印刷処理をフローチャートにより示している。
制御部31は、通信IF35を介して外部から印刷データを受信したか否かを判定する(ステップS300)。印刷データを受信した場合(ステップ300において“Yes”)、処理をステップS310へ進める。上述したように画像処理装置20が送信した、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に生成された印刷データと当該メディア指定情報とを、プリンター30(指定プリンター30)が受信する。
ステップS310では、制御部31は、前記印刷データとともに受信したメディア指定情報を取得し、当該メディア指定情報(メディア番号)に対応する印刷設定情報SIを、記憶部32の印刷設定情報テーブル320から読み出す。次に、制御部31は、ステップS310で読み出した印刷設定情報SIに従ってプリンターエンジン36各部の動作条件を設定する(ステップS320)。制御部31は、前記読み出した印刷設定情報SIに従って、例えば、ヒーターの温度、搬送機構による印刷メディアの搬送、印刷メディアの乾燥時間、プラテンギャップ、クリーニング頻度等の様々な項目を設定する。そして、制御部31は、前記受信した印刷データをプリンターエンジン36に転送し、プリンターエンジン36に、前記受信したメディア指定情報が指定する印刷メディアへの、印刷データに基づく印刷を実行させる(ステップS330)。つまり、制御部31およびプリンターエンジン36は、それらが協働することにより、印刷設定情報SIに従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部として機能する。
制御部31は、画像処理装置20から印刷モード指定情報を含んだ印刷データを受信することがある。制御部31は、印刷モード指定情報を含んだ印刷データを受信した場合には、印刷モード指定情報が指定する印刷モードによりプリンターエンジン36に印刷を実行させる。例えば、制御部31は、印刷モード指定情報が示す印刷モードのパス数に応じて、プリンターエンジン36が有するキャリッジの動作や搬送機構の搬送タイミングを制御することができる。以上により、ユーザーが指定したプリンター30によるユーザーが指定した印刷メディアへの印刷が完了する。
9.まとめ:
このように本実施形態では、印刷管理装置10は、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報(印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIや、印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SI)を含んだメディア印刷情報(メディアファイルMF)を、管理プリンター30毎に記憶するメディア印刷情報記憶部(記憶部12)を備える。そして、印刷管理装置10は、メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応して記憶部12に記憶されている画像処理情報PIを、画像処理装置20へ送信可能である。画像処理装置20は、印刷管理装置10から取得した画像処理情報PIに基づいて、メディア指定情報が指定する印刷メディア用の印刷データを生成し、メディア指定情報と生成した印刷データとをプリンター30へ送信する。プリンター30は、メディア指定情報と、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に画像処理装置20により生成された印刷データとを受信する。
このように本実施形態では、印刷管理装置10は、印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報(印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIや、印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SI)を含んだメディア印刷情報(メディアファイルMF)を、管理プリンター30毎に記憶するメディア印刷情報記憶部(記憶部12)を備える。そして、印刷管理装置10は、メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応して記憶部12に記憶されている画像処理情報PIを、画像処理装置20へ送信可能である。画像処理装置20は、印刷管理装置10から取得した画像処理情報PIに基づいて、メディア指定情報が指定する印刷メディア用の印刷データを生成し、メディア指定情報と生成した印刷データとをプリンター30へ送信する。プリンター30は、メディア指定情報と、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に画像処理装置20により生成された印刷データとを受信する。
