JP2018069699A - 印刷装置、印刷管理装置および印刷処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷メディアに関する処理や設定の不整合を防止する。【解決手段】印刷装置は、画像処理情報と印刷設定情報とを対応付けたメディア印刷情報を記憶するメディア印刷情報記憶部と、通信制御部と、印刷処理部とを備え、通信制御部は、外部から送信されるメディア印刷情報をメディア印刷情報記憶部に格納させ、メディア印刷情報記憶部に記憶されている画像処理情報を、印刷データを生成する画像処理装置へ送信し、画像処理情報を用いて生成された印刷データを画像処理装置から受信し、印刷処理部は、印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する印刷設定情報をメディア印刷情報記憶部から読み出し、当該印刷設定情報に従った設定で、受信した印刷データに基づく印刷を実行する。【選択図】図1
Description
本発明は、印刷装置、印刷管理装置および印刷処理システムに関する。
印刷メディアに印刷を行う印刷処理システムでは、印刷メディアへの印刷処理を担う印刷装置(プリンター)と、プリンターが印刷するための印刷データの生成処理を担う画像処理装置とが異なる装置である場合が多い。例えば、画像処理装置に相当するコンピューター上で印刷データが生成され、プリンターが当該コンピューターから印刷データを受信して印刷処理を実行する形態が一般的である。特に、いわゆるLFP(Large Format Printer)の分野では、このようなシステムが多く採用されている。
ここで、印刷に用いる給紙装置として設定された給紙装置にセットされている印刷用紙の向きおよび種類に対応した画像を形成するための印刷データを生成するプリンタードライバープログラムが開示されている(特許文献1参照)。
上述のシステムにおいて、印刷を完了させ、品質の良好な印刷成果物を得るためには、画像処理装置と印刷装置とで対象となる印刷メディアが一致していなければならない。しかしながら、これらの装置においては印刷メディアに適合させるための画像処理や各種設定はそれぞれ個別に行われるため、これら画像処理や各種設定が共通の印刷メディアに関する処理となることが保証されない。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、印刷メディアに関する処理や設定の不整合を確実に防いで、品質の良好な印刷成果物を得ることを可能にする印刷装置、印刷管理装置および印刷処理システムを提供する。
本発明の態様の1つは、印刷装置は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を記憶するメディア印刷情報記憶部と、通信を制御する通信制御部と、前記印刷設定情報に従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部と、を備え、前記通信制御部は、外部から送信される前記メディア印刷情報を前記メディア印刷情報記憶部に格納させ、前記メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記画像処理情報を、印刷データを生成する画像処理装置へ送信し、前記画像処理情報を用いて生成された印刷データを前記画像処理装置から受信し、前記印刷処理部は、前記印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する前記印刷設定情報を、前記メディア印刷情報記憶部から読み出し、当該読み出した印刷設定情報に従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する。
当該構成によれば、印刷装置は、外部から送信されるメディア印刷情報(画像処理情報および印刷設定情報)を記憶している。そして、印刷装置から画像処理装置へ、画像処理情報が与えられ、印刷装置は、画像処理装置により生成された印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する印刷設定情報を用いて、画像処理装置により生成された印刷データに基づく印刷を実行する。そのため、画像処理装置が印刷データの生成に際して用いる画像処理情報と、印刷装置が印刷データに基づく印刷に際して用いる印刷設定情報とに不整合(対応する印刷メディアの不一致)が生じず、結果、品質の良好な印刷成果物が得られる。
本発明の態様の1つは、前記メディア印刷情報記憶部が記憶する前記印刷設定情報は、編集された後の印刷設定情報を含んでいるとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、メディア印刷情報記憶部が記憶する印刷設定情報を、任意に編集することができる。
当該構成によれば、ユーザーは、メディア印刷情報記憶部が記憶する印刷設定情報を、任意に編集することができる。
本発明の態様の1つは、印刷装置は、前記印刷設定情報に対する編集を受け付ける編集受付部を更に備え、前記編集受付部は、編集後の前記印刷設定情報により前記メディア印刷情報記憶部が記憶している前記印刷設定情報を更新するとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、印刷装置を操作することにより、メディア印刷情報記憶部が記憶する印刷設定情報を任意に編集することができる。
当該構成によれば、ユーザーは、印刷装置を操作することにより、メディア印刷情報記憶部が記憶する印刷設定情報を任意に編集することができる。
本発明の態様の1つは、前記通信制御部は、前記メディア印刷情報を記憶する外部の管理装置から送信される前記メディア印刷情報を受信して前記メディア印刷情報記憶部に格納させ、前記管理装置に記憶されている前記印刷設定情報と、前記メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記印刷設定情報とを同期させるように機能するとしてもよい。
当該構成によれば、管理装置がある印刷装置に対応させて記憶する印刷設定情報と、当該印刷装置が記憶する印刷設定情報とを一致させることができる。
この場合、前記通信制御部は、前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現する。あるいは、前記通信制御部は、前記管理装置における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置から取得して前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現するとしてもよい。
当該構成によれば、管理装置がある印刷装置に対応させて記憶する印刷設定情報と、当該印刷装置が記憶する印刷設定情報とを一致させることができる。
この場合、前記通信制御部は、前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現する。あるいは、前記通信制御部は、前記管理装置における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置から取得して前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現するとしてもよい。
本発明の態様の1つは、前記メディア印刷情報記憶部は、前記印刷装置が使用可能な印刷メディア毎に前記画像処理情報と前記印刷設定情報とを対応付けて記憶しているとしてもよい。
当該構成によれば、膨大な種類の印刷メディア毎に画像処理情報と印刷設定情報が存在する中で、印刷装置が使用する印刷メディアに必要な画像処理情報と印刷設定情報を適切に記憶することができる。
当該構成によれば、膨大な種類の印刷メディア毎に画像処理情報と印刷設定情報が存在する中で、印刷装置が使用する印刷メディアに必要な画像処理情報と印刷設定情報を適切に記憶することができる。
本発明の態様の1つは、前記メディア印刷情報記憶部は、識別番号を記憶しており、前記通信制御部は、前記メディア指定情報として前記識別番号を使うとしてもよい。
当該構成によれば、印刷装置は、画像処理装置との情報のやり取りにおいて前記識別番号を利用することにより、容易かつ確実に、対象とする印刷メディアを特定し、必要な情報を提供したり使用したりすることができる。
当該構成によれば、印刷装置は、画像処理装置との情報のやり取りにおいて前記識別番号を利用することにより、容易かつ確実に、対象とする印刷メディアを特定し、必要な情報を提供したり使用したりすることができる。
本発明の態様の1つは、前記画像処理装置から前記メディア指定情報を入力した場合に、前記メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応して前記メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記画像処理情報を前記画像処理装置へ送信するとしてもよい。
当該構成によれば、画像処理装置が必要とする画像処理情報を的確に当該画像処理装置へ提供することができる。
当該構成によれば、画像処理装置が必要とする画像処理情報を的確に当該画像処理装置へ提供することができる。
本発明の態様の1つは、前記通信制御部は、印刷に際して採用すべき印刷モードを指定する印刷モード指定情報を含んだ前記印刷データを受信し、前記印刷処理部は、前記印刷モード指定情報が指定する印刷モードにより前記印刷を実行するとしてもよい。
当該構成によれば、印刷装置は、受信した印刷データに含まれている印刷モード指定情報が指定する印刷モードに対応した印刷設定を採用して印刷を実行することができる。
当該構成によれば、印刷装置は、受信した印刷データに含まれている印刷モード指定情報が指定する印刷モードに対応した印刷設定を採用して印刷を実行することができる。
本発明の技術的思想は、印刷装置という物以外にも様々な態様にて実現される。例えば、上述した管理装置も発明として成立する。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を印刷装置毎に記憶するメディア印刷情報記憶部と、通信を制御する通信制御部と、を備え、前記通信制御部は、外部から取得した前記メディア印刷情報を、対応する各印刷装置に記憶させるように送信するとともに、送信した前記メディア印刷情報を対応する前記印刷装置毎に前記メディア印刷情報記憶部に記憶させる。
当該構成によれば、印刷装置は、印刷管理装置から送信されて記憶したメディア印刷情報を用いて、画像処理装置に印刷データを生成させたり、生成された印刷データに基づく印刷を実行したりすることができる。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を印刷装置毎に記憶するメディア印刷情報記憶部と、通信を制御する通信制御部と、を備え、前記通信制御部は、外部から取得した前記メディア印刷情報を、対応する各印刷装置に記憶させるように送信するとともに、送信した前記メディア印刷情報を対応する前記印刷装置毎に前記メディア印刷情報記憶部に記憶させる。
当該構成によれば、印刷装置は、印刷管理装置から送信されて記憶したメディア印刷情報を用いて、画像処理装置に印刷データを生成させたり、生成された印刷データに基づく印刷を実行したりすることができる。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置は、前記印刷設定情報に対する編集を受け付ける編集受付部を更に備え、前記編集受付部は、編集後の前記印刷設定情報により印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部が記憶している前記印刷設定情報を更新可能であるとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーは、印刷管理装置を操作することにより印刷設定情報を任意に編集することができる。
当該構成によれば、ユーザーは、印刷管理装置を操作することにより印刷設定情報を任意に編集することができる。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置の前記通信制御部は、印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部において前記印刷装置毎に記憶されている前記印刷設定情報と、各印刷装置に記憶させる前記印刷設定情報とを同期させるとしてもよい。
当該構成によれば、印刷管理装置がある印刷装置に対応させて記憶する印刷設定情報と、当該印刷装置が記憶する印刷設定情報とを一致させることができる。
この場合、印刷管理装置の前記通信制御部は、印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現する。あるいは、印刷管理装置の前記通信制御部は、前記印刷装置における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置から取得して印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現するとしてもよい。
当該構成によれば、印刷管理装置がある印刷装置に対応させて記憶する印刷設定情報と、当該印刷装置が記憶する印刷設定情報とを一致させることができる。
この場合、印刷管理装置の前記通信制御部は、印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現する。あるいは、印刷管理装置の前記通信制御部は、前記印刷装置における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置から取得して印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現するとしてもよい。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置の前記メディア印刷情報記憶部は、前記印刷装置毎に、かつ、前記印刷装置が使用可能な印刷メディア毎に、前記画像処理情報と前記印刷設定情報とを対応付けて記憶しているとしてもよい。
当該構成によれば、膨大な種類の印刷メディア毎に画像処理情報と印刷設定情報が存在する中で、それぞれの印刷装置が使用する印刷メディアに必要な画像処理情報と印刷設定情報を適切に記憶することができる。
当該構成によれば、膨大な種類の印刷メディア毎に画像処理情報と印刷設定情報が存在する中で、それぞれの印刷装置が使用する印刷メディアに必要な画像処理情報と印刷設定情報を適切に記憶することができる。
本発明の態様の1つは、印刷管理装置の前記通信制御部は、公衆通信回線を介して所定のサーバーへアクセス可能であり、前記サーバーが保持する複数の印刷メディア毎の前記メディア印刷情報の中から、選択した前記メディア印刷情報を取得して前記印刷装置に記憶させるとしてもよい。
当該構成によれば、印刷管理装置は、インターネット等の公衆通信回線を通じて、前記サーバーが保有する膨大な種類の印刷メディア毎のメディア印刷情報の中から、所望のメディア印刷情報を取得して、印刷装置に記憶させることができる。
当該構成によれば、印刷管理装置は、インターネット等の公衆通信回線を通じて、前記サーバーが保有する膨大な種類の印刷メディア毎のメディア印刷情報の中から、所望のメディア印刷情報を取得して、印刷装置に記憶させることができる。
本発明の態様の1つは、前記印刷管理装置はクラウドサーバー上で実現されており、前記印刷装置とは公衆通信回線を介して通信するとしてもよい。
当該構成によれば、クラウドサーバー上にメディア印刷情報が存在することになるため、複数の印刷装置に同じメディア印刷情報を与えることが容易となったり、印刷装置側に不具合が生じた場合でもメディア印刷情報が守られたりする。
当該構成によれば、クラウドサーバー上にメディア印刷情報が存在することになるため、複数の印刷装置に同じメディア印刷情報を与えることが容易となったり、印刷装置側に不具合が生じた場合でもメディア印刷情報が守られたりする。
上述した画像処理装置も発明として成立する。また、印刷管理装置と画像処理装置と印刷装置とのいずれか2つ以上を含むシステムも発明として成立する。さらには、印刷管理装置、画像処理装置、印刷装置の各装置が実行する工程に相当する各方法の発明や、それら工程を印刷管理装置、画像処理装置、印刷装置といった装置(コンピューター)に実行させる各プログラムの発明や、各プログラムを記憶したコンピューター読取可能な記憶媒体の発明が、それぞれ成立する。
本発明の態様の1つとして、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を印刷装置毎に記憶する第1メディア印刷情報記憶部と、通信を制御する第1通信制御部と、を備える印刷管理装置と、前記メディア印刷情報を記憶するための第2メディア印刷情報記憶部と、通信を制御する第2通信制御部と、前記印刷設定情報に従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部と、を備える印刷装置と、を含み、前記第1通信制御部は、外部から取得した前記メディア印刷情報を、対応する各印刷装置に記憶させるように送信するとともに、送信した前記メディア印刷情報を対応する前記印刷装置毎に前記第1メディア印刷情報記憶部に記憶させ、前記第2メディア印刷情報記憶部は、前記印刷管理装置から送信された前記メディア印刷情報を記憶し、前記第2通信制御部は、前記第2メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記画像処理情報を、印刷データを生成する画像処理装置へ送信し、前記画像処理情報を用いて生成された印刷データを前記画像処理装置から受信し、
前記印刷処理部は、前記印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する前記印刷設定情報を、前記第2メディア印刷情報記憶部から読み出し、当該読み出した印刷設定情報に従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理システムが把握される。
前記印刷処理部は、前記印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する前記印刷設定情報を、前記第2メディア印刷情報記憶部から読み出し、当該読み出した印刷設定情報に従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理システムが把握される。
以下、各図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお各図は、本実施形態を説明するための例示に過ぎない。
1.システムの概略説明:
図1は、本実施形態にかかる印刷処理システム(以下、システム)1の構成を簡易的に示している。システム1を、印刷管理システム等と呼んでもよい。システム1は、印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30を含んでいる。
1.システムの概略説明:
図1は、本実施形態にかかる印刷処理システム(以下、システム)1の構成を簡易的に示している。システム1を、印刷管理システム等と呼んでもよい。システム1は、印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30を含んでいる。
印刷管理装置10、画像処理装置20およびプリンター30は、例えば、有線あるいは無線のLAN(Local Area Network)40に接続されており、互いに通信可能である。より具体的には、図示しないルーターを介して公衆通信回線たるインターネット通信網50に接続されたLAN40に、印刷管理装置10、画像処理装置20、プリンター30などの各種装置が接続されている。これら各種装置のそれぞれは、システム1内に複数含まれていてもよい。特に本実施形態では、システム1に複数台のプリンター30が含まれていることを想定する。
インターネット通信網50には、プリンター30のファームウェアFWや、後述するメディアファイルMF等、システム1の運用に必要な各種情報を保持し且つ公開するメディアサーバー60が少なくとも1台接続される。メディアサーバー60は、インターネット通信網50を介したクラウドサービスを提供するクラウド環境の一部(仮想サーバー)として実現されたり、物理サーバーにより実現されたりする。システム1の範疇にメディアサーバー60が含まれるとしてもよい。
印刷管理装置10や画像処理装置20は、例えば、パーソナルコンピューター(PC)や、PCと同等の処理機能を有する情報端末により実現される。
印刷管理装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信インターフェイス(IF)15等を含んでいる。制御部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部11では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより印刷管理装置10の動作を制御する。制御部11は、このようなプログラムの一種として、印刷管理に関する処理を印刷管理装置10に実行させる印刷管理プログラム16を搭載している。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリー等の記憶媒体により構成される。記憶部12は、制御部11の一部であってもよい。通信IF15は、例えばLAN40を介して外部と通信するための所定の通信規格に対応したIFの総称である。制御部11および通信IF15は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷管理装置10における通信制御部(第1通信制御部)として機能する。
印刷管理装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信インターフェイス(IF)15等を含んでいる。制御部11は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部11では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより印刷管理装置10の動作を制御する。制御部11は、このようなプログラムの一種として、印刷管理に関する処理を印刷管理装置10に実行させる印刷管理プログラム16を搭載している。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリー等の記憶媒体により構成される。記憶部12は、制御部11の一部であってもよい。通信IF15は、例えばLAN40を介して外部と通信するための所定の通信規格に対応したIFの総称である。制御部11および通信IF15は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷管理装置10における通信制御部(第1通信制御部)として機能する。
表示部13は、視覚的情報を表示するための手段であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)や、有機ELディスプレイ等により構成される。表示部13は、ディスプレイと、当該ディスプレイを駆動するための駆動回路とを含む構成であってもよい。操作受付部14は、ユーザーによる操作を受け付けるための手段であり、例えば、物理的なボタンや、タッチパネルや、マウスや、キーボード等によって実現される。むろん、タッチパネルは、表示部13の一機能として実現されるとしてもよい。また、表示部13および操作受付部14を含めて操作パネル等と呼ぶことができる。
画像処理装置20は、制御部21、記憶部22、表示部23、操作受付部24、通信IF25等を含んでいる。制御部21は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部21では、CPUが、プログラムに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することにより画像処理装置20の動作を制御する。制御部21は、このようなプログラムの一種として画像処理プログラム26を搭載している。画像処理プログラム26は、プリンター30が印刷に使用する色(例えば、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))毎の、ビットマップ展開されたラスターデータ(印刷データ)の生成を専門的に行うRIP(Raster Image Processor)ソフトウェアとしても機能する。そのため、画像処理プログラム26をRIPソフトウェアと呼び、画像処理プログラム26を搭載する画像処理装置20をRIP装置と呼んでもよい。