印刷管理装置10は、管理プリンター30に対応付けて記憶部12に記憶させる印刷設定情報SIを、当該管理プリンター30へ送信可能である。プリンター30は、管理元装置10が記憶する印刷設定情報SIを(例えば、印刷設定情報テーブル320を介在させて)取得し、この印刷設定情報SIに従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する。つまり、画像処理装置20は、メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する画像処理情報PIに基づいて印刷データを生成し、プリンター30は、当該メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する印刷設定情報SIに従った設定を採用して印刷データに基づく印刷を行うことができる。そのため、画像処理装置20が印刷データの生成に際して用いる画像処理情報PIと、プリンター30が印刷データに基づく印刷に際して用いる印刷設定情報SIとに不整合(対応する印刷メディアの不一致)が生じず、品質の良好な印刷成果物が得られる。
特に、RIP装置(画像処理装置20)においてICCプロファイルを用いたカラーマッチング等により印刷メディアの特性に応じた精密な色合わせをした刷データを生成し、LFP(プリンター30)で印刷メディアに応じた細かな印刷設定(例えば、ヒーター温度やプラテンギャップ等の設定)を行った上で印刷データに基づく高画質な印刷成果物を出力させる場面において、本実施形態は大きな効果を奏する。印刷データ生成時に対象としていた印刷メディアと、プリンター30による印刷設定時に対象とする印刷メディアとが相違していると、印刷データと印刷設定とが最適な組み合わせとならず、結果、ユーザーが期待する高画質な印刷成果物を得ることができない。しかし本実施形態によれば、上述したような印刷メディアの不一致が確実に防がれるため、ユーザーが期待する高画質な印刷成果物を得ることができる。
また本実施形態によれば、プリンター30は、複数存在し得る印刷管理装置10のうちの唯一の印刷管理装置10(管理元装置10)により管理される。そのため、プリンター30は、唯一の管理元装置10が当該プリンター30に対応付けて記憶するメディアファイルMFの設定情報に従った設定で印刷を実行することができる。仮に複数の印刷管理装置10が1つのプリンター30を管理する場合、第1の印刷管理装置10がプリンター30へ記憶させた印刷設定情報SIが、第2の印刷管理装置10によって編集される等の事態が生じ、各印刷管理装置10のユーザーがそれぞれ所望する印刷が実現されないといった不都合(プリンター管理の混乱)が生じる。
また上述したように、画像処理装置20は、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10を、管理元確認コマンドをブロードキャスト配信することにより1つ特定するが、仮に指定プリンター30を管理する印刷管理装置10が複数存在する場合は、結果的に当該コマンドへ最も早く応答した印刷管理装置10を、指定プリンター30を管理する印刷管理装置10として特定することになる。そのような構成では、管理元確認コマンドを配信する度に、異なる印刷管理装置10が特定される可能性があり、各印刷管理装置10におけるメディアファイルMFの状態や有無に依存して、印刷結果物の品質が毎回ばらつくおそれがある。本実施形態では、このような複数の印刷管理装置10が同じプリンター30を管理する場合に起こり得る管理の混乱や印刷の不具合を、確実に回避することができる。
また本実施形態では、印刷管理装置10は管理プリンター30を表示したり、管理外プリンター30を表示したり、さらには管理外プリンター30を管理する他の印刷管理装置10を表示したりする(図3A,3B)。そのためユーザーは、各プリンター30と、各プリンター30を管理する印刷管理装置10との対応関係を、容易かつ正確に把握することができる。
また本実施形態では、印刷管理装置10は、管理元装置10を問い合わせるための応答要求コマンドをブロードキャスト配信し、当該コマンドに対して応答したプリンター30のうち、いずれの印刷管理装置10にも管理されていない(管理元装置10が無い)旨の応答をしたプリンター30を管理対象に加える。従って、既に印刷管理装置10に管理されている状態のプリンター30を、重複して別の印刷管理装置10の管理下に加えるといったことが確実に回避される。
また本実施形態では、プリンター30は、1つの印刷管理装置10による管理対象となった場合、当該印刷管理装置10(管理元装置10)を示す管理元情報321を記憶する。印刷管理装置10は、外部と通信する際、自身の管理装置識別情報を伴う通信を実行する。プリンター30は、印刷管理装置10からの通信(例えば、印刷設定情報SIの送信)を通信IF35において検知した際、当該通信に付随する管理装置識別情報が、現在記憶している管理元情報321と一致する場合に限り、当該通信を受信する。あるいは、プリンター30は、印刷管理装置10からの通信(例えば、印刷設定情報SIの送信)を受信した場合、当該受信した印刷設定情報SI等のデータに付随する管理装置識別情報が、現在記憶している管理元情報321と一致する場合に限り、当該受信した印刷設定情報SIを記憶部32に記憶したり利用したりする。つまりプリンター30は、自装置を管理対象としない印刷管理装置10からは設定情報を受信しない。あるいは、自装置を管理対象としない印刷管理装置10から受信した設定情報は印刷に使用しない。このようにプリンター30は、記憶する管理元情報321に基づいて、管理元装置10によって提供される設定情報だけを用いて印刷を実行することができ、自装置を管理対象とする唯一の印刷管理装置10によって管理されるという思想を具体的に実現する。