RIPは、比較的高画質の印刷成果物を得るために用いられる。例えば、印刷会社で用いられる業務用の高画質かつ大判のプリンター(LFP)に印刷を実行させるために、RIPによる印刷データの生成が行われる。記憶部22、表示部23、操作受付部24、通信IF25に関する基本的説明は、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信IF15に関して行った前記説明を準用することができる。制御部21および通信IF25は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する画像処理装置20における通信制御部(第3通信制御部)として機能する。
プリンター30は、ネットワークプリンターとしての一般的な構成を有しており、制御部31、記憶部32、表示部33、操作受付部34、通信IF35、プリンターエンジン36等を含んでいる。制御部31は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するICや、その他のメモリー等により構成される。制御部31では、CPUが、ファームウェアFWに従った演算処理を、RAM等をワークエリアとして用いて実行することによりプリンター30の動作を制御する。記憶部32、表示部33、操作受付部34、通信IF35に関する基本的説明は、記憶部12、表示部13、操作受付部14、通信IF15に関して行った前記説明を準用することができる。制御部31および通信IF35は、それらが協働することにより、外部との通信を制御する印刷装置30における通信制御部(第2通信制御部)として機能する。
プリンターエンジン36は、制御部31による制御下で印刷メディアへの印刷動作を実行する機構である。印刷メディアとは、用紙に限られず、フィルムや繊維等、インクやトナーを付着させることができる種々の素材による媒体を指す。プリンターエンジン36は、例えば、インクジェット方式によりインク等の液体を吐出して印刷を行う機構である。プリンターエンジン36は、インク等の液体を吐出する印刷ヘッド、印刷ヘッドを一定の走査方向へ移動させるキャリッジ、印刷メディアを搬送する搬送機構、印刷メディアを乾燥させるためのヒーター等の構成を備える。なお、プリンターエンジン36が採用する印刷方式はインクジェット方式に限定されず、電子写真方式など様々な方式を採用可能である。
システム1は、ユーザーに指定された画像から画像処理装置20が印刷データを生成し、プリンター30が指定された印刷メディアに対して印刷データに基づく印刷を実行するシステムである。印刷すべき画像としては、文書作成ソフトウェアで作成されたテキスト画像、描画ソフトウェアで形成されたグラフィック画像、デジタルカメラで撮影された写真、スキャナーで読み込まれた画像など種々のものがある。
2.メディアテーブルの説明:
次に、メディアテーブルMTについて説明する。図1に示すように、印刷管理装置10は、記憶部12にメディアテーブルMTを記憶させている。メディアテーブルMTには、印刷メディアへの印刷を実現するために画像処理装置20、プリンター30がそれぞれ必要とする情報が記述されている。
次に、メディアテーブルMTについて説明する。図1に示すように、印刷管理装置10は、記憶部12にメディアテーブルMTを記憶させている。メディアテーブルMTには、印刷メディアへの印刷を実現するために画像処理装置20、プリンター30がそれぞれ必要とする情報が記述されている。
図2は、メディアテーブルMTの構成を例示している。メディアテーブルMTは、システム1において印刷管理装置10が管理対象として認識している(予め印刷管理装置10に登録されている)プリンター30毎にまとめられたメディアファイルMFの集まりである。例えば、システム1には、プリンター識別情報“AAA”、“BBB”、“CCC”…で識別される複数台のプリンター30が含まれているとする。プリンター識別情報には、例えば、プリンター30の機種名、IPアドレス、シリアルナンバー、ファームウェアFWのバージョン情報等が含まれる。後述する機種名“xxx”、“yyy”、“zzz”は、プリンター識別情報に含まれるプリンター30の機種名の例である。
図2に例示するメディアテーブルMTでは、プリンター識別情報“AAA”のプリンター30に対応して、符号“aaa”、“bbb”、“ccc”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。また、プリンター識別情報“BBB”のプリンター30に対応して、符号“aaa”、“bbb”、“ddd”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。また、プリンター識別情報“CCC”のプリンター30に対応して、符号“eee”、“fff”、“ggg”…で示される印刷メディア毎のメディアファイルMFが用意されている。つまり、メディアテーブルMTには、プリンター30毎に、プリンター30が使用可能な印刷メディア毎のメディアファイルMFが格納されている。前記符号“aaa”、“bbb”、“ccc”、“ddd”…は、印刷メディアつまり後述のメディア基本情報MIを区別するための便宜上の表記でもある。
1つのメディアファイルMFは、1種類の印刷メディアに対応しており、メディア基本情報MI、画像処理情報PIおよび印刷設定情報SIが対応付けられた情報である。
メディア基本情報MIは、印刷メディアに関する様々な情報を含んでおり、例えば、印刷メディアの名称(メディア名称)、印刷メディアの素材のタイプ(メディアタイプ)、印刷メディアを市場に提供する提供元(メディアベンダー)、印刷メディアのサイズ(長さ、幅、重さ)、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等が含まれ得る。
メディア基本情報MIは、印刷メディアに関する様々な情報を含んでおり、例えば、印刷メディアの名称(メディア名称)、印刷メディアの素材のタイプ(メディアタイプ)、印刷メディアを市場に提供する提供元(メディアベンダー)、印刷メディアのサイズ(長さ、幅、重さ)、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等が含まれ得る。
画像処理情報PIは、対応する印刷メディア用の印刷データの生成のために画像処理装置20にとって必要となる情報である。例えば、画像処理情報PIには、カラープロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等が含まれ得る。カラープロファイルは、例えば、対応する印刷メディアの発色特性に関連して規定されたICC(International Color Consortium)プロファイルである。ICCプロファイルは、印刷データの生成工程の色変換処理において、対応する印刷メディア上で画像の色合いを高精度に再現するための情報であり、画像処理の分野で事実上標準化された客観性を有するものである。
色変換テーブルは、画像の表色系の変換(例えば、RGB(レッド、グリーン、ブルー)表色系からCMYK表色系への色変換)に際して用いられるルックアップテーブル(LUT)であり、これも対応する印刷メディアの特性に応じて規定されている。ドット振分テーブルは、色変換処理により得られたプリンター30が印刷に使用するインク色(例えば、CMYK)毎のラスターデータを、さらに画素毎に複数サイズのドットのいずれかに振り分けるドット振り分け処理のためのテーブルである。例えば、プリンター30が一滴あたりのインク重量が異なる3種類のドット(大ドット、中ドット、小ドット)を吐出可能なインクジェットプリンターであるとした場合、インク色毎のラスターデータは、画素毎の階調値がこのような3種類のいずれかのドットのオン情報またはドットのオフ情報に変換される。
さらに画像処理情報PIについて詳細に説明すると、画像処理情報PIは、ユーザーが任意に選択可能な印刷モード別に情報を有している。
図3は、ある1種類の印刷メディア(例えば、メディア基本情報MIが“aaa”である印刷メディア)に対応する画像処理情報PIであって、印刷モード別に情報が分けられている構造を例示している。当該印刷メディアを用いて印刷する場合、ユーザーは、複数の印刷モード1,2,3…のいずれかを選択可能であるとする。
図3は、ある1種類の印刷メディア(例えば、メディア基本情報MIが“aaa”である印刷メディア)に対応する画像処理情報PIであって、印刷モード別に情報が分けられている構造を例示している。当該印刷メディアを用いて印刷する場合、ユーザーは、複数の印刷モード1,2,3…のいずれかを選択可能であるとする。
印刷モードが異なることで、印刷に要する時間や画質が異なる。図3に例示するように、画像処理情報PIにおいては、印刷モード1,2,3…毎に、適切なパス数、印刷解像度、ICCプロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等がそれぞれ定義されている。パス数とは、プリンター30のキャリッジに搭載された印刷ヘッドが印刷メディアの一定領域を印刷するために当該領域上を移動する回数であり、基本的には、パス数が多い程、印刷に要する時間は長くなるが画質は高くなる。必要とされるICCプロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等は、基本的には印刷モード毎に異なるが、一部の印刷モード間で共通していることもある。
印刷設定情報SIは、対応する印刷メディアへの印刷のためにプリンター30にとって必要となる情報である。例えば、印刷設定情報SIには、前記ヒーターの温度、印刷メディアの搬送に関するパラメーター、印刷メディアの乾燥時間、印刷メディアを支持するプラテンから印刷ヘッドまでの高さであるプラテンギャップ、印刷ヘッドが有するノズルのクリーニング頻度等の様々な項目毎の設定値が含まれている。
このようなメディアテーブルMTを記憶している点で、印刷管理装置10の記憶部12は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIと各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SIとを対応付けた情報であるメディア印刷情報(印刷メディア毎のメディアファイルMF)を、プリンター30毎に記憶するメディア印刷情報記憶部(第1メディア印刷情報記憶部)、に該当すると言える。
メディアサーバー60は、市場に流通する種々の印刷メディア毎に固有のメディアファイルMFを登録したメディアリスト61(図1)を保有している。印刷メディア毎のメディアファイルMFは、例えば、各印刷メディアのメディアベンダーによって生成され、インターネット通信網50を介してメディアサーバー60にアップロードされ、メディアリスト61に登録される。また、メディアベンダーがメディアサーバー60を管理、運営する立場の事業者(メディアサーバー管理者)に対して自社の印刷メディアに関する情報を提供し、当該提供された情報に基づいてメディアサーバー管理者が生成したメディアファイルMFがメディアリスト61に登録されるとしてもよい。
メディアベンダーの中には、プリンターを市場に提供する提供元(プリンターベンダー)も含まれ得る。また、メディアベンダーやプリンターベンダーがメディアサーバー管理者であってもよい。また、メディアサーバー60は、このようなメディアサーバー管理者の数に応じて存在していてもよい。
メディアサーバー60では、メディアリスト61に一旦載せたメディアファイルMFを後に更新する場合がある。例えば、印刷メディアの仕様変更や、印刷メディアへの印刷品質を向上させるための各種情報(画像処理情報PI、印刷設定情報SI)の改善などが行われる場合がある。また、プリンター30のファームウェアFWが更新されることに伴い、当該プリンター30で使用可能な各印刷メディアのメディアファイルMFの更新が必要となる場合もある。メディアサーバー60において、このようなメディアファイルMFの更新がされたとき、当該更新の日時が、当該メディアファイルMFのメディア基本情報MI内の前記更新日時に反映される。
印刷管理装置10では、制御部11が印刷管理プログラム16を実行することにより、メディアサーバー60から必要なメディアファイルMFを取得する。つまり制御部11は、メディアサーバー60が保持する複数の印刷メディア毎のメディア印刷情報(メディアファイルMF)の中から、選択した(所望の)メディアファイルMFを取得し、メディア印刷情報記憶部(記憶部12)に記憶させる。制御部11は、通信IF15を介して、メディアサーバー60へアクセスし、管理対象としているあるプリンター30(ここでは便宜上、特定プリンターと呼ぶ。)が使用可能な印刷メディアに対応するメディアファイルMFをメディアサーバー60に要求する。メディアサーバー60は、当該要求にかかるメディアファイルMFをメディアリスト61から抽出し、抽出したメディアファイルMFをインターネット通信網50を通じて印刷管理装置10へ送信する。このようにして、メディアファイルMFがメディアサーバー60から印刷管理装置10へダウンロードされる。
制御部11は、ダウンロードしたメディアファイルMFを、前記特定プリンターに対応付けて記憶部12に記憶させる(メディアテーブルMT内に前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFの1つとして記憶させる)。このとき、ダウンロードしたメディアファイルMFが、現在のメディアテーブルMTにおいて前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFとして存在しないものであれば、当該ダウンロードしたメディアファイルMFを前記特定プリンターに対応付けてメディアテーブルMTに新たに追加する。一方、ダウンロードしたメディアファイルMFと同じ印刷メディアに対応するメディアファイルMFであって、前記更新日時が当該ダウンロードしたメディアファイルMFの前記更新日時よりも古いメディアファイルMFが、現在のメディアテーブルMTにおいて前記特定プリンターに対応するメディアファイルMFとして存在していれば、当該ダウンロードしたメディアファイルMFを前記更新日時が古いメディアファイルMFに対して上書きする。
以上の説明を踏まえ、更に本実施形態に含まれる幾つかの実施例を説明する。
以上の説明を踏まえ、更に本実施形態に含まれる幾つかの実施例を説明する。
3.第1実施例:
3‐1.メディアファイルMFのダウンロード:
図4は、印刷管理プログラム16を実行する制御部11が提供するユーザーインターフェイス(UI)画面160を例示している。UI画面160は、表示部13に表示され、ユーザーは、操作受付部14を操作することにより、UI画面160に対する入力を行うことができる。あるいは、UI画面160は、印刷管理装置10に接続する画像処理装置20の表示部23に表示され、ユーザーは、操作受付部24を操作することにより、UI画面160に対する入力を行うとしてもよい。
3‐1.メディアファイルMFのダウンロード:
図4は、印刷管理プログラム16を実行する制御部11が提供するユーザーインターフェイス(UI)画面160を例示している。UI画面160は、表示部13に表示され、ユーザーは、操作受付部14を操作することにより、UI画面160に対する入力を行うことができる。あるいは、UI画面160は、印刷管理装置10に接続する画像処理装置20の表示部23に表示され、ユーザーは、操作受付部24を操作することにより、UI画面160に対する入力を行うとしてもよい。
UI画面160は、印刷管理装置10が管理対象としている複数のプリンター30それぞれについて、種々の関連情報を表示し、またユーザーからの入力を受け付けるための画面の一例である。図4の例では、UI画面160は、印刷管理装置10が管理対象としている3台のプリンター30それぞれに対応した3つのタブ161,162,163が表示されている。むろん、管理対象のプリンター30の台数に応じて当該タブの数が決まる。各タブ161,162,163には、分かり易いように、例えば夫々のプリンター30のプリンター識別情報のうちの機種名(機種名“xxx”、“yyy”、“zzz”)が表示されている。ユーザーは、このような機種名を見て所望のタブを選択することにより、印刷管理装置10が管理対象としている複数台のプリンター30のうちのいずれか1つのプリンター30に関する専用画面を閲覧することができる。図4の例では、タブ161が選択されており、その結果、タブ161が対応するプリンター30(機種名“xxx”のプリンター30)の専用画面164が開かれている。
専用画面164には、第1メディア登録リスト165、第2メディア登録リスト166、サーバーアクセスボタン167等が表示されている。メディアサーバー60からのメディアファイルMFの取得を望むユーザーは、サーバーアクセスボタン167を操作(クリックやタップ)する。制御部11は、サーバーアクセスボタン167への操作を検知した場合、メディアファイルMFのダウンロード用画面170を新たに生成した上で、通信IF15を介してメディアサーバー60へアクセスしてメディアリスト61を表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
図5は、ダウンロード用画面170を例示している。ダウンロード用画面170は、制御部11が提供するウェブページである。ダウンロード用画面170には、メディアサーバー60が有するメディアリスト61が表示される。メディアリスト61は、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFの存在を、例えば、メディアベンダー、メディア名称、メディアタイプ、機種名(当該メディアファイルMFが対応する印刷メディアを使用可能なプリンターの機種名)、更新日時等といったメディア基本情報MIに含まれる幾つかの項目によって示している。
ユーザーは、例えば、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択しダウンロードする所定の操作を行う。操作を受けると、印刷管理装置10は、メディアサーバー60に対して取得したいメディアファイルMFを指定してダウンロード要求を行う。その要求を受けたメディアサーバー60は、選択されたメディアファイルMFを印刷管理装置10へ送信する。図4の例では、機種名“xxx”のプリンター30の専用画面164が開かれており、この専用画面164のサーバーアクセスボタン167の操作の結果、ダウンロード用画面170が開かれていることから、ユーザーは、メディアリスト61から機種名が“xxx”であるメディアファイルMFを選択し、ダウンロードすることができる。
なお、図4の例のように機種名“xxx”のプリンター30の専用画面164が開かれ、この専用画面164のサーバーアクセスボタン167の操作の結果、ダウンロード用画面170が生成される場合、制御部11は、メディアサーバー60に、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを表示するためのデータを要求する。メディアサーバー60は、当該要求に応え、保有する大量のメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを表示するためのデータを制御部11へ送信する。制御部11は、当該取得したデータに基づいて、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFのみを列挙したリスト(メディアリスト61の一部分)をダウンロード用画面170に表示させる。この結果、ユーザーは、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択することにより、機種名“xxx”に対応するメディアファイルMFを容易かつ確実にダウンロードすることができる。
さらに、ダウンロード用画面170には、メディアリスト61から所望のメディアファイルMFを検索するための検索ツール171が表示されるとしてもよい。検索ツール171は、ユーザーに入力された検索条件(メディアベンダー、メディアタイプ、機種名等)に従って、条件が該当するメディアファイルMFだけを表示するためのデータをメディアサーバー60から取得する。制御部11は、当該取得したデータに基づいて、メディアサーバー60が有するメディアファイルMFのうち、検索ツール171に入力された検索条件に該当するメディアファイルMFのみを列挙したリスト(メディアリスト61の一部分)をダウンロード用画面170に表示させる。この結果、ユーザーは、ダウンロード用画面170に表示されたメディアリスト61から任意にメディアファイルMFを選択することにより、所望の条件に合致するメディアファイルMFを容易にダウンロードすることができる。
第1メディア登録リスト165(図4)には、専用画面164のプリンター30(機種名“xxx”のプリンター30)に対応して上述のようにメディアサーバー60から印刷管理装置10へダウンロードされたメディアファイルMFが表示されている。図4の例では、第1メディア登録リスト165には、メディアベンダー、メディア名称、メディアタイプ…といったメディア基本情報MIに含まれる幾つかの項目により、ダウンロードされた各メディアファイルMFの存在がユーザーに示されている。
専用画面164においては、第1メディア登録リスト165内のメディアファイルMFを、第2メディア登録リスト166(図4)に登録することができる。第2メディア登録リスト166は、印刷メディアにメディア番号を付して登録する。メディア番号とは、例えば、♯1から始まる連番であり、プリンター30毎に、そのプリンター30を含むシステム1内のみで印刷メディアを識別するための便宜上の番号である。メディア番号は、メディア基本情報MIとしてメディアサーバー60からダウンロードされるものではない。
例えば、ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したいメディアファイルMFを第1メディア登録リスト165内で選択するとともに、対応付けたいメディア番号(例えば、メディア番号♯1)を第2メディア登録リスト166内で選択する。この状況で、ユーザーは、専用画面164内に用意されたコピーボタン168を操作する。このような操作に応じて、制御部11は、第1メディア登録リスト165内で選択されているメディアファイルMFに関する表示を、第2メディア登録リスト166内で選択されているメディア番号に対応する欄にコピーして表示させる。
印刷管理装置10の記憶部12には、メディアサーバー60から前記のようにダウンロードされた各メディアファイルMFを記憶する第1記憶領域(第1メディア登録リスト165内の各メディアファイルMFを実際に記憶する領域)と、第2メディア登録リスト166に登録するメディアファイルMFをメディア番号と対応付けて実際に記憶する第2記憶領域とが用意されている。従って、制御部11は、第1記憶領域に記憶されている前記選択されたメディアファイルMFをコピーして、第2記憶領域に前記選択されたメディア番号と対応付けて貼り付ける処理を実行する。つまり、第1記憶領域、第2記憶領域ともに、印刷管理装置10が管理対象とするプリンター30毎に、プリンター30に対応付けられた各メディアファイルMFが記憶されることとなる。このように、第1記憶領域または第2記憶領域に記憶されている、プリンター30毎に対応付けられた各メディアファイルMFが、メディアテーブルMT(図2)の具体的内容例に該当する。
3‐2.印刷設定情報SIの編集:
ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集することができる。ユーザーは、印刷設定情報SIを編集する対象のメディアファイルMF(編集対象ファイル)を第2メディア登録リスト166内で選択した状態で、編集開始のための所定操作を実行する。すると制御部11は、当該操作に応じて、編集対象ファイルの印刷設定情報SIを編集するための編集用画面180を、表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
ユーザーは、第2メディア登録リスト166に登録したメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集することができる。ユーザーは、印刷設定情報SIを編集する対象のメディアファイルMF(編集対象ファイル)を第2メディア登録リスト166内で選択した状態で、編集開始のための所定操作を実行する。すると制御部11は、当該操作に応じて、編集対象ファイルの印刷設定情報SIを編集するための編集用画面180を、表示部13(あるいは表示部23)に表示させる。