10.その他の実施例:
言うまでもないが、プリンター30の登録状況を示すUI画面150のデザインやレイアウトは、図3Aや図3Bに示した態様に限られるものではなく、図3Aや図3Bと同程度かそれ以上の情報をユーザーに認知させることができるものであればよい。そのため、UI画面190(図6)がUI画面150の機能を兼ねているとしてもよい。例えば、印刷管理装置10にとっての管理プリンター30であることを示す“管理”(図3A,3B参照)の表示や、印刷管理装置10にとっての管理外プリンター30であることを示す“管理外”(図3A,3B参照)の表示は、UI画面190におけるプリンター30毎の専用ステータス画面194や、プリンター30毎のタブ191,192,193に表示されるとしてもよい。また、プリンター30毎の解除ボタン151も、UI画面190におけるプリンター30毎の専用ステータス画面194や、プリンター30毎のタブ191,192に表示されるとしてもよい。
言うまでもないが、プリンター30の登録状況を示すUI画面150のデザインやレイアウトは、図3Aや図3Bに示した態様に限られるものではなく、図3Aや図3Bと同程度かそれ以上の情報をユーザーに認知させることができるものであればよい。そのため、UI画面190(図6)がUI画面150の機能を兼ねているとしてもよい。例えば、印刷管理装置10にとっての管理プリンター30であることを示す“管理”(図3A,3B参照)の表示や、印刷管理装置10にとっての管理外プリンター30であることを示す“管理外”(図3A,3B参照)の表示は、UI画面190におけるプリンター30毎の専用ステータス画面194や、プリンター30毎のタブ191,192,193に表示されるとしてもよい。また、プリンター30毎の解除ボタン151も、UI画面190におけるプリンター30毎の専用ステータス画面194や、プリンター30毎のタブ191,192に表示されるとしてもよい。
プリンター30は、印刷設定情報テーブル320を有さないものであってもよい。この場合、プリンター30の制御部31は、上述したように印刷データをメディア指定情報とともに受信したら、管理元装置10へアクセスし、管理元装置10の記憶部12に、自身(プリンター30)に対応付けて記憶されている印刷メディア毎のメディアファイルMFの印刷設定情報SIのうち、メディア指定情報が指定する印刷設定情報SIを取得する。そして、制御部31は、管理元装置10から取得した印刷設定情報SIを用いて、ステップS320,S330(図12)の処理を実行する。かかる構成によれば、プリンター30が印刷設定情報テーブル320を保有する負担から解放される。
一方、画像処理装置20は、プリンター30や印刷メディアの指定の受け付けに必要な情報や画像処理情報PIを格納した画像処理情報テーブル220を各印刷管理装置10から取得し、記憶部22に記憶させるとしてもよい(図1参照)。画像処理情報テーブル220は、各印刷管理装置10が有する各メディアテーブルMTから印刷設定情報SIを除いた情報を含んだテーブルと言える。そして、画像処理装置20の制御部21は、画像処理情報テーブル220に格納されているプリンター識別情報やメディア基本情報MI等に基づいて前記印刷条件入力UI画面を表示部23に表示させることによりプリンター30および印刷メディアの指定をユーザーから受け付ける。そして、指定されたプリンター30および指定された印刷メディアに対応する画像処理情報PIを画像処理情報テーブル220から読み出して、ステップS240,S250(図11)の処理を実行する。かかる構成によれば、画像処理装置20は、画像処理情報テーブル220を有しているため、印刷データを生成する際に、その都度印刷管理装置10にアクセスせずとも、印刷データの生成に必要な画像処理情報PIを取得することができる。
画像処理装置20が搭載する画像処理プログラム26は、RIPソフトウェアであるだけでなく、印刷データを生成し、プリンター30を制御して印刷データに基づく印刷を実行させるプリンタードライバーとして機能するものであってもよい。
また、これまで説明したソフトウェアとして実現される機能は、ハードウェアにより実現されるとしてもよい。
また、メディアサーバー60が有するメディアリスト61は、コンピューターに着脱可能な可搬型メモリー(例えば、USBメモリー)や光ディスクなどの種々の記憶媒体に記憶された状態でユーザーに配布されてもよい。
また、これまで説明したソフトウェアとして実現される機能は、ハードウェアにより実現されるとしてもよい。
また、メディアサーバー60が有するメディアリスト61は、コンピューターに着脱可能な可搬型メモリー(例えば、USBメモリー)や光ディスクなどの種々の記憶媒体に記憶された状態でユーザーに配布されてもよい。
1…システム、10…印刷管理装置、11…制御部、12…記憶部、13…表示部、14…操作受付部、15…通信IF、16…印刷管理プログラム、20…画像処理装置、21…制御部、22…記憶部、23…表示部、24…操作受付部、25…通信IF、26…画像処理プログラム、30…プリンター、31…制御部、32…記憶部、33…表示部、34…操作受付部、35…通信IF、36…プリンターエンジン、50…インターネット通信網、60…メディアサーバー、61…メディアリスト、150,160,190…UI画面、151…解除ボタン、170…ダウンロード用画面、220…画像処理情報テーブル、320…印刷設定情報テーブル、321…管理元情報、MF…メディアファイル、MT…メディアテーブル
Claims (12)
- 印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する印刷管理装置と、
自装置を管理する前記印刷管理装置が記憶する前記設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置と、を含み、
前記印刷装置は、唯一の前記印刷管理装置により管理され、
前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を所定の表示部に表示することを特徴とする印刷処理システム。 - 前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を更に表示することを特徴とする請求項1に記載の印刷処理システム。
- 前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置を管理する他の印刷管理装置を表示することを特徴とする請求項2に記載の印刷処理システム。
- 前記表示部は、前記印刷管理装置が管理対象とする印刷装置毎の前記メディア印刷情報を含む情報と、前記印刷管理装置が管理対象としない印刷装置毎の前記メディア印刷情報を含む情報とを表示することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷管理装置は、印刷管理装置により管理されているか否かを問い合わせるコマンドを配信し、当該コマンドに対していずれの印刷管理装置にも管理されていない旨の応答をした印刷装置を管理対象に加えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を管理対象から除外する解除処理を実行可能であり、かつ、管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外する解除処理を実行可能であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷管理装置は、前記管理対象の印刷装置を管理対象から除外する解除処理を実行可能であり、管理対象としない印刷装置を当該印刷装置を管理する他の印刷管理装置による管理対象から除外する解除処理を実行不能であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷装置は、前記印刷管理装置による管理対象から自装置を除外する解除処理を実行可能であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷装置は、自装置を管理対象としない印刷管理装置から前記設定情報を受信しないことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 前記印刷装置は、自装置を管理対象としない印刷管理装置から受信した前記設定情報を前記印刷に使用しないことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の印刷処理システム。
- 印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を含んだ印刷メディア毎のメディア印刷情報を管理対象とする印刷装置毎に記憶する記憶部と、
表示部とを備え、
前記表示部は、前記管理対象の印刷装置と、前記管理対象としない印刷装置とを表示することを特徴とする印刷管理装置。 - 印刷メディアに応じた印刷に必要な設定情報を取得し、当該設定情報に従った設定で印刷を実行する印刷装置であって、
複数の管理装置のうち自装置を管理対象とする唯一の管理装置を記憶し、
前記唯一の管理装置から前記設定情報を取得することを特徴とする印刷装置。
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---|---|---|---|
JP2016247437A JP2018101320A (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | 印刷処理システム、印刷管理装置および印刷装置 |
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JP2016247437A JP2018101320A (ja) | 2016-12-21 | 2016-12-21 | 印刷処理システム、印刷管理装置および印刷装置 |
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