図6は、編集用画面180を例示している。編集画面180は、編集対象ファイルのメディア基本情報MIの一部、例えばメディア名称(メディア設定名)等を編集可能な編集入力欄181を有するが、主に、印刷設定情報SIの各項目を編集可能な編集入力欄182を有している。ユーザーは、編集入力欄182に対して任意の入力を行うことで、編集対象ファイルの現在の印刷設定情報SIの各項目(プラテンギャップ、ヒーターの温度、印刷メディアの搬送に関するパラメーター、印刷メディアの乾燥時間、クリーニング頻度…等の各項目)の設定値を変更(編集)することができる。
ユーザーは、編集入力欄182等への任意の入力をした上で、編集用画面180に用意されているOKボタン183を操作する。当該OKボタン183への操作に応じて、制御部11は、編集用画面180の表示を終了させるとともに、当該OKボタン183が操作された時点での編集用画面180内での編集内容により、第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイルの印刷設定情報SI等を更新する。これにより、ユーザーが第2メディア登録リスト166内で編集対象ファイルとして任意に選択したメディアファイルMF(例えば、メディア番号♯1のメディアファイルMF)の印刷設定情報SIが編集されたことになる。制御部11は、記憶部12の第1記憶領域に記憶されているメディアファイルMFは編集の対象とせず、記憶部12の第2記憶領域に記憶されているメディアファイルMFの印刷設定情報SIを編集の対象とすることで、メディアサーバー60から取得した状態のままのメディアファイルMFも保持することができる。
このようにメディア印刷情報記憶部(記憶部12)が記憶する印刷設定情報SIは、編集された後の印刷設定情報SIを含んでいると言える。また、印刷管理装置10は、制御部11、表示部13、操作受付部14等が、印刷設定情報SIに対する編集を受け付ける編集受付部としても機能すると言え、当該編集受付部は、受け付けた操作に応じて編集した印刷設定情報SIにより、メディア印刷情報記憶部(記憶部12)が記憶している印刷設定情報SIを更新可能である。
3‐3.プリンター30との印刷設定情報SIの同期:
本実施例では、印刷管理装置10は、管理対象とするプリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶しているメディアファイルMFを、夫々が対応する各プリンター30にも記憶させる。つまり各プリンター30は、印刷管理装置10がプリンター30毎に記憶するメディアファイルMFのうち、自装置に対応するメディアファイルMFを記憶するための記憶部32(メディア印刷情報記憶部)を備え、記憶部32は、印刷管理装置10から取得したメディアファイルMFを格納するメディアテーブルMTp(図1)を有している。記憶部32については、これを第2メディア印刷情報記憶部と呼んでもよい。
本実施例では、印刷管理装置10は、管理対象とするプリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶しているメディアファイルMFを、夫々が対応する各プリンター30にも記憶させる。つまり各プリンター30は、印刷管理装置10がプリンター30毎に記憶するメディアファイルMFのうち、自装置に対応するメディアファイルMFを記憶するための記憶部32(メディア印刷情報記憶部)を備え、記憶部32は、印刷管理装置10から取得したメディアファイルMFを格納するメディアテーブルMTp(図1)を有している。記憶部32については、これを第2メディア印刷情報記憶部と呼んでもよい。
この場合、制御部11は、管理対象としているプリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に記憶している各メディアファイルMFを、通信IF15を介して、対応するプリンター30へ送信する。より具体的には、ユーザーは、例えば専用画面164に用意された適用ボタン169(図4)を操作する。制御部11は、適用ボタン169が操作されたことに応じて、当該適用ボタン169を有する専用画面164が対応するプリンター30(例えば、機種名“xxx”のプリンター30)に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に現在記憶されている各メディアファイルMFを、当該プリンター30へ送信する。
図7は、プリンター30が有するメディアテーブルMTpを例示している。プリンター30の制御部31は、印刷管理装置10から送信された、自身が使用可能な印刷メディア毎のメディアファイルMFを、記憶部32のメディアテーブルMTpに格納する。上述したように、メディア基本情報MIには、メディア名称、メディアタイプ、メディアベンダー、印刷メディアのサイズ、メディアファイルMFの更新日時、当該印刷メディアを使用可能なプリンター30の機種名等、様々な情報が含まれる。しかし、メディアテーブルMTpにおいては、このようなメディア基本情報MIの全てが必要な訳ではなく、メディアテーブルMTp内で印刷設定情報SIと一対一で対応付けられた、印刷メディアを識別可能な情報が有ればよい。
図7と図2との比較から判るように、プリンター30が有するメディアテーブルMTpは基本的に、印刷管理装置10が有するメディアテーブルMTのうち、当該プリンター30(例えば、プリンター識別情報“AAA”で識別される1台のプリンター30)に対応付けられている各メディアファイルMFにより構成されている。また、本実施例では、メディアテーブルMTpには、印刷メディア毎のメディア基本情報MIの他に、プリンター30を特定したシステム1内でのみ通用する前記メディア番号が格納されるとする(図7参照)。つまり、制御部11は、適用ボタン169が操作された場合、当該適用ボタン169を有する専用画面164が対応するプリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に現在記憶されている各メディアファイルMFと、各メディアファイルMFのメディア番号とを、当該プリンター30へ送信する。ただし、本実施形態においてメディア番号は必須ではなく、印刷メディアを特定できる情報であれば、例えばメディア名称等の他の情報であってもよい。
プリンター30が記憶部32(メディアテーブルMTp)に記憶する印刷メディア毎の印刷設定情報SIは、内容が印刷管理装置10側の印刷設定情報SIと一致していることが望ましい。そこで、制御部11は、記憶部12においてプリンター30毎に記憶されている印刷設定情報SIと、各プリンター30に記憶させる印刷設定情報SIとを同期させるように機能する。上述したように、制御部11は、適用ボタン169が操作された場合、当該適用ボタン169を有する専用画面164が対応するプリンター30に対応付けて記憶部12の第2記憶領域に“現在”記憶されている各メディアファイルMFを、当該プリンター30へ送信する。あるプリンター30に関し、上述したように編集用画面180を通じて、第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイル(メディアファイルMF)の印刷設定情報SIが編集された場合、その後に当該プリンター30へ送信されるメディアファイルMFは、当然、編集後の印刷設定情報SIを含んでいる。
つまり、制御部11は、記憶部12(第2記憶領域)における編集後の印刷設定情報SIをプリンター30へ送信して記憶させることにより、印刷管理装置10とプリンター30との間で印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。プリンター30側では、自身が使用可能な印刷メディアに対応したメディアファイルMF(およびメディア番号)を印刷管理装置10から受信した場合、メディアテーブルMTpに当該受信したメディアファイルMFと同じメディア基本情報MI(およびメディア番号)に対応するメディアファイルMFが既に格納されている場合には、当該受信したメディアファイルMFを当該同じメディア基本情報MI(およびメディア番号)に対応するメディアファイルMFに上書きする。このようにメディアファイルMFが印刷管理装置10からプリンター30へ送信される処理について、プリンター30側の視点で表現すると、制御部31は、印刷管理装置10に記憶されている印刷設定情報SIと、記憶部32(メディアテーブルMTp)に記憶されている印刷設定情報SIとを同期させると言える。つまり、制御部31は、印刷管理装置10における編集後の印刷設定情報SIを印刷管理装置10から取得して記憶部32(メディアテーブルMTp)に記憶させることにより、印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。
なお、制御部11は、編集用画面180のOKボタン183が操作され、かつその後に、専用画面164の適用ボタン169が操作された場合に、当該OKボタン183が操作された時点での編集用画面180内での編集内容による第2記憶領域に記憶されている編集対象ファイル(メディアファイルMF)の印刷設定情報SIの更新と、当該更新後(編集後)の印刷設定情報SIを含んだメディアファイルMFを対応するプリンター30へ送信する処理とを、同時に実行するとしてもよい。このような構成によれば、印刷管理装置10側での印刷設定情報SIの編集を、即座に、プリンター30側で保有する印刷設定情報SIに反映させることができる。
上述したような、UI画面160における専用画面を通じたメディアファイルMFのダウンロードや、ダウンロードしたメディアファイルMFとメディア番号とを対応付ける処理や、印刷設定情報SIを編集する処理や、メディアファイルMFをプリンター30へ送信する処理(印刷設定情報SIを同期させる処理)の手順は、印刷管理装置10が管理対象としている他のプリンター30(機種名“yyy”や“zzz”のプリンター30)のタブ162,163(図4)が選択された場合も同様である。また、制御部11は、管理対象としている各プリンター30が使用可能な印刷メディア毎のメディアファイルMFが、メディアサーバー60のメディアリスト61において新たに登録されたり更新されたりすることを、メディアサーバー60との通信により定期的にチェックし、チェックの結果に応じ、ダウンロード未実施のメディアファイルMFをプリンター30に対応付けてメディアサーバー60から自動的にダウンロードするとしてもよい。
プリンター30は、印刷設定情報SIの編集や同期に関して常に受け身であるとは限らない。制御部31は、メディアテーブルMTpに印刷メディア毎(メディア基本情報MI毎)に格納されている印刷設定情報SIのいずれかを選択した編集の要求を、操作受付部34への所定操作に応じて受け付ける。制御部31は、このような編集の要求を受け付けたとき、例えば、上述の編集用画面180に相当する編集用画面(プリンター側編集用画面)を表示部33へ表示させる。そして制御部31は、表示部33に表示させたプリンター側編集用画面を通じて、前記選択された印刷設定情報SIに対する、ユーザーによる操作受付部34の操作に応じた任意の編集を受け付ける。
ユーザーは、プリンター側編集用画面への任意の入力をした上で、例えば、プリンター側編集用画面に用意されているOKボタンを操作する。当該OKボタンへの操作に応じて、制御部31は、プリンター側編集用画面の表示を終了させるとともに、当該OKボタンが操作された時点でのプリンター側編集用画面内での編集内容により、メディアテーブルMTpに格納されている前記選択された印刷設定情報SIを更新する。これにより、ユーザーがプリンター30が有するメディアテーブルMTp内で編集対象として任意に選択した印刷設定情報SIが編集されたことになる。従って、プリンター30のメディア印刷情報記憶部(記憶部32)が記憶する印刷設定情報SIは、外部からの操作に応じて編集された後の印刷設定情報SIを含んでいると言える。
このようにプリンター30は、制御部31、表示部33、操作受付部34等が、印刷設定情報SIに対する編集を受け付ける編集受付部としても機能すると言え、当該編集受付部は、受け付けた操作に応じて編集した印刷設定情報SIにより、メディア印刷情報記憶部(記憶部32)が記憶しているメディアテーブルMTp内の印刷設定情報SIを更新する。
プリンター30は、上述したようにプリンター側編集用画面を通じて、メディアテーブルMTp内の印刷設定情報SIが編集された場合、当該編集後の印刷設定情報SIを、対応するメディア基本情報MI(および又はメディア番号)とともに通信IF35を介して印刷管理装置10へ送信する。つまり、制御部31は、メディア印刷情報記憶部(記憶部32)における編集後の印刷設定情報SIを印刷管理装置10へ送信して記憶させることにより印刷設定情報SIの同期を実現する。印刷管理装置10側では、メディア基本情報MI(および又はメディア番号)と印刷設定情報SIとの組み合わせをプリンター30から受信した場合、当該プリンター30および当該受信したメディア基本情報MI(および又はメディア番号)に対応して記憶部12の第2記憶領域に記憶されている印刷設定情報SIを、当該受信した印刷設定情報SIにより上書きする。これを印刷管理装置10側の視点で表現すると、制御部11は、プリンター30における編集後の印刷設定情報SIをプリンター30から取得してメディア印刷情報記憶部(記憶部12)に記憶させることにより印刷設定情報SIの同期を実現すると言える。
このように本実施例では、印刷管理装置10、プリンター30のいずれにおいても印刷設定情報SIを編集し、編集結果を両装置間で同期させることができる。そのため、印刷メディア毎のプリンター30の設定を編集したいと望むユーザーの利便性が向上する。
このように本実施例では、印刷管理装置10、プリンター30のいずれにおいても印刷設定情報SIを編集し、編集結果を両装置間で同期させることができる。そのため、印刷メディア毎のプリンター30の設定を編集したいと望むユーザーの利便性が向上する。
3‐4.画像処理装置20による印刷データ生成処理:
次に、システム1における画像処理装置20の動作を説明する。
図8は、画像処理装置20の制御部21が画像処理プログラム26を実行することにより実現する印刷データ生成処理をフローチャートにより示している。
制御部21は、印刷すべき画像を示す画像データをユーザーの操作に応じて取得する(ステップS100)。ここで言う画像データとは、例えば、画像処理装置20が搭載する文書作成ソフトウェアや描画ソフトウェアにより生成された画像データ、外部のデジタルカメラやスキャナーやその他のPC等から入力した画像データ等である。
次に、システム1における画像処理装置20の動作を説明する。
図8は、画像処理装置20の制御部21が画像処理プログラム26を実行することにより実現する印刷データ生成処理をフローチャートにより示している。
制御部21は、印刷すべき画像を示す画像データをユーザーの操作に応じて取得する(ステップS100)。ここで言う画像データとは、例えば、画像処理装置20が搭載する文書作成ソフトウェアや描画ソフトウェアにより生成された画像データ、外部のデジタルカメラやスキャナーやその他のPC等から入力した画像データ等である。
制御部21は、印刷処理を実行させるプリンター30の指定を受け付ける(ステップS110)。ここでは制御部21は、例えば、システム1に含まれる各プリンター30とのLAN40を介した事前の通信に基づいて、印刷処理を実行させるプリンター30として指定可能な各プリンター30を認識済みであるとする。そこで、制御部21は、プリンター30の指定を入力するためのUI画面(印刷条件入力UI画面)を生成し、表示部23に表示させる。印刷条件入力UI画面には、システム1に含まれる各プリンター30が、例えば上述したプリンター識別情報に基づいて、ユーザーがそれぞれを識別可能な態様で表示される。従って、ユーザーは、印刷条件入力UI画面を見ることにより、指定可能なプリンター30を知ることができ、操作受付部24を操作することにより、印刷条件入力UI画面に対してプリンター30を指定する入力を行う。制御部21は、このような指定を受け付ける。
次に、制御部21は、印刷に使用する印刷メディアの指定を受け付ける(ステップS120)。制御部21は、ステップS110で受け付けた指定にかかるプリンター(以下、指定プリンター)30へ使用可能な印刷メディアを、通信IF25を介して問い合わせる。当該問い合わせを画像処理装置20から受けた指定プリンター30の制御部31は、記憶部32のメディアテーブルMTpに格納されている各メディアファイルMFのメディア基本情報MIを、通信IF35を介して、当該問い合わせの送信元である画像処理装置20へ送信する。このとき、制御部31は、各メディアファイルMFのメディア基本情報MIに加え、メディアテーブルMTpにおいて各メディアファイルMFに対応付けられているメディア番号を画像処理装置20へ送信してもよい。以下では、印刷メディアに関するメディア基本情報MIおよびメディア番号をまとめて、メディア基本情報MI等、と呼ぶ。
制御部21は、指定プリンター30から上述のように送信された各メディアファイルMFのメディア基本情報MI等に基づいて、印刷メディアの指定を入力するためのUI画面(前記印刷条件入力UI画面の一種)を生成し、表示部23に表示させる。この結果、印刷条件入力UI画面には、指定プリンター30において使用可能な各印刷メディアの情報(メディア名称、メディアタイプ、メディアベンダー、メディア番号等)が表示される。従って、ユーザーは、印刷条件入力UI画面を見ることにより、指定プリンター30において指定可能な印刷メディアを知ることができ、操作受付部24を操作することにより、印刷条件入力UI画面に対して印刷メディアを指定する入力を行う。制御部21は、このような指定を受け付ける。
プリンター30および印刷メディアの指定を受け付けた画像処理装置20は、前記指定された印刷メディアに対応する画像処理情報PIを、指定プリンター30から取得する(ステップS130)。この場合、画像処理装置20は、印刷メディアを指定するメディア指定情報を、通信IF25を介して指定プリンター30へ送信する。メディア指定情報とは、指定プリンター30が使用可能な印刷メディアのそれぞれを一義的に示す情報であればよく、メディア名称等であってもよい。本実施例では、メディア指定情報としてより単純なメディア番号を用いる。ステップS110,S120において、ユーザーが、印刷条件入力UI画面を通じて、例えば機種名“xxx”のプリンター30を指定し、かつ当該機種名“xxx”のプリンター30が使用可能な複数の印刷メディアの中からメディア番号♯1が付された印刷メディアを指定したと仮定する。この場合、画像処理装置20は、指定プリンター30(機種名“xxx”のプリンター30)へ、メディア指定情報(=メディア番号♯1)を送信する。なお、画像処理装置20は、システム1に含まれる複数台のプリンター30の中に同一機種のプリンター30が複数含まれている場合を想定して、指定プリンター30を、例えば機種名とIPアドレスやシリアルナンバーとの組み合わせ等で識別するとしてもよい。
メディア指定情報を画像処理装置20から入力した指定プリンター30の制御部31は、メディア指定情報が示す印刷メディアに対応して記憶部32のメディアテーブルMTpに記憶されているメディアファイルMFから、画像処理情報PIを読み出す。そして、当該読み出した画像処理情報PIを、通信IF35を介して、前記メディア指定情報の送信元である画像処理装置20へ送信する。これにより、画像処理装置20は、指定された印刷メディアに対応する印刷データの生成に必要な画像処理情報PIを指定プリンター30から取得できたことになる。
次に、制御部21は、前記取得した画像処理情報PIに基づいて、前記指定された印刷メディア用の印刷データを生成する(ステップS140)。この場合、前記取得した画像データに対して、画像処理情報PIに基づく画像処理を実行することにより、指定プリンター30が印刷に使用するインク色(例えば、CMYK)毎のラスターデータ(印刷データ)を生成する。例えば、制御部21は、画像データに対して、画像処理情報PIに含まれる印刷解像度に応じた解像度変換処理や、色変換テーブルを用いた色変換処理や、カラープロファイルを用いたカラーマッチングや、ドット振分テーブルを用いたドット振り分け処理や、パス数に応じたデータの並び替え処理を実行し、最終的にプリンター30へ提供する形態の印刷データを生成する。
上述したように、画像処理情報PIは印刷モード別に情報を有している場合がある(図3)。画像処理情報PIが印刷モード別の情報を有している場合、制御部21は、それら印刷モードのいずれかを指定させるためのUI画面を表示部23に表示させ、ユーザーの操作受付部24の操作による印刷モードの指定を受け付ける。そして、制御部21は、当該指定された印刷モードに対応するパス数、印刷解像度、カラープロファイル、色変換テーブル、ドット振分テーブル等の画像処理情報PIに基づいて、印刷データを生成する。つまり、ユーザーが任意に指定したプリンター30、印刷メディアおよび印刷モードの組合せに最適な印刷データが生成される。
制御部21は、前記のように生成した印刷データを、印刷メディアを指定する前記メディア指定情報とともに、通信IF25を介して指定プリンター30へ送信する(ステップS150)。むろん、ステップS150で印刷データとともに送信するメディア指定情報は、ステップS120で受け付けた指定にかかる印刷メディアを示す情報(ここでは、メディア番号)であり、ステップS150における送信先のプリンター30は、ステップS110で受け付けた指定にかかるプリンター30である。印刷データとともにメディア指定情報を送信するとは、印刷データにメディア指定情報を付随させたり紐づけたりして送信する態様や、印刷データ内にメディア指定情報を含めて送信する態様等を含む。なお、印刷データの生成に際して上述したように印刷モードの指定を受けた場合には、制御部21は、ステップS150では、この指定された印刷モード、つまり印刷に際して採用すべき印刷モードを指定する印刷モード指定情報も含めて、印刷データを指定プリンター30へ送信する。印刷モード指定情報は、印刷モードの具体的内容、例えば、パス数等を含む 情報である。
3‐5.プリンター30による印刷処理:
図9は、プリンター30の制御部31がファームウェアFWに従って実行する印刷処理をフローチャートにより示している。
制御部31は、通信IF35を介して外部から印刷データを受信したか否かを判定する(ステップS200)。印刷データを受信した場合(ステップS200において“Yes”)、処理をステップS210へ進める。上述したように画像処理装置20が送信した、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に生成された印刷データと当該メディア指定情報とを、プリンター30(指定プリンター30)が受信する。
図9は、プリンター30の制御部31がファームウェアFWに従って実行する印刷処理をフローチャートにより示している。
制御部31は、通信IF35を介して外部から印刷データを受信したか否かを判定する(ステップS200)。印刷データを受信した場合(ステップS200において“Yes”)、処理をステップS210へ進める。上述したように画像処理装置20が送信した、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に生成された印刷データと当該メディア指定情報とを、プリンター30(指定プリンター30)が受信する。
ステップS210では、制御部31は、前記印刷データとともに受信したメディア指定情報を取得し、当該メディア指定情報(メディア番号)に対応する印刷設定情報SIを、記憶部32のメディアテーブルMTpから読み出す。プリンター30は、メディアテーブルMTpを有しているため、印刷データに基づく印刷処理を実行する際に、その都度印刷管理装置10にアクセスせずとも、印刷処理に必要な印刷設定情報SIを取得することができる。
次に、制御部31は、ステップS210で読み出した印刷設定情報SIに従ってプリンターエンジン36各部の動作条件を設定する(ステップS220)。制御部31は、前記読み出した印刷設定情報SIに従って、例えば、ヒーターの温度、搬送機構による印刷メディアの搬送、印刷メディアの乾燥時間、プラテンギャップ、クリーニング頻度等の様々な項目を設定する。そして、制御部31は、前記受信した印刷データをプリンターエンジン36に転送し、プリンターエンジン36に、前記受信したメディア指定情報が指定する印刷メディアへの、印刷データに基づく印刷を実行させる(ステップS230)。つまり、制御部31およびプリンターエンジン36は、それらが協働することにより、印刷設定情報SIに従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部として機能する。
制御部31は、画像処理装置20から印刷モード指定情報を含んだ印刷データを受信することがある。制御部31は、印刷モード指定情報を含んだ印刷データを受信した場合には、印刷モード指定情報が指定する印刷モードによりプリンターエンジン36に印刷を実行させる。例えば、制御部31は、印刷モード指定情報が示す印刷モードのパス数に応じて、プリンターエンジン36が有するキャリッジの動作や搬送機構の搬送タイミングを制御することができる。以上により、ユーザーが指定したプリンター30によるユーザーが指定した印刷メディアへの印刷が完了する。
4.第2実施例:
次に、第2実施例について説明する。なお、第2実施例以下では、それまでに説明した実施形態や各実施例と異なる点を説明する。第2実施例においては、画像処理装置20は、記憶部22に画像処理情報テーブル220(図1)を有している。
印刷管理装置10は、管理対象とするプリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶している各メディアファイルMFの画像処理情報PIを画像処理装置20にも記憶させる。つまり画像処理装置20は、印刷管理装置10が記憶する画像処理情報PIを記憶するための記憶部22を備え、記憶部22は、印刷管理装置10から取得した画像処理情報PIを格納する画像処理情報テーブル220を有している。
次に、第2実施例について説明する。なお、第2実施例以下では、それまでに説明した実施形態や各実施例と異なる点を説明する。第2実施例においては、画像処理装置20は、記憶部22に画像処理情報テーブル220(図1)を有している。
印刷管理装置10は、管理対象とするプリンター30毎に対応付けて記憶部12に記憶している各メディアファイルMFの画像処理情報PIを画像処理装置20にも記憶させる。つまり画像処理装置20は、印刷管理装置10が記憶する画像処理情報PIを記憶するための記憶部22を備え、記憶部22は、印刷管理装置10から取得した画像処理情報PIを格納する画像処理情報テーブル220を有している。
この場合、制御部11は、管理対象としているプリンター30に対応付けて記憶部12(例えば第2記憶領域)に記憶している各メディアファイルMFの画像処理情報PIを、当該メディアファイルMFのメディア基本情報MI等と、対応するプリンター30のプリンター識別情報とともに、通信IF15を介して、画像処理装置20へ送信する。
図10は、画像処理装置20が有する画像処理情報テーブル220を例示している。画像処理装置20は、印刷管理装置10から送信された、プリンター識別情報と、プリンター識別情報に対応付けられたメディア基本情報MI等と画像処理情報PIとの組み合わせを、記憶部22の画像処理情報テーブル220に格納する。画像処理情報テーブル220は、基本的には、印刷管理装置10が有するメディアテーブルMT(図2)から印刷設定情報SIを除いた情報であると言える。なお、制御部11は、管理対象としているプリンター30に対応付けて記憶部12に記憶している各メディアファイルMF(メディアテーブルMT)に、メディアファイルMFの追加や更新があった場合には、当該追加や更新にかかるメディアファイルMF内の情報(メディア基本情報MIや画像処理情報PI)を随時、画像処理装置20へ送信し、当該送信した情報により画像処理情報テーブル220の内容をアップデートさせる。また、画像処理装置20が、記憶部22の画像処理情報テーブル220に格納するプリンター30毎(プリンター識別情報毎)の情報は、印刷管理装置10ではなく、システム1内の各プリンター30から取得した情報であってもよい。
図11は、第2実施例において画像処理装置20の制御部21が画像処理プログラム26を実行することにより実現する印刷データ生成処理をフローチャートにより示している。ステップS300は、ステップS100(図8)と同じである。ステップS310は、基本的にはステップS110,S120(図8)と同じであり、制御部21は、印刷処理を実行させるプリンター30および印刷に使用する印刷メディアの指定を受け付ける。ただし第2実施例では、制御部21は、ステップS310のタイミングで、指定プリンター30へ使用可能な印刷メディアを問い合わせる必要はない。制御部21は、記憶部22に記憶されている画像処理情報テーブル220に含まれている情報に基づいて、上述の印刷条件入力UI画面を生成し、表示部23に表示させることができる。
印刷条件入力UI画面を介してプリンター30および印刷メディアの指定を受け付けた画像処理装置20は、当該指定されたプリンター30および印刷メディアに対応する画像処理情報PIを、画像処理情報テーブル220から読み出す(ステップS320)。つまり第2実施例では、画像処理装置20は、画像処理情報テーブル220を有しているため、印刷データを生成する際に、その都度、指定プリンター30にアクセスせずとも、印刷データの生成に必要な画像処理情報PIを取得することができる。次に、制御部21は、画像処理情報テーブル220から読み出した画像処理情報PIに基づいて、ステップS310で指定された印刷メディア用の印刷データを生成する(ステップS330)。むろん第2実施例においても、制御部21は、ユーザーに印刷モードを指定させるためのUI画面を表示部23に表示させ、指定された印刷モードに対応する画像処理情報PIに基づいて印刷データを生成することができる。ステップS340は、ステップS150(図8)と同じである。
5.まとめ:
このように本実施形態では、印刷管理装置10は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIと各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SIとを対応付けた情報であるメディア印刷情報(印刷メディア毎のメディアファイルMF)を、プリンター30毎に記憶する第1メディア印刷情報記憶部(記憶部12)を備える。そして、印刷管理装置10は、これらプリンター30毎に記憶されているメディア印刷情報を、夫々が対応する各プリンター30に記憶させる。つまりプリンター30は、外部(印刷管理装置10)から送信されるメディア印刷情報を第2メディア印刷情報記憶部(記憶部32)に格納させる。また、プリンター30は、記憶部32に記憶されている画像処理情報PIを、印刷データを生成する画像処理装置へ送信する。
このように本実施形態では、印刷管理装置10は、各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報PIと各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報SIとを対応付けた情報であるメディア印刷情報(印刷メディア毎のメディアファイルMF)を、プリンター30毎に記憶する第1メディア印刷情報記憶部(記憶部12)を備える。そして、印刷管理装置10は、これらプリンター30毎に記憶されているメディア印刷情報を、夫々が対応する各プリンター30に記憶させる。つまりプリンター30は、外部(印刷管理装置10)から送信されるメディア印刷情報を第2メディア印刷情報記憶部(記憶部32)に格納させる。また、プリンター30は、記憶部32に記憶されている画像処理情報PIを、印刷データを生成する画像処理装置へ送信する。
画像処理装置20は、プリンター30から取得した画像処理情報PIに基づいて、メディア指定情報が指定する印刷メディア用の印刷データを生成し、メディア指定情報と生成した印刷データとをプリンター30へ送信する。プリンター30は、メディア指定情報と、メディア指定情報が指定する印刷メディア用に画像処理装置20により生成された印刷データとを受信する。そして、記憶部32のメディアテーブルMTpから読み出した、前記メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する印刷設定情報SIに従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する。
つまり、画像処理装置20は、メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する画像処理情報PIに基づいて印刷データを生成し、プリンター30は、当該メディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する印刷設定情報SIに従った設定を採用して印刷データに基づく印刷を行う。そのため、画像処理装置20が印刷データの生成に際して用いる画像処理情報PIと、プリンター30が印刷データに基づく印刷に際して用いる印刷設定情報SIとに不整合(対応する印刷メディアの不一致)が生じず、品質の良好な印刷成果物が得られる。特に、RIP装置(画像処理装置20)においてICCプロファイルを用いたカラーマッチング等により印刷メディアの特性に応じた精密な色合わせをした刷データを生成し、LFP(プリンター30)で印刷メディアに応じた細かな印刷設定(例えば、ヒーター温度やプラテンギャップ等の設定)を行った上で印刷データに基づく高画質な印刷成果物を出力させる場面において、本実施形態は大きな効果を奏する。印刷データ生成時に対象としていた印刷メディアと、プリンター30による印刷設定時に対象とする印刷メディアとが相違していると、印刷データと印刷設定とが最適な組み合わせとならず、結果、ユーザーが期待する高画質な印刷成果物を得ることができない。しかし本実施形態によれば、上述したような印刷メディアの不一致が確実に防がれるため、ユーザーが期待する高画質な印刷成果物を得ることができる。
本実施形態では、印刷管理装置10は、プリンター30が記憶部32のメディアテーブルMTpに格納する印刷メディア毎のメディアファイルMFを、記憶部12においてバックアップとして保持していると言える。つまり、印刷管理装置10は、インターネット通信網50を介してメディアサーバー60からメディアファイルMFを取得してプリンター30に記憶させる前提で、当該記憶させるメディアファイルMFを自らも記憶する。このような観点によれば、本実施形態は、外部(例えば、メディアサーバー60)から取得したメディア印刷情報を、対応するプリンター30に記憶させるように送信するとともに、送信したメディア印刷情報を対応するプリンター30毎に記憶部12に記憶させる印刷管理装置10、を開示していると言える。なお、印刷管理装置10が外部(例えば、メディアサーバー60)から取得したメディアファイルMFをプリンター30へ送信する処理は、上述したような印刷管理装置10へのユーザーの操作(適用ボタン169(図4)の操作)に基づくのではなく、メディアサーバー60からメディアファイルMFをダウンロードしたことを契機として制御部11が自動的に実行するとしてもよい。また、印刷管理装置10がメディアファイルMFをプリンター30へ送信する処理のタイミングと、自らの記憶部12に格納するタイミングとは、いずれが先であってもよい。
6.その他の実施例:
印刷管理装置10はクラウドサーバー上で実現されており、画像処理装置20、プリンター30のそれぞれとは、公衆通信回線であるインターネット通信網50を介して通信するとしてもよい。
図12は、システム1の他の構成例を簡易的に示している。図12は、図1と比較したとき、印刷管理装置10が、インターネット通信網50に接続されたクラウドサーバー70により実現されている点で異なる。クラウドサーバー70は、メディアサーバー60と同様に、インターネット通信網50を介したクラウドサービスを提供するクラウド環境の一部(仮想サーバー)として実現されたり、物理サーバーにより実現されたりする。クラウドサーバー70とメディアサーバー60は共通のサーバーであってもよい。このような構成によれば、印刷管理装置10に該当するクラウドサーバー70上に、メディアテーブルMTを記憶する記憶部12が存在することになる。そのため、プリンター30は、インターネット通信網50に接続可能な状況であれば、自装置で使用可能な印刷メディアに対応するメディアファイルMFを必要なタイミングでその都度、クラウドサーバー70から取得することができる。また、このような構成によれば、インターネット通信網50に接続可能な複数のプリンター30に共通のメディアファイルMFを与えることが容易となったり、メディアファイルMFを有するプリンター30側に何らかの不具合が生じた場合でも、メディアファイルMFが守られたりする。
印刷管理装置10はクラウドサーバー上で実現されており、画像処理装置20、プリンター30のそれぞれとは、公衆通信回線であるインターネット通信網50を介して通信するとしてもよい。
図12は、システム1の他の構成例を簡易的に示している。図12は、図1と比較したとき、印刷管理装置10が、インターネット通信網50に接続されたクラウドサーバー70により実現されている点で異なる。クラウドサーバー70は、メディアサーバー60と同様に、インターネット通信網50を介したクラウドサービスを提供するクラウド環境の一部(仮想サーバー)として実現されたり、物理サーバーにより実現されたりする。クラウドサーバー70とメディアサーバー60は共通のサーバーであってもよい。このような構成によれば、印刷管理装置10に該当するクラウドサーバー70上に、メディアテーブルMTを記憶する記憶部12が存在することになる。そのため、プリンター30は、インターネット通信網50に接続可能な状況であれば、自装置で使用可能な印刷メディアに対応するメディアファイルMFを必要なタイミングでその都度、クラウドサーバー70から取得することができる。また、このような構成によれば、インターネット通信網50に接続可能な複数のプリンター30に共通のメディアファイルMFを与えることが容易となったり、メディアファイルMFを有するプリンター30側に何らかの不具合が生じた場合でも、メディアファイルMFが守られたりする。
本実施形態では上述したように、プリンター30は、印刷管理装置10から取得して自らが記憶するメディアファイルMFに含まれる画像処理情報PIを画像処理装置20へ提供したり、当該記憶するメディアファイルMFに含まれる印刷設定情報SIを用いて印刷データに基づく印刷を実行したりする。しかし、プリンター30は、必要な画像処理情報PIや印刷設定情報SIといった各情報の全てを常に自らが保持している必要はない。プリンター30は、画像処理装置20へ提供すべき画像処理情報PIや印刷に際して必要な印刷設定情報SIやその他の情報(メディア基本情報MI等)に不足が有れば、当該不足する情報を適宜、インターネット通信網50を介して、印刷管理装置10やその他の情報保有元(メディアサーバー60等)から取得し、利用することができる。
画像処理装置20が搭載する画像処理プログラム26は、RIPソフトウェアであるだけでなく、印刷データを生成し、プリンター30を制御して印刷データに基づく印刷を実行させるプリンタードライバーとして機能するものであってもよい。
また、これまで説明したソフトウェアとして実現される機能は、ハードウェアにより実現されるとしてもよい。
また、メディアサーバー60が有するメディアリスト61は、コンピューターに着脱可能な可搬型メモリーや光ディスクなどの種々の記録媒体に記録された状態でユーザーに配布されてもよい。
また、これまで説明したソフトウェアとして実現される機能は、ハードウェアにより実現されるとしてもよい。
また、メディアサーバー60が有するメディアリスト61は、コンピューターに着脱可能な可搬型メモリーや光ディスクなどの種々の記録媒体に記録された状態でユーザーに配布されてもよい。
プリンター30は、通信IF35を介してLAN40に接続されて複数の端末(画像処理装置20等)に共有され得るという点で、ネットワークプリンターと言える。ただし、プリンター30は、これまで説明した実施形態を実現可能な限り、例えば、印刷管理装置10に対してケーブルを介してローカル接続された態様(あるいは、アドホックモードによる直接的な無線通信で接続された態様)であってもよい。また、画像処理装置20は同様に、これまで説明した実施形態を実現可能な限り、印刷管理装置10に対してケーブルを介してローカル接続された態様(あるいは、アドホックモードによる直接的な無線通信で接続された態様)であってもよい。このような構成において、例えば、プリンター30は、画像処理装置20からプリンター30に向けて送信された情報を、印刷管理装置10を介して受信することができる。また、画像処理装置20とプリンター30との間でも、アドホックモードによる直接的な無線通信を実行するとしてもよい。
1…システム、10…印刷管理装置、11…制御部、12…記憶部、13…表示部、14…操作受付部、15…通信IF、16…印刷管理プログラム、20…画像処理装置、21…制御部、22…記憶部、23…表示部、24…操作受付部、25…通信IF、26…画像処理プログラム、30…プリンター、31…制御部、32…記憶部、33…表示部、34…操作受付部、35…通信IF、36…プリンターエンジン、50…インターネット通信網、60…メディアサーバー、61…メディアリスト、220…画像処理情報テーブル、MF…メディアファイル、MT,MTp…メディアテーブル
Claims (16)
- 各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を記憶するメディア印刷情報記憶部と、
通信を制御する通信制御部と、
前記印刷設定情報に従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部と、を備え、
前記通信制御部は、
外部から送信される前記メディア印刷情報を前記メディア印刷情報記憶部に格納させ、
前記メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記画像処理情報を、印刷データを生成する画像処理装置へ送信し、
前記画像処理情報を用いて生成された印刷データを前記画像処理装置から受信し、
前記印刷処理部は、前記印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する前記印刷設定情報を、前記メディア印刷情報記憶部から読み出し、当該読み出した印刷設定情報に従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する、ことを特徴とする印刷装置。 - 前記メディア印刷情報記憶部が記憶する前記印刷設定情報は、編集された後の印刷設定情報を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記印刷設定情報に対する編集を受け付ける編集受付部を更に備え、
前記編集受付部は、編集後の前記印刷設定情報により前記メディア印刷情報記憶部が記憶している前記印刷設定情報を更新することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。 - 前記通信制御部は、前記メディア印刷情報を記憶する外部の管理装置から送信される前記メディア印刷情報を受信して前記メディア印刷情報記憶部に格納させ、前記管理装置に記憶されている前記印刷設定情報と、前記メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記印刷設定情報とを同期させるように機能することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記通信制御部は、前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
- 前記通信制御部は、前記管理装置における編集後の前記印刷設定情報を前記管理装置から取得して前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
- 前記メディア印刷情報記憶部は、識別番号を記憶しており、前記通信制御部は、前記メディア指定情報として前記識別番号を使うことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記通信制御部は、印刷に際して採用すべき印刷モードを指定する印刷モード指定情報を含んだ前記印刷データを受信し、
前記印刷処理部は、前記印刷モード指定情報が指定する印刷モードにより前記印刷を実行することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の印刷装置。 - 各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を印刷装置毎に記憶するメディア印刷情報記憶部と、
通信を制御する通信制御部と、を備え、
前記通信制御部は、外部から取得した前記メディア印刷情報を、対応する各印刷装置に記憶させるように送信するとともに、送信した前記メディア印刷情報を対応する前記印刷装置毎に前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることを特徴とする印刷管理装置。 - 前記印刷設定情報に対する編集を受け付ける編集受付部を更に備え、
前記編集受付部は、編集後の前記印刷設定情報により前記メディア印刷情報記憶部が記憶している前記印刷設定情報を更新可能であることを特徴とする請求項9に記載の印刷管理装置。 - 前記通信制御部は、前記メディア印刷情報記憶部において前記印刷装置毎に記憶されている前記印刷設定情報と、各印刷装置に記憶させる前記印刷設定情報とを同期させることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の印刷管理装置。
- 前記通信制御部は、前記メディア印刷情報記憶部における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置へ送信して記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現することを特徴とする請求項11に記載の印刷管理装置。
- 前記通信制御部は、前記印刷装置における編集後の前記印刷設定情報を前記印刷装置から取得して前記メディア印刷情報記憶部に記憶させることにより前記印刷設定情報の同期を実現することを特徴とする請求項11に記載の印刷管理装置。
- 前記通信制御部は、公衆通信回線を介して所定のサーバーへアクセス可能であり、前記サーバーが保持する複数の印刷メディア毎の前記メディア印刷情報の中から、選択した前記メディア印刷情報を取得して前記印刷装置に記憶させることを特徴とする請求項9〜請求項13のいずれかに記載の印刷管理装置。
- 前記印刷管理装置はクラウドサーバー上で実現されており、前記印刷装置とは公衆通信回線を介して通信することを特徴とする請求項9〜請求項14のいずれかに記載の印刷管理装置。
- 各印刷メディア用の印刷データの生成のために必要となる画像処理情報と各印刷メディアへの印刷のために必要となる印刷設定情報とを対応付けた情報であるメディア印刷情報を印刷装置毎に記憶する第1メディア印刷情報記憶部と、通信を制御する第1通信制御部と、を備える印刷管理装置と、
前記メディア印刷情報を記憶するための第2メディア印刷情報記憶部と、通信を制御する第2通信制御部と、前記印刷設定情報に従った設定で印刷データに基づく印刷を実行する印刷処理部と、を備える印刷装置と、を含み、
前記第1通信制御部は、外部から取得した前記メディア印刷情報を、対応する各印刷装置に記憶させるように送信するとともに、送信した前記メディア印刷情報を対応する前記印刷装置毎に前記第1メディア印刷情報記憶部に記憶させ、
前記第2メディア印刷情報記憶部は、前記印刷管理装置から送信された前記メディア印刷情報を記憶し、
前記第2通信制御部は、前記第2メディア印刷情報記憶部に記憶されている前記画像処理情報を、印刷データを生成する画像処理装置へ送信し、前記画像処理情報を用いて生成された印刷データを前記画像処理装置から受信し、
前記印刷処理部は、前記印刷データに含まれるメディア指定情報が指定する印刷メディアに対応する前記印刷設定情報を、前記第2メディア印刷情報記憶部から読み出し、当該読み出した印刷設定情報に従った設定で、前記受信した印刷データに基づく印刷を実行する、ことを特徴とする印刷処理システム。
Priority Applications (1)
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JP2016215982A JP2018069699A (ja) | 2016-11-04 | 2016-11-04 | 印刷装置、印刷管理装置および印刷処理システム |
